特表2015-503846(P2015-503846A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2015-503846少なくとも2つのプリント回路基板領域を含むプリント回路基板を製造する方法、およびプリント回路基板
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-503846(P2015-503846A)
(43)【公表日】2015年2月2日
(54)【発明の名称】少なくとも2つのプリント回路基板領域を含むプリント回路基板を製造する方法、およびプリント回路基板
(51)【国際特許分類】
   H05K 1/14 20060101AFI20150106BHJP
   H05K 1/11 20060101ALI20150106BHJP
   H05K 3/36 20060101ALI20150106BHJP
   H05K 1/02 20060101ALI20150106BHJP
   H05K 3/46 20060101ALI20150106BHJP
【FI】
   H05K1/14 B
   H05K1/11 A
   H05K3/36 A
   H05K3/36 B
   H05K1/02 R
   H05K1/02 F
   H05K3/46 L
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】44
(21)【出願番号】特願2014-549272(P2014-549272)
(86)(22)【出願日】2012年12月28日
(85)【翻訳文提出日】2014年8月26日
(86)【国際出願番号】AT2012000325
(87)【国際公開番号】WO2013096983
(87)【国際公開日】20130704
(31)【優先権主張番号】GM684/2011
(32)【優先日】2011年12月28日
(33)【優先権主張国】AT
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】505420013
【氏名又は名称】アーテー・ウント・エス・オーストリア・テヒノロギー・ウント・ジュステームテッヒニク・アクチェンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】AT & S AUSTRIA TECHNOLOGIE & SYSTEMTECHNIK AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カルポビチ,ボロディーミル
(72)【発明者】
【氏名】シュタール,ヨハンネス
【テーマコード(参考)】
5E316
5E317
5E338
5E344
【Fターム(参考)】
5E316AA12
5E316AA15
5E316AA22
5E316AA35
5E316AA43
5E316AA45
5E316CC08
5E316CC16
5E316DD13
5E316DD22
5E316EE43
5E316FF04
5E316FF18
5E316FF45
5E316GG15
5E316GG17
5E316GG19
5E316GG28
5E316HH11
5E317AA11
5E317AA24
5E317BB01
5E317BB12
5E317CC08
5E317CC25
5E317CC31
5E317CD27
5E317CD32
5E317GG09
5E338AA03
5E338AA16
5E338AA18
5E338BB02
5E338BB13
5E338BB25
5E338BB63
5E338BB71
5E338BB75
5E338DD32
5E338DD40
5E338EE44
5E344AA05
5E344BB02
5E344BB06
5E344BB08
5E344BB10
5E344CC05
5E344CC13
5E344CC23
5E344CD14
5E344DD02
5E344DD08
5E344DD10
5E344DD16
5E344EE16
5E344EE23
(57)【要約】
本発明は、少なくとも2つのプリント回路基板領域(1、2)を含むプリント回路基板を製造する方法に関し、プリント回路基板領域(1、2)は各々が少なくとも1つの導電層(31)、具体的には構造化導電層、および/または少なくとも1つの素子(32)または1つの導電性部品を含み、いずれの場合も互いに直接隣接する少なくとも1つの外側面(3)の領域で、互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2)は、機械的結合または接続によって互いに接続される。本発明によれば、互いに機械的に接続された、または接続されることになるプリント回路基板領域(1、2)のデバイス(32)または部品の、少なくとも1つの導電層(31)および/または導電要素(33)の少なくとも1つの小領域または接続ポートは、互いに隣接している少なくとも1つの外側面(3)で互いに導電的に接続または結合され、それによって互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2)の間の単純で確実な横方向の電気的結合または接続が、可能となる。本発明はさらに、このようなプリント回路基板にも関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つのプリント回路基板領域(1、2、21、22)からなるプリント回路基板を製造する方法であって、プリント回路基板領域(1、2、21、22)は各々が少なくとも1つの導電層、具体的には構造化導電層、および/または少なくとも1つのデバイスまたは導電性部品を含み、いずれの場合も互いに直接隣接する少なくとも1つの外側面(3、25、26)の領域で、互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)は機械的結合または接続によって互いに接続され、互いに機械的に接続された、または機械的に接続されることになるプリント回路基板領域(1、2、21、22)のデバイス(32)または部品の少なくとも1つの導電層(31)および/または導電要素(33)の少なくとも1つの小領域または接続ポート(23、24)が、互いに隣接している少なくとも1つの外側面(3、25、26)上で互いに導電的に接続または結合されることを特徴とする、方法。
【請求項2】
デバイス(22)または部品の少なくとも1つの導電層(31)および/または導電要素(33)の互いに接続される小領域または接続ポート(23、24)が、電気的接続(5、6、7、9、11、13、14、15、16、17、18、19、20、28)を形成するための導電材料を提供することによって、互いに電気的に接続または結合されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
導電接続(5、6、7、9、11、13、14、15、16、17、18、19、20、28)を形成するために、銅などの導電性金属、または銅含有ペーストなどの少なくとも1つの導電的または導電性部品を含有する材料が使用されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
導電層(23、24、31、33)が、互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)の異なるレベルまたは平面で互いに導電的に接続または結合されることを特徴とする、請求項1、2、または3に記載の方法。
【請求項5】
異なる数の層(23、24、31、33)、および/または互いに調整されていない層が互いに接続または結合されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
導電接続(28)が、互いに接続されるプリント回路基板領域(21、22)の高さの一部にわたって形成されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
複数の導電接続または結合(5、6、7、9、11、13、14、15、16、17、18、19、20、28)が、互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)の、互いに隣接している少なくとも1つの側面(3、25、26)に沿って互いに分離して形成されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
通路または空洞(4、27)が、具体的には機械的穿孔またはレーザ穿孔などの穿孔プロセスによって、あるいはフォトレジストプロセスによって導電接続(5、6、7、9、11、13、14、15、16、17、18、19、20、28)を形成するために、相互隣接側面(3、25、26)の間の間隙内に設けられることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
導電接続(5、6、7)が、導電金属、具体的には銅を用いて通路または空洞(4)をめっきまたは充填することによって、あるいは導電材料で作られたピン状要素を配置することによって形成されることを特徴とする、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
相互隣接側面(3)の間の間隙(4)が導電性または導電的材料で充填されること、および導電性または導電的材料で間隙を充填した後に、通路(12)などを形成することによって、および任意で相互に分離した接触接続を形成するために絶縁材料で引き続き充填することによって、その小領域が1つ1つ分離されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)が共通平面内に実質的に配置され、互いに接続または結合されることを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
それ自体周知の方式で互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)の機械的結合または接続が、接着、圧入、積層、接合、溶接、半田付けによって、またはガルバーニ電気接続によって形成されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)の暫定的な機械的結合または接続が、充填材料を使用することによって、接着または接合によって、圧入によって、接着テープなどの支持体を使用することなどによって提供されることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
少なくとも1つの相互補完的結合要素(16)が、互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2)の相互隣接側面(3)上に、それ自体周知の方式で各々形成され、この結合要素を通じてそれぞれ隣接するプリント回路基板領域との結合または接続が実現されることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
相互補完的結合要素(16)がぴったり合うように互いに接続されることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
機械的結合または接続が、相互補完的結合要素(16)の領域に接着剤(34)を使用することによって形成されることを特徴とする、請求項13または14に記載の方法。
【請求項17】
特に異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域(1、2)を使用するときに、プリント回路基板領域(1、2)は、相互隣接側面(3)上の間隙を少なくとも部分的に充填している間、プリント回路基板領域に対向する少なくとも1つの絶縁層(36)および導電層(37)を含む積層体(35)で、少なくとも高さが異なる領域を有する表面上に積層され、この後に、導電性小領域または接続ポートの導電性接続が相互隣接側面(3)上に形成されることを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
プリント回路基板領域(1、2)が、多層積層体(35)で両面に積層されることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
それ自体周知の方式で互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)が、柔軟性、剛性、剛柔軟性、または半柔軟性プリント回路基板領域、および/または高周波、HDI、基板またはセラミックプリント回路基板領域を含む、機能的に異なる材料を含むことを特徴とする、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも2つのプリント回路基板領域(1、2、21、22)からなるプリント回路基板であって、プリント回路基板領域(1、2、21、22)は各々少なくとも1つの導電層、具体的には構造化導電層、および/または少なくとも1つのデバイスまたは導電性部品を含み、いずれの場合も互いに直接隣接する少なくとも1つの外側面(3、25、26)の領域で、互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)は機械的結合または接続によって互いに接続可能であるかまたは接続されており、導電性結合または接続(5、6、7、9、11、13、14、15、16、17、18、19、20、28)は、互いに隣接している少なくとも1つの外側面(3、25、26)上で、互いに機械的に接続された、または機械的に接続されることになるプリント回路基板領域(1、2、21、22)のデバイス(32)または部品の少なくとも1つの導電層(31)および/または導電要素(33)の少なくとも1つの小領域または接続ポート(23、24)の間に提供または形成されていることを特徴とする、プリント回路基板。
【請求項21】
電気的接続(5、6、7、9、11、13、14、15、16、17、18、19、20、28)の形成のため、デバイス(32)または部品の少なくとも1つの導電層(31)および/または導電要素(33)の、互いに接続される小領域または接続ポート(23、24)の領域に導電材料が提供されることを特徴とする、請求項20に記載のプリント回路基板。
【請求項22】
導電接続(5、6、7、9、11、13、14、15、16、17、18、19、20、28)の形成のため、銅などの導電性金属、または銅含有ペーストなどの少なくとも1つの導電的または導電性部品を含有する材料が提供されることを特徴とする、請求項20または21に記載のプリント回路基板。
【請求項23】
導電層(23、24、31、33)が、互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)の異なるレベルまたは平面で互いに導電的に接続または結合されることを特徴とする、請求項20、21、または22に記載のプリント回路基板。
【請求項24】
異なる数の層(23、24、31、33)、および/または互いに適合されていない層が互いに接続または結合されることを特徴とする、請求項20から23のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項25】
導電接続(28)が、互いに接続されるプリント回路基板領域(21、22)の高さの一部にわたって形成されることを特徴とする、請求項20から24のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項26】
複数の導電接続または結合(5、6、7、9、11、19、28)が、互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)の互いに隣接している少なくとも1つの側面(3、25、26)に沿って互いに分離して形成されることを特徴とする、請求項20から25のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項27】
通路または空洞(4、27)が、導電接続(5、6、7、9、11、13、14、15、16、17、18、19、20、28)を形成するため、あるいは導電性小領域または接触接続を分離するために、相互隣接側面(3、25、26)の間の間隙内に設けられることを特徴とする、請求項20から26のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項28】
