特表2015-511562(P2015-511562A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-511562(P2015-511562A)
(43)【公表日】2015年4月20日
(54)【発明の名称】管状部分を有する金属パッケージ
(51)【国際特許分類】
   B65D 1/02 20060101AFI20150324BHJP
【FI】
   B65D1/02 210
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2014-561468(P2014-561468)
(86)(22)【出願日】2013年3月15日
(85)【翻訳文提出日】2014年9月10日
(86)【国際出願番号】EP2013055431
(87)【国際公開番号】WO2013135877
(87)【国際公開日】20130919
(31)【優先権主張番号】1252335
(32)【優先日】2012年3月15日
(33)【優先権主張国】FR
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】312004709
【氏名又は名称】アルダフ エムピー グループ ネザーランド ベー.ヴェー.
(74)【代理人】
【識別番号】100074734
【弁理士】
【氏名又は名称】中里 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100086265
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100076451
【弁理士】
【氏名又は名称】三嶋 景治
(72)【発明者】
【氏名】ニエ フィリップ
【テーマコード(参考)】
3E033
【Fターム(参考)】
3E033AA01
3E033BA08
3E033BA09
3E033DA03
3E033DA04
3E033EA07
3E033FA01
3E033GA02
(57)【要約】
本発明は、長手方向軸(1’)を規定する管状部分(1)を備える金属パッケージに関し、該管状部分(1)は、前記長手方向軸1’に直交して延びる平面(13)上で、前記管状部分(1)の周囲に形成された1つのモール(11)または幾つかのモール(11)から成る一体の環状構造体(10)を備え、取り扱い部材が静置されるように意図された環状下面(12)を形成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向軸(1’)を定める管状部分(1)を含む金属パッケージにおいて、前記管状部分(1)は、前記長手方向軸(1’)に直交して延びる平面(13)内で、前記管状部分(1)の周囲に形成された1つまたは幾つかの環状ビード(11)から成る一体の環状構造体(10)を含み、取り扱い部材が静置される下方の環状表面(12)を形成することを特徴とする金属パッケージ。
【請求項2】
前記一体の環状構造体(10)は、前記管状部分(1)の内側および/または外側に向けて突出した状態で形成された1つまたは幾つかのビード(11)を含むことを特徴とする請求項1による金属パッケージ。
【請求項3】
前記一体の環状構造体(10)は、前記管状部分(1)の全周に亘って延びる連続した環状ビード(11)を含むことを特徴とする請求項1または2による金属パッケージ。
【請求項4】
前記連続した環状ビード(11)は、前記管状部分(1)の内側か外側に向けて開いたリブの形状を有していることを特徴とする請求項3による金属パッケージ。
【請求項5】
前記連続した環状ビード(11)は、外方に突出した一体カラーを構成する閉じたリブの形状を有し、このリブは、互いに静置し、周囲の折り目(17)によって結合された2つの平坦な環状フランジ(16)の形状をしていることを特徴とする請求項3による金属パッケージ。
【請求項6】
前記一体の環状構造体(10)は、該環状構造体(10)を通る平面(13)内に少なくとも1つの変形例の湾曲部(20)を含むことを特徴とする請求項1または2による金属パッケージ。
【請求項7】
前記一体の環状構造体(10)は、前記管状部分(1)の周囲の一部のみに延びる少なくとも1つのビード(11)を備えていることを特徴とする請求項6による金属パッケージ。
【請求項8】
前記一体の環状構造体(10)は、前記管状部分(1)の周囲に分布された幾つかのビード(11)を含むことを特徴とする請求項7による金属パッケージ。
【請求項9】
前記一体の環状構造体(10)は、1つまたは幾つかのノッチ(20)を含むことを特徴とする請求項6〜8のいずれかによる金属パッケージ。
【請求項10】
1つのノッチ(20)または少なくとも1つのノッチ(20)の底部(20a)は、管状部分(1)の周囲、または少なくともほぼ周囲に延びていることを特徴とする請求項9による金属パッケージ。
【請求項11】
