特表-19065869IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年4月4日
【発行日】2019年11月14日
(54)【発明の名称】二次電池電極用組成物
(51)【国際特許分類】
   H01M 4/139 20100101AFI20191018BHJP
   H01M 4/62 20060101ALI20191018BHJP
【FI】
   H01M4/139
   H01M4/62 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】28
【出願番号】特願2018-553172(P2018-553172)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2018年9月27日
(31)【優先権主張番号】特願2017-188697(P2017-188697)
(32)【優先日】2017年9月28日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】特許業務法人 安富国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】浅羽 祐太郎
【テーマコード(参考)】
5H050
【Fターム(参考)】
5H050AA12
5H050AA14
5H050AA19
5H050BA17
5H050CA01
5H050CA08
5H050CA09
5H050CB07
5H050CB08
5H050CB09
5H050DA11
5H050EA23
5H050HA00
5H050HA01
5H050HA02
5H050HA11
(57)【要約】
本発明は、活物質の分散性、接着性に優れるとともに、吸湿による電池の劣化、故障を防ぐことができ、高容量の二次電池を作製することが可能な二次電池電極用組成物を提供することを目的とする。
本発明は、活物質、バインダー及び有機溶媒を含有し、前記バインダーは、ポリビニルアセタール樹脂を含有し、前記ポリビニルアセタール樹脂は、水中における酸解離定数が16未満である電子供与性基と、電子求引性基とを有し、重合度が250〜800、水酸基量が35〜70モル%である二次電池電極用組成物である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
活物質、バインダー及び有機溶媒を含有する二次電池電極用組成物であって、
前記バインダーは、ポリビニルアセタール樹脂を含有し、
前記ポリビニルアセタール樹脂は、水中における酸解離定数が16未満である電子供与性基と、電子求引性基とを有し、重合度が250〜800、水酸基量が35〜70モル%である
ことを特徴とする二次電池電極用組成物。
【請求項2】
電子供与性基は、ラクタム構造を有する官能基であることを特徴とする請求項1記載の二次電池電極用組成物。
【請求項3】
ラクタム構造は、三員環、四員環、五員環及び六員環から選択される少なくとも1つの環状構造であることを特徴とする請求項2記載の二次電池電極用組成物。
【請求項4】
ラクタム構造は、下記式(1)に示す構造であることを特徴とする請求項2記載の二次電池電極用組成物。
【化1】
式(1)中、nは1〜5の整数、Rは単結合又は炭素数1〜10の飽和或いは不飽和の炭化水素を表す。
【請求項5】
ラクタム構造の環状構造を構成する炭化水素は、無置換であるか、又は、水素原子が炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和炭化水素で置換されていることを特徴とする請求項3又は4記載の二次電池電極用組成物。
【請求項6】
ポリビニルアセタール樹脂は、電子供与性基を有する構成単位の含有量が0.01〜10モル%であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の二次電池電極用組成物。
【請求項7】
電子求引性基は、カルボキシル基であることを特徴とする請求項1記載の二次電池電極用組成物。
【請求項8】
ポリビニルアセタール樹脂は、電子求引性基を有する構成単位の含有量が0.01〜10モル%であることを特徴とする請求項1又は7記載の二次電池電極用組成物。
【請求項9】
ポリビニルアセタール樹脂は、アセタール化度が20〜70モル%であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の二次電池電極用組成物。
【請求項10】
ポリビニルアセタール樹脂は、アセチル基量が15モル%以下であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の二次電池電極用組成物。
【請求項11】
ポリビニルアセタール樹脂を活物質100重量部に対して、0.01〜20重量部含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載の二次電池電極用組成物。
【請求項12】
更に、ポリフッ化ビニリデン樹脂を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載の二次電池電極用組成物。
【請求項13】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12記載の二次電池電極用組成物を用いてなることを特徴とする二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活物質の分散性、接着性に優れるとともに、吸湿による電池の劣化、故障を防ぐことができ、高容量の二次電池を作製することが可能な二次電池電極用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯型ビデオカメラや携帯型パソコン等の携帯型電子機器の普及に伴い、移動用電源としての二次電池の需要が急増している。また、このような二次電池に対する小型化、軽量化、高エネルギー密度化の要求は非常に高い。
このように、繰り返し充放電が可能な二次電池としては、従来、鉛電池、ニッケル−カドミウム電池等の水溶系電池が主流であるが、これらの水溶系電池は、充放電特性は優れているが、電池重量やエネルギー密度の点では、携帯型電子機器の移動用電源として充分満足できる特性を有しているとはいえない。
【0003】
そこで、二次電池として、リチウム又はリチウム合金を負極電極に用いたリチウム二次電池の研究開発が盛んに行われている。このリチウム二次電池は、高エネルギー密度を有し、自己放電も少なく、軽量であるという優れた特徴を有している。
リチウム二次電池の電極は、通常、活物質とバインダーを溶媒と共に混練し、活物質を分散させてスラリーとした後、このスラリーをドクターブレード法等によって集電体上に塗布し乾燥して薄膜化することにより形成されている。
【0004】
現在、特に、リチウム二次電池の電極用のバインダーとして最も広範に用いられているのが、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)に代表されるフッ素系樹脂である。
しかしながら、フッ素系樹脂をバインダーとして用いた場合、可撓性を有する薄膜を作製可能な一方で、集電体と活物質の結着性が劣るため、電池製造工程時に活物質の一部又は全部が集電体から剥離、脱落する恐れがあった。また、電池の充放電が行われる際、活物質内ではリチウムイオンの挿入、放出が繰り返され、それに伴い、集電体から活物質の剥離、脱落の問題が起こり得るという問題もあった。
