特表-19073524IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年4月18日
【発行日】2019年11月14日
(54)【発明の名称】膜厚計の位置合わせ治具
(51)【国際特許分類】
   G01B 7/06 20060101AFI20191018BHJP
【FI】
   G01B7/06 M
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】28
【出願番号】特願2018-508237(P2018-508237)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2017年10月10日
(11)【特許番号】特許第6369657号(P6369657)
(45)【特許公報発行日】2018年8月8日
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000176
【氏名又は名称】一色国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】真壁 勝久
【テーマコード(参考)】
2F063
【Fターム(参考)】
2F063AA16
2F063BB02
2F063BB03
2F063BB05
2F063BB06
2F063BC06
2F063BC09
2F063DA02
2F063GA03
2F063ZA01
2F063ZA02
2F063ZA05
2F063ZA06
2F063ZA08
(57)【要約】
膜厚計を用いた膜厚の測定における作業効率を向上するとともに測定精度を確保する。プローブの先端を通過させる貫通孔が形成され、測定対象物に接近させる側にプローブの磁心の軸に対して垂直な平坦面を有する基体と、基体から延出して設けられる第1接触面を有する第1接触部材と、基体から延出して設けられる第2接触面を有する第2接触部材とを備える。第1接触部材は、第1接触面が、稜線を介して連続する複数の外表面を有する測定対象物の第1外表面に面接触するように、平坦面は、第1外表面に稜線を介して連続する第2外表面と面接触するように、第2接触部材は、第2接触面が、第2外表面に稜線を介して連続する第3外表面に面接触するように設けられる。位置合わせ治具は、第1接触面の基体に対する位置及び第2接触面の基体に対する位置を制御する位置決め機構を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒状の磁心の端部を測定対象物に接近させた際に前記磁心に巻回されたコイルを貫く磁束の変化に基づき膜厚を測定するプローブを有する膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記プローブが固定されるスライド部材が前記磁心の軸の方向にスライド可能に収容される収容部を有し、前記スライド部材が前記収容部に嵌め合わされた状態で前記プローブの先端を通過させる貫通孔が形成され、前記磁心の測定対象物に接近させる側に前記磁心の軸に対して垂直な平坦面を有する基体と、
前記基体から延出して設けられる第1接触面を有する第1接触部材と、
前記基体から延出して設けられる第2接触面を有する第2接触部材と、
を備え、
前記第1接触部材は、前記第1接触面が、稜線を介して連続する複数の外表面を有する測定対象物の前記外表面の一つである第1外表面に面接触するように設けられ、
前記平坦面は、前記第1外表面に稜線を介して連続する第2外表面と面接触するように設けられ、
前記第2接触部材は、前記第2接触面が、前記第2外表面に稜線を介して連続する第3外表面に面接触するように設けられ、
前記第1接触面の前記基体に対する位置及び前記第2接触面の前記基体に対する位置を制御する位置決め機構を備える、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項2】
請求項1に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記位置決め機構は、前記開口面を通過する前記プローブの先端の位置を中心として前記第1接触面と前記第2接触面とが対称な位置関係になるように、前記第1接触部材及び前記第2接触部材の位置を制御する、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項3】
請求項2に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記位置決め機構は、
前記第1接触部材に連続して設けられる第1ラックと、
前記第2接触部材に連続して設けられる第2ラックと、
前記基体に設けられ、前記第1ラック及び前記第2ラックが対向した状態で歯合されるピニオンと、
を備える、膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記第1接触部材及び前記第2接触部材の少なくともいずれかは、前記位置決め機構による制御に際して前記基体と面接触する部材を有する、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記スライド部材は、前記スライド部材を測定対象物の方向にスライドさせた際、前記プローブの外周に突出している凸部に当接して前記プローブを前記測定対象物の方向に移動させるように作用する構造を有する、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項6】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記スライド部材は、前記収容部の内周面に面接触してスライド可能な外形を有する、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項7】
請求項6に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記スライド部材は、前記測定対象物が存在する側の端部に対向する端部の近傍に形成された把持部を有する、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項8】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記スライド部材が前記収容部に収容された状態で前記スライド部材の底面と前記収容部の底面とは面一となり、前記面一となった面は前記平坦面に対して垂直である、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項9】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記プローブは、前記先端部が前記測定対象物に接触又は押圧されることにより膜厚を測定するタイミングを示す信号を生成する機構を有する、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項10】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記膜厚計は、電磁誘導式膜厚計又は渦電流式膜厚計である、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項11】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記測定対象物は六角ボルトの頭部又は六角ナットである、
