(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-519915(P2015-519915A)
(43)【公表日】2015年7月16日
(54)【発明の名称】内部加熱要素と共に使用するための喫煙物品
(51)【国際特許分類】
A24F 47/00 20060101AFI20150619BHJP
【FI】
A24F47/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
【全頁数】25
(21)【出願番号】特願2015-517760(P2015-517760)
(86)(22)【出願日】2013年6月20日
(85)【翻訳文提出日】2015年2月18日
(86)【国際出願番号】EP2013062869
(87)【国際公開番号】WO2013190036
(87)【国際公開日】20131227
(31)【優先権主張番号】12173054.3
(32)【優先日】2012年6月21日
(33)【優先権主張国】EP
(31)【優先権主張番号】13159647.0
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100092093
【弁理士】
【氏名又は名称】辻居 幸一
(74)【代理人】
【識別番号】100082005
【弁理士】
【氏名又は名称】熊倉 禎男
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100141553
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 信彦
(72)【発明者】
【氏名】ミトレフ パンデ
(72)【発明者】
【氏名】バーダーシャー トーマス
(57)【要約】
エアロゾル発生デバイスに使用する喫煙物品(10)は、喫煙物品の最上流端(80)に位置するエアロゾル形成基材(20)とエアロゾル形成基材(20)のすぐ下流に位置する支持要素(30)とを含む。支持要素(30)は、エアロゾル形成基材(20)に当接し、エアロゾル形成基材(20)は、喫煙物品を実質的に変形させることなくエアロゾル形成基材の直径の約40パーセントと約70パーセントの間の直径を有するエアロゾル発生デバイスの加熱要素によって貫通可能であるように構成される。支持要素は、エアロゾル形成基材内へのエアロゾル発生デバイスの加熱要素の挿入中にエアロゾル形成基材の下流への移動に抵抗するように構成される。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生デバイスにおいて使用するための喫煙物品であって、
喫煙物品の最上流端に位置するエアロゾル形成基材と、
前記エアロゾル形成基材のすぐ下流に位置する支持要素と、
を含み、
前記支持要素は、前記エアロゾル形成基材に当接し、該エアロゾル形成基材は、喫煙物品を実質的に変形させることなく該エアロゾル形成基材の直径の約40パーセントと約70パーセントの間の直径を有する前記エアロゾル発生デバイスの加熱要素によって貫通可能であるように構成される、
ことを特徴とする喫煙物品。
【請求項2】
前記エアロゾル形成基材は、均質化タバコ材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の喫煙物品。
【請求項3】
前記エアロゾル形成基材は、均質化タバコ材料のギャザー付きシートを含むことを特徴とする請求項2に記載の喫煙物品。
【請求項4】
前記エアロゾル形成基材は、均質化タバコ材料のギャザー付きでひだ付きのシートを含むことを特徴とする請求項3に記載の喫煙物品。
【請求項5】
前記支持要素は、前記エアロゾル形成基材内への前記エアロゾル発生デバイスの前記加熱要素の挿入中に該エアロゾル形成基材の下流への移動に抵抗するように構成されることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の喫煙物品。
【請求項6】
前記支持要素は、前記エアロゾル形成基材内への前記エアロゾル発生デバイスの前記加熱要素の挿入中に少なくとも2.5Nの貫通力に抵抗するように構成されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の喫煙物品。
【請求項7】
前記支持要素は、前記エアロゾル形成基材内への前記エアロゾル発生デバイスの前記加熱要素の挿入中に少なくとも4Nの貫通力に抵抗するように構成されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の喫煙物品。
【請求項8】
前記支持要素は、中空管状要素を含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の喫煙物品。
【請求項9】
前記中空管状要素の内径が、該中空管状要素の外径の約35パーセントと約55パーセントの間であることを特徴とする請求項8に記載の喫煙物品。
【請求項10】
前記支持要素は、中空セルロースアセテート管を含むことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の喫煙物品。
【請求項11】
前記支持要素は、少なくとも約6分の期間にわたる少なくとも約150℃の温度への露出に対して耐性があることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の喫煙物品。
【請求項12】
前記支持要素の下流に位置するエアロゾル冷却要素を更に含むことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の喫煙物品。
【請求項13】
前記エアロゾル冷却要素は、前記支持要素のすぐ下流に位置し、かつ該支持要素に当接することを特徴とする請求項12に記載の喫煙物品。
【請求項14】
前記エアロゾル冷却要素は、生物分解性ポリマー材料のギャザー付きシートを含むことを特徴とする請求項12又は請求項13に記載の喫煙物品。
【請求項15】
喫煙物品の最下流端に位置するフィルタを更に含むことを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の喫煙物品。
【請求項16】