【0005】
このような問題を解決するため、PVDF以外のバインダーを使用することも試みられている。しかしながら、従来の樹脂を用いた場合、電極に電圧を負荷した際に、樹脂の分解や劣化が生じてしまうという問題が新たに生じていた。このような樹脂の劣化が生じた場合は、充放電容量が低下したり、電極の剥離が発生したりするという問題が生じていた。
【0006】
これに対して、特許文献1には、酸性官能基含有モノマー及びアミド基含有モノマーの共重合体からなる非水二次電池用バインダーが記載されている。
しかしながら、このようなバインダーを使用する場合、活物質の分散性が低くなり、電極用組成物の粘度が高くなることから、ペースト濾過に時間を要し工程時間が長くなるとともに、塗工時に塗工むらが発生しやすいものとなっていた。また、電極中の活物質密度が低下することから、得られる電池の容量が不充分なものとなっていた。
更に、このような樹脂を用いた場合、電極の柔軟性が低いものとなり、ひび割れや、集電体からの剥がれが発生するため、電池耐久性の低下を招くという問題があった。
【0007】
特許文献2には、所定量の芳香族ビニル単位、ニトリル基単位、親水性基単位及び直鎖アルキレン単位を含有する二次電池正極用バインダーの組成物が開示されている。
しかしながら、このような組成物を用いた場合でも、活物質の分散性が低くなることから、ペースト濾過に時間を要し工程時間が長くなるとともに、塗工時に塗工むらが発生しやすいものとなっていた。また、含水率が高い状態で電極用組成物を調製すると、水分の影響で電池内部から酸性ガスが発生し、電池の膨張や発火、爆発を誘発する恐れがある。
更に、電極中の活物質密度が低下することから、得られる電池の容量が不充分なものとなっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特許第5708872号公報
【特許文献2】特開2013−179040号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、活物質の分散性、接着性に優れるとともに、吸湿による電池の劣化、故障を防ぐことができ、高容量の二次電池を作製することが可能な二次電池電極用組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、活物質、バインダー及び有機溶媒を含有する二次電池電極用組成物であって、
前記バインダーは、ポリビニルアセタール樹脂を含有し、前記ポリビニルアセタール樹脂は、水中における酸解離定数が16未満である電子供与性基と、電子求引性基とを有し、重合度が250〜800、水酸基量が35〜70モル%である二次電池電極用組成物である。
以下に本発明を詳述する。
【0011】
本発明者は、鋭意検討の結果、二次電池電極形成用のバインダーとして、所定の電子供与性基と電子求引性基とを有するポリビニルアセタール樹脂を用いることで、活物質の分散性、接着性に優れることを見出した。また、吸湿による電池の劣化、故障を防ぐことができ、バインダーの添加量が少ない場合でも高容量の二次電池を作製できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0012】
本発明の二次電池電極用組成物は、活物質を含有する。
本発明の二次電池電極用組成物は、正極、負極のいずれの電極に使用してもよく、また、正極および負極の両方に使用してもよい。従って、活物質としては、正極活物質、負極活物質がある。
【0013】
上記正極活物質としては、例えば、リチウムニッケル酸化物、リチウムコバルト酸化物、リチウムマンガン酸化物、Ni・Co・Mn三元系Li含有酸化物、Ni・Co・Al三元系Li含有酸化物等のリチウム含有複合金属酸化物が挙げられる。具体的には例えば、LiNiO、LiCoO、LiMn、リン酸鉄リチウム等が挙げられる。
なお、これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0014】
上記負極活物質としては、例えば、従来から二次電池の負極活物質として用いられている材料を用いることができ、例えば、球状天然黒鉛、天然グラファイト、人造グラファイト、 アモルファス炭素、カーボンブラック、または、これらの成分に異種元素を添加したもの等が挙げられる。
【0015】
本発明の二次電池電極用組成物は、導電付与剤(導電助剤)を含有することが好ましい。
上記導電付与剤としては、例えば、黒鉛、アセチレンブラック、カーボンブラック、ケッチェンブラック、気相成長炭素繊維などの炭素材料が挙げられる。特に、正極用の導電付与剤としては、アセチレンブラック、カーボンブラックが好ましく、負極用の導電付与剤としては、アセチレンブラック、鱗片状黒鉛が好ましい。
【0016】
本発明の二次電池電極用組成物は、ポリビニルアセタール樹脂を含有する。本発明では、バインダー(結着剤)としてポリビニルアセタール樹脂を用いることで、ポリビニルアセタール樹脂の水酸基と正極活物質の酸素原子間に引力的相互作用が働き、正極活物質をポリビニルアセタール樹脂が取り囲む構造をとる。また、同一分子内の別の水酸基が導電付与剤とも引力的相互作用を及ぼし、活物質、導電付与剤間距離をある一定範囲にとどめることが出来る。このように活物質と導電付与剤を程よい距離に特徴的な構造をとることで、活物質の分散性が大幅に改善される。また、PVDF等の樹脂を用いる場合と比較して、集電体との接着性を向上させることができる。更に、溶剤溶解性に優れ、溶剤の選択の範囲が広がるという利点が得られる。
【0017】
上記ポリビニルアセタール樹脂は、水中における酸解離定数が16未満である電子供与性基を有する。
本発明では、上記電子供与性基と後述する電子求引性基を併用することで、電子伝導性を高め、電気抵抗を抑制することができる。
なお、本発明において、「電子供与性基」とは、ハメット(Hammett)の置換基定数におけるパラ効果σpが0未満である官能基であり、「電子求引性基」とは、パラ効果σpが0以上である官能基である。
また、上記電子供与性基、電子求引性基には、水酸基、アセチル基は含まれないものとする。
【0018】
上記電子供与性基は、水中における酸解離定数(pKa)が16未満である。
上記pKaが16未満であることで、電子を放出しやすくすることができる。上記pKaは12未満が好ましい。また、上記pKaは0.1以上であることが好ましい。
なお、電子供与性基のpKaは電位差測定法や中和滴定法により測定することができる。
【0019】
上記電子供与性基の結合位置については特に限定されないが、主鎖である炭素に直接結合した構造であってもよく、連結基を介して結合した構造であってもよい。また、アセタール基に結合した構造であってもよい。更に、電子供与性基を有するグラフト鎖が結合した構造や、電子供与性基が樹脂の末端に結合した構造であってもよい。
なかでも、主鎖である炭素に直接結合した構造や、主鎖である炭素に連結基を介して結合した構造であることが好ましい。
【0020】
上記電子供与性基としては、例えば、低級アルコキシ基、エーテル基、アミノ基、アルキルアミノ基、−S−、ラクタム構造を有する官能基等が挙げられる。本発明において低級アルコキシ基とは、直鎖状または分岐状の炭素数1〜6のアルコキシ基である。
【0021】
