特表2015-502204(P2015-502204A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2015-502204UV照射による活性種の溶媒生成システムと方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-502204(P2015-502204A)
(43)【公表日】2015年1月22日
(54)【発明の名称】UV照射による活性種の溶媒生成システムと方法
(51)【国際特許分類】
   A61L 2/18 20060101AFI20141219BHJP
   C02F 1/32 20060101ALI20141219BHJP
   A61L 2/22 20060101ALI20141219BHJP
   A61L 2/20 20060101ALI20141219BHJP
【FI】
   A61L2/18
   C02F1/32
   A61L2/22
   A61L2/20
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-542372(P2014-542372)
(86)(22)【出願日】2012年11月13日
(85)【翻訳文提出日】2014年7月14日
(86)【国際出願番号】US2012064756
(87)【国際公開番号】WO2013074481
(87)【国際公開日】20130523
(31)【優先権主張番号】61/561,401
(32)【優先日】2011年11月18日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】506190555
【氏名又は名称】ゴジョ・インダストリーズ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100082647
【弁理士】
【氏名又は名称】永井 義久
(72)【発明者】
【氏名】グレイ,ロバート・エル
【テーマコード(参考)】
4C058
4D037
【Fターム(参考)】
4C058AA02
4C058AA05
4C058AA06
4C058AA12
4C058AA28
4C058AA29
4C058AA30
4C058BB07
4C058JJ07
4C058JJ08
4C058JJ21
4C058JJ22
4C058JJ28
4D037AA01
4D037BA18
(57)【要約】
物品の衛生化システムは、122〜230nmの間の任意の光周波数の紫外線を放射を含んでいる。物品のまわりに散布され、紫外線投射光と交差する溶媒も備える。溶媒は周波数光と反応し、活性酸素種を生成し、物品上の病原菌を無菌化する。特定の光周波数も使用されが、異なる溶媒との組み合わせで使用される場合もある。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
122〜230nmの間の任意の光周波数で物品に向かい照射される紫外線光;及び
前記物品のまわりに散布され、紫外線照射光と交差する溶媒であって前記溶媒は、前記周波数の光と相互作用し、物品上の病原菌をせん滅する活性酸素種を生成する溶媒を備えた物品の衛生化システム。
【請求項2】
前記紫外線光を保持し前記溶媒を含み、部分的に閉じられているチャンバーをさらに備える請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記溶媒は、空気、酸素、水、アルコール、水とアルコールの混合及び窒素からなる群の中から選ばれたものである請求項2記載のシステム。
【請求項4】
前記溶媒は、少なくとも二つの置換成分から成り、うち一つは窒素ガスであることを特徴とする請求項2記載のシステム。
【請求項5】
前記光の周波数は、180〜195nmの間である請求項2記載のシステム。
【請求項6】
前記溶媒は、少なくとも二つの置換成分からなり、うち一つは窒素ガスであって、光周波数は180〜195nmの間である請求項2記載のシステム。
【請求項7】
他方の置換成分はアルコールであって、前記光周波数は180nmである請求項6記載のシステム。
【請求項8】
前記光周波数は、195〜230nmの間である請求項2記載のシステム。
【請求項9】
前記溶媒は少なくとも二つの置換成分から成り、うち一つは窒素がであって前記光周波数が195〜230nmの間である請求項2記載のシステム。
【請求項10】
前記溶媒は、真空UV光に露光する事前処理をされた水である請求項2記載のシステム。
【請求項11】
前記溶媒を前記一部が閉じられたチャンバー内に散布するノズルをさらに備える請求項2記載のシステム。
【請求項12】
前記ノズルは前記溶媒を微粒子化する圧電素子からなることを特徴とする請求項11記載のシステム。
【請求項13】
前記溶媒は、十分な窒素であって、前記光周波数は約188である請求項2記載のシステム。
【請求項14】
