(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2020年11月26日
【発行日】2021年10月28日
(54)【発明の名称】トリミング回路およびトリミング方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/822 20060101AFI20211001BHJP
H01L 27/04 20060101ALI20211001BHJP
H01L 21/8234 20060101ALI20211001BHJP
H01L 27/06 20060101ALI20211001BHJP
H01L 27/088 20060101ALI20211001BHJP
【FI】
H01L27/04 V
H01L27/06 102A
H01L27/088 E
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】30
【出願番号】特願2021-520643(P2021-520643)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2020年4月3日
(31)【優先権主張番号】特願2019-96539(P2019-96539)
(32)【優先日】2019年5月23日
(33)【優先権主張国】JP
(31)【優先権主張番号】特願2019-132095(P2019-132095)
(32)【優先日】2019年7月17日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】龍華国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】岩水 守生
【テーマコード(参考)】
5F038
5F048
【Fターム(参考)】
5F038AV02
5F038BH04
5F038BH07
5F038DF06
5F038DF12
5F048AA05
5F048AA07
5F048AB07
5F048AC06
5F048AC10
5F048BA00
5F048BC03
5F048BC12
5F048BD07
5F048CB07
5F048CC06
(57)【要約】
ヒューズ抵抗の切断の有無に応じた電圧を出力するトリミング回路であって、半導体基板に絶縁膜を介して配置されるポリシリコン層により形成されるヒューズ抵抗と、ヒューズ抵抗の一端に接続されるトリミング用のパッドと、ヒューズ抵抗とパッドとの接続点に電気的に接続されており、ヒューズ抵抗の切断の有無に応じた電圧を出力する出力端子と、半導体基板に形成されており、ヒューズ抵抗の他端に一端が接続されるダイオードと、を備えているトリミング回路を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒューズ抵抗の切断の有無に応じた電圧を出力する本体部を備えたトリミング回路であって、
前記本体部は、
半導体基板に絶縁膜を介して配置されるポリシリコン層により形成されるヒューズ抵抗と、
前記ヒューズ抵抗の一端に接続されるトリミング用のパッドと、
前記ヒューズ抵抗と前記パッドとの接続点に電気的に接続されており、前記ヒューズ抵抗の切断の有無に応じた電圧を出力する出力端子と、
前記半導体基板に形成されており、前記ヒューズ抵抗の他端に一端が接続されるダイオードと、を備えている、
トリミング回路。
【請求項2】
前記ダイオードは、第1導電型の前記半導体基板に形成された第2導電型の半導体領域を有する、請求項1に記載のトリミング回路。
【請求項3】
前記ヒューズ抵抗と前記ダイオードとの接続点に一端が接続され、他端が第1電位に接続される第1抵抗部を更に備える
請求項1または2に記載のトリミング回路。
【請求項4】
前記ヒューズ抵抗と前記パッドとの接続点に一端が接続され、他端が第2電位に接続される第2抵抗部を更に備える
請求項1または2に記載のトリミング回路。
【請求項5】
前記第2抵抗部の他端と前記出力端子との間に接続される保護ダイオードを更に備える
請求項4に記載のトリミング回路。
【請求項6】
前記半導体基板に形成され、前記出力端子に制御端子が接続されるトランジスタ部を更に備える
請求項1から5の何れか1項に記載のトリミング回路。
【請求項7】
前記ダイオードは、縦型ダイオードであり、
前記ダイオードの他端が、前記半導体基板の基板電極に接続されている
請求項1から6の何れか1項に記載のトリミング回路。
【請求項8】
前記第1導電型は、n型であり、前記第2導電型は、p型であり、
前記ヒューズ抵抗の他端と前記ダイオードのアノードとが接続されており、
前記ヒューズ抵抗と前記ダイオードのアノードとの接続点に一端が接続され、他端が高電位配線に接続される第1抵抗部と、
前記ヒューズ抵抗と前記パッドとの接続点に一端が接続され、他端がグランド配線に接続される第2抵抗部と、
を更に備える
請求項2に記載のトリミング回路。
【請求項9】
前記第1導電型は、p型であり、前記第2導電型は、n型であり、
前記ヒューズ抵抗の他端と前記ダイオードのカソードとが接続されており、
前記ヒューズ抵抗と前記ダイオードのカソードとの接続点に一端が接続され、他端がグランド配線に接続される第1抵抗部と、
前記ヒューズ抵抗と前記パッドとの接続点に一端が接続され、他端が高電位配線に接続される第2抵抗部と、
を更に備える
請求項2に記載のトリミング回路。
【請求項10】
複数の前記本体部を備え、
前記ダイオードが、複数の前記本体部に対して共通に設けられ、
前記ダイオードには、それぞれの前記本体部の前記ヒューズ抵抗の前記他端が接続されている
請求項1に記載のトリミング回路。
【請求項11】
複数の前記本体部に対して共通に設けられ、前記ダイオードに一端が接続され、他端が高電位配線に接続される第1抵抗部を更に備え、
前記第1抵抗部の前記一端には、それぞれの前記本体部の前記ヒューズ抵抗の前記他端が接続されている
請求項10に記載のトリミング回路。
【請求項12】
複数の前記本体部に対して共通に設けられ、前記ダイオードに一端が接続され、他端がグランド配線に接続される第1抵抗部を更に備え、
前記第1抵抗部の前記一端には、それぞれの前記本体部の前記ヒューズ抵抗の前記他端が接続されている
請求項10に記載のトリミング回路。
【請求項13】
前記ダイオードのカソードに、それぞれの前記本体部の前記ヒューズ抵抗の前記他端が接続されている
請求項10から12のいずれか一項に記載のトリミング回路。
【請求項14】
前記ダイオードのアノードに、それぞれの前記本体部の前記ヒューズ抵抗の前記他端が接続されている
請求項10から12のいずれか一項に記載のトリミング回路。
【請求項15】
請求項1から14の何れか1項に記載のトリミング回路を用いて、被調整素子の電気特性を調整するトリミング方法であって、
前記ダイオードに順方向電流が流れるように前記半導体基板の電位と、前記パッドに印加する電圧を調整する段階と、
前記順方向電流が前記ヒューズ抵抗を流れることによって前記ヒューズ抵抗を切断する段階と、
を備えるトリミング方法。
【請求項16】
前記ダイオードに順方向電流を流す段階の前に、前記パッドに、予め定められた電圧を印加することにより、前記ヒューズ抵抗が仮想的に切断された状態を生成する段階を更に備える請求項15に記載のトリミング方法。
【請求項17】
前記ヒューズ抵抗を切断した後において、前記パッドと前記出力端子とは電気的に接続されている、
請求項15または16に記載のトリミング方法。
【請求項18】
前記トリミング回路は、複数の前記本体部を備え、前記ダイオードが、複数の前記本体部に対して共通に設けられ、前記ダイオードには、それぞれの前記本体部の前記ヒューズ抵抗の前記他端が接続されており、
