特表-19003407IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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再表2019-3407発電システム、エネルギー管理装置、及び発電制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年1月3日
【発行日】2019年12月19日
(54)【発明の名称】発電システム、エネルギー管理装置、及び発電制御方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 3/18 20060101AFI20191122BHJP
   H02J 3/16 20060101ALI20191122BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20191122BHJP
   H02J 3/46 20060101ALI20191122BHJP
【FI】
   H02J3/18 135
   H02J3/16
   H02J3/38 110
   H02J3/38 130
   H02J3/38 160
   H02J3/46
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
【出願番号】特願2019-526086(P2019-526086)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2017年6月30日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】000005108
【氏名又は名称】株式会社日立製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000279
【氏名又は名称】特許業務法人ウィルフォート国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】恒冨 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】友部 修
(72)【発明者】
【氏名】河村 勉
【テーマコード(参考)】
5G066
【Fターム(参考)】
5G066FA01
5G066FB11
5G066HA15
5G066HA19
5G066HB02
5G066HB06
5G066JA07
5G066JB06
(57)【要約】
インバータ5A,6Aを含む1以上の分散電源5,6と、発電及び発熱可能なコジェネレーション4と、分散電源5,6とコジェネレーション4とによる発電を管理するエネルギー管理装置100とを備える発電システム1において、エネルギー管理装置100は、必要な無効電力量の無効電量を出力するために、分散電源により発電する有効電力量を低減して、無効電力の出力に切り替える有効無効電力最適化部13と、分散電源において低減する有効電力量をコジェネレーション4に発電させるように制御する熱電最適化部14とを備えるようにする。また、発電システム1において、熱を利用可能な熱負荷9を備えるようにし、熱電最適化部14を、コジェネレーション4により発生された熱を熱負荷9に供給させるようにしてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インバータを含む1以上の分散電源と、発電及び発熱可能なコジェネレーションと、前記分散電源と前記コジェネレーションとによる発電を管理するエネルギー管理装置とを備える発電システムであって、
前記エネルギー管理装置は、
必要な無効電力量の無効電力を出力するために、前記分散電源により発電する有効電力量を低減して、無効電力の出力に切り替える分散電源電力制御部と、
前記分散電源において低減する有効電力量を前記コジェネレーションに発電させるように制御するコジェネレーション電力制御部と、
を備える発電システム。
【請求項2】
前記発電システムは、熱を利用可能な熱負荷をさらに備え、
前記エネルギー管理装置は、前記コジェネレーションにより発生された熱を前記熱負荷に供給させる熱供給制御部をさらに備える
請求項1に記載の発電システム。
【請求項3】
前記熱負荷における供給熱量と供給時刻とを含むスケジュールを記憶する記憶部をさらに備え、
前記熱供給制御部は、前記有効電力量を前記コジェネレーションにより発電させる際に発生する熱量により、前記供給時刻における供給熱量を満足するスケジュールを特定し、前記スケジュールに対応する熱負荷に、前記コジェネレーションにより発生される熱を供給する
請求項2に記載の発電システム。
【請求項4】
前記発電システムは、蓄熱する蓄熱槽をさらに備え、
前記熱供給制御部は、前記コジェネレーションにより発生される前記熱量により満足するスケジュールがない場合に、前記コジェネレーションにより発生された熱を前記蓄熱槽に供給する
請求項3に記載の発電システム。
【請求項5】
前記エネルギー管理装置は、
