(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-516036(P2015-516036A)
(43)【公表日】2015年6月4日
(54)【発明の名称】分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造
(51)【国際特許分類】
E06B 3/28 20060101AFI20150508BHJP
【FI】
E06B3/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2015-511352(P2015-511352)
(86)(22)【出願日】2013年5月6日
(85)【翻訳文提出日】2014年11月6日
(86)【国際出願番号】KR2013003912
(87)【国際公開番号】WO2013168943
(87)【国際公開日】20131114
(31)【優先権主張番号】10-2012-0047789
(32)【優先日】2012年5月6日
(33)【優先権主張国】KR
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN
(71)【出願人】
【識別番号】514250126
【氏名又は名称】フィローブ カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】特許業務法人HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】イ,クァン−ソク
【テーマコード(参考)】
2E014
【Fターム(参考)】
2E014AA03
2E014FA03
2E014FB01
2E014FB07
2E014GB01
(57)【要約】
本発明は、摺動建具を支持し、スライディング開閉作用を提供するローラー装置のスライディング移動をガイドするドアガイドフレームに対するものであって、より詳しくは、スライディング窓をスライディング窓が設置される底面及び上部面でスライディング窓を安定的に支持し、移動させることができ、高荷重のスライディング窓を支持するローラー装置及びドアガイドフレームの規格を最小化させて、その設置空間を最小化することができ、これで窓に適用される場合にはより広く開放された視野の確保を可能にし、垂直補強材を備えた状態でスライディング窓を一体にドアガイドフレーム内に設置施工または分離することができるようにする構造の摺動建具設置構造に関するものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
摺動建具システムを構成するスライディング窓の視野が縮小される現象が最小化するようにスライディング窓を形成するガラスを支持する別途の4辺型ドアサッシュ無しでローラー部材の上にガラスを分離可能な状態で安置して支持し、このようなスライディング窓のスライディング移動をガイドする窓枠部材に使われる上部及び下部のドアガイドフレームに各々上部ポケットガイド及び下部ポケットガイドを形成してスライディング窓の上端部と下端部を建具の内外側両面でガイドするようにすることで、スライディング窓の円滑な移動を支持する構造であって、
ローラーにより支持されるガラスを含んでなるスライディング窓を構成するガラスの両側面にガラスの横方向撓み剛性を補完するための拡大断面を有する垂直補強材を接合させ、そして、
前記垂直補強材を備えた状態のスライディング窓を一体にドアガイドフレーム内に設置施工できるようにしながら垂直補強材を備えた状態でスライディング窓をドアガイドフレームから分離できるようにするために、
スライディング窓が挿入される方向の開口部が前記垂直補強材の断面厚さより広いサイズの開口部を有するドアガイドフレーム本体部のベース面上に設置されたローラーガイドレールの進行方向と平行に、前記垂直補強材の端部で断面厚さが縮小されて形成される補強材狭段部をスライディング窓の内外側両面でガイド支持するポケットガイドをドアガイドフレーム本体部から分離して設置し、かつ、
前記ポケットガイドは、ドアガイドフレーム本体部から着脱可能なポケットガイドセグメントに形成されて、そして、前記ローラーガイドレールの進行方向に沿ってスライディング窓の内外側両面で前記ポケットガイドセグメントが相互分離可能に連続設置されることを特徴とする分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含んでなることを特徴とする、分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造。
【請求項2】
スライディング窓の内外側でポケットガイドに提供される前記ポケットガイドセグメントは、ドアガイドフレームの上部構造と下部構造のうち、いずれか1つ以上の構造に提供されることを特徴とする、請求項1に記載の分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造。
【請求項3】
前記ポケットガイドセグメントは、前記ローラーガイドレールの全長で2つ以上のセグメントに分割形成され、最小1つ以上のセグメントはスライディング窓が前記ローラーガイドレール上のローラーの上に安置されて設置された状態でドアガイドフレーム本体部から除去可能な長さを有するように形成され、そして、
前記ポケットガイドセグメントの長さは、前記スライディング窓の両側面に付着設置された前記垂直補強材の間の内部間隔より小さいように形成されることを特徴とする、請求項2に記載の分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造。
【請求項4】
前記摺動建具システムのホコリ流入防止性能、水密性、及び気密性の向上のために、
ポケットガイドに提供される前記ポケットガイドセグメントとスライディング窓の相互対向面にはモヘアまたは弾性ガスケットのような遮断部材が水平長手方向に設置されることを特徴とする、請求項3に記載の分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造。
【請求項5】
前記遮断部材に提供される弾性ガスケットは、
スライディング窓に固定される固定端と、そしてポケットガイドに提供される前記ポケットガイドセグメントの開放面に接触して外側に弾性変形される弾性変形端を備えたものが使われることを特徴とする、請求項4に記載の分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造。
【請求項6】
前記ポケットガイドをドアガイドフレーム本体部のベース面に分離可能に設置するために、
ローラーガイドレールが中心部に提供される前記ベース面の外側に前記ローラーガイドレールの進行方向に沿って隔壁を突出成形して、前記ドアガイドフレーム本体部の外壁と前記隔壁との間に前記ポケットガイドが挿入設置できる収容部が形成されることを特徴とする、請求項1から5のうち、いずれか一項に記載の分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造。
【請求項7】
摺動建具システムの建具開放性向上及び断熱性能向上のために、
スライディング窓が閉じる場合に、前記スライディング窓を構成する前記垂直補強材が挿入隠蔽されるように前記ドアガイドフレームを形成する垂直ガイドフレームの内側に垂直補強材挿入チャンネルが提供され、そして、
前記垂直補強材挿入チャンネルが提供される垂直ガイドフレームの端部には前記垂直補強材との離隔間隔を封入遮断するように垂直方向の弾性ガスケットが提供されることを特徴とする、請求項1から5のうち、いずれか一項に記載の分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造。
【請求項8】
建具内外側に前記ドアガイドフレーム本体部から着脱可能に設置される下部ポケットガイドの間の開口部の幅は前記垂直補強材を備えたガラスの下端部とローラーの転倒が発生してもガラスの下端部の底面とローラーの上端部の上面とが接触して支持する地点が下部のローラーガイドレールの垂直中心線(C.L.)を超えないように範囲が設定されることを特徴とする、請求項1から5のうち、いずれか一項に記載の分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造。
【請求項9】
