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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年4月4日
【発行日】2019年11月14日
(54)【発明の名称】太陽電池モジュール
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/048 20140101AFI20191018BHJP
   B32B 7/027 20190101ALI20191018BHJP
   B32B 27/00 20060101ALI20191018BHJP
【FI】
   H01L31/04 560
   B32B7/02 105
   B32B27/00 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
【出願番号】特願2018-563929(P2018-563929)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2018年9月25日
(31)【優先権主張番号】特願2017-188399(P2017-188399)
(32)【優先日】2017年9月28日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】栗副 直樹
(72)【発明者】
【氏名】植田 剛士
(72)【発明者】
【氏名】生駒 善光
(72)【発明者】
【氏名】杉山 元彦
【テーマコード(参考)】
4F100
5F151
【Fターム(参考)】
4F100AK01A
4F100AK01C
4F100AR00B
4F100AT00C
4F100AT00D
4F100BA03
4F100BA04
4F100BA07
4F100BA10A
4F100BA10C
4F100DA20
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4F100JA02C
4F100JA02D
4F100JG01B
4F100JG10B
4F100JN01A
5F151AA02
5F151AA03
5F151BA18
5F151EA19
5F151JA03
5F151JA04
5F151JA05
5F151JA27
(57)【要約】
太陽電池モジュール10において、表側保護部材2の受光側の表面2aの少なくとも一部と表側保護部材の前記裏側の裏面2bの少なくとも一部が、X方向(ストリング50の延在方向)及びZ方向(太陽電池セル2の厚さ方向)を含むXZ断面において、受光側に凸の曲線になるようにする。XZ断面において、表面2aの曲面部における最大の曲率半径が、裏面2bの曲面部における最大の曲率半径よりも小さくなるようにする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のストリングであって、各ストリングが、第1方向に延在すると共に、前記第1方向に並ぶ複数の太陽電池セル及び前記第1方向に隣り合う各2つの前記太陽電池セルを電気的に接続する配線材を含み、並び方向である第2方向に間隔をおいて配置される前記複数のストリングと、
前記複数の太陽電池セルに対して光が主に入射する受光側に設けられると共に、透光性の樹脂材料で構成される表側保護部材と、
前記複数の太陽電池セルに対して前記受光側とは反対側の裏側に設けられる裏側保護部材と、
前記表側保護部材と前記裏側保護部材との間に配置される充填材と、を備え、
前記表側保護部材の熱膨張係数は、前記裏側保護部材の熱膨張係数よりも大きく、
前記表側保護部材の前記受光側の表面の少なくとも一部と、前記表側保護部材の前記裏側の裏面の少なくとも一部とは、前記第1方向及び前記太陽電池セルの厚さ方向を含む第1方向断面において上記受光側に凸の曲線となっており、
前記第1方向断面において、前記表面の曲面部における最大の曲率半径は、前記裏面の曲面部における最大の曲率半径よりも小さい、太陽電池モジュール。
【請求項2】
前記裏側保護部材における前記受光側の表面の少なくとも一部は、前記第1方向断面において上記受光側に凸の曲線となっており、
前記第1方向断面において、前記表側保護部材の前記裏面の前記曲面部における最大の曲率半径は、前記裏側保護部材の前記表面の曲面部における最大の曲率半径よりも小さい、請求項1に記載の太陽電池モジュール。
【請求項3】
前記表側保護部材の前記受光側の表面の少なくとも一部と、前記表側保護部材の前記裏側の裏面の少なくとも一部とは、前記第2方向と前記厚さ方向を含む第2方向断面において上記受光側に凸の曲線となっており、
前記第2方向断面において、前記表側保護部材の前記表面の曲面部における最大の曲率半径は、前記表側保護部材の前記裏面の曲面部における最大の曲率半径よりも小さい、請求項1又は2に記載の太陽電池モジュール。
【請求項4】
前記裏側保護部材における前記受光側の表面の少なくとも一部は、前記第2方向断面において上記受光側に凸の曲線であり、
前記第2方向断面において、前記表側保護部材の前記裏面の前記曲面部における最大の曲率半径は、前記裏側保護部材の前記表面の曲面部における最大の曲率半径よりも小さい、請求項3に記載の太陽電池モジュール。
【請求項5】
前記裏側保護部材が、樹脂材料で構成される、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の太陽電池モジュール。
【請求項6】
