(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-507943(P2015-507943A)
(43)【公表日】2015年3月16日
(54)【発明の名称】トランスポータブル要素ハイブリッドゲーム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/80 20140101AFI20150217BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20150217BHJP
A63F 13/792 20140101ALI20150217BHJP
A63F 13/45 20140101ALI20150217BHJP
【FI】
A63F13/80 H
A63F13/35
A63F13/792
A63F13/45
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】29
(21)【出願番号】特願2014-553387(P2014-553387)
(86)(22)【出願日】2013年1月17日
(85)【翻訳文提出日】2014年9月10日
(86)【国際出願番号】US2013021786
(87)【国際公開番号】WO2013109658
(87)【国際公開日】20130725
(31)【優先権主張番号】61/632,110
(32)【優先日】2012年1月19日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】513275274
【氏名又は名称】ギャンブリット ゲーミング,エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】マイルズ,アーノン
【テーマコード(参考)】
2C001
【Fターム(参考)】
2C001AA17
2C001CB08
(57)【要約】
本発明の実施形態に係るシステム及び方法は、要素の使用による娯楽ゲームの上手な実行に基づいて結果を提供する娯楽ゲームであり、要素が娯楽ゲームのゲームプレイを進めるために娯楽ゲーム内で消費される限られたリソースである、娯楽ゲームと、要素の賭けからの要素のランダムに生成されるペイアウトを提供するように構成されたギャンブリングゲームと、ギャンブリングゲームへのギャンブリングゲームの要素の賭けをトリガする娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行に基づいて娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生を通信し、娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行中に得られた要素及びギャンブリングゲームからの要素のランダムに生成されるペイアウトに基づいて要素をプレーヤと関連付け、プレーヤに関連する要素に基づいてプレーヤに関する実世界クレジットの換金価格を判定するように構成されたように構成されたトランスポータブル変数モジュールとを含む。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランスポータブル変数ハイブリッドゲームであって、
要素の使用による娯楽ゲームの上手な実行に基づいて結果を提供する娯楽ゲームを実行するように構成された娯楽ソフトウェアエンジンであり、前記要素が前記娯楽ゲームのゲームプレイを進めるために前記娯楽ゲーム内で消費される限られたリソースである、娯楽ソフトウェアエンジンと、
ギャンブリングゲームの要素の賭けからの要素のランダムに生成されるペイアウトを提供するように構成された実世界エンジンと、
前記娯楽ソフトウェアエンジンを管理し、且つ前記娯楽ソフトウェアエンジンと実世界エンジンとの通信を容易にするように構成されたゲーム世界エンジンと、
を備え、前記ゲーム世界エンジンが、
前記ギャンブリングゲームへの前記ギャンブリングゲームの要素の賭けをトリガする前記娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行に基づいて娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生を通信し、
前記娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行中に得られた要素及び前記ギャンブリングゲームからの要素のランダムに生成されるペイアウトに基づいて要素を前記プレーヤと関連付け、
前記プレーヤに関連する要素に基づいて前記プレーヤに関する実世界クレジットの換金価格を判定する、
ように構成されたトランスポータブル変数モジュールを使用する、トランスポータブル変数ハイブリッドゲーム。
【請求項2】
前記トランスポータブル変数モジュールが、前記トランスポータブル変数ハイブリッドゲームをホストするオペレータによって指示される場合の提供された実世界クレジットと生成された要素との変換率を判定する際に娯楽ゲームの変数の組の少なくとも一部の関数に基づいてプレーヤによってトランスポータブル変数ハイブリッドゲームに提供された実世界クレジットからプレーヤに関する要素を生成するように構成され、前記娯楽ゲームの変数の組が、ゲームプレイ進行中に変わることがある娯楽ゲームの態様である、請求項1に記載のトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム。
【請求項3】
前記娯楽ゲームの変数の組が、すぐに消費できる要素である可能化要素、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのゲームプレイにおけるリリースイベントの発生時に可能化要素へ変換される貯蓄可能化要素、アクティブ化されるときに実世界エンジンによって実行可能な賭けをトリガするアクション可能要素、アクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠な娯楽ゲームにおける必要なオブジェクト、アクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠な娯楽ゲーム内のゲーム状態である必要な環境条件、及びアクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠なプレーヤに関連する制御されたエンティティに関する状態である制御されたエンティティ特徴からなる群から選択された少なくとも1つの変数を含む、請求項2に記載のトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム。
【請求項4】
前記プレーヤに関する実世界クレジットの換金価格が、前記プレーヤに関連する要素を生成するのに用いられる要素と実世界クレジットとの比の逆関数に基づく、請求項1に記載のトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム。
【請求項5】
前記プレーヤに関する実世界クレジットの換金価格が、前記トランスポータブル変数ハイブリッドゲームをホストするオペレータによって指示される場合の実世界クレジットと要素との変換率を判定する際に娯楽ゲームの変数の組の少なくとも一部の逆関数に基づいており、前記娯楽ゲームの変数の組が、ゲームプレイ進行中に変わることがある娯楽ゲームの態様である、請求項1に記載のトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム。
【請求項6】
前記娯楽ゲームの変数の組が、前記娯楽ゲームのプレーヤのプレイを可能にするすぐに消費できる要素である可能化要素、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのゲームプレイにおけるリリースイベントの発生時に可能化要素へ変換される貯蓄可能化要素、アクティブ化されるときにギャンブリングゲームにおける賭けをトリガするアクション可能要素、アクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠な娯楽ゲームにおける必要なオブジェクト、アクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠な娯楽ゲーム内のゲーム状態である必要な環境条件、及びアクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠なプレーヤに関連する制御されたエンティティに関する状態である制御されたエンティティ特徴からなる群から選択された少なくとも1つの変数を含む、請求項5に記載のトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム。
【請求項7】
前記要素が、可能化要素、貯蓄可能化要素、及びアクション可能要素からなる群から選択された少なくとも1つの要素タイプを含み、
前記可能化要素がすぐに消費できる要素であり、
前記貯蓄可能化要素が、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのゲームプレイにおけるリリースイベントの発生時に可能化要素へ変換される要素であり、
前記アクション可能要素が、アクティブ化されるときに前記実世界エンジンによって実行可能な賭けをトリガする要素である、
請求項1に記載のトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム。
【請求項8】
前記トランスポータブル変数モジュールが、前記実世界エンジンによって要素がどのようにして賭けられるかを定義する前記娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生に関連する賭け条件を判定するように構成される、請求項1に記載のトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム。
【請求項9】
前記賭け条件が、配当表での賭けの払い戻しの配当率及び実世界クレジットと要素との間の関係性からなる群から選択された少なくとも1つの賭け条件を含む、請求項8に記載のトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム。
【請求項10】
トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのプレーヤが、前記トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのプレーヤプロフィールに関連する相互作用の電子的表現である、請求項1に記載のトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム。
【請求項11】
前記トランスポータブル変数モジュールが、前記ゲーム世界エンジン上で実行するように構成される、請求項1に記載のトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム。
【請求項12】
前記トランスポータブル変数モジュールが、トランスポータブル変数サーバ上で実行し、且つ前記ゲーム世界エンジンとネットワークを介して通信するように構成される、請求項1に記載のトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム。
【請求項13】
トランスポータブル変数ハイブリッドゲームを動作させる方法であって、
前記ゲーム世界エンジンによって使用されるトランスポータブル変数モジュールを用いて娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行に基づいてゲーム世界エンジンから実世界エンジンによって実行されるギャンブリングゲームの要素の賭けをトリガする実世界エンジンに娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生を通信することと、この場合、
前記ゲーム世界エンジンは、前記娯楽ソフトウェアエンジンを管理し、且つ前記娯楽ソフトウェアエンジンと前記実世界エンジンとの通信を容易にするように構成され、
前記娯楽ソフトウェアエンジンは、要素の使用による前記娯楽ゲームの上手な実行に基づいて結果を提供する娯楽ゲームを実行するように構成され、前記要素は、前記娯楽ゲームのゲームプレイを進めるために前記娯楽ゲーム内で消費される限られたリソースであり、
前記実世界エンジンは、前記ギャンブリングゲームの要素の賭けからの要素のランダムに生成されるペイアウトを提供するように構成され、
前記トランスポータブル変数モジュールを用いて、前記娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行中に得られた要素及び前記ギャンブリングゲームからの要素のランダムに生成されるペイアウトに基づいて要素をプレーヤと関連付けることと、
