(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2019年5月16日
【発行日】2020年4月9日
(54)【発明の名称】付加情報重畳プログラム、付加情報重畳方法、及び付加情報重畳装置
(51)【国際特許分類】
G06F 40/169 20200101AFI20200313BHJP
G06F 3/0481 20130101ALI20200313BHJP
【FI】
G06F17/24 610
G06F3/0481
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】26
【出願番号】特願2019-551878(P2019-551878)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2018年7月9日
(31)【優先権主張番号】特願2017-216558(P2017-216558)
(32)【優先日】2017年11月9日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】518240576
【氏名又は名称】株式会社TransRecog
(74)【代理人】
【識別番号】110002664
【氏名又は名称】特許業務法人ナガトアンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】小林 敬明
【テーマコード(参考)】
5B109
5E555
【Fターム(参考)】
5B109SA14
5E555AA23
5E555BA01
5E555BB01
5E555BC08
5E555CA24
5E555DC09
5E555DC21
5E555FA00
(57)【要約】
第1ソフトウェアを起動することで、ファイルを表示可能な第1情報表示窓を表示する第1表示処理を実行するコンピュータに、第2ソフトウェアを起動することで、付加情報を入力可能な第2情報表示窓を第1情報表示窓の少なくとも一部に重畳するように表示する第2表示処理を実行し、ユーザによる第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、付加情報を第2情報表示窓に表示する第3表示処理を実行させる処理機能を実現させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つを含むファイルを表示可能な第1情報表示窓を表示する第1表示処理を実行するコンピュータに、
前記第1ソフトウェアと独立した第2ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つである付加情報を入力可能な第2情報表示窓を前記第1情報表示窓の少なくとも一部に重畳するように表示する第2表示処理を実行し、ユーザによる前記第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、前記付加情報を前記第2情報表示窓に表示する第3表示処理を実行させる処理機能と、
前記ユーザによる前記第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、前記第1情報表示窓に表示されたファイルと、前記第2情報表示窓に入力された付加情報と、前記第2情報表示窓における前記付加情報の位置座標とを関連付けて記憶させる記憶機能と、
を実現させる付加情報重畳プログラム。
【請求項2】
前記処理機能は、
前記第1情報表示窓において水平スクロール、垂直スクロール、又は拡大した場合の前記ファイルに含まれる文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つの移動ピクセル数、及び拡大率を算出する連関情報算出処理を実行させることと、
算出した前記第1情報表示窓における前記ファイルに含まれる文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つの移動ピクセル数、及び拡大率に応じて、前記第2情報表示窓に入力された前記付加情報を水平スクロール、垂直スクロール、又は拡大する第4表示処理を実行させることと、
を含む請求項1に記載の付加情報重畳プログラム。
【請求項3】
前記記憶機能は、前記第1情報表示窓に表示可能な形式を有し、かつ複数の図形を含む校正用ファイルを記憶させることを含み、
前記処理機能は、
前記校正用ファイルを前記第1情報表示窓に表示させることと、
前記連関情報算出処理において、前記校正用ファイルの前記第1情報表示窓における前記複数の図形各々の初期座標、前記校正用ファイルを水平スクロールした場合の前記第1情報表示窓における前記複数の図形各々の座標、前記校正用ファイルを垂直スクロールした場合の前記第1情報表示窓における前記複数の図形各々の座標、及び前記校正用ファイルを拡大した場合の前記第1情報表示窓における前記複数の図形各々の座標に基づいて、前記第1情報表示窓において水平スクロール、垂直スクロール、又は拡大した場合の前記ファイルに含まれる文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つの移動ピクセル数、及び拡大率を算出することと、
を含む、請求項2に記載の付加情報重畳プログラム。
【請求項4】
前記処理機能は、前記第2表示処理として、前記第1情報表示窓に表示された前記ファイルに対応するディスプレイの表示領域のうちの前記文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つを含む領域に前記第2情報表示窓を重畳して表示させることを含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の付加情報重畳プログラム。
【請求項5】
第1ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つを含むファイルを表示可能な第1情報表示窓を表示する第1表示処理を実行するコンピュータに用いられる付加情報重畳方法において、
前記第1ソフトウェアと独立した第2ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つである付加情報を入力可能な第2情報表示窓を前記第1情報表示窓の少なくとも一部に重畳するように表示する第2表示処理を実行し、
ユーザによる前記第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、前記付加情報を前記第2情報表示窓に表示する第3表示処理を実行し、
前記ユーザによる前記第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、前記第1情報表示窓に表示されたファイルと、前記第2情報表示窓に入力された付加情報と、前記第2情報表示窓における前記付加情報の位置座標とを関連付けて記憶する、
付加情報重畳方法。
【請求項6】
第1ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つを含むファイルを表示可能な第1情報表示窓を表示する第1表示処理を実行する付帯情報重畳装置において、
前記第1ソフトウェアと独立した第2ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つである付加情報を入力可能な第2情報表示窓を前記第1情報表示窓の少なくとも一部に重畳するように表示する第2表示処理を実行し、ユーザによる前記第2情報表示窓への前記付加情報の入力を受けた場合に、前記付加情報を前記第2情報表示窓に表示する第3表示処理を実行する処理部と、
前記ユーザによる前記第2情報表示窓への前記付加情報の入力を受け付ける入力インタフェース部と、
前記ユーザによる前記第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、前記第1情報表示窓に表示されたファイルと、前記第2情報表示窓に入力された付加情報と、前記第2情報表示窓における前記付加情報の位置座標とを関連付けて記憶する記憶部と、
