(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-507995(P2015-507995A)
(43)【公表日】2015年3月16日
(54)【発明の名称】個人の上肢の末端運動能力を評価する装置
(51)【国際特許分類】
A61B 5/22 20060101AFI20150217BHJP
【FI】
A61B5/22 Z
A61B5/22 F
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-558183(P2014-558183)
(86)(22)【出願日】2013年2月21日
(85)【翻訳文提出日】2014年10月9日
(86)【国際出願番号】FR2013050353
(87)【国際公開番号】WO2013124586
(87)【国際公開日】20130829
(31)【優先権主張番号】1251540
(32)【優先日】2012年2月21日
(33)【優先権主張国】FR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】514212870
【氏名又は名称】アソシアシオン アンスティテゥト ドゥ ミヨロジー
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100154162
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 浩輔
(72)【発明者】
【氏名】オグレル,ジャン−イヴ
(72)【発明者】
【氏名】セルヴェイス,ローラン
(72)【発明者】
【氏名】カナル,オーレリー
(72)【発明者】
【氏名】ヴォワァ,トマス
(57)【要約】
本発明は、個人の上肢の末端運動能力を評価する装置であって、上肢の全部又は一部に用いる主支持面1と、2つの押し部材2、3を備える測定手段であって、2つの押し部材2、3のそれぞれには、上記主面1の平面に対して平行であるとともに上記主面1の平面とは異なる平面内にある支持面20、30が設けられており、2つの押し部材2、3のそれぞれは、この支持面上に個人が加える力に関連する信号を生成することができる力センサーに接続される、測定手段と、この測定手段に接続される制御システムであって、各支持面に対する交互の押下の回数を計数することを可能にする制御システムとを備える、個人の上肢の末端運動能力を評価する装置に関する。本発明によれば、押し部材(又はキー)2、3は力センサーにねじ固定され、各力センサーは約0.01%の精度を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
個人の上肢の末端運動能力を評価する装置であって、
上肢の全部又は一部に用いる主支持面(1)と、
2つの押し部材(2、3)を備える測定手段であって、前記2つの押し部材(2、3)のそれぞれには、前記主支持面(1)の平面に対して平行であるとともに前記主支持面(1)の前記平面とは異なる平面内にある支持面(20、30)が設けられており、前記2つの押し部材(2、3)のそれぞれは、前記支持面上に前記個人が加える力に関連する信号を生成することができる力センサーに接続される、測定手段と、
前記測定手段に接続される制御システムであって、各支持面(20、30)に対する交互の押下の回数を計数することを可能にする、制御システムと、
を備え、
前記押し部材(2、3)は、前記力センサーにねじ固定され、前記主支持面(1)上の定位置を占め、該面上の適所に、実質的に前記上肢の長手方向に応じて位置合わせされることが意図されていること、及び、各力センサーは、約0.01%の精度を有することを特徴とする、個人の上肢の末端運動能力を評価する装置。
【請求項2】
各力センサーは、最小値が10gの大きさを有する調整可能な検出閾値を有することを特徴とする、請求項1に記載の個人の上肢の末端運動能力を評価する装置。
【請求項3】
前記制御システムは、前記センサーの少なくとも1つの感度閾値を調整する手段を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載の個人の上肢の末端運動能力を評価する装置。
【請求項4】
請求項3に記載の個人の上肢の末端運動能力を評価する装置であって、前記調整する手段は該装置に統合されることを特徴とする、請求項3に記載の個人の上肢の末端運動能力を評価する装置。
【請求項5】
