(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-506317(P2015-506317A)
(43)【公表日】2015年3月2日
(54)【発明の名称】パッケージ
(51)【国際特許分類】
B65D 75/62 20060101AFI20150203BHJP
B65D 85/10 20060101ALI20150203BHJP
【FI】
B65D75/62 Z
B65D85/10
【審査請求】有
【予備審査請求】有
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2014-555262(P2014-555262)
(86)(22)【出願日】2013年2月7日
(85)【翻訳文提出日】2014年8月1日
(86)【国際出願番号】EP2013052405
(87)【国際公開番号】WO2013120756
(87)【国際公開日】20130822
(31)【優先権主張番号】1202565.6
(32)【優先日】2012年2月15日
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】500252844
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100103285
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 順之
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【弁理士】
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】マッケンジー、アーロン
【テーマコード(参考)】
3E067
3E068
【Fターム(参考)】
3E067AA14
3E067AB99
3E067AC03
3E067AC12
3E067BA06B
3E067BA24C
3E067BB01B
3E067BB04C
3E067BC04C
3E067BC06B
3E067EB02
3E067EB03
3E067EB11
3E067EB23
3E067FA04
3E067FC01
3E068AA21
3E068CC04
3E068DD02
3E068DE13
(57)【要約】
脆弱化された線を含むパッケージであって、脆弱化された線(10、11)を破断することによってパッケージ内の品物をとりだすことのできるパッケージを開示する。脆弱化された線に沿って配置された領域(12)はワニスまたはラッカーによってコーティングされる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パッケージであって、その中身に触れることができるようにするために破断される脆弱化された線を含み、ワニスまたはラッカーが脆弱化された線の長さに沿って間隔を空けて配置された領域で脆弱化された線を横切って延びるようにコーティングされているパッケージ。
【請求項2】
ワニスまたはラッカーのコーティングは、前記脆弱化された線が破断された時に音でおよび/または触覚で知らせるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のパッケージ。
【請求項3】
前記ワニスまたはラッカーによってコーティングされた領域は、脆弱化された線に沿って等間隔に配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載のパッケージ。
【請求項4】
前記脆弱化された線が開封帯を有することを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項5】
開封帯を破断しやすいようにユーザーが掴める開封帯の端部から延びたタブを含むことを特徴とする請求項4に記載のパッケージ。
【請求項6】
パッケージの全面に亘って間隔を空けて配置された領域がワニスまたはラッカーによってコーティングされていることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項7】
脆弱化された線に沿って間隔が開けて配置された各領域は長尺形状であり、開封帯が裂かれる方向に対して垂直方向に延びていることを特徴とする請求項4乃至6いずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項8】
前記脆弱化された線に沿った各領域がV字型の形状であって、そのV字の頂点が開封帯が破断される方向を向いていることを特徴とする請求項4乃至6いずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項9】
