(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-515009(P2015-515009A)
(43)【公表日】2015年5月21日
(54)【発明の名称】生物学的検定サンプル・アナライザ
(51)【国際特許分類】
G01N 21/64 20060101AFI20150424BHJP
【FI】
G01N21/64 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-509069(P2015-509069)
(86)(22)【出願日】2013年4月23日
(85)【翻訳文提出日】2014年11月20日
(86)【国際出願番号】US2013037712
(87)【国際公開番号】WO2013163129
(87)【国際公開日】20131031
(31)【優先権主張番号】61/636,860
(32)【優先日】2012年4月23日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】507269175
【氏名又は名称】シーメンス・ヘルスケア・ダイアグノスティックス・インコーポレーテッド
【氏名又は名称原語表記】SIEMENS HEALTHCARE DIAGNOSTICS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー アール. ジャスパース
(72)【発明者】
【氏名】ノーマンド ピー. デスマレー
【テーマコード(参考)】
2G043
【Fターム(参考)】
2G043AA01
2G043BA16
2G043CA03
2G043DA05
2G043EA01
2G043GA07
2G043GB01
2G043GB05
2G043HA02
(57)【要約】
サンプル・アナライザは、分析サンプルを照明し、発光させる照明器と、分析サンプルを含むサンプル容器のためのサポートと、を有する。サポートは、照明器の近傍に分析サンプルを配置するように構成される。検出器は、照明器から配置された分析サンプルを通り検出器間で延在する光軸に沿って配置され、分析サンプルからの発光を検出する。リフレクタは、照明器と分析サンプルとの間に着脱自在に配置され、発光の一部を、配置された分析サンプルを通り検出器の方に反射する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプル・アナライザであって、
照明器と、
前記照明器の近傍の分析サンプルを含むサンプル容器をサポートし、前記照明器によって前記分析サンプルが発光するように配置されるサポートと、
前記照明器から前記分析サンプルを通り前記検出器まで延在する光軸に沿って配置され、前記分析サンプルの前記発光を検出するための検出器と、
前記照明器と前記分析サンプルとの間に着脱自在に配置され、前記発光の一部を、前記分析サンプルを通り前記検出器の方に反射するリフレクタと、
を具えるサンプル・アナライザ。
【請求項2】
前記検出器は、前記分析サンプルから約2mmから約15mm離れて配置される、
請求項1に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項3】
前記検出器は、前記分析サンプルから約2mmから約7mm離れて配置される、
請求項1に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項4】
前記検出器は、光電子倍増管または高感度シリコン・アバランシェ・フォトダイオード検出器を具える、
請求項1に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項5】
前記リフレクタは、平面鏡である、
請求項1に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項6】
前記リフレクタは、放物線状の円錐リフレクタである、
請求項1に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項7】
前記リフレクタは、シャトル上に配置され、
前記シャトルは、分析試料の測定モードの間、前記リフレクタを前記光軸に垂直に、かつ、前記分析サンプルに隣接して整列配置させるとともに、照明モードの間、前記リフレクタを前記光軸から除去するように可動である、
請求項1に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項8】
前記照明器と前記シャトルとの間に固定され、前記光軸に垂直に整列配置された光ディフューザーをさらに具え、
前記光ディフューザーは、前記照明モード中に、前記照明器からの光を前記分析サンプルに拡散させる、
請求項7に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項9】
前記シャトル上に配置されている光ディフューザーをさらに具え、
前記シャトルは、前記照明モードの間、前記光ディフューザーを前記光軸に垂直に、かつ、前記分析サンプルに隣接して整列配置させるとともに、前記測定モードの間、前記光ディフューザーを前記光軸から遠ざけ、前記リフレクタを、前記光軸に垂直に、かつ、前記配置されたサンプルに隣接して整列配置させるように可動である、
請求項7に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項10】
前記照明器は、前記分析サンプルから10mm未満離れて配置される、
