(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-505526(P2015-505526A)
(43)【公表日】2015年2月23日
(54)【発明の名称】喫煙品用パック
(51)【国際特許分類】
B65D 85/10 20060101AFI20150127BHJP
B65D 5/38 20060101ALI20150127BHJP
B65D 5/66 20060101ALI20150127BHJP
B65D 5/44 20060101ALI20150127BHJP
【FI】
B65D85/10
B65D5/38 C
B65D5/66 301B
B65D5/44 B
【審査請求】有
【予備審査請求】有
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2014-552545(P2014-552545)
(86)(22)【出願日】2012年12月17日
(85)【翻訳文提出日】2014年7月22日
(86)【国際出願番号】EP2012075795
(87)【国際公開番号】WO2013110411
(87)【国際公開日】20130801
(31)【優先権主張番号】1201209.2
(32)【優先日】2012年1月25日
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】500252844
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
(71)【出願人】
【識別番号】509143321
【氏名又は名称】ブリティッシュ・アメリカン・タバコ・ジャパン合同会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103285
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 順之
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【弁理士】
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】ホルフォード、スティーヴン
(72)【発明者】
【氏名】マッケンジー、アーロン
(72)【発明者】
【氏名】シンプソン、マイク
【テーマコード(参考)】
3E060
3E068
【Fターム(参考)】
3E060AA03
3E060AB03
3E060AB31
3E060BA13
3E060BC04
3E060EA20
3E068AA21
3E068AB02
3E068AB04
3E068AC02
3E068BB08
3E068BB16
3E068CC04
3E068CC09
3E068CD02
3E068CE02
3E068DD08
3E068DD13
3E068DD25
3E068DE06
3E068DE15
(57)【要約】
開口端部を有する外方ハウジング(11)と外方ハウジング内で入れ子式に収容された内方ケーシング(12)とを含み、この内方ケーシング(12)は、少なくともその一部が外方ハウジング(11)の開口端部から延出した開封位置と内方ケーシングが開封位置より外方ハウジング内に格納された閉じた位置との間で可動であるパック。内方ケーシング(11)は長尺の喫煙品をその長手軸に対して横断する方向に横方向に分出できるように構成された長尺の取り出し開口部(29)を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口端部を有する外方ハウジングと外方ハウジング内で入れ子式に収容された内方ケーシングとを含み、この内方ケーシングは、少なくともその一部が外方ハウジングの開口端部から延出した開封位置と内方ケーシングが開封位置より外方ハウジング内に格納された閉じた位置との間で可動であり、内方ケーシングが長尺の喫煙品をその長手軸に対して横断する方向に横方向に分出できるように構成された長尺の取り出し開口部を含む喫煙品用パック。
【請求項2】
前記内方ケーシングは、その外壁に形成されたスロットを含み、このスロットは、ユーザーが内方ケーシングに収容された喫煙品を取り出し開口部から出し入れできるように構成されていることを特徴とする請求項1記載のパック。
【請求項3】
外方ハウジングは、内方ケーシングに形成されたスロットに対応して外方ハウジングの外壁に形成されたスロットを含むことを特徴とする請求項2記載のパック。
【請求項4】
外方ハウジングと内方ケーシングの間に配された内方ケーシングを外方ハウジングから開封位置へと付勢するように構成された付勢エレメントをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載のパック。
【請求項5】
外方ハウジング内で内方ケーシングを閉じた位置に保持するように構成された協働係止手段をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載のパック。
【請求項6】
内方ケーシングは、これにヒンジ式に取り付けられた蓋を含み、この蓋は取り出し開口部が露出した開封位置と蓋が取り出し開口部を覆う閉鎖位置との間で枢動可能であることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載のパック。
【請求項7】
