特表2015-511566(P2015-511566A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-511566(P2015-511566A)
(43)【公表日】2015年4月20日
(54)【発明の名称】分配器ユニット
(51)【国際特許分類】
   B65G 47/14 20060101AFI20150324BHJP
【FI】
   B65G47/14 S
   B65G47/14 K
   B65G47/14 Y
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-561531(P2014-561531)
(86)(22)【出願日】2013年3月14日
(85)【翻訳文提出日】2014年11月17日
(86)【国際出願番号】IB2013000383
(87)【国際公開番号】WO2013136162
(87)【国際公開日】20130919
(31)【優先権主張番号】MI2012A000398
(32)【優先日】2012年3月14日
(33)【優先権主張国】IT
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】500361593
【氏名又は名称】イ・エメ・ア,インドゥストリア・マキーネ・オートマティーク・ソシエタ・ペル・アチオニ
(74)【代理人】
【識別番号】100060690
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 秀雄
(74)【代理人】
【識別番号】100070002
【弁理士】
【氏名又は名称】川崎 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100134832
【弁理士】
【氏名又は名称】瀧野 文雄
(74)【代理人】
【識別番号】100165308
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 俊明
(74)【代理人】
【識別番号】100110733
【弁理士】
【氏名又は名称】鳥野 正司
(72)【発明者】
【氏名】バロンチーニ イヴァノ
【テーマコード(参考)】
3F080
【Fターム(参考)】
3F080AA34
3F080BA01
3F080BA06
3F080BA10
3F080BC01
3F080BE09
3F080BF17
3F080CF05
3F080CF23
3F080DA18
(57)【要約】
錠剤(12)を分配するのに適した分配器ユニット(110)は、入口区域(17)を有する移送導管(11)と協働するアライナ導管(13)を備える。錠剤(12)を動かすために供給手段(21)が前記移送導管(11)に関連する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
実質的に鉛直の移送導管(11)と協働する水平アライナ導管(13)を備え、かつ入口区域(17)を有する錠剤(12)を分配するのに適した分配器ユニットであって、
少なくとも第1の供給導管(21)が、前記移送導管(11)の入口に関連していて、前記錠剤(12)が前記移送導管(11)の入口トランジトリ内に位置するときに前記錠剤(12)の上部に作用するガス状流体噴流を吐き出すのに適している
ことを特徴とする分配器ユニット。
【請求項2】
前記第1の供給導管(21)が、前記錠剤(12)の到着方向で前記移送導管(11)の前記入口トランジトリ内の前方に前記入口区域(17)に対応して配置されることを特徴とする請求項1に記載の分配器ユニット。
【請求項3】
前記移送導管(11)の前記入口トランジトリが、8°〜15°に含まれる傾斜角度(β)をもつ引込滑り面(20)を有することを特徴とする、請求項1または2に記載の分配器ユニット。
【請求項4】
前記移送導管(11)の前記入口トランジトリが入口連結部(16)を有し、続いて8°〜15°に含まれる傾斜角をもつ傾斜面または傾斜部分(34)を有することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の分配器ユニット。
【請求項5】
前記錠剤(12)の到着側とは反対側に、前記移送導管(11)の前記入口トランジトリが8°〜15°に含まれる傾斜角で傾斜している前面(33)を有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の分配器ユニット。
【請求項6】