を具備する付加情報重畳装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子計算機において用いられる付加情報重畳プログラム、及び付加情報重畳方法、並びに当該付加情報重畳プログラム、及び付加情報重畳方法を用いる付加情報重畳装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、大学の講義や会社の会議では、紙資料を配布せずに、PDF等の電子データを資料として配布することが多い。講義や会議の参加者は、配布された電子データをノートPCやタブレットPC等の端末に表示させながら、講義や会議に参加している。一方、上記電子データにはセキュリティや編集制限がかかっており、直接メモを書き込むことができない場合がある。また、セキュリティや編集制限のかかっていないデータであっても、後ほど他者に配布するために直接メモを書き込めない、又は書き込みたくない等の事情がある。
【0003】
講義や会議の参加者は、上記の状況下において、PC上で他のアプリケーションソフトウェアを開いてメモしたり、紙のノートにメモしたりする。しかしながら、電子データとメモとが一元管理されていないため、電子データのどこに関連付けられたメモなのか判別しづらく、電子データとメモとを関連付けて管理する必要がある。
【0004】
上記事例以外にも様々な問題がある。例えば、講演の聴講中に講演者により記載された板書をスマートフォンやPCで画像を撮影、又は掲示板に掲示されている掲示物の画像をスマートフォンやPCで取得して、当該画像上にメモ書きしたい、との要望がある。しかしながら、元の画像は、元の画像で保存し、追記したメモは、メモとして画像とは別で保管したいとの要望もある。
【0005】
また、部下の作成した電子データを上司が査読する場合、指摘事項を電子データに入力すると元の電子データの記載を読み取ることが困難になる。元の電子データの記載を読み取ることが困難になることを防ぐため、テキストボックス等の付加機能を用いることが考えられるが、作業に手間がかかる。また、電子データを一旦印刷して、手書きで指摘事項を記入し、部下に返却することも考えられるが、上記作業を繰り返すと、複数の紙文書と紙文書に対応する電子データとが混在し、版管理に手間がかかる。
【0006】
また、近年、働き方改革に伴うリモートワークで、上司と部下とが離れた場所にいる場合が想定される。この場合、紙文書にてやり取りを行うと、郵送や紙文書をスキャニングして送付する必要がある。このため、余計に手間がかかり、時間のロスにつながる。
【0007】
また、ログやソースコードといったプレーンテキストファイルをチェックする場合、ログやソースコードそのものを書き換えてしまうことを防ぐため、電子データを表示可能なソフトウェアに一旦張り付けて赤枠で囲ったり、他のアプリケーションソフトウェアを開いてメモしたりしている。しかしながら、上記ソフトウェアは、プレーンテキストファイルをチェックすることを前提にプログラムを構築していないため、プレーンテキストファイルの表示には不向きである上、編集に手間がかかる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2015−210578号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記の通り、配布された電子データに対してメモ等の入力を行う場合、電子データとメモとの関連付けや、入力ごとの版管理等の作業が必要となる。
【0010】
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであり、その目的とするところは、電子データに対するメモ等の入力に伴うデータ管理や関連付け等の作業を簡便にすることができる付加情報重畳プログラム、付加情報重畳方法、及び付加情報重畳装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本態様に係る付加情報重畳プログラム、付加情報重畳方法、及び付加情報重畳装置は、第1ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つを含むファイルを表示可能な第1情報表示窓を表示する第1表示処理を実行するコンピュータに、前記第1ソフトウェアと独立した第2ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つである付加情報を入力可能な第2情報表示窓を前記第1情報表示窓の少なくとも一部に重畳するように表示する第2表示処理を実行し、ユーザによる前記第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、前記付加情報を前記第2情報表示窓に表示する第3表示処理を実行させる処理機能と、前記ユーザによる前記第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、前記第1情報表示窓に表示されたファイルと、前記第2情報表示窓に入力された付加情報と、前記第2情報表示窓における前記付加情報の位置座標とを関連付けて記憶させる記憶機能と、を実現させる。
【0012】
上記構成によれば、本態様に係る付加情報重畳プログラム、付加情報重畳方法、及び付加情報重畳装置は、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つである付加情報を入力可能な第2情報表示窓を第1情報表示窓の少なくとも一部に重畳するように表示することを含む。これにより、本態様に係る付加情報重畳プログラム、付加情報重畳方法、及び付加情報重畳装置は、第1情報表示窓に表示された対象ファイルを直接編集することなく、第1情報表示窓の対象ファイルに、第2情報表示窓へ入力された付加情報を重畳して表示することができる。また、本態様に係る付加情報重畳プログラム、付加情報重畳方法、及び付加情報重畳装置は、対象ファイルと、当該対象ファイルに重畳する第2情報表示窓とを関連付けることを含む。すなわち、本態様に係る付加情報重畳プログラム、付加情報重畳方法、及び付加情報重畳装置は、対象ファイルと、当該対象ファイルに重畳する第2情報表示窓とを関連付けて管理する手間を省略することができる。
【発明の効果】
【0013】
本態様に係る付加情報重畳プログラム、付加情報重畳方法、及び付加情報重畳装置は、電子データに対するメモ等の入力に伴うデータ管理や関連付け等の作業を簡便にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本実施形態に係る付加情報重畳機能を実現する電子計算機を含む文書管理システムを示すブロック図である。
【
図2A】本実施形態に係る文書管理システムにおける第1情報表示窓と第2情報表示窓との位置合わせの一例を示すシーケンス図である。
【
図2B】本実施形態に係る文書管理システムにおける第1情報表示窓と第2情報表示窓との位置合わせの一例を示すシーケンス図である。
【
図2C】本実施形態に係る文書管理システムにおける第1情報表示窓と第2情報表示窓との位置合わせの一例を示すシーケンス図である。
【
図3】ディスプレイに表示された、重畳ソフトに対応する初期設定画面を示す図である。
【
図4】ディスプレイの第1情報表示窓に表示された校正用ファイルを示す図である。
【
図5】垂直スクロールを実行した場合のディスプレイの第1情報表示窓に表示された校正用ファイルを示す図である。
【
図6】水平スクロールを実行した場合のディスプレイの第1情報表示窓に表示された校正用ファイルを示す図である。
【
図7】拡大表示した場合のディスプレイの第1情報表示窓に表示された校正用ファイルを示す図である。
【
図8】第1情報表示窓に表示された対象ファイルに重畳する第2情報表示窓を作成する流れを示すシーケンス図である。
【
図9】ディスプレイの第1情報表示窓に表示された対象ファイルを示す図である。
【
図10】ディスプレイの第1情報表示窓に重畳された第2情報表示窓を示す図である。
【
図11】ユーザによる第2情報表示窓への付加情報の入力を受けてから、ディスプレイの表示変更、及び付加情報を記憶するまで流れを示すシーケンス図である。
【
図12】付加情報を表示した場合の第1情報表示窓及び第2情報表示窓を示す図である。
【