係止手段は、外方ハウジングに設けられた少なくとも1つの第1タブおよび蓋に設けられた第2タブを含むことを特徴とする請求項5に従属する場合請求項7に記載のパック。
【請求項8】
前記第1タブまたは各第1タブは、外方ハウジングの対応する壁の中央の方へと下方に角度がつけられていることを特徴とする請求項7記載のパック。
【請求項9】
前記取り出し開口部に1つ以上の喫煙品保持エレメントが設けられ、この保持エレメントは内方ケーシング内の喫煙品が取り出し開口部を介して自由に落下することを防ぐように構成されていることを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載のパック。
【請求項10】
保持エレメントは、取り出し開口部を少なくとも部分的に横断して延びる少なくとも1つの弾性タブを含むことを特徴とする請求項9記載のパック。
【請求項11】
完全に開いた位置の所定の距離を超えて外方ハウジングから内方ケーシングが延出することを妨げる停止機構をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至10いずれか1項記載のパック。
【請求項12】
閉じた位置において、パックは前後面およびそれより短い左右面を有し、内方ケーシングは、外方ハウジングに対して左右面の方向に入れ子式にスライド可能であることを特徴とする請求項1乃至11いずれか1項記載のパック。
【請求項13】
内方ケーシングは、パックが閉じた位置にあるとき、全体が外方ハウジング内に収容されることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載のパック。
【請求項14】
取り出し開口部を覆う取り外し可能なパネルをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至13いずれか1項記載のパック。
【請求項15】
取り出し開口部の長手方向に対して平行に配向された長手方向軸を有する細長い紙巻きタバコを収容することを特徴とする請求項1乃至14いずれか1項記載のパック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、喫煙品用パックに関し、特に外方ハウジング内でスライド可能な内方ケーシングを有するパックに関するが、これに限定されない。
【背景技術】
【0002】
パックとしては外方ハウジングとその中にスライド可能に収容された内方ケーシングとを含むものが知られており、この内方ケーシングは、それが外方ハウジング内に収容されている閉じた位置と内方ケーシングが少なくともその一部が外方ハウジングから延出してユーザーが内方ケーシングに収容されている喫煙品に触れることができる開封位置との間で可動である。このようなパックは、一般に「シェルスライド」パックとして知られている。
【発明の概要】
【0003】
本発明の実施態様は、喫煙品用のパックを提供し、これは開口端部を有する外方ハウジングと外方ハウジング内で入れ子式に収容された内方ケーシングとを含み、この内方ケーシングは、少なくともその一部が外方ハウジングの開口端部から延出した開封位置と内方ケーシングが開封位置より外方ハウジング内に格納された閉じた位置との間で可動であり、内方ケーシングが長尺の喫煙品をその長手軸に対して横断する方向に横方向に分出できるように構成された長尺の取り出し開口部を含む。
【0004】
本発明のパックは、細長い喫煙品をその長手方向軸が外方ハウジングに対する内方ケーシングの入れ子式スライド方向に直角になるように配向された状態で収容するように構成してもよい。
【0005】
長尺の取り出し開口部は、その長手方向が外方ハウジングに対する内方ケーシングの入れ子式スライド方向に実質的に直交するように構成されてもよい。長尺の取り出し開口部は、内方ケーシングの前壁または内方ケーシングの頂壁に形成してもよく、内方ケーシングの側壁へと延びてもよい。
【0006】
内方ケーシングは、その外壁に形成されたスロットを含んでもよく、このスロットは、ユーザーが内方ケーシングに収容された喫煙品を取り出し開口部から出し入れできるように構成される。スロットは、長尺の取り出し開口部と連通してもよく、長尺の取り出し開口部の長手方向と実質的に直交するように延びてもよい。
【0007】
外方ハウジングは、内方ケーシングに形成されたスロットに対応して外方ハウジングの外壁に形成されたスロットを含んでもよい。
【0008】
本発明のパックは、外方ハウジングと内方ケーシングの間に配された内方ケーシングを外方ハウジングから開封位置へと付勢するように構成された付勢エレメントをさらに含んでもよい。付勢エレメントは、折りたたまれたカードスプリングであってもよく、外方ハウジングおよび/または内方ケーシングと一体に形成してもよい。これとは別に付勢エレメントは、別個の部材であってもよく、これは外方ハウジングおよび/または内方ケーシングに接着してもよい。さらに別の実施態様では本発明のパックは、「プッシュ−プッシュ」機構を含んでもよく、これは内方ケーシングが外方ハウジング内に押し込まれた際にパックを交互に開閉するためのものである。
【0009】
本発明のパックは、外方ハウジング内で内方ケーシングを閉じた位置に保持するように構成された協働係止手段をさらに含んでもよい。
【0010】
内方ケーシングは、これにヒンジ式に取り付けられた蓋を含んでもよく、この蓋は取り出し開口部が露出した開封位置と蓋が取り出し開口部を覆う閉鎖位置との間で枢動可能である。
【0011】
