【実施例】
【0103】
下記実施例は本開示の或る特定の態様、実施形態及び構成を説明するために与えられており、添付の特許請求の範囲に記載されるような本開示を限定するものとは解釈されない。
【0104】
実施例1−推定Ral GTPアーゼ阻害剤のスクリーニング
RalBの結晶構造が特定されていないことから、本発明者らは92167メンバーコードビーズ系ライブラリに対してGDP負荷RalBタンパク質をスクリーニングした。スクリーニングは500nMのFLAG−RalBとビーズのプールとの直接結合アッセイとして行った。各プールには、コードされた固定化化合物の複数のコピーが含まれていた。マウス抗FLAG、ヤギ抗マウスアルカリホスファターゼ複合体、及び析出基質BCIPを用いたELISAによって、FLAG−RalB結合時に可視青色を呈した。青色ビーズを物理的に分離して、質量分析によって解読した。この探索によって更なる評価のための11種の化合物が特定された。
【0105】
本発明者らは、既知のRalA結晶構造によるスレッディングアルゴリズムを用いてRalBの3D構造を構築した(Nicely NI, Kosak J, de Serrano V, Mattos C. Crystal structures of Ral-GppNHp and Ral-GDP reveal two binding sites that are also present in Ras and Rap. Structure (Camb) 2004;12:2025-36)。特定された理論的低エネルギー結合ポケットの「コンピューター内での」分子モデリングを用いて、擬似RalBの表面上でコンビナトリアルヒットを特定した。驚くべきことに、このアプローチを用いて特定されたヒットはコンピューターによるモデリングアプローチによって特定されたRalA上の同じ相同ポケットに結合した。このようにして、RalAパラログ及びRalBパラログをモデリングする2つの異なるアプローチによって、ヌクレオチド(GDP)結合部位とは離れた、両タンパク質に存在する同一の分子標的部位が特定された。
【0106】
コンピューター内でのモデリングに基づき、推定Ral阻害剤が設計され、必要に応じて購入又は合成した。次いで機能的特性評価を用いて、生細胞において推定GTPアーゼ阻害剤を評価した。分子標的部位に結合すると思われる99種の化合物の内、どれがRal活性を妨げるかを判断するのに2つの相補性スクリーニングを開発した。両アッセイは、任意の観察される機能的効果に生細胞への薬物浸透を必要とした細胞ベースのものであった。例えば、
図1にヒト肺がん細胞株の成長に対する2つの本発明の化合物、RBC8及びRBC10の用量阻害活性を示す。Calu−6:ヒト肺腺がん。H157:扁平上皮細胞癌。H358:気管支肺胞癌。Calu−3:漿液腺由来のヒト気道上皮細胞株。スクリーニングした88種の化合物を表1に示す。
【0107】
【表1】
【0108】
【0109】
【0110】
【0111】
【0112】
【0113】
【0114】
【0115】
【0116】
【0117】
【0118】
【0119】
【0120】
【0121】
【0122】
実施例2−推定Ral GTPアーゼ阻害剤の合成
本発明の或る特定の実施形態が下記合成スキームによって説明される。
【0123】
【化9】
【0124】
【化10】
【0125】
化学合成例:
一般手順A;3−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン UC−E1: アセト酢酸エチル(9.02mL、71.2mmol、1.1当量)のエタノール溶液(130mL)を0℃においてフェニル−ヒドラジン(7.00g、64.7mmol、1.0当量)で処理した。混合物を常温へとゆっくりと加温した後、60℃に加熱した(3時間)。溶媒を真空除去して、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(column chromatography on silica gel)(酢酸エチル:ヘキサン;1:1)によって精製して、明黄色粉末として3−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(7.60g、43.6mmol、67%)を得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.87〜7.85(d,2H)、7.41〜7.37(t,2H)、7.19〜7.16(t,1H)、3.42(s,2H)、2.19(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:170.5、156.2、138.0、128.8、125.0、118.8、43.0、17.0;LC/MS−MS:175.0→77.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=56、CE=25、CXP=4、t
R=3.52分。
【0126】
1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン UC−E2: 「一般手順A」に従って、エタノール(200mL)中のアセト酢酸エチル(15.1mL、119mmol、1.1当量)を0℃においてメチルヒドラジン(5.00g、109mmol、1.0当量)で処理して、結晶化(DCM及びn−ヘキサン)による精製後に1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(8.02g、71.5mmol、66%)をオフホワイト色の固体として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:3.25(s,3H)、3.16(s,2H)、2.08(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:172.2、155.4、138.0、41.3、31.0、16.8。
【0127】
1−メチル−3−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン UC−E3: 一般手順Aに従って、エタノール(180mL)中のベンゾイル酢酸エチル(18.4mL、95.5mmol、1.1当量)を0℃においてメチルヒドラジン(4.57mL、86.8mmol、1.0当量)で処理して、結晶化(エタノール)による精製後に1−メチル−3−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(11.0g、63.1mmol、73%)を明黄色の固体として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.67〜7.65(m,2H)、7.42〜7.41(m,3H)、3.60(s,2H)、3.41(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:171.8、154.2、131.0、130.3、128.8、125.6、37.9、31.4。LC/MS−MS:175.0→77.2m/z;GS1及びGS2 30、DP=66、CE=43、CXP=4、t
R=3.45分。
【0128】
1,3−ジフェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン UC−E4: 一般手順Aに従って、エタノール(130mL)中のベンゾイル酢酸エチル(12.2mL、71.2mmol、1.1当量)を0℃においてフェニルヒドラジン(7.00g、71.2mmol、1.0当量)で処理して、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル;4:1)及び結晶化(エタノール)による精製後に1,3−ジフェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(6.75g、28.6mmol、44%)をオフホワイト色の固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:11.84(s,1H)、7.84〜7.82(d,4H)、7.50〜7.40(m,4H)、7.34〜7.27(m,2H)、6.02(s,1H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:154.2、150.0、139.3、133.8、129.3、129.0、128.2、126.1、125.5、121.5、85.5;LC/MS−MS:237.0→77.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=81、CE=68、CXP=4、t
R=4.15分。
【0129】
1−ベンジル−3−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン UC−E5: ベンゾイル酢酸エチル(4.80mL、28.2mmol、1.1当量)のエタノール溶液(60mL)を0℃においてベンジルヒドラジン(5.00g、25.6mmol、1.0当量)で処理した。混合物を常温へとゆっくりと加温して、60℃に加熱した(16時間)。反応混合物を濃縮して、エタノール(100mL)で希釈した後、3.0gのナトリウムエトキシドを添加し撹拌した(40時間)。固体を濾別して、溶媒を真空除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(4:1 n−ヘキサン:酢酸エチル→100%酢酸エチル)によって精製して、1−ベンジル−3−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(0.255g、1.02mmol、4%)を明橙色の固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:11.17(s,1H)、7.71〜7.70(d,2H)、7.37〜7.31(m,4H)、7.27〜7.20(m,4H)、5.85(s,1H)、5.13(s,2H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:153.6、148.6、138.3、134.4、128.8、128.8、127.6、127.6、125.1、83.7、50.0;LC/MS−MS:251.1→91.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=2、CE=33、CXP=14、t
R=4.01分。
【0130】
3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン UC−E6: 一般手順Aを用いて、エタノール(60mL)中の3,4−ジメトキシベンゾイル酢酸エチル(5.00g、19.8mmol、1.1当量)を0℃においてメチルヒドラジン(0.95mL、19.8mmol、1.0当量)で処理して、シリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル;4:1→1:1)による精製後に3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(1.86g、7.94mmol、44%)を明黄色の粉末として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.35〜7.35(d,1H)、7.06〜7.04(dd,1H)、6.87〜6.85(d,1H)、3.94(s,3H)、3.92(s,3H)、3.57(s,2H)、3.39(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:171.6、154.1、151.1、149.4、124.1、119.6、110.7、107.3、55.9、55.9、38.0、31.3;LC/MS−MS:235.1→219.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=66、CE=33、CXP=14、t
R=3.26分。
【0131】
3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン UC−E7: 一般手順Aを用いて、エタノール(60mL)中の3,4−ジメトキシベンゾイル酢酸エチル(3.00g、11.9mmol、1.1当量)を0℃においてフェニルヒドラジン(1.17mL、10.8mmol、1.0当量)で処理して、結晶化(エタノール)による精製後に3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(920mg、2.32mmol、22%)を黄色の粉末として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:8.00〜7.97(d,1H)、7.48〜7.42(m,3H)、7.25〜7.21(t,1H)、7.17〜7.14(dd,1H)、6.91〜6.89(d,1H)、3.98(s,3H)、3.95(s,3H)、3.83(s,2H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:170.1、154.4、151.4、149.4、138.1、128.8、125.2、123.8、120.1、119.1、110.7、107.6、56.0、56.0、39.7;LC/MS−MS:297.0→218.2m/z;GS1及びGS2 30、DP=96、CE=37、CXP=18、t
R=3.98分。
【0132】
3−(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン UC−E8: 一般手順Aを用いて、エタノール(100mL)中の4−メトキシベンゾイル酢酸エチル(7.00g、27.8mmol、1.1当量)を0℃においてフェニルヒドラジン(2.50mL、25.3mmol、1.0当量)で処理して、結晶化(エタノール)による精製後に3−(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(5.21g、19.6mmol、78%)を明黄色の粉末として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.99〜7.97(d,1H)、7.66〜7.64(d,2H)、7.44〜7.40(t,2H)、7.22〜7.18(t,1H)、6.94〜6.92(d,2H)、3.82(s,3H)、3.68(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:170.1、161.5、154.4、138.2、128.8、127.5、125.0、123.5、118.8、114.2、55.3、39.6;LC/MS−MS:267.0→77.2m/z;GS1及びGS2 30、DP=81、CE=65、CXP=4、t