請求項1に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項11】
前記分析サンプルは、前記サンプル容器内の円盤形サンプル・リザーバに含まれる、
請求項1に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項12】
前記円盤形サンプル・リザーバは、約1.5mmから約2.5mmの内部の厚さを有する、
請求項11に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項13】
サンプル・アナライザであって、
照明器と、
前記照明器の近傍の分析サンプルを含むサンプル容器をサポートし、前記照明器によって前記分析サンプルが発光するように配置されるサポートと、
前記分析サンプルから約2mmから約15mm離れて、前記照明器から前記分析サンプルを通り前記検出器まで延在する光軸に沿って配置され、前記分析サンプルの前記発光を検出するための検出器と、
シャトル上に配置されるリフレクタと、
を具え、
前記シャトルは、測定モードの間、前記リフレクタを前記照明器と前記分析サンプルの間に配置し、前記リフレクタを前記光軸に垂直に整列配置し、前記発光の一部を、前記分析サンプルを通り前記検出器の方に反射するように可動であり、
前記シャトルは、照明モードの間、前記リフレクタを前記光軸から除去するようにさらに可動であり、
前記サンプル・アナライザは、前記照明器と前記分析サンプルとの間に配置可能な光ディフューザーであって、前記照明モード中に、前記光軸に垂直に整列配置され、前記照明器からの光を前記分析サンプルに拡散する光ディフューザーを具える、
サンプル・アナライザ。
【請求項14】
分析サンプルを分析する方法であって、
前記方法は、サンプル・アナライザを取得するステップを含み、
前記サンプル・アナライザは、
照明器と、
前記照明器の近傍の分析サンプルを含むサンプル容器をサポートするように配置されるサポートと、
前記照明器から前記分析サンプルを通り前記検出器まで延在する光軸に沿って配置される検出器と、
前記照明器と前記分析サンプルとの間に着脱自在に配置されるリフレクタと、
を具え、
前記方法は、
前記照明器の近傍の前記分析サンプルを含む前記サンプル容器をサポートするステップと、
前記分析サンプルを照明し、発光させるステップと、
前記リフレクタを前記照明器と前記分析サンプルとの間に配置し、前記発光の一部を、前記分析サンプルを通り前記検出器の方に反射するステップと、
前記発光を測定するステップと、
を含む方法。
【請求項15】
前記分析サンプル内の検体濃度は、前記発光を所定時間にわたり測定し、
サンプル・アナライザ・ソフトウェアを用いて、前記分析サンプル内の前記検体濃度を前記測定された発光から計算することによって測定される、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記分析サンプルは、前記サンプル容器内の円盤形サンプル・リザーバに含まれる、
請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記円盤形サンプル・リザーバは、約1.5mmから約2.5mmの内部の厚さを有する、
請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記検出器は、前記分析サンプルから約3mmから約7mm離れて配置される、
請求項14に記載の方法。
【請求項19】
前記検出器は、光電子倍増管である、
請求項14に記載の方法。
【請求項20】
前記リフレクタは、平面鏡である、
請求項14に記載の方法。
【請求項21】
前記リフレクタは、放物線状の円錐リフレクタである、
請求項14に記載の方法。
【請求項22】
前記リフレクタは、シャトル上に配置され、
前記リフレクタを前記照明器と前記分析サンプルと間に配置する前記ステップは、分析試料の測定モードの間、前記シャトルを移動させ、前記リフレクタを、前記光軸に垂直に、前記分析サンプルに隣接して整列配置するステップを含む、
請求項14に記載の方法。
【請求項23】
前記分析サンプルを照明する前に、前記シャトルを移動させ、前記リフレクタを前記光軸から遠ざけるステップをさらに含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記サンプル・アナライザは、光ディフューザーをさらに具え、
前記光ディフューザーは、前記照明器と前記シャトルとの間に固定され、前記光軸に垂直に整列配置され、前記照明器からの光を前記分析サンプルに拡散させる、
請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記サンプル・アナライザは、前記シャトル上に配置される光ディフューザーをさらに具え、
前記照明ステップの前に、前記シャトルは移動し、前記光ディフューザーを、前記光軸に垂直に、前記分析サンプルに隣接して整列配置する、
請求項23に記載の方法。
【請求項26】
前記照明器は、前記分析サンプルから10mm未満離れて配置される、
請求項23に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願についての相互参照
2012年4月23日に出願の米国仮出願第61/636860号の全体は、本願明細書に明示的に参照によって取り込まれる。
【0002】