前記ワニスまたはラッカーによるコーティングが水性および/または紫外線によって硬化することを特徴とする請求項1に記載のパッケージ。
【請求項10】
上包みの層を含むことを特徴とする請求項1乃至9いずれか1項に記載のパッケージ。
【請求項11】
前記上包みの層によって包装された容器を含み、前記脆弱化された線が前記上包みの層に形成されていることを特徴とする請求項10に記載のパッケージ。
【請求項12】
前記上包みの層がポリマーフィルムであることを特徴とする請求項10または11に記載のパッケージ。
【請求項13】
請求項1乃至12に記載のパッケージを含む喫煙品用パック。
【請求項14】
中身に触れるために破断される脆弱化された線を含むパッケージの製造方法であって、前記脆弱化された線の長さに沿って間隔を空けて配置された領域にワニスあるいはラッカーをコーティングすることを含む製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパッケージ及びパッケージの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ある種のパッケージは、しばしばミシン目線あるいは開封帯など脆弱化された線を持ち、これによってパッケージを簡単に開け、その中身に触れることができる。この脆弱化された線あるいは開封帯は、パッケージの直接中身を包み保持する部分に直接形成されてもよく、その部分は、ポリマーフィルム、紙またはボール紙で作成されてもよい。あるいは、中身を直接包むパッケージの部分は上包みを含んでもよく、それはセロファンフィルムのようにパッケージを覆って延び、中身を封止するおよび/または中身を湿気や汚れから保護するものである。パッケージの中身に触れるために、脆弱化された線は破断され、あるいは裂かれるので、そのパッケージが既に開封されたものかどうかの目印にもなる。
【0003】
上述のパッケージは、場合によっては喫煙品の束を収容するために使用される。喫煙品のパックは取り外し可能な上包みを供されてもよく、その上包みにはセロファンのようなもので、パックを開封するために上包みを取り外すことができるプルタブを設けてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施態様では、パッケージが提供され、このパッケージは、その中身に触れることができるようにするために破断される脆弱化された線を含み、脆弱化された線の長さに沿って間隔を置いて配置された領域がワニスまたはラッカーでコーティングされている。
【0005】
好ましい実施態様において、ワニスまたはラッカーのコーティングは、脆弱化された線が破断された時に音でおよび/または触覚で知らせるように構成される。
【0006】
ワニスまたはラッカーによってコーティングされた領域は、脆弱化された線に沿って等間隔に配置されてもよい。
【0007】
ある実施態様では、脆弱化された線は開封帯を有してもよい。そのような実施態様では、開封帯を破断しやすいようにユーザーが掴める開封帯の端部からタブを延ばすことができる。
【0008】
パッケージの全面に亘って間隔を置いて配置された領域がワニスまたはラッカーによってコーティングされてもよい。
【0009】
ある実施態様では、脆弱化された線に沿って間隔が空けられた各領域は長尺形状であり、開封帯が裂かれる方向に対して垂直方向に延びてもよい。
【0010】
別の実施態様では、脆弱化された線に沿った各領域はV字型形状であってもよく、そのV字の頂点は開封帯が裂かれる方向を向いてもよい。
【0011】
ある実施態様では、ワニスまたはラッカーのコーティングは水性及び/又はUV硬化されてもよい。
【0012】
パッケージはポリマーフィルムなどの上包みを有してもよい。この実施態様では、パッケージは脆弱化された線が形成された上包みで包装された容器もまた含んでもよい。
【0013】
本発明の実施態様では、本発明のパッケージを含む喫煙品パックもまた供される。
【0014】
本発明の別の実施態様に従って、パッケージの製造方法もまた提供され、このパッケージはパッケージ内の中身に触れるために破断される脆弱化された線を含む。この方法は、脆弱化された線の長さに沿って間隔を空けて配置された領域をワニスまたはラッカーによってコーティングすることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0015】
本発明の実施態様を添付図面を参照してあくまでも例示を目的として説明する。
【0016】
【
図1】本発明の実施態様のパッケージの部分図である。
【
図2】容器に包装される前の本発明の第1の実施態様のパッケージを示す。
【
図3】容器に包装される前の本発明の第2の実施態様のパッケージを示す。
