(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-507174(P2015-507174A)
(43)【公表日】2015年3月5日
(54)【発明の名称】共通のハウジング内に変位センサと圧力センサを備えるセンサモジュール
(51)【国際特許分類】
G01D 21/02 20060101AFI20150206BHJP
G01L 19/14 20060101ALI20150206BHJP
G01D 11/24 20060101ALI20150206BHJP
G01D 5/20 20060101ALI20150206BHJP
G01B 7/00 20060101ALI20150206BHJP
【FI】
G01D21/02
G01L19/14
G01D11/24 B
G01D5/20 D
G01B7/00 101E
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-543848(P2014-543848)
(86)(22)【出願日】2012年11月26日
(85)【翻訳文提出日】2014年7月25日
(86)【国際出願番号】EP2012073577
(87)【国際公開番号】WO2013079434
(87)【国際公開日】20130606
(31)【優先権主張番号】102011087241.8
(32)【優先日】2011年11月28日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN
(71)【出願人】
【識別番号】501090342
【氏名又は名称】タイコ エレクトロニクス アンプ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハウツンク
(74)【代理人】
【識別番号】000227995
【氏名又は名称】タイコエレクトロニクスジャパン合同会社
(72)【発明者】
【氏名】ツァップ、 ヨアヒム
(72)【発明者】
【氏名】ホッフェルダー、バーント
【テーマコード(参考)】
2F055
2F063
2F076
2F077
【Fターム(参考)】
2F055AA39
2F055BB20
2F055CC60
2F055DD20
2F055EE40
2F055FF49
2F055GG25
2F063AA02
2F063DA01
2F063DD03
2F063GA04
2F076BA01
2F076BA11
2F076BD02
2F076BD11
2F076BD17
2F076BE01
2F076BE02
2F077FF03
2F077FF11
(57)【要約】
センサモジュールがハウジングを備え、前記ハウジング内には第1の変位センサと第1の圧力センサが配置される。前記センサモジュールは、第2の変位センサと第2の圧力センサを有することができる。前記モジュールは、自動車のカップリング、例えば、トラックのデュアルカップリングを監視するために設けられている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング(200,1200)を有し、
前記ハウジング(200,1200)内に第1の変位センサ(300)及び第1の圧力センサ(400)が配置されたセンサモジュール(100,1100)。
【請求項2】
前記第1の変位センサ(300)が永久磁石線形非接触変位センサである請求項1に記載のセンサモジュール(100,1100)。
【請求項3】
前記変位センサ(300)が軟磁性コアを有するコイル(310)と評価回路(325)を備える請求項1又は2に記載のセンサモジュール(100,1100)。
【請求項4】
前記ハウジング(200,1200)の外側に配置された第1の圧力アダプタ(410)を有し、前記第1の圧力センサ(400)が前記第1の圧力アダプタ(410)によって圧力による作用を受けることができる請求項1乃至3のいずれか一項に記載のセンサモジュール(100,1100)。
【請求項5】
前記センサモジュール(100,1100)は、第2の変位センサ(350)、第2の圧力センサ(450)、及び第2の圧力アダプタ(460)を有する請求項1乃至4のいずれか一項に記載のセンサモジュール(100,1100)。
【請求項6】
前記センサモジュール(100,1100)は、前記ハウジング(200,1200)内につながるケーブル(250)を有し、
前記ケーブル(250)のためのテンションリリーフ部材が、前記ハウジング(200,1200)上に成形される請求項1乃至5のいずれか一項に記載のセンサモジュール(100,1100)。
【請求項7】
前記ハウジング(200,1200)はケーブルアダプタ(240)を有し、