前記スライディング窓を構成するガラスの下端部の底面とローラーの上端部の上面とが接触して支持する地点の滑り防止のために、前記ローラーの支持ブラケットの上端部にガラス下端部支持係止段が提供されることを特徴とする、請求項1から5のうち、いずれか一項に記載の分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造。
【請求項10】
前記スライディング窓を構成するガラスの下端部の底面を支持し、ローラーガイドレールに沿ってスライディングさせるローラー部材として環状ローラー装置が使われ、そして、前記環状ローラー装置は、
スライディング窓を構成するガラスの下端部が収容できるように中央上部に支持ブラケットに形成されるガラス安着部と、
前記ガラス安着部から両側下方に延長形成された隔壁を両側に延長して一体形成され、周りにレールの進行方向に沿って形成される案内レールを備える荷重支持板と、
レール進行方向に垂直になるように横方向に寝かせた円筒形に形成され、それぞれの円筒形部材の外周面にレール進行方向に沿って形成される案内溝を含んでなる複数個のローリング部材と、
前記複数個のローリング部材がドア進行方向に沿って互いに設定間隔を置いて前記荷重支持板の表面に輪型に均等に配置されるように前記複数個のローリング部材を互いに連結させるチェーンリンクユニットを含んでなるものであって、前記ガラス安着部の両側の前記荷重支持板の上部面と下部面及びこれらを連結するようにレール進行方向側に形成される両端の円弧面の周りに巻かれて提供される環状ローリングユニットを含んでなることを特徴とする、請求項1から5のうち、いずれか一項に記載の分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造。
【請求項11】
前記スライディング窓を構成するガラスの下端部の底面と環状ローラー装置の上端部の上面とが接触して支持する地点の滑り防止のために、前記ガラス安着部にガラス下端部支持係止段が提供されることを特徴とする、請求項10に記載の分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造。
【請求項12】
前記ドアガイドフレームを建具内外側に分割形成し、中間に熱橋遮断材を配置することを特徴とする、請求項1から5のうち、いずれか一項に記載の分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造。
【請求項13】
前記ドアガイドフレームのベース面にはローラーの規格と形式に合せて変更設置可能なローラーガイドレールを挿入設置することができるレール設置溝を形成したことを特徴とする、請求項1から5のうち、いずれか一項に記載の分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造。
【請求項14】
前記垂直補強材に鋼鉄補強板が挿入設置されることを特徴とする、請求項1から5のうち、いずれか一項に記載の分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造。
【請求項15】
前記ポケットガイドセグメントが前記ドアガイドフレーム本体部に分離可能に設置されるドアガイドフレームの下部構造が建物の底面に埋め立てられるように形成されることを特徴とする、請求項1から5のうち、いずれか一項に記載の分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は摺動建具を支持し、スライディング開閉作用を提供するローラー装置のスライディング移動をガイドするドアガイドフレームに対するものであって、より詳しくは、引き戸窓または大型引き違い窓(以下、通称して‘スライディング窓’と称する)をスライディング窓が設置される底面及び上部面でスライディング窓を安定的に支持し移動させることができ、高荷重のスライディング窓を支持するローラー装置及びドアガイドフレームの規格を最小化させて、その設置空間を最小化することができ、これで窓に適用される場合には、より広く開放された視野の確保が可能であり、延いてはドアガイドレールが窓枠の底面から上部に突出する現象をなくすことができる構造が採択できることによって、良好な美観を提供し、かつ建具開放時に移動通路上に突出するドアガイドレールによる通行障害が発生しないようにすることによって、多様な分野で優れる適用性を提供することができる構造の摺動建具設置構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、開閉空間の効率性と施工の便宜性など、コスト低減の次元から多くの建築物で建具システムに最も一般的に使われる摺動建具システムを構成するドアサッシュ(内部にガラス窓などが設置できる;以下、ガラス窓が設置されたドア、即ちウィンドウを中心として説明する)とドアガイドフレーム(建物壁面、底面、天井面などに設置されて内部にドアサッシュがスライディングガイドされて開閉されるように設置される)の一般的構成によれば、
図1及び
図2に示すように、ドアガイドフレーム1(‘窓枠フレーム’と称する)にローラーガイドレール1aが提供され、そしてガラス4gが嵌められるドアサッシュ4a、4bの下部に設置されるローラー4rを備えて上記ローラーガイドレール1aに沿ってスライディングされるスライディング窓4が提供される構造を有する。
【0003】
このような構造では、下部ドアサッシュ4aの下のローラー4rがローラーガイドレール1a上でスライディング窓4の荷重を支持しスライディングし、上部ドアサッシュ4bの上部のスライディングガイド溝は窓枠1の上部面に設置された上部ガイドレール1bに沿って進行しながらスライディング窓4の上端部を支持しながらスライディング窓4の転倒を防止しながら円滑なスライディング移動開閉がなされる構造を有している。
【0004】
上記した
図1及び
図2に図示された従来の一般的な構造の摺動建具システムでは、ガラス4gを支持するドアサッシュ4a、4bがガラス4gの4辺を支持する構造を有しているので、ドアサッシュ4a、4bによる干渉のため、広い視野の確保が可能でないので、これに対する代案的な構造として、最近には
図3に示すように、ガラス4gを上下左右4辺で支持する別途のドアサッシュ無しでローラー4r部材の上に直接ガラス4gを上げてスライディング窓4を構成し、スライディング窓4の下部では窓枠に該当するドアガイドフレーム1の下部にローラーガイドレール1aを形成してスライディング窓4の下部のローラー4rがローラーガイドレール1a上でスライディング窓4の荷重を支持しながらスライディングするようにし、そしてスライディング窓4の上部では窓枠に該当するドアガイドフレーム1の上部1bにレール進行方向に沿って下方に開口部が形成された上部ポケットガイド1dを形成して、スライディング窓4の上端部が上部ポケットガイド1dの内部に収容された状態でスライディング窓4の上端部の内外側両面(前面及び背面/内面及び外面)をスライディングガイドするようにすることで、スライディング窓の円滑な移動を支持する構造を採択することによって、前述した
図1及び
図2に図示されたドアサッシュ4a、4bによってスライディング窓4の視野が縮小される現象が最小化するようにしている。
【0005】
しかしながら、このようにドアサッシュ無しでガラス4gのみを使用してスライディング窓4を作る時、ガラス4gと、ガラス下部のローラー4rと、そして、その下部のローラーガイドレール1aが連続支持される下部支持構造を見ると、
図3の右側に示すように、窓の外部から風圧(W)が作用する場合には、スライディング窓4を構成するガラス4gとドアガイドフレーム1の上端部1bにポケット形態に提供される上部ポケットガイド1dがガラス4gに作用する風圧にもこれを支持することができる構造を有する一方、 スライディング窓4を構成するガラス4gとその下部のローラー4r、及びローラーガイドレール1aの間には風圧のような横方向の力に抵抗することができる別途の構造が提供されないので、ローラー4rとガラス4gの下部が風圧により建具の一側に転倒される(倒れる)現象が発生する問題点を有する。
【0006】
このような問題点を解決するための方案として、窓枠を形成するドアガイドフレーム1の下部構造を改善してドアガイドフレーム1の上端部1bに形成されるポケット型の上部ポケットガイド1dと対称する形状を有する下部ポケットガイド1cをドアガイドフレーム1の下部に提供する方案が採択可能であるが、即ち
