特表2015-515599(P2015-515599A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2015-515599多元アクセス航空機ギャレー冷却装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-515599(P2015-515599A)
(43)【公表日】2015年5月28日
(54)【発明の名称】多元アクセス航空機ギャレー冷却装置
(51)【国際特許分類】
   F25D 23/10 20060101AFI20150501BHJP
   B64D 11/04 20060101ALI20150501BHJP
【FI】
   F25D23/10
   B64D11/04
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-505882(P2015-505882)
(86)(22)【出願日】2013年4月10日
(85)【翻訳文提出日】2014年12月5日
(86)【国際出願番号】US2013036017
(87)【国際公開番号】WO2013155211
(87)【国際公開日】20131017
(31)【優先権主張番号】61/623,967
(32)【優先日】2012年4月13日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/859,590
(32)【優先日】2013年4月9日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】500413696
【氏名又は名称】ビーイー・エアロスペース・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】ゴドカー、ウィリアム ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】フォーブス、ジェイムズ アール.
(72)【発明者】
【氏名】ケメリー、マイケル
(57)【要約】
【解決手段】内部スペースを画定するハウジングであって、その内部スペースを別々のチャンバーに分割するディバイダを含むハウジングを備える航空機ギャレー用の冷却装置を開示する。チャンバーは、ユーザーのチャンバーへのアクセスを可能にする、ハウジングの正面にある一対のドアによって囲まれ、第1のドアは少なくとも一つのチャンバーへのアクセスを可能にし、第2のドアは少なくとも一つの他のチャンバーへのアクセスを可能にする。側面ドアもまた、少なくとも一つのチャンバーへのアクセスを可能にし、少なくとも一つのチャンバーは前記側面ドアからアクセス不可能である。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部スペースを画定するハウジングであって、前記内部スペースを別々のチャンバーに分割するディバイダを含む前記ハウジングと、
チャンバーへのアクセスを可能にする前記ハウジングの正面の一対のドアであって、少なくとも一つのチャンバーへのアクセスを可能にする第1のドアおよび少なくとも一つの他のチャンバーへのアクセスを可能にする第2のドアと、
各チャンバー内の温度を制御する一組の温度制御装置と、
少なくとも一つのチャンバーへのアクセスを可能にする側面ドアであって、少なくとも一つのチャンバーは前記側面ドアを介してアクセス不可能である側面ドアと、
を備える航空機ギャレー用の冷却装置。
【請求項2】
計3つのチャンバーがある請求項1に記載の航空機ギャレー用の冷却装置。
【請求項3】
前記一組の温度制御装置は、各チャンバーを異なる温度に設定する請求項1に記載の航空機ギャレー用の冷却装置。
【請求項4】
前記冷却装置の背面にウィンドウをさらに備える請求項1に記載の航空機用の冷却装置。
【請求項5】
前記チャンバーの少なくとも一つへの前記ウィンドウを介したアクセスを可能にするドアをさらに備える請求項4に記載の航空機用の冷却装置。
【請求項6】
少なくとも一つの前記チャンバー内で、チャンバー内にサブスペースを作り出す可動棚をさらに備える請求項1に記載の航空機用の冷却装置。
【請求項7】
フレンチドアのように外側に向かって開く一対の開き戸を備える請求項1に記載の航空機用の冷却装置。
【請求項8】
前記ドアの少なくとも一つがロックを含む請求項1に記載の航空機用の冷却装置。
【請求項9】
前記チャンバーの少なくとも一つは氷点下になることが可能である請求項1に記載の航空機用の冷却装置。
【請求項10】
前記側面ドアが引き戸である請求項1に記載の航空機用の冷却装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2012年4月13日に出願された米国仮出願第61/623,967号、および2013年4月9日に出願された米国非仮出願第13/859,590号の優先権を要求し、その全体が参照により援用される。
【背景技術】
【0002】
民間航空機は通常、一般的にギャレーと呼ばれる、食事や飲料を準備するエリアを完備している。航空機のギャレーは、生鮮食品の腐敗を防ぐ設備のほか、食事を温める設備、飲料を冷やす設備、清掃設備、ゴミ処理設備、などを備えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
航空機のギャレーで中核をなすものの一つが、冷蔵庫または冷却装置であると言われている。冷蔵ユニットは、ギャレーにおいて最も重く、最も使用頻度の高い設備の一つなので、他の全ての設備に対し戦略的に配置される。特に航空機ギャレーの狭い場所においては、冷却装置は、他の設備を妨げずに容易にアクセス可能でなければならない。また、現在の航空機冷却装置は、たとえばアイスクリーム、飲料、サラダなどすべて異なる温度で保存されることが好ましいものを冷蔵するための、複数のゾーンを備えることができない。本発明は、従来の航空機ギャレー冷却装置のこれらの欠点に対処する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
