(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-513946(P2015-513946A)
(43)【公表日】2015年5月18日
(54)【発明の名称】折り畳み式航空機乗客用ラップテーブル
(51)【国際特許分類】
A47B 3/00 20060101AFI20150421BHJP
B64D 11/06 20060101ALI20150421BHJP
A47G 23/00 20060101ALI20150421BHJP
A47B 13/08 20060101ALI20150421BHJP
A47B 96/18 20060101ALI20150421BHJP
【FI】
A47B3/00 A
B64D11/06
A47G23/00 B
A47B13/08 A
A47B96/18 D
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-501768(P2015-501768)
(86)(22)【出願日】2013年3月14日
(85)【翻訳文提出日】2014年10月22日
(86)【国際出願番号】US2013031228
(87)【国際公開番号】WO2013142235
(87)【国際公開日】20130926
(31)【優先権主張番号】61/614,100
(32)【優先日】2012年3月22日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】500413696
【氏名又は名称】ビーイー・エアロスペース・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】特許業務法人快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヒサタ スズコ
(72)【発明者】
【氏名】ポジ アレクサンダー ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン グレン アレン
【テーマコード(参考)】
3B053
3B115
【Fターム(参考)】
3B053PA03
3B053PA04
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(57)【要約】
折り畳み式ラップテーブル(10)は、第1のヒンジ(60)に沿って第2のテーブルリーフ(30)へ接合される第1のテーブルリーフ(20)であって、第1のヒンジは、第1の方向へ折り畳まれる、第1のテーブルリーフ(10)と、第2のヒンジに沿って第4のテーブルリーフ(50)へ接合される第3のテーブルリーフ(40)であって、第2のヒンジは、第1のヒンジの線形的延設部であり、第1の方向の反対方向である第2の方向へ折り畳まれる、第3のテーブルリーフ(40)と、を含み、第3のテーブルリーフは、さらに、第3のヒンジ(64)に沿って第1のテーブルリーフへ接合され、かつ第4のテーブルリーフは、さらに、第4のヒンジ(66)に沿って第2のテーブルリーフへ接合され、よって、個々のヒンジおよびリーフは、ラップテーブルが折り畳まれかつ広げられる際のリーフの一致した動きを許容すべく配置される。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み式ラップテーブルであって、
第1のヒンジに沿って第2のテーブルリーフへ接合される第1のテーブルリーフであって、前記第1のヒンジは、第1の方向へ折り畳まれる、第1のテーブルリーフと、
第2のヒンジに沿って第4のテーブルリーフへ接合される第3のテーブルリーフであって、前記第2のヒンジは、前記第1のヒンジの線形的延設部であり、かつ前記第2のヒンジは、前記第1の方向の反対方向である第2の方向へ折り畳まれる、第3のテーブルリーフと、を備え、
前記第3のテーブルリーフは、さらに、第3のヒンジに沿って前記第1のテーブルリーフへ接合され、かつ前記第4のテーブルリーフは、さらに、第4のヒンジに沿って前記第2のテーブルリーフへ接合され、よって、個々のヒンジおよびリーフは、前記ラップテーブルが折り畳まれかつ広げられる際の前記リーフの一致した動きを許容すべく配置される、折り畳み式ラップテーブル。
【請求項2】
前記第1、第2、第3および第4のヒンジは、前記第1、第2、第3および第4のテーブルリーフ間に亘って連続している最上層によって形成される一体ヒンジである、請求項1に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項3】
