(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2020年1月23日
【発行日】2021年8月2日
(54)【発明の名称】空中権管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20210705BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
【出願番号】特願2020-530784(P2020-530784)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2018年7月18日
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】521023540
【氏名又は名称】上瀧 良平
(74)【代理人】
【識別番号】100074169
【弁理士】
【氏名又は名称】広瀬 文彦
(72)【発明者】
【氏名】上瀧 良平
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】
ドローン等の無人飛行体を飛行させる際に、所有者の存在する土地の上空を、該所有者の許可を得た状態で、合法的に通過させることを可能にする空中権管理システムを提供する。
【解決手段】
管理サーバは、空中権管理データベースと顧客情報管理データベースとからなるとともに、地図サーバは、地図データベースからなり、出力手段によって地図サーバの地図画像情報を出力し、操作手段からの操作情報を入力可能とするグラフィカルユーザインタフェースを生成するとともに、ユーザが操作手段を介して領域を指定することにより、演算処理手段が地形情報、建物の高さ情報および住居表示情報を取得して空中権管理データベースの空中権管理メインテーブルに空中権の設定を登録し、更に空中権の設定領域、設定期間を空中権設定情報テーブルに登録し、顧客情報を顧客情報管理データベースの顧客テーブルに登録する構成である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドローンの飛行経路を確保し管理するための空中権管理システム(1)が、
空中権を登録・管理する管理サーバ(100)と、地図情報を管理する地図サーバ(200)と、前記各サーバに対して処理の指示を出す操作手段(300)と、該操作手段によって出された処理指示に応じて演算処理する演算処理手段(400)と、前記各サーバから取得される情報を視認可能に出力する出力手段(500)と、からなり、
前記管理サーバ(100)は、当該土地の空中権の登録の有無を管理するための空中権管理データベース(110)と、顧客情報を管理するための顧客情報管理データベース(120)と、からなるとともに、前記地図サーバ(200)は、地形情報、建物の高さ情報および住居表示情報を含む地図画像情報からなる地図データベース(210)と、からなり、
前記空中権管理データベース(110)は、空中権の設定、譲渡、抹消および貸与に関する情報を登録するための空中権管理メインテーブル(112)と、空中権の設定領域および設定期間を登録するための空中権設定情報テーブル(114)と、からなるとともに、前記顧客情報管理データベース(120)は、顧客情報を登録するための顧客テーブル(122)とからなり、
前記空中権管理システム(1)は、前記出力手段(500)によって前記地図サーバ(200)の地図画像情報を出力し、前記操作手段(300)からの操作情報を入力可能とするグラフィカルユーザインタフェースを生成するとともに、ユーザが該生成された地図画像からなるグラフィカルユーザインタフェース上に前記操作手段(300)を介して空中権を設定する領域を指定することにより、前記演算処理手段(400)が該指定された領域における地形情報、建物の高さ情報および住居表示情報を取得して前記空中権管理データベース(110)の空中権管理メインテーブル(112)に空中権の設定を登録し、更に空中権の設定領域、設定期間を前記空中権設定情報テーブル(114)に登録し、顧客情報を前記顧客情報管理データベース(120)の顧客テーブル(122)に登録することを特徴とする空中権管理システム。
【請求項2】
前記空中権管理システム(1)は、更に、GPS受信機(610)および送信手段(620)を装備した空中を滑空停止自在に飛行可能な小型無人飛行体(600)と、該小型無人飛行体から送信される情報を受信するための受信手段(700)と、アラートを出力するためのアラート出力手段(800)と、からなり、
前記小型無人飛行体(600)は、緯度経度情報からなる自らの位置情報を前記GPS受信機(610)によって取得するとともに、前記送信手段(620)によって外部へ送信し、
前記受信手段(700)は、前記送信手段(620)によって送信された前記小型無人飛行体の位置情報を受信するとともに、前記演算処理手段(400)に伝送し、
前記演算処理手段(400)は、前記地図サーバ(200)の地図データベース(210)に前記小型無人飛行体の位置情報を登録するともに、前記地図サーバ(200)の地図画像情報および登録された前記位置情報を前記出力手段(500)に表示し、更に、前記空中権管理データベース(110)の空中権管理メインテーブル(112)および空中権設定情報テーブル(114)から設定された空中権の領域を取得して前記出力手段(500)に表示し、
