特表2015-512718(P2015-512718A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2015-512718エスプレッソメイカーのためのフロスワンド
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-512718(P2015-512718A)
(43)【公表日】2015年4月30日
(54)【発明の名称】エスプレッソメイカーのためのフロスワンド
(51)【国際特許分類】
   A47J 31/44 20060101AFI20150403BHJP
【FI】
   A47J31/44 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-503436(P2015-503436)
(86)(22)【出願日】2013年3月25日
(85)【翻訳文提出日】2014年10月21日
(86)【国際出願番号】US2013033734
(87)【国際公開番号】WO2013148592
(87)【国際公開日】20131003
(31)【優先権主張番号】61/615,486
(32)【優先日】2012年3月26日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/849,314
(32)【優先日】2013年3月22日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】500413696
【氏名又は名称】ビーイー・エアロスペース・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】ケリー、ルーク
(72)【発明者】
【氏名】ディボルド、キース アール.
【テーマコード(参考)】
4B104
【Fターム(参考)】
4B104AA16
4B104BA59
4B104BA62
4B104EA30
(57)【要約】
【解決手段】本発明は、飲料ブリューイング装置において飲料を泡立てる高速の流れを作ることが可能なエスプレッソマシン用のフロスワンドに関する。このワンドは、飲料ブリューイングマシンに流体供給口で設置されるアダプタと、流体管に流体を導く導管を有する。流体管は環状の埋め込み出口を有する円筒型ボディを有し、円筒型のシースに覆われる。シースは、流体管の出口に合わせた小さな長手型の開口部を有する円筒型の栓を備える。シースの栓と流体管を合わせることで、流体を開口部を通して押しだし、出口まで加速させる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料ブリューイング装置(beverage brewing apparatus)の流体供給部にフロスワンド(froth wand)を接続するカップリングと、
前記カップリングで受け取った流体を流す導管と、
前記導管に対して回動可能に接続され、その出口となる環状収容部を有する中空の流体管と、
前記流体管の上に着脱可能に取り付けられ、かつ、前記流体管の前記環状収容部にその端部において係合する円筒状ハブを有することにより係合可能に構成される円筒形シースと、を備え、
前記流体管から前記シースの円筒形ハブに流れる流体を加速させるために、前記円筒形ハブは前記流体管の出口の直径よりも小さい直径の開口部を有し、
前記円筒形ハブは、前記流体が作る泡を集めるために、前記開口部の隣りに窓を有することを特徴とする飲料ブリューイング装置のためのフロスワンド。
【請求項2】
前記流体管は、前記シースを保持するために、前記シースと係合(engage)する突起を外表面に沿って有することを特徴とする請求項1に記載のフロスワンド。
【請求項3】
前記シースは、前記開口部のまわりに複数の窓を有することを特徴とする請求項1に記載のフロスワンド。
【請求項4】
前記導管は、お互いに対して回転する複数の環(links)から構成されることを特徴とする請求項1に記載のフロスワンド。
【請求項5】
前記導管を覆うハウジングを更に備えることを特徴とする請求項1に記載のフロスワンド。
【請求項6】
前記シースは、更に、前記窓から前記シースに泡が入り込むとき前記シースから空気を抜くために、前記出口から離れた位置に空気孔を有することを特徴とする請求項1に記載のフロスワンド。
【請求項7】
前記流体管は、前記導管のまわりを少なくとも180度の円弧状に回転可能であることを特徴とする請求項1に記載のフロスワンド。
【請求項8】
