(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-517949(P2015-517949A)
(43)【公表日】2015年6月25日
(54)【発明の名称】航空機のギャレーのラッチおよび密閉システム
(51)【国際特許分類】
B64D 11/04 20060101AFI20150529BHJP
E05C 1/14 20060101ALI20150529BHJP
A47B 31/06 20060101ALI20150529BHJP
E05B 65/02 20060101ALI20150529BHJP
E06B 7/18 20060101ALI20150529BHJP
【FI】
B64D11/04
E05C1/14 C
A47B31/06
E05B65/02 D
E06B7/18 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-503590(P2015-503590)
(86)(22)【出願日】2013年3月28日
(85)【翻訳文提出日】2014年10月31日
(86)【国際出願番号】US2013034434
(87)【国際公開番号】WO2013149051
(87)【国際公開日】20131003
(31)【優先権主張番号】61/617,567
(32)【優先日】2012年3月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/851,399
(32)【優先日】2013年3月27日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】500413696
【氏名又は名称】ビーイー・エアロスペース・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】バード、ピーター ジョン レスリー
【テーマコード(参考)】
2E036
【Fターム(参考)】
2E036AA02
2E036BA04
2E036DA02
2E036EB02
2E036FA01
2E036GA02
(57)【要約】
【解決手段】軸を中心に回転する円筒部材と、円筒部材に連結されたハンドルと、を備えるギャレーカートコンパートメントのドアのための回転式ラッチ部品が開示されている。円筒部材の外側にある干渉ブロックは、円筒部材との係合時に円筒部材の回転を妨げることができ、干渉ブロックの正反対にあるロックボタンにより変位させることができる。回転式ラッチのハンドルは、ロック位置においてドアに当接してドアが開くのを妨げ、ボタンは押下時に、円筒部材を解放して回転させ、ハンドルを解放してドアの軌道外へ回動させる。
【選択図】
図1a
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸を中心に回転する円筒部材と、
前記円筒部材に連結されたハンドルと、
前記円筒部材の外側にあって前記円筒部材に向けて付勢され、前記円筒部材との係合時に前記円筒部材の回転を妨げることができる干渉ブロックと、
その押下時に前記円筒部材から前記干渉ブロックを解放するロッドに接続された、前記干渉ブロックと正反対に位置する解除ボタンと、
を備え、
前記ハンドルは、ドアが開くのを防ぐためのロック位置において前記ドアに当接し、
前記ボタンは押下時に、前記円筒部材を解放して回転させ、前記ハンドルを解放して前記ドアの軌道外へ回動させるギャレーカートコンパートメントのドアのための回転式ラッチ部品。
【請求項2】
前記干渉ブロックは、細長い工具で変位させられる請求項1に記載の回転式ラッチ部品。
【請求項3】
前記ラッチが床との密閉を形成するロック位置にあるときに密閉アクチュエータと係合する、前記円筒部材上の突出部をさらに備える請求項1に記載の回転式ラッチ部品。
【請求項4】
前記密閉アクチュエータは、前記回転式ラッチがロック位置にあるときに床に対して密閉部を押し当てるロッドに結合されたブロックである請求項3に記載の回転式ラッチ部品。
【請求項5】
前記円筒部材は、前記軸に偏心して取り付けられている請求項1に記載の回転式ラッチ部品。
【請求項6】
前記偏心して取り付けられた軸上の円筒の動きが、前記ラッチが床との密閉を形成するロック位置にあるときに密閉アクチュエータと係合する請求項5に記載の回転式ラッチ部品。
【請求項7】
前記円筒部材がロック位置に回転したときに前記干渉ブロックが前記円筒部材に係合する請求項5に記載の回転式ラッチ部品。
【請求項8】
前記回転式ラッチがロック位置にあるときに作動する密閉ブロックをさらに備え、前記密閉ブロックは、前記密閉ブロックの作動時に密閉部を床に押し下げる請求項1に記載の回転式ラッチ部品。
【請求項9】
前記密閉ブロックの下方への移動よりも大きい距離に前記密閉部の下方への移動を増大させる連係をさらに備える請求項8に記載の回転式ラッチ部品。
【請求項10】