前記トランスポータブル変数モジュールを用いて前記プレーヤに関連する要素に基づいて前記プレーヤに関する実世界クレジットの換金価格を判定することと、
を含む、方法。
【請求項14】
前記トランスポータブル変数モジュールが、前記トランスポータブル変数ハイブリッドゲームをホストするオペレータによって指示される場合の提供された実世界クレジットと生成された要素との変換率を判定する際に娯楽ゲームの変数の組の少なくとも一部の関数に基づいてプレーヤによって前記トランスポータブル変数ハイブリッドゲームに提供された実世界クレジットからプレーヤに関する要素を生成するように構成され、前記娯楽ゲームの変数の組が、ゲームプレイ進行中に変わることがある娯楽ゲームの態様である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記娯楽ゲームの変数の組が、すぐに消費できる要素である可能化要素、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのゲームプレイにおけるリリースイベントの発生時に可能化要素へ変換される貯蓄可能化要素、アクティブ化されるときに前記実世界エンジンによって実行可能な賭けをトリガするアクション可能要素、アクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠な娯楽ゲームにおける必要なオブジェクト、アクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠な娯楽ゲーム内のゲーム状態である必要な環境条件、及びアクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠なプレーヤに関連する制御されたエンティティに関する状態である制御されたエンティティ特徴からなる群から選択された少なくとも1つの変数を含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記プレーヤに関する実世界クレジットの換金価格が、前記プレーヤに関連する要素を生成するのに用いられる要素と実世界クレジットとの比の逆関数に基づく、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記プレーヤに関する実世界クレジットの換金価格が、前記トランスポータブル変数ハイブリッドゲームをホストするオペレータによって指示される場合の実世界クレジットと要素との変換率を判定する際に娯楽ゲームの変数の組の少なくとも一部の逆関数に基づいており、前記娯楽ゲームの変数の組が、ゲームプレイ進行中に変わることがある娯楽ゲームの態様である、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記娯楽ゲームの変数の組が、前記娯楽ゲームのプレーヤのプレイを可能にするすぐに消費できる要素である可能化要素、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのゲームプレイにおけるリリースイベントの発生時に可能化要素へ変換される貯蓄可能化要素、アクティブ化されるときにギャンブリングゲームにおける賭けをトリガするアクション可能要素、アクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠な娯楽ゲームにおける必要なオブジェクト、アクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠な娯楽ゲーム内のゲーム状態である必要な環境条件、及びアクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠なプレーヤに関連する制御されたエンティティに関する状態である制御されたエンティティ特徴からなる群から選択された少なくとも1つの変数を含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記要素が、可能化要素、貯蓄可能化要素、及びアクション可能要素からなる群から選択された少なくとも1つの要素タイプを含み、
前記可能化要素がすぐに消費できる要素であり、
前記貯蓄可能化要素が、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのゲームプレイにおけるリリースイベントの発生時に可能化要素へ変換される要素であり、
前記アクション可能要素が、アクティブ化されるときに前記実世界エンジンによって実行可能な賭けをトリガする要素である、
請求項13に記載の方法。
【請求項20】
プロセッサ命令を格納する機械可読媒体であって、プロセッサによる前記命令の実行が、前記プロセッサに、
トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのゲーム世界エンジンによって使用されるトランスポータブル変数モジュールを用いて娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行に基づいてゲーム世界エンジンから実世界エンジンによって実行されるギャンブリングゲームの要素の賭けをトリガする実世界エンジンに娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生を通信することと、この場合、
前記ゲーム世界エンジンは、前記娯楽ソフトウェアエンジンを管理し、且つ前記娯楽ソフトウェアエンジンと前記実世界エンジンとの通信を容易にするように構成され、
前記娯楽ソフトウェアエンジンは、要素の使用による前記娯楽ゲームの上手な実行に基づいて結果を提供する前記娯楽ゲームを実行するように構成され、前記要素は、前記娯楽ゲームのゲームプレイを進めるために前記娯楽ゲーム内で消費される限られたリソースであり、
前記実世界エンジンは、前記ギャンブリングゲームの要素の賭けからの要素のランダムに生成されるペイアウトを提供するように構成され、
前記トランスポータブル変数モジュールを用いて、前記娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行中に得られた要素及び前記ギャンブリングゲームからの要素のランダムに生成されるペイアウトに基づいて要素を前記プレーヤと関連付けることと、
前記トランスポータブル変数モジュールを用いて前記プレーヤに関連する要素に基づいて前記プレーヤに関する実世界クレジットの換金価格を判定することと、
を含むプロセスを行わせる、プロセッサ命令を格納する機械可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2012年1月17日に出願された米国特許仮出願第61/632,110号の利益を主張するものであり、且つ、2011年3月1日に出願された特許協力条約出願第PCT/US11/26768号、2010年12月6日に出願された米国特許仮出願第61/459,131号、2010年12月31日に出願された米国特許仮出願第61/460,362号、2011年8月9日に出願された米国特許仮出願第61/574,753号、2011年12月6日に出願された特許協力条約出願第PCT/US11/63587号、2011年12月9日に出願された「USE OF VARIOUS CONTROL ELEMENTS IN A HYBRID GAME」と題する米国特許仮出願、及び2012年1月5日に出願された「INITIATION MODES FOR A HYBRID GAME」と題する米国特許仮出願に関連するものであり、そのそれぞれの内容が参照によりその全体が本明細書にすべて記載されているかのように本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明の実施形態は、一般にゲーミングに関し、より詳細には、要素の賭け及び実世界クレジットと要素との間の関係性を管理するトランスポータブル変数モジュールと共に娯楽ゲームとギャンブリングゲームとの両方を含むトランスポータブル要素ハイブリッドゲームに関する。
【背景技術】
【0003】
ゲーミング機製造産業は、元々はギャンブリングゲームでゲーミング機を開発した。ギャンブリングゲームは、通常は、ゲームの結果が一般にチャンスのみに依存するゲーム(スロットマシンなど)である、チャンスのゲームである。チャンスのゲームは、ゲームの結果がゲームでのプレーヤのスキルに依拠することがあるスキルのゲームとは異なることがある。ギャンブリングゲームは、通常は双方向型ではなく、ビデオゲームなどのスキルのゲームである娯楽ゲームほど洗練されたグラフィックスを含まない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施形態に係るシステム及び方法は、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームを動作させる。一実施形態は、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームであって、要素の使用による娯楽ゲームの上手な実行に基づいて結果を提供する娯楽ゲームを実行するように構成された娯楽ソフトウェアエンジンであり、要素が娯楽ゲームのゲームプレイを進めるために娯楽ゲーム内で消費される限られたリソースである、娯楽ソフトウェアエンジンと、ギャンブリングゲームの要素の賭けからの要素のランダムに生成されるペイアウトを提供するように構成された実世界エンジンと、娯楽ソフトウェアエンジンを管理し、且つ娯楽ソフトウェアエンジンと実世界エンジンとの通信を容易にするように構成されたゲーム世界エンジンとを含み、ゲーム世界エンジンが、ギャンブリングゲームへのギャンブリングゲームの要素の賭けをトリガする娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行に基づいて娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生を通信し、娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行中に得られた要素及びギャンブリングゲームからの要素のランダムに生成されるペイアウトに基づいて要素をプレーヤと関連付け、プレーヤに関連する要素に基づいてプレーヤに関する実世界クレジットの換金価格を判定するように構成されたトランスポータブル変数モジュールを使用する、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームを含む。
【0005】
さらなる実施形態では、トランスポータブル変数モジュールは、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームをホストするオペレータによって指示される場合の提供された実世界クレジットと生成された要素との変換率を判定する際に娯楽ゲームの変数の組の少なくとも一部の関数に基づいてプレーヤによってトランスポータブル変数ハイブリッドゲームに提供された実世界クレジットからプレーヤに関する要素を生成するように構成され、娯楽ゲームの変数の組は、ゲームプレイ進行中に変わることがある娯楽ゲームの態様である。
【0006】
別の実施形態では、娯楽ゲームの変数の組は、すぐに消費できる要素である可能化要素、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのゲームプレイにおけるリリースイベントの発生時に可能化要素へ変換される貯蓄可能化要素、アクティブ化されるときに実世界エンジンによって実行可能な賭けをトリガするアクション可能要素、アクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠な娯楽ゲームにおける必要なオブジェクト、アクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠な娯楽ゲーム内のゲーム状態である必要な環境条件、及びアクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠なプレーヤに関連する制御されたエンティティに関する状態である制御されたエンティティ特徴からなる群から選択された少なくとも1つの変数を含む。
【0007】
さらに別の実施形態では、プレーヤに関する実世界クレジットの換金価格は、プレーヤに関連する要素を生成するのに用いられる要素と実世界クレジットとの比の逆関数に基づく。
【0008】
さらにまた別の実施形態では、プレーヤに関する実世界クレジットの換金価格は、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームをホストするオペレータによって指示される場合の実世界クレジットと要素との変換率を判定する際に娯楽ゲームの変数の組の少なくとも一部の逆関数に基づいており、娯楽ゲームの変数の組は、ゲームプレイ進行中に変わることがある娯楽ゲームの態様である。
【0009】