前記管状部分を形成する首部(1)を含む容器から成り、そしてこの首部(1)は、栓を受けるための上方部分(2a)、および前記一体の環状構造体(10)を含む下方部分(2b)を備えた口部(2)で終わることを特徴とする請求項1〜10のいずれかによる金属パッケージ。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれかによる金属パッケージの製造方法において、該製造方法は、
(a)前記金属パッケージの管状部分(1)を製造し、そして
(b)前記管状部分(1)を局部的に変形して、1つまたは幾つかのビード(11)から成る一体の環状構造体(10)を形成する
ことにあることを特徴とする金属パッケージの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パッケージ、特に金属パッケージの分野に関する。
【背景技術】
【0002】
パッケージの設計は、製造のみならず、フィラーにおける受け入れから最終パッケージング作業までの数々の取り扱い作業に関連した制約を考慮しなければならない。
しかも、構成材料によって、パッケージは、それぞれ特定用途のための搬送装置の導入の結果となる、構造的制約を引き起こす製造技術によって得られる。
【0003】
この観点において、プラスチック材料で作られる、パッケージ(瓶または小瓶のような)の口部を形成する管状部分は、通常、個別の取り扱いに有用な「搬送リング」と呼ばれる、周囲から突出した環状のフランジを備えている。
したがって、これらのプラスチック材料パッケージは、ほぼ二又状の取り扱い部材の配置により、この搬送リングの下で、静止状態で、把持され、取り扱われ、および/または搬送され得る。
【0004】
実際、このようなプラスチックパッケージのために、口部およびその搬送リングは、射出ブロー仕上げまたは押出ブロー仕上げの前に、例えばプリホーム(射出成形によって得られる半製品)上に同時に形成される。
例えばスチールまたはアルミニウムである金属材料で作られるパッケージは、金属成形に関連した技術的制約によりこのような環状で平坦なフランジを持っていない。
したがって、このような金属パッケージの製造、取り扱いおよび充填は、特定用途のための取り扱い手段の導入を導く。
したがって、フィラーのため、プラスチックパッケージから金属パッケージへの切替は、特に取り扱い手段の改造のための重大な投資が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のことを考慮に入れて、出願人は、複数種のプラスチックパッケージに共通に使用される設備内で取り扱われるようになっている金属パッケージの新しい構造を開発してきた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
その目的で、本発明による金属パッケージは、長手方向軸を定める管状部分を含み、この管状部分は、1つまたは幾つかのビードからなる一体の環状構造体を含み、これらのビードは前記長手方向軸に直交する平面内で、前記管状部分の周囲に形成されて、取り扱い部材が静置される下方の環状表面を形成する。
前記ビード(1つまたは複数)は、有利には、前記管状部分の内側および/または外側に向けて突出した状態で形成される。
【0007】
特定の実施の形態によれば、一体の環状構造体は、管状部分の全周に亘って延びる連続した環状ビードを含む。この場合、この連続した環状ビードは、管状部分の内側か外側に向けて開いた開放リブの形状を有しているか、あるいは、この連続した環状ビードは、外方に突出した一体カラーを構成する閉じたリブの形状を有し、この一体カラーは、互いに静置し、折り目によって結合された2つの平坦な環状フランジの形状をしている。
【0008】
他の実施の形態によれば、前記一体の環状構造体は、該環状構造体を通る長手方向軸に直交する平面内に少なくとも1つの変形例の湾曲部を有している。
したがって、この一体の環状構造体は、有利には、水平方向軸について水平半径方向での種々の長さを持つ不連続な湾曲部を持っている。
【0009】
この実施の形態は、管状部分の周囲の1つまたは幾つかの点において、一体の環状構造体における幾何学的不連続性、特に、1つのビードにおいて、または少なくとも1つのビードにおいて、あるいは2つのビードの間で、幾何学的不連続性を導くことを目的とし、これは、パッケージのこの部位を強固にし、そして垂直方向の力に対する抵抗力を極めて増大することを許容する。
【0010】
この不連続性は、多少複雑な湾曲、および優先的には、この一体の環状構造体の上側か下側に配置された管状部分の部位の形状の連続性において延びる管状部分(または垂直セグメント)のビードが形成されていない部分の形態を取り得る。換言すれば、管状部分の最初の部位は、一体の環状構造体を構成する意図でビード(複数)を形成するために変形されている。
【0011】