係止手段は、外方ハウジングに設けられた少なくとも1つの第1タブおよび蓋に設けられた第2タブを含んでもよく、第1および第2タブの内の1つは、折りたたまれ、外方ハウジング/蓋の対応する壁に接着させてもよい。外方ハウジングは、内方フレームを含んでもよく、上記少なくとも1つの第1タブを内方フレームに形成してもよい。外方ハウジングは、一対の互いに間隔を置いて位置する第1タブを含んでもよく、この対の第1タブは、内方ケーシングおよび/または外方ハウジングのスロットのいずれかの側部に配置してもよい。この第1タブまたは各第1タブは、外方ハウジングの対応する壁の中央の方へと下方に角度が付けられてもよい。
【0012】
取り出し開口部に1つ以上の喫煙品保持エレメントを設けてもよく、これは内方ケーシング内の喫煙品が取り出し開口部を介して自由に落下するのを防ぐように構成され、この保持エレメントは、取り出し開口部を少なくとも部分的に横断して延びる少なくとも1つの弾性タブを含んでもよい。保持エレメントは、内方ケーシングと一体に形成されたまたは内方ケーシングに接着された少なくとも1つの弾性タブを含んでもよい。上記少なくとも1つの弾性タブは、内方ケーシングの壁の1つから内方ケーシングの対向する壁の方へ取り出し開口部を横断して延びてもよく、内方ケーシングから最初の喫煙品を取り出す際に破断するように構成された脆弱化された線を含んでもよい。
【0013】
本発明のパックは、完全に開いた位置の所定の距離を超えて外方ハウジングから内方ケーシング延出するのを妨げる停止機構をさらに含んでもよい。停止機構は、外方ハウジングから内方に延びた少なくとも1つの第1タブと内方ケーシングから外方に突出した少なくとも1つの第2タブを含んでもよく、第1および第2タブは、内方ケーシングの所定の完全に延びた位置で互いに係合するように構成され、内方ケーシングが開封方向へさらに移動するのを防いでいる。
【0014】
閉じた位置において、本発明のパックは前後面およびそれより短い左右面を有してもよく、内方ケーシングは、外方ハウジングに対して左右面の方向に入れ子式にスライド可能であってもよい。
【0015】
内方ケーシングは、パックが閉じた位置にあるとき、全体が外方ハウジング内に収容されてもよい。
【0016】
本発明のパックは、取り出し開口部を覆う取り外し可能なパネルをさらに含んでもよい。取り外し可能なパネルは、内方ケーシングと一体に形成してもよく、内方ケーシングの素材にミシン目などの脆弱化された線によって境界を設けてもよい。
【0017】
外方ハウジングは、大きい前後壁を含んでもよく、これらは前後壁より小さい側壁および底壁によって連結された、開口頂端部を有してもよく、内方ケーシングは、大きい前後壁を含んでもよく、これらは前後壁より小さい側壁および底壁によって連結され、外方ハウジングからその開口頂端部を介して出したり、入れたりできるようにしてもよく、取り出し開口部は、内方ケーシングの頂端部に形成されてもよい。これとは別に外方ハウジングは、大きい前後壁を含んでもよく、これは前後壁より小さい側壁および底壁によって連結され、開口頂端部を有してもよく、内方ケーシングは、大きい前後壁を含んでもよく、これらは小さい側壁、頂壁および底壁によって連結され、外方ハウジングからその開口頂端部を介して出したり、入れたりできるようにしてもよく、取り出し開口部は、内方ケーシングの前壁に形成してもよい。
【0018】
本発明のパックは、取り出し開口部の長手方向に対して平行に配向された長手方向軸を有する細長い紙巻きタバコを収容してもよい。
【0019】
本発明の好ましい実施態様を添付図面を参照して、あくまで例示を目的として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】閉じた位置にある本発明の第1の実施態様によるパックを示す。
【
図4】開いた位置にある本発明の第2の実施態様によるパックを示す。
【
図5】開いた位置にある本発明の第3の実施態様によるパックを示す。
【
図6】閉じた位置にある本発明の第4の実施態様によるパックを示す。
【
図8】閉じた位置にある本発明の第5の実施態様によるパックを示す。
【
図10】閉じた位置にある本発明の第6の実施態様によるパックを示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1〜3を参照すると、本発明の第1の実施態様のパック10は、外方ハウジング11と内方ケーシング12を含む。外方ハウジング11は大きい前後壁13、14を有し、これらは小さい側壁15、16および底壁17によって連結されている。外方ハウジング11の頂部は、内方ケーシング12を収容するために開口しており、これは大きい前後壁18、19を含み、これらは小さい側壁20、21および底壁22によって連結されている。内方ケーシングはヒンジ式蓋23含み、この蓋は後壁19に接続され、ヒンジ線24を中心に枢動可能であり、内方ケーシング12の上部にある取り出し開口部25が覆われている閉じた位置と取り出し開口部25が内方ケーシング12に収容される喫煙品C(
図3参照)を取り出すために露出する開いた位置の間で移動することができる。
【0022】
内方ケーシング12は外方ハウジング11にスライド式に収容され、ケーシング12が外方ハウジング11から少なくとも部分的に突出し、ヒンジ式蓋23が枢動して開いて取り出し開口部25を露出させる開いた位置(