図4に示すように、スライディング窓4を構成するガラス4gの下端部を建具の内外側両面(前面及び背面/内面及び外面)でスライディングガイドするようにレール進行方向に沿って上方に開口部が形成された下部ポケットガイド1cが提供される場合には、ガラス4gの下端部とこれを支持するローラー4rがローラーガイドレール1a上で転倒できるようにする強い風圧が作用しても、下部ポケットガイド1cはガラス4gの下端部の回転(転倒)変位が一定範囲を超過しないように統制するようになり、これで、ガラス4gの自重によりガラス4gの下端部とこれを支持するローラー4rがまた垂直状態を維持するようにする復原力が作用するようになって、ローラー4rをまた正姿勢に起こして元の位置に復帰するようになる。
【0007】
一方、
図4ではガラス4gの下端部の底面とローラー4rの上端部の上面とが接触して支持する地点がローラー4rを支持するローラーガイドレール1aの垂直中心線(C.L.)を超えない状態を図示しているが(正圧と負圧が同一であるという条件の場合には、
図4の図面符号“d1”部分と“d2”部分が同一であるように設定可能であるが、圧力条件によって図面符号“d1”部分と“d2”部分が互いに相異するように設定することも可能である)、これとは異なり、過度な転倒が発生してガラス4gの下端部の底面とローラー4rの上端部の上面とが接触して支持する地点(
図4の図面符号‘k1’)が下部転がりレール1aの垂直中心線(C.L.)を超える場合には上記のような復元作用を期待できなくなり、このような場合にはガラス4gと下部ポケットガイド1cの一側面が相互接触した状態でスライディング窓4のスライディングがなされて、これで摩擦騷音が発生するだけでなく、走行性がひどく壊されるようになる。
【0008】
したがって、下部ポケットガイド1cの開口部の幅はガラス4gの下端部とローラー4rの転倒が発生してもガラス4gの下端部の底面とローラー4rの上端部の上面とが接触して支持する地点(
図4の図面符号‘k1’)が下部転がりレール1aの垂直中心線(C.L.)を超えないように、その範囲が設定されなければならない。
【0009】
一方、
図4に図示されたガラス4gの下端部の底面とローラー4rの上端部の上面とが接触して支持する地点(
図4の図面符号‘k1’)自体がローラー4rの上端部の上面で滑る現象が発生する場合を仮定することができるが、もし、このような現象が発生すれば、前述した下部ポケットガイド1cの開口部の幅に対する制御だけでは満足な転倒防止効果が期待できないので、
図5に示すように、ガラス4gの下端部の底面とローラー4rの上端部の上面とが接触して支持する地点(
図5の図面符号‘k2’)の滑り防止のためにローラー4rの支持ブラケットの上端部にガラス下端部支持係止段4cを提供することが好ましい。
【0010】
前述した構造に従う摺動建具の場合には、一定水準位の風圧に対してはガラス及びローラーの転倒を防止しながら安定したスライディング支持が可能であるが、摺動建具システムを正面で図示した
図6と、そして
図6のA−A’線の断面を図示した
図7に示すように、スライディング窓を大型化する場合には、ガラス4gの垂直方向長さ(高さ)が高まるので、強い風圧条件でガラス4g自体の剛性だけでガラス4gの横方向撓み変形を支えることに限界状況が発生し、強い風(風圧)によってガラス4gの垂直線を基準にした横方向撓み変形程度がその降伏点を超過する場合が発生することがあり、このような場合にはガラスの破損が発生する虞が高いという問題点がある。
【0011】
このような問題点を解決するためには、
図8に示すように、ローラー43により支持されるガラス41を含んでなされるスライディング窓40を構成し、かつガラス41の側面に別途の垂直補強材42を剛接合させることによって、ガラス41の横方向撓み変形を制御できる別途の付加的な手段を設置する改善された構造を採択することが好ましいが、このような垂直補強材42は前述したガラス4g自体のみを備えた場合と対比して、高い剛性を発揮するために提供されるものであって、最も好ましくは、ガラス41の厚さと同一な厚さを有し、かつ高い撓み剛性を発揮する素材で作られた補強材42をガラス41の側面に剛接合して使用することが下部支持構造の単純化に助けになるが、一般的には使われる建築材料の材質上の剛性限界によって、
図8に示すように、垂直補強材42の厚さ(b3)がガラス41の厚さ(b1)より厚い構造を有するようになる。一方、そのような垂直補強材42の下端部はスライディング窓40のローラー43を支持するローラーガイドレール11を備えた下部のドアガイドフレーム10に提供される下部ポケットガイド13の開口部の幅(b2)に挿入できるように、その厚さ(b4)が減少する補強材狭段部42aで形成され、その垂直補強材42の上端部もスライディング窓40の窓枠を構成する上部のドアガイドフレーム10に下方に開口部が提供される上部ポケットガイド14の開口部の幅(b2)に挿入できるように、その厚さ(b4)が減少する補強材狭段部42aからなることが当然であるが、このような場合に、
図9の断面図に示すように、厚さが減少した補強材狭段部42aの高さとドアガイドフレーム10の下部及び上部に各々提供された下部ポケットガイド13及び上部ポケットガイド14の高さの間に一定な離隔距離(
図9の図面符号(e)、(e’))が確保されるようにすることによって、スライディング窓40の円滑な移動が可能になるが、このような離隔距離(e, e’)が大きいほど風圧に抵抗する抵抗力が弱まる問題点が発生する。
【0012】
また、垂直補強材42の厚さ(b3)が下部ポケットガイド13及び上部ポケットガイド14の開口部の幅(b2)より大きい場合には、たとえ補強材狭段部42aの厚さ(b4)が 下部ポケットガイド13及び上部ポケットガイド14の開口部の幅(b2)に挿入できるように減少するようにしなければならない。
【0013】
勿論、このような場合でも、スライディング窓40の上部の補強材狭段部42aの下端とドアガイドフレーム10の上部に提供された上部ポケットガイド14の外側下端の間の離隔距離(e’)と上部ポケットガイド14の内側上端とスライディング窓40の上端との間の離隔距離(g’)のうち、最小値(Min(e’、g’)、
図10の図面符号(h)で表す)が下部ポケットガイド13の内部に挿入されたガラス41の深さ(
図12の図面符号(f))より大きい場合、(h=Min(e’、 g’)>f)という更に他の条件を満たす時、スライディング窓40を
図10に示すように上部に持ち上げれば、
図11に示すように補強材狭段部42aの下端が下部ポケットガイド13の開口部を抜けるので、垂直補強材42がガラス41と一体化した状態でスライディング窓40の脱・付着作業が可能になる。但し、ここでスライディング窓40を完全に持ち上げる時に得ることができる上向き移動変位を十分に確保することができるようにするためには、スライディング窓40の上部の補強材狭段部42aの下端とドアガイドフレーム10の上部に提供された上部ポケットガイド14の外側下端との間の離隔距離(e’)が上部ポケットガイド14の内側上端とスライディング窓40の上端との間の離隔距離(g’)より大きく設定される構造を有することが好ましい。
【0014】
これとは異なり、
図12に示すように、スライディング窓40の上部の補強材狭段部42aの下端とドアガイドフレーム10の上部に提供された上部ポケットガイド14の外側下端との間の離隔距離(e’)と上部ポケットガイド14の内側上端とスライディング窓40の上端との間の離隔距離(g’)のうち、最小値(Min(e’、g’)、
図12の図面符号(h)で表す)が下部ポケットガイド13の内部に挿入されたガラス41の深さ(
図12の図面符号(f))より小さい場合(h=Min(e’、g’)<f)であれば、スライディング窓40を完全に持ち上げる時に得ることができる上向き移動変位を十分に確保できなくなって、下部ポケットガイド13の上端突出部との干渉によって補強材狭段部42aの下端が下部ポケットガイド13の開口部を抜けることができなくなって、スライディング窓40を持ち上げて下端部が下部ポケットガイド13を抜けるように下端部を回転させる方式ではスライディング窓40の脱・付着が不能になる問題点が発生する。今まで
図9から
図11を通じてスライディング窓40を持ち上げて脱・付着させる場合を説明したが、反対に、スライディング窓40の下部のローラー43を分離し、スライディング窓40を下部に降りてスライディング窓40の上端部が上部ポケットガイド14を抜けるようにした状態で上端部を回転させる方式ではスライディング窓40を脱・付着できる条件と、そして、このような脱・付着が不能になる条件も別途に存在するが、言及した場合と対称的に類似な関係にあるので、重複説明は省略し、重複説明により省略された事項は当業者であれば誰も容易に理解して推論することができる。