前記演算処理手段(400)は、前記小型無人飛行体(600)の位置情報が空中権管理メインテーブル(112)および空中権設定情報テーブル(114)から取得される空中権の許可領域の範囲外である場合に、前記地図サーバ(200)の地図データベース(210)に前記小型無人飛行体(600)が飛行不可領域に存在するフラグを登録するとともに、アラート出力手段(800)によってアラートを出力することを特徴とする請求項1記載の空中権管理システム。
【請求項3】
前記演算処理手段(400)は、前記地図サーバ(200)の地図データベース(210)に登録した前記小型無人飛行体(600)の位置情報から、前記小型無人飛行体(600)の飛行距離および/または飛行時間を計算して出力することを特徴とする請求項1記載の空中権管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土地の上部領域である中空の空中権に係る情報を登録して管理するための空中権管理システムに関し、特に、ドローン等の無人飛行体を飛行させる際に、所有者の存在する土地の上空を、該所有者の許可を得た状態で、合法的にドローン等の無人飛行体を通過させ、或いは、上空から空撮を行うことを可能にするための空中権管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、業務または個人の趣向等で、無人飛行体を無線等を用いて空中に飛行させることが多く行われており、無線によって操縦することを可能とした無人飛行体が数多く開発されて利用されている。特に、近年では、ドローンと呼ばれる無線による操縦が容易で、安定して飛行させることが可能な小型の無人飛行体が数多く開発されており、輸送、撮影や趣味での飛行など様々な用途に用いられている。
【0003】
無人飛行体を飛ばす場合、安全性の観点から、一定の条件が課されている。例えば、航空法上では、空港等の周辺上空、人口集中地区上空、150m以上の高さの空域は原則飛行禁止であり、飛行方法としては、無人の航空機を催し場所で飛行させることや危険物を輸送させることなどは原則として禁止されている。飛行させる場合には、地方航空局長の許可や承認が必要とされている。なお、機体本体とバッテリーの合計重量が200グラム未満である場合や捜索・救助の目的に使用される場合などは、上記規制の対象外とされているものもある。
【0004】
また、土地の上空は、該土地の所有者等の権利が及ぶ範囲に該当することもあるため、仮に上記許可や承認を得て飛行可能となった場合であっても、自由に無人飛行体を飛行させることは無条件では困難であり、後日、地権者からの苦情や飛行を禁止する要求が出される可能性があるという問題点があった。例えば、荷物を配達する場合など、遠隔地から無人飛行体を操作しながら短・長距離の飛行をする際の許可を取る事が大きな支障となっていた。また、空中の無人飛行体から撮影を行った際に、地権者の敷地内などが映り込む可能性があり、プライバシーの観点からも大きな問題が生ずる可能性があった。
【0005】
無人飛行体を遠隔地から飛行させるための技術としては、例えば特開2017−77878号公報が存在する。ここでは、無人飛行体の飛行が許可されている時間帯の終了時刻までに無人飛行体を帰還させるための技術として、現在時刻を取得する時間計測部と、無人飛行体の飛行が許可されている時間帯の終了時刻から現在時刻までの時間に応じて、無人飛行体の飛行可能範囲を決定する飛行可能範囲変更部と、飛行可能範囲内を飛行するように無人飛行体を制御する飛行制御部とを備えた無人飛行体に関する技術が開示されている。
【0006】
確かにこの技術によれば、無人飛行体の飛行時間を制限することが可能となり、地権者の意に反する時間帯に無人飛行体を飛行させることを防止または回避することが可能となるが、上空を飛行すること自体を禁止する意向の地権者の敷地上空に侵入してしまうことが発生してしまってもこれを防止することが困難であるという実情もある。従って、合法的に上空を航行したり空撮を行ったりすることを支援とするという点では不十分であった。
【0007】
また、特開2017−119503号公報では、撮影装置による空撮を制限するための無人飛行体の制御装置に関する技術として、無人飛行体の認証処理部が、撮影装置と通信を行うための撮影装置通信部を用いて撮影装置に対する認証を行って、撮影装置が所定の空撮要件を満たす正規の装置であるか否かを判断し、撮影装置が正規の装置でないと判断した場合には、撮影装置が空撮を行うことができないように、無人飛行体の所定の機能に対して動作制限を実施する技術が開示されている。この技術によれば、撮影装置が所定の空撮要件を満たす正規の装置でない場合に、撮影装置の空撮を制限することが可能となる旨が開示されている。
【0008】
確かにこの技術によれば、撮影装置が所定の場所の撮影を許可されていない場合に空中からの撮影を制限するなどの運用が可能となるが、該許可を得ているかどうかの判断が困難であり、現状ではこの技術を用いても所望するような合法的航行や空撮が支援できるような運用は不可能であるという問題点があった。
