(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-507966(P2015-507966A)
(43)【公表日】2015年3月16日
(54)【発明の名称】髄内釘の縫合糸による遠位固定
(51)【国際特許分類】
A61B 17/58 20060101AFI20150217BHJP
A61B 17/16 20060101ALI20150217BHJP
A61B 17/72 20060101ALI20150217BHJP
【FI】
A61B17/58
A61B17/16
A61B17/58 315
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-556573(P2014-556573)
(86)(22)【出願日】2013年1月30日
(85)【翻訳文提出日】2014年9月16日
(86)【国際出願番号】US2013023756
(87)【国際公開番号】WO2013119434
(87)【国際公開日】20130815
(31)【優先権主張番号】61/597,352
(32)【優先日】2012年2月10日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】513164565
【氏名又は名称】シンセス・ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】Synthes GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ボウデュバン・ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】バーキ・パトリック
(72)【発明者】
【氏名】ナルディーニ・レト
【テーマコード(参考)】
4C160
【Fターム(参考)】
4C160LL08
4C160LL43
4C160LL59
(57)【要約】
髄内釘を骨に固定するシステムは、髄内釘のチャネルに挿通されるようにサイズ決め及び成形され、かつ、髄内釘の固定穴を通過することを防止するように寸法決めされた第1のプレートと、骨に穿孔された穴の外側の一部に沿って位置付けられるようにサイズ決め及び成形され、かつ、骨に穿孔された穴を通過することを防止するように寸法決めされた第2のプレートとを、第1及び第2のプレートに結合可能であり、かつ、髄内釘のチャネルを通って摺動可能であり、チャネルの内側から髄内釘が挿入された骨の外側まで該固定穴を通って延在するコネクタとともに含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
髄内釘を骨に固定するシステムであって、
髄内釘のチャネルに挿通されるようにサイズ決め及び成形され、該髄内釘の固定穴を通過することを防止するように寸法決めされた第1のプレートと、
該骨に穿孔された穴の外側の一部に沿って位置付けられるようにサイズ決め及び成形され、該骨に穿孔された該穴を通過することを防止するように寸法決めされた第2のプレートと、
該第1及び第2のプレートに結合可能であり、かつ、該髄内釘の該チャネルを通って摺動可能であり、該チャネルの内側から該髄内釘が挿入された骨の外側まで該固定穴を通って延在するコネクタと、を備えるシステム。
【請求項2】
前記第1のプレートは、前記固定穴に対して横方向であるとき、前記第1のプレートが前記髄内釘の固定穴を通過することを防止するように選択された寸法を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記第2のプレートは、前記固定穴と位置合わせして前記骨に穿孔された穴の外側の一部に沿って位置付けられるようにサイズ決め及び成形され、前記第2のプレートは、前記第2のプレートを前記コネクタに結合する接続部分を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記コネクタは、糸状であり、前記第1及び第2のプレートのそれぞれは、少なくとも第1の開口部を有し、該第1の開口部を通って前記コネクタが前記第1及び第2のプレートをつなぐように位置付けられる、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