膜厚計の位置合わせ治具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、膜厚計の位置合わせ治具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、「検査対象物の角部の塗装膜厚を正確に計測することを可能にする」、「塗装膜厚計測治具は、検査対象物の検査対象部位である角部を挟む二面とそれぞれ当接する二つの当接部を有する第1の部材と、検査対象物の検査対象部位である角部の中心を軸として回動可能であり、電磁膜厚計のプローブが挿嵌される二つの当接部の交差部に連通する孔を有する第2の部材とを備える」と記載されている。
【0003】
特許文献2には、「電磁膜厚計でメッセンジャーワイヤーの膜厚値を簡便且つ正確に計測する」、「撚り線を構成している強磁性体からなる複数の素線のそれぞれを被覆している非磁性膜の厚さを電磁膜厚計を利用して計測する際に用いられる治具であり、撚り線を挟持する挟持部と、電磁膜厚計のプローブが挿入される挿入口を有し、この挿入口から挿入されたプローブの検出部を素線の表面に正対させた状態を保持したまま表面に向けて案内し、検出部を表面あるいは非磁性膜に垂直に当接させる案内部とを備える」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013−19760号公報
【特許文献2】特開2008−51734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
膜厚計(電磁式(電磁誘導式)膜厚計、渦電流式膜厚計)による膜厚の測定に際しては、十分な測定精度を得るため、図16に示すように測定時にプローブ52を測定対象物2の表面に垂直に(プローブ52の中心軸が測定対象物2の表面に対して垂直になるように)押し当てる必要があるとともに、プローブ52の先端を測定対象物2の測定対象部位に正確に当てる必要がある。また例えば、毎回の測定に際しプローブ52の先端を同一の測定対象部位に正確に当てる必要がある。
【0006】
ここで例えば電力会社においては、電力設備の点検に際して膜厚計を用いて電力設備の表面に施されているめっき膜厚の測定を行っているが、鉄塔の塔上や狭隘な場所等においては難しい姿勢を強いられたり手ぶれが生じる等してプローブを測定対象物の表面に垂直に押し当てることが必ずしも容易でない。また現場には様々な形態の測定対象物が存在するが、測定対象物の形態によってはプローブの先端を測定対象部位に正確に当てることが難しいことがある。
【0007】
本発明はこうした背景に鑑みてなされたものであり、膜厚計を用いた膜厚の測定における作業効率を向上するとともに測定精度を確保することが可能な、膜厚計の位置合わせ治具を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための本発明の一つは、棒状の磁心の端部を測定対象物に接近させた際に前記磁心に巻回されたコイルを貫く磁束の変化に基づき膜厚を測定するプローブを有する膜厚計の位置合わせ治具であって、前記プローブが固定されるスライド部材が前記磁心の軸の方向にスライド可能に収容される収容部を有し、前記スライド部材が前記収容部に嵌め合わされた状態で前記プローブの先端を通過させる貫通孔が形成され、前記磁心の測定対象物に接近させる側に前記磁心の軸に対して垂直な平坦面を有する基体と、前記基体から延出して設けられる第1接触面を有する第1接触部材と、前記基体から延出して設けられる第2接触面を有する第2接触部材と、を備え、前記第1接触部材は、前記第1接触面が、稜線を介して連続する複数の外表面を有する測定対象物の前記外表面の一つである第1外表面に面接触するように設けられ、前記平坦面は、前記第1外表面に稜線を介して連続する第2外表面と面接触するように設けられ、前記第2接触部材は、前記第2接触面が、前記第2外表面に稜線を介して連続する第3外表面に面接触するように設けられ、前記第1接触面の前記基体に対する位置及び前記第2接触面の前記基体に対する位置を制御する位置決め機構を備える。
【0009】
本発明によれば、ユーザは測定治具を用いた膜厚の測定に際し、簡単な操作でプローブの磁心の軸を測定対象物の表面に対して直角に維持しつつプローブの先端を測定対象部位に正確に当接させることができる。またユーザは、第1接触部材の第1接触面が測定対象物(六角ボルトの頭部側面又は六角ナットの側面等)の第1外表面に面接触するように、基体の平坦面が測定対象物の第2外表面と面接触するように、第2接触部材の測定対象物の第2接触面が第3外表面に面接触するように、位置合わせ治具を測定対象物にセットするという簡単な操作を行うだけで、位置合わせ治具と測定対象物とを確実に結合させることができる。またユーザは、例えば、膜厚の繰り返しの測定に際し、プローブの先端を同じ測定ポイントに容易に位置決めすることができる。
【0010】
また位置合わせ治具は、スライド部材が装着される収容部、第1接触部材、及び第2接触部材が一体化された構造であるので、例えば、3Dプリンタ等を用いて容易かつ安価に製造することができる。
【0011】
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記位置決め機構は、前記開口面を通過する前記プローブの先端の位置を中心として前記第1接触面と前記第2接触面とが対称な位置関係になるように、前記第1接触部材及び前記第2接触部材の位置を制御する.
【0012】
このように、位置決め機構は、プローブの先端の位置を中心として第1接触面と第2接触面とが対称な位置関係になるように第1接触部材及び第2接触部材の位置を制御するので、六角ボルトの頭部側面や六角ナットの側面のように測定対象物が対称な形状である場合、膜厚の測定に際しプローブの先端を常に対称中心に正確に当接させることができる。
【0013】
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記位置決め機構は、前記第1接触部材に連続して設けられる第1ラックと、前記第2接触部材に連続して設けられる第2ラックと、前記基体に設けられ、前記第1ラック及び前記第2ラックが対向した状態で歯合されるピニオンと、を備える。
【0014】
このように位置決め機構は少数の部品点数で実現することができ、簡素かつ軽量な位置合わせ治具を構成することができる。
【0015】
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記第1接触部材及び前記第2接触部材の少なくともいずれかは、前記位置決め機構による制御に際して前記基体と面接触する部材を有する。
【0016】
このように第1接触部材や第2接触部材は、位置決め機構による制御に際して基体と面接触する部材を有するので、ユーザが第1接触部材や第2接触部材を操作した際に面接触する部分が支えとなって第1接触部材や第2接触部材が屈曲するのを防ぐことができ、第1接触部材や第2接触部材をスムーズに位置決めすることができる。
【0017】
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記スライド部材は、前記スライド部材を測定対象物の方向にスライドさせた際、前記プローブの外周に突出している凸部に当接して前記プローブを前記測定対象物の方向に移動させるように作用する構造を有する。
【0018】