光周波数を122〜230nmの間の任意の紫外線光を物品に向かい照射するもの;及び、
物品及び前記紫外線光のまわりを溶媒で処理するものであって、前記溶媒及び前記紫外線光の混合が活性酸素種を生成し物品上の病原菌と接触し殺菌する物品の衛生化方法。
【請求項15】
少なくとも一部に前記紫外線光と前記溶媒を封入するチャンバーであって、物品を出し入れできる開口を少なくとも一つ有する前記チャンバーを備える請求項14記載のシステム。
【請求項16】
さらに前記チャンバー内を通して物品を搬送する請求項14記載の方法。
【請求項17】
前記少なくとも一つの前記紫外線光又は前記溶媒の濃度を選択された病原菌の効果的な殺菌に向けさらに最適化調整する請求項15記載の方法。
【請求項18】
第二の溶媒を前記物品に対して処理し、第一及び第二の溶媒並びに前記紫外線光は活性酸素種をさらに生成する請求項17記載の方法。
【請求項19】
紫外線光の周波数を180〜195nmの間にさらに調整する請求項15記載の方法。
【請求項20】
撓み自在の薄板でカバーされている少なくとも一つの開口を有するチャンバーをさらに備える請求項15記載の方法。
【請求項21】
周波数約188nmの紫外線光を物品に向けて照射し;及び
窒素溶媒を前記物品に十分に与える処理をさらに含む請求項15記載の方法。
【請求項22】
前記請求項14の処理は、前記溶媒をノズルから散布し液滴を形成させ前記紫外線光に露光される処理からなる請求項14記載の方法。
【請求項23】
前記請求項22の処理は、前記溶媒を圧電素子ノズルから散布し微粒子状の液滴を形成させ前記紫外線光に露光する処理からなる請求項22記載の方法。
【請求項24】
前記溶媒を真空UV光に露出させる事前処理をさらに含む請求項14記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衛生化システムに関する。より詳細には、有害な病原菌の殺菌能を有する活性種を生成する衛生化システムに関するものである。具体的には、本発明は、衛生化システム及び関連する方法に関するものであって、選択された光周波数の真空紫外線(VUV)および/または遠紫外線(FUV)を液体溶媒と共に使用し、任意に、所定のガスを使用し、高い抗菌性作用を生成するものである。
【背景技術】
【0002】
当該技術分野では、石鹸と水を利用して人の手やその他の洗浄対象物上のバイ菌を効果的に殺菌したり減菌したりすることについては、よく知られている。病院や食物の準備段階にバイ菌を最小化することは、非常に重要であり、病気や他の有害な病原菌の広まりを最小化する。これは、患者や顧客の健康を確保するために、バイ菌のさらなる伝搬を防止するために行われる。
【0003】
しかし、病原菌やバイ菌は従来の衛生化方法に対してより耐性を持つようになり、他の病原菌/バイ菌の殺菌方法が開発されつつある。実際、紫外線領域のある光周波数の使用は見込みがあることが示されてきた。共通のアプローチは、UV光のうちUVC波長(ピーク=254nm)を使用することである。しかしながら、250nmを超えるUVC光の使用は、長時間の露出により人の皮膚や物品に劣化が生じるという欠点がある。よく記されているように、これらの波長の長い(250nm及びそれより上)光は、焼けを起こすことがあり、皮膚がんの発生原因となったり、他の疾病の原因となったりする。UVC波長光の被曝は、DNAを直接損傷するとも報告されている。比較的波長の長いUVC(対VUVとFUV<230nm)は、バジル皮膚細胞にも到達し、特にUVに敏感な同細胞にDNAの損傷を引き起こすのである。
【0004】
衛生化へのFUV使用は、従来にも報告されてきたが、その有効性は透過できるところに限定され、UV光線の直射光線上にあることを要する。換言すると、UV光線は、皮膚の皺やたるみにより透過できず、ここの病原菌は、紫外線から遮蔽され、このようだから、目的物体上のすべての病原菌の殺菌という紫外線光効果は消滅するのである。
【0005】
時々、UV光と合わせて過酸化水素を使用することも知られているが、過酸化水素は、皮膚の炎症を生じない濃度では効果が十分でない。さらに、過酸化水素水の輸送、保存安定性及び取扱は制御できない環境への広範な実装さには複雑なのである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
VUVにより直接水を殺菌することが報告されている。このようなシナリオでは、VUV光の露光する経路を取るように水が供給され、水の中に高いレベルの活性種が生成される。しかし、VUV及び/又はFUVと合わせて液溶媒を衛生化液へ有用に転換させることついては知られていない。
【0007】
衛生化システム技術では、選択された紫外線光振動数と、合わせて溶媒を使用し、活性種の数と反応性の双方を増加させる。その上、衛生化される対象の物を損傷しない紫外線光波長を利用する要請があり、商品を損傷せず、等級を劣化させない溶媒を使用するのである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述したように、本発明は、UV照射によって溶媒に活性種を生成させる方法とシステムを提供するところに第一の特徴がある。
