特表2015-511556(P2015-511556A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2015-511556複合座席フレーム用の一体成形された座席背もたれおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-511556(P2015-511556A)
(43)【公表日】2015年4月20日
(54)【発明の名称】複合座席フレーム用の一体成形された座席背もたれおよび方法
(51)【国際特許分類】
   B64D 11/06 20060101AFI20150324BHJP
   B64C 1/00 20060101ALI20150324BHJP
   A47C 7/40 20060101ALI20150324BHJP
【FI】
   B64D11/06
   B64C1/00 B
   A47C7/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-500542(P2015-500542)
(86)(22)【出願日】2013年3月13日
(85)【翻訳文提出日】2014年10月10日
(86)【国際出願番号】US2013030723
(87)【国際公開番号】WO2013138426
(87)【国際公開日】20130919
(31)【優先権主張番号】61/610,511
(32)【優先日】2012年3月14日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】500413696
【氏名又は名称】ビーイー・エアロスペース・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ポジ アレクサンダー ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン グレン アレン
【テーマコード(参考)】
3B084
【Fターム(参考)】
3B084EA02
3B084EC01
(57)【要約】
複合材料座席背もたれフレーム(12)要素と、成形するステップ中に、当該座席背もたれフレーム要素に成形されて、座席背もたれフレーム要素および座席背もたれ隔膜で形成される航空機の複合座席背もたれを提供する、複合座席背もたれ隔膜(14)とを含む、航空機の座席背もたれ。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機の座席背もたれであって、
(a)複合材料座席背もたれフレーム要素と、
(b)複合座席背もたれ隔膜であって、座席背もたれフレーム要素および座席背もたれ隔膜によって構成される航空機の複合座席背もたれを提供するための成形ステップ中に、前記座席背もたれフレーム要素に成形される、複合座席背もたれ隔膜と、
を備える、航空機の座席背もたれ。
【請求項2】
前記複合材料が炭素繊維を含む、請求項1に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項3】
前記隔膜が、前記座席背もたれフレーム要素の前表面に成形される、請求項1に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項4】
前記隔膜が、複合座席背もたれフレーム要素の前部に成形されて、前記複合座席背もたれフレーム要素の前記前部を被覆する、請求項1に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項5】
前記隔膜の上側部分が、前記座席背もたれフレーム要素の後ろ表面内に成形され、前記隔膜の下側部分が、前記座席背もたれフレームの前表面内に成形されて、前記座席背もたれフレーム要素の上側部分と下側部分との間に延在する、起伏のついた座席背もたれ支持表面を形成する、請求項1に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項6】
前記隔膜が、前記座席背もたれフレーム要素に前記隔膜を成形するための成形点を形成する、外向きに延在する上側タブおよび下側タブを含み、さらに、前記タブ間に延在する前記隔膜の部分が縮小された幅を有しており、これにより、前記座席背もたれフレーム要素の対向する側部要素間において適合することを可能にする、請求項5に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項7】
前記隔膜が、前記座席背もたれフレーム要素に、その長さに沿って成形される複数の別個の隔膜要素で形成されており、これにより、前記航空機の座席背もたれを共同で形成する、請求項1に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項8】
