特表2015-519858(P2015-519858A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2015-519858遊星歯車アセンブリの電気機械アクチュエータを制御及び/又は調整するための方法及び装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-519858(P2015-519858A)
(43)【公表日】2015年7月9日
(54)【発明の名称】遊星歯車アセンブリの電気機械アクチュエータを制御及び/又は調整するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H02K 17/02 20060101AFI20150612BHJP
   F16H 1/32 20060101ALI20150612BHJP
   H02K 7/116 20060101ALI20150612BHJP
   H02K 11/00 20060101ALI20150612BHJP
【FI】
   H02K17/02 B
   F16H1/32 A
   H02K7/116
   H02K11/00 X
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2015-506245(P2015-506245)
(86)(22)【出願日】2013年4月19日
(85)【翻訳文提出日】2014年12月9日
(86)【国際出願番号】EP2013058140
(87)【国際公開番号】WO2013156582
(87)【国際公開日】20131024
(31)【優先権主張番号】102012007759.9
(32)【優先日】2012年4月20日
(33)【優先権主張国】DE
(31)【優先権主張番号】102012212143.9
(32)【優先日】2012年7月11日
(33)【優先権主張国】DE
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】502156098
【氏名又は名称】ジョンソン・コントロールズ・ゲー・エム・ベー・ハー
(71)【出願人】
【識別番号】513287152
【氏名又は名称】カッペル アンドレアス
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(72)【発明者】
【氏名】キーンケ、 インゴ
(72)【発明者】
【氏名】シューラー、 ロルフ
(72)【発明者】
【氏名】シューン、 クリストフ
【テーマコード(参考)】
3J027
5H607
5H611
【Fターム(参考)】
3J027FA17
3J027FA36
3J027FB40
3J027GC02
3J027GC22
3J027GD02
3J027GD09
3J027GE01
3J027GE29
3J027GE30
5H607BB01
5H607BB06
5H607BB14
5H607BB26
5H607CC01
5H607CC03
5H607DD02
5H607EE31
5H611BB01
5H611BB05
5H611TT01
(57)【要約】
本発明は、遊星歯車アセンブリ(1)の電気機械アクチュエータを制御及び/又は調整するための装置に関し、電子回路基板として具現化され、前記遊星歯車アセンブリ(1)及び前記遊星歯車アセンブリを電気機械的に作動する手段とを受容するハウジング(10)内の電気機械的な作動の電磁石ソレノイドリング(8)に直接的に配置されるコミュテーション電子アセンブリ(14)を備える。電磁石ソレノイドリング(8)は、環状仕様にて配列され、かつコミュテーション電子アセンブリ(14)によって電磁石ソレノイドリング(8)の周方向における回転ベースにて交互に駆動される複数の電磁石ソレノイド(7)から形成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊星歯車アセンブリ(1)の電気機械的な作動を開ループ及び/又は閉ループで制御するための装置であって、
電子回路基板として具現化され、遊星歯車アセンブリ(1)及び前記遊星歯車アセンブリを電気機械的に作動する手段とを受容するハウジング(10)内で電気機械的に作動する電磁石ソレノイドリング(8)に直接的に配置されるコミュテーション電子アセンブリ(14)を備え、
電磁石ソレノイドリング(8)は、環状仕様にて配列され、かつコミュテーション電子アセンブリ(14)によって電磁石ソレノイドリング(8)の周方向における回転に基づいて交互に駆動される複数の電磁石ソレノイド(7)から形成されることを特徴とする装置。
【請求項2】
電磁石ソレノイドリング(8)の複数の電磁石ソレノイド(7)はコミュテーション電子アセンブリ(14)の前記電子回路基板に、特別に介在する導線なしに、直接的に接触することを特徴とする請求項1記載の装置。
【請求項3】
コミュテーション電子アセンブリ(14)はバスシステム(17)に接続されることを特徴とする請求項1又は2記載の装置。
