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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
【公報種別】再公表特許(A1)
(11)【国際公開番号】WO/0
(43)【国際公開日】2020年4月9日
【発行日】2021年9月2日
(54)【発明の名称】金型構造体及びプレス装置
(51)【国際特許分類】
   B21D 37/14 20060101AFI20210806BHJP
   B21D 28/36 20060101ALI20210806BHJP
【FI】
   B21D37/14 H
   B21D28/36 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】25
【出願番号】特願2020-549995(P2020-549995)
(21)【国際出願番号】PCT/0/0
(22)【国際出願日】2019年8月8日
(31)【優先権主張番号】特願2018-190137(P2018-190137)
(32)【優先日】2018年10月5日
(33)【優先権主張国】JP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,ST,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DJ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IR,IS,JO,JP,KE,KG,KH,KN,KP,KR,KW,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT
(71)【出願人】
【識別番号】000006297
【氏名又は名称】村田機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107836
【弁理士】
【氏名又は名称】西 和哉
(74)【代理人】
【識別番号】100105946
【弁理士】
【氏名又は名称】磯野 富彦
(72)【発明者】
【氏名】坂本 博一
【テーマコード(参考)】
4E048
4E050
【Fターム(参考)】
4E048MA05
4E050FA04
4E050FB01
4E050FC01
(57)【要約】
【課題】ワークを加工する金型の回転位置を自在に設定することにより、ワークに対して所望の成形加工又は切断加工を行う。
【解決手段】金型26と、金型26を保持する金型ホルダHと、を有し、プレス装置の基台4に昇降可能に設置される金型構造体1であって、金型ホルダHは、プレス装置に装備される昇降軸方向駆動部17の駆動力を受ける第1部分40と、金型26を保持しかつプレス装置に装備される回転駆動部18の回転駆動力により第1部分40に対して昇降軸まわりに回転する第2部分20と、を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金型と、前記金型を保持する金型ホルダと、を有し、プレス装置の基台に昇降可能に設置される金型構造体であって、
前記金型ホルダは、
前記プレス装置に装備される昇降軸方向駆動部の駆動力を受ける第1部分と、
前記金型を保持しかつ前記プレス装置に装備される回転駆動部の回転駆動力により前記第1部分に対して昇降軸まわりに回転する第2部分と、を有する、金型構造体。
【請求項2】
前記金型は、ローラ、又は平面視で非円形金型である、請求項1に記載の金型構造体。
【請求項3】
前記第2部分は、
前記回転駆動部の前記回転駆動力を受ける金型保持部と、
前記金型保持部に取り外し可能に連結されて前記金型保持部と一体で昇降軸まわりに回転し、前記第1部分に対して回転可能に接続する中間部と、を有する、請求項1又は請求項2に記載の金型構造体。
【請求項4】
前記金型保持部と前記中間部とは連結部を介して連結され、
前記連結部は、前記金型保持部及び前記中間部のいずれか一方に設けられる突起と、いずれか他方において昇降軸まわりの一部に設けられる溝部と、を有し、
前記金型保持部に対して前記中間部を昇降軸まわりに回転させることにより、前記突起が前記溝部に係止された連結状態と、前記突起が前記溝部から外れて前記中間部を前記金型保持部から分離可能な解放状態とに切替可能である、請求項3に記載の金型構造体。
【請求項5】
前記中間部は、前記金型保持部に対する回転を規制可能なストッパ部材を備える、請求項4に記載の金型構造体。
【請求項6】
前記中間部は、前記第1部分に設けられた係止部により、前記第1部分に対する昇降軸まわりに回転可能な状態を維持しつつ、前記第1部分との分離が規制される、請求項3から請求項5のいずれか一項に記載の金型構造体。
【請求項7】
上型を昇降可能に設置する上側基台と、
下型を昇降可能に設置する下側基台と、
前記上型を昇降軸まわりに回転させる上型回転駆動部と、
前記下型を昇降軸まわりに回転させる下型回転駆動部と、
前記上型を下降させる上型下降駆動部と、
前記下型を上昇させる下型上昇駆動部と、
ワークと前記上型及び前記下型とを相対的に移動させる移動部と、を備え、
前記上型下降駆動部により下降した前記上型と、前記下型上昇駆動部により上昇した前記下型とで板状のワークを挟んだ状態で、前記移動部により前記ワークと前記上型及び前記下型とを相対移動させることにより前記板状のワークの平面方向に対して所定の連続加工を行うプレス装置において、
前記上型及び前記下型の一方又は双方は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の金型構造体である、プレス装置。
【請求項8】
前記上型回転駆動部、前記下型回転駆動部、前記上型下降駆動部、前記下型上昇駆動部、及び前記移動部を制御する制御部と、
前記上型の回転位置を検出する上型回転位置検出部と、
前記下型の回転位置を検出する下型回転位置検出部と、を備え、
前記制御部は、前記上型回転位置検出部及び前記下型回転位置検出部からの検出結果に基づいて、前記上型と前記下型とが同期して回転するように前記上型回転駆動部及び前記下型回転駆動部を制御する、請求項7に記載のプレス装置。
【請求項9】
前記制御部は、前記上型及び前記下型の向きを前記相対移動の方向に合わせるように前記上型回転駆動部及び前記下型回転駆動部を制御する、請求項8に記載のプレス装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金型構造体及びプレス装置に関する。
【背景技術】
【0002】
