(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-501585(P2015-501585A)
(43)【公表日】2015年1月15日
(54)【発明の名称】自動車用の光学的手段
(51)【国際特許分類】
H04N 5/225 20060101AFI20141212BHJP
G03B 15/00 20060101ALI20141212BHJP
G03B 17/56 20060101ALI20141212BHJP
G03B 17/02 20060101ALI20141212BHJP
B60R 1/00 20060101ALI20141212BHJP
【FI】
H04N5/225 D
G03B15/00 S
G03B17/56 A
G03B17/02
B60R1/00 A
H04N5/225 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-536115(P2014-536115)
(86)(22)【出願日】2012年10月11日
(85)【翻訳文提出日】2014年4月18日
(86)【国際出願番号】DE2012100318
(87)【国際公開番号】WO2013056700
(87)【国際公開日】20130425
(31)【優先権主張番号】102011116388.7
(32)【優先日】2011年10月20日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】508097870
【氏名又は名称】コンチネンタル オートモーティヴ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Continental Automotive GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100173521
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 淳司
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】トメスク・ヴィクトル
【テーマコード(参考)】
2H100
2H105
5C122
【Fターム(参考)】
2H100AA33
2H100BB11
2H100CC04
2H105AA03
2H105EE35
5C122DA14
5C122EA54
5C122EA55
5C122FB03
5C122FC01
5C122FC02
5C122GE11
5C122GE18
(57)【要約】
本発明は、フロントガラス(1)の後ろの車内に配置されている、電磁線(8)を捕捉するための、結像システムと画像撮影エレメントを包含する少なくとも一つの光学的モジュール(2)、並びに、その上に画像評価用エレクトロニクスが配置され、少なくとも一つの光学的モジュール(2)と電気的に接続されている少なくとも一枚の配線基板(5)を包含する光学的手段、並びに、カメラに関するが、該少なくとも一枚の配線基板(5)は、フロントガラス(1)に対して本質的に平行に配置されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を包含する電磁線(8)を捕捉するための少なくとも一つの光学的モジュール(2)、
− 電磁線(8)を結像するための結像システムと
− 結像システムによって結像された電磁線を捕捉するための電磁線に感応する面を備えた画像撮影エレメント
並びに、
− その上に画像評価用エレクトロニクスが配置され、少なくとも一つの光学的モジュール(2)と電気的に接続されている少なくとも一枚の配線基板(5)を包含するフロントガラス(1)の後ろに配置される自動車用の光学的手段であって、該少なくとも一枚の配線基板(5)が、本質的にフロントガラス(1)と平行に配置される
ことを特徴とする光学的手段。
【請求項2】
少なくとも一枚の配線基板(5)が、フロントガラス(1)の後ろの光学的モジュール(2)の捕捉領域の脇に配置される、但し、該捕捉領域とは、そこを通して光学的モジュール(2)が電磁線(8)を補足するフロントガラス(1)の一領域である
ことを特徴とする請求項1に記載の光学的手段。
【請求項3】
該少なくとも一枚の配線基板(5)が、少なくとも一つの切り欠き部(7)を備えた構成であり、