測定値を記憶及び/又は処理する少なくとも1つの外部手段に前記測定値を送信する手段を備えることを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の個人の上肢の末端運動能力を評価する装置。
【請求項6】
前記主支持面(1)は、少なくとも1つの第1の部材(10)から構成されるとともに前記測定手段及び/又は前記制御システムを統合することができる平板状の支持体の一部であることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の個人の上肢の末端運動能力を評価する装置。
【請求項7】
前記平板状の支持体は、前記主支持面を増大させるように前記第1の部材(10)に並置させることができる第2の部材(20)を備えることを特徴とする、請求項6に記載の個人の上肢の末端運動能力を評価する装置。
【請求項8】
前記平板状の支持体(10、20)は、ポリエチレンフォーム等の、低密度を有する材料から構成されることを特徴とする、請求項6に記載の個人の上肢の末端運動能力を評価する装置。
【請求項9】
記録されたアクションの回数及び/又は最初の一連のアクションからの経過時間又は残時間を表示する手段(4)を更に備えることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の個人の上肢の末端運動能力を評価する装置。
【請求項10】
前記表示する手段(4)は前記支持体(10、20)に統合されることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の個人の上肢の末端運動能力を評価する装置。
【請求項11】
前記押し部材(2、3)の前記支持面(20、30)は、互いに等しいか又は互いと異なる高さに位置付けられることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の個人の上肢の末端運動能力を評価する装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人の上肢の運動能力を評価する分野に関する。
【0002】
本発明は、より詳細には、個人の力及び筋肉機能、特に個人の手首及び指の屈曲機能/伸展機能の運動能力に対する測定値を検出、測定、記憶及び処理することを伴う。
【0003】
筋肉機能を評価することは、ミオパシー、神経性疾患、リウマチ性疾患、外傷性疾患、年齢と関係があるサルコペニア等の、筋肉に影響を及ぼす疾患を診断する場合に特に興味深いものである。この評価により、処置又は介入の治療効果を評価することが可能になることが有利であり、上記で示した運動能力の測定は、そのような評価の最初の主要な一環である。
【背景技術】
【0004】
特許文献1において、個人の上肢の運動能力を評価する装置が開示されている。この装置は、溝が設けられているタブレットと、溝に沿って並進移動可能な、測定するモジュールと、それぞれが、タブレットの表面に対して異なる可変の高さの支持面を有し、また、ボタンを押す個人の力に相関した信号を生成することができる力センサーに接続される2つの押しボタン(キー)とを備え、制御システムが、測定を行うモジュールに更に接続されており、この制御システムは、キーのうちの各1つに対して個人が行うアクションのカウンターと、カウントダウンを可能にする内蔵されたプログラム可能なクロノメーターとを備える。
【0005】
この装置は、割り当てられている基本機能、すなわち、所与の時間量における、タブレットの表面を越えて延びているキーのうちの各1つに対する、個人の1本の指又は複数本の指によるはっきりとした押下の検出及び計数を果たす。換言すれば、この装置により、個人の手首及び手指の屈曲能力/伸展能力を評価することが可能になるとともに、経時にわたるこれらの運動の速さを測定することが可能になる。
【0006】
しかしながら、この装置には、特に神経筋障害を患っている個人が関与する場合、検出感度に欠ける。このような場合、装置は、この装置が検出するには筋力が弱すぎる可能性がある個人が行うあまりに弱い押下を検出することができない。
【0007】
この既知の装置の別の不利点は、各キーと、真下に配置された関連するセンサーとの接触にある。この接触は、各キーが重力によってセンサー上に支えられているという点で確実性がない。装置の何らかの振動、衝撃又は動きに際し、接触が乱され、これにより測定が狂う。さらに、かなりの摩擦により、部品の摩耗及び断裂が誘発され、それとの接触が、検出閾値の設定の混乱を招く。
【0008】