図2参照)と内方ケーシング12が外方ハウジング11内に格納され、ヒンジ式蓋23を枢動させて閉じて、取り出し開口部25を覆ってケーシング12の内容物を取り出せないようにする閉じた位置(
図1参照)との間で移動可能である。
【0023】
パック10は、内方ケーシング12が所定の距離を超えて外方ハウジング11から延出することを妨げる停止機構を含む。停止機構は、外方ハウジング11の側壁15、16の内側で内方に折り曲げられた一組のタブ26と内方ケーシング12の側壁20、21から突出した一組の対応するタブ27とを含む。内方ケーシング12は、内方ケーシング12のタブ27が外方ハウジング11のタブ26と係合し、内方ケーシング12がスライド移動して外方ハウジング11から外れるのを防ぐまで、外方ハウジング11から延出することができる。
【0024】
スロット28が外方ハウジング11の前壁13に形成され、対応するスロット29が外方ハウジング11のスロット28と位置合わせされて内方ケーシング12の前壁18に形成されている。
【0025】
パック10には蓋係止機構が設けられており、これは外方ハウジング11の前壁13の頂部から下方へと離れるように延びた一組の弾性係止タブ30と蓋23の前壁32の内側に折り曲げられ、これに接着された内方フラップ31とを含み、内方フラップ31は、その離れた方の縁部で唇部33を画定している。使用の際に蓋23が完全に閉じた位置にあるとき、弾性係止タブ30は、蓋23の内側の内方フラップ31の上に乗っかり、唇部33に接して位置する。係止タブ30は弾性であるので、これらは外方ハウジング11の前壁13から離れるように作用し、これらを唇部33と係合するように付勢し、蓋23を閉じた位置に維持する力を奏する。
【0026】
パック10は、弾性の折りたたまれたカードスプリングの形態の付勢エレメント34(
図3参照)をさらに含み、これは外方ハウジング11の底壁17と内方ケーシング12の底壁22の間で外方ハウジング11内に配されている。付勢エレメント34は、外方ハウジング11および/または内方ケーシング12に接着されてもよく、またはこれとは別に本発明の範囲内で一枚のブランクから外方ハウジング11または内方ケーシング12と一体に形成してもよい。付勢エレメント34は、上述の係止機構が外れて、内方ケーシング12が外方ハウジング11に対して自由に動くようになったら、内方ケーシング12を外方ハウジング11から出るよう開口部の方向に(
図2の矢印Aで示すように)に付勢する役割を果たす。従って付勢エレメント34は、上述の停止機構が所定の延伸距離より内方ケーシング12が外方ハウジング11から延びないようにするまで、外方ハウジング11から出るように内方ケーシング12を付勢する。
【0027】
パック10は、長手方向Lとそれより短い(少なくとも閉じた位置で)横手方向Tによって構成されている(
図1参照)。図から明らかなようにパック10は、横方向Tに開口する。パック10は、紙巻きタバコCなどの細長い喫煙品を収容することを意図しており(
図3参照)、喫煙品の長手方向軸がパック10の長手方向Lに位置合わせされ、外方ハウジング11に対する内方パック12の開口方向Aを横断するように配置される。またパック10は、内方ケーシング12から取り出し開口部25を介して喫煙品Cを横方向に、即ちその長手方向軸に直角方向に取り出せるように構成されている。外方ハウジングおよび内方ケーシング11、12の位置合わせされたスロット28、29によって、2、3本の喫煙品Cしか内方ケーシング12の底部に残っていない場合でも、ユーザーが喫煙品Cに触れてパック10の取り出し開口部25から喫煙品取り出せるようにする指用スロットとして作用することによって喫煙品を取り出しやすくする。パック10の閉じた位置において、蓋23の前壁32が外方ハウジング11のスロット28を覆い、内方ケーシング12のスロット29は、外方ハウジング11の前壁13と蓋23の前壁32の両方によって覆われる。従って閉じた位置において、パック10は封止され、スロット28、29を通るパック10の外側から内側への経路は存在しない。
【0028】
使用の際、パック10を開くためにユーザーは蓋23を枢動させて開き、内方フラップ31の唇部33から蓋係止機構の弾性係止タブ30を外し、付勢エレメント34が、上述の停止機構によって画定された所定の最大の開いた位置に内方ケーシングが到達するまで内方ケーシング12を外方ハウジング11から出るように矢印Aの方向に付勢する。それから喫煙品Cに触れることができ、ユーザーは上述したように取り出し開口部25を介して内方ケーシング12から横方向に取り出すことができる。ユーザーが喫煙品Cを取り出した後、蓋23を閉じた位置へと枢動させ、蓋係止機構の弾性係止タブ30が内方フラップ31の唇部33と係合し、付勢エレメント34の力に対抗して閉じた位置にパック10を保持するまで内方ケーシング12が矢印Aの反対方向に外方ハウジング11内に押し戻される。
【0029】
付勢エレメント34は、蓋23の唇部33を弾性係止タブ30の下方縁部に対して上方に付勢し、閉じた位置において蓋23の遊びを避けるので、蓋係止機構のために確実な係止係合を供し、またこれにより蓋が閉じられたことを再確認することができる高度な触感が得られる。しかしながら本発明は、外方ハウジング11からでるように内方ケーシング12を付勢する付勢エレメント34を有するパックに限定されることを意図したものではなく、代わりに内方ケーシング12を外方ハウジング11から手動で出し入れするように付勢エレメントを省略してもよい。