プレス装置は、それぞれ金型構造体である上型と下型とで板状のワークを挟み込むことにより、ワークに対して成形加工又は切断加工を行う。このプレス装置において、例えば、一形態として、ワークに対してビーディング加工を行う場合には、金型構造体として、ローラを有する下型と、このローラを受ける上型とが用いられる。この下型と上型とでワークを挟んだ状態で、下型及び上型とワークとを相対的に移動させることにより、ワークに対してビーディング加工を施している。上記した金型構造体としては、ワークに当接する金型と、金型を保持する金型ホルダとを有する構成が知られている。この金型ホルダは、ワーク加工時の駆動力を受ける第1部分と、ワークに当接する金型を有する第2部分とがベアリングを介して連結され、第1部分に対して第2部分がビーディング加工の角度に追従して上下方向の軸まわりに回転可能とした構成が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3708175号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の金型構造体では、第2部分が第1部分に対して、ビーディング加工時の角度(金型構造体とワークとの相対的な移動方向)に追従して上下方向の軸まわりに回転する構成であるため、金型構造体の第2部分の回転位置、すなわち金型の向きを自在に設定することが困難であった。
【0005】
本発明は、ワークを加工する金型の回転位置を自在に設定することにより、ワークに対して所望の成形加工又は切断加工を行うことが可能な金型及びプレス装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様に係る金型構造体は、金型と、金型を保持する金型ホルダと、を有し、プレス装置の基台に昇降可能に設置される金型構造体であって、金型ホルダは、プレス装置に装備される昇降軸方向駆動部の駆動力を受ける第1部分と、金型を保持しかつプレス装置に装備される回転駆動部の回転駆動力により第1部分に対して昇降軸まわりに回転する第2部分と、を有する。
【0007】
また、金型は、ローラ、又は平面視で非円形金型であってもよい。また、第2部分は、回転駆動部の回転駆動力を受ける金型保持部と、金型保持部に取り外し可能に連結されて金型保持部と一体で昇降軸まわりに回転し、第1部分に対して回転可能に接続する中間部と、を有してもよい。金型保持部と中間部とは連結部を介して連結され、連結部は、金型保持部及び中間部のいずれか一方に設けられる突起と、いずれか他方において昇降軸まわりの一部に設けられる溝部と、を有し、金型保持部に対して中間部を昇降軸まわりに回転させることにより、突起が溝部に係止された連結状態と、突起が溝部から外れて中間部を金型保持部から分離可能な解放状態とに切替可能であってもよい。また、中間部は、金型保持部に対する回転を規制可能なストッパ部材を備えてもよい。また、中間部は、第1部分に設けられた係止部により、第1部分に対する昇降軸まわりに回転可能な状態を維持しつつ、第1部分との分離が規制されてもよい。
【0008】
本発明の態様に係るプレス装置は、上型を昇降可能に設置する上側基台と、下型を昇降可能に設置する下側基台と、上型を昇降軸まわりに回転させる上型回転駆動部と、下型を昇降軸まわりに回転させる下型回転駆動部と、上型を下降させる上型下降駆動部と、下型を上昇させる下型上昇駆動部と、ワークと上型及び下型とを相対的に移動させる移動部と、を備え、上型下降駆動部により下降した上型と、下型上昇駆動部により上昇した下型とで板状のワークを挟んだ状態で、移動部によりワークと上型及び下型とを相対移動させることにより板状のワークの平面方向に対して所定の連続加工を行うプレス装置において、上型及び下型の一方又は双方は、上記した金型構造体である。
【0009】
また、上型回転駆動部、下型回転駆動部、上型下降駆動部、下型上昇駆動部、及び移動部を制御する制御部と、上型の回転位置を検出する上型回転位置検出部と、下型の回転位置を検出する下型回転位置検出部と、を備え、制御部は、上型回転位置検出部及び下型回転位置検出部からの検出結果に基づいて、上型と下型とが同期して回転するように上型回転駆動部及び下型回転駆動部を制御してもよい。また、制御部は、上型及び下型の向きを相対移動の方向に合わせるように上型回転駆動部及び下型回転駆動部を制御してもよい。
【発明の効果】
【0010】
上記した金型構造体及びプレス装置によれば、金型構造体の第2部分が基台に保持されて基台に備える回転駆動部により第1部分に対して上下方向の軸まわりに回転可能であるため、第2部分に備える金型の回転位置を自在に設定することができる。その結果、ワークに対して所望の成形加工(例えば、ビーディング加工)又は切断加工を容易に行うことができる。
【0011】
また、金型が、ローラ、又は平面視で非円形金型である構成では、第2部分が回転することによりローラ又は非円形金型の向きを精度よく設定することができる。また、第2部分が、回転駆動部の回転駆動力を受ける金型保持部と、金型保持部に取り外し可能に連結されて金型保持部と一体で昇降軸まわりに回転し、第1部分に対して回転可能に接続する中間部と、を有する構成では、金型を保持する金型保持部を中間部とは個別に交換できるため、交換部分を最小限に抑えつつ、中間部を流用することができる。また、金型保持部と中間部とは連結部を介して連結され、連結部が、金型保持部及び中間部のいずれか一方に設けられる突起と、いずれか他方において昇降軸まわりの一部に設けられる溝部と、を有し、金型保持部に対して中間部を昇降軸まわりに回転させることにより、突起が溝部に係止された連結状態と、突起が溝部から外れて中間部を金型保持部から分離可能な解放状態とに切替可能である構成では、中間部を金型保持部に対して回転させるといった簡単な作業により容易に連結状態と解放状態とを切り替えることができ、金型保持部と中間部とを容易に連結又は連結解除することができる。また、中間部が、金型保持部に対する回転を規制可能なストッパ部材を備える構成では、中間部に対する金型保持部の回転を規制して、中間部が不用意に金型保持部から外れることを防止できる。また、中間部が、第1部分に設けられた係止部により、第1部分に対する昇降軸まわりに回転可能な状態を維持しつつ、第1部分との分離が規制される構成では、簡単な構成で中間部と第1部分とが分離することを規制できる。
【0012】
また、上記のプレス装置において、また、上型回転駆動部、下型回転駆動部、上型下降駆動部、下型上昇駆動部、及び移動部を制御する制御部と、上型の回転位置を検出する上型回転位置検出部と、下型の回転位置を検出する下型回転位置検出部と、を備え、制御部が、上型回転位置検出部及び下型回転位置検出部からの検出結果に基づいて、上型と下型とが同期して回転するように上型回転駆動部及び下型回転駆動部を制御する構成は、上型回転位置検出部及び下型回転位置検出部からの検出結果を用いて上型回転駆動部及び下型回転駆動部を同期して制御するので、上型の回転位置と、下型の回転位置とのズレを抑制できる。また、制御部が、上型及び下型の向きを相対移動の方向に合わせるように上型回転駆動部及び下型回転駆動部を制御する構成では、上型と下型とを所望の向きに精度よく合わせることにより、ワークを精度よく加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態に係る金型構造体の一例を示す断面図である。
図2】金型構造体を上方から見た場合の一例を示す図である。
図3】ローラ及び支持部の一例を示す断面図である。
図4】金型保持部と中間部との連結部の一例を示し、(A)は金型保持部側の構成を示す平面図、(B)は中間部側の構成を示す平面図である。
図5】金型構造体の第2部分において、金型保持部と中間部とが分離した状態を示す図である。
図6】第2部分の金型保持部を基台に装着した状態を示す図である。
