特表2015-510188(P2015-510188A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-510188(P2015-510188A)
(43)【公表日】2015年4月2日
(54)【発明の名称】タッチパネル及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20150306BHJP
   G06F 3/044 20060101ALI20150306BHJP
【FI】
   G06F3/041 470
   G06F3/041 430
   G06F3/044 120
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2014-555932(P2014-555932)
(86)(22)【出願日】2013年3月16日
(85)【翻訳文提出日】2014年8月12日
(86)【国際出願番号】CN2013072778
(87)【国際公開番号】WO2013155911
(87)【国際公開日】20131024
(31)【優先権主張番号】201210113781.6
(32)【優先日】2012年4月17日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】512299015
【氏名又は名称】ティーピーケイ タッチ ソリューションズ(シアメン)インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】シェ ヤンジュン
(72)【発明者】
【氏名】ジャン ヤオチェン
(72)【発明者】
【氏名】ライ ビン
(72)【発明者】
【氏名】シ ウンシ
(57)【要約】
本開示は、センサー領域、導線領域及び接地線を少なくとも備えるタッチパネルを提供する。導線領域はセンサー領域を囲み、導線領域とセンサー領域とは電気的に接続されている。そして、導線領域は、第1及び第2の導線領域を含んでいる。接地線は、第1の導線領域と第2の導線領域の間に設けられている。タッチパネルは、接地線を第1の導線領域と第2の導線領域との間に設けることで、第1の導線領域と第2の導線領域との間における信号のクロストークを効率的にシールドすることができる。その結果、タッチパネルの効率における信号のクロストークの影響が削減される。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサー領域と、
前記センサー領域を囲むとともに前記センサー領域と電気的に接続されており、第1及び第2の導線領域を有する導線領域と、
前記第1の導線領域と前記第2の導線領域との間に設けられる接地線と、を備える
タッチパネル。
【請求項2】
前記接地線は前記導線領域まで延在するとともに、前記導線領域と電気的に絶縁されている、
請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項3】
前記接地線は前記第1の導線領域まで延在する、
請求項2に記載のタッチパネル。
【請求項4】
前記接地線は前記第2の導線領域まで延在する、
請求項3に記載のタッチパネル。
【請求項5】
前記センサー領域は、
第1の方向に沿って並んだ複数の第1の電極と、
第2の方向に沿って並ぶとともに、前記複数の第1の電極とは電気的に絶縁されている複数の第2の電極と、を備える
請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項6】
前記導線領域は、
前記第1の導線領域に配置されるとともに、前記複数の第1の電極と電気的に接続されている複数の第1の導線と、
前記第2の導線領域に配置されるとともに、前記複数の第2の電極と電気的に接続されている複数の第2の導線と、を備える
請求項5に記載のタッチパネル。
【請求項7】
前記導線領域は、
前記複数の第1の導線と前記複数の第1の電極とを電気的に接続する複数の第1の接続部をさらに備え、
前記接地線は、延在して前記複数の第1の接続部と交差するとともに、前記接地線は前記複数の第1の接続部と電気的に絶縁されている、
請求項6に記載のタッチパネル。
【請求項8】
前記導線領域は、
前記複数の第2の導線と前記複数の第2の電極とを電気的に接続する複数の第2の接続部をさらに備え、
前記接地線は、延在して前記複数の第2の接続部と交差するとともに、前記接地線は前記複数の第2の接続部と電気的に絶縁されている、
請求項7に記載のタッチパネル。
【請求項9】
前記タッチパネルは、前記接地線と前記複数の第1の接続部との間に設けられた複数の絶縁ブロックをさらに備える、
請求項7に記載のタッチパネル。
【請求項10】
前記第1の接続部は、第1の電極延在部と第1の電極架橋層を有する、