【0030】
図に示し、上述した付勢エレメント34は、外方ハウジング11および/または内方ケーシング12に接着されたまたはこれと一体に形成された折りたたまれたカードエレメントを含む。しかしながら、スポンジブロックまたは弾性プラスチックエレメント、例えば折りたたまれた/湾曲したPETストリップなどの他の形体の付勢エレメントを設けることも本発明の範囲内である。
【0031】
図に示し、上述したパック10の付勢エレメント34の構成は、それが完全に閉じた位置から停止機構によって画定された最大限完全に延びた開いた位置への全移動範囲に亘って内方ケーシング12に対して付勢力を供するようになっている。しかしながら、これとは別に付勢エレメントが初期の完全に閉じた位置から内方ケーシング12の開口移動の一部においてのみ内方ケーシング12に開口付勢力を加えるように構成することも本発明の範囲内である。
【0032】
付勢エレメント34を有するまたは内方ケーシング12を開いた位置および閉じた位置の間で手動で動かせるようにすることとは別にパック10が外方ハウジング11の底壁17と内方ケーシング12の底壁22の間で外方ハウジング11内に配された「プッシュ−プッシュ」開閉機構を含むことも本発明の範囲内である。このような機構は、内蔵ユニットであり、これはスプリングエレメントと解除可能なラッチ機構を含み、これらは内方ケーシング12がスプリングエレメントの付勢力に抗して外方ハウジング11内に押し込まれると、ラッチが係合し、内方ケーシング12が格納された閉じた位置に留まるように作動する。その後内方ケーシング12を再度外方ハウジング11内に押し込むと、ラッチ機構が外れ、内方ケーシング12は付勢エレメント力によって外方ハウジング11から延びた開いた位置へと延出する。さらに内方ケーシング12を外方ハウジング11内に押し込むと、ラッチ機構を再度係合させ、また内方ケーシング12を格納された閉じた位置に留め、このように開く/閉じる工程が交互に繰り返される。このような実施態様において蓋係止機構を省略してもよい。
【0033】
図示し、上述した本発明の実施態様は、外方ハウジング11に形成された弾性係止タブ30を示している。しかしながら、外方ハウジング11がそれと内方ケーシング12の間に内方フレームを含み、このような係止タブを内方フレームに形成することも本発明の範囲内である。
【0034】
図に示し、上述した本発明の実施態様では、停止機構のタブ26、27が外方ハウジング11と内方ケーシング12の側壁に設けられている。しかしながら、これとは別に停止機構のタブを外方ハウジング11と内方ケーシング12の後壁および/または前壁に設けてもよい。さらに内方ケーシング12と外方ハウジング11の側壁または後壁の停止機構は、図示し、上述したものとは別の構成を含んでもよい。例えば停止機構は、外方ハウジング11の1つ以上の壁の頂縁部にあり、側壁の内面上に折りたたまれた(これに接着させてもさせなくてもよい)フラップと内方ケーシング12がその完全に延びた開いた位置に到達したときにフラップの縁部に当接するように構成された内方ケーシング12の対応する壁の外面から突出して形成された段付きのノッチとを含んでもよい。
【0035】
ここで
図4を参照すると
図2に示した第1の実施態様に対応する開いた位置にある本発明の第2の実施態様によるパック110が示されている。パック110の大部分は、第1の実施態様のパックと同じであり、同様の特徴を有するものには同じ参照符号を付してある。第2の実施態様のパック110と第1の実施態様のパックとの違いは、第2の実施態様のパック110の外方ハウジング11の前壁13の頂縁部111が前壁13の中央のスロット28の方へと下方に角度が付けられているということである。蓋係止機構の係止タブ30もまた同じように前壁13の中央下方へと角度が付けられている。また蓋23の前壁32の内側の唇部33も同じように角度が付けられた部分112を含む。係止タブ30に角度が付けられていることによって、蓋23を枢動させて閉じる際に、蓋の前壁32が最初に係止タブ30の外方縁部と係合し、蓋23をさらに枢動させて閉じると、蓋前壁32の下方縁部が係止タブ30と外方ハウジング11の前壁13の中央の方へとさらに内方に向かう位置で係合し続けるというパック110を閉じる際に技術的な利点を供する。これによってパック110を閉じる際の動作が滑らかになる。さらに外方ハウジング11の前壁13を外方に撓ませると、係止タブ30の外方縁部と係合する蓋23は最初に外方ハウジング11の前壁13の中央(即ち最も外方に撓んだ部分)を内方に引き寄せ、蓋内に位置するが、水平な縁部を有するパックでは蓋23は単に外方ハウジング11の前壁13の上縁部と当接するだけで閉じる動作を損なう場合がある。
【0036】
ここで
図5を参照すると、本発明の第3の実施態様によるパック210が