前記第1、第2、第3および第4のテーブルリーフは、各々1つまたは複数の層を含む、請求項2に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項4】
前記1つまたは複数の層は、前記最上層へ接着される中間層と、前記中間層へ接着される底層とを含む、請求項3に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項5】
前記第2のテーブルリーフは、前記第1のヒンジを中心とする前記第1のテーブルリーフの鏡像であり、かつ前記第4のテーブルリーフは、前記第2のヒンジを中心とする前記第3のテーブルリーフの鏡像である、請求項3に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項6】
前記最上層は、耐曲げ疲労性かつ耐滑り性である軟質材料から製造される、請求項3に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項7】
前記底層は、滑らかな陥没防止的材料から製造される、請求項4に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項8】
前記底層は、硬質である、請求項4に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項9】
前記最上層は、ゴムで製造される、請求項3に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項10】
前記折り畳み式ラップテーブルが完全に広げられているとき、前記第1、第2、第3および第4のテーブルリーフは、合わせて平坦なテーブルトップを形成し、かつ、
前記折り畳み式ラップテーブルが部分的に広げられているとき、前記第1および第2のテーブルリーフは、合わせて、前記第1、第2、第3および第4のテーブルリーフにより合わせて形成されるテーブルトップの表面積より少ない表面積を有するリバーシブルなテーブルトップを形成する、請求項1に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項11】
折り畳まれた形状における前記折り畳み式ラップテーブルは、座席ポケット内に収まる、請求項1に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項12】
前記折り畳み式ラップテーブルは、広げられたときは4つの露出された角を有し、かつ畳まれたときは3つの露出された角を有する、請求項1に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項13】
折り畳まれた位置および広げられた位置で動作する折り畳み式ラップテーブルであって、
第1の一体ヒンジに沿って第2のテーブルリーフへ接合される第1のテーブルリーフであって、前記第2のテーブルリーフは、前記第1のヒンジを中心とする前記第1のテーブルリーフの鏡像であり、かつ前記第1の一体ヒンジは、第1の方向へ回転する、第1のテーブルリーフと、
前記第1の一体ヒンジの線形的延設部である第2の一体ヒンジに沿って第4のテーブルリーフへ接合される第3のテーブルリーフであって、前記第3のテーブルリーフは、前記第2の一体ヒンジを中心とする前記第4のテーブルリーフの鏡像であり、かつ前記第2の一体ヒンジは、前記第1の方向とは反対方向である第2の方向へ回転する、第3のテーブルリーフと、を備え、
前記第3のテーブルリーフは、第3の一体ヒンジに沿って前記第1のテーブルリーフへさらに接合され、かつ、
前記第4のテーブルリーフは、第4の一体ヒンジに沿って前記第2のテーブルリーフへさらに接合され、
前記第1、第2、第3および第4の一体ヒンジは、前記第1、第2、第3および第4のテーブルリーフ間に亘って連続している最上層によって形成される、折り畳み式ラップテーブル。
【請求項14】
前記最上層へ接着される中間層と、前記中間層へ接着される底層とをさらに備え、前記底層は、硬質である、請求項13に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項15】
前記第1、第2、第3および第4のヒンジは、前記第1のヒンジが開くと、前記第2、第3および第4のヒンジが同時に開き、かつ前記第1のヒンジが閉じると、前記第2、第3および第4のヒンジが同時に閉じるように配置される、請求項13に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、航空機乗客用座席アクセサリの分野に関し、より具体的には、必要に応じて単純な開閉動作で容易に展開されかつしまい込まれることが可能な大きいテーブルトップを有する折り畳み式ラップテーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