図13】対象ファイルに重畳する第2情報表示窓が既に作成されている場合の第1情報表示窓に表示された対象ファイルに重畳する第2情報表示窓を表示する流れを示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施形態に係る付加情報重畳プログラム、及び付加情報重畳方法を用いる電子計算機(付加情報重畳装置)を含む文書管理システムについて、図面を参照して説明する。なお、本実施形態は以下に説明する内容に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において任意に変更して実施することが可能である。また、実施形態の説明に用いる図面は、いずれも構成部材を模式的に示すものであって、理解を深めるべく部分的な強調、拡大、縮小、または省略などを行っており、構成部材の縮尺や形状等を正確に表すものとはなっていない場合がある。
【0016】
図1は、本実施形態に係る付加情報重畳機能を実現する電子計算機10を含む文書管理システム1を示すブロック図である。
図1に示す文書管理システム1は、例えば、所定のアプリケーションソフトウェア(第1ソフトウェア)を起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つを含むファイルを表示可能な第1情報表示窓を表示するための構成を有する。また、文書管理システム1は、上記第1ソフトウェアと独立した情報重畳ソフトウェア(第2ソフトウェア)を起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つである付加情報を入力可能な第2情報表示窓を第1情報表示窓の少なくとも一部に重畳するように表示するための構成を有する。
【0017】
ここで、本実施形態における第1ソフトウェアは、オフィススイート、テキストエディタ、Webブラウザ、PDF等の多目的オフィス文書ファイルフォーマットを用いる文書編集・表示ソフト、画像を編集するための画像編集ソフト、及び画像を表示するための画像ビューワ等のアプリケーションソフトウェアを含む。なお、上記オフィススイートは、ワープロ、表計算、プレゼンテーション、メールクライアント、個人情報管理(PIM)、デスクトップパブリッシング(DTP)、及びデータベース等のアプリケーションソフトウェアを含む。
【0018】
図1に示す文書管理システム1は、電子計算機(付加情報重畳装置)10と、入力部20と、ディスプレイ30とを備える。電子計算機10は、入力部20、及びディスプレイ30と相互に接続される。
【0019】
電子計算機10は、接続された機器とのデータのやり取り、及び各ソフトウェアに係る演算処理を実行する。
図1に示すように、電子計算機10は、例えば、入力インタフェース部11と、処理部12と、記憶部13と、出力インタフェース部14とを有する。入力インタフェース部11と、処理部12と、記憶部13と、出力インタフェース部14とは、装置内に設けられたバス15を介して相互に接続される。
【0020】
入力インタフェース部11は、入力部20を介して入力されたユーザの入力操作を電気信号へ変換し処理部12へ出力する。例えば、本実施形態における入力インタフェース部11は、ユーザによる上記第2情報表示窓への付加情報の入力を受け付け、入力された付加情報を電気信号へ変換し処理部12へ出力する。ここで、本実施形態における入力部20は、マウス、キーボード、トラックボール、スイッチボタン、操作面へ触れることで入力操作を行うタッチパッド、手書き入力を行うタッチペン、及び表示画面とタッチパッドとが一体化されたタッチパネルディスプレイの少なくとも一つである。
【0021】
処理部12は、ハードウェア資源として、CPU(Central Processing Unit)およびMPU(Micro Processing Unit)等の所定のプロセッサを有する。処理部12のプロセッサは、記憶部13に記憶された情報表示プログラム131を読み込む。情報表示プログラム131は、第1ソフトウェアに対応している。処理部12のプロセッサは、読み込んだ情報表示プログラム131を実行することで、第1ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つを含むファイルを表示可能な第1情報表示窓を表示する第1表示処理を実行する。
【0022】
また、処理部12のプロセッサは、記憶部13に記憶された付加情報重畳プログラム132を読み込む。付加情報重畳プログラム132は、第2ソフトウェアに対応している。処理部12のプロセッサは、読み込んだ付加情報重畳プログラム132を実行することで、第1ソフトウェアと独立した第2ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つである付加情報を入力可能な第2情報表示窓を第1情報表示窓の少なくとも一部に重畳するように表示する第2表示処理を実行する。また、処理部12のプロセッサは、ユーザによる第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、付加情報を第2情報表示窓に表示する第3表示処理を実行する。
【0023】
記憶部13は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、データを記憶可能なHDD(Hard Disk Drive)及びSSD(Solid State Drive)を含む。記憶部13は、例えば、上記情報表示プログラム131、及び付加情報重畳プログラム132を記憶する。また、記憶部13は、ユーザによる第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、第1情報表示窓に表示されたファイルと、第2情報表示窓に入力された付加情報と、第2情報表示窓における付加情報の位置座標とを関連付けて記憶する。また、記憶部13は、後述する初期設定において用いる校正用ファイルを記憶する。ここで、上記校正用ファイルは、上記第1ソフトウェアごとに用意される。また、校正用ファイルは、第1情報表示窓に表示可能な形式を有し、かつ複数の図形を含む。記憶部13は、HDD等の磁気ディスク以外にも、光磁気ディスクやCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクを利用してもよい。また、記憶部13の保存領域は、電子計算機10内にあってもよいし、ネットワークで接続された外部記憶装置内にあってもよい。
【0024】
出力インタフェース部14は、処理部12から出力されたデータをディスプレイ30の制御信号へ変換しディスプレイ30へ出力する。例えば、本実施形態における出力インタフェース部14は、処理部12から出力された第1情報表示窓、及び第2情報表示窓をディスプレイ30に出力する。ここで、本実施形態における出力インタフェース部14は、プリンタ等の外部出力機器に接続されていてもよい。
【0025】
ディスプレイ30は、処理部12による制御に従い、種々のデータを表示する。例えば、ディスプレイ30は、処理部12から出力された第1情報表示窓、及び第2情報表示窓を表示する。ディスプレイ30は、表示インタフェース回路と表示機器とを有する。表示インタフェース回路は、表示対象を表すデータをビデオ信号に変換する。表示信号は、表示機器に供給される。表示機器は、表示対象を表すビデオ信号を表示する。表示機器としては、例えば、CRTディスプレイ(Cathode Ray Tube Display)、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)、有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electro Luminescence Display)、プラズマディスプレイ、又は当技術分野で知られている他の任意のディスプレイが適宜利用可能である。
【0026】
ここで、本実施形態に係る文書管理システム1において実行される各処理について、
図2乃至
図13を参照して説明する。
【0027】
(初期設定)
まず、本実施形態に係る文書管理システム1における初期設定について、
図2乃至
図7を参照して説明する。ここで、本実施形態における初期設定とは、例えば、上記第1情報表示窓と第2情報表示窓との位置合わせを実行することである。