該光学的モジュール(2)が該切り欠き部(7)を通して電磁線(8)を捕捉できるように、該光学的モジュール(2)が、配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の光学的手段。
【請求項4】
該光学的モジュール(2)が、少なくとも一枚の配線基板(5)の少なくとも一つの切り欠き部(7)に部分的に入り込むように、該光学的モジュール(2)が配置されていることを特徴とする請求項3に記載の光学的手段。
【請求項5】
少なくとも一枚の配線基板(5)が、フロントガラス(1)に対して平行に配置されていることを特徴とする先行請求項のうち何れか一項に記載の光学的手段。
【請求項6】
該光学的手段が、その中に少なくとも一枚の配線基板(5)と少なくとも一つの光学的モジュール(2)が配置されているハウジング(10)を包含していることを特徴とする先行請求項のうち何れか一項に記載の光学的手段。
【請求項7】
該光学的モジュール(2)が、調節自在な支持手段(11;12;13)を介して、光学的モジュール(2)の捕捉角度(α)を該支持手段(11;12;13)によって変更できるようにハウジング(10)と接続されていることを特徴とする請求項6に記載の光学的手段。
【請求項8】
先行請求項のうち何れか一項に記載の光学的手段を包含する自動車用のカメラ。
【請求項9】
請求項1から7の何れか一項に記載の光学的手段、或いは、請求項8に記載のカメラが、搭載されていることを特徴とする自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、好ましくは自動車の車内においてフロントガラスの後方に配置される、自動車用の光学的手段に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のドライバー・アシスタント・システムでは、車両周辺部を掌握するため、例えば、車両周辺に存在している様々なオブジェクトを認識するカメラとして、光学的手段を頻繁に採用している。
【0003】
該カメラは、通常、車両のフロントガラスの後ろに配置され、これを介して走行方向に向けられている。その例としては、オブジェクト、障害物、並びに、車線マーク認識用の車両用カメラ、夜視カメラ、ならびに、光学的距離センサーとしてのステレオ・カメラなどが挙げられる。
【0004】
車載カメラは、通常、レンズとレンズの光学軸に対して垂直に配置された感光性の画像センサーを包含している。その際、レンズの光学軸は、車両前方の対応する領域を捕捉できるように、本質的に水平にセットされている。
【0005】
カメラをフロントガラスの後ろに配置する場合において、特に、更なるセンサーもフロントガラスの後ろに配置する場合において、ドライバーの視野を極度に制限しないようにするため、並びに、車内の制限ある取付空間を節約するため、車載カメラは、コンパクト、且つ、空間を節約できるように構成され、且つ、車内に配置されなければならない。
【0006】
特許文献1は、この要求を満たすために、レンズの光学軸の下方の取付空間を、画像評価に必要な画像評価用エレクトロニクスを配置するために、用いている。そのため、特許文献1は、その上に配置されている画像センサーを備えた第一配線基板をレンズの後ろ、且つ、その光学軸に対して垂直に配置し、画像評価用エレクトロニクスを備えた第二配線基板をレンズの下、且つ、その光学軸に対して水平に配置することを提案している。しかし、この提案の配置の大きな欠点は、レンズの後ろの取付空間が画像センサーの配置に尚も必要であること、並びに、画像評価用エレクトロニクスが、個別の配線基板に配置されていることである。これには、手間がかかるため、価格も上昇する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】ドイツ特許第10237606号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
よって本発明の課題は、可能な限り取付空間を節約できるコンパクトな構成の自動車用の光学的手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この課題は、請求項1の特徴を持つ光学的手段、並びに、請求項8の特徴を持つカメラによって解決される。本発明の更なる実施形態、並びに、発展形態は、従属請求項から得られるが、各特徴を組み合わせること、更には各特徴の更なる発展形態も考え得る。
【0010】