【0009】
そこで、ドローン等の無人飛行体を飛行させる際に、所有者の許可が得られた土地の上空を合法的に通過させたり、上空から空撮を行うことを可能にするための権利関係を登録・管理する空中権管理に関するシステムの開発が望まれていた。
【特許文献1】特開2017−77878号公報
【特許文献2】特開2017−119503号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、空中権に係る情報を登録して管理するための空中権の管理システムであって、特に、ドローン等の無人飛行体を飛行させる際に、所有者の存在する土地の上空を、該所有者の許可を得た状態で、合法的にドローン等の無人飛行体を通過させることや、上空から空撮を許可を得て合法的に行うことを可能にするための空中権管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために本発明に係るドローンの飛行経路を確保し管理するための空中権管理システムは、空中権を登録・管理する管理サーバと、地図情報を管理する地図サーバと、前記各サーバに対して処理の指示を出す操作手段と、該操作手段によって出された処理指示に応じて演算処理する演算処理手段と、前記各サーバから取得される情報を視認可能に出力する出力手段と、からなり、前記管理サーバは、当該土地の空中権の登録の有無を管理するための空中権管理データベースと、顧客情報を管理するための顧客情報管理データベースと、からなるとともに、前記地図サーバは、地形情報、建物の高さ情報および住居表示情報を含む地図画像情報からなる地図データベースと、からなり、前記空中権管理データベースは、空中権の設定、譲渡、抹消および貸与に関する情報を登録するための空中権管理メインテーブルと、空中権の設定領域および設定期間を登録するための空中権設定情報テーブルと、からなるとともに、前記顧客情報管理データベースは、顧客情報を登録するための顧客テーブルとからなり、前記空中権管理システムは、前記出力手段によって前記地図サーバの地図画像情報を出力し、前記操作手段からの操作情報を入力可能とするグラフィカルユーザインタフェースを生成するとともに、ユーザが該生成された地図画像からなるグラフィカルユーザインタフェース上に前記操作手段を介して空中権を設定する領域を指定することにより、前記演算処理手段が該指定された領域における地形情報、建物の高さ情報および住居表示情報を取得して前記空中権管理データベースの空中権管理メインテーブルに空中権の設定を登録し、更に空中権の設定領域、設定期間を前記空中権設定情報テーブルに登録し、顧客情報を前記顧客情報管理データベースの顧客テーブルに登録する構成である。
【0012】
また、前記空中権管理システムは、更に、GPS受信機および送信手段を装備した空中を滑空停止自在に飛行可能な小型無人飛行体と、該小型無人飛行体から送信される情報を受信するための受信手段と、アラートを出力するためのアラート出力手段と、からなり、前記小型無人飛行体は、緯度経度情報からなる自らの位置情報を前記GPS受信機によって取得するとともに、前記送信手段によって外部へ送信し、前記受信手段は、前記送信手段によって送信された前記小型無人飛行体の位置情報を受信するとともに、前記演算処理手段に伝送し、前記演算処理手段は、前記地図サーバの地図データベースに前記小型無人飛行体の位置情報を登録するともに、前記地図サーバの地図画像情報および登録された前記位置情報を前記出力手段に表示し、更に、前記空中権管理データベースの空中権管理メインテーブルおよび空中権設定情報テーブルから設定された空中権の領域を取得して前記出力手段に表示し、前記演算処理手段は、前記小型無人飛行体の位置情報が空中権管理メインテーブルおよび空中権設定情報テーブルから取得される空中権の許可領域の範囲外である場合に、前記地図サーバの地図データベースに前記小型無人飛行体が飛行不可領域に存在するフラグを登録するとともに、アラート出力手段によってアラートを出力する構成である。
【0013】
更に、前記演算処理手段は、前記地図サーバの地図データベースに登録した前記小型無人飛行体の位置情報から、前記小型無人飛行体の飛行距離および/または飛行時間を計算して出力する構成である。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、上記詳述した通りの構成であるので、以下のような効果がある。
1.管理サーバに空中権管理データベースと顧客データベースを構築する構成としたため、土地所有者(顧客)ごとに空中権の設定登録情報を管理することが可能となる。また、空中権管理データベースが構築された管理サーバと地図データベースが構築された地図サーバとを連携する構成としたため、データベースに登録された空中権を地図上で視覚的に確認することが可能となり、無人飛行体の飛行ルートの設定が容易となる。
【0015】