図2A乃至
図2Cは、本実施形態に係る文書管理システム1における上記第1情報表示窓と第2情報表示窓との位置合わせの一例を示すシーケンス図である。
【0028】
図2Aに示すように、ステップSa1において、処理部12は、第2ソフトウェアを起動する。例えば、処理部12は、OS起動時やユーザによる起動操作を契機として、第2ソフトウェアに対応する付加情報重畳プログラム132を記憶部13から読み込む。さらに、処理部12は、記憶部13から読み込んだ付加情報重畳プログラム132を実行する。これにより、処理部12は、第2ソフトウェアを起動する。以降、実施形態では、説明の便宜上、第2ソフトウェアを重畳ソフトと記載する。
【0029】
ステップSa2において、処理部12は、重畳ソフトとの位置合わせ対象となる第1ソフトウェアを起動する。ステップSa3において、処理部12は、重畳ソフトとの位置合わせ対象となる第1ソフトウェアに対応する第1情報表示窓をディスプレイ30へ出力する。ステップSa4において、ディスプレイ30は、処理部12から出力された第1ソフトウェアに対応する第1情報表示窓を表示する。ステップSa5において、ディスプレイ30は、第1ソフトウェアに対応する第1情報表示窓を表示したことを処理部12へ通知する。
【0030】
図3は、ディスプレイ30に表示された、重畳ソフトに対応する初期設定画面WSを示す図である。例えば、処理部12は、
図3に示すような初期設定画面WSをディスプレイ30に表示する。この
図3に示す初期設定画面WSに記述された任意の第1ソフトウェアのうち、重畳ソフトとの位置合わせ対象とする第1ソフトウェアをカーソルCにより選択する。例えば、
図3に示すように、カーソルCにより、初期設定画面WSに表示されたソフトウェアαに対応するチェックボックスACをクリックし、さらに実行ボタンBをクリックする。
【0031】
処理部12は、位置合わせ対象の第1ソフトウェアの選択を契機として、選択された第1ソフトウェアに対応する情報表示プログラム131を記憶部13から読み込む。さらに、処理部12は、記憶部13から読み込んだ情報表示プログラム131を実行する。これにより、処理部12は、重畳ソフトとの位置合わせ対象となる第1ソフトウェアを起動する。例えば、処理部12は、初期設定画面WSにおいて選択されたソフトウェアαを起動する。このとき、処理部12は、ディスプレイ30の少なくとも一部に、選択されたソフトウェアαに対応し、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つを含むファイルを表示可能な第1情報表示窓を表示する(第1表示処理)。以降、実施形態では、説明の便宜上、選択されたソフトウェアαを対象ソフトαと記載する。また、対象ソフトαに対応する第1情報表示窓をα窓と記載する。
【0032】
ステップSa6において、処理部12は、記憶部13に対して、対象ソフトαに対応する校正用ファイルを出力するよう指示する。ステップSa7において、記憶部13は、処理部12からの対象ソフトαに対応する校正用ファイルの出力指示を受け、対象ソフトαに対応する校正用ファイルを処理部12へ出力する。ステップSa8において、処理部12は、記憶部13から出力された校正用ファイルをディスプレイ30に出力する。ステップSa9において、ディスプレイ30は、処理部12から出力された校正用ファイルをα窓に表示する。具体的には、ディスプレイ30は、対象ソフトαにおける拡大率100%で、α窓の文書欄に校正用ファイルを表示する。ステップSa10において、ディスプレイ30は、上記校正用ファイルをα窓に表示したことを処理部12へ通知する(完了通知)。
【0033】
図4は、ディスプレイ30のα窓W1に表示された校正用ファイルFCを示す図である。
図4に示すα窓W1には、例えば、ファイルを表示するための文書欄A1と、スライダS1,S2と、ファイルの拡大率を表示する拡大率表示欄A2と、ファイルの拡大に対応する拡大ボタンB1と、ファイルの縮小に対応する縮小ボタンB2とが設けられている。スライダS1は、垂直方向(Y軸方向)のスクロールに対応している。スライダS2は、水平方向(X軸方向)のスクロールに対応している。
【0034】
図4に示すように、ディスプレイ30は、処理部12から出力された校正用ファイルFCをα窓W1の文書欄A1に表示している。このとき、ディスプレイ30は、校正用ファイルFCを対象ソフトαにおける拡大率100%で表示している。ここで、校正用ファイルFCには、複数の図形F1,F2,F3が含まれている。図形F1は、校正用ファイルの左端寄りに配置されている。図形F2は、校正用ファイルの右端寄りに配置されている。図形F3は、校正用ファイルの中央寄りに配置されている。複数の図形F1,F2,F3は、各々α窓W1における座標情報(本実施形態では、X軸方向における座標、及びY軸方向における座標)を有している。
【0035】
ステップSa11において、処理部12は、ディスプレイ30からの完了通知の受領を契機として、上記α窓W1の文書欄A1に表示された校正用ファイルFC(
図4の状態)を含む表示領域の画面キャプチャ画像(第1キャプチャ画像)を取得する。ステップSa12において、処理部12は、取得した第1キャプチャ画像に含まれる校正用ファイルFCの複数の図形F1,F2,F3の座標情報と共に、取得した第1キャプチャ画像を記憶部13へ出力する。ステップSa13において、記憶部13は、処理部12から出力された第1キャプチャ画像と、複数の図形F1,F2,F3の座標情報とを記憶する。ここで、当該第1キャプチャ画像に対応する複数の図形F1,F2,F3の座標を、校正用ファイルFCのα窓W1における複数の図形F1,F2,F3各々の初期座標とする。
【0036】
ステップSa14において、処理部12は、校正用ファイルの垂直スクロールを実行する。ステップSa15において、処理部12は、ディスプレイ30に対して、校正用ファイルを垂直スクロールして表示するための表示変更指示を出力する。ステップSa16において、ディスプレイ30は、処理部12からの表示変更指示に従い、校正用ファイルを垂直スクロールして表示する。ステップSa17において、ディスプレイ30は、上記校正用ファイルを垂直スクロールして表示したことを処理部12へ通知する(完了通知)。
【0037】
図5は、垂直スクロールを実行した場合のディスプレイ30のα窓W1に表示された校正用ファイルFCを示す図である。
図5に示すように、ディスプレイ30は、処理部12から出力された校正用ファイルFCを垂直方向にスクロールして表示している。例えば、ディスプレイ30には、スライダS1を1クリックした分だけ垂直方向にスクロールした校正用ファイルFCが表示されている。なお、本実施形態では、スライダS1を1クリックすることで垂直方向に1スクロールする。ここで、校正用ファイルFCに含まれる複数の図形F1,F2,F3が垂直方向にスクロールして、α窓W1における表示位置が変化している。例えば、複数の図形F1,F3が文書欄A1から消失し、図形F2がY軸方向に移動している。
【0038】
ステップSa17の終了後、
図2Bに示すステップSa18へ移行する。
【0039】
図2Bに示すように、ステップSa18において、処理部12は、ディスプレイ30からの完了通知の受領を契機として、上記α窓W1の文書欄A1に表示された校正用ファイルFC(図形F1及びF3が消失した
図5の状態)を含む表示領域の画面キャプチャ画像(第2キャプチャ画像)を取得する。ステップSa19において、処理部12は、取得した第2キャプチャ画像を記憶部13へ出力する。また、処理部12は、第2キャプチャ画像と共に、α窓W1に表示されている図形F2の座標情報を記憶部13へ出力する。ステップSa20において、記憶部13は、処理部12から出力された第2キャプチャ画像と、α窓W1に表示されている図形F2の座標情報とを記憶する。ここで、当該第2キャプチャ画像に対応する図形F2の座標を、垂直スクロールを実行した場合の校正用ファイルFCのα窓W1における図形F2の座標とする。
【0040】