このようにスライド部材は、スライド部材を測定対象物の方向にスライドさせた際、プローブの外周に突出している凸部に当接してプローブを測定対象物の方向に移動させるように作用する構造を有するので、ユーザは膜厚の測定に際しプローブを容易かつ確実に測定対象物に接近させることができる。
【0019】
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記スライド部材は、前記測定対象物が存在する側の端部に対向する端部の近傍に形成された把持部を有する。
【0020】
本発明によれば、膜厚の測定に際し、ユーザは把持部を利用して容易にスライド部材を収容部に出し入れすることができる。
【0021】
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記スライド部材が前記収容部に収容された状態で前記スライド部材の底面と前記収容部の底面とは面一となり、前記面一となった面は前記平坦面に対して垂直である。
【0022】
本発明によれば、スライド部材の底面と収容部の底面とは面一となり、面一となった面は基体の上記平坦面に対して垂直であるので、例えば、スライド部材を装着した位置合わせ治具を測定対象物2の近傍の平らな面に載置した場合、基体の平坦面は上記平らな面に対して垂直になり、プローブを測定対象物の測定対象部位に垂直に(プローブの中心軸が測定対象物の表面に対して垂直になるように)当てることができる。
【0023】
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記プローブは、前記先端部が前記測定対象物に接触又は押圧されることにより膜厚を測定するタイミングを示す信号を生成する機構を有する。
【0024】
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記膜厚計は、電磁誘導式膜厚計又は渦電流式膜厚計である。
【0025】
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記測定対象物は六角ボルトの頭部又は六角ナットである。
【0026】
その他、本願が開示する課題、及びその解決方法は、発明を実施するための形態の欄、及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、膜厚の測定における作業効率を向上し測定精度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】膜厚計の測定原理を説明する図である。
図2】膜厚計の外観を示す図である。
図3】膜厚計の本体装置の構成を示す図(ブロック図)である。
図4】本体装置が備える機能及び本体装置が記憶するデータを示す図である。
図5】校正データ(本例では校正曲線)の一例である。
図6A】プローブの側面図である。
図6B】プローブの断面図である。
図7】プローブの先端を測定対象物に押し当てている様子を示す図である。
図8】プローブの他の構成を示す図(側面図)である。
図9図8に示したプローブの先端を測定対象物の表面に押し当てている様子を示す図である。
図10】スライド部材及びロック部材の構成を示す図である。
図11A】位置合わせ治具の構成を示す図である。
図11B】位置合わせ治具の構成を示す図である。
図12A】スライド部材にプローブを取り付ける際の手順を説明する図である。
図12B】スライド部材にプローブを取り付ける際の手順を説明する図である。
図12C】スライド部材にプローブを取り付ける際の手順を説明する図である。
図13】スライド部材を位置合わせ治具に装着しようとしている様子を説明する図である。
図14】スライド部材を位置合わせ治具に装着した状態を示す図である。
図15】スライド部材を装着した状態の位置合わせ治具を上方(+z方向)から眺めた図である。
図16】測定対象物の表面にプローブの先端を押し当てている様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、発明を実施するための形態について詳細に説明する。尚、以下の説明において、同一の又は類似する構成について同一の符号を付して重複した説明を省略することがある。
【0030】
まず本発明の測定治具が適用される膜厚計の原理並びに構成について説明する。以下では電磁誘導式の膜厚計を例として説明するが、本発明の測定治具は、測定対象物(素地、被膜)との間の電磁的な相互作用を利用して膜厚を測定するタイプの膜厚計、例えば、渦電流式膜厚計(渦電流振幅感応式膜厚計)、渦電流位相式膜厚計(渦電流位相変位感応式膜厚計)等に広く適用することができる。
【0031】
[測定原理]
まず図1とともに電磁誘導式膜厚計の測定原理について説明する。膜厚計は、例えば、素地21の表面に被膜22が施された測定対象物2の膜厚の測定に用いられる。ここで素地21は、例えば、鉄、鋼、フェライト系ステンレス等の磁性体であり、被膜22は、例えば、メッキ(亜鉛メッキ等)、ペイント、樹脂膜等の非磁性被膜である。
【0032】
同図に示すように、膜厚計のプローブ52は、鉄等の強磁性体からなる棒状の磁心520に一次コイル31及び二次コイル32を同軸に巻回した構造を呈する。一次コイル31に交流電流を流しつつプローブ52(磁心520)の端部(磁心520の二次コイル32側の端部)を測定対象物2の表面に接近させると、プローブ52(磁心520)の端部と測定対象物2との間の距離に応じて二次コイル32を貫く磁束4の数が変化し、二次コイル32に誘起される電圧Vが変化する。この電圧変化ΔVを、例えば、電流変化ΔIとして取得し、取得した電流変化ΔIを予め作成しておいた校正データ(測定値と膜厚値との換算データ)と対照することで、被膜22の厚さ、即ち膜厚を求めることができる。
【0033】
[膜厚計]
図2に電磁誘導式膜厚計(以下、膜厚計5と称する。)の外観を示している。膜厚計5は携帯型であり、ユーザが現場に持ち込んで使用することができる。同図に示すように、膜厚計5は、本体装置51、プローブ52、及びケーブル53(コード)を備える。プローブ52は、ケーブル53(コード)を介して本体装置51と電気的に接続される。
【0034】
本体装置51は、膜厚の測定に際してユーザが操作入力や測定結果の確認等を行うためのユーザインタフェースを備える。ケーブル53は、例えば、本体装置51からプローブ52の一次コイル31に交流電流を供給するための配線、二次コイル32を流れる電流(又は二次コイル32に誘起される電圧)の計測値を含んだ信号(以下、計測信号と称する。)を本体装置51に伝えるための配線、上記計測値を取得するタイミングを示す信号(以下、トリガ信号と称する。)を伝えるための配線等を含む。
【0035】
図3に本体装置51の構成を示している。同図に示すように、本体装置51は、プロセッサ511、記憶装置512、電源回路513、入力装置514、出力装置515、及びA/Dコンバータ516を備える。
【0036】
プロセッサ511は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)を用いて構成されている。記憶装置512は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、NVRAM(Non-Volatile RAM)等を用いて構成されている。
【0037】
電源回路513は、バッテリ(一次電池、二次電池)、DC/DCコンバータ、DC/ACインバータ等を含み、本体装置51やプローブ52を動作させるのに必要な電力(一次コイル31に供給する交流電力を含む。)を生成する。