R=4.15分。
【0133】
3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン UC−E9: 一般手順Aを用いて、エタノール(100mL)中の4−メトキシベンゾイル酢酸エチル(7.00g、27.8mmol、1.1当量)を0℃においてメチルヒドラジン(1.30mL、25.2mmol、1.0当量)で処理して、エタノールからの結晶化による精製後に3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(3.00g、14.7mmol、58%)を明黄色の粉末として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:10.94(s,1H)、7.63〜7.60(d,2H)、6.92〜6.90(d,2H)、5.70(s,1H)、3.76(s,3H)、3.54(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:161.1、153.4、147.9、126.3、114.6、114.4、83.1、59.7、31.3;LC/MS−MS:205.0→190.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=51、CE=29、CXP=12、t
R=3.44分。
【0134】
6−アミノ−3−メチル−1,4−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E10: ベンズアルデヒド(290μL、2.87mmol)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol)及び3−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(500mg、2.87mmol)の無水DCM撹拌溶液(60mL)に、無水Na
2SO
4(407mg、2.87mmol)及びエチルヒドロクプレイン塩酸塩(46mg、0.122mmol)を添加した。反応混合物を室温で撹拌した(25時間)。濾過及びDCMによる洗浄後、溶媒を減圧除去した。粗混合物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル;1:1)に供して、6−アミノ−3−メチル−1,4−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(270mg、0.822mmol、29%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.69〜7.66(d,2H)、7.50〜7.46(t,2H)、7.39〜7.26(m,6H)、4.68(s,1H)、4.67(s,2H)、1.91(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:158.1、146.4、143.8、141.9、137.5、129.2、128.8、127.8、127.5、126.7、121.2、119.0、98.3、64.0、37.4、12.8;LC/MS−MS:329.1→263.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=56、CE=31、CXP=18、t
R=4.18分。
【0135】
6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−3−メチル−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E11: エタノール(10mL)中の4−フルオロベンズアルデヒド(356mg、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(500mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を濃縮して、析出物を濾過しエタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−3−メチル−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(85.0mg、0.245mmol、9%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.68〜7.66(d,2H)、7.50〜7.46(t,2H)、7.34〜7.32(t,1H)、7.28〜7.22(m,2H)、7.08〜7.04(t,2H)、4.68(s,3H)、1.91(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:158.0、146.2、143.7、137.8、137.5、129.4、129.2、126.8、121.2、118.8、115.8、115.6、98.1、63.8、36.7、12.8;LC/MS−MS:347.1→281.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=11、CE=31、CXP=18、t
R=4.16分。
【0136】
6−アミノ−1,3−ジメチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E12: エタノール(10mL)中のベンズアルデヒド(290μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(322mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を19時間後に濃縮して、エタノール及びヘキサンで洗浄した。粗物質をSiO
2カラムクロマトグラフィ(n−ヘキサン中、25%酢酸エチル→100%酢酸エチル)によって精製した後、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−1,3−ジメチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(263mg、0.988mmol、34%)を黄色粉末として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.34〜7.32(m,2H)、7.25〜7.23(t,1H)、7.19〜7.17(d,2H)、7.05(s,2H)、4.57(s,1H)、3.60(s,3H)、1.66(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:159.9、144.6、144.4、142.9、128.8、128.0、127.3、120.6、96.5、58.7、37.5、33.8、12.8;LC/MS−MS:267.0→201.3m/z;GS1及びGS2 30、DP=61、CE=29、CXP=12、t
R=3.74分。
【0137】
6−アミノ−1−メチル−3,4−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E13: エタノール(10mL)中のベンズアルデヒド(290μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)からなる混合物を1分間撹拌し、その後1−メチル−3−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(500mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を21時間後に濃縮して、エタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、ヘキサン及びエタノールで洗浄し、6−アミノ−1−メチル−3,4−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(282mg、8.58mmol、30%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.41〜7.38(m,2H)、7.28〜7.24(m,2H)、7.21〜7.18(m,6H)、4.88(s,1H)、4.77(s,2H)、3.83(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:158.1、146.0、144.8、144.6、133.2、128.7、128.5、127.9、127.8、127.1、126.4、120.5、95.7、59.9、38.2、34.5;LC/MS−MS:329.1→263.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=71、CE=31、CXP=18、t
R=4.00分。
【0138】
6−アミノ−1,3,4−トリフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E14: エタノール(10mL)中のベンズアルデヒド(290μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後1,3−ジフェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(678mg、2.87mmol、1当量)を添加した。析出物を瀘別して、エタノール及びヘキサンで洗浄しエタノールから再結晶化して、6−アミノ−1,3,4−トリフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(330mg、0.845mmol、29%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.82〜7.80(d,2H)、7.55〜7.50(m,4H)、7.41〜7.37(t,1H)、7.32〜7.22(m,8H)、4.96(s,1H)、4.68(s,2H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:157.5、147.7、144.9、142.6、137.5、132.2、129.3、128.8、128.2、128.2、127.5、127.4、127.1、126.9、121.6、118.9、97.5、64.8、38.2;LC/MS−MS:391.1→325.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=91、CE=33、CXP=22、t
R=4.33分。
【0139】
6−アミノ−3−(4−メトキシフェニル)−1,4−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E15: エタノール(10mL)中のベンズアルデヒド(290μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(764mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を19時間後に濃縮して、エタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、ヘキサン及びエタノールで洗浄し、6−アミノ−3−(4−メトキシフェニル)−1,4−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(695mg、1.65mmol、58%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.94〜7.92(d,2H)、7.58〜7.53(m,2H)、7.41〜7.37(t,1H)、7.27〜7.16(m,7H)、6.83〜6.81(d,2H)、5.04(s,1H)、3.71(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:159.5、159.0、146.6、145.6、144.5、137.9、129.8、128.9、128.3、128.0、127.3、127.1、125.1、121.1、120.3、114.1、97.5、59.8、55.5、37.9;LC/MS−MS:421.2→355.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=71、CE=33、CXP=24、t
R=4.28分。
【0140】
6−アミノ−3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E16: エタノール(10mL)中のベンズアルデヒド(290μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(583mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィ(ヘキサン中、25%酢酸エチル→100%酢酸エチル)によって精製した後、エタノールから再結晶化して、ヘキサン及びエタノールで洗浄し、6−アミノ−3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(80.9mg、8%、0.226mmol)を黄色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.42〜7.40(d,2H)、7.23〜7.21(m,2H)、7.15〜7.13(d,3H)、7.06(s,1H)、6.77〜6.75(d,2H)、4.93(s,1H)、3.76(s,3H)、3.69(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:159.1、159.0、145.9、144.8、144.5、128.8、127.8、127.7、127.1、125.8、120.5、113.9、95.0、59.9、55.4、38.2、34.4;LC/MS−MS:359.1→293.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=76、CE=31、CXP=20、t