2.小型無人飛行体にGPS受信機を装備したため、地図データベースから出力される地図情報と空中権管理データベースから出力される空中権情報をGUI化した上で、さらにその上に小型無人飛行体の位置情報を視覚的に重ねることが可能となり、小型無人飛行体を遠隔で操作しながら、空中権が設定された領域を視覚的に選択しながら飛行させることが可能となる。また、アラート手段を設けたため、小型無人飛行体の位置情報が空中権の許可領域の範囲外である場合にアラートを出力して注意喚起を行うことが可能となる。
3.演算処理手段が小型無人飛行体の飛行距離や飛行時間を計算する構成としたため、飛行距離や飛行時間に応じて運行料を計算したり、空中権の設定範囲内を飛行した距離や時間を積算して通行料の計算をしたりすることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係る空中権管理システムを、図面に示す実施例に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る空中権管理システムの概念図であり、
図2は、空中権管理システムの使用例を示す図である。
図3aは、空中権管理メインテーブルの例を示す図であり、
図3bは、空中権設定情報テーブルの例を示す図であり、
図3cは、顧客テーブルの例を示す図である。
【0017】
本発明に係る空中権管理システム1は、
図1に示すように、管理サーバ100と、地図サーバ200と、操作手段300と、演算処理手段400と、出力手段500と、小型無人飛行体600と、受信手段700と、アラート出力手段800と、からなり、ドローン等からなる小型無人飛行体600を飛行させる際に、所有者の存在する土地の上空を該所有者の許可を得た合法的な状態で飛行させるために、空中権に関する情報を登録して管理することにより、小型無人飛行体600の飛行経路を確保し管理することを可能とした空中権を登録・管理するためのシステムである。なお、ここで空中権とは、主に土地の上空の空間の一部または全部を使用する権利を指すものであり、地権者と空間の使用を希望する者の間の契約により独自に創設されるものをいう。
【0018】
管理サーバ100は、本発明に係る空中権管理システム1の中核となる機器であり、空中権に関する情報を登録、保存、管理、運用するための各種演算処理を行うメインサーバである。管理サーバ100は、単体で構成することも可能であるが、管理サーバ100には多数の処理と高パフォーマンスが要求されることを考慮すると、複数のサーバコンピュータによって分散処理等を行うことができる構成とすることが望ましい。また、サーバまたはサーバ群を本部10となるデータセンタ等に配置することも可能であるが、データ管理の安全性やシステムの運用・保守の簡便化という観点から、サーバをクラウド化するクラウドコンピューティング技術を用いたデータ管理方法を用いる構成としてもよい。
【0019】
地図サーバ200は、空中権管理システム1でGUIツールとして用いるための地図情報を登録、管理し出力するためのサーバである。地図サーバ200も同様に、単体で構成することも可能であるが、多数の処理と高パフォーマンスが要求されることから、複数のサーバコンピュータによって分散処理等を行うことができる構成とすることが望ましい。また、サーバを本部10となるデータセンタ等に配置することも可能であるが、地図サーバ200に含まれる地図情報を本部10自身が保有して更新することは困難であることが考えられるため、地図に関する情報自体はインターネットを経由した各種地図情報サービスを用いて取得し、その他の情報を地図サーバ200内で保持する構成とすることももちろん可能である。更に、全ての情報をインターネットを経由したクラウド化された各種地図情報サービスを利用して保持する構成とすることも可能である。
【0020】
操作手段300は、各サーバに対して処理の指示を出すための手段であり、
図1に示すように、本実施例では、管理サーバ100および地図サーバ200にLANまたはインターネットを介して接続された一または複数のクライアントPCやタブレットPCやスマートフォン等からなる構成としているが、これに限定されることはなく、例えば、管理サーバ100または地図サーバ200と操作手段300を一体化し、管理サーバ100を直接操作する構成としてもよい。また、管理サーバ100と地図サーバ200を直接操作するコンピュータを設置し、該コンピュータに対して、一または複数のクライアントPCからなる操作手段300がアクセスすることで管理サーバ100または地図サーバ200を間接的に操作する構成としてもよい。更に、管理サーバ100および地図サーバ200と、操作手段300は、有線または無線ネットワークで接続される構成とすることが可能であり、インターネット等の回線を用いて各々遠隔地に配置し、広く一般のユーザが利用可能なオープンな構成とすることももちろん可能である。
【0021】
演算処理手段400は、操作手段300によって出された処理指示に応じて、各サーバからデータを抽出等して演算処理を行うための手段であり、本実施例では、演算処理手段400はコンピュータ等からなる操作手段300に搭載される演算装置や記憶装置等からなる構成としたり、管理サーバ100や地図サーバ200に搭載される演算装置や記憶装置等からなる構成としたり、別途演算装置や記憶装置等からなるコンピュータを設けて演算処理手段400を設置する構成とするなど、空中権管理システム1の規模に応じてあらゆる構成を選択することが可能である。