エアロゾル発生デバイスにおける請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の喫煙物品を使用する方法であって、
前記喫煙物品のエアロゾル形成基材内にエアロゾル発生デバイスの加熱要素を挿入する段階であって、該加熱要素が、該エアロゾル形成基材の直径の約40パーセントと約70パーセントの間の直径を有する前記挿入する段階と、
前記喫煙物品の前記エアロゾル形成基材を加熱してエアロゾルを発生させるために前記エアロゾル発生デバイスの前記加熱要素の温度を上昇させる段階と、
前記エアロゾル発生デバイスの前記加熱要素を前記喫煙物品の前記エアロゾル形成基材から引き抜く段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項17】
前記喫煙物品の支持要素が、前記エアロゾル形成基材内に前記加熱要素を挿入にする段階中に該エアロゾル形成基材の下流への移動に抵抗することを特徴とする請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記加熱要素の挿入後の前記喫煙物品の吸引抵抗が、80mmWGと140mmWGの間であることを特徴とする請求項16又は請求項17に記載の方法。
【請求項19】
エアロゾル発生システムであって、
加熱要素を含むエアロゾル発生デバイスと、
前記エアロゾル発生デバイスと共に使用するための喫煙物品であって、該喫煙物品が、
該喫煙物品の最上流端に位置し、前記エアロゾル発生デバイスの前記加熱要素によって貫通可能であるように構成されたエアロゾル形成基材、及び
前記エアロゾル形成基材のすぐ下流に位置し、該エアロゾル形成基材に当接する支持要素、
を含む、
前記喫煙物品と、
を含み、
前記エアロゾル発生デバイスの前記加熱要素は、前記エアロゾル形成基材の直径の40パーセントと約70パーセントの間の直径を有し、該エアロゾル形成基材は、前記喫煙物品の実質的な変形なしに該加熱要素によって貫通可能であるように構成される、
ことを特徴とするエアロゾル発生システム。
【請求項20】
前記エアロゾル形成基材は、均質化タバコ材料のギャザー付きシートを含むことを特徴とする請求項19に記載のエアロゾル発生システム。
【請求項21】
請求項19又は請求項20に記載のエアロゾル発生システムを使用する方法であって、
喫煙物品のエアロゾル形成基材内にエアロゾル発生デバイスの加熱要素を挿入する段階と、
前記喫煙物品の前記エアロゾル形成基材を加熱してエアロゾルを発生させるために前記エアロゾル発生デバイスの前記加熱要素の温度を上昇させる段階と、
前記エアロゾル発生デバイスの前記加熱要素を前記喫煙物品の前記エアロゾル形成基材から引き抜く段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項22】
エアロゾル発生デバイスにおいて使用するための喫煙物品を製造する方法であって、
エアロゾル形成基材を与える段階と、
前記エアロゾル形成基材のすぐ下流に支持要素を与える段階と、
喫煙物品を形成するために前記エアロゾル形成基材及び前記支持要素を外側包装紙に該エアロゾル形成基材が該喫煙物品の最上流端に位置し、かつ該支持要素が該エアロゾル形成基材に当接するように包む段階と、
を含み、
前記エアロゾル形成基材は、前記喫煙物品の実質的な変形なしに該エアロゾル形成基材の直径の約40パーセントと約70パーセントの間の直径を有するエアロゾル発生デバイスの加熱要素によって貫通可能であるように構成される、
ことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、エアロゾル発生デバイスの内部加熱要素によって加熱された時に吸入可能エアロゾルを発生させるためのエアロゾル形成基材を含む喫煙物品に関する。本明細書は、そのような喫煙物品を使用する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
当業技術では、タバコを燃焼させるよりも加熱するいくつかの喫煙物品が提案されている。そのような「加熱式」喫煙物品の1つの狙いは、従来のシガレットでタバコの燃焼及び熱分解劣化によって生成されるタイプの公知の有害な煙成分を低減することである。
【0003】
典型的に、このような加熱式喫煙物品では、熱源からこの熱源内、周り、又はその下流に位置することができる物理的に離れたエアロゾル形成基材又は材料に熱が伝達することによってエアロゾルが発生する。喫煙中に、熱源からの熱伝達によってエアロゾル形成基材から揮発性化合物が放出され、喫煙物品を通って吸い込まれる空気に取り込まれる。放出された化合物は、冷えると凝縮してユーザが吸入するエアロゾルを形成する
【0004】
いくつかの従来技術文献は、加熱式喫煙物品を消費するか又は喫煙するためのエアロゾル発生デバイスを開示している。そのようなデバイスは、例えば、エアロゾル発生基材の1つ又はそれよりも多くの電気加熱要素から加熱式喫煙物品のエアロゾル形成基材へ伝達される熱によってエアロゾルが発生する電気加熱式エアロゾル発生デバイスを含む。そのような電気喫煙システムには、ユーザが喫煙を選択的に中断及び再開することができるようにしながら副流煙を大幅に低減することができる1つの利点がある。
【0005】
電気喫煙システムに使用する電気加熱式シガレットの一例が、US 2005/01722976 A1に開示されている。一実施形態において、電気加熱式シガレットは、先端紙によって互いに接合されたタバコロッド及びフィルタ先端を含む。タバコロッドは、一端でフリーフローフィルタ及び他端でタバコプラグの周りに管状形態に折り畳まれたタバコウェブを含む。フリーフローフィルタとタバコプラグの間に空隙がある。空隙は、タバコロッドの未充填部分であり、かつフリーフローフィルタを通ってフィルタ先端と流体連通している。電気加熱式シガレットは、電気喫煙システムの再利用可能なライターのシガレットレシーバ内に挿入するように構成される。ライターは、加熱要素がシガレットと平行に位置決めされるようにシガレットを摺動的に受け入れるように配置された複数の電気抵抗性の加熱要素を含む加熱器付属品にエネルギを供給する電源を含む。
【0006】