【請求項4】
バスシステム(17)は3本の供給線を含むことを特徴とする請求項3記載の装置。
【請求項5】
前記遊星歯車アセンブリ(1)は個別のオープン遊星歯車として具現化されることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項記載の装置。
【請求項6】
前記遊星歯車アセンブリ(1)は複数のオープン遊星歯車の組み合わせとして具現化されることを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか一項記載の装置。
【請求項7】
遊星歯車アセンブリ(1)の電気機械的な作動を開ループ及び/又は閉ループで制御するための方法であって、
電磁石ソレノイドリング(8)に環状仕様にて配列される複数の電磁石ソレノイド(7)は、バスシステム(17)によって制御されるコミュテーション電子アセンブリ(14)によって電磁石ソレノイドリング(8)の周方向で回転ベースにて交互に駆動されることを特徴とする方法。
【請求項8】
電磁石ソレノイドリング(8)の複数の電磁石ソレノイド(7)はコミュテーション電子アセンブリ(14)によって別々に開ループ及び/又は閉ループ制御されることを特徴とする請求項7記載の方法。
【請求項9】
電磁石ソレノイドリング(8)の複数の電磁石ソレノイド(7)はコミュテーション電子アセンブリ(14)によって一緒に開ループ及び/又は閉ループ制御されることを特徴とする請求項7記載の方法。
【請求項10】
請求項1〜6のうちのいずれか一項記載の遊星歯車アセンブリ(1)の電気機械的な作動を開ループ及び/又は閉ループ制御するための装置を有する遊星歯車アセンブリ(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊星歯車アセンブリの電気機械的な作動を開ループ及び/又は閉ループにて制御するための装置に関する。さらに、本発明は、遊星歯車アセンブリの電気機械的な作動を開ループ及び/又は閉ループにて制御するための方法、並びに遊星歯車アセンブリの電気機械的な作動を開ループ及び/又は閉ループにて制御するための装置を有する遊星歯車アセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
従来技術は、特にウォブル歯車装置(Wobble gear)、さらにカッぺルモータ(Kappel motor)として参照される遊星歯車装置のピエゾ電子作動を開示している。
【0003】
遊星歯車装置の電気機械的な作動機構は円周周りに整列される複数の電磁石を有するステータリング(stator ring)を含む。従来、各電磁石を別々に制御するためには、例えば6個の電磁石がある場合、12本の個々の供給ラインが必要である。これは、接触プロセスを困難にし、かつ供給ラインの直径を大きくし、かつ高コストにする。
【0004】
独国特許出願公開第103 09 076号明細書(DE 103 09 076 A1)から、複数の個々のソレノイドに同時にエネルギを供給することが周知である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、遊星歯車アセンブリの電気機械的な作動を開ループ及び/又は閉ループにて制御するための従来の方法及び装置を改良する方法及び装置の提供を目的とし、さらに遊星歯車アセンブリの電気機械的な作動を開ループ及び/又は閉ループにて制御するための改良された装置を有する遊星歯車アセンブリの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
遊星歯車アセンブリの電気機械的な作動を開ループ及び/又は閉ループにて制御するための装置についての前記目的は請求項1に開示された特徴の長所によって達成される。
【0007】
遊星歯車アセンブリの電気機械的な作動を開ループ及び/又は閉ループにて制御するための方法についての前記目的は請求項7に開示された特徴の長所によって達成される。
【0008】
遊星歯車アセンブリの電気機械的な作動を開ループ及び/又は閉ループにて制御するための装置を有する遊星歯車アセンブリについての前記目的は請求項10に開示された特徴の長所によって達成される。
【0009】
本発明に係る有利な他の発展は、従属請求項についての発明の主題である。
【0010】
本発明に係る、遊星歯車アセンブリの電気機械的な作動を開ループ及び/又は閉ループで制御するための装置は、電子回路基板として具現化され、遊星歯車アセンブリ及び前記遊星歯車アセンブリを電気機械的に作動する手段とを受容するハウジング内の電気機械的な作動の電磁石ソレノイドリングに直接的に配置されるコミュテーション電子アセンブリを備える。本発明に係る装置は、導線及び遊星歯車アセンブリ1の電気機械的な作動機構への接触端子の経費を著しく削減することができる。
【0011】
さらに、別々のシート制御装置のための条件は、一体化されたコミュテーション電子アセンブリを用いるという長所によって簡素化される。
【0012】