本発明の基本となるアイデアは、レンズ、乃至、結像システム、並びに、画像センサー、乃至、画像撮影エレメントを包含する光学的モジュールと、その上に画像評価用エレクトロニクスが配置されている配線基板を備えた光学的手段を、該光学的モジュールが、見通すことのできる切り欠き部、或いは、穴を該配線基板に設けた構成とすることである。この際、画像評価用エレクトロニクスを備えた配線基板は、非常に場所を節約しつつ、フロントガラスに対して本質的に平行に、車内に配置されることができる。光学的モジュールは、該配線基板と電気的に接続されており、好ましくは、共通のハウジング内に配置されている。本発明では、配線基板は、切り欠き部は設けずに、光学的モジュールの視野領域の脇に、フロントガラスに対して平行に配置することも可能である。これによっても、非常に場所を節約する構成が得られる。
【0011】
本発明に係る手段は、電磁線を捕捉する役割を担う少なくとも一つの光学的モジュールを包含している。該光学的モジュールは、少なくとも一つの結像システムと少なくとも一つの画像撮影エレメントを包含している。
【0012】
ここで言う、結像システムとは、好ましくは、一枚あるいは複数枚のレンズと他の光学的な電磁線形成エレメント/電磁線偏向エレメントを有している組みレンズであることができる。結像システムは、特に電磁線、特に好ましくは、車両前方の周辺部からの電磁線を、画像撮影エレメント上に、或いは、結像システムよりも後ろにある画像レベルに投影する役割を担っている。尚、該電磁線は、可視のスペクトル領域の電磁線、及び/或いは、赤外領域、及び/或いは、紫外領域の電磁線であることが好ましい。
【0013】
画像撮影エレメントは、好ましくは、感光性半導体センサーであり、例えば、電磁線に対して感度を有する面を備えたCCD画像センサーやCMOS画像センサーなどである。該画像撮影エレメントは、特に好ましくは、結像システムによって投影された電磁線の捕捉、並びに、捕捉された電磁線に基づいて電気シグナルを発生させる、及び/或いは、出力する役割を担っている。
【0014】
結像システムが、通常、重ねられたレンズとして組みレンズハウジング内に配置されている一枚或いは複数枚のレンズを包含する組みレンズとして構成されている場合は特に、該結像システムと画像撮影エレメントは、共通のハウジングを有して構成されている、例えば、画像撮影エレメントが、組みレンズハウジング内に内蔵されていることも可能である。
【0015】
該光学的手段は、更に、その上に画像評価用エレクトロニクスが配置されている少なくとも一枚の配線基板も包含している。
【0016】
画像評価用エレクトロニクスとは、好ましくは、光学的モジュールによって捕捉された電磁線、乃至、画像撮影エレメントによって発生された電気的シグナルの評価を担う電子的手段である。電子的手段とは、例えば、画像処理アルゴリズムを実施する電子回路とマイクロプロセッサーである。
【0017】
その上に画像評価用エレクトロニクスが配置されている配線基板は、特に好ましくは、画像撮影エレメントと電気的に接続されている。その際、電気的接続は、好ましくは、フレキシブルなケーブルやベルト状配線によって実施される。配線基板は、例えば、PCB配線基板(Printed Circuit Board)であることができる。
【0018】
その上に画像評価用エレクトロニクスが配置されている配線基板は、本発明では、好ましくは、少なくとも一つの切り欠き部、特に好ましくは、円形、乃至、角ばった切り欠き部、穴の形状を有する切り欠き部を有する構成、或いは、配線板内に貫通口が設けられた構成となっている。
【0019】
該配線基板は更に、自動車のフロントガラスに対して本質的に平行、特に好ましくは、フロントガラスに直接、或いは、わずかな間隔を置いて配置される。フロントガラスに対しての、或いは、これの後ろでの本質的に平行な配置とは、好ましくは、フロントガラス対して正確に平行であることを意味しているが、平行方向からの一定割合のずれ、例えば、角度+/−10°程度のずれは、可能である。平行な配置からのずれは、例えば、その後ろに光学的手段が配置されている自動車のガラス、具体的には、フロントガラスの傾き角度が異なっていると言う理由から必要になり得る。即ち、フロントガラスのガラスの傾き、特に、ガラスの上部の傾きが、20°から35°の範囲であるため、本発明に係る光学的手段を対応させる必要がある。
【0020】