【0015】
前述したように、垂直補強材42をガラス41の側面に剛接合して形成されるスライディング窓40のドアガイドフレーム10への脱・付着が不能になる条件に該当する場合が発生することがあり、このような場合には、
図12に示すように、垂直補強材42のガラス41との接合はガラス41を上部ポケットガイド及び下部ポケットガイド13に挿入して設置した後、現場施工方式により垂直補強材42を接合しなければならない不便性が発生するようになり、一旦、施工が完了すれば、垂直補強材42をまたガラス41から分離するか、またはガラス41を破損しなければスライディング窓40をドアガイドフレーム10から分離することもできなくなる問題点が発生する。
【0016】
一方、このような垂直補強材42の現場施工の不便性が発生せず、垂直補強材42を備えたスライディング窓40の工場生産を可能にし、また施工の以後には垂直補強材42を備えたスライディング窓40の分離が不能になる問題点が発生しないようにするためには、補強材狭段部42aの上端とドアガイドフレーム10の下端部に提供された下部ポケットガイド13の上端との間の離隔距離(e)を十分に確保しなければならないが、この場合には過度な離隔距離(e)による風圧に対する構造的な不安定性をもたらし、延いては気密性において非常に不利な短所がある。
【0017】
また、従来の一般的な摺動建具の設置構造を見ると、スライディング窓を支持する窓枠を構成する下部のドアガイドフレームが建物の底面が施工された以後に、その上部に設置される通常の設置構造を有しているが、このような設置構造の場合には、ドアガイドフレーム及びそれに含まれるローラーガイドレールが底面上部に突出して美観上でもよくないだけでなく、歩行者やこれを渡る移動物体に対して係止段となって、場合によっては、スライディングドア自体の設置を放棄しなければならない場合が発生する問題点もある。
【0018】
そして、建物の室内の内部と外部テラスを連結する部分を全面開放して施工し、その全面に建具を設置する場合に、従来技術に従うスライディングドア用ローラー及びその支持構造を使用する場合には、大きい規模の摺動建具の具現が困難であるので、フォールディングドアなどにより施工する場合が多いが、フォールディングドアの場合に、フォールディング空間が必要であるので、建物底面の活用度が低くなる問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
本発明は従来技術に対する問題点を解決するためのものであって、本発明の技術的課題は摺動建具システムを構成するスライディング窓の視野が縮小される現象が最小化するようにスライディング窓を形成するガラスを支持する別途の4辺型ドアサッシュ無しでローラー部材の上に直接ガラスを上げて支持し、このようなスライディング窓のスライディング移動をガイドする窓枠部材に使われる上部及び下部のドアガイドフレームに各々上部ポケットガイド及び下部ポケットガイドを形成してスライディング窓の上端部と下端部を建具の内外側両面(前面と背面/内面と外面)でガイドするようにすることで、スライディング窓の円滑な移動を支持する構造を採択するに当たって、ローラーにより支持されるガラスを含んでなるスライディング窓を構成するガラスの両側面にガラスの横方向撓み剛性を補完するための拡大断面(ガラスより厚い厚さを有する断面)を有する垂直補強材を剛接合させ、このような垂直補強材を備えた状態のスライディング窓を一体にドアガイドフレーム内に設置施工できるようにして、工場生産を可能にし、そして、施工の以後にも垂直補強材を備えたスライディング窓の分離を可能にするための技術的手段を提供するものである。
【0020】
また、前述した技術的課題を達成するに当たって、摺動建具システムの水密性、気密性、及び断熱性能の向上を図ることができる技術的手段も同時に提供しようとする。
【0021】
延いては、本発明の更に他の技術的課題は、摺動建具の設置構造としてより広い視野の確保のために窓枠の下部が建物の底面に位置する構造を採択する場合に、建物の底面の上部にドアガイドフレーム及びローラーガイドレールが突出しない摺動建具の設置構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明は、前述した技術的課題を解決するために、摺動建具システムを構成するスライディング窓の視野が縮小される現象が最小化するように、スライディング窓を形成するガラスを支持する別途の4辺型ドアサッシュ無しでローラー部材の上にガラス(例えば、ペアガラス)を分離可能な状態で安置して支持し、このようなスライディング窓のスライディング移動をガイドする窓枠部材に使われる上部及び下部のドアガイドフレームに各々上部ポケットガイド及び下部ポケットガイドを形成してスライディング窓の上端部と下端部を建具の内外側両面(前面と背面/内面と外面)でガイドするようにすることで、スライディング窓の円滑な移動を支持する構造において、ローラーにより支持されるガラスを含んでなるスライディング窓を構成するガラスの両側面にガラスの横方向撓み剛性を補完するための拡大断面(ガラスより厚い厚さを有する断面)を有する垂直補強材を接合させ、そして、上記垂直補強材を備えた状態のスライディング窓を一体にドアガイドフレーム内に設置施工できるようにしながら垂直補強材を備えた状態でスライディング窓をドアガイドフレームから分離できるようにするために、スライディング窓が挿入される方向の開口部が上記垂直補強材の断面厚さより広いサイズの開口部を有するドアガイドフレーム本体部のベース面上に設置されたローラーガイドレールの進行方向と平行に、上記垂直補強材の端部で断面の厚さが縮小されて形成される補強材狭段部をスライディング窓の内外側両面(前面と背面/内面と外面)でガイド支持するポケットガイドをドアガイドフレーム本体部から分離して設置し、かつ上記ポケットガイドはドアガイドフレーム本体部から着脱可能なポケットガイドセグメントに形成され、そして、上記ローラーガイドレールの進行方向に沿ってスライディング窓の内外側両面で上記ポケットガイドセグメントが相互分離可能に連続設置されることを特徴とする、分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造を提供する。
【0023】
そして、スライディング窓の内外側でポケットガイドに提供される上記ポケットガイドセグメントは、ドアガイドフレームの上部構造と下部構造のうち、いずれか1つ以上の構造に提供されることが好ましく、ドアガイドフレームの上部構造と下部構造の全てに提供される場合には、スライディング窓の設置及び分離作業方向の多様性が提供できる。
【0024】
ここで、上記ポケットガイドセグメントは上記ローラーガイドレールの全長で2つ以上のセグメントに分割形成され、最小1つ以上のセグメントはスライディング窓が上記ローラーガイドレール上のローラーの上に安置されて設置された状態でドアガイドフレーム本体部から除去可能な長さを有するように形成されることが好ましく、延いては上記ポケットガイドセグメントの長さは上記スライディング窓の両側面に付着設置された上記垂直補強材の間の内部間隔より小さいように形成されることが好ましい。
【0025】
また、このような構造を有する摺動建具システムの耐塵性(ホコリ流入防止性能)、水密性、及び気密性の向上のために、ポケットガイドに提供される上記ポケットガイドセグメントとスライディング窓の相互対向面にはモヘアまたは弾性ガスケットのような遮断部材が水平長手方向に設置されることが好ましいが、上記遮断部材に提供される弾性ガスケットは、スライディング窓に固定される固定端と、そしてポケットガイドに提供される上記ポケットガイドセグメントの開放面に接触して外側に弾性変形される弾性変形端を備えたものが使われることがより好ましい。
【0026】
併せて、このような構造を有する摺動建具システムの建具開放性向上及び断熱性能向上のために、スライディング窓が閉じる場合に、上記スライディング窓を構成する上記垂直補強材が挿入隠蔽されるように上記ドアガイドフレームを形成する垂直ガイドフレームの内側に垂直補強材挿入チャンネルが提供され、上記垂直補強材挿入チャンネルが提供される垂直ガイドフレームの端部には上記垂直補強材との離隔間隔を封入遮断するように垂直方向の弾性ガスケットが提供されることが好ましい。
【0027】