初期の構成では、前記コネクタは、前記第1のプレートに結合され、かつ、前記第2のプレートに結合可能である、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記固定穴と位置合わせして前記骨に前記穴を穿孔するために前記髄内釘の前記チャネルへ挿通されるようにサイズ決め及び成形された可撓性ドリルを更に備え、該可撓性ドリルは、近位端から骨穿孔用遠位端まで延在し、該近位端は、前記第1のプレートを該近位端に結合する前記コネクタを受容する結合要素を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記コネクタは、糸状であり、前記結合要素は、前記第1のプレートが前記コネクタに結合されるときに前記第1のプレートと閉ループを形成するために前記コネクタを前記結合要素に通すことを可能にするようにサイズ決め及び成形された、アイレットである、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記可撓性ドリルは、ニチノール、ゴムメタル、チタン、ばね鋼、マグネシウム、及びPEEKの1つを含むか、又は、その任意の組み合わせである、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記髄内釘の前記チャネルへ挿通されるようにサイズ決め及び成形されたドリルガイドを更に備え、該ドリルガイドは、該ドリルガイドを通って長手方向に延在するルーメンと、該ルーメンと連通して該ドリルガイドを通って横方向に延在するスロットと、を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
前記ドリルガイドの前記ルーメンは、傾斜面を含み、該傾斜面は、前記ルーメンに遠位に挿通されたドリルが該傾斜面と接触して前記スロットを通って横方向に案内されるように、前記スロットに対向する、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
前記ドリルガイドは、前記スロットが前記髄内釘の前記固定穴と位置合わせされるように前記髄内釘の近位端に結合可能な近位端部材を含む、請求項9に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
髄内釘は、長骨の骨折部を固定するために長骨の骨髄管に挿入され、かつ、釘を骨に固定するために髄内釘の遠位及び近位部分を通って横方向に延在する固定穴を含む場合がある。挿入中、照準アームが、骨の内側にあり外科医には見えない近位及び遠位固定穴の位置を特定しやすいように髄内釘の近位端に装着される場合がある。しかしながら、骨髄管の生来の湾曲の為に、髄内釘が、挿入時に曲がり、遠位固定穴が移動して、照準アームの対応する穴と位置ずれとなる場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
本発明は、髄内釘を骨に固定するシステムであって、髄内釘のチャネルに挿通されるようにサイズ決め及び成形され、髄内釘の固定穴を通過することを防止するように寸法決めされた第1のプレートと、骨に穿孔された穴の外側の一部に沿って位置付けられるようにサイズ決め及び成形され、骨に穿孔された穴を通過することを防止するように寸法決めされた第2のプレートと、第1及び第2のプレートに結合可能であり、かつ、髄内釘のチャネルを通って摺動可能であり、チャネルの内側から髄内釘が挿入された骨の外側まで固定穴を通って延在するコネクタと、を備える、システムを対象とする。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【
図1】本発明の例示的な実施形態によるシステムの側面図である。
【
図2】
図1のシステムの例示的な実施形態による、骨に挿入された髄内釘の一部の長手方向断面図である。
【
図3】
図1のシステムによる、髄内釘に挿通されたドリルの長手方向断面図である。
【
図4】
図1のシステムによる、髄内釘に挿通されたドリルガイド及びドリルの長手方向断面図である。
【
図5】
図4のドリルガイドの近位端の斜視図である。
【
図6】
図1のシステムによる、髄内釘の近位端の斜視図である。
【
図7】
図1のシステムによる、骨に穴を穿孔するドリルの長手方向断面図である。
【
図8】
図1のシステムによる、髄内釘のチャネル内に位置付けされた第1のプレートの長手方向断面図を示す。
【
図9】
図1のシステムによる、髄内釘を骨に固定する第1及び第2のプレートの長手方向断面図である。
【
図10】
図1のシステムによる、髄内釘を骨に固定するプレートの第2の組の長手方向断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