前記電圧を調整する段階において、前記ヒューズ抵抗を切断すべき前記本体部の前記パッドに、選択的に電圧を印加する
請求項15から17のいずれか一項に記載のトリミング方法。
【請求項19】
それぞれの前記本体部には、高電位およびグランド電位が印加され、
前記電圧を調整する段階において、前記ヒューズ抵抗を切断すべき前記本体部に印加するグランド電位を変更する
請求項18に記載のトリミング方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トリミング回路およびトリミング方法に関する。
【0002】
半導体集積回路における製造バラつきによる回路特性の変動を補正するために、トリミング回路が用いられる。トリミング回路として、ポリシリコン層により形成されたヒューズ抵抗を備える回路が知られている(例えば、特許文献1)。また、ヒューズ抵抗の両端のそれぞれにトリミング専用の外部端子を設けたトリミング回路が知られている(例えば、特許文献2)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2018−22848号公報
[特許文献2] 特開2000−340656号公報
【0003】
トリミング回路は、ヒューズ抵抗の切断の有無により出力端子の電圧が変動する本体部と、本体部の出力電圧によって特性が変動する調整部とを有する。トリミングが実行されて、ヒューズ抵抗が切断された後においても、本体部の出力端子の電圧を確認できることが望ましい。
【0004】
本発明の一態様は、トリミング回路を提供する。トリミング回路は、ヒューズ抵抗の切断の有無に応じた電圧を出力する本体部を備えてよい。本体部は、ヒューズ抵抗と、トリミング用のパッドと、出力端子と、ダイオードと、を備えてよい。ヒューズ抵抗は、半導体基板に絶縁膜を介して配置されるポリシリコン層により形成されてよい。パッドは、ヒューズ抵抗の一端に接続されてよい。出力端子は、ヒューズ抵抗とパッドとの接続点に電気的に接続されてよい。出力端子は、ヒューズ抵抗の切断の有無に応じた電圧を出力してよい。ダイオードは、半導体基板に形成されてよい。ダイオードは、ヒューズ抵抗の他端に一端が接続されてよい。
【0005】
ダイオードは、第1導電型の半導体基板に形成された第2導電型の半導体領域を有してよい。
【0006】
トリミング回路は、第1抵抗部を備えてよい。第1抵抗部の一端は、ヒューズ抵抗とダイオードとの接続点に接続されてよい。第1抵抗部の他端は、第1電位に接続されてよい。
【0007】
トリミング回路は、第2抵抗部を備えてよい。第2抵抗部の一端は、ヒューズ抵抗とパッドとの接続点に接続されてよい。第2抵抗部の他端は、第2電位に接続されてよい。
【0008】
トリミング回路は、保護ダイオードを備えてよい。保護ダイオードは、第2抵抗部の他端と出力端子との間に接続されてよい。
【0009】
トリミング回路は、トランジスタ部を備えてよい。トランジスタ部は、半導体基板に形成されてよい。本体部の出力端子に、トランジスタ部の制御端子が接続されてよい。
【0010】
ダイオードは、縦型ダイオードであってよい。ダイオードの他端が、半導体基板の基板電極に接続されてよい。
【0011】
第1導電型は、n型であってよい。第2導電型は、p型であってよい。ヒューズ抵抗の他端とダイオードのアノードとが接続されてよい。トリミング回路は、第1抵抗部を備えてよい。第1抵抗部の一端は、ヒューズ抵抗とダイオードのアノードとの接続点に接続されてよい。第1抵抗部の他端は、高電位配線に接続されてよい。トリミング回路は、第2抵抗部を備えてよい。第2抵抗部の一端は、ヒューズ抵抗とパッドとの接続点に接続されてよい。第2抵抗部の他端は、グランド配線に接続されてよい。
【0012】
第1導電型は、p型であってよい。第2導電型は、n型であってよい。ヒューズ抵抗の他端とダイオードのカソードとが接続されてよい。トリミング回路は、第1抵抗部を備えてよい。第1抵抗部の一端は、ヒューズ抵抗とダイオードのカソードとの接続点に接続されてよい。第1抵抗部の他端は、グランド配線に接続されてよい。トリミング回路は、第2抵抗部を備えてよい。第2抵抗部の一端は、ヒューズ抵抗とパッドとの接続点に接続されてよい。第2抵抗部の他端は、高電位配線に接続されてよい。
【0013】
トリミング回路は、複数の本体部を備えてよい。ダイオードが、複数の本体部に対して共通に設けられてよい。ダイオードには、それぞれの本体部のヒューズ抵抗の他端が接続されていてよい。
【0014】
トリミング回路は、複数の本体部に対して共通に設けられ、ダイオードに一端が接続され、他端が高電位配線に接続される第1抵抗部を備えてよい。第1抵抗部の一端には、それぞれの本体部のヒューズ抵抗の他端が接続されていてよい。
【0015】
トリミング回路は、複数の本体部に対して共通に設けられ、ダイオードに一端が接続され、他端がグランド配線に接続される第1抵抗部を備えてよい。第1抵抗部の一端には、それぞれの本体部のヒューズ抵抗の他端が接続されていてよい。
【0016】
ダイオードのカソードに、それぞれの本体部のヒューズ抵抗の他端が接続されていてよい。
【0017】
ダイオードのアノードに、それぞれの本体部のヒューズ抵抗の他端が接続されていてよい。
【0018】
本発明の他の態様は、のトリミング回路を用いて、被調整素子の電気特性を調整するトリミング方法であってよい。トリミング方法は、ダイオードに順方向電流が流れるように半導体基板の電位と、パッドに印加する電圧を調整する段階を備えてよい。トリミング方法は、順方向電流がヒューズ抵抗を流れることによってヒューズ抵抗を切断する段階を備えてよい。
【0019】
トリミング方法は、ダイオードに順方向電流を流す段階の前に、パッドに、予め定められた電圧を印加することにより、ヒューズ抵抗が仮想的に切断された状態を生成する段階を備えてよい。
【0020】
ヒューズ抵抗を切断した後において、パッドと出力端子とは電気的に接続されていてよい。
【0021】
電圧を調整する段階において、ヒューズ抵抗を切断すべき本体部のパッドに、選択的に電圧を印加してよい。
【0022】
それぞれの本体部には、高電位およびグランド電位が印加されてよい。電圧を調整する段階において、ヒューズ抵抗を切断すべき本体部に印加するグランド電位を変更してよい。
【0023】
なお、の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の一トリミング回路100の概略構成を示す図である
【図2】本発明の一トリミング回路100における本体部20の一例を示す回路図である。
【図3】トリミング方法の一例を示すフローチャートである。
【図4】比較例のトリミング回路の本体部21の一例を示す回路図である。
【図5】トリミング回路100における本体部20の他の例を示す回路図である。
【図6】トリミング回路100が適用される半導体装置200の一例である。
【図7】トリミング回路100に用いられる縦型ダイオードの一例を示す断面図である。
【図8】比較例として拡散ダイオードの一例を示す断面図である。
【図9】比較例としてポリシリコンダイオードの一例を示す断面図である。
【図10】本体部20の構成例を示す平面図である。
【図11】本体部20の構成例を示す断面図である。
【図12】p型半導体基板30を用いた本体部20の一例を示す回路図である。
【図13】p型半導体基板30を用いた本体部20の比較例を示す回路図である。
【図14】トリミング回路100の他の構成例を示す図である。
【図15】トリミング回路100の他の構成例を示す図である。
【図16】トリミング回路100の他の構成例を示す図である。
【図17】トリミング回路100の他の構成例を示す図である。
【図18】第1ダイオードD1の他の構成例を示す図である。
