(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-512289(P2015-512289A)
(43)【公表日】2015年4月27日
(54)【発明の名称】長尺ボディ支持装置
(51)【国際特許分類】
A61G 1/00 20060101AFI20150331BHJP
A47C 17/64 20060101ALI20150331BHJP
【FI】
A61G1/00 501
A47C17/64 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-502414(P2015-502414)
(86)(22)【出願日】2013年3月26日
(85)【翻訳文提出日】2014年11月26日
(86)【国際出願番号】GB2013000132
(87)【国際公開番号】WO2013144542
(87)【国際公開日】20131003
(31)【優先権主張番号】1205483.9
(32)【優先日】2012年3月28日
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】514244457
【氏名又は名称】コンパクト イノベーション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107593
【弁理士】
【氏名又は名称】村上 太郎
(74)【代理人】
【識別番号】100107445
【弁理士】
【氏名又は名称】小根田 一郎
(72)【発明者】
【氏名】ビスウェル・ベンジャミン
(72)【発明者】
【氏名】マーシャル−リーズ・ステファン
(72)【発明者】
【氏名】ウィルソン・ガイ
(57)【要約】
折り畳み可能な長尺ボディ支持装置は柔軟な材料からなる長尺ボディ支持表面(1)を備え、該表面は直線的に配置された複数の支持部位(1a)〜(1e)からなり、各支持部位は、装置の長手方向に延びる剛性チューブ(3)を対向側部に固定して有している。両側のチューブ(3)は軸方向に沿って配置され、整列したチューブのそれぞれと隣接する部位の整列したチューブとの間にはスペース(4)が形成されている。ロック部材(5)が、装置の各側部に整列された複数のチューブ内を貫通してスライド可能に配置される。ロック部材(5)は、隣接して整列されたチューブ(3)の間のスペース(4)とオーバーラップするロック位置にそれぞれ移動可能に構成された複数の剛性ロックチューブ(6)を備えている。これらロックチューブ(6)はヒンジ(7)によって連結されている。ロックチューブ(6)はロック位置と折り畳み位置との間で整列されたチューブ(3)に対して長手方向に移動可能である。ロック位置では、剛性チューブ(6)は、装置の各側部の剛性側部部材を形成するよう隣接する剛性チューブの間のスペースにオーバーラップする。折り畳み位置では、ヒンジが、整列されたチューブの間のスペースに配置されて、複数の支持部位が折り畳み位置に回転可能となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
柔軟な材料からなる長尺ボディ支持表面を備え、該支持表面は直線的に配置された複数の支持部位からなり、各支持部位は、装置の長手方向に延びる剛性チューブを対向側部に固定して有しており、これら部位の各側部の複数の剛性チューブは軸方向に整列され、整列したチューブのそれぞれと隣接する部位の整列したチューブとの間にはスペースが形成され、ロック部材が、装置の各側部に整列された複数のチューブ内を貫通してスライド可能に配置され、該ロック部材は、隣接して整列されたチューブの間のスペースにオーバーラップするロック位置に移動可能にそれぞれ構成された複数の剛性ロックチューブを備え、隣接するロックチューブはヒンジによって連結されており、ロック部材はロック位置と折り畳み位置との間で整列された剛性チューブに対して長手方向に移動可能であり、ロック位置では、剛性チューブは装置の各側部の剛性側部部材を形成するよう隣接して整列された剛性チューブの間のスペースにオーバーラップし、折り畳み位置では、ヒンジが、整列された剛性チューブの間のスペースに配置されて、複数の支持部位が折り畳み位置に回転可能となる、折り畳み可能な長尺ボディ支持装置。
【請求項2】
装置の端部を持ち上げることによってロック部材がロック位置又は折り畳み位置に落下することを許容するように実質的に垂直に装置を保持することで各ロック部材がロック位置と折り畳み位置との間で移動可能である、請求項1に記載のボディ支持装置。