【0038】
入力装置514は、ユーザから情報の入力を受け付けるユーザインタフェースであり、キーパッド、タッチパネル等である。出力装置515は、ユーザに情報を提供するユーザインタフェースであり、LCD(Liquid Crystal Display)、印字装置、音声出力装置等である。
【0039】
A/Dコンバータ516は、プローブ52からアナログ値として入力される信号をデジタル値に変換する。
【0040】
図4に本体装置51が備える機能及び本体装置51が記憶するデータを示している。同図に示すように、本体装置51は、校正処理部521、測定処理部522、膜厚算出部523、及び結果出力部524の各機能を備える。これらの機能は、本体装置51のプロセッサ511が、記憶装置512に格納されているプログラムを読み出して実行することにより、もしくは、本体装置51が備えるハードウェアにより実現される。同図に示すように、本体装置51は、校正データ531や測定値532を記憶する。
【0041】
上記機能のうち、校正処理部521は、例えば、同質の素地21に異なる厚さ(≧0)で被膜22を施したいくつかの標準板について膜厚を測定することにより得られる、二次コイル32の電流変化ΔI(又は電圧変化ΔV)と膜厚との関係に基づき、校正データ531(校正曲線)を生成する。
【0042】
測定処理部522は、プローブ52から入力される計測信号に基づき二次コイル32の電流変化ΔI(又は電圧変化ΔV)を求め、求めた値を測定値532として記憶する。
【0043】
図5に校正データ531(校正曲線)の一例を示す。同図において、縦軸は測定値532(電流変化ΔI)であり、横軸は膜厚である。尚、校正データ531は、測定対象物2の材質(素地21や被膜22の材質)に応じて異なるので、校正データ531は測定対象物2の異なる材質ごとに用意される。
【0044】
図4に戻り、膜厚算出部523は、測定値532を校正データ531と対照することにより測定対象物2の膜厚を求める。尚、膜厚算出部523は、例えば、複数回の測定を実施することにより取得される複数の測定値532の平均値を求め、求めた平均値に対応する膜厚を校正データ531から取得する。結果出力部524は、膜厚算出部523によって求められた膜厚を出力装置515に出力する。
【0045】
校正処理部521、測定処理部522、膜厚算出部523、及び結果出力部524は、以上の機能に加えて、入力装置514を介して本体装置51に対する設定や指示をユーザから随時受け付ける機能、出力装置515を介してユーザに情報を随時提供する機能を有する。
【0046】
図6Aはプローブ52の側面図であり、図6Bはプローブ52の断面図(図6AのX−X’線における断面図)である。これらの図に示すように、プローブ52の外観は略円筒状である。プローブ52は、その表面の少なくとも一部にローレット加工が施されており、プローブ52の先端から長手方向に沿って所定長さの部分を構成するプローブ本体61と、プローブ本体61のケーブル53側に設けられるキャップ62(図6Bを参照)及びキャップ62及びケーブル53の端部を保護する、樹脂等の素材からなるキャップカバー63と、を有する。プローブ本体61の外周には、プローブ本体61と同心円環状(フランジ状)の凸部617が形成されている。
【0047】
図6Bに示すように、プローブ本体61は、略円筒状の外筒体611と、外筒体611の内部に外筒体611と同軸(プローブ52の中心軸Cと同軸)に収容される略円筒状の内筒体612とを有する。プローブ本体61(内筒体612)の先端付近には、内筒体612と同軸に配置された筒状のコイルボビン613が収容されている。コイルボビン613の、プローブ本体61の先端寄りの位置には、二次コイル32が巻回される第2ボビン6132が設けられている。またコイルボビン613の、第2ボビン6132よりもケーブル53寄りの位置には、一次コイル31が巻回される第1ボビン6131が設けられている。同図では一次コイル31及び二次コイル32は省略してある。
【0048】
コイルボビン613の中心部分には、コイルボビン613の中心軸(プローブ52の中心軸Cと同軸)に沿って、所定径を有する通し孔6135が形成されている。この通し孔6135には、鉄等の強磁性体からなる棒状(円柱状等)の磁心520が、その中心軸がプローブ52の中心軸Cと同軸に挿入されている。
【0049】
内筒体612のコイルボビン613よりもケーブル53寄りの位置には、ケーブル53の配線631の端部が接続されるコネクタ615が設けられている。一次コイル31及び二次コイル32とケーブル53の配線631とは、コネクタ615を介して電気的に接続されている。
【0050】
内筒体612と外筒体611との間にはスプリング機構64が設けられている。内筒体612は、このスプリング機構64によってプローブ52の先端方向に付勢されている。これにより、内筒体612の端面及び磁心520の先端は、外筒体611の端面6111から中心軸Cに沿って若干(例えば数mm程度)突出した状態に保持される。
【0051】
内筒体612のキャップ62側には、スイッチ65(電気接点)が設けられている。スイッチ65は、スプリング機構64の付勢力に逆らって内筒体612が外筒体611に押し込まれることによりその接点状態(オン又はオフ)が反転するように構成されている。スイッチ65は前述したトリガ信号を生成する。スイッチ65は、ケーブル53の配線631を介して本体装置51と電気的に接続されている。尚、スイッチ65と同等の機能を、例えば、圧電素子等の他の種類の素子を用いて実現することもできる。
【0052】
図7にプローブ52の先端(プローブ52から突出する磁心520の先端)を測定対象物2の表面に押し当てている様子を示す。同図に示すように、プローブ52の先端(内筒体612の端面)をスプリング機構64の付勢力に抗して測定対象物2の表面に押し当てるとスイッチ65の接点状態が反転し、トリガ信号が生成されて本体装置51に入力される。本体装置51はトリガ信号が入力されたタイミングでプローブ52から二次コイル32の電流値を取り込む。
【0053】
[プローブの他の構成]
図8にプローブ52の他の構成を示している。同図に示すように、プローブ52は、その外筒体611に複数の同心円環状の凸部617を有している。これら複数の凸部617のうち、最下部の凸部617aは他の凸部617bに比べてその外径がやや大きくなっている。
【0054】
同図において、符号Aで示すラインは外筒体611の端面(即ち外筒体611と内筒体612の境界)になっており、当該ラインよりも上(+z側)の部分では内筒体612の表面が露出している。また同図において、外筒体611の下端面から長さdで突出する部分は外筒体611の内側において内筒体612に連続している。
【0055】
図9は、図8に示したプローブ52の先端を測定対象物2の表面に押し当てている様子を示す図である。同図に示すように、プローブ52の先端(磁心520の先端)を測定対象物2の表面に押し当てることにより、プローブ52の先端(内筒体612の先端)が外筒体611の内部に引っ込み、同図においてA−A’で示す間隙(長さはd)が形成される。プローブ52の内部の構造は前述したプローブ52と同様である。尚、以下では図8及び図9に示す構成からなるプローブ52を一例として説明する。
【0056】
[測定治具]
以下、図10乃至図15とともに、膜厚計5のプローブ52に装着して用いる測定治具1について説明する。測定治具1は、図10等に示すスライド部材11と図11A図11B等に示す位置合わせ治具7とを含む。プローブ52は、図10に示すロック部材13を用いてスライド部材11に固定される。