前記別個の隔膜要素のうちの1つが、前記座席背もたれフレーム要素の下側部分上に位置付けられており、これにより、前記座席背もたれフレーム要素の前表面に成形された、外向きに延在する腰部支持セクションを規定する、請求項7に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項9】
前記腰部支持セクションを規定する前記別個の隔膜要素以外の前記別個の隔膜要素が、前記座席背もたれフレーム要素の後ろ表面に成形される、請求項8に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項10】
前記隔膜要素のうちの最も上側のものが、頭部受けを規定する位置において、前記座席フレーム要素の前表面に成形される、請求項8に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項11】
前記隔膜の対向端部が、前記座席背もたれフレーム要素の対向する側部要素に巻き付けて成形され、これにより、前記座席背もたれフレーム要素の前表面と後ろ表面との間に存在する中央隔膜部分と一体的に形成された、対向する管状接続要素を形成する、請求項1に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項12】
航空機の座席背もたれを形成する方法であって、
(a)複合材料座席背もたれフレーム要素および複合座席背もたれ隔膜を形成するステップと、
(b)前記座席背もたれフレーム要素に前記複合座席背もたれ隔膜を成形して、航空機の複合座席背もたれを提供するステップと
を含む、方法。
【請求項13】
複合材料座席背もたれフレーム要素および複合座席背もたれ隔膜を形成する前記ステップが、炭素繊維で前記複合材料座席背もたれフレーム要素および複合座席背もたれ隔膜を形成するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記座席背もたれフレーム要素の前表面に前記隔膜を成形するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記座席背もたれフレーム要素に前記隔膜を成形する前記ステップが、複合座席背もたれフレーム要素の前部に前記隔膜を成形して被覆するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記成形するステップが、前記座席背もたれフレーム要素の後ろ表面内に前記隔膜の上側部分を成形し、前記座席背もたれフレームの前表面内に前記隔膜の下側部分を成形して、前記座席背もたれフレーム要素の上側部分と下側部分との間に延在する、起伏のついた座席背もたれ支持表面を形成するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
(a)前記座席背もたれフレーム要素に前記隔膜を成形するための成形点を形成する、外向きに延在する上側タブおよび下側タブを、前記隔膜に形成するステップと、
(b)前記タブ間に延在する、前記隔膜の幅の縮小された部分を形成して、前記座席背もたれフレーム要素の対向する側部要素間において適合することを可能にするステップと、
を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
(a)複数の別個の隔膜要素で前記隔膜を形成するステップと、
(b)前記座席背もたれフレーム要素に、その長さに沿って前記複数の別個の隔膜要素を成形して、前記航空機の座席背もたれを共同で形成するステップと、
を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項19】
前記座席背もたれフレーム要素の下側部分上に前記別個の隔膜要素のうちの1つを位置付けて、前記座席背もたれフレーム要素の前表面に成形された、外向きに延在する腰部支持セクションを規定するステップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記座席フレーム要素の前表面に、頭部受けを規定する位置において、前記隔膜要素のうちの最も上側のものを成形するステップを含む、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、航空機の座席背もたれの構造要素の形成に関する。この発明は、本質的に、現在の複合座席背もたれの2つの特徴を、新規の態様で、単一の構築物に組み合わせるステップを含む。本質的に、座席背もたれ隔膜は、別個の製造および組み付けステップ中に当該隔膜を取り付ける必要がないように、オートクレーブ内における複合座席背もたれフレームの成形中に、座席背もたれフレーム構造要素と組み合わされる。複合座席背もたれおよび座席隔膜は、単一の構造物として成形ツールから得られる。また、この技法は、座席背もたれが、座席背もたれフレームに関して異なる位置に隔膜を有することも可能にし得る。
【背景技術】
【0002】