またさらなる実施形態では、娯楽ゲームの変数の組は、娯楽ゲームのプレーヤのプレイを可能にするすぐに消費できる要素である可能化要素、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのゲームプレイにおけるリリースイベントの発生時に可能化要素へ変換される貯蓄可能化要素、アクティブ化されるときにギャンブリングゲームにおける賭けをトリガするアクション可能要素、アクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠な娯楽ゲームにおける必要なオブジェクト、アクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠な娯楽ゲーム内のゲーム状態である必要な環境条件、及びアクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠なプレーヤに関連する制御されたエンティティに関する状態である制御されたエンティティ特徴からなる群から選択された少なくとも1つの変数を含む。
【0010】
さらに別の実施形態では、要素は、可能化要素、貯蓄可能化要素、及びアクション可能要素からなる群から選択された少なくとも1つの要素タイプを含み、可能化要素は、すぐに消費できる要素であり、貯蓄可能化要素は、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのゲームプレイにおけるリリースイベントの発生時に可能化要素へ変換される要素であり、アクション可能要素は、アクティブ化されるときに実世界エンジンによって実行可能な賭けをトリガする要素である。
【0011】
またさらなる実施形態では、トランスポータブル変数モジュールは、実世界エンジンによって要素がどのようにして賭けられるかを定義する娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生に関連する賭け条件を判定するように構成される。
【0012】
また別の実施形態では、賭け条件は、配当表での賭けの払い戻しの配当率及び実世界クレジットと要素との間の関係性からなる群から選択された少なくとも1つの賭け条件を含む。
【0013】
さらに付加的な実施形態では、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのプレーヤは、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのプレーヤプロフィールに関連する相互作用の電子的表現である。
【0014】
別の付加的な実施形態では、トランスポータブル変数コントローラは、ゲーム世界エンジン上で実行するように構成される。
【0015】
さらなる実施形態では、トランスポータブル変数コントローラは、トランスポータブル変数サーバ上で実行し、ゲーム世界エンジンとネットワークを介して通信するように構成される。
【0016】
さらに別の実施形態では、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームを動作させる方法であって、ゲーム世界エンジンによって使用されるトランスポータブル変数モジュールを用いて娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行に基づいてゲーム世界エンジンから実世界エンジンによって実行されるギャンブリングゲームの要素の賭けをトリガする実世界エンジンに娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生を通信することと、この場合、ゲーム世界エンジンは、娯楽ソフトウェアエンジンを管理し、且つ娯楽ソフトウェアエンジンと実世界エンジンとの通信を容易にするように構成され、娯楽ソフトウェアエンジンは、要素の使用による娯楽ゲームの上手な実行に基づいて結果を提供する娯楽ゲームを実行するように構成され、要素は、娯楽ゲームのゲームプレイを進めるために娯楽ゲーム内で消費される限られたリソースであり、実世界エンジンは、ギャンブリングゲームの要素の賭けからの要素のランダムに生成されるペイアウトを提供するように構成され、トランスポータブル変数モジュールを用いて娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行中に得られた要素及びギャンブリングゲームからの要素のランダムに生成されるペイアウトに基づいて要素をプレーヤと関連付けることと、トランスポータブル変数モジュールを用いてプレーヤに関連する要素に基づいてプレーヤに関する実世界クレジットの換金価格を判定することとを含む、方法を含む。
【0017】
またさらなる実施形態では、トランスポータブル変数モジュールは、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームをホストするオペレータによって指示される場合の提供された実世界クレジットと生成された要素との変換率を判定する際に娯楽ゲームの変数の組の少なくとも一部の関数に基づいてプレーヤによってトランスポータブル変数ハイブリッドゲームに提供された実世界クレジットからプレーヤに関する要素を生成するように構成され、娯楽ゲームの変数の組は、ゲームプレイ進行中に変わることがある娯楽ゲームの態様である。
【0018】
またさらに別の実施形態では、娯楽ゲームの変数の組は、すぐに消費できる要素である可能化要素、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのゲームプレイにおけるリリースイベントの発生時に可能化要素へ変換される貯蓄可能化要素、アクティブ化されるときに実世界エンジンによって実行可能な賭けをトリガするアクション可能要素、アクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠な娯楽ゲームにおける必要なオブジェクト、アクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠な娯楽ゲーム内のゲーム状態である必要な環境条件、及びアクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠なプレーヤに関連する制御されたエンティティに関する状態である制御されたエンティティ特徴からなる群から選択された少なくとも1つの変数を含む。
【0019】
さらに付加的な実施形態では、プレーヤに関する実世界クレジットの換金価格は、プレーヤに関連する要素を生成するのに用いられる要素と実世界クレジットとの比の逆関数に基づく。
【0020】
またさらに付加的な実施形態では、プレーヤに関する実世界クレジットの換金価格は、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームをホストするオペレータによって指示される場合の実世界クレジットと要素との変換率を判定する際に娯楽ゲームの変数の組の少なくとも一部の逆関数に基づいており、娯楽ゲームの変数の組は、ゲームプレイ進行中に変わることがある娯楽ゲームの態様である。
【0021】
またさらに別の実施形態では、娯楽ゲームの変数の組は、娯楽ゲームのプレーヤのプレイを可能にするすぐに消費できる要素である可能化要素、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのゲームプレイにおけるリリースイベントの発生時に可能化要素へ変換される貯蓄可能化要素、アクティブ化されるときにギャンブリングゲームにおける賭けをトリガするアクション可能要素、アクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠な娯楽ゲームにおける必要なオブジェクト、アクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠な娯楽ゲーム内のゲーム状態である必要な環境条件、及びアクション可能要素がアクティブ化されるのに不可欠なプレーヤに関連する制御されたエンティティに関する状態である制御されたエンティティ特徴からなる群から選択された少なくとも1つの変数を含む。
【0022】
さらに付加的な実施形態では、要素は、可能化要素、貯蓄可能化要素、及びアクション可能要素からなる群から選択された少なくとも1つの要素タイプを含み、可能化要素は、すぐに消費できる要素であり、貯蓄可能化要素は、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのゲームプレイにおけるリリースイベントの発生時に可能化要素へ変換される要素であり、アクション可能要素は、アクティブ化されるときに実世界エンジンによって実行可能な賭けをトリガする要素である。
【0023】
また別の付加的な実施形態は、プロセッサ命令を格納する機械可読媒体であって、プロセッサによる命令の実行が、プロセッサに、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのゲーム世界エンジンによって使用されるトランスポータブル変数モジュールを用いて娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行に基づいてゲーム世界エンジンから実世界エンジンによって実行されるギャンブリングゲームの要素の賭けをトリガする実世界エンジンに娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生を通信することと、この場合、ゲーム世界エンジンは、娯楽ソフトウェアエンジンを管理し、且つ娯楽ソフトウェアエンジンと実世界エンジンとの通信を容易にするように構成され、娯楽ソフトウェアエンジンは、要素の使用による娯楽ゲームの上手な実行に基づいて結果を提供する娯楽ゲームを実行するように構成され、要素は、娯楽ゲームのゲームプレイを進めるために娯楽ゲーム内で消費される限られたリソースであり、実世界エンジンは、ギャンブリングゲームの要素の賭けからの要素のランダムに生成されるペイアウトを提供するように構成され、トランスポータブル変数モジュールを用いて娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行中に得られた要素及びギャンブリングゲームからの要素のランダムに生成されるペイアウトに基づいて要素をプレーヤと関連付けることと、トランスポータブル変数モジュールを用いてプレーヤに関連する要素に基づいてプレーヤに関する実世界クレジットの換金価格を判定することと、を含むプロセスを行わせる、プロセッサ命令を格納する機械可読媒体を含む。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の実施形態に係るトランスポータブル変数ハイブリッドゲームを示す図である。
【
図2】本発明の実施形態に係るネットワーク分散型トランスポータブル変数ハイブリッドゲームを示すシステム図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る変換関数を用いてRWCを要素に変換するためのプロセスの流れ図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る
図3に示されるプロセスにおける要素へのRWCの変換を示す概念図である。
【
図5】本発明の実施形態に係るトランスポータブル変数モジュールを用いて要素を賭けるプロセスの流れ図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る要素を賭けるプロセスを示す概念図である。
【
図7】本発明の実施形態に係る以前の関数状態を考慮する逆関数を用いて要素からの実世界クレジットの換金価格を判定するためのプロセスの流れ図である。
【
図8】本発明の実施形態に係る
図7のプロセスを示す概念図である。
【
図9】本発明の実施形態に係るトランスポータブル変数ハイブリッドゲームの変数の組を考慮する逆関数を用いて要素からの実世界クレジットの換金価格を判定するためのプロセスの流れ図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る
図9のプロセスを示す概念図である。
【
図11】本発明の実施形態に係るトランスポータブル変数ハイブリッドゲームの実装に用いられる処理装置のハードウェアアーキテクチャ図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