【図19】保護ダイオードDiを説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0026】
図1は、本発明の一トリミング回路100の概略構成を示す図である。トリミング回路100は、一例において、内部端子T1、T2間の抵抗値を調整する。内部端子T1、T2間には、被調整素子として抵抗が接続されている。内部端子T1およびT2の間には、複数の被調整素子2が直列接続されてよい。トリミング回路100は、それぞれの被調整素子2の両端を、短絡するか否かを切り替えることで、内部端子T1、T2間の抵抗値を調整してよい。被調整素子2の数および抵抗値は、適宜に変更されてよい。また、被調整素子2は、抵抗に限られず、MOSFET等の他の素子であってもよい。この場合、トリミング回路100は、例えばMOSFETが直列接続した直列MOSFET回路の電気特性を調整する。
【0027】
本例において、トリミング回路100は、本体部20とトランジスタ部10とを備える。本例では、一つの本体部20と、一つのトランジスタ部10とが一つのセットになっている。トリミング回路100は、複数セットの本体部20およびトランジスタ部10を備えてよい。本体部20とトランジスタ部10のセット数は、適宜に変更されてよい。本体部20とトランジスタ部10のセット数が増えるほど、端子T1、T2間の抵抗、電流等の電気特性をきめ細かく調整することができ、調整精度を高めることができる。
【0028】
トランジスタ部10は、MOSトランジスタであってよい。例えば、図1に示すトランジスタ部10は、nチャネル型MOSFETである。トランジスタ部10のドレイン12とソース13との間に被調整素子2が設けられる。すなわち、電流等の電気特性を調整したい被調整素子2とトランジスタ部10とが並列に接続される。トランジスタ部10のゲート11は、本体部20の出力端子OUTに接続されてよい。トランジスタ部10は、半導体基板に形成され、本体部20の出力端子OUTに制御端子(ゲート端子)が接続されるスイッチング素子の一例である。
【0029】
本例では、本体部20の出力端子OUTがLoレベル(低レベル)になると、トランジスタ部10はオフになる。これにより、対応する被調整素子2の両端は短絡されていない状態となる。一方、本体部20の出力端子OUTがHiレベル(高レベル)になると、トランジスタ部10はオンとなる。トランジスタ部10がオンとなると、対応する被調整素子2の両端はショート(短絡)状態となる。但し、この場合に限られず、本体部20の出力端子OUTがLoレベルになるとトランジスタ部10がオンとなり、本体部20の出力端子OUTがHiレベルになると、トランジスタ部10がオフとなるようにトランジスタ部10を構成してもよい。
【0030】
図2は、トリミング回路100における本体部20の一例を示す回路図である。トリミング回路100は、ヒューズ抵抗22、トリミング用のパッド24、第1ダイオードD1、および出力端子OUTを備える。トリミング回路100は、第1抵抗素子R1、第2抵抗部29、第3抵抗素子R3、および保護ダイオードZLを備えてよい。第1抵抗素子R1は、第1抵抗部の一例である。本例の第2抵抗部29は、第2抵抗素子R2と、抵抗素子LVNDとを備えてよい。抵抗素子LVNDは、トランジスタを用いた高抵抗素子である。本例では、第2抵抗素子R2と抵抗素子LVNDとが直列に接続されている。第3抵抗素子R3は、第3抵抗部の一例である。但し、第1抵抗部、第2抵抗部、および第3抵抗部は、これらの場合に限られない。
【0031】
トリミング回路100は、ヒューズ抵抗22の切断の有無に応じた電圧Soを出力端子OUTへ出力する回路である。トリミング回路100は、ヒューズ抵抗22の切断に応じて出力端子OUTへ印加される電圧Soを変化させて、上述したとおりトランジスタ部10のオン・オフを決定する。また、ヒューズ抵抗22が仮想的に切断された状態を生成する仮想切断が実行される場合にも、トリミング回路100は、電圧Soを変化させる。
【0032】
ヒューズ抵抗22の一端は、接続点28においてパッド24と接続されている。ヒューズ抵抗22の他端は、接続点27において第1ダイオードD1の一端に接続されている。本例では、ヒューズ抵抗22の他端は、第1ダイオードD1のアノードに接続されている。出力端子OUTは、ヒューズ抵抗22とパッド24との接続点28に電気的に接続されている。本例では、出力端子OUTは、第3抵抗素子R3を介して接続点28に電気的に接続されている。出力端子OUTは、ヒューズ抵抗22の切断の有無に応じた電圧を出力する。
【0033】
第1抵抗素子R1の一端は、ヒューズ抵抗22と第1ダイオードD1のアノードとの接続点27に接続される。一方、第1抵抗素子R1の他端は、第1電位に接続される。第2抵抗部29の一端は、ヒューズ抵抗22の一端とパッド24との接続点28に接続される。一方、第2抵抗部29の他端は、第2電位に接続される。すなわち、ヒューズ抵抗22の一端は、第2抵抗部29を介して第2電位に接続される。本例では、第2抵抗素子R2が接続点28に接続され、抵抗素子LVNDが第2電位に接続されているが、逆に、抵抗素子LVNDが接続点28に接続され、第2抵抗素子R2が第2電位に接続されてもよい。
【0034】
本例において、第1電位は、第2電位より高電位であってよい。本例において、第2電位は、グランド配線GNDの電位(グランド電位)に対応し、第1電位は、高電位配線VDDの電位に対応する。第2電位は、グランド電位に略等しいLoレベルであってよく、第1電位は、高電位配線VDDの電位に略等しいHiレベルであってよい。ヒューズ抵抗22の一端は、第1抵抗素子R1を介して高電位配線VDDに接続されてよい。第2抵抗部29の他端、特に抵抗素子LVNDのゲートとドレインとは、グランド配線GNDに接続されてよい。本例の接続点27は、接続点28よりも、高電位配線VDD側の点である。接続点27は、ヒューズ抵抗22と高電位配線VDDの間に配置されてよい。接続点28は、ヒューズ抵抗22とグランド配線GNDとの間に配置されてよい。
【0035】
保護ダイオードZLは、第2抵抗部29の他端と出力端子OUTとの間に接続される。本例では、保護ダイオードZLのアノードは、第2電位であるグランド配線GNDに接続され、保護ダイオードZLのカソードは、出力端子OUTに接続される。
【0036】
ヒューズ抵抗22、トリミング用のパッド24、第1ダイオードD1、第1抵抗素子R1、第2抵抗部29、第3抵抗素子R3および保護ダイオードZLは、半導体基板上に形成されてよい。図1に示されるトランジスタ部10も、同じ半導体基板上に形成されてよい。ヒューズ抵抗22は、例えばポリシリコン層により形成されたポリシリコンヒューズである。第1ダイオードD1は、第1導電型の半導体基板に第2導電型の半導体領域を有する。一例において、第1導電型はn型であって、第2導電型はp型である。
【0037】
第1ダイオードD1の一端は、半導体基板の基板電極26に接続されてよい。基板電極26は、第1導電型の半導体基板の電位Scを固定する電極である。基板電極26は、半導体基板の裏面に配置される裏面電極であってもよく、おもて側に配置される電極であってもよい。
【0038】
第1抵抗素子R1は、トリミング回路100がトリミングを実行していない状態において、出力端子OUTを高電位配線VDDの電位にプルアップ(分圧)するためのプルアップ抵抗であるとともに、ヒューズ抵抗22に流れる電流を制限する電流制限抵抗でもある。一方、第2抵抗部29は、ヒューズ抵抗22が切断された状態において出力端子OUTをグランド電位にプルダウン(分圧)するためのプルダウン抵抗である。第2抵抗部29および第3抵抗素子R3も、ヒューズ抵抗22に流れる電流を制限する電流制限抵抗でもある。第1抵抗素子R1、第2抵抗部29、および第3抵抗素子R3の抵抗値は、トリミング未実施であってヒューズ抵抗22が切断されていない状態において、出力端子OUTに印加される電圧S