従来技術に関して、指が互いから離れる能力を評価することを意図した装置を開示している、非特許文献1の論文も知られている。この装置は特に、指を1本ずつ差し込むのに用いる、それぞれが、この目的から設けられた溝に沿って摺動することができるノッチを有する。したがって、この装置の目的は、実施される手段同様、本発明の目的とは異なる。
【0009】
本発明は、従来技術の不利点を解消することを目的とし、特に、測定のより高い精度及びより高い確実性を可能にする、上述したタイプの装置を提案することを目的とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】仏国特許出願公開第2961086号
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】「A device for testing the intrinsic muscles of the hand」(Journal of Hand therapy, October 2007, pages 345-350)
【発明の概要】
【0012】
このため、個人の上肢の末端運動能力を評価する装置であって、
上肢の全部又は一部に用いる主支持面と、
2つの押し部材を備える測定手段であって、2つの押し部材のそれぞれには、上記主面の平面に対して平行であるとともに上記主面の平面とは異なる平面内にある支持面が設けられており、2つの押し部材のそれぞれは、その支持面上に個人が加える力に関連する信号を生成することができる力センサーに接続される、測定手段と、
この測定手段に接続される制御システムであって、各支持面に対する交互の押下の回数を計数することを可能にする、制御システムと、
を備える、個人の上肢の末端運動能力を評価する装置が提案される。
【0013】
本発明の第1の態様によれば、上記押し部材は、力センサーにねじ固定され、主支持面上の定位置を占め、この面上の適所に、実質的に上肢の長手方向に応じて位置合わせされることを意図されており、各力センサーは、約0.01%の精度を有する。
【0014】
したがって、各キーと関連するセンサーとの間における、摩擦、遊び、及び他の相対的な動きの全てが回避される。測定の確実性及び精度が大幅に向上する。
【0015】
各力センサーは、最小値が10gの大きさを有する調整可能な検出閾値を有することが有利である。この選択により、非常に虚弱な個人に関連する測定値を処理することが可能になることが有利である。
【0016】
キーは、自身が位置決めされている装置又は支持体の振動及び/又は他のぎくしゃくした動き及び不所望な動きに実際にもはや感度がないことから、測定の確実性がかなり向上することは興味深い。
【0017】
制御システムは、センサーの少なくとも1つの感度閾値を調整する手段を含むことが有利である。したがって、ユーザーは、考慮される各場合に測定値を容易に適合させることができる。3つの閾値が選択されることが好ましい。
【0018】
少なくとも1つの閾値を調整する手段は、装置に統合されることが好都合である。
【0019】
さらに、装置は、測定値を記憶及び/又は処理する少なくとも1つの外部手段に上記測定値を送信する手段を備える。これらの送信する手段は、有線又は無線とすることができる。
【0020】
本発明の好ましい一実施形態によれば、上記主支持面は、少なくとも1つの第1の部材から構成される平板状の支持体の一部であり、測定手段及び/又は制御システムを統合することができる。
【0021】
さらに、平板状の支持体は、上記主支持面を増大させるように第1の部材に並置させることができる第2の部材を備えることができる。この特性により、装置のサイズを個人の上肢(前腕、手首、手)のサイズに適合させることが可能になる。
【0022】
平板状の支持体は、ポリエチレンフォーム等の、低密度を有する材料から構成されることが興味深いことである。装置の軽量化により、装置の移送及び取扱いが容易になる。
【0023】
さらに、選択される材料により、様々な異なる形状が可能になり、これにより、期待される専門性と装置の全体的な美観とが組み合わせられる。
【0024】
装置は、記録されたアクションの回数及び/又は最初の一連のアクションからの経過時間又は残時間を表示する手段を更に備える。表示する手段は、支持体に統合されることが好都合であり、機能的かつ美観的に優れたユニットを構成するために、例えば支持体の主面と同一面とすることができる。
【0025】
押し部材の上記支持面は、互いに等しいか又は互いと異なる高さに位置付けられることが有利である。高さを設定することは容易であり、非常に有利である。
【0026】