図7】第2部分の金型保持部に中間部を連結する状態を示す図である。
図8】金型構造体の第1部分を上方に移動させた状態を示す図である。
図9】本実施形態に係るプレス装置の一例を示す側面図である。
図10】ワークをビーディング加工する場合の一例を示し、(A)はワークを上型と下型とで挟んだ状態の図、(B)はワークを金型構造体に対して相対的に移動させた状態の図である。
図11】ワークにビーディング加工を施した一例を示す図である。
図12】(A)及び(B)は、ワークを切断加工するローラの例を示す断面図である。
図13】ローラの他の例を示す断面図である。
図14】ローラの他の例を示す断面図である。
図15】ワークをビーディング加工する場合の他の例を示し、(A)は非円形金型の平面図、(B)は非円形金型の側面図、(C)はワークを上型及び下型に対して相対的に移動させた状態の図である。
図16】ワークを切断加工する場合の他の例を示し、(A)は非円形金型の平面図、(B)は非円形金型の側面図、(C)はワークを切断している状態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は以下に説明する形態に限定されない。また、図面は、実施形態を説明するため、一部分を大きく又は強調して記載するなど適宜縮尺を変更して表現している。また、図9において、XYZ座標系を用いて図中の方向を説明する。このXYZ座標系において、水平面に沿ってX方向及びY方向が設定され、X方向とY方向とは互いに直交している。水平面に垂直な上下方向はZ方向である。また、XYZ座標系において、矢印の指す方向を+方向とし、矢印の指す方向とは反対の方向を−方向とする。
【0015】
図1は、本実施形態に係る金型構造体1の一例を示す断面図である。金型構造体1は、後述するプレス装置10の下タレット(基台、下側基台)4に上下動可能に装着される下型5に適用されている。金型構造体1は、金型(後述する下型5のローラ26)と、金型を保持する金型ホルダHと、を有している。上型3は、後述するプレス装置10の上タレット(基台、上側基台)2に上下動可能に装着される。なお、上型3についても、本実施形態の金型構造体1が適用されてもよい。これら上型3と下型5とで板状のワークWを挟み、かつワークWと上型3及び下型5とを相対的に移動させることによりワークWを加工することができる。上型3は、上下方向の軸まわりに回転可能に装着されている。上型3は、プレス装置10に装備される上型下降駆動部(昇降軸方向駆動部)117(図9参照)により下方に向けた駆動力を受ける。なお、上型3は、上タレット2(プレス装置10)に装備される上型回転駆動部(回転駆動部)118(図9参照)によって上下方向の軸まわりに回転する構成であってもよい。上型3には、後述する下型5のローラ26と、ローラ26に押圧されたワークWとが入り込む溝部3aが設けられている。
【0016】
下型5の金型ホルダHは、図1に示すように、第2部分20と、第1部分40とを有する。第2部分20は、金型保持部21と、中間部22とを有する。金型保持部21と中間部22とは後述する連結部30を介して取り外し可能に連結される。金型保持部21及び中間部22は、連結部30を介して連結された状態において、上下方向の軸まわりに一体として回転する。また、金型保持部21及び中間部22は、連結部30を介して連結された状態において、上下方向に一体で昇降する。金型保持部21と中間部22とを取り外し可能とすることにより、ローラ(金型)26を保持する金型保持部21と中間部22とを個別に交換できるため、例えばローラ26が消耗又は損傷した場合など、中間部22を残して金型保持部21を交換することにより、交換部分を最小限に抑えることができる。
【0017】
図2は、下型5を上方から見た場合の一例を示す図である。図2に示すように、下型5の第2部分20は、下タレット4(プレス装置10)に装備される下型回転駆動部(回転駆動部)18を駆動することにより、下タレット4に対して上下方向の軸まわりに回転する。下型回転駆動部18は、駆動源18aと、伝達部材18bと、ウォームギア18cと、外側ホイール18dと、内側ホイール18eとを有する。
【0018】
駆動源18aは、例えば電動モータ等が用いられ、伝達部材18bを回転させる。伝達部材18bは、例えば棒状の部材が用いられ、駆動源18aによる駆動力をウォームギア18cに伝達する。ウォームギア18cは、伝達部材18bの一部に固定され、伝達部材18bと一体で水平方向の軸まわりに回転する。外側ホイール18dは、上方から見て筒状であり、第2部分20の外周を囲むように下タレット4に配置される。外側ホイール18dは、下タレット4において上下方向の軸まわりに回転可能に取り付けられる。
【0019】
外側ホイール18dの外周には、ウォームギア18cに噛み合うギア18gが設けられている。外側ホイール18dは、ウォームギア18cの回転に伴って、上下方向の軸まわりに回転する。内側ホイール18eは、外側ホイール18dの内側に配置され、外側ホイール18dと一体に設けられる。外側ホイール18dが回転することにより内側ホイール18eが回転し、内側ホイール18eの回転により第2部分20が上下方向の軸まわりに回転する。
【0020】
金型保持部21は、図1に示すように、中間部22に対して上側に配置され、下タレット4に保持される。金型保持部21は、下型5の最上部である。金型保持部21は、下タレット4に対して上方側から挿入されて下タレット4に装着可能である。従って、上タレット2と下タレット4との間隔が小さい場合であっても(図9参照)、金型保持部21を下タレット4に容易に装着することができる。金型保持部21は、支持部24と、外側部材25とを有する。支持部24は、ローラ26を回転可能に支持する。ローラ26は、支持部24において、水平方向の軸まわりに回転可能に支持される。ローラ26は、板状のワークWの下面を押圧して、ワークWの一部を成形する。
【0021】
図3は、ローラ26及び支持部24の一例を示す断面図である。図1及び図3に示すように、ローラ26は、中心軸に沿った軸部26aを有する。軸部26aは、ローラ26の両側面からそれぞれ水平方向に突出して設けられる。支持部24は、ベアリング24aを介して軸部26aを回転可能に支持する。ローラ26は、水平方向の軸まわりに回転可能である。また、ローラ26は、ワークWの一部を押圧した状態で自由に回転することができる。
【0022】
外側部材25は、上方から見て筒状であり、内側に支持部24を保持する。外側部材25は、内側ホイール18eの内側に配置される。外側部材25は、外周から外方に突出した1本以上のキー25aを有する。キー25aは、外側部材25の外周の周方向に複数、例えば4つ等間隔で設けられるが、この形態に限定されず、3つ以下又は5つ以上設けられてもよいし、複数のキー25aの間隔が等間隔でなくてもよい。また、キー25aが1本であってもよい。複数のキー25aのそれぞれは、内側ホイール18eの内周面に設けられる上下方向のキー溝18fに挿入される。外側部材25は、キー25aがキー溝18fに挿入されることにより、内側ホイール18eとの上下方向を軸とした相対的な回転が規制され、外側ホイール18d及び内側ホイール18eと一体で上下方向の軸まわりに回転する。