航空機の乗客用座席およびスイートは、典型的には、乗客が使用するための、かつ利便性のための様々なアクセサリを含む。これらのアクセサリのうちの幾つかは、所定の位置に固定されていていつでも使用でき、幾つかは、他の表面へ永続的に付着されて展開位置としまい込まれた位置との間で移動し、かつ他のアクセサリは、付着されていないために使用されないときはコンパートメントにしまい込まれなければならない。本具体的発明が適用されるアクセサリは、この第3のタイプに関連する。
【0003】
航空機の乗客は、典型的には、何らかの形態の作業用および食事用テーブルトップ表面を必要とする。普通席クラスの航空機乗客用座席は、典型的には、前席の背面へ付着される、または座席側面へ付着されるしまい込まれた位置から展開可能なトレイテーブルを含むが、スイートスタイルの座席に関連づけられるトレイテーブルは、所定の座席形状で位置合わせするには不都合であることが多く、または全ての座席位置での使用にとって快適なものというわけではない。例えば、航空機乗客用スイート内に永続的に取付けられている展開可能なトレイテーブルは、ベッド等でライフラットの座席位置にある乗客にとって、便利な、または快適な使用位置を達成しない場合がある。トレイテーブルは、スイートが座席配置として設定されるときはうまく使える場合もあるが、スイートがベッドとして設定されるときは、機能しない場合がある。同様に、航空機のベッド設定で使用するための付属テーブルは、スイートが座席配置として再設定されると機能しない場合がある。さらに、航空機乗客用スイートの中には、作業/食事用の椅子および乗客用座席の双方を含み得るものがあることから、付属のトレイテーブルは、作業および食事用椅子の使用および乗客用座席の使用の双方に役に立つものではない場合がある。
【0004】
さらに、航空機乗客用機内に位置決めされるテーブルトップおよびトレイテーブルが多くの機能を果たすことは典型的である。航空機の乗客は、食物および飲料用、読み書き、電子デバイスの設置、トランプおよびゲーム、他用にトレイテーブルを用いる場合がある。このようなタスクは全て、極度の空間的および重量的制約のある環境、かつ悪気流、込み合いおよび乱気流が当たり前の環境で行われる。
【0005】
したがって、航空機乗客用の座席、座席の背もたれ、アーム、機室、機体または他の任意の航空機備品へ結合されかつ取り付けられる必要のないテーブルが必要とされている。また、しまい込みが容易かつ効率的であり、かつ軽量である航空機乗客用テーブルも必要とされている。さらに、様々な異なるタスクに適する、かつ乱流に見舞われやすい飛行機旅行においてもうまく機能するテーブルトップも必要とされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の1つの目的は、任意の着席、休息またはリクライニング位置において、または航空機内の他の任意の位置において使用するための、アタッチメントのない航空機乗客用補助テーブル面を提供することにある。
【0007】
本発明のさらなる目的は、必要に応じて迅速かつ容易に展開されかつしまい込まれることが可能な航空機乗客用テーブルを提供することにある。
【0008】
本発明のさらなる目的は、窮屈な機内において余分な収納スペースまたは重量が不要であるように、断面が薄くかつ軽量構造である航空機乗客用テーブルを提供することにある。
【0009】
本発明のさらなる目的は、筆記および製図、食事、ラップトップコンピュータの使用、および乗客用機内において一般的な他の使用を容易にする航空機乗客用テーブルを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のこれらの、および他の目的および優位点は、単純な開閉動作で容易に展開されかつしまい込まれることが可能な大きいテーブルトップスペースを確保するように設計される折り畳み式航空機乗客用テーブルを提供することによって達成される。折り畳み式航空機乗客用テーブルの一方の側面は、乗客が食事をしている場合の食器類等、テーブル上に置かれる器具の横滑りを抑える表面を有する。このような表面は、乱気流の間の物品の滑動を防止する場合がある。折り畳み式航空機乗客用テーブルのもう一方の反対側面は、筆記、製図および他のこのような行動を容易にするために、滑らかで硬くかつ陥没防止的な表面を有する。