図2および4に示した第1および第2の実施態様に対応する開いた状態で示されている。パック210の大部分は第1の実施態様のパックと類似しており、同様の特徴を有するものには同じ参照符号を付してある。第3の実施態様のパック210と第1の実施態様のパックとの違いは、取り出し開口部25が内方ケーシング12の前壁18から後壁19へと開口部を横断して延びた一組の保持タブ211を含むということである。これらの保持タブは、パックが開いた位置にあって、パック210を逆さまにしたり、振ったりした際に、内方ケーシング12に収容されている喫煙品Cが取り出し開口部25から自由に落下するのを防ぐ役割を果たす。このことは喫煙品がパックから長手方向に取り出されるように喫煙品が配置された従来のパックでは、喫煙品が互いに接触し、それによる摩擦が喫煙品をパック内に維持しやすくしている(少なくともパックが喫煙品でいっぱいになっている、または実質的にいっぱいになっている)ので有利である。またこのような従来のパック内の喫煙品の向きが喫煙品を落下しにくくしている。本発明のパック210では喫煙品Cが開口方向(矢印A)に積み重ねられており、取り出し開口部25に最も近い最上段の喫煙品が内方ケーシング12から落下しやすい。従って保持タブ211は、意図せずに取り出し開口部25から落下するのを防ぐバリアーとして機能する。
【0037】
保持タブは内方ケーシング12の前壁18または後壁19のいずれかと一体に形成された弾性タブであってもよく、あるいはこれに接着された別個のエレメントであってもよい。これとは別に保持タブ211を内方ケーシング12の前壁18および後壁19両方に形成してもよく、取り出し開口部25の中央で接合させてもよい。さらに保持タブを内方ケーシング12の前壁18および/または後壁19の一方または両方と一体に形成し、保持タブが内方ケーシング12から最初の喫煙品を取り出す際に破断される脆弱化された線212を含むことも本発明の範囲内である。保持タブ211の弾性によって脆弱化された線212に沿って破断して、最初の喫煙品を取り出した後でもその喫煙品保持機能の役割を果たし続けることができる。脆弱化された線212は、内方ケーシング12の前壁18または後壁19の近くで保持タブ211に形成してもよく(
図5に示すように)、あるいは保持タブ部分211が内方ケーシング12の前壁18および後壁19の両方に残って、取り出し開口部25を部分的に横断して延びるように内方ケーシング12の前壁18および後壁19の間のある点で保持タブ211に形成してもよい。脆弱化された線212は、保持タブ211の素材に刻みをつける、エンボス加工するまたは穿孔するなどのあらゆる従来の方法で形成してもよい。
【0038】
本発明の第4の実施態様によるパック310を
図6および7に示し、これは上述した本発明のいくつかの実施態様のパックに類似する外方ハウジング11および内方ケーシング12を含み、同様の特徴を有するものには同じ参照符号を付してある。第4の実施態様のパックと上述したいくつかの実施態様のパックの違いは、ヒンジ式蓋23がそれが閉じた位置に枢動して内方ケーシング12の取り出し開口部25を覆ったときに、蓋23の後壁および側壁が内方ケーシング12の前壁、後壁および側壁18、19、20、21と面一になるように構成されているということである。さらにパック310は、閉じた位置で(
図6参照)、ヒンジ式蓋23を含む内方ケーシング12全体が外方ハウジング11内に収容されるように構成されている。
【0039】
内方ケーシング12の前壁18は、弾性フラップ313を含み、これは内方ケーシング12の後壁19の方に長尺の取り出し開口部25を少なくとも部分的に横断して延び、これによりパック310が逆さまになったり、振られたりした際に内方ケーシング12に収容されている喫煙品の取り出し開口部25からの意図しない落下を防ぐ役割を果たす。ユーザーは、必要に応じて取り出し開口部から離れるようにフラップ313を折り曲げることによって喫煙品を取り出すことができる。パック310から喫煙品を取り出しやすくするために、内方ケーシング12の前壁18にスロット(図示せず)を設けて、ユーザーが内方ケーシング12の底部から取り出し開口部25の方に喫煙品を移動できるようにしてもよい。このようなスロットは、本発明の第1から第3の実施態様に関して
図2〜5に示したような構成にしてもよい。
【0040】
内方ケーシング12は、開いた位置へと外方ハウジング11からバネによって付勢させてもよく(
図7参照)停止機構を設けて上述したように内方ケーシング12が外方ハウジングから所定の距離以上に延びるのを防いでもよい。またパック310は、付勢手段の力に抗して内方ケーシング12を外方ハウジング11内の格納された閉じた位置に保持するためのラッチ機構を含んでもよい。このようなラッチ機構は、例えば、内方ケーシング12の前壁18の外側に形成された突出タブと、閉じた位置で突出タブと係合する段を形成する外方ハウジング11の前壁13で内方に折り曲げられたフラップとを含んでもよい。パックは、外方ハウジング11の側壁15、16を共に押圧することによって前壁13を撓ませ、タブを段から解除し、内方ケーシング12を付勢手段の力によって外方ハウジング11から延出させて開くことが可能になる。本発明の範囲内となるこれとは別の構成では、パック310は上述したように外方ハウジング11底壁17と内方ケーシング12の底壁の間に「プッシュ−プッシュ」機構を含むことも可能である。
【0041】
本発明の第5の実施態様によるパック410を
図8および9に示し、これは本発明の第1の実施態様のパックと類似した外方ハウジング11および内方ケーシング12を含み、従って同様の特徴を有するものには同じ参照符号を付してあり、その詳細な説明についてはここでは繰り返さない。第5の実施態様のパック410と第1の実施態様のパックの違いは、内方ケーシング12がその上端で開かず、その代わりに頂壁411を含むということである。さらに内方ケーシング12の前壁18は、前壁18の上部を横方向に横断して延びる喫煙品用の長尺の取り出し開口部425を含み、内方ケーシング12に収容されている喫煙品がそこから分出される。閉じた位置で(