【0023】
外側部材25は、図1に示すように、下面にストッパ受部25bを備える。ストッパ受部25bは、後述するストッパ部材31の上端部31aが挿入される凹部である。ストッパ受部25bにストッパ部材31の上端部31aが挿入された状態では、中間部22は、外側部材25に対して上下方向の軸まわりの回転が係止される。外側部材25は、下面の中央部分から下方に突出する筒状部25cを有する。筒状部25cの外周面には、外方に突出する2つの突起25dが設けられる。突起25dは、上方から見て筒状部25cの中心を挟んだ直線上の位置に1つずつ設けられる。
【0024】
中間部22は、下タレット4の下方側から挿入されて金型保持部21に連結可能である。中間部22は、図1に示すように、第1中間部材27と、第2中間部材28と、第3中間部材29とを有する。第1中間部材27は、円柱部27aと、円柱部27aの上部に設けられた凹部27bと、側方突出部27cとを有する。円柱部27aは、上下方向に沿って形成される。凹部27bは、円柱部27aの上面から下方に向けて設けられ、平面視で円形状に形成される。凹部27bは、上記した筒状部25cを挿入可能な大きさに形成される。凹部27bの内周面には、環状の溝部27dが設けられる。側方突出部27cは、円柱部27aの側面から径方向の外方に突出して設けられている。
【0025】
図4は、金型保持部21と中間部22との連結部の一例を示す。図4(A)は金型保持部21側の構成を示す平面図、(B)は中間部22側の構成を示す平面図である。図4(A)に示すように、外側部材25の筒状部25cは、径方向の外側に突出する2つの突起25dを備えている。また、図4(B)に示すように、第1中間部材27には、上面から溝部27dに連通する切り欠き部27eが設けられる。切り欠き部27eは、平面視において、筒状部25cの2つの突起25dの配置に対応して設けられる。
【0026】
2つの突起25dを切り欠き部27eに合わせた状態で、筒状部25cを凹部27bに挿入することができる。筒状部25cを凹部27bに挿入した状態から、中間部22を金型保持部21に対して上下方向の軸まわりに回転させることにより、突起25dが切り欠き部27eから溝部27dに入り込んだ状態となる。突起25dが溝部27dに挿入されることにより、突起25dが溝部27dに係止された連結状態となる。この連結状態では、中間部22は金型保持部21に対して分離が規制され、金型保持部21と中間部22とが一体で上下動する形態となる。
【0027】
また、金型保持部21に対して中間部22を上下方向の軸まわりに回転させて、突起25dを切り欠き部27eに合わせることにより突起25dが溝部27dから外れ、中間部22を金型保持部21から分離可能な解放状態となる。
【0028】
このように、外側部材25(金型保持部21)の筒状部25c及び突起25dと、第1中間部材27(中間部22)の凹部27b、溝部27d及び切り欠き部27eとにより、金型保持部21と中間部22とを連結する連結部30が構成される。金型保持部21と中間部22とは、連結部30を介して取り外し可能に連結される。また、金型保持部21に対して中間部22を上下方向の軸まわりに回転させることにより、連結状態と解放状態とが切り替え可能である。このため、中間部22を金型保持部21に対して回転させるといった簡単な操作により容易に連結状態と解放状態とを切り替えることができ、金型保持部21と中間部22とを容易に連結又は連結解除することができる。
【0029】
なお、連結部30は、上記した形態に限定されず、外側部材25に凹部27b、溝部27d及び切り欠き部27eに相当する構成を形成させ、第1中間部材27に筒状部25c及び突起25dに相当する部分を形成させて連結部30を構成してもよい。また、金型保持部21と中間部22との連結部分には、上記した連結部30が用いられることに限定されない。例えば、金型保持部21の一部と中間部22の一部とを固定ネジ等により固定するような連結構造が適用されてもよい。
【0030】
中間部22は、図1に示すように、金型保持部21に対する回転を規制可能なストッパ部材31を備える。ストッパ部材31は、第1中間部材27の側方突出部27cを上下方向に貫通して設けられる。ストッパ部材31は、側方突出部27cに対して上下方向に移動可能である。ストッパ部材31は、下端にレバー31bを有している。ストッパ部材31は、コイルバネ等の弾性部材31cにより上方に向けて弾性力が付与されている。この弾性部材31cにより、ストッパ部材31は、上方に持ち上げられ、上端部31aが第2部分20のストッパ受部25bに差し込まれた回転規制位置P1となる。
【0031】
また、ストッパ部材31は、レバー31bを持って押し下げることにより、弾性部材31cの弾性力に抗して下方に移動し、上端部31aがストッパ受部25bから離れた規制解除位置P2となる。ストッパ部材31は、回転規制位置P1と規制解除位置P2との間で移動可能である。
【0032】
回転規制位置P1は、金型保持部21に対する中間部22の回転を規制するための位置である。ストッパ部材31は、回転規制位置P1に配置されることにより、上端部31aがストッパ受部25bに入り込み、金型保持部21に対して中間部22の上下方向の軸まわりの回転が規制される。従って、連結部30の突起25dが溝部27dに入り込んだ状態が維持され、突起25dが切り欠き部27eまで移動せず、連結部30における連結状態が維持される。その結果、中間部22が不用意に金型保持部21から分離するのを防止できる。
【0033】
また、規制解除位置P2は、金型保持部21に対する中間部22の回転を可能とするための位置である。ストッパ部材31は、規制解除位置P2に配置されることにより、上端部31aがストッパ受部25bから下方に離れ、金型保持部21に対して中間部22の上下方向の軸まわりの回転が許容される。従って、金型保持部21に対して中間部22を回転させることにより、連結部30の突起25dを切り欠き部27eまで移動させ、中間部22を金型保持部21から下方に分離させることができる。
【0034】
なお、上記のようにストッパ部材31を用いることに限定されない。例えば、中間部22に設けられた挟持部材により金型保持部21の一部を挟み込んで回転を規制する構成など、金型保持部21に対して中間部22の回転を規制した状態と、回転を許容した状態とに切り替えることが可能な任意の構成を適用することができる。
【0035】
第2中間部材28は、図1に示すように、第1中間部材27の外周面を囲むように配置される。第2中間部材28は、円筒部28aと、フランジ部28bとを有する。円筒部28aは、第1中間部材27の円柱部27aが挿入される。円筒部28aと円柱部27aとは上下方向に相対的に移動可能である。フランジ部28bは、円筒部28aの径方向の外方に向けて環状に突出して設けられている。
【0036】
フランジ部28bは、周縁部を上方に屈曲させた上方突出部28cを備える。上方突出部28cは、環状に設けられ、上端部が内側ホイール18eの下端に当接している。第2中間部材28は、上方突出部28cが内側ホイール18eの下端部に当接していることにより、上方への移動が規制されている。円筒部28a及びフランジ部28bには、第1中間部材27の側方突出部27c及びストッパ部材31を配置するための不図示の開口部を備えている。