明細書に開示され、請求項に記載された本発明の概念は、サンプル・アナライザに関するものであり、これに限定するものではないが特には、発光分析サンプルからの光子収集効率を改善するためのリフレクタを有するサンプル・アナライザに関するものである。
【背景技術】
【0003】
化学発光は、化学反応の結果としての光の放射である。発光を利用している様々なタイプの化学分析が開発され、発光化合物、例えば蛍光化合物および化学発光化合物は、分析(例えば核酸分析および免疫学的検定)の標識として用いられてきた。発光測定を利用する様々なタイプの機器は、製薬および医療産業において、頻繁に利用される。分析測定は、しばしば、特定の試料および試薬の組合せと相互作用するために放射線を触媒するビームを用いて実行される。次に、結果として生じた光子放出(しばしば非常に弱い)は、高感度検出器で検出および測定され、電気信号に変換され、さらに相関され、実際の分析結果を提供する。
【0004】
例えば、米国特許第5709994号は、Luminescent Oxygen Channeling Immunoassay(LOCI)として公知の非常に高感度の分析方法を開示する。この方法は、照射時に一重項酸素を生成する光増感剤および一重項酸素によって活性化される化学発光化合物を使用する。光増感剤および化学発光化合物は、ある波長の光によって照射され、その後、化学発光化合物から放射される光は、測定および相関され、分析試料を提供する。
【0005】
これらの分析または検定は、典型的に、患者サンプルを含むバイアルが入れられたオートメーション化したアナライザを含む。改良されたサンプル容器が、新薬開発用のハイスループット・スクリーニングのために開発された。方法および機器における継続した改良の結果、分析スループットは著しく増加し、速度が増加した。
【0006】
発光ベースの分析に利用される機器は、複雑かつ高感度な光学素子を使用することに一部起因して、しばしば物理的に大きい。ハイスループット・スクリーニングが可能な大きな研究室では、サイズは主要な問題ではないが、正確な発光ベースの分析が可能な軽量の携帯型装置すなわちハンドヘルド・デバイスは有益である。特に微光光子計数アプリケーションでは、電力要件を減少し、必要な光路を短縮し、光子収集効率を上昇させる設計は、この種の携帯型装置を提供するのに役立つ。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記を考慮すると、サンプル・サイズを減少し、電力要件を減少し、光路を短縮し、光子収集効率を上昇させた発光ベースのサンプル・アナライザの要求が存在する。明細書に開示され、請求項に記載された本発明の概念は、このような発光サンプル・アナライザに関するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
明細書に開示され、請求項に記載された本発明の概念は、発光を利用しているサンプル・アナライザに関するものである。サンプル・アナライザは、分析サンプルを照明し、発光させる照明器と、分析サンプルを含むサンプル容器のためのサポートと、を有する。サポートは、照明器の近傍に分析サンプルを配置するように構成される。発光を検出するための検出器は、照明器から分析サンプルを通り検出器まで延在する光軸に沿って配置される。リフレクタは、照明器と配置された分析サンプルとの間に着脱自在に配置され、発光の一部を、配置された分析サンプルを通り検出器の方に反射する。
【0009】
一実施形態では、リフレクタは、シャトル上に配置されている。サンプル・アナライザは、シャトル・コントローラを含み、シャトル・コントローラは、分析試料の測定モードの間、リフレクタを、光軸に垂直に、配置されたサンプルに隣接して整列配置するように構成される。シャトルは、次に、照明モードの間、リフレクタを光軸から遠ざける。
【0010】
いくつかの実施形態では、検出器は、配置されたサンプルから3mmから15mm離れて配置される。
【0011】
他の実施形態では、サンプル・アナライザは、照明器とシャトルとの間に位置する光ディフューザーを含む。光ディフューザーは、光軸に垂直に整列配置され、照明モード中に、照明器からの光を配置されたサンプルに拡散する。さらに他の実施形態では、光ディフューザーは、シャトル上に配置される。
【0012】
分析サンプルとして分析する方法は、次のステップを含む。照明器と、前記照明器の近傍の分析サンプルを含むサンプル容器をサポートするように配置されるサポートと、前記照明器から前記分析サンプルを通り前記検出器まで延在する光軸に沿って配置される検出器と、前記照明器と前記分析サンプルとの間に着脱自在に配置されるリフレクタと、を具えるサンプル・アナライザが得られる。分析サンプルを含むサンプル容器は、照明器に近傍にサポートされる。分析サンプルは、照明され、発光する。リフレクタは、照明器と分析サンプルとの間に配置され、発光の一部を、分析サンプルを通り検出器の方に反射させる。検出器は、次に、発光を測定する。
【0013】
図面における参照符号は、同一または同様な要素または機能を表す。本発明の実施形態は、以下の詳細な説明を考慮してより良く理解することができる。この種の説明は、添付の画像、概略図、グラフおよび図面に言及する。図は必ずしも縮尺どおりに記載されておらず、図の特定の特徴は、明確性および簡潔性のために、誇張され、縮尺どおりに、または、概略的に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の概念に従って構成されるサンプル・アナライザの一実施形態の概略図である。