導電接続(5、6、7)が、導電金属、具体的には銅を用いて通路または空洞(4)をめっきまたは充填することによって、あるいは導電材料で作られたピン状要素によって形成されることを特徴とする、請求項27に記載のプリント回路基板。
【請求項29】
互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)が共通平面内に実質的に配置され、互いに接続または結合されることを特徴とする、請求項20から28のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項30】
それ自体周知の方式で互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)の機械的結合または接続が、接着、圧入、積層、接合、溶接、半田付けによって、またはガルバーニ電気接続によって形成されることを特徴とする、請求項20から29のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項31】
互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)の暫定的な機械的結合または接続は、充填材料を使用することによって、接着または接合によって、圧入によって、接着テープなどの支持体を使用することなどによって提供されることを特徴とする、請求項20から30のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項32】
少なくとも1つの相互補完的結合要素(16)が、互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2)の相互隣接側面(3)上に、それ自体周知の方式で各々提供され、この結合要素を通じてそれぞれ隣接するプリント回路基板領域との結合または接続が形成されることを特徴とする、請求項20から31のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項33】
相互補完的結合要素(16)がぴったり合うように互いに接続されることを特徴とする、請求項32に記載のプリント回路基板。
【請求項34】
機械的結合または接続が、相互補完的結合要素(16)の領域に接着剤(34)を使用することによって形成されることを特徴とする、請求項32または33に記載の方法。
【請求項35】
特に異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域(1、2)を使用するときに、プリント回路基板領域(1、2)は、相互隣接側面(3)上の間隙を少なくとも部分的に充填している間、プリント回路基板領域に対向する少なくとも1つの絶縁層(36)および導電層(37)を含む積層体(35)で、少なくとも高さが異なる領域を有する表面上に積層されることを特徴とする、請求項20から34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
プリント回路基板領域(1、2)が、多層積層体(35)で両面に積層されることを特徴とする、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
それ自体周知の方式で互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)が、柔軟性、剛性、剛柔軟性、または半柔軟性プリント回路基板領域、および/または高周波、HDI、基板またはセラミックプリント回路基板領域を含む、機能的に異なる材料を含むことを特徴とする、請求項20から36のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項38】
互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2)が、接続中の位置合わせのため、少なくとも1つの標識(17、18)、具体的にはピンなどを備えて形成されることを特徴とする、請求項20から37のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つのプリント回路基板領域を含むプリント回路基板を製造する方法に関し、プリント回路基板領域は各々が少なくとも1つの導電層、具体的には構造化導電層、および/または少なくとも1つのデバイスまたは導電性部品を含み、いずれの場合も互いに直接隣接する少なくとも1つの外側面の領域で、互いに接続されるプリント回路基板領域は、機械的結合または接続によって互いに接続される。本発明はさらに、少なくとも2つのプリント回路基板領域を含むプリント回路基板に関し、プリント回路基板領域は各々が少なくとも1つの導電層、具体的には構造化導電層、および/または少なくとも1つのデバイスまたは導電性部品を含み、いずれの場合も互いに直接隣接する少なくとも1つの外側面の領域で、互いに接続されるプリント回路基板領域は、機械的結合または接続によって互いに接続可能であるかまたは接続される。
【背景技術】
【0002】
プリント回路基板の製造に関連して、プリント回路基板の個別の小領域は異なる需要を満たす必要があるので、たとえばモジュール化などの周知の手順のモードを適用することによって、具体的には個別に製造されて異なる材料から作られることの多い水平接続領域からなる、少なくとも2つのプリント回路基板領域のプリント回路基板を製造または組み立てることが、ますます一般的になってきている。このためたとえば、パワーエレクトロニクスがプリント回路基板の小領域に集積されるかまたは受容され、その一方で具体的にはデジタル技術がプリント回路基板の別の領域で実施されることが、知られている。たとえばパワーエレクトロニクスおよびデジタル技術の両方を含むプリント回路基板の製造は、電気的および機械的結合の製造費用および実施の両方で意味をなさず、通常は費用が上昇する結果となる。また、このようなプリント回路基板のさらなる望ましい小型化を踏まえて、異なる製造技術または方法がますます採用されてきているが、これらは容易に組み合わせられるものではない。
【0003】
異なる材料の重畳層を結合することによって構築される、すなわちハイブリッド構造と呼ばれるものを含むか、あるいは高周波またはパワーエレクトロニクスが集積されている小領域を含む、このようなプリント回路基板は最終的に、このタイプのプリント回路基板が実際の使用において頻繁に撓んだり歪んだりして、それによりその使用寿命および信頼性が著しく低減するような、異なる加熱または異なる膨張係数の領域を含むことになる。
【0004】
上記の欠点を克服するために、たとえば国際公開第2011/003123号パンフレットに見られるような、最初に定義された類の方法および装置がすでに提案されている。同文献では、互いに隣り合って配置されて互いに接続されたプリント回路基板領域は各々、導電層および/または少なくとも1つの素子または導電性部品を含み、互いに接続されるこのようなプリント回路基板領域の機械的接続または結合は、少なくとも1つの相互隣接側面上に設けられることになる。隣接は位置されて互いに接続されることになるこのようなプリント回路基板領域の少なくとも部分的な機械的結合または接続は側面に実現されるが、その一方で互いに接続されるプリント回路基板領域の電気的結合または接続は、互いに接続される2つのプリント回路基板領域の間の接触面を被覆して、それを通じて互いに接続されることになるプリント回路基板領域の導電小領域または構造および/またはデバイスまたは部品の間に導電接続が確立される、少なくとも1つの層またはプライを必要とする。この目的のため、製造されるプリント回路基板の厚みの増加を招く、このような追加層が必要とされるのみならず、精巧な通路またはビアを通じて電気的接続もなされなければならない。後者の形成および/または配置は、特にさらなる小型化を視野に入れて、洗練された方法ステップを適用することによって極端に正確な方式で達成される必要があるのみならず、電気的接触または接続のための適切な領域を提供するために、個別のプリント回路基板領域を形成するときに、その配置もまた考慮されなければならない。このためこのような構成は、さらなる機械加工および構築費用を伴い、互いに接続されるプリント回路基板領域から製造されるプリント回路基板の大型化を招く。
【0005】
同様に、国際公開第2008/134809号パンフレットは、連続的側面上のぴったり合う補完的なプロファイリングを通じて、互いに接続されるプリント回路基板またはプリント回路基板領域の機械的結合または接続を、提案した。個別のプリント回路基板領域が各々ストリップ状LED素子を形成するこの周知の実施形態において、電気接続または結合がさらに、接続されるプリント回路基板領域の上側、すなわち連続的側面のコーナー領域に、各々提供される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第2011/003123号
【特許文献2】国際公開第2008/134809号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、互いに接続される異なるプリント回路基板領域を使用および組み立てるときに上述の欠点が回避されるという、最初に定義された類の方法およびプリント回路基板をさらに開発することを目的とし、具体的にはこれは、互いに接続または結合されるプリント回路基板領域の確実な電気的接続または接触を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
これらの目的を達成するために、最初に定義された類の方法は本質的に、互いに機械的に接続された、または機械的に接続されることになるプリント回路基板領域のデバイスまたは部品の少なくとも1つの導電層および/または導電要素の少なくとも1つの小領域または接続ポートが、互いに隣接している少なくとも1つの外側面上で互いに導電的に接続または結合されることを、特徴とする。本発明によれば、互いに隣接している少なくとも1つの外側面または側面上に、少なくとも1つの導電層、具体的にはプリント回路基板領域に集積されたデバイスまたは部品の構造化導電層または導電要素の、少なくとも1つの小領域または接続ポートの導電接続または結合が設けられているという点において、互いに接続されるプリント回路基板領域のそれぞれの相互隣接側面の領域内にすでに設けられた機械的接続に加えて、接近した実質的に横方向の電気的結合または接続が、このようにして設けられることが可能である。上述の周知の従来技術とは異なり、このように、側面上で互いに接続されるプリント回路基板領域の上の少なくとも1つの付加的な、具体的には導電層の配置によって、および通路またはビアを通じての精巧な貫通接触によって、このような電気的接続または結合を提供する必要はない。機械的接続に加えて、本発明による方法はこのように、製造されるプリント回路基板の厚みを増加させることなく、少なくとも1つの追加導電層の配置の後にそれぞれの電気的接触または接触接続の精巧な位置決めを放棄することによって、各々互いに隣接している少なくとも1つの側面上で、互いに接続されるプリント回路基板領域の単純で確実な電気的結合または接続を可能にする。
【0009】
互いに接続されるプリント回路基板領域のそれぞれの素子の特に確実で単純な電気的接続または結合は、デバイスまたは部品の少なくとも1つの導電層および/または導電要素の相互に接続される小領域または接続ポートが、電気的接続を形成するための導電材料を提供することによって互いに電気的に接続または結合されるという意味で、好適な実施形態によって提供される。
【0010】
互いに接続されるプリント回路基板領域の間の簡単に製造可能な導電接続はさらに、導電接続を形成するために、銅などの導電性金属または銅含有ペーストなどの少なくとも1つの導電的または導電性部品を含有する材料が使用されるという意味で、好適に提供される。このような導電金属、あるいは導電性または導電的成分を含有する材料の使用はそれ自体、本発明によって提供される導電接続を形成するために、プリント回路基板の製造に関連してそれ自体周知の方法ステップが適用または採用されることが可能なように、プリント回路基板の製造に関連して周知である。
【0011】
互いに接続される、具体的には異なる構造を有するプリント回路基板領域の単純で確実な結合を提供するために、導電層は、互いに接続されるプリント回路基板領域の異なるレベルまたは平面で互いに導電的に接続または結合されることが、さらに好適な実施形態によって提供される。
【0012】
同様に、互いに接続されて異なる構成または構造を有するプリント回路基板領域を検討すると、異なる数の層、および/または互いに調整されていない層が互いに接続または結合されることが、さらに好適な実施形態によってさらに提案される。
【0013】
異なるレベルまたは高さに位置して互いに電気的に接続される導電層の小領域の、またはプリント回路基板領域内に集積されたデバイスの導電要素の、任意に望ましい結合のため、本発明による方法のさらに好適な実施形態に関連するものとして、互いに接続されるプリント回路基板領域の高さの一部にわたって導電接続が形成されることが、さらに提案される。
【0014】
互いに接続または結合される、任意で複数の集積デバイスまたは部品を包含する、このようなプリント回路基板領域の通常は複雑な構造を特に考慮して、複数の導電接続または結合が、互いに接続されるプリント回路基板領域の互いに隣接している少なくとも1つの側面に沿って互いに分離して形成されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。回路基板の製造においてそれ自体周知の方法ステップを用いることにより、このような相互に分離した複数の接続または結合は、異なる構造または小領域の導電接続を提供するために、側面に沿って確実に製造されることが可能である。
【0015】
導電接続を形成するために、具体的には機械的穿孔またはレーザ穿孔などの穿孔プロセスによって、あるいはフォトレジストプロセスによって、導電接続を形成するために、通路または空洞が、相互隣接側面の間の間隙内に設けられることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0016】
互いに隣接している少なくとも1つの側面上にこのような通路または空洞が形成された後、本発明による方法のさらに好適な実施形態によれば、導電金属、具体的には銅を用いて通路または空洞をめっきまたは充填することによって、あるいは導電材料で作られたピン状要素を配置することによって、導電接続が形成されるという意味で、導電接続が製造されることが特に可能である。
【0017】
互いに接続されるプリント回路基板領域の異なる小領域または接続ポートまたは素子の接触を実現するために、導電材料で充填されたまたは充填される複数の通路を個別に形成する代わりに、相互隣接側面の間の間隙が導電性または導電的材料で充填されること、および導電性または導電的材料で間隙を充填した後に、通路などを形成することによって、および任意で相互に分離した接触接続を形成するために絶縁材料で引き続き充填することによって、その小領域が1つ1つ分離されることが、本発明の変形実施形態によって提案される。こうして、互いに接続されるプリント回路基板領域の相互隣接側面の間の間隙または隙間を、導電材料を用いて簡単な方式で充填することが可能になっており、その上に、相互に分離した小領域または接触接続を提供するために通路が形成され、この通路は任意で絶縁材料を用いて充填されてもよい。
【0018】
たとえば上述の実施形態による、適切な通路の形成の後の複数の導電接触接続の製造、および最後に述べられた実施形態による、導電小領域または接触接続の分離の製造はいずれも、その外形が具体的には製造された穴または通路の輪郭に適合しており、たとえば円形、楕円形、矩形、または多角形に形成されたピン状要素を収容または提供することによって、実行されてもよい。このようなピン状要素を提供することによって電気的接触または接続を達成することに加えて、後者はまた、たとえば圧入など、提供された穴または通路内に挿入されるために適切なインサートまたはピンが使用される、機械的接続も提供することになる。
【0019】