この場合、一体の環状構造体は、管状部分の周囲の部分のみにわたって延びる少なくとも1つのビードを備えている。
この一体の環状構造体は、有利には、管状部分の周囲に、規則的に、あるいは不規則に(均一に、あるいは不均一に)分布された幾つかのビードを有している。
【0012】
好ましくは、一体の環状構造体は、それぞれが外方に突出したビードを有しており、そして、それらのビードは、前記環状構造体を通る長手方向軸に直交する平面内において、管状部分の周囲に亘って規則的に分布されている。
好ましくは、一体の環状構造体は、1つのビード上、および/または少なくとも1つのビード上および/または個別の2つのビード上に形成された1つまたは幾つかのノッチを有し、これらのノッチは、有利には、垂直あるいは少なくともほぼ垂直な軸を有しており、また、有利には、管状部分のビードが形成されていないセグメントによって形成されている。
【0013】
好ましくは、1つのノッチは、1つまたは幾つかの外側ビードのために内側に形成され、1つのノッチは、1つまたは幾つかの内側ビードのために外側に形成されている。
1つのノッチまたは少なくとも1つのノッチの底部は、管状部分の周囲、または少なくともほぼ周囲に延びている。
特定の実施の形態によれば、金属パッケージは、前記管状部分を形成する首部を持つ容器(例えば、瓶)からなり、そしてこの首部は、栓を受けるための上方部分、および一体の環状構造体を含む下方部分を備えた口部で終わる。
【0014】
本発明はまた、上に規定した金属パッケージの製造方法に関し、該製造方法は、
(a)前記パッケージの管状部分を製造し、そして
(b)前記管状部分を局部的に変形して、1つまたは幾つかのビードを持つ一体の環状構造体を形成することからなる。
【0015】
本発明は、添付した図面に関連した以下の記述により、いかなる限定もされることなく、さらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1図1は、パッケージの首部を形成する管状部分の概略斜視図であり、前記首部の口部は、その凸面が外方に向いた開いたリブの形状の連続した環状ビードからなる一体の環状構造体を備えている。
図2図2は、図1の口部の側面図である。
図3図3は、図2に示したものと近似した、ここでは、湾曲部である一体の環状構造体における管状部分の部分垂直断面図である。
図4図4は、図3の実施の形態の変形例の垂直断面図であり、この変形例において、一体の環状構造体は、ここでは、二平面部分となった開いたリブからなる。
図5図5は、図3の実施の形態の他の変形例の垂直断面図であり、この変形例において、一体の環状構造体は、平面部分となった「押しつぶされた」ビードに相当し、「圧縮ビード」とも呼ばれる閉じたリブからなる。
図6図6は、本発明によるパッケージの他の可能性のある口部の斜視図であり、該口部は、その周囲の角度部分に亘って伸びる幾つかのビードを備えている。
図7図7は、図6の口部の側面図である。
図8図8は、2つのビードを分離する口部のビードが形成されていないセグメントを示す図7の拡大図である。
図9図9は、一体の環状構造体を構成するビードの特定の配置を示す、金属パッケージの管状部分の斜視図である。
図10図10は、一体の環状構造体を構成するビードの特定の配置を示す、金属パッケージの管状部分の斜視図である。
図11図11は、一体の環状構造体を構成するビードの特定の配置を示す、金属パッケージの管状部分の斜視図である。
図12図12は、一体の環状構造体を構成するビードの特定の配置を示す、金属パッケージの管状部分の斜視図である。
図13図13は、一体の環状構造体を構成するビードの特定の配置を示す、金属パッケージの管状部分の斜視図である。
図14図14は、一体の環状構造体を構成するビードの特定の配置を示す、金属パッケージの管状部分の斜視図である。
図15図15は、金属パッケージの管状部分を示す平面図であり、該管状部分の一体の環状構造体は、規則的に配置されたノッチによって分離されたビードを備えている。
図16図16は、ノッチのための幾つかの可能性のある形状を上方から模式的に示す。
図17図17は、本発明の実施の形態の変形例を示し、この変形例において、一体の環状構造体は、外側の開いたリブからなる少なくとも1つのビードを備えている。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1および2は、金属パッケージの一部を示す。
このような金属パッケージは、例えばアルミニウムまたはスチールで作られる。
この金属パッケージは、有利には、例えば、液体(特に、飲料)、ペーストまたは固体(特に、粉体または粒状物)である製品を収容することを意図したベッセルまたは容器である。
このような金属パッケージは、例えば、瓶、小瓶または缶である。
【0018】
このパッケージは、有利には、終端開口3で開いた口部2で終わる首部を形成する管状部分1(図1および2)が頂部となった本体または胴部(図示せず)を備えている。