【0037】
第3中間部材29は、図1に示すように、第1中間部材27及び第2中間部材28に対して下方に配置される。第3中間部材29は、第1中間部材27の下側端部が凹部29aに挿入され、ボルト等の締結部材により第1中間部材27と一体化される。従って、第1中間部材27と第3中間部材29とは、一体となって上下方向に移動する。また、第3中間部材29は、下方に突出する凸部29bと、円環状のフランジ部29fとを備える。凸部29bは、第1部分40との間に隙間を空けた状態で後述する第1部分40の第2凹部44に挿入される。
【0038】
第2中間部材28のフランジ部28bと第3中間部材29のフランジ部29fとの間には、コイルバネ等のバネ部材32が配置される。バネ部材32の個数は任意に設定可能である。なお、第2中間部材28の上方突出部28cが内側ホイール18eの下端部に当接して上方への移動が規制されているので、第3中間部材29(第1中間部材27)は、バネ部材32の弾性力に抗して上方に移動可能となっている。
【0039】
第1部分40は、図1に示すように、下タレット4に保持される。第1部分40は、プレス装置10(プレス装置10)に装備される下型上昇駆動部(昇降軸方向駆動部)17により上方に向けた駆動力を受ける。第1部分40は、下側端部に駆動力受面41を有する。駆動力受面41は、例えば平面状であり、下型上昇駆動部17の移動部材17bに当接して、下型上昇駆動部17による上方への駆動力を受ける。
【0040】
第1部分40は、上側に拡径部42を有する。拡径部42の内側には、第1凹部43及び第2凹部44が設けられる。第2凹部44は、第1凹部43の底部に設けられる。第1凹部43の底部と第3中間部材29のフランジ部29fとの間には、ベアリング機構45が配置される。
【0041】
ベアリング機構45は、下側リング部材45aと、上側リング部材45bと、複数のボール部材45cとを有する。下側リング部材45aは、環状であり、第1凹部43の底部に固定される。上側リング部材45bは、第3中間部材29のフランジ部29fに固定される。複数のボール部材45cは、下側リング部材45aと上側リング部材45bとの間に挟持されて配置される。このベアリング機構45により、第3中間部材29(中間部22)と第1部分40とは、上下方向の軸まわりに相対的に回転可能となっている。
【0042】
第1部分40は、第1凹部43を形成する側面部の上端部に係止部46を有する。係止部46は、第1凹部43の側面部から内側に向けて突出する。係止部46は、第3中間部材29におけるフランジ部29fの周縁部の上方に配置されており、第1部分40に対するフランジ部29fの上方への移動を規制し、フランジ部29fが第1凹部43から抜けるのを防止している。従って、第3中間部材29(中間部22)と第1部分40とは、相対的に回転可能な状態を維持しつつ、第3中間部材29(中間部22)と第1部分40とが分離するのを規制された状態となっている。
【0043】
図5から図7は、下型5を下タレット4に装着する経過を示している。図5は、下型5の第2部分20において、金型保持部21と中間部22とが分離した状態を示す図である。図5に示すように、金型保持部21は、下タレット4の上方から内側ホイール18e内に挿入される。一方、中間部22及び第1部分40は、下タレット4の下方から外側ホイール18d内に挿入される。金型保持部21の挿入、中間部22及び第1部分40の挿入は、例えば作業者による手作業で行われる。この場合、下型5が複数に分割されているので重量が軽くなっており、作業者の作業負担を軽減している。
【0044】
図6は、第2部分20の金型保持部21を下タレット4に装着した状態を示す図である。図6に示すように、金型保持部21は、外側部材25に備える1本以上のキー25aを、内側ホイール18eのキー溝18fのそれぞれに挿入しつつ(図2参照)、金型保持部21を内側ホイール18e内に挿入する。その結果、金型保持部21は、下タレット4に装着される。金型保持部21は、上下寸法が下型5全体の上下寸法より小さいので、上タレット2と下タレット4との間隔が狭いときでも容易に下タレット4に装着可能である。
【0045】
図7は、第2部分20の金型保持部21と中間部22を連結する状態を示す図である。図7に示すように、金型保持部21を内側ホイール18eに装着した状態で、中間部22及び第1部分40を金型保持部21に向けて持ち上げる。このとき、外側部材25の筒状部25cに備える突起25dを切り欠き部27eに合わせた状態で中間部22及び第1部分40を持ち上げ、筒状部25cを凹部27bに挿入させる。また、ストッパ部材31は、上端部31aが金型保持部21の下面に押され、弾性部材31cの弾性力に抗して下方に移動し、規制解除位置P2に位置した状態となっている。
【0046】
この状態から、金型保持部21に対して中間部22及び第1部分40を軸AXまわりに回転させることにより、筒状部25cの突起25dが切り欠き部27eから溝部27dに進入し、連結部30(図4参照)が金型保持部21と中間部22とを連結した連結状態となる。また、金型保持部21に対する中間部22の所定の回転位置で、ストッパ部材31の上端部31aが、金型保持部21に備えるストッパ受部25bに対向する。その結果、ストッパ部材31は、弾性部材31cの弾性力により上昇して上端部31aがストッパ受部25bに差し込まれ、回転規制位置P1に位置した状態となる。
【0047】
このストッパ部材31により、金型保持部21と中間部22とは、上下方向の軸まわりにおける相対的な回転が規制される。また、作業者は、中間部22及び第1部分40を持って回転させた際にストッパ部材31の上端部31aがストッパ受部25bに差し込まれた際のクリック音又はレバー31bが上がったことを視認することにより、中間部22が回転しないこと、すなわち、中間部22及び第1部分40が下タレット4から落下しないことを容易に確認することができる。
【0048】
また、下型5を下タレット4から取り外すときは、レバー31bを下げてストッパ部材31を回転規制位置P1から規制解除位置P2に下降させ、この状態で中間部22及び第1部分40を金型保持部21に対して回転させる。中間部22及び第1部分40の回転により、突起25dを溝部27dから外れて切り欠き部27eに位置させることにより、連結部30(図4参照)が解放状態となる。この状態で、中間部22及び第1部分40を下タレット4から下方に引き抜くことができる。金型保持部21は、中間部22及び第1部分40を引き抜いた後に、下タレット4(内側ホイール18e)の上方から引き抜くことができる。
【0049】
図8は、下型5の第1部分40を上方に移動させた状態を示す図である。図8に示すように、下型5が下タレット4に装着された後、第1部分40の駆動力受面41には、プレス装置10に備える下型上昇駆動部17の移動部材17bが当接される。下型上昇駆動部17の駆動力により移動部材17bが上方に移動すると、第1部分40及び第2部分20が上昇し、金型保持部21のローラ26によりワークWを成形可能となる。移動部材17bが上昇する力は、第1部分40からベアリング機構45を介して中間部22の第3中間部材29及び第1中間部材27に伝達され、外側部材25及び支持部24を介してローラ26に伝達される。