さらに、互いに接続される隣接プリント回路基板領域の間の間隙内に固体充填材料が提供されることも可能であり、この充填材料は、導電性または非導電性であり、互いに接続されるプリント回路基板領域の間の間隙または隙間の輪郭に適合しており、および/または任意に適切な膜で作られている。このような固体充填材料を提供することにより、引き続きそれぞれの接触接続または非導電性領域が、互いに隣接または対向している側面の領域内で、互いに接続されるプリント回路基板領域の間に提供または形成されることが可能である。
【0020】
製造されるプリント回路基板の可能な限り小さい全厚を達成するため、および/またはさらなる製造ステップにおいて多層回路基板の追加層またはプライが任意で設けられることが可能な実質的に平面的または平坦な構造を提供するために、本発明による方法のさらに好適な実施形態によるものとして、互いに接続されるプリント回路基板領域が、共通平面内に実質的に配置され、互いに接続または結合されることが、さらに提案される。
【0021】
単純で確実な機械的接続または結合のため、それ自体周知の方式で互いに接続されるプリント回路基板領域の機械的結合または接続が、接着、圧入、積層、接合、溶接、半田付けによって、またはガルバーニ電気接続によって行われることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0022】
最終的な機械的接続または結合に加えて、特に後の処理ステップを考慮して互いに接続されるプリント回路基板領域の間に、場合により暫定的な機械的接続または結合が、提供または要求される可能性がある。これに関連して、互いに接続されるプリント回路基板領域の暫定的な機械的結合または接続は、充填材料を使用することによって、接着または接合によって、圧入によって、接着テープなどの支持体を使用することなどによって提供されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0023】
機械的結合または接続を支援するために、または外部応力に耐えられる機械的接続を提供するために、互いに接続されるプリント回路基板領域の相互隣接側面上に、それ自体周知の方式で少なくとも1つの相互補完的結合要素が各々形成され、この結合要素を通じてそれぞれ隣接するプリント回路基板領域との結合または接続が実現されることが、本発明による方法のさらに好適な実施形態によるものとして、さらに提案される。
【0024】
接続されるプリント回路基板領域の機械的結合または接続をさらに支援するために、好ましくは、相互補完的結合要素がぴったり合うように互いに接続されることが、さらに提案される。
【0025】
所望の機械的結合または接続を達成するために、機械的結合または接続は、相互補完的結合要素の領域に接着剤を使用することによって形成されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。これは、所望の機械的結合または接続を達成するために、接着剤の実質的な無気泡導入を保証する。
【0026】
互いに接続される異なるプリント回路基板領域を使用するとき、少なくともいくつかのケースにおいて、互いに接続されるこのようなプリント回路基板領域は、異なる高さまたは厚みを有することが、予想される。しかしながら異なる高さまたは厚みを有するこのような小領域は、さらなる処理または作業ステップにおける問題を生じる可能性があり、これらさらなるステップは多くの場合、実質的に平坦な素子の存在を必要とし、したがって異なる高さの小領域を有する素子は必要としない。異なる高さを有するプリント回路基板領域の結合または接続における高さまたは厚み補償のため、特に異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域を使用するときに、プリント回路基板領域は、相互隣接側面上の間隙を少なくとも部分的に充填している間、プリント回路基板領域に対向する少なくとも1つの絶縁層および導電層を含む積層体で、少なくとも高さが異なる領域を有する表面上に積層され、この後に、導電性小領域または接続ポートの導電性接続が相互隣接側面上に形成されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。これは、場合により異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域の高さ補償を許容するのみならず、プリント回路基板領域の実質的に接着剤を使用しない接続が提供されるように、互いに接続されるプリント回路基板領域の所望の機械的接続または結合を達成するために、積層ステップの間に相互隣接側面上の間隙の充填も可能にする。高さ補償を達成するためのこのような積層に続いて、相互隣接側面上の個別の小領域または接続ポートの間の電気的接触または結合が、上述のように形成または達成される。
【0027】
実質的に対称的な構造を提供するため、および具体的にはこのような積層体を提供することによって場合により片側のみに機械的応力が発生するのを回避するために、プリント回路基板領域が多層積層体で両面に積層されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0028】
本発明による方法は、最も多様な設計または異なる構造のプリント回路基板またはプリント回路基板領域のために使用可能であり、それ自体周知の方式で互いに接続されるプリント回路基板領域は、柔軟性、剛性、剛柔軟性、または半柔軟性プリント回路基板領域、および/または高周波、HDI、基板またはセラミックプリント回路基板領域を含む、機能的に異なる材料を含むことが、本発明による方法のさらに好適な実施形態によって提供される。
【0029】
上記で定義された目的を達成するために、最初に定義された類のプリント回路基板は本質的に、互いに隣接している少なくとも1つの外側面上で、互いに機械的に接続された、または機械的に接続されることになるプリント回路基板領域のデバイスまたは部品の少なくとも1つの導電層および/または導電要素の少なくとも1つの小領域または接続ポートの間に、導電性結合または接続が提供または形成されることを特徴とする。すでに上記で指摘されたように、こうして本発明により、具体的には周知の従来技術で提供されたように互いに接続されるプリント回路基板領域の間の接触面または接続領域を被覆する追加層またはプライを除去し得るように、互いに接続されるプリント回路基板領域の実質的に横方向の電気的結合または接続を、互いに隣接している少なくとも1つの外側面または側面上に提供することが、可能となった。
【0030】
電気的接続の単純で確実な形成のために、電気的接続の形成のため、導電材料は、デバイスまたは部品の少なくとも1つの導電層および/または導電要素の互いに接続される小領域または接続ポートの領域内に提供されることが、好適な実施形態によって提案される。
【0031】
これに関連して、導電接続の形成のため、銅などの導電性金属または銅含有ペーストなどの少なくとも1つの導電的または導電性部品を含有する材料が提供されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。このようにして、相互隣接側面の領域内の電気的接続は、プリント回路基板の製造において通常採用される材料を用いて、直接的に形成または提供されることが可能である。
【0032】
互いに接続されて異なる構造または異なる構成を有するプリント回路基板領域を接続するために、互いに接続されるプリント回路基板領域の異なるレベルまたは平面内に導電層が互いに導電的に接続または結合されることが、さらに好適な実施形態によって提供される。
【0033】
同様に、互いに接続されるプリント回路基板領域の異なる構造または構築への適合のため、異なる層の数、および/または互いに調整されていない層が互いに接続または結合されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0034】
具体的には、互いに接続されるプリント回路基板領域の厚みの異なる高さに位置する集積デバイスまたは部品の導電構造または導電要素を接触または電気的に接続するために、本発明による方法のさらに好適な実施形態に関連するものとして、本発明によるプリント回路基板のさらに好適な実施形態に関連するものとして、互いに接続されるプリント回路基板領域の高さの一部にわたって導電接続が形成されることが、さらに提案される。
【0035】
互いに接続される、および複数の接触接続または接合部位を有する、このようなプリント回路基板領域の通常は複雑な構造を特に考慮して、複数の導電接続または結合が、互いに接続されるプリント回路基板領域の互いに隣接している少なくとも1つの側面に沿って互いに分離して形成されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0036】
製造される電気的接続の特に単純で確実な形成ならびに位置決めのため、導電接続を形成するため、または導電性小領域または接触接続を分離するために、相互隣接側面の間の間隙内に通路または空洞が設けられることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0037】
これに関連して、導電接続は、導電金属、具体的には銅を用いて通路または空洞をめっきまたは充填することによって、あるいは導電材料で作られたピン状要素によって形成されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。このようなめっきは、具体的には本発明によるプリント回路基板の製造において追加方法ステップが提供されないように、プリント回路基板の製造に関連して一般的であってそれ自体周知である。その上、導電材料で作られたピン状要素の使用は、容易に実現可能である。
【0038】
低い全高、および/または任意で必要とされる多層回路基板のさらなる層またはプライがその上に設けられることが可能な実質的に平面的または平坦な構造を有するプリント回路基板を提供するために、互いに接続されるプリント回路基板領域が共通平面内に実質的に配置され、互いに接続または結合されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0039】
確実な機械的接続または結合は、たとえば、本発明による方法のプリント回路基板のさらに好適な実施形態によるものとして、それ自体周知の方式で互いに接続されるプリント回路基板領域の機械的結合または接続が、接着、圧入、積層、接合、溶接、半田付けによって、またはガルバーニ電気接続によって形成されるという意味で、提供される。
【0040】
暫定的な機械的結合を提供するために、互いに接続されるプリント回路基板領域の暫定的な機械的結合または接続は、充填材料を使用することによって、接着または接合によって、圧入によって、接着テープなどの支持体を使用することなどによって提供されることが、好適な実施形態によって提案される。
【0041】
機械的結合または接続を支援するために、好ましくは、互いに接続されるプリント回路基板領域の相互隣接側面上に、それ自体周知の方式で少なくとも1つの相互補完的結合要素が各々提供され、この結合要素を通じてそれぞれ隣接するプリント回路基板領域との結合または接続が形成されることが、さらに提案される。
【0042】
機械的結合をさらに改善するために、好ましくは、相互補完的結合要素がぴったり合うように互いに接続されることが、さらに提案される。
【0043】
特に確実な機械的結合を達成するために、機械的結合または接続は、相互補完的結合要素の領域に接着剤を使用することによって形成されることが、さらに好適な実施形態によって提供される。
【0044】
多くの場合、互いに接続されるプリント回路基板領域は異なる高さまたは厚みを有するので、均一な厚みまたは高さ寸法を有する素子を提供するための適切な高さ補償を実現するために、特に異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域を使用するときに、プリント回路基板領域は、相互隣接側面上の間隙を少なくとも部分的に充填している間、プリント回路基板領域に対向する少なくとも1つの絶縁層および導電層を含む積層体で、少なくとも高さが異なる領域を有する表面上に積層されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0045】
このような積層体を使用するときに実質的に対称的な構造を提供するため、プリント回路基板領域が多層積層体で両面に積層されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0046】
すでに上記で指摘されたように、異なる設計および異なる構造を有するプリント回路基板領域の結合または接続は、本発明によって実現可能であり、これに関連して、それ自体周知の方式で互いに接続されるプリント回路基板領域は、柔軟性、剛性、剛柔軟性、または半柔軟性プリント回路基板領域、および/または高周波、HDI、基板またはセラミックプリント回路基板領域を含む、機能的に異なる材料を含むことが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0047】
互いに接続されるプリント回路基板領域の結合または接続の間の簡単な位置決めおよびアライメントを保証するために、本発明による方法のさらに好適な実施形態によるものとして、互いに接続されるプリント回路基板領域は、接続中の位置合わせのため、具体的にはピンなどの、少なくとも1つの標識を備えて形成されることが、さらに提案される。
【0048】
以下、本発明は、添付図面に模式的に図解される例示的実施形態により、さらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1a】従来技術による実施形態を模式的に示しており、互いに接続されるプリント回路基板領域が電気的接続のためのさらなる層またはプライで被覆されている構成を示す図である。
図1b】従来技術による実施形態を模式的に示しており、電気的接続のための隣接プリント回路基板領域の接続の領域に設けられた追加デバイスを示す図である。
図2】相互隣接プリント回路基板領域の側面の領域に複数の電気的接続または結合が設けられている、本発明の方法によって製造された本発明によるプリント回路基板の概略上面図である。
図3a】本発明による方法によって各々製造された、隣接プリント回路基板領域の間の電気的接続の異なる構成の概略側面図である。
図3b】本発明による方法によって各々製造された、隣接プリント回路基板領域の間の電気的接続の異なる構成の概略側面図である。
図3c】本発明による方法によって各々製造された、隣接プリント回路基板領域の間の電気的接続の異なる構成の概略側面図である。
図4a】本発明によるプリント回路基板の電気的接続の異なる構成の概略上面図である。
図4b】本発明によるプリント回路基板の電気的接続の異なる構成の概略上面図である。
図5a図4と類似の図における、本発明によるプリント回路基板の互いに接続されるプリント回路基板領域の接続または結合の異なる幾何学的設計の上面図である。
図5b図4と類似の図における、本発明によるプリント回路基板の互いに接続されるプリント回路基板領域の接続または結合の異なる幾何学的設計の上面図である。
図5c図4と類似の図における、本発明によるプリント回路基板の互いに接続されるプリント回路基板領域の接続または結合の異なる幾何学的設計の上面図である。
図5d図4と類似の図における、本発明によるプリント回路基板の互いに接続されるプリント回路基板領域の接続または結合の異なる幾何学的設計の上面図である。
図5e図4と類似の図における、本発明によるプリント回路基板の互いに接続されるプリント回路基板領域の接続または結合の異なる幾何学的設計の上面図である。
図6a図4および図5と類似の図における、相互隣接プリント回路基板領域の側面の領域での本発明によるプリント回路基板の電気的接続の異なる構成の上面図である。
図6b図4および図5と類似の図における、相互隣接プリント回路基板領域の側面の領域での本発明によるプリント回路基板の電気的接続の異なる構成の上面図である。
図6c図4および図5と類似の図における、相互隣接プリント回路基板領域の側面の領域での本発明によるプリント回路基板の電気的接続の異なる構成の上面図である。