【0022】
出力手段500は、各サーバから取得される情報を視認可能に出力するための手段であり、本実施例では、操作手段300に接続または設置されるディスプレイからなる構成であるが、ディスプレイに限定されず、これに代わって出力される情報を視認可能にするものであれば、適宜選択して利用することが可能である。
【0023】
管理サーバ100は、
図1に示すように、空中権管理データベース110と、顧客情報管理データベース120とを搭載した構成からなる。空中権管理データベース110は、土地の空中権の登録の有無を保存・管理するためのデータベースであり、顧客情報管理データベース120は、空中権の登録に係る顧客情報を管理するためのデータベースである。また、地図サーバ200は、地形情報、建物の高さ情報および住居表示情報を含む地図画像情報からなる地図データベース210を搭載している。これらの各データベースは、本実施例ではリレーショナルデータベースを用いて構成しているが、これに限定されることはなく、各種構成のデータベースによって構成することが可能である。
【0024】
空中権管理データベース110は、本実施例では、空中権管理メインテーブル112と、空中権設定情報テーブル114とからなる構成である。空中権管理メインテーブル114は、
図3aに示すように、空中権の設定、譲渡、抹消および貸与に関する情報を登録するための記憶領域(表)である。また、空中権設定情報テーブル114は、
図3bに示すように、空中権の設定領域および設定期間あなどの個別詳細情報を登録するため記憶領域(表)である。また、顧客情報管理データベース120は、
図3cに示すように、顧客に関する各種情報を登録するための記憶領域(表)からなる顧客テーブル122からなる。これらの各テーブルは正規化され、主に一対一や一対多の関係でリレーションシップが設定された構成となっている。
【0025】
次に、空中権管理システム1の動作について説明する。本発明に係る空中権管理システム1は、演算処理手段400が地図サーバ200の地図データベース210に格納された地図画像情報を、ディスプレイ等からなるユーザの出力手段500に出力する。これにより、空中権の設定範囲などの入力が視覚的に認識容易となるグラフィカルユーザインタフェースが生成されることとなり、ユーザは容易に操作手段300から操作して情報を入力することが可能となる。
【0026】
地権者であるユーザは、生成された地図画像を含む上記グラフィカルユーザインタフェース上に、操作手段300を介して、空中権を設定する領域を指定する。具体的には、画面上に表示された地図画像に、例えばマウス等のポインティングデバイスやタッチパネル等を用いた入力方法によって空中権の設定を希望する範囲を囲んで指定する。地図情報には、予め地形情報、高さ情報、住居表示情報などの各種情報が埋め込まれて登録される構成となっている。これにより、地図上に指定された領域における実際の地形情報、建物の高さ情報、住居表示情報等の各種情報を演算処理手段400が取得する。
【0027】
このようにして、演算処理手段400によって、指定範囲における地形情報、高さ情報、住居表示情報などの各種情報が取得された後、演算処理手段400は、空中権ID、顧客ID、設定日時など、空中権の設定の基礎情報を、空中権管理データベース110の空中権管理メインテーブル112に登録する。これにより、空中権の設定の設定の有無に関する基礎的な情報が登録される。
【0028】
また、演算処理手段400は、空中権設定情報テーブル114に空中権IDに紐付けられた空中権の設定領域、設定期間、設定内容等に関する情報を登録する。さらに、演算処理手段400は、顧客ID、顧客の氏名、年齢、住所等に関する顧客情報を、顧客情報管理データベース120の顧客テーブル122に登録する。以上により、空中権に関する情報が空中権管理システム1内に登録され、これらの情報をもとに、空中権の利用に関する運用を行うことが可能となり、特に、無人飛行体を飛行する際に利用することが可能となる。
【0029】
本発明に係る空中権管理システム1は、小型無人飛行体600と、受信装置700と、アラート出力手段800とを装備した構成である。小型無人飛行体600は、無線によって操縦可能な空中を浮遊航行滑空・停止可能な飛行体であり、本体630と、本体630に設置される複数のファンからなる回転翼640と、各回転翼640に回転動力を与える複数からなる駆動装置650と、空中での本体630の姿勢を安定させて所望する方向へ飛行するために各駆動装置650を制御する制御装置660とからなる。本実施例では、複数の回転翼640を装備した小型乃至中型のドローンを用いているがこれに限定されることはなく、空中を滑空・停止可能な装置であれば、適宜の構造のものを選択して使用することが可能である。小型無人飛行体600の操縦者は、出力手段500に表示される空中権の設定情報を見ながら小型無人飛行体600の飛行を行う構成である。
【0030】
小型無人飛行体600は、