管状部分1は、垂直方向を向いた長手方向軸1’を持つ。
この管状部分1は、その周囲を画定し、そして内部ダクトCの範囲を定める一体の金属壁4によって構成されている(図3)。
長手方向軸1’と直交する管状部分1の水平断面は、円形ではあるが、例えば、長円形、矩形または正方形であってもよい。
【0019】
管状部分1の上端5は、終端開口3の範囲を定める、外方に向いた周囲リムによって構成されている(図1および2)。
この上端5側において、口部2の上方部分2aは、栓(図示せず)を受けるための手段、ここでは螺旋ネジ6を有している。
【0020】
同じ上端5から離れて、口部2の下方部分2b(上方部分2aの下に直接置かれている)は、ビード11からなり、取り扱い部材が静置され得る環状の下面12を形成する一体の環状構造体10を持つ。
この取り扱い手段(図示せず)は、有利には、搬送リングが設けられたプラスチックボトルの取り扱いの分野に適した従来の二又形状を持つ。
この観点において、ビード11は、前記長手方向軸1’に直交して延びる平面13において、そして管状部分1の周囲に亘って形成されている。
【0021】
「ビード」とは、特に、一体の金属壁4に、例えば、鋳造またはエンボッシングによって窪まされ、あるいはレリーフが付けられて形成されたリブを意味する。
ビード11は、連続し、管状部分1の全周に亘って延びている。
図1〜3に示されているように、連続した環状ビード11は、管状部分1の外側に向かって突出して配置されている。
図3から分かるように、この連続したビード11は、管状部分1の内側に向かって開口した開いたリブの形状を有している。
連続した環状ビード11の垂直断面は、その周囲に亘って、幾何学的変わり目なく、同一もしくは少なくとも実質的に同一である。
【0022】
図3によれば、この垂直断面は、例えば、外側に向かって凸状の半円または半楕円である湾曲した形状である。
したがって、下方の環状面12は、この連続した環状ビード11のほぼ下方半部によって形成されている。
図4は、一体の環状構造体10を構成する連続した環状ビード11の実施の形態の変形例を示す。
【0023】
連続した環状ビード11の断面は、
−長手方向軸1’から、頂部から底部へと離れて行く傾斜上方セグメント14,および
−長手方向軸1’に直交して延び、下面が取り扱いのための下方環状面12を形成する水平下方セグメント
の2つのセグメントからなる。
換言すれば、連続した環状ビード11は、上方円錐台状部分と水平フランジの形をした下方部分からなる。
【0024】
図5に示された更に他の実施の形態によれば、連続した環状ビード11は、外方に突出した一体のカラーを形成する閉じたリブの形状を持つ。
「圧縮ビード」とも呼ばれるこのような連続した環状ビード11は、互いに対し静置された2つの平坦な環状フランジの形をしており、下方のフランジは、取り扱いのための環状下面を形成し、そして前記下方のフランジと上方のフランジは、周囲の折り目17によって連結されている。
【0025】
図6〜8は、本発明の他の実施の形態を示し、この実施の形態において、一体の環状構造体10は、管状部分1の周囲に亘って、該環状構造体10を通る長手方向軸1’に直交する平面13に湾曲の少なくとも1つの変形例を含む。
このような実施の形態は、パッケージの口部2の強化し、そしてこの一体の環状構造体10における垂直方の力に対する対抗力を極めて増大する。
【0026】
その目的で、一体の環状構造体10は、管状部分1の周囲に亘って延びる「不連続なビード」11を備えている。
従って、一体の環状構造体10は、管状部分1の周囲に亘って均一にまたは規則的に配置された幾つかの個別のビード11を有している。この場合、各ビード11は、管状部分1の周囲の一部分に延びている。
【0027】
一体の環状構造体10は、3つのビード11を持ち、各ビードは、ほぼ5°〜120°、好ましくはほぼ60°〜110°の水平角度域にほぼ延びている。
これらのビード11は、それぞれ外方に突出し、管状部分1の周囲に亘って、長手方向軸1’に直交する平面13に規則的に配置されている。
これらのビード11は、一緒になって下方静置面12を形成し、該静置面は、不連続であり、これらのビード11の下面により形成されている。
【0028】
これらのビード11の垂直断面は、上記したように、例えば、湾曲化されあるいは2面形にカスタマイズされている。
これらのビード11は、管状部分1のビードが形成されていないセグメントにあるノッチ20により2つずつ分離されている(ここでは、3つ)。
したがって、これらのビードが形成されていないセグメント20は、一体の環状構造体10のための垂直方向の力に対しての強化領域を形成する。
各ビードが形成されていないセグメント20は、垂直軸20’に沿って延びる、口部2(または管状部分1)のセグメントであり、そして、該口部2の上下に直接に配置された部分のセクションに連続している(セクションを不連続にせず、または破っていない)。