前記裏側保護部材における前記裏側の裏面の少なくとも一部は、前記第1方向断面において上記受光側に凸の曲線であり、
前記第1方向断面において、前記裏側保護部材の前記表面の前記曲面部における最大の曲率半径は、前記裏側保護部材の前記裏面の曲面部における最大の曲率半径よりも小さい、請求項2に記載の太陽電池モジュール。
【請求項7】
前記裏側保護部材は、第3方向の熱膨張係数が前記第3方向に直交する第4方向の熱膨張係数よりも大きいシート状部材を含み、
前記シート状部材は、前記第4方向が前記第1方向に略一致するように配置される、請求項1乃至5のいずれか1つに記載の太陽電池モジュール。
【請求項8】
前記裏側保護部材は、第5方向の熱膨張係数が前記第5方向に直交する第6方向の熱膨張係数よりも大きい裏側シート状部材を含み、
前記裏側シート状部材は、前記第6方向が前記第2方向に略一致するように前記シート状部材の前記裏側に配置される、請求項7に記載の太陽電池モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、太陽電池モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、太陽電池モジュールとしては、特許文献1に記載されているように、表側及び裏側保護部材が3次元的に湾曲した形状を有しているものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開2016/031235号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
太陽電池モジュールの軽量化のために、表側保護部材として、ガラス基材でなく樹脂基材を用いることがある。また、裏側保護部材として、剛性が高い硬い材質を採用する等した結果、表側保護部材の熱膨張係数が、裏側保護部材の熱膨張係数よりも高くなることもある。このような場合、樹脂材は熱膨張係数がガラスよりも大きいため、成形時の温度差や成形後の使用時の温度差に基づいて、表側保護部材が裏側保護部材よりも大きく伸縮する。よって、更に、太陽電池モジュールが湾曲していると、成形時の温度差や成形後の使用時の温度差に起因して生じる曲げ荷重が大きくなって、太陽電池モジュールの反りが大きくなり、太陽電池セルが損傷する虞がある。
【0005】
そこで、本開示の目的は、表側保護部材が湾曲している仕様でも、軽量化をし易くて、太陽電池セルの損傷も抑制できる太陽電池モジュールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本開示に係る太陽電池モジュールは、複数のストリングであって、各ストリングが、第1方向に延在すると共に、第1方向に並ぶ複数の太陽電池セル及び第1方向に隣り合う各2つの太陽電池セルを電気的に接続する配線材を含み、並び方向である第2方向に間隔をおいて配置される複数のストリングと、複数の太陽電池セルに対して光が主に入射する受光側に設けられると共に、透光性の樹脂材料で構成される表側保護部材と、複数の太陽電池セルに対して受光側とは反対側の裏側に設けられる裏側保護部材と、表側保護部材と裏側保護部材との間に配置される充填材と、を備え、表側保護部材の熱膨張係数は、裏側保護部材の熱膨張係数よりも大きく、表側保護部材の受光側の表面の少なくとも一部と、表側保護部材の裏側の裏面の少なくとも一部とは、第1方向及び太陽電池セルの厚さ方向を含む第1方向断面において受光側に凸の曲線となっており、第1方向断面において、表面の曲面部における最大の曲率半径は、裏面の曲面部における最大の曲率半径よりも小さい。なお、本明細書では、上記樹脂材料を、最も重量%が大きい主成分が樹脂である材料として定義する。よって、樹脂材料は、樹脂以外の材料を含む場合もある。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る太陽電池モジュールによれば、表側保護部材が湾曲している仕様でも、軽量化をし易くて、太陽電池セルの損傷も抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の第1実施形態に係る太陽電池モジュールを受光側(表側)から見たときの斜視図である。
図2図1のA-A線断面図の一部を示す模式断面図であり、太陽電池モジュールにおける第1方向及び厚さ方向を含む第1方向断面の一部を表す模式断面図である。
図3】第2実施形態に係る太陽電池モジュールにおける図2に対応する模式断面図である。
図4】第2実施形態の変形例の太陽電池モジュールにおける図2に対応する模式断面図である。
図5】第2実施形態の更なる変形例の太陽電池モジュールにおける図2に対応する模式断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本開示に係る実施の形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下において複数の実施形態や変形例などが含まれる場合、それらの特徴部分を適宜に組み合わせて新たな実施形態を構築することは当初から想定されている。
【0010】
