(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-501026(P2015-501026A)
(43)【公表日】2015年1月8日
(54)【発明の名称】コンテキストツールバーの表示制御方法
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0481 20130101AFI20141205BHJP
G06F 3/0485 20130101ALI20141205BHJP
G06F 3/0488 20130101ALI20141205BHJP
【FI】
G06F3/048 657A
G06F3/048 656D
G06F3/048 620
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-534934(P2014-534934)
(86)(22)【出願日】2012年11月8日
(85)【翻訳文提出日】2014年4月15日
(86)【国際出願番号】CN2012084281
(87)【国際公開番号】WO2013071835
(87)【国際公開日】20130523
(31)【優先権主張番号】201110366190.5
(32)【優先日】2011年11月17日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.iPhone
(71)【出願人】
【識別番号】514095066
【氏名又は名称】珠海金山▲辧▼公▲軟▼件有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】514095077
【氏名又は名称】珠海金山▲軟▼件有限公司
(71)【出願人】
【識別番号】514095088
【氏名又は名称】朱健
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】王▲暉▼
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA02
5E555AA29
5E555BA02
5E555BB02
5E555BC01
5E555CA12
5E555CB12
5E555DB17
5E555FA14
(57)【要約】
本発明は、コンテキストツールバーの表示制御方法に関し、次のステップを含む。(1)前記コンテキストツールバーを表示させるためのスクリーンタッチ信号を受ける。(2)前記スクリーンタッチ信号に基づいて、選択されたオブジェクトを判定する。(3)前記選択されたオブジェクトに対応するファンクションボタンを選択し、前記選択されたファンクションボタンの表示幅を積算することで全体表示幅を取得する。(4)前記全体表示幅を所定値と比較し、前記全体表示幅≦前記所定値の場合、前記コンテキストツールバーを表示し、すべての前記選択されたファンクションボタン及び前記コンテキストツールバーを閉じるためのクローズボタンを前記コンテキストツールバーに表示し、前記全体表示幅>前記所定値の場合、前記コンテキストツールバーを表示し、前記選択されたファンクションボタンのうち幾つかと前記コンテキストツールバーを閉じるためのクローズボタンを前記コンテキストツールバーに表示する。本発明は、ユーザーによるコンテキストツールバーの操作性とコンテンツの読み易さを向上させる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテキストツールバーの表示制御方法であって、
(1)前記コンテキストツールバーを表示させるためのスクリーンタッチ信号を受け、
(2)前記スクリーンタッチ信号に基づいて、選択されたオブジェクトを判定し、
(3)前記選択されたオブジェクトに対応するファンクションボタンを選択し、前記選択されたファンクションボタンの表示幅を積算することで全体表示幅を取得し、
(4)前記全体表示幅を所定値と比較し、
前記全体表示幅≦前記所定値の場合、前記コンテキストツールバーを表示し、すべての前記選択されたファンクションボタン及び前記コンテキストツールバーを閉じるためのクローズボタンを前記コンテキストツールバーに表示し、
前記全体表示幅>前記所定値の場合、前記コンテキストツールバーを表示し、前記選択されたファンクションボタンのうち幾つかと前記コンテキストツールバーを閉じるためのクローズボタンを前記コンテキストツールバーに表示し、スライドタッチ情報に呼応して、ユーザーが前記コンテキストツールバー上で行った右又は左へのスライド動作によって、前記選択されたファンクションボタンのうちどれを表示対象とするかを調整する、
表示制御方法。
【請求項2】
請求項1に記載のコンテキストツールバーの表示制御方法であって、前記コンテキストツールバーは様々な表示長さを有し、
前記全体表示幅≦前記所定値の場合、前記コンテキストツールバーの前記表示長さは、前記全体表示幅に対して比例するものとし、
前記全体表示幅>前記所定値の場合、前記コンテキストツールバーの前記表示長さは、固定される、
表示制御方法。
【請求項3】
請求項1に記載のコンテキストツールバーの表示制御方法であって、前記コンテキストツールバーは、固定された表示長さを有する、