前記ケーブル(250)は、前記ケーブルアダプタ(240)を通って前記ハウジング(200,1200)内に案内される請求項6に記載のセンサモジュール(100,1100)。
【請求項8】
前記ハウジング(200,1200)は、フレーム(220,1220)、ベースプレート(230,1230)、及びカバープレート(210,1210)を備える請求項1乃至7のいずれか一項に記載のセンサモジュール(100,1100)。
【請求項9】
前記第1の圧力アダプタ(410)は、前記ベースプレート(230,1230)上に配置される請求項8に記載のセンサモジュール(100,1100)。
【請求項10】
前記フレーム(220)及び前記ベースプレート(230)は、一体的に構成される請求項8又は請求項9に記載のセンサモジュール(100)。
【請求項11】
前記ベースプレート(230)は、カバー(236)によって閉塞可能な開口(235)を有する請求項10に記載のセンサモジュール(100)。
【請求項12】
前記フレーム(1220)と前記ベースプレート(1230)は、分離可能に構成される請求項8又は請求項9に記載のセンサモジュール(1100)。
【請求項13】
自動車のカップリングを監視するために設けられる請求項1乃至12のいずれか一項に記載のセンサモジュール(100,1100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載のセンサモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
センサモジュールの様々な構成が先行技術により知られている。センサモジュールを使用して自動車のカップリング、特にトラックのカップリングを監視することが知られている。先行技術では、カップリングの動きは変位センサによって監視される。この場合の変位センサは、例えば、永久磁石線形非接触変位センサ(PLCDセンサ)又はホールセンサである。
【0003】
更に、先行技術により、デュアルカップリングを備える自動車を提供することが知られている。かかるデュアルカップリングも、先行技術では、1個以上の変位センサを有するセンサモジュールによって監視される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は改良したセンサモジュールを提供することである。この目的は、請求項1の特徴を有するセンサモジュールによって達成される。従属請求項では好適な発展形態を示す。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るセンサモジュールは、第1の変位センサ及び第1の圧力センサが配置されているハウジングを備える。従って、前記センサモジュールは、空間的位置と圧力の両方を検出することができ、この目的のために複数のセンサモジュールを必要とすることがないので有利である。
【0006】
前記センサモジュールの好適な実施形態では、前記第1の変位センサは永久磁石線形非接触変位センサである。従って、前記変位センサは、非接触的に動作し、前記変位センサと前記変位センサによって監視される測定対象との間に機械的相互作用が必要とされないので有利である。従って、前記変位センサは実質的に摩耗しないので、長期の耐用年数と高い信頼度が保証されるので有利である。
【0007】
前記変位センサは、軟磁性コアを有するコイルと評価回路とを有することが好ましい。従って、前記変位センサは、不利な環境条件下での測定にも適しているので有利である。
【0008】
前記センサモジュールの好適な実施形態では、前記センサモジュールが前記ハウジングの外側に配置された第1の圧力アダプタを有し、前記第1の圧力アダプタによって、前記第1の圧力センサが、圧力による作用を受けることができる。従って、容器内の圧力を測定するために、前記センサモジュールが前記第1の圧力アダプタを介してこの容器に空気を伝導するように接続されることができるので有利である。
【0009】
前記センサモジュールの発展形態では、前記センサモジュールが、第2の変位センサ、第2の圧力センサ、及び第2の圧力アダプタを有する。従って、前記センサモジュールは、2つの別個の位置と2つの圧力を監視するのに適しているので有利である。
【0010】
前記センサモジュールの一発展形態では、前記センサモジュールが、前記ハウジング内へ配線されたケーブルを有し、前記ハウジング上には前記ケーブルのテンションリリーフ部材が成形されている。前記センサモジュールは、前記ケーブルを介して制御デバイス又は他の評価ユニットに接続することができるので有利である。前記テンションリリーフ部材は、前記センサモジュールが前記ケーブルに作用する力によって損傷することを防止するので有利である。