上記電子供与性基は、ラクタム構造を有する官能基であることが好ましい。
上記ポリビニルアセタール樹脂が、電子供与性基を有することで、優れた電解液への耐性、集電体との接着性、またイオン伝導性を有することができ、バインダーの添加量を減らした場合でも高容量の二次電池を製造できるという利点がある。
また、長期保管時の吸湿による劣化を防止することができ、保管性に優れるという利点を有する。
【0022】
本発明において、ラクタム構造とは、ラクタム基を有する構造を意味する。
上記ラクタム基とは、ラクタム化合物の窒素原子に結合する水素原子やアルキル基を除去して得られる基を意味する。
上記ラクタム化合物としては、例えば、カプロラクタム、N−アルキルカプロラクタム類、ピロリドン類、ピペリドン類等が挙げられる。
上記N−アルキルカプロラクタム類としては、N−メチルカプロラクタム、N−エチルカプロラクタム、N−イソプロピルカプロラクタム、N−イソブチルカプロラクタム、N−ノルマルプロピルカプロラクタム、N−ノルマルブチルカプロラクタム、N−シクロヘキシルカプロラクタム等が挙げられる。
上記ピロリドン類としては、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N−エチル−2−ピロリドン、N−イソプロピル−2−ピロリドン、N−イソブチル−2−ピロリドン、N−ノルマルプロピル−2−ピロリドン、N−ノルマルブチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン等が挙げられる。
上記ピペリドン類としては、2−ピペリドン、N−メチル−2−ピペリドン、N−エチル−2−ピペリドン、N−イソプロピル−2−ピペリドン等が挙げられる。
なお、上記ラクタム基は、例えば、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基、アミド基、アルキル基、アルキルエステル基、アルキルアミド基、ニトロ基等の置換基やその塩で置換されていてもよい。
【0023】
上記ラクタム構造は、下記式(1)に示す構造であることであることが好ましい。
【0024】
【化1】
式(1)中、nは1〜5の整数、Rは単結合又は炭素数1〜10の飽和或いは不飽和の炭化水素を表す。
【0025】
上記式(1)で表されるラクタム構造が、飽和或いは不飽和の炭化水素を介して、ラクタム基が主鎖に結合した構造を有する場合は、飽和或いは不飽和の炭化水素を介することにより主鎖の影響を受けづらい。なお、Rは、単結合であることが好ましい。
【0026】
上記Rは、単結合又は炭素数1〜10の飽和或いは不飽和の炭化水素である。上記Rとしては、例えば、直鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基、アリーレン基等が挙げられる。
上記アルキレン基としては、直鎖状アルキレン基が好ましく、炭素数が1〜6のアルキレン基が好ましい。なかでも、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等が好ましい。
【0027】
上記ラクタム構造は、三員環〜七員環であることが好ましく、三員環、四員環、五員環及び六員環から選択される少なくとも1つの環状構造を有することがより好ましい。これにより、環状構造の立体障害により活物質や導電助剤の再凝集を阻害し、経時粘度変化率の少ないペーストを作製することができる。また、nは1〜5の整数であることが好ましく、nは1、2であることがより好ましい。
【0028】
上記ラクタム構造の環状構造を構成する炭化水素は、無置換であるか、又は、水素原子が炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和炭化水素で置換されていることが好ましい。
上記ラクタム構造の環状構造を構成する炭化水素の水素原子が置換されている場合、置換される水素としては、α水素、β水素が好ましい。
また、炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和炭化水素としては、メチル基、エチル基、イソブロピル基、ジメチル基、アリル基、フェニル基が好ましい。なお、置換される水素原子は1箇所であってもよく、2箇所以上であってもよい。
【0029】
上記ポリビニルアセタール樹脂における電子供与性基を有する構成単位の含有量の好ましい下限は0.01モル%、好ましい上限は10モル%である。上記含有量を0.01モル%以上とすることで、接着性を向上することができ、上記含有量を10モル%以下とすることで、粘度の上昇を防止できる。上記含有量のより好ましい下限は0.05モル%、より好ましい上限は8モル%である。更に好ましい上限は6モル%である。
【0030】
上記ポリビニルアセタール樹脂は電子求引性基を有する。
上記電子求引性基は、水中における酸解離定数(pKa)が25未満であることが好ましい。
上記pKaが25未満であることで、電子を効率的に受け取ることができる。上記pKaは20未満がより好ましい。また、上記pKaは1.0以上であることが好ましい。
なお、電子求引性基のpKaは電位差測定法や中和滴定法により測定することができる。
【0031】
上記電子求引性基の結合位置については特に限定されないが、主鎖である炭素に直接結合した構造であってもよく、連結基を介して結合した構造であってもよい。また、アセタール基に結合した構造であってもよい。更に、電子求引性基を有するグラフト鎖が結合した構造や、電子求引性基が樹脂の末端に結合した構造であってもよい。なかでも、主鎖である炭素に直接結合した構造や、主鎖である炭素に連結基を介して結合した構造であることが好ましい。
【0032】
上記電子求引性基としては、例えば、カルボキシル基、リン酸基、ボロン酸、ボロン酸エステル等の酸性基、ニトロ基(−NO)、アミド基、ニトリル基等の窒素含有基、スルホ基、スルホニル基、スルフィニル基等の硫黄含有基のほか、ホルミル基(−CHO)、フッ素化アルキル基、ハロゲン等が挙げられる。
なかでも、カルボキシル基であることが好ましい。
【0033】
上記ポリビニルアセタール樹脂における電子求引性基を有する構成単位の含有量の好ましい下限は0.01モル%、好ましい上限は10モル%である。上記含有量を0.01モル%以上とすることで、活物質や導電助剤の分散性を向上することができ、上記含有量を10モル%以下とすることで、粘度の上昇を防止できる。上記含有量のより好ましい下限は0.05モル%、より好ましい上限は8モル%である。更に好ましい上限は6モル%である。
【0034】
上記ポリビニルアセタール樹脂における電子供与性基を有する構成単位の含有量に対する電子求引性基を有する構成単位の含有量の比率(電子求引性基を有する構成単位の含有量/電子供与性基を有する構成単位の含有量)は、0.001〜1000であることが好ましい。上記範囲内とすることで、電子伝導性を高め、電気抵抗を抑制することができる。好ましくは0.01〜100である。
【0035】
上記ポリビニルアセタール樹脂における電子供与性基の酸解離定数と、電子求引性基の酸解離定数との差(電子求引性基の酸解離定数−電子供与性基の酸解離定数)は、1.0〜20であることが好ましい。上記範囲内とすることで、電子伝導性を高め、電気抵抗を抑制することができる。好ましくは1.5〜15.0である。