上述したように、US 2005/01722976 A1に開示された電気加熱式シガレットは、複数の外部加熱要素を含む電気喫煙システムに使用される。外部加熱要素を有するエアロゾル発生デバイスを含む電気喫煙システムと同様に、内部加熱要素を有するエアロゾル発生デバイスを含む電気喫煙システムも公知である。使用時に、そのような電気喫煙システムのエアロゾル発生デバイスの内部加熱要素は、内部加熱要素がエアロゾル形成基材と直接に接触するように加熱式喫煙物品のエアロゾル形成基材内に挿入される。
【0007】
エアロゾル発生デバイスの内部加熱要素と加熱式喫煙物品のエアロゾル形成基材の直接接触により、エアロゾル形成基材を加熱して吸入可能エアロゾルを形成する効率的な手段が提供される。そのような構成では、内部加熱要素は、作動された時にほとんど瞬間的にエアロゾル形成基材の少なくとも一部分に熱を伝達することができ、この熱伝達は、エアロゾルの迅速な発生を容易にすることができる。更に、エアロゾルを発生するのに必要な全体的な加熱エネルギは、エアロゾル形成基材が外部加熱要素とは直接に接触せず、対流又は放射によって初期加熱が起こる外部加熱要素を含む喫煙システムの場合に必要であるよりも少ない場合がある。エアロゾル発生デバイスの内部加熱要素がエアロゾル形成基材と直接に接触する場合に、エアロゾル形成基材のうち内部加熱要素と直接に接触する部分の初期加熱は、対流によって達成されることになる。
【0008】
しかし、上述の利点が得られる可能性と同様に、内部加熱要素を有するエアロゾル発生デバイスを含む電気喫煙システムの使用に関連する不具合を招く可能性もある。
【0009】
内部加熱要素を含むエアロゾル発生デバイス内への加熱式喫煙物品の挿入中に、加熱式喫煙物品のエアロゾル形成基材をエアロゾル発生デバイスの内部加熱要素内に挿入することに対する抵抗に打つ勝つために、ユーザは有意な力を印加する必要がある場合がある。これにより、加熱式喫煙物品及びエアロゾル発生デバイスの内部加熱要素の一方又は両方が損傷する場合がある。
【0010】
これに加えて、エアロゾル発生デバイスの内部加熱要素の加熱式喫煙物品のエアロゾル形成基材内への挿入中に有意な力を印加すると、加熱式喫煙物品内でエアロゾル形成基材が変位する場合がある。この変位により、内部加熱要素がエアロゾル形成基材内に十分に挿入されない場合があり、不十分な挿入によって加熱式喫煙物品のエアロゾル形成基材の加熱が不均等かつ非効率になる場合がある。
【0011】
例えば、内部加熱要素を含むエアロゾル発生デバイス内にUS 2005/01722976 A1に開示された電気加熱式シガレットを挿入すれば、タバコプラグがフリーフローフィルタに向けて変位し、フリーフローフィルタとタバコプラグの間の空隙内に入ることになる。
【0012】
EP 2395520 A1は、市販のシガレット又はシガーに直接挿入される鋭い端部を有する細長い加熱器を含む非燃焼喫煙ツールを開示しており、加熱器は、シガレット又はシガーのタバコ葉を直接加熱する。EP 2395520 A1は、喫煙者が加熱器を直径が8mmの一般的なフィルタシガレット内に円滑に挿入するためには、加熱器の直径は2.3mm又はそれよりも小さい必要があること、及び直径が2.3mmよりも大きい加熱器を直径が8mmの一般的なフィルタシガレット内に挿入しようとすれば、フィルタシガレットの外形が変形するか又はフィルタシガレットの紙が裂けることになることを開示している。
【0013】
しかし、EP 2395520 A1で説明されたように内部加熱要素の直径を低減すれば、加熱式喫煙物品のエアロゾル形成基材内に内部加熱要素を挿入することは容易になるが、細長い加熱要素を有するエアロゾル発生デバイスを含む電気式喫煙システムの使用に関連する不具合を招く可能性もある。
【0014】
加熱式喫煙物品のエアロゾル形成基材の直径に対する内部加熱要素の直径を低減すれば、満足なエアロゾルを発生に対して重要であるエアロゾル形成基材を通る熱の放散に悪影響を及ぼす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】US 2005/01722976 A1
【特許文献2】EP 2395520 A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本明細書は、喫煙物品及び喫煙物品を使用する方法に関する。特に、本明細書は、エアロゾル発生デバイス内の内部加熱要素によって加熱された時に吸入可能エアロゾルを発生するためのエアロゾル形成基材を含む喫煙物品に関する。本明細書は、内部加熱要素を含むエアロゾル発生デバイスを有するそのような喫煙物品を使用する方法にも関する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
第1の態様により、エアロゾル発生デバイスに使用する喫煙物品が提供され、喫煙物品は、喫煙物品の最上流端に位置するエアロゾル形成基材と、エアロゾル形成基材のすぐ下流に位置する支持要素とを含む。支持要素は、エアロゾル形成基材に当接し、エアロゾル形成基材は、エアロゾル形成基材の直径の約40パーセントから約70パーセントの直径を有するエアロゾル発生デバイスの加熱要素が喫煙物品を実質的に変形させることなく貫通可能であるように構成される。
【0018】
別の態様により、第1の態様による喫煙物品をエアロゾル発生デバイスと共に使用する方法が提供され、本方法は、喫煙物品のエアロゾル形成基材内にエアロゾル発生デバイスの加熱要素を挿入する段階であって、この加熱要素は直径がエアロゾル形成基材の直径の約40パーセントから約70パーセントである上記挿入する段階と、喫煙物品のエアロゾル形成基材を加熱してエアロゾルを発生させるためにエアロゾル発生デバイスの加熱要素の温度を上昇させる段階と、喫煙物品のエアロゾル形成基材からエアロゾル発生デバイスの加熱要素を引き抜く段階とを含む。
【0019】
別の態様により、エアロゾル発生システムが提供され、このエアロゾル発生システムは、加熱要素を含むエアロゾル発生デバイスと、エアロゾル発生デバイスと共に使用する喫煙物品とを含み、喫煙物品は、喫煙物品の最上流端に位置し、エアロゾル発生デバイスの加熱要素が貫通可能であるように構成されたエアロゾル形成基材と、エアロゾル形成基材のすぐ下流に位置し、エアロゾル形成基材に当接する支持要素とを含み、エアロゾル発生デバイスの加熱要素は、直径がエアロゾル形成基材の直径の約40パーセントから約70パーセントである。エアロゾル形成基材は、加熱要素が喫煙物品を実質的に変形させることなく貫通可能であるように構成される。