また、以下の説明では、太陽電池モジュール10において、太陽光が主に入射(50%超過〜100%)する側を受光側(表側)とし、表側とは反対側を裏側とする。また、以下の説明及び図面の記載において、X方向は、第1方向であり、以下で説明するストリング50の延在方向である。また、Y方向は、第2方向であり、複数のストリング50の並び方向である。また、Z方向は、太陽電池セル1の厚さ方向である。また、XZ断面は、第1方向断面であり、X方向とZ方向を含む断面であり、YZ断面は、第2方向断面であり、Y方向とZ方向を含む断面である。また、以下の説明及び図面では、外力が全く付与されていない状態の太陽電池モジュール10について記載を行い、外力で変形していない状態の太陽電池モジュール10について記載を行う。
【0011】
(第1実施形態)
図1は、本開示の第1実施形態に係る太陽電池モジュール10を受光側(表側)から見たときの斜視図である。また、図2は、図1のA-A線断面図の一部を示す模式断面図であり、太陽電池モジュール10におけるX方向及びZ方向を含むXZ断面の一部を表す模式断面図である。
【0012】
図1に示すように、太陽電池モジュール10は、受光側に凸の湾曲形状であって、XY方向の夫々で中央部の厚さが端部より厚い板形状を有し、平面視において略矩形の形状を有する。太陽電池モジュール10は、X方向の一方側かつ裏側に端子ボックス60を備える。また、図2に示すように、太陽電池モジュール10は、複数の太陽電池セル1、表側保護部材2、裏側保護部材3、配線材4、及び充填材5を備える。
【0013】
太陽電池セル1は、例えば、単結晶シリコンや多結晶シリコン等で構成される結晶系半導体からなる。太陽電池セル1は、例えば、n型領域とp型領域を有し、n型領域とp型領域の界面部分には、キャリア分離用の電界を生成するための接合部が設けられる。太陽電池セル1の上面は、例えば、略正方形の形状を有するが、これに限らない。太陽電池セル1として、公知の如何なる構造のものを用いてもよく、如何なる形状のものを用いてもよい。
【0014】
表側保護部材2は、太陽電池セル1よりも受光側に設けられる。表側保護部材2は、透光性の樹脂材料で構成される基材であり、好ましくは透明樹脂材料で構成される。図2に示すXZ断面において、表側保護部材2の表面及び裏面2a,2bの夫々は、受光側に凸の円弧となっている。XZ断面において、表側保護部材2の表面及び裏面2a,2bの夫々は、X方向一端から他端まで略同一の曲率を有し、表面2aの曲率半径は、裏面2bの曲率半径よりも小さくなっている。Y方向及びZ方向を含んで表面2aを垂直に二等分する平面は、Y方向及びZ方向を含んで裏面2bを垂直に二等分する平面と一致する。その結果、表側保護部材2の厚さ(表面2aと裏面2bのZ方向距離)は、X方向の中央部で最も大きく、X方向の両端で最も小さい。
【0015】
また、図示はしないが、Y方向及びZ方向を含むYZ断面においても、表側保護部材2の表面及び裏面2a,2bの夫々は、受光側に凸の円弧となっている。また、YZ方向断面において、表側保護部材2の表面及び裏面2a,2bの夫々は、Y方向一端から他端まで略同一の曲率を有し、表面2aの曲率半径は、裏面2bの曲率半径よりも小さくなっている。また、X方向及びZ方向を含んで表面2aを垂直に二等分する平面は、X方向及びZ方向を含んで裏面2bを垂直に二等分する平面と一致する。その結果、表側保護部材2の厚さは、Y方向の中央部で最も大きく、Y方向の両端で最も小さい。
【0016】
表側保護部材2は、例えば、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、環状ポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびポリエチレンナフタレート(PEN)から選択される少なくとも1種を含んでもよい。ポリカーボネートは、耐衝撃性および透光性に優れる。よって、表側保護部材2は、特に、ポリカーボネートを主成分とする樹脂基材であって、例えば、ポリカーボネートの含有率が90重量%以上、又は95重量%〜100重量%の基材であると好ましい。また、表側保護部材2は、全光線透過率が高いことが好ましく、表側保護部材2の全光線透過率は、JIS K7361−1(1997)に規定されている測定で、例えば80%〜100%、又は85%〜95%であると好ましい。
【0017】
裏側保護部材3は、太陽電池セル1に対して受光側とは反対側の裏側に設けられる。裏側保護部材3は、剛性が高くて硬い材料で構成されると好ましく、熱膨張が表側保護部材2よりも小さい材料で構成される。図2に示すXZ断面において、裏側保護部材3の表面及び裏面3a,3bの夫々は、受光側に凸の円弧となっている。XZ断面において、裏側保護部材3の表面及び裏面3a,3bの夫々は、X方向一端から他端まで略同一の曲率を有する。XZ断面において、表面3aの曲率半径は、表側保護部材2の裏面2bの曲率半径よりも大きく、裏面3bの曲率半径よりも小さい。Y方向及びZ方向を含んで表面3aを垂直に二等分する平面は、Y方向及びZ方向を含んで裏面3bを垂直に二等分する平面と一致する。その結果、裏側保護部材3の厚さ(表面3aと裏面3bのZ方向距離)は、X方向の中央部で最も大きく、X方向の両端で最も小さい。
【0018】
また、図示はしないが、Y方向及びZ方向を含むYZ断面においても、裏側保護部材3の表面及び裏面3a,3bの夫々は、受光側に凸の円弧となっている。また、YZ断面において、裏側保護部材3の表面及び裏面3a,3bの夫々は、Y方向一端から他端まで略同一の曲率を有する。YZ断面において、表面3aの曲率半径は、表側保護部材2の裏面2bの曲率半径よりも大きく、裏面2bの曲率半径よりも小さい。また、Y方向及びZ方向を含んで表面3aを垂直に二等分する平面は、Y方向及びZ方向を含んで裏面3bを垂直に二等分する平面と一致する。その結果、裏側保護部材3の厚さは、Y方向の中央部で最も大きくなっており、Y方向の両端で最も小さくなっている。