また、上記ポリビニルアセタール樹脂における電子求引性基を有する構成単位の含有量と水酸基量との比率(電子供与性基を有する構成単位の含有量/水酸基量)は、1.00×10―4〜4.5×10―1であることが好ましい。上記範囲内とすることで、電子の授受を効率的に行うことができ、導電率を高めることができる。
【0036】
上記ポリビニルアセタール樹脂は、アセタール基を有する構成単位を有する。
上記ポリビニルアセタール樹脂における上記アセタール基を有する構成単位の含有量(アセタール化度)は20〜70モル%であることが好ましい。上記アセタール化度を20モル%以上とすることで、溶媒への溶解性が向上し、組成物として好適に使用することができる。上記アセタール化度を70モル%以下とすることで、電解液に対する耐性が充分なものとなり、電極を電解液中に浸漬した際、樹脂成分が電解液中に溶出することを防止できる。より好ましくは40〜65モル%である。更に好ましくは45〜65モル%である。
なお、本明細書において、アセタール化度とは、ポリビニルアルコールの水酸基数のうち、ブチルアルデヒドでアセタール化された水酸基数の割合のことである。また、アセタール化度の計算方法は、ポリビニルアセタール樹脂のアセタール基が2個の水酸基からアセタール化されて形成されていることから、アセタール化された2個の水酸基を数える方法を採用してアセタール化度のモル%を算出する。
なお、本明細書において、アセタール化度は、ポリビニルアセタール樹脂全体に対するアセタール基を有する構成単位の含有量を意味する。
【0037】
上記アセタール基を有する構成単位は、アルデヒドを用いてアセタール化することで得られる。
上記アルデヒドの炭素数(アルデヒド基を除く炭素数)の好ましい下限は1、好ましい上限は11である。炭素数を上記範囲内とすることで、樹脂の疎水性が低くなるため、精製効率が向上しNaイオンの含有量を減らすことができる。
上記アルデヒドとしては、具体的には例えば、アセトアルデヒド、ブチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、プロピオンアルデヒド、アクロレイン等のビニル基を有するアルデヒド(ビニルアルデヒド)等が挙げられる。
また、上記アセタール基は、ブチラール基、ベンズアセタール基、アセトアセタール基、プロピオンアセタール基及びビニルアセタール基からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
【0038】
上記ポリビニルアセタール樹脂は、アセトアルデヒドでアセタール化された部分とブチルアルデヒドでアセタール化された部分との割合が0/100〜50/50であることが好ましい。これにより、ポリビニルアセタール樹脂が柔軟になり、集電体への接着力が良好になる。より好ましくは、アセトアルデヒドでアセタール化された部分とブチルアルデヒドでアセタール化された部分の割合が0/100〜20/80である。
【0039】
上記ポリビニルアセタール樹脂は、水酸基を有する構成単位を有する。
上記ポリビニルアセタール樹脂における上記水酸基を有する構成単位の含有量(水酸基量)の下限は35モル%、上限は70モル%である。上記水酸基量を35モル%以上とすることで、電解液への耐性が向上し、電解液中に樹脂が溶出することを防止でき、70モル%以下とすることで、樹脂の柔軟性が向上し、集電体への接着力が充分なものとなる。
上記水酸基量の好ましい下限は40モル%であり、好ましい上限は65モル%である。より好ましい下限は45モル%、より好ましい上限は60モル%である。
なお、本明細書において、水酸基量は、ポリビニルアセタール樹脂全体に対する水酸基を有する構成単位の含有量を意味する。
【0040】
上記ポリビニルアセタール樹脂は、アセチル基を有する構成単位を有することが好ましい。
上記ポリビニルアセタール樹脂におけるアセチル基を有する構成単位の含有量(アセチル基量)の好ましい下限は0.1モル%、好ましい上限は15モル%である。上記アセチル基量を0.1モル%以上とすることで、樹脂の柔軟性が向上し、集電体への接着力を充分なものすることができ、上記アセチル基量を15モル%以下とすることで、電解液への耐性が向上し、電解液へ溶出して短絡することを防止することができる。上記アセチル基量のより好ましい下限は1モル%、より好ましい上限は10モル%である。
なお、本明細書において、アセチル基量は、ポリビニルアセタール樹脂全体に対するアセチル基を有する構成単位の含有量を意味する。
【0041】
上記ポリビニルアセタール樹脂において、水酸基を有する構成単位の含有量に対する、電子供与性基を有する構成単位の含有量の比率(電子供与性基を有する構成単位の含有量/水酸基を有する構成単位の含有量)は、0.0001〜1.50であることが好ましい。上記範囲内とすることで、二次電池電極用組成物の電気抵抗値を抑制することができる。
より好ましくは、0.01〜0.89であり、更に好ましくは、0.01〜0.43である。
【0042】
上記ポリビニルアセタール樹脂の重合度の下限は250、上限は800である。上記重合度を250以上とすることで、工業的な入手が容易となる。上記重合度を800以下とすることで、溶液粘度を低下させて、活物質を充分に分散させることが可能となる。上記重合度の好ましい下限は280、好ましい上限は600である。
【0043】
本発明において、「ポリビニルアセタール樹脂が、電子供与性基と、電子求引性基とを有する」とは、電子供与性基及び電子求引性基を同一のポリビニルアセタール樹脂中に有する場合のほか、電子供与性基及び電子求引性基を別々のポリビニルアセタール樹脂中に有する場合も含む。なお、電子供与性基及び電子求引性基を別々のポリビニルアセタール樹脂中に有する場合、「ポリビニルアセタール樹脂の重合度」は、各樹脂の重合度を混合比で按分して算出した重合度を表す。
【0044】
本発明の二次電池電極用組成物中の上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量は特に限定されないが、好ましい下限は0.2重量%、好ましい上限は5重量%である。上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量を0.2重量%以上とすることで、集電体への接着力を向上させることができ、5重量%以下とすることで、二次電池の放電容量を向上させることができる。より好ましくは、0.5〜3重量%である。
【0045】
上記ポリビニルアセタール樹脂は、ポリビニルアルコールをアルデヒドでアセタール化してなるものである。
特に、上記ポリビニルアセタール樹脂を製造する方法としては、上記電子供与性基及び電子求引性基を有するポリビニルアルコールを用意し、その後アセタール化する方法、上記電子供与性基及び電子求引性基を有しないポリビニルアルコールをアセタール化した後、上記電子供与性基及び電子求引性基を付加する方法等が挙げられる。
また、上記電子供与性基を有するポリビニルアルコールと、上記電子求引性基を有するポリビニルアルコールとを含有する混合ポリビニルアルコールを用意し、その後アセタール化する方法を用いてもよい。
【0046】
上記電子供与性基及び電子求引性基を有するポリビニルアルコールを作製する方法としては、例えば、電子供与性基含有単量体と、電子求引性基含有単量体と、酢酸ビニル等のビニルエステルとを共重合した後、得られた共重合体のアルコール溶液に酸またはアルカリを添加してケン化する方法等が挙げられる。
【0047】
上記電子供与性基含有単量体としては、例えば、ラクタム基含有単量体が挙げられる。