図8参照)、長尺の取り出し開口部425は、外方ハウジング11内に隠れており、ヒンジ式蓋23は外方ハウジング11の前方で畳まれて、係止タブ30が蓋23の内側の内方フラップ31の上に乗り、蓋を閉じた状態に保持する唇部33に接して位置する。
【0042】
パック410から喫煙品を取り出しやすくするために、内方ケーシング12の前壁18は、長尺の取り出し開口部425と連通するスロット29を含み、上述したようにユーザーは、内方ケーシング12の底部から取り出し開口部425の方へと喫煙品を移動させ、取り出すことができるようになっている。
【0043】
内方ケーシング12は、外方ハウジング11から開いた位置(
図7参照)へとバネ付勢させてもよく、上述したように外方ハウジングから所定の距離以上を超えて内方ケーシング12が延びるのを防ぐために停止機構を含んでもよい。これとは別にパック410は、上述したように外方ハウジング11の底壁17と内方ケーシング12の底壁の間に「プッシュ−プッシュ」機構を含むことが可能である。
【0044】
本発明の第6の実施態様によるパック510を
図10および11に示し、これは上述した本発明のいくつかの実施態様のパックと同じような外方ハウジング11および内方ケーシング12を含み、同様の特徴を有するものには同じ参照符号を付してある。本発明の第6の実施態様のパックと上述の実施態様のパックの違いは、パック510がヒンジ式蓋を含まず、内方ケーシング12の頂部が開口してなく、頂壁511を含むということである。さらにパック510は、閉じた位置で(
図10参照)、内方ケーシング12全体が外方ハウジング11内に収容されるように構成されているということである。
【0045】
内方ケーシング12の前壁18は、内方ケーシング12の側壁20、21に延びた長尺の取り出し開口部525を含む。これによりユーザーは簡単に取り出し開口部525から喫煙品をその横手方向に取り出すことができる。パック510から喫煙品を取り出しやすくするために、内方ケーシング12の前壁18にスロット529(
図11に波線で示した)を設けて、ユーザーが内方ケーシング12の底部から取り出し開口部525の方へと喫煙品を移動させ、取り出すことができるようになっている。
【0046】
内方ケーシング12は、外方ハウジング11から開いた位置(
図8参照)にバネ付勢させてもよく、上述したように外方ハウジングから所定の距離以上を超えて内方ケーシング12が延びるのを防ぐために停止機構を含んでもよい。またパック510は、本発明の第4の実施態様のパック310で上述したように付勢手段の力に抗して外方ハウジング11内の格納された閉じた位置に内方ケーシング12を保持するためにラッチ機構を含んでもよい。これとは別にパック510は、上述したように外方ハウジング11の底壁17と内方ケーシング12の底壁の間に「プッシュ−プッシュ」機構を含むことが可能である。
【0047】
図に示し、上述した本発明の全ての実施態様は、長尺の取り出し開口部25、425、525を含み、パック内に収容される紙巻きタバコなどの細長い喫煙品を取り出し開口部を介してから横方向、細長い喫煙品の長手方向に対して直角な方向に取り出すことができるようになっている。
【0048】
本発明の全ての実施態様は、折りたたまれた板紙で構成してもよい。いずれの図にも示していないが、図に示し、上述した各パックを取り出し開口部を覆う取り外し可能なパネルで構成してもよく、このパネルは、パックの素材に形成されたミシン目などの脆弱化された線によって境界が定められ、これによりパックを最初に開口する際に、ユーザーは薄化された線に沿って破ることによってパネルを取り除くことができる。これによってパック内のタバコ製品の鮮度を輸送および保存可能期間中に維持することができ、かつ、消費者に不正開封に対する証拠を供する。
【0049】
外方ハウジングから延出した開いた位置に内方ケーシングを付勢する付勢手段を含む本発明の図に示し、上述したパックは、これとは別に付勢手段を含まなくてもよく、代わりに喫煙品をパックから取り出そうとする際に外方ハウジングから内方ケーシングを手動で引き出すようにしてもよい。このような実施態様において、パックを閉じた位置で固定するための係止手段を必ずしも設ける必要はない。
【0050】
本発明の種々の実施態様を例示し、説明してきたが、本発明はこれらの例示した実施態様に限定されるものではなく、上述した互いに非相互的な排他的特徴の組み合わせを含むパックも以下の特許請求の範囲で定義される本発明の範囲内である。
【0051】
種々の問題に対処し本技術を促進するため、本開示の全体は種々の実施形態を一例として示す。その実施形態の中で特許請求の範囲に記載の発明が実践され、優れた喫煙品用パックが提供される。本開示の利点および特徴は、単に実施形態の代表的事例であって全てを包括する事例ではなく、これ以外を排除する事例でもない。これらは単に特許請求された特徴の理解を助け、教示するために提示されているに過ぎない。当然のことだが、これらは全ての特許請求された発明を表していない。よって、本開示の特定の態様は、本明細書中で説明されていない。別の態様が本発明の特定の部分のために存在するものではないということ、またはさらなる説明されていない別の態様が一部において利用可能であるということは、これらの別の態様を放棄すると考えるものではない。また当然のことだが、これら説明していない態様の多くは、本発明の同じ原理を包含し、それ以外のものは本発明と同等である。