表示制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンテキストツールバーの表示制御方法に関し、特に手のひらサイズのタッチデバイス(例えばiPhone 3, iPhone 4, HTC G11, HTC G14などの、タッチスクリーンをタッチすることで制御できるデバイス)におけるコンテキストツールバーの表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ツールバーとは、指示を実行するためのボタンの行が表示された制御バーである。ツールバー上でボタンをクリックすれば、そのボタンに関連付けられたアクションが実行される。コンテキストツールバーは、一般的なツールバーと異なり、(1)コンテキストツールバーは、メニューバーにくっついておらず、コンテキストツールバーの位置は、ドキュメント内における操作位置に依存して変化し、(2)コンテキストツールバーは、常に可視であるわけでもなく、タッチスクリーンをクリックやダブルクリック、長押しなどすることで、ドキュメント内の位置に対応する位置に出現する。現在、ドキュメントに対する操作コマンドが比較的多い(5つよりも多い)場合、コンテキストツールバーが比較的多いボタンを含むことが問題視されている。しかしながら、市場に出回っているモバイルデバイスの解像度はどれも同じではなく、低い解像度しかないモバイルデバイスではそれほど多くのボタンを表示することができず、若しくは、各ボタン毎の面積が小さくなりすぎて使い勝手の悪いものとなる。
【0003】
一般的に、上記の問題を解決する解決手段として2つの解決手段がある。
【0004】
図1に示すように、第1の解決手段としては、すべてのファンクションボタンをコンテキストツールバー上に配置することを含む。ファンクションボタンがあまりに多くてすべてのファンクションボタンを横に並べて表示できない場合は、「more」という補助ボタンがコンテキストツールバーの末尾に追加される。「more」ボタンをクリックすることで、他のファンクションボタンが表示され、コンテキストツールバーの外側のどこかをクリックすることでコンテキストツールバーは非表示となる。この解決手段は、次のような欠点を有する。他のファンクションボタンは、「more」ボタンをクリックしない限り非表示のままである。特にスクリーンが小さい場合は、小さいボタンをクリックすることはユーザーにとって困難である。ユーザーは「more」ボタンをクリックすることで他のファンクションボタンを見ることができるが、先ほどのファンクションボタンに戻るにはツールバーを閉じて再び開かなければならず使い勝手が悪い。幾度となくクリックされるようなファンクションボタンを有するツールバーに対して、ユーザーは、繰り返しツールバーを開き、そしてファンクションボタンをクリックしなければならない。
【0005】
図2に示すように、第2の解決手段としては、すべてのファンクションボタンをコンテキストツールバー上に配置することを含む。ファンクションボタンがあまりに多くて一行にすべてを表示できない場合、それらは2行に表示される。コンテキストツールバーの外側のどこかをクリックすることでコンテキストツールバーは非表示となる。この解決手段は、次のような欠点を有する。見た目が悪く、特にスクリーンが小さいモバイルデバイスでは、コンテキストツールバーを2行に表示させるとスクリーンが混雑するし冗長となる。スクリーンのスペースはなくなり、ドキュメントのコンテンツの表示が阻害される。幾度となくクリックされるようなファンクションボタンを有するツールバーに対して、ユーザーは、繰り返しツールバーを開き、そしてファンクションボタンをクリックしなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする技術的課題は、ユーザーによるコンテキストツールバーの操作性とコンテンツの読み易さを向上させるような、コンテキストツールバーの表示制御方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の技術的課題は、次のような技術的解決手段によって解決される。
【0008】
コンテキストツールバーの表示制御方法であって、
【0009】
(1)前記コンテキストツールバーを表示させるためのスクリーンタッチ信号を受け、
【0010】
(2)前記スクリーンタッチ信号に基づいて、選択されたオブジェクトを判定し、
【0011】
(3)前記選択されたオブジェクトに対応するファンクションボタンを選択し、前記選択されたファンクションボタンの表示幅を積算することで全体表示幅を取得し、
【0012】
(4)前記全体表示幅を所定値と比較し、
前記全体表示幅≦前記所定値の場合、前記コンテキストツールバーを表示し、すべての前記選択されたファンクションボタン及び前記コンテキストツールバーを閉じるためのクローズボタンを前記コンテキストツールバーに表示し、
前記全体表示幅>前記所定値の場合、前記コンテキストツールバーを表示し、前記選択されたファンクションボタンのうち幾つかと前記コンテキストツールバーを閉じるためのクローズボタンを前記コンテキストツールバーに表示し、スライドタッチ情報に呼応して、ユーザーが前記コンテキストツールバー上で行った右又は左へのスライド動作によって、前記選択されたファンクションボタンのうちどれを表示対象とするかを調整する。