上記ラクタム基含有単量体としては、例えば、N−ビニル−ピロリドン、N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−3−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−3−メチル−2−ピペリドン等が挙げられる。また、N−ビニル−3−メチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−4−メチル−2−ピロリドンまた、N−ビニル−4−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−4−メチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−5−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。更に、N−ビニル−5−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−5−メチル−2−カプロラクタム、N−ビニル−3−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−4,5−ジメチル−2−ピロリドン、N−ビニル−3,3,5−トリメチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
【0048】
また、上記電子供与性基及び電子求引性基を付加する方法としては、例えば、上記電子供与性基及び電子求引性基を有しないポリビニルアセタール樹脂に電子供与性基含有単量体や電子求引性基含有単量体等を反応させる方法等が挙げられる。
【0049】
上記電子供与性基及び電子求引性基を有しないポリビニルアルコールは、例えば、ビニルエステルとエチレンの共重合体をケン化することにより得ることができる。上記ビニルエステルとしては、例えば、蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル等が挙げられる。なかでも、経済性の観点から酢酸ビニルが好適である。
【0050】
本発明の二次電池電極用組成物は、上記ポリビニルアセタール樹脂に加えて、更に、ポリフッ化ビニリデン樹脂を含有していてもよい。
上記ポリフッ化ビニリデン樹脂を併用することで、電解液への耐性が更に向上し、放電容量を向上させることが出来る。
【0051】
上記ポリフッ化ビニリデン樹脂を含有する場合、上記ポリビニルアセタール樹脂とポリフッ化ビニリデン樹脂との重量比は、0.5:9.5〜7:3であることが好ましい。
このような範囲内とすることで、ポリフッ化ビニリデンに著しく不足している集電体への接着力を有しながら、電解液への耐性を付与することが出来る。
より好ましい上記ポリビニルアセタール樹脂とポリフッ化ビニリデン樹脂との重量比は1:9〜4:6である。
【0052】
本発明の二次電池電極用組成物におけるポリビニルアセタール樹脂の含有量は、活物質100重量部に対して好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限は20重量部である。上記ポリビニルアセタール樹脂の含有量を0.01重量部以上とすることで、集電体への接着力を向上させることができ、20重量部以下とすることで、二次電池の放電容量を向上させることが可能となる。
また、本発明の二次電池電極用組成物におけるポリビニルアセタール樹脂の含有量は、導電助剤100重量部に対して、好ましい下限が0.01重量部、好ましい上限は200重量部である。
更に、本発明の二次電池電極用組成物中のバインダー全体の含有量は特に限定されないが、好ましい下限は1重量%、好ましい上限は30重量%である。上記バインダーの含有量を1重量%以上とすることで、集電体への接着力を向上させることができ、30重量%以下とすることで、二次電池の放電容量を向上させることが可能となる。
【0053】
本発明の二次電池電極用組成物は、有機溶媒を含有する。
上記有機溶媒としては、上記ポリビニルアセタール樹脂を溶解させることができるものであれば特に限定されず、例えば、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、テトラヒドロフラン、トルエン、イソプロピルアルコール、N−メチルピロリドン、エタノール、蒸留水等が挙げられる。なかでも、N−メチルピロリドンが好ましい。
上記有機溶媒は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
【0054】
本発明の二次電池電極用組成物中の有機溶媒の含有量は特に限定されないが、好ましい下限は20重量%、好ましい上限は50重量%である。上記有機溶媒の含有量を20重量%以上とすることで、粘度を低下させて、ペーストの塗工を容易にすることができ、50重量%以下とすることで、溶剤乾燥時にムラが生じることを防止できる。より好ましい下限は25重量%、より好ましい上限は40重量%である。
【0055】
本発明の二次電池電極用組成物には、上述した活物質、ポリビニルアセタール樹脂、有機溶媒以外にも、必要に応じて、難燃助剤、増粘剤、消泡剤、レベリング剤、密着性付与剤のような添加剤を添加してもよい。
【0056】
本発明の二次電池電極用組成物を製造する方法としては、特に限定されず、例えば、上記活物質、ポリビニルアセタール樹脂を含有するバインダー、有機溶媒及び必要に応じて添加する各種添加剤をプラネタリーミキサー、ディスパー、ボールミル、ブレンダーミル、3本ロール等の各種混合機を用いて混合する方法が挙げられる。
【0057】
本発明の二次電池電極用組成物は、例えば、導電性基体上に塗布し、乾燥する工程を経ることで、電極が形成される。
本発明の二次電池電極用組成物を用いてなる二次電池もまた本発明の一つである。
上記二次電池としては、例えば、ニッカド電池、ニッケル水素電池、リチウム二次電池、全固体電池、燃料電池等が挙げられる。なかでも、リチウム二次電池が好ましい。
本発明の二次電池電極用組成物を導電性基体上に塗布する際の塗布方法としては、例えば、押出しコーター、ディップコーター、スピンコーター、リバースローラー、ドクターブレード、アプリケーターなどをはじめ、各種の塗布方法を採用することができる。
【発明の効果】
【0058】
本発明によれば、活物質の分散性、接着性に優れるとともに、吸湿による電池の劣化、故障を防ぐことができ、高容量の二次電池を作製することが可能な二次電池電極用組成物を提供できる。また、本発明の二次電池電極用組成物は、粘性に優れるとともに、電極に電圧を負荷した際の分解や劣化を防ぐことができ、柔軟性の高い二次電池電極を作製することができる。
【発明を実施するための形態】
【0059】
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
【0060】
(ポリビニルアセタール樹脂Aの合成)
電子供与性基(下記式(2)で表されるラクタム構造、式(1)中のn=1)を有する構成単位と電子求引性基(カルボキシル基)を有する構成単位を有するポリビニルアルコール(重合度250、ケン化度98.3モル%)350重量部を純水3000重量部に加え、90℃で約2時間撹拌し、溶解した。なお、ポリビニルアルコールは、下記式(2)で表されるラクタム構造を有する構成単位の含有量[電子供与性基量]が0.01モル%、カルボキシル基を有する構成単位の含有量[電子求引性基量]が10モル%である。