少なくとも第2の供給導管(25)が、前記錠剤(12)が到着する側に、前記移送導管(11)の前記入口トランジトリの端部に近接して配置され、前記錠剤(12)の出口に向かって角度をなす方向に流体噴流を吐き出すのに適していることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の分配器ユニット。
【請求項7】
少なくとも第3の供給導管(24)が、前記移送導管(11)内での前記錠剤(12)の到着方向に対して後方に、前記入口区域(17)に近接して配置され、前記錠剤(12)と協働して向けられた流体噴流を吐き出すのに適していることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の分配器ユニット。
【請求項8】
前記供給導管(21、24、25)に空気が供給され、前記空気の圧力が0.3〜3.0バール、好ましくは0.8〜2.0バールであることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の分配器ユニット。
【請求項9】
前記供給導管(21、24、25)のうちの少なくとも1つの圧力が調整可能であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の分配器ユニット。
【請求項10】
前記供給導管(21、24、25)のうちの少なくとも1つの圧力が脈動していることを特徴とする、請求項1〜9のいずれかに記載の分配器ユニット。
【請求項11】
前記アライナ導管(13)が前記錠剤(12)を供給軸線(X)に沿って整列させることができる、請求項3および4に記載の分配器ユニットであって、前記アライナ導管(13)が、前記供給軸線(X)に対して傾斜していて前記移送導管(11)の前記入口区域(17)と協働する前記引込滑り面(20)に関連することを特徴とするとともに、前記入口連結部(16)が、前記引込滑り面(20)を前記入口区域(17)に連結するために、前記入口区域(17)に対応して作られることを特徴とする、分配器ユニット。
【請求項12】
前記供給軸線(X)に対する前記引込滑り面(20)の前記角度(β)が8°〜15°に含まれることを特徴とする、請求項11に記載の分配器ユニット。
【請求項13】
前記入口連結部(16)が、前記供給軸線(X)に対して8°〜15°に含まれる角度(γ)だけ角度をつけた入口を有することを特徴とする、請求項11または12に記載の分配器ユニット。
【請求項14】
前記入口連結部(16)が、前記移送導管(11)の前記縦軸線(Y)に対して8°〜15°に含まれる角度だけ傾斜している前記面(34)を介して前記移送導管(11)に連結していることを特徴とする、請求項13に記載の分配器ユニット。
【請求項15】
前記入口区域(17)の後ろで前記入口区域(17)と協働して、前記移送導管(11)が、前記移送導管(11)の縦軸線(Y)に対して8°〜15°に含まれる角度(δ)だけ傾斜している前記前面(33)を有することを特徴とする、請求項5に記載の分配器ユニット。
【請求項16】
錠剤(12)を分配する方法であって、前記錠剤(12)が、入口区域(17)を有していて水平アライナ導管(13)と協働する実質的に鉛直な移送導管(11)の入口トランジトリ内に位置するときに、前記錠剤(12)の上部に少なくとも1つのガス状流体噴流を吐き出すものであることを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は分配器ユニットに関し、分配器ユニットは、錠剤(tablets)、丸剤(pills)、カプセル剤(capsules)などの生産物または同様の生産物を、そのときランダムに含んでいるコレクティングベイスン(collecting basin)や振動セレクタ(vibrating selector)などの供給要素から後続のユーザ装置、すなわちブリスタストリップ(blister strip)などの整理収納手段(organized containing means)まで連続的に移動させることができ、そこで生産物はブリスタまたは着座内に整然と少なくとも1列に配置される。
【0002】
特に、本発明は、移送導管(transfer channel)による錠剤、丸剤もしくはカプセル剤または同様の生産物のグリッピング、ならびに錠剤、丸剤もしくはカプセル剤または同様の生産物の前記移送導管の出口までのセンディングに関する。錠剤、丸剤もしくはカプセル剤または同様の生産物は、以下、本明細書および特許請求の範囲において錠剤という用語で示す。
【背景技術】
【0003】
移送導管は、薬理学、健康または食品の目的で錠剤などの完成品を包装する分野で使用されるものとして知られている。
【0004】
既知の移送導管は、導管内を通過することができる単位時間当たりの錠剤に関して、生産性の目標を限定していることも知られている。