本テーブルは、複数のセクションまたはテーブルリーフに分割される。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、折り畳まれた形状および広げられた形状で動作する折り畳み式ラップテーブルが提供される。ラップテーブルは、第1のヒンジに沿って第2のテーブルリーフへ接合される第1のテーブルリーフを有する。第1のヒンジは、第1の方向へ畳まれる。また、ラップテーブルは、第2のヒンジに沿って第4のテーブルリーフへ接合される第3のテーブルリーフを有する。この第2のヒンジは、第1のヒンジの線形的延設部である。第2のヒンジは、ラップテーブルが広げられた位置にあるときに、第1の方向とは反対方向の第2の方向へ畳まれる。第3のテーブルリーフおよび第4のテーブルリーフは、合わせて三角形状を画定する。第3のテーブルリーフは、第3のヒンジに沿って第1のテーブルリーフへも接合され、かつ第4のテーブルリーフは、第4のヒンジに沿って第2のテーブルリーフへも接合される。個々のヒンジおよびリーフは、折り畳まれた位置では第3及び第4のテーブルリーフが第1および第2のテーブルリーフ間に隠され、かつ広げられた位置では露出されるように、一致した動きを許容すべく構成される。
【0012】
本発明の別の実施形態によれば、第1、第2、第3および第4のヒンジは、各々、一体ヒンジであってもよい。
【0013】
本発明の別の実施形態によれば、第1、第2、第3および第4のテーブルリーフは、各々、複数の層を含んでもよい。複数の層のうちの1つは、各リーフ間に亘って連続している、かつ第1、第2、第3および第4の一体ヒンジを含む最上層であってもよい。
【0014】
本発明の別の実施形態によれば、第2のテーブルリーフは、第1のテーブルリーフの鏡像であってもよく、かつ第4のテーブルリーフは、第3のテーブルリーフの鏡像であってもよい。
【0015】
本発明の別の実施形態によれば、複数の層は、最上層へ付着される中間層と、中間層へ付着される底層とを含んでもよい。第1、第2、第3または第4のテーブルリーフのうちの何れかの中間層または底層は、別のリーフの中間層または底層へ付着されなくてもよい。
【0016】
本発明の別の実施形態によれば、最上層は、耐曲げ疲労性かつ耐滑り性の軟質材料から製造されてもよい。底層は、陥没防止的である、またはセルフレベリング材を有する滑らかな材料から製造されてもよい。底層は、ラップトップまたはタブレットを支持するために硬質であってもよく、場合により、伝熱性であってもよい。ある具体的な例では、最上層は、ゴムまたはフェルトで製造されてもよく、かつ底層は、硬質プラスチックまたは軽金属で製造されてもよい。
【0017】
本発明の別の実施形態によれば、第1および第2のテーブルリーフおよび第3及び第4のテーブルリーフは、折り畳み式ラップテーブルが広げられた位置にあるときに、全体で、概して平坦なテーブルトップを形成する。このような実施形態では、第1または第2のテーブルリーフは、折り畳み式ラップテーブルが折り畳まれた位置にある場合、広げられた位置の概して平坦なテーブルトップの半分より少ない表面積を有する、より小さいリバーシブルなテーブルトップを形成する。
【0018】
本発明の別の実施形態によれば、折り畳まれた位置における折り畳み式ラップテーブルは、民間航空会社の典型的な座席ポケット内に収まってもよく、かつその座席ポケット内にしまい込むことができる。
【0019】
本発明の別の実施形態によれば、広げられた位置における折り畳み式ラップテーブルは、4つの丸みのある角を含んでもよい。折り畳まれた位置における折り畳み式ラップテーブルは、3つの丸みのある角を含んでもよい。
【0020】
本発明の別の実施形態によれば、広げられた位置における折り畳み式ラップテーブルは、約90度の弧を有する4つの丸みのある角を露出して含んでもよく、かつ折り畳まれた位置におけるテーブルは、約90度の弧を有する3つの丸みのある角を露出して含んでもよい。
【0021】
本発明の別の実施形態によれば、ラップテーブルは、複数の一体ヒンジによって互いに接続される複数のリーフを含む。これらのリーフの各々は、乱気流の間に物体を支持するために軟質の耐疲労性および耐滑り性材料で製造される最上層と、筆記用に滑らかな陥没防止材料で製造される底層とを含む。この実施形態において、最上層は、一体ヒンジを形成し、かつ複数のリーフの各々の底層は、他のリーフの底層とは独立しているか、最上層の一体ヒンジの動作に影響しない。折り畳まれた位置における折り畳み式ラップテーブルの露出された表面積は、広げられた位置における折り畳み式ラップテーブルの露出された表面積サイズの半分より少ない。