【0019】
裏側保護部材3は、例えば、透光性の樹脂材料からなる基材で構成されてもよく、裏側からの受光を想定しない場合、不透明な樹脂基材で構成されてもよい。裏側保護部材3の全光線透過率は、特に限定されず、0%であってもよい。裏側保護部材3は、例えば環状ポリオレフィン、ポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、およびポリエチレンナフタレート(PEN)から選択される少なくとも1種を含んでもよい。又は、裏側保護部材3は、繊維強化プラスチック(FRP)で構成されていてもよく、特に、耐衝撃性および軽量性が要求される用途では、FRPを用いると好ましい。好適なFRPとしては、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、ガラス繊維強化プラスチック(GFRP)、アラミド繊維強化プラスチック(AFRP)などを採用できる。また、FRPを構成する樹脂成分としては、ポリエステル、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等を例示できる。又は、裏側保護部材3は、ガラスや、アルミニウム等の金属で構成されてもよい。
【0020】
図1及び図2を参照して、配線材4は、X方向に隣り合う2つの太陽電池セル1における一方の太陽電池セル1の表側の電極と、他方の太陽電池セル1の裏側の電極とを電気的に接続する。配線材4は、各電極に接着剤等で取り付けられる。配線材4は、例えば、薄板状の銅箔と、銅箔の外面にメッキされた半田とで好適に構成されるが、それ以外の如何なる導体で構成されてもよい。なお、図1及び図2に示す例では、X方向に隣り合う2つの太陽電池セル1が、3つの配線材4で電気的に接続されているが、X方向に隣り合う2つの太陽電池セルは、1以上の如何なる数の配線材で電気的に接続されてもよい。
【0021】
再度、図2を参照して、充填材5は、表側保護部材2と裏側保護部材3との間に配置される。充填材5は、表側充填材5aと、裏側充填材5bとを含み、表側充填材5aが表側保護部材2と太陽電池セル1との間に配置されるのに対し、裏側充填材5bは太陽電池セル1と裏側保護部材3との間に配置される。
【0022】
表側充填材5aは、例えば、ポリオレフィン、脂環式ポリオレフィン、エチレンアクリル酸エステル共重合体、ポリビニルブチラール、アイオノマー、エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等で構成されると十分な耐候性を確保し易くて好ましい。しかし、表側充填材5aは、これら以外の樹脂材料で構成されてもよい。表側充填材5aは、透光性に優れる材質で構成され、透明の充填材で構成されると好ましい。表側充填材5aは、全光線透過率が高いと好ましく、表側充填材5aの全光線透過率は、JIS K7361−1(1997)に規定されている測定で、例えば、80%〜100%や85%〜95%であると好ましい。
【0023】
他方、裏側充填材5bは、ポリオレフィン、脂環式ポリオレフィン、エチレンアクリル酸エステル共重合体、ポリビニルブチラール、アイオノマー、エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等で構成されると、十分な耐候性を確保できて好ましい。しかし、裏側充填材5bは、それら以外の樹脂で構成されてもよい。裏側充填材5bは、如何なる全光線透過率を有してもよい。太陽電池モジュール10が裏側からの受光を想定しない場合、裏側充填材5bは、白色顔料、黒色顔料等の色材を含有していてもよく、全光線透過率が0%であってもよい。太陽電池モジュール10が裏側からの受光を想定しない場合、表側充填材5aを、透明の充填材で構成し、裏側充填材5bを、光を効率的に反射する白色の充填材で構成すると、光の利用効率を向上させることができて好ましい。
【0024】
表側充填材5a、及び裏側充填材5bは、例えば、100〜160℃程度の温度で実行されるラミネート加工で貼り合わされて積層され、太陽電池モジュール10は、ラミネート加工を用いて形成される。より詳しくは、例えば、先ず、製品の湾曲形状に対応する湾曲形状の表側及び裏側保護部材2,3を用意し、製品の湾曲形状に対応するか類似する湾曲形状の表側及び裏側充填材5a,5bの構成材を用意する。これらの表側及び裏側保護部材2,3や表側及び裏側充填材5a,5bの構成材は、例えば、射出成形によって形成される。そして、その後、ラミネート装置(図示せず)のヒータ上方に、表側保護部材2、表側充填材5aの構成材、太陽電池セル1および配線材4、裏側充填材5bの構成材、及び裏側保護部材3をこの順に下から上に重ねる。このようにして、ヒータ上方に積層構造を載置する。そして、その後、ヒータ上方の積層構造を、ヒータで100〜160℃程度の温度で加熱しながら加圧して、表側及び裏側充填材5a,5bの構成材のみを溶融する。このようにして、表側保護部材2と表側充填材5aの構成材を接着し、表側充填材5aの構成材と裏側充填材5bの構成材を融着し、裏側充填材5bの構成材と裏側保護部材3を接着する。太陽電池モジュール10は、このようにして積層構造を一体化して形成される。
【0025】