ここで図面に移ると、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームを動作させるためのシステム及び方法が示される。いくつかの実施形態では、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームは、トランスポータブル変数モジュールを、ギャンブリングゲームを管理する実世界エンジン(real world engine:RWE)を含むギャンブリングゲーム、並びにゲームの娯楽部分を管理するゲーム世界エンジン(game world engine:GWE)を含む娯楽ゲームとユーザの娯楽のために娯楽ゲームを実行する娯楽ソフトウェアエンジン(entertainment software engine:ESE)との両方と一体化したハイブリッドゲームの形態である。或る実施形態では、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームはまた、ギャンブリングゲームと娯楽ゲームとのいずれか又は両方に関連するユーザインターフェースを含む。トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのプレーヤは、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのプレーヤプロフィールに関連する、通常はユーザインターフェースを介する対話の電子的表現である。トランスポータブル変数ハイブリッドゲームの動作において、プレーヤは、ゲーム世界環境での娯楽ゲームの種々のタイプの要素に従って行動する。娯楽ゲームをプレイする際に、要素を用いて、プレーヤは、随意的に、娯楽ゲーム内のゲーム世界クレジット(game world credit:GWC)を消費する及び得ることができる。これらのクレジットは、一般に、(これらに限定されないが)ゲーム世界オブジェクト、経験値、又はポイントの形態とすることができる。要素は、娯楽ゲームのゲームプレイを進めるために娯楽ゲーム内で消費される限られたリソースである。例示的な要素は、娯楽ゲームのプレーヤのプレイを可能にするすぐに消費できる要素である可能化要素(enabling element:EE)を含み、娯楽ゲームをプレイしている間のプレーヤによるその消費が娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントをトリガし得る。要素の別の例は、貯蓄可能化要素(reserve enabling element:REE)を含み、これは、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのゲームプレイにおいてリリースイベントが発生すると可能化要素に変換される要素である。他のタイプの要素は、アクション可能要素(actionable element:AE)を含み、これは、ギャンブリングゲームにおける賭けをトリガするようにアクティブ化され、且つ娯楽ゲームの通常のプレイ中に回復可能ではないことがある要素である。娯楽ゲームのゲームプレイを進行する際に、要素は、キャラクタ、エンティティ、無生物オブジェクト、装置、又はプレーヤの制御下の他のオブジェクトである制御されたエンティティ(controlled entity:CE)との相互作用中にプレーヤによって使用可能である。また、娯楽ゲームのゲームプレイの進行は、AEが完了されるのに不可欠な娯楽ゲームの特定のオブジェクト(限定はされないがドアを開くのに必要とされる特定の鍵など)である必要なオブジェクト(required object:RO)、AEが完了されるのに不可欠な娯楽ゲーム内のゲーム状態(限定はされないが森を歩くのに必要な昼の明かりなど)である必要な環境条件(required environmental condition:REC)、又はAEが完了されるのに不可欠な娯楽ゲーム内のCE(限定はされないが戦いに入る前に十分なヘルスポイントを有することを必要とするCEなど)である制御されたエンティティ特徴(controlled entity characteristic:CEC)に依存することがある。種々のハイブリッドゲームが、2011年3月1日に出願された「ENRICHED GAME PLAY ENVIRONMENT(SINGLE and/or MULTIPLAYER) FOR CASINO APPLICATIONS」と題する特許協力条約出願第PCT/US11/26768号、及び2011年12月6日に出願された「ENHANCED SLOT−MACHINE FOR CASINO APPLICATIONS」と題する特許協力条約出願第PCT/US11/63587号で説明され、これらの各開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0026】
多くの実施形態では、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームは、要素の賭けと共に要素と実世界クレジット(RWC)との間の関係性を管理するトランスポータブル変数モジュールを伴うハイブリッドゲームである。RWCは、実際の通貨でのクレジットとすることができ、又は実世界の価値を有する仮想通貨でのクレジットであってもよい。トランスポータブル変数モジュールは、娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行に基づく娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生を、ギャンブリングゲームの要素の賭けをトリガするRWEによって実行されるギャンブリングゲームに通信することによって要素の賭けを管理することができる。娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生は、ユーザインターフェースからの人間のプレーヤプロフィールに関連する人間のプレーヤ又はトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム内に記憶されたコンピュータプレーヤプロフィールにおける情報から自動的に生成されたコンピュータプレーヤなどの所持する要素を賭けるプレーヤを伴う娯楽ゲームのゲームプレイに関連するトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム内のあらゆるタイプの発生とすることができる。娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生は、プレーヤによって行われるゲームプレイでのプレーヤアクション(限定はされないがプレーヤのCEが酒場に入ることなど)、又はプレーヤに依然として影響を及ぼすプレーヤによって行われないゲームプレイでのアクション(限定はされないがプレーヤのCEがシューティング型の娯楽ゲームでの別のプレーヤのCEからキルショットを受けることなど)とすることができる。娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生は、トランスポータブル変数娯楽ゲームのオペレータ(限定はされないがトランスポータブル変数ハイブリッドゲームをホストするカジノなど)又はトランスポータブル変数ハイブリッドゲームのプレーヤが定義することができる。
【0027】
種々の実施形態では、トランスポータブル変数モジュールは、ギャンブリングゲームからの要素のランダムに生成されるペイアウトに関係したRWEからの情報を受信することができる。この情報は、娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行中に得られた要素及びギャンブリングゲームからのプレーヤに関する要素のランダムに生成されるペイアウトに基づいて要素をプレーヤと関連付けることによってこれらのペイアウトを管理するためにトランスポータブル変数モジュールによって使用可能である。
【0028】
いくつかの実施形態では、要素の賭けは、要素のペイアウトを稼ぐために要素を用いて娯楽ゲームのゲームプレイセッション中にギャンブリングゲームにおいて行うことができる。ギャンブリングゲームからのギャンブリング結果は、要素の消費、損失、及び/又は増加を生じることがある。特定の実施形態では、賭けはまた、RWCのペイアウトを稼ぐためにRWCを用いて娯楽ゲームのゲームプレイセッション中にギャンブリングゲームにおいて行うことができる。ギャンブリングゲームからの実世界クレジットのギャンブリング結果は、RWCの消費、損失、又は増加を生じることがある。加えて、ギャンブリングゲームにおけるRWCのギャンブリング結果は、(これらに限定されないが)消費した要素の回復、要素の損失の発生、固定要素の回復又は配置などによって娯楽ゲームの要素に影響を与えることがある。
【0029】
いくつかの実施形態では、要素とRWCとの間の関係性は、プレーヤによって提供された実世界クレジットを娯楽ゲームで使用可能な要素に変換する関数を用いてトランスポータブル変数モジュールによって管理することができる。加えて、トランスポータブル変数モジュールはまた、プレーヤに関連する要素から変換される実世界クレジットの換金価格を判定できる逆関数を用いることによって要素とRWCとの間の関係性を管理することができる。換金価格は、限定はされないがプレーヤがアクセス可能なユーザインターフェース上に表示することなどによってプレーヤに関連する要素のRWC値をプレーヤに知らせるため、又はプレーヤに関連する要素をプレーヤに関するRWC換金にどのようにして変換するかをトランスポータブル変数ハイブリッドゲームに指示するために用いることができる。関数は、限定はされないがカジノ又は他のエンティティなどのトランスポータブル変数ハイブリッドゲームをホストするオペレータからの入力と共に娯楽ゲームの変数の組を用いることができる。RWCが要素に変換された後で、RWCを要素に変換した第1の関数の状態を記憶し、これを、プレーヤに関するRWCへのプレーヤに関連する要素の変換率を判定するために第1の関数によって実装された変換率の逆数を用いるべく逆関数によって用いることができる。また、逆関数は、限定はされないがカジノ又は他のエンティティなどのトランスポータブル変数ハイブリッドゲームをホストするオペレータからの入力と共に娯楽ゲームの変数の組を用いることができる。娯楽ゲームのゲームプレイ変数の組は、娯楽ゲームのゲームプレイ進行中に変化することがある変数(限定はされないがRWC、GWC、EE、AE、RO、REC、及びCECなど)を含む。
【0030】
多くの実施形態では、トランスポータブル変数モジュールは、RWEによって実行される要素の賭け及び要素とRWCとの間の関係性を管理するためにGWE内のトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム上でローカルに、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームにネットワークを介してアクセス可能なトランスポータブル変数サーバ上でリモートに、又はトランスポータブル変数モジュールの処理がトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム上及びリモートサーバ上でローカルに行われる場合の分散システムとして実装することができる。
【0031】
いくつかの実施形態では、トランスポータブル変数モジュールは、種々のプレーヤプロフィール、娯楽ゲームの変数の組、ギャンブリングゲームからの要素のペイアウト、RWCと要素との間の関係性を決定づける関数状態、及びトランスポータブル変数ハイブリッドゲームのあらゆる他の態様を格納するデータベースにアクセスすることができる。トランスポータブル変数モジュールは、トランスポータブル変数ハイブリッドゲーム内のプレーヤ及び/又はゲームプレイに関係する情報を格納及び検索するのにデータベースを用いることができる。或る実施形態では、GWEは、トランスポータブル変数モジュールが要素のギャンブリング及び要素とRWCとの間の関係性を管理する状態で、ゲームプレイに関与するプレーヤを追跡することができる。
【0032】
本発明の実施形態に係るトランスポータブル変数ハイブリッドゲームを以下に述べる。
【0033】
トランスポータブル変数ハイブリッドゲーム
多くの実施形態では、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームは、スキルのゲーム(娯楽ゲーム)に伴うハイレベルの娯楽コンテンツと、チャンスのゲーム(ギャンブリングゲーム)に伴うギャンブリング体験とを一体化する。トランスポータブル変数ハイブリッドゲームは、ユーザのゲーミング体験(直面する障害/困難、プレイ時間、及び他の因子によって測定される場合の)がプレーヤのスキルによって決まる場合に、プレーヤのスキルに関係なくランダムな結果を提供する。トランスポータブル変数ハイブリッドゲームは、RWEによって行われる要素の賭けと共にRWCと要素との間の関係性を管理するのにトランスポータブル変数モジュールを用いることができる。本発明の一実施形態に係るトランスポータブル変数ハイブリッドゲームが
図1に示される。トランスポータブル変数ハイブリッドゲーム128は、RWE102、GWE112、ESE120、ギャンブリングゲームユーザインターフェース122、及び娯楽ゲームユーザインターフェース124を含む。2つのユーザインターフェースは、同じユーザインターフェースの一部であってもよいが、図示される実施形態では別個のものである。RWE102は、GWE112及びギャンブリングゲームユーザインターフェース122と接続される。ESE120は、GWE112及び娯楽ゲームユーザインターフェース124と接続される。GWE112は、娯楽ゲームユーザインターフェース124とも接続される。