図1に示すように、GPS受信機610と、送信手段620とを装備した構成である。GPS受信機610は、GPS衛星からの信号を受信し、自らの位置情報(緯度・経度)を測位することを可能とする装置であり、小型無人飛行体600は、緯度経度情報からなる自らの位置情報を取得する。送信手段620は、無線または有線により外部へ情報を送出するための手段であり、本実施例では、無線通信機器によって、GPS受信機610により取得した位置情報を外部へ送信する。
【0031】
受信手段700は、小型無人飛行体600の送信手段620から無線または有線で送信される情報を受信するための手段であり、本実施例では、空中権管理システム1の演算処理手段400が設置されるコンピュータ(管理サーバ100、地図サーバ200、操作手段300等)または演算処理手段400が設置されるコンピュータにネットワークで接続された他のコンピュータに設置される構成である。受信手段700は、送信手段620から送信された小型無人飛行体600の位置情報を受信した上で、演算処理手段400に伝送する。
【0032】
演算処理手段400は、地図サーバ200の地図データベース210に、送信手段620から送信された小型無人飛行体600の位置情報を登録する。小型無人飛行体600の位置情報は、逐次送信されてくるため、位置情報を登録し続けることにより、小型無人飛行体600の飛行ルートを記録することでき、どのような経路を辿ったかを確認することが可能となる。
【0033】
また、演算処理手段400は、
図2に示すように、地図サーバ200の地図画像情報を出力手段500に表示するとともに、該地図画像情報上で小型無人飛行体600の位置情報に対応する箇所にプロットする処理を行う。これにより、小型無人飛行体600の現在位置情報と飛行経路を視覚的に確認することが可能となる。この時、空中権の設定者の希望に応じて、飛行させて良い領域を積極的に表示する構成とすることが可能である。これにより、自由に小型無人飛行体600の飛行させて良い領域が明確となり、小型無人飛行体600の飛行練習などの活動を積極的に行うことが可能となる。
【0034】
また、演算処理手段400は、空中権管理データベース110の空中権管理メインテーブル112および空中権設定情報テーブル114から、設定された空中権の領域を取得し、該領域情報と対応する地図上の領域を算出するための演算処理を行って、
図2に示すように、出力手段500に表示された地図サーバ200の地図画像情報に重ねて表示する処理を行う。これにより、小型無人飛行体600の飛行ルートがプロットされた地図画像情報の上に更に空中権が設定された地図上の領域を重畳的に表示することができ、小型無人飛行体600が空中権が設定された土地の上空を飛行しているか否かをリアルタイムで視覚的に確認することが可能となる。
【0035】
演算処理手段400は、小型無人飛行体600の位置情報が空中権の許可領域の範囲外である場合にアラートを出力する指示を出す構成である。演算処理手段400は、小型無人飛行体600の位置情報をリアルタイムで受信手段700から受信し、同時に、空中権管理データベース110の空中権管理メインテーブル112および空中権設定情報テーブル114から、設定された空中権の領域情報を取得する。小型無人飛行体600の位置情報が、空中権の設定された領域の範囲外である場合や、空中権の設定された範囲内であって侵入不許可となっている場合、空中権の許可領域の範囲外であると判断して、地図サーバ200の地図データベース210に、小型無人飛行体600が飛行不可領域に存在するフラグを登録する。本実施例では、フラグの登録日時も併せて登録するとともに、フラグの抹消日時も併せて登録する構成である。この構成とすることにより、小型無人飛行体600が空中権の許可領域の範囲内を飛行したルートおよび時間を算出することが可能となり、空中権の許可領域の範囲内の飛行に対する対価の算出等の基礎とすることが可能となる。
【0036】
また、演算処理手段400は、上記フラグの登録と同時に、アラート出力手段800にアラートを出力するよう指示を出す構成である。アラート出力手段800は、演算処理手段400からの指令に従ってアラートを出力するための手段であり、本実施例では、出力手段500に文字や図形等でアラート情報を出力する構成としているが、これに限定されることはなく、音、振動等でアラート情報を出力する構成とすることが可能であり、さらに、小型無人飛行体600のプロポ等からなる無線操縦装置(図示せず)に音、振動等でアラートを出力する構成とすることも可能である。
【0037】
上記構成とすることにより、小型無人飛行体600を飛行させる際に、他人の土地の上空を合法的に飛行させることが可能となる。本発明に係る空中権管理システム1の実施例としては、空中権管理システム1をインターネットを介して公開し、空中権の設定(許可・不許可)を行いたい土地所有者は、操作手段300を用いて、インターネットを介して空中権管理システム1にアクセスし、出力手段500に表示される土地に係る空中権について登録処理を行う。具体的には、所有する土地上空を小型無人飛行体600が飛行することを許可するか不許可とするかについて登録を行う。
【0038】
この登録には、飛行可能な日時、曜日、時間帯などを登録可能としてもよい。また、飛行可能とする条件として、飛行時間に応じた対価を設定する構成とすることも可能である。また、空中権の登録に当たっては、管理サーバ100や地図サーバ200の所在する空中権管理システム1の本部10側で、空中権の登録を承認するか否かの判断を行う構成としてもよい。