又は、より一般的な方法として、ラミネート前に曲面形状とするのは、表側及び裏側保護部材2,3のみとしてもよい。そして、表側保護部材2と裏側保護部材3の間に配置される充填材、すなわち、表側及び裏側充填材5a,5bは、ラミネート時に溶融させることで、対応する曲面形状に形作ってもよい。詳しくは、先ず、製品の湾曲形状に対応する湾曲形状の表側及び裏側保護部材2,3を用意すると共に、表側及び裏側充填材5a,5bを構成するシート材を用意する。そして、その後、ラミネート装置(図示せず)のヒータ上方に、表側保護部材2、表側充填材5aを構成するシート材、太陽電池セル1および配線材4、裏側充填材5bを構成するシート材、及び裏側保護部材3をこの順に下から上に積層する。このようにして、ヒータ上方に積層構造を載置する。その後、ヒータ上方の積層構造を、ヒータで100〜160℃程度の温度で加熱しながら加圧して、表側及び裏側充填材5a,5bを構成する各シート材を溶融させて製品に対応する湾曲形状に変形させる。この各シート材の溶融及び変形で、表側保護部材2と表側充填材5aを接着し、表側充填材5aと裏側充填材5bを融着し、裏側充填材5bと裏側保護部材3を接着する。太陽電池モジュール10は、このように形成されてもよい。
【0026】
なお、ヒータ上方に、湾曲した裏側保護部材3、湾曲した裏側充填材5bの構成材、太陽電池セル1および配線材4、湾曲した表側充填材5aの構成材、及び湾曲した表側保護部材2をこの順に積層してヒータ上方に積層構造を載置してもよい。そして、その後、その積層構造をヒータで加熱しながら加圧することで、積層構造を一体化して太陽電池モジュール10を形成してもよい。又は、ヒータ上方に、湾曲した裏側保護部材3、裏側充填材5bを構成するシート材、太陽電池セル1および配線材4、表側充填材5aを構成するシート材、及び湾曲した表側保護部材2をこの順に積層してヒータ上方に積層構造を載置してもよい。そして、その後、その積層構造をヒータで加熱しながら加圧することで、表側及び裏側充填材5a,5bを構成する各シート材を溶融させて湾曲形状に変形させ、積層構造を一体化して太陽電池モジュール10を形成してもよい。なお、図2に示す例では、充填材5を、表側充填材5aと裏側充填材5bで構成したが、充填材は、3以上の異なる層を含んでもよく、1つのみの層で構成してもよい。
【0027】
再度、図1を参照して、複数の太陽電池セル1は、太陽電池モジュール10内にマトリクス状に配置される。X方向に沿って同一の直線上に配置された2以上の太陽電池セル1は、配線材4によって直列に接続される。当該2以上の太陽電池セル1と、その2以上の太陽電池セル1を直列に接続する配線材4とは、ストリング50を構成する。
【0028】
図1に示す例では、Y方向に隣り合う2つのストリング50においてX方向片側の端にある太陽電池セル1同士が中継配線30で直列に接続され、全ての太陽電池セル1が直列に接続される。その結果、X方向の最も端子ボックス60側かつ紙面における最も右側に配設される太陽電池セル1aが最も高電位側に配設され、X方向の最も端子ボックス60側かつ紙面における最も左側に配設される太陽電池セル1bが最も低電位側に配設される。なお、本実施形態と異なり、X方向の最も端子ボックス側かつ紙面における最も右側に配設される太陽電池セルが、最も低電位側に配設され、X方向の最も端子ボックス側かつ紙面における最も左側に配設される太陽電池セルが、最も高電位側に配設されてもよい。
【0029】
太陽電池モジュール10は、X方向の端子ボックス60側に、端子ボックス60の端子に電気的に接続するための4つの出力配線30a,30b,30c,30dを備える。各出力配線30a,30b,30c,30dの外周面は、絶縁性フィルム等の絶縁部材によって被覆されている。4つの出力配線30a,30b,30c,30dのうちの2つの出力配線30b,30cは、隣り合う2つのストリング50を直列に接続する機能も有する。出力配線30aは、Y方向で最も右側に配設されて最も高電位側にあるストリング50の高電位側に電気的に接続される。また、出力配線30bは、Y方向で右から2列目に配設されて2番目に高電位のストリング50の最も低電位側の太陽電池セル1と、Y方向で右から3列目に配設されて3番目に高電位のストリング50の最も高電位側の太陽電池セル1とを電気的に接続する。また、出力配線30cは、Y方向で右から4列目に配設されて4番目に高電位のストリング50の最も低電位側の太陽電池セル1と、Y方向で右から5列目に配設されて5番目に高電位のストリング50の最も高電位側の太陽電池セル1とを電気的に接続する。また、出力配線30dは、Y方向で右から6列目に配設されて最も低い電位のストリング50の最も低電位側に電気的に接続される。
【0030】
裏側保護部材3は、複数の貫通孔(図示せず)を有する。各出力配線30a,30b,30c,30dは、該貫通孔のいずれかを通過した後、端子ボックス60の所定の端子に電気的に接続される。詳述しないが、端子ボックス60内の端子間には、逆流防止用のバイパスダイオードが設けられる。落ち葉等の遮光物が特定の太陽電池セル1を覆うと、その太陽電池セル1の発電量が低下して発熱する虞がある。バイパスダイオードを設けることで発電量が低下した太陽電池セル1を含んで直列に接続された2つのストリング50が、バイパスダイオードによって短絡される。その結果、当該2つのストリング50に電流が略流れなくなり、発熱による太陽電池セル1の損傷が抑制される。太陽電池モジュール10からの電力は、端子ボックス60の端子に電気的に接続された2つの電力供給配線(図示せず)によって外部に取り出される。なお、図1に示す例では、太陽電池モジュール10が、6列に配置されたストリング50を有しているが、太陽電池モジュールは、6列以外の複数列に配置されたストリングを有してもよい。