Oが、トランジスタ部10がオンするレベルとなるように調整されてよい。
【0039】
[非トリミング時]
トリミング回路100がトリミングを実行していない状態においては、出力端子OUTの出力電圧S
Oは、高電位配線VDDによりプルアップ(分圧)されている。一例において、高電位配線VDDに印加された電圧が第1抵抗素子R1および第2抵抗部29によって分圧される。例えば、高電位配線VDDに印加された電圧が5Vであり、第1抵抗素子R1、第2抵抗部29、およびヒューズ抵抗22の電気抵抗値が、それぞれ100kΩ、10kΩ、および100Ωであるとすると、出力端子OUTには、約4.5Vの電圧が印加される。すなわち、出力端子OUTには、Hiレベル(トランジスタ部10を構成するトランジスタの閾値電圧より高い電圧)の電圧Soが印加される。これにより、電流調整用のMOSFETであるトランジスタ部10はオンし、対応する被調整素子2の両端はショート状態を維持する。
【0040】
図3は、トリミング方法の一例を示すフローチャートである。図3を参照しつつ、仮想切断および通常切断を説明する。
【0041】
[仮想切断時]
トリミング回路100は、ヒューズ抵抗22の切断後における被調整素子2の電気特性を確認するために仮想切断を実行することができる。トリミング回路100は、ヒューズ抵抗22が仮想的に切断された状態を生成する。トリミング回路100が、仮想切断を実行する場合には(ステップS100:YES)、トリミング用のパッド24に印加される電圧Spが調整されてよい。
【0042】
トリミング回路100において、外部電圧源または内部電圧源は、ヒューズ抵抗22の仮想切断状態を生成するために、実際にヒューズ抵抗22が接続されたときの接続点28の電圧に対応する電圧Spをパッド24に印加する(ステップS101)。本例では、実際にヒューズ抵抗22が切断された場合には、第2抵抗部29が接続点28をグランド電位にプルダウン(分圧)する。したがって、外部電圧源または内部電圧源は、グランド配線の電圧(例えば、0V電圧)をパッド24に印加してよい。ステップS101は、第1ダイオードD1に順方向電流を流す段階の前に、パッド24に、予め定められた電圧を印加することにより、ヒューズ抵抗22が仮想的に切断された状態を生成する段階に対応する。
【0043】
トリミング用のパッド24に、0Vの電圧Spが印加されることにより、ヒューズ抵抗22が切断された場合と同様に、出力端子OUTにLoレベルの電圧Soが印加される。これにより、電流調整用のMOSFETであるトランジスタ部10はオフし、対応する被調整素子2の両端は短絡されていない状態となる。すなわち、仮想切断が実現される。この段階で、調整対象の特性が測定され、対象となったヒューズ抵抗22の切断結果が評価される。評価結果が目標を満たさず、かつ別のトリミング状態が設定できる場合は、ステップS102でNo側に分岐する。トランジスタ部10、ヒューズ抵抗22、およびトリミング用のパッド24を複数の被調整素子2に対しそれぞれ用意して並列的に設けてもよい。この場合も、各ヒューズ抵抗22を個別に仮想切断することができる。
【0044】
[通常切断時]
仮想切断により得られた結果に基づいて、トリミングを実行するか否かが決定されてよい(ステップS102)。例えば、端子T1と端子T2との間の抵抗値または電流値が目標範囲になるように、複数のヒューズ抵抗22のうちから選択的に切断するヒューズ抵抗22が決定される。
【0045】
トリミング実行時には(ステップS102:YES)、第1ダイオードD1に順方向電流が流れるように第1導電型の半導体基板の電位Scと、パッド24に印加する電圧を調整する(ステップS103)。本例では、半導体基板の基板電極26をグランド電位とする。そして、トリミング用のパッド24に、高電位配線VDDに印加される電圧より高い電圧が外部電圧源または内部電圧源によって印加されてよい。
【0046】
例えば、外部電圧源または内部電圧源によって、パッド24には、10V以上30V以下の電圧が印加される。これにより、ヒューズ抵抗22に電流が流れて、ヒューズ抵抗22がジュール熱により切断される(ステップS104)。第1ダイオードD1は、順方向に接続されることになるので、順方向電流が、ヒューズ抵抗22および第1ダイオードD1を通じて基板電極26へ流れる。したがって、第1抵抗素子R1および第2抵抗部29の影響を受けずに、ヒューズ抵抗22を切断するのに十分な電流を流すことができる。他の例では、ヒューズ抵抗22を切断する場合には、第2抵抗部29が接続するグランド電位を調整してもよい。例えば、パッド24にヒューズ抵抗22を切断するための電圧を印加する場合には、パッド24に電圧を印加しない場合に比べて、グランド電位を上昇させてよい。これにより、パッド24から第2抵抗部29に電流が流れることを抑制できる。パッド24にヒューズ抵抗22を切断するための電圧を印加する場合、グランド電位を、基板電位Scより高くしてよい。当該グランド電位を、高電位配線VDDと同電位にしてもよい。これにより、ヒューズ抵抗22に電流を流しやすくなり、ヒューズ抵抗22を容易に切断できる。
【0047】
トリミング後には、トリミング回路100は、ヒューズ抵抗22が切断された状態となる。ヒューズ抵抗22が切断された状態においては、第2抵抗部29が、出力端子OUTをグランド電位にプルダウンする。具体的には、出力端子OUTは、第2抵抗部29と第3抵抗素子R3によって分圧された電圧が印加される。したがって、出力端子OUTには、Loレベルの電圧Soが印加される。これにより、電流調整用のMOSFETであるトランジスタ部10はオフし、対応する被調整素子2の両端は短絡されていない状態に変化する。
【0048】
図4は、比較例のトリミング回路の本体部21の一例を示す回路図である。比較例のトリミング回路においては、ヒューズ抵抗22と第1抵抗素子R1との接続点27bにトリミング用のパッド24が接続されており、ヒューズ抵抗22と第2抵抗部29との接続点28bに第1ダイオードD1が接続されている。第1ダイオードD1とヒューズ抵抗22の接続点28bに出力端子OUTが接続されている。比較例のトリミング回路においても、トリミング用のパッド24をヒューズ抵抗22の両端にそれぞれ設けないため、回路面積の拡大を防止することができる。しかしながら、比較例のトリミング回路においては、ヒューズ抵抗22が切断された状態において、パッド24と出力端子OUTとが電気的に切り離されてしまう。
【0049】
一方、図2に示される本発明のトリミング回路100の本体部20によれば、ヒューズ抵抗22が切断された状態においても、パッド24と出力端子OUTとが電気的に接続されている。したがって、トリミング用のパッド24を、出力端子OUTにおける電圧の監視に再活用することができる。具体的には、トリミング後においても、出力端子OUTにおける電圧Soを測定することができる。また、トリミングが素子に与える劣化(リーク)の有無を確認することができ、回路における高信頼性を確保することができる。
【0050】
なお、保護ダイオードZLは、省略することもできる。
図5は、トリミング回路100における本体部20の他の例を示す回路図である。図5に示される本体部20は、保護ダイオードZLが省略されていることを除いて、図2に示される本体部20と同様の構造を有する。
【0051】
図6は、トリミング回路100が適用される半導体装置200の一例である。本実施形態のトリミング回路100は、種々の半導体装置200に適用することができる。一例において、半導体装置200は、出力段回路部210と、制御回路部230とが同一の半導体基板30上に形成されている。一例において、半導体装置200は、IPS(インテリジェント パワー スイッチ)である。