さらに、供給線の直径及び製造コストが好都合に削減される。
【0013】
適切な方法にあって、電磁石ソレノイドリングは、環状仕様にて配列され、かつコミュテーション電子アセンブリによって電磁石ソレノイドリングの周方向における回転ベースにて交互に駆動される複数の電磁石ソレノイドから形成される。
【0014】
電磁石ソレノイドリングの複数の電磁石ソレノイドはコミュテーション電子アセンブリの前記電子回路基板に、特別に介在する導線なしに、直接的に接触するのが特に好ましい。その結果として、電磁石ソレノイドリングにあって複数の電磁石ソレノイドと接触する処理は簡素化され、さらにコミュテーション電子アセンブリと複数の電磁石ソレノイドとの間の供給線の長さは最小化されるので、供給線は空間的に隙間のない仕様にて配置される。
【0015】
コミュテーション電子アセンブリは好ましくは3本の供給線を含むバスシステムに接続されるのが好ましい。この仕様によれば、遊星歯車アセンブリの電気機械的な作動を開ループ及び/又は閉ループ制御するための供給線の数は著しく削減される。
【0016】
第1の実施形態の変形例にあって、遊星歯車アセンブリは個別のオープン遊星歯車として具現化される。
【0017】
他の実施形態の変形例にあって、遊星歯車アセンブリは複数のオープン遊星歯車の組み合わせとして具現化される。その結果、低回転スピードの具体例の場合に、大きさが大きなトルクを特に発生することが可能である。複数の遊星歯車を有する遊星歯車配列によって構成される駆動ユニットは、特にコンパクトで費用対効果が高い。
【0018】
遊星歯車アセンブリの電気機械的な作動を開ループ及び/又は閉ループで制御するための方法にあって、電磁石ソレノイドリングに環状仕様にて配列される複数の電磁石ソレノイドは、バスシステムによって制御されるコミュテーション電子アセンブリによって電磁石ソレノイドリングの周方向にて回転ベースにて交互に駆動される。この仕様によれば、遊星歯車アセンブリの電気機械的な作動を開ループ及び/又は閉ループ制御するための供給線の数は著しく削減される。
【0019】
第1の実施形態の変形例にあって、電磁石ソレノイドリングの各電磁石ソレノイドはコミュテーション電子アセンブリによって別々に開ループ及び/又は閉ループ制御される。その結果、各電磁石ソレノイドは、繊細でかつ効果的な仕様にて装置を別々に開ループ及び/又は閉ループ制御するように、開ループ及び/又は閉ループ制御されることが可能とされる。
【0020】
第2の実施形態の変形例にあって、電磁石ソレノイドリングの複数の電磁石ソレノイドはコミュテーション電子アセンブリによって一緒に開ループ及び/又は閉ループ制御される。その結果、遊星歯車アセンブリの電気機械的な作動を開ループ及び/又は閉ループにて制御するためのデバイスに電気的に接触するプロセスはさらに簡素化される。
【0021】
本発明は添付された概略的な図面を参照することによって説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】電気機械的に作動される遊星歯車アセンブリの斜視外観を概略的に示す斜視図である。
図2】保持リングを有するステータリングとして具現化される電磁石ソレノイドリングの斜視分解外観を概略的に示す図である。
図3】コミュテーション電子アセンブリを有する電気機械的に作動する遊星歯車アセンブリの斜視分解外観を概略的に示す図である。
図4】電子回路基板として具現化されるコミュテーション電子アセンブリの斜視図である。
図5】コミュテーション電子アセンブリの内部構造及び内部相互接続状態を示す図である。
図6】本発明の方法に対応する方法を実行する装置のブロック図の概略を示す図である。
【0023】
全ての図面について同一部には同一の符号を付す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は電気機械的に作動される遊星歯車アセンブリ1の斜視外観の概略を示す。このような遊星歯車アセンブリ1は、少なくとも一つの外歯モータシャフトホィール2と、内歯駆動リング3と、ステータパケット(stator packet)4と、モータシャフト5及びハウジング10を備える。
【0025】
遊星歯車アセンブリ1は、例えばウォブル歯車のような、好ましくは単一のオープン遊星歯車として、又は複数のオープン遊星歯車の組み合わせとして具現化される。このタイプの単一のオープン遊星歯車は、一つの中央歯車ホィールと遊星歯車ホィールの非同芯回転接続シャフトのみを有するシンプルな遊星歯車である。中央歯車ホィールは、外側から形成される一つの可能な具現化例として、内歯フィッティングであり、さらに遊星歯車ホィールは内側にて、図示されない座席調整機構の外歯フィッティングである。
【0026】
モータシャフト5は、偏芯シャフトとして通常の仕様にて具現化され、さらに好ましくは一端にて駆動ピニオン6を備える。
【0027】
変形例にあって、図示されないが、モータシャフト5の一端にあって、他の部品との結合の目的で、通常のフィッティングキー又は楔シャフト(wedge-shaft)アレンジメントとしての具現化も可能である。