【0031】
以上、太陽電池モジュール10は、複数のストリング50を備える。また、各ストリング50は、X方向に延在すると共に、X方向に並ぶ複数の太陽電池セル1及びX方向に隣り合う各2つの太陽電池セル1を電気的に接続する配線材4を含む。また、複数のストリング50は、並び方向であるY方向に間隔をおいて配置され。また、太陽電池モジュール10は、複数の太陽電池セル1に対して光が主に入射する受光側に設けられると共に、透光性の樹脂材料で構成される表側保護部材2と、複数の太陽電池セル1に対して受光側とは反対側の裏側に設けられる裏側保護部材3を備える。また、太陽電池モジュール10は、表側保護部材2と裏側保護部材3との間に配置される充填材5を備える。また、表側保護部材2の熱膨張係数は、裏側保護部材3の熱膨張係数よりも大きい。また、表側保護部材2の受光側の表面2aの少なくとも一部と、表側保護部材2の裏側の裏面2bの少なくとも一部とは、X方向及びZ方向を含むXZ断面において受光側に凸の曲線となっている。また、XZ断面において、表面2aの曲面部における最大の曲率半径は、裏面2bの曲面部における最大の曲率半径よりも小さい。
【0032】
上記構成によれば、表側保護部材2が樹脂材料で構成されるので、太陽電池モジュール10を軽量化し易い。また、XZ断面において、表側保護部材2の受光側周方向長さが裏側周方向長さよりも大きくなるので、受光側のX方向の伸縮を許容し易くなり、ストリング配置箇所の曲率半径も大きくできる。したがって、表側保護部材2と裏側保護部材3の熱膨張差に起因する受光側のX方向の伸縮に基づく応力を表側保護部材2で緩和でき、上記X方向の伸縮に起因する太陽電池セル1の曲げ荷重や反りも緩和できる。更には、XZ断面において、表側保護部材2の受光側周方向長さが裏側周方向長さよりも大きいので、上記X方向の伸縮に配線材4の変形も抑制でき、配線材4からの力に起因する太陽電池セル1の曲げ荷重や反りも低減できる。その結果、表側保護部材2が受光側に凸の形状を有し、表側保護部材2が裏側保護部材3よりも大きい熱膨張係数を有しても、太陽電池セル1の損傷を抑制できる。
【0033】
また、裏側保護部材3における受光側の表面3aの少なくとも一部は、XZ断面において受光側に凸の曲線となっていてもよい。また、XZ方向断面において、表側保護部材2の裏面2bの曲面部における最大の曲率半径は、裏側保護部材3の表面3aの曲面部における最大の曲率半径よりも小さくてもよい。
【0034】
上記構成によれば、XZ方向断面において、充填材5の受光側周方向長さが裏側周方向長さよりも大きくなる。よって、表側保護部材2と裏側保護部材3の熱膨張差に起因する受光側のX方向の伸縮に基づく応力を充填材5で緩和し易くなる。よって、太陽電池セル1の損傷を更に効果的に抑制できる。
【0035】
また、表側保護部材2の受光側の表面2aの少なくとも一部と、表側保護部材2の裏側の裏面2bの少なくとも一部とは、Y方向とZ方向を含むYZ断面において受光側に凸の曲線となっていてもよい。また、YZ断面において、表側保護部材2の表面2aの曲面部における最大の曲率半径は、表側保護部材2の裏面2bの曲面部における最大の曲率半径よりも小さくてもよい。
【0036】
上記構成によれば、表側保護部材2と裏側保護部材3の熱膨張差に起因する受光側のY方向の伸縮に基づく太陽電池セル1の曲げ荷重や反りも低減できる。よって、太陽電池セル1の損傷を更に効果的に抑制できる。
【0037】
また、裏側保護部材3における受光側の表面3aの少なくとも一部は、YZ断面において受光側に凸の曲線であってもよい。また、YZ断面において、表側保護部材2の裏面2bの曲面部における最大の曲率半径は、裏側保護部材3の表面3aの曲面部における最大の曲率半径よりも小さくてもよい。
【0038】
上記構成によれば、YZ断面において、充填材5の受光側周方向長さが裏側周方向長さよりも大きくなる。よって、表側保護部材2と裏側保護部材3の熱膨張差に起因する受光側のY方向の伸縮に基づく応力を充填材5で緩和し易くなる。よって、太陽電池セル1の損傷を更に効果的に抑制できる。
【0039】
また、裏側保護部材が、樹脂材料で構成されてもよい。
【0040】
上記構成によれば、太陽電池モジュール10の更なる軽量化を実現でき、ラミネート成形時に生じる充填材5の変形により柔軟に対応可能になる。
【0041】
また、裏側保護部材3における裏側の裏面3bの少なくとも一部は、XZ断面において受光側に凸の曲線であってもよい。また、XZ断面において、裏側保護部材3の表面3aの曲面部における最大の曲率半径は、裏側保護部材3の裏面3bの曲面部における最大の曲率半径よりも小さくてもよい。
【0042】
上記構成によれば、XZ断面において、裏側保護部材3の受光側周方向長さが裏側周方向長さよりも大きいので、裏側保護部材3で受光側のX方向の伸縮を許容し易くなる。したがって、表側保護部材2と裏側保護部材3の熱膨張差に起因する受光側のX方向の伸縮に基づく応力を裏側保護部材3でも緩和でき、上記X方向の伸縮に起因する太陽電池セル1の曲げ荷重や反りを更に緩和できる。よって、太陽電池セル1の損傷を更に効果的に抑制できる。
【0043】
なお、第1実施形態では、XZ断面において、表側保護部材2の表面2a及び裏面2bが、X方向の一端から他端まで一様な曲率を有する場合について説明した。そして、XZ断面において、表側保護部材2の表面2aの曲率半径が、表側保護部材2の裏面2bの曲率半径よりも小さい場合について説明した。