前記密閉ブロックの作動時に係合する側部密閉部をさらに備える請求項8に記載の回転式ラッチ部品。
【請求項11】
前記密閉ブロックが作動するときに垂直方向に往復移動する垂直スライダをさらに備える請求項8に記載の回転式ラッチ部品。
【請求項12】
側部密閉部を係合させるよう前記密閉ブロックが作動するときに水平方向に往復移動する水平スライダをさらに備える請求項11に記載の回転式ラッチ部品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2012年3月29日に出願された米国出願第61/617,567号および米国出願第13/851,399号の優先権を主張し、その全体が参照により援用される。
【背景技術】
【0002】
航空機上の飲料サービスは、希望する乗客へ飲み物を提供しながら機内通路にて飲料カートを押していく乗務員によって通常実現される。今日の機内で使用されるほとんどの飲料カートの課題は、これらのユニットが非常に重く動きやすいことであり、乱気流や他の機体の動きが発生したときにこれらのユニットが移動しやすく、あるいはきちんと押さえておかないと動き始めてしまい、危険なリスクにつながる。また、これらのカートの非使用時の保管は確実に駐留するものであることを要するが、使用の必要が生じたときは簡単に、かつ、迅速に解放されることを要する。したがって、これらのカートには、非使用時にはその飲料カートを静止状態に保とうとしつつ、乗客への給仕のためにカートの解放を要するときには簡単に係合が解かれる固定システムが設けられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
通常の給仕時および緊急状況における民間航空機内でケータリングカートを留めるために、カートは通常、そのカートを適当な位置に固定するために配備された「ターンボタン」として一般に知られる保持装置を装備している。ターンボタンは、下方向に回転して作業デッキのビーム下面にカートを係合させるレバーまたはハンドルである。しかしターンボタンには、その設計に固有の欠点がある。
【0004】
ある欠点は、カートベイにドアを設ける必要があるカート冷却法「エアオーバー」に向かう近年の傾向に関係する。これはターンボタンがドアの外側か内側のいずれかに配置されなければならないことを意味する。ドアの外側に配置される場合、カートがギャレー内へ収納されるときに結果としてギャレーの奥行き増加をもたらす上に、ターンボタンが人に丸見えとなってカートの美観を損ねる。ターンボタンをドアの外側にもたせることには人間工学的な問題もある。あるいは、ターンボタンをベイドアの内側に配置させることもできるが、これもまたギャレーの奥行きに結果的な増加をもたらし、作業デッキに高さの増加をもたらす。ドア自体を通り抜ける冷橋という潜在的な問題、すなわちターンボタンを介した伝導から生じる熱損失の問題もある。この場合、ドアは通常(カートの蹴り上げ負荷の可能性を除いて)保持のためには用いられないが、ドア自体を固定するためにドアにラッチを追加する必要がある。
【0005】
カートを自由にするためには両方のターンボタンがしまい込まれなければならず、それは両手の使用または単一動作の繰り返しを必要とし、また、緊急時における同時の「クローズロック」操作はこの設計では不可能である。
【0006】
作業デッキのビームと係合しながら、ターンボタンは、模擬的な緊急状況下で満載のカートの前方への勢いによってその背面に押しつけられるねじれの力に耐えなければならない。ビームは、通常、アルミニウムから製造され、非常に重く、冷却されたカートコンパートメント内にさらに別の潜在的な冷橋を形成し得る。本発明は、これらの欠点を克服するように設計されている。
【0007】
また、現在のターンボタンは、保持というその主要機能しか果たさず、ギャレードアの密閉性能には寄与していない。冷蔵されたギャレーの試験要件を満たして結露を防ぐためには、冷却済み空気の適切な漏洩止めを提供することが有益となる。残念ながら、ドア密閉部は、急速な摩耗を引き起こす床の「引き摺り」が許されない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、カートベイのドアを抑止してカートとその中身を保持するのに使用できる低プロファイル回転式ラッチである。本発明のラッチは、円筒(a)から構成され、その円筒はカートのドアを抑止するのに使用されるパドル(c)とともに中心軸(b)を支点に回転する。本発明のラッチは、手動解除と閉鎖時の自動デッドロック作用を特徴とする。好適な実施形態において、ラッチはまた、カートが格納されてラッチが展開されるとき、冷却されたカートコンパートメントから冷気が逃げないようにする空気密閉を形成する密閉機構と係合する。
【0009】
本発明の他の特徴および利点は、本発明の動作を例示する添付図面とあわせて好適な実施形態の以下の詳細な説明から、より明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1a】サービスカートベイのドアのための回転式ラッチの第1の好適な実施形態の断面図である。