【0020】
更に別の態様により、エアロゾル発生デバイスに使用する喫煙物品を製造する方法が提供され、本方法は、エアロゾル形成基材を与える段階と、エアロゾル形成基材のすぐ下流に支持要素を与える段階と、エアロゾル形成基材が喫煙物品の最上流端に位置し、支持要素がエアロゾル形成基材に当接するようにエアロゾル形成基材及び支持要素を外側包装紙に包んで喫煙物品を形成する段階とを含む。エアロゾル形成基材は、エアロゾル形成基材の直径の約40パーセントから約70パーセントの直径を有するエアロゾル発生デバイスの加熱要素が喫煙物品を実質的に変形させることなく貫通可能であるように構成される。
【0021】
本明細書に用いる時に、「エアロゾル形成基材」という用語は、加熱によって揮発性化合物を放出してエアロゾルを形成することができる基材を説明するのに使用される。本明細書に説明する喫煙物品のエアロゾル形成基材から発生するエアロゾルは、見えても見えなくてもよく、蒸気(例えば、室温では通常液体又は固体である気体状態にある物質の微粒子)並びに気体及び凝縮蒸気の液滴を含むことができる。
【0022】
本明細書に使用する時に、「上流」、「下流」、「近位」、及び「遠位」という用語は、本発明による喫煙物品、エアロゾル発生デバイス、及びエアロゾル発生システムの要素又は要素の各部分の相対的な位置を説明するのに使用される。
【0023】
本明細書に説明する喫煙物品は、使用時にエアロゾルが通ってエアロゾル発生物品を出る近位端を含む。近位端は、唇側端部と呼ぶことができる。使用時に、ユーザは、喫煙物品の近位端又は唇側端部を吸い込んで喫煙物品が発生するエアロゾルを吸入する。喫煙物品は、近位端又は唇側端部の反対側に遠位端を含む。喫煙物品の近位端又は唇側端部は、喫煙物品の下流端と呼ぶことができ、喫煙物品の遠位端は、喫煙物品の上流端と呼ぶことができる。喫煙物品の構成要素又は構成要素の各部分は、喫煙物品の近位端又は下流端と遠位端又は上流端の間のそれらの相対位置に応じて互いの上流又は下流であると説明することができる。
【0024】
本明細書に使用する時に、「最上流端」という用語は、喫煙物品の最外側又は最遠方の上流部分を説明するのに使用される。
【0025】
本明細書に使用する時に、「直径」という用語は、本発明による喫煙物品、エアロゾル発生デバイス、及びエアロゾル発生システムの要素又は要素の各部分の最大横断寸法を呼ぶのに使用する。誤解を避けるために、本明細書に使用する時に、「直径」という用語は、断面が非円形である本発明による喫煙物品、エアロゾル発生デバイス、及びエアロゾル発生システムの要素又は要素の各部分の「幅」を意味することができる。
【0026】
本明細書に用いる時に、「縦方向」という用語は、本発明による喫煙物品、エアロゾル発生デバイス、及びエアロゾル発生システムの下流端又は近位端と反対側の上流端又は遠位端との間の方向を説明するのに使用し、「横断方向」という用語は、縦方向と垂直な方向を説明するのに使用される。
【0027】
誤解を避けるために、以下の説明では「加熱要素」という用語は、1つ又はそれよりも多くの加熱要素を意味するのに使用する。
【0028】
喫煙物品のエアロゾル形成基材のすぐ下流にかつこれと当接する支持要素を含むことにより、いくつかの利点がもたらされる。
【0029】
好ましい実施形態において、支持要素は、エアロゾル形成基材内へのエアロゾル発生デバイスの加熱要素の挿入中にエアロゾル形成基材が下流に移動することに抵抗するように構成される。
【0030】
ユーザがエアロゾル発生デバイス内に喫煙物品を挿入する時に喫煙物品が受ける挿入力は、3つの部分、すなわち、摩擦力、貫通力、及び粉砕力に分けられる。
【0031】
エアロゾル発生デバイス内に喫煙物品を初期挿入する時にかつエアロゾル発生デバイスの加熱要素が喫煙物品のエアロゾル形成基材内に挿入される前は、挿入力は、喫煙物品の外面とエアロゾル発生デバイスの内面の間の干渉に起因する摩擦に打ち勝つのに必要な力によって支配される。本明細書に用いる時に、「摩擦力」という用語は、エアロゾル発生デバイスの加熱要素が喫煙物品のエアロゾル形成基材内に挿入される前の最大挿入力を説明するのに使用される。
【0032】
エアロゾル発生デバイス内に喫煙物品を更に深く挿入する時にかつ喫煙物品が最大挿入位置まで到達する前は、挿入力は、エアロゾル発生デバイスの内部加熱要素の挿入に対する喫煙物品のエアロゾル形成基材の抵抗に打ち勝つのに必要な力によって支配される。
【0033】
本明細書に用いる時に、「貫通力」という用語は、加熱要素の喫煙物品のエアロゾル形成基材内への挿入中かつ喫煙物品が最大挿入位置まで到達する前の最大挿入力を説明するのに使用される。
【0034】
喫煙物品が最大挿入地点へ到達した状態で、挿入力は、喫煙物品を変形させるのに必要な力によって支配される。最大挿入地点では、喫煙物品の最上流端は、エアロゾル発生デバイスの面、例えば、底面又は後面に接触し、この接触によって喫煙物品をエアロゾル発生デバイス内に更に深く挿入することが防止される。
【0035】
本明細書に用いる時に、「粉砕力」という用語は、喫煙物品が最大挿入地点へ到達した後の最大挿入力を説明するのに使用される。
【0036】
喫煙物品の支持要素は、エアロゾル発生デバイスの内部加熱要素のエアロゾル形成基材内への挿入中に喫煙物品が受ける貫通力に抵抗する。
【0037】
エアロゾル形成基材内に加熱要素を挿入するのに必要な挿入力は、加熱要素の直径がエアロゾル形成基材の直径の約40パーセントから約70パーセントである場合に、加熱要素の直径がエアロゾル形成基材の直径よりも小さい場合にエアロゾル形成基材内に加熱要素を挿入するのに必要な力よりも大きい。
【0038】
一実施形態において、支持要素は、エアロゾル形成基材内へのエアロゾル発生デバイスの加熱要素の挿入中に少なくとも2.5Nの貫通力に抵抗するように構成される。支持要素は、エアロゾル形成基材内へのエアロゾル発生デバイスの加熱要素の挿入中に約2.5Nから約10Nの貫通力に抵抗するように構成することができる。
【0039】