図6d図4および図5と類似の図における、相互隣接プリント回路基板領域の側面の領域での本発明によるプリント回路基板の電気的接続の異なる構成の上面図である。
図7】互いに接続されるプリント回路基板領域が、具体的には異なる高さに位置する複数の層またはプライを含むことが明確にわかる、本発明によるプリント回路基板の拡大された部分断面図である。
図8a】隣接プリント回路基板領域のそれぞれの導電構造の異なる小領域が、複数の電気的接続または接触部位または区域の配置による異なるレベルで電気的に接続可能または結合可能である、図7による実施形態の異なる層またはプライの電気的接続の概略図である。
図8b】隣接プリント回路基板領域のそれぞれの導電構造の異なる小領域が、複数の電気的接続または接触部位または区域の配置による異なるレベルで電気的に接続可能または結合可能である、図7による実施形態の異なる層またはプライの電気的接続の概略図である。
図8c】隣接プリント回路基板領域のそれぞれの導電構造の異なる小領域が、複数の電気的接続または接触部位または区域の配置による異なるレベルで電気的に接続可能または結合可能である、図7による実施形態の異なる層またはプライの電気的接続の概略図である。
図9図5dと類似の図における、互いに接続されるプリント回路基板領域の間の結合の変形実施形態を示す図である。
図10a】具体的には互いに接続されて異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域の高さ補償のため、多層積層体を用いる積層が実行される、本発明による方法の変形実施形態の概略図であって、互いに接続されるプリント回路基板領域の1つの側または表面に多層積層体を積層するステップを示す概略図である。
図10b】具体的には互いに接続されて異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域の高さ補償のため、多層積層体を用いる積層が実行される、本発明による方法の変形実施形態の概略図であって、互いに接続されるプリント回路基板領域の第二の表面を積層する後続方法ステップを図解する概略図である。
図10c】具体的には互いに接続されて異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域の高さ補償のため、多層積層体を用いる積層が実行される、本発明による方法の変形実施形態の概略図であって、互いに接続されるプリント回路基板領域の相互隣接側面の領域における導電性接続のその後の形成を図解する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
図1aおよび図1bは各々、具体的には、プリント回路基板領域101を包囲するさらなる同様の多層回路基板領域102によって囲まれた、従来技術による多層回路基板領域101を示しており、詳細に図示されていない機械的接続または結合は、相互隣接側面103の領域の回路基板領域101および102の間に設けられている。互いに接続される回路基板101、102の間の相互隣接側面103の領域に設けられる、詳細に図示されていない機械的接続または結合に加えて、付加的に提供または要求される電気的接続または結合のために追加層またはプライ104、104が設けられることは、図1aによる実施形態より明らかである。追加層105および回路基板領域101、102の少なくとも1つの導電層またはプライ108、109との電気的接触接続は、模式的に示されるビア106によって実現される。
【0051】
電気的接続または接触のための追加層またはプライを提供する代わりに、ビア106によって再び示される同じ電気的接触を部分的に被覆するように、相互対向側面103の領域に追加デバイス107が設けられることが、図1bに対応する従来技術による実施形態において提供される。
【0052】
このため図1(aおよびb)による図解より、追加層またはプライ104、105および追加デバイス107は、互いに接続または結合される回路基板領域101、102の導電構造108、109の電気的接続または結合のために提供されなければならないことが、明らかである。
【0053】
これとは対照的に、図2に示される本発明による実施形態は、以下により詳細に説明されるように、プリント回路基板領域1とこれを包囲するプリント回路基板領域2との間の導電性接続または結合のために、それぞれ相互隣接する側面3の領域に複数の電気的接続または結合4が設けられることを、考慮している。
【0054】
相互隣接側面3の領域内にこのような電気的接続または結合を提供することによって、互いに接続されるプリント回路基板領域1と2または導電構造の間で横方向の電気的結合または接続が達成可能であり、図1(aおよびb)による従来技術において必要とされるような相互隣接側面3を被覆する追加層またはプライまたはデバイスの提供が不要となり得る。
【0055】
図3(aからc)は、やはり1および2で示されるプリント回路基板領域の間のこのような電気的接続または結合の、異なる実施形態を示す。少なくとも1つの導電層はプリント回路基板領域1内の31によって各々示されており、その一方でデバイス32はプリント回路基板領域2内に各々集積されており、前者の導電要素またはポートは33で示されている。
【0056】
図3aによる実施形態において、側面3の領域に設けられたスロットまたは通路4には、たとえば銅で作られためっき5が設けられており、これを通じて、プリント回路基板領域2内に集積されたデバイス32の導電要素33への少なくとも1つの導電層31の詳細に図示されていない導電構造の接触接続が、確立される。
【0057】
図3aに示されるようなめっき5の代わりに、図3bによる実施形態は、このような通路またはスロット4が、導電接続を生成するように導電材料6でほぼ完全に充填されることを、提供する。このような導電材料はたとえば、銅、または具体的には金属などのその他いずれの導電的または導電性材料も、含むことができる。
【0058】
図3cによる実施形態において、プリント回路基板領域1および2内に接続または集積される電気的構造31、32、および33の間の間隙または通路4のほぼ完全な充填が再び提供され、この実施形態では、適切な空洞または通路はたとえば、銅ペーストを含む材料7などの導電材料で充填される。このようなペースト状の導電材料7は適切な接続を形成するために適切に硬化し得る。
【0059】
銅の代わりに、またはこれに加えて、その他の導電的または導電性材料が使用されることも、同様に可能である。
【0060】
図3bおよび図3cによる図解より、たとえば、導電層またはプライ31ならびに集積素子またはデバイス32およびそのポートまたは導電要素33も、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2内の異なる高さに提供または配置されることが、さらに明らかである。図3cによる実施形態において、やはり31で示される導電層もまたプリント回路基板領域2内に設けられることが、さらに示されている。
【0061】
互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の間の間隙または隙間または通路4をめっきまたは充填する代わりに、この間隙4またはそれぞれの孔または通路内にピン状要素が挿入されることも可能であり、前記ピン状要素の外形はたとえば、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の間の間隙または通路の輪郭に対応する。
【0062】
具体的には構造化導電層によって形成される、導電層31の接続される小領域または接続ポートの間の電気的接触接続を構成する、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の間にそれぞれ設けられた接続5、6、および7、ならびに集積デバイス32の接続要素33はまた、電気的接続に加えて、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の間の適切な機械的結合または接続を提供することも可能である。
【0063】
互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の相互隣接側面3の領域におけるそれぞれの空洞または通路4の形成は、たとえば機械的穿孔またはレーザ穿孔などの穿孔、具体的にはレーザ切断などの切断などによって、実行可能である。
【0064】
図4(aおよびb)による図解において、図4aの実施形態による、やはり1および2で示されるプリント回路基板領域の間の導電性接続の生成のための複数の相互分離通路の形成は、フォトレジストプロセスを利用して実行される。その際に、フォトレジストは、埋め込まれるプリント回路基板領域1の全周にわたって実質的に提供される間隙内に導入され、その上で硬化後に露光され、使用されるフォトレジスト材料に応じて露光または非露光領域のフォトレジストを洗い流すことによって、その後の電気的接続のために必要とされる空洞または通路が生成される。フォトレジスト材料のこのような残留領域は図4aの9で示されており、その一方でその間に位置する自由空間または空洞10は引き続き、たとえば図3(aからc)を参照して説明されたように、導電接続を作り出す材料で少なくとも部分的に充填される。
【0065】
あるいは、埋め込まれるプリント回路基板領域1を包囲する間隙は、図4bによる図解より明らかなように、引き続き導電材料11でほぼ完全に充填されることが可能である。図4bによる構成において、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2内の異なる電気的構造を結合するための相互分離電気的接続への細分化のため、隣接する側面によって画定されたスロットに対して実質的に横方向に延在する空洞またはスロット12が設けられ、前記空洞またはスロット12は、個別の導電的または導電性接続を提供するように、中間領域11を分離する。これらのスロットまたは空洞12内には、たとえば非導電材料または非導電材料で作られたピン状要素が導入されることが可能である。
【0066】
図5(aからe)は、各々が互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の相互隣接側面の領域内にある導電性接続の、可能な幾何学的構成またはアレイの異なる実施形態を示す。図5a、図5b、および図5cによる実施形態において、導電性接続はこのように、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の間の異なる輪郭に沿って提供され、図5aは実質的に矩形の輪郭13を示している。これに反して、図5bによる構成は実質的に円形の輪郭14を有し、その一方で図5cによる実施形態では不規則な寸法の輪郭15が提供されている。
【0067】
図5dによる構成より、具体的にはプリント回路基板領域1および2の間の機械的接続または結合を支援するため、プリント回路基板領域1および2の間の実質的にぴったり合う機械的結合を可能にする相互補完的突起またはプロファイリング16が設けられることは、さらに明らかである。
【0068】
図5eによる実施形態において、具体的には互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の正確な位置決めのため、プリント回路基板領域1および2上の位置決めのための標識17および18が設けられることが、さらに示される。
【0069】
図5aから図5eの接続13から15の連続的な輪郭にもかかわらず、相互分離電気的接続への細分化は、図4(aおよびb)による構成と類似の方式で提供されてもよい。
【0070】
具体的には図2および図4bによる図解と同様に、図6aから図6dによる実施形態は各々、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の相互隣接側面に沿って全体として19で示される複数の相互分離電気的接続をそれぞれ含む構成を示している。たとえば図3(aからc)による実施形態と同様に図6aから図6dによる実施形態で導電性接続19が引き続き形成されることが可能な空洞または通路は、たとえば穿孔または適切なスロットの形成によって、再度作成されることが可能である。
【0071】
図6dによる図解より、プリント回路基板領域1および2の導電性小領域(図示せず)の間の実質的に連続する電気的接続20が部分的に不規則な輪郭を有することが、さらに明らかである。
【0072】
図6dに示される不規則な輪郭は、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の相互隣接側面の適切な鋸歯と置き換えられてもよく、これは胸壁または突起または補完的なくぼみまたは陥凹のように形成される。
【0073】
さらに詳細な拡大図7は、互いに接続されるプリント回路基板領域21および22の小領域を示しており、プリント回路基板領域21および22の両方は、具体的には異なる平面またはレベルに位置する複数の層またはプライを含み、さらに構造化導電要素または接続ポート23および24が各々模式的に示されている。
【0074】
互いに接続されるプリント回路基板領域21および22の相互隣接側面25、26の領域において、空洞またはスロット27が示されており、これはたとえばやはり図3による実施形態と同様に、接続される層の個別の導電小領域の電気的結合のため、たとえば銅などの導電的または導電性材料で充填される。
【0075】
互いに接続されるプリント回路基板領域21、22の厚みまたは高さの小領域にわたってのみ導電性接続を各々形成するとき、異なる導電構造はこのように、互いに接続されるプリント回路基板21、22の異なる高さに直接結合または接続されることが可能である。
【0076】
互いに接続されるプリント回路基板領域の異なる小領域または層のこのような結合は、複数の電気的接続を介して各々が図8a、図8b、および図8cに模式的に示される。図8aは、たとえば互いに接続され、図7に示されるプリント回路基板領域21および22の最上層またはプライに設けられた導電構造が、どのようにして電気的接続または結合の複数の位置または部位28に結合されるかを示す。
【0077】
これに反して図8bは、内側のプリント回路基板領域22のその他の導電構造の電気的接続または結合を模式的に示し、その一方で図8cは外側のプリント回路基板領域21の導電構造を示しており、ここでも28で示される電気的接続が設けられている。
【0078】
図5dと類似の図における図9は、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の接続の変形実施形態を示しており、34で示されるように、相互補完的結合要素16の領域内で所望の機械的結合を得るために、接着剤が使用される。このようにして、接着剤の無気泡充填が、具体的には相互補完的結合部位16の領域で可能となる。
【0079】
図10(aからc)に示される方法ステップより、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2は異なる高さまたは厚みを有することが、明らかである。後続の処理または作業ステップを容易にする、あるいはそのために必要とされる、実質的に平面的な全域表面を提供するための高さ補償のため、図10aは、たとえば互いに接続されるプリント回路基板領域が、たとえば接着テープなどの支持層42上に配置されて、その上に多層積層体35を用いる積層が実行され、前記積層体35は、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2に対向する、たとえばプリプレグなどの少なくとも1つの絶縁層36を含むことを、示している。加えて、たとえば積層体35は、銅膜によって形成された導電層37を含む。
【0080】
図10aに示される例示的実施形態において、より低い高さを有するプリント回路基板領域1の寸法に適合していてプリプレグ状の層36によって形成された追加絶縁材料38は、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の厚みまたは高さの比較的大きい差を補償するために、使用される。
【0081】
支持層42上に支持される、積層体35および追加プリプレグ素子38と互いに接続されるプリント回路基板領域1および2との矢印39の意味での積層は、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2のそれぞれのプリプレグ材料36、38に対向する表面との接続のみならず、図10bに示されるような相互対向側面3の間の間隙の部分的充填も、引き起こす。