ステップSa21において、処理部12は、校正用ファイルの水平スクロールを実行する。ステップSa22において、処理部12は、ディスプレイ30に対して、校正用ファイルを水平スクロールして表示するための表示変更指示を出力する。ステップSa23において、ディスプレイ30は、処理部12からの表示変更指示に従い、校正用ファイルを水平スクロールして表示する。ステップSa24において、ディスプレイ30は、上記校正用ファイルを水平スクロールして表示したことを処理部12へ通知する(完了通知)。
【0041】
図6は、水平スクロールを実行した場合のディスプレイ30のα窓W1に表示された校正用ファイルFCを示す図である。
図6に示すように、ディスプレイ30は、処理部12から出力された校正用ファイルFC(
図5の状態)を水平方向にスクロールして表示している。例えば、ディスプレイ30には、スライダS2を1クリックした分だけ水平方向にスクロールした校正用ファイルFCが表示されている。なお、本実施形態では、スライダS2を1クリックすることで水平方向に1スクロールする。ここで、校正用ファイルFCに含まれる複数の図形F1,F2,F3が水平方向にスクロールして、α窓W1における表示位置が変化している。例えば、図形F2がX軸方向に移動している。
【0042】
ステップSa25において、処理部12は、ディスプレイ30からの完了通知の受領を契機として、上記α窓W1の文書欄A1に表示された校正用ファイルFC(図形F1及びF3が消失した
図6の状態)を含む表示領域の画面キャプチャ画像(第3キャプチャ画像)を取得する。ステップSa26において、処理部12は、取得した第3キャプチャ画像を記憶部13へ出力する。また、処理部12は、第3キャプチャ画像と共に、α窓W1に表示されている図形F2の座標情報を記憶部13へ出力する。ステップSa27において、記憶部13は、処理部12から出力された第3キャプチャ画像と、図形F2の座標情報とを記憶する。ここで、当該第3キャプチャ画像に対応する図形F2の座標を、水平スクロールを実行した場合の校正用ファイルFCのα窓W1における図形F2の座標とする。
【0043】
次に、処理部12は、校正用ファイルの表示を初期状態に戻す。具体的には、ステップSa28において、処理部12は、記憶部13に対して、校正用ファイルのα窓W1における複数の図形F1,F2,F3各々の初期座標を出力するよう指示する。ステップSa29において、記憶部13は、処理部12からの当該初期座標の出力指示を受け、当該初期座標を処理部12へ出力する。ステップSa30において、処理部12は、記憶部13から出力された複数の図形F1,F2,F3各々の初期座標に基づいて、ディスプレイ30に対して、校正用ファイルの表示を初期状態に戻すための表示変更指示を出力する。ステップSa31において、ディスプレイ30は、処理部12からの表示変更指示に従い、校正用ファイルに含まれる複数の図形F1,F2,F3各々が初期座標に位置するように、校正用ファイルを表示する。ステップSa32において、ディスプレイ30は、上記校正用ファイルに含まれる複数の図形F1,F2,F3各々が初期座標に位置するように、校正用ファイルを表示したことを処理部12へ通知する(完了通知)。
【0044】
ステップSa32の終了後、
図2Cに示すステップSa33へ移行する。
【0045】
図2Cに示すように、ステップSa33において、処理部12は、ディスプレイ30からの完了通知の受領を契機として、校正用ファイルを拡大して表示する。ステップSa34において、処理部12は、ディスプレイ30に対して、校正用ファイルを拡大表示するための表示変更指示を出力する。ステップSa35において、ディスプレイ30は、処理部12からの表示変更指示に従い、校正用ファイルを拡大して表示する。ステップSa36において、ディスプレイ30は、上記校正用ファイルを拡大して表示したことを処理部12へ通知する(完了通知)。
【0046】
図7は、拡大表示した場合のディスプレイ30のα窓W1に表示された校正用ファイルFCを示す図である。
図7に示すように、ディスプレイ30は、処理部12から出力された校正用ファイルFCを拡大表示している。例えば、ディスプレイ30には、拡大ボタンB1を1クリックした分だけ拡大した校正用ファイルFCが表示されている。なお、本実施形態では、拡大ボタンB1を1クリックした分の拡大率を1スクロールの拡大率とする。ここで、本実施形態では、図形F1と図形F3とを結んだ直線の中心を拡大操作の中心として、校正用ファイルFCを拡大して表示している。ここで、校正用ファイルFCに含まれる複数の図形F1,F2,F3が垂直方向、又は水平方向にスクロールして、α窓W1における表示位置が変化している。例えば、複数の図形F1,F3がX軸方向に移動し、図形F2がY軸方向に移動している。また、拡大率表示欄A2における拡大率の表示が、100%から120%に変化している。
【0047】
ステップSa37において、処理部12は、ディスプレイ30からの完了通知の受領を契機として、上記α窓W1の文書欄A1に表示された校正用ファイルFC(
図7の状態)を含む表示領域の画面キャプチャ画像(第4キャプチャ画像)を取得する。ステップSa38において、処理部12は、取得した第4キャプチャ画像を記憶部13へ出力する。また、処理部12は、第4キャプチャ画像と共に、α窓W1に表示されている複数の図形F1,F2,F3各々の座標情報を記憶部13へ出力する。ステップSa39において、記憶部13は、処理部12から出力された第4キャプチャ画像と、複数の図形F1,F2,F3各々の座標情報とを記憶する。ここで、当該第4キャプチャ画像に対応する複数の図形F1,F2,F3の座標を、拡大表示した場合の校正用ファイルFCのα窓における複数の図形F1,F2,F3各々の座標とする。
【0048】
ここで、記憶部13に記憶された、上記校正用ファイルFCのα窓W1における複数の図形F1,F2,F3各々の初期座標、垂直スクロールを実行した場合の校正用ファイルのα窓における複数の図形F1,F2,F3各々の座標、水平スクロールを実行した場合の校正用ファイルFCのα窓W1における複数の図形F1,F2,F3各々の座標、及び拡大した場合の校正用ファイルFCのα窓W1における複数の図形F1,F2,F3各々の座標を表1に示す。
【0050】
ステップSa40において、処理部12は、記憶部13に対して、上記表1に示す各座標情報を出力するよう指示する。ステップSa41において、記憶部13は、処理部12からの当該座標情報の出力指示を受け、当該座標情報を処理部12へ出力する。ステップSa42において、処理部12は、記憶部13から出力された上記表1に示す各座標情報に基づいて、α窓W1において水平スクロール、垂直スクロール、又は拡大した場合のファイルに含まれる文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つの移動ピクセル数、及び拡大率を算出する(連関情報算出処理)。
【0051】
まず、垂直スクロールを実行した場合、図形F2の座標が、(100,100)から(100,80)に変化している。つまり、1スクロールするごとに、図形F2がY軸方向に20ピクセル移動することになる。すなわち、垂直方向における1スクロール当たりの移動ピクセル数は、20となる。
【0052】
次に、水平スクロールを実行した場合、図形F2の座標が、(100,80)から(80,80)に変化している。つまり、1スクロールするごとに、図形F2がX軸方向に20ピクセル移動することになる。すなわち、水平方向における1スクロール当たりの移動ピクセル数は、20となる。
【0053】
次に、拡大表示した場合、図形F1の座標が、(50,0)から(20,0)に変化している。また、図形F3の座標が、(400,0)から(430,0)に変化している。これらの座標情報から拡大率を計算すると、(430−20)/(400−50)=1.17142857…≒1.17143となる。すなわち、1スクロール当たりの拡大率は、1.17143となる。ここで、記憶部13に記憶された、α窓における垂直方向における1スクロール当たりの移動ピクセル数、水平方向における1スクロール当たりの移動ピクセル数、及び1スクロール当たりの拡大率を表2に示す。
【0055】