【
図4】容器に包装される前の本発明の第3の実施態様のパッケージを示す。
【
図5】容器に包装される前の本発明の第4の実施態様のパッケージを示す。
【
図6】容器に包装される前の本発明の第5の実施態様のパッケージを示す。
【
図7】容器に包装される前の本発明の第6の実施態様のパッケージを示す。
【
図8】容器に包装される前の本発明の第7の実施態様のパッケージを示す。
【
図9】容器に包装される前の本発明の第8の実施態様のパッケージを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の各実施態様を容器及び容器の周りに延び、容器を同梱する上包み材を有し、脆弱化された線が上包み材に形成されているパッケージを参照して説明する。しかしながら、当然のことながら本発明の実施態様は、上包み材が品物あるいはパッケージされた品物の周りを直接延びる、例えば追加の容器が不要な喫煙品の束のようなパッケージにも同様に適用される。さらに別の実施態様では、上包みなしで、パッケージされた商品を直接包み保持する容器上に、脆弱化された線を形成してもよい。
【0018】
図1は、胴体部2と、蓋部3と、開封帯8が形成された上包みフィルム4とを含む容器1を示す。この例において、容器1は喫煙品用であり、蓋部3はヒンジ5で胴体部2に枢動自在に取り付けられている。上包みフィルム4は、上方部分6及び下方部分7を有し、これらの部分はそれぞれ蓋部2及び胴体部3上を延び、開封帯8によって接合されている。開封帯8は容器1と一体に形成され、容器1の周囲を延びている。プルタブ9が、一端に設けられ、開封帯は、互いに平行な第1及び第2の脆弱化された線10、11によって、上方部分6および下方部分7に取り付けられている。
【0019】
蓋部3を開けて、胴体部2の中身に触れるために、上包み4の上方部分6を下方部分7から分離することにより、蓋部3は自由に開いた位置へと枢動できる。上方部分6および下方部分7を分離するために、タブ9を引っ張り、それにより開封帯8は脆弱化された線10、11に沿って破断され、開封帯8は少なくとも部分的に上包み4から取り除かれる。これによって上包み4の上方部分6は下方部分7から分離され、上方部分6を容器1から取り除くことができる。
【0020】
さらに上包み4は、複数の間隔を空けて配置された領域12を含み、これらの領域は、それぞれ開封帯8を横切って延び、上包み4の上方部分6および下方部分7の両方に取り付けられている。これらの領域12は、上包みの表面に塗布されるワニス、ラッカーあるいは接着剤から形成され、そしてこれを硬化させて、間隔を空けて位置する堆積物を形成する。タブ9を引っ張って、開封帯8を破断させると、完全に硬化したときに脆くなるラッカーでコーティングされた領域12が順次破断され、引き裂くあるいは擦れるような可聴音を発して、破断されたことが音で認識され、容器を開封するユーザーに、ラッカーでコーティングされた領域12が破れたという触知的感覚を供する。開封体を破断する際、破断が各領域に達したときのある程度の抵抗もユーザーは感じることになる。可聴音や触知的感覚は主にラッカーでコーティングされた領域12の大きさ、配置および厚さによるもので、これらの全てを制御することで所望の可聴的特徴を得ることができる。
【0021】
当然のことながら
図1に示す実施態様は、胴体部及びヒンジ式蓋を持つ喫煙品用容器の上包み4の単なる一例に過ぎない。開封帯及び可聴的特徴を有する上包み4は容易に他の容器にも適用でき、これらの容器はねじり式、スライド式あるいは押し込み式の蓋を持つ容器を含む。開封帯又はラッカーでコーティングされた領域を、上包みを必要とせず容器と一体にすることも可能である。例えば、開封帯は容器の蓋部及び胴体部を接合してもよいし、ラッカーでコーティングされた領域は容器の表面に直接配してもよい。このように開封帯を完全にまたは部分的に取り除くことによってラッカーでコーティングされた領域を破り、可聴的特徴が発せられ、これによって蓋部と胴体部はすぐに分離でき、あるいはお互いに枢動可能となる。缶、特にスヌース部分を収容する缶には、缶をまず開けるために破られる開封帯が設けられているものもあるが、本発明はこれらの缶にも適用可能である。
【0022】
図2から
図9は、容器の周りで折り曲げられる前の上包み4のブランクを図示し、本発明のさらなる実施態様を示す。上包み4は、主にセロファンのようなポリマーフィルムによって製造されるが、同様に紙のような破りやすいその他の材料から製造することも可能である。
【0023】
印をつけた領域13、14(波線で囲まれている)は、上包みが容器上の所定の位置あるときに、容器の主となる正面および背面がどこに位置するかを示す。印をつけた領域と領域との間および印をつけた領域に隣接する領域は容器の側面に位置し、上面15および底面16はその後、折り曲げられ、
