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特表2015-509780交換式かみそり刃カートリッジを密封状態で保持する器具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-509780(P2015-509780A)
(43)【公表日】2015年4月2日
(54)【発明の名称】交換式かみそり刃カートリッジを密封状態で保持する器具
(51)【国際特許分類】
   B26B 21/40 20060101AFI20150306BHJP
   A45D 27/24 20060101ALI20150306BHJP
【FI】
   B26B21/40 A
   A45D27/24
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-557869(P2014-557869)
(86)(22)【出願日】2013年2月19日
(85)【翻訳文提出日】2014年9月18日
(86)【国際出願番号】US2013026740
(87)【国際公開番号】WO2013126348
(87)【国際公開日】20130829
(31)【優先権主張番号】13/401,361
(32)【優先日】2012年2月21日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】514209021
【氏名又は名称】ボンフィット・アメリカ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BONFIT AMERICA INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100096725
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 明▲ひこ▼
(74)【代理人】
【識別番号】100171697
【弁理士】
【氏名又は名称】原口 尚子
(74)【代理人】
【識別番号】100199440
【弁理士】
【氏名又は名称】河田 哲哉
(72)【発明者】
【氏名】クローク、ポール
(72)【発明者】
【氏名】ステインホーベル、ブライアン
(57)【要約】
本発明は、容器内にかみそり刃カートリッジを保持する容器であり、柄はかみそり刃カートリッジに取り付けられており、柄の一部は容器内にあり、他の部分は、弧状の柄の支持台の上で、容器の外に延びている。容器は、容器を閉じた状態で維持するためにばね付勢されており、柄及び柄に取り付けられたかみそり刃カートリッジが容器から取り外し可能なようにばね力を超え、容器を開かせる力を与える必要があり、柄及びかみそり刃カートリッジが取り外された後には、ばねの閉じ力により容器がパチンと閉まり、かみそり刃カートリッジ及び柄を伴う安全かみそりは即座に使用できる状態にある。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
かみそり刃カートリッジ及び該カートリッジに取り付けられた柄を有する安全かみそりに用いられる容器であって、
(a)ここで、前記容器は、全体が卵形の形成をもち、前方端に開口部を有し、後方端近くに回転軸が有する、密閉容器を形成する上部及び底部を備え、該上部及び底部は、前記容器の開閉のために前記回転軸を中心に回転可能であり、前記上部及び底部は内部チャンバを画成し、
(b)前記回転軸に巻装された閉付勢ばねを備え、該閉付勢ばねは、前記容器を閉じるために、一体となるように前記上部及び底部に力を作用させ、前記上部の後部への下方力及び前記底部の後部への上方力が、前記閉付勢ばね力を超えると、前記容器が開き、
(c)前記内部チャンバ及び前記容器の前方端の前記開口部は、前記容器を開けたときに、前記安全かみそりが容器を壊さずに取り出され、ただちに使用できる状態にするために、前記かみそり刃カートリッジが完全に前記内部チャンバ内に保持されるとともに、前記柄の一部分が容器の内部チャンバ内にあり、前記柄の他の部分が前記容器の前方端の前記開口部から外に延びる、ことを特徴とする容器。
【請求項2】