ステップSa43において、処理部12は、算出された上記移動ピクセル数及び拡大率を記憶部13へ出力する。ステップSa44において、記憶部13は、処理部12から出力された上記移動ピクセル数及び拡大率を記憶する。以上で、文書管理システム1における初期設定を終了する。本実施形態に係る文書管理システム1は、上記表2に示す垂直方向における1スクロール当たりの移動ピクセル数、水平方向における1スクロール当たりの移動ピクセル数、及び1スクロール当たりの拡大率に応じて、第2情報表示窓に入力された付加情報を水平スクロール、垂直スクロール、又は拡大することができる(第4表示処理)。言い換えれば、文書管理システム1は、第1情報表示窓における移動ピクセル数、及び拡大率と同じ移動ピクセル数、及び拡大率で、第2情報表示窓に入力された付加情報を水平スクロール、垂直スクロール、又は拡大することができる。
【0056】
(実際の運用)
ここで、本実施形態に係る文書管理システム1を実際に運用する場合に実行される各処理について、
図8乃至
図13を参照して説明する。
【0057】
(第1情報表示窓に表示された対象ファイルに重畳する重畳窓を作成)
図8は、第1情報表示窓に表示された対象ファイルに重畳する第2情報表示窓を作成する流れを示すシーケンス図である。
図8では、上記初期設定を鑑みて、選択されたソフトウェアαに対応する対象ファイルに重畳する第2情報表示窓を作成する流れについて説明する。以降、実施形態では、説明の便宜上、重畳ソフトに対応する第2情報表示窓を重畳窓と記載する。
【0058】
まず、ステップSb1において、処理部12は、ソフトウェアαを起動する。ステップSb2において、処理部12は、ソフトウェアαに対応する文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つを含むファイルを表示可能なα窓をディスプレイ30へ出力する。ステップSb3において、ディスプレイ30は、処理部12から出力されたα窓を表示する(第1表示処理)。ステップSb4において、ディスプレイ30は、上記α窓を表示したことを処理部12へ通知する(完了通知)。なお、処理部12は、例えば、ユーザによるソフトウェアαに対応する対象ファイルのアイコンをクリックすることを契機として、ソフトウェアαを起動する。
【0059】
ステップSb5において、処理部12は、ディスプレイ30からの完了通知の受領を契機として、記憶部13に対して、ソフトウェアαに対応する対象ファイルを出力するよう指示する。ステップSb6において、記憶部13は、処理部12からの当該ソフトウェアαに対応する対象ファイルの出力指示を受け、当該ソフトウェアαに対応する対象ファイルを処理部12へ出力する。ステップSb7において、処理部12は、記憶部13から出力された対象ファイルをディスプレイ30に出力する。ステップSb8において、ディスプレイ30は、処理部12から出力された対象ファイルをα窓に表示する。具体的には、ディスプレイ30は、α窓の文書欄に対象ファイルを表示する。ステップSb9において、ディスプレイ30は、上記対象ファイルをα窓の文書欄に表示したことを処理部12へ通知する(完了通知)。
【0060】
図9は、ディスプレイ30のα窓W1に表示された対象ファイルAFを示す図である。
図9に示すように、ディスプレイ30は、処理部12から出力された対象ファイルAFをα窓W1の文書欄A1に表示している。
図9に示す対象ファイルAFは、文字、及び図形を含んでいる。
【0061】
ステップSb10において、処理部12は、重畳ソフトを起動する。ステップSb11において、処理部12は、重畳ソフトに対応する文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つである付加情報を入力可能な重畳窓をディスプレイ30へ出力する。ステップSb12において、ディスプレイ30は、処理部12から出力された重畳窓をα窓の少なくとも一部に重畳するように表示する(第2表示処理)。ステップSb13において、ディスプレイ30は、上記重畳窓を表示したことを処理部12へ通知する(完了通知)。本実施形態における処理部12は、α窓に表示された対象ファイルに対応する表示領域のうちの文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つを含む表示領域に重畳窓を重畳して表示する。なお、処理部12は、例えば、OS起動時やユーザによる起動操作を契機として、重畳ソフトを起動する。
【0062】
図10は、ディスプレイ30のα窓W1に重畳された重畳窓W2を示す図である。
図10に示すように、ディスプレイ30は、処理部12から出力された重畳窓W2をα窓W1の文書欄A1に表示された対象ファイルの文字、及び図形を含む表示領域に重畳して表示している。
【0063】
以上で、文書管理システム1における、α窓に表示された対象ファイルに重畳する重畳窓を作成する処理を終了する。これにより、本実施形態に係る文書管理システム1は、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つである付加情報を入力可能な重畳窓をα窓の少なくとも一部に重畳するように表示することができる(第2表示処理)。
【0064】
(ユーザにより入力された付加情報の表示)
図11は、ユーザによる重畳窓への付加情報の入力を受けてから、ディスプレイ30の表示変更、及び付加情報を記憶するまで流れを示すシーケンス図である。
【0065】
ステップSc1において、処理部12は、ユーザによる重畳窓への付加情報の入力を受けたか否かを判定する。ユーザによる重畳窓への付加情報の入力を受けた場合(ステップSc1のYes)、ステップSc2において、処理部12は、重畳窓へ入力された付加情報と、当該付加情報が入力された重畳窓における座標とを受信する。
【0066】
ステップSc3において、処理部12は、受信した付加情報と、当該付加情報が入力された重畳窓における座標とに基づいて、ディスプレイ30に対して、重畳窓に付加情報を表示するための付加情報表示指示を出力する。ステップSc4において、ディスプレイ30は、処理部12からの付加情報表示指示に従い、重畳窓における当該座標に付加情報を表示する。ステップSc5において、ディスプレイ30は、上記重畳窓における当該座標に付加情報を表示したことを処理部12へ通知する(完了通知)。
【0067】
図12は、付加情報を表示した場合のα窓W1及び重畳窓W2を示す図である。
図12に示すように、ディスプレイ30は、処理部12から出力された付加情報M1,M2を重畳窓W2に表示している。例えば、ディスプレイ30は、付加情報M1として、“図面挿入必要!”と記載された吹き出しを重畳窓W2に表示している。また、ディスプレイ30は、付加情報M2として、赤字で“※図形を修正する”と記載された文字を重畳窓W2に表示している。ここで、ディスプレイ30は、重畳窓W2の背景を透明、又は不透明で表示する。これにより、α窓W1に表示された対象ファイルを直接編集することなく、α窓W1の対象ファイルに、重畳窓W2へ入力された付加情報M1,M2を重畳して表示することができる(第3表示処理)。
【0068】
ステップSc6において、処理部12は、受信した付加情報と、当該付加情報が入力された重畳窓における座標とを記憶部13へ出力する。ステップSc7において、記憶部13は、処理部12から出力された付加情報と、当該付加情報が入力された重畳窓における座標とを記憶する。本実施形態における記憶部13は、当該付加情報を編集可能な画像データとして記憶する。当該編集可能な画像データは、背景を透明、又は不透明で表示したり、付加情報を編集することが可能である。ここで、記憶部13に記憶された、付加情報と、当該付加情報が入力された重畳窓における座標とを表3に示す。
【0070】
上記表3には、対象ファイル名、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つを示す付加情報の種類、付加情報に含まれる文字情報、重畳窓における座標情報、色彩等の効果情報が記載されている。
【0071】
以上で、文書管理システム1における、ユーザによる重畳窓への付加情報の入力を受けてから、ディスプレイ30の表示変更、及び付加情報を記憶するまでの処理を終了する。これにより、本実施形態に係る文書管理システム1は、Α窓W1に表示された対象ファイルを直接編集することなく、Α窓W1の対象ファイルに、重畳窓W2へ入力された付加情報M1,M2を重畳して表示することができる(第3表示処理)。