【0028】
ステータパケット4は、複数の電磁石ソレノイド7を含む。複数の電磁石ソレノイド7は、環状仕様に配列され、かつ好ましくは電気ソレノイドとして具現化され、さらに磁気金属シート9によって囲まれる。
【0029】
他の変形例にあって、ステータパケット4は、電磁石ソレノイドリング8として具現化される。
【0030】
図2は電磁石ソレノイドリング8の斜視分解外観を概略的に示す。
【0031】
電磁石ソレノイドリング8は好ましくは複数の電磁石ソレノイド7からなる。複数の電磁石ソレノイド7は、環状に配列され、さらに相互に対して保持され、具体的には保持リング21によって位置決めされる。電磁石ソレノイドリング8の内周11は駆動リング3と駆動リング3の、電磁石ソレノイドリング8によって作動される動きに対応して形成される。
【0032】
電磁石ソレノイドリング8が、外側に配置された、内歯駆動リング3に、作用するのであれば、電磁石ソレノイドリング8は外側にて駆動リング3を囲むか、又は取り巻くことができる。
【0033】
一実施形態の変形例にあって、図示されないが、電磁石ソレノイドリング8は、マルチステップ歯車モータの駆動リング3を囲むことができる。
【0034】
他の実施形態の変形例にあって、図示されないが、電磁石ソレノイドリング8が、内側に配置された、外歯モータシャフト歯車ホィール2に、作用するのであれば、電磁石ソレノイドリング8は好ましくは遊星歯車アセンブリ1の端面にある。
【0035】
別の実施形態の変形例にあって、図示されないが、電磁石ソレノイドリング8は、マルチステップの電気機械的に作動される、オープン遊星歯車1の複数の外歯モータシャフト歯車ホィール2に作用することができる。
【0036】
この実施形態の変形例にあって、電気機械的に作動される遊星歯車アセンブリ1の歯車ステップは、電磁石ソレノイドリング8内の図1に示されたような配列とはされず、歯車ステップは電磁石ソレノイドリング8の端面にあって各場合に応じて配列される。
【0037】
内歯駆動リング3は変位可能でかつ電磁石ソレノイドリング8にあって非回転仕様にて配列される。外歯モータシャフト歯車ホィール2は、外歯モータシャフト歯車ホィール2の外歯12が従来の仕様にあって駆動リング3の内歯13に沿って進むように、少なくとも部分的に又はあるセクションによって配列される。同じモジュールにおける外歯12及び内歯13は少なくとも一つの歯分異なる数の歯を含み、内歯13の歯数は外歯12の歯数よりも多い。
【0038】
外歯モータシャフト歯車ホィール2は、その部品がハウジング10における回転可能な仕様にて配列されるために、モータシャフト5上に非回転仕様にて取り付けられる。
【0039】
図3はコミュテーション電子アセンブリ14を有する電気機械的に作動される遊星歯車アセンブリ1の斜視分解外観を概略的に示す。
【0040】
コミュテーション電子アセンブリ14は、通常の電子回路基板として具現化される。図4は、電子回路基板として具現化されるコミュテーション電子アセンブリ14の概略的な斜視外観を示す。特に、電磁石ソレノイドリング8にあって、遊星歯車アセンブリ1を電気機械的に作動する手段は、コミュテーション電子アセンブリ14によって開ループ及び/又は閉ループ制御される。
【0041】
特に好ましい実施形態の変形例にあって、電磁石ソレノイドリング8の複数の電磁石ソレノイド7は、コミュテーション電子アセンブリ14の電子回路基板に直接的に、つまり介在する導線を不要として接触する。コミュテーション電子アセンブリ14は電磁石ソレノイドリング8上に直接的に配置される。
【0042】
さらに好ましい実施形態にあって、コミュテーション電子アセンブリ14は、ハウジング10内に配置される。ハウジング10は、遊星歯車アセンブリ1及び通常の電気モータの仕様にあって遊星歯車機構1を電気機械的に作動するための手段を受容する。
【0043】
この方法によれば、電磁石ソレノイドリング8にあって複数の電磁石ソレノイド7と接触する処理は簡素化され、さらにコミュテーション電子アセンブリ14と複数の電磁石ソレノイド7との間の供給線の長さは最小化されるので、供給線は空間的に隙間のない仕様にて配置される。
【0044】
第1の実施形態の変形例にあって、各電磁石ソレノイド7はコミュテーション電子アセンブリ14によって開ループ及び/又は閉ループ制御される。
【0045】
代替的な変形実施例にあって、第2の例として、複数の電磁石ソレノイド7は、コミュテーション電子アセンブリ14の電子回路基板によって開ループ及び/又は閉ループ制御される。
【0046】
コミュテーション電子アセンブリ14は、3本の供給線を好ましくは備える通常のバスシステム17によって制御される。バスシステム17は、好ましくはCAM(Controller Area Network)又はLIN(Local Interconnect Network)バスとして具現化される。
【0047】