延いては、上記ポケットガイドセグメントが上記ドアガイドフレームの本体部に分離可能に設置されるドアガイドフレームの下部構造が建物の底面に埋め立てられて形成されることが好ましい。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、摺動建具システムを構成するスライディング窓を形成するガラスを支持する別途の4辺型ドアサッシュ無しでローラー部材の上に直接ガラスを上げて支持するようにすることができることで、スライディング窓の視野が縮小される現象を最小化する効果を提供しながら、ローラーにより支持されるガラスの両側面に拡大断面(ガラスより厚い厚さを有する断面)を有する垂直補強材を剛接合させることによって、ガラスの横方向撓み剛性を補完して高い耐風圧性を発揮するようにする効果を提供し、延いてはこのような垂直補強材を備えた状態のスライディング窓を一体にドアガイドフレーム内に設置施工できるようにして、工場直接生産を可能にし、そして設置施工の以後にも垂直補強材を備えて断面が拡大されたスライディング窓自体をドアガイドフレームから何らの干渉無しで分離可能にする効果を提供するようになる。
【0029】
このような本発明に係る摺動建具システムは、水密性、気密性、及び断熱性能を向上させる効果も共に提供するようになる。
【0030】
延いては、本発明は摺動建具の設置構造において、より広い視野確保のために窓枠の下部構造となるドアガイドフレームが建物の底面の下部に位置できるようにすることによって、建物の底面の上部にドアガイドフレーム及びローラーガイドレールが突出しない摺動建具の設置構造を提供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】従来の一般的な摺動建具システムを示す図であって、ガラスを4辺で支持するドアサッシュを備えたスライディング窓を示している。
【
図2】従来の一般的な摺動建具システムを示す図であって、ガラスを4辺で支持するドアサッシュを備えたスライディング窓を示している。
【
図3】
図1及び
図2の一般的な摺動建具システムを改良したスライディング窓であって、ドアサッシュ無しでガラスをローラーの上部に直接安置して使用するスライディング窓の設置構造を示す図である。
【
図4】
図1及び
図2の一般的な摺動建具システムを改良したスライディング窓であって、ドアサッシュ無しでガラスをローラーの上部に直接安置して使用するスライディング窓の設置構造を示す図である。
【
図5】
図1及び
図2の一般的な摺動建具システムを改良したスライディング窓であって、ドアサッシュ無しでガラスをローラーの上部に直接安置して使用するスライディング窓の設置構造を示す図である。
【
図6】
図3から
図5に図示された改良スライディング窓のガラス剛性の不足による耐風圧性の弱化の問題点を説明する模式図である。
【
図7】
図3から
図5に図示された改良スライディング窓のガラス剛性の不足による耐風圧性の弱化の問題点を説明する模式図である。
【
図8】上記の問題点を解決するためにスライディング窓を構成するガラスの両側面に垂直補強材を付着した状態を示す図である。
【
図9】上記
図8に図示された構造の改良スライディング窓で垂直補強材を付加するにつれて追加的に発生するスライディング窓の設置及び分離時に発生する問題点を説明するための模式図である。
【
図10】上記
図8に図示された構造の改良スライディング窓で垂直補強材を付加するにつれて追加的に発生するスライディング窓の設置及び分離時に発生する問題点を説明するための模式図である。
【
図11】上記
図8に図示された構造の改良スライディング窓で垂直補強材を付加するにつれて追加的に発生するスライディング窓の設置及び分離時に発生する問題点を説明するための模式図である。
【
図12】上記
図8に図示された構造の改良スライディング窓で垂直補強材を付加するにつれて追加的に発生するスライディング窓の設置及び分離時に発生する問題点を説明するための模式図である。
【
図13】上記
図8に図示された構造の改良スライディング窓で垂直補強材を付加するにつれて追加的に発生するスライディング窓の設置及び分離時に発生する問題点を説明するための模式図である。
【
図14】本発明に係る摺動建具設置構造を示す断面図である。
【
図15】本発明に係る摺動建具設置構造の好ましい一実施形態であって、一般的な中心軸型ローラーを使用した第1実施形態とその作動状態を示す断面図である。
【
図16】本発明に係る摺動建具設置構造の好ましい一実施形態であって、一般的な中心軸型ローラーを使用した第1実施形態とその作動状態を示す断面図である。
【
図17】本発明に係る摺動建具設置構造の好ましい一実施形態であって、一般的な中心軸型ローラーを使用した第1実施形態とその作動状態を示す断面図である。
【
図18】本発明に係る摺動建具設置構造の好ましい一実施形態であって、摺動建具用環状ローラー装置を使用した第2実施形態とその作動状態を示す図である。
【
図19】本発明に係る摺動建具設置構造の好ましい一実施形態であって、摺動建具用環状ローラー装置を使用した第2実施形態とその作動状態を示す図である。
【
図20】本発明に係る摺動建具設置構造の好ましい一実施形態であって、摺動建具用環状ローラー装置を使用した第2実施形態とその作動状態を示す図である。
【
図21】本発明に係る摺動建具設置構造の好ましい一実施形態であって、摺動建具用環状ローラー装置を使用した第2実施形態とその作動状態を示す図である。
【
図22】本発明に係る摺動建具設置構造におけるポケットガイドセグメントをドアガイドフレーム本体部から除去し、垂直補強材を備えたスライディング窓を窓枠から分離する作動過程を順次に示す平面図である。
【
図23】本発明に係る摺動建具設置構造におけるポケットガイドセグメントをドアガイドフレーム本体部から除去し、垂直補強材を備えたスライディング窓を窓枠から分離する作動過程を順次に示す平面図である。
【
図24】本発明に係る摺動建具設置構造におけるポケットガイドセグメントをドアガイドフレーム本体部から除去し、垂直補強材を備えたスライディング窓を窓枠から分離する作動過程を順次に示す平面図である。
【
図25】本発明に係る摺動建具設置構造におけるポケットガイドセグメントをドアガイドフレーム本体部から除去し、垂直補強材を備えたスライディング窓を窓枠から分離する作動過程を順次に示す平面図である。
【
図26】本発明に係る摺動建具設置構造におけるポケットガイドセグメントをドアガイドフレーム本体部から除去し、垂直補強材を備えたスライディング窓を窓枠から分離する作動過程を順次に示す平面図である。
【
図27】本発明に係る摺動建具設置構造におけるポケットガイドセグメントをドアガイドフレーム本体部から除去し、垂直補強材を備えたスライディング窓を窓枠から分離する作動過程を順次に示す平面図である。
【
図28】
図22から
図27に図示された実施形態とは異に分割されたポケットガイドセグメントを用いた実施形態の作動状態を示す平面図である。
【
図29】本発明に係る摺動建具設置構造における断熱性能向上のための追加の特徴的な構造とその効果を説明する平面図である。
【
図30】上記の特徴的な構造を除去した対照的な実施形態を示す平面図である。
【
図31】本発明に係る下部ポケットガイドの間の開口部の好ましい幅を説明する図である。
【
図32】本発明に係る好ましい実施形態であって、ローラーの支持ブラケットの上端部にガラス下端部支持係止段が提供された状態を示す図である。
【
図33】本発明に係る摺動建具設置構造をアルミニウム窓枠システムに適用した実施形態を示す斜視図である。
【
図34】本発明に係る摺動建具設置構造をアルミニウム窓枠システムに適用した実施形態を示す斜視図である。
【
図35】垂直補強材の内部にインサート形態に鋼鉄補強板が挿入された実施形態を示す図である。
【
図36】本発明に係るポケットガイドセグメントがドアガイドフレーム本体部に分離可能に設置されるドアガイドフレームの下部構造が建物に底面に埋め立てられる実施形態を説明する図である。
【
図37】本発明に係るポケットガイドセグメントがドアガイドフレーム本体部に分離可能に設置されるドアガイドフレームの下部構造が建物に底面に埋め立てられる実施形態を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、添付した図面を参考にして本発明の実施形態に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳細に説明する。しかしながら、本発明は種々の相異する形態に具現されることができ、ここで説明する実施形態に限定されるものではない。