【0057】
スライド部材11は位置合わせ治具7の後述する収容部12に装着される。位置合わせ治具7は、プローブ52が固定されたスライド部材11を、プローブ52の中心軸C(磁心520の中心軸)の方向にスライド(摺動)可能な状態で支持する。測定治具1を構成する各部材は、例えば、硬質の樹脂や金属等を素材とする。
【0058】
図10に示すように、スライド部材11の全体は略直方体状を呈する。上記直方体の4つの側面111a〜111dのうち、その法線が+z方向を向く側面111dは平坦な開口面になっている。
【0059】
上記直方体の2つの端面112a,112bには、夫々、略長方形状の開口部(以下、夫々、切り欠き1121a,1121bと称する。)が形成されている。切り欠き1121a,1121bは、いずれもプローブ52の外径が丁度収容される程度の形態(形状、大きさ)に設定されている。尚、同図では、切り欠き1121a,1121bをいずれも矩形状としているが、切り欠き1121a,1121bの態様はこれに限られない。例えば、切り欠き1121a,1121bを半円(奥側)と矩形(手前側)とを組み合わせた形状等としてもよい。
【0060】
切り欠き1121a,1121bの形状や大きさは、ユーザがプローブ52の長手方向の所定位置をこれらに嵌め込むことにより、プローブ52の中心軸C(磁心520の中心軸)がスライド部材11の長手方向と平行になるように、即ち、プローブ52の中心軸Cが端面112bの平坦な外表面(−z側の表面)と垂直(直角)の関係になるように設定されている。そのため、ユーザは、プローブ52を2つの切り欠き1121a,1121bに嵌め込むことで、自然にプローブ52の中心軸C(磁心520の中心軸)がスライド部材11の端面112bの外表面(−z側の表面)と垂直(直角)の関係になるようにすることができる。またユーザがプローブ52を切り欠き1121a,1121bにしっかりと嵌め込むことにより、プローブ52の中心軸C(磁心520の中心軸)はスライド部材11の開口面(側面111d)と平行になる。
【0061】
側面111a,111bの夫々の端面112aの近傍には、ユーザの持ち手として機能する把持部115が設けられている。膜厚の測定に際し、ユーザは把持部115を利用してスライド部材11を位置合わせ治具7の後述する収容部12にスライドする(出し入れする)ことができる。
【0062】
上記直方体の2つの側面111a,111bの夫々の外面のz軸方向所定高さ位置には、夫々、開口面(側面111d)と平行に延出する所定長さの凸条116a,116bが形成されている。凸条116a,116bは、夫々、収容部12の側面121a,121bに形成されている後述の嵌合溝712a,712bにスライド可能な状態で嵌合(係止)される。
【0063】
上記直方体の2つの側面111a,111bの内周面のz軸方向所定高さ位置には、夫々、開口面(側面111d)と平行に延出する凸条117a,117bが形成されている。凸条117a,117bは、夫々、ロック部材13の後述する嵌合溝133a,133bにスライド式に嵌合される。
【0064】
図10に示すように、ロック部材13の全体は略直方体状を呈する。ロック部材13の4つの側面131a〜131dのうち、法線が−z方向を向く側面131cは開口面になっている。また法線が+z方向を向く側面131dは、プローブ52が装着されたスライド部材11にロック部材13を取り付けた際、プローブ52に当接してプローブ52を固定する「押さえ板」として機能する。
【0065】
ロック部材の2つの端面132a,132b(夫々法線は+y,−y方向を向く)はいずれも開口している。ロック部材13の法線が夫々−x方向及び+x方向を向く2つの側面131a,131bには、夫々、y軸方向に延出する嵌合溝133a,133bが形成されている。
【0066】
ロック部材13のx軸方向の長さは、スライド部材11の内部空間の幅方向(x軸方向)の長さに丁度一致する程度に設定されている。またロック部材13のz軸方向の長さ(高さ)は、スライド部材11の内部空間のz軸方向の長さに丁度一致する程度に設定されている。またロック部材13のy軸方向の長さは、スライド部材11の開口面(側面111d)からロック部材13をスライド部材11の内部空間に設けられている凸条117a,117bに容易に嵌合させることができるように、スライド部材11の凸条117a,117bが設けられていない部分の長さ(凸条117a,117bの端面112a側の端部から端面112aの内表面までのy軸方向に沿った長さ)よりも短く設定されている。
【0067】
[位置合わせ治具]
膜厚計5を用いた膜厚の測定に際して測定精度を確保するには、プローブ52の先端を測定対象物2の測定対象部位(以下、測定ポイントPとも称する。)に正確に当てる必要がある。また特定の測定ポイントPについて繰り返し膜厚を測定する必要が場合はプローブ52の先端を同じ測定ポイントPに繰り返し正確に当てる必要がある。
【0068】
例えば電力会社においては、電力設備の点検に際し、膜厚計5を用いて各種電力設備の表面に施されているめっき膜厚等の膜厚の測定を行っており、送電鉄塔等で使用されている六角ボルトの頭部側面や六角ナットの側面についても測定の対象となる。
【0069】
しかし鉄塔の塔上や狭隘な場所等においては作業者がとることができる姿勢や作業範囲が制限され、プローブ52を測定対象物2の表面に垂直に(プローブ52の中心軸が測定対象物2の表面に対して垂直になるように)押し当てることが必ずしも容易ではない。また膜厚の測定中はプローブ52の先端付近の様子を視認しづらく、プローブ52の先端を測定ポイントPに必ずしも思うように正確に当てることができず、とくに同じ測定ポイントPについて繰り返し測定する必要がある場合は作業者に大きな負担を与える。
【0070】
以下に説明する位置合わせ治具7はこうした課題を解決するものであり、膜厚計5を用いて六角ボルトの頭部側面や六角ナットの側面の膜厚の測定を容易にして作業者の負担を大きく軽減するものである。
【0071】
図11A及び図11Bに位置合わせ治具7の構成を示している。図11Aは、位置合わせ治具7を正面側(+x側)上方から眺めた斜視図であり、図11Bは、位置合わせ治具7を背面側(−x側)上方から眺めた斜視図である。
【0072】
これらの図に示すように、位置合わせ治具7は、主な構成要素として、基体71と、基体71から延出する第1接触部材73a及び第2接触部材73bとを備える。後述するように、膜厚の測定に際しては、第1接触部材73aと第2接触部材73bとの間に測定対象物2が挟み込まれる。
【0073】
基体71の下部には、端面板122、天面板714、第1側面板715a、及び第2側面板715bによって囲まれた略直方体状の内部空間(以下、収容部12と称する。)が形成されている。収容部12の下面(−z側の面)は開口面717になっている。収容部12の内部空間はスライド部材11が丁度収まる(スライド部材11の側面が面接触(密着)する)大きさであり、収容部12には前述したスライド部材11が装着される。収容部12の端面板122の中央付近には略矩形状の貫通孔1211が形成されている。
【0074】
基体71上部の端面板122寄りの位置には、天面板714に対して垂直に正面板720が立設されている。正面板720の−x側(背面側)には、第1接触部材73a及び第2接触部材73bの夫々の基体71に対する位置を調節するための機構である位置決め機構が設けられている。
【0075】