特定された前記スケジュールに対応する熱負荷に前記熱量を供給した場合に、前記スケジュールを実行済みとするスケジュール管理部をさらに有する
請求項3に記載の発電システム。
【請求項6】
前記発電システムは、蓄熱する蓄熱槽をさらに備え、
前記エネルギー管理装置は、前記コジェネレーションにより発生された熱を前記蓄熱槽に供給する熱供給制御部をさらに備える
請求項1に記載の発電システム。
【請求項7】
前記エネルギー管理装置は、
必要な無効電力量の要求を受け付ける要求受付部をさらに備える
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の発電システム。
【請求項8】
前記発電システムは、上位配電系統に接続されており、
前記要求受付部は、上位系統から必要な無効電力量の要求を受け付ける
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の発電システム。
【請求項9】
電力を利用する電力負荷をさらに有する
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の発電システム。
【請求項10】
前記分散電源は、太陽光発電機又は風力発電機を含む
請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の発電システム。
【請求項11】
インバータを含む1以上の分散電源と、発電及び発熱可能なコジェネレーションと、を備える発電システムにおける前記分散電源と前記コジェネレーションとによる発電を管理するエネルギー管理装置であって、
必要な無効電力量の無効電力を出力するために、前記分散電源により発電する有効電力量を低減して、無効電力の出力に切り替える分散電源電力制御部と、
前記分散電源において低減する有効電力量を前記コジェネレーションに発電させるように制御するコジェネレーション電力制御部と、
を備えるエネルギー管理装置。
【請求項12】
インバータを含む1以上の分散電源と、発電及び発熱可能なコジェネレーションと、前記分散電源と前記コジェネレーションとによる発電を管理するエネルギー管理装置とを備える発電システムによる発電制御方法であって、
前記エネルギー管理装置が、必要な無効電力量の無効電力を出力するために、前記分散電源により発電する有効電力量を低減して、無効電力の出力に切り替えるステップと、
前記エネルギー管理装置が、前記分散電源において低減する有効電力量を前記コジェネレーションに発電させるように制御するステップと、
を備える発電制御方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インバータを含む1以上の分散電源と、発電及び発熱可能なコジェネレーションとを備える発電システム等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、地球温暖化ガス抑制のため、太陽光発電機(PV:Photovoltaic)、風力発電機(WF:Wind Firm)、蓄電池などの分散電源の配電系統への連系が増加している。そのため、既設の電圧制御機器のみでの電圧制御が困難になっている。
【0003】
これを解決するため、例えば、非特許文献1には、分散電源に対して無効電力を調整できるインバータ(スマートインバータ)設置を義務化し、配電事業者の電圧制御機器と協調して無効電力制御することが開示されている。
【0004】
このような電圧・無効電力制御を実現させるためには、配電事業者のエネルギー管理装置により、配電系統に必要な無効電力を、複数の分散電源に分配して無効電力出力を指示する必要がある。無効電力制御に関する技術としては、例えば、特許文献1、特許文献2、及び特許文献3に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許出願公開第2012/0049636号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2010/0067271号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2010/0138061号明細書
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Pacific Gas and Electric Company, ELECTRIC RULE NO. 21 GENERATING FACILITY INTERCONNECTIONS
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