【0011】
前記センサモジュールの好適な実施形態では、前記ハウジングがケーブルアダプタを有し、前記ケーブルアダプタによって前記ケーブルが前記ハウジング内へと案内される。前記ケーブルの位置が前記ケーブルアダプタによって固定されるので有利である。更に、前記ケーブルのテンションリリーフ部材は、特に簡単な方法で前記ケーブルアダプタ上に成形されることができる。
【0012】
前記センサモジュールの前記ハウジングは、フレーム、ベースプレート、及びカバープレートを備えることが好ましい。従って、前記センサモジュールの前記ハウジングは、容易に組み立てることができるので有利である。
【0013】
前記第1の圧力アダプタは前記ベースプレート上に配置されることが好ましい。
【0014】
前記センサモジュールのある実施形態では、前記フレームと前記ベースプレートは一体的に構成される。これにより、前記センサモジュールの製造に必要な部品点数が減少され、前記センサモジュールのコスト効果の高い製造が可能になるので有利である。
【0015】
前記センサモジュールの一発展形態では、前記ベースプレートは、カバーによって閉塞することができる凹部を有する。従って、前記ケーブルは、テンションリリーフ部材の成形時に前記凹部から固定することができるので有利である。その後、凹部は前記カバーにより閉塞することができるので有利である。
【0016】
前記センサモジュールの別の実施形態では、前記フレームと前記ベースプレートが分離可能なように構成されている。従って、前記テンションリリーフ部材を製造するために前記センサモジュールの前記ケーブルを前記フレームに対して固定することができるので有利である。前記フレームは、その後、前記ベースプレートと前記カバープレートに接続されることができる。
【0017】
前記センサモジュールの一実施形態では、前記センサモジュールが自動車のカップリングを監視するために設けられる。前記センサモジュールは、前記変位センサを使用して位置を検知することと、前記圧力センサを使用して圧力を検知することが同時にできるので有利である。前記位置は、例えば、前記カップリングの位置でもよい。前記圧力は、例えば、前記カップリングを制御するための空気圧アクチュエータの圧力でもよい。この場合、前記局所的位置と前記圧力を測定することによって、前記カップリングの監視時に冗長化が達成されるので有利である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明は、以下の図面を参照して以下により詳細に説明される。
【
図1】第1の実施形態に係るセンサモジュールを上方から見た図である。
【
図2】前記センサモジュールを上方から見た他の図である。
【
図3】前記センサモジュールを下から見た図である。
【
図4】カバープレートによって閉塞された前記センサモジュールの図である。
【
図5】前記センサモジュールのケーブルアダプタの詳細図である。
【
図7】前記ケーブルアダプタとケーブルの断面図である。
【
図8】前記センサモジュールのベースプレートの開口の図である。
【
図9】前記ベースプレートの前記開口のカバーの図である。
【
図10】第2の実施形態に係るセンサモジュールのハウジングの分解図である。
【
図11】前記第2の実施形態の前記センサモジュールの前記ハウジングのフレームを示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は、第1の実施形態に係るセンサモジュール100の斜視図である。
図2は、センサモジュール100を他の視点から見た他の図である。センサモジュール100は、2個の変位センサを使用して2位置を測定するため、及び2個の圧力センサを使用して2圧力を測定するために設けられる。センサモジュール100は、例えば、自動車のカップリングを監視するために使用されてもよい。センサモジュール100は、特にトラックのデュアルカップリングを監視するのに適している。
【0020】
センサモジュール100は、
図1及び
図2において開放状態で示されているハウジング200を有する。ハウジング200は、ベースプレート230、フレーム220、及び
図1及び
図2には示されていないが
図4に見ることができるカバープレート210を備える。ハウジング200は、電気絶縁材料、例えばプラスチック材料からなることが好ましい。
【0021】