この溶液を40℃に冷却し、これに濃度35重量%の塩酸230部を添加した後、液温を5℃に下げてn−ブチルアルデヒド53.1重量部を添加しこの温度を保持してアセタール化反応を行い、反応生成物を析出させた。その後、液温を30℃、3時間保持して反応を完了させ、常法により中和、水洗および乾燥を経て、ポリビニルアセタール樹脂の白色粉末を得た。
得られたポリビニルアセタール樹脂Aは、FT−IRを用いて水酸基量、アセタール化度、電子求引性基量、電子供与性基量を測定したところ、水酸基量は35.2モル%、アセタール化度(ブチラール化度)は53.1モル%、アセチル基量1.7モル%、電子供与性基は0.01モル%、電子求引性基量は10モル%であった。
【0061】
【化2】
【0062】
(ポリビニルアセタール樹脂B〜I、L〜O、Q〜V、Y1〜4の合成)
表1に示すポリビニルアルコール(種類)、アルデヒド(添加量)とした以外は、ポリビニルアセタール樹脂Aと同様にして、ポリビニルアセタール樹脂B〜I、L〜O、Q〜V、Y1〜4を合成した。
【0063】
(ポリビニルアセタール樹脂J1の合成)
ポリビニルアルコールAに代えて、ポリビニルアルコールJ1(重合度400、ケン化度98.3モル%)を使用し、表1に示すアルデヒド(添加量)とした以外は、ポリビニルアセタール樹脂Aと同様にして、ポリビニルアセタール樹脂J1を合成した。なお、ポリビニルアルコールJ1は、アミノ基を有する構成単位の含有量[電子供与性基量]が0.1モル%、スルホ基を有する構成単位の含有量[電子求引性基量]が0.1モル%である。
【0064】
(ポリビニルアセタール樹脂J2の合成)
ポリビニルアルコールAに代えて、ポリビニルアルコールJ2(重合度400、ケン化度98.1モル%)を使用し、表1に示すアルデヒド(添加量)とした以外は、ポリビニルアセタール樹脂Aと同様にして、ポリビニルアセタール樹脂J2を合成した。なお、ポリビニルアルコールJ2は、ラクタム構造[式(1)中のn=3、ピロリドン変性]の含有量[電子供与性基量]が0.1モル%、カルボキシル基を有する構成単位の含有量[電子求引性基量]が0.1モル%である。
【0065】
(ポリビニルアセタール樹脂J3の合成)
ポリビニルアルコールAに代えて、ポリビニルアルコールJ3(重合度800、ケン化度98.4モル%)を使用し、表1に示すアルデヒド(添加量)とした以外は、ポリビニルアセタール樹脂Aと同様にして、ポリビニルアセタール樹脂J3を合成した。なお、ポリビニルアルコールJ3は、上記式(2)で表されるラクタム構造を有する構成単位の含有量[電子供与性基量]が0.1モル%、アミド基を有する構成単位の含有量[電子求引性基量]が0.1モル%である。
【0066】
(ポリビニルアセタール樹脂K、Pの合成)
ポリビニルアルコールAに代えて、電子供与性基(上記式(2)で表されるラクタム構造)を有する構成単位を有するポリビニルアルコールと、電子求引性基(カルボキシル基)を有する構成単位を有するポリビニルアルコールとを1:1で混合した混合ポリビニルアルコールKを使用した。そして、表1に示すアルデヒド(添加量)とした以外は、ポリビニルアセタール樹脂Aと同様にして、ポリビニルアセタール樹脂Kを合成した。
なお、電子供与性基(上記式(2)で表されるラクタム構造)を有する構成単位を有するポリビニルアルコールは、重合度600、ケン化度97.8モル%、上記式(2)で表されるラクタム構造を有する構成単位の含有量[電子供与性基量]が0.2モル%である。
また、電子求引性基(カルボキシル基)を有する構成単位を有するポリビニルアルコールは、重合度200、ケン化度97.3モル%、カルボキシル基を有する構成単位の含有量[電子求引性基量]が0.2モル%である。
同様に、混合ポリビニルアルコールPを使用し、表1に示すアルデヒド(添加量)とした以外は、ポリビニルアセタール樹脂Aと同様にして、ポリビニルアセタール樹脂Pを合成した。
【0067】
(ポリビニルアセタール樹脂Wの合成)
ポリビニルアルコールAに代えて、ポリビニルアルコールW(重合度400、ケン化度98.4モル%、メチル基を有する構成単位の含有量[電子供与性基量]0.1モル%)を使用し、表1に示すアルデヒド(添加量)とした以外は、ポリビニルアセタール樹脂Aと同様にして、ポリビニルアセタール樹脂Wを合成した。
【0068】
(ポリビニルアセタール樹脂Xの合成)
ポリビニルアルコールAに代えて、電子供与性基(メチル基)を有する構成単位を有するポリビニルアルコールと、電子求引性基(カルボキシル基)を有する構成単位を有するポリビニルアルコールとを1:1で混合した混合ポリビニルアルコールXを使用した。そして、表1に示すアルデヒド(添加量)とした以外は、ポリビニルアセタール樹脂Aと同様にして、ポリビニルアセタール樹脂Xを合成した。
なお、電子供与性基(メチル基)を有する構成単位を有するポリビニルアルコールは、重合度600、ケン化度98.3モル%、メチル基を有する構成単位の含有量[電子供与性基量]が0.2モル%である。
また、電子求引性基(カルボキシル基)を有する構成単位を有するポリビニルアルコールは、重合度200、ケン化度98.2モル%、カルボキシル基を有する構成単位の含有量[電子求引性基量]が0.2モル%である。
【0069】
(実施例1)
(二次電池電極用組成物の調製)
得られたポリビニルアセタール樹脂Aを含有する樹脂溶液20重量部(ポリビニルアセタール樹脂:2.5重量部)に活物質としてコバルト酸リチウム(日本化学工業社製、セルシードC−5H)50重量部、導電助剤としてアセチレンブラック(電気化学工業社製、デンカブラック)を5重量部、N−メチルピロリドン26重量部を加えた。次いで、シンキー社製泡取練太郎にて混合し、二次電池電極用組成物を得た。
【0070】
(実施例2〜18、比較例1〜3、5〜12)
表2に示すポリビニルアセタール樹脂(樹脂種、添加量)とした以外は実施例1と同様にして二次電池電極用組成物を得た。
【0071】
(比較例4)
表1に示すポリビニルアセタール樹脂T1およびT2を混合して使用した以外は、実施例1と同様にして二次電池電極用組成物を得た。
【0072】
【表1】
表1の「官能基種」において、aはラクタム構造を有する官能基(アジリジン基)、bはアミノ基、cはラクタム構造を有する官能基(ピロリドン基)、dはアミド基、eはメチル基、pはカルボキシル基、qはスルホ基を示す。なお、b、d、e、p、qは何れも主鎖の炭素に各官能基が直接結合した構造を有する。
【0073】
<評価>
実施例及び比較例で得られた二次電池電極用組成物について以下の評価を行った。結果を表2に示した。なお、各実施例・比較例において、ポリビニルアセタール樹脂の白色粉末が適切に得られた場合を「○」、粒子の結着等が生じて白色粉末が適切に得られなかった場合を「×」として評価した(樹脂粉末化評価)。
【0074】
(1)接着性(剥離力)
実施例、比較例で得られた二次電池電極用組成物については、アルミ箔に対する接着性を評価した。
アルミ箔(厚み20μm)の上に、乾燥後の膜厚が20μmとなるように電極用組成物を塗工、乾燥し、アルミ箔上に電極がシート状に形成された試験片を得た。
このサンプルを縦1cm、横2cmに切り出し、AUTOGRAPH(島津製作所社製、「AGS−J」)を用い、試験片を固定しながら電極シートを引き上げ、アルミ箔から完全に電極シートが剥離するまでに要する剥離力(N)を計測した後、以下の基準で判定した。