【0034】
いくつかの実施形態では、RWE102は、トランスポータブル変数ハイブリッドゲーム128のギャンブリングゲームのオペレーティングシステムであり、ギャンブリングゲームを制御する及び動作させる。ギャンブリングゲームの動作は、EE、REE、又はAE、若しくはお金又は他の実世界資金などのRWCによって可能にされることがある。ギャンブリングゲームは、ランダムなギャンブル結果に基づいて要素又はRWCの量を増加又は減少させることができ、そのギャンブリングゲームのギャンブリング申込みは、通常はゲーミング制御機関によって規制される。多くの実施形態では、RWEは、RWオペレーティングシステム(OS)104、乱数発生器(random number generator:RNG)106、レベルnギャンブリング配当表(ギャンブリングテーブルLn)108、RWCメータ110、及び他のソフトウェア構成体を含み、他のソフトウェア構成体は、チャンスのゲームが公正且つ透明なギャンブリング申込みを提供することを可能にし、且つ、ゲームがゲーミング規制機関の認可を得られるようにすることができる監査可能なシステム及び機能を含むことを可能にする。
【0035】
乱数発生器(RNG)106は、ランダムな結果を生成するのに用いられるソフトウェア及び/又はハードウェアアルゴリズム及び/又はプロセスを含む。レベル「n」ギャンブリング配当表(ギャンブリングテーブルLn)108は、ギャンブリングゲームのゲームプレイの関数として稼いだ要素又はRWCを記述するために乱数発生器(RNG)106と併せて用いることができるテーブルであり、従来のスロットマシンで用いられる配当表と類似している。ギャンブリングテーブルLnペイアウトは、プレーヤのスキルとは無関係である。ギャンブリングゲームに含まれる1つ又は複数のギャンブリングテーブルLn配当表108が存在することがあり、その選択は、(これらに限定されないが)プレーヤが獲得したゲームの進み具合及び/又はプレーヤに資格があり得るボーナスラウンドを含む因子によって決定されることがある。実世界クレジット(RWC)は、ユーザによってギャンブリングゲームに投入される、硬貨の形態又は電子資金の形態のいずれかの、スロットマシンゲームクレジットに類似のクレジットである。要素は、娯楽ゲームのゲームプレイセッションにおいてプレーヤに関連するときにギャンブリングゲームに投入する及び賭けることができる。要素及び/又はRWCは、プレーヤのスキルに関係なく、ギャンブリングテーブルLn配当表108に従って乱数発生器の結果に基づいて減る又は増えることがある。或る実施形態では、或る量の要素及び/又は或る量のRWCをより高いESEゲームレベルに投入する必要があることがある。要素及び/又はRWCは、より高いゲームレベルに繰り越す、又はプレーヤによって換金が選ばれる場合には払い出しすることができる。特定のレベルのゲームレベルnに投入する必要がある要素の量又はRWCの量は、各レベルに対して同じである必要はない。
【0036】
多くの実施形態では、GWE112は、RWE102及びESE120が事実上GWE112へのサポートユニットである状態で、トランスポータブル変数ハイブリッドゲーム動作全体を管理する。いくつかの実施形態では、GWE112は、娯楽ゲーム用の機械的、電子的、ソフトウェアシステムを含む。GWE112は、娯楽ゲームの制御を提供するGWゲームオペレーティングシステム(OS)114を含む。GWEは、レベルnゲーム世界クレジット配当表(テーブルLn−GWC)116を付加的に含み、娯楽ゲームのプレイに影響を及ぼすためにこのテーブルから入力を取る。GWE112は、ギャンブリングゲームで賭けるメトリクスを判定する及びRWE上で賭けられる要素又はRWCの量に影響を及ぼすためにRWE102にさらに結合することができる。GWEは、種々の監査ログ及びアクティビティメータ(GWCメータなど)118を付加的に含む。GWE112はまた、ゲーム上のプレーヤ及び彼らのアクティビティに関係する種々のデータを交換するために集中型サーバに結合することができる。GWE112はさらにESE120に結合される。
【0037】
多くの実施形態では、レベルnゲーム世界クレジット配当表(テーブルLn−GWC)116は、第nレベルのゲームでプレーヤのスキルの関数として稼いだGWCを記述する。いくつかの実施形態では、ゲーム世界クレジット(GWC)は、プレーヤのスキルの関数として、具体的にはゲームとの関連でのプレーヤパフォーマンスの関数として稼いだ又は消耗したプレーヤポイントである。GWCは、典型的なビデオゲームのスコアと類似している。各娯楽ゲームは、ゲームのゴールに対するプレーヤのパフォーマンスを反映するテーブルLn−GWC116内に組み込まれる1つ又は複数のスコア付け基準を有することができる。GWCは、ゲームプレイの1つのレベルから別のレベルに繰り越し、最終的に、現金で直接、若しくは例えば懸賞付きくじの応募金を得る又は賞付きトーナメントの参加費又は勝利金を得るなどの間接的に、といった種々の方法で払い出しすることができる。GWCは、プレーヤトラッキングカード上に又はネットワークベースのプレーヤトラッキングシステムに格納されてもよく、この場合、GWCは特定のプレーヤに帰属する。
【0038】
或る実施形態では、GWEの動作は、賭け量(限定ではないが要素又はRWCなどの)、どれくらい速くプレーヤがプレイしたいか(ボタンを押すこと又はスロットのハンドルを引くことによって)、及び/又はボーナスラウンドへの賭けの同意を含むがこれらに限定されない今日のスロットマシンで許されるプレーヤ選択パラメータ以外は、RWEのギャンブリング動作に影響を及ぼさない。この意味では、RWE102は、公正且つ透明な非スキルベースのギャンブリング申込みコプロセッサをGWE112に提供する。図示される実施形態では、GWE112とRWE102との間に示される通信リンクは、GWE112が、ギャンブリングゲームに利用可能な要素の数及び/又はRWCの量に関する情報をRWE102から得られるようにする。通信リンクはまた、RWEの必要なステータス動作(オンライン又はチルトなど)を伝えることができる。通信リンクは、ギャンブリングゲームで賭けられる要素又はRWCの量、若しくはジャックポットラウンドに入ることのプレーヤの選択といったRWE102が入力として用いる種々のギャンブリング制御因子をさらに通信することができる。
図1では、GWE112はまた、或る娯楽ゲームクラブポイント、プレーヤステータスを通信し、プレーヤが娯楽ゲーム体験を調節する又はRWE102におけるギャンブリングステータスを理解するのに有用であることを見出し得る選択肢及びメッセージの選択を制御するのに用いられ得るので、プレーヤのユーザインターフェースに直接接続するものとして示される。
【0039】
種々の実施形態では、ESE120は、娯楽ゲームのための視覚、音声、及びプレーヤ制御を管理及び制御する。或る実施形態では、ESE120は、手動制御、及び/又は頭、ジェスチャ、及び/又は視標追跡(eye tracking)システムの組を通じてプレーヤから入力を受け、ユーザインターフェースにビデオ、音声、及び/又は他の知覚出力を出力する。多くの実施形態では、ESE120は、GWE112とデータを交換し、GWE112から制御情報を受け取ることができる。いくつかの実施形態では、ESE120は、特定の娯楽ゲームソフトウェアプログラムを走らせるパーソナルコンピュータ(PC)、Sony PlayStation(登録商標)(日本、東京のソニー・コンピュータエンタテインメントによって開発されたビデオゲームコンソール)、又はMicrosoft Xbox(登録商標)(ワシントン州レッドモンドのMicrosoft Corporationによって開発されたビデオゲームコンソール)を用いて実装することができる。多くの実施形態では、ESEは、電気機械式ハイブリッドゲームであるトランスポータブル変数ハイブリッドゲームの電気機械式ゲームシステムとすることができる。電気機械式ハイブリッドゲームは、プレーヤの娯楽のために電気機械式ゲームを実行する。電気機械式ゲームは、機械部品と電気部品との両方を使用するあらゆるゲームとすることができ、この場合、ゲームは、少なくとも1人のプレーヤ又は電気機械式ゲーム自体によって行われる機械的動きの組み合わせとして動作する。種々の電気機械式ハイブリッドゲームが、2012年9月29日に出願された特許協力条約出願第PCT/US12/58156号で説明され、その内容の全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0040】
ESE120は、GWE112が、そのプレイに影響を及ぼすために(限定はされないが)どんなレベルのキャラクタが用いられるか、ゲームの難易度を変えること、使用している銃又は車の種類を変えること、及び/又はキャラクタが薬を入手できるようになる又はキャラクタによって薬が見つけられることを要求することなどの或るGWゲーム制御パラメータ及び要素をESE120にインターフェースを介して送信し得ること以外は、GWE112からほぼ独立して動作することができる。これらのゲーム制御パラメータ及び要素は、プレーヤによってアクティブ化される娯楽ゲームの要素によってトリガされたギャンブリングゲームのギャンブル結果に基づいていてもよい。ESE120は、GWE112からこの入力を受け、調節を行い、プレーヤの見地からシームレスに走っている間中プレイアクションを続けることができる。ESE120の動作は、ESEの処理がその正常動作においてチャンスによるゲームに複雑さをもたらして娯楽ゲームにおける不確定性を生み出す可能性があること以外は、ほぼスキルベースである。このインターフェースを用いて、ESE120はまた、限定はされないが、異なる銃の選択、及び/又はプレーヤがGW環境における特別な部分をピックアップすることなどのゲームでなされたプレーヤ選択をGWE112に通信してもよい。このようにしてESE120とインターフェースされる、このアーキテクチャにおけるGWEの仕事は、娯楽ソフトウェアを公正且つ透明なランダムチャンスギャンブリングゲームにトランスペアレントに結合することを可能にし、プレーヤに自分が典型的な人気のあるスキルベースの娯楽ゲームをプレイしているというシームレスな見地を提供することである。或る実施形態では、限定はされないがGears of War(ノースカロライナ州カリーのEpic Gamesによって開発された三人称シューターゲーム)、Time Crisis(日本、東京のナムコ社によって開発されたシューターアーケードゲーム)、又はMadden Football(フロリダ州メートランドのEA Tiburonによって開発されたアメリカンフットボールビデオゲーム)などの、限定はされないがアーケード用ビデオゲーム及び家庭用ビデオゲームからの人気のあるタイトルを含む、多様な娯楽ゲームを可能にするためにESE120を用いることができる。こうしたソフトウェアの提供業者は、GWE120がギャンブリングゲームと娯楽ゲームとの両方としてシームレス且つ賢明な動作を提供するためにESEソフトウェアの動作の補正を要求することができる、前述のインターフェースを提供することができる。
【0041】
いくつかの実施形態では、RWE102は、娯楽ゲームのプレーヤによってとられるアクションに応答して、ギャンブリングゲームを走らせるために、娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生からのトリガを受け付けることができる。娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントが発生したかどうかを判断するのに用いられる情報は、ESE120によって実行される娯楽ゲームのアクティビティを監視するためにトランスポータブル変数モジュールを用いるGWE112によって検出することができる。トランスポータブル変数モジュールを用いるGWEはまた、(限定はされないが)配当率、プレイでの要素及び/又はRWCの量、及び利用可能な要素及び/又はRWCの量などのギャンブリングゲームのプレーヤの賭け条件をプレーヤに知らせることができる。トランスポータブル変数モジュールを用いるGWEはまた、適正な賭け条件に従ってRWEによってどのようにして要素及び/又はRWCの賭けがなされるかを管理することによってギャンブリングゲームを娯楽ゲームと統合するためにRWEと通信することができる。さらに、トランスポータブル変数モジュールを用いるGWEは、ギャンブリングゲームへのギャンブリングゲームの要素の賭けをトリガする娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行に基づく娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生を通信することができる。RWE102は、各個人のギャンブリング挑戦で賭けた要素及び/又はRWCの量、又はRWE102が実行できる1分間あたりのゲーム数、ボーナスラウンドへの参加、及び他の因子に関するトランスポータブル変数モジュールを用いるGWEから送られた修正を受け付けることができ、その間中、これらの因子は典型的なスロットマシンとは異なる形態をとることができる。プレーヤが選べる様々な賭け量の例は、プレーヤがゲームにおけるより強いキャラクタ、より強力な銃、又はより良い車でプレイすることに決めたことであってもよい。これらの選択は、標準的なスロットマシンのプレーヤがハンドルの各引き下げに関してより多くの又はより少ないクレジットを賭けることに決めてもよいのと同じように、個々のギャンブリングゲームで賭けられる量(GWCの要素の)を増加又は減少させることができる。いくつかの実施形態では、多くの因子を、インターフェースを介して、RWE102とGWE112との間でやりとりすることができ、こうした賭けの量の又は賭け毎の異なる配当率の増加又は減少は、娯楽ゲームにおける彼らのオペレーショナルプロフィール(限定はされないが、キャラクタのパワー、銃の選択、車の選定など)について下したプレーヤの決定の関数である。このように、プレーヤは、選択がハイブリッドゲームの娯楽ゲーム体験に適用できる或るパラメータ又はコンポーネントにマッピングする状態で、1ゲームあたりの賭け量を常に制御する。特定の実施形態では、RWE102の動作は、娯楽ゲームのオペレーションプロフィールにおけるプレーヤが下した選択の関数として賭けた量がGWE112から通信される、10秒おきに実行するギャンブリングゲームとしてのチャンスのゲームとすることができる。