カバープレート210及びベースプレート230は、各々、略平面状に構成され、ハウジング200の2つの相互に平行な壁を形成する。フレーム220は、略中空筒形状であり、カバープレート210とベースプレート230を互いに接続するハウジング200の側壁を形成する。第1の実施形態に係るセンサモジュール100では、ハウジング200のベースプレート230とフレーム220が一体的に構成される。従って、フレーム220とベースプレート230は、共通のコンポーネントを形成し、互いに分離することができない。
【0022】
センサモジュール100のハウジング200の内側には第1の変位センサ300及び第2の変位センサ350が配置される。図示の実施形態では、第1の変位センサ300及び第2の変位センサ350は永久磁石線形非接触変位センサ(PLCDセンサ)である。しかし、第1の変位センサ300や第2の変位センサ350は異なる種類の変位センサ、例えば、ホールセンサであってもよい。
【0023】
永久磁石線形非接触変位センサ(PLCDセンサ)として構成された第1の変位センサ300は、第1の測定コイル310を備える。第1の測定コイル310は、一次コイルによって全長に亘って包囲された、端部に2つの評価コイルを有する細長い軟磁性コアを有する。従って、第1の変位センサ300の第1の測定コイル310は、先行技術に対応する。PLCD変位センサとして構成された第2の変位センサ350は、第1の測定コイル310に対応する第2の測定コイル360を有する。第1の測定コイル310と第2の測定コイル360は、図示のように、互いに平行に配向されてよい。しかしながら、第1の測定コイル310と第2の測定コイル360は、互いに異なる向きに配向されてもよい。
【0024】
第1の変位センサ300は更に第1の印刷回路基板320を備え、第1の印刷回路基板320上には第1の集積スイッチング回路325の形態の評価回路が配置される。第1の集積スイッチング回路325は、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)として構成されてもよい。それに対応して、第2の変位センサ350は第2の印刷回路基板370を有し、第2の印刷回路基板370上には第2の集積スイッチング回路375としての評価回路が配置される。第2の集積スイッチング回路375も特定用途向け集積回路(ASIC)として構成されてもよい。第1の変位センサ300の第1の印刷回路基板320と第2の変位センサ350の第2の印刷回路基板370は、中間接続部330によって互いに電気的に接続されている。中間接続部330を介して、第1の印刷回路基板320と第2の印刷回路基板370との間で電気信号が伝送されることができる。
【0025】
センサモジュール100の他の実施形態では、第1の変位センサ300と第2の変位センサ350は1つの共有印刷回路基板のみを有する。共通印刷回路基板は、両変位センサ300,350用に別々の評価回路を有してもよいし、又は共通の評価回路を有してもよい。
【0026】
センサモジュール100のハウジング200内には更に第1の圧力センサ400と第2の圧力センサ450が配置される。
図2及び
図3では、センサモジュール100のハウジング200のベースプレート230が、第1の圧力アダプタ410と第2の圧力アダプタ460を有することが分かる。圧力アダプタ410,460は、ベースプレート230上に垂直に配置される。第1の圧力アダプタ410と第1の圧力センサ400との間には流体伝導接続部がある。第2の圧力アダプタ460と第2の圧力センサ450との間にも流体伝導接続部がある。第1の圧力アダプタ410と第2の圧力アダプタ460はハウジング200のベースプレート230上以外の場所に配置されることもできる。
【0027】
第1の圧力アダプタ410を介して、第1の圧力センサ400が、圧力による作用を受けることができる。第1の圧力センサ400は、第1の圧力センサ400に供給されるこの圧力を定量化するように構成されている。例えば、第1の圧力センサ400は、第1の圧力アダプタ410を介して容器に接続され、この容器内の圧力を測定するために空気を伝導するようにしてもよい。この容器は、例えば、空気圧アクチュエータでもよい。第2の圧力アダプタ460を介して、第2の圧力センサ450が、第2の圧力による作用を受けることができる。第2の圧力センサ450は、第2の圧力アダプタ460を介して第2の圧力センサ450に供給される第2の圧力を定量化するように構成される。第1の圧力センサ400と第2の圧力センサ450は、先行技術に従って構成される。
【0028】
第1の圧力センサ400は、第1の電気接続部420によって第2の印刷回路基板370に接続される。第2の圧力センサ450も、第2の電気接続部470によって第2の印刷回路基板370に接続される。第2の印刷回路基板370上には、圧力センサ400,450によって供給された信号を評価するための1個以上の評価回路が存在する。