別の実施形態において、支持要素は、エアロゾル形成基材内へのエアロゾル発生デバイスの加熱要素の挿入中に少なくとも4Nの貫通力に抵抗するように構成される。支持要素は、エアロゾル形成基材内へのエアロゾル発生デバイスの加熱要素の挿入中に約4Nから約10Nの貫通力に抵抗するように構成することができる。
【0040】
エアロゾル発生デバイスの加熱要素のエアロゾル形成基材内への挿入中に、喫煙物品の支持要素は、喫煙物品内でエアロゾル形成基材が下流に移動することに抵抗する。
【0041】
移動に対する抵抗により、エアロゾル発生デバイスの加熱要素をエアロゾル形成基材内に確実に完全に挿入することが助けられ、従って、喫煙物品のエアロゾル形成基材の加熱が不均等又は不十分になることが避けられる。
【0042】
一実施形態において、支持要素は、粉砕力が少なくとも40N、例えば、粉砕力が、少なくとも45N又は少なくとも50Nである。粉砕力を測定する際は、摂氏22±2度及び相対湿度50±5%で少なくとも24時間支持要素を調整し、その後一定速度で粉砕するために100Nロードセルを含むInstron(登録商標)5565又は同等の引張試験機を使用して支持要素を圧縮した。試験は、0.5MPaの予荷重が測定された時に開始し、荷重が最大荷重の60%に下がった時に終了する。粉砕力は試験時に記録した最大力である。
【0043】
支持要素は、あらゆる適切な材料又は材料の組合せから形成することができる。例えば、支持要素は、セルロースアセテート、厚紙、ひだ付き耐熱紙又はひだ付きパーチメント紙のようなひだ付き紙、低密度ポリエチレン(LDPE)のようなポリマー材料の群から選択された1つ又はそれよりも多くの材料から形成することができる。一実施形態において、支持要素は、セルロースアセテートから形成することができる。
【0044】
支持要素は、中空管状要素を含むことができる。一実施形態において、支持要素は、中空セルロースアセテート管を含むことができる。
【0045】
支持要素は、長さが約5ミリメートルから約15ミリメートル、好ましくは約6ミリメートルから約10ミリメートルとすることができる。一実施形態において、支持要素の長さは、約8ミリメートルである。
【0046】
本明細書に用いる時に、「長さ」という用語は、喫煙物品の縦方向の寸法を説明するのに使用される。
【0047】
支持要素は、外径が喫煙物品の外径とほぼ等しい。
【0048】
支持要素は、外径が約5ミリメートルから約12ミリメートルとすることができる。一実施形態において、支持要素の外径は、約7.2ミリメートルである。
【0049】
支持要素が、中空管状要素を含む場合に、支持要素は、内径が約3ミリメートルから約8ミリメートルとすることができる。ある一定の実施形態において、支持要素の内径は、約3ミリメートルから約4ミリメートルとすることができる。一実施形態において、支持要素の内径は、約3.3ミリメートルである。他の実施形態において、支持要素の内径は、約6.5ミリメートルから約7.5ミリメートルとすることができる。一実施形態において、支持要素の内径は、約6.9ミリメートルである。
【0050】
中空管状要素を含む支持要素は、エアロゾル発生デバイスの加熱要素からの熱伝達によってエアロゾル形成基材が放出した揮発性化合物を中空管状要素を通って下流に移すと共に、エアロゾル形成基材内へのエアロゾル発生デバイスの加熱要素の挿入中にエアロゾル形成基材が下流に移動することに抵抗することができる。
【0051】
支持要素が中空管状要素を含む場合に、支持要素を通って下流へ通過するエアロゾルの速度は、中空管状要素の内径に依存する。
【0052】
以下で詳しく説明するように、喫煙物品は、伝達要素を含むことができ、伝達要素は、支持要素と喫煙物品の最下流端に位置するマウスピースとの間に位置するエアロゾル冷却要素又は熱交換器を含む。支持要素を通って下流へ通過するエアロゾルの速度は、エアロゾルとエアロゾル冷却要素又は熱交換器との間の熱交換の効率に影響を及ぼす場合がある。
【0053】
支持要素が中空管状要素を含む場合に、中空管状要素は、内径が中空管状要素の外径の約35パーセントから約98パーセントとすることができる。ある一定の実施形態において、中空管状要素の内径は、中空管状要素の外径の約35パーセントから約55パーセントとすることができる。他の実施形態において、中空管状要素の内径は、中空管状要素の外径の約90パーセントから約98パーセントとすることができる。
【0054】
エアロゾル形成基材は、エアロゾル形成基材の直径の約40パーセントから約70パーセントの直径を有するエアロゾル発生デバイスの加熱要素が貫通可能であるように構成される。
【0055】
エアロゾル形成基材は、エアロゾル形成基材の直径の約40パーセントから約70パーセントの直径を有するエアロゾル発生デバイスの加熱要素が喫煙物品を実質的に変形させることなく貫通可能であるように構成される。
【0056】
本明細書に用いる時に、「実質的な変形」という用語は、喫煙物品の縦軸線に対する喫煙物品の約7度よりも大きい曲げ、及び喫煙物品の外側包装紙の裂け又は破れのうちの1つ又はそれよりも多くを説明するのに使用される。
【0057】
好ましい実施形態において、支持要素は、エアロゾル発生デバイス内における喫煙物品の使用中に支持要素が界面で露出される最高温度に対して耐性がある。本明細書に用いる時に、「界面」という用語は、支持要素の端部に当接する接触の平面又は点を説明するのに使用される。
【0058】
図1に例示する例示的な実施形態において、第1の界面82は、支持要素30の上流端とエアロゾル形成基材20の下流端の間の平面であり、第2の界面84は、支持要素30の下流端と移送区画40の上流端の間の平面である。
【0059】
図5に例示する例示的な実施形態において、第1の界面82は、支持要素30の上流端とエアロゾル形成基材20の下流端の間の平面であり、第2の界面は、支持要素30の下流端と喫煙物品200の残りの部分の上流端の間の平面である。
【0060】
ある一定の実施形態において、支持要素は、少なくとも約100℃の温度への少なくとも約5分の時間の露出に対して耐性がある。好ましい実施形態において、支持要素は、少なくとも約120℃の温度への少なくとも約5分の時間の露出に対して耐性がある。特に好ましい実施形態において、支持要素は、少なくとも約150℃の温度への少なくとも約6分の時間の露出に対して耐性がある。
【0061】