【0033】
本発明は、前述したように、建具の開放性を高めるように改良されたスライディング窓のガラス剛性不足による耐風圧性の弱化の問題点と共に、スライディング窓の設置及び分離時に発生する問題点を同時に解決するためのものであって、
図14はこのような本発明に係る摺動建具設置構造の基本構造を示す断面図であり、そして
図15から
図17は本発明に係る摺動建具設置構造の好ましい一実施形態として提供される第1実施形態とその作動状態を示す断面図である。
【0034】
図15から
図17は本発明に係る摺動建具設置構造の好ましい一実施形態であって、一般的なローラーを使用した第1実施形態とその作動状態を示す断面図である。
【0035】
図面を通じて例示される本発明の好ましい実施形態によれば、摺動建具システムを構成するスライディング窓400の視野が縮小される現象が最小化するようにスライディング窓400を形成するガラス410を支持する別途の4辺型ドアサッシュ無しでローラー450の上にガラス(例えば、ペアガラス)を分離可能な状態で安置して支持し、このようなスライディング窓400のスライディング移動をガイドする窓枠部材に使われる上部及び下部のドアガイドフレーム100に各々上部ポケットガイド130及び下部ポケットガイド130を形成してスライディング窓400の上端部と下端部を建具の内外側両面(前面と背面/内面と外面)でガイドするようにすることで、スライディング窓400の円滑な移動を支持する構造において、ローラー450により支持されるガラス410を含んでなるスライディング窓400を構成するガラス410の両側面にガラス410の横方向撓み剛性を補完するための拡大断面(ガラスより厚い厚さを有する断面)を有する垂直補強材420を接合させ、そして、上記垂直補強材420を備えた状態のスライディング窓400を一体にドアガイドフレーム100の内に設置施工できるようにしながら垂直補強材420を備えた状態でスライディング窓400をドアガイドフレーム100から分離できるようにするために、スライディング窓400が挿入される方向の開口部が上記垂直補強材420の断面厚さより広いサイズの開口部を有するドアガイドフレーム本体部120のベース面121の上に設置されたローラーガイドレール110の進行方向と平行に、上記垂直補強材420の端部で断面厚さが縮小されて形成される補強材狭段部420aをスライディング窓400の内外側両面(前面と背面/内面と外面)でガイド支持するポケットガイド130をドアガイドフレーム本体部120から分離可能に設置し、かつ上記ポケットガイド130はドアガイドフレーム本体部120から着脱可能なポケットガイドセグメント130(130(a)、130(b)、または130(c)→
図22から
図27参照)(なお、図中においては丸付アルファベットを用いて、130(a)、130(b)および130(c)示している)に形成され、そして上記ローラーガイドレール110の進行方向に沿ってスライディング窓400の内外側両面で上記ポケットガイドセグメント130(130(a)、130(b)、または130(c))が相互分離可能に連続設置されることを特徴とする、分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造を提供する。
【0036】
ここで、ポケットガイド130をドアガイドフレーム本体部120のベース面121に分離可能に設置するために、
図14に示すように、ローラーガイドレール110が中心部に提供される上記ベース面121の外側に上記ローラーガイドレール110の進行方向に沿って隔壁122を突出成形して、ドアガイドフレーム本体部120の外壁と上記隔壁122との間に上記ポケットガイド130が挿入設置できる収容部123が形成されるようにすることが好ましい。
【0037】
そして、ポケットガイド130に提供される上記ポケットガイドセグメント130(130(a)、130(b)、または130(c))はドアガイドフレーム100の上部構造と下部構造のうち、いずれか1つ以上の構造(
図14には下部構造のみに提供された状態が図示される)に提供されることが好ましく、そして
図15から
図17に示すように、ドアガイドフレーム100の上部構造と下部構造の全てに提供される場合にはスライディング窓400の設置及び分離作業方向の多様性が提供できる。
【0038】
一方、
図15から
図17に図示された第1実施形態を
図14に図示された基本構造と比較して説明すると、両者に表れたポケットガイド130として提供されるポケットガイドセグメント130(130(a)、130(b)、または130(c))の形状と上記ポケットガイド130が挿入設置できる収容部123の形状は相互差があるように図示されているが、両者の機能的な原理は実質的に同一であり、但し第1実施形態が構造的な安定性をより向上させたものである。
【0039】
このように、分離着脱可能なセグメント構造のドアガイドフレームを含む摺動建具設置構造によれば、
図16及び
図17に示すように、ドアガイドフレーム100の上部構造と下部構造のうちの一側でのポケットガイド130に提供される上記ポケットガイドセグメント130(130(a)、130(b)、または130(c))をドアガイドフレーム100から除去する場合には、垂直補強材420を備えたスライディング窓400の場合にもドアガイドフレーム100から容易に分離することができ、またこれと反対に垂直補強材420が工場などの生産過程を通じて一体化した状態でスライディング窓400のドアガイドフレーム100への組立設置が容易になり、併せて、
図15に示すように、スライディング窓400の上部の補強材狭段部420aの下端とドアガイドフレーム100の上部に提供された上部ポケットガイド130の外側下端との間の離隔距離(e’)と、そして、スライディング窓40の下部の補強材狭段部420aの上端とドアガイドフレーム100の上部に提供された上部ポケットガイド130の外側上端との間の離隔距離(e)を最小化させることができるようになることによって、耐風圧性と気密性を最大化させることができる構造が達成できる。
【0040】
そして、
図18から
図21は、本発明に係る摺動建具設置構造の好ましい一実施形態として提供される第2実施形態とその作動状態を示す断面図である。このような
図18から
図21に図示された第2実施形態は、前述した一般的なローラー450に代わって摺動建具用に大きい重量の摺動建具を小さな規格でも円滑に支持移動するように特別に設計された環状ローラー装置500を使用した実施形態である。
【0041】
また、このような構造を有する摺動建具システムの耐塵性、水密性、及び気密性の向上のために、
図18及び
図19に示すように、ポケットガイド130に提供される上記ポケットガイドセグメント130(130(a)、130(b)、または130(c))とスライディング窓400の相互対向面にはモヘア131または弾性ガスケット431のような遮断部材が水平長手方向に設置されることが好ましい。
【0042】
ここで、上記遮断部材に提供される弾性ガスケット431は、
図18及び
図19に示すように、スライディング窓400に固定される固定端と、そして、ポケットガイド130に提供される上記ポケットガイドセグメント130(130(a)、130(b)、または130(c))の開放面(図面上には、下部構造の場合の上部面/上部構造の場合、下部面)に接触して外側に弾性変形される弾性変形端を備えたことが使われることが雨水流入遮断の観点からより好ましいが、これとは異なり、
図18の下端に比較図示された比較例Aの場合のように弾性ガスケット431の弾性変形端がポケットガイド130に提供される上記ポケットガイドセグメント130(130(a)、130(b)、または130(c))の内側閉鎖面に接触して内側に弾性変形される場合には弾性変形端がスライディング窓400とポケットガイドセグメント130(130(a)、130(b)、または130(c))の間に挟まって、その摩擦力によってスライディング窓400の円滑なスライディング移動を妨害し、また雨水の流入も効果的に遮断し難くなる。
【0043】
一方、
図18及び
図19に示すように、弾性ガスケット431はペアガラスを形成するガラス410の下端部に結合されたガラス支持端430に設置されるようにすることが好ましい。
【0044】
以下、上記第2実施形態に使われる環状ローラー装置500の構成及び作用を
図20及び
図21を参照して説明する。
【0045】