【0050】
金型保持部21は、キー25aがキー溝18fにガイドされて上昇し、ローラ26が内側ホイール18eから上方に突出することによりワークWを成形することが可能となっている。下型5が上昇した際、中間部22の第2中間部材28は、内側ホイール18eの下端部に当接して上方への移動が規制されているため、中間部22において第3中間部材29と第2中間部材28との間隔が狭くなり、バネ部材32が収縮した状態となっている。従って、下型上昇駆動部17による移動部材17bの上昇駆動力を停止した後に移動部材17bが下降すると、バネ部材32の弾性力により第3中間部材29及び第1部分40が下降し、第3中間部材29に連結されている第1中間部材27を介して金型保持部21が下降する。その結果、下型5のローラ26が下降して、図1に示すようなワークWを加工しない状態に戻る。
【0051】
また、下型5を上昇させた状態で、下タレット4に設けられる下型回転駆動部18を駆動することにより(図2参照)、下型5の第2部分20を上下方向の軸まわりに回転させることができる。その結果、ワークWの成形加工時において、下型回転駆動部18を駆動することによりローラ26の向きを調整することができる。その結果、ワークWに対して所望のビーディング加工を容易かつ精度よく行うことができる。なお、ローラ26の向きが変わることに応じて、上型3(図1参照)は、ローラ26の向きに追従して回転する。また、上型3が上型回転駆動部118(図9参照)によって上下方向の軸まわりに回転する構成では、上型3と下型5とが同一又はほぼ同一の向きとなるように、下型5の回転に同期して上型回転駆動部118が制御される。
【0052】
また、下型回転駆動部18により下型5を回転させる際、下型5のうち第2部分20が回転し、ベアリング機構45を挟んだ第1部分40は下型上昇駆動部17の移動部材17bに当接しているので回転しない。すなわち、ベアリング機構45の転がり抵抗トルクに対して圧接面の回転トルクが大きいので、移動部材17bと下型5とが相対的に回転せず、下型5及び移動部材17bの一方又は双方が摩耗又は損傷することを回避でき、下型5及び移動部材17bの劣化を抑制することができる。なお、第2部分20と第1部分40との間に配置されるベアリング機構45により、下型5を下型回転駆動部18で容易に回転させることができ、また、第1部分40に対する第2部分20の回転を円滑にすることができる。
【0053】
図9は、本実施形態に係るプレス装置10の一例を示す側面図である。図9に示すように、プレス装置10は、上型3が装着される上タレット2と、下型5が装着される下タレット4と、を有するタレット型のプレス装置(タレットパンチプレス)である。このプレス装置10は、上型3と下型5とによりワークWを挟んで成形加工を行う他に、他の金型を用いることにより、例えば、切断加工又は打ち抜き加工などの他の加工も行うことができる。上型3及び下型5の一方又は双方は、本実施形態の金型構造体1が適用される。以下の説明では、上型3及び下型5の双方について、本実施形態の金型構造体1が適用される場合を例に挙げている。上型3に本実施形態の金型構造体1が適用される場合、例えば、図1に示す金型構造体1の構成が上下に逆となる。すなわち、上型3においては、第1部分40が上側となり、第2部分20が下側となる。
【0054】
上タレット2は、上部フレーム6に回転軸7を介して保持される。下タレット4は、下部フレーム8に回転軸9を介して保持される。上タレット2及び下タレット4のそれぞれは、円盤状に形成される。上タレット2及び下タレット4のそれぞれは、モータ等の不図示の駆動装置を駆動することにより、回転軸7、回転軸9を軸として回転可能である。上タレット2と下タレット4とは、互いに対向した状態で配置される。
【0055】
上型3は、上タレット2に上下動可能に装着される。上型3は、下型5と対を形成する。上タレット2には、複数の上型3が回転軸7を中心とした周回方向に並んで搭載される。下型5は、下タレット4に装着され、上型3の下方(−Z方向)に配置される。下型5は、下タレット4に対して上下動可能である。下タレット4は、複数の下型5を備える。下タレット4には、複数の下型5が回転軸9を中心とした周回方向に並んで搭載される。
【0056】
上タレット2及び下タレット4のそれぞれは、不図示の駆動装置により回転し、対となる1組の上型3及び下型5がプレス位置Pに選択される。プレス位置Pの下型5は、下型上昇駆動部17によって上昇する。また、プレス装置10は、上型3を下降させる上型下降駆動部117を備えている。プレス装置10は、プレス位置PにワークWを配置させ、下型上昇駆動部17及び上型下降駆動部117を駆動させて上型3と下型5とでワークWを挟み込むことにより成形加工等を行う。
【0057】
プレス装置10は、下型上昇駆動部17と、下型回転駆動部18と、移動部19と、上型下降駆動部117と、上型回転駆動部118と、制御部CONTとを備える。下型上昇駆動部17は、下型5の第1部分40に対して上方への駆動力を付与する。下型上昇駆動部17は、電動又は油圧等を用いた駆動源17aと、第1部分40の下方に配置されて駆動源17aの駆動力により上昇する移動部材17bとを有する。下型回転駆動部18は、下タレット4に設けられて、下型5の第2部分20に対して上下方向の軸まわりの回転駆動力を付与する。下型回転駆動部18は、下型5の回転位置を検出する下型回転位置検出部18hを備える。下型回転位置検出部18hは、下型5の回転位置を検出して検出結果を制御部CONTに出力する。上型下降駆動部117は、上型3に対して下方への駆動力を付与する。上型下降駆動部117は、下型上昇駆動部17と同様に、電動又は油圧等を用いた不図示の駆動源と、上型3の第1部分40の上方に配置されて駆動源の駆動力により上昇する不図示の移動部材とを有する。上型回転駆動部118は、上タレット2に設けられて、上型3に対して上下方向の軸まわりの回転駆動力を付与する。上型回転駆動部118は、上記した下型回転駆動部18と同様の機構が用いられてもよいし、他の機構が用いられてもよい。上型回転駆動部118は、上型3の回転位置を検出する上型回転位置検出部118hを備える。上型回転位置検出部118hは、上型3の回転位置を検出して検出結果を制御部CONTに出力する。
【0058】
移動部19は、上型3及び下型5とワークWとを相対的に移動させる。図9に示すように、下部フレーム8の上面には、Y方向に沿ったガイド12が形成され、このガイド12に沿って不図示の駆動装置により移動可能な可動テーブル13が配置される。可動テーブル13には、X方向に沿ったキャリッジ14が備えられる。キャリッジ14には、不図示のX方向ガイドが形成され、このX方向ガイドに沿って不図示の駆動装置により移動可能なクロススライド15が設置される。クロススライド15には、X方向に間隔を空けて2つ以上のワークホルダ16を備えている。
【0059】