【
図2】本発明の概念に従って構成されるマイクロ流体カード・サンプル容器の一実施形態の概略図である。
【
図3A】円盤形サンプル・リザーバ内の発光サンプルから放射される光のモデルである。
【
図3B】片側に隣接するリフレクタを有する円盤形サンプル・リザーバ内の発光サンプルから放射される光のモデルである。
【
図4A】本発明の概念に従って構成される、リフレクタおよびシャトルを有するサンプル・アナライザの一実施形態の概略図である。
【
図4B】
図4Aに示した実施形態の他の図であり、リフレクタ48を例示する。
【
図4C】
図4Aに示した実施形態のさらに他の図であり、光軸24に整列した分析容器30を例示する。
【
図5B】サンプル容器側から見た
図4のシャトルを示す。
【
図6】本発明の概念に従うサンプル・アナライザ動作の一実施形態に関するタイミング図である。
【
図7】市販のVISTA(登録商標)LOCIリーダと良好な相関を示すプロトタイプ・リーダからの光子数のグラフである。
【
図8】本発明の一実施形態に従うプロトタイプ・リーダからの光子数のグラフであり、リフレクタを用いることにより、市販のVISTA(登録商標)LOCIリーダと比較して性能が改良されたことを示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本願明細書に開示される本発明の概念の少なくとも一つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明の概念が、以下の詳細な説明または図面に記載の構成要素の構造、実験、例示的なデータおよび/または配置への適用に制限されるものではないことを理解すべきである。明細書中に開示され、請求項に記載された本発明の概念は、他の実施形態、または、各種方法で実践または実行可能である。また、本願明細書において使用される語法および用語が、説明のためだけであり、いかなる形であれ、制限するものと考えてはならないことを理解すべきである。
【0016】
本発明の概念の実施形態の以下の詳細な説明において、多数の具体的な詳細は、本発明の概念のより完全な理解を提供するために記載される。しかしながら、開示の範囲内の本発明の概念がこれらの具体的な詳細なしで実践できることは、当業者にとって明らかである。他の例において、周知の特徴は、本発明を不必要に複雑にすることを回避するために詳述していない。
【0017】
さらに、明示的に反対の意味が記載されない限り、「または」という用語は、包括的ORを表し、排他的ORを表さない。例えば、条件AまたはBは、以下のいずれかによって満足する。すなわち、Aが真(または存在)かつBが偽(または非存在)、Aが偽(または非存在)かつBが真(または存在)、および、AおよびBの両方が真(または存在)である。
【0018】
さらに、本願明細書において、実施形態の複数の要素およびコンポーネントを記載するために、単数形が使用される場合もある。これは、単に便宜のため、および、本発明の概念の一般的な意味を与えるためである。この説明では、1つ、または、少なくとも1つ、および、単数形は、他の意味が明示的に記載されていない限り、複数形を含むものとして読まれるべきである。
【0019】
Luminescent Oxygen Channeling Immunoassay(LOCI)の方法および光学システムへの参照は、単に一例であり、本発明の概念を用いて、発光検出を利用する任意のサンプル分析方法を行うことができる。「サンプル」または「分析サンプル」は、分析されるサンプルを表し、分析方法に従って加えられる試薬を含み、これらの試薬は、分析サンプル容器への挿入の前または後に加えられる。
【0020】
最後に、本願明細書における「一実施形態」という用語は、その実施形態に関連して記載されている特定の要素、特徴、構造または特性が、少なくとも一実施形態に含まれることを意味する。明細書中の様々な箇所における「一実施形態では」という用語は、必ずしも同一の実施形態を参照しているというわけではない。
【0021】
化学発光を利用している技術を用いて、薬剤分析から土壌分析および食品化学にわたる用途における多種多様の検体およびサンプルを検出してきた。液相化学発光分析は、酵素分析や、炭水化物、ヌクレオチド、ステロイドおよび様々な薬物のための分析を含む。米国特許第7402281号に記載されているように、患者の診断および治療に関連した様々なタイプの分析試験は、患者の感染部、体液または膿瘍から得られる液体サンプルの分析によって実行可能である。体液の例は、尿、全血、血清、血漿、唾液、脳脊髄液、鼻咽頭スワブ、膣スワブ、精液、涙、組織(細胞物質)などを含む。
【0022】
「免疫測定法」は、検体、例えばホルモンまたは酵素の存在または濃度を、結合および化学反応の抗原または抗体として作用するその能力に基づいて測定する。化学発光免疫測定法は、通常、酸化還元反応に由来する化学エネルギーによって刺激されるときに光を生じる化学発光標識を利用する。化学発光分子は、抗原に直接接合されうる、または、酵素標識のための基板として使われうる。一般的に用いられる化学発光標識は、アクリジニウム・エステル、ルミノールおよびジオキセタンを含む。
【0023】