【0072】
(既に対象ファイルに重畳する重畳窓が作成されている場合)
図13は、既に対象ファイルに重畳する重畳窓が作成されている場合の第1情報表示窓に表示された対象ファイルに重畳する第2情報表示窓を表示する流れを示すシーケンス図である。
図13では、上記初期設定を鑑みて、ソフトウェアαに対応する対象ファイルに重畳する第2情報表示窓を表示する流れについて説明する。なお、説明の便宜上、
図8と重複する部分については、詳細な説明を省略する。
【0073】
図13に示すように、ステップSd11において、処理部12は、対象ファイルに対応する画像データが存在するか否かを判定する。具体的には、処理部12は、表3に示す対応表の有無に応じて、対象ファイルに対応する画像データが存在するか否かを判定する。対象ファイルに対応する画像データが存在する場合(ステップSd11のYes)、ステップSd12において、処理部12は、記憶部13に対して、対象ファイルに対応する画像データを出力するよう指示する。ステップSb13において、記憶部13は、処理部12からの当該、対象ファイルに対応する画像データの出力指示を受け、当該、対象ファイルに対応する画像データを処理部12へ出力する。ステップSb14において、処理部12は、記憶部13から出力された画像データをディスプレイ30へ出力する。ディスプレイ30は、処理部12から出力された画像データをα窓に重畳して表示する(第2表示処理)。本実施形態における処理部12は、α窓に表示された対象ファイルに対応する表示領域のうちの文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つを含む表示領域に画像データを重畳して表示する。
【0074】
以上で、文書管理システム1における、既に対象ファイルに重畳する重畳窓が作成されている場合の第1情報表示窓に表示された対象ファイルに重畳する第2情報表示窓を表示する処理を終了する。本実施形態に係る文書管理システム1では、例えば、表3に示す対応表により、対象ファイルと、当該対象ファイルに重畳する重畳窓とが関連付けられている。すなわち、文書管理システム1は、対象ファイルと、当該対象ファイルに重畳する重畳窓とを関連付けて管理する手間を省略することができる。
【0075】
(総括)
上記の通り、本実施形態に係る文書管理システム1は、第1ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つを含むファイルを表示可能な第1情報表示窓を表示する第1表示処理を実行する付帯情報重畳装置において、第1ソフトウェアと独立した第2ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つである付加情報を入力可能な第2情報表示窓を第1情報表示窓の少なくとも一部に重畳するように表示する第2表示処理を実行し、ユーザによる第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、付加情報を第2情報表示窓に表示する第3表示処理を実行する処理部と、ユーザによる第2情報表示窓への付加情報の入力を受け付ける入力インタフェース部と、ユーザによる第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、第1情報表示窓に表示されたファイルと、第2情報表示窓に入力された付加情報と、第2情報表示窓における前記付加情報の位置座標とを関連付けて記憶する記憶部と、を備える。
【0076】
上記構成によれば、本実施形態に係る文書管理システム1は、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つである付加情報を入力可能な第2情報表示窓を第1情報表示窓の少なくとも一部に重畳するように表示することができる。これにより、文書管理システム1は、第1情報表示窓に表示された対象ファイルを直接編集することなく、第1情報表示窓の対象ファイルに、第2情報表示窓へ入力された付加情報を重畳して表示することができる。
【0077】
また、文書管理システム1は、例えば、表3に示す対応表により、対象ファイルと、当該対象ファイルに重畳する第2情報表示窓とが関連付けられている。すなわち、文書管理システム1は、対象ファイルと、当該対象ファイルに重畳する第2情報表示窓とを関連付けて管理する手間を省略することができる。
【0078】
また、本実施形態に係る文書管理システム1を実際に運用する場合、下記の効果を得ることができる。例えば、元のファイルにセキュリティがかかっていて書き込みできない場合であっても付加情報を重畳することができる。また、元のファイルがどのようなファイル形式であっても、統一された操作で付加情報を重畳することができる。また、元のファイルに重ねた画像データに他者が修正指示を記入し、元のファイルの作成者が修正する等、校正ツールとして利用することができる。また、入手した元のファイルを変更せずに付加情報を追加できるため、別途他人に配布したりする場合も付加情報を追加なしのきれいな元のファイルを提供することができる。また、上記ファイルに対応するソフトウェアにおいて実行できない記入を行うことができる。また、教科書とノート、スライドとメモ書きというように、参照と記録が分離していたものを纏めることができる。また、監査ログのようにファイルを編集したくない場合や、ファイルを変更すると問題のある場合にも対応することができる。
【0079】
かくして、本実施形態に係る文書管理システム1は、電子データに対するメモ等の入力に伴うデータ管理や関連付け等の作業を簡便にすることができる。
【0080】
なお、上記実施形態において、記憶部13は、処理部12から出力された付加情報と、当該付加情報が入力された重畳窓における座標とを記憶している。しかしながら、本実施形態における記憶部13は、これに限定されない。例えば、本実施形態における記憶部13は、「最新の画像データ、1世代前の画像データ、2世代前の画像データ、…」、といったように、任意の世代分の過去の画像データを記憶してもよい。これにより、本実施形態に係る文書管理システム1は、付加情報の版管理を行うことができる。
【0081】
また、上記実施形態における画像データは、元のファイルと別体、又は元のファイルと重ねてプリンタ等の外部出力機器から出力することもできる。このため、本実施形態に係る文書管理システム1は、状況に応じて、必要な情報を選択して出力することができる。
【0082】
また、上記説明において用いた「所定のプロセッサ」という文言は、例えば、専用又は汎用のプロセッサ、あるいは、特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(SPLD:Simple Programmable Logic Device)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD:Complex Programmable Logic Device)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA:Field Programmable Gate Array)等を意味する。また、本実施形態の各構成要素(各処理部)は、単一のプロセッサに限らず、複数のプロセッサによって実現するようにしてもよい。さらに、複数の構成要素(複数の処理部)を、単一のプロセッサによって実現するようにしてもよい。
【0083】
なお、本発明は、上記説明した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変形が可能であることは言うまでもない。
【0084】
<本発明の第1の態様>