【0022】
本発明の別の実施形態によれば、複数のリーフのうちの少なくとも2つの個別のリーフは、複数のリーフのうちの他の2つの個別のリーフの鏡像であって、折り畳み式ラップテーブルは、折り畳まれた位置または広げられた位置の何れにおいても典型的な乗客の膝に収まるようなサイズにされ、かつ民間航空会社の典型的な座席ポケット内にしまい込めるようなサイズにもされる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
本発明は、添付の図面を参照して、本発明に関する以下の詳細な説明を読めば、最も良く理解される。
【0024】
【
図1】
図1は、折り畳まれた位置における折り畳み式航空機乗客用テーブルの上面斜視図である。
【0025】
【
図2】
図2は、部分的に広げられた位置で示されている折り畳み式航空機乗客用テーブルの上面斜視図である。
【0026】
【
図3】
図3は、部分的に広げられた位置で示されている折り畳み式航空機乗客用テーブルの上面斜視図である。
【0027】
【
図4】
図4は、略広げられた位置で示されている折り畳み式航空機乗客用テーブルの上面斜視図である。
【0028】
【
図5】
図5は、折り畳み式航空機乗客用テーブルの層および一体ヒンジの拡大斜視図である。
【0029】
【
図6】
図6は、略広げられた位置で示されている折り畳み式航空機乗客用テーブルの背面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に、図面を具体的に参照すると、折り畳み式航空機乗客用ラップテーブルは、概して参照数字10で示されている。折り畳み式ラップテーブルは、
図1に示されているような折り畳まれた位置から、
図2および
図3に示されているような部分的に広げられた位置、かつ
図4および
図6に示されているような実質的に広げられた位置へと動作する。折り畳み式航空機乗客用テーブル10は、使用するときは容易に広げられ、かつ使用しないときは折り畳んでしまい込まれてもよい。
【0031】
図4を参照すると、折り畳み式ラップテーブル10は、第1のリーフ20と、第2のリーフ30と、第3のリーフ40と、第4のリーフ50とを含む。第3のリーフ40および第4のリーフ50の形状は、概して三角形である。折り畳み式ラップテーブル10は、第1の一体ヒンジ60と、第2の一体ヒンジ62と、第3の一体ヒンジ64と、第4の一体ヒンジ66も含む。第1の一体ヒンジ60は、第1のテーブルリーフ20と第2のテーブルリーフ30との間に位置する。第1の一体ヒンジ60は、第1のテーブルリーフ20と第2のテーブルリーフ30との間のリンクを形成する。第2の一体ヒンジ62は、第3のテーブルリーフ40と第4のテーブルリーフ50との間に位置する。第2の一体ヒンジ62は、第3のテーブルリーフ40と第4のテーブルリーフ50との間のリンクを形成する。第2の一体ヒンジ62は、折り畳み式ラップテーブル10が
図4および
図5に示されているような広げられた位置にある場合、第1の一体ヒンジ60の線形的延設部である。折り畳み式ラップテーブル10が
図1に示されているような折り畳まれた位置にある場合、第2の一体ヒンジ62は、第1の一体ヒンジ60から反対方向へ回転する。
【0032】
折り畳み式ラップテーブル10の第3の一体ヒンジ64は、第1のテーブルリーフ20と第3のテーブルリーフ40との間に位置する。第3の一体ヒンジ64は、第1のテーブルリーフ20と第3のテーブルリーフ40との間のリンクを形成する。第3の一体ヒンジ64は、折り畳み式ラップテーブル10が広げられた位置にある場合、第2の一体ヒンジ62に対して鋭角に位置する。
【0033】
折り畳み式ラップテーブル10の第4の一体ヒンジ66は、第2のテーブルリーフ30と第4のテーブルリーフ50との間に位置する。第4の一体ヒンジ66は、第2のテーブルリーフ30と第4のテーブルリーフ50との間のリンクを形成する。第4の一体ヒンジ66は、折り畳み式ラップテーブル10が広げられた位置にある場合、第2の一体ヒンジ62に対して鋭角に位置する。
【0034】
折り畳み式ラップテーブル10が
図4および
図6に示されているような広げられた位置にある場合、第2のテーブルリーフ30は、第1のテーブルリーフ20の鏡像である。同様に、第4のテーブルリーフ50は、第3のテーブルリーフ40の鏡像である。広げられた位置において、折り畳み式ラップテーブル10は、4つの丸みのある角80、82、84および86を有し、これらの角は各々、約90度の弧を有する。