従って、その他の態様も利用可能であり、本開示の範囲・概念から逸脱することなく他の実施形態を利用し改変することができる。従って全ての例、実施例および/または実施態様は、本開示を通して限定的なものではないと見なされる。また記載が長くならないようにまた繰り返しを避けるという目的以外でここで説明しなかった実施態様に対してここで説明したこれらの実施態様に関しての推論をするべきではない。種々の実施形態は、開示された要素、構成要素、特徴、部品、工程、手段他の種々の組合せを好適に含んでも、それらで構成されても、または本質的にそれらで構成されてもよい。開示された要素、構成要素、特徴、部品、工程、手段他のいくつかは、これらが同時に1つの実施態様に存在し得ないことから相互に矛盾する場合もある。同様にいくつかの特徴は、本開示の1つの態様に適用可能であるが、他の態様に適用できないこともある。さらに本開示は、現時点で特許請求されていない他の発明を含む。出願人は、これら現時点で特許請求されていない発明の追加出願、継続出願、一部継続出願、分割出願などを行う権利を含む全ての権利を留保する。従って当然のことだが、本開示の利点、実施形態、実施例、機能、特徴、構造、および他の態様は、特許請求の範囲またはそれと同等のものを限定することによって規定されるので、本開示を限定するものとして考慮すべきではない。
【手続補正書】
【提出日】2014年1月13日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口端部を有する外方ハウジングと外方ハウジング内で入れ子式に収容された内方ケーシングとを含み、この内方ケーシングは、少なくともその一部が外方ハウジングの開口端部から延出した開封位置と内方ケーシングが開封位置より外方ハウジング内に格納された閉じた位置との間で可動であり、内方ケーシングが長尺の喫煙品をその長手軸に対して横断する方向に分出できるように構成された長尺の取り出し開口部を含み、閉じた位置において、パックは前後面およびそれより短い左右面を有し、内方ケーシングは、外方ハウジングに対して左右面の方向に入れ子式にスライド可能であり、前記前後面方向に長手方向軸が位置合わせされた長尺の喫煙品を収容することを意図した喫煙品用パック。
【請求項2】
前記内方ケーシングは、その外壁に形成されたスロットを含み、このスロットは、ユーザーが内方ケーシングに収容された喫煙品を取り出し開口部から出し入れできるように構成されていることを特徴とする請求項1記載のパック。
【請求項3】
外方ハウジングは、内方ケーシングに形成されたスロットに対応して外方ハウジングの外壁に形成されたスロットを含むことを特徴とする請求項2記載のパック。
【請求項4】
外方ハウジングと内方ケーシングの間に配された内方ケーシングを外方ハウジングから開封位置へと付勢するように構成された付勢エレメントをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載のパック。
【請求項5】
外方ハウジング内で内方ケーシングを閉じた位置に保持するように構成された協働係止手段をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載のパック。
【請求項6】
内方ケーシングは、これにヒンジ式に取り付けられた蓋を含み、この蓋は取り出し開口部が露出した開封位置と蓋が取り出し開口部を覆う閉鎖位置との間で枢動可能であることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載のパック。
【請求項7】
係止手段は、外方ハウジングに設けられた少なくとも1つの第1タブおよび蓋に設けられた第2タブを含むことを特徴とする請求項5に従属する場合請求項7に記載のパック。
【請求項8】
前記第1タブまたは各第1タブは、外方ハウジングの対応する壁の中央の方へと下方に角度がつけられていることを特徴とする請求項7記載のパック。
【請求項9】
前記取り出し開口部に1つ以上の喫煙品保持エレメントが設けられ、この保持エレメントは内方ケーシング内の喫煙品が取り出し開口部を介して自由に落下することを防ぐように構成されていることを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載のパック。
【請求項10】
保持エレメントは、取り出し開口部を少なくとも部分的に横断して延びる少なくとも1つの弾性タブを含むことを特徴とする請求項9記載のパック。
【請求項11】
完全に開いた位置の所定の距離を超えて外方ハウジングから内方ケーシングが延出することを妨げる停止機構をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至10いずれか1項記載のパック。
【請求項12】
内方ケーシングは、パックが閉じた位置にあるとき、全体が外方ハウジング内に収容されることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載のパック。
【請求項13】
取り出し開口部を覆う取り外し可能なパネルをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至12いずれか1項記載のパック。
【請求項14】
取り出し開口部の長手方向に対して平行に配向された長手方向軸を有する細長い紙巻きタバコを収容することを特徴とする請求項1乃至13いずれか1項記載のパック。
【国際調査報告】