配電系統の分散電源の無効電力を制御する方法としては、非特許文献1に開示されているように、スマートインバータの空き容量が大きい分散電源から無効電力出力を割り当てる方法がある。しかしながら、分散電源の発電中は、有効電力出力にインバータを使用しており、無効電力に使える容量が少ないため、要求された無効電力を適切に出力できない虞がある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、その目的は、要求された無効電力を適切に出力することのできる技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、一の観点に係る発電システムは、インバータを含む1以上の分散電源と、発電及び発熱可能なコジェネレーションと、分散電源とコジェネレーションとによる発電を管理するエネルギー管理装置とを備える発電システムであって、エネルギー管理装置は、必要な無効電力量の無効電力を出力するために、分散電源により発電する有効電力量を低減して、無効電力の出力に切り替える分散電源電力制御部と、分散電源において低減する有効電力量をコジェネレーションに発電させるように制御するコジェネレーション電力制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、要求された無効電力を適切に出力することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、一実施形態に係る発電システムの全体構成図である。
図2図2は、一実施形態に係るエネルギー管理装置の構成図である。
図3図3は、一実施形態に係る熱供給スケジュール表の構成例を示す図である。
図4図4は、一実施形態に係る放熱量テーブルの構成例を示す図である。
図5図5は、一実施形態に係る有効無効電力最適化処理のフローチャートである。
図6図6は、一実施形態に係る熱電最適化処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている諸要素及びその組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0013】
以下の説明では、情報をテーブル、表の構成として説明しているが、情報は、どのようなデータ構造で表現されていてもよい。
【0014】
また、以下の説明では、「時刻」は、時分の単位で表現されるが、時刻の単位は、それよりも粗くても細かくてもよいし、また異なる単位でもよい。
【0015】
図1は、一実施形態に係る発電システムの全体構成図である。
【0016】
発電システム1は、例えば、マイクログリッドやビル系統などの小規模配電系統であっても、大規模PV発電所の内部系統であってもよい。発電システム1は、変圧器2と、遮断器3と、コジェネレーション4と、1以上の分散電源5,6と、1以上の電力負荷7と、蓄熱槽8と、1以上の熱負荷9と、エネルギー管理装置100とを備える。遮断器3と、コジェネレーション4と、分散電源5,6と、電力負荷7は、配電線12を介して接続されている。
【0017】
変圧器2は、上位配電系統に接続されており、上位配電系統からの電圧を、発電システム1側の電圧に変換して遮断器3に供給する。また、変圧器2は、発電システム1からの電圧を上位配電系統側の電圧に変換して上位配電系統に供給する。
【0018】
遮断器3は、上位側(変圧器2側)と、下位側(配電線12側)との間で電流を通過させ又は電流を遮断させる。
【0019】
電力負荷7は、配電線12を介して供給される電力により所定の動作を実行する。
【0020】
分散電源5(6)は、インバータ5A(6A)と、太陽光(PV)発電機5B(6B)とを備える。太陽光発電機5B(6B)は、太陽光により直流電流を発電する。インバータ5A(6A)は、太陽光発電機5B(6B)と配電線12との間に接続され、太陽光発電機5B(6B)により発電された直流電流を交流電流に変換して配電線12に供給する。分散電源5(6)は、内部に電力負荷を備え、電力負荷と一体に構成されていてもよい。
【0021】
コジェネレーション4は、内部に、図示しない発電機と、熱交換器とを備え、電力と熱との両方を生成して供給するシステムである。コジェネレーション4は、生成した電力を配電線12に供給する。コジェネレーション4には、配管を介して、熱負荷9と、蓄熱槽8とが接続されている。熱負荷9は、熱の供給を受けて所定の動作を実行する。熱負荷9は、例えば、冷房、暖房、工場生産プロセスを実行する。蓄熱槽8は、供給された熱を蓄積し、蓄積された熱を外部(熱負荷9等)に出力可能となっている。
【0022】
エネルギー管理装置100は、分散電源5(6)のインバータ5A(6A)の有効電力及び無効電力の出力量や、コジェネレーション4の出力電力を制御する装置である。エネルギー管理装置100は、通信網を介して、上位配電系統の図示しない管理装置(配電管理装置)と、インバータ5A,6Aと、コジェネレーション4と接続されている。エネルギー管理装置100は、配電管理装置やオペレータからの指示に従って、最適な有効電力、無効電力を計算して、インバータ5A,6Aやコジェネレーション4に出力命令を送信して、インバータ5A,6Aやコジェネレーション4の出力電力を制御する。エネルギー管理装置100は、分散電源電力制御部、及び要求受付部の一例としての有効無効電力最適化部13と、コジェネレーション電力制御部、熱供給制御部、及びスケジュール管理部の一例としての熱電最適化部14とを備える。有効無効電力最適化部13は、インバータ5A,6Aにおける有効電力、無効電力の出力を制御する処理を行う。熱電最適化部14は、コジェネレーション4における発電と発熱とを制御する処理を行う。