R=3.96分。
【0141】
6−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E17: エタノール(5.0mL)中のベンズアルデヒド(145μL、1.44mmol、1.0当量)、マロノニトリル(90.0mg、1.44mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(200μL、1.44mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(336mg、1.44mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィ(ヘキサン中、25%酢酸エチル→100%酢酸エチル)によって精製した後、エタノールから再結晶化して、ヘキサン及びエタノールで洗浄し、6−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(48.5mg、9%、0.124mmol)を黄色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.29〜7.28(d,2H)、7.23〜7.21(d,2H)、7.00〜6.98(d,1H)、6.88(s,1H)、6.72〜6.70(d,2H)、4.84(s,1H)、4.75(s,2H)、3.82(s,6H)、3.60(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:157.6、148.7、148.6、146.1、145.7、143.1、128.9、127.5、127.4、125.6、119.3、119.3、110.9、109.7、94.7、64.4、55.7、55.6、38.3、34.1;LC/MS−MS:389.1→323.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=66、CE=31、CXP=22、t
R=3.82分。
【0142】
6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E18: エタノール(8.0mL)中の4−フルオロベンズアルデヒド(300μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400mL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(322mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮して、エタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(335mg、41%、1.17mmol)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.23〜7.20(m,2H)、7.16〜7.12(m,2H)、7.07(s,2H)、4.61(s,1H)、3.60(s,3H)、1.67(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:162.7、159.9、144.6、142.9、140.7、129.9、120.6、115.6、115.4、96.3、59.6、56.4、36.7、33.8、12.8;LC/MS−MS:285.1→219.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=61、CE=27、CXP=14、t
R=3.80分。
【0143】
6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−3−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E19: エタノール(10mL)中の4−フルオロベンズアルデヒド(300μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後1−メチル−3−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(500mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を20時間後に真空濃縮して、エタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−3−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(182mg、0.525mmol、18%)を明黄色の固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.50〜7.48(d,2H)、7.22〜7.18(m,5H)、7.11(s,2H)、7.05〜6.98(t,2H)、5.04(s,1H)、3.78(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:162.5、159.1、146.0、144.6、140.9、133.1、129.8、128.5、127.9、126.5、120.4、115.5、115.3、95.5、59.7、37.4、34.5;LC/MS−MS:347.1→281.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=66、CE=31、CXP=14、t
R=4.00分。
【0144】
6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E20: エタノール(10mL)中の4−フルオロベンズアルデヒド(300μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後1,3−ジフェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(678mg、2.87mmol、1当量)を添加した。形成された析出物を瀘別して、エタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(240mg、0.588mmol、20%)を白色粉末として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.94〜7.92(d,2H)、7.61〜7.55(m,4H)、7.42〜7.38(t,1H)、7.28〜7.24(m,7H)、7.06〜7.02(t,2H)、5.15(s,1H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:162.6、159.0、146.8、145.6、140.6、137.8、132.5、130.0、129.9、129.8、128.6、128.6、127.3、127.0、121.3、120.2、115.6、115.4、97.9、59.6、37.0;LC/MS−MS:410.4→242.2m/z;GS1及びGS2 30、DP=21、CE=47、CXP=16、t
R=4.63分。
【0145】
6−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E21: エタノール(10mL)中の4−フルオロベンズアルデヒド(300μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(672mg、2.87mmol、1当量)を添加した。形成された析出物を瀘別して、エタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(782mg、1.93mmol、67%)を白色粉末として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.20〜7.18(m,2H)、7.09〜7.03(m,5H)、6.96〜6.95(d,1H)、6.80〜6.78(d,2H)、5.02(s,1H)、3.77(s,3H)、3.69(s,3H)、3.62(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:162.6、159.0、148.7、146.0、144.6、141.0、141.0、129.8、129.7、125.9、120.4、119.0、115.7、115.4、111.8、109.8、94.7、55.8、55.7、37.3、34.4;LC/MS−MS:407.1→341.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=71、CE=33、CXP=22、t
R=3.86分。
【0146】
6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E22: エタノール(10mL)中の4−フルオロベンズアルデヒド(300μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(764mg、2.87mmol、1当量)を添加した。形成された析出物を瀘別して、エタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(800mg、1.83mmol、64%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.93〜7.91(d,2H)、7.55〜7.53(m,4H)、7.41〜7.37(t,1H)、7.26〜7.23(m,4H)、7.07〜7.05(t,2H)、6.84〜6.82(d,2H)、5.11(s,1H)、3.72(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:162.6、159.6、159.0、146.6、145.5、140.7、140.6、137.9、130.0、129.9、129.8、128.3、127.1、125.0、121.1、120.2、115.6、115.4、114.1、97.3、59.6、55.5、37.0;LC/MS−MS:439.2→373.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=61、CE=35、CXP=24、t
R=4.28分。
【0147】
6−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E23: エタノール(3.0mL)中の4−フルオロベンズアルデヒド(70.0μL、0.675mmol、1.0当量)、マロノニトリル(45.0mg、0.675mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(90.0μL、0.675mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(200mg、0.675mmol、1当量)を添加した。反応混合物を19時間後に濃縮して、粗物質をカラムクロマトグラフィ(ヘキサン中、25%酢酸エチル→100%酢酸エチル)によって精製した。黄色固体をエタノールからの再結晶化によって更に精製して、6−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(164mg、0.350mmol、12%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.80〜7.78(d,2H)、7.52〜7.48(t,2H)、7.38〜7.35(t,1H)、7.25〜7.21(m,2H)、7.05〜6.95(m,4H)、6.75〜6.73(d,1H)、4.91(s,1H)、4.84(s,1H)、3.84(s,3H)、3.71(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:163.2、157.8、149.2、148.7、147.5、144.9、138.6、137.4、129.3、129.1、129.0、127.1、125.0、121.5、119.8、119.0、115.9、115.7、110.8、109.9、96.6、64.0、55.8、55.7、37.5;LC/MS−MS:469.3→403.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=6、CE=35、CXP=26、t
R=4.16分。
【0148】
6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E24: エタノール(10mL)中の4−フルオロベンズアルデヒド(300μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(586mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を19時間後に濃縮して、得られた析出物をエタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、ヘキサン及びエタノールで洗浄し、6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(350mg、0.930mmol、32%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.43〜7.40(d,2H)、7.20〜7.16(m,2H)、7.10(s,2H)、7.06〜7.02(t,2H)、6.78〜6.76(d,2H)、4.99(s,1H)、3.75(s,3H)、3.69(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:162.5、159.1、145.8、144.6、141.0、141.0、129.8、129.7、127.8、125.7、120.5、115.6、115.4、113.9、94.9、59.7、55.4、37.4、34.4;LC/MS−MS:377.1→311.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=66、CE=33、CXP=20、t
R=3.98分。
【0149】