本発明の光学的手段の光学的モジュールは、特に、配線基板に少なくとも一つの切り欠き部が設けられている場合は、該光学的モジュールは、電磁線を、配線基板の該少なくとも一つの切り欠き部を通過して捕捉する、言い換えれば、該光学的モジュールは、フロントガラスへ、詳しくは、車両前方の周辺部へ向けられた視野方向を有しており、配線基板を見通す構成となっている。要するに、該光学的モジュール内、或いは、結像システム内へ到達する電磁線は、配線基板の切り欠き部を通って進入してくる。
【0021】
その上に画像評価用エレクトロニクスが配置されている配線基板は、本発明では特に、捕捉領域の脇において、詳しくは、光学的モジュールの視野外において、フロントガラスと平行に配置されることも可能である。捕捉領域とは特に、その領域を介して光学的モジュールが、例えば、車両周辺部からの電磁線を捕捉するフロントガラスの領域のことである。この領域は、視界領域、或いは、視野領域とも呼ばれることも多々ある。この際、配線基板は、例えば、光学的モジュールの捕捉領域の脇に配置されることができる、具体的には、例えば、捕捉領域の上方、下方、及び/或いは、側方にずらして、本質的にフロントガラスに対して平行に配置される。捕捉領域外、且つ、フロントガラスに対して本質的に平行な配線基板の配置においては、該配線基板に切り欠き部を設ける必要はない。
【0022】
本発明に係る光学的手段の特別な実施形態では、該光学的モジュールは、光学的モジュールが部分的に少なくとも一つの配線基板の少なくとも一つの切り欠き部内にはまる、或いは、貫通するように配置されている。この場合、該配線基板は、例えば、わずかな間隔をおいてフロントガラスの後ろに配置され、光学的モジュールは、車の内部の方向から部分的に、該配線基板の少なくとも一つの切り欠き部を通ってフロントガラスの方向へ差し込んで配置されている。
【0023】
本発明に係る光学的手段のある好ましい実施形態においては、画像評価用エレクトロニクスを備えた配線基板は、正確にフロントガラスに対して平行に、且つ、フロントガラスに対して可能な限りわずかな間隔をもって、例えば、フロントガラスと、配線基板が設けられているハウジングエレメント、及び/或いは、支持エレメントとの間に、配置されている。
【0024】
本発明に係る光学的手段のある他の好ましい実施形態においては、該光学的手段は、少なくとも一つのその中に特に、画像評価用エレクトロニクスが配置されている配線基板と光学的モジュールが設けられているハウジングを包含している。該ハウジングは、この場合、フロントガラスの直接、例えば、接着によって、及び/或いは、これ専用に構成されフロントガラスに固定されている支持手段によって固定されることができる。
【0025】
本発明に係る光学的手段の好ましい実施形態では、光学的モジュールは、調節自在な支持手段によって、光学的手段のハウジングと接続されている、或いは、該ハウジング内に配置されている。調節自在な支持手段とは、例えば、機械的に調節できる支持手段のことである。この際、支持手段は、好ましくは、支持手段によって、光学的モジュールの捕捉角度を調整できるように構成されている。ここで言う捕捉角度とは特に、光学的モジュールの光学軸の水平線に対する角度、乃至、水平に対する向きであると解釈できる。尚、捕捉角度の設定は、例えば、光学的モジュール、或いは、光学的手段の観察領域の変更、及び/或いは、その後ろに光学的手段が配置されているフロントガラスの傾き角に対する光学的手段の調節の役割を担う。
【0026】
本発明に係る光学的手段のこの実施形態では、該光学的手段を、フロントガラスの後ろへの配置において、該手段のそれぞれの取付条件に対して、及び/或いは、それぞれのフロントガラスの傾きに対してより容易に調節できる。これにより、好ましくは、光学的手段の様々な車両タイプ、或いは、取付状況に対する特別な実施形態を用意する必要が無くなり、該光学的手段を非常に多様に採用することができるようになる。
【0027】
本発明に係る該光学的手段は、自動車用のカメラ内に配置されることが好ましい。
【0028】
他の長所やオプション的実施形態は、明細書内の説明、及び、図によって開示される。実施例を図に簡略的に示し、以下に詳しく説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明に係る光学的手段の好ましい実施形態の概略的な側面図
【
図2】本発明に係る光学的手段の光学的モジュール2へ進入する電磁線を視点から例示した図