請求項1に記載の容器であって、
(a)前記容器を開けたときに、前記安全かみそりの鋭い刃が容器の外側に向くことを回避するために、前記かみそり刃が前記内部チャンバの内部に向くように、前記かみそり刃カートリッジが前記内部チャンバ内に保持されることを特徴とする容器。
【請求項3】
請求項1に記載の容器であって、
(a)前記内部チャンバ内に、隆起壁を有する内部空洞を備え、前記隆起壁が、前記内部チャンバの内壁と結合し、前記かみそり刃カートリッジを前記容器内に固定された状態で保持する、ことを特徴とする、容器。
【請求項4】
請求項3に記載の容器であって、
(a)前記空洞内に消毒剤を有することを特徴とする容器。
【請求項5】
請求項1に記載の容器であって、
(a)前記付勢ばね力を超えた容器を開かせる力が除かれた後、前記容器が、前記閉付勢ばね力により閉じられることを特徴とする容器。
【請求項6】
請求項1に記載の容器であって、
(a)前記容器が、プラスチックポリエチレン及び金属からなる群から選択される材料から製造されることを特徴とする容器。
【請求項7】
容器であって、
(a)該容器を閉じるために後部にばね付勢閉機構を有する、ばね付勢された密閉容器からなり、
(b)前記容器は内部チャンバを有し、該内部チャンバ内には、一部分が前記容器内にあり、その他の部分が前記容器の開口部から外へ延びる柄に取り付けられた少なくとも一つのかみそり刃カートリッジが保持され、安全かみそりは、前記容器がばねの閉じ力を超える力によって開かれたときに、安全かみそりをただちに使用できる状態で保持されることを特徴とする容器。
【請求項8】
請求項7に記載の容器であって、
(a)安全かみそり刃カートリッジ用の柄が、該カートリッジに保持されたかみそり刃が前記内部チャンバ内に向いた状態で、前記内部チェンバ内に保持されるように、前記容器は付勢ばね閉じ力により閉じられ、
(b)前記付勢ばねの閉じ力を超えるようにして、前記容器の後部を押すことで、前記カートリッジの後ろ側が露出され、前記かみそり刃カートリッジに取り付けられた安全かみそりの前記柄が取り出され、前記かみそり刃カートリッジ及びそこに取り付けられた前記柄が取り出された後に、前記容器が前記付勢ばねの閉じ力により自動的に閉じられることを特徴とする容器。
【請求項9】
請求項7に記載の容器であって、
(a)前記容器は、かみそり刃カートリッジ及び取り付けられた柄を有する安全かみそりを、使用できる状態のまま保持し、前記かみそり刃カートリッジ内のかみそり刃に手を誤って触れて指を傷つけることなく、髭を剃るために前記安全かみそりが使用可能であることを特徴とする、容器。
【請求項10】
かみそり刃カートリッジを有する安全かみそり及び該カートリッジに取り付けられている柄のための容器であって、
(a)ここで、前記容器は、全体が卵形であり、上部、外部上面、前方開口部の全体のうちの上半分を構成する開口部を有する前端、後端を備え、該後端はこの後端に隣接する外部上面上に指用くぼみを有し、前記上部は前記外部上面から下方へと延びる後壁を有し、さらに下部円周リムをも有し、
(b)前記容器は、さらに、前記上部と鏡像関係にある整合する底部を有し、該底部は、外部底面、前記前方開口部全体のうちの下半分を構成する開口部を有する前端、後端を備え、該後端はこの後端に隣接する外部底面上の指用くぼみを有し、前記底部は、前記外部底面から上方へと延びる後壁を有し、前記両後壁は一致するように整合し、前記底面は上部円周リムを有し、前記上部及び底部は一致して全体として卵形を形成するように整合し、前記上部円周リムと前記底部円周リムは整合し、前記両開口部は、前記前方開口部全体を形成するように整合し、これにより、前記外部上面及び外部底面は、内部チャンバを画成するように整合し、
(c)前記上部の前記後端の下面と前記底部の前記後端の上面との間の位置に、前記両後壁に隣接して取り付けられるばね付勢される開閉組立体を備え、