本明細書に用いる時に、「温度への露出に対する耐性」という用語は、指定温度へ指定時間にわたって露出された時に機械的及び構造的完全性を保つ支持要素を説明するのに使用される。特に、本明細書に用いる「温度への露出に対する耐性」という用語は、指定温度へ指定時間にわたって露出された時に着火、燃焼、溶解、分解、又は劣化しない支持要素を説明するのに使用される。
【0062】
エアロゾル形成基材は、固体エアロゾル形成基材とすることができる。代わりに、エアロゾル形成基材は、固体化合物及び液体化合物の両方を含むことができる。エアロゾル形成基材は、タバコを含むエアロゾル形成材料を含むことが好ましい。代わりに、エアロゾル形成基材は、エアロゾル形成材料を含む非タバコ材料を含むことができる。エアロゾル形成基材は、エアロゾルフォーマを更に含むことができる。エアロゾルフォーマの適切な例は、以下に限定されるものではないが、グリセリン及びプロピレングリコールを含む。
【0063】
エアロゾル形成基材は、エアロゾルフォーマ含有率が約5%w/wから約30%w/wとすることができる。エアロゾル形成基材のエアロゾルフォーマ含有率は、約5%w/wよりも高くすることができる。一実施形態において、エアロゾル形成基材のエアロゾルフォーマ含有率は、約20%w/wである。
【0064】
エアロゾル形成基材が固体エアロゾル形成基材である場合に、固体エアロゾル形成基材は、例えば、粉体、顆粒、ペレット、シュレッド、ストランド、ストリップ、又はシートのうちの1つ又はそれよりも多くを含むことができ、これらは、ハーブ葉、タバコ葉、タバコ茎、膨張タバコ、及び均質化タバコのうちの1つ又はそれよりも多くを含む。
【0065】
固体エアロゾル形成基材は、紙又は他の包装物によって囲まれたエアロゾル形成材料を含むプラグの形態にあることができる。エアロゾル形成基材がプラグの形態である場合に、いずれの包装紙を含むプラグ全体は、エアロゾル形成基材と見なされる。
【0066】
任意的に、固体エアロゾル形成基材は、固体エアロゾル形成基材の加熱時に放出されるタバコ又は非タバコ揮発性香味化合物を含有することができる。固形エアロゾル形成基材は、例えば、追加のタバコ又は非タバコ揮発性香味化合物を含むカプセルを含有することもでき、そのようなカプセルは、固形エアロゾル形成基材の加熱時に溶解することができる。
【0067】
任意的に、固形エアロゾル形成基材は、熱的に安定した担体の上に設けられるか又はそこに埋め込むことができる。担体は、粉体、顆粒、ペレット、シュレッド、ストランド、ストリップ、又はシートの形態とすることができる。固形エアロゾル形成基材は、例えば、シート、フォーム、ゲル、又はスラリの形態で担体の面に堆積させることができる。固形エアロゾル形成基材は、担体の全面に堆積し、又は代わりに使用中に香味が不均一に送出されるようなパターンで堆積することができる。
【0068】
一実施形態において、エアロゾル形成基材は、均質化タバコ材料を含む。
【0069】
本明細書に使用する時に、「均質化タバコ材料」という用語は、凝集粒子状タバコによって形成された材料を意味する。
【0070】
エアロゾル形成基材は、均質化タバコ材料のギャザー付きシートを含むことができる。
【0071】
本明細書に用いる時に、用語「シート」は、薄層要素を表し、その幅及び長さはその厚みよりも実質的に大きい。
【0072】
本明細書に使用する時に、「ギャザー付き」という用語は、シートが、喫煙化合物の縦軸線に対して実質的に横断方向に巻き込まれ、折り畳まれ、又は別の方法で圧縮され又は収縮することを意味する。
【0073】
均質化タバコ材料のシートは、ひだ付きとすることができる。
【0074】
本明細書に用いる時に、「ひだ付き」という用語は、複数の実質的に平行な隆起又は波形を有するシートを表している。喫煙物品を組み立てた時に、実質的に平行な隆起又は波形は、喫煙物品の縦軸線に沿って又はこれと平行に延びることが好ましい。
【0075】
加熱要素は、喫煙物品のエアロゾル形成基材内に挿入することができるあらゆる適切な加熱要素とすることができる。例えば、加熱要素は、ピン又はブレードの形態とすることができる。
【0076】
加熱要素は、喫煙物品のエアロゾル形成基材内に加熱要素が容易に挿入することができるように先細であり、先が尖り、又は鋭い端部を有することができる。
【0077】
喫煙物品は、実質的に細長い場合がある。喫煙物品は、形状が実質的に円筒形である場合がある。
【0078】
エアロゾル形成基材は、実質的に細長い場合がある。エアロゾル形成基材は、形状が実質的に円筒形である場合がある。
【0079】
喫煙物品は、全長が約30ミリメートルから約100ミリメートルとすることができる。一実施形態において、喫煙物品の全長は、約45ミリメートルである。
【0080】
喫煙物品は、外径が約5ミリメートルから約12ミリメートルとすることができる。一実施形態において、喫煙物品の外径は、約7.2ミリメートルとすることができる。
【0081】
エアロゾル形成基材は、長さが約7ミリメートルから約15ミリメートルとすることができる。一実施形態において、エアロゾル形成基材の長さは、約10ミリメートルとすることができる。代替実施形態において、エアロゾル形成基材の長さは、約12ミリメートルとすることができる。
【0082】
エアロゾル形成基材は、外径が喫煙物品の外径とほぼ等しいことが好ましい。
【0083】
エアロゾル形成基材は、外径が約5ミリメートルから約12ミリメートルとすることができる。一実施形態において、エアロゾル形成基材の外径は、約7.2ミリメートルである。
【0084】
喫煙物品は、喫煙物品の最下流端に位置するマウスピースを含むことができる。本明細書に使用する時に、「最下流端」という用語は、喫煙物品の最も外側又は最も遠方の下流部分を説明するのに使用される。
【0085】
マウスピースは、フィルタを含むことができる。フィルタは、1つ又はそれよりも多くの適切なフィルタ材料から形成することができる。多くのそのようなフィルタ材料は、当業技術で公知である。一実施形態において、マウスピースは、セルロースアセテートトウから形成されたフィルタを含むことができる。
【0086】
マウスピースは、長さが約5ミリメートルから約14ミリメートルとすることができる。一実施形態において、マウスピースの長さは約7ミリメートルである。
【0087】