【0029】
センサモジュール100のハウジング200は、ハウジング200のフレーム220に嵌合するケーブルアダプタ240を有する。このケーブルアダプタは略中空円筒状に構成される。フレーム220とケーブルアダプタ240は、一体的に構成されることが好ましい。
【0030】
ケーブルアダプタ240を通って、ハウジング200の外側から内側へケーブル250が案内される。ケーブル250は、例えば、センサモジュール100を電子伝送制御システム(伝送制御ユニット、TCU)に接続するために使用されてもよい。ケーブル250は、ケーブル接続部260の領域において第2の印刷回路基板370に導電的に接続された複数の撚り線255を有する。
【0031】
図3は、センサモジュール100のハウジング200を下から見た図である。
図3ではハウジング200のベースプレート230を見ることができる。ハウジング200のベースプレート230が、ケーブルアダプタ240が配置されたフレーム220の領域に隣接し、ベースプレート230の領域に配置された凹部235を有することが分かる。その結果、ハウジング200の内側に延出するケーブル250の一部、ケーブル250の撚り線255、及びケーブル接続部260には凹部235から接触可能である。
【0032】
図3では、ベースプレート230の凹部235はカバー236によって閉塞されている。カバー236は、図示の例では半透明に作製されている。しかし、カバー236は、不透明に作製されることもできる。
【0033】
更に、
図3では、ハウジング200のベースプレート230が複数の固定孔を有していることが分かり、これらの固定孔を使用してセンサモジュール100のハウジング200がキャリアデバイスに固定されることができる。
【0034】
図4は、センサモジュール100の他の図である。
図4では、センサモジュール100のハウジング200がカバープレート210によって閉塞されている。カバープレート210は、ハウジング200のフレーム220に対して、螺子接続、接着剤接合による接続、溶接接続、又はその他の接続によって接続されてもよい。この接続は、ハウジング200のカバープレート210とフレーム220との間が気密且つ液密になるように構成されることが好ましい。ベースプレート230の凹部235を閉塞するカバー236とベースプレート230との間の接続も気密且つ液密に構成されることが好ましい。
【0035】
図5及び
図6は、ケーブルアダプタ240を有するセンサモジュール100のハウジング200の領域の詳細図である。
図5では、第2の圧力センサ450は明瞭化のために取り除かれている。ケーブル250が、ケーブルアダプタ240によってハウジング200の内側に案内されている。ケーブル250の撚り線255が、ケーブル接続部260の領域の第2の印刷回路基板370に接続されている。ケーブル250が引っ張られると、ケーブル接続部260の損傷を招く恐れがある。これを防止するために、ケーブルアダプタ240の領域にケーブル250のためのテンションリリーフ部材を設けることが望ましい。かかるテンションリリーフ部材は、例えば、射出成形によって製造されてもよい。
【0036】
図7は、
図6に引かれた切断線に沿うケーブルアダプタ240とケーブルアダプタ240に挿通されたケーブル250の断面図である。射出成形によってケーブルアダプタ240上にケーブル250のためのテンションリリーフ部材を注入するために、ケーブルアダプタ240内に配置されたケーブル250を、第1の固定点241、第2の固定点242、第3の固定点243、及び第4の固定点244で固定する必要がある。第1の固定点241及び第4の固定点244は、ハウジング200の内側に位置する。第2の固定点242及び第3の固定点243は、ハウジング200の外側に位置する。第1の固定点241及び第2の固定点242は、ケーブル250のハウジング200のカバープレート210に対向する側に位置する。第3の固定点243及び第4の固定点244は、ケーブル250のハウジング200のベースプレート230に対向する側に位置する。射出成形作業中にケーブル250が4つの固定点241,242,243,244に固定されていないと、ケーブル250が射出成形作業中に移動し、それによって射出成形材がケーブル250のカバー内に入り込み、ケーブル250又はセンサモジュール100の他の部分の損傷を招く恐れがある。
【0037】
図7では、ケーブル250の撚り線255と第2の印刷回路基板370との間のケーブル接続部260は、ケーブル250の撚り線255に固定された雌コネクタ265によって生成される。しかしながら、雌コネクタ265は省略することもできる。その場合、ケーブル250の撚り線255は、ケーブル接続部260の領域において印刷回路基板370に直接半田付けされてもよい。