ここで、前記下面及び上面は整合し、前記両後壁の後方に位置し、前記ばね付勢される開閉組立体は、前記底部の前記後端の前記上面に取り付けられた下側円弧状部を有する第一の下部円弧状支柱、前記底部の前記後端の前記上面に取り付けられた下側円弧状部を有する第二の下部円弧状支柱を備え、第一の下部円弧状支柱と第二の下部円弧状支柱は離れて平行に設けられており、前記第一の下部円弧状支柱は開口部を有し、前記第二の下部円弧状支柱は開口部を有し、第一の上部円弧状支柱が、前記上部の前記後端の前記下面に取り付けられ、そこから下方に延びており、前記第一の下部円弧状支柱内の前記開口部と整合する開口部を有し、前記第一の上部円弧状支柱と平行な第二の上部円弧状支柱が、前記上部の前記後端の前記下面に取り付けられ、そこから下方に延びており、前記第二の下部円弧状支柱内の前記開口部と整合する開口部を有し、前記二つの上部円弧状支柱は、前記二つの下部円弧状支柱のちょうど内側に位置し、軸として機能するダボが、前記四つの開口部を通過して延び、前記四つの支柱によって支持されており、付勢ばねが前記ダボに巻装され、前記付勢ばねは端部を有し、第一のばね端部は前記上部の前記後端の前記上面に接するように設けられ、第二のばね端部は前記底部の前記後端の前記上面に接するように設けられ、
(d)前記付勢ばねは、前記容器を閉じた状態にするために、前記容器の前記上部と底部とを共に押し付け、前記指用くぼみに対する押しつけ力が前記付勢ばねの閉じ力を超えるとき、前記上部が前記底部から離れ、前記ダボが前記上部及び底部が回転する支点として作用し、
(e)前記容器が閉じた状態となったとき、前記上部及び底部によって囲まれている内部チャンバを有し、ここで該内部チャンバは、さらに、隆起壁を有する空洞を備え、
(f)安全かみそりが前記内部チャンバ内に挿入され、それにより、かみそり刃カートリッジは完全に前記内部チャンバ内にあり、前記底部の内部の下壁の一部及び前記空洞の隆起壁により保持され、かみそり刃カートリッジ内のかみそり刃は、人がかみそり刃で誤ってけがをしないように、前記内部チャンバ内で前記底部の内部表面に向き、安全かみそりの柄が、かみそり刃カートリッジに取り付けられており、その一部は前記内部チャンバ内にあり、前記上部及び底部によって形成される前記前方開口部から外側に延び、
(g)安全かみそりを使用するために、前記容器は、閉付勢ばねの閉じ力を超える力により開かれ、前記容器が開いた状態にあるときに、安全かみそりは直ちに取りだされて使用の準備がなされることを特徴とする容器。
【請求項11】
かみそり刃カートリッジを有する安全かみそり及び該カートリッジに取り付けられている柄のための容器であって、
(a)ここで、前記容器は、前方端に開口部を有し、後方端近くに回転軸を有する、密閉容器を形成する上部及び底部を備え、該上部及び底部は、容器を開閉するために前記回転軸を中心に回転可能であり、前記上部及び底部は内部チャンバを画成し、
(b)前記軸と組み合わされる閉付勢部材を備え、該閉付勢部材は、前記容器を閉じるために、一体となるように前記上部と底部に力を作用させ、前記容器への力が前記閉付勢力を超えると、前記容器が開き、
(c)前記内部チャンバ及び前記容器の前方端の前記開口部は、前記容器を開けたときに、前記安全かみそりが容器を壊さずに取り出され、ただちに使用できる状態にするために、前記かみそり刃カートリッジが完全に前記内部チャンバ内に保持されるとともに、前記柄の一部分が容器の内部チャンバ内にあり、前記柄の他の部分が前記容器の前方端の前記開口部から外に延びる、ことを特徴とする容器。
【請求項12】
請求項11に記載の容器であって、
(a)前記容器を開けたときに、前記安全かみそりの鋭い刃が容器の外側に向くことを回避するために、前記かみそり刃が前記内部チャンバの内部に向くように、前記かみそり刃カートリッジが前記内部チャンバ内に保持されることを特徴とする容器。
【請求項13】
請求項11に記載の容器であって、
(a)前記内部チャンバ内に、隆起壁を有する内部空洞を備え、前記隆起壁が、前記内部チャンバの内壁と結合し、前記かみそり刃カートリッジを前記容器内に固定された状態で保持する、ことを特徴とする容器。
【請求項14】
請求項13に記載の容器であって、
(a)前記空洞内に消毒剤を有することを特徴とする容器。
【請求項15】
請求項11に記載の容器であって、
(a)前記閉付勢力を超え、容器を開かせる力が除かれた後、前記容器が、前記閉付勢力により閉じられることを特徴とする容器。