添付の図面に関して以下の説明を読めば、本発明の他の特徴、詳細及び利点が明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【
図1】本発明の第1の実施形態による装置の斜視図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態による装置の別の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
明確性を高めるため、同一又は同様の要素は、図の全てにわたって同一の参照符号を付されている。
【0029】
図1の図によれば、本発明に従って評価する装置が、ここでは概ね矩形の形状を有するとともに、個人の上肢、すなわち前腕及び手首の全部又は一部の支持部として用いられる主支持面1を備える。この主支持面1から上に、第1の押し部材(又はキー)2及び第2の押し部材(又はキー)3が設けられており、上記支持面1を越えて延びている。したがって、各部材は、主支持面1の平面に対して平行であるとともに主支持面1の平面とは異なる平面内にある支持面20、30を有する。さらに、各押し部材は、各押し部材2、3の支持面20、30上に個人が加える力を表す信号を生成することができる力センサーと接続されている。さらに、力センサーからの信号を収集、フォーマット及び処理するために、制御システムが、特にそれらのセンサーに対して接続されて設けられている。
【0030】
センサーを、非常に低い感度、例えば、10g又は30g又は50gの大きさの感度を有するように選択したことが興味深いことである。したがって、非常に低い力を検出することが可能であるだけでなく、測定の感度を被検体に適合させるために調整も行うことができる。
【0031】
キー2、3は、それら自身に関して、円形形状の支持面20、30を有することが好都合であり、真下に配置された各力センサーにねじ固定することが有利である。当然のことながら、センサーに対するキー2、3の可動であるが堅固な締結が好都合であり、そのため、キー2、3にかかる作動力を各センサーに正確に知らせることができる。したがって、これにより、測定の確実性を向上させることが可能になる。
【0032】
さらに、センサーに各作動力を非常に正確に知らせるために、約0.01%の精度が各センサーの特徴である。例示の目的から、選択されるセンサーは、SCAIME(登録商標)(参照番号AQ10)の計量センサーである。
【0033】
押し部材2、3は、そのようなものとして主面1の所与の定位置に配置され、その主面1の長さに従って位置合わせされる。押し部材2、3は、上記主面1に載せられる上肢(前腕)の長手方向に従って実質的に位置合わせされることが重要である。必要であれば、前腕の十分な位置決めを示すために、視覚的なマークを主面に設けることができ、位置決めするためだけではなく前腕を支持するためにも、ストラップ等の手段を設けることもできる。
【0034】
押し部材は、円形形状を有することがより好ましく、主面1から隆起する円形フレームのようなものによってその周囲を囲まれている。フレームは、主面1とともに成形されることが有利であり、丸みのある非脆性の接合面が設けられており、そのため、ユーザーの指が、鋭利な縁を有する面に当たる可能性がない。
【0035】
押し部材2、3の支持面20、30は、主支持面1とは異なる高さに配置することができることが有利である。さらに、押し部材(又はキー)2、3は、支持面1を別様に越えて延びることができる。遠位のキー2(患者から最も遠い)は、近位のキー3よりも高いことが好ましい。これにより、患者に手及び手首の上げ運動を行わせることが可能になり、指の伸筋及び手首の伸筋を誘発させる。例示の目的から、近位のキー3は、主面1から1.5cmのところに配置されるのに対し、遠位のキー2は、主面1から2.5cm又は3.5cmのところに配置することができる。当然のことながら、遠位のキー2は、主面1から1.5cmのところに配置することができる。患者の筋肉作業負荷を増加させるか又は逆に平易にするために、他の高さ値を提供及び選択することができる。本発明のフレームワークにおいてキーと関連するセンサーとの間に用いられるねじ固定により、キー2、3のうちの少なくとも一方の高さを容易かつ正確に調整することが可能になる。
【0036】
さらに、関連するソフトウェアにより、キーの押下シーケンスを「管理する」ことが可能であり、そのようにして、ユーザーがキー2、3を交互に押すことを確認する試みがなされる。別様に、ソフトウェアにより、計数、すなわち、記録測定のプロセスを停止する。
【0037】