LOCI技術を用いて、プラズマの非常に小さいサンプルを分析することができ、そして、LOCI技術は、2つの異なる被覆合成粒子またはビード、光増感剤を含む感光剤ビード(sensi−bead)および化学発光剤(chemiluminescer)を含む化学発光剤ビード(chemi−bead)の近接に基づいている。あるLOCI方法では、ストレプトアビジンは、680nmで光を吸収するフタロシアニンを含む感光剤ビードの表面に結合され、一重項酸素を生成する。これにより、市販の680nm固体レーザーまたはダイオードを励起に用いることができる。化学発光剤ビードは、検体に特定の抗体で被覆されている。サンプル内の検体は、化学発光剤ビード上の特定の分析抗体と結合し、さらにビオチン化レセプタ試薬と結合する。ストレプトアビジンを有する光増感剤ビードは、以下のように結合する。ビオチン化レセプタ試薬:検体:検体に特定の抗体:化学発光複合体。そして、粒子二量体の形成を引き起こす、すなわち、感光剤ビードは、化学発光剤ビードに結合される。化学発光剤ビードは、一重項酸素と反応するオレフィン染料(チオフェン)を含み、390nmで光(化学発光)を放出する。一重項酸素の短い半減期によって、感光剤ビードは、確実に化学発光剤ビードに非常に近く接触し、化学発光を生成しなければならない。このように、粒子二量体の形成によって、化学発光信号が生成され、関連しない粒子は化学発光信号を生成することができない。蛍光エネルギー・アクセプタ(ユウロピウム・キレート)は、放出波長を612nmに直ちにシフトし、結果として生じる光放出は、粒子対または二量体の量と直接相関し、サンプル内の検体の濃度の定量化を可能にする。
【0024】
図1に、本発明の概念に従って構成されるサンプル・アナライザ10の例示的な実施形態が示される。サンプル・アナライザ10は、分析サンプル14を照明し、発光させる照明器12を含む。サポート16は、分析サンプル14が照明器12の近傍に配置されるように、分析サンプル14を含むサンプル容器18を配置する。リフレクタ20は、照明器12と配置された分析サンプル14との間に着脱自在に配置される。発光を検出するための検出器22は、照明器12から、配置された分析サンプル14を通り、検出器22まで延在する光軸24に沿って配置される。サンプル・アナライザ10は、シャッタ26およびフィルタ28を任意に含む。シャッタ26を用いて、分析の照明フェーズの間、光電子倍増管(PMT)のような高感度検出器を照明器12から保護する。フィルタ28を用いて、光の特定の波長を検出器22に対してフィルタリングすることができる。
【0025】
以下、さらに詳述するように、基本的なサンプル分析プロセスは、分析される液体を分析サンプル容器に挿入すること、分析サンプルを照射(以下「照明」とも称する)し、サンプルを発光させること、照射または照明の結果として、サンプルから放射される光を検出すること、および、検出光の量と分析試料との相関をとること、を含む。分析サンプル容器18の様々なタイプおよび構成を用いることができる。一実施形態では、分析サンプル容器18は、ディスク形状のサンプル・リザーバ30を有するマイクロ流体「カード」である。この種のマイクロ流体カードは、当業者に公知である。
【0026】
図2に、マイクロ流体カードの単純化されたモデルが示される。
図2のモデルは、サンプル・リザーバ30、流体供給部32および流体注入口34のみを含む。サンプル・リザーバ30は、カードの一番下の方で、円形または円盤形の特徴として示される。分析サンプル14は、流体注入口34のうちの1つに分析サンプルを注入することによって、流体供給部32を通り、サンプル・リザーバ30に送られる。サンプル・リザーバ30の照明側36は、サンプル・リザーバ30の測定側38と同様に、照明器12からの光、および、分析サンプル14からの発光に対して透明である。この種のサンプル容器設計によって、サンプル・リザーバ30の厚み42に対して直径40が大きい比較的薄いサンプル・リザーバ30が可能になる。薄いサンプル・リザーバは、端44の表面積と比較して、照明面36および測定面38のそれぞれに対して広い表面積を提供する。
【0027】
一実施形態では、分析サンプル14は、長さが約50mmから約120mm、幅が約30mmから約75mm、厚さが約2mmから約3mmのマイクロ流体カードに含まれる。組み込まれた円形または円盤形サンプル・リザーバ30は、約7mmから10mmの直径および1.5mmから2.5mmの内部の厚さを有する。これは、約50から200μLのサンプル・ボリュームを提供する。他の実施形態では、サンプル・リザーバ・ボリュームは、50μL未満である。カードの寸法は、大きく変化することができ、サンプル・リザーバ30の形状は円形のディスクに限られていないが、端44の表面積と比較して測定面38の表面積が大きい薄いサンプル・リザーバは、端44によって失われる発光を減少させるので、検出器に到達する光強度を増加させることができる。薄いサンプル・リザーバは、放射している分析サンプル14と検出器22との間の光路長を短縮し、それによって、検出器に到達する光強度を増加させる。一実施形態では、検出器22の吸気光学素子46は、サンプル・リザーバ30の測定側38から約2mmから15mm離れて配置される。他の実施形態では、検出器22の吸気光学素子46は、サンプル・リザーバ30の測定側38から約2mmから7mm離れて配置される。
【0028】
図3Aは、円盤形サンプル・リザーバ30内の発光分析サンプル14からの光子放出のモデリング結果を示す。サンプル・リザーバ30内の分析サンプル14からの光子放出パターンは、等方性である。検出器22の方に向かう光子もあれば、検出器22から離れる方に向かう光子もある。その結果、検出器22の吸入光学素子46に入射しない光子は、周囲の基盤における散乱および吸収効果によって失われ、反応に関連した光子が計数されなくなる。