【請求項16】
請求項11に記載の容器であって、
(a)前記容器が、プラスチックポリエチレン及び金属からなる群から選択される材料から製造されることを特徴とする容器。
【請求項17】
容器であって、
(a)該容器を閉じるために後部に付勢閉機構を有する、付勢された密閉容器からなり、
(b)前記容器は内部チャンバを有し、該内部チャンバ内には、一部分が前記容器内にあり、その他の部分が前記容器の開口部から外へ延びる柄に取り付けられた少なくとも一つのかみそり刃カートリッジが保持され、安全かみそりは、前記容器が付勢閉じ力を超える力によって開かれたときに、安全かみそりをただちに使用できる状態で保持されることを特徴とする容器。
【請求項18】
請求項17に記載の容器であって、
(a)安全かみそり刃カートリッジ用の柄が、該カートリッジに保持されたかみそり刃が前記内部チャンバ内に向いた状態で、前記内部チェンバ内に保持されるように、前記容器は付勢閉じ力により閉じられ、
(b)前記付勢閉じ力を超えるようにして、前記容器の後部を押すことで、前記カートリッジの後ろ側が露出され、前記かみそり刃カートリッジに取り付けられた安全かみそりの前記柄が取り出され、前記かみそり刃カートリッジ及びそこに取り付けられた前記柄が取り出された後に、前記容器が前記付勢閉じ力により自動的に閉じられることを特徴とする容器。
【請求項19】
請求項17に記載の容器であって、
(a)前記容器は、かみそり刃カートリッジ及び取り付けられた柄を有する安全かみそりを、使用できる状態のまま保持し、前記かみそり刃カートリッジ内のかみそり刃に手を誤って触れて指を傷つけることなく、髭を剃るために前記安全かみそりが使用可能であることを特徴とする、容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安全かみそりの柄に取り付けられるかみそり刃カートリッジを保持するための保持器の分野に関するもので、本発明に係る安全かみそりは容器から取り外された際に、即座に使用できる状態となっている。
【背景技術】
【0002】
以下の10件の特許及び公開された特許出願は、本発明に関連するものである。
1.1951年5月8日に発行されたマルクスC・トンプソンの米国特許第2,551,859号「かみそりの支持方法」(以下、「トンプソン特許」という)
2.1967年10月17日にセオドアJ・ハリスに与えられた米国特許第3,346,952号「安全かみそり保持器及び容器」(以下、「ハリス特許」という。)
3.1967年11月14日に発行されたジョージA・フィッシャーの米国特許第3,352,630号「かみそり滅菌器」(以下、「フィッシャー特許」という。)
4.1997年4月1日に発行されたジェラルドA・スフェラッツァ・ジュニアの米国特許第5,615,858号「かみそり用保持器」(以下、「スフェラッツァ特許」という。)
5.2000年11月14日に発行されたジェリー・コックスの米国特許第6,145,657号「シェービングかみそり用収納装置」(以下、「コックス特許」という。)
6.2009年3月5日に発行された公開されたダグラス・ロバート・コーリング及びその他の者の米国特許出願第2009/0056151号「固定されたカートリッジを有するかみそり収納容器」(以下、「005615コーリング公開特許出願」という。)
7.2009年3月5日に公開されたダグラス・ロバート・コーリング及びその他の者の米国特許出願第2009/0057170号「接合閉鎖部材を有するかみそり収納容器」(以下、「0057170コーリング公開特許出願」という。)
8.2009年7月9日に公開されたジョン・プラデン・ジュニア及びその他の者の米国特許出願第2009/0172958号「回転抑止かみそり収納容器」(以下、「プラデン公開特許出願」という。)
9.2009年7月23日に公開されたライアン・ローレンス・ジョンソンの米国特許出願第2009/0183379号「自浄式刃かみそり保持器」(以下、「ローレンス公開特許出願」という。)
10.2009年7月30日に公開されたアンクール・プロヒットの米国特許出願第2009/0188816号「湿式かみそり収納システム及び容器」(以下、「プロヒット公開特許出願」という。)