【0023】
次に、エネルギー管理装置100の構成について説明する。
【0024】
図2は、一実施形態に係るエネルギー管理装置の構成図である。
【0025】
エネルギー管理装置100は、例えば、コンピュータにより構成されており、CPU(Central Processing Unit)101、RAM(Random Access Memory)102、通信装置103、及び記憶デバイス104を備え、CPU101、RAM102、通信装置103、及び記憶デバイス104は、システムバス111を介して接続されている。
【0026】
CPU101は、プログラムを実行することにより所定の処理を実行する。RAM102は、CPU101により実行されるプログラムと、プログラムによる計算途中のデータや、結果のデータを一時的に格納する。
【0027】
記憶デバイス104は、例えば、HDD(ハードディスクドライブ)、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成される不揮発性の記憶デバイスである。記憶デバイス104は、プログラムファイル105と、データファイル106とを記憶する。プログラムファイル105としては、例えば、CPU101に実行されることにより有効無効電力最適化部13を構成する有効無効電力最適化プログラム107と、CPU101に実行されることにより熱電最適化部14を構成する熱電最適化プログラム108とがある。データファイル106としては、熱供給スケジュール表109と、放熱量テーブル110とがある。
【0028】
通信装置103は、例えば、イーサネット(登録商標)、CAN(Controller Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)などの有線ネットワークを介して、或いは、IEEE802.11aやZigbeeなどの無線ネットワークを介して、外部の装置との間で通信を行う。なお、通信装置103が使用するネットワークは、公共通信網の整備状況やコストにより選択すればよい。
【0029】
次に、熱供給スケジュール表109について説明する。
【0030】
図3は、一実施形態に係る熱供給スケジュール表の構成例を示す図である。
【0031】
熱供給スケジュール表109は、熱負荷9に対して熱供給処理を実行するスケジュールに対応するエントリを格納する。各エントリは、例えば、毎日繰り返して実行される熱供給処理のスケジュールに対応している。なお、エントリを一回の熱供給処理に対応するようにしてもよい。
【0032】
熱供給スケジュール表109のエントリは、時刻109aと、熱負荷ID109bと、供給熱量109cと、実行済みフラグ109dとのフィールドを含む。
【0033】
時刻109aには、熱を供給する時刻(供給時刻)が格納される。熱負荷ID109bには、熱を供給する対象の熱負荷の識別情報(熱負荷ID)が格納される。供給熱量109cには、エントリに対応する熱負荷に供給する熱量(供給熱量)が格納される。実行済みフラグ109dには、エントリに対応する熱供給処理が実行されたか否かを示すフラグが格納される。本実施形態では、実行済みフラグ109dには、供給時刻よりも前に熱供給処理が実行された場合には、“1”が格納され、実行されていない場合には、“0”が格納される。例えば、熱供給スケジュール表109の1一番上のエントリによると、10:00に、熱負荷IDが“02”の熱負荷9に対して、“200”だけの熱量を供給し、この熱供給処理のスケジュールが既に実行されていることを示している。
【0034】
次に、放熱量テーブル110について説明する。
【0035】
図4は、一実施形態に係る放熱量テーブルの構成例を示す図である。
【0036】
放熱量テーブル110は、熱負荷毎の単位時間当たりに放熱される熱量(放熱量)を示すエントリを格納する。放熱量テーブル110のエントリは、熱負荷ID110aと、放熱量110bとのフィールドを含む。熱負荷ID110aには、エントリに対応する熱負荷9の熱負荷IDが格納される。放熱量110bには、エントリに対応する熱負荷9における単位時間(例えば、1時間)に放熱される放熱量が格納される。
【0037】
次に、発電システム1における処理動作について説明する。
【0038】
図5は、一実施形態に係る有効無効電力最適化処理のフローチャートである。
【0039】
有効無効電力最適化処理は、例えば、エネルギー管理装置100に対して無効電力出力要求(Q出力要求)の入力があった場合に実行される。本実施形態では、無効電力出力要求は、発電システム1のその時点における無効電力に対してさらに追加が要求される無効電力量(無効電力出力要求量Qr)を含んでいる。無効電力出力要求は、ネットワークを介して上位配電系統の管理装置から入力される場合や、オペレータにより図示しないコンソールを介して入力される場合がある。
【0040】