【0052】
出力段回路部210は、トレンチゲート型のパワー半導体を含んでよい。出力段回路部210は、縦型のMOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)であってもよく、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)であってもよい。本例では、トレンチゲートを有する縦型MOSFETである。
【0053】
本例では、半導体基板30の導電型は、n型である。半導体基板30は、n−型ドリフト層201を備える。半導体基板30の一方の面(図では裏面)には、不純物拡散等によりコンタクト層202としてのn+型層が形成される。コンタクト層202にはドレイン電極203が形成されている。ドレイン電極203は、金属等の導電性材料で形成される。なお、半導体基板30の主面のうちドレイン電極203が形成される主面を裏面とし、裏面の反対側の主面をおもて面と称する。
【0054】
半導体基板30の他方の面である、おもて面にはp型ベース層212が形成されている。p型ベース層212の表面には、p+型層213を囲んでn+型層214が形成されている。半導体基板30には、トレンチゲートが形成されている。トレンチゲートは、p型ベース層212を突き抜けてn−型ドリフト層201まで達している。トレンチゲートはトレンチ内に充填された導電部215と、導電部215を半導体基板30から電気的に分離する絶縁膜216とを備える。ソース電極220がp+型層213を覆って形成されている。ソース電極220は導電性材料によって形成される。トレンチゲートの上方には、絶縁膜222が形成されている。絶縁膜222は、トレンチゲートとソース電極220とを絶縁する。
【0055】
なお、本発明において構成要素として表示する「n」は電子を多数キャリアとする要素を意味し、「p」は正孔を多数キャリアとする要素を意味し、「+」は比較的高不純物濃度であることを意味し、「−」は比較的低不純物濃度であることを意味する。
【0056】
制御回路部230は、半導体基板30のおもて面側において、nチャンネル型のMOSトランジスタ240とpチャンネル型のMOSトランジスタ250とを組み合わせたCMOS回路部を含んでよい。nチャンネル型のMOSトランジスタ240は、n型の半導体基板30内に形成されたpウェル領域241を有する。そしてpウェル領域241の内部に、それぞれn+型のソース領域242とドレイン領域243が形成されている。ソース領域242にはソース電極246が接続され、ドレイン領域243にはドレイン電極247に接続される。ソース電極246およびドレイン電極247は、金属等の導電性材料によって形成される。半導体基板30のおもて面上には、ゲート絶縁膜245を介してゲート電極244が設けられる。ゲート電極244の一方の側方にはソース領域242が設けられ、ゲート電極244の他方の側方にはドレイン領域243が設けられる。
【0057】
pチャンネル型のMOSトランジスタ250は、n型の半導体基板30内に形成されたpウェル領域251を有し、そのpウェル領域251の内部にnウェル領域252を有する。nウェル領域252の内部に、それぞれp+型のソース領域253とドレイン領域254が形成されている。ソース領域253には、ソース電極257が接続され、ドレイン領域254には、ドレイン電極258が接続される。半導体基板30のおもて面上には、ゲート絶縁膜256を介してゲート電極255が設けられる。
【0058】
本発明の実施形態であるトリミング回路100は、の半導体装置200における半導体基板30上に構成されてよい。トリミング回路100は、半導体装置200における種々の電圧を設定するために用いられてよい。
【0059】
図7は、トリミング回路100に用いられる縦型ダイオードの一例を示す断面図である。図7に示されるとおり、トリミング回路100において、第1ダイオードD1が半導体基板30に形成されている。本例では、半導体基板30は、n型半導体基板30である。図7に示されるとおり、半導体基板30のおもて面側に第2導電型の第1半導体領域42が形成されている。一例において、第1半導体領域42は、n型半導体基板30に形成されたp型拡散層である。第1半導体領域42と半導体基板30とによってPN接合が形成される。このPN接合が第1ダイオードD1として機能する。
【0060】
第1ダイオードD1は、縦型ダイオードであってよい。本明細書において、縦型ダイオードとは、半導体基板30の厚み方向に電流が流れるダイオードをいう。本例では、アノードが半導体基板30のおもて面側に配置され、カソードが半導体基板30の裏面側に配置されている。カソードには、基板電極26が接続されている。しかしながら、縦型ダイオードであっても、基板電極26は、半導体基板30の電位を固定すればよいので、半導体基板30のおもて面側に設けられてもよい。
【0061】
第1半導体領域42の一部には、第2導電型の第2半導体領域44が形成されてよい。第2半導体領域44は、不純物濃度が第1半導体領域42より高い。一例では、第2半導体領域44は、p+拡散層である。半導体基板30上には、絶縁膜46が部分的に設けられる。絶縁膜46は、LOCOS酸化膜であってよい。
【0062】
図8は、比較例として拡散ダイオードの一例を示す断面図である。拡散ダイオードは、半導体基板30内にpウェル領域52を有する。そして、pウェル領域52内にn型のカソード領域53と、p+型のアノード領域54とが形成される。第1ダイオードD1として、このような拡散ダイオードを用いる場合には、半導体基板30のn−型ドリフト層201、pウェル領域52、n型のカソード領域53が、縦型のnpn寄生トランジスタとして動作してしまう。
【0063】
図9は、比較例としてポリシリコンダイオードの一例を示す断面図である。ポリシリコンダイオードは、半導体基板30上に絶縁層62を介して配置されたポリシリコン60を有する。ポリシリコン60に不純物がドーピングされていることによってp型領域、n型領域、およびn+型領域が形成されてよい。p型領域には、アノード電極が形成され、n+型領域にはカソード電極が形成されている。このようなポリシリコンダイオードにおいては、動作抵抗が大きくなる。したがって、抵抗値を低くするためには、ポリシリコン60の占める面積を大きくしなければならない。したがって、回路面積の拡大を防止することが難しい。
【0064】
図7を用いて上述された縦型ダイオードを第1ダイオードD1として用いる場合には、寄生動作もなく、動作抵抗もポリシリコンダイオードの場合に比べて小さい。したがって、ヒューズ抵抗22を切断するために順方向に電流が流す第1ダイオードD1としては、縦型ダイオードを用いることが望ましい。
【0065】
図10は、本体部20の構成例を示す平面図である。図11は、本体部20の構成例を示す断面図である。図11は、図10におけるA‐A´線に沿った本体部20の断面を示している。なお、第1抵抗素子R1、第2抵抗部29、第3抵抗素子R3、保護ダイオードZLは、図10では説明の簡便のために省略し、図11では回路シンボルにより電気的接続関係だけ示されている。なお、実際の半導体基板30には、トランジスタ部10、第1抵抗素子R1、第2抵抗部29、第3抵抗素子R3、保護ダイオードZLが形成されてよい。
【0066】
図10に示されるとおり、トリミング回路100において、第1ダイオードD1およびヒューズ抵抗22が半導体基板30に形成されている。半導体基板30は、第1導電型の半導体基板30である。第1ダイオードD1は、図7において説明した縦型ダイオードである。
【0067】
