特表2015-519613(P2015-519613A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 北京京東方光電科技有限公司の特許一覧

特表2015-519613マザーボードの配向膜の製作方法及び転写シートと配向液
<>
  • 特表2015519613-マザーボードの配向膜の製作方法及び転写シートと配向液 図000003
  • 特表2015519613-マザーボードの配向膜の製作方法及び転写シートと配向液 図000004
  • 特表2015519613-マザーボードの配向膜の製作方法及び転写シートと配向液 図000005
  • 特表2015519613-マザーボードの配向膜の製作方法及び転写シートと配向液 図000006
  • 特表2015519613-マザーボードの配向膜の製作方法及び転写シートと配向液 図000007
  • 特表2015519613-マザーボードの配向膜の製作方法及び転写シートと配向液 図000008
  • 特表2015519613-マザーボードの配向膜の製作方法及び転写シートと配向液 図000009
  • 特表2015519613-マザーボードの配向膜の製作方法及び転写シートと配向液 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-519613(P2015-519613A)
(43)【公表日】2015年7月9日
(54)【発明の名称】マザーボードの配向膜の製作方法及び転写シートと配向液
(51)【国際特許分類】
   G02F 1/1337 20060101AFI20150612BHJP
【FI】
   G02F1/1337 525
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-516410(P2015-516410)
(86)(22)【出願日】2012年9月28日
(85)【翻訳文提出日】2013年5月13日
(86)【国際出願番号】CN2012082374
(87)【国際公開番号】WO2013185422
(87)【国際公開日】20131219
(31)【優先権主張番号】201210199221.7
(32)【優先日】2012年6月14日
(33)【優先権主張国】CN
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】507134301
【氏名又は名称】北京京東方光電科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】林 海云
(72)【発明者】
【氏名】▲趙▼ 承潭
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲輝▼
(72)【発明者】
【氏名】李 京▲鵬▼
【テーマコード(参考)】
2H290
【Fターム(参考)】
2H290BD02
2H290BE03
2H290BE04
2H290BE08
2H290BE12
(57)【要約】
本発明は、マザーボードの配向膜の製作方法及び転写シートと配向液を開示する。転写シートを利用して二つ以上の基板を有するマザーボードに配向液を塗布し、配向液がマザーボードに配向膜を形成する。前記転写シートは同時に二つ以上の基板を覆う転写領域を有する。また、マザーボードの基板の表示領域以外に位置し、かつ配向膜を残す必要がない領域の配向膜を除去する。これにより、従来における配向膜が厚すぎる辺縁領域の問題、および、その辺縁領域とシートラント領域の重なることによる表示不良問題が解決される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マザーボードの配向膜を製作する方法であって、転写シートを利用して二つ以上の基板を有するマザーボードに配向液を塗布し、配向液がマザーボードに配向膜を形成し、前記転写シートは同時に二つ以上の基板を覆う転写領域を有し、
前記マザーボードの基板の表示領域以外に位置し、かつ配向膜を残す必要がない領域の配向膜を除去することを特徴とするマザーボードの配向膜の製作方法。
【請求項2】
前記配向膜が光加工材料によって形成され、
前記配向膜を除去する場合、マスクで露光工程を行った後現像工程を行うことを特徴とする請求項1に記載のマザーボードの配向膜の製作方法。
【請求項3】