制御システム(不図示)は、センサーの少なくとも1つの感度閾値を調整する手段を備える。この特徴により、評価せねばならない個人に装置を適合させることが可能になる。この調整する手段は、装置の本体に統合されることが好ましい。レバー、制御ボタン又は感応キーにより、選択された感度閾値をユーザーが表示することが可能になる。3つの感度閾値、すなわち、「高」、「中」、「低」が利用可能であることが好ましい。ユーザーは、都合の良いときに、考慮される場合に応じて、これらの感度閾値のうちの1つから選択する。
【0038】
測定は、例えば、所与の時間経過における、キー2、3の1つずつに対してユーザーが連続的に実行する押下の回数に関する。これはここでは、一方では、押下のこの回数を計数及び記録することを伴い、他方では、この作業とクロノメーターとを関連付けることを伴う。この検査自体は知られており、本発明は、これらの測定において特に確実性及び感度に関して著しい向上をもたらす。
【0039】
図に見ることができるように、主支持面1は、測定手段及び/又は制御システムを収容することができる少なくとも1つの第1の部材10から構成される平板状の支持体の一部であり、及び/又はその支持体上に固定される。第1の部材10は、例えば、密度が低いポリエチレンフォームから作製される。本発明の範囲を逸脱することなく、ポリアミド、ポリプロピレンを主成分とした材料を使用することができる。例示の目的から、45kg/m
3に等しい密度を有するPlastazoteフォームを首尾よく選択した。
【0040】
支持体の第1の部材10は、多様かつ変更可能な形状を有することができる。持ち運びの妨げ及び/又は持ち運び易さの理由から、第1の部材10に並置させることができる第2の部材11を設けることができる。
図3は、主支持面1を延長するとともに個人(成人、子供)の形態学に適合させることを可能にする、考えられ得る並置を示す。場合によっては、第3の部材12を、初めの2つの部材の延長部内に配置して設けることができる。当業者は、評価される患者の形態学が課す寸法上の制約に応じて選択する。
【0041】
カバー5;51、52が、キー2、3が設けられている主支持面1を覆うとともに保護することができる。単体5(
図1)とすることができるか又は幾つかの部分51、52(
図2)から構成することができるカバー用に、いかなる形状の材料も考慮することができる。持ち運びケースをそのようなものとして設計し、支持体10の1つの部分及びカバー5;51、52の1つの部分用に構成することができる。さらに、カバー5の形状をそのようなものとして、測定時に第2の支持部材11として用いることができる。同様に、第3の支持部材12を用いる場合、第3の支持部材12が、カバー5の第2の部分52を構成することができる。したがって、カバー5及び/又は各構成部分51、52は、以下の二重機能:装置の持ち運び時及び/又は保管時の保護、並びに、測定時の第1の部材10の延長を有する。
【0042】
さらに、支持体の第1の部材10に統合されていることが好都合である表示する手段4が設けられている。表示する手段4は、押下(すなわちアクション)の回数を表示するモジュール41と、所与の瞬間からの経過時間又は最後の一連のアクションからの残時間を表示するモジュール42とを備えることができ、それぞれが所与の機能性(感度閾値、電源等)を有する照明付きインジケーター、すなわち、それぞれが例えばキー2、3の感度の閾値又はレベルに対応する1つ又は複数の照明付きインジケーター43が、表示部の一部であることができる。必要に応じて本発明による装置を適合させるために、これらの表示部が当業者によって選択される。特に
図1、
図2及び
図3に見ることができるように、表示するモジュール4は、平板状の支持体10に完全に統合されるようなものとして、主支持面1と同じ平面内にある透明な面を有する。
【0043】
内蔵されていることが好都合である特定のソフトウェアにより、有限数の感度閾値を調整することが可能であり、したがって、これにより、評価を望む個人の運動能力に測定を適合させることが可能になる。
【0044】
図4に見ることができるように、接続する手段及び測定値を送信する手段が設けられている。接続は、例えばRS232タイプの有線とすることができるか、又は無線とすることができる。これらの接続により、計算する手段、閲覧する手段、維持する手段等又は他のものに本発明による装置を接続することが可能になる。USBポートを装置の正面に設けることができる。USBポートを用いて、例えば内蔵ソフトウェアを更新することができる。
【国際調査報告】