【0035】
第1のテーブルリーフ20、第2のテーブルリーフ30、第3のテーブルリーフ40および第4のテーブルリーフ50は各々、
図5において最もよく分かるように、複数の層で製造される。最上面層70は、リーフ20、30、40および50の全てに亘って連続していて、第1の一体ヒンジ60、第2の一体ヒンジ62、第3の一体ヒンジ64および第4の一体ヒンジ66の各々を形成する材料となっている。好ましくは、最上面層70は、耐曲げ疲労性であって耐滑り性でもあるゴムまたは熱可塑性ポリマー等の材料で製造される。最上層は、フェルトである場合もある。最上面層70は、折り畳み式ラップテーブルが
図1の場合のように折り畳まれた位置にあるときは隠され、折り畳み式ラップテーブル10が
図4の場合のように広げられた位置にあるときは、使用のために露出される。底面層72は、最上面層70とは異なり、第1のテーブルリーフ20、第2のテーブルリーフ30、第3のテーブルリーフ40および第4のテーブルリーフ50間で連続していなくてもよい。即ち、第1のテーブルリーフ20の底面層72は、他のリーフの底面層72に接触しなくてもよく、かつ他のリーフの底面層72から分離したものであってもよい。第2のテーブルリーフ30の底面層72は、他のリーフの底面層72に接触しなくてもよく、かつ他のリーフの底面層72から分離したものであってもよい。第3のテーブルリーフ40の底面層72は、他のリーフの底面層72に接触しなくてもよく、かつ他のリーフの底面層72から分離したものであってもよい。第4のテーブルリーフ50の底面層72は、他のリーフの底面層72に接触しなくてもよく、かつ他のリーフの底面層72から分離したものであってもよい。したがって、底面層72は、任意の個々の一体ヒンジ60、62、64または66の何れの部分も形成しなくてもよい。底面層72は、
図1に示されているような折り畳まれた位置において露出され、かつ
図6に示されているような広げられた位置においても露出される。底面層72は、その上での筆記を可能にしかつ支持するために、滑らかで陥没防止的でありかつ硬質であってもよい。また、底面層72は、その上に置かれる物体から熱を伝えて逃がす材料で製造されてもよい。底面72は、硬質プラスチック、金属または別の材料で製造されてもよい。最上面および底面の一方または両方は、セルフレベリング材または「セルフヒーリング」材から製造されてもよい。ある代替実施形態において、底面層72は、リーフ間で連続していて、最上面層70のヒンジ機能を妨害しない。
【0036】
実施形態によっては、中間層74は、
図5に示されているように、最上面層70と底面層72との間に位置する。このような実施形態では、最上面層70は、中間層74へ接着または他の方法で付着され、かつ底面層72も、最上面層70とは反対側で中間層74へ接着または他の方法で付着される。中間層74のない実施形態では、最上面層70は、底面層72へ接着または他の方法で付着される。中間層74は、最上面層70と同じ材料で製造されても、底面層72と同じ材料で製造されても、別の材料で製造されてもよい。
【0037】
折り畳み式ラップテーブル10が
図1に示されているような折り畳まれた位置にある場合、底面層72の硬質表面は、乗客が押し付けて上で書き物をするためにどちら側も使用し得るように、折り畳み式ラップテーブル10の両側に露出される。
図1に示されているような折り畳まれた位置において、折り畳み式ラップテーブル10は、3つの丸みのある角90、92および96を有し、その各々が約90度の弧を有する。折り畳まれた位置では、露出されている表面積のうちでいつでも有用な部分は、広げられた位置にある場合に露出される表面積のうちでいつでも有用な部分の半分より少ない。したがって、乗客は、書き物をするために底面72を押し付けようとすれば、これを、
図1の折り畳まれた位置、または
図6の広げられた位置のどちらで行ってもよい。即ち、乗客の筆記面積要件が狭ければ、乗客は、
図1に示されている折り畳まれた位置における折り畳み式ラップテーブル10の底面72を用いてもよい。逆に、乗客が押し付けて書き物をするためにより広いスペースを必要とすれば、乗客は、
図6に示されているような広げられた位置における折り畳み式ラップテーブル10の底面72を用いてもよい。一方で、乗客が折り畳み式ラップテーブル10上で食事をする、またはこれに物を置き、かつ乱気流の結果として物品が滑る、または動く機会を減らすことを希望するのであれば、乗客は、
図4に示されているような広げられた位置における折り畳み式ラップテーブル10の最上面70を用いてもよい。
【0038】