【0029】
図3Bは、円盤形サンプル・リザーバ30内の発光分析サンプル14からの光子放出のモデリング結果を示し、サンプル・リザーバ30の一表面にリフレクタ20が隣接している。検出器22から離れる方向に分析サンプル14から生じる光子は、リフレクタ20で反射し、分析サンプル14に戻り、サンプル・リザーバ30の測定面38から出る。検出器22の方に向かう光子が増加するので、光子放出の測定は大幅に改善される。
【0030】
検出器22は、特定の分析によって必要とされる感度を有する任意の光検出器とすることができる。光電子倍増管(PMT)のような真空光検出器は、典型的に、非常に感度が高い。高感度が必要でないとき、シリコンフォトダイオードのような固体光検出器がしばしば用いられる。この種の検出器およびその使用は、当業者に周知である。検出器22は、光子計数電子機器を用いて、所定の時間間隔、典型的には約10秒間、分析サンプル14からの光放出を測定する。分析サンプル14内の検体濃度は、分析サンプル・ボリュームおよび光子生成に正比例する。サンプル・アナライザ・ソフトウェアは、光子数から検体濃度を計算する。サンプル・アナライザ10は、製造時に、周知の検体濃度の一組の標準を用いて較正されるので、正確な分析報告を保証することができる。
【0031】
一実施形態では、サンプル・アナライザ10は、間に配置される分析サンプルに対して後方側の照明および前方側の検出を提供するように構成される。それゆえ、リフレクタ20は、分析試料が触媒作用を及ぼしている照明期間には、サンプル・リザーバ30の照明面36に隣接した位置から移動し、分析試料を検出する期間には、サンプル・リザーバ30の照明面36に隣接した位置に移動する。
図4Aから
図4Cに示すように、リフレクタ20は、シャトル48上に配置され、シャトル48は、反応および光子放出を開始するために、光が分析サンプル・リザーバ30内を照明する照明期間中に、シャトル・アクチュエータ機構(図示せず)を用いて、照明経路から外れて「移動する」。照明期間後、分析サンプル14は、光子を放射することによって反応を開始し、リフレクタ20は、分析サンプル・リザーバの後ろの位置に移動することによって、検出器22の方へ光子を反射する。適切なシャトル・アクチュエータ機構の非限定的な実施形態は、ばねに対して作用するシャトル、スワイプする回転トルクモータ、シャトルに接続されたラック・アンド・ピニオン・ギヤセットを有する電気モータ、シャトルとかみ合うステッパーモータなどに関連する電池式ソレノイドを含む。一実施形態では、移動動作は、シャッタ26の動作と統合される。
【0032】
図4Aのイメージは、反射位置にあるリフレクタ20を示し、サポート16の一部は、シャトル48を摺動可能な方法で支持するために用いられる。
図4Bのイメージは、より多くのシャトル48および依然反射位置にあるリフレクタ20を示す。
図4Cのイメージは、サンプル・リザーバ30のシルエットが見えるように、リフレクタ20およびシャトル48を半透明に示す。
【0033】
リフレクタ20は、平面でも局面でもよく、適切な反射特性を有する任意の材料を含むことができる。2つの実施形態において試験されるリフレクタは、市販の厚さ1mmの平面鏡および特注の放物線状のスプライン・リフレクタであった。放物線状のリフレクタは、プラスチック・フォーム上の真空蒸着プロセスを用いて製造可能である。平面鏡リフレクタを用いた試験では、リフレクタを用いない測定と比較して、信号利得が1.5倍に改良された。放物線状のリフレクタを用いた試験では、リフレクタを用いない場合に得られた値の2倍の信号利得を示した。
【0034】
反応および光子放出を開始するために、光が分析サンプル・リザーバ30内を照明する照明期間中に、リフレクタ20は、シャトル48およびシャトル・アクチュエータ機構から外れて保持されるので、照明は、妨害されずに、サンプル・リザーバ30の照明面36に当たる。照射の光強度および時間は、大きく変化することができる。照明器12は、マルチ波長とし、任意に、不所望の波長を除去するようにフィルタリングされ、または、単色光を出力するレーザーとすることができる。一実施形態では、発光ダイオード(LED)が用いられる。他の実施形態では、照明器12は、密集したLEDダイのリングまたはアレイ形に配置される複数のLEDを具える。
【0035】
さらに他の実施形態では、ディフューザー50は、照明器12とシャトル48との間に配置される。このように配置されるディフューザー50および光路を外れて保持されたリフレクタ20によって、照明光は、サンプル・リザーバ30内の分析サンプル14に当たる前に、ディフューザー50を通過しなければならない。ディフューザー50は、光路長を増加させることなく、分析サンプル全体のより均一な照明およびより均一なフラックス密度を提供することができる。照明器12とサンプル・リザーバ30との間の付加的な距離を招かないため、同一の分析活性化の挙動を達成するのに必要なパワー入力は、減少する。ディフューザーによって、照明器は、均一の照明を供給しながら、配置された分析サンプルから10mm未満、一実施形態では、配置された分析サンプルから3mm未満離れて配置可能である。これにより、サンプル・アナライザ10の全体寸法を著しく減少させることができる。
【0036】
照明期間が完了した後、リフレクタ20は、分析サンプル・リザーバ30の後ろの位置に移動する。リフレクタ20が移動した後、検出器シャッタ26は、開放され、分析サンプルの光子が検出器吸入光学素子46に対して放出される。