請求項7に記載のタッチパネル。
【請求項11】
前記第1の接続部は、第1の電極架橋層を有する、
請求項7に記載のタッチパネル。
【請求項12】
前記接地線は、前記複数の第1の導線の周辺に位置する、
請求項7に記載のタッチパネル。
【請求項13】
前記タッチパネルは、前記接地線と前記複数の第2の接続部との間に設けられた複数の絶縁ブロックをさらに備える、
請求項8に記載のタッチパネル。
【請求項14】
前記第2の接続部は、第2の電極延在部と第2の電極架橋層を有する、
請求項8に記載のタッチパネル。
【請求項15】
前記第2の接続部は、第2の電極架橋層を有する、
請求項8に記載のタッチパネル。
【請求項16】
前記接地線は、前記複数の第2の導線の周辺に位置する、
請求項8に記載のタッチパネル。
【請求項17】
前記第1の方向と前記第2の方向とは交差する、
請求項5に記載のタッチパネル。
【請求項18】
前記第1及び第2の電極の材料は、透明導電材料を含む、
請求項5に記載のタッチパネル。
【請求項19】
前記第1及び第2の導線の材料は、金属又は透明導電材料を含む、
請求項6に記載のタッチパネル。
【請求項20】
前記接地線の材料は、金属又は透明導電材料を含む、
請求項1に記載のタッチパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は入力インタフェースに関し、特に入力インタフェースに基づくタッチパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
様々な消費者向けの電化製品における現在の市場において、タッチパネルは、携帯情報端末(PDA)、携帯電話、ノートブック型及びタブレット型のパソコンといった携帯用の電化製品が情報通信のためのインタフェースとして作動するために、それらの電化製品に広く用いられている。さらに、現在ある全ての電化製品が、客観的に見て軽く、薄く、短く、そして小さくなるように設計されているため、キーボード、マウス、といった従来の入力装置を製品に搭載するための十分なスペースがない。また、特に、ヒューマナイズされたタブレット型のパソコンの需要に突き動かされて、タッチパネルは重要な構成要素になってきている。
【0003】
従来のタッチパネルは、一般に、センサー領域と、そのセンサー領域を囲む導線領域とが上面に配置された回路基板を有する。第1及び第2の電極は、回路基板のセンサー領域に、1又は複数のパターン設計に従って配置されている。第1及び第2の導線は、回路基板の導線領域に配置されているとともに、第1及び第2の電極に電気的に接続されている。第1の電極における第1の信号及び第2の電極における第2の信号は、第1及び第2の導線を経由して、複数のタッチチップに伝送される。マクスウェルの法則に従い、電流が存在する間は磁界が存在し、磁界間の干渉は1つのクロストークの要因となる。導線領域中の第1及び第2の導線は一般に金属で構成されており、両導線の空間的な距離が非常に近接していると、その結果として両導線間で信号のクロストークが存在する。信号のクロストークは、第1の導線と第2の電極の間や、第2の導線と第1の電極の間でも、同様に発生しやすい。信号のクロストークはデータ伝送のロスやエラーを引き起こしうるため、タッチパネルを通常通り使用するのに影響を及ぼす。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
この事情に鑑みて、本開示では、タッチパネルにおける信号のクロストークを減少させ、それによりタッチパネルの信号安定性を向上させるために、接地線を特定の位置にセットしたタッチパネルを提供している。
【0005】
本開示で提供されるタッチパネルは、少なくとも、センサー領域、導線領域及び接地線を有する。導線領域はセンサー領域を囲み、導線領域とセンサー領域とは電気的に接続されている。そして、導線領域は、第1及び第2の導線領域を含んでいる。接地線は、第1の導線領域と第2の導線領域の間に設けられている。
【0006】
前述の記載に基づき、本開示で提供されるタッチパネルは、タッチパネル全体の効率における信号のクロストークの影響を削減するように、接地線を第1の導線領域と第2の導線領域との間に設けることで、第1の導線領域と第2の導線領域との間における信号のクロストークを効率的にシールドすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
当業者にとっては、以下に記載された種々の実施の形態及び図面は説明のみを目的としており、いかなる形でも本開示のスコープを制限しない。
図1A】本開示の第1の好適な実施形態における上面概略図である。
図1B】本開示の第1の好適な実施形態における別モードでの上面概略図である。