前記配向液は、液晶分子配向材料、感光性材料、光増感剤及び溶媒を含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマザーボードの配向膜の製作方法。
【請求項4】
前記配向液に対する重量比は、前記液晶分子材料が25〜35%であり、前記感光性材料が3.5〜6%であり、前記光増感剤が0.8〜2.5%であることを特徴とする請求項3に記載のマザーボードの配向膜の製作方法。
【請求項5】
前記液晶分子材料は主鎖型ポリイミドおよび側鎖型ポリイミドの中の一つあるいは二つであることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のマザーボードの配向膜の製作方法。
【請求項6】
前記感光材料が2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン1,2−ジアゾナフトキノン−5−アルホン酸エステルであることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のマザーボードの配向膜の製作方法。
【請求項7】
前記光増感剤がジアゾナフトキノンスルホニルクロラクドであることを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか1項に記載のマザーボードの配向膜の製作方法。
【請求項8】
前記露光と現像方法で前記配向膜を除去する時、露光設備が放出した紫外線の波長が340nm〜460nmであり、露光時間が60s〜100sであることを特徴とする請求項2に記載のマザーボードの配向膜の製作方法。
【請求項9】
同時に二つ以上の基板を覆う転写領域を有することを特徴とする転写シート。
【請求項10】
液晶分子配向材料、感光性材料、光増感剤及び溶媒を含むことを特徴とする配向液。
【請求項11】
配向液に対する重量比は、前記液晶分子材料が25〜35%であり、前記感光性材料が3.5〜6%であり、前記光増感剤が0.8〜2.5%であることを特徴とする請求項10に記載の配向液。
【請求項12】
前記液晶分子材料が主鎖型ポリイミドと側鎖型ポリイミドの中の一つあるいは二つであることを特徴とする請求項10または請求項11に記載の配向液。
【請求項13】
前記感光材料が2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン1,2−ジアゾナフトキノン−5−アルホン酸エステルであることを特徴とする請求項10から請求項12のいずれか1項に記載の配向液。
【請求項14】
前記光増感剤がジアゾナフトキノンスルホニルクロラクドであることを特徴とする請求項10から請求項13のいずれか1項に記載の配向液。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マザーボードの配向膜の製作方法及び転写シートと配向液に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ(TFT−LCD)は既に主流の表示製品となっている。TFT−LCDは、主に互いに対置されたカラーフィルタ基板とアレイ基板とを備え、カラーフィルタ基板とアレイ基板の間に液晶が充填されている。そして、液晶分子を正しく配向させるように、アレイ基板とカラーフィルタ基板のそれぞれの表面に一層の配向液を塗布する。配向液はアレイ基板とカラーフィルタ基板に配向膜を形成する。そして、摩擦布でアレイ基板とカラーフィルタ基板の配向膜を摩擦することで、配向膜の表面に微小な溝が形成され、液晶分子が初期に溝に沿って規則的に配置される。
【0003】
普通のアレイ基板とカラーフィルタ基板の加工工程は、通常、一つのマザーボードにおける二つ以上の基板(アレイ基板またはカラーフィルタ基板)に対して同時に配向液を塗布して、最後にそのマザーボードを分割して個別化のアレイ基板またはカラーフィルタ基板が得られる。
【0004】