6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E25: エタノール(10mL)中のアニスアルデヒド(350μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(500mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮して、析出物をエタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(800mg、78%、2.23mmol)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.80〜7.78(d,2H)、7.51〜7.47(t,2H)、7.32〜7.28(t,1H)、7.18〜7.16(m,4H)、6.91〜6.89(d,2H)、4.62(s,1H)、3.74(s,3H)、1.79(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:159.7、158.6、145.7、144.2、138.0、136.0、129.7、129.2、126.5、120.5、120.3、114.3、99.3、59.0、55.4、36.4、13.0;LC/MS−MS:359.2→293.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=71、CE=29、CXP=20、t
R=4.14分。
【0150】
6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E26: エタノール(10mL)中のアニスアルデヒド(350μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(321mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮して、粗物質をカラムクロマトグラフィ(ヘキサン中、25%酢酸エチル→100%酢酸エチル)によって精製した。黄色固体をエタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(370mg、1.25mmol、44%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.12〜7.10(d,2H)、6.85〜6.83(d,2H)、4.61(s,2H)、4.55(s,1H)、3.79(s,3H)、3.69(s,3H)、1.80(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:158.8、157.9、144.5、144.4、134.5、128.8、119.3、114.0、96.4、64.2、55.2、36.7、33.7、12.7;LC/MS−MS:297.0→231.2m/z;GS1及びGS2 30、DP=61、CE=27、CXP=16、t
R=3.71分。
【0151】
6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−3−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E27: エタノール(10mL)中のアニスアルデヒド(350μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後1−メチル−3−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(500mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮して、析出物をエタノール及びヘキサンで洗浄し、生成物をエタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−3−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(210mg、20%、0.586mmol)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.50〜7.48(d,2H)、7.21〜7.17(m,3H)、7.05〜7.02(m,4H)、6.76〜6.74(d,2H)、4.91(s,1H)、3.76(s,3H)、3.64(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:158.9、158.3、146.0、144.6、136.9、133.2、128.9、128.5、127.8、126.4、120.6、114.1、95.9、60.3、55.3、37.5、34.5;LC/MS−MS:359.2→293.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=66、CE=29、CXP=20、t
R=3.98分。
【0152】
6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−3−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E28: エタノール(10mL)中のアニスアルデヒド(350μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後1,3−ジフェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(678mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮して、析出物をエタノール及びヘキサンで洗浄した。生成物をエタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−3−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(1.05g、87%、2.50mmol)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.94〜7.92(d,2H)、7.63〜7.61(d,2H)、7.57〜7.53(t,2H)、7.40〜7.36(t,1H)、7.29〜7.23(m,3H)、7.15(s,2H)、7.13〜7.11(d,2H)、6.78〜6.76(d,2H)、5.02(s,1H)、3.65(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:158.9、158.4、146.7、145.6、137.9、136.5、132.6、129.8、129.0、128.7、128.5、127.2、127.0、121.2、120.3、114.2、98.3、60.2、55.3、37.1;LC/MS−MS:421.2→355.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=81、CE=35、CXP=24、t
R=4.32分。
【0153】
6−アミノ−3,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E29: エタノール(10mL)中のアニスアルデヒド(350μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(764mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮して、析出物をエタノール及びヘキサンで洗浄した後、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−3,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(1.06g、2.35mmol、82%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.93〜7.91(d,2H)、7.56〜7.52(m,4H)、7.38〜7.35(t,1H)、7.15〜7.11(m,4H)、6.83〜6.78(m,4H)、4.98(s,1H)、3.70(s,3H)、3.66(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:159.5、158.9、158.4、146.6、145.5、137.9、136.6、129.8、129.0、128.3、127.0、125.2、121.0、120.4、114.2、114.1、97.7、60.3、55.5、55.3、37.1;LC/MS−MS:452.3→89.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=36、CE=39、CXP=4、t
R=3.47分。
【0154】
6−アミノ−3,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル UC−E30: エタノール(10mL)中のアニスアルデヒド(350μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(689mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮して、析出物をエタノール及びヘキサンで洗浄した後、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−3,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(690mg、1.78mmol、62%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.42〜7.40(d,2H)、7.05〜7.03(d,2H)、7.00(s,2H)、6.78〜6.75(dd,4H)、4.86(s,1H)、3.73(s,3H)、3.68(s,3H)、3.66(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:159.0、158.9、158.3、145.9、144.5、136.9、128.9、127.7、125.9、120.6、114.1、113.9、95.3、60.3、55.4、55.3、37.5、34.3;LC/MS−MS:389.2→323.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=66、CE=29、CXP=22、t
R=3.94分。
【0155】
【化11】
【0156】
一般手順A;3−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン: アセト酢酸エチル(9.02mL、71.2mmol、1.1当量)のエタノール溶液(130mL)を0℃においてフェニル−ヒドラジン(7.00g、64.7mmol、1.0当量)で処理した。混合物を常温へとゆっくりと加温して、60℃に加熱した(3時間)。溶媒を真空除去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(酢酸エチル:ヘキサン;1:1)によって精製して、3−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(7.60g、43.6mmol、67%)を明黄色粉末として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.87〜7.85(d,2H)、7.41〜7.37(t,2H)、7.19〜7.16(t,1H)、3.42(s,2H)、2.19(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:170.5、156.2、138.0、128.8、125.0、118.8、43.0、17.0;LC/MS−MS:175.0→77.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=56、CE=25、CXP=4、t
R=3.52分。
【0157】
【化12】
【0158】
1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン: 「一般手順A」に従って、エタノール(200mL)中のアセト酢酸エチル(15.1mL、119mmol、1.1当量)を0℃においてメチルヒドラジン(5.00g、109mmol、1.0当量)で処理して、結晶化(DCM及びn−ヘキサン)による精製後に1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(8.02g、71.5mmol、66%)をオフホワイト色の固体として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:3.25(s,3H)、3.16(s,2H)、2.08(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:172.2、155.4、138.0、41.3、31.0、16.8。
【0159】
【化13】
【0160】
1−メチル−3−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン: 一般手順Aに従って、エタノール(180mL)中のベンゾイル酢酸エチル(18.4mL、95.5mmol、1.1当量)を0℃においてメチルヒドラジン(4.57mL、86.8mmol、1.0当量)で処理して、結晶化(エタノール)による精製後に1−メチル−3−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(11.0g、63.1mmol、73%)を明黄色の固体として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.67〜7.65(m、2H)、7.42〜7.41(m,3H)、3.60(s,2H)、3.41(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:171.8、154.2、131.0、130.3、128.8、125.6、37.9、31.4。LC/MS−MS:175.0→77.2m/z;GS1及びGS2 30、DP=66、CE=43、CXP=4、t
R=3.45分。
【0161】
【化14】
【0162】