【0003】
トンプソン特許では、安全かみそりを完全に容器内に保持するための容器が開示されている。この発明では、ばね付勢された容器を有するという概念が開示されており、その容器内に安全かみそり全体が、完全に収納されている。
【0004】
ハリス特許では、安全かみそり保持器及び容器が開示されている。この器具は、この特許の刊行物の図1に最もよく示されるように、基本的にはかみそりを保持するように設計されている。空洞の外側の角7は、かみそりヘッドの前面と全体的に対応するように丸みを帯びている。一方、内側の角18の各々は、対応するかみそりヘッドの内面20と係合するための肩部19を画成する。
【0005】
フィッシャー特許では、容器内に完全に安全かみそりを収容する容器の概念が開示されている。具体的には、以下の内容が開示されている。
「刃の装着ヘッドが消毒液に浸かった状態で、かみそりヘッドを縦方向に収めるための容器であり、その容器は、ふたを開けて容器からかみそりを取り外すために、水平方向に置かれる。消毒液は、容器が水平方向にあるときの液漏れを防ぐため、内部ポケットに貯えられている。」
【0006】
スフェラッツァ特許では、弧状の柄を有するシェービング装置用の壁掛けホルダーが開示されている。この刊行物の図1に最もよく示されるように、この装置は本質的にカップを有しており、カップ内に安全かみそりが保持された状態で壁に取り付けられ得る。
【0007】
コックス特許では、シェービングかみそり用収納装置が開示されている。この点で、この装置は容器であり、安全かみそりは、柄が容器の外に延びた状態で容器内に収納される。かみそりの柄を受け入れ可能なハンドルスロット6は、頂部27に形成される。好ましい態様では、ハンドルスロット6は、この刊行物の図1に示すように中央に設けられる。
【0008】
コーリング公開特許出願では、以下の内容が開示されている。
「かみそりの収納に適した湿式かみそり容器であり、かみそりはカートリッジ及びそれに隣接した柄を有し、容器は、柄の受容凹部を備える上側部分と、上側部分に結合される下側部分を備え、下側部分は前方レバレッジサポートと後方レバレッジサポートとの間に配置された下側部分間隔保持部材とを備え、カートリッジは、かみそりの前面が容器内に挿入される際に、前方レバレッジサポートと係合することを特徴とする、湿式かみそり容器。」
【0009】
コーリング公開特許出願では、接合閉鎖部材を有するかみそり収納容器が開示されている。以下の内容が開示されている。
「カートリッジ及び隣接した柄を有するかみそりの収納に適した湿式かみそり容器であって、周縁に配置されたカートリッジ押さえ付け部材と、柄の受容凹部とを含む上側部分と、上側部分に連結され、周縁に沿って配置された係合部材を含む下側部分とを備え、上側部分が下側部分上に閉じられた際に、押さえ付け部材が、容器内部でカートリッジを固定するとともに係合部材と係合することによって、上側部分を下側部分上に閉じた状態に維持する、湿式かみそり容器。」
【0010】
プラデン公開特許出願では、以下の内容が開示されている。
「カートリッジ及び隣接した柄を有するかみそりの収納に適した湿式かみそり容器であって、カートリッジは、柄を回転軸として回転する。容器は、下側部分と上側部分を含む。上側部分は、柄の受容凹部を備え、開位置と閉位置との間に取り外し可能に下側部分に固定されている。閉位置にある場合には、カートリッジは容器内に位置し、柄は容器から延び、容器はカートリッジが柄を軸として回転することを防ぐ。」
【0011】
ジョンソン公開特許出願では、自浄式刃かみそり保持器が開示されている。具体的には、以下の内容が開示されている。
「本発明は、二つの型のかみそり保持器を含んでおり、自浄式刃かみそりハンガー及び自浄式刃かみそりスタンドである。自浄式刃かみそりハンガーは、ホック、カップ型容器、ヒンジ蓋又はヒンジカバー及び受け台を有する。ホックは、棒、棚板、かご又は鉛管類(これらに限定されない)を含む水平物を引っ掛けるのに適したものである。カップ型容器は、(a)(1)消毒用アルコール、(2)床屋/美容院で用いられる殺菌剤又は(3)シェービング・オイル(これらに限定されない)のような洗浄剤及び消毒剤を保持するため、並びに(b)刃を含むかみそりヘッド全体を、前記洗浄剤及び消毒剤の中に保持及び浸からせるためのものである。ヒンジ蓋又はヒンジカバーは、前記カップ型容器上にあり、前記蓋若しくはカバーを介してかみそりの柄が突出するように前記蓋若しくはカバーには、くぼみ若しくは溝が設けられている。受け台は、前記かみそりの柄を直立位置に支持するために前記ホックに固定されている。」