【0044】
しかし、XZ断面において、表側保護部材の表面及び裏面の少なくとも一方は、一様でない曲率を有してもよく、曲率がX方向の中央部から端部に行くにしたがって徐々に小さくなるように変動してもよく、又は徐々に大きくなるように変動してもよい。又は、XZ断面において、表側保護部材の表面及び裏面の少なくとも一方は、X方向の一部領域で直線形状を有してもよい。要は、XZ断面において、表側保護部材の表面の曲面部における最大の曲率半径が、表側保護部材の裏面の曲面部における最大の曲率半径よりも小さければよい。
【0045】
また、YZ断面において、表側保護部材2の表面2a及び裏面2bが、Y方向の一端から他端まで一様な曲率を有する場合について説明した。また、YZ断面において、表側保護部材2の表面2aの曲率半径が、表側保護部材2の裏面2bの曲率半径よりも小さい場合について説明した。
【0046】
しかし、YZ断面において、表側保護部材の表面及び裏面の少なくとも一方は、一様でない曲率を有してもよく、曲率がY方向の中央部から端部に行くにしたがって徐々に小さくなるように変動してもよく、又は徐々に大きくなるように変動してもよい。また、YZ断面において、表側保護部材の表面の曲面部における最大の曲率半径が、表側保護部材の裏面の曲面部における最大の曲率半径よりも大きくてもよい。また、YZ断面において、表側保護部材の表面及び裏面の少なくとも一方は、Y方向の全領域で直線形状を有してもよい。ただし、YZ断面において、表側保護部材の表面及び裏面が、Y方向の少なくとも一部で受光側に凸の曲線形状を有する場合、表側保護部材の表面の曲面部における最大の曲率半径が、表側保護部材の裏面の曲面部における最大の曲率半径よりも小さいと好ましい。
【0047】
また、XZ断面において、裏側保護部材3の表面3a及び裏面3bが、X方向の一端から他端まで一様な曲率を有する場合について説明した。そして、XZ断面において、裏側保護部材3の表面3aの曲率半径が、表側保護部材2の裏面2bの曲率半径よりも大きく、裏側保護部材3の裏面3bの曲率半径よりも小さい場合について説明した。
【0048】
しかし、XZ断面において、裏側保護部材の表面及び裏面の少なくとも一方は、一様でない曲率を有してもよく、曲率がX方向の中央部から端部に行くにしたがって徐々に小さくなるように変動してもよく、又は徐々に大きくなるように変動してもよい。また、XZ断面において、裏側保護部材の表面の曲面部における最大の曲率半径が、表側保護部材の裏面の曲面部における最大の曲率半径よりも小さくてもよく、裏側保護部材の裏面の曲面部における最大の曲率半径よりも大きくてもよい。また、XZ断面において、裏側保護部材の表面及び裏面の少なくとも一方は、X方向の一部又は全ての領域で直線形状を有してもよい。ただし、XZ断面において、裏側保護部材の表面がY方向の少なくとも一部で受光側に凸の曲線形状を有する場合、裏側保護部材の表面の曲面部における最大の曲率半径が、表側保護部材の裏面の曲面部における最大の曲率半径よりも大きいと好ましい。また、XZ断面において、裏側保護部材の表面及び裏面がY方向の少なくとも一部で受光側に凸の曲線形状を有する場合、裏側保護部材の表面の曲面部における最大の曲率半径が、裏側保護部材の裏面の曲面部における最大の曲率半径よりも小さいと好ましい。
【0049】
また、YZ断面において、裏側保護部材3の表面3a及び裏面3bが、Y方向の一端から他端まで一様な曲率を有する場合について説明した。そして、YZ断面において、裏側保護部材3の表面3aの曲率半径が、表側保護部材2の裏面2bの曲率半径よりも大きく、裏側保護部材3の裏面3bの曲率半径よりも小さい場合について説明した。
【0050】
しかし、YZ断面において、裏側保護部材の表面及び裏面の少なくとも一方は、一様でない曲率を有してもよく、曲率がY方向の中央部から端部に行くにしたがって徐々に小さくなるように変動してもよく、又は徐々に大きくなるように変動してもよい。また、YZ断面において、裏側保護部材の表面の曲面部における最大の曲率半径が、表側保護部材の裏面の曲面部における最大の曲率半径よりも小さくてもよく、裏側保護部材の裏面の曲面部における最大の曲率半径よりも大きくてもよい。また、XZ断面において、裏側保護部材の表面及び裏面の少なくとも一方は、X方向の一部又は全ての領域で直線形状を有してもよい。ただし、YZ断面において、裏側保護部材の表面及び表側保護部材の裏面がY方向の少なくとも一部で受光側に凸の曲線形状を有する場合、裏側保護部材の表面の曲面部における最大の曲率半径が、表側保護部材の裏面の曲面部における最大の曲率半径よりも大きいと好ましい。また、YZ断面において、裏側保護部材の表面及び裏面がY方向の少なくとも一部で受光側に凸の曲線形状を有する場合、裏側保護部材の表面の曲面部における最大の曲率半径が、裏側保護部材の裏面の曲面部における最大の曲率半径よりも小さいと好ましい。
【0051】
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態の太陽電池モジュール110における図2に対応する模式断面図である。なお、第2実施形態及びその変形例では、第1実施形態と同一の構成については、第1実施形態と同一の参照番号を付して説明を省略する。また、第2実施形態では、第1実施形態と同一の作用効果及び変形例についても説明を省略する。