1,3−ジフェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン: 一般手順Aに従って、エタノール(130mL)中のベンゾイル酢酸エチル(12.2mL、71.2mmol、1.1当量)を0℃においてフェニルヒドラジン(7.00g、71.2mmol、1.0当量)で処理して、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル;4:1)及び結晶化(エタノール)による精製後に1,3−ジフェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(6.75g、28.6mmol、44%)をオフホワイト色の固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:11.84(s,1H)、7.84〜7.82(d,4H)、7.50〜7.40(m,4H)、7.34〜7.27(m,2H)、6.02(s,1H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:154.2、150.0、139.3、133.8、129.3、129.0、128.2、126.1、125.5、121.5、85.5;LC/MS−MS:237.0→77.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=81、CE=68、CXP=4、t
R=4.15分。
【0163】
【化15】
【0164】
1−ベンジル−3−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン: ベンゾイル酢酸エチル(4.80mL、28.2mmol、1.1当量)のエタノール溶液(60mL)を0℃においてベンジルヒドラジン(5.00g、25.6mmol、1.0当量)で処理した。混合物を常温へとゆっくりと加温して、60℃に加熱した(16時間)。反応混合物を濃縮して、エタノール(100mL)で希釈した後、3.0gのナトリウムエトキシドを添加し撹拌した(40時間)。固体を瀘別し溶媒を真空除去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(4:1 n−ヘキサン:酢酸エチル→100%酢酸エチル)によって精製して、1−ベンジル−3−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(0.255g、1.02mmol、4%)を明橙色の固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:11.17(s,1H)、7.71〜7.70(d,2H)、7.37〜7.31(m,4H)、7.27〜7.20(m,4H)、5.85(s,1H)、5.13(s,2H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:153.6、148.6、138.3、134.4、128.8、128.8、127.6、127.6、125.1、83.7、50.0;LC/MS−MS:251.1→91.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=2、CE=33、CXP=14、t
R=4.01分。
【0165】
【化16】
【0166】
3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン: 一般手順Aを用いて、エタノール(60mL)中の3,4−ジメトキシベンゾイル酢酸エチル(5.00g、19.8mmol、1.1当量)を0℃においてメチルヒドラジン(0.95mL、19.8mmol、1.0当量)で処理して、シリカゲルクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル;4:1→1:1)による精製後に3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(1.86g、7.94mmol、44%)を明黄色粉末として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.35〜7.35(d,1H)、7.06〜7.04(dd,1H)、6.87〜6.85(d,1H)、3.94(s,3H)、3.92(s,3H)、3.57(s,2H)、3.39(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:171.6、154.1、151.1、149.4、124.1、119.6、110.7、107.3、55.9、55.9、38.0、31.3;LC/MS−MS:235.1→219.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=66、CE=33、CXP=14、t
R=3.26分。
【0167】
【化17】
【0168】
3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン: 一般手順Aを用いて、エタノール(60mL)中の3,4−ジメトキシベンゾイル酢酸エチル(3.00g、11.9mmol、1.1当量)を0℃においてフェニルヒドラジン(1.17mL、10.8mmol、1.0当量)で処理して、結晶化(エタノール)による精製後に3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(920mg、2.32mmol、22%)を黄色粉末として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:8.00〜7.97(d,1H)、7.48〜7.42(m,3H)、7.25〜7.21(t,1H)、7.17〜7.14(dd,1H)、6.91〜6.89(d,1H)、3.98(s,3H)、3.95(s,3H)、3.83(s,2H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:170.1、154.4、151.4、149.4、138.1、128.8、125.2、123.8、120.1、119.1、110.7、107.6、56.0、56.0、39.7;LC/MS−MS:297.0→218.2m/z;GS1及びGS2 30、DP=96、CE=37、CXP=18、t
R=3.98分。
【0169】
【化18】
【0170】
3−(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン: 一般手順Aを用いて、エタノール(100mL)中の4−メトキシベンゾイル酢酸エチル(7.00g、27.8mmol、1.1当量)を0℃においてフェニルヒドラジン(2.50mL、25.3mmol、1.0当量)で処理して、結晶化(エタノール)後に3−(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(5.21g、19.6mmol、78%)を明黄色の固体として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.99〜7.97(d,1H)、7.66〜7.64(d,2H)、7.44〜7.40(t,2H)、7.22〜7.18(t,1H)、6.94〜6.92(d,2H)、3.82(s,3H)、3.68(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:170.1、161.5、154.4、138.2、128.8、127.5、125.0、123.5、118.8、114.2、55.3、39.6;LC/MS−MS:267.0→77.2m/z;GS1及びGS2 30、DP=81、CE=65、CXP=4、t
R=4.15分。
【0171】
【化19】
【0172】
3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン: 一般手順Aを用いて、エタノール(100mL)中の4−メトキシベンゾイル酢酸エチル(7.00g、27.8mmol、1.1当量)を0℃においてメチルヒドラジン(1.30mL、25.2mmol、1.0当量)で処理して、エタノールからの結晶化後に3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(3.00g、14.7mmol、58%)を明黄色の固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:10.94(s,1H)、7.63〜7.60(d,2H)、6.92〜6.90(d,2H)、5.70(s,1H)、3.76(s,3H)、3.54(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:161.1、153.4、147.9、126.3、114.6、114.4、83.1、59.7、31.3;LC/MS−MS:205.0→190.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=51、CE=29、CXP=12、t
R=3.44分。
【0173】
【化20】
【0174】
6−アミノ−3−メチル−1,4−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: ベンズアルデヒド(290μL、2.87mmol)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol)及び3−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(500mg、2.87mmol)の無水DCM撹拌溶液(60mL)に、無水Na
2SO
4(407mg、2.87mmol)及びエチルヒドロクプレイン塩酸塩(46mg、0.122mmol)を添加した。反応混合物を室温で撹拌した(25時間)。濾過及びDCMによる洗浄後、溶媒を減圧除去した。粗混合物をシリカゲルフラッシュカラムクロマトグラフィ(ヘキサン:酢酸エチル;1:1)に供して、6−アミノ−3−メチル−1,4−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(270mg、0.822mmol、29%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.69〜7.66(d,2H)、7.50〜7.46(t,2H)、7.39〜7.26(m,6H)、4.68(s,1H)、4.67(s,2H)、1.91(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:158.1、146.4、143.8、141.9、137.5、129.2、128.8、127.8、127.5、126.7、121.2、119.0、98.3、64.0、37.4、12.8;LC/MS−MS:329.1→263.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=56、CE=31、CXP=18、t
R=4.18分。
【0175】
【化21】
【0176】
6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−3−メチル−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(10mL)中の4−フルオロベンズアルデヒド(356mg、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−メチル−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(500mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を濃縮して、析出物を濾過し、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−3−メチル−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(85.0mg、0.245mmol、9%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.68〜7.66(d,2H)、7.50〜7.46(t,2H)、7.34〜7.32(t,1H)、7.28〜7.22(m,2H)7.08〜7.04(t,2H)、4.68(s,3H)、1.91(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:158.0、146.2、143.7、137.8、137.5、129.4、129.2、126.8、121.2、118.8、115.8、115.6、98.1、63.8、36.7、12.8;LC/MS−MS:347.1→281.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=11、CE=31、CXP=18、t
R=4.16分。
【0177】
【化22】
【0178】
6−アミノ−1,3−ジメチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(10mL)中のベンズアルデヒド(290μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(322mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を19時間後に濃縮して、エタノール及びヘキサンで洗浄した。粗物質をSiO
2カラムクロマトグラフィ(n−ヘキサン中、25%酢酸エチル→100%酢酸エチル)によって精製した後、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−1,3−ジメチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(263mg、0.988mmol、34%)を黄色粉末として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.34〜7.32(m,2H)、7.25〜7.23(t,1H)、7.19〜7.17(d,2H)、7.05(s,2H)、4.57(s,1H)、3.60(s,3H)、1.66(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:159.9、144.6、144.4、142.9、128.8、128.0、127.3、120.6、96.5、58.7、37.5、33.8、12.8;LC/MS−MS:267.0→201.3m/z;GS1及びGS2 30、DP=61、CE=29、CXP=12、t