現在の製造技法は、典型的に、座席背もたれフレーム要素をアルミニウムで製造することと、袋(sock)の形で、すなわち、開放底部を有する布地の要素の形で、布地の座席背もたれ隔膜を別個に製造することとを伴う。隔膜は、座席背もたれフレームの上部に覆いかぶせて隔膜を配置し、当該隔膜を、その適正な位置へと下向きに引っ張ることによって、座席背もたれに覆いかけられる。快適であって、かつ、弾力性の座席背もたれを提供するために、隔膜は、座席背もたれフレーム要素に覆いかけられた後において張力下に置かれるように、サイズ決定されなければならない。隔膜袋を張力下において座席背もたれフレームに取り付けることは難しく、隔膜は、厳密に正確なサイズでなければならない。隔膜が小さすぎる場合、隔膜は、座席背もたれフレームの上に適合せず、または、設置中もしくは設置のすぐ後のいずれかに断裂する。座席背もたれが緩すぎる場合、座席の占有者に対して適正な後部支持が提供されない。また、通常、座席背もたれフレームの前部および後部の周囲を巡る完全なフープが存在する。座席背もたれフレーム内に隔膜を成形することは、単一の表面が作成されることを可能にし、以前に説明された技法を使用することで、この表面は、奥行きが変化し得る。このことは、この出願に記載された新たな技法を基調とした設計に基づき、軽量化を行い、より快適な座席背もたれの形成を可能にする。複合成形部品が単一のユニットとして組み付け作業場に到着する状態において、部品はより少なくなり、隔膜および座席背もたれフレームの配送における組み違えの可能性がなくなる。この新たな技法は、脚置き、シート・パン、頭部受け、および肘掛けにおいても使用され得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
したがって、この発明の目的は、単体の構造物を形成するために、座席背もたれフレーム内に一体成形された座席背もたれ隔膜を含む、複合座席背もたれを提供することである。
【0004】
この発明の別の目的は、座席背もたれフレームに、張力のかかった隔膜を覆いかける製造ステップを回避する座席背もたれを提供することである。
【0005】
この発明の別の目的は、単体の座席背もたれフレーム要素を形成する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明の、これらのおよび他の、目的および利点は、複合材料座席背もたれフレーム要素と複合座席背もたれ隔膜とを含む航空機の座席背もたれを提供することによって、達成される。複合座席背もたれ隔膜は、座席背もたれフレーム要素および座席背もたれ隔膜によって構成される航空機の複合座席背もたれを提供するための成形ステップ中に、座席背もたれフレーム要素に成形される。
【0007】
この発明の別の実施形態によると、複合材料は、炭素繊維である。
【0008】
この発明の別の実施形態によると、隔膜は、座席背もたれフレーム要素の前表面に成形される。
【0009】
この発明の別の実施形態によると、隔膜は、複合座席背もたれフレーム要素の前部に成形されて、複合座席背もたれフレーム要素の前部を被覆する。
【0010】
この発明の別の実施形態によると、隔膜の上側部分は、座席背もたれフレーム要素の後ろ表面内に成形され、隔膜の下側部分は、座席背もたれフレームの前表面内に成形されて、座席背もたれフレーム要素の上側部分と下側部分との間に延在する、起伏のついた(contoured)座席背もたれ支持表面を形成する。
【0011】
この発明の別の実施形態によると、隔膜は、座席背もたれフレーム要素に隔膜を成形するための成形点を形成する、外向きに延在する上側および下側タブを含み、さらに、タブ間に延在する隔膜の部分は、縮小された幅を有して、タブ間に延在する隔膜の部分が、座席背もたれフレーム要素の、対向する側部要素間において適合することを可能にする。
【0012】
この発明の別の実施形態によると、隔膜は、座席背もたれフレーム要素に、その長さに沿って成形される複数の別個の隔膜要素で形成され、これにより、航空機の座席背もたれを共同で形成する。
【0013】
この発明の別の実施形態によると、別個の隔膜要素のうちの1つは、座席背もたれフレーム要素の下側部分上に位置付けられ、これにより、座席背もたれフレーム要素の前表面に成形された、外向きに延在する腰部支持セクションを規定する。
【0014】
この発明の別の実施形態によると、腰部支持セクションを規定する別個の隔膜要素以外の別個の隔膜要素は、座席背もたれフレーム要素の後ろ表面に成形される。
【0015】
この発明の別の実施形態によると、隔膜要素のうちの最も上側のものは、頭部受けを規定する位置において、座席フレーム要素の前表面に成形される。
【0016】
この発明の別の実施形態によると、隔膜の対向端部は、座席背もたれフレーム要素の対向する側部要素に巻き付けて成形され、これにより、座席背もたれフレーム要素の前表面と後ろ表面との間に存在する中央隔膜部分と一体的に形成された、対向する管状接続要素を形成する。
【0017】