【請求項3】
ロック部材が手動操作によって移動可能である、請求項1に記載のボディ支持装置。
【請求項4】
剛性チューブ及び/又はロックチューブは軽金属からなる、請求項1,2又は3に記載のボディ支持装置。
【請求項5】
ロックチューブを連結するヒンジが密巻きコイルスプリングからなる、請求項1に記載のボディ支持装置。
【請求項6】
各ロック部材のロックチューブはプラスチック材料からなる、前記請求項のいずれか一項に記載のボディ支持装置。
【請求項7】
ヒンジがフィルムヒンジによって形成されている、請求項6に記載のボディ支持装置。
【請求項8】
装置の支持部位は、ファンフォールド法で折り畳み可能である、前記請求項のいずれか一項に記載のボディ支持装置。
【請求項9】
前記チューブが円筒形である、前記請求項のいずれか一項に記載のボディ支持装置。
【請求項10】
前記チューブの断面がほぼ正方形である、請求項1〜8のいずれか一項に記載のボディ支持装置。
【請求項11】
支持表面の下面に当接する閉じ位置と展開された地面支持位置との間で折り畳み可能なように前記支持部位の関連する一つの対向配置された剛性チューブの間に折り曲げ可能に接続された複数の脚部を間に広がるスプレッダーの形態で有する、前記請求項のいずれか一項に記載のボディ支持装置。
【請求項12】
地上に前記ボディ支持面を上昇させるよう膨張可能な少なくとも一つの空気圧地面係合部材を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載のボディ支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納や持ち運びを簡単に行えるようにコンパクトに折り畳むことのできる折り畳み式のサマーベッド、キャンプベッド若しくは担架などをその形状に支持する長尺ボディ支持装置に関する。
【背景技術】
【0002】
折り畳み可能なサマーベッド、キャンプベッド、椅子若しくは担架が種々知られているが、これら公知の製品は、使用時における耐久性と剛性を有しつつも折り畳み姿勢と展開された使用姿勢との間で簡単に折り畳み及び展開可能にするという相反する問題に対する完全な解決策を提供できていなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
公知の製品は、その種々の部品を二つ折り可能にする種々のヒンジを用いていたが、これらのヒンジはいずれも非常に頑丈且つ複雑であるか又は比較的脆弱であり、ビーチで砂等の異物の侵入により簡単に損傷してしまう。さらに、公知の製品は、クリップ、ロック、戻り止めピンなどを利用して展開使用姿勢で製品を保持する。これらの製品は、常に、装置の展開と折り畳みに時間がかかるとともに全てのロック装置の場所が明確であることを保証することにおける熟練度を要する。既知の固定手段もまた、ヒンジと同様に損傷を受けやすい。
【0004】
本発明は、これらの問題に対する解決策を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明により提供される折り畳み可能な長尺ボディ支持装置は、柔軟な材料からなる長尺ボディ支持表面を備え、該支持表面は直線的に配置された複数の支持部位からなり、各支持部位は、装置の長手方向に延びる剛性チューブを対向側部に固定して有しており、これら部位の各側部の複数の剛性チューブは軸方向に整列され、整列したチューブのそれぞれと隣接する部位の整列したチューブとの間にはスペースが形成され、ロック部材が、装置の各側部に整列された複数のチューブ内を貫通してスライド可能に配置され、該ロック部材は、隣接して整列されたチューブの間のスペースにオーバーラップするロック位置に移動可能にそれぞれ構成された複数の剛性ロックチューブを備え、隣接するロックチューブはヒンジによって連結されており、ロック部材はロック位置と折り畳み位置との間で整列された剛性チューブに対して長手方向に移動可能であり、ロック位置では、剛性チューブは装置の各側部の剛性側部部材を形成するよう隣接して整列された剛性チューブの間のスペースにオーバーラップし、折り畳み位置では、ヒンジが、整列された剛性チューブの間のスペースに配置されて、複数の支持部位が折り畳み位置に回転可能となる。
【0006】
好ましくは、装置の端部を持ち上げることによってロック部材がロック位置又は折り畳み位置に落下することを許容するように実質的に垂直に装置を保持することで各ロック部材がロック位置と折り畳み位置との間で移動可能である。