【0012】
プロヒット公開特許出願では、湿式かみそり収納システム及び容器が開示されている。具体的には、以下の内容が開示されている。
「髭剃りの間、湿式かみそりのヘッド及び切刃は液を含んでおり、かみそりの柄を、液を含まない乾いた状態に保持するための収納容器である。容器内の液は、疎水材及び吸湿材並びに抗ウイルス材及び抗細菌物質の混合物から成り、収納されていない間に水と空気にさらされることによる切刃の酸化を抑えるのに効果的であり、快適なひげ剃りのために刃を鋭く、衛生的に保つのにも効果的である。これらの材料は、具体的には鉱油、塩化カルシウム(CaCl)、及びナノ金又はナノ銀でもよい。」
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のさらなる新たな特徴及び他の目的は、以下の詳細な説明、検討及び特許請求の範囲より、図面と併せて明らかになるであろう。
【0014】
本発明は、容器内にかみそり刃カートリッジを保持する容器であり、柄はかみそり刃カートリッジに取り付けられており、柄の一部は容器内にあり、他の部分は、弧状の柄の支持台の上で、容器の外に延びている。
【0015】
容器は、容器を閉じた状態で維持するためにばね付勢されており、柄及び柄に取り付けられたかみそり刃カートリッジが容器から取り外し可能なように、ばね力を超え、容器を開かせる力を与える必要があり、柄及びかみそり刃カートリッジが取り外された後には、ばねの閉じ力により容器がパチンと閉まり、かみそり刃カートリッジ及び柄を有する安全かみそりは即座に使用できる状態にある。
【0016】
したがって、本発明の目的は、容器を閉じるために、後部にばね付勢機構を有するばね付勢された密閉容器を提供することである。容器は内部チャンバを有し、内部チャンバ内には、一部分が容器内にあり、その他の部分が容器の外へ延びる柄に取り付けられた少なくとも一つのかみそり刃カートリッジが保持されており、安全かみそりは、容器がばねの閉じ力を超える力によって開かれたときに、安全かみそりが即座に使える状態で保持されている。この技術革新には、二つの要素がある。第一に、多数の安全かみそり刃カートリッジ用の柄が、刃を鋭いままの状態に確実に保持するために、刃の先端が下を向く状態で保持されるように、容器にはばねによる閉付勢力がかかっている。容器の後部を押し、ばねの付勢力を超えることにより、カートリッジの後部が露出され、かみそり刃カートリッジに取り付けられた安全かみそりの柄が取り外され、かみそり刃カートリッジ及びそこに取り付けられた柄が取り外された後に、容器が閉じられ得る。
【0017】
さらなる本発明の目的は、かみそり刃カートリッジ及びそこに取り付けられた柄が使用状態で保持される容器を提供することであり、その結果、かみそり刃又はカートリッジに手を触れず、したがって、誤って指を傷つけることなく、安全かみそりは髭を剃るために用いられ得る。
【0018】
さらなる本発明の目的は、安全かみそり刃に細菌が無いという衛生な状態を保つために、チャンバ内に防腐性錠剤の入った容器を提供することである。
【0019】
本発明のさらなる新たな特徴及び他の目的は、以下の詳細な説明、検討及び特許請求の範囲より、図面と併せて明らかになるであろう。
【0020】
以下に示した図は、説明のためにのみ用いられるものであり、これらに限定されるわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、安全かみそり容器内に保持される安全かみそりカートリッジがない本発明の安全かみそり容器の上面斜視図である。
図2図2は、安全かみそり容器内に保持される安全かみそりカートリッジがない本発明の安全かみそり容器の正面斜視図である。