【0009】
本発明の次の特徴は、試料に投射され、光周波数を120〜133nmの間の任意の周波数とし、物品に向かって投射される紫外線光及び物品のまわりへ散布され、投射された紫外線光と交差し、光周波数との相互作用により活性酸素種を生成し、物品上の病原菌をせん滅する溶媒から成る物品を衛生化するシステムを提供することにある。
【0010】
本発明の追加の特徴は、122〜230nmの間の任意の光周波数を持つ紫外線を照射し、溶媒と紫外線光を合わせて活性酵素種を生成し商品上の病原菌と接触し殺菌する、物品と紫外線に溶媒処理をすることから成る物品を衛生化する方法を提供することにある。
【図面の簡単な説明】
【0011】
本発明のこの及び他の利点と特徴は、以下の記述、末尾に添付されている特許請求の範囲及び添付図面によりよく理解される。ここで:
図1】本発明の概念に従った物品を衛生化するシステムの概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1を参照すれば、物品の衛生化システムは凡そ数字の10で表される。物品12は、衛生化を必要とされているすべての対象物がこれで表され、システム10内に置かれる。 物品12は、医療器具;家庭用品;プレート;食糧を用意する装置;動物や人間の手足等の皮膚表面を含む表面;衣服;おもちゃ及び病原菌が繁殖する環境に頻繁にさらされる他のあらゆる物体と考えてよい。
【0013】
システム10は、手動又は自動化システムで物品12が搬入されるチャンバー14を含む。特に搬入コンベア16は、チャンバー14の一方の側に設置され、コンベアは電動化され、又は、他の場合には、ある位置からチャンバーの入り口まで物品を移動するように操作される。チャンバー14の反対側には、搬出コンベア18が設置され、こちらも物品をチャンバーから搬出するように電動化されることもある。チャンバー14には、任意の数の天井、側面、正面及び/又は背面のチャンバー・パネル20を含み、少なくともチャンバーが一部は閉じられている。チャンバー・パネル20は、パネルのいずれかにチャンバー入口を備え、物品12の搬入及び/又は搬出を可能とする。チャンバー入口24は、密閉環境を維持しつつ、物品の搬入と搬出が可能となるように撓み自在の薄板26でカバーされている。チャンバーは物品12を受入れるに足るサイズに構成される。
【0014】
チャンバー14は、内部コンベア28を備え、コンベア28は、コンベア入口16及びコンベア出口18の間に挟まれ、チャンバー内の物品12の連続輸送を可能とする。コンベア16,18及び28は、電動化されることもあるし、マニュアルで操作されることもある。
【0015】
チャンバー14内では紫外線(UV)光源30がどこでも維持されている。ただ一つの光源が図では示されているが、当業者であれば、「光源」は、チャンバー14内に戦略的に配置されている複数の光源とされることを理解できる。光源30は、所定の周波数波長のものが生成される。本実施態様では、光源30は、122から230nmの間の光波周波数を生成する。他の実施態様では、この範囲は約180から約195nmの間にフォーカスされた範囲のものもある。他の実施態様では、約188nmという特定の波長が使用される。殆どの実施例では、選択された周波数に±1nmの狭い幅の紫外線光が利用される。また、複数の光源が使用されるならば、同一の又は上記の異なる周波数のものが各々の特定の光源として使用することもできる。例えば、ある光源は特定の188nmの波長を供給し、一方でもう一つの光源は、より広い幅の122から230nmの間の周波数を提供することもできる。
【0016】
リザーバ31はチャンバー14に伴って又はその外に配置されるとしてもすぐそばに置かれる。リザーバ31は、空気、水、窒素、過酸化水素等を様々な濃度の溶媒を保存する。いくつかの実施態様では、リザーバはいくつかの区画に分けられ、異なるタイプの溶媒を含むことがある。例えば、リザーバ31Aは、空気を、31Bは窒素を含む。各リザーバは、他端にノズル34A/Bを備える供給ライン32と接続され、各ノズルは選択された溶媒を閉じられたチャンバー内14に供給する。当業者であれば、ノズル34は溶媒を水流、スプレイ、ミスト又はあらゆる方法で溶媒を供給するように構成され、結果、チャンバー14内に溶媒を広く散布することがわかる。これは、ノズルの出口サイズを調整することでなせる。ノズル34は、溶媒をピコレベルサイズで液滴化する圧電素子34‘と合体されることもある。実際、液滴は微粒子と云われる。これらの小さな液滴は、より活性化された活性種を生成することができ、システム10の清浄効果を大いに向上させる。ノズルは光源の近くに配置される。換言すれば、いくつかの実施態様では、ノズルは光源の下方に配置され、他の実施態様ではノズルは、光源の上方やそのまわりに配置される。