第2導電型の第2半導体領域44には、コンタクト部34が接続される。コンタクト部34は、導電性物質で形成されてよい。ポリシリコン層32は、半導体基板30上に絶縁膜46を介して設けられる。ヒューズ抵抗22は、ポリシリコン層32で形成されている。ヒューズ抵抗22は切断しやすいように中央部の幅Wが狭く形成されている。
【0068】
図11に示されるとおり、ヒューズ抵抗22の一の端部は、コンタクト部34を介してメタル配線36に接続する。第1ダイオードD1のうち第2半導体領域44が形成されている領域において、絶縁膜46が一部除去されており、第2半導体領域44が部分的に露出している。第2半導体領域44は、コンタクト部34を介してメタル配線36に接続する。メタル配線36およびコンタクト部34は、第1ダイオードD1のアノードとヒューズ抵抗22とを電気的に接続しており、図2に示した接続点27として機能する。メタル配線36は、第1抵抗素子R1を介して高電位配線VDDに接続されてよい。
【0069】
ヒューズ抵抗22の他の端部は、コンタクト部34を介して、メタル配線37に接続する。メタル配線37は、ヒューズ抵抗22をパッド24および第2抵抗部29と接続する接続点28として機能する。メタル配線37は、図10に示されるように、トリミング用のパッド24に連結する連結部38を有してよい。メタル配線37は、第3抵抗素子R3を介して出力端子OUTに電気的に接続されてよい。また、メタル配線37は、第2抵抗部29を介して、グランド電位GNDに電気的に接続されてよい。なお、ポリシリコン層32、第2半導体領域44、および絶縁膜46と、メタル配線36、37との間には、層間絶縁膜47が形成されてよい。すなわち、層間絶縁膜47上にメタル配線36およびメタル配線37が形成されてよい。この場合、コンタクト部34は、層間絶縁膜47内の開口を貫通して形成される。
【0070】
本例のトリミング回路100によれば、ヒューズ抵抗22を切断する前にヒューズ抵抗22の切断後における被調整素子の電気特性を確認する仮想切断が実現できる。本例においても、ヒューズ抵抗22の一端に接続されるトリミング用のパッド24は必要であるが、ヒューズ抵抗22の他端側の端子としては、既存の裏面電極等の基板電極26を用いることができ、トリミング専用の外部端子を設ける必要がない。また、ヒューズ抵抗22を溶断する大電流に耐えうる抵抗バイパス回路を設ける必要がない。したがって、従来に比べて小型化と仮想切断機能とを両立したトリミング回路100を実現できる。
【0071】
本例のトリミング回路100によれば、第1ダイオードD1は、第1導電型の半導体基板30に形成された第2導電型の第1半導体領域42を有する。本例において第1ダイオードD1は、ポリシリコン層32により形成されず、半導体基板30に形成された不純物拡散層によって構成されてよい。したがって、ヒューズ抵抗22と第1ダイオードD1とは同一層に形成されないため、積層して形成されてもよい。これにより、半導体基板30上の領域を有効活用して、トリミング回路100の小面積化を実現できる。
【0072】
本例のトリミング回路100によれば、ヒューズ抵抗22が切断されても、パッド24と出力端子OUTとは、メタル配線37および第3抵抗素子R3を介して電気的に接続されている。したがって、トリミング用のパッド24を、出力端子OUTにおける電圧の監視に再活用することができる。具体的には、トリミング後においても、出力端子OUTにおける電圧Soを測定することができる。また、トリミングが素子に与える劣化(リーク)の有無を確認することができ、回路における高信頼性を確保することができる。
【0073】
の例では、n型半導体基板30を用いてトリミング回路100の本体部20を構成する場合を説明した。しかしながら、半導体基板30としてp型半導体基板30を用いても、トリミング回路100を実現できる。図12は、p型半導体基板30を用いた本体部20の一例を示す回路図である。
【0074】
本例では、第1導電型がp型であり、第2導電型がn型である。したがって、本例の本体部20は、図7、図10、および図11に示した構成において、n型半導体基板30をp型半導体基板30とし、p型の第1半導体領域42をn型半導体領域とし、p+型の第2半導体領域44をn+型半導体領域とした構成を有する。PN接合の向きに起因して、基板電極26側がアノードとなる。その他の構成は、図7、図10、および図11に示した構成と同様である。
【0075】
本例のトリミング回路100は、ヒューズ抵抗22、トリミング用のパッド24、第1ダイオードD1、第1抵抗素子R1、第2抵抗素子R2、第3抵抗素子R3、および保護ダイオードDiを備える。ヒューズ抵抗22の一端は、パッド24と接続されている。
【0076】
ヒューズ抵抗22の他端は、第1ダイオードD1の一端に接続されている。本例では、ヒューズ抵抗22の他端は、第1ダイオードD1のカソードに接続されている。
【0077】
第1抵抗素子R1の一端は、ヒューズ抵抗22の一端と第1ダイオードD1のカソードとの接続点27に接続されている。第1抵抗素子R1の他端は、第1電位に接続される。図12の例においては、第1電位はグランド電位GNDであってよい。第2抵抗素子R2の一端は、ヒューズ抵抗22とパッド24との接続点28に接続されている。第2抵抗素子R2の他端は、第2電位に接続される。図12の例においては、第2電位は、高電位配線の電位である。本例においても、出力端子OUTは、ヒューズ抵抗22とパッド24との接続点28に電気的に接続されている。本例では、出力端子OUTは、第3抵抗素子R3を介して接続点28に電気的に接続されている。出力端子OUTは、ヒューズ抵抗22の切断の有無に応じた電圧を出力する。
【0078】
図13は、p型半導体基板30を用いた本体部20の比較例を示す回路図である。比較例のトリミング回路においては、ヒューズ抵抗22の一端にトリミング用のパッド24が接続されており、ヒューズ抵抗22の他端に第1ダイオードD1が接続されている。第1ダイオードD1とヒューズ抵抗の接続点27bに出力端子OUTが接続されている。比較例のトリミング回路においても、トリミング用のパッド24をヒューズ抵抗22の一端にのみ設けるので、回路面積の拡大を防止することができる。しかしながら、比較例のトリミング回路においては、ヒューズ抵抗22が切断された状態において、パッド24と出力端子OUTとが電気的に切り離されてしまう。
【0079】
一方、図12に示される本発明のトリミング回路100の本体部20によれば、ヒューズ抵抗22が切断された状態においても、パッド24と出力端子OUTとが電気的に接続されている。したがって、トリミング用のパッド24を、出力端子OUTにおける電圧の監視に再活用することができる。具体的には、トリミング後においても、出力端子OUTにおける電圧Soを測定することができる。また、トリミングが素子に与える劣化(リーク)の有無を確認することができ、回路における高信頼性を確保することができる。
【0080】
本例のトリミング回路100によっても、ヒューズ抵抗22を切断する前にヒューズ抵抗22の切断後における被調整素子の電気特性を確認する仮想切断が実現できる。トリミング回路100において、外部電圧源または内部電圧源は、ヒューズ抵抗22の切断時においてパッド24とヒューズ抵抗22の接続点28の電圧に対応する電圧Spをパッド24に印加する。本例では、実際にヒューズ抵抗22が切断された場合には、第1抵抗素子R1が接続点28を高電位配線VDDの電位にプルアップ(分圧)する。したがって、外部電圧源または内部電圧源は、高電位配線VDDの電圧をパッド24に印加してよい。
【0081】