R=3.74分。
【0179】
【化23】
【0180】
6−アミノ−1−メチル−3,4−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(10mL)中のベンズアルデヒド(290μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)からなる混合物を1分間撹拌し、その後1−メチル−3−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(500mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を21時間後に濃縮して、エタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、ヘキサン及びエタノールで洗浄し、6−アミノ−1−メチル−3,4−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(282mg、8.58mmol、30%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.41〜7.38(m,2H)、7.28〜7.24(m,2H)、7.21〜7.18(m,6H)、4.88(s,1H)、4.77(s,2H)、3.83(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:158.1、146.0、144.8、144.6、133.2、128.7、128.5、127.9、127.8、127.1、126.4、120.5、95.7、59.9、38.2、34.5;LC/MS−MS:329.1→263.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=71、CE=31、CXP=18、t
R=4.00分。
【0181】
【化24】
【0182】
6−アミノ−1,3,4−トリフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(10mL)中のベンズアルデヒド(290μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後1,3−ジフェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(678mg、2.87mmol、1当量)を添加した。析出物を瀘別して、エタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−1,3,4−トリフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(330mg、0.845mmol、29%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.82〜7.80(d,2H)、7.55〜7.50(m,4H)、7.41〜7.37(t,1H)、7.32〜7.22(m,8H)、4.96(s,1H)、4.68(s,2H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:157.5、147.7、144.9、142.6、137.5、132.2、129.3、128.8、128.2、128.2、127.5、127.4、127.1、126.9、121.6、118.9、97.5、64.8、38.2;LC/MS−MS:391.1→325.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=91、CE=33、CXP=22、t
R=4.33分。
【0183】
【化25】
【0184】
6−アミノ−3−(4−メトキシフェニル)−1,4−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(10mL)中のベンズアルデヒド(290μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(764mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を19時間後に濃縮して、エタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、ヘキサン及びエタノールで洗浄し、6−アミノ−3−(4−メトキシフェニル)−1,4−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(695mg、1.65mmol、58%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.94〜7.92(d,2H)、7.58〜7.53(m,2H)、7.41〜7.37(t,1H)、7.27〜7.16(m,7H)、6.83〜6.81(d,2H)、5.04(s,1H)、3.71(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:159.5、159.0、146.6、145.6、144.5、137.9、129.8、128.9、128.3、128.0、127.3、127.1、125.1、121.1、120.3、114.1、97.5、59.8、55.5、37.9;LC/MS−MS:421.2→355.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=71、CE=33、CXP=24、t
R=4.28分。
【0185】
【化26】
【0186】
6−アミノ−3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(10mL)中のベンズアルデヒド(290μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(583mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィ(ヘキサン中、25%酢酸エチル→100%酢酸エチル)によって精製した後、エタノールから再結晶化して、ヘキサン及びエタノールで洗浄し、6−アミノ−3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(80.9mg、8%、0.226mmol)を黄色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.42〜7.40(d,2H)、7.23〜7.21(m,2H)、7.15〜7.13(d,3H)、7.06(s,1H)、6.77〜6.75(d,2H)、4.93(s,1H)、3.76(s,3H)、3.69(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:159.1、159.0、145.9、144.8、144.5、128.8、127.8、127.7、127.1、125.8、120.5、113.9、95.0、59.9、55.4、38.2、34.4;LC/MS−MS:359.1→293.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=76、CE=31、CXP=20、t
R=3.96分。
【0187】
【化27】
【0188】
6−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(5.0mL)中のベンズアルデヒド(145μL、1.44mmol、1.0当量)、マロノニトリル(90.0mg、1.44mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(200μL、1.44mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(336mg、1.44mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮した。粗物質をカラムクロマトグラフィ(ヘキサン中、25%酢酸エチル→100%酢酸エチル)によって精製した後、エタノールから再結晶化して、ヘキサン及びエタノールで洗浄し、6−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−4−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(48.5mg、9%、0.124mmol)を黄色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.29〜7.28(d,2H)、7.23〜7.21(d,2H)、7.00〜6.98(d,1H)、6.88(s,1H)、6.72〜6.70(d,2H)、4.84(s,1H)、4.75(s,2H)、3.82(s,6H)、3.60(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:157.6、148.7、148.6、146.1、145.7、143.1、128.9、127.5、127.4、125.6、119.3、119.3、110.9、109.7、94.7、64.4、55.7、55.6、38.3、34.1;LC/MS−MS:389.1→323.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=66、CE=31、CXP=22、t
R=3.82分。
【0189】
【化28】
【0190】
6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(8.0mL)中の4−フルオロベンズアルデヒド(300μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400mL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(322mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮して、エタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジメチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(335mg、41%、1.17mmol)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.23〜7.20(m,2H)、7.16〜7.12(m,2H)、7.07(s,2H)、4.61(s,1H)、3.60(s,3H)、1.67(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:162.7、159.9、144.6、142.9、140.7、129.9、120.6、115.6、115.4、96.3、59.6、56.4、36.7、33.8、12.8;LC/MS−MS:285.1→219.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=61、CE=27、CXP=14、t
R=3.80分。
【0191】
【化29】
【0192】
6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−3−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(10mL)中の4−フルオロベンズアルデヒド(300μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後1−メチル−3−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(500mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を20時間後に真空濃縮して、エタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−3−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(182mg、0.525mmol、18%)を明黄色の固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.50〜7.48(d,2H)、7.22〜7.18(m,5H)、7.11(s,2H)、7.05〜6.98(t,2H)、5.04(s,1H)、3.78(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:162.5、159.1、146.0、144.6、140.9、133.1、129.8、128.5、127.9、126.5、120.4、115.5、115.3、95.5、59.7、37.4、34.5;LC/MS−MS:347.1→281.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=66、CE=31、CXP=14、t
R=4.00分。
【0193】
【化30】
【0194】
6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(10mL)中の4−フルオロベンズアルデヒド(300μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後1,3−ジフェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(678mg、2.87mmol、1当量)を添加した。形成された析出物を瀘別して、エタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(240mg、0.588mmol、20%)を白色粉末として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.94〜7.92(d,2H)、7.61〜7.55(m,4H)、7.42〜7.38(t,1H)、7.28〜7.24(m,7H)、7.06〜7.02(t,2H)、5.15(s,1H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:162.6、159.0、146.8、145.6、140.6、137.8、132.5、130.0、129.9、129.8、128.6、128.6、127.3、127.0、121.3、120.2、115.6、115.4、97.9、59.6、37.0;LC/MS−MS:410.4→242.2m/z;GS1及びGS2 30、DP=21、CE=47、CXP=16、t