図3図3は、安全かみそり容器内に保持される安全かみそりカートリッジがない本発明の安全かみそり容器の平面図である。
図4図4は、安全かみそり容器内に保持される安全かみそりカートリッジがない本発明の安全かみそり容器の底面図である。
図5図5は、安全かみそり容器内に保持される安全かみそりカートリッジがない本発明の安全かみそり容器の右側面図である。
図6図6は、安全かみそり容器内に保持される安全かみそりカートリッジがない本発明の安全かみそり容器の左側面図である。
図7図7は、安全かみそり容器内に保持される安全かみそりカートリッジがない本発明の安全かみそり容器の正面図である。
図8図8は、安全かみそり容器内に保持される安全かみそりカートリッジがない本発明の安全かみそり容器の背面図である。
図9図9は、安全かみそり容器内に保持される安全かみそりカートリッジがない本発明の安全かみそり容器の開いた状態を示す側面斜視図である。
図10図10は、安全かみそり容器内に保持される安全かみそりカートリッジ及び一部分が容器内に保持され、その他の部分が容器の外へ延びる柄がある本発明の安全かみそり容器の開いた状態を示す側方斜視図である。
図11図11は、安全かみそり容器内に保持される安全かみそりカートリッジ及び一部分が容器内に保持され、その他の部分が容器の外へ延びる柄がある本発明の安全かみそり容器の閉じた状態を示す側面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図面を参照して、本発明の具体的態様が説明されるが、この態様は、本発明の原理の適用を示す多数の可能な具体的態様のうちのいつくかを説明するものにすぎないことは理解されよう。本発明の属する当業者にとって明らかな様々な変更及び修正は、特許請求の範囲に画成された本発明の思想、範囲及び概念内にあるとみなされる。
【0023】
最初の八つの図面は、安全かみそり刃カートリッジ及び柄が入っていない、閉じた状態の本発明の保持器10を示す。図1は、安全かみそり容器10内に保持される安全かみそりカートリッジがない本発明の安全かみそり容器10の上面斜視図である。図2は、安全かみそり容器10内に保持される安全かみそりカートリッジがない本発明の安全かみそり容器10の正面斜視図である。図3は、安全かみそり容器10内に保持される安全かみそりカートリッジがない本発明の安全かみそり容器10の平面図である。図4は、安全かみそり容器10内に保持される安全かみそりカートリッジがない本発明の安全かみそり容器10の底面図である。図5は、安全かみそり容器10内に保持される安全かみそりカートリッジがない本発明の安全かみそり容器10の右側面図である。図6は、安全かみそり容器10内に保持される安全かみそりカートリッジがない本発明の安全かみそり容器10の左側面図である。図7は、安全かみそり容器10内に保持される安全かみそりカートリッジがない本発明の安全かみそり容器10の正面図である。図8は、安全かみそり容器内に保持される安全かみそりカートリッジがない本発明の安全かみそり容器10の背面図である。
【0024】
図1から図8を参照して、本発明である容器の構成要素が説明される。容器10は、全体が卵形であり、上部20、外部上面22、前面開口部38全体のうちの上半分を構成する開口部26を有する前端24並びに後端28に隣接する外部上面22上の上部開口部30及び指用くぼみ32を有する後端28を備える。上部20は、外部上面22から下方へと延びる後壁34を有する。また、外部上面は下部円周リム36を有する。
【0025】
容器は、さらに、上部20と鏡像関係にある接合底部40、外部底面42を含む底部、前面開口部38全体のうちの下半分を構成する開口部46を有する前端44、後端50に隣接する外部底面42上の指用くぼみ48を備える。底部40は、底面42から上方へと延びる後壁52を有する。後壁34と52は整合し、かみ合っている。底面42は、上部円周リム54を有する。上部円周リム36と底部円周リム54が整合し、この整合により、上部20及び底部40は全体として卵形を形成するように整合し、一致する。前面開口部26及び46は、前面開口部38全体を形成するように整合される。したがって、上面20及び底面40は、内部チャンバ60を囲むように整合される。