図12に示されるトリミング回路100においても、ヒューズ抵抗22の制御端子として、既存の裏面電極等の基板電極26を活用することができ、トリミング専用の外部端子を設ける数を削減できる。また、ヒューズ抵抗22を溶断する大電流に耐えうる抵抗バイパス回路を設ける必要がなくなる。したがって、回路面積が小さく、仮想切断が可能なトリミング回路100を実現できる。また、図12に示されるトリミング回路100の本体部20によれば、ヒューズ抵抗22が切断された状態においても、パッド24と出力端子OUTとが電気的に接続されている。したがって、トリミング用のパッド24を、出力端子OUTにおける電圧の監視に再活用することができる。
【0082】
図14は、トリミング回路100の他の構成例を示す図である。本例のトリミング回路100は、複数の本体部20を備える。本例のトリミング回路100は、本体部20−1、20−2、20−3、・・・を備える。本明細書では、k番目の本体部20を、本体部20−kと称する場合がある。また、各図においては、本体部20−kにおける各構成要素の符号に、kの枝番を付している。それぞれの本体部20は、被調整素子2と対応して設けられている。それぞれの本体部20は、図1に示したトランジスタ部10のゲートに接続されてよい。
【0083】
それぞれの本体部20は、図1から図13において説明したいずれかの態様の本体部20と同様の構造を有する。図14においては、それぞれの本体部20は、図2に示した本体部20と同様の構造を有する。ただし図14においては、第3抵抗素子R3を省略している。各実施例における本体部20は、第3抵抗素子R3を有していてよく、有していなくてもよい。また図14においては、第2抵抗素子R2を、パッド24と、出力端子OUTとの間に配置している。各実施例の本体部20において、第2抵抗素子R2は、図14と同様にパッド24と出力端子OUTとの間に配置してよく、図2と同様にパッド24と抵抗素子LVNDとの間に配置してもよい。
【0084】
本例のトリミング回路100においては、第1ダイオードD1が、複数の本体部20に対して共通に設けられている。つまり、それぞれの本体部20には、個別の第1ダイオードD1が設けられていない。共通の第1ダイオードD1には、それぞれの本体部20のヒューズ抵抗22に接続されている。本例の第1ダイオードD1は、アノードが、複数のヒューズ抵抗22に接続されている。
【0085】
本例のヒューズ抵抗22−kは、一端がパッド24−kに接続され、他端が第1ダイオードD1に接続されている。本例では、ヒューズ抵抗22−kの当該一端には、第2抵抗素子R2−1を介して、出力端子OUTkおよび抵抗素子LVNDkが接続されている。
【0086】
また、ヒューズ抵抗22−kの当該他端には、第1抵抗素子R1が接続されている。本例では、第1抵抗素子R1も、複数の本体部20に対して共通に設けられている。第1抵抗素子R1の一端は、第1ダイオードD1に接続され、他端が高電位配線VDDに接続されている。本例では、それぞれの本体部20−kに対して、接続点27−kが設けられている。接続点27−kには、第1ダイオードD1のアノード、第1抵抗素子R1の一端、および、ヒューズ抵抗22−kの他端が接続されている。
【0087】
複数の本体部20に対して第1ダイオードD1を共通に設けることで、装置規模を小さくできる。また、複数の本体部20に対して第1抵抗素子R1を共通に設けることで、装置規模を小さくできる。
【0088】
本例においては、切断すべきヒューズ抵抗22を一つずつ選択し、切断すべきヒューズ抵抗22−kに対応するパッド24−kに、所定の高電圧を順番に印加する。それぞれの本体部20において、ヒューズ抵抗22を接続する動作は、図3の例と同様である。上述したように、当該高電圧は、高電位配線VDDに印加される電圧より高い電圧である。選択されていないパッド24には、例えばグランド電位が印加されてよい。
【0089】
また、ヒューズ抵抗22を切断するべく選択された本体部20に印加するグランド電位を変更してもよい。例えばヒューズ抵抗22−kを切断する場合、本体部20−kに印加されるグランド電位を上昇させる。本体部20−kのグランド電位を、パッド24−kに印加する電位と同一の電位に制御してもよい。これにより、パッド24−kから第2抵抗部29−kに電流が流れることを抑制できる。
【0090】
また、仮想切断を設定する場合、それぞれのパッド24に、並行して仮想切断のための電圧を印加してよい。つまり、それぞれの本体部20を、並行して仮想切断状態に設定できる。また、一部の本体部20を選択的に仮想切断状態に設定してもよい。
【0091】
また、第1抵抗素子R1および第2抵抗素子R2の抵抗値は、抵抗素子LVNDの抵抗値よりも十分小さくてよい。抵抗素子LVNDの抵抗値を大きくすることで、本体部20に流れる電流を絞ることができる。
【0092】
図15は、トリミング回路100の他の構成例を示す図である。本例のトリミング回路100は、複数の本体部20を備える。本例においても、図14の例と同様に、第1ダイオードD1および第1抵抗素子R1が、複数の本体部20に対して共通に設けられている。ただし本例の第1ダイオードD1は、それぞれのヒューズ抵抗22−kと、グランド電位との接続点27−kに接続されている。また、第1抵抗素子R1は、それぞれの接続点27と、グランド電位との間に接続されている。
【0093】
本例の本体部20は、ヒューズ抵抗22が切断された状態では、高電圧VDDに応じた電圧を出力端子OUTから出力する。また本例の本体部20は、ヒューズ抵抗22が切断されていない状態では、グランド電位に応じた電圧を出力端子OUTから出力する。
【0094】
それぞれの本体部20においては、ヒューズ抵抗22と、第1ダイオードD1および第1抵抗素子R1が接続されている。それぞれのヒューズ抵抗22−kは、一端がパッド24−kに接続され、他端が第1ダイオードD1および第1抵抗素子R1に接続されている。パッド24−kとヒューズ抵抗22−kとの接続点28−kには、第2抵抗素子R2−kが接続されている。第2抵抗素子R2−kは、一端が接続点28−kに接続され、他端が抵抗素子LVNDkに接続されている。
【0095】
抵抗素子LVNDkは、一端が第2抵抗素子R2−kに接続され、他端が高電位配線VDDに接続されている。本例では、抵抗素子LVNDkと、第2抵抗素子R2−kとの接続点が、出力端子OUTkに接続されている。出力端子OUTkと、グランド電位との間には、保護ダイオードZLが設けられてよい。
【0096】
本例においても、複数の本体部20に対して第1ダイオードD1を共通に設けることで、装置規模を小さくできる。また、複数の本体部20に対して第1抵抗素子R1を共通に設けることで、装置規模を小さくできる。
【0097】
本例においては、切断すべきヒューズ抵抗22を一つずつ選択し、切断すべきヒューズ抵抗22−kに対応するパッド24−kに、所定の高電圧を順番に印加する。上述したように、当該高電圧は、高電位配線VDDに印加される電圧より高い電圧であってよい。選択されていないパッド24には、例えばグランド電位が印加されてよい。また、ヒューズ抵抗22を切断するべく選択された本体部20に印加するグランド電位を上昇させてもよい。これにより、パッド24−kから第2抵抗部29−kに電流が流れることを抑制できる。また、選択されていない本体部20においても、グランド電位を上昇させてよい。また、仮想切断を設定する場合、それぞれのパッド24に、並行して仮想切断のための電圧を印加してよい。つまり、それぞれの本体部20を、並行して仮想切断状態に設定できる。また、一部の本体部20を選択的に仮想切断状態に設定してもよい。
【0098】
図16は、トリミング回路100の他の構成例を示す図である。本例のトリミング回路100は、第1ダイオードD1のアノードおよびカソードの向きを、図14の例と反転させた点で、図14の例と相違する。他の構造は、図14の例と同様である。つまり、本例の第1ダイオードD1は、カソードに、それぞれの本体部20のヒューズ抵抗22が接続され、アノードに、基板電位Scが印加されている。それぞれのヒューズ抵抗22−kは、一端がパッド24−kに接続され、他端が接続点27−kを介して第1ダイオードD1のカソードに接続されている。