したがって、折り畳み式ラップテーブル10は、必要に応じて単純な開閉動作で容易に展開されかつしまい込まれることが可能な、大きいテーブルトップスペースを確保するように設計される。折り畳み式ラップテーブル10の薄い断面は、窮屈な航空機機内において余分な収納スペースを必要としない。
図2および
図3を参照すると、折り畳み式ラップテーブル10は、一体ヒンジ60、62、64および66を介して容易な開閉行動を提供する。このヒンジ方式では、折り畳み式ラップテーブル10がしまい込みのために折り畳まれつつあるとき、第3及び第4のテーブルリーフ40、50は、第1および第2のテーブルリーフ20、30が引き合わされるにつれて、同時に内側へ折り重なることができる。
【0039】
折り畳み式ラップテーブル10の開閉は、広げられた位置における折り畳み式ラップテーブル10の表面積の大部分を構成する第1のテーブルリーフ20および第2のテーブルリーフ30の最上面層70の各面を分離する、片手による単純な持ち上げ動作によって達成される。折り畳み式ラップテーブル10の閉止は、片手で、第1のテーブルリーフ20および第2のテーブルリーフ30の最上面層70の最上面同士を引き合わせることにより達成されることが可能である。
【0040】
図3を参照すると、折り畳み式航空機乗客用テーブル10がほぼ半分開いた状態で示され、
図1におけるように折り畳み式ラップテーブル10が完全に畳まれていたときは第1および第2のテーブルリーフ20、30によって隠されていた第3及び第4のテーブルリーフ40、50が露わにされている。折り畳み式ラップテーブル10が折り畳まれた位置にあるとき、第3および第4のテーブルリーフ40、50は、互いに重なり合っている。
図4および
図6の広げられた位置にあるとき、第3及び第4のテーブルリーフ40、50が折り畳み式ラップテーブル10の総表面積に占める割合は少ない。折り畳み式ラップテーブル10が折り畳まれた位置にある場合、第3及び第4のテーブルリーフ40、50は、第1および第2のテーブルリーフ20、30間に挟まって折り畳み式ラップテーブル10の表面積がその広がった場合のサイズより狭くなるように、各々第1および第2のテーブルリーフ20、30に当たって畳まれる。
【0041】
本発明による折り畳み式航空機乗客用ラップテーブルを、具体的な実施形態および例を参照して説明した。本発明の様々な詳細は、発明の範囲を逸脱することなく変更されてもよい。さらに、これまでに述べた本発明の好適な実施形態および発明を実施するための最良の態様に関する説明は、単に例示を目的として提示されたものであって、限定を目的とするものではなく、本発明は、請求の範囲によって規定される。
【手続補正書】
【提出日】2014年10月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り畳み式ラップテーブルであって、
第1のヒンジに沿って第2のテーブルリーフへ接合される第1のテーブルリーフであって、前記第1のヒンジは、第1の方向へ折り畳まれる、第1のテーブルリーフと、
第2のヒンジに沿って第4のテーブルリーフへ接合される第3のテーブルリーフであって、前記第2のヒンジは、前記第1のヒンジの線形的延設部であり、かつ前記第2のヒンジは、前記第1の方向の反対方向である第2の方向へ折り畳まれる、第3のテーブルリーフと、を備え、
前記第3のテーブルリーフは、さらに、第3のヒンジに沿って前記第1のテーブルリーフへ接合され、かつ前記第4のテーブルリーフは、さらに、第4のヒンジに沿って前記第2のテーブルリーフへ接合され、よって、個々のヒンジおよびリーフは、前記ラップテーブルが折り畳まれかつ広げられる際の前記リーフの一致した動きを許容すべく配置される、折り畳み式ラップテーブル。
【請求項2】
前記第1、第2、第3および第4のヒンジは、前記第1、第2、第3および第4のテーブルリーフ間に亘って連続している最上層によって形成される一体ヒンジである、請求項1に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項3】
前記第1、第2、第3および第4のテーブルリーフは、各々1つまたは複数の層を含む、請求項2に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項4】
前記1つまたは複数の層は、前記最上層へ接着される中間層と、前記中間層へ接着される底層とを含む、請求項3に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項5】