【0042】
多くの実施形態では、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームは、ビデオゲーム型ギャンブリング機と一体化され、この場合、ギャンブリングゲーム(RWE102及びRWCを含む)は、カジノオペレータがプレーヤの懸賞金、トーナメントの機会、及び賞に換えることができるクラブポイントを獲得するのにプレーヤが自身のスキルを使うことができながらも、プレーヤのスキルベースではない。スロットマシンなどのギャンブリングゲームにおけるチャンスのゲームに対するギャンブリングから直接稼いだ又は失ったGWCの実際の交換が保存される。同時に、「ゲーマー」を刺激する懸賞金の豪華な環境を娯楽ゲームで確立することができる。いくつかの実施形態では、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームは、「ゲーマー」に非常に人気のあるタイトルを利用して、より若い世代が望むタイプの娯楽とよく似たゲームでプレーヤを引き付けるためにカジノの大きく様変わりした環境を提供することができる。種々の実施形態では、プレーヤは、GWCを積み上げる及び預けることに向けて自身のスキルを用いることができ、これを次に、彼らの「ゲーマー」手腕の関数としてトーナメントに勝つ及び種々の賞をとるのに用いることができる。多くの実施形態は、ハイブリッドゲームが娯楽ゲーム構成内で動作するための、前述の娯楽ソフトウェアに必要な根本的な変化を最小にし、したがって大量の複雑なゲームタイトル及び環境をギャンブリング環境に迅速に且つ安価に導入する。
【0043】
或る実施形態では、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームはまた、ゲームでユーザが発揮したスキルの関数として増えるゲーム世界クレジット(GWC)が貯まることを通じて、プレーヤがその後の競争への参加権を得ることを可能にする。これらの競争は、チャンスとスキルとの組み合わせに基づく賞を獲得するべく個々のプレーヤ又はプレーヤのグループを互いに及び/又はカジノと競わせることができる。これらの競争は、プレーヤが彼らの選択する時に及び/又は場所で参加する非同期イベントであってもよく、又はそれらは、プレーヤが特定の時刻に及び/又は会場で参加する同期イベントであってもよい。
【0044】
多くの実施形態では、1人以上のプレーヤが、ESEに常駐する娯楽ゲームのプレイに関与し、その結果は少なくとも部分的にスキルに依存する。トランスポータブル変数ハイブリッドゲームは、1人のプレーヤとコンピュータとの間の、互いと対戦する2人以上のプレーヤ間の、又はコンピュータと/又は互いと対戦する複数のプレーヤ間の直接対決(head−to−head)プレイを含む娯楽ゲーム、並びにプレーヤが娯楽ゲームの結果を賭けるプロセスを含むことができる。娯楽ゲームはまた、プレーヤが1人だけ存在するゲームなど(限定ではないがSolitaire及びBabetteなど)でプレーヤがコンピュータ又はどの他のプレーヤともプレイしていないゲームとすることができる。
【0045】
多くの実施形態では、娯楽ゲームがMadden Football(商標)のバージョンを含むとき、プレーヤは、該プレーヤがコンピュータに、又は該プレーヤと対戦しているプレーヤに勝つことになるかどうかを賭けることができる。これらの賭けは、ゲームの最終結果、及び/又は種々の中間点(限定はされないがファーストクォーターの終了時のスコアなど)の段階での及び/又はゲームに関連する種々の尺度(限定はされないがトータルオフェンスヤード、ターンオーバー数、又はサック数など)でのゲームの状態に対して行うことができる。プレーヤは、当該娯楽ゲームにおける自身のスキルレベルに即して、互いに賭ける又はコンピュータを直接対決競争に関与させることができる。したがって、プレーヤは、自身のスキル(或る実施形態では彼らの自称のスキルとすることができる)を記述する自身のプレーヤプロフィールに関連するハンディキャップを有することができ、これは、直接対決型ゲーム及び/又はトーナメントに参加するべく娯楽ゲームの最終結果及び/又は中間結果への適切な賭けを申し出るために、及び/又はプレーヤのスキルの関数としてスポンサー付きゲームプレイを調整するために、及び/又は1つ又は複数のトランスポータブル変数ハイブリッドゲームにわたるプレーヤを選択するために、GWE(ローカルGWE又は遠隔サーバからサービスを受けるGWEなど)によって用いられる。
【0046】
多くの実施形態は、競い合うプレーヤのスキルレベルを平等にするためにプレーヤにハンディキャップを設けるスキル正規化モジュールを使用することでプレーヤのハンディキャップ設定を可能にすることによって競争的に競うことができるプレーヤの数の最大化を可能にする。ハンディキャップを設けることは、絶対的なスキルレベルに関係なく様々なパフォーマンスの潜在能力をもつプレーヤが競争的に競うことを可能にし、例えば、これに限定されないが、スキルレベルが初心者として識別されるプレーヤが高度に熟練したプレーヤと直接対決プレイ又はトーナメントプレイで意義のある結果を伴って競うことができる。
【0047】
いくつかの実施形態では、賭けは、グローバルベッティングマネージャ(GBM)と共に多くのトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム間で行うことができる。GBMは、複数のプレーヤによって複数のトランスポータブル変数ハイブリッドゲームにわたってなされる賭けをコーディネートするシステムである。いくつかの実装では、これはまた、他のプレーヤのゲーム中のパフォーマンスに対する第三者による賭けをサポートすることができる。GBMは、独立型とすることができ、若しくはトランスポータブル変数ハイブリッドゲームにサービスを提供することができるGWE、ESE、又は任意の遠隔サーバを含む多数のシステムのうちの1つに組み込むことができ、若しくは、より大きいネットワーク及び/又はインターネット又は一般に「クラウド」の一部として、カジノでのオンサイトのサーバのうちの1つ又は多数に対して独立して動作することができる。GBMはまた、ゲームプレイの機能として発行される抽選券の管理をサポートする。
【0048】
トランスポータブル変数ハイブリッドゲームの種々のコンポーネントを前述したが、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームは、本発明の実施形態に係る特定用途の要件に合う任意のコンポーネントと共に構成することができる。ネットワーク接続されるトランスポータブル変数ハイブリッドゲームを以下に述べる。
【0049】
ネットワーク接続されるトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム
本発明の多くの実施形態に係るトランスポータブル変数ハイブリッドゲームは、遠隔の場所からサービスを引き出す又は他のトランスポータブル変数ハイブリッドゲームと通信するためにネットワーク接続されている状態でローカルに動作することができる。多くの実施形態では、トランスポータブル変数モジュールを用いるトランスポータブル変数ハイブリッドゲームに関連する動作を複数のデバイスにわたって行うことができる。これらの複数のデバイスは、例えば(これに限定されないが)RWE及びGWEが複数の広く分散したESEコントローラ又はクライアントにインターネットを介して結合されるクラウドの中の大規模集中型サーバである場合のように、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームが仮想化されたスペースの中にあるシステムとして実行されるように単一のサーバ又は複数のサーバを用いて実装することができる。
【0050】
多くの実施形態では、RWEサーバは、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのRWEの或る機能を行うことができる。或る実施形態では、RWEサーバは、ギャンブリングゲームに関するランダムな結果(限定はされないが勝/敗結果など)を生成できる集中型オッズエンジンを含み、これにより、RWEのその機能がトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム内でローカルに行われる必要性をなくす。RWEサーバは、1つ又は複数のネットワーク化されるトランスポータブル変数ハイブリッドゲームが必要とすることがある種々の配当率に関するランダムな結果を生成するために、多数の同時実行又は疑似同時実行を行うことができる。或る実施形態では、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのRWEは、(これらに限定されないが)ギャンブリングテーブルLnテーブル、ギャンブリングゲームに関するプレイの最高速度、ギャンブリングゲームの金種、又はトランスポータブル変数ハイブリッドゲームのオペレータによって提供される任意のプロモーションRWCを含む情報をRWEサーバに送信することができる。特定の実施形態では、RWEサーバは、(これらに限定されないが)ギャンブリングゲームで用いられるRWC、プレーヤプロフィール情報、又はプレーヤに関連するプレイアクティビティ及びプロフィールを含む情報をトランスポータブル変数ハイブリッドゲームのRWEに送信することができる。
【0051】
いくつかの実施形態では、GWEサーバは、種々のトランスポータブル変数ハイブリッドゲームにわたってGWEの機能を行うことができる。これらの機能は、(これらに限定されないが)ゲームの選択グループに対するハイスコアを監視するための方法を提供すること、ゲームプレイ層間の相互作用をコーディネートすること、ゲームのグループを直接対決トーナメントに加わらせるためにリンクすること、及びトーナメントマネージャとして作用することを含むことができる。
【0052】
種々の実施形態では、プレーヤプロフィール情報の管理は、GWEサーバとは別個のGWEパトロン管理サーバによって行うことができる。GWEパトロン管理サーバは、(これらに限定されないが)制御されたエンティティ(娯楽ゲームのゲームプレイでプレーヤによって用いられるキャラクタなど)、ゲームスコア、要素、特定のプレーヤに関連するRWC及びGWCに関するデータ、及びトーナメントの予約を管理するデータを含む、プレーヤプロフィールに関係した情報を管理することができる。GWEパトロン管理サーバはGWEサーバとは別に説明されるが、或る実施形態では、GWEサーバはまた、GWEパトロン管理サーバの機能を行うことができる。或る実施形態では、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのGWEは、(これらに限定されないが)要素、ゲームで用いられるGWC及びRWC、プレーヤプロフィール情報、プレーヤに関するプレイアクティビティ及びプロフィール情報、並びにトランスポータブル変数ハイブリッドゲームのギャンブリングゲームと娯楽ゲームとの間の同期情報又は他の態様を含む情報をGWパトロン管理サーバに送信することができる。特定の実施形態では、GWパトロン管理サーバは、(これらに限定されないが)娯楽ゲームのタイトル及び種類、トーナメント情報、テーブルLn−GWCテーブル、特別提供品(special offers)、キャラクタ又はプロフィール設定、及びトランスポータブル変数ハイブリッドゲームのギャンブリングゲームと娯楽ゲームとの間の同期情報又は他の態様を含む情報をトランスポータブル変数ハイブリッドゲームのGWEに送信することができる。