R=4.63分。
【0195】
【化31】
【0196】
6−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−メチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(10mL)中の4−フルオロベンズアルデヒド(300μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(672mg、2.87mmol、1当量)を添加した。形成された析出物を瀘別して、エタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジフェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(782mg、1.93mmol、67%)を白色粉末として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.20〜7.18(m,2H)、7.09〜7.03(m,5H)、6.96〜6.95(d,1H)、6.80〜6.78(d,2H)、5.02(s,1H)、3.77(s,3H)、3.69(s,3H)、3.62(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:162.6、159.0、148.7、146.0、144.6、141.0、141.0、129.8、129.7、125.9、120.4、119.0、115.7、115.4、111.8、109.8、94.7、55.8、55.7、37.3、34.4;LC/MS−MS:407.1→341.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=71、CE=33、CXP=22、t
R=3.86分。
【0197】
【化32】
【0198】
6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(10mL)中の4−フルオロベンズアルデヒド(300μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(764mg、2.87mmol、1当量)を添加した。形成された析出物を瀘別して、エタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(800mg、1.83mmol、64%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.93〜7.91(d,2H)、7.55〜7.53(m,4H)、7.41〜7.37(t,1H)、7.26〜7.23(m,4H)、7.07〜7.05(t,2H)、6.84〜6.82(d,2H)、5.11(s,1H)、3.72(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:162.6、159.6、159.0、146.6、145.5、140.7、140.6、137.9、130.0、129.9、129.8、128.3、127.1、125.0、121.1、120.2、115.6、115.4、114.1、97.3、59.6、55.5、37.0;LC/MS−MS:439.2→373.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=61、CE=35、CXP=24、t
R=4.28分。
【0199】
【化33】
【0200】
6−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(3.0mL)中の4−フルオロベンズアルデヒド(70.0μL、0.675mmol、1.0当量)、マロノニトリル(45.0mg、0.675mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(90.0μL、0.675mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(3,4−ジメトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(200mg、0.675mmol、1当量)を添加した。反応混合物を19時間後に濃縮して、粗物質をカラムクロマトグラフィ(ヘキサン中、25%酢酸エチル→100%酢酸エチル)によって精製した。黄色固体をエタノールからの再結晶化によって更に精製して、6−アミノ−3−(3,4−ジメトキシフェニル)−4−(4−フルオロフェニル)−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(164mg、0.350mmol、12%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.80〜7.78(d,2H)、7.52〜7.48(t,2H)、7.38〜7.35(t,1H)、7.25〜7.21(m,2H)、7.05〜6.95(m,4H)、6.75〜6.73(d,1H)、4.91(s,1H)、4.84(s,1H)、3.84(s,3H)、3.71(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:163.2、157.8、149.2、148.7、147.5、144.9、138.6、137.4、129.3、129.1、129.0、127.1、125.0、121.5、119.8、119.0、115.9、115.7、110.8、109.9、96.6、64.0、55.8、55.7、37.5;LC/MS−MS:469.3→403.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=6、CE=35、CXP=26、t
R=4.16分。
【0201】
【化34】
【0202】
6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(10mL)中の4−フルオロベンズアルデヒド(300μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(586mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を19時間後に濃縮して、形成された析出物をエタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、ヘキサン及びエタノールで洗浄し、6−アミノ−4−(4−フルオロフェニル)−3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(350mg、0.930mmol、32%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.43〜7.40(d,2H)、7.20〜7.16(m,2H)、7.10(s,2H)、7.06〜7.02(t,2H)、6.78〜6.76(d,2H)、4.99(s,1H)、3.75(s,3H)、3.69(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:162.5、159.1、145.8、144.6、141.0、141.0、129.8、129.7、127.8、125.7、120.5、115.6、115.4、113.9、94.9、59.7、55.4、37.4、34.4;LC/MS−MS:377.1→311.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=66、CE=33、CXP=20、t
R=3.98分。
【0203】
【化35】
【0204】
6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(10mL)中のアニスアルデヒド(350μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(500mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮して、析出物をエタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−3−メチル−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(800mg、78%、2.23mmol)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.80〜7.78(d,2H)、7.51〜7.47(t,2H)、7.32〜7.28(t,1H)、7.18〜7.16(m,4H)、6.91〜6.89(d,2H)、4.62(s,1H)、3.74(s,3H)、1.79(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:159.7、158.6、145.7、144.2、138.0、136.0、129.7、129.2、126.5、120.5、120.3、114.3、99.3、59.0、55.4、36.4、13.0;LC/MS−MS:359.2→293.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=71、CE=29、CXP=20、t
R=4.14分。
【0205】
【化36】
【0206】
6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(10mL)中のアニスアルデヒド(350μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(321mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮して、粗物質をカラムクロマトグラフィ(ヘキサン中、25%酢酸エチル→100%酢酸エチル)によって精製した。黄色固体をエタノール及びヘキサンで洗浄し、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−1,3−ジメチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(370mg、1.25mmol、44%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)CDCl
3:7.12〜7.10(d,2H)、6.85〜6.83(d,2H)、4.61(s,2H)、4.55(s,1H)、3.79(s,3H)、3.69(s,3H)、1.80(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)CDCl
3:158.8、157.9、144.5、144.4、134.5、128.8、119.3、114.0、96.4、64.2、55.2、36.7、33.7、12.7;LC/MS−MS:297.0→231.2m/z;GS1及びGS2 30、DP=61、CE=27、CXP=16、t
R=3.71分。
【0207】
【化37】
【0208】
6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−3−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(10mL)中のアニスアルデヒド(350μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後1−メチル−3−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(500mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮して、析出物をエタノール及びヘキサンで洗浄し、生成物をエタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−3−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(210mg、20%、0.586mmol)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.50〜7.48(d,2H)、7.21〜7.17(m,3H)、7.05〜7.02(m,4H)、6.76〜6.74(d,2H)、4.91(s,1H)、3.76(s,3H)、3.64(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:158.9、158.3、146.0、144.6、136.9、133.2、128.9、128.5、127.8、126.4、120.6、114.1、95.9、60.3、55.3、37.5、34.5;LC/MS−MS:359.2→293.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=66、CE=29、CXP=20、t
R=3.98分。
【0209】
【化38】
【0210】