【0052】
太陽電池モジュール110では、裏側保護部材が、第3方向の熱膨張係数がその第3方向に直交する第4方向の熱膨張係数よりも大きいシート状部材103を含み、シート状部材103は、第4方向がX方向に略一致するように配置される。
【0053】
シート状部材103としては、例えば、炭素繊維の延在方向を同じ方向に揃えたUD(UniDerection)タイプの炭素繊維強化プラスチック(CFRP)のシートを好適に使用できる。本構成によれば、裏側保護部材がシート状部材103で構成されるので、軽量化を顕著なものにできる。また、ストリングの延在方向が、シート状部材103における熱膨張が小さい方向に一致するので、表側保護部材と裏側保護部材のX方向の熱膨張差が大きくなる。したがって、表側保護部材の表面及び裏面の曲面部の曲率を変えることによる太陽電池セル1の損傷の抑制効果を大きくできる。
【0054】
なお、第2実施形態では、シート状部材103が、熱膨張係数が小さい第4方向がX方向に略一致するように配置されたが、シート状部材は、熱膨張係数が大きい第3方向がX方向に略一致するように配置されてもよい。このようにして、表側保護部材と裏側保護部材のX方向の熱膨張差を小さくして、表側と裏側の熱膨張差に起因する応力が太陽電池セルに作用しにくくなるようにしてもよい。また、シート状部材は、第3方向がX方向に0°より大きくて90°より小さい角度で交差するように配置されてもよい。
【0055】
また、図4、すなわち、第2実施形態の変形例の太陽電池モジュール210における図2に対応する模式断面図に示すように、太陽電池モジュール210は、充填材205の裏面206が平面上に位置してもよい。そして、シート状部材203も、表面203aと裏面203bが平面上に位置してもよい。
【0056】
また、図5、すなわち、第2実施形態の更なる変形例の太陽電池モジュール310における図2に対応する模式断面図に示すように、裏側保護部材が、充填材5の裏側に積層するように配置された2つのシート状部材303,313を備えてもよい。より詳しくは、裏側保護部材は、第3方向の熱膨張係数がその第3方向に直交する第4方向の熱膨張係数よりも大きいシート状部材303を含んでもよく、シート状部材303は、第4方向がX方向に略一致するように配置されてもよい。また、裏側保護部材は、第5方向の熱膨張係数が第5方向に直交する第6方向の熱膨張係数よりも大きい裏側シート状部材313を含んでもよい。また、裏側シート状部材313は、熱膨張係数が小さい第6方向がY方向に略一致するようにシート状部材303の裏側に配置されてもよい。
【0057】
この構成でも、シート状部材103及び裏側シート状部材313として、UDタイプの炭素繊維強化プラスチック(CFRP)のシートを好適に使用できる。本構成によれば、シート状部材103及び裏側シート状部材313によって、X方向及びY方向の両方向で表側と裏側の熱膨張差が大きくなる。よって、表側保護部材の表面及び裏面の曲面部の曲率を変えることによる太陽電池セル1の損傷の抑制効果を大きくできる。更には、裏側シート状部材313の配置によって、シート状部材103の熱膨張の方向性を相殺できる。その結果、太陽電池モジュール310の配置の自由度を大きくできる。なお、裏側シート状部材は、第1方向がシート状部材の一方向に対して0°より大きくて90°より小さい角度で交差するように配置されてもよい。
【0058】
なお、本開示は、上記実施形態およびその変形例に限定されるものではなく、本願の特許請求の範囲に記載された事項およびその均等な範囲において種々の改良や変更が可能である。
【0059】
例えば、上記実施形態では、端子ボックス60が、太陽電池モジュール10のX方向の一方側に設けられる場合について説明したが、端子ボックスは、X方向の両側に設けられてもよい。また、Z方向から見たとき、端子ボックス60の少なくとも一部が、太陽電池セル1に重なる箇所に設けられたが、Z方向から見たとき、端子ボックスが、全ての太陽電池セルに重ならない箇所に設けられてもよい。また、太陽電池モジュール10が、平面視において、矩形状である場合について説明した。しかし、太陽電池モジュールは、平面視において、正方形の形状を有してもよく、五角形等、四角形以外の多角形の形状を有してもよい。また、太陽電池モジュール10が、枠(フレーム)を備えない場合について説明したが、太陽電池モジュールは、枠(フレーム)を備えてもよい。なお、太陽電池モジュールの仕様(湾曲形状(ただし、湾曲形状でない部材を含んでもよい))によって、X方向とY方向は、必ずしも直交しなくてもよく、X方向とZ方向も、必ずしも直交しなくてもよく、Y方向とZ方向も、必ずしも直交しなくてもよい。また、Y方向は、複数のストリングの並び方向であるが、太陽電池モジュール内の各3次元位置でX方向及びZ方向の両方に直交する方向と定義されてもよい。この場合、X方向、Y方向、及びZ方向は、互いに直交する。
【符号の説明】
【0060】
1,110,210,310 太陽電池セル、 2 表側保護部材、 2a 表側保護部材の表面、 2b 表側保護部材の裏面、 3 裏側保護部材、 3a 裏側保護部材の表面、 3b 裏側保護部材の裏面、 4 配線材、 5 充填材、 50 ストリング、 103,203,303 シート状部材、 313 裏側シート状部材、 X方向 第1方向、 Y方向 第2方向、 Z方向 太陽電池セルの厚さ方向。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】