したがって、これらのビードが形成されていないセグメント20は、管状部分1の周囲に延びている。
【0029】
同様に、各ノッチ20の底部20aは、したがって、有利には、管状部分1の周囲に延びている。
各ノッチ20は、2つの隣接したビード11の対向端20bによって横方向の範囲が定められている。
水平方向セクションにおいて、各ノッチ20の端部20bは、例えば、互いに対して平行に延びており、または図16に関連して下記するように、周囲向けて遠ざけられている。各ノッチ20は、また、円弧状断面を呈していてもよい。
【0030】
本発明による金属パッケージの製造方法は、有利には、
(a)前記パッケージの管状部分1を製造し、そして
(b)前記管状部分1に前記一体の管状部分10を形成して、例えば、異なるビードの局所的なおよび不連続な形状の作業によりビード(1つまたは複数)を形成する。
【0031】
図9〜14は、外方に向かい、そして管状部分1のビードが形成されていないセグメント20により2つずつに分離された幾つかのビード11を持つこの一体の環状構造体10の実施の形態の変形例を示す。
これらの図において、一体の環状構造体10は、それぞれ
図9:ほぼ20°〜60°の水平角度域にそれぞれが延びるビードが形成されていないセクション20により分離された、ほぼ60°〜100°の水平角度域にそれぞれが延びる3つのビード11、
図10:ほぼ5°〜30°の水平角度域にそれぞれが延びるビードが形成されていないセクション20により分離された、ほぼ30°〜55°の水平角度域にそれぞれが延びる6つのビード11、
図11:ほぼ60°〜90°の水平角度域にそれぞれが延びるビードが形成されていないセクション20により分離された、ほぼ30°〜60°の水平角度域にそれぞれが延びる3つのビード11、
図12:ほぼ10°〜30°の水平角度域にそれぞれが延びるビードが形成されていないセクション20により分離された、ほぼ30°〜50°の水平角度域にそれぞれが延びる6つのビード11、
図13:ほぼ90°〜110°の水平角度域にそれぞれが延びるビードが形成されていないセクション20により分離された、ほぼ10°〜30°の水平角度域にそれぞれが延びる3つのビード11、
図14:ほぼ30°〜50°の水平角度域にそれぞれが延びるビードが形成されていないセクション20により分離された、ほぼ10°〜30°の水平角度域にそれぞれが延びる6つのビード11
を含む。
【0032】
図15は、更に、ノッチ20により分離された幾つかのビード11を持つ周囲の環状構造体10を平面図で示す。
この図15において、ノッチ20の底部20aは、有利には、口部2の周囲に延びていることが分かる。
【0033】
代替的には、各内向きのノッチ20の底部20aは、
−1番目のケースでは、ビード11により規定された環状空間において、符号20a2で示された底部で示されているように、部分的なエンポスのようなものに対応する、口部2の周囲から離れて、
−2番目のケースでは、符号20a2で示された底部で示されているように、管状部分1によって規定された内部空間において、
延びている。
【0034】
1番目のケースでは、一体の環状構造体10は、複数のノッチ20が配置された一種の連続環状ビード11にある。
2番目のケースでは、一体の環状構造体は、内方および外方に突出した交互のビードを含み、したがって、管状部分について内向き/外向きビードの組み合わせが得られる。
【0035】
このような一体の環状構造体の製作は、有利には、連続する環状ビードの形成作業、続いての、例えばエンボスによるノッチの形成作業を備える。
したがって、一種の連続した環状ビード11はその周囲に亘ってノッチ20により局所的に中断されて得られる。
上述されたこれらのノッチ20は、図16に示されているように適宜な道具によっていかなる形状をも取り得る。
したがって、これらのノッチ20は、例えば、矩形(AまたはB)、台形(CまたはD)あるいは円弧状(E)とすることができる。
【0036】
図17は、本発明の実施の形態の変形例を示し、この変形例において、一体の環状構造体10は、外方に開放したリブにあるビード11を備えている。
このビード11は、下方静置面12を作る連続する環状ビードの形をしている。実施の形態の変形例において、複数の外方に開放したビードが期待され、これらのビードは、口部の軸と直交する同一の平面に配置され、そしてビードが形成されていないセグメントにより、または外方に突出した複数のビードにより分離されている。
【0037】
一般的に、本発明による金属パッケージは、取り扱い、特に、プラスチックパッケージの取り扱いに通常必要な設備において簡単である。
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【国際調査報告】