6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−3−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(10mL)中のアニスアルデヒド(350μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後1,3−ジフェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(678mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮して、析出物をエタノール及びヘキサンで洗浄した。生成物をエタノールから再結晶化して、6−アミノ−4−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−3−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(1.05g、87%、2.50mmol)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.94〜7.92(d,2H)、7.63〜7.61(d,2H)、7.57〜7.53(t,2H)、7.40〜7.36(t,1H)、7.29〜7.23(m,3H)、7.15(s,2H)、7.13〜7.11(d,2H)、6.78〜6.76(d,2H)、5.02(s,1H)、3.65(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:158.9、158.4、146.7、145.6、137.9、136.5、132.6、129.8、129.0、128.7、128.5、127.2、127.0、121.2、120.3、114.2、98.3、60.2、55.3、37.1;LC/MS−MS:421.2→355.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=81、CE=35、CXP=24、t
R=4.32分。
【0211】
【化39】
【0212】
6−アミノ−3,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(10mL)中のアニスアルデヒド(350μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(764mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮して、析出物をエタノール及びヘキサンで洗浄した後、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−3,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(1.06g、2.35mmol、82%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.93〜7.91(d,2H)、7.56〜7.52(m,4H)、7.38〜7.35(t,1H)、7.15〜7.11(m,4H)、6.83〜6.78(m,4H)、4.98(s,1H)、3.70(s,3H)、3.66(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:159.5、158.9、158.4、146.6、145.5、137.9、136.6、129.8、129.0、128.3、127.0、125.2、121.0、120.4、114.2、114.1、97.7、60.3、55.5、55.3、37.1;LC/MS−MS:452.3→89.1m/z;GS1及びGS2 30、DP=36、CE=39、CXP=4、t
R=3.47分。
【0213】
【化40】
【0214】
6−アミノ−3,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル: エタノール(10mL)中のアニスアルデヒド(350μL、2.87mmol、1.0当量)、マロノニトリル(190mg、2.87mmol、1.0当量)及びトリエチルアミン(400μL、2.87mmol、1.0当量)の混合物を1分間撹拌し、その後3−(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1H−ピラゾール−5(4H)−オン(689mg、2.87mmol、1当量)を添加した。反応混合物を24時間後に濃縮して、析出物をエタノール及びヘキサンで洗浄した後、エタノールから再結晶化して、6−アミノ−3,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1−メチル−1,4−ジヒドロピラノ[2,3−c]ピラゾール−5−カルボニトリル(690mg、1.78mmol、62%)を白色固体として得た。
1H−NMR(400MHz)DMSO:7.42〜7.40(d,2H)、7.05〜7.03(d,2H)、7.00(s,2H)、6.78〜6.75(dd,4H)、4.86(s,1H)、3.73(s,3H)、3.68(s,3H)、3.66(s,3H)、
13C−NMR(100MHz)DMSO:159.0、158.9、158.3、145.9、144.5、136.9、128.9、127.7、125.9、120.6、114.1、113.9、95.3、60.3、55.4、55.3、37.5、34.3;LC/MS−MS:389.2→323.0m/z;GS1及びGS2 30、DP=66、CE=29、CXP=22、t
R=3.94分。
【0215】
実施例3−ELISAスクリーニング
Elisaスクリーニングは、活性化(GTP結合)タンパク質によってRalA又はRalBのいずれかとRalBP1とが複合体を形成するという正準結合原理に基づくものである。ELISAアッセイは広く用いられるRal活性化プルダウンアッセイから適合させたものであった(Cancer Res. 2005; 65: 7111-7120)。組換えGST−His6−RalBP1融合タンパク質をGST親和性により細菌から精製した後、His6タグを介して金属−キレート誘導体化96ウェルマイクロプレート上に直接吸着させた。FLAG−RalA又はFLAG−RalBのいずれかを発現する安定してトランスフェクトしたUMUC3細胞株を作製し、ここでは異所性タンパク質はRal活性化のレポーターとして機能し、FLAGタグによって、タンパク質の高感度及び高特異性の検出が可能となる。本発明者らはUMUC3におけるFLAG−Ralの安定発現を利用した。抗FLAG一次抗体及びHRP結合抗マウス二次抗体を用いたロバストなシグナル対ノイズ比(100:1を超える)(シグナルは0.3mcgから最大10mcgまでの総細胞溶解物で投入タンパク質に比例する)が、十分な総細胞タンパク質を分析用に回収することができる96ウェルマイクロプレートで培養された細胞から得られた。本発明者らは、Ral GTPアーゼ阻害活性について化合物をスクリーニングするのにこのアッセイを使用した。
図2に、31種の本発明の推定Ral GTPアーゼ阻害剤についてのElisaスクリーニングデータを示す。Ral GTPアーゼ阻害剤RBC10を、膀胱がん細胞株A549、H358、H460、H2009、SW1573、CRL2169、J82、KU7、MGHU4、LULU2、UMUC3においてMEK阻害剤AZD6244とともにRal GTPアーゼ阻害剤の組合せ試験に使用したところ、相乗効果を示した。Ral GTPアーゼ阻害剤RBC10を、肺がん細胞株A549、H2009、H358、H460、SW1573においてMEK阻害剤AZD6244とともにRal GTPアーゼ阻害剤の組合せ試験に使用したところ、相乗効果を示した。その後、本発明のRal GTPアーゼ阻害剤及びRalA GTPアーゼ阻害についての用量応答曲線を求めた。さらに、これらの細胞における細胞拡散についての用量応答曲線を含む、マウス胚性線維芽細胞(MEF)における本発明のRal GTPアーゼ阻害剤による処理後の細胞拡散アッセイを行った。in vitroにおいて4種の本発明のRal GTPアーゼ阻害剤で処理した、結腸がん細胞WiDr、HT29、HCT116、HCT15、DLD1及びCaco−2の細胞生存率の試験から、ビヒクル対照に対する処理細胞における細胞成長の顕著な低減が示された。同様に、in vitroにおいて7種の本発明のRal GTPアーゼ阻害剤で処理した、膵臓がん細胞BXPC3、HPAC及びMiaPACA2の細胞生存率の試験から、ビヒクル対照に対する処理細胞における細胞成長の顕著な低減が示された。
図3に、8種の本発明のRal GTPアーゼ阻害剤についてのRal活性化プルダウンアッセイの結果を示す。各試験薬物を標準の10% J82培地中、50umで2時間インキュベートした。DMSO対照溶解物を2つのプルダウンに使用し、それらを平均して、この平均について対照に対する%を算出した。
【0216】
実施例4−ALPHAスクリーニング:
Amplified Luminescent Proximity Homogeneous Assay(Alpha)スクリーニングを実施し、本発明のRal GTPアーゼ阻害化合物によって引き起こされるRalタンパク質−タンパク質相互作用の破壊を測定した。ALPHAアッセイは対象となる1つの分析物(例えばHis標識BP1)に結合するアクセプタビーズと、対象となる第2の分析物(例えばBP2)に結合するドナービーズとを含むものである。励起によって、ドナービーズにおける光増感剤が周囲酸素を反応性一重項酸素へと変換させる。ドナーとアクセプタとが200nm以内にある場合、一重項酸素種はアクセプタビーズにおいてチオキセン化合物と反応して、370nmで放射される化学発光シグナルを発生させる。このエネルギーは同じアクセプタビーズに含まれるフルオロフォアへと即座に遷移し、これにより放射波長が520nm〜620nmへと効果的に移行する。ドナービーズは680nmで励起し、アクセプタビーズ付近で520nm〜620nmの範囲の光を放射する(GST標識BP2)。この化学発光反応はタンパク質のインキュベーション直後に測定することができる。化学発光はビーズ同士が極めて近接している場合にのみ観察され、そのため試験タンパク質間のタンパク質−タンパク質相互作用は損なわれない。このようにして、本発明のRal−GTPアーゼ阻害化合物によって引き起こされるRal−BP1→RalA結合の破壊を評価した。
【0217】
初期ALPHAスクリーニングを実施し、50μMの本発明のRal GTPアーゼ阻害化合物の存在下におけるRalBP1−RalA結合阻害を測定した(
図4)。その後、ALPHAスクリーニングを用量応答的に実施し、マイクロモル範囲の化合物濃度に応じた或る特定の本発明のRal−GTPアーゼ阻害化合物によるタンパク質結合阻害を測定した(
図5)。
【0218】
実施例5−in vivoにおける薬物動態評価:
或る特定の本発明のRal−GTPアーゼ阻害化合物の薬物動態をマウスで評価した。腹腔内注射又は経口投与の後、血液サンプルを数時間に亘って回収し、薬物濃度を飛行時間型(Time Of Flight:TOF)分光分析を伴うキャピラリー電気泳動によって評価した。3つの試験の例示的な結果を表2に示す。
【0219】
【表2】
【0220】
実施例6−ヒトがん細胞成長阻害のin vitroでの評価:
或る特定の本発明のRal−GTPアーゼ阻害化合物の成長阻害特性をin vitroにおいて評価した。組織構造及びK−Ras突然変異状態が異なるヒトがん細胞株を用いて、1μM濃度の2種の本発明のRal−GTPアーゼ阻害化合物によるin vitroでの成長阻害効果を調べた(
図6)。
【0221】
実施例7−ヒトがん細胞におけるin vitroでの用量応答曲線:
K−Ras突然変異状態が異なるヒト肺がん細胞株を用いて、マイクロモル濃度範囲の本発明のRal−GTPアーゼ阻害化合物に応じたin vitroでの成長阻害効果を調べた(
図7A及び
図7B)。
【0222】
実施例8−細胞取込み実験:
H2122細胞を用いて、1時間に亘るRBC8及びRBC10のin vitroでの細胞取込みを測定した。RBC8化合物及びRBC10化合物を別々に三連で投与し(10μM)、細胞を様々な時点で単離した(1分、5分、15分、30分及び60分)。RBC8及びRBC10の濃度はLC/MS−MS法を用いて求めた。
図8Aに1時間に亘るRBC8の細胞取込みを示す。
図8Bに、1時間に亘るRBC10の細胞取込みを示す。各時点でn=3±SD。
【0223】
実施例9−in vivoでの薬物動態データ:
H2122細胞を用いて、マウスにおいて異種移植片を作製した。50mg/kgのRBC8及びRBC10をIPで送達し、組織サンプルを接種後1時間及び2時間で回収した。RBC8及びRBC10の濃度はLC/MS−MS法を用いて求めた。
図9AにRBC8の組織濃度をTmaxで示す。
図9BにRBC10の組織濃度をTmaxで示す(血漿データはng/mlである。組織データを適切に比較するには、血漿濃度を血漿体積で乗算する必要がある)。
【0224】
実施例10−in vivoでの効能データ:
1群当たり10匹のヌードマウスにそれぞれ、200000個のH2122ヒト肺がん細胞を1回接種した。薬物処理は接種日から開始し、50mg/kg/日、IPで週末を除き毎日送達させた。
図10Aに、22日に亘るRBC8処理後の腫瘍体積を示す。
図10Bに、18日に亘るRBC10処理後の腫瘍体積を示す。
【0225】
実施例11−in vivoでのRal阻害データ(siRNA):
細胞をRalA及びRalBの両方を欠いたsiRNAで処理した24時間後に、1群当たり10匹のヌードマウスにそれぞれ、200000個のH2122ヒト肺がん細胞を1回接種した。
図11に、20日に亘る処理細胞及び非処理細胞の腫瘍体積を示す。
【0226】
実施例12−in vivoでのRal阻害データ(本発明の化合物):
ヒト肺がん細胞株H2122を雌のヌードマウスに皮下接種し、腫瘍の平均サイズが200mm
3に達するまで成長させた。マウスに50mg/Kgの単回IP用量のRBC8、RBC10又はDMSO対照を与えた。異種移植腫瘍を注射後2時間(RBC10)又は3時間(RBC8)で回収した。腫瘍におけるRalA及びRalBの活性を、RalBP1アガロースビーズを用いたプルダウンアッセイによって測定し、総タンパク質に対して正規化した。
図12Aに、RBC8及びRBC10による腫瘍におけるRalAの阻害を示す。
図12Bに、RBC8及びRBC10による腫瘍におけるRalBの阻害を示す。
【0227】
本発明の上記実施例は例示及び説明目的で提示されている。さらに、これらの実施例は本発明を本明細書に開示される形態に限定することを意図していない。結果として、本明細書の教示に応じた変更及び修正、並びに関連分野の技術又は知識が本発明の範囲内となる。本明細書で与えられる実施例に記載される特定の実施形態は、本発明を実施するのに知られるベストモードを説明するものであり、当業者がかかる又は他の実施形態において本発明の特定用途又は使用に要求される様々な変更を加えて本発明を利用することが可能であることを意図している。添付の特許請求の範囲は従来技術によって許容される程度に代替的な実施形態を包含するように解釈されることを意図している。