図5Aは、照明器側から見たシャトル48を示す。左側のイメージは、照明期間中に、照明経路を外れて移動するリフレクタおよび露出するディフューザー50を示す。この実施形態では、ディフューザー50の配置は、照明器12とサンプル・リザーバ30との間に光学的に整列して固定される。右側のイメージは、測定期間中に、分析サンプルから放射される光子を反射するように配置されるリフレクタ20を示し、このリフレクタ20は、そうでなければ露出するディフューザー50を覆う。
図5Bは、分析サンプル側から見たシャトル48を示す。左側のイメージは、照明期間中に、照明経路から外れて移動するリフレクタおよび露出したままのディフューザー50を示す。右側のイメージは、測定期間中に、分析サンプルから放射される光子を反射するようにシャトル48によって配置されるリフレクタ20を示す。
【0037】
本発明の概念の他の一実施形態では、ディフューザー50の位置は、固定されない。その代わりに、リフレクタ20およびディフューザー50はシャトル48上に存在し、両者の位置がシャトル48によって上述したとおり整列配置するように制御される。
【0038】
以下の実施例では、特定の分析試料が記載されている。しかしながら、本発明の概念は、特定の実験、結果および検査法に適用されることに制限されない。むしろ、実施例は、単に各種実施形態の1つとして提供され、例示的であり、網羅的でない。
【実施例】
【0039】
例えばトロポニンIのための典型的分析方法では、患者の血漿サンプルを、化学発光剤ビード(chemi−bead)試薬と混合し、培養する。感光剤ビード(sensi−bead)試薬を追加し、得られた分析サンプルを680nmの光で照明する。これによって一重項酸素を生成し、その後まもなく、612nmの光子の放出を光学検出システムで測定した。
図6は、LOCIトロポニンI分析を示す実施例のタイミング図である。プロセス・タイミングは、照明ステップ、ディフューザーまたはリフレクタ・モードのための移動動作、光電子増倍管シャッタおよび信号ゲートの動作、分析サンプル内の触媒から放射される光子の生成および分析に関して示される。
【0040】
LOCIトロポニンI分析は、リフレクタありおよびリフレクタなしで、プロトタイプの携帯型電池式サンプル・アナライザを用いて実行した。分析サンプルは、組み込まれた円形の分析サンプル・リザーバを有する、厚さ80mm、長さ50mm、幅2.5mmのマイクロ流体モジュール「カード」に含まれていた。リザーバの内面は、直径8.5mmおよび深さ2mmであった。直径8.5mmのシリンダは、検出器の光学中心線に垂直に面していた。検出器22の吸入光学素子46は、サンプル・リザーバの測定側から5mm離れていた。680nmの触媒的照明LEDアレイ・リングは、サンプル・リザーバの照明側(測定側の反対側)から2.55mm離れていた。
【0041】
リフレクタの性能を評価するために、最初、リフレクタを配置せずに測定を行い、市販のVISTA(登録商標)LOCIリーダを用いた測定値と比較した。VISTA(登録商標)LOCIリーダは、プロトタイプとは大きく異なる形状を有する。VISTA(登録商標)LOCIリーダでは、サンプル照明LEDは、検出器中心線に対して分析容器の左側および右側に設置されている。光子計数を、広範囲にわたるトロポニンI分析希釈に対して実行した。
図7において、リフレクタなしのプロトタイプに関する結果を、市販のVISTA(登録商標)LOCIリーダの結果と比較している。図示のように、応答相関は、良好であったが、実際の光子数は、リフレクタなしのプロトタイプでは著しく低かった。
【0042】
リフレクタを使用可能にすると、応答信号は約60%改善した。
図8は、上述したプロトタイプをリフレクタありで用い、VISTA(登録商標)LOCIリーダの結果と比較したトロポニンI分析結果を示す。光子数の相違は、非常に小さい。
【0043】
上述した説明から、本発明の目的を実行するため、および、本願明細書に開示される発明の概念に固有の利点と同様に本願明細書に言及される利点を達成するために、本発明の概念が適用されることは明確である。本願明細書に開示される発明の概念の例示的な実施形態は、単に開示のため記載されており、本願明細書に開示され、添付の請求の範囲によって定義される発明の概念の要旨を逸脱しない範囲で達成される多数の変化が当業者に可能であると理解されたい。
【手続補正書】
【提出日】2014年11月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サンプル・アナライザであって、
照明器と、
前記照明器の近傍の分析サンプルを含むサンプル容器をサポートし、前記照明器によって前記分析サンプルが発光するように配置されるサポートと、
前記照明器から前記分析サンプルを通り前記検出器まで延在する光軸に沿って配置され、前記分析サンプルの前記発光を検出するための検出器と、
前記照明器と前記分析サンプルとの間に着脱自在に配置され、前記発光の一部を、前記分析サンプルを通り前記検出器の方に反射し、シャトル上に配置されるリフレクタであって、前記シャトルは、分析試料の測定モードの間、前記リフレクタを前記光軸に垂直に、かつ、前記分析サンプルに隣接して整列配置させるとともに、照明モードの間、前記リフレクタを前記光軸から除去するように可動であるリフレクタと、