図11Bに示すように、位置決め機構はギヤ機構76を有する。ギヤ機構76は、後述する第1ラック761a、第2ラック761b、及びピニオン760を含む。ギヤ機構76の詳細については後述する。
【0076】
第1側面板715a及び第2側面板715bの外周面には、夫々、端面板122から所定長さだけ離間した位置に略平板状のバンド掛け7151a(第1バンド掛け)及びバンド掛け7151b(第2バンド掛け)が突設(夫々、第1側面板715a及び第2側面板715bの夫々から垂直に立設)されている。
【0077】
バンド掛け7151a,7151bには、夫々、z軸方向に延出するスリット7152a,7152bが形成されている。後述するように、スリット7152a,7152bには、測定対象物2(ナット等)との結合を確実にするためのバンド81の各端部が係止される。
【0078】
図11A又は図11Bに示すように、第1接触部材73aは、正面板720の−y側近傍の上部付近から+x方向に延出する第1腕部721aに支持されている。また第2接触部材73bは、正面板720の+y側近傍の下部付近から+x方向に延出する第2腕部721bに支持されている。
【0079】
第1接触部材73aは、第1腕部721aの+x側に連続して形成され、端面板122に対して+y側に120度の方向で延出している。第1接触部材73aの下端は収容部12の下面付近まで達している。尚、第1接触部材73aのz軸方向の長さは必ずしも限定されず、測定対象物2の形態に応じて設定される。
【0080】
第2接触部材73bは、第2腕部721bの+xの側に連続して形成され、端面板122に対して−y側に120度の方向で延出している。第2接触部材73bの下端は収容部12の下面付近まで達している。尚、第2接触部材73bのz軸方向の長さは必ずしも限定されず、測定対象物2の形態に応じて適切に設定される。
【0081】
図11Bに示すように、第1腕部721aには、歯を下向き(−z方向)にしてy軸方向に所定長さで延出する第1ラック761aを有する第1フレーム722aが連続している。第1ラック761aは、正面板20の上方寄りにy軸方向に沿って延出する溝部741aにy軸方向に沿ってスライド可能な状態で嵌合されている。一方、第2腕部721bには、歯を上向き(+z方向)にしてy軸方向に所定長さで延出する第2ラック761bを有する第2フレーム722bが連続している。第2ラック761bは、正面板20の下方寄りにy軸方向に沿って延出する溝部741bにy軸に沿ってスライド可能な状態で嵌合されている。
【0082】
正面板720の−x側(背面)中央付近には、回転軸760aがx軸方向を向くように正面板720の中央付近に軸支されたピニオン760が設けられている。ピニオン760には、上方(+z方向)からは第1ラック761aの歯が歯合し、一方、下方(−z方向)からは第2ラック761bの歯が歯合する。同図に示すように、第1ラック761a及び第2ラック761bは、夫々、ピニオン760の回転軸760aに対して互いに対向する側からピニオン760に歯合する。より詳細には、第1ラック761a及び第2ラック761bは、第1接触部材73a及び第2接触部材73bがピニオン760の中心(回転軸760a)を対象中心として対称に位置するようにピニオン760に歯合する。
【0083】
ユーザが、例えば、第1接触部材73a及び第2接触部材73bにこれらがy軸方向に沿って互いに反対向きに移動させるように力を加えるとピニオン760が回転し、第1腕部721a及び第2腕部721bが互いに逆向きy軸に沿って移動する。即ち、第1ラック761a、第2ラック761b、及びピニオン760は、第1接触部材73aの+y側の平坦面(以下、第1接触面と称する。)、及び第2接触部材73bの−y側の平坦面(以下、第2接触面と称する。)が、プローブ52の先端の位置を中心として常に対称な関係となるように制御する制御機構を構成する。
【0084】
ユーザは、第1ラック761a及び第2ラック761bとピニオン760とが歯合可能な範囲で最大限まで第1接触面と第2接触面との間隔を広げることができる。また本実施形態では、第1接触部材73aの第1接触面と第2接触部材73bの第2接触面とがなす角度を、六角ボルトの頭部側面又は六角ナットの側面等の一つの側面の両側の2つの側面がなす角度が60度の関係となるように構成している。そのため、本実施形態の位置合わせ治具7は、サイズの異なる多様な測定対象物2(六角ボルトや六角ナット)に柔軟に適用することができる。
【0085】
第1接触部材73aや第2接触部材73bが柔軟な素材(樹脂等)で構成されている場合、ユーザが第1接触部材73a及び第2接触部材73bを指でy軸方向に沿って移動させる際に第1接触部材73aや第2接触部材73bの一部が屈曲し、第1腕部721a又は第2腕部721bに上手く力が伝達されないことがある。これを防ぐには、例えば、第1接触部材73aや第2接触部材73bの一部を基体71と複数箇所で接触させ、第1接触部材73aや第2接触部材73bを移動させた際にこれらが屈曲するのを防ぐようにする。図11A図11B等では、第2接触部材73bの基体71側の部分に延長部731bを設けてこれを正面板720に面接触させている。
【0086】
[プローブの取り付け]
続いて、図12A乃至図12Cを参照しつつ、スライド部材11にプローブ52を取り付ける際の手順について説明する。
【0087】
まず図12Aに示すように、ユーザは、プローブ52を、スライド部材11の2つの端面112a,112bの夫々に設けられている切り欠き1121a,1121bに嵌め込んでスライド部材11に装着する。
【0088】
続いて、図12B及び図12Cに示すように、ユーザは、スライド部材11の開口面(側面111d)の側から、ロック部材13を、その開口面(側面131c)をスライド部材11に取り付けられているプローブ52の方向に向けつつ、プローブ52に被せるようにしてスライド部材11に装着する。より詳細には、ロック部材13をまずプローブ52に被せた後、ロック部材13の嵌合溝133a,133bが、夫々、スライド部材11の凸条117a,117bに嵌合するようにロック部材13をプローブ52の長手方向(凸条117a,117b)に沿ってスライドさせ、ロック部材13をスライド部材11に装着する。
【0089】
ロック部材13の内部空間の形状や大きさは、ロック部材13をスライド部材11に装着した状態でプローブ52がロック部材13とスライド部材11との間に丁度収まるように設定されている。そのため、ロック部材13をスライド部材11に装着することでロック部材13の側面131dの内表面がプローブ52に当接してプローブ52が押圧され、プローブ52を確実にスライド部材11に装着することができる。
【0090】
尚、ロック部材13は、例えば、膜厚の測定に際しスライド部材11の開口面(側面111d)を下方に向けた際にプローブ52がガタついたりプローブ52がスライド部材11から脱落したりするのを防ぐ役割も果たす。
【0091】
尚、プローブ52は、切り欠き1121bの周辺においてプローブ52の表面から環状に突出する凸部617がスライド部材11の端面112bの外表面と接触するようにスライド部材11に取り付けられる。このため、ユーザが、プローブ52を測定対象物2の方向に近づけようとしてスライド部材11を測定対象物2の方向にスライドさせた際、端面112bの外表面からプローブ52に対して測定対象物2の方向に向かう力を作用させることができ、ユーザはプローブ52を容易かつ確実に測定対象物2に接近させることができる。
【0092】