【
図1b】サービスカートのベイおよびラッチハンドルの正面図である。
【
図1c】密閉部が係合した
図1aの実施形態の断面図である。
【
図2a】回転式ラッチの第2の好適な実施形態の断面図である。
【
図2b】ロック位置にある
図2aのラッチの断面図である。
【
図3a】カートベイを密閉するために回転式ラッチと協働する密閉連係である。
【
図3b】カートベイを密閉するために回転式ラッチと協働する第2の密閉連係である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明は、カートのドアを抑止してカートとその中身を保持するのにも役立ち得る飲料カートベイのための回転式ラッチシステムである。
図1に示されるように、パドルハンドル14を有する回転式ラッチ10は、作業デッキ48の下方で、飲料カートベイのドア12の上方に取り付けられている。ラッチ10は、展開された(ラッチされた)位置(
図1c)とラッチ解除位置(
図1a)との間で軸18を中心に回転する円筒16を備える。ラッチ10は、ドア12が開くようにするために、
図1aに示すラッチ解除位置のドア12から離れる方向へ上方に回転する、取り付けられたハンドル14を介して手動で操作される。回転式ラッチ10は、所定の位置に回転式ラッチ10をロックするバネ仕掛け解除ボタン32を含む。解除ボタン32が押し込まれずラッチがロック位置(
図1c)にあれば、円筒16の外側にあるが円筒16に向けてバネで付勢された干渉ラッチブロック34が回転を妨げるように円筒16と係合するため、円筒16はラッチを開くための回転ができない。しかし、干渉ラッチブロック34と正反対に位置するバネ仕掛け解除ボタン32が押下された場合、円筒16が直ちに回転して回転式ラッチ10のハンドル14がラッチを開くために上昇することができるように、ラッチブロック34がバネ36の付勢に抗してそのハウジング内へ動かされる。
【0012】
図1bに示すように、ラッチがロック位置にあるためにハンドル14がドアに当接するとき、カートベイのドアの開放は防止される。しかし、乗務員は、片手で解除ボタンを押下してハンドル14を持ち上げることにより素早くラッチを開くことができ、カートベイのドア12をハンドル14の下に通して開いてカート52へアクセスする道を空ける。
【0013】
図1cのロック位置にあるラッチ10により、密閉機構はプッシュロッド20を介して作動させることができる。プッシュロッド20は、カートドア12の前面に沿ってチャネル22内で垂直に往復運動する。プッシュロッド20は、ラッチ10の円筒16に接触するブロック24に接続されている。円筒16は、ハンドル14に隣接する突出部26を含み、これにより
図1cに示す通りラッチがロック位置にあるときに突出部26がブロック24に接触してブロック24を鉛直下方に変位させる。ブロック24が突出部26によって下方に変位すると、接続されたプッシュロッド20もまた下方に動かされる。プッシュロッド20の反対側の端部は、カートドア12の下端の上にある密閉部28である。プッシュロッド20がブロック24によって下方に動かされると、密閉部28が床と係合し、ドアの下から冷気が逃げるのを防ぐためのシールとして作用し、さらには、カートの車輪を地面から持ち上げながらカート52のブレーキとして作用することができる。
【0014】
動作においては、ラッチ10のバネ仕掛け解除ボタン32が押下されると、プッシュロッド38を介して円筒16の外へラッチブロック34を押し出してそのハウジング内にラッチブロック34を押し込む。ラッチブロック34が外されると、非ラッチモードにおいて円筒16の本体がラッチブロック34の非係合状態を保つため、円筒16とパドルハンドル14は
図1の通り上向きに回転させることができる。非ラッチモードでは、ドア12が開かれ、カート40を取り出すことができる。他の実施形態においては、ドア12はこの動作を補助するバネ仕掛け式であってもよいし、ラッチ10の跳ね上げ動作がドアを外側に移動させるのに用いられることもでき、別個のハンドルの必要性をなくしている。本発明の利点は、その設計が両方のラッチを片手で同時に開けるようにしていることである。ドアをしっかり締めるために、連携するバネ36を介したラッチブロック34が自動的に突出して円筒16の保持スロット内へ戻るまで、第1と第2の両方のハンドル14を同時に押下できる。
【0015】
緊急時において、ラッチはドアを閉じずに係合させることができるが、食事カートのドア自体はしっかり締められないので完全な保持力は犠牲になる。
【0016】
解除ボタン32またはラッチブロックバネ42のいずれかが故障した場合、細長いサービス工具44を解除ボタン32において覆われたアクセス穴に挿入することができ、ラッチブロック34を押してラッチを解除するか、あるいはラッチ10を締めるためにラッチブロック34を前方に引き出して(工具44は、前面の開口部にてラッチブロック34の中へネジ山を介して係合する)ラッチブロック34を円筒16の中へ前方に引っ張る。第2のロックピンなど、他の安全なロック方法が用いられてもよい。