【0099】
本例においては、ヒューズ抵抗22−kを切断する本体部20−kのパッド24−kに、選択的に低電圧を印加する。当該低電圧は、第1ダイオードD1から、パッド24−kに順方向電流が流れる程度に低い電圧である。つまり当該低電位は、基板電圧Scに対して、第1ダイオードD1の順方向電圧以上低い。例えば当該低電圧は、グランド電位より低い電圧である。
【0100】
図17は、トリミング回路100の他の構成例を示す図である。本例のトリミング回路100は、第1ダイオードD1のアノードおよびカソードの向きを、図15の例と反転させた点で、図15の例と相違する。他の構造は、図15の例と同様である。つまり、本例の第1ダイオードD1は、カソードに、それぞれの本体部20のヒューズ抵抗22が接続され、アノードに、基板電位Scが印加されている。それぞれのヒューズ抵抗22−kは、一端がパッド24−kに接続され、他端が接続点27−kを介して第1ダイオードD1のカソードに接続されている。
【0101】
本例においては、ヒューズ抵抗22−kを切断する本体部20−kのパッド24−kに、選択的に低電圧を印加する。当該低電圧は、第1ダイオードD1から、パッド24−kに順方向電流が流れる程度に低い電圧である。つまり当該低電位は、基板電圧Scに対して、第1ダイオードD1の順方向電圧以上低い。例えば当該低電圧は、グランド電位より低い電圧である。また、仮想切断を設定する場合、それぞれのパッド24に、並行して仮想切断のための電圧を印加してよい。つまり、それぞれの本体部20を、並行して仮想切断状態に設定できる。また、一部の本体部20を選択的に仮想切断状態に設定してもよい。
【0102】
図18は、第1ダイオードD1の他の構成例を示す図である。各実施例における第1ダイオードD1は、図18の構造を有してよい。本例の第1ダイオードD1は、半導体基板30に形成されている。半導体基板30には、図6等に示したように、第1ダイオードD1以外の素子も形成されていてよい。
【0103】
本例では、半導体基板30は、n型半導体基板30である。図18に示されるとおり、半導体基板30のおもて面側にp型の第1半導体領域42が形成されている。第1半導体領域42と半導体基板30とによってPN接合が形成される。このPN接合が第1ダイオードD1として機能する。
【0104】
第1ダイオードD1は、縦型ダイオードであってよい。本例では、アノードが半導体基板30のおもて面側に配置され、カソードが半導体基板30の裏面側に配置されている。カソードには、基板電極26が接続されている。しかしながら、縦型ダイオードであっても、基板電極26は、半導体基板30の電位を固定すればよいので、半導体基板30のおもて面側に設けられてもよい。
【0105】
第1半導体領域42の一部には、p+型の第2半導体領域44が形成されてよい。第2半導体領域44は、不純物濃度が第1半導体領域42より高い。半導体基板30上には、絶縁膜46が部分的に設けられる。絶縁膜46は、LOCOS酸化膜であってよい。絶縁膜46は、第2半導体領域44の少なくとも一部を露出させている。
【0106】
絶縁膜46の上方には、配線と機能するポリシリコン層32が設けられてよい。絶縁膜46、第2半導体領域44およびポリシリコン層32を覆って、層間絶縁膜47が設けられている。層間絶縁膜47には、コンタクト部34を形成するための貫通孔が形成されている。層間絶縁膜47の上には、メタル配線36が設けられている。メタル配線36は、コンタクト部34により、ポリシリコン層32および第2半導体領域44と接続されている。
【0107】
図19は、保護ダイオードZLおよび保護ダイオードDiを説明する図である。本例では、出力端子OUTとグランド電位GNDとの間に設けられた保護ダイオードを保護ダイオードDiとし、出力端子OUTと高電位配線VDDとの間に設けられた保護ダイオードを保護ダイオードZLとする。それぞれの本体部20には、保護ダイオードDiおよび保護ダイオードZLの一方または両方が設けられてよい。
【0108】
出力端子OUTに接続されるトランジスタ部10が、nチャネルMOSトランジスタを含む場合、出力端子OUTには、保護ダイオードZLが設けられてよい。これにより、トランジスタ部10に、高すぎる電圧が印加されるのを抑制できる。また、出力端子OUTに接続されるトランジスタ部10が、pチャネルMOSトランジスタを含む場合、出力端子OUTには、保護ダイオードDiが設けられてよい。これにより、トランジスタ部10に、低すぎる電圧が印加されるのを抑制できる。トランジスタ部10がCMOS回路などのnチャネルMOSトランジスタとpチャネルMOSトランジスタとの両方を含む場合は保護ダイオードDiと保護ダイオードZLの両方が設けられてよい。
【0109】
図14から図17の例においては、一部の本体部20に保護ダイオードDiが設けられ、一部の本体部20に保護ダイオードZLが設けられてよい。また、全ての本体部20に、保護ダイオードDiと保護ダイオードZLの両方が設けられていてもよい。
【0110】
各実施形態において同一の符号を付して説明した構成要素は、同様の特性、機能および構造を有してよい。なお枝番kを含む符号と、枝番kを含まない符号とは、枝番以外の符号が同一であれば、同一符号とする。
【0111】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は実施の形態に記載の範囲には限定されない。実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、請求の範囲の記載から明らかである。
【0112】
請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順序で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0113】
2・・・被調整素子、10・・・トランジスタ部、11・・・ゲート、12・・・ドレイン、13・・・ソース、20・・・本体部、21・・・本体部、22・・・ヒューズ抵抗、24・・・パッド、26・・・基板電極、27・・・接続点、28・・・接続点、29・・・第2抵抗部、30・・・半導体基板、32・・・ポリシリコン層、34・・・コンタクト部、36・・・メタル配線、37・・・メタル配線、38・・・連結部、42・・・第1半導体領域、44・・・第2半導体領域、46・・・絶縁膜、47・・・層間絶縁膜、52・・・pウェル領域、53・・・カソード領域、54・・・アノード領域、60・・・ポリシリコン、62・・・絶縁層、100・・・トリミング回路、200・・・半導体装置、201・・・ドリフト層、202・・・コンタクト層、203・・・ドレイン電極、210・・・出力段回路部、212・・・p型ベース層、213・・・p+型層、214・・・n+型層、215・・・導電部、216・・・絶縁膜、220・・・ソース電極、222・・・絶縁膜、230・・・制御回路部、240・・・MOSトランジスタ、241・・・pウェル領域、242・・・ソース領域、243・・・ドレイン領域、244・・・ゲート電極、245・・・ゲート絶縁膜、246・・・ソース電極、247・・・ドレイン電極、250・・・MOSトランジスタ、251・・・pウェル領域、252・・・nウェル領域、253・・・ソース領域、254・・・ドレイン領域、255・・・ゲート電極、256・・・ゲート絶縁膜、257・・・ソース電極、258・・・ドレイン電極
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【国際調査報告】