端面板122の外表面(+x側の表面)は平坦面(以下、第1平坦面とも称する。)になっており、第1平坦面は、位置合わせ治具7の直方体状の収容部12の長手方向(即ちプローブ52の中心軸C(磁心520の中心軸))に対して垂直(直角)な関係になっている。そのため、プローブ52が固定されたスライド部材11を位置合わせ治具7に装着した際、プローブ52の中心軸Cと第1平坦面とは自然に垂直(直角)の関係になる。
【0093】
[スライド部材の位置合わせ治具への装着]
図13は、スライド部材11を位置合わせ治具7に装着しようとしている様子を示す図である。前述したように、収容部12を構成する第1側面板715a及び第2側面板715bの夫々には、嵌合溝712a及び嵌合溝712bが形成されている。スライド部材11を収容部12に装着する際は、凸条116aについては嵌合溝712aに、凸条116dについては嵌合溝712bに、夫々嵌まるようにしてスライド部材11を収容部12にスライド式に挿入する。
【0094】
図14は、スライド部材11を位置合わせ治具7に装着した状態を示す図である。スライド部材11を位置合わせ治具7に装着した状態において、位置合わせ治具7の底面側(−z側)の開口面717とスライド部材11の開口面(側面111d(以下、第2平坦面とも称する。))とは面一となる。そのため、スライド部材11を位置合わせ治具7に装着した状態で第2平坦面側を下方(−z方向)に向けて平らな面の上に載置した場合、当該平面と端面板122の第1平坦面とは垂直(直角)の関係となり、膜厚の測定に際してプローブ52を測定対象物2の測定対象部位に垂直に(プローブ52の中心軸が測定対象物2の表面に対して垂直になるように)当てることができる。
【0095】
[膜厚の測定]
図15は、スライド部材11を装着した状態の位置合わせ治具7を上方(+z方向)から眺めた図である。膜厚の測定に際し、作業者は、同図に示す状態となるように測定対象物2に位置合わせ治具7をセットする。
【0096】
同図に示すように、位置合わせ治具7は、測定対象物2の測定対象部位(六角ボルトの頭部側面又は六角ナットの側面等)の一つ(以下、第1外表面221aとも称する。)が端面板122の外表面(第1平坦面)に面接触するように設けられる。またこの状態で、第1外表面221aの両サイドに稜線を介して連続する測定対象物2の2つの側面のうちの一つ(以下、第2外表面221bとも称する。)が第1接触部材73aの第1接触面に、他の一つ(以下、第3外表面221cとも称する。)が第2接触部材73bの第2接触面に、夫々面接触する。
【0097】
尚、前述したように、位置決め機構は、プローブ52の先端の位置を中心として第1接触面と第2接触面とが対称な位置関係になるように第1接触部材73a及び第2接触部材73bの位置を制御するので、六角ボルトの頭部側面や六角ナットの側面のように測定対象物2が対称な形状である場合、膜厚の測定に際しプローブ52の先端を常に測定対象物2側の対称中心に正確に当接させることができる。
【0098】
作業者は、バンド81を測定対象物2の他の外表面(第4外表面221d、第5外表面221e、及び第6外表面221f)に沿って周回させ(巻き付け)、バンド81の各端部を、夫々、バンド掛け7151a,7151bのスリット7152a,7152bに係止する。バンド81は、例えば、平ゴムをベースとし、当該平ゴムの所定面に面ファスナが貼り付けられた構造のものを想定しているが、バックルを用いたもの等、位置合わせ治具7と測定対象物2とを確実に結合させるように作用する構造であれば必ずしもバンド81の構成は限定されない。
【0099】
尚、バンド81を係止する際、測定対象物2からプローブ52の先端に押し込み方向(−x方向)の力が働くが、スライド部材11が−x方向にスライドするためプローブ52(磁心520等)を傷めてしまうようなことはない。
【0100】
以上のように、測定治具1を用いた膜厚の測定に際し、作業者は簡単な操作でプローブ52の磁心520の軸を測定対象物2(六角ボルトの頭部側面又は六角ナットの側面等)の表面に対して直角に維持しつつプローブ52の先端を測定対象部位に容易かつ正確に当接させることができる。また作業者は、位置合わせ治具7を測定対象物2にセットするにあたり、その両端部をバンド掛け7151a,7151bに係止したバンド81を測定対象物2を周回させて締め付ける(固縛する)ことで位置合わせ治具7と測定対象物2とを確実に結合させることができ、プローブ52の先端を測定対象部位に精度よく当接させることができる。
【0101】
また位置合わせ治具7を用いた場合、測定対象物2の第1外表面のz軸方向の中央線が、ピニオン760の中心を含むx軸に平行な面に含まれるように自動的に位置決めされ、プローブ52の先端が第1外表面に当たる位置のうち、y軸方向の位置が自動的に設定される。一方、プローブ52が第1外表面に当たるz軸方向の高さ位置については、第2平坦面が測定対象物2の周囲の平面上に面接触することによって精度よく位置決めされる。このため、例えば、同じ測定対象部位について繰り返し膜厚を測定する際は、位置合わせ治具7を測定対象物2の測定対象部位(六角ボルトの頭部側面又は六角ナットの側面)に取り付けるだけで、容易かつ正確にプローブ52の先端が毎回同じ測定対象部位に当たるようにすることができる。
【0102】
以上、詳細に説明したように、本実施形態の位置合わせ治具7によれば、膜厚計5を用いた膜厚の測定における作業効率を向上するとともに測定精度を確保することができる。またスライド部材11、ロック部材13、及び位置合わせ治具7はいずれも簡素な構造であるため、例えば、3Dプリンタを用いて容易に製造することができる。
【0103】
以上、発明を実施するための形態について説明したが、以上の説明は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【0104】
例えば、以上に説明したスライド部材11は、六角ボルトの頭部側面や六角ナットの側面と同様の側面形状を有する様々な測定対象物2の膜厚の測定に広く適用することができる。
【0105】
また例えば、以上のように測定対象物2が六角ボルトや六角ナットである場合は側面141c及び141dが互いに60度の角度をなすように可動部材14を構成したが、側面141c及び141dがなす角は測定対象物2の態様に合わせて設定してよい。
【0106】
また例えば、外部から位置合わせ治具7やスライド部材11の内部の様子が視認し易くなるように、位置合わせ治具7やスライド部材11を、例えば、透明の素材を用いて構成してもよい。
【符号の説明】
【0107】
1 測定治具、2 測定対象物、5 膜厚計、520 磁心、52 プローブ、11 スライド部材、111a〜111d 側面、112a,112b 端面、1121a,1121b 切り欠き、116a,116b 凸条、117a,117b 凸条、714 天面板、715a 第1側面板、715b 第2側面板、12 収容部、1211 貫通孔、122 端面板、13 ロック部材、7 位置合わせ治具、71 基体、717 開口面、720 正面板、712a,712b 嵌合溝、73a 第1接触部材、73b 第2接触部材、76 ギヤ機構、761a 第1ラック、761b 第2ラック、760 ピニオン、7151a,7151b バンド掛け、7152a,7152b スリット、722a 第1フレーム、722b 第2フレーム、81 バンド
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図13
図14
図15