【0007】
他の態様において、ロック部材は手動操作によって移動可能である。
【0008】
好ましくは、剛性チューブ及び/又はロックチューブは、アルミニウム合金のような軽金属からなる。
【0009】
好ましい態様において、ロックチューブを連結するヒンジは密巻きコイルスプリングからなる。
【0010】
一形態においては、各ロック部材のロックチューブはプラスチック材料からなり、この場合、ヒンジはフィルムヒンジによって形成されていてよい。
【0011】
好ましくは、装置の支持部位は、ファンフォールド法で折り畳み可能である。
【0012】
好ましくは、前記チューブは円筒形、若しくは、断面がほぼ正方形である。
【0013】
本装置の好ましい態様は、支持表面の下面に当接する閉じ位置と、地面から離れて支持表面を保持する展開された地面支持位置との間で折り畳み可能なように前記支持部位の関連する一つの対向配置された剛性チューブの間に折り曲げ可能に接続された複数の脚部を間に広がるスプレッダーの形態で有する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図2】伸長位置にある脚部を有するストレッチャの端面図
【
図4】ストレッチャーのロック部材とサイドチューブの概略図
【
図4a】密巻きコイルスプリングの形態のヒンジの斜視図
【
図5a】伸長位置にロックされたストレッチャーの斜視図
【
図5b】ストレッチャーを折り畳み可能にする位置にあるロック部材の斜視図
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の好適な実施形態について添付の図面を参照しながら説明する。
【0016】
図1を参照すると、以下説明するように、コンパクトな折り畳み位置に折れ線2に沿ってファンフォールド法で折り畳み可能なように5つの部位1a〜1eに分割された柔軟な材料からなる単一のシートで形成されたボディ支持面を有するストレッチャーが示されている。各部位1a〜1eは、その対向側部に固定された剛性チューブ3を有しており、該チューブは典型的にはアルミニウム合金などの軽金属のような剛性材料からなり、ストレッチャーの各側部の複数のチューブ3はストレッチャーの複数の部位を折り畳む折れ線2の範囲内で複数のチューブ3の間に形成されたスペース4を開けて軸方向に整列されている。これらチューブは、十分な強度と耐久性のある製品を提供するとともにできるだけ軽量化する目的で、鉄、チタン、カーボンファイバー、強化プラスチック、合金又は複合材料のような別の材料で形成されていてもよい。
【0017】
また、
図1aを参照すると、組み立て位置でストレッチャーの一側部に整列されたすべての剛性チューブ3を貫通するロック部材5が示されており、各側部に一つのロック部材5が設けられる。ロック部材5は、全てのロックチューブ6を一緒に固定するために、本実施形態では密巻きコイルスプリング7からなる可撓性部材の形態のヒンジで連結されている複数の剛性ロックチューブ6から構成されている。ロックチューブ6とコイルスプリング8の寸法は、ロック位置と折り畳み位置との間でストレッチャーの各側部に整列された複数の剛性チューブ3を通って長手方向にスライド可能となるようなものであり、ロック位置ではロックチューブ6は隣接する部位のチューブ3の間のスペース4に配置され、折り畳み位置ではコイルスプリング7が隣接する側部チューブ3の間のスペースに配置される。ロックチューブ6の寸法は、ストレッチャーの各端部でハンドル8のそれぞれのストッパーに当接するようロック部材が長手方向に往復移動可能であるように選択され、一方はロック位置を規定し、他方は折り畳み位置を規定する。
【0018】
図2にも示すように、ストレッチャーは、ストレッチャーを横切って延びるスプレッダーバーの形態の3つの脚部9を備え、これら脚部は、ストレッチャーの対向側部のチューブ3に折り曲げ可能に接続された脚構成部位10を有し、該部位はそれらの端部でヒンジから離れて伸長バー11に接続されて、展開位置でストレッチャーの支持表面1を維持する。図示のように、伸長バー11は、図示された点で本質的に点接触で地面と係合するように脚部12を結合するポイント12に向かって下方に延びる長尺チューブ状部材である。したがって、脚部は、