○:剥離力が8.0Nを超える
△:剥離力が5.0〜8.0N
×:剥離力が5.0N未満
【0075】
(2)分散性(表面粗さ)
上記「(1)接着性」で得られた試験片について、JIS B 0601(1994)に基づいて表面粗さRaを測定し、電極の表面粗さを以下の基準で評価した。なお、一般的には、活物質の分散性が高いほど、表面粗さは小さくなるとされている。
○:Raが3μm未満
△:Raが3μm以上、4μm未満
×:Raが4μm以上
【0076】
(3)耐電解液耐性(溶媒溶解性)
(電極シートの作製)
離型処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の膜厚が20μmとなるように実施例及び比較例で得られた二次電池電極用組成物を塗工、乾燥して電極シートを作製した。
その電極シートを2cm角に切り出し、電極シート試験片を作製した。
【0077】
(溶出率評価)
得られた試験片の重量を正確に計量し、シートに含まれる成分重量比から試験片に含まれる樹脂の重量を算出した。その後、試験片を袋状のメッシュに入れ、メッシュ袋と試験片の合計重量を正確に計測した。
次いで、試験片の入っているメッシュ袋を電解液溶剤であるジエチルカーボネート:エチレンカーボネート=1:1混合溶剤に浸し、60℃にて5時間放置した。放置後メッシュ袋を取り出し、150℃、8時間の条件で乾燥させ、完全に溶剤を乾燥させた。
乾燥機から取り出した後、室温にて1時間放置し、重量を計測した。試験前後の重量変化から樹脂の溶出量を算出し、その溶出量とあらかじめ算出しておいた樹脂の重量の比から樹脂の溶出率を算出し、以下の基準で評価した。
○:溶出率が1%未満
△:溶出率が1%以上2%未満
×:溶出率が2%以上
【0078】
(4)吸湿性
上記「(3)耐電解液耐性」で得られた試験片の重量を正確に計測した。
その後、試験片を相対湿度95%、30℃で24時間放置した。取り出したのち試験片の重量を正確に計量した。試験前後の重量変化から含水率を算出し、以下の基準で評価した。
○:含水率が5%未満
△:含水率が5%以上7%未満
×:含水率が7%以上
【0079】
(5)電極抵抗測定
上記「(1)接着性」で得られた電極シートについて、電極抵抗測定器(日置電機株式会社製)を用いて電極抵抗値を測定し、以下の基準で評価した。
○:電極抵抗値が1000Ω/sq未満
×:電極抵抗値が1000Ω/sq以上
【0080】
【表2】
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明によれば、活物質の分散性、接着性に優れるとともに、吸湿による電池の劣化、故障を防ぐことができ、高容量の二次電池を作製することが可能な二次電池電極用組成物を提供できる。

【手続補正書】
【提出日】2019年5月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
活物質、バインダー及び有機溶媒を含有する二次電池電極用組成物であって、
前記バインダーは、ポリビニルアセタール樹脂を含有し、
前記ポリビニルアセタール樹脂は、水中における酸解離定数が16未満である電子供与性基と、電子求引性基とを有し、重合度が250〜800、水酸基量が35〜70モル%であり、
前記電子供与性基は、エーテル基、アミノ基、アルキルアミノ基、−S−及びラクタム構造を有する官能基からなる群より選択される少なくとも1種であり、
前記電子求引性基は、酸性基、ニトロ基、アミド基、硫黄含有基、ホルミル基、フッ素化アルキル基及びハロゲンからなる群より選択される少なくとも1種であ
ことを特徴とする二次電池電極用組成物。
【請求項2】
電子供与性基は、ラクタム構造を有する官能基であることを特徴とする請求項1記載の二次電池電極用組成物。
【請求項3】
ラクタム構造は、三員環、四員環、五員環及び六員環から選択される少なくとも1つの環状構造であることを特徴とする請求項2記載の二次電池電極用組成物。
【請求項4】
ラクタム構造は、下記式(1)に示す構造であることを特徴とする請求項2記載の二次電池電極用組成物。
【化1】
式(1)中、nは1〜5の整数、Rは単結合又は炭素数1〜10の飽和或いは不飽和の炭化水素を表す。
【請求項5】
ラクタム構造の環状構造を構成する炭化水素は、無置換であるか、又は、水素原子が炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和炭化水素で置換されていることを特徴とする請求項3又は4記載の二次電池電極用組成物。
【請求項6】
ラクタム構造は、下記式(2)に示す構造であることを特徴とする請求項2記載の二次電池電極用組成物。
【化2】
【請求項7】
ポリビニルアセタール樹脂は、電子供与性基を有する構成単位の含有量が0.01〜10モル%であることを特徴とする請求項1、2、3、4又は6記載の二次電池電極用組成物。
【請求項8】
電子求引性基は、カルボキシル基であることを特徴とする請求項1記載の二次電池電極用組成物。
【請求項9】
ポリビニルアセタール樹脂は、電子求引性基を有する構成単位の含有量が0.01〜10モル%であることを特徴とする請求項1又は記載の二次電池電極用組成物。
【請求項10】
ポリビニルアセタール樹脂は、アセタール化度が20〜70モル%であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は9記載の二次電池電極用組成物。
【請求項11】
ポリビニルアセタール樹脂は、アセチル基量が15モル%以下であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は10記載の二次電池電極用組成物。
【請求項12】
ポリビニルアセタール樹脂を活物質100重量部に対して、0.01〜20重量部含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、910又は11記載の二次電池電極用組成物。
【請求項13】
更に、ポリフッ化ビニリデン樹脂を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、1011又は12記載の二次電池電極用組成物。
【請求項14】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、1112又は13記載の二次電池電極用組成物を用いてなることを特徴とする二次電池。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明は、活物質、バインダー及び有機溶媒を含有する二次電池電極用組成物であって、前記バインダーは、ポリビニルアセタール樹脂を含有し、前記ポリビニルアセタール樹脂は、水中における酸解離定数が16未満である電子供与性基と、電子求引性基とを有し、重合度が250〜800、水酸基量が35〜70モル%であり、前記電子供与性基は、エーテル基、アミノ基、アルキルアミノ基、−S−及びラクタム構造を有する官能基からなる群より選択される少なくとも1種であり、前記電子求引性基は、酸性基、ニトロ基、アミド基、硫黄含有基、ホルミル基、フッ素化アルキル基及びハロゲンからなる群より選択される少なくとも1種である二次電池電極用組成物である。
以下に本発明を詳述する。

【手続補正書】