喫煙物品は、支持要素の下流に位置する伝達要素又はスペーサ要素を含むことができる。伝達要素は、支持要素のすぐ下流に位置し、かつ支持要素に当接することができる。
【0088】
伝達要素は、支持要素と喫煙物品の最下流端に位置するマウスピースとの間に位置することができる。
【0089】
伝達要素は、長さが約5ミリメートルから約25ミリメートル、より好ましくは約16ミリメートルから約22ミリメートルとすることができる。一実施形態において、伝達要素の長さは、約18ミリメートルである。
【0090】
伝達要素は、エアロゾル冷却要素又は熱交換器を含むことができる。エアロゾル冷却要素は、複数の縦方向に延びるチャネルを含むことができる。
【0091】
一部の実施形態において、エアロゾル冷却要素は、金属箔、ポリマー材料、及び実質的に無孔の紙又は厚紙を含む群から選択された材料のギャザー付きシートを含むことができる。一部の実施形態において、エアロゾル冷却要素は、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリ乳酸(PLA)、セルロースアセテート(CA)、及びアルミニウム箔の群から選択された材料のギャザー付きシートを含むことができる。
【0092】
一実施形態において、エアロゾル冷却要素は、ポリ乳酸又はある等級のMater−Bi(登録商標)(市販のでんぷん系コポリエステルの族)のような生物分解性ポリマー材料のギャザー付きシートを含むことができる。
【0093】
エアロゾル冷却要素は、全表面積がミリメートル長さ当たり300平方ミリメートルからミリメートル長さ当たり1000平方ミリメートルである。一実施形態において、エアロゾル冷却要素の全表面積は、ミリメートル長さ当たり500平方ミリメートルである。
【0094】
喫煙物品のエアロゾル形成基材、支持要素、及びあらゆる他の要素は、外側包装紙によって取り囲むことができる。外側包装紙は、あらゆる適切な材料又は材料の組合せから形成することができる。一実施形態において、外側包装紙は、シガレット紙である。
【0095】
別の態様により、エアロゾル発生デバイス内の喫煙物品を使用する方法が提供され、喫煙物品は、喫煙物品の最上流端に位置するエアロゾル形成基材と、エアロゾル形成基材のすぐ下流に位置する支持要素とを含み、支持要素は、エアロゾル形成基材に当接する。本方法は、喫煙物品のエアロゾル形成基材内にエアロゾル発生デバイスの加熱要素を挿入する段階と、喫煙物品のエアロゾル形成基材を加熱してエアロゾルを発生させるためにエアロゾル発生デバイスの加熱要素の温度を上昇させる段階と、喫煙物品のエアロゾル形成基材からエアロゾル発生デバイスの加熱要素を引き抜く段階とを含む。
【0096】
別の態様により、エアロゾル発生システムを使用する方法が提供され、エアロゾル発生システムは、加熱要素を含むエアロゾル発生デバイスと、エアロゾル発生デバイスと共に使用する喫煙物品とを含み、喫煙物品は、喫煙物品の最上流端に位置し、エアロゾル発生デバイスの加熱要素が貫通可能であるように構成されたエアロゾル形成基材と、エアロゾル形成基材のすぐ下流に位置し、エアロゾル形成基材に当接する支持要素とを含む。本方法は、喫煙物品のエアロゾル形成基材内にエアロゾル発生デバイスの加熱要素を挿入する段階と、喫煙物品のエアロゾル形成基材を加熱してエアロゾルを発生させるためにエアロゾル発生デバイスの加熱要素の温度を上昇させる段階と、喫煙物品のエアロゾル形成基材からエアロゾル発生デバイスの加熱要素を引き抜く段階とを含む。
【0097】
加熱要素を挿入した後の喫煙物品における吸引抵抗(RTD)は、80mmWGから140mmWGとすることができる。
【0098】
本明細書に使用する時に、吸引抵抗は、圧力の単位「mmWG」又は「水位計のmm」で表し、ISO 6565:2002に従って測定する。
【0099】
1つの態様又は実施形態に関連して説明した特徴は、他の態様又は実施形態にも適用することができる。例えば、上述の喫煙物品及びシステムに関して説明した特徴は、上述の喫煙物品及びシステムを使用する方法と共に使用することができる。
【0100】
特定の実施形態をここで図を参照して以下に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【
図1】エアロゾル発生デバイスと共に使用する喫煙物品の実施形態の概略断面図である。
【
図2】内部加熱要素を有するエアロゾル発生デバイス及び
図1に例示する実施形態による喫煙物品を含むエアロゾル発生システムの実施形態の概略断面図である。
【
図3】
図1に示す実施形態による喫煙物品と共に使用する内部加熱要素を含むエアロゾル発生デバイスの実施形態の概略断面図である。
【
図4】
図1に示す実施形態による喫煙物品の
図3に示すエアロゾル発生デバイスへの挿入中の挿入距離の関数として挿入力を示すグラフである。
【
図5】エアロゾル発生デバイスと共に使用する喫煙物品の実施形態のエアロゾル形成基材及び支持要素の概略断面図である。
【
図6】
図5に例示する実施形態による喫煙物品の支持要素の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0102】
図1は、実施形態による喫煙物品10を示している。喫煙物品10は、軸線方向に位置合わせされて配置された4つの要素、すなわち、エアロゾル形成基材20、支持要素30、移送区画40、及びマウスピース50を含む。これら4つの要素は、連続して配置され、かつ外側包装紙60によって囲まれて喫煙物品10を形成する。喫煙物品10は、ユーザが使用中に彼又は彼女の口腔に挿入する唇側端部70と、喫煙物品10に関して唇側端部70の反対側に位置する遠位端80とを有する。
【0103】
使用時に、ユーザは、喫煙物品を通して遠位端80から唇側端部70へ空気を吸い込む。従って、喫煙物品の遠位端80は、喫煙物品10の上流端と説明することができ、喫煙物品10の唇側端部70は、喫煙物品10の下流端と説明することができる。唇側端部70と遠位端80の間に位置する喫煙物品10の要素は、唇側端部70の上流又は遠位端80の下流であると説明することができる。
【0104】
エアロゾル形成基材20は、喫煙物品10の最遠位又は最上流端に位置する。