前記シャトル上に配置されている光ディフューザーであって、前記シャトルは、前記照明モードの間、前記光ディフューザーを前記光軸に垂直に、かつ、前記分析サンプルに隣接して整列配置させるとともに、前記測定モードの間、前記光ディフューザーを前記光軸から遠ざけ、前記リフレクタを、前記光軸に垂直に、かつ、前記配置されたサンプルに隣接して整列配置させるように可動である光ディフューザーと、
を具えるサンプル・アナライザ。
【請求項2】
前記検出器は、前記分析サンプルから約2mmから約15mm離れて配置される、
請求項1に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項3】
前記検出器は、前記分析サンプルから約2mmから約7mm離れて配置される、
請求項1に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項4】
前記検出器は、光電子倍増管または高感度シリコン・アバランシェ・フォトダイオード検出器を具える、
請求項1に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項5】
前記リフレクタは、平面鏡である、
請求項1に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項6】
前記リフレクタは、放物線状の円錐リフレクタである、
請求項1に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項7】
前記照明器と前記シャトルとの間に固定され、前記光軸に垂直に整列配置された光ディフューザーをさらに具え、
前記光ディフューザーは、前記照明モード中に、前記照明器からの光を前記分析サンプルに拡散させる、
請求項1に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項8】
前記照明器は、前記分析サンプルから10mm未満離れて配置される、
請求項1に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項9】
前記分析サンプルは、前記サンプル容器内の円盤形サンプル・リザーバに含まれる、
請求項1に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項10】
前記円盤形サンプル・リザーバは、約1.5mmから約2.5mmの内部の厚さを有する、
請求項9に記載のサンプル・アナライザ。
【請求項11】
分析サンプルを分析する方法であって、
前記方法は、サンプル・アナライザを取得するステップを含み、
前記サンプル・アナライザは、
照明器と、
前記照明器の近傍の分析サンプルを含むサンプル容器をサポートするように配置されるサポートと、
前記照明器から前記分析サンプルを通り前記検出器まで延在する光軸に沿って配置される検出器と、
前記照明器と前記分析サンプルとの間に着脱自在に配置され、かつ、シャトル上に配置されるリフレクタと、
前記シャトル上に配置されている光ディフューザーであって、照明ステップの前に、前記シャトルは移動し、前記光ディフューザーを、前記光軸に垂直に、前記分析サンプルに隣接して整列配置する光ディフューザーと、
を具え、
前記方法は、
前記照明器の近傍の前記分析サンプルを含む前記サンプル容器をサポートするステップと、
前記分析サンプルを照明する前に、前記シャトルを移動させ、前記リフレクタを前記光軸から遠ざけるステップと、
前記分析サンプルを照明し、発光させるステップと、
前記リフレクタを前記照明器と前記分析サンプルとの間に配置し、前記発光の一部を、前記分析サンプルを通り前記検出器の方に反射し、分析試料の測定モードの間、前記シャトルを移動させ、前記リフレクタを、前記光軸に垂直に、前記分析サンプルに隣接して整列配置するステップと、
前記発光を測定するステップと、
を含む方法。
【請求項12】
前記分析サンプル内の検体濃度は、前記発光を所定時間にわたり測定し、
サンプル・アナライザ・ソフトウェアを用いて、前記分析サンプル内の前記検体濃度を前記測定された発光から計算することによって測定される、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記分析サンプルは、前記サンプル容器内の円盤形サンプル・リザーバに含まれる、
請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記円盤形サンプル・リザーバは、約1.5mmから約2.5mmの内部の厚さを有する、
請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記検出器は、前記分析サンプルから約3mmから約7mm離れて配置される、
請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記検出器は、光電子倍増管である、
請求項11に記載の方法。
【請求項17】
前記リフレクタは、平面鏡である、
請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記リフレクタは、放物線状の円錐リフレクタである、
請求項11に記載の方法。
【請求項19】
前記サンプル・アナライザは、光ディフューザーをさらに具え、
前記光ディフューザーは、前記照明器と前記シャトルとの間に固定され、前記光軸に垂直に整列配置され、前記照明器からの光を前記分析サンプルに拡散させる、
請求項11に記載の方法。
【請求項20】
前記照明器は、前記分析サンプルから10mm未満離れて配置される、
請求項11に記載の方法。
【国際調査報告】