【0005】
移送導管は、移送導管が含まれている分配器ユニットの生産を高めることができるようにするために、通常はかなりの数が結合されることも知られている。
【0006】
速度を上げるために、もっと正確に言えば、各移送導管が単位時間内に扱うことができる錠剤の数を増やすために、多くの手法が研究されている。実際、移送導管内に存在する空気が錠剤の進行を減速させる栓を作るのを防止するために、各移送導管内に配置される、空気を放出するためのシステムが知られている。
【0007】
錠剤の出口から錠剤をより素早く取り除き、整理収納手段の方への錠剤の降下を容易にして、錠剤を押し込むために、単一移送導管の端部内で働く流動化システムもまた知られている。
【0008】
既知の移送導管の一欠点は、現況技術では、各移送導管が処理する単位時間当たり約400錠剤という克服できない限界があることである。
【0009】
さらに、錠剤が、例えば錠剤が入るはずのブリスタから錠剤が出てくるほど速く放出されるべきではない場合、出口に配置される流動化システムは非常に慎重に較正されなければならない。
【0010】
米国特許第7,516,836号明細書は、丸剤などの個々の物体をパッケージ内に単回投与量または複数回投与量で配置する方法および装置を開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の一目的は、分配器ユニット自体の生産性を高めることを可能にするために、各移送導管が既知の導管に比べて単位時間内により多くの錠剤を扱うことができる分配器ユニットを得ることである。
【0012】
本発明の別の目的は、生産しやすくかつ必要なエネルギー消費量が少なく、それによって生産コストおよび管理コストを抑えることを可能にする分配器ユニットを得ることである。
【0013】
本発明の別の目的はまた、錠剤の残渣または錠剤に関連する残渣が、錠剤が移送導管の入口に達したときに、導管に沿って錠剤に追従するのを防止することができる錠剤の分配を実現する分配器ユニットを得ることである。
【0014】
本発明の別の目的は、錠剤が移送導管から収納手段内の錠剤の正確な位置決めを可能にするような速度で出るようにして、速度が速すぎてこの動作が妨げられることを回避することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
出願人は、現況技術の欠点を克服するとともに、上記およびその他の目的および利点を得るために、本発明を考案し、試験し、そして具体化している。
【0016】
本発明は、独立請求項に開示され特徴づけられており、従属請求項は、本発明の他の特徴または主要な発明概念に対する変形形態を記述している。
【0017】
上記の目的によれば、本発明による錠剤の分配器ユニットは、入口区域を有する実質的に鉛直な移送導管と協働する水平アライナ導管を備える。少なくとも第1の供給導管が、移送導管の入口に関連していて、錠剤が移送導管の入口トランジトリ内に位置するかまたは入ったときに錠剤の上部に作用する第1のガス状流体噴流を吐き出すことができる。第1のガス状流体噴流は、空気または目的に適した他のガス状流体の噴流とすることができる。
【0018】
一変形形態によれば、流体噴流は、移送導管の入口トランジトリ内での錠剤の到着方向に対して前方に働くように配置される。
【0019】
一変形実施形態によれば、移送導管の入口トランジトリは、8°〜15°に含まれる角度の傾斜をもつ引込滑り面(lead−in slide)を有する。
【0020】
別の変形形態によれば、錠剤の到着側とは反対側に、移送導管の入口トランジトリは8°〜15°に含まれる傾斜角で傾斜している前面を有する。
【0021】
いくつかの実施形態では、補助的なガス状流体噴流を吐き出すように構成された1つまたは複数の他の供給導管を第1の供給導管に対して設けることができる。
【0022】
複数の変形実施形態によれば、少なくとも第2の供給導管が、錠剤の到着側に、移送導管の入口トランジトリの端部に近接して配置され、錠剤の出口に向かって角度をつけて向けられた流体噴流を吐き出すのに適している。
【0023】
さらに、本発明の一変形形態では、移送導管に対する錠剤の到着方向に対して後ろに、第1の供給導管の下方に配置される、第3の流体噴流を単独でまたは第1の流体噴流と第2の流体噴流の少なくとも一方と共に吐き出すことができる少なくとも第3の供給導管を設ける。
【0024】
別の変形形態では、流体噴流のうちの少なくとも1つが、移送導管の縦軸線と協働して配置され、移送導管の縦軸線に対して角度をつけられるものである。
【0025】