【0039】
小型無人飛行体600の操縦者は、コンピュータ、タブレットPC、スマートフォン等からなる操作手段300を用いて空中権管理システム1にアクセスし、出力手段500に表示される地図画像情報および空中権の登録領域に関する情報を視覚的に取得し確認する。これにより、小型無人飛行体600の操縦者は、小型無人飛行体600を飛行させてよい領域、小型無人飛行体600を飛行させるために対価が必要となる領域、小型無人飛行体600を飛行させてはいけない領域を確認することが可能となり、小型無人飛行体600の飛行計画を立てることが可能となる。
【0040】
仮に、小型無人飛行体600の飛行中に、小型無人飛行体600の飛行不可領域に進入した場合、アラート出力手段800によってアラートが出力されることとなり、直ちに退避または進入を回避することが可能となる。また、小型無人飛行体600に飛行不可領域に進入しないような退避装置を予め装備しておく事も可能となる。以上により、他人の土地上空を苦情を受けることなく合法的に小型無人飛行体600を飛行させることが可能となった。更に、自動空撮中断手段を付加装備することも可能である。
【0041】
演算処理手段400は、地図サーバ200の地図データベース210に登録した小型無人飛行体600の位置情報から、小型無人飛行体600の飛行距離や飛行時間を計算して出力する構成である。この構成とすることにより、飛行距離や飛行時間に応じて運行料を計算したり、空中権の設定範囲内を飛行した距離や時間を積算して通行料の計算をしたりすることが可能となり、より利便性の高い空中権管理システム1を構成することが可能となった。なお、演算処理手段400は、更に小型無人飛行体600の飛行高度情報を計算して出力する構成とすることも可能である。これにより、例えば、空中権の設定範囲内を飛行中の小型無人飛行体600の高度に応じて通行料の計算を行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0043】
1 空中権管理システム
10 本部
100 管理サーバ
110 空中権管理データベース
112 空中権管理メインテーブル
114 空中権設定情報テーブル
120 顧客情報管理データベース
122 顧客テーブル
200 地図サーバ
210 地図データベース
300 操作手段
400 演算処理手段
500 出力手段
600 小型無人飛行体
610 GPS受信機
620 送信手段
630 本体
640 回転翼
650 駆動装置
660 制御装置
700 受信手段
800 アラート出力手段
【手続補正書】
【提出日】2021年1月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドローンの飛行経路を確保し管理するための空中権管理システム(1)が、
空中権を登録・管理する管理サーバ(100)と、地図情報を管理する地図サーバ(200)と、前記各サーバに対して処理の指示を出す操作手段(300)と、該操作手段によって出された処理指示に応じて演算処理する演算処理手段(400)と、前記各サーバから取得される情報を視認可能に出力する出力手段(500)と、GPS受信機(610)および送信手段(620)を装備した空中を滑空停止自在に飛行可能な小型無人飛行体(600)と、からなり、
前記管理サーバ(100)は、当該土地の空中権の登録の有無を管理するための空中権管理データベース(110)と、顧客情報を管理するための顧客情報管理データベース(120)と、からなるとともに、前記地図サーバ(200)は、地形情報、建物の高さ情報および住居表示情報を含む地図画像情報からなる地図データベース(210)と、からなり、
前記空中権管理データベース(110)は、空中権の設定、譲渡、抹消および貸与に関する情報を登録するための空中権管理メインテーブル(112)と、空中権の設定領域および設定期間を登録するための空中権設定情報テーブル(114)と、からなるとともに、前記顧客情報管理データベース(120)は、顧客情報を登録するための顧客テーブル(122)とからなり、
前記空中権管理システム(1)は、前記出力手段(500)によって前記地図サーバ(200)の地図画像情報を出力し、前記操作手段(300)からの操作情報を入力可能とするグラフィカルユーザインタフェースを生成するとともに、ユーザが該生成された地図画像からなるグラフィカルユーザインタフェース上に前記操作手段(300)を介して空中権を設定する領域を指定することにより、前記演算処理手段(400)が該指定された領域における地形情報、建物の高さ情報および住居表示情報を取得して前記空中権管理データベース(110)の空中権管理メインテーブル(112)に空中権の設定を登録し、更に空中権の設定領域、設定期間を前記空中権設定情報テーブル(114)に登録し、顧客情報を前記顧客情報管理データベース(120)の顧客テーブル(122)に登録するとともに、前記地図サーバ(200)の地図データベース(210)に前記小型無人飛行体(600)の位置情報を登録するものであり、