図16

【手続補正書】
【提出日】2018年5月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
棒状の磁心の端部を測定対象物に接近させた際に前記磁心に巻回されたコイルを貫く磁束の変化に基づき膜厚を測定するプローブを有する膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記プローブが固定されるスライド部材が前記磁心の軸の方向にスライド可能に収容される収容部を有し、前記スライド部材が前記収容部に嵌め合わされた状態で前記プローブの先端を通過させる貫通孔が形成され、前記磁心の測定対象物に接近させる側に前記磁心の軸に対して垂直な平坦面を有する基体と、
前記基体から延出して設けられる第1接触面を有する第1接触部材と、
前記基体から延出して設けられる第2接触面を有する第2接触部材と、
を備え、
前記第1接触部材は、前記第1接触面が、稜線を介して連続する複数の外表面を有する測定対象物の前記外表面の一つである第1外表面に面接触するように設けられ、
前記平坦面は、前記第1外表面に稜線を介して連続する第2外表面と面接触するように設けられ、
前記第2接触部材は、前記第2接触面が、前記第2外表面に稜線を介して連続する第3外表面に面接触するように設けられ、
前記第1接触面の前記基体に対する位置及び前記第2接触面の前記基体に対する位置を制御する位置決め機構を備え
前記平坦面、前記第1接触面、及び前記第2接触面で囲まれる空間の前記平坦面と対向する側が開放されている、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項2】
請求項1に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記位置決め機構は、前記貫通孔を通過する前記プローブの先端の位置を中心として前記第1接触面と前記第2接触面とが対称な位置関係になるように、前記第1接触部材及び前記第2接触部材の位置を制御する、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項3】
請求項2に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記位置決め機構は、
前記第1接触部材に連続して設けられる第1ラックと、
前記第2接触部材に連続して設けられる第2ラックと、
前記基体に設けられ、前記第1ラック及び前記第2ラックが対向した状態で歯合されるピニオンと、
を備える、膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記第1接触部材及び前記第2接触部材の少なくともいずれかは、前記位置決め機構による制御に際して前記基体と面接触する部材を有する、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項5】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記スライド部材は、前記スライド部材を測定対象物の方向にスライドさせた際、前記プローブの外周に突出している凸部に当接して前記プローブを前記測定対象物の方向に移動させるように作用する構造を有する、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項6】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記スライド部材は、前記収容部の内周面に面接触してスライド可能な外形を有する、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項7】
請求項6に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記スライド部材は、前記測定対象物が存在する側の端部に対向する端部の近傍に形成された把持部を有する、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項8】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記スライド部材が前記収容部に収容された状態で前記スライド部材の底面と前記収容部の底面とは面一となり、前記面一となった面は前記平坦面に対して垂直である、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項9】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記プローブは、当該プローブの先端部が前記測定対象物に接触又は押圧されることにより膜厚を測定するタイミングを示す信号を生成する機構を有する、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項10】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記膜厚計は、電磁誘導式膜厚計又は渦電流式膜厚計である、
膜厚計の位置合わせ治具。
【請求項11】
請求項1乃至3のいずれか一項に記載の膜厚計の位置合わせ治具であって、
前記測定対象物は六角ボルトの頭部又は六角ナットである、
膜厚計の位置合わせ治具。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
上記目的を達成するための本発明の一つは、棒状の磁心の端部を測定対象物に接近させた際に前記磁心に巻回されたコイルを貫く磁束の変化に基づき膜厚を測定するプローブを有する膜厚計の位置合わせ治具であって、前記プローブが固定されるスライド部材が前記磁心の軸の方向にスライド可能に収容される収容部を有し、前記スライド部材が前記収容部に嵌め合わされた状態で前記プローブの先端を通過させる貫通孔が形成され、前記磁心の測定対象物に接近させる側に前記磁心の軸に対して垂直な平坦面を有する基体と、前記基体から延出して設けられる第1接触面を有する第1接触部材と、前記基体から延出して設けられる第2接触面を有する第2接触部材と、を備え、前記第1接触部材は、前記第1接触面が、稜線を介して連続する複数の外表面を有する測定対象物の前記外表面の一つである第1外表面に面接触するように設けられ、前記平坦面は、前記第1外表面に稜線を介して連続する第2外表面と面接触するように設けられ、前記第2接触部材は、前記第2接触面が、前記第2外表面に稜線を介して連続する第3外表面に面接触するように設けられ、前記第1接触面の前記基体に対する位置及び前記第2接触面の前記基体に対する位置を制御する位置決め機構を備え、前記平坦面、前記第1接触面、及び前記第2接触面で囲まれる空間の前記平坦面と対向する側が開放されている
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記位置決め機構は、前記貫通孔を通過する前記プローブの先端の位置を中心として前記第1接触面と前記第2接触面とが対称な位置関係になるように、前記第1接触部材及び前記第2接触部材の位置を制御する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0023】
本発明の他の一つは、上記位置合わせ治具であって、前記プローブは、当該プローブの先端部が前記測定対象物に接触又は押圧されることにより膜厚を測定するタイミングを示す信号を生成する機構を有する。
【国際調査報告】