すなわち、移動部19は、ガイド12、可動テーブル13、キャリッジ14、不図示のX方向ガイド、クロススライド15、及びワークホルダ16によって構成される。ワークWは、ワークホルダ16に保持された状態で、可動テーブル13によるY方向への移動及びクロススライド15によるX方向への移動により、加工対象箇所がプレス位置Pに位置決めされる。また、ワークWは、移動部19によって、上型3及び下型5に対して相対的に移動可能となっている。
【0060】
制御部CONTは、下型上昇駆動部17及び下型回転駆動部18の動作を制御する。下型上昇駆動部17及び下型回転駆動部18の動作は作業者による操作によって行われてもよい。制御部CONTは、下型回転位置検出部18hからの検出結果に基づいて下型回転駆動部18を制御し、下型5の回転位置(ローラ26の向き)を設定する。下型回転位置検出部18hが下型5の回転位置を検出するので、ローラ26の向きを制御部CONTにより精度よく設定することができる。なお、下型回転駆動部18は、下型回転位置検出部18hを備えなくてもよい。この場合、作業者は、目視等によって下型5の回転位置を確認し、下型回転駆動部18を適宜操作して下型5の回転位置(ローラ26の向き)を調整してもよい。また、制御部CONTは、上型下降駆動部117及び上型回転駆動部118の動作を制御する。上型下降駆動部117及び上型回転駆動部118の動作は作業者による操作によって行われてもよい。制御部CONTは、上型回転位置検出部118hからの検出結果に基づいて上型回転駆動部118を制御し、下型5の向きと同一又はほぼ同一となるように上型3の回転位置を設定する。なお、図9では、上型下降駆動部117及び上型回転駆動部118の動作を制御する制御部CONTと、下型上昇駆動部17及び下型回転駆動部18の動作を制御する制御部CONTとを別に示している。ただし、図9に示すように、2つの制御部CONTを備える形態に限定されず、1つの制御部CONTにより上型下降駆動部117、上型回転駆動部118、下型上昇駆動部17、及び下型回転駆動部18の動作を制御してもよい。
【0061】
図10は、成形加工の一例としてワークWをビーディング加工する場合の一例を示し、(A)はワークWを上型3と下型5とで挟んだ状態の図、(B)はワークWを上型3及び下型5に対して相対的に移動させた状態の図である。まず、予め、下型回転駆動部18により下型5の第2部分20の回転位置を調整し、さらに、下型5の回転位置に合わせて、上型回転駆動部118により上型3の第2部分20の回転位置を調整して、ローラ26及び溝部3aの回転方向を所望の方向に設定する。この状態で、図10(A)に示すように、上型3と下型5とによりワークWを挟み込むことにより、ワークWの一部がローラ26の形状に沿って上方に湾曲した湾曲部Waが形成される。続いて、図10(B)に示すように、プレス装置10の移動部19により、ワークWを上型3及び下型5に対して相対的に移動させることにより、ローラ26が回転し、ワークWにおいて湾曲部Waが連続したビーディング加工が施される。このビーディング加工は、ローラ26の向きに連続して形成される。
【0062】
このビーディング加工時において、移動部19によりワークWを移動させつつ、下型回転駆動部18により下型5の回転位置を変更し、かつ上型回転駆動部118により上型3の回転位置を変更することで、ローラ26及び溝部3aの向きを変えることができる。図11は、ワークWにビーディング加工を施した一例を示す図である。図11に示すように、移動部19によりワークWを移動させつつ、ローラ26及び溝部3aの向きを変えることにより、ワークWに対して連続した湾曲部Waを形成することができる。図11に示す湾曲部Waは、平面視で直線部分と曲線部分とを含んでいる。このように、ワークWを移動させつつ上型3及び下型5の回転位置を適宜変更することにより、ワークに任意の極性を含んだ湾曲部Waを容易かつ精度よく形成することができる。
【0063】
以上のように、本実施形態に係る金型構造体1及びプレス装置10によれば、第2部分20が回転駆動部(例えば下型回転駆動部18)により第1部分40に対して上下方向の軸まわりに回転可能であるため、金型であるローラ26の回転位置を自在に設定することができる。その結果、ワークWに対して所望のビーディング加工を容易かつ精度よく行うことができる。また、第2部分20が第1部分40に対して回転可能であるため、第1部分40と昇降軸方向駆動部の移動部材(例えば下型上昇駆動部17の移動部材17b)とが相対的に回転せず、第1部分40及び移動部材の摩耗又は損傷を抑制できる。
【0064】
なお、上記した実施形態では、金型であるローラ26によりワークWに対してビーディング加工を行う金型構造体1を例に挙げて説明しているが、この形態に限定されない。図12から図14の各図は、ローラの他の例を示す断面図である。なお、図12から図14において、先に説明した構成と同様の構成については同じ符号を付して、その説明を省略又は簡略化する。図12(A)に示す金型構造体1は、ワークWに対して切断加工を行う。図12(A)に示すように、上型3は、金型として切り刃104を有するローラ103を備える。ローラ103は、軸部103aによって支持部103bに回転可能に支持されている。下型5は、金型として切り刃127を有するローラ126を備える。ローラ126は、軸部26aによって支持部24に回転可能に支持されている。
【0065】
上型3におけるローラ103の切り刃104と、下型5におけるローラ126の切り刃127とは、対向した状態となっている。ワークWは、切り刃104により上面側が切り込まれ、かつ、切り刃127により下面側が切り込まれる。従って、ワークWを、上型3及び下型5に対して相対的に移動させることにより、ワークWの上面側及び下面側には連続した切り込みWbが形成される。その結果、この切り込みWbの部分からワークWを切断することができる。
【0066】
図12(B)に示す金型構造体1は、図12(A)に示す金型構造体1と同様に、ワークWに対して切断加工を行う。図12(B)に示すように、上型3は、金型として切り刃が形成されない平滑な周面を有するローラ113を備える。上型3におけるローラ113の周面と、下型5におけるローラ126の切り刃127とは、対向した状態となっている。ワークWは、切り刃127により下面側が切り込まれる。従って、ワークWを、上型3及び下型5に対して相対的に移動させることにより、ワークWの下面側には連続した切り込みWcが形成される。その結果、この切り込みWcの部分からワークWを切断することができる。
【0067】
図13に示す金型構造体1は、成形加工の1つとして、ワークWに対してオフセット加工を行う。図13に示すように、上型3は、金型として、小径部204と、大径部205と、傾斜部206とを有するローラ203を備える。傾斜部206は、小径部204と大径部205との間に形成されている。ローラ203は、軸部103aによって支持部103bに回転可能に支持されている。下型5は、金型として、小径部227と、大径部228と、傾斜部229とを有するローラ226を備える。傾斜部229は、小径部227と大径部228との間に形成されている。ローラ226は、軸部26aによって支持部24に回転可能に支持されている。
【0068】