配向液を塗布するための装置は、例えば図1に示されているようなものがある。まず、配向液101はディスペンサ(Dispenser)102でアニロックスロール(Anilox Roll)103とブレードロール(Blade Roll)104との接触部位に滴下されており、ブレードロール104が旋回しているアニロックスロール103に配向液101を均一に塗布させる。そして、アニロックスロール103は予め図形が形成された転写シート105と接触し、配向液101を転写シート105に転写させる。最後に、旋回している転写シート105は配向液101をベース台106のマザーボード107の表面に印刷させ、配向膜108が形成される。図2は、従来の転写シートの側面を展開した模式図であり、図3は、その平面図である。転写シート105はベース膜109と転写層110とを備え、転写層110にはそれぞれマザーボードの基板に対応する二つ以上の凸状の転写領域111と、転写領域111との間に位置されている非転写領域112とが設けられている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記した配向液塗布装置では、各転写領域111はそれぞれマザーボード107の一つの基板に対応し、また、各転写領域111の辺縁に配向液が溜まりやすいので、これらの溜まった配向液101はさらに基板の表示領域に転写され、基板の配向膜108の膜質が不均一になってしまう。従って、配向膜108が不均一、または配向膜108が厚すぎる辺縁(Haro)領域が形成されるようになってしまう。そのため、最終的に得られた製品の辺縁領域に位置した液晶分子は正しく配向されることができず、通常的に動作できる基板の表示領域の面積が縮小してしまうことになる。また、上記した転写シート105には配向膜が偏って転写されやすい問題も存在しており、基板上の通常的に動作できる表示領域が縮小されるようになってしまう。
【0006】
本発明の実施例は、従来技術における配向膜が厚すぎる辺縁領域の発生の問題、および、その領域とシーラント(sealant)領域とが重なることによる表示不良の問題を解決することができる、マザーボードの配向液の製作方法及び転写シートと配向液を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、マザーボードの配向膜を製作する方法であって、転写シートを利用して二つ以上の基板を備えるマザーボードに配向液を塗布し、配向液がマザーボードに配向膜を形成し、前記転写シートは同時に二つ以上の基板を覆う転写領域を有し、そして、前記マザーボードの基板の表示領域以外に位置し、かつ、配向膜を残す必要がない領域の配向膜を除去することを特徴とするマザーボードの配向膜の製作方法を提供する。
【0008】
上記した方法では、例えば、前記配向膜は光加工材料によって形成される。前記配向膜を除去する場合、マスクで露光工程を行った後、現像工程を行う。
【0009】
上記した方法では、例えば、前記配向膜は、液晶分子配向材料、感光性材料、光増感剤及び溶媒を含み、例えば、液晶分子配向材料、感光性材料、光増感剤及び溶媒により形成される。
【0010】
上記した方法では、例えば、配向液に対する重量比は、前記液晶分子材料が25〜35%であり、前記感光性材料が3.5〜6%であり、前記光増感剤が0.8〜2.5%である。
【0011】
上記した方法では、例えば、前記液晶分子配向材料は、主鎖型ポリイミドと側鎖型ポリイミドの中の一つあるいは二つである。
【0012】
上記した方法では、例えば、前記感光材料は2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン1,2−ジアゾナフトキノン−5−アルホン酸エステルである。
【0013】
上記した方法では、例えば、前記光増感剤はジアゾナフトキノンスルホニルクロラクドである。
【0014】
上記した方法では、例えば、前記露光と現像方法で前記配向膜を除去する時、露光設備が放出した紫外線の波長は340nm〜460nmである。露光時間は60s〜100sである。
【0015】
また、本発明はさらに転写シートを提供する。この転写シートは同時に二つ以上の基板を覆う転写領域を有する。
【0016】
また、本発明はさらに配向液を提供する。前記配向液は、液晶分子配向材料、感光性材料、光増感剤及び溶媒を含み、この配向液は液晶分子配向材料、感光性材料、光増感剤及び溶媒により形成される。
【0017】
上記した配向液では、例えば、配向液に対する重量比は、前記液晶分子材料が25〜35%であり、前記感光性材料が3.5〜6%であり、前記光増感剤が0.8〜2.5%である。
【0018】
上記した配向液では、例えば、前記液晶分子配向材料は、主鎖型ポリイミドと側鎖型ポリイミドの中の一つあるいは二つである。
【0019】
上記した配向液では、例えば、前記感光材料は2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン1,2−ジアゾナフトキノン−5−アルホン酸エステルである。