【0082】
図10bに示される方法ステップにおいて、図10aに示される方法ステップによる積層体35の積層、および支持層42の除去に続いて、矢印40によって示されるような、プリプレグ36および導電層37によって同様に形成される多層積層体35のさらなる積層が行われる。
【0083】
簡潔さのため図10(aからc)には詳細に示されていない、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2内の異なる導電小領域または接続ポートの導電性接続のその後の生成のため、たとえば矢印41によって示されるような穿孔作業による孔の形成、および導電的または導電性材料を用いるその後の充填は、先に実施形態に関連して繰り返し説明および図解されたように実行される。
【0084】
それぞれ互いに接続されるプリント回路基板領域1、2、または21および22の機械的結合または接続は、たとえば接着、圧入、積層、接合、溶接、半田付けによって、またはガルバーニ電気接続によって実現されることが可能である。
【0085】
それぞれ互いに接続されるプリント回路基板領域1および2または21および22がたとえば単に相互隣接側面上で接続されるような方式で、それぞれ互いに接続されるプリント回路基板領域1および2または21および22の間の機械的および電気的接続または結合を形成することがさらに可能であり、その一方で上記実施形態において、プリント回路基板領域は各々、さらなるプリント回路基板領域によってその全周にわたってほぼ完全に包囲されている。
【0086】
すでに上記で指摘されたように、複数の異なるプリント回路基板またはプリント回路基板領域を接続することが可能であり、プリント回路基板領域1および2または21および22はたとえば、柔軟性、剛性、剛柔軟性、または半柔軟性プリント回路基板領域によって形成されることが可能である。加えて、またはその代わりに、高周波、HDI、基板またはセラミックプリント回路基板領域などの機能的に異なる材料もまた、結合のために提供されてもよい。
図1a
図1b
図2
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図5a
図5b
図5c
図5d
図5e
図6a
図6b
図6c
図6d
図7
図8a
図8b
図8c
図9
図10a
図10b
図10c
【手続補正書】
【提出日】2014年3月19日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも2つのプリント回路基板領域を含むプリント回路基板を製造する方法に関し、プリント回路基板領域は各々が少なくとも1つの導電層、具体的には構造化導電層、および/または少なくとも1つのデバイスまたは導電性部品を含み、いずれの場合も互いに直接隣接する少なくとも1つの外側面の領域で、互いに接続されるプリント回路基板領域は、機械的結合または接続によって互いに接続され、互いに機械的に接続された、または機械的に接続されることになるプリント回路基板領域のデバイスまたは部品の少なくとも1つの導電層および/または導電要素の少なくとも1つの小領域または接続ポートが、互いに隣接している少なくとも1つの外側面上で互いに導電的に接続または結合される。本発明はまた、少なくとも2つのプリント回路基板領域からなるプリント回路基板にも関し、プリント回路基板領域は各々が、少なくとも1つの導電層、具体的には構造化導電層、および/または少なくとも1つのデバイスまたは導電性部品を含み、いずれの場合も互いに直接隣接する少なくとも1つの外側面の領域で、互いに接続されるプリント回路基板領域は、機械的結合または接続によって互いに接続され、互いに隣接している少なくとも1つの外側面上で、互いに機械的に接続された、または機械的に接続されることになるプリント回路基板領域のデバイスまたは部品の少なくとも1つの導電層および/または導電要素の少なくとも1つの小領域または接続ポートの間に、導電性結合または接続が提供または形成される。
【背景技術】
【0002】
プリント回路基板の製造に関連して、プリント回路基板の個別の小領域は異なる需要を満たす必要があるので、たとえばモジュール化などの周知の手順のモードを適用することによって、具体的には個別に製造されて異なる材料から作られることの多い水平接続領域からなる、少なくとも2つのプリント回路基板領域のプリント回路基板を製造または組み立てることが、ますます一般的になってきている。このためたとえば、パワーエレクトロニクスがプリント回路基板の小領域に集積されるかまたは受容され、その一方で具体的にはデジタル技術がプリント回路基板の別の領域で実施されることが、知られている。たとえばパワーエレクトロニクスおよびデジタル技術の両方を含むプリント回路基板の製造は、電気的および機械的結合の製造費用および実施の両方で意味をなさず、通常は費用が上昇する結果となる。また、このようなプリント回路基板のさらなる望ましい小型化を踏まえて、異なる製造技術または方法がますます採用されてきているが、これらは容易に組み合わせられるものではない。
【0003】
異なる材料の重畳層を結合することによって構築される、すなわちハイブリッド構造と呼ばれるものを含むか、あるいは高周波またはパワーエレクトロニクスが集積されている小領域を含む、このようなプリント回路基板は最終的に、このタイプのプリント回路基板が実際の使用において頻繁に撓んだり歪んだりして、それによりその使用寿命および信頼性が著しく低減するような、異なる加熱または異なる膨張係数の領域を含むことになる。
【0004】
上記の欠点を克服するために、たとえば国際公開第2011/003123号パンフレットに見られるような、最初に定義された類の方法および装置がすでに提案されている。同文献では、互いに隣り合って配置されて互いに接続されたプリント回路基板領域は各々、導電層および/または少なくとも1つの素子または導電性部品を含み、互いに接続されるこのようなプリント回路基板領域の機械的接続または結合は、少なくとも1つの相互隣接側面上に設けられることになる。隣接は位置されて互いに接続されることになるこのようなプリント回路基板領域の少なくとも部分的な機械的結合または接続は側面に実現されるが、その一方で互いに接続されるプリント回路基板領域の電気的結合または接続は、互いに接続される2つのプリント回路基板領域の間の接触面を被覆して、それを通じて互いに接続されることになるプリント回路基板領域の導電小領域または構造および/またはデバイスまたは部品の間に導電接続が確立される、少なくとも1つの層またはプライを必要とする。この目的のため、製造されるプリント回路基板の厚みの増加を招く、このような追加層が必要とされるのみならず、精巧な通路またはビアを通じて電気的接続もなされなければならない。後者の形成および/または配置は、特にさらなる小型化を視野に入れて、洗練された方法ステップを適用することによって極端に正確な方式で達成される必要があるのみならず、電気的接触または接続のための適切な領域を提供するために、個別のプリント回路基板領域を形成するときに、その配置もまた考慮されなければならない。このためこのような構成は、さらなる機械加工および構築費用を伴い、互いに接続されるプリント回路基板領域から製造されるプリント回路基板の大型化を招く。
【0005】
同様に、国際公開第2008/134809号パンフレットは、連続的側面上のぴったり合う補完的なプロファイリングを通じて、互いに接続されるプリント回路基板またはプリント回路基板領域の機械的結合または接続を、提案した。個別のプリント回路基板領域が各々ストリップ状LED素子を形成するこの周知の実施形態において、電気接続または結合がさらに、接続されるプリント回路基板領域の上側、すなわち連続的側面のコーナー領域に、各々提供される。
【0006】
最初に言及された類の方法ならびにプリント回路基板は、たとえば多層プリント回路基板のための固定構造を目指す、特開2001−237551号から取られてもよい。
【0007】
さらに、類似の実施形態は、国際公開第2008/134809号パンフレット、特開平10−290054号、または米国特許出願公開第2002/117753号から取られてもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−237551号公報
【特許文献2】国際公開第2008/134809号
【特許文献3】特開平10−290054号公報
【特許文献4】米国特許出願公開第2002/117753号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、互いに接続される異なるプリント回路基板領域を使用および組み立てるときに上述の欠点が回避されるという、最初に定義された類の方法およびプリント回路基板をさらに開発することを目的とし、具体的にはこれは、たとえば異なる厚みを含む、互いに接続または結合されるプリント回路基板領域の確実な電気的接続または接触を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
これらの目的を達成するために、最初に定義された類の方法は本質的に、異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域が、相互隣接側面上の間隙を少なくとも部分的に充填している間、プリント回路基板領域に対向する少なくとも1つの絶縁層および導電層を含む積層体で、少なくとも高さが異なる領域を有する表面上に積層され、この後に、導電性小領域または接続ポートの導電性接続が相互隣接側面上に形成されることを、特徴とする。互いに隣接している少なくとも1つの外側面または側面上に、少なくとも1つの導電層、具体的にはプリント回路基板領域に集積されたデバイスまたは部品の構造化導電層または導電要素の、少なくとも1つの小領域または接続ポートの導電接続または結合が設けられているという点において、互いに接続されるプリント回路基板領域のそれぞれの相互隣接側面の領域内にすでに設けられた機械的接続に加えて、接近した実質的に横方向の電気的結合または接続が、このようにして設けられることが可能である。上述の周知の従来技術とは異なり、このように、側面上で互いに接続されるプリント回路基板領域の上の少なくとも1つの付加的な、具体的には導電層の配置によって、および通路またはビアを通じての精巧な貫通接触接続によって、このような電気的接続または結合を提供する必要はない。機械的接続に加えて、本発明による方法はこのように、製造されるプリント回路基板の厚みを増加させることなく、少なくとも1つの追加導電層の配置の後にそれぞれの電気的接触または接触接続の精巧な位置決めを放棄することによって、各々互いに隣接している少なくとも1つの側面上で、互いに接続されるプリント回路基板領域の単純で確実な電気的結合または接続を可能にする。
【0011】
互いに接続される異なるプリント回路基板領域を使用するとき、少なくともいくつかのケースにおいて、互いに接続されるこのようなプリント回路基板領域は、異なる高さまたは厚みを有することが、予想される。しかしながら異なる高さまたは厚みを有するこのような小領域は、さらなる処理または作業ステップにおける問題を生じる可能性があり、これらさらなるステップは多くの場合、実質的に平坦な素子の存在を必要とし、したがって異なる高さの小領域を有する素子は必要としない。異なる高さを有するプリント回路基板領域の結合または接続における高さまたは厚み補償のため、異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域は、相互隣接側面上の間隙を少なくとも部分的に充填している間、プリント回路基板領域に対向する少なくとも1つの絶縁層および導電層を含む積層体で、少なくとも高さが異なる領域を有する表面上に積層され、この後に、導電性小領域または接続ポートの導電性接続が相互隣接側面上に形成されることが、本発明によって提案される。これは、場合により異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域の高さ補償を許容するのみならず、プリント回路基板領域の実質的に接着剤を使用しない接続が提供されるように、互いに接続されるプリント回路基板領域の所望の機械的接続または結合を達成するために、積層ステップの間に相互隣接側面上の間隙の充填も可能にする。高さ補償を達成するためのこのような積層に続いて、相互隣接側面上の個別の小領域または接続ポートの間の電気的接触または結合が、上述のように形成または達成される。
【0012】
実質的に対称的な構造を提供するため、および具体的にはこのような積層体を提供することによって場合により片側のみに機械的応力が発生するのを回避するために、プリント回路基板領域が多層積層体で両面に積層されることが、好適な実施形態によって提案される。
【0013】
互いに接続されるプリント回路基板領域のそれぞれの素子の特に確実で単純な電気的接続または結合は、デバイスまたは部品の少なくとも1つの導電層および/または導電要素の相互に接続される小領域または接続ポートが、電気的接続を形成するための導電材料を提供することによって互いに電気的に接続または結合されるという意味で、好適な実施形態によって提供される。
【0014】
互いに接続されるプリント回路基板領域の間の簡単に製造可能な導電接続はさらに、導電接続を形成するために、銅などの導電性金属または銅含有ペーストなどの少なくとも1つの導電的または導電性部品を含有する材料が使用されるという意味で、好適に提供される。このような導電金属、あるいは導電性または導電的成分を含有する材料の使用はそれ自体、本発明によって提供される導電接続を形成するために、プリント回路基板の製造に関連してそれ自体周知の方法ステップが適用または採用されることが可能なように、プリント回路基板の製造に関連して周知である。
【0015】
互いに接続される、具体的には異なる構造を有するプリント回路基板領域の単純で確実な結合を提供するために、導電層は、互いに接続されるプリント回路基板領域の異なるレベルまたは平面で互いに導電的に接続または結合されることが、さらに好適な実施形態によって提供される。
【0016】
同様に、互いに接続されて異なる構成または構造を有するプリント回路基板領域を検討すると、異なる数の層、および/または互いに調整されていない層が互いに接続または結合されることが、さらに好適な実施形態によってさらに提案される。
【0017】
異なるレベルまたは高さに位置して互いに電気的に接続される導電層の小領域の、またはプリント回路基板領域内に集積されたデバイスの導電要素の、任意に望ましい結合のため、本発明による方法のさらに好適な実施形態に関連するものとして、互いに接続されるプリント回路基板領域の高さの一部にわたって導電接続が形成されることが、さらに提案される。
【0018】
互いに接続または結合される、任意で複数の集積デバイスまたは部品を包含する、このようなプリント回路基板領域の通常は複雑な構造を特に考慮して、複数の導電接続または結合が、互いに接続されるプリント回路基板領域の互いに隣接している少なくとも1つの側面に沿って互いに分離して形成されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。回路基板の製造においてそれ自体周知の方法ステップを用いることにより、このような相互に分離した複数の接続または結合は、異なる構造または小領域の導電接続を提供するために、側面に沿って確実に製造されることが可能である。
【0019】
導電接続を形成するために、具体的には機械的穿孔またはレーザ穿孔などの穿孔プロセスによって、あるいはフォトレジストプロセスによって、導電接続を形成するために、通路または空洞が、相互隣接側面の間の間隙内に設けられることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0020】
互いに隣接している少なくとも1つの側面上にこのような通路または空洞が形成された後、本発明による方法のさらに好適な実施形態によれば、導電金属、具体的には銅を用いて通路または空洞をめっきまたは充填することによって、あるいは導電材料で作られたピン状要素を配置することによって、導電接続が形成されるという意味で、導電接続が製造されることが特に可能である。