本発明の第1の態様は、第1ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つを含むファイルを表示可能な第1情報表示窓を表示する第1表示処理を実行するコンピュータに、第1ソフトウェアと独立した第2ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つである付加情報を入力可能な第2情報表示窓を第1情報表示窓の少なくとも一部に重畳するように表示する第2表示処理を実行し、ユーザによる第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、付加情報を第2情報表示窓に表示する第3表示処理を実行させる処理機能と、ユーザによる前記第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、第1情報表示窓に表示されたファイルと、第2情報表示窓に入力された付加情報と、第2情報表示窓における前記付加情報の位置座標とを関連付けて記憶させる記憶機能と、を実現させる。
【0085】
上記構成によれば、本発明の第1の態様は、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つである付加情報を入力可能な第2情報表示窓を第1情報表示窓の少なくとも一部に重畳するように表示することを含む。これにより、本発明の第1の態様は、第1情報表示窓に表示された対象ファイルを直接編集することなく、第1情報表示窓の対象ファイルに、第2情報表示窓へ入力された付加情報を重畳して表示することができる。また、本発明の第1の態様は、対象ファイルと、当該対象ファイルに重畳する第2情報表示窓とを関連付けることを含む。すなわち、本発明の第1の態様は、対象ファイルと、当該対象ファイルに重畳する第2情報表示窓とを関連付けて管理する手間を省略することができる。
【0086】
かくして、本発明の第1の態様は、電子データに対するメモ等の入力に伴うデータ管理や関連付け等の作業を簡便にすることができる。
【0087】
<本発明の第2の態様>
本発明の第2の態様は、上記本発明の第1の態様において、処理機能が、第1情報表示窓において水平スクロール、垂直スクロール、又は拡大した場合のファイルに含まれる文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つの移動ピクセル数、及び拡大率を算出する連関情報算出処理を実行させることと、算出した第1情報表示窓におけるファイルに含まれる文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つの移動ピクセル数、及び拡大率に応じて、第2情報表示窓に入力された付加情報を水平スクロール、垂直スクロール、又は拡大する第4表示処理を実行させることと、を含む。
【0088】
<本発明の第3の態様>
本発明の第3の態様は、上記本発明の第2の態様において、記憶機能が、第1情報表示窓に表示可能な形式を有し、かつ複数の図形を含む校正用ファイルを記憶させることを含み、処理機能が、校正用ファイルを第1情報表示窓に表示させることと、連関情報算出処理において、校正用ファイルの第1情報表示窓における複数の図形各々の初期座標、校正用ファイルを水平スクロールした場合の第1情報表示窓における複数の図形各々の座標、校正用ファイルを垂直スクロールした場合の第1情報表示窓における複数の図形各々の座標、及び校正用ファイルを拡大した場合の第1情報表示窓における複数の図形各々の座標に基づいて、第1情報表示窓において水平スクロール、垂直スクロール、又は拡大した場合のファイルに含まれる文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つの移動ピクセル数、及び拡大率を算出することと、を含む。
【0089】
<本発明の第4の態様>
本発明の第4の態様は、上記本発明の第1から第3のいずれか一つの態様において、処理機能が、第2表示処理として、第1情報表示窓に表示されたファイルに対応するディスプレイの表示領域のうちの前記文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つを含む領域に第2情報表示窓を重畳して表示させることを含む。
【0090】
<本発明の第5の態様>
本発明の第5の態様は、第1ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つを含むファイルを表示可能な第1情報表示窓を表示する第1表示処理を実行するコンピュータに用いられ、第1ソフトウェアと独立した第2ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つである付加情報を入力可能な第2情報表示窓を第1情報表示窓の少なくとも一部に重畳するように表示する第2表示処理を実行し、ユーザによる第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、付加情報を第2情報表示窓に表示する第3表示処理を実行し、ユーザによる第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、第1情報表示窓に表示されたファイルと、第2情報表示窓に入力された付加情報と、第2情報表示窓における付加情報の位置座標とを関連付けて記憶すること、を含む。
【0091】
上記構成によれば、本発明の第5の態様は、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つである付加情報を入力可能な第2情報表示窓を第1情報表示窓の少なくとも一部に重畳するように表示することを含む。これにより、本発明の第5の態様は、第1情報表示窓に表示された対象ファイルを直接編集することなく、第1情報表示窓の対象ファイルに、第2情報表示窓へ入力された付加情報を重畳して表示することができる。また、本発明の第1の態様は、対象ファイルと、当該対象ファイルに重畳する第2情報表示窓とを関連付けることを含む。すなわち、本発明の第5の態様は、対象ファイルと、当該対象ファイルに重畳する第2情報表示窓とを関連付けて管理する手間を省略することができる。
【0092】
かくして、本発明の第5の態様は、電子データに対するメモ等の入力に伴うデータ管理や関連付け等の作業を簡便にすることができる。
【0093】
<本発明の第6の態様>
本発明の第6の態様は、第1ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つを含むファイルを表示可能な第1情報表示窓を表示する第1表示処理を実行し、第1ソフトウェアと独立した第2ソフトウェアを起動することで、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つである付加情報を入力可能な第2情報表示窓を第1情報表示窓の少なくとも一部に重畳するように表示する第2表示処理を実行し、ユーザによる第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、付加情報を第2情報表示窓に表示する第3表示処理を実行する処理部と、ユーザによる第2情報表示窓への付加情報の入力を受け付ける入力インタフェース部と、ユーザによる第2情報表示窓への付加情報の入力を受けた場合に、第1情報表示窓に表示されたファイルと、第2情報表示窓に入力された付加情報と、第2情報表示窓における付加情報の位置座標とを関連付けて記憶する記憶部と、を具備する。
【0094】
上記構成によれば、本発明の第6の態様は、文字、記号、図形、又は画像の少なくとも一つである付加情報を入力可能な第2情報表示窓を第1情報表示窓の少なくとも一部に重畳するように表示することを含む。これにより、本発明の第6の態様は、第1情報表示窓に表示された対象ファイルを直接編集することなく、第1情報表示窓の対象ファイルに、第2情報表示窓へ入力された付加情報を重畳して表示することができる。また、本発明の第1の態様は、対象ファイルと、当該対象ファイルに重畳する第2情報表示窓とを関連付けることを含む。すなわち、本発明の第6の態様は、対象ファイルと、当該対象ファイルに重畳する第2情報表示窓とを関連付けて管理する手間を省略することができる。
【0095】
かくして、本発明の第6の態様は、電子データに対するメモ等の入力に伴うデータ管理や関連付け等の作業を簡便にすることができる。
【符号の説明】
【0096】
1 文書管理システム
10 電子計算機(付加情報重畳装置)
11 入力インタフェース部
12 処理部
13 記憶部
14 出力インタフェース部
15 バス
20 入力部
30 ディスプレイ
【国際調査報告】