【0053】
多くの実施形態では、ESEサーバは、プレーヤが互いに直接競う及び他のプレーヤと相互作用することができる環境を提供することによって、ESEサーバに接続されるESEのネットワーク上で動作する直接対決プレイを管理するためのホストを提供する。ESEサーバはGWEサーバとは別に説明されるが、或る実施形態では、GWEサーバはESEサーバの機能も行う。
【0054】
いくつかの実施形態では、トランスポータブル変数サーバは、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームと接続することができ、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのアクティビティをコーディネートするためにトランスポータブル変数モジュールを実装することができる。トランスポータブル変数モジュールは、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのゲームプレイセッションの過程を通じた要素のペイアウトのための要素の賭け及び要素とRWCとの間の関係性をコーディネートするためにトランスポータブル変数サーバの一部として実行することができる。
【0055】
本発明の多くの実施形態に係るトランスポータブル変数ハイブリッドゲームを実装するためにネットワークで接続されるサーバは、トランスポータブル変数ハイブリッドゲーム内で使用されるサービスを提供するために互いに通信することができる。いくつかの実施形態では、RWEサーバはGWEサーバと通信することができる。RWEサーバは、(これらに限定されないが)RWE内でパラレルに実行する種々の同時又は疑似同時オッズエンジンを、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームシステム要件を達成するように構成する用途、システムパフォーマンスを追跡するためのランダムな実行ラン(executions run)及び結果などのRWEパフォーマンスのメトリクスを判定する用途、監査を行う用途、オペレータレポートを提供する用途、及びGWE内で動作する機能の使用の結果であるランダムなランの勝/敗結果を要求する用途(限定ではないが賞の自動抽選がESEパフォーマンスの関数である場合など)を含む特定用途に適する任意のタイプの情報を通信するためにGWEサーバと通信することができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、GWEサーバはESEサーバと通信することができる。GWEサーバは、(これらに限定されないが)トランスポータブル変数ハイブリッドゲームトーナメントの管理などのGWEサーバによるESEサーバの管理を含む特定用途に適する任意のタイプの情報を通信するためにESEサーバと通信することができる。通常は、通常の構成での実際のトーナメントプレイはESEサーバによって管理されるため、GWE(トランスポータブル変数ハイブリッドゲーム内で又はGWEサーバ上で実行するGWEなど)は、自身と残りのトーナメントとの間の関係性を認識しない。したがって、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームトーナメントの管理は、(これらに限定されないが)トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのオペレータによってコーディネートされ得るシステムプログラミングに従ってトーナメントを行うこと、トーナメントへの特定のプレーヤの参戦を可能にすること、トーナメントにおけるプレーヤの数及びトーナメントの状態(限定はされないが、生き残っているプレーヤの数、ゲーム内でのプレーヤの状態、トーナメントでの残り時間など)を通信すること、ゲームに含まれるESEの状態を通信すること、トーナメント内のそのプレーヤのパフォーマンスを通信すること、トーナメントにおける種々のメンバーのスコアを通信すること、及びトーナメントにおけるGWEをそれらのそれぞれのESEと接続するために同期リンクを提供することなどのタスクを含むことができる。
【0057】
いくつかの実施形態では、GWEサーバは、GWパトロンサーバと通信することができる。GWEサーバは、マーケティングインテリジェンスの目的で、並びに二次抽選賞、トーナメント賞、要素、RWC、及びGWCをプレーヤプロフィールにロギングする目的で、(これらに限定されないが)トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのオペレータによって行われるシステムプログラミングに従ってトーナメントを構成するための情報、プレーヤのプレーヤプロフィールを種々の形態のゲームプレイに参加する彼らの能力とリンクするのに必要なデータの交換(限定はされないがプレーヤがプレイしているゲームにおけるGWEサーバ又はGWEによって設定されるプレイの難しさなど)、プレーヤの特徴(限定はされないがトーナメントスクリーニングに用いられるプレーヤのゲーミング手腕又は他のメトリクスなど)の関数としてのトーナメントに参加するプレーヤの能力を判定すること、GWE及びESEパフォーマンスに含まれるゲームをプレーヤのプレーヤプロフィールに記録される場合の特定のトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム上のプレーヤの好みに合うように構成すること、プレーヤのプレイ及びギャンブリングパフォーマンスを判定すること、を含む特定用途に適する任意のタイプの情報を通信するために、GWパトロンサーバと通信することができる。
【0058】
多くの実施形態では、種々のアルゴリズム及び機能が実行される実際の場所は、デバイス(RWE、GWE、ESE)に格納されたゲームに、サーバ(RWEサーバ、GWEサーバ、又はESEサーバ)上に、又はこの両方の組み合わせに存在してもよい。特定の実施形態では、RWEサーバ、GWEサーバ、GWパトロンサーバ、又はESEサーバの或る機能は、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームと共にローカルに格納されるローカルRWE、GWE、又はESE上で動作してもよい。或る実施形態では、サーバは、複数のサーバを含むサーバシステムであり、この場合、ソフトウェアは1つ又は複数の物理的デバイス上で実行されてもよい。同様に、特定の実施形態では、複数のサーバが単一の物理的デバイス上で組み合わされてもよい。
【0059】
本発明の多くの実施形態に係るトランスポータブル変数ハイブリッドゲームは、遠隔サーバと種々の構成でネットワーク化することができる。本発明の一実施形態に係るネットワーク化されるトランスポータブル変数ハイブリッドゲームが
図2に示される。ネットワーク化されるトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム212は、RWEサーバ202、GWパトロン管理サーバ204、GWEサーバ206、ESEサーバ208、及びトランスポータブル変数サーバ214と(これに限定されないが)インターネットなどのネットワーク210で接続される。ネットワーク化されるトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム212と共にネットワーク化されるサーバはまた、ネットワーク化されるトランスポータブル変数ハイブリッドゲームのコンポーネントのそれぞれと及びネットワーク化されるトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム212と通信する他のサーバ間で通信することができる。
【0060】
種々の実施形態では、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームは、パーソナルコンピュータ216、ゲーミングコンソール218、キャビネット220に収納されたカジノゲーム、若しくはタブレットコンピュータ又はスマートフォンなどのモバイル装置222を含む様々な装置上にすべて又は一部を実装してもよい。
【0061】
種々のネットワーク化されるトランスポータブル変数ハイブリッドゲームを前述したが、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームは、本発明の実施形態に係る特定用途の要件に合う任意の構成でネットワーク化することができる。トランスポータブル変数モジュールを以下に述べる。
【0062】
トランスポータブル変数モジュール
本発明の多くの実施形態に係るトランスポータブル変数モジュールは、実世界クレジットと娯楽ゲームにおいて蓄積される要素との間の関係性、及び娯楽ゲームの要素のペイアウトを稼ぐためにギャンブリングゲームでどのようにして要素が賭けられるかを管理するためにGWEによって用いることができる。これは、(必ずしもそうとは限らないが)結果的に要素のペイアウトをもたらすことができるRWCのペイアウトを稼ぐためにギャンブリングゲームでRWCを賭けることとは異なることがある(又は或る実施形態では併せて用いることができる)。それにより、或る実施形態では、RWEによって実行されるチャンスのゲームからの要素のペイアウトを稼ぐことは、RWCへの又はRWCからの要素のどのような交換も必要としない。
【0063】
いくつかの実施形態では、RWCは、娯楽ゲームのゲームプレイで用いられる要素を生成するためにトランスポータブル変数ハイブリッドゲームに提供される。RWCは、変換関数に基づいて適切な量の要素に変換される。変換関数は、EEへのRWCの変換率を判定する。変換関数は、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのオペレータによって又は或る基準に従って動的に設定される場合のEEへのRWCの変換率を判定することができる。この基準によって変換関数はEEへのRWCの変換率を判定することができ、該基準は、(限定はされないが)娯楽ゲームの変数の組、オペレータによって又はトランスポータブル変数ハイブリッドゲームのプレーヤのプレイに関する情報から判定される場合の変換関数の設定を含む、トランスポータブル変数モジュールによって確かめられる任意の基準を含むことができる。限定はされないがEEへのRWCの変換率、変換率を判定するのに用いられる因子(入力変数の値など)を含む変換関数の状態を変換関数状態として保存することができる。変換関数状態は、RWCへのEEの変換を容易にするために逆変換関数によって用いることができる。本発明の実施形態に係る変換関数を用いてRWCを要素に変換するプロセスのフローチャートが
図3に示される。プロセス300は、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのゲームプレイにコミットされるRWCを検出すること(302)を含む。変換関数は、娯楽ゲームのゲームプレイで用いることができる要素へのRWCの変換率を判定する(304)のに用いることができる。変換関数が求められると、コミットされたRWCから要素を生成する(306)ことができる。限定はされないが逆関数による使用などの将来の使用のためにトランスポータブル変数ハイブリッドゲームによって変換関数状態をデータベースに保存する(308)ことができる。本発明の実施形態に係る
図3に示されるプロセスにおける要素へのRWCの変換を示す概念図が
図4に示される。概念図は、RWC404が、関数410を用いて娯楽ゲームの変数の組404及びオペレータ414からの入力などの因子に基づいて限定はされないがEE408などの要素に変換されるべきトランスポータブル変数ハイブリッドゲームプレイにコミットされることを示す。関数状態406は、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームによる将来の使用のために保存することができる。
【0064】
多くの実施形態では、トランスポータブル変数モジュールは、ギャンブリングゲームのRWEによって実行される場合の娯楽ゲームで用いられる要素の賭けを管理する。トランスポータブル変数モジュールはまた、要素とRWCとの間の関係性を管理することができ、それにより、RWC値を娯楽ゲームのゲームプレイで用いることができる要素に帰属させる。トランスポータブル変数モジュールは、娯楽ゲームのプレーヤの上手な実行に基づいて、ギャンブリングゲームの要素の賭けをトリガするRWEによって実行されるギャンブリングゲームに娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生を通信することによって、要素の賭けを管理することができる。娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生は、所持する要素を賭けるプレーヤを伴う娯楽ゲームのゲームプレイに関連するトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム内のあらゆるタイプの発生とすることができる。娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生の例は、プレーヤによって行われるゲームプレイでのプレーヤアクション(プレーヤのCEが娯楽ゲームで市場に入ることなど)又はプレーヤに依然として影響を及ぼすプレーヤによって行われないゲームプレイでのアクション(プレーヤのCEが入る待ち伏せなど)を含むことができる(がこれに限定されない)。娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生は、トランスポータブル変数娯楽ゲームのオペレータ又はトランスポータブル変数ハイブリッドゲームのプレーヤが定義することができる。