Q出力要求が入力されると、エネルギー管理装置100の有効無効電力最適化部13は、Q出力要求を受け取り(ステップS101)、各分散電源5,6のインバータ5A,6Aから、各インバータ5A,6Aの有効電力の出力(有効電力出力量)と、力率とを読み込む(ステップS102)。
【0041】
次いで、有効無効電力最適化部13は、読み込んだ有効電力出力量と、力率とに基づいて、各インバータ5,6の空き容量を求める(ステップS103)。次いで、有効無効電力最適化部13は、すべてのインバータの空き容量により出力可能な無効電力量の合計Ctを計算する(ステップS104)。
【0042】
次いで、有効無効電力最適化部13は、出力可能な無効電力量の合計Ctと、無効電力出力要求が示す無効電力出力要求量Qrとを比較する(ステップS105)。この結果、出力可能な無効電力量の合計Ctが無効電力出力要求量Qr以上である場合(ステップS105:Yes)には、現在の有効電力を出力している状態で、インバータ5A,6Aにより、無効電力出力要求量Qrに対応する無効電力を出力できることを意味しているので、有効無効電力最適化部13は、無効電力出力要求量Qrを各インバータ5A,6Aが出力できるように分割する(ステップS110)。ここで、無効電力出力要求量の分割方法としては、各インバータ5A,6Aにおいて無効電力の出力を増加させたときに、各インバータ5A,6Aの連系点の電圧が、規格で決められた電圧範囲を逸脱しないように、潮流計算で電圧を計算するようにしている。次いで、有効無効電力最適化部13は、各インバータ5A,6Aに対して、それぞれに分割した無効電力量を出力させるための無効電力出力要求を送信し(ステップS111)、処理を終了する。
【0043】
一方、出力可能な無効電力量の合計Ctが無効電力出力要求量Qr以上でない場合(ステップS105:No)には、現在の有効電力を出力している状態でインバータ5A,6Aにより、無効電力出力要求量Qrに対応する無効電力を出力できないことを意味しているので、有効無効電力最適化部13は、無効電力出力要求量Qrが、複数のインバータ5A,6Aで出力中の有効電力量の合計以下であるか否かを判定する(ステップS106)。
【0044】
この結果、無効電力出力要求量Qrが、複数のインバータ5A,6Aで出力中の有効電力量の合計以下である場合(ステップS106:Yes)には、複数のインバータ5A,6Aによる有効電力の出力を減らすことにより、無効電力出力要求量Qrに対応する無効電力を出力できることを意味しているので、有効無効電力最適化部13は、追加で必要なインバータの空き容量Qaを、無効電力出力要求量Qr−合計Ctにより求め、コジェネレーション4での発電量Paが空き容量Qaと同じ値となるように、Pa=Qaを引数として、熱電最適化部14に熱電最適化処理(図6参照)を実行させる(ステップS108)。
【0045】
次いで、有効無効電力最適化部13は、複数のインバータ5A,6Aによる有効電力の出力(P出力)を、無効電力出力要求量Qrに対応する無効電力を出力できるように変更(低減)し(ステップS109)、処理をステップS110に進める。
【0046】
一方、無効電力出力要求量Qrが、複数のインバータ5A,6Aで出力中の有効電力量の合計以下でない場合(ステップS106:No)には、複数のインバータ5A,6Aによる有効電力の出力を減らしても、無効電力出力要求量Qrに対応する無効電力を出力できないことを意味しているので、有効無効電力最適化部13は、エラーを出力し(ステップS107)、処理を終了する。
【0047】
上記した有効無効電力最適化処理によると、無効電力出力要求量Qrに対応する無効電力を、インバータ5A,6Aにより適切に出力させることができる。
【0048】
次に、熱電最適化処理について説明する。
【0049】
図6は、一実施形態に係る熱電最適化処理のフローチャートである。
【0050】
熱電最適化処理は、図5のステップS108の処理に相当する。
【0051】
熱電最適化部14は、有効無効電力最適化部13からの引数に基づいて、対応する発電量をコジェネレーション4により発電する際におけるコジェネレーション4による発熱量Jを特定(例えば、計算、又は、表からの検索)する(ステップS201)。なお、コジェネレーション4が発電する発電量と、その際における発熱量との関係については、予め実験により計測して、関係式を特定しておいたり、対応関係を示す表を作成しておいたりする必要がある。次に、熱電最適化部14は、熱供給スケジュール表109から、現時刻から熱負荷に対して発熱量Jを供給したときに、放熱量を考慮しても供給時刻に必要な供給熱量が残る未実行の熱供給スケジュールを検索する(ステップS202)。
【0052】
熱電最適化部14は、熱供給スケジュール表109に、コジェネレーション4により発電させる際に発生する熱量により、供給時刻における必要な供給熱量を満足する熱供給スケジュール(該当熱供給スケジュール)、すなわち、現時刻から熱負荷に対して発熱量Jを供給したときに、放熱量を考慮しても供給時刻に必要な供給熱量が残る未実行の熱供給スケジュールがあるか否かを判定する(ステップS203)。具体的には、熱電最適化部14は、熱供給スケジュール表109の中の未実行の熱供給スケジュールのそれぞれを対象に、熱供給スケジュールに対応する熱負荷の単位時間当たりの放熱量を放熱量テーブル110から取得し、単位時間当たりの放熱量と、現時刻から熱供給スケジュールの供給時刻までの時間とに基づいて、その間に放熱される放熱総量を算出し、発熱量Jから放熱総量を減算した熱量が、熱供給スケジュールの供給熱量以上であるか否かにより、該当熱供給スケジュールがあるか否かを判定する。