図1に示したように容器に上包み4を固定するために封止される。
【0024】
開封帯8は、上包み4を横断するように延び、第1の脆弱化された線10のところで上包みの上方部分に、第2の脆弱化された線11のところでフィルムの下方部分に接合するように示されている。プルタブ9が開封帯8の一端に形成され、位置することによって、上包みが容器の周りで折り曲げられる時、最も触れやすくなるようにプルタブが正面の端にくることになる。上包みを製造する際に、フィルム材の無駄を制限することが望ましい。このため、タブ9は上包み4の反対側の切り欠き17から形成されることによって、中間材料を無駄にすることなく、隣接する上包みを連続して製造することができる。
【0025】
図2の第1の実施態様で示されるように、複数の長尺の、ラッカーでコーティングされた領域12は開封帯8が破断される方向および第1の脆弱化された線10及び第2の脆弱化された線11の方向に対して垂直になるように配置される。いくつかのあるいは全ての領域12は、不均等に間隔を空けて配置されてもよいが、長尺のラッカーでコーティングされた領域12は開封帯8に沿って等間隔に配置される。
【0026】
図3に示す第2の実施態様では、ラッカーでコーティングされた領域12の間の間隔は、
図2のラッカーでコーティングされた領域12の間の間隔と比較して広い。開封帯8が同じスピードで破断されると仮定すると、スペースを広くすることで
図2の実施態様より低いピッチの可聴音が発生する。
【0027】
図4は、ラッカーでコーティングされた領域12が
図2及び
図3で示された領域よりも大きい第3の実施態様を示す。より大きな、ラッカーでコーティングされた領域12は、上包み4の表面のより大きな場所を覆い、それらが破断される時、より大きな可聴音が発生する。
【0028】
図5は、より低いピッチの可聴音を発生させるために、ラッカーでコーティングされた領域12の間の間隔がより広い第4の実施態様を示す。
【0029】
図6は第5の実施態様を、そして
図7は第6の実施態様を示し、これらの実施態様では上包みがラッカーでコーティングされた領域12を有し、それらは大きさや、領域12の間の間隔の配置が異なる。
【0030】
図8は、ラッカーでコーティングされた領域12の長さを短くした第7の実施態様を示す。ラッカーでコーティングされた領域12は、上包みフィルム4の上方部分6および下方部分7へと、これまでの実施態様ほどには延びていない。
【0031】
図9は、ラッカーでコーティングされた領域がV字型であり、それらは等間隔で全て配置され、同じ方向を向いている第8の実施態様を示す。これら領域は、V字型の頂点が開封帯8の中心にくるように位置する。V字型にすることによって、フィルムの上包み4に異なった可聴音が発生し、また、容器をどの方向に引っ張ればよいか、ユーザーに視覚的な手がかりも提供する。
【0032】
上包み4にラッカーでコーティングされた領域12のさらなる利点は、上包みから開封帯8を取り除くためにタブ9を引っ張る際、ユーザーはラッカーでコーティングされた領域12によって抵抗を感じることができることである。この抵抗は、段階的なもので、例えば、各領域12が破られる時、次の領域12に到達するまでタブ9において感じる抵抗が減ずる。このことは、開封帯8が引っ張られる時、フィルムの上包み4に触知的な特徴を与える。
【0033】
当然のことながら、ラッカーでコーティングされた領域12が、本発明の実施態様から逸脱することなく、
図2から
図9で記載された実施態様とは異なる間隔、あるいは形であってもよい。事実、ラッカーでコーティングされた領域12は、一定周波の可聴音を発生させる以外の理由で、等間隔に配置する必要はない。もし、上包み上でのラッカーでコーティングされた領域12の間隔を変えると、種々のピッチの可聴音が得られるであろう。
【0034】
図2から
図9を参照し説明された各実施態様において、ラッカーでコーティングされた領域12は、開封帯8の両側で上包み4の上方部分6及び下方部分7の両方に均等に延びていると説明している。しかしながら、ラッカーでコーティングされた領域12を開封帯8の一方の側においてもう一方の側よりもさらに延びて、中心ではない位置に配置することも想定可能である。
【0035】
ラッカーでコーティングされた領域12は、上包みフィルム4の表面に印刷可能で、かつ、硬化可能なラッカーで形成してもよい。ラッカーは水性で、熱によって硬化するものであってもよい。これとは別にラッカーは紫外線光を照射することによって硬化するものであってもよい。
【0036】
ラッカーあるいは領域12に好適な他の材料は、印刷、例えばグラビア印刷によって上包みに塗布されるが、他の印刷、塗装あるいは被膜法も好適に利用できる。