【0065】
種々の実施形態では、トランスポータブル変数モジュールは、RWEによって実行される要素の賭けからなされた要素のペイアウトに関する情報を受信する。トランスポータブル変数モジュールは、ペイアウト(限定はされないがペイアウトにおけるあらゆる稼いだ要素を適切なプレーヤに帰属させることなど)に基づいて要素を再割り当てするためにGWEと共に作用することができる。加えて、換金することができる要素に関するRWCの値はまた、トランスポータブル変数モジュールで計算する、プレーヤに関連するユーザインターフェースにおいて提示する、又は利用可能な要素をプレーヤに関するRWCに変換するのに用いることができる。
【0066】
多くの実施形態では、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームは、ファーストパーソンシューター娯楽ゲームのゲームプレイテーマを組み込むことができる。プレーヤは、トランスポータブル変数モジュールを用いて関連する100個の要素(限定ではないが100個の弾丸など)に変換することができる100単位のRWCをコミットすることによってゲームプレイセッションを開始することができる。娯楽ゲームのゲームプレイは、次いで、要素の使用を始めることができ、この場合、要素が消費されるたびに(限定はされないが弾丸が発射されるたびになど)、ギャンブリングゲームによって要素(限定はされないが弾丸など)の賭けが実行され、結果的に娯楽ゲームの要素のペイアウトが直接もたらされる。これは、要素の消費が、娯楽ゲームの要素に再変換して戻されるRWCのペイアウトで賭けられることになる要素から変換されるRWCのギャンブリングイベントをトリガする他の方法とは対照的である。要素は、最終的には、要素がトランスポータブル変数ハイブリッドゲームから換金されるときにRWCに変換することができる。
【0067】
本発明の実施形態に係るトランスポータブル変数モジュールを用いて要素を賭けるプロセスの流れ図が
図5に示される。プロセス500は、トランスポータブル変数モジュールが娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生に関して娯楽ゲームを監視することを含む(502)。娯楽ゲームプレイギャンブリングイベントの発生は、RWEに通信することができる(504)。通信は、賭け条件及びギャンブリングゲームで賭けられる要素の量を含むことができる。トランスポータブル変数モジュールは、賭けからの要素のペイアウトに関する情報を受信し、稼いだ要素をペイアウトを考慮して適切なプレーヤと関連付けることができる(506)。トランスポータブル変数モジュールはまた、プレーヤに関連する要素に基づいてRWCの換金価格を判定することができる(508)。このRWCの換金価格は、ユーザインターフェースで提示することができ、又は、プレーヤに関連する要素に基づいてRWCの換金をもたらす際にトランスポータブル変数ハイブリッドゲームによって用いることができる。本発明の実施形態に係る要素を賭けるプロセスを例証する概念図が
図6に示される。概念図は、どのようにしてプレーヤ602のCE604が娯楽ゲームを実行する際にEE606を消費することができるかを示す。ゲームプレイギャンブリングイベントの発生は、RWE610を用いてギャンブリングゲームによって実行される場合の要素の賭け612をトリガするギャンブリングイベント(限定はされないがAEの利用など)において検出することができる。賭け612からのEE608のペイアウトは、プレーヤのCE604が使用できる要素606の供給に追加することができる。また、ペイアウトにおける稼いだ要素からのGWCの変換価格を判定するために、稼いだ要素618の換金価格が、逆関数616を用いてプレーヤに表示される。
【0068】
いくつかの実施形態では、稼いだ要素の換金価格は、娯楽ゲームにおけるプレーヤに関連する要素とGWE換金価格との間の関係性を定義する逆関数を用いて判定することができる。逆関数は、(限定はされないが)GWEを娯楽ゲームに関する要素に変換した関数の以前の関数状態、トランスポータブル変数ハイブリッドゲームのオペレータからの入力、及び/又は娯楽ゲームの変数の組を含む関係性を判定する際にあらゆる変数を用いることができる。或る実施形態では、逆関数は、以前の関数によって用いられるのと同じ交換率で要素をRWCに変換するのに以前の関数状態を用いることができる。以前の関数状態は、トランスポータブル変数モジュールによってアクセス可能なデータベースに記憶する及びデータベースから検索することができる。本発明の実施形態に係る以前の関数状態を考慮する逆関数を用いて要素からの実世界クレジットの換金価格を判定するプロセスの流れ図が
図7に示される。プロセス700は、以前の関数の状態を用いて逆変換関数を求めること(702)を含む。変換されるべき要素を、評価し(704)、次いで逆変換関数を用いて変換する(706)ことができる。本発明の実施形態に係る
図7のプロセスを例証する概念図が
図8に示される。図は、逆関数810がEE802をプレーヤ806に関するRWC808に変換する際に記憶している以前の関数状態804を考慮できることを示す。同様に、本発明の実施形態に係るトランスポータブル変数ハイブリッドゲームの変数の組を考慮する逆関数を用いて要素からの実世界クレジットの換金価格を判定するプロセスの流れ図が
図9に示される。プロセス900は、娯楽ゲームの変数の組及びオペレータからの入力(限定はされないが、RWCへの要素の変換を判定するアルゴリズムで娯楽ゲームの変数の組の値が用いられる設定を提供することなど)を用いて逆変換関数を求めること(902)を含む。変換されるべき要素を、評価し(904)、次いで逆変換関数を用いて変換する(906)ことができる。本発明の実施形態に係る
図9のプロセスを示す概念図が
図10に示される。図は、逆関数1004がEE1002をプレーヤ1006に関するRWC1008に変換する際に娯楽ゲームの変数の組1012及びオペレータ1010からの入力を考慮できることを示す。
【0069】
トランスポータブル変数モジュールの種々の構成を前述したが、トランスポータブル変数モジュールは、本発明の実施形態に係る特定用途の要件に合う種々の方法で要素の賭け、及びRWCと要素との間の関係性を管理するように構成することができる。或る実施形態では、トランスポータブル変数モジュールは、RWEと要素との間の関係性を管理するのに異なる関数及び逆関数を用いることができ、又はギャンブリングゲームの要素の賭けが行われる異なる変数を用いることができる。トランスポータブル変数ハイブリッドゲームにおいて実装できる処理装置の説明を以下に述べる。
【0070】
処理装置
種々の処理装置のいずれも本発明の実施形態に係るトランスポータブル変数ハイブリッドゲームの種々のコンポーネントをホストすることができる。いくつかの実施形態では、これらの処理装置は、タブレットコンピュータ又はスマートフォン、カジノゲーミング機、ゲーミングコンソール、パーソナルコンピュータ、計算装置、及び/又はコントローラなどの汎用コンピュータを含むことができるがこれらに限定されない。本発明の一実施形態に係るトランスポータブル変数ハイブリッドゲームを実装するように構成される処理装置が
図11に示される。処理装置1100において、プロセッサ1104は、バス1128によってメモリ1106に結合される。プロセッサ1104はまた、システムバス1128を通じてI/Oバス1126を通してストレージコントローラ1118を通じてプロセッサで実行可能な命令1112及びデータ1110を記憶する記憶装置1108などの一時的でないプロセッサ可読記憶媒体に結合される。プロセッサ1104はまた、プロセッサを本明細書に記載の他の処理装置並びにネットワークに接続するのに用いられてもよい1つ又は複数のインターフェースに結合される。プロセッサ1104はまた、キーボード、キーパッド、フットパッド、タッチスクリーン、及び/又はトラックボールを含むがこれらに限定されない触覚装置、並びにユーザが処理装置と対話するときにユーザからの入力を受信するのに処理装置が使用してもよい音声入力装置、モーションセンサ、及びモーション取り込み装置などの非接触装置といったユーザ入力装置1114にバスを介して結合される。プロセッサ1104は、システムバス1128を通じてI/Oバス1126を通して入力コントローラ1120を通じてこれらのユーザ入力装置1114に接続される。プロセッサ1104はまた、ユーザが処理装置と対話するときにユーザが知覚できる出力を生成するために処理装置が使用する(これらに限定されないが)視覚出力装置、音声出力装置、及び/又は触覚出力装置などのユーザ出力装置1116にバスを介して結合される。いくつかの実施形態では、プロセッサは、(これらに限定されないが)ディスプレイ画面、ライトパネル、及び/又は照光表示器などの視覚出力装置に結合される。多くの実施形態では、プロセッサは、(これらに限定されないが)スピーカ及び/又は音声増幅器などの音声出力装置に結合される。多くの実施形態では、プロセッサは、振動機及び/又はマニピュレータのような触覚出力装置に結合される。プロセッサは、システムバス1128からI/Oバス1126を通して出力コントローラ1122を通じて出力装置に接続される。プロセッサ1104はまた、システムバス1128からI/Oバス1126を通して通信コントローラ1124を通じて通信インターフェース1102に接続することができる。
【0071】
種々の実施形態では、プロセッサは、命令及びデータを記憶装置からメモリにロードし、命令を実行し、本明細書に記載のゲーミングシステムのコンポーネントの種々の態様及び特徴を実施するようにデータで動作する。プロセッサは、本明細書に記載のプレーヤ、カジノオペレータ、及び/又はオーナーのためのユーザインターフェースをもたらす及び動作させるために命令及びデータに従ってユーザ入力装置及びユーザ出力装置を使用する。
【0072】
処理装置は、プロセッサと、ハードウェアコンポーネントによって記憶及び実行される命令から構成されるものとして本明細書で説明されるが、処理装置は、多くの実施形態に係るハードウェアコンポーネントのみで構成することができる。加えて、記憶装置はバスを通じてプロセッサに結合されるものとして説明されるが、記憶装置は、これらに限定されないがUSBメモリデバイス、光学CD ROM、テープ及びディスクなどの磁気媒体といったリムーバブルメディアを含むことができることを処理装置の当業者は理解するであろう。また、記憶装置は、インターフェースのうちの1つを通じて又はネットワークを経由してアクセスすることができる。さらに、ユーザ入力装置又はユーザ出力装置のいずれかをインターフェースのうちの1つを介して又はネットワークを経由してプロセッサに結合することができる。加えて、単一のプロセッサが説明されるが、プロセッサは、コントローラ又は他の計算装置又は別個のコンピュータとすることができるだけでなく、複数のプロセッサ又は計算装置で構成できることを当業者は理解するであろう。
【0073】
多くの実施形態では、本明細書に記載のRWE、GWE、又はESEのいずれも、専用にされた状態、共有された状態、又はそれらの任意の組み合わせで配信される状態のいずれであろうとも、複数の処理装置上に実装することができ、又は、単一の処理装置上に実装されてもよい。加えて、本明細書に記載の要素管理プロセスの或る態様及び特徴は、RWE、GWE、又はESEに帰属しているが、これらの態様及び特徴は、特徴又は態様のいずれかが本発明の精神から逸脱することなくトランスポータブル変数ハイブリッドゲーム内のRWE、GWE、ESEのいずれかによって行われ得るハイブリッド形態で実装されてもよい。
【0074】
上記の説明は本発明の多くの特定の実施形態を含むが、これらは本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではなく、むしろその1つの実施形態の例として解釈されるべきである。したがって、本発明は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、具体的に説明された実施形態以外の実施形態で実施できることが理解される。したがって、本発明の実施形態は、あらゆる点で限定となるのではなく例証となると考えられるべきである。
【国際調査報告】