【0053】
この結果、該当熱供給スケジュールがある場合(ステップS203:Yes)には、該当熱供給スケジュールに対してコジェネレーション4により発生した熱量を有効に利用できることを意味しているので、熱電最適化部14は、供給スケジュール表109の該当熱供給スケジュールに対応するエントリの実行済みフラグ109dのフラグを実行済みに変更し(ステップS204)、コジェネレーション4の発電を開始させ(ステップS205)、該当熱供給スケジュールに対応する熱負荷9に対して熱の供給を開始し(ステップS206)、熱電最適化処理を終了する。
【0054】
一方、該当熱供給スケジュールがない場合(ステップS203:No)には、該当熱供給スケジュールに対してコジェネレーション4により発生した熱量だけでは実現できないことを意味しているので、熱電最適化部14は、コジェネレーション4の発電を開始させ(ステップS207)、蓄熱槽8へのコジェネレーション4で発生した熱の供給を開始させ(ステップS208)、熱電最適化処理を終了する。
【0055】
この熱電最適化処理によると、インバータ5A,6Aにおいて無効電力を確保するために不足する電力量をコジェネレーション4による発電によって賄う場合において、その発電時に発生する熱量により満足する熱供給スケジュールがあれば、その熱供給スケジュールの対象となる熱負荷に対して熱を供給することにより、熱供給スケジュールの供給時刻において、必要な熱供給が行われた状態を実現することができ、後にこの熱供給スケジュールを実行する必要がなくなる。また、コジェネレーション4の発電時に発生する熱量により満足する熱供給スケジュールがなければ、発生する熱を蓄熱槽8に蓄積するようにしているので、後の熱供給時において蓄熱槽8の熱を利用することができ、その際における燃料の消費を抑制することができる。また、本実施形態では、コジェネレーション4の発電時に発生する熱量により満足する熱供給スケジュールがある場合には、蓄熱槽8に熱を蓄積しないで済むので、蓄熱槽8に必要とされる蓄熱容量を低減することができ、蓄熱槽8に要するコストを低減することができる。
【0056】
以上説明したように、本実施形態によると、インバータ5A,6Aでの有効電力の出力を低減させて、無効電力出力要求量Qrに対応する無効電力を出力させるために必要な容量を確保し、低減する有効電力をコジェネレーション4の発電を利用して確保するようにしているので、インバータ5A,6Aに必要とされる容量を低減することができ、インバータ5A,6Aのコストを低減することができる。
【0057】
なお、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変形して実施することが可能である。
【0058】
例えば、上記実施形態では、無効電力出力要求として、現在の発電システム1内の無効電力量との差分の無効電力量を出力する要求としていたが、本発明はこれに限られず、例えば、無効電力出力要求として、発電システム1において出力すべき無効電力の総量としてもよい。
【0059】
また、上記実施形態では、蓄熱槽8を備えるようにしていたが、本発明はこれに限られず、蓄熱槽8を備えないようにしてもよい。また、上記実施形態において、コジェネレーション4が発電時に発生する熱量により満足する熱供給スケジュールがあれば、その熱供給スケジュールの対象の熱負荷9に直ちに熱を供給するようにしていたが、本発明はこれに限られず、コジェネレーション4が発電時に発生する熱を蓄熱槽8に蓄積するようにしてもよい。
【0060】
また、上記実施形態では、発電システム1内に電力負荷7を備えたマイクログリッドに相当する構成としていたが、本発明はこれに限られず、発電システム1内に電力負荷7を備えないようにしてもよい。
【0061】
また、上記実施形態では、分散電源5,6は、太陽光発電機を備えるようにしていたが、分散電源はこれに限られず、例えば、少なくとも一つの太陽光発電機に代えて風力発電機を備えるようにしてもよい。
【0062】
また、上記実施形態において、CPUが行っていた処理の一部又は全部を、ハードウェア回路で行うようにしてもよい。また、上記実施形態におけるプログラムは、プログラムソースからインストールされてよい。プログラムソースは、プログラム配布サーバ又は記憶メディア(例えば可搬型の記憶メディア)であってもよい。
【符号の説明】
【0063】
1…発電システム、4…コジェネレーション、5,6…分散電源、5A,6A…インバータ、5B,6B…太陽光発電機、7…電力負荷、8…蓄熱槽、9…熱負荷、100…エネルギー管理装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】