以下の説明及び添付図面を参照して、本発明が更に理解されるであろう。なお、図中、同様の要素は同じ参照符号により示されるものとする。本発明は、骨折部を治療するシステム、特に、髄内釘の固定を行うシステムに関する。本発明の例示的な実施形態では、髄内釘を骨に固定するために固定穴に通すことができる1対のプレート及びコネクタについて説明する。本明細書で使用するとき、「近位」及び「遠位」という用語は、装置のユーザーに向かう(近位)方向及びユーザーから離れる(遠位)方向を指すことを意図することに留意されたい。
【0005】
図1〜10に示すように、本発明の例示的な実施形態によるシステム100は、釘106の遠位固定穴108を通るコネクタ114を介して髄内釘106を骨112に固定する第1のプレート102と、第2のプレート104と、を含む。以下で更に詳細に説明するように、第1のプレート102は、骨の外側に位置付けされ、一方、第2のプレート104は、髄内釘内にあり、2つのプレート102、104は、遠位固定穴108の両側で固着され、かつ、コネクタ114を介して互いに固着され、コネクタ114は、骨112内の所望の位置にて髄内釘106を固定するために、骨112の遠位固定穴108及び対応する穴122を通る。システム100は、更に、釘106のチャネル118を通って遠位固定穴108までコネクタ114及び第1のプレート102を通し、かつ、遠位固定穴108と位置合わせして骨112に穴122を穿孔する可撓性ドリル116を含む。システム100は、可撓性ドリル116を案内して側方に延在する遠位固定穴108に通すドリルガイド124を含むこともできる。
【0006】
図2に示すように、髄内釘106は、骨112の骨折部113を固定するために骨112の髄管に挿入されるようにサイズ決め及び成形される。チャネル118は、髄内釘106の長手方向軸線Lに沿って髄内釘106を通って延在し、遠位固定穴108は、チャネル118の内側120から釘106の外側126まで髄内釘106の遠位部分の壁部110を通って横方向に延在する。遠位固定穴108の中心軸線Cは、固定穴108が髄内釘106の遠位端の方に壁部110の内側120から外側126に延在するように髄内釘106の長手方向軸線Lに対して鋭角で壁部110を通って延在することができる。例示的な実施形態では単一の遠位固定穴108について記載しているが、髄内釘106は、複数の遠位固定穴108を含むことができることが、当業者により理解されるであろう。髄内釘106が複数の遠位固定穴108を含む場合、固定穴108のそれぞれは、釘106の周りにかつ釘106に沿ってさまざまな位置で壁部110を通って延在することができる。例示的な実施形態では髄内釘の遠位固定のシステム100について記載しているが、本発明のシステムは、近位固定穴を介して髄内釘を骨に固定するために使用されてもよいことも、当業者により理解されるであろう。
【0007】
図7〜10に示すように、第1及び第2のプレート102、104は、第1の配向では、髄内釘106のチャネル118に挿通することができるが、第2の配向では(固定穴108に対して横に配向されたとき)、プレート102、104は、固定穴108の縁部に接触して該固定穴を通過することを防止するようにサイズ決め及び成形される。第1及び第2のプレート102、104は、それぞれ、第1の開口部128、132と、それぞれボタンと同様にそれを通って延在する第2の開口部130、134と、を含む。第1及び第2のプレート102、104の第1及び第2の開口部128、130、132、134は、それにコネクタ114を通すことを可能にするようにサイズ決め及び成形される。コネクタ114は、第1及び第2のプレート102、104を弾性的につなぐのに適切な任意のコネクタであってもよい。糸状コネクタ114は、例えば、縫合糸、全体が参考として本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2008/281355号に記載されている接合要素などの短尺化用接合要素(shortening joining element)、及び締結ワイヤなどの可撓性ワイヤを含む、第1及び第2のプレート102、104を互いに弾性的に接続するために適切な任意の要素であってもよいことが、当業者により認識されるであろう。以下で更に詳細に説明するが、第1及び第2のプレート102、104は、遠位固定穴108の両側に位置付けされ、かつ、髄内釘106を骨112に固定するためにコネクタ114を介して互いに連結される。
【0008】