【0021】
互いに接続されるプリント回路基板領域の異なる小領域または接続ポートまたは素子の接触を実現するために、導電材料で充填されたまたは充填される複数の通路を個別に形成する代わりに、相互隣接側面の間の間隙が導電性または導電的材料で充填されること、および導電性または導電的材料で間隙を充填した後に、通路などを形成することによって、および任意で相互に分離した接触接続を形成するために絶縁材料で引き続き充填することによって、その小領域が1つ1つ分離されることが、本発明の変形実施形態によって提案される。こうして、互いに接続されるプリント回路基板領域の相互隣接側面の間の間隙または隙間を、導電材料を用いて簡単な方式で充填することが可能になっており、その上に、相互に分離した小領域または接触接続を提供するために通路が形成され、この通路は任意で絶縁材料を用いて充填されてもよい。
【0022】
たとえば上述の実施形態による、適切な通路の形成の後の複数の導電接触接続の製造、および最後に述べられた実施形態による、導電小領域または接触接続の分離の製造はいずれも、その外形が具体的には製造された穴または通路の輪郭に適合しており、たとえば円形、楕円形、矩形、または多角形に形成されたピン状要素を収容または提供することによって、実行されてもよい。このようなピン状要素を提供することによって電気的接触または接続を達成することに加えて、後者はまた、たとえば圧入など、提供された穴または通路内に挿入されるために適切なインサートまたはピンが使用される、機械的接続も提供することになる。
【0023】
さらに、互いに接続される隣接プリント回路基板領域の間の間隙内に固体充填材料が提供されることも可能であり、この充填材料は、導電性または非導電性であり、互いに接続されるプリント回路基板領域の間の間隙または隙間の輪郭に適合しており、および/または任意に適切な膜で作られている。このような固体充填材料を提供することにより、引き続きそれぞれの接触接続または非導電性領域が、互いに隣接または対向している側面の領域内で、互いに接続されるプリント回路基板領域の間に提供または形成されることが可能である。
【0024】
製造されるプリント回路基板の可能な限り小さい全厚を達成するため、および/またはさらなる製造ステップにおいて多層回路基板の追加層またはプライが任意で設けられることが可能な実質的に平面的または平坦な構造を提供するために、本発明による方法のさらに好適な実施形態によるものとして、互いに接続されるプリント回路基板領域が、共通平面内に実質的に配置され、互いに接続または結合されることが、さらに提案される。
【0025】
単純で確実な機械的接続または結合のため、それ自体周知の方式で互いに接続されるプリント回路基板領域の機械的結合または接続が、接着、圧入、積層、接合、溶接、半田付けによって、またはガルバーニ電気接続によって行われることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0026】
最終的な機械的接続または結合に加えて、特に後の処理ステップを考慮して互いに接続されるプリント回路基板領域の間に、場合により暫定的な機械的接続または結合が、提供または要求される可能性がある。これに関連して、互いに接続されるプリント回路基板領域の暫定的な機械的結合または接続は、充填材料を使用することによって、接着または接合によって、圧入によって、接着テープなどの支持体を使用することなどによって提供されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0027】
機械的結合または接続を支援するために、または外部応力に耐えられる機械的接続を提供するために、互いに接続されるプリント回路基板領域の相互隣接側面上に、それ自体周知の方式で少なくとも1つの相互補完的結合要素が各々形成され、この結合要素を通じてそれぞれ隣接するプリント回路基板領域との結合または接続が実現されることが、本発明による方法のさらに好適な実施形態によるものとして、さらに提案される。
【0028】
接続されるプリント回路基板領域の機械的結合または接続をさらに支援するために、好ましくは、相互補完的結合要素がぴったり合うように互いに接続されることが、さらに提案される。
【0029】
所望の機械的結合または接続を達成するために、機械的結合または接続は、相互補完的結合要素の領域に接着剤を使用することによって形成されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。これは、所望の機械的結合または接続を達成するために、接着剤の実質的な無気泡導入を保証する。
【0030】
本発明による方法は、最も多様な設計または異なる構造のプリント回路基板またはプリント回路基板領域のために使用可能であり、それ自体周知の方式で互いに接続されるプリント回路基板領域は、柔軟性、剛性、剛柔軟性、または半柔軟性プリント回路基板領域、および/または高周波、HDI、基板またはセラミックプリント回路基板領域を含む、機能的に異なる材料を含むことが、本発明による方法のさらに好適な実施形態によって提供される。
【0031】
上記で定義された目的を達成するために、最初に定義された類のプリント回路基板は本質的に、異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域は、相互隣接側面上の間隙を少なくとも部分的に充填している間、プリント回路基板領域に対向する少なくとも1つの絶縁層および導電層を含む積層体で、少なくとも高さが異なる領域を有する表面上に積層されることを、特徴とする。すでに上記で指摘されたように、具体的には周知の従来技術で提供されたように互いに接続されるプリント回路基板領域の間の接触面または接続領域を被覆する追加層またはプライを除去し得るように、互いに接続されるプリント回路基板領域の実質的に横方向の電気的結合または接続を、互いに隣接している少なくとも1つの外側面または側面上に提供することが、こうして可能になった。
【0032】
多くの場合、互いに接続されるプリント回路基板領域は異なる高さまたは厚みを有するので、均一な厚みまたは高さ寸法を有する素子を提供するための適切な高さ補償を実現するために、異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域は、相互隣接側面上の間隙を少なくとも部分的に充填している間、プリント回路基板領域に対向する少なくとも1つの絶縁層および導電層を含む積層体で、少なくとも高さが異なる領域を有する表面上に積層されることが、本発明によって提案される。
【0033】
このような積層体を使用するときに実質的に対称的な構造を提供するため、プリント回路基板領域が多層積層体で両面に積層されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0034】
電気的接続の単純で確実な形成のために、電気的接続の形成のため、導電材料は、デバイスまたは部品の少なくとも1つの導電層および/または導電要素の互いに接続される小領域または接続ポートの領域内に提供されることが、好適な実施形態によって提案される。
【0035】
これに関連して、導電接続の形成のため、銅などの導電性金属または銅含有ペーストなどの少なくとも1つの導電的または導電性部品を含有する材料が提供されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。このようにして、相互隣接側面の領域内の電気的接続は、プリント回路基板の製造において通常採用される材料を用いて、直接的に形成または提供されることが可能である。
【0036】
互いに接続されて異なる構造または異なる構成を有するプリント回路基板領域を接続するために、互いに接続されるプリント回路基板領域の異なるレベルまたは平面内に導電層が互いに導電的に接続または結合されることが、さらに好適な実施形態によって提供される。
【0037】
同様に、互いに接続されるプリント回路基板領域の異なる構造または構築への適合のため、異なる層の数、および/または互いに調整されていない層が互いに接続または結合されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0038】
具体的には、互いに接続されるプリント回路基板領域の厚みの異なる高さに位置する集積デバイスまたは部品の導電構造または導電要素を接触または電気的に接続するために、本発明による方法のさらに好適な実施形態に関連するものとして、本発明によるプリント回路基板のさらに好適な実施形態に関連するものとして、互いに接続されるプリント回路基板領域の高さの一部にわたって導電接続が形成されることが、さらに提案される。
【0039】
互いに接続される、および複数の接触接続または接合部位を有する、このようなプリント回路基板領域の通常は複雑な構造を特に考慮して、複数の導電接続または結合が、互いに接続されるプリント回路基板領域の互いに隣接している少なくとも1つの側面に沿って互いに分離して形成されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0040】
製造される電気的接続の特に単純で確実な形成ならびに位置決めのため、導電接続を形成するため、または導電性小領域または接触接続を分離するために、相互隣接側面の間の間隙内に通路または空洞が設けられることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0041】
これに関連して、導電接続は、導電金属、具体的には銅を用いて通路または空洞をめっきまたは充填することによって、あるいは導電材料で作られたピン状要素によって形成されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。このようなめっきは、具体的には本発明によるプリント回路基板の製造において追加方法ステップが提供されないように、プリント回路基板の製造に関連して一般的であってそれ自体周知である。その上、導電材料で作られたピン状要素の使用は、容易に実現可能である。
【0042】
低い全高、および/または任意で必要とされる多層回路基板のさらなる層またはプライがその上に設けられることが可能な実質的に平面的または平坦な構造を有するプリント回路基板を提供するために、互いに接続されるプリント回路基板領域が共通平面内に実質的に配置され、互いに接続または結合されることが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0043】
確実な機械的接続または結合は、たとえば、本発明による方法のプリント回路基板のさらに好適な実施形態によるものとして、それ自体周知の方式で互いに接続されるプリント回路基板領域の機械的結合または接続が、接着、圧入、積層、接合、溶接、半田付けによって、またはガルバーニ電気接続によって形成されるという意味で、提供される。
【0044】
暫定的な機械的結合を提供するために、互いに接続されるプリント回路基板領域の暫定的な機械的結合または接続は、充填材料を使用することによって、接着または接合によって、圧入によって、接着テープなどの支持体を使用することなどによって提供されることが、好適な実施形態によって提案される。
【0045】
機械的結合または接続を支援するために、好ましくは、互いに接続されるプリント回路基板領域の相互隣接側面上に、それ自体周知の方式で少なくとも1つの相互補完的結合要素が各々提供され、この結合要素を通じてそれぞれ隣接するプリント回路基板領域との結合または接続が形成されることが、さらに提案される。
【0046】
機械的結合をさらに改善するために、好ましくは、相互補完的結合要素がぴったり合うように互いに接続されることが、さらに提案される。
【0047】
特に確実な機械的結合を達成するために、機械的結合または接続は、相互補完的結合要素の領域に接着剤を使用することによって形成されることが、さらに好適な実施形態によって提供される。
【0048】
すでに上記で指摘されたように、異なる設計および異なる構造を有するプリント回路基板領域の結合または接続は、本発明によって実現可能であり、これに関連して、それ自体周知の方式で互いに接続されるプリント回路基板領域は、柔軟性、剛性、剛柔軟性、または半柔軟性プリント回路基板領域、および/または高周波、HDI、基板またはセラミックプリント回路基板領域を含む、機能的に異なる材料を含むことが、さらに好適な実施形態によって提案される。
【0049】
互いに接続されるプリント回路基板領域の結合または接続の間の簡単な位置決めおよびアライメントを保証するために、本発明による方法のさらに好適な実施形態によるものとして、互いに接続されるプリント回路基板領域は、接続中の位置合わせのため、具体的にはピンなどの、少なくとも1つの標識を備えて形成されることが、さらに提案される。
【0050】
以下、本発明は、添付図面に模式的に図解される例示的実施形態により、さらに詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
図1a】従来技術による実施形態を模式的に示しており、互いに接続されるプリント回路基板領域が電気的接続のためのさらなる層またはプライで被覆されている構成を示す図である。
図1b】従来技術による実施形態を模式的に示しており、電気的接続のための隣接プリント回路基板領域の接続の領域に設けられた追加デバイスを示す図である。
図2】相互隣接プリント回路基板領域の側面の領域に複数の電気的接続または結合が設けられている、本発明の方法によって製造された本発明によるプリント回路基板の概略上面図である。
図3a】本発明による方法によって各々製造された、隣接プリント回路基板領域の間の電気的接続の異なる構成の概略側面図である。
図3b】本発明による方法によって各々製造された、隣接プリント回路基板領域の間の電気的接続の異なる構成の概略側面図である。
図3c】本発明による方法によって各々製造された、隣接プリント回路基板領域の間の電気的接続の異なる構成の概略側面図である。
図4a】本発明によるプリント回路基板の電気的接続の異なる構成の概略上面図である。
図4b】本発明によるプリント回路基板の電気的接続の異なる構成の概略上面図である。
図5a図4と類似の図における、本発明によるプリント回路基板の互いに接続されるプリント回路基板領域の接続または結合の異なる幾何学的設計の上面図である。
図5b図4と類似の図における、本発明によるプリント回路基板の互いに接続されるプリント回路基板領域の接続または結合の異なる幾何学的設計の上面図である。
図5c図4と類似の図における、本発明によるプリント回路基板の互いに接続されるプリント回路基板領域の接続または結合の異なる幾何学的設計の上面図である。
図5d図4と類似の図における、本発明によるプリント回路基板の互いに接続されるプリント回路基板領域の接続または結合の異なる幾何学的設計の上面図である。
図5e図4と類似の図における、本発明によるプリント回路基板の互いに接続されるプリント回路基板領域の接続または結合の異なる幾何学的設計の上面図である。
図6a図4および図5と類似の図における、相互隣接プリント回路基板領域の側面の領域での本発明によるプリント回路基板の電気的接続の異なる構成の上面図である。
図6b図4および図5と類似の図における、相互隣接プリント回路基板領域の側面の領域での本発明によるプリント回路基板の電気的接続の異なる構成の上面図である。
図6c図4および図5と類似の図における、相互隣接プリント回路基板領域の側面の領域での本発明によるプリント回路基板の電気的接続の異なる構成の上面図である。
図6d図4および図5と類似の図における、相互隣接プリント回路基板領域の側面の領域での本発明によるプリント回路基板の電気的接続の異なる構成の上面図である。
図7】互いに接続されるプリント回路基板領域が、具体的には異なる高さに位置する複数の層またはプライを含むことが明確にわかる、本発明によるプリント回路基板の拡大された部分断面図である。
図8a】隣接プリント回路基板領域のそれぞれの導電構造の異なる小領域が、複数の電気的接続または接触部位または区域の配置による異なるレベルで電気的に接続可能または結合可能である、図7による実施形態の異なる層またはプライの電気的接続の概略図である。
図8b】隣接プリント回路基板領域のそれぞれの導電構造の異なる小領域が、複数の電気的接続または接触部位または区域の配置による異なるレベルで電気的に接続可能または結合可能である、図7による実施形態の異なる層またはプライの電気的接続の概略図である。