角度は約1°から約45°までとすることができ、有利には8°〜30°に含まれる。
【0026】
別の変形形態によれば、供給導管は、点状タイプの流体噴流を吐き出すために、円形断面を有することができる。
【0027】
さらに、一変形形態では、供給導管は、錠剤を流体層内に取り囲むことができる一定断面または可変断面を有するブレード形の流体噴流を吐き出すために、それぞれ長方形断面または両側が幅広のレンズ状断面を有するものである。
【0028】
本発明のいくつかの実施形態によれば、流体噴流、または流体噴流のうちの1つは脈動タイプとすることができる。
【0029】
少なくとも供給導管が供給導管と協働して供給導管に空気、または他の適切なガス状流体を供給し、空気、または他の適切なガス状流体の圧力が0.3〜3.0バール、有利には0.8〜2.0バールであるものであることは本発明の精神に含まれる。
【0030】
1つまたは複数の噴流のガス状流体の圧力は、例えば、供給導管の各噴流に対して個々に、またはすべての噴流に対して全体的に調整可能であるものであることもまた本発明の精神に含まれる。
【0031】
吐き出される流体に他の物質が加えられるものであること、あるいは、吐き出される流体が、錠剤の種類および/または周囲温度に応じて冷却もしくは加熱されうるものであることは本発明の精神に含まれる。
【0032】
錠剤を供給軸線に沿って整列させかつ錠剤を移送導管に運ぶことができるアライナ導管は、入口区域と協働する前記引込滑り面を有し、前記引込滑り面が入口連結部によって入口区域に連結する可能性があることは本発明の一変形形態の精神に含まれる。
【0033】
本発明によれば、引込滑り面は、供給軸線に対して8°〜15°に含まれる角度を有する。
【0034】
一変形形態では、前部において、入口区域内で引込滑り面と協働して、移送導管は連結傾斜部を有するものである。連結傾斜部は、供給軸線に対して8°〜15°に含まれる傾斜角を有することができる。
【0035】
さらに一変形形態では、一変形形態の上部において、後部と場合により前部の両方に、入口連結部と協働して、移送導管は、縦軸線に対して8°〜15°に含まれる傾斜角を有するものである。
【0036】
本発明はまた錠剤を分配する方法にも関し、この方法は、錠剤が、入口区域を有していて水平アライナ導管と協働する実質的に鉛直な移送導管の入口トランジトリ内に位置するときに、錠剤の上部上に少なくとも1つのガス状流体噴流を吐き出すものである。本発明の方法は、例えば、本明細書に記述されている実施形態による分配器ユニットを用いて実施することができる。
【0037】
複数の変形実施形態では、上記方法は、移送導管の入口トランジトリの、8°〜15°に含まれる傾斜角度をもつ引込滑り面に沿って錠剤を移動させるものである。
【0038】
複数の変形実施形態では、上記方法は、1つまたは複数の補助的なガス状流体噴流を吐き出すものとすることができる。
【0039】
複数の変形実施形態では、1つまたは複数の主要流体噴流および/または補助流体噴流の圧力は0.3〜3.0バール、有利には0.8〜2.0バールである。
【0040】
本発明の上記およびその他の特徴は、添付の図面を参照して非限定的な例として与えられる、いくつかの実施形態の以下の記述から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1】希釈ドラム(diluting drum)に関連する既知のタイプの移送導管の断面図である。
図2】発明概念の1つの可能な変形形態の断面図である。
図3】発明概念の別の可能な変形形態の断面図である。
図4】発明概念の別の可能な変形形態の断面図である。
図5】隣接する2つの移送導管の平面断面図である。
図6図5のVI−VIからの断面である。
【発明を実施するための形態】
【0042】
以下の記述では、同じ参照番号は、同じ機能を実行する同一構成要素に使用される。
【0043】
さらに、上記図面では、移送導管の端部の構造は単に表示しているにすぎない。
【0044】
現況技術の一例が示されている図1を参照すると、分配器ユニット10が希釈ドラム14を備え、希釈ドラム14には錠剤12が無作為に導入される。
【0045】
前記希釈ドラム14からは、既知の方法で、錠剤12は、一連のアライナ導管13内に、この場合は実質的に水平に整列して配置される。
【0046】
錠剤12は、実質的に鉛直でありかつ縦軸線Yを有する対応する移送導管11に向かって、アライナ導管13内を供給軸線Xに沿って移動する。各移送導管11は、錠剤12を複数の単列に導くことができる入口区域17を有する。
【0047】