図1に示すように、ドリル116は、近位端136から遠位端138まで長手方向に延在し、かつ、その長さに沿って可撓性を有する。近位端136は、糸及び針と同様に、コネクタ114を通すことができるように横方向に延在するアイレット140を含む。コネクタ114は、コネクタ114を第1のプレート102の第1及び第2の開口部128、130に通して、コネクタ114の端部を結びつける、かつ/又は結ぶことによってコネクタ114で閉ループを形成することにより第1のプレート102をアイレット140に連結するためにアイレット140に通される。遠位端138は、当業者により理解されると思われるように、骨112への穴122の穿孔を容易にするように構成されたドリル先端142を含む。ドリル116は、例えば、ニチノール、ゴムメタル及びPEEKなど、骨への穿孔に適切な様々な可撓性材料のいずれかで形成することができる。
【0009】
ドリルガイド124は、
図3〜6に示すように、近位端156から遠位端158まで延在するシャフト154を含み、シャフト154は、髄内釘106のチャネル118へ挿通されるようにサイズ決め及び成形される。近位端156は、髄内釘106の近位端107と結合可能な端部部材160を含む。ドリルガイド124は、ルーメン148の遠位端と連通してシャフト154を通って横方向に延在するスロット150とともに、シャフト154の長さの少なくとも一部及び端部部材160を通って延在するルーメン148を含む。ルーメン148は、ドリル116及び第1のプレート102をルーメン148を通って摺動させることを可能にするようにサイズ決め及び成形される。
【0010】
端部部材160及び髄内釘106の近位端107は、スロット150が遠位固定穴108と位置合わせされるように互いに結合可能である。例えば、端部部材160は、
図6に示すように、髄内釘106の近位端107の内面166に沿って、
図7に示すように、対応する凹部164と係合するためにその一部から径方向外方に延在する突出部162を含む。したがって、突出部162及び凹部164が互いに係合したとき、スロット154は、遠位固定穴108と位置合わせされる。それぞれ、端部部材160は2つ以上の突出部162を、髄内釘106は2つ以上の凹部164を含むことができることが当業者により理解されるであろう。シャフト154の長さは、端部部材160が髄内釘106の近位端107と結合されたとき、スロット150が遠位固定穴108と位置合わせされるように選択することができる。ルーメン148は、ドリル116をスロット150を通って摺動させたときにドリル116の遠位端138が傾斜面152に接触して横方向に案内されてスロット150から出るようにスロット150に実質的に対向する傾斜面152を含む。したがって、端部部材160は、シャフト154がチャネル118に挿入され、ドリル116を遠位固定穴108を通って案内するためにスロット150が遠位固定穴108と位置合わせされるようにチャネル118に位置付けられるように髄内釘106に結合される。
【0011】
システム100を使用する例示的な外科的手技に従って、髄内釘106は、
図2に示すように、骨112の骨折部を固定するために骨112の骨髄管に沿って挿入される。コネクタ114は、ドリル116のアイレット140に通され、第1のプレート102の第1及び第2の開口部128、130に挿通して、
図1に示すように、閉ループを形成するために結ぶことができる。しかしながら、第1のプレート102をドリル140に接続する他の方法も可能であることが、当業者には明らかであろう。例えば、コネクタ114を前もって配置するか、又は、アイレット140に前もって接続することができる。ドリルガイド124のシャフト154が、チャネル118に挿入され、端部部材160が、スロット150が遠位固定穴108と位置合わせされるように髄内釘106の近位端107と結合される。その後、コネクタ114及び第1のプレート102がドリル116に組み付けられた状態で、
図3及び4に示すように、ドリル116が、ドリルガイド124のルーメン148に挿通される。ドリル116は、遠位端138が傾斜面152と接触するまでルーメン148に沿って摺動され、横方向に偏向して、位置合わせされている遠位固定穴108から出る。遠位端138が固定穴108を通るとき、ドリルは、ドリル先端142が遠位固定穴108と位置合わせして骨112に穴122を穿孔するように回転する。ドリル116は、第1のプレート108が
図8に示すように遠位固定穴108を取り囲む壁部110の内側120に接触するまで、
図7に示すように骨112の外側146まで通される。
【0012】