図1C】本開示の第1の好適な実施形態における別モードでの上面概略図である。
図2A】本開示の第1の好適な実施形態におけるI部分の拡大概略図である。
図2B】本開示の第1の好適な実施形態におけるII部分の拡大概略図である。
図3A】本開示の第1の好適な実施形態における、AA’線に沿ったI部分の概略断面図である。
図3B】本開示の第1の好適な実施形態における、AA’線に沿ったII部分の概略断面図である。
図4】本開示の第2の好適な実施形態における上面概略図である。
図5A】本開示の第2の好適な実施形態における、I部分の拡大概略図である。
図5B】本開示の第2の好適な実施形態における、II部分の拡大概略図である。
図6A】本開示の第2の好適な実施形態における、AA’線に沿ったI部分の概略断面図である。
図6B】本開示の第2の好適な実施形態における、AA’線に沿ったII部分の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
当業者が本開示を理解するために、本開示の事項及びその方法を詳細に説明するための図面が組み合わされた種々の実施の形態が、下記に記載されている。
【0009】
図1図3に関して、図1Aは本開示の第1の好適な実施形態における上面概略図であり、図1B及び図1Cは本開示の第1の好適な実施形態における他の2つのモードでの上面概略図である。図2A図1AのI部分の拡大概略図であり、図2B図1AのII部分の拡大概略図である。図3A図2AのAA’線に沿った概略断面図であり、図3B図2BのAA’線に沿った概略断面図である。説明を都合良く行い、本開示の理解を容易にするために、本実施の形態における図面はただの概略図であり、図面の詳細な比率は設計要件に従って調整される。
【0010】
図1Aに示されるように、本開示で提供されるタッチパネル100は、センサー領域120と、導線領域130とを少なくとも備える。導線領域130は、センサー領域120を囲むとともに、センサー領域120と電気的に接続される。導線領域130は、第1の導線領域145と第2の導線領域155を有する。少なくとも一端が接地された接地線180は、第1の導線領域145と第2の導線領域155との間に設けられる。従って、第1の導線領域145と第2の導線領域155との間における信号のクロストークを効率的にシールドすることができる。
【0011】
一般的に言えば、センサー領域120と導線領域130は基板110の上に形成される。ここで、センサー領域120はタッチパネル100のスクリーンの可視領域であってもよく、導線領域130は非透明のマスク領域であってもよい。センサー領域120は複数の第1の電極140と複数の第2の電極150を有する。ここで、第1の電極140は第1の方向に沿って平行に並び、第2の電極150は第2の方向に沿って平行に並ぶ。第1の方向と第2の方向とは交差している。また、第1の電極140と第2の電極150は交差する点で互いに絶縁している。この実施形態において、第1の方向はX軸で第2の方向はY軸であり、X軸はY軸と直交しているが、これには限られない。導線領域130は、第1の導線領域145と第2の導線領域155を有する。複数の第1の導線146は第1の導線領域145内に設けられるとともに、複数の第1の電極140と電気的に接続されている。複数の第2の導線156は第2の導線領域155内に設けられるとともに、複数の第2の電極150と電気的に接続されている。第1の接続部138と第2の接続部148は導線領域130内に設けられている。第1の電極140の電気的接続は第1の接続部138によって達成され、第2の電極150の電気的接続は第2の接続部148によって達成される。
【0012】
図1A図1B及び図1Cに示されるように、接地線180は第1の導線領域145及び第2の導線領域155に隣接した領域から導線領域130に延在するとともに、導線領域130と電気的に絶縁されていてもよい。延在した接地線180は、第1の導線領域145又は第2の導線領域155内のいずれかに位置していてもよい。特に、接地線180は第1の接続部138(又は第2の接続部148)と交差する第2の方向(第1の方向)に沿って延在していてもよい。ここで、接地線180は第1の接続部138(又は第2の接続部148)と電気的に絶縁している。接地線180の延在部は、第1の導線領域145及び第2の導線領域155に隣接する領域内に配置された接地線180と電気的に絶縁されているだけでなく、接地線180と電気的に接続されていてもよい。少なくとも、各接地線180の一端は接地されている。
【0013】