図8c】隣接プリント回路基板領域のそれぞれの導電構造の異なる小領域が、複数の電気的接続または接触部位または区域の配置による異なるレベルで電気的に接続可能または結合可能である、図7による実施形態の異なる層またはプライの電気的接続の概略図である。
図9図5dと類似の図における、互いに接続されるプリント回路基板領域の間の結合の変形実施形態を示す図である。
図10a】具体的には互いに接続されて異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域の高さ補償のため、多層積層体を用いる積層が実行される、本発明による方法の変形実施形態の概略図であって、互いに接続されるプリント回路基板領域の1つの側または表面に多層積層体を積層するステップを示す概略図である。
図10b】具体的には互いに接続されて異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域の高さ補償のため、多層積層体を用いる積層が実行される、本発明による方法の変形実施形態の概略図であって、互いに接続されるプリント回路基板領域の第二の表面を積層する後続方法ステップを図解する概略図である。
図10c】具体的には互いに接続されて異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域の高さ補償のため、多層積層体を用いる積層が実行される、本発明による方法の変形実施形態の概略図であって、互いに接続されるプリント回路基板領域の相互隣接側面の領域における導電性接続のその後の形成を図解する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
図1aおよび図1bは各々、具体的には、プリント回路基板領域101を包囲するさらなる同様の多層回路基板領域102によって囲まれた、従来技術による多層回路基板領域101を示しており、詳細に図示されていない機械的接続または結合は、相互隣接側面103の領域の回路基板領域101および102の間に設けられている。互いに接続される回路基板101、102の間の相互隣接側面103の領域に設けられる、詳細に図示されていない機械的接続または結合に加えて、付加的に提供または要求される電気的接続または結合のために追加層またはプライ104、104が設けられることは、図1aによる実施形態より明らかである。追加層105および回路基板領域101、102の少なくとも1つの導電層またはプライ108、109との電気的接触接続は、模式的に示されるビア106によって実現される。
【0053】
電気的接続または接触のための追加層またはプライを提供する代わりに、ビア106によって再び示される同じ電気的接触を部分的に被覆するように、相互対向側面103の領域に追加デバイス107が設けられることが、図1bに対応する従来技術による実施形態において提供される。
【0054】
このため図1(aおよびb)による図解より、追加層またはプライ104、105および追加デバイス107は、互いに接続または結合される回路基板領域101、102の導電構造108、109の電気的接続または結合のために提供されなければならないことが、明らかである。
【0055】
これとは対照的に、図2に示される本発明による実施形態は、以下により詳細に説明されるように、プリント回路基板領域1とこれを包囲するプリント回路基板領域2との間の導電性接続または結合のために、それぞれ相互隣接する側面3の領域に複数の電気的接続または結合4が設けられることを、考慮している。
【0056】
相互隣接側面3の領域内にこのような電気的接続または結合を提供することによって、互いに接続されるプリント回路基板領域1と2または導電構造の間で横方向の電気的結合または接続が達成可能であり、図1(aおよびb)による従来技術において必要とされるような相互隣接側面3を被覆する追加層またはプライまたはデバイスの提供が不要となり得る。
【0057】
図3(aからc)は、やはり1および2で示されるプリント回路基板領域の間のこのような電気的接続または結合の、異なる実施形態を示す。少なくとも1つの導電層はプリント回路基板領域1内の31によって各々示されており、その一方でデバイス32はプリント回路基板領域2内に各々集積されており、前者の導電要素またはポートは33で示されている。
【0058】
図3aによる実施形態において、側面3の領域に設けられたスロットまたは通路4には、たとえば銅で作られためっき5が設けられており、これを通じて、プリント回路基板領域2内に集積されたデバイス32の導電要素33への少なくとも1つの導電層31の詳細に図示されていない導電構造の接触接続が、確立される。
【0059】
図3aに示されるようなめっき5の代わりに、図3bによる実施形態は、このような通路またはスロット4が、導電接続を生成するように導電材料6でほぼ完全に充填されることを、提供する。このような導電材料はたとえば、銅、または具体的には金属などのその他いずれの導電的または導電性材料も、含むことができる。
【0060】
図3cによる実施形態において、プリント回路基板領域1および2内に接続または集積される電気的構造31、32、および33の間の間隙または通路4のほぼ完全な充填が再び提供され、この実施形態では、適切な空洞または通路はたとえば、銅ペーストを含む材料7などの導電材料で充填される。このようなペースト状の導電材料7は適切な接続を形成するために適切に硬化し得る。
【0061】
銅の代わりに、またはこれに加えて、その他の導電的または導電性材料が使用されることも、同様に可能である。
【0062】
図3bおよび図3cによる図解より、たとえば、導電層またはプライ31ならびに集積素子またはデバイス32およびそのポートまたは導電要素33も、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2内の異なる高さに提供または配置されることが、さらに明らかである。図3cによる実施形態において、やはり31で示される導電層もまたプリント回路基板領域2内に設けられることが、さらに示されている。
【0063】
互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の間の間隙または隙間または通路4をめっきまたは充填する代わりに、この間隙4またはそれぞれの孔または通路内にピン状要素が挿入されることも可能であり、前記ピン状要素の外形はたとえば、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の間の間隙または通路の輪郭に対応する。
【0064】
具体的には構造化導電層によって形成される、導電層31の接続される小領域または接続ポートの間の電気的接触接続を構成する、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の間にそれぞれ設けられた接続5、6、および7、ならびに集積デバイス32の接続要素33はまた、電気的接続に加えて、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の間の適切な機械的結合または接続を提供することも可能である。
【0065】
互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の相互隣接側面3の領域におけるそれぞれの空洞または通路4の形成は、たとえば機械的穿孔またはレーザ穿孔などの穿孔、具体的にはレーザ切断などの切断などによって、実行可能である。
【0066】
図4(aおよびb)による図解において、図4aの実施形態による、やはり1および2で示されるプリント回路基板領域の間の導電性接続の生成のための複数の相互分離通路の形成は、フォトレジストプロセスを利用して実行される。その際に、フォトレジストは、埋め込まれるプリント回路基板領域1の全周にわたって実質的に提供される間隙内に導入され、その上で硬化後に露光され、使用されるフォトレジスト材料の機能に応じて露光または非露光領域のフォトレジストを洗い流すことによって、その後の電気的接続のために必要とされる空洞または通路が生成される。フォトレジスト材料のこのような残留領域は図4aの9で示されており、その一方でその間に位置する自由空間または空洞10は引き続き、たとえば図3(aからc)を参照して説明されたように、導電接続を作り出す材料で少なくとも部分的に充填される。
【0067】
あるいは、埋め込まれるプリント回路基板領域1を包囲する間隙は、図4bによる図解より明らかなように、引き続き導電材料11でほぼ完全に充填されることが可能である。図4bによる構成において、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2内の異なる電気的構造を結合するための相互分離電気的接続への細分化のため、隣接する側面によって画定されたスロットに対して実質的に横方向に延在する空洞またはスロット12が設けられ、前記空洞またはスロット12は、個別の導電的または導電性接続を提供するように、中間領域11を分離する。これらのスロットまたは空洞12内には、たとえば非導電材料または非導電材料で作られたピン状要素が導入されることが可能である。
【0068】
図5(aからe)は、各々が互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の相互隣接側面の領域内にある導電性接続の、可能な幾何学的構成またはアレイの異なる実施形態を示す。図5a、図5b、および図5cによる実施形態において、導電性接続はこのように、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の間の異なる輪郭に沿って提供され、図5aは実質的に矩形の輪郭13を示している。これに反して、図5bによる構成は実質的に円形の輪郭14を有し、その一方で図5cによる実施形態では不規則な寸法の輪郭15が提供されている。
【0069】
図5dによる構成より、具体的にはプリント回路基板領域1および2の間の機械的接続または結合を支援するため、プリント回路基板領域1および2の間の実質的にぴったり合う機械的結合を可能にする相互補完的突起またはプロファイリング16が設けられることは、さらに明らかである。
【0070】
図5eによる実施形態において、具体的には互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の正確な位置決めのため、プリント回路基板領域1および2上の位置決めのための標識17および18が設けられることが、さらに示される。
【0071】
図5aから図5eの接続13から15の連続的な輪郭にもかかわらず、相互分離電気的接続への細分化は、図4(aおよびb)による構成と類似の方式で提供されてもよい。
【0072】
具体的には図2および図4bによる図解と同様に、図6aから図6dによる実施形態は各々、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の相互隣接側面に沿って全体として19で示される複数の相互分離電気的接続をそれぞれ含む構成を示している。たとえば図3(aからc)による実施形態と同様に図6aから図6dによる実施形態で導電性接続19が引き続き形成されることが可能な空洞または通路は、たとえば穿孔または適切なスロットの形成によって、再度作成されることが可能である。
【0073】
図6dによる図解より、プリント回路基板領域1および2の導電性小領域(図示せず)の間の実質的に連続する電気的接続20が部分的に不規則な輪郭を有することが、さらに明らかである。
【0074】
図6dに示される不規則な輪郭は、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の相互隣接側面の適切な鋸歯と置き換えられてもよく、これは胸壁または突起または補完的なくぼみまたは陥凹のように形成される。
【0075】
さらに詳細な拡大図7は、互いに接続されるプリント回路基板領域21および22の小領域を示しており、プリント回路基板領域21および22の両方は、具体的には異なる平面またはレベルに位置する複数の層またはプライを含み、さらに構造化導電要素または接続ポート23および24が各々模式的に示されている。
【0076】
互いに接続されるプリント回路基板領域21および22の相互隣接側面25、26の領域において、空洞またはスロット27が示されており、これはたとえばやはり図3による実施形態と同様に、接続される層の個別の導電小領域の電気的結合のため、たとえば銅などの導電的または導電性材料で充填される。
【0077】
互いに接続されるプリント回路基板領域21、22の厚みまたは高さの小領域にわたってのみ導電性接続を各々形成するとき、異なる導電構造はこのように、互いに接続されるプリント回路基板21、22の異なる高さに直接結合または接続されることが可能である。
【0078】
互いに接続されるプリント回路基板領域の異なる小領域または層のこのような結合は、複数の電気的接続を介して各々が図8a、図8b、および図8cに模式的に示される。図8aは、たとえば互いに接続され、図7に示されるプリント回路基板領域21および22の最上層またはプライに設けられた導電構造が、どのようにして電気的接続または結合の複数の位置または部位28に結合されるかを示す。
【0079】
これに反して図8bは、内側のプリント回路基板領域22のその他の導電構造の電気的接続または結合を模式的に示し、その一方で図8cは外側のプリント回路基板領域21の導電構造を示しており、ここでも28で示される電気的接続が設けられている。
【0080】
図5dと類似の図における図9は、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の接続の変形実施形態を示しており、34で示されるように、相互補完的結合要素16の領域内で所望の機械的結合を得るために、接着剤が使用される。このようにして、接着剤の無気泡充填が、具体的には相互補完的結合部位16の領域で可能となる。
【0081】
図10(aからc)に示される方法ステップより、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2は異なる高さまたは厚みを有することが、明らかである。後続の処理または作業ステップを容易にする、あるいはそのために必要とされる、実質的に平面的な全域表面を提供するための高さ補償のため、図10aは、たとえば互いに接続されるプリント回路基板領域が、たとえば接着テープなどの支持層42上に配置されて、その上に多層積層体35を用いる積層が実行され、前記積層体35は、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2に対向する、たとえばプリプレグなどの少なくとも1つの絶縁層36を含むことを、示している。加えて、たとえば積層体35は、銅膜によって形成された導電層37を含む。
【0082】
図10aに示される例示的実施形態において、より低い高さを有するプリント回路基板領域1の寸法に適合していてプリプレグ状の層36によって形成された追加絶縁材料38は、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2の厚みまたは高さの比較的大きい差を補償するために、使用される。
【0083】
支持層42上に支持される、積層体35および追加プリプレグ素子38と互いに接続されるプリント回路基板領域1および2との矢印39の意味での積層は、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2のそれぞれのプリプレグ材料36、38に対向する表面との接続のみならず、図10bに示されるような相互対向側面3の間の間隙の部分的充填も、引き起こす。
【0084】
図10bに示される方法ステップにおいて、図10aに示される方法ステップによる積層体35の積層、および支持層42の除去に続いて、矢印40によって示されるような、プリプレグ36および導電層37によって同様に形成される多層積層体35のさらなる積層が行われる。
【0085】
簡潔さのため図10(aからc)には詳細に示されていない、互いに接続されるプリント回路基板領域1および2内の異なる導電小領域または接続ポートの導電性接続のその後の生成のため、たとえば矢印41によって示されるような穿孔作業による孔の形成、および導電的または導電性材料を用いるその後の充填は、先に実施形態に関連して繰り返し説明および図解されたように実行される。