その後、ドリルガイド124が、髄内釘106から除去され、2つの結ばれていない端部142、144を形成するためにコネクタ114を切断することにより第1のプレート102からドリル116が分離され、その後、2つの結ばれていない端部142、144は、第2のプレート104を骨112の外側146に連結するために使用される。特に、第1の結ばれていない端部142は、第2のプレート104の第1の開口部132に通され、第2の結ばれていない端部144は、第2のプレート104の第2の開口部134に通される。その後、2つの結ばれていない端部142、144は、結びつけられ/結ばれ、張力がコネクタ114に印加されて、第2のプレート104が穴122を取り囲む骨112の外側146に固着される。したがって、
図9に示すように、第1及び第2のプレート102、104は、髄内釘106が骨112に固定されるようにチャネル118の内側120から骨112の外側146までコネクタ114を介して互いに連結される。前述の工程は、
図10に示すように、髄内釘106の任意の付加的な固定穴108’を介して骨112に髄内釘106を固定するために付加的なプレート102’、104’、及びコネクタ114’を使用して繰り返すことができる。
【0013】
本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明の構成及び方法に対して様々な修正及び変形を加えることができることは当業者には明らかであろう。したがって、本発明の改変及び変更が、付属する特許請求の範囲及びそれらの均等物の範囲に含まれるものであれば本発明はそれらを包含するものとする。
【0014】
〔実施の態様〕
(1) 髄内釘を骨に固定するシステムであって、
髄内釘のチャネルに挿通されるようにサイズ決め及び成形され、該髄内釘の固定穴を通過することを防止するように寸法決めされた第1のプレートと、
該骨に穿孔された穴の外側の一部に沿って位置付けられるようにサイズ決め及び成形され、該骨に穿孔された該穴を通過することを防止するように寸法決めされた第2のプレートと、
該第1及び第2のプレートに結合可能であり、かつ、該髄内釘の該チャネルを通って摺動可能であり、該チャネルの内側から該髄内釘が挿入された骨の外側まで該固定穴を通って延在するコネクタと、を備えるシステム。
(2) 前記第1のプレートは、前記固定穴に対して横方向であるとき、前記第1のプレートが前記髄内釘の固定穴を通過することを防止するように選択された寸法を有する、実施態様1に記載のシステム。
(3) 前記第2のプレートは、前記固定穴と位置合わせして前記骨に穿孔された穴の外側の一部に沿って位置付けられるようにサイズ決め及び成形され、前記第2のプレートは、前記第2のプレートを前記コネクタに結合する接続部分を含む、実施態様1に記載のシステム。
(4) 前記コネクタは、糸状であり、前記第1及び第2のプレートのそれぞれは、少なくとも第1の開口部を有し、該第1の開口部を通って前記コネクタが前記第1及び第2のプレートをつなぐように位置付けられる、実施態様1に記載のシステム。
(5) 初期の構成では、前記コネクタは、前記第1のプレートに結合され、かつ、前記第2のプレートに結合可能である、実施態様1に記載のシステム。
【0015】
(6) 前記固定穴と位置合わせして前記骨に前記穴を穿孔するために前記髄内釘の前記チャネルへ挿通されるようにサイズ決め及び成形された可撓性ドリルを更に備え、該可撓性ドリルは、近位端から骨穿孔用遠位端まで延在し、該近位端は、前記第1のプレートを該近位端に結合する前記コネクタを受容する結合要素を含む、実施態様1に記載のシステム。
(7) 前記コネクタは、糸状であり、前記結合要素は、前記第1のプレートが前記コネクタに結合されるときに前記第1のプレートと閉ループを形成するために前記コネクタを前記結合要素に通すことを可能にするようにサイズ決め及び成形された、アイレットである、実施態様6に記載のシステム。
(8) 前記可撓性ドリルは、ニチノール、ゴムメタル(gum metal)、チタン、ばね鋼(sprung steel)、マグネシウム、及びPEEKの1つを含むか、又は、その任意の組み合わせである、実施態様6に記載のシステム。
(9) 前記髄内釘の前記チャネルへ挿通されるようにサイズ決め及び成形されたドリルガイドを更に備え、該ドリルガイドは、該ドリルガイドを通って長手方向に延在するルーメンと、該ルーメンと連通して該ドリルガイドを通って横方向に延在するスロットと、を含む、実施態様1に記載のシステム。
(10) 前記ドリルガイドの前記ルーメンは、傾斜面を含み、該傾斜面は、前記ルーメンに遠位に挿通されたドリルが該傾斜面と接触して前記スロットを通って横方向に案内されるように、前記スロットに対向する、実施態様9に記載のシステム。
【0016】
(11) 前記ドリルガイドは、前記スロットが前記髄内釘の前記固定穴と位置合わせされるように前記髄内釘の近位端に結合可能な近位端部材を含む、実施態様9に記載のシステム。
【国際調査報告】