【提出日】2019年8月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
活物質、バインダー及び有機溶媒を含有する二次電池電極用組成物であって、
前記バインダーは、ポリビニルアセタール樹脂を含有し、
前記ポリビニルアセタール樹脂は、水中における酸解離定数が16未満である電子供与性基と、電子求引性基とを有し、重合度が250〜800、水酸基量が35〜70モル%であり、
前記電子供与性基は、ミノ基、アルキルアミノ基、−S−及びラクタム構造を有する官能基からなる群より選択される少なくとも1種であり、
前記電子求引性基は、酸性基、ニトロ基、スルホ基、スルホニル基、スルフィニル基、ホルミル基、フッ素化アルキル基及びハロゲンからなる群より選択される少なくとも1種である
ことを特徴とする二次電池電極用組成物。
【請求項2】
電子供与性基は、ラクタム構造を有する官能基であることを特徴とする請求項1記載の二次電池電極用組成物。
【請求項3】
ラクタム構造は、三員環、四員環、五員環及び六員環から選択される少なくとも1つの環状構造であることを特徴とする請求項2記載の二次電池電極用組成物。
【請求項4】
ラクタム構造は、下記式(1)に示す構造であることを特徴とする請求項2記載の二次電池電極用組成物。
【化1】
式(1)中、nは1〜5の整数、Rは単結合又は炭素数1〜10の飽和或いは不飽和の炭化水素を表す。
【請求項5】
ラクタム構造の環状構造を構成する炭化水素は、無置換であるか、又は、水素原子が炭素数1〜10の飽和若しくは不飽和炭化水素で置換されていることを特徴とする請求項3又は4記載の二次電池電極用組成物。
【請求項6】
ラクタム構造は、下記式(2)に示す構造であることを特徴とする請求項2記載の二次電池電極用組成物。
【化2】
【請求項7】
ポリビニルアセタール樹脂は、電子供与性基を有する構成単位の含有量が0.01〜10モル%であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の二次電池電極用組成物。
【請求項8】
電子求引性基は、カルボキシル基であることを特徴とする請求項1記載の二次電池電極用組成物。
【請求項9】
ポリビニルアセタール樹脂は、電子求引性基を有する構成単位の含有量が0.01〜10モル%であることを特徴とする請求項1又は8記載の二次電池電極用組成物。
【請求項10】
ポリビニルアセタール樹脂は、アセタール化度が20〜70モル%であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8又は9記載の二次電池電極用組成物。
【請求項11】
ポリビニルアセタール樹脂は、アセチル基量が15モル%以下であることを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10記載の二次電池電極用組成物。
【請求項12】
ポリビニルアセタール樹脂を活物質100重量部に対して、0.01〜20重量部含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載の二次電池電極用組成物。
【請求項13】
更に、ポリフッ化ビニリデン樹脂を含有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11又は12記載の二次電池電極用組成物。
【請求項14】
請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12又は13記載の二次電池電極用組成物を用いてなることを特徴とする二次電池。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明は、活物質、バインダー及び有機溶媒を含有する二次電池電極用組成物であって、前記バインダーは、ポリビニルアセタール樹脂を含有し、前記ポリビニルアセタール樹脂は、水中における酸解離定数が16未満である電子供与性基と、電子求引性基とを有し、重合度が250〜800、水酸基量が35〜70モル%であり、前記電子供与性基は、ミノ基、アルキルアミノ基、−S−及びラクタム構造を有する官能基から選択される少なくとも1種であり、前記電子吸引性基は、酸性基、ニトロ基、スルホ基、スルホニル基、スルフィニル基、ホルミル基、フッ素化アルキル基及びハロゲンからなる群より選択される少なくとも1種である二次電池電極用組成物である。
以下に本発明を詳述する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0070
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0070】
(実施例2〜11、13〜18、参考例12、比較例1〜3、5〜12)
表2に示すポリビニルアセタール樹脂(樹脂種、添加量)とした以外は実施例1と同様にして二次電池電極用組成物を得た。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0073
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0073】
<評価>
実施例、参考例及び比較例で得られた二次電池電極用組成物について以下の評価を行った。結果を表2に示した。なお、各実施例・参考例・比較例において、ポリビニルアセタール樹脂の白色粉末が適切に得られた場合を「○」、粒子の結着等が生じて白色粉末が適切に得られなかった場合を「×」として評価した(樹脂粉末化評価)。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0074
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0074】
(1)接着性(剥離力)
実施例、参考例、比較例で得られた二次電池電極用組成物については、アルミ箔に対する接着性を評価した。
アルミ箔(厚み20μm)の上に、乾燥後の膜厚が20μmとなるように電極用組成物を塗工、乾燥し、アルミ箔上に電極がシート状に形成された試験片を得た。
このサンプルを縦1cm、横2cmに切り出し、AUTOGRAPH(島津製作所社製、「AGS−J」)を用い、試験片を固定しながら電極シートを引き上げ、アルミ箔から完全に電極シートが剥離するまでに要する剥離力(N)を計測した後、以下の基準で判定した。
○:剥離力が8.0Nを超える
△:剥離力が5.0〜8.0N
×:剥離力が5.0N未満
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0076
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0076】
(3)耐電解液耐性(溶媒溶解性)
(電極シートの作製)
離型処理されたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に、乾燥後の膜厚が20μmとなるように実施例、参考例及び比較例で得られた二次電池電極用組成物を塗工、乾燥して電極シートを作製した。
その電極シートを2cm角に切り出し、電極シート試験片を作製した。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0080
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0080】
【表2】
【国際調査報告】