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1は、本発明に係る光学的手段の好ましい実施形態の概略的な側面図である。該光学的手段は、車両のフロントガラス1の後ろに配置されており、共通のハウジング内に収められる、結像システムと画像撮影エレメントを包含する光学的モジュール2を、包含している。光学的モジュール2の光学軸3は、本質的に水平に向けられているが、ここで言う「本質的に水平」には、真に水平である方向4に対して傾き角α = +/− 45°まで含まれる。光学的手段は更に、その上に画像評価用エレクトロニクス(図示せず)が配置されている配線基板5も包含している。その上に画像評価用エレクトロニクスが配置されている配線基板5は、画像撮影エレメントと電気的に接続されている。電気的接続は、この場合、光学的モジュール2と配線基板5の間に配置されているフレキシブルなケーブル6を介して実施される。該ケーブル6は、光学的モジュール2内において、例えば、その上に画像撮影エレメントが配置されている配線基板と接続されていることができる。
【0031】
その上に画像評価用エレクトロニクスが配置されている配線基板5は、本発明では、少なくとも一つの切り欠き部7を、ここでは、穴の形状を有する切り欠き部7を有する構成、要するに、配線板5内に貫通口が設けられた構成となっている。
【0032】
配線基板5は更に、フロントガラス1に対して平行に、この場合、フロントガラス1からわずかな間隔をもって、配置されている。
【0033】
本発明の光学的手段の光学的モジュール2は、該光学的モジュール2が、電磁線8を、配線基板5の該少なくとも一つの切り欠き部7通過して捕捉する、言い換えれば、該光学的モジュール2が、観察方向、或いは、フロントガラス1上の、及び/或いは、車両前方の周辺部の観察領域9に向けられるように、配置されている。即ち、該光学的モジュール2内、或いは、該光学的モジュール2の結像システム内へ到達する電磁線8は、配線基板5の切り欠き部7を通って進入してくる。
【0034】
図1に示すような光学的手段は更に、その中に配線基板5と光学的モジュール2が配置されているハウジング10も包含している。該ハウジング10は、この場合、フロントガラス1に直接、例えば、接着により固定されている。
【0035】
光学的モジュール2は、
図1の例では、調節自在な支持手段を介して光学的手段のハウジング10と接続されている、或いは、該ハウジング10内に配置されている。調節自在な支持手段とは、この場合、光学的モジュール2とハウジング10間の接続エレメント11、スプリング12、並びに、調節ネジ13を包含する機械的に調節できる支持手段のことである。この際、該支持手段は、特に好ましくは、支持手段の調節ネジ13によって、光学的モジュール2の捕捉角度αを調整できるように構成されている。尚、捕捉角度αの設定は、例えば、光学的モジュール2、或いは、光学的手段の観察領域9の変更、及び/或いは、その後ろに光学的手段が配置されているフロントガラス1の傾き角に対する光学的手段の調節の役割を担う。
【0036】
更なる構成部品として、
図1の光学的手段では、光学的モジュール2とハウジング10の間に、散乱光シェード14が配置されている。
【0037】
図2には、本発明に係る光学的手段が、光学的手段の光学的モジュール2へ進入する電磁線の視点から例示されている。
図2は、ここでは、円形の切り欠き部7を有する配線基板5を示している。該光学的モジュール2は、配線基板5の後ろ、且つ、本発明では、配線基板5の切り欠き部7を見通せるように、言い換えれば、電磁線8(
図2には、示されていない)を、該切り欠き部7を介して捕捉できるように構成されている。
図2の光学的手段は、例えば、
図1に示す如く、ハウジング10を包含し、且つ、車両のフロントガラス1の後ろに直接、特に好ましくは、該配線基板5が、本質的に、フロントガラス1に対して平行にセットされるように、配置されている。
【0038】
図1と
図2の光学的手段は、本発明では、車両カメラとして実施されることができ、更なるエレメント、例えば、支持手段、乃至、固定手段、並びに、更なる電子装置への電気的接続手段を包含することができる。光学的手段並びに構成部品は、複数部品から構成され、
図1や2とは異なる形状、並びに、形態を有することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 フロントガラス
2 光学モジュール
3 光学軸
4 水平方向
5 配線基板
6 電気的接続
7 切り欠き部
8 電磁線
9 観察領域
10 ハウジング
11 接続エレメント
12 スプリング
13 調節ネジ
14 散乱光シェード
α 捕捉角度
【国際調査報告】