本発明の第2実施形態によれば、スライディング窓400を下部で支持してローラーガイドレール110に沿ってスライディングさせるローラー部材として環状ローラー装置500が
図20及び
図21に開示されているが、このような環状ローラー装置500は、スライディング窓400を構成するガラス410の下端部(
図18及び
図19の場合にはガラス支持端430)を収容できるように中央上部に支持ブラケットとして形成されるガラス安着部510、上記ガラス安着部510から両側下方に延長形成された隔壁を両側に延長して一体形成され、周りにレールの進行方向に沿って形成される案内レール525を備える荷重支持板520、レール進行方向に垂直に横方向に寝かせた円筒形に形成され、それぞれの円筒形部材の外周面にレール進行方向に沿って形成される案内溝532aを含んでなる複数個のローリング部材532、及び上記複数個のローリング部材532がドア進行方向に沿って互いに設定間隔を置いて上記荷重支持板520の表面に輪型に均等に配置されるように上記複数個のローリング部材532を互いに連結させるチェーンリンクユニット534を含んでなるものであって、上記ガラス安着部510の両側の上記荷重支持板520の上部面と下部面、及びこれらを連結するようにレール進行方向側に形成される両端の円弧面の周りに巻かれて提供される環状ローリングユニット530を含んでなる。
【0046】
ここで、ガラス安着部510の両側に形成された荷重支持板520は平板形状であって、環状ローリングユニット530の回転軸の役割を遂行しながらスライディング窓400の荷重を両側で均等に支持し、複数個のローリング部材532が荷重支持板520の両端で円滑に回転できるように荷重支持板520の両端は円弧面に形成されることが好ましい。このような荷重支持板520が一般的なローラー装置(
図5参照)とは異なり、中心孔が形成される円筒形状でなく、平板形状を有することによって広い面積を通じて荷重伝達及び荷重支持の役割を提供するので、ローラー装置の全体の高さを格段に減らすことができる。窮極的に、設置空間の高さが低い場合にも設置が可能である。
【0047】
そして、
図20及び
図21に図示された構成を有する環状ローリングユニット530は、荷重支持板520を軸にして回転されるようにガラス安着部510の両側の荷重支持板520に巻かれる。具体的に、環状ローリングユニット530は複数個のローリング部材532と、そして、複数個のローリング部材532が互いに設定間隔を置いて荷重支持板520の表面、即ち上部面、下部面、及び両端の円弧面に均等に配置されるように複数個のローリング部材532を互いに連結させるリンクユニット534を含む。これによって、ローリング部材532の数及びリンクユニット534の長さなどを調節して荷重支持板520の長さに合うように環状ローリングユニット530の長さを調節することができる。延いては、ベアリング部の線接触面にスライディング窓400の荷重が完全に集中する構成を有する一般的なローラー装置とは異なり、本発明では複数個のローリング部材532がスライディング窓400の荷重を均等に分散させながら支持するようになるので、従来に比べて大きい荷重のスライディング窓400を支持することができる。また、複数個のローリング部材532の各々は自己潤滑素材からなることができる。自己潤滑素材を使用する場合、オイルのような潤滑材を別途に使用しなくてもよいので、費用を減らすことができるだけでなく、周辺を清潔に維持することができる。
【0048】
一方、
図21を参照して環状ローリングユニット530と荷重支持板520が互いに組み立てられる過程を説明すると、環状ローリングユニット530の該当外部リンク部材534を分離した後、荷重支持板520の案内レール525と複数個のローリング部材532の案内溝532aとが互いに相応するように環状ローリングユニット530を荷重支持板120に巻き取り、そして該当外部リンク部材534を締結すれば、環状ローリングユニット530の組立が完了する。
【0049】
このように組み立てられた環状ローリングユニット530の場合には、複数個のローリング部材532の案内溝532aは荷重支持板520の案内レール525と互いに相応するように噛み合いながら、また
図20の下端に拡大図示したようにドアガイドフレーム100の下部構造でのドアガイドフレーム本体部120のベース面121の上に設置されたローラーガイドレール110の案内突起111とも互いに相応するように噛み合いながら、環状ローリングユニット530が荷重支持板520の周囲を回転しながらスライディング窓400の直進性を維持した円滑なスライディング移動が可能になる。
【0050】
このような環状ローラー装置500により、荷重支持板520が左右に傾いても環状ローリングユニット530が片方向に傾く現象(即ち、スライディング窓の円滑な直進を妨害する現象)を未然に防止することができ、環状ローリングユニット530が回転する間に発生できる荷重支持板520の左側または右側に環状ローリングユニット530が滑る現象を未然に防止することができる。したがって、外部リンク部材534が上記ドアガイドフレーム100と摩擦することを未然に防止することによって、外部リンク部材534の磨損により環状ローリングユニット530が切れる問題を未然に防止することができる。
【0051】
以上、説明された実施形態に係る摺動建具システムの場合に、ポケットガイド130に提供される上記ポケットガイドセグメント130(130(a)、130(b)、または130(c))をスライディング窓400との干渉無しでドアガイドフレーム100の本体部120から容易に脱去される構成及びその作動過程を以下に説明する。
【0052】
まず、
図22から
図30に示すように、スライディング窓400の内外側にポケットガイド130に提供される上記ポケットガイドセグメント130(130(a)、130(b)、または130(c))は、上記ローラーガイドレール110の全長で2つ以上のセグメントに分割形成され、最小1つ以上のセグメントはスライディング窓400が上記ローラーガイドレール110の上のローラー450の上に安置されて設置された状態でドアガイドフレーム本体部120から除去可能な長さを有するように形成されることが好ましく、延いては、上記ポケットガイドセグメント130(130(a)、130(b)、または130(c))の長さは上記スライディング窓400の両側面に付着設置された上記垂直補強材420の間の内部間隔より小さく形成されることが好ましい。
【0053】
以下、
図22から
図27を参照してスライディング窓400の内外側にローラーガイドレール110の全長に沿ってポケットガイド130が3個のポケットガイドセグメント(130(a)、130(b)、130(c))に分割設置される、例えば本発明の作動状態を説明する。
【0054】
まず、
図22に示すように、スライディング窓400が閉じた状態にある場合には、ポケットガイド130に提供されるポケットガイドセグメント(130(a)及び130(b))とスライディング窓400の干渉のため、スライディング窓400をドアガイドフレーム100から容易に分離できない状態になるが、
図23に示すように、スライディング窓400が位置しない位置のポケットガイドセグメント(130(c))はドアガイドフレーム100の本体部120から脱去できるようになる。そして、
図24に示すように、スライディング窓400が中間位置のポケットガイドセグメント(130(b))に位置するようにスライディング窓400を一部開放する方向にスライディング移動させるようになれば、上記ポケットガイドセグメント(130(b))はその長さがスライディング窓400を構成する両側面の垂直補強材420の間の間隔より短いため、
図25に示すように、中間位置のポケットガイドセグメント(130(b))もスライディング窓400との干渉無しでドアガイドフレーム100の本体部120から脱去できるようになる。このように、2つのポケットガイドセグメント(130(c)及び130(b))がドアガイドフレーム100の本体部120から脱去された
図26に図示された状態では、先の
図16、
図17、及び
図19を通じて説明したように、スライディング窓400をドアガイドフレーム100の本体部120による干渉無しでドアガイドフレーム100から分離できるようになるところ、このように、スライディング窓400が分離された状態は
図27に図示されている。
【0055】
一方、
図22から
図27への進行順序では、スライディング窓400をドアガイドフレーム100から分離する段階の進行状況が説明されることができ、これと反対に、