ローラ203とローラ226とは、小径部204と大径部228とが対向し、大径部205と小径部227とが対向し、傾斜部206と傾斜部229とが対向した状態となっている。ワークWは、傾斜部206と傾斜部229との間に挟まれた部分が傾斜した状態に成形される。従って、ワークWを、上型3及び下型5に対して相対的に移動させることにより、ワークWには連続した傾斜部Wdが形成される。その結果、ワークWは、傾斜部Wdを介して面がずれた状態のオフセット加工が施される。
【0069】
図14に示す金型構造体1は、成形加工の1つとして、ワークWに対してバリ取り加工(面取り加工)を行う。図14に示すように、上型3は、金型として、幅広の周面部304を有するローラ303を備える。ローラ303は、軸部103aによって支持部103bに回転可能に支持されている。下型5は、金型として、傾斜部327を有するローラ326を備える。傾斜部327は、中央部分の大径部と両側の小径部との間の二カ所に形成されている。ローラ326は、軸部26aによって支持部24に回転可能に支持されている。
【0070】
ローラ303の周面部304と、ローラ326の傾斜部327とは、対向した状態となっている。ワークWは、切り欠き部Weが形成されており、切り欠き部Weの端部にバリ(微小な突出片)が生じている。切り欠き部Weの端部がローラ326の傾斜部327に押されることによりバリがなくなり(面取りされて)、面取り部Wfが形成される。従って、ワークWを、上型3及び下型5に対して相対的に移動させることにより、ワークWの端部には連続した面取り部Wfが形成される。その結果、ワークWは、切り欠き部Weの端部においてバリ取り加工(面取り加工)が施される。
【0071】
なお、上記した実施形態では、金型としてローラが用いられた金型構造体1を例に挙げて説明しているが、この形態に限定されない。図15及び図16の各図は、金型として、平面視で非円形金型である例を示している。なお、図15及び図16において、先に説明した構成と同様の構成については同じ符号を付して、その説明を省略又は簡略化する。図15は、ワークWをビーディング加工する場合の他の例を示し、(A)は非円形金型の平面図、(B)は非円形金型の側面図、(C)はワークを上型及び下型に対して相対的に移動させた状態の図である。
【0072】
図15(A)及び(B)に示すように、下型5は、金型として、平面視で非円形の突出金型426を備える。突出金型426は、支持部24の上面から上方に突出して設けられる非円形金型である。突出金型426は、図15(A)に示すように、平面視で長円形状となっている。突出金型426は、曲面で構成され、図15(B)に示すように、側方から見て外周が円弧状となっている。この下型5を用いてワークWをビーディング加工する場合は、まず、突出金型426の向きと溝部3aの向きとを合わせた状態で上型3と下型5とによりワークWを挟み込む。
【0073】
続いて、図15(C)に示すように、ワークWを上型3及び下型5に対して相対的に移動させることで、突出金型426によりワークWの一部に湾曲部Waが連続したビーディング加工が施される。このビーディング加工は、突出金型426の向きに連続して形成される。従って、ワークWを移動させつつ、突出金型426及び溝部3aの向きを変えることことにより、例えば、図11の湾曲部Waに相当するような連続した湾曲部WaをワークWに形成することができる。
【0074】
図16は、ワークWを切断加工する場合の他の例を示し、(A)は非円形金型の平面図、(B)は非円形金型の側面図、(C)はワークを切断している状態の図である。図16(A)及び(B)に示すように、下型5は、金型として、平面視で非円形の突出金型526を備える。突出金型526は、支持部24の上面から上方に突出して設けられる非円形金型であり、切り刃527を有している。突出金型526は、図16(A)に示すように、平面視でひし形となっている。突出金型526は、複数の平面で構成され、図16(B)に示すように、側方から見て外周が山形状となっている。
【0075】
この下型5を用いてワークWを切断加工する場合は、まず、突出金型526の向きを設定した状態で上型3と下型5とによりワークWを挟み込む。なお、上型3は、金型として、下面に平坦部を有している。上型3の平坦部503aと、突出金型526の切り刃527とは、対向した状態となっている。ワークWは、切り刃527により下面側が切り込まれる。従って、ワークWを、上型3及び下型5に対して相対的に移動させることにより、ワークWの下面側には連続した切り込みWcが形成される。その結果、この切り込みWcの部分からワークWを切断することができる。なお、図16に示す例では、上型3に金型として平坦部503aを備える例を示しているが、この構成に代えて、突出金型(例えば、下型5の突出金型526と同様の突出金型)を備える上型3が用いられてもよい。
【0076】
以上、実施形態及び他の例について説明したが、本発明は、上述した説明に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。例えば、上記した実施形態では、下型5の第2部分20が金型保持部21と中間部22とに分離可能な構成を例に挙げて説明しているが、この構成に限定されない。例えば、金型保持部21と中間部22とが一体となって固定された第2部分20を有する下型5であってもよい。この下型5であっても、第2部分20が第1部分40に対して上下方向の軸まわりに回転可能であるため、ローラ26(金型)の回転位置が自在に設定可能となり、ワークWに対して所望のビーディング加工等を容易かつ精度よく行うことができる。
【0077】
また、上記した実施形態では、プレス装置10において、移動部19により、ワークWを金型構造体1(上型3及び下型5)に対して相対的に移動させているが、この形態に限定されない。例えば、ワークWに対して金型構造体1を相対的に移動させてもよいし、ワークW及び金型構造体1の双方を移動させて両者を相対的に移動させてもよい。
【0078】
なお、上述の実施形態などで説明した要件の1つ以上は、省略されることがある。また、上述の実施形態などで説明した要件は、適宜組み合わせることができる。また、法令で許容される限りにおいて、日本特許出願である特願2018−190137、及び、上述の実施形態などで引用した全ての文献の開示を援用して本文の記載の一部とする。
【符号の説明】
【0079】
W・・・ワーク
H・・・金型ホルダ
CONT・・・制御部
1・・・金型構造体
2・・・上タレット(基台、上側基台)
3・・・上型
4・・・下タレット(基台、下側基台)
5・・・下型(金型構造体)
10・・・プレス装置
17・・・下型上昇駆動部(昇降軸方向駆動部)
18・・・下型回転駆動部(回転駆動部)
18h・・・下型回転位置検出部
20・・・第2部分
21・・・金型保持部
22・・・中間部
30・・・連結部
26・・・ローラ(金型)
31・・・ストッパ部材
40・・・第1部分
45・・・ベアリング機構
46・・・係止部
117・・・上型下降駆動部(昇降軸方向駆動部)
118・・・上型回転駆動部(回転駆動部)
118h・・・上型回転位置検出部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
【国際調査報告】