【0017】
ラッチ10は、ドア12の中央に配置することもでき、または、ヒンジとは反対側にオフセットすることもできる。ラッチ10が作業デッキ機構48に装着される場合、ラッチ本体の設置面積が比較的小さく、支持のための頑丈な作業デッキのビームを必要とせず、代わりにギャレー複合体との統合に依存する。
【0018】
ラッチ10がセキュアモードに置かれるとき、ハンドル14を下向きに(
図1aにおける時計回りに)回転させることによるラッチの閉鎖が、自己引き込み式の床密閉部および側部密閉部28を底部およびドア12の両側部にて係合させる。例えば、密閉部28は示される通り垂直方向に展開可能である。ブロック24を下向きに押すカムとして作用する円筒16上の突出部26によりラッチが操作されるときに密閉機構28は展開され(すなわち、床に押し下げられ)、プッシュロッド20を介して密閉部28を展開する。
【0019】
図2において、ラッチ10aは、解除ボタン32の押下後に円筒16aの回転を上方かつ外側へ移動するように円筒16aが偏心して軸18aに取り付けられた代替構成とともに示される。この代替の実施形態では、床密閉部28を取り付けたドア下部を展開することもでき、その場合、床に対し密閉部28を押下するために、偏心して取り付けられた円筒16aのカム作用が密閉ブロック24aを押して上述したプッシュロッド20を動かす。ドア12は、ピボット点に関係する円筒16aの偏心作用により下方かつ内側に押されるため、ドア12の下部の密閉部28が固定されることになる。偏心ラッチ10aの変位距離は、軸18aのピボット点の位置を変えることによって変化させることができ、その周りを円筒16aが回転する。
【0020】
図3は、ロッド、Yピボット、およびレバーの配置などの連係を用いて引き込み式ドアの側部と基部の密閉を展開する他の方法を示す。密閉ブロック24がドア12のラッチを介して押下されると、関節ロッド80が下方に押される。関節ロッド80の移動は、関節レバー84に取り付けられた垂直スライドロッド82を動かし、関節レバー84が水平スライダ88を介して関節側部密閉作動ロッド86を押す。垂直スライドロッド82はまた、垂直スライダー90と関節下部密閉作動ロッド92を介してドア下部密閉部28を展開する。
図3bにおける二重レバー配置は、密閉ブロック24の動きをたとえば5:3の比で増幅するために用いることができる。これは、(密閉ブロック24の同じ垂直移動に対して)より大きな圧力とより効果的な密閉のために側部と下部の密閉部の両方が展開される距離を増加させる。
【0021】
動作においては、
図3bの二重レバー配置が以下のように働く。すなわち、ドア12のラッチが密閉ブロック24を押下し、二重レバー96に接続された短い垂直スライドロッド94を移動させながら関節ロッド80を下向きに押す。増幅された動きは、スライドロッド102に沿って関節レバー104に移され、水平スライダを介して関節側部密閉作動ロッド84を押す。長い垂直スライドロッド104はまた、垂直スライダー90と関節下部密閉作動ロッド92を介してドア下部密閉部28を展開するために用いられる。このように、水平および垂直の両方の密閉部は、密閉ブロック24の単純な下方への移動に伴って展開される。
【0022】
本発明の利点は、そのラッチが、同時に片手で第1および第2の両方のラッチを操作することを可能にする特徴を含む。そのラッチは、忙しい客室乗務員にとって係合をより簡単なものとするため、係合時に確実な自動デッドロック動作を特徴とすることもできる。そのラッチは、作業デッキのビームなしに取り付けられるように設計されているため、重量が低減され、冷橋の影響が削減または排除される。また、そのラッチは、緊急時にカートベイドアを閉める必要性もなく展開することができる。本発明のラッチの設計は、ドアを下方に変位させることにより、または、ドア内の引き込み式密閉部の直接作動を通じて、床密閉部がカートベイのドアの下部から展開されることを可能にする。そのラッチはまた、ドアをラッチする動作を通じてカートベイドアの縁部からカートベイドア密閉部を展開するために用いることもできる。さらに、そのラッチの設計は、不具合のあるラッチモジュールを、特殊な工具を使わずにLRU部(列線交換ユニット)として交換されることを可能にする。
【0023】
前述の説明はあくまで例示にすぎず、いずれかの特定の実施形態または図面や本明細書に記載された実施形態に本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。むしろ、当業者は様々な変更が可能であることを理解および認識し、本発明は当業者に理解と認識がされるようにすべてのこのような変更を含むことが意図されている。
【国際調査報告】