【0017】
他の実施態様では、追加のリザーバ31‘をチャンバーの外に伴う場合がある。リザーバ31‘は溶媒を直接チャンバー14内に又はリザーバ31A/31B内に散布し、それからチャンバー14内に散布する。追加のリザーバは、近年扱われるようになった水等の液体を保持する。例えば、液体はタンク35に保持されて適当なサイズのパイプ又は樋36を流れ、真空UV光源37により生成される真空UV周波数光に晒される。真空UV光への露光はより高いレベルの活性種を生成し、処理液はこれから述べるようにチャンバー14内でさらに処理される。真空UV光への露出はより高いレベルの活性種を生成し、処理液は、これから述べるようにチャンバー14内でさらに処理される。
【0018】
コントローラ40は、UV光源30に接続され、リザーバ31A/31B、圧電素子ノズル34’及びコンベア16,18及び28に接続されている。コントローラ40は、技術者又はユーザーから入力を受けると、光操作を制御し、封入内部への溶媒の供給を制御し、溶媒の微粒子化及びチャンバー内の物品の輸送を必要応じ制御する。当業者であれば、ポンプ機構42は各々のリザーバに伴い溶媒を所望のレートでチャンバー14内の閉じられた領域に供給することがわかる。
【0019】
操作上、物品12は、チャンバー14内をコンベア16,18及び28によって搬送され、物品は撓み自在の薄板を通って入口から入り、暫くの間停止するか、連続的に密閉室内を所定の速度で搬送され、溶媒と紫外線光に露光され、この両者が相互作用する。代替実施態様として、物品は、手動により撓み自在の薄板を通して挿入され所定の又は適当な期間内露光される。露光では、物品を回転及び/又は移動し、全ての表面が光と溶媒の両者共に晒されることを確実にする。一般的には、システム10は紫外線光及び溶媒を利用して物品の表面やユーザーの皮膚に生息する病原体を不活性化し、ある実施態様では、遠紫外光(122から230nm)が使用され、一酸化窒素、ヒドロキシルラジカル及び一重項酸素等の選択された種が生成され、表面の病原菌の棲家に対して高く効果的な抗菌作用を呈する。溶媒は、酸素、空気及び窒素等のガスタイプから選択されることもあり、物品の基材表面の利用できるエネルギーを変化させると同時に活性種のタイプを決定する。所定の紫外線周波数の選択と所定の溶媒の選択によって、システムの効果と基材の安全性との調和を保つことができる。換言すれば、特定の基材によっては、その基材表面特性は、窒素等の溶媒の濃度、188nm等の特定の波長光周波数が選択された病原菌を物品や皮膚を損傷させずに殺菌するに好適である場合がある。加えて、当業者は、ここで開示されたシステム10の処理特徴や性質は、物品を効果的に衛生化する置換や組み合わせに使用されることが理解されるだろう。
【0020】
上述されたシステムとメソドロジは空気、酸素に存する活性種、直接には水及び/又はアルコール溶液に存する活性種を生成し、コーティングを作りそこには、無用な病原菌を殺菌あるいは減菌する活性種が効果的に集合していることは、当業者には理解されているだろう。いくつかの実施形態では、水 及び/又はアルコール溶媒は、紫外線光源と物品の基材との間に散布されたり、ミストされたりする。他の実施形態では、真空UVに露光されるという前処理された溶媒は、液としてリザーバ31’に保管されて利用するということも可能であろう。そして、他の実施形態では、ドライ窒素ガス溶媒は紫外線照射を吸収し、酸素と水をなくすことによって、表面エネルギを増加させると考えられている。このような構成は、以下のアドバンテージをもたらす。すなわち、UV光からの高エネルギと皮膚への浅い透過の組み合わせは、皮膚又は物品の表皮層に素早く殺菌効果のあるゾーンを表面層下の皮膚細胞に影響を与えずに作る期待もできる。チャンバー14内での窒素酸化物(抗菌性があることで知られる)の生成と使用は、物品の衛生化に高い効果があり、有利な点がある。液体溶媒の使用が衛生化可能な領域は、今日のUV衛生化システムの制約事項である紫外線光に直射される範囲に限られない。アルコール溶媒の使用は、紫外線光自体の効果を超えて、追加の効果を生みだすが、そこでは、UVは病原菌殺菌の範囲を広げるのに貢献しているのである。本システム及び関連する方法は、衛生化の目的達成に効果的であると信じられている。例をあげれば、現在の病院で行われている殺菌処理では、最大10分要している。しかし、ここで開示されたシステム及び方法は、同程度のあるいはよりレベルの高い衛生化を飛躍的に短い時間で提供することができる。
【0021】
したがって、本発明の目的は、上述された使用に係る構成とその方法によって満たされていることがわかる。特許庁に従い、ベストモード及び好適実施例のみが詳細に記述されているが、本発明はそれに又はそれによって制限されるものではないことを理解されたい。よって、本発明の真のスコープと広がりの理解には、以下の特許請求の範囲を参照すべきである。
図1
【国際調査報告】