さらに、当接方向転換要素15は、当接方向転換要素15の前部18にぶつかる過剰な錠剤12を戻して流通させるために、入口区域17の下流側に配置される。当接方向転換要素15は、図1のように、すなわち希釈ドラム14(図3および図4)または移送導管11(図2)を有する単体の中を移動可能にすることができる。
【0048】
アライナ導管13と対応する移送導管11との間の入口連結部16は、錠剤12の方向転換を容易にするために入口区域17に作られ、それによって錠剤12は移送導管11内に移送導管11の縦軸線Yに沿って互いに積み重ねて配置されて、縦軸線Yに沿って入口区域17から、既知のタイプのここには図式化されて示されているにすぎない出口区域27まで移動する。このようにして、錠剤12は、この場合はブリスタストリップ29のブリスタ28によって表されている最終ユーザ装置の中に次第に配置される。最終ユーザ装置は、移送導管11の出口区域27に近接して配置される、任意のタイプの中間もしくは最終の収納手段または貯蔵手段とすることができる。
【0049】
前述のように、図1に例として示されている技術は、分配器ユニット10によって単位時間内にブリスタストリップ29または最終ユーザ装置まで移動される錠剤12の量を制限する。
【0050】
本発明(図2図3および図4)によれば、入口区域17は、上述したものに比べてさらに大きいサイズで設けられる。当接方向転換要素15の前部18は、入口区域17に対して、移送導管11の後壁19のかさ上げ(raising)30で少なくとも部分的に置き換えられる。
【0051】
本発明の一実施形態(図2)では、前部31は、移送導管11の後壁19のかさ上げで完全に置き換えられる。
【0052】
他の実施形態(図3および図4)では、かさ上げ30、および後壁19上方の希釈ドラム14内に作られた肩部31はこの機能を果たす。他の異なる解決法はここに表される設計理念に含まれる。
【0053】
図2に示されている本発明の第1の好ましい実施形態では、分配器ユニット全体が参照番号110で示されている。
【0054】
分配器ユニット110は、錠剤12が移送導管11の入口トランジトリに位置しているときに錠剤12の上部に作用する、移送導管11の入口に関連しかつガス状流体噴流を吐き出すのに適した少なくとも1つの後供給導管、すなわち第1の供給導管21を備える。例えば、移送導管11は、移送導管11の後壁19内に作られる。
【0055】
いくつかの実施形態では、移送導管11の入口トランジトリは、上記に挙げたように入口連結部16を有する。例えば、入口連結部16は、曲線構造を有するか、またはいずれの場合も少なくとも部分的に丸くなった曲面をなして、例えば曲面の凸面が上方を向いた曲線構造を有することができる。例えば、入口連結部16の表面は、基本的に円または同様の形状の円弧の一部によって画定することができる。
【0056】
いくつかの実施形態では、入口連結部16に続いて、8°〜15°に含まれる傾斜角をもつ傾斜面または傾斜部分34を有することができる。
【0057】
いくつかの実施形態では、錠剤12の到着側とは反対側に、移送導管11の入口トランジトリは8°〜15°に含まれる角度δで傾斜している前面33を有する。
【0058】
例えば、傾斜面または傾斜部分34もまた同じ角度δで傾斜することができる(例えば図2に示されている)。例えば、傾斜前面33は前記傾斜面または傾斜部分34と平行にすることができる。
【0059】
後供給導管21は、例えば、入口区域17内に、供給導管23から来る加圧された空気を吐き出すことができる。
【0060】
本明細書では空気の吐出しについて言及するが、供給導管23および供給導管は、目的に適した他の種類のガス状流体を吐き出すこともできる。
【0061】
ここに示されている事例では、後供給導管21は、移送導管11の縦軸線Yに対して約15°に等しい角度αだけ傾斜している。このようにして、供給導管21は錠剤12の前部と協働して、錠剤12が入口区域17内にあるときに錠剤12は移送導管11内に入りやすくなる。
【0062】
分配器ユニットが参照番号210で示されている第2の実施形態(図3)では、移送導管11の前壁32内に前供給導管が作られる、すなわち後供給導管21に対して移送導管11内のより内部の位置に第3の供給導管24が作られる。前供給導管24の機能は、後供給導管21と協働して空気のクッションを作ることであり、空気のクッションは、錠剤12と移送導管11との間の摩擦と対比させて流体化手段として働き、錠剤12の前進を容易にする。
【0063】