図2Aに示されるように、本開示の第1の好適な実施形態における第1の接続部138は、第1の電極延在部142と第1の電極架橋層144を有する。第1の電極架橋層144は、第1の電極延在部142と電気的に接続されている。図2Bに示されるように、第2の接続部148は、第2の電極延在部152と第2の電極架橋層154を有する。第2の電極延在部152は、第2の電極架橋層154と電気的に接続されている。絶縁ブロック160は、個々に第1の接続部138及び第2の接続部148を覆っている。特筆することとして、絶縁ブロック160が覆う領域は、第1の接続部138及び第2の接続部148の上の領域である。即ち、絶縁ブロック160は、第1の電極架橋層144及び第2の電極架橋層154、又は、第1の電極延在部142及び第2の電極延在部152を覆うことができる。結果として、後の工程においてそれらの接続部を除外する間に電気伝導を形成するために、絶縁ブロック160によって、他の導体素子は第1の接続部138及び第2の接続部148と電気的に接続しない。図3A及び図3Bは、それぞれ切断線A−A’に沿った図2A及び図2Bの断面図である。図3A及び図3Bに示す通り、複数の第1の導線146と複数の第2の導線156は、第1の電極架橋層144と第2の電極架橋層154に電気的に接続されている。
【0014】
接地線180は絶縁ブロック160の上に配置されるとともに、第1の接続部138及び第2の接続部148と交差している。延在した接地線180は第1の導線146と第2の電極150との間のクロストークをシールドできるとともに、第2の導線156と第1の電極140との間のクロストークをシールドできる。接地線180はさらに、より良いシールド効果を達成するために、第1の導線146及び第2の導線156を囲ってもよい。特筆することとして、接地線180、第1の導線146及び第2の導線156は、単一のステップ又は複数のステップで形成することができる。接地線180は、絶縁ブロック160により電気的に絶縁されるとともに、第1の電極140及び第2の電極150をクロスオーバーすることができる。これにより、接地線180の配置が他の導線の配置に従わず、接地線180が製造工程での要求に応じて適切な位置に配置可能となる。
【0015】
以下の文章では、本開示のタッチパネルの異なるモードに関して説明する。説明を簡単にするために、以下の説明では様々な実施形態の相違点に主に焦点をあて、同一点についてはこれ以上繰り返さない。さらに、本開示の様々な実施形態における同じ構成要素は、様々な実施形態間において相互に対比することを容易にするため、同じ符号がつけられている。
【0016】
図4図6を参照すると、図4は本開示の第2の好適な実施形態における上面概略図であり、図5A図4におけるI部分の拡大概略図であり、図5B図4におけるII部分の拡大概略図であり、図6A及び図6BはそれぞれAA’線に沿った図5A及び図5Bの概略断面図である。図4に示されるように、本開示における第2の好適な実施形態と第1の好適な実施形態との違いは、第2の好適な実施形態が第1の電極架橋層144又は第2の電極架橋層154を有さないところにある。これは、第1の導線146及び第2の導線156が、第1の電極架橋層144又は第2の電極架橋層154にもはや電気的に接続しておらず、代わりに第1の電極延在部142と第2の電極延在部152に直接電気的に接続していることを意味する。即ち、本実施形態における第1の接続部138は第1の電極延在部142のみから構成され、第2の接続部148は第2の電極延在部152のみから構成される。他の構成は本開示の第1の好適な実施形態と同様であり、電極延在部の拡大図は図5A及び図5Bに示されている。接地線180と電極延在部との間の導通を妨げるため、第1の電極延在部142又は第2の電極延在部152は、絶縁ブロック160により覆われている。次に、第1の導線146及び第2の導線156は第1の電極延在部142及び第2の電極延在部152の上に配置され、接地線180は第1の導線領域145と第2の導線領域155との間に設けられている。接地線180は、第1の接続部138及び第2の接続部148と交差するように、さらに絶縁ブロック160まで延在して絶縁ブロック160上に配置される。接地線180は、より良いシールド効果を達成するために、第1の導線146及び第2の導線156を更に囲んでもよい。
【0017】
図5A及び図5Bの断面図は、それぞれ図6A及び図6Bに示されている。本開示の第2の好適な実施形態は、トランスペアレントブリッジ構造を有さず、第1の好適な実施形態のプロセスに比較してプロセスが簡易になっている。第2の好適な実施形態は、接地線180を導電層とクロスオーバーさせることにより、信号のクロストークをシールドする効果をさらに達成するとともに、配置をより柔軟にすることができる。
【0018】