前記流体管は、前記導管のまわりを360度の円弧状に回転可能であることを特徴とする請求項1に記載のフロスワンド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2012年3月26日に出願された米国出願第61/615,486号の優先権を要求し、その全体が参照により援用される。
【背景技術】
【0002】
今日、ほとんどどこの街角にでもあるような喫茶店のおかげで、多種多様なエスプレッソ飲料が大衆化している。エスプレッソ飲料は、ある種のコーヒー豆から作られる飲料であり、1以上のエスプレッソ・ショット(shots of espresso)とともに作られる。エスプレッソは、加圧パックされた細挽きのエスプレッソ・コーヒーに熱湯を通して作る。こういった飲料の多くにおいて、フロスワンド(froth wand)とよばれるエスプレッソメイカーのアタッチメントが作る泡(froth)で、飲料を仕上げるのが一般的である。フロスワンドは、加圧空気を飲料に送り込むことで泡(foam)を作り、飲料の風味と見た目をよくする泡混合体(foamy mix)に合った気泡(bubble)にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
エスプレッソのフロスワンドは、一般的には、加圧空気の供給源と接続され、コーヒーブリューイングマシン(coffee brewing machine:コーヒーを淹れる装置)の基部からがっしりと延伸する長い管である。既存のエスプレッソのワンドの難点は、ミルクなどの飲料が管内で集まって乾くことにより、ワンドが頻繁に詰まることである。また、特に、エスプレッソメイカーを航空機ギャレーのような閉鎖区画に設置する場合、ワンドの位置を動かす必要が生じることもある。本発明は、従来技術の諸々の欠点に対応するエスプレッソメイカー用の新しいフロスワンド、に関する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、飲料ブリューイング装置(beverage brewing apparatus)において、飲料を泡立てるための高速流体を生成可能なエスプレッソマシン用のフロスワンドに関する。このワンドは、飲料ブリューイングマシンに対し、流体供給口(stream supply outlet)において設置されるアダプタと、流体管(stream tube)に流体を導く導管を有する。他の円弧部分は完全な360度まで回転可能であるが、流体管は導管を中心として少なくとも180度旋回可能であることが好ましい。流体管は、環状の奥まった出口(annular recessed exit)を有する円筒型の本体を有し、円筒型のシース(sheath:鞘)に覆われている。このシースは、流体管の吐出口(outlet)に合わせて入り込む小さな長手開口部(small longitudinal aperture)を有する円筒型の栓(plug)を備える。シースの栓と流体管をくっつけることで、流体を開口部を通して加速させて出口に押し出す。シースにおいて開口部のとなりにあるポートまたは窓(ports or windows)は、泡(foam or froth)の上昇経路をつくってこれを流体管とシースの隙間に集め、泡立て中に飲み物がこぼれるのを防ぐ。飲料をフロスワンドから取り除くときには、余分の泡はやさしくカップに戻されるので、滑らかな泡を飲料に乗せることができる。
【0005】
本発明の他の特徴および優位性は、本発明の運用例を示す好ましい実施形態についての後述の詳細な記載と付随する図面から明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】本発明のフロスワンドを備えるエスプレッソマシンの立面斜視図である。
図2】本発明のフロスワンドの拡大斜視図である。
図3】外のシースを取り外したときの図2のフロスワンドの拡大斜視図である。
図4】ハウジングを取り外したときの図2のフロスワンドの拡大斜視図である。
図5】フロスワンドの先端の拡大斜視図である。
図6】シースの端部の拡大斜視図である。