【0037】
ラッカーやワニスを上包みの表面全体に塗布することもまた可能である。開封帯の長さに沿って、ワニスあるいはラッカーが塗布されていない部分がある限り、ラッカーあるいはワニスは、なんらかの形体で、上包み材の全体あるいは一部に塗布することができる。
【0038】
開封帯8について言及したが、本発明の実施態様は、ミシン目線のような単体の脆弱化された線を有するパッケージも含む。上包みを取り除く際に、ミシン目が破れるようにして、上包みの材料が、ミシン目線に沿って裂けるのと同時に別の画定されていない線に沿って簡単に裂けるようにしてもよい。
【0039】
紫外線ランプを使って硬化させる前に、ワニスに特化した印刷シリンダーの使用によるグラビア印刷法によってワニスあるいはラッカーを塗布してもよい。本発明の実施態様において使用に好適なワニスの例として、Siegwerk Druckfarben AG & Co. KGaA.社より入手可能である。この会社の、参照番号が86−600403−1で知られているインクである。しかしながら、当然のことながら全ての隆起した触感あるいは浮き彫りを供するワニスも本発明に適用できる。隆起した触感を有する浮き彫りを供するワニスは、基材に塗布されたあと、紫外線によって硬化される、UVワニスと呼ばれる場合がある。紫外線によってインクを活性化し、隆起させる。浮き彫り用ワニスは非UVであり、高固形分(High Solid Content)ワニスと呼ばれる場合がある。浮き彫り用ワニスは、より厚みがあり、基材から隆起して留まりやすいので硬化させる必要がない。浮き彫りワニスはオフセット印刷には適していないが、両方ともグラビア印刷には使用でき、また、硬化あるいは乾燥させた時にある程度の脆弱性を有する。
【0040】
ラッカーでコーティングされた領域12は、上包みに触知的感覚を与えるために使用してもよく、またユーザーが上包みの表面上のラッカーでコーティングされた領域が上包み4に触知的外形を与えていることを感じることができるように隆起した外形を有してもよい。
【0041】
ラッカーでコーティングされた領域12は、上包み4に美的要素を与えるために色づけされてもよい。あるいは、それらの領域がすぐにはユーザーに見えないように透明であってもよい。
【0042】
種々の問題に対処し本技術を促進するため、本開示の全体は、特許請求の範囲に記載された発明が実施できるよう様々な実施態様を図によって示している。本開示の利点および特徴は、実施態様の代表的事例にしかすぎず、包括的および/または排他的なものではない。これらは、特許請求の範囲に記載された特徴の理解を助け、教示するために提示されているに過ぎない。当然のことながら、これらは特許請求の範囲に記載された全ての発明を代表するものではない。よって、本開示の特定の態様は、本明細書中で説明されていない。別の態様が本発明の特定の部分のために存在するものではないということ、あるいは、さらなる説明されていない別の態様が一部において利用可能であるということは、これらの別の態様を放棄するものと考えるものではない。また当然のことだが、これら説明されていない態様の多くは、本発明の同じ原理を包含し、それ以外のものは本発明と同等である。従って、その他の態様も利用可能であり、本開示の範囲および/または概念から逸脱することなく改変も可能である。このように、全ての例、実施例および/または実施態様は、本開示をとおして限定的なものではないとみなされる。また、記載が長くならないようにあるいや繰り返しを避けるという目的以外でここで説明されていない実施態様に対して、ここで説明された実施態様に関してのいかなる推論もすべきではない。種々の実施形態は、開示された要素、構成要素、特徴、部品、工程、手段等の種々の組み合わせを好適に含んでも、それらで構成されても、または本質的にそれらで構成されてもよい。開示された要素、構成要素、実施例等のいくつかは、これらが同時に1つの実施態様に存在し得ないことから相互に矛盾する場合もある。同様に、いくつかの特徴は、本開示の1つの態様に適用可能であるが、他の態様に適用できないこともある。さらに、本開示は現時点で特許請求の範囲とされていない他の発明も含むものである。本願出願人は、これら現時点で特許請求の範囲とされていない発明を特許請求の範囲に記載すること、これらの発明の追加出願、継続出願、一部継続出願、分割出願および/またはこれに類することを実施する権利を含む全ての権利を留保する。従って当然のことだが、本開示の利点、実施形態、実施例、機能、特徴、構造および/その他の実施態様は、特許請求の範囲またはそれと同等のものと限定することによって規定されるので、本開示を限定するものとして考慮すべきではない。
【国際調査報告】