【0020】
上記した配向液では、例えば、前記光増感剤はジアゾナフトキノンスルホニルクロラクドである。
【0021】
本発明の実施例に提供されたマザーボードの配向膜の製作方法及び転写シートと配向液によれば、転写シートを利用して二つ以上の基板を有するマザーボードに配向液を塗布し、配向液がマザーボードに配向膜を形成し、前記転写シートは同時に二つ以上の基板を覆う転写領域を有し、そして、前記マザーボードの基板の表示領域以外に位置し、かつ配向膜を残す必要がない領域の配向膜を除去することで、従来における配向膜が厚すぎる辺縁領域の発生、および、その辺縁領域とシートラント領域とが重なることによる表示不良問題を解決できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】従来技術における配向液を塗布する装置の模式図である。
図2】従来技術における転写シートの側面を展開した模式図である。
図3】従来技術における転写シートの平面の模式図である。
図4】本発明における転写シートの側面の模式図である。
図5】本発明における転写シートの平面の模式図である。
図6】本発明におけるマザーボードの配向膜の製作方法の模式的フローチャートである。
図7】本発明における配向液が塗布されたマザーボードの平面の模式図である。
図8】本発明におけるマスクが露光されたマザーボードの平面の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施例における技術手段をより明瞭に説明するため、以下実施例の図面について簡単に紹介する。なお、下記に説明する図面はただ本発明の実施例の一部に係るが、本発明を制限することはないことは勿論のことである。
【0024】
本発明に係る実施例の目的、技術手段及びメリットをより明瞭にするために、以下、本発明の実施例の図面を参照しながら、本発明の実施例の技術手段を明瞭かつ完全に説明する。勿論、ここで記載された実施例は、ただ本発明の実施例の一部だけであり、本発明の全ての実施例ではない。本発明の実施例に基づき、当業者が創造的な活動をしない前提で得られる他の実施例は全て本発明の技術範囲に含まれる。
【0025】
本発明の実施例は転写シートを提供する。図4図5はそれぞれ本実施例における転写シートの側面及び平面の模式図である。図4図5に示すように、転写シート105はベース膜109と転写層110を備え、前記転写層110は、同時に塗布されるマザーボードにおける二つ以上の基板を覆うことができる一つの転写領域111を有する。
【0026】
上記した転写シートによって、本発明の実施例はさらにマザーボードの配向膜の製作方法も提供する。図6は本実施例におけるマザーボードの配向膜の製作方法のフローチャートである。図6に示すように、この方法は以下のステップを含む。
【0027】
ステップ602:転写シートを介して二つ以上の基板を有するマザーボードに配向液を塗布し、配向液がマザーボードに配向膜を形成する。また、前記転写シートは同時に二つ以上の基板を覆う転写領域を有する。
【0028】
例えば、本発明の図4図5に示す転写シートによって、洗浄されたマザーボード107に配向液101を塗布し、配向液101がマザーボード107においてひろく展開されて配向膜108を形成する。また、前記転写シートは同時に二つ以上の基板を覆う転写領域を有する。
【0029】
例えば、前記配向膜は光加工材料により構成される。光加工材料として、露光工程及び現像工程によって必要でない部分が除去される材料を採用してもいい。その配向膜を除去する際に、先にマスクで露光工程を行い、続いて現像工程を行う。
【0030】
前記配向液の一つの例として、液晶分子配向材料、感光性材料、光増感剤及び溶媒を備え、例えば、主に液晶分子配向材料、感光性材料、光増感剤及び溶媒によって構成される。その配向液が硬化されて前記光加工材料を形成する。
【0031】
配向液に対して、前記液晶分子材料の重量比が25〜35%であり、前記感光性材料の重量比が3.5〜6%であり、前記光増感剤の重量比が0.8〜2.5%である。
【0032】
上記した液晶分子配向材料は、例えば主鎖型ポリイミドと側鎖型ポリイミドの中の一つあるいは二つである。
【0033】
前記感光材料は、例えば2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン1,2−ジアゾナフトキノン−5−アルホン酸エステルである。