図2に示す地面係合使用位置から、支持表面1の下面に近づいて実質的に横になる折り畳み位置に回転可能である。ストレッチャーの一形態では、伸長バー11は、ストレッチャーが横方向に倒れることを可能にすることによって収納及び輸送を容易にするために伸長バーの長手方向寸法を小さくする手段を有する。例えば、軸心周りに伸長チューブの一部を回転することでロック位置に移動可能なばね荷重戻り止めピンまたはバヨネット式固定装置のようなロック装置を有する伸縮式であってもよい。あるいは、伸長バーはその長さの中間をヒンジ結合し、オーバーセンターロック位置でロックされようにしてもよい。
【0019】
図3を参照すると、剛性チューブ3の間のスペース4にコイルスプリング7が配置された位置にロック部材5を有するストレッチャーが示されており、ストレッチャーを簡単に輸送するために容器に収納するためにファンフォールド法で折り畳み可能である。
【0020】
図4は、輸送のためにストレッチャーがファンフォールド法で折り畳まれたときのチューブ3,6とヒンジ7の配置を概略的に示している。図示された側部チューブ3は、折り畳み位置でヒンジ7を有する各端部にストレッチャーハンドル8を含む。
図4aは、剛性側部チューブ3が固定される接続フランジ12に各端部で固定されたコイルばね7の詳細を示す。
【0021】
図5a及び
図5bを参照すると、
図5aは、ロック位置におけるロック部材5の状態を示しており、該位置では、ロック部材5の剛性ロックチューブ6が、ストレッチャー用の剛性側部部材を形成するように整列された剛性チューブ3の間のギャップ4にオーバーラップする位置へ上記表面布に固定された外側の剛性チューブ3内でスライド可能である。実際には、該部材は、ストレッチャー上の人の重量がストレッチャーをわずかに曲げることによってしっかりとロック位置に保持される。
図5bは、ストレッチャーが折り線2の周りに折り畳まれるように剛性側部チューブの間のスペース4内にスプリング7が配置されるときのロック部材5を示している。
【0022】
図5a及び
図5bに示すように、これらの位置間でロック部材を移動させるために、ストレッチャーは実質的に垂直な位置に保持され、一端から上方にストレッチャーを保持することによって所望位置へロック部材5が振り落とされるか、又は落下することが許容される。ロック部材5は、ストレッチャーの一端を上方に保持することによってロック位置に重力の支配下で落下できるとともに、他端で保持することによってロック部材はストレッチャーを折り畳み可能にする折り畳み位置に落下できる。
【0023】
別の形態では、または追加的に、垂直又は垂直に近い位置以外でストレッチャーの2つの位置の間で手動で移動させることができるように、ストレッチャーの両端にハンドルを介して通過するコードがロック部材のそれぞれの端部に固定されていてもよい。
【0024】
図示していないが、隣接する整列されたチューブ間のギャップは、スプリング内やチューブ内部に砂などの異物が侵入することを防止するために、可撓性シール管によって閉じることが可能である。また、ハンドルは、輸送または収納用の側部チューブ内の退避位置に移動可能であってもよい。
【0025】
円筒状の断面のチューブとして図示されているが、一般的には正方形の断面のチューブを使用することができることが理解されるであろう。代替構成では、剛性チューブに一体のフィルムヒンジによってスプリングを置換する場合には、チューブは強化プラスチック材料からなる。この構成は、正方形断面のチューブが上記の外側及び内側のチューブの相対回転防止のために用いられる場合に、より適切であろう。図示の実施形態では、ロック部材は、自由に外側チューブに対して回転移動することができ、さらに、可撓性部材としての密巻きコイルスプリングの使用によって正常に機能する。
【0026】
代替実施形態では、
図2に示された脚部が、装置を横切って横方向に延びる筒状の空気圧地面係合部材によって置き換えられ、地上にボディ支持面を上昇させるよう膨張可能である。一形態において、唯一つのチューブが空気入口を有するように、上記3つのチューブが、空気通路によって流体的に相互接続されている。あるチューブが損傷した場合、空気が他のチューブから損傷部を介して逃げないように、空気通路には、一方向弁を組み込むことができる。
【0027】
チューブの数は変更でき、典型的には2又は4つのチューブが設けられことが理解されるであろう。代替構成において、二つ以上のチューブまたは縦方向に延びていてもよい単U字管が、装置の長さに実質的に沿って間隔を置いて配置される。チューブの断面は均一である必要はない。
【国際調査報告】