本開示の実施形態における第1の電極140及び第2の電極150の材料は、様々な種類の透明導電材料を含んでもよい。透明導電材料は、ITO、IZO、CTO、AZO、ITZO、酸化亜鉛、酸化カドミウム、HfO、InGaZnO、InGaZnMgO又はInGaAlOといったものであるが、これらには限られない。第1の電極延在部142及び第2の電極延在部152の材料は、前述の透明導電材料を含んでいてもよい。絶縁ブロック160は、絶縁材料を含んでもよい。絶縁材料は、ポリイミド(PI)、SiO、SiN、SiCN又はSiCといったものであるが、これらには限られない。接地線180、第1の導線146及び第2の導線156の材料は、アルミニウム、銅、及び銀又は前述の透明電導材料の中から選択されてもよいが、これらには限られない。
【0019】
結論として、本開示はタッチパネル構造を提供している。このタッチパネル構造は、第1の導線領域と第2の導線領域との間に接地線を設けることにより、第1の導線領域と第2の導線領域との間の信号のクロストークを効率良くシールドすることができ、その結果、タッチパネル全体の効率における信号のクロストークの影響を削減する。接地線と第1の電極との間及び接地線と第2の電極との間の交差点には絶縁ブロックが設けられている。これにより、接地線は表面上のワイヤの配置に従わず、第1及び第2の電極をクロスオーバーすることが可能になる。その結果、より良いシールド効果と可変の回路配置を達成することができる。さらに、製品の感度を向上させることができ、回路基板の領域を削減することができる。
【0020】
特定の実施形態を示して説明したが、本開示の精神及びスコープを離れずに、それについて様々な変形及び置き換えができる。その結果、本開示は例示により説明され、限定されるものでないことが理解されよう。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
【手続補正書】
【提出日】2014年8月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサー領域と、
前記センサー領域を囲むとともに前記センサー領域と電気的に接続されており、第1及び第2の導線領域を有する導線領域と、
前記第1の導線領域と前記第2の導線領域との間に設けられる接地線と、を備える
タッチパネル。
【請求項2】
前記接地線は前記導線領域まで延在するとともに、前記導線領域と電気的に絶縁されている、
請求項1に記載のタッチパネル。
【請求項3】
前記センサー領域は、
第1の方向に沿って並んだ複数の第1の電極と、
第2の方向に沿って並ぶとともに、前記複数の第1の電極とは電気的に絶縁されている複数の第2の電極と、を備える
請求項1又は2に記載のタッチパネル。
【請求項4】
前記導線領域は、
前記第1の導線領域に配置されるとともに、前記複数の第1の電極と電気的に接続されている複数の第1の導線と、
前記第2の導線領域に配置されるとともに、前記複数の第2の電極と電気的に接続されている複数の第2の導線と、を備える
請求項に記載のタッチパネル。
【請求項5】
前記導線領域は、
前記複数の第1の導線と前記複数の第1の電極とを電気的に接続する複数の第1の接続部をさらに備え、
前記接地線は、延在して前記複数の第1の接続部と交差するとともに、前記接地線は前記複数の第1の接続部と電気的に絶縁されている、
請求項に記載のタッチパネル。
【請求項6】
前記導線領域は、
前記複数の第2の導線と前記複数の第2の電極とを電気的に接続する複数の第2の接続部をさらに備え、
前記接地線は、延在して前記複数の第2の接続部と交差するとともに、前記接地線は前記複数の第2の接続部と電気的に絶縁されている、
請求項4又は5に記載のタッチパネル。
【請求項7】
前記タッチパネルは、前記接地線と前記複数の第1の接続部との間に設けられた複数の絶縁ブロックをさらに備える、
請求項に記載のタッチパネル。
【請求項8】
前記第1の接続部は、第1の電極延在部と第1の電極架橋層を有する、
請求項5又は7に記載のタッチパネル。
【請求項9】
前記接地線は、前記複数の第1の導線の周辺に位置する、
請求項5、7又は8に記載のタッチパネル。
【請求項10】
前記タッチパネルは、前記接地線と前記複数の第2の接続部との間に設けられた複数の絶縁ブロックをさらに備える、
請求項に記載のタッチパネル。
【請求項11】
前記第2の接続部は、第2の電極延在部と第2の電極架橋層を有する、
請求項6又は10に記載のタッチパネル。
【請求項12】
前記接地線は、前記複数の第2の導線の周辺に位置する、
請求項6、10又は11に記載のタッチパネル。
【請求項13】
前記第1の方向と前記第2の方向とは交差する、
請求項3ないし12のいずれか一項に記載のタッチパネル。
【請求項14】
前記接地線の材料は、金属又は透明導電材料を含む、
請求項1ないし13のいずれか一項に記載のタッチパネル。
【国際調査報告】