【0086】
それぞれ互いに接続されるプリント回路基板領域1、2、または21および22の機械的結合または接続は、たとえば接着、圧入、積層、接合、溶接、半田付けによって、またはガルバーニ電気接続によって実現されることが可能である。
【0087】
それぞれ互いに接続されるプリント回路基板領域1および2または21および22がたとえば単に相互隣接側面上で接続されるような方式で、それぞれ互いに接続されるプリント回路基板領域1および2または21および22の間の機械的および電気的接続または結合を形成することがさらに可能であり、その一方で上記実施形態において、プリント回路基板領域は各々、さらなるプリント回路基板領域によってその全周にわたってほぼ完全に包囲されている。
【0088】
すでに上記で指摘されたように、複数の異なるプリント回路基板またはプリント回路基板領域を接続することが可能であり、プリント回路基板領域1および2または21および22はたとえば、柔軟性、剛性、剛柔軟性、または半柔軟性プリント回路基板領域によって形成されることが可能である。加えて、またはその代わりに、高周波、HDI、基板またはセラミックプリント回路基板領域などの機能的に異なる材料もまた、結合のために提供されてもよい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも2つのプリント回路基板領域(1、2、21、22)からなるプリント回路基板を製造する方法であって、プリント回路基板領域(1、2、21、22)は各々が少なくとも1つの導電層、具体的には構造化導電層、および/または少なくとも1つのデバイスまたは導電性部品を含み、いずれの場合も互いに直接隣接する少なくとも1つの外側面(3、25、26)の領域で、互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)は機械的結合または接続によって互いに接続され、互いに機械的に接続された、または機械的に接続されることになるプリント回路基板領域(1、2、21、22)のデバイス(32)または部品の少なくとも1つの導電層(31)および/または導電要素(33)の少なくとも1つの小領域または接続ポート(23、24)が、互いに隣接している少なくとも1つの外側面(3、25、26)上で互いに導電的に接続または結合され、異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域(1、2)は、相互隣接側面(3)上の間隙を少なくとも部分的に充填している間、プリント回路基板領域に対向する少なくとも1つの絶縁層(36)および導電層(37)を含む積層体(35)で、少なくとも高さが異なる領域を有する表面上に積層され、この後に、導電性小領域または接続ポートの導電性接続が相互隣接側面(3)上に形成されることを特徴とする、方法。
【請求項2】
プリント回路基板領域(1、2)が、多層積層体(35)で両面に積層されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
デバイス(22)または部品の少なくとも1つの導電層(31)および/または導電要素(33)の互いに接続される小領域または接続ポート(23、24)が、電気的接続(5、6、7、9、11、13、14、15、16、17、18、19、20、28)を形成するための導電材料を提供することによって、互いに電気的に接続または結合されることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
導電接続(5、6、7、9、11、13、14、15、16、17、18、19、20、28)を形成するために、銅などの導電性金属、または銅含有ペーストなどの少なくとも1つの導電的または導電性部品を含有する材料が使用されることを特徴とする、請求項1、2、または3に記載の方法。
【請求項5】
導電層(23、24、31、33)が、互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)の異なるレベルまたは平面で互いに導電的に接続または結合されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
異なる数の層(23、24、31、33)、および/または互いに調整されていない層が互いに接続または結合されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
導電接続(28)が、互いに接続されるプリント回路基板領域(21、22)の高さの一部にわたって形成されることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
複数の導電接続または結合(5、6、7、9、11、13、14、15、16、17、18、19、20、28)が、互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)の、互いに隣接している少なくとも1つの側面(3、25、26)に沿って互いに分離して形成されることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
通路または空洞(4、27)が、具体的には機械的穿孔またはレーザ穿孔などの穿孔プロセスによって、あるいはフォトレジストプロセスによって導電接続(5、6、7、9、11、13、14、15、16、17、18、19、20、28)を形成するために、相互隣接側面(3、25、26)の間の間隙内に設けられることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
導電接続(5、6、7)が、導電金属、具体的には銅を用いて通路または空洞(4)をめっきまたは充填することによって、あるいは導電材料で作られたピン状要素を配置することによって形成されることを特徴とする、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
相互隣接側面(3)の間の間隙(4)が導電性または導電的材料で充填されること、および導電性または導電的材料で間隙を充填した後に、通路(12)などを形成することによって、および任意で相互に分離した接触接続を形成するために絶縁材料で引き続き充填することによって、その小領域が1つ1つ分離されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)が共通平面内に実質的に配置され、互いに接続または結合されることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
それ自体周知の方式で互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)の機械的結合または接続が、接着、圧入、積層、接合、溶接、半田付けによって、またはガルバーニ電気接続によって形成されることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)の暫定的な機械的結合または接続が、充填材料を使用することによって、接着または接合によって、圧入によって、接着テープなどの支持体を使用することなどによって提供されることを特徴とする、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも1つの相互補完的結合要素(16)が、互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2)の相互隣接側面(3)上に、それ自体周知の方式で各々形成され、この結合要素を通じてそれぞれ隣接するプリント回路基板領域との結合または接続が実現されることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
相互補完的結合要素(16)がぴったり合うように互いに接続されることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
機械的結合または接続が、相互補完的結合要素(16)の領域に接着剤(34)を使用することによって形成されることを特徴とする、請求項14または15に記載の方法。
【請求項18】
それ自体周知の方式で互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)が、柔軟性、剛性、剛柔軟性、または半柔軟性プリント回路基板領域、および/または高周波、HDI、基板またはセラミックプリント回路基板領域を含む、機能的に異なる材料を含むことを特徴とする、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
少なくとも2つのプリント回路基板領域(1、2、21、22)からなるプリント回路基板であって、プリント回路基板領域(1、2、21、22)は各々少なくとも1つの導電層、具体的には構造化導電層、および/または少なくとも1つのデバイスまたは導電性部品を含み、いずれの場合も互いに直接隣接する少なくとも1つの外側面(3、25、26)の領域で、互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)は機械的結合または接続によって互いに接続されており、導電性結合または接続(5、6、7、9、11、13、14、15、16、17、18、19、20、28)は、互いに隣接している少なくとも1つの外側面(3、25、26)上で、互いに機械的に接続された、または機械的に接続されることになるプリント回路基板領域(1、2、21、22)のデバイス(32)または部品の少なくとも1つの導電層(31)および/または導電要素(33)の少なくとも1つの小領域または接続ポート(23、24)の間に提供または形成されており、異なる高さまたは厚みを有するプリント回路基板領域(1、2)は、相互隣接側面(3)上の間隙を少なくとも部分的に充填している間、プリント回路基板領域に対向する少なくとも1つの絶縁層(36)および導電層(37)を含む積層体(35)で、少なくとも高さが異なる領域を有する表面上に積層されていることを特徴とする、プリント回路基板。
【請求項20】
プリント回路基板領域(1、2)が、多層積層体(35)で両面に積層されていることを特徴とする、請求項19に記載のプリント回路基板。
【請求項21】
電気的接続(5、6、7、9、11、13、14、15、16、17、18、19、20、28)の形成のため、デバイス(32)または部品の少なくとも1つの導電層(31)および/または導電要素(33)の、互いに接続される小領域または接続ポート(23、24)の領域に導電材料が提供されることを特徴とする、請求項19または20に記載のプリント回路基板。
【請求項22】
導電接続(5、6、7、9、11、13、14、15、16、17、18、19、20、28)の形成のため、銅などの導電性金属、または銅含有ペーストなどの少なくとも1つの導電的または導電性部品を含有する材料が提供されることを特徴とする、請求項19、20、または21に記載のプリント回路基板。
【請求項23】
導電層(23、24、31、33)が、互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)の異なるレベルまたは平面で互いに導電的に接続または結合されることを特徴とする、請求項19から22のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項24】
異なる数の層(23、24、31、33)、および/または互いに適合されていない層が互いに接続または結合されることを特徴とする、請求項19から23のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項25】
導電接続(28)が、互いに接続されるプリント回路基板領域(21、22)の高さの一部にわたって形成されることを特徴とする、請求項19から24のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項26】
複数の導電接続または結合(5、6、7、9、11、19、28)が、互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)の互いに隣接している少なくとも1つの側面(3、25、26)に沿って互いに分離して形成されることを特徴とする、請求項19から25のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項27】
通路または空洞(4、27)が、導電接続(5、6、7、9、11、13、14、15、16、17、18、19、20、28)を形成するため、あるいは導電性小領域または接触接続を分離するために、相互隣接側面(3、25、26)の間の間隙内に設けられることを特徴とする、請求項19から26のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項28】
導電接続(5、6、7)が、導電金属、具体的には銅を用いて通路または空洞(4)をめっきまたは充填することによって、あるいは導電材料で作られたピン状要素によって形成されることを特徴とする、請求項27に記載のプリント回路基板。
【請求項29】
互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)が共通平面内に実質的に配置され、互いに接続または結合されることを特徴とする、請求項19から28のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項30】
それ自体周知の方式で互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)の機械的結合または接続が、接着、圧入、積層、接合、溶接、半田付けによって、またはガルバーニ電気接続によって形成されることを特徴とする、請求項19から29のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項31】
互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)の暫定的な機械的結合または接続が、充填材料を使用することによって、接着または接合によって、圧入によって、接着テープなどの支持体を使用することなどによって提供されることを特徴とする、請求項19から30のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項32】
少なくとも1つの相互補完的結合要素(16)が、互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2)の相互隣接側面(3)上に、それ自体周知の方式で各々提供され、この結合要素を通じてそれぞれ隣接するプリント回路基板領域との結合または接続が形成されることを特徴とする、請求項19から31のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項33】
相互補完的結合要素(16)がぴったり合うように互いに接続されることを特徴とする、請求項32に記載のプリント回路基板。
【請求項34】
機械的結合または接続が、相互補完的結合要素(16)の領域に接着剤(34)を使用することによって形成されることを特徴とする、請求項32または33に記載のプリント回路基板。
【請求項35】
それ自体周知の方式で互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2、21、22)が、柔軟性、剛性、剛柔軟性、または半柔軟性プリント回路基板領域、および/または高周波、HDI、基板またはセラミックプリント回路基板領域を含む、機能的に異なる材料を含むことを特徴とする、請求項19から34のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【請求項36】
互いに接続されるプリント回路基板領域(1、2)が、接続中の位置合わせのため、少なくとも1つの標識(17、18)、具体的にはピンなどを備えて形成されることを特徴とする、請求項19から35のいずれか一項に記載のプリント回路基板。
【国際調査報告】