【0013】
前記コンテキストツールバーは様々な表示長さを有する。前記全体表示幅≦前記所定値の場合、前記コンテキストツールバーの前記表示長さは、前記全体表示幅に対して比例するものとする。前記全体表示幅>前記所定値の場合、前記コンテキストツールバーの前記表示長さは、固定される。
【0014】
前記コンテキストツールバーは、固定された表示長さを有する。
【発明の効果】
【0015】
上述の解決手段から判るように、本発明は、次のようなアドバンテージを有する。スライドタッチによってファンクションボタンの表示態様を調整することができる。背景部で説明した第1の解決手段と比較して、本発明では、ファンクションボタンを行き来させるように簡単に表示できる。背景部で説明した第2の解決手段と比較して、すべてのファンクションボタンが一行(又は一列)に表示されるわけではないという問題が解決されるので、コンテキストツールバーがドキュメントをそれほど阻害することもなく、見た目が良い。数多くクリックされるようなボタンを1つ以上有するコンテキストツールバーについて言えば、「close」ボタンが追加されているので、ユーザーは、コンテキストツールバーを繰り返し開く必要がなくなる。ユーザーは、ファンクションボタンを繰り返しクリックする動作を終えた後に、単純に「close」ボタンを押して、コンテキストツールバーを閉じればよい。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1は、背景の第1の解決手段を示す。
【0017】
図2は、背景の第2の解決手段を示す。
【0018】
図3は、本発明に基づくコンテキストツールバーのスライドタッチの動作を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
コンテキストツールバーの表示制御方法は、以下を含む。
【0020】
(1)コンテキストツールバーを表示させるためのスクリーンタッチ信号を受ける。
【0021】
例えば、スクリーンタッチ信号は、スクリーン上で行われた、ドキュメント内における、素早くなされたダブルクリックや長押し、あるいはその他の操作である。
【0022】
(2)スクリーンタッチ信号に基づいて、選択されたオブジェクトを判定する。
【0023】
例えば、スクリーン上で行われたダブルクリックや長押し、或いはその他の操作の操作位置に対応するオブジェクトが画像であった場合、その画像が選択されたオブジェクトとなる。スクリーン上で行われたダブルクリックや長押し、或いはその他の操作の操作位置に対応するオブジェクトがテキストであった場合、そのテキストが選択されたオブジェクトとなる。
【0024】
(3)選択されたオブジェクトに対応するファンクションボタンを選択し、選択されたファンクションボタンの表示幅を積算することで全体表示幅を取得する。
【0025】
例えば、選択されたオブジェクトが画像であった場合、一般的に、拡大、保存、閲覧、コピー、ペースト、及び、プロパティといったファンクションボタンが必要とされる。選択されたオブジェクトがテキストであった場合、一般的に、コピー、切り取り、ペースト、選択、すべて選択といったファンクションボタンが必要とされる。当然ながら、すべてのファンクションボタンとオブジェクトとの対応関係は開発者によって予め決定されている。必要であれば、更に異なるファンクションボタンが異なるオブジェクト向けに用意される。
【0026】
(4)全体表示幅を所定値と比較する。全体表示幅≦所定値の場合、コンテキストツールバーを表示し、すべての選択されたファンクションボタン及びコンテキストツールバーを閉じるためのクローズボタンをコンテキストツールバーに表示し、全体表示幅>所定値の場合、コンテキストツールバーを表示し、選択されたファンクションボタンのうち幾つかとコンテキストツールバーを閉じるためのクローズボタンをコンテキストツールバーに表示し、スライドタッチ情報に呼応して、ユーザーがコンテキストツールバー上で行った右又は左へのスライド動作によって、選択されたファンクションボタンのうちどれを表示対象とするかを調整する。
【0027】
具体的には、ステップ(4)の所定値は、スクリーンのサイズに基づいて決定され得る。例えば、コンテキストツールバーが水平に表示される場合、所定値=a×スクリーンの横寸法、ただし、0<a<1となる。コンテキストツールバーが垂直に表示される場合、所定値=b×スクリーンの縦寸法となる。
【0028】
美的な観点から、本発明の発明者は、コンテキストツールバーの表示について次のような設計を提案する。全体表示幅≦所定値であれば、コンテキストツールバーの表示長さ(L)は、全体表示幅(H)に対して比例するものとし、例えば、L=r×H+c、ただし、r≧1、c≧0である。全体表示幅>所定値であれば、コンテキストツールバーの表示長さは、固定される。当然ながら、コンテキストツールバーの表示長さは、常に固定値としてもよい。
【0029】
本発明は、上述した実施形態に限定されない。実施例から容易に導き出される均等物は、本発明の範囲に含まれる。
【国際調査報告】