【0038】
図8は、センサモジュール100のハウジング200のケーブルアダプタ240を備える領域の他の詳細図である。
図8では、ハウジング200のベースプレート230が、ケーブル250の第4の固定点244に接触可能にするために設けられた凹部235を有することが分かる。ベースプレート230の凹部235が開放している場合、即ち、カバー236に閉塞されていない場合、ケーブル250は、4つの全ての固定点241,242,243,244に対して適切な工具によって固定され、その後、ケーブルアダプタ240の領域においてケーブル250のためのテンションリリーフ部材を射出成形することができる。ケーブル250を固定点241,242,243,244にて固定するので、射出成形作業中にケーブル250が移動しないことが保証される。その後、ベースプレート230の凹部235はカバー236によって閉塞することができる。これは
図9に示されている。
【0039】
図10は、第2の実施形態に係るセンサモジュール1100のハウジング1200の分解図である。第2の実施形態に係るセンサモジュール1100のハウジング1200は、第1の実施形態のセンサモジュール100のハウジング200とは異なる。しかしながら、それ以外の点では、センサモジュール1100は、第1の実施形態に係るセンサモジュール100に対応している。特にセンサモジュール1100では、第1の実施形態に係るセンサモジュール100のハウジング200内に配置されたコンポーネントと同じコンポーネントが、ハウジング1200内に配置されている。
【0040】
ハウジング1200は、カバープレート1210、フレーム1220、及びベースプレート1230を備える。ハウジング1200のカバープレート1210は、ハウジング200のカバープレート210に対応する。ハウジング1200のフレーム1220は、ハウジング220のフレーム220に対応する。ハウジング1200のベースプレート1230は、ハウジング200のベースプレート230に対応する。しかしながら、ハウジング1200のフレーム1220とベースプレート1230は、別々のコンポーネントとして構成されている。従って、フレーム1220とベースプレート1230は、一体的に構成されていない。しかしながら、フレーム1220とベースプレート1230は、互いに対して接続されてもよい。フレーム1220とベースプレート1230は、気密且つ液密に互いに対して接続されることが好ましい。
【0041】
図11は、第2の実施形態のセンサモジュール1100のハウジング1200のフレーム1220の詳細図である。フレーム1220は中空円筒状のケーブルアダプタ240を有し、ケーブルアダプタ240によってケーブル250がハウジング1200の外側から内側に案内される。ケーブル250は、同様に、ケーブル接続部260の領域においてセンサモジュール1100の印刷回路基板に接続するために設けられた複数の撚り線255を有する。
図11に示す実施形態では、ケーブル250の撚り線255は、センサモジュール1100の印刷回路基板に接続されるように雌コネクタ265に接続される。雌コネクタ265は、印刷回路基板の適切なプラグコネクタに嵌合されることができる。
【0042】
ケーブル250とセンサモジュール1100の残りのコンポーネントを損傷から保護するため、ケーブルアダプタ240とケーブルアダプタ240の領域内のケーブル250上にテンションリリーフ部材を成形する必要がある。このため、この場合も同様に、ケーブル250を第1の固定点241、第2の固定点242、第3の固定点243、及び第4の固定点244に固定する必要がある。第2の実施形態のセンサモジュール1100では、4つの全ての固定点241,242,243,244は、ハウジング1200のフレーム1220がハウジング1200のカバープレート1210とベースプレート1230に接続されていない限り、容易に接触可能であるため有利である。
【0043】
従って、第2の実施形態のセンサモジュール1100を製造するためには、まず、ケーブル250が、フレーム1220のケーブルアダプタ240に案内されることが好ましい。次に、ケーブル250が、固定点241,242,243,244にて固定される。ケーブル250の固定状態において、例えば射出成形によって、ケーブルアダプタ240及びケーブル250上にテンションリリーフ部材を成形することができる。その後、フレーム1220が、ベースプレート1230とカバープレート1210に接続される。
【国際調査報告】