この発明の別の実施形態によると、航空機の座席背もたれを形成する方法が提供され、当該方法は、複合材料座席背もたれフレーム要素および複合座席背もたれ隔膜を形成するステップと、座席背もたれフレーム要素に複合座席背もたれ隔膜を成形して、航空機の複合座席背もたれを提供するステップとを含む。
【0018】
この発明の別の実施形態によると、複合材料座席背もたれフレーム要素および複合座席背もたれ隔膜を形成するステップは、炭素繊維で複合材料座席背もたれフレーム要素および複合座席背もたれ隔膜を形成するステップを含む。
【0019】
この発明の別の実施形態によると、この方法は、座席背もたれフレーム要素の前表面に隔膜を成形するステップを含む。
【0020】
この発明の別の実施形態によると、座席背もたれフレーム要素に隔膜を成形するステップは、複合座席背もたれフレーム要素の前部に隔膜を成形して被覆するステップを含む。
【0021】
この発明の別の実施形態によると、成形するステップは、座席背もたれフレーム要素の後ろ表面内に隔膜の上側部分を成形し、座席背もたれフレームの前表面内に隔膜の下側部分を成形して、座席背もたれフレーム要素の上側部分と下側部分との間に延在する、起伏のついた座席背もたれ支持表面を形成するステップを含む。
【0022】
この発明の別の実施形態によると、この方法は、座席背もたれフレーム要素に隔膜を成形するための成形点を形成する、外向きに延在する上側タブおよび下側タブを、隔膜に形成するステップと、タブ間に延在する、隔膜の幅の縮小された部分を形成して、座席背もたれフレーム要素の対向する側部要素間において適合することを可能にするステップとを含む。
【0023】
この発明の別の実施形態によると、この方法は、複数の別個の隔膜要素で隔膜を形成するステップと、座席背もたれフレーム要素に、その長さに沿って複数の別個の隔膜要素を成形して、航空機の座席背もたれを共同で形成するステップとを含む。
【0024】
この発明の別の実施形態によると、この方法は、座席背もたれフレーム要素の下側部分上に別個の隔膜要素のうちの1つを位置付けて、座席背もたれフレーム要素の前表面に成形された、外向きに延在する腰部支持セクションを規定するステップを含む。
【0025】
この発明の別の実施形態によると、この方法は、座席フレーム要素の前表面に、頭部受けを規定する位置において、隔膜要素のうちの最も上側のものを成形するステップを含む。
【0026】
この発明の目的のうちのいくつかは、上に明記されている。この発明の他の目的および利点は、以下の図を含む以下の図面と併せて読まれると、この発明の説明が進行するにつれて現れてくるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】座席隔膜が座席背もたれフレームの前部に成形されている、航空機の座席背もたれの斜視図である。
【0028】
図2】この発明の別の実施形態による、座席隔膜が座席背もたれフレームの前部に成形されている、航空機の座席背もたれの斜視図である。
【0029】
図3】座席隔膜が、座席背もたれフレームの前部および後方部に、様々な位置において成形されており、座席背もたれの起伏(contour)の増大を達成した、航空機の座席背もたれを例示する図である。
【0030】
図4】座席隔膜が座席背もたれフレームの前部および後方部に成形されており、オートクレーブ中に座席背もたれフレームに成形された腰部支持要素を含んでいる、航空機の座席背もたれを例示する図である。
【0031】
図5】座席隔膜が座席背もたれフレームの前部および後方部に成形されており、オートクレーブ中に座席背もたれフレームに成形された腰部支持要素および頭部支持要素を含んでいる、航空機の座席背もたれを例示する図である。
【0032】
図6】座席隔膜が、座席背もたれ構造物の中間位置に当該隔膜が存在することを可能にする、巻き付け方法において、座席背もたれフレームに成形されている、航空機の座席背もたれの図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
次に図面を参照すると、図1に第1の実施形態が例示されており、第1の実施形態は、複合座席背もたれ隔膜14が成形される複合座席背もたれフレーム要素12を有する、座席背もたれフレーム10を含む。隔膜14は、座席背もたれフレーム要素12の前部に成形されており、フレーム要素12の上で隔膜袋を引き下げる現在の方法に類似した結果を達成するが、隔膜14の材料は、製造中にフレーム要素12内に成形されている。
【0034】
図2は、複合座席背もたれフレーム要素24全体を被覆する隔膜22を含む、座席背もたれフレーム20を例示する。隔膜22は、複合座席フレーム要素24に成形されており、フレーム要素24の上で隔膜袋を引き下げる現在の方法に類似した結果を達成するが、隔膜22の材料は、製造中にフレーム要素24内に成形されている。
【0035】