ハウジング10は、好ましくは中程度に隙間のない通常の仕様にて具現化される。さらにそのようなハウジングは電気機械的に作動される遊星歯車アセンブリ1の、特に電磁石ソレノイドリング8及びコミュテーション電子アセンブリ14のような、部品を囲む。ハウジング10は、好ましくは歯車ハウジングセクション15とカバー16という二つの部品から形成される。カバー16は、歯車ハウジングセクション上の端面に配置される。
【0048】
図5はコミュテーション電子アセンブリ14の内部構造及び内部相互接続状態の具体例を概略的に示す。
【0049】
コミュテーション電子アセンブリ14は通常の、特に統合された制御ユニットのような制御ユニットとして具現化される。制御ユニットは、遊星歯車アセンブリ1の電気機械的な作動を開ループ及び/又は閉ループにて制御するための個別の機能がマイクロプロセッサ18上のプログラムシーケンスとして実行される。
【0050】
コミュテーション電子アセンブリ14はバスシステム17によって位置詳細又は移動ルート及び移動方向を示すような制御信号を受信し、そのような制御信号はコミュテーション電子アセンブリ14によって、電磁石ソレノイドリング8の複数の電磁石ソレノイド7用の対応するコミュテーション信号に変換される。
【0051】
この目的のため、本発明の方法を実行する手段がコミュテーション電子アセンブリ14にて統合される。そのような手段は、制御プログラム及び/又は検出及び分析プログラムとして実行される、例えば開ループ制御、閉ループ制御、評価及び/又は分析モジュールである。
【0052】
詳細な仕様は示されないが、例えば位置又は場所センサによるセンサ信号は、コミュテーション電子アセンブリ14に供給され、さらに前記センサ信号は、制御信号及び/又は出力信号の目的のためのモジュールの少なくとも一つによって処理される。
【0053】
位置フィードバックは複数の電磁石ソレノイド7のパルスによって好ましくは提供される。複数の電磁石ソレノイド7はコミュテーション電子アセンブリ14によって、別々のセンサを提供する必要が無いように測定される。
【0054】
複数の電磁石ソレノイド7を制御する目的のためのマイクロプロセッサ18の出力は、電力トランジスタによって具現化される、出力半導体19に対応して割り当てられる。出力半導体19は、マイクロプロセッサ18の出力信号を通常の仕様にて増幅し、さらに電気的に電磁石ソレノイド7に結合される。
【0055】
図5における複数の電磁石ソレノイド7は、例示としてのみ示されており、特にその数は、12個の電磁石ソレノイド7がコミュテーション電子アセンブリ14によって制御されるように増加されることになる。
【0056】
図6は本発明に係る方法を実行するための装置20のブロック図を概略的に示す。
【0057】
本発明に係る方法を実行すると、制御信号はバスシステム17によってコミュテーション電子アセンブリ14に送信される。これらの制御信号は、マイクロプロセッサ18によって、コミュテーション電子アセンブリ14内にて、電磁石ソレノイドリング8の複数の電磁石ソレノイド7用の対応するコミュテーション信号に変換される。コミュテーション信号は出力半導体19によって増幅され、電磁石ソレノイド7に供給される。
【0058】
これらのコミュテーション信号は、電磁石ソレノイドリング8の周方向での回転ベースにて複数の電磁石ソレノイド7を交互に起動するために用いられる。前記電磁石ソレノイド7の各磁界が内歯駆動リング3に作用し、かつ内歯駆動リング3を周運動するように動かす。
【0059】
電磁石ソレノイドリング8の周方向に近接し、かつ重なっている電磁石ソレノイド7が改善されたトルク特性を作り出すように作動されるのが特に好ましい。近接する複数の電磁石ソレノイド7を効率及び/又はトルク特性のレベルに依存して同時に起動することも可能である。
【0060】
駆動リング3の周運動及び駆動リング3の内歯13は、外歯モータシャフト歯車ホィール2の外歯12を駆動リング3の内歯13に沿って進ませるので、その結果、外歯モータシャフト歯車ホィール2及び、外歯モータシャフト歯車ホィール2に結合されるモータシャフト5の回転動作、さらには駆動ピニオン6の回転動作を作り出す。
【0061】
本発明に係る装置及び方法は、導線及び遊星歯車アセンブリ1の電気機械的な作動機構への接触端子の経費を著しく削減することができる。
【符号の説明】
【0062】
1 遊星歯車アセンブリ
2 外歯モータシャフト歯車ホィール
3 内歯駆動リング3
4 ステータパケット
5 モータシャフト
6 駆動ピニオン
7 電磁石ソレノイド
8 電磁石ソレノイドリング
9 磁気金属シート
10 ハウジング
11 内周
12 外歯
13 内歯
14 コミュテーション電子アセンブリ
15 歯車ハウジングセクション
16 カバー
17 バスシステム
18 マイクロプロセッサ
19 出力半導体
20 装置
21 保持リング
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】