前記第2のテーブルリーフは、前記第1のヒンジを中心とする前記第1のテーブルリーフの鏡像であり、かつ前記第4のテーブルリーフは、前記第2のヒンジを中心とする前記第3のテーブルリーフの鏡像である、請求項3に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項6】
前記最上層は、耐曲げ疲労性かつ耐滑り性である軟質材料から製造される、請求項3〜5のいずれか一項に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項7】
前記底層は、滑らかな陥没防止的材料から製造される、請求項4に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項8】
前記底層は、硬質である、請求項4〜7のいずれか一項に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項9】
前記最上層は、ゴムで製造される、請求項3〜8のいずれか一項に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項10】
前記折り畳み式ラップテーブルが完全に広げられているとき、前記第1、第2、第3および第4のテーブルリーフは、合わせて平坦なテーブルトップを形成し、かつ、
前記折り畳み式ラップテーブルが部分的に広げられているとき、前記第1および第2のテーブルリーフは、合わせて、前記第1、第2、第3および第4のテーブルリーフにより合わせて形成されるテーブルトップの表面積より少ない表面積を有するリバーシブルなテーブルトップを形成する、請求項1〜9のいずれか一項に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項11】
折り畳まれた形状における前記折り畳み式ラップテーブルは、座席ポケット内に収まる、請求項1〜10のいずれか一項に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項12】
前記折り畳み式ラップテーブルは、広げられたときは4つの露出された角を有し、かつ畳まれたときは3つの露出された角を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項13】
折り畳まれた位置および広げられた位置で動作する折り畳み式ラップテーブルであって、
第1の一体ヒンジに沿って第2のテーブルリーフへ接合される第1のテーブルリーフであって、前記第2のテーブルリーフは、前記第1のヒンジを中心とする前記第1のテーブルリーフの鏡像であり、かつ前記第1の一体ヒンジは、第1の方向へ回転する、第1のテーブルリーフと、
前記第1の一体ヒンジの線形的延設部である第2の一体ヒンジに沿って第4のテーブルリーフへ接合される第3のテーブルリーフであって、前記第3のテーブルリーフは、前記第2の一体ヒンジを中心とする前記第4のテーブルリーフの鏡像であり、かつ前記第2の一体ヒンジは、前記第1の方向とは反対方向である第2の方向へ回転する、第3のテーブルリーフと、を備え、
前記第3のテーブルリーフは、第3の一体ヒンジに沿って前記第1のテーブルリーフへさらに接合され、かつ、
前記第4のテーブルリーフは、第4の一体ヒンジに沿って前記第2のテーブルリーフへさらに接合され、
前記第1、第2、第3および第4の一体ヒンジは、前記第1、第2、第3および第4のテーブルリーフ間に亘って連続している最上層によって形成される、折り畳み式ラップテーブル。
【請求項14】
前記最上層へ接着される中間層と、前記中間層へ接着される底層とをさらに備え、前記底層は、硬質である、請求項13に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【請求項15】
前記第1、第2、第3および第4の一体ヒンジは、前記第1の一体ヒンジが開くと、前記第2、第3および第4の一体ヒンジが同時に開き、かつ前記第1の一体ヒンジが閉じると、前記第2、第3および第4の一体ヒンジが同時に閉じるように配置される、請求項13又は14に記載の折り畳み式ラップテーブル。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
【
図5】
図5は、折り畳み式航空機乗客用テーブルの層および一体ヒンジの拡大斜視図である
(図4の破線円内の拡大斜視図)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【手続補正5】
【補正対象書類名】図面
【補正方法】変更
【補正の内容】
【国際調査報告】