図3は、座席フレーム背もたれ要素32と隔膜34とを含む座席背もたれフレーム30を含む、この発明の別の実施形態を例示する。隔膜34は、切断されており、タブ36、38がフレーム要素32の前部および後部内に存在することを可能にし、したがって、隔膜34から起伏が得られることを可能にし、このことは、現在使用されている隔膜袋の方法では不可能である。
【0036】
次に図4を参照すると、座席背もたれフレーム40は、座席背もたれフレーム要素44に成形された複数の隔膜要素42A、42B、42C、および42Dで形成された隔膜42を含む。したがって、隔膜42の様々な部品は、支持構造物に組み込まれ得、様々な快適な位置が作成されることを可能にする。また、隔膜42は、重量および材料コストを削減しながらも乗客の快適さを最大にするために、異なる張力および表面を提供するためにも使用され得る。図4に示されるように、特徴的な腰部セクション42Bが形成されており、タブ46は、腰部セクション42Bが座席フレーム要素44の前方表面に成形されることを可能にしている。他の隔膜要素42A、42C、および42Dは、示されるように、座席フレーム要素44の後方表面に成形されている。
【0037】
図5に示されるように、座席背もたれフレーム50は、座席フレーム要素54に成形された複数の隔膜要素52A、52B、52C、および52Dで形成された隔膜52を含む。したがって、隔膜52の様々な部品は、支持構造物に組み込まれ得、乗客の快適さを高めるために、様々な座席背もたれ位置が作成されることを可能にする。また、隔膜52は、異なる張力および表面を提供するためにも使用され得る。図5に示されるように、特徴的な腰部セクション52Bが形成されており、タブ56は、腰部セクション52Bが座席フレーム要素54の前方表面に成形されることを可能にしている。隔膜要素52Dは、座席フレーム要素54の前方表面に成形された頭部受け要素を形成する。他の隔膜要素52A、52B、52Cは、示されるように、座席フレーム要素54の後方表面に成形されている。隔膜要素52Bは、特徴的な腰部セクションを形成しており、タブ56は、腰部セクション52Bが、座席フレーム要素54の前方表面に成形されることを可能にしている。
【0038】
次に図6を参照すると、この技法の別の実装例は、座席背もたれフレーム要素62の座席背もたれフレーム60を形成することと、隔膜64の、対向する側部を管66、68へと形成して、隔膜64の中央部分69が座席背もたれフレーム要素62の中間位置に配設されることを可能にする、前部および後部巻き付け方法において、座席背もたれ隔膜64を成形することとを内包する。
【0039】
上に明記した例の各々において、座席背もたれフレーム要素と、1つまたは複数の隔膜要素との両方が、知られているタイプの炭素繊維材料などの複合材料で形成されることに留意されたい。
【0040】
成形された座席背もたれ隔膜を有する複合座席背もたれと、関連する方法とについて、上で説明した。この発明の様々な詳細は、その範囲から逸脱することなく変更され得る。さらに、この発明の好ましい実施形態の前述の説明と、この発明を実施するためのベスト・モードとは、例示の目的のためだけに提供されており、限定の目的では提供されていない−なぜなら、この発明が、請求項によって規定されているためである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2014年10月10日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
航空機の座席背もたれであって、
(a)複合材料座席背もたれフレーム要素と、
(b)複合座席背もたれ隔膜であって、座席背もたれフレーム要素および座席背もたれ隔膜によって構成される航空機の複合座席背もたれを提供するための成形ステップ中に、前記座席背もたれフレーム要素に成形される、複合座席背もたれ隔膜と、
を備える、航空機の座席背もたれ。
【請求項2】
前記複合材料が炭素繊維を含む、請求項1に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項3】
前記隔膜が、前記座席背もたれフレーム要素の前表面に成形される、請求項1に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項4】
前記隔膜が、複合座席背もたれフレーム要素の前部に成形されて、前記複合座席背もたれフレーム要素の前記前部を被覆する、請求項1又は2に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項5】
前記隔膜の上側部分が、前記座席背もたれフレーム要素の後ろ表面内に成形され、前記隔膜の下側部分が、前記座席背もたれフレームの前表面内に成形されて、前記座席背もたれフレーム要素の上側部分と下側部分との間に延在する、起伏のついた座席背もたれ支持表面を形成する、請求項1又は2に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項6】