【0026】
ばね付勢された開閉組立体70は、後壁34及び52に隣接するようにして、上部20の後端28の下面18と底部40の後端50の上面56との間の位置に取り付けられる。下面18と上面56は整合され、それぞれ後壁34及び52の後方に位置する。ばねが好ましい閉鎖手段であるが、他の付勢閉部材もまた、本発明の精神及び範囲内にある。
【0027】
ばね付勢された開閉組立体70は、底部40の後端50の上面56に取り付けられた下側円弧状部74を有する第一の下部円弧状支柱72を備える。開閉組立体70は、さらに、底部40の後端50の上面56に取り付けられた下側円弧状部78を有する第二の下部円弧状支柱76を備え、第一の下部円弧状支柱72と第二の下部円弧状支柱76とは離れて平行に設けられている。第一の下部円弧状支柱72は開口部80を有し、第二の下部円弧状支柱76は開口部82を有する。第一の上部円弧状支柱86は、上部20の後端28の下面18に取り付けられ、そこから下方に延びており、開口部80と整合する開口部を有する。第一の上部円弧状支柱86と平行な第二の上部円弧状支柱90は、上部20の後端28の下面18に取り付けられ、そこから下方に延びており、開口部82と整合する開口部を有する。二つの上部円弧状支柱86及び90は、それぞれ二つの下部円弧状支柱72及び76のちょうど内側に位置する。
【0028】
ダボ100は、四つの開口部80、他の二つの図示されていない開口部と開口部82を介して延び、四つの支柱72、86、90及び76によって支持されている。バイアスばね110はダボ100に巻装され、ばね端部を有し、第一のばね端部102は上部20の後端28の上面18に接するように設けられ、第二のばね端部104は底部40の後端50の上面56に接するように設けられている。
【0029】
バイアスばね110は、容器10を閉じた状態にするために、容器10の上部20と底部40を共に押し付ける。指用くぼみ32及び48に対する押しつけ力がバイアスばねの閉じ力を超えると、底部40から上部20が離れ、このときダボ100は、上部20及び底部40が回転する支点として作用する。
【0030】
図9には、容器10が閉じられたときの上部20及び底部40によって囲まれている内部チャンバ60と共に、開いた状態の容器10が示されている。内部チャンバ60は、さらに消毒剤120が挿入される空洞130を備える。
【0031】
図10に示されているように、安全かみそり200が内部チャンバ60内に挿入され、それにより、かみそり刃カートリッジ210は完全に内部チャンバ60内にあり、底部40の内部の下壁41及び下部の空洞130の隆起壁132の一部により保持されている。かみそり刃カートリッジ210内のかみそり刃220は、人がかみそり刃220で誤ってけがをしないように、底部40の内部表面43に向かって内部チャンバ内に位置している。安全かみそりの柄230は、かみそり刃カートリッジ210に取り付けられており、その一部は内部チャンバ120内にあり、部分開口部26及び48によって形成される開口部38から外側に延びる。
【0032】
図11に、部分開口部26及び46によって形成される開口部38から外側に延びる柄230の一部と共に、閉じた状態の容器10が示されている。
【0033】
安全かみそりを使用するために、容器10は、前述したばねの閉付勢力を超える力により開いており、容器10が図10に示すように開いた状態にあるときに、安全かみそり200は速やかに取り外され、即時の使用の準備がなされる。消毒剤により、かみそり刃230には細菌が無い状態となる。
【0034】
容器10はプラスチックポリエチレン及び金属からなる群から選択される原料から製造され得る。
【0035】
本発明は、その形態の少なくとも1つの完全で公的な開示を提供することによって、特許法に従って詳細に記載されている。しかしながら、このような詳細な記載は、本発明の広範な特徴若しくは原理、又は特許の付与される範囲を限定することを決して意図するものではない。したがって、本発明は特許請求の範囲によってのみ限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
【国際調査報告】