図27から
図22への進行順序では、スライディング窓400をドアガイドフレーム100に設置する段階の進行状況が説明できる。
【0056】
以上、説明した実施形態は、スライディング窓400の内外側にローラーガイドレール110の全長に沿ってポケットガイド130が3個のポケットガイドセグメント(130(a)、130(b)、130(c))に分割設置される場合を例示したものであるが、これとは異なり、
図28に示すように、図面符号200で表した窓がその前方のスライディング窓400より大きい幅を有する固定窓の場合として仮定し、前方のスライディング窓400を分離及び設置観点から説明すると、ポケットガイド130を2つの互いに異なる長さのポケットガイドセグメント(130(a)及び130(b))に分割設置することによって、本発明を具現できることが分かる。即ち、この場合にはスライディング窓400の全幅より大きいポケットガイドセグメント(130(b))をドアガイドフレーム100から脱去できるようになって、スライディング窓400をドアガイドフレーム100から分離するか、またはドアガイドフレーム100に設置する作業が何らの困難性無しで進行できる。
【0057】
また、本発明の技術的課題のうち、建具開放性向上と断熱性能向上の観点での追加的な実施形態を
図29及び
図30を参照して説明するが、
図29は本発明に係る摺動建具設置構造における断熱性能向上のための追加の特徴的な構造とその効果を説明する平面図であり、
図30はこのような特徴的な構造を除去した対照的な実施形態を示す平面図である。
【0058】
まず、
図30に図示された対照的な実施形態の場合を先に説明すると、スライディング窓400が閉じた場合に上記スライディング窓400を構成する上記垂直補強材420が窓枠を構成する上記ドアガイドフレーム100を形成する垂直ガイドフレーム101の内側に入り込まず、外部に露出する構造を有することによって、垂直補強材420により建具の完全開放性が視野的に妨害を受けるようになり、断熱性能が低下する短所がある。
【0059】
これとは異なり、本発明の好ましい追加の実施形態では、スライディング窓400が閉じた場合に、上記スライディング窓400を構成する上記垂直補強材420が窓枠を構成する上記ドアガイドフレーム100を形成する垂直ガイドフレーム101の内側に挿入隠蔽されるように、
図29に示すように、上記ドアガイドフレーム100を形成する垂直ガイドフレーム101の内側に垂直補強材挿入チャンネル101aが提供され、上記垂直補強材挿入チャンネル101aが提供される垂直ガイドフレーム101の端部には上記垂直補強材420との離隔間隔を封入遮断するように垂直方向の弾性ガスケット101sが提供されることが好ましい。このような構造によれば、垂直補強材420が隠蔽されて建具の完全開放性が妨害を受けないようになりながらも断熱性能が向上する長所を有するようになる。
【0060】
但し、摺動建具システムを構成する時、平面上の位置、スライディング窓の閉じ方向、スライディング窓と窓枠の規格などの設計要件によって、上記垂直ガイドフレーム101の内側に垂直補強材挿入チャンネル101aは開放されるようにすることができ、または別途に製作されて垂直補強材挿入チャンネル101aの内部に垂直方向に嵌合組立されて設置される遮断ブロック150により一部の垂直補強材挿入チャンネル101aは予め閉鎖されるように選択することができる。
【0061】
一方、本発明に係る下部ポケットガイド130の場合にも、建具内外側にドアガイドフレーム本体部120から着脱可能に設置される下部ポケットガイド130の間の開口部の幅(B2)は垂直補強材420を備えたガラス410の下端部とローラー450の転倒が発生してもガラス410の下端部の底面とローラー450の上端部の上面とが接触して支持する地点(
図31の図面符号‘k1’)が下部のローラーガイドレール110の垂直中心線(C.L.)を超えないように、その範囲が設定されなければならない。
【0062】
一方、
図31に図示されたガラス410の下端部の底面とローラー450の上端部の上面とが接触して支持する地点(
図31の図面符号‘k1’)自体がローラー450の上端部の上面で滑る現象が発生する場合を仮定することができるが、もし、このような現象が発生すれば、前述した下部ポケットガイド130の開口部の幅(B2)に対する制御だけでは満足な転倒防止効果を期待できないので、
図32に示すように、ガラス410の下端部の底面とローラー450の上端部の上面とが接触して支持する地点(
図32の図面符号‘k2’)の滑り防止のためにローラー450の支持ブラケット451の上端部にガラス下端部支持係止段451aを提供することが好ましい。このようなガラス下端部支持係止段451aは、
図16及び
図17に図示された第1実施形態でも示されており、そして、
図18から
図21に図示された環状ローラー装置500を使用した第2実施形態では、上記支持ブラケット451と同一な目的として提供されるガラス安着部510にガラス下端部支持係止段510aが提供できる。
【0063】
一方、今まで説明した本発明に係る摺動建具設置構造を提供する素材は、PVCのような合成樹脂材で作られることもでき、またはアルミニウム素材で作られることもできるが、特にアルミニウム素材の場合には、
図33(
図27のB−B’切断線位置の斜視図)及び
図34に図示されたところ、上記ドアガイドフレーム100の本体部120を建具内外側に分割形成し、中間に熱橋遮断材120mを配置する構造を採択することがより有利であり、そして、上記ポケットガイド130も上記ドアガイドフレーム本体部120の熱橋遮断材120mと接触する領域130mは残りのキャップ領域103cと分離して熱橋遮断素材で形成することが好ましい。
【0064】
また、ドアガイドフレーム100のベース面121にはローラーの規格と形式(
図33の一般的なローラー450または
図34の環状ローラー装置500)に合せて製作されたローラーガイドレール110を取り替えて挿入設置することができるレール設置溝110aを形成することが好ましい。
【0065】
また、本発明に係る摺動建具設置構造を提供する素材としてPVCなどの合成樹脂またはアルミニウムが使われる場合に、建具が大型化される場合には、材質上の剛性限界によって垂直補強材420の厚さがあまり厚くなる問題点が発生するため、断面サイズに対比して高い撓み剛性を提供してその問題点を緩和するために、
図35に示すように、垂直補強材420の内部にインサート形態に鋼鉄補強板422が挿入設置されることもできる。
【0066】
一方、本発明の更に他の観点から提供される好ましい実施形態であって、建具設置構造物の底面の内部に埋立てできるドアガイドフレーム100を備えた摺動建具システムを用いた摺動建具設置構造であって、上記ポケットガイドセグメントに分割設置される着脱式のポケットガイド130を備えたドアガイドフレーム100が建築物の底面600に埋込設置される摺動建具設置構造が
図36及び
図37に示すように提供できるが、このような構造によれば、
図36に示すように、摺動建具の視野開放度が増加するだけでなく、
図37に示すように、窓枠の上部構造をなすポケットガイド130をドアガイドフレーム100から分離し、スライディング窓400をドアガイドフレーム100から分離除去した状態(または、開放された状態)でドアガイドフレーム100が底面の上部に突出しない構造を有するので、大型トラックの輪のようなものもドアガイドフレーム100の干渉無しで建具を通過できるようになる効果を提供する。ここで、ドアガイドフレーム100のポケットガイド130のみの剛性で通過荷重が支えられ難い場合には、
図37に示すように、建築物の底面600とポケットガイド130を共に覆う別途のカバープレート700が設置されることもできる。
【0067】
以上、説明したように、本発明が適用されるスライディング窓400の本発明の好ましい実施形態を図示した図面において、2枚のガラス410を一定間隔離隔させて重なって形成し、かつ間隙部の真空を具現するようにシーリング部材で接合して形成されるペアガラスを備えた建具に対して詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されず、多様な類型の摺動建具(門または窓)に適用される場合を含み、次の請求範囲で定義している本発明の基本概念を用いた当業者の種々の変形及び改良形態も本発明の権利範囲に属するものである。
【国際調査報告】