前記隔膜が、前記座席背もたれフレーム要素に前記隔膜を成形するための成形点を形成する、外向きに延在する上側タブおよび下側タブを含み、さらに、前記タブ間に延在する前記隔膜の部分が縮小された幅を有しており、これにより、前記座席背もたれフレーム要素の対向する側部要素間において適合することを可能にする、請求項5に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項7】
前記隔膜が、前記座席背もたれフレーム要素に、その長さに沿って成形される複数の別個の隔膜要素で形成されており、これにより、前記航空機の座席背もたれを共同で形成する、請求項1又は2に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項8】
前記別個の隔膜要素のうちの1つが、前記座席背もたれフレーム要素の下側部分上に位置付けられており、これにより、前記座席背もたれフレーム要素の前表面に成形された、外向きに延在する腰部支持セクションを規定する、請求項7に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項9】
前記腰部支持セクションを規定する前記別個の隔膜要素以外の前記別個の隔膜要素が、前記座席背もたれフレーム要素の後ろ表面に成形される、請求項8に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項10】
前記隔膜要素のうちの最も上側のものが、頭部受けを規定する位置において、前記座席フレーム要素の前表面に成形される、請求項8に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項11】
前記隔膜の対向端部が、前記座席背もたれフレーム要素の対向する側部要素に巻き付けて成形され、これにより、前記座席背もたれフレーム要素の前表面と後ろ表面との間に存在する中央隔膜部分と一体的に形成された、対向する管状接続要素を形成する、請求項1又は2に記載の航空機の座席背もたれ。
【請求項12】
航空機の座席背もたれを形成する方法であって、
(a)複合材料座席背もたれフレーム要素および複合座席背もたれ隔膜を形成するステップと、
(b)前記座席背もたれフレーム要素に前記複合座席背もたれ隔膜を成形して、航空機の複合座席背もたれを提供するステップと、
を含む、方法。
【請求項13】
複合材料座席背もたれフレーム要素および複合座席背もたれ隔膜を形成する前記ステップが、炭素繊維で前記複合材料座席背もたれフレーム要素および複合座席背もたれ隔膜を形成するステップを含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記座席背もたれフレーム要素の前表面に前記隔膜を成形するステップを含む、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
前記座席背もたれフレーム要素に前記隔膜を成形する前記ステップが、複合座席背もたれフレーム要素の前部に前記隔膜を成形して被覆するステップを含む、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項16】
前記成形するステップが、前記座席背もたれフレーム要素の後ろ表面内に前記隔膜の上側部分を成形し、前記座席背もたれフレームの前表面内に前記隔膜の下側部分を成形して、前記座席背もたれフレーム要素の上側部分と下側部分との間に延在する、起伏のついた座席背もたれ支持表面を形成するステップを含む、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項17】
(a)前記座席背もたれフレーム要素に前記隔膜を成形するための成形点を形成する、外向きに延在する上側タブおよび下側タブを、前記隔膜に形成するステップと、
(b)前記タブ間に延在する、前記隔膜の幅の縮小された部分を形成して、前記座席背もたれフレーム要素の対向する側部要素間において適合することを可能にするステップと、
を含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
(a)複数の別個の隔膜要素で前記隔膜を形成するステップと、
(b)前記座席背もたれフレーム要素に、その長さに沿って前記複数の別個の隔膜要素を成形して、前記航空機の座席背もたれを共同で形成するステップと、
を含む、請求項12又は13に記載の方法。
【請求項19】
前記座席背もたれフレーム要素の下側部分上に前記別個の隔膜要素のうちの1つを位置付けて、前記座席背もたれフレーム要素の前表面に成形された、外向きに延在する腰部支持セクションを規定するステップを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記座席フレーム要素の前表面に、頭部受けを規定する位置において、前記隔膜要素のうちの最も上側のものを成形するステップを含む、請求項18に記載の方法。

【国際調査報告】