【0034】
前記光増感剤は、例えばジアゾナフトキノンスルホニルクロラクドである。
【0035】
主鎖型ポリイミドはPMDAとMDAとの重合によって形成される。側鎖型ポリイミドはPMDA、MDAおよびTBCAの重合により形成される。なお、PMDAはピロメリト酸ニ無水物であり、MDAは4,4′−メチレンジアニリンであり、TBCAは4−(4−(トリフルオロメトキシ)ベンゾイル)シクロヘキシル−3,5−ジアミノベンゾエートである。
【0036】
図7は本発明における配向液が塗布されたマザーボードの模式的な平面図である。図7に示すように、図4図5に示す本実施例の転写シート105を利用している。転写シート105は同時に二つ以上の基板を覆う転写領域111を有する。そのため、この転写シート105でマザーボード107の二つ以上の基板に配向膜108を転写する時、マザーボード107の各基板の表示領域113、非表示領域114、シーラント領域115及びマザーボード107の他の領域116にも配向膜が形成されている。なお、非表示領域114はシーラント領域115を含み、表示領域113の周りを取り囲むように形成される。
【0037】
ステップ603:前記マザーボードの表示領域以外に位置しかつ配向膜を残す必要がない領域の配向膜を除去する。
【0038】
例えば、ステップ602で形成されたマザーボード107において、図4図5に示す転写シート105によってマザーボード107に配向膜108を形成したため、マザーボード107の非表示領域114、シーラント領域115及びマザーボード107のその他の領域116も配向膜に覆われ、上下の基板の導電性が影響されてしまう。従って、本ステップでは、マザーボード107の表示領域114または配向液を残す必要がある領域をマスクで遮る。そして、露光設備が紫外線を放出し、その紫外線はマスクを介してマザーボード107の光増感剤を入れた配向膜108を照射する。すなわち、露光及び現像方法により、マザーボード107の基板の表示領域113以外に位置し、かつ配向膜を残す必要がない領域の配向膜108を除去する。ここで、フォトエッチング等の方法でマザーボード107の各基板の表示領域113以外に位置し、かつ配向膜を残す必要がない領域の配向膜108を除去して図8に示すマザーボード107が得られる場合もある。
【0039】
例えば、露光設備が放出した紫外線の波長は340〜460mmである。露光時間は60s〜100sである。
【0040】
このマザーボード107はアレイ基板またはカラーフィルタ基板の製造に適用している。配向膜を形成した後、配向膜に所定の方向に沿って微小な溝が形成されるように配向膜に対して摩擦工程を行う。アレイ基板及びカラーフィルタ基板において、摩擦方向が同じでもいいし、異なってもいい。そして、マザーボードを分割し、個別化のアレイ基板あるいはカラーフィルタ基板が得られる。
【0041】
本発明の実施例が提供するマザーボードの配向膜の製作方法及び転写シートによれば、従来の転写シートに対する改善及び処理を介して、配向膜をマザーボードの基板に転写させる時、従来の活性領域と非活性領域とを備える転写シートと比べて、配向液が基板に塗布される際の均一性がより高くなり、厚さが均一の配向膜をより形成しやすくなる。この場合、表示領域の辺縁に配向液が多くても、または配向膜に偏って転写される現象が存在しても、露光と現像法あるいはフォトエッチングを利用して余計な配向膜を除去することができる。従って、従来における辺縁領域の配向膜が厚すぎる問題、およびその辺縁領域とシーラント領域の重なりによる表示不良問題を解決できる。さらに、それぞれのタイプごとに対応する転写シートを製作する必要がなく、マザーボード107の基板のサイズが同じであれば同一の転写シートが利用できる。
【0042】
以上は本発明の最良の実施形態に過ぎず、本発明の保護範囲はそれに限定されない。発明の要旨を逸脱しない範囲における変更、取替また改善等は、いずれも本発明の保護範囲内に入る。
【符号の説明】
【0043】
101 配向液
102 ディスペンサ
103 アニロックスロール
104 ブレードロール
105 転写シート
106 ベース台
107 マザーボード
108 配向膜
109 ベース膜
110 転写層
111 転写領域
112 非転写領域
113 表示領域
114 非表示領域
115 シーラント領域
116 その他の領域
図1
図2
図3
図4
図5
図7
図8
図6
【国際調査報告】