図7】シースの端部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1および図2は、第1の実施形態として、エスプレッソマシン15の前面に設置される基部12と、回動式ハウジング14と、取り替え可能なフロスワンドシース16とを備えるフロスワンド10を示す。先端部(ヘッド:head)は必要であれば360度旋回可能であるが、ハウジング14は基部12に対して+/−90度回転できることが好ましい。図3に示すように、シース16の内部には、フロスワンド内部流体管18がある。流体は、エスプレッソマシン15の流体生成部から流体管18を通って飲料に注がれる。フロスワンドシース16は、Oリング20のペアによる摩擦力で流体管18の上に固定される。これらのリングは密封部材となり、シース16と流体管18の隙間を通って蒸気がハウジング14に戻るのを防ぐ。高温高湿にさらされ続けると、部品の早期劣化および/または腐食に至ることがあるため、部材を流体から遮蔽することは重要である。Oリング20は、手工具で取り外し可能であり、かつ、簡単に取り替え可能とすることで、本発明の利便性を高めている。
【0008】
基部12は、エスプレッソマシン15の流体生成部からのポートまたはホースと結合するカップリング22を有する。カップリング22は、水や空気をきつく密封するためのワッシャー24と、フロスワンドの注入口(inlet)が過剰加圧されないように注入口に設置される開放バルブ36を含む。
【0009】
図4は、基部12が取り除かれたフロスワンドを示し、Oリング28の第2のペアを含む複数部品導管(multi-piece conduit)26が露出している。このOリングは、(a)ワンドが回転するときにも導管を遮蔽し、(b)回転後もフロスワンドを摩擦力によりしかるべき場所に固定する。ワンドが導管の長軸のまわりを回転できるように複数部材導管26を回転可能とするために、複数部材導管26のチューブ状部材を接続するコネクタ30(リンク)にOリング12が設置される。図4は、また、ワッシャー24と、複数部材導管26を流体生成部に接続するネジ部品38も示している。
【0010】
図5は、ワンドシースの端部を示し、ここでは中央ハブ44から出る3つのスポークが、中央ホール46に沿うアーチ窓を規定する。中央ハブ44は、流体管18の出口に接するまで後方に延伸し、流体管の出口と一致する。流体は、流体管18から出ると、シース16の中央ハブ44の接触ゆえに中央ハブ44に押し込まれ、中央ホール46を通り、小さな開口を通ることで加速する。加速された流体は、飲料に沈み込み、飲料の上表面を形成する極小泡(microfoam)を作る。泡は、コップの表面で上昇し、シース16は吹きこぼれを防ぐためにシースと流体管の間に収容器(collection reservoir)を備えている。窓42は、泡(foam)を少しシースの中に入りこませて、泡(foam or froth)の拡大によって飲み物が吹きこぼれるのを防ぐ。泡がシースと流体管の隙間を満たすときには、シースの小さな空気孔48によって空気を逃がす。
【0011】
図6は、流体管18の端部を示し、流体管は出口50を囲む収容部を端部に有する。収容部は、シース16の後方に突出してシースが流体管に栓をする中央ハブ44をぴったりと受け止めるサイズとされ、出口50から出てくる流体は中央ハブ44の中央ホール46を通されて飲料に注がれて極小の泡(micro-foam)を作る。流体管18の外面に半径方向に突出するノッチ52はシース16の内壁に対抗し、シースを安定支持する。図7は、シース16の端部の断面図であり、中央ハブ44がどのようにシース内に延伸し、それによって収容部内において流体管18の出口とどのように接するかを示す。
【0012】
運用に際しては、フロスワンドは飲料ブリューイングマシンの流体生成部の出口に基部が取り付けられる。流体管とシースは、カプチーノなどの飲料のカップに対して設置され、その先端部は沈められる。流体は、カップリング22においてフロスワンドに入り、複数部材導管26を通過して、そこで流体管に入る。流体管18の端部は、シース16のハブを受け止めるようにくぼんでおり、小さな出口46に流体を通して、流体を加速して飲料に流し、飲料表面に泡を作る。窓42は、泡立て中に、泡の一部をシース中に昇らせて吹きこぼれたりあふれたりするのを防いでいる。このあまった泡はフロスワンドを取り除くときにゆっくりとカップに戻され、泡立て処理は終了する。
【0013】
さまざまな実施形態を述べたが、さまざまな変形および置換が可能であることは当業者であれば理解されるところであり、本発明はそのような変形・置換のすべてを含むように意図したものである。したがって、明示されない限り、明細書および図面のいずれも限定的あるいは排他的に解釈されてはならない。なお、発明の範囲は添付の特許請求の範囲をこの特許明細書における普通かつ通常の言葉の意味使いから解釈されるものでり、排他的に解釈してはならない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【国際調査報告】