参照番号310で示されている分配器ユニットの別の実施形態(図4)では、後供給導管21はユニット(図2および図3)の固体部内には作られず、パネル22と移送導管11の後壁19の上部とによって画定される。パネル22は後壁19の上部に取り付けられ、入口区域17内に部分的に突出し、供給導管23から来る空気の方向を転換させて、この特定の事例では空気を縦軸線Yと実質的に平行にするように適合される。このようにして、供給導管23は、後供給導管21と二次供給導管、すなわち第2の供給導管25との両方の役割を同時に果たすことができる。いくつかの実施形態では、二次供給導管25は、錠剤12が到着する側に、移送導管11の入口トランジトリの端部に近接して配置され、錠剤12の出口に向かって角度をつけて向けられた流体噴流を吐き出すのに適している。例えば、二次供給導管25は、後壁19内に、後供給導管21に比べて移送導管11内のより内部に配置される。
【0064】
本発明はまた、移送導管11の各壁に複数の後供給導管21およびフロント24供給導管が存在する可能性を提供する。
【0065】
さらに、供給導管が移送導管11の両側に存在することもできる。
【0066】
本発明によれば、後壁19および/または移送導管11の両側と協働する他の二次供給導管25を設けることができる。
【0067】
いくつかの実施形態では、供給導管21、24、25のうちの1つまたは複数は、流体噴流のうちの少なくとも1つが移送導管11の縦軸線Yと協働した状態に置かれ、縦軸線Yに対して、例えば約1°から約45°までとすることができる角度、有利には約8°〜約30°に含まれる角度を有するように構成することができる。
【0068】
いくつかの実施形態では、供給導管21、24、25は点状にすることができる(図5の左側)、すなわち、供給導管21、24、25は、吐出し圧力ならびに錠剤12の物理的特性および幾何学的特性と適合するサイズを有する穴に対応する断面を有する。
【0069】
一変形形態(図5および図6の右側)によれば、供給導管21、24、25は、この場合は移送導管11aの供給導管121aとして示されているように、長方形ブレード断面を有することができる。供給導管21、24、25はさらに、錠剤12を取り囲む流体流れを作り出すために、移送導管11bの供給導管121bとして示されているように、空気の吐出しが供給導管の両側で大きくなっているレンズ状断面を有することができる。
【0070】
同変形形態では、移送導管11a、11b内の過剰な空気を除去させる通気空洞26が単に例として示されている。通気空洞26はまた、前述したすべての変形形態の中に存在することができ、任意の形状、サイズまたは配置とすることができる。
【0071】
図2図3および図4を参照すると、本発明は、移送導管11の後壁19および前壁32の上部が傾斜しているものである。さらに、入口連結部16は前壁32に作られる。
【0072】
いくつかの実施形態では、移送導管11の入口トランジトリは、8°〜15°に含まれる角度βの傾斜をもつ引込滑り面20を有する。入口連結部16の機能は、移送導管11をアライナ導管13の引込滑り面20に連結することである。ここに示されている事例では、入口区域17に近接して、引込滑り面20は、この場合は、供給軸線Xに対して8°〜15°に含まれる角度β、有利には例えば約10°の角度βだけ傾斜している。このようにして、各錠剤12は入口区域17に傾いた状態で、したがってより有利な状態で到着し、したがって各錠剤12が移送導管11内に入るのが促進される。
【0073】
各錠剤12が入るのは、入口区域17と引込滑り面20とを連結する入口連結部16の端部が供給軸線Xに対して角度βにほぼ等しい角度γだけ傾斜していることにより、さらに促進される。
【0074】
さらに、移送導管11に沿って錠剤12を正確に運ぶのが、後壁19の傾斜前面33の傾斜によって増進される。前面33は、実際には、移送導管11の縦軸線Yに対して、例えば8°〜15°に含まれる角度βにほぼ等しい角度δだけ傾斜している(図2〜4)。
【0075】
さらに、移送導管11は、例えば8°〜15°に含まれる角度δにほぼ等しい角度だけ傾斜している面上にある、入口連結部16と移送導管11の次の部分との間に配置された引用傾斜面または傾斜部分34を有するものである。
【0076】
本発明の分野および範囲から逸脱することなく、前述したように分配器ユニットに対する修正および部品の追加がなされうることが明らかである。
【0077】
本発明について、いくつかの特定の例を参照しながら説明してきたが、当業者なら、特許請求の範囲に記載の特徴を有し、したがってすべてが特許請求の範囲によって定義される保護の分野内にある、分配器ユニットの他の多くの等価形態を確実に達成することができるはずであることも明らかである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】