前記演算処理手段(400)は、前記空中権管理データベース(110)の空中権管理メインテーブル(112)および空中権設定情報テーブル(114)から、設定された空中権の領域を取得し、該領域情報と対応する地図上の領域を算出するための演算処理を行うとともに、前記位置情報から前記小型無人飛行体(600)の飛行距離および/または飛行時間を計算し、前記小型無人飛行体(600)が空中権の許可領域の範囲内を飛行したルートおよび時間を算出して出力することを特徴とすることを特徴とする空中権管理システム。
【請求項2】
前記空中権管理システム(1)は、更に、GPS受信機(610)および送信手段(620)を装備した空中を滑空停止自在に飛行可能な小型無人飛行体(600)と、該小型無人飛行体から送信される情報を受信するための受信手段(700)と、アラートを出力するためのアラート出力手段(800)と、からなり、
前記小型無人飛行体(600)は、緯度経度情報からなる自らの位置情報を前記GPS受信機(610)によって取得するとともに、前記送信手段(620)によって外部へ送信し、
前記受信手段(700)は、前記送信手段(620)によって送信された前記小型無人飛行体の位置情報を受信するとともに、前記演算処理手段(400)に伝送し、
前記演算処理手段(400)は、前記地図サーバ(200)の地図データベース(210)に前記小型無人飛行体の位置情報を登録するともに、前記地図サーバ(200)の地図画像情報および登録された前記位置情報を前記出力手段(500)に表示し、更に、前記空中権管理データベース(110)の空中権管理メインテーブル(112)および空中権設定情報テーブル(114)から設定された空中権の領域を取得して前記出力手段(500)に表示し、
前記演算処理手段(400)は、前記小型無人飛行体(600)の位置情報が空中権管理メインテーブル(112)および空中権設定情報テーブル(114)から取得される空中権の許可領域の範囲外である場合に、前記地図サーバ(200)の地図データベース(210)に前記小型無人飛行体(600)が飛行不可領域に存在するフラグを登録するとともに、アラート出力手段(800)によってアラートを出力することを特徴とする請求項1記載の空中権管理システム。
【請求項3】
前記空中権管理システム(1)は、小型無人飛行体(600)が、前記空中権が設定された飛行不可領域に進入しないための退避装置を備えたことを特徴とする請求項1記載または請求項2に記載の空中権管理システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
上記の目的を達成するために本発明に係るドローンの飛行経路を確保し管理するための空中権管理システムは、空中権を登録・管理する管理サーバと、地図情報を管理する地図サーバと、前記各サーバに対して処理の指示を出す操作手段と、該操作手段によって出された処理指示に応じて演算処理する演算処理手段と、前記各サーバから取得される情報を視認可能に出力する出力手段と、
GPS受信機および送信手段を装備した空中を滑空停止自在に飛行可能な小型無人飛行体と、からなり、前記管理サーバは、当該土地の空中権の登録の有無を管理するための空中権管理データベースと、顧客情報を管理するための顧客情報管理データベースと、からなるとともに、前記地図サーバは、地形情報、建物の高さ情報および住居表示情報を含む地図画像情報からなる地図データベースと、からなり、前記空中権管理データベースは、空中権の設定、譲渡、抹消および貸与に関する情報を登録するための空中権管理メインテーブルと、空中権の設定領域および設定期間を登録するための空中権設定情報テーブルと、からなるとともに、前記顧客情報管理データベースは、顧客情報を登録するための顧客テーブルとからなり、前記空中権管理システムは、前記出力手段によって前記地図サーバの地図画像情報を出力し、前記操作手段からの操作情報を入力可能とするグラフィカルユーザインタフェースを生成するとともに、ユーザが該生成された地図画像からなるグラフィカルユーザインタフェース上に前記操作手段を介して空中権を設定する領域を指定することにより、前記演算処理手段が該指定された領域における地形情報、建物の高さ情報および住居表示情報を取得して前記空中権管理データベースの空中権管理メインテーブルに空中権の設定を登録し、更に空中権の設定領域、設定期間を前記空中権設定情報テーブルに登録し、顧客情報を前記顧客情報管理データベースの顧客テーブルに登録する
とともに、前記地図サーバの地図データベースに前記小型無人飛行体の位置情報を登録するものであり、前記演算処理手段は、前記空中権管理データベースの空中権管理メインテーブルおよび空中権設定情報テーブルから、設定された空中権の領域を取得し、該領域情報と対応する地図上の領域を算出するための演算処理を行うとともに、前記位置情報から前記小型無人飛行体の飛行距離および/または飛行時間を計算し、前記小型無人飛行体が空中権の許可領域の範囲内を飛行したルートおよび時間を算出して出力する構成である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
更に、前記
空中権管理システムは、小型無人飛行体が、前記空中権が設定された飛行不可領域に進入しないための退避装置を備えた構成である。
【国際調査報告】