航空機ギャレー冷却装置は、正面、側面、さらには背面や天井面などのドアやウィンドウからのアクセスを含む、複数のアクセス開口部を備える。本発明の冷却装置はまた、好ましくは、同一の冷却装置内で様々なアイテムを異なる温度で収容できるマルチゾーン冷却を備える。例えば、冷却装置の前面は氷および/またはアイスクリーム用に−15℃に冷やされた区画を備えることが可能であり、側部はソフトドリンクや白ワイン用に8℃に冷却することができる。その他の温度や場所も同様に利用可能なことは明らかである。区画は、側面ドアからは高級品や滅多に注文のない品などの特定のアイテムへのアクセスのみ許可する、などのように分割することができる。さらに、メインギャレーの正面ドア(複数可)からのアクセスを乗務員のアクセスに限定し、より規制される品を格納してもよい。冷却装置の背面にも、ドアや横開きのパネルなどを通ってアクセス可能である。すべてのアクセスポイントにおいて、開き戸や横開きのパネルなど、様々な様式を用いることができる。また、冷却装置のレイアウトによっては、それぞれの面に複数のドアを設置することも可能である。
【0005】
本発明の他の特徴および利点は、本発明の動作を一例として図解する添付の図面とともに以下の好適な実施形態の詳細な説明を参照することで明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、本発明の第1実施形態の立面斜視図である。
図2図2は、図1の実施形態の正面斜視図である。
図3図3は、ドアが開いた状態での図1の実施形態の別の斜視図である。
図4図4は、図1の実施形態の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、本発明の冷却装置10の斜視図を示す。冷却装置10は、航空機ギャレー13の一部である作業スペース11上にある。ギャレー13は、オーブン、飲料を淹れる装置、ゴミ圧縮機、照明、飲料用カート積み込み区画などの他の設備や、その他の様々な、食事や飲料を用意し乗客に提供するための装置や設備を備えてもよい。冷却装置10は、飛行中に飲料や生鮮食品を冷えたままにするために使用され、好ましくは、冷却装置の内部チャンバー内のそれぞれの温度を変更するマルチゾーン温度制御装置55を含む。一組の制御装置55は、様々なチャンバーの温度を制御するために、冷却装置の上部パネル15上に設けられる。冷却装置は、好ましくは、三つの分離したチャンバー、つまり、左側の床から天井までの高さのチャンバー12、右側の大きな正方形のチャンバー14、そして正方形チャンバー14の上のより小さな上部チャンバー16、に分割された内部を持つ。もちろん、本発明の範囲内には他の様々な構造や形状があり、冷却装置は、いかなる特定の方法でも特定の形状や配置に限定されるものではない。図1に示すように、冷却装置10は、側面パネル20から引き戸22を用いて、隣接したチャンバー、この場合床から天井までのチャンバー12、にアクセスできる側面開口部18を備える。同様の引き戸を、右のチャンバーにアクセスするために右側に設置したり、その他のチャンバーにアクセスするために冷却装置の背面に設置したりすることができる。
【0008】
図2は、冷却装置10の正面図であり、開き戸24が床から天井までのチャンバー12を開閉している状態および第2の開き戸26が正方形チャンバー14および上部チャンバー16を開閉している状態を示す。第2の開き戸26は握りやすい持ち手28を備え、二枚のドア24および26は、本例では幅が違うので弧は異なるが、好ましくはフレンチドアのように観音開きになる。他の様式のドアや形状のドアも、図2に示されているものに代わって用いられる。
【0009】
図3は、図1および図2の冷却装置10の、チャンバーが見えるようにまた左手の側面ドア22を介してのアクセスを表すために、ドア24および26を開いた状態を示す。ここで留意すべきは、いずれの正面ドアにも、高級品に対するセキュリティを維持するためロックが備え付けられている(図示せず)ことである。冷却装置10は、好ましくは、冷却装置の側壁上のレールか溝に、様々な大きさの物品のためのサブスペースを作り出す可動棚44が設置される。また、ウィンドウ/ドア30は、チャンバーへのさらなるアクセスのためや、消耗品の在庫の状況をウィンドウから見ることが可能な場合に、冷却装置の背面壁32に設置することが可能である。
【0010】
図4は、冷却装置10の側面図であり、引き戸22およびアクセス開口部/ウィンドウ18を示す。このアクセスウィンドウ18および引き戸22によって、乗客は航空機の通路から冷却装置10にアクセスできるので、ギャレーそのものまたは冷却装置10内の特定のチャンバーへの乗客のアクセスを許可することなく特定の品をセルフサービスとすることができる。乗客がソフトドリンクや他のセルフサービスの品は入手できるが、ワインやビール、その他の高価な品や規制品の貯蔵などに使用しているその他のチャンバーにはアクセスできないように、ソフトドリンクや無料サービスの品は、引き戸22と隣接しているチャンバー12内の調整可能な棚に好適にストックすることができる。
【0011】
本発明は航空機ギャレーで見られない様態を含んでいるが、長時間にわたるフライトや乗客の要求により答えたサービスの出現にともない、さらに大きく効率的な機内冷蔵スペースの要求は高まっている。本発明の冷却装置は、現在使用されていないサービスの選択肢を提供し、また航空各社はそのようなサービスを巡るブランドシステムを発展させることができる。本発明の冷却装置が提供するようなセルフサービスの飲料センターに惹かれる乗客は多数存在する。また、冷却装置は、チャンバーを様々な温度で冷却することで、異なる目的に応じることができる。たとえば、アイスクリームは室温を−15℃にした上部チャンバー16で貯蔵可能であり、同時に、他のチャンバーを、飲料を8℃で冷却するために用いることもできる。その他の温度によるチャンバーの組み合わせも同様に可能である。
【0012】
本発明の特定の形態について図解し説明してきたが、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく様々な変形をなし得ることは明らかだろう。従って、添付の請求項によるものを除き、本発明を限定する意図はない。
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】