図1に例示する実施形態において、エアロゾル形成基材20は、ひだ付き均質化タバコ材料から構成され、包装紙によって囲まれたギャザー付きシートを含む。均質化タバコ材料のひだ付きシートは、エアロゾルフォーマとしてのグリセリンを含む。
【0105】
支持要素30は、エアロゾル形成基材20のすぐ下流に位置し、支持要素30の上流端とエアロゾル形成基材20の下流端の間の平面である第1の界面82に沿ってエアロゾル形成基材20に当接する。
【0106】
図1に示す実施形態において、支持要素は、中空セルロースアセテート管である。支持要素30は、エアロゾル形成基材20がエアロゾル発生デバイスの内部加熱要素と接触するように、エアロゾル形成基材20を喫煙物品10の最遠位端80に位置付けることができる。以下で詳しく説明するように、エアロゾル発生デバイスの内部加熱要素がエアロゾル形成基材20内に挿入された時に、支持要素30は、喫煙物品10内でエアロゾル形成基材20が移送区画40に向けて下流に押し進められることを防止するように作用する。支持要素30は、喫煙物品の移送区画40をエアロゾル形成基材20から離間させるスペーサとしても作用する。
【0107】
移送要素40は、支持要素30のすぐ下流に位置し、支持要素30の下流端と移送要素40の上流端の間の平面である第2の界面84に沿って支持要素30に当接する。使用時に、エアロゾル形成基材20から放出された揮発性化合物は、移送区画40に沿って通過し、喫煙物品10の唇側端部70へ向う。揮発性化合物は、移送区画40内で冷えて、ユーザが吸入するエアロゾルを形成する。
図1に例示する実施形態において、移送要素40は、ポリ乳酸から構成されて包装紙90によって囲まれたひだ付き及びギャザー付きシートを含むエアロゾル冷却要素である。ポリ乳酸のひだ付き及びギャザー付きシートは、エアロゾル冷却要素40の長さに沿って延びる複数の縦方向チャネルを形成する。
【0108】
マウスピース50は、移送区画40のすぐ下流に位置し、移送区画40に当接する。
図1に例示する実施形態において、マウスピース50は、従来のフィルタ効率が低いセルロースアセテートトウフィルタを含む。
【0109】
喫煙物品10を組み立てるために、上述の4つの要素が位置合わせされ、外側包装紙60内に緊密に包まれる。
図1に例示する実施形態において、外側包装紙は、従来のシガレット紙である。
図1に示すように、喫煙物品10の支持要素30を取り囲む外側包装紙60の領域には穿孔の列が設けられる。
【0110】
図1に例示する喫煙物品は、ユーザが喫煙するか又は消費するために内部加熱要素を含むエアロゾル発生デバイスと係合するように設計される。使用時に、エアロゾル発生デバイスの内部加熱要素は、喫煙物品10のエアロゾル形成基材20をエアロゾルの形成に十分な温度まで加熱し、エアロゾルは、喫煙物品10を通って下流に吸い込まれ、ユーザが吸入する。
【0111】
図2は、エアロゾル発生デバイス110及び上述かつ
図1に示す実施形態による喫煙物品10を含むエアロゾル発生システム100の一部分を例示している。
【0112】
エアロゾル発生デバイスは、内部加熱要素120を含む。
図2に示すように、内部加熱要素120は、エアロゾル発生デバイス100の喫煙物品収容チャンバ内に取り付けられる。使用時に、ユーザは、
図2に示すように、喫煙物品10をエアロゾル発生デバイス110の喫煙物品収容チャンバ内に挿入し、内部加熱要素120が喫煙物品10のエアロゾル形成基材20内に挿入されるようにする。
図2に示す実施形態において、エアロゾル発生デバイス110の内部加熱要素120は、加熱器ブレードである。
【0113】
エアロゾル発生デバイス110は、内部加熱要素120を作動させる電源及び電子機器(図示しない)を含む。そのような作動は、手動で操作され、又はエアロゾル発生デバイス110の喫煙物品収容チャンバ内に挿入された喫煙物品10をユーザが吸い込むことに応えて自動的に起こる。エアロゾル発生デバイスには、複数の開口部が設けられ、空気が喫煙物品10へ流れることができ、
図2では空気流れの方向が矢印で示されている。
【0114】
図3は、上述して
図1に例示した実施形態による喫煙物品10と共に使用する内部加熱要素120を含むエアロゾル発生デバイス110の実施形態を例示している。エアロゾル発生デバイス110は、内部加熱要素120を作動させる電源及び電子機器(図示しない)を含む。そのような作動は、手動で操作され、又はエアロゾル発生デバイス110内に挿入された喫煙物品をユーザが吸い込むことに応えて自動的に起こることができる。
図3に示す実施形態において、内部加熱要素120は、ピン加熱器である。
【0115】
使用時に、ユーザは、エアロゾル発生デバイス110の開いた第1の端部130内に喫煙物品10を挿入し、内部加熱要素120が喫煙物品10のエアロゾル形成基材20内に挿入されるようにする。
【0116】
上述したように、ユーザが喫煙物品10をエアロゾル発生デバイス110内に挿入する時に喫煙物品10が受ける挿入力は、3つの部分に分けられる。第1に、喫煙物品10をエアロゾル発生デバイス110内に最初に挿入する時に、喫煙物品は、その外面とエアロゾル発生デバイスの内面の間の干渉に起因する摩擦力を受ける。第2に、喫煙物品10をエアロゾル発生デバイス110内に更に深く挿入する時に、喫煙物品10は、エアロゾル形成基材20内にエアロゾル発生デバイス110の内部加熱要素を挿入することに起因する貫通力を受ける。最後に、喫煙物品10をエアロゾル発生デバイス110内に更に深く挿入する時に、喫煙物品は、その遠位端80がエアロゾル発生デバイス110の開いた第1の端部の反対側にある閉じた第2の端部140に接触することに起因する粉砕力を受ける。
【0117】
喫煙物品10の支持要素40は、エアロゾル形成基材20内へのエアロゾル発生デバイス110の内部加熱要素120の挿入中に喫煙物品10が受ける貫通力に抵抗する。エアロゾル形成基材内へのエアロゾル発生デバイスの加熱要素の挿入中に、喫煙物品10の支持要素40は、こうして喫煙物品10内でエアロゾル形成基材が下流に移動することに抵抗する。
【0118】
内部加熱要素120が喫煙物品10のエアロゾル形成基材10内に挿入されて作動された状態で、喫煙物品10のエアロゾル形成基材20は、エアロゾル発生デバイス110の内部加熱要素120によって約摂氏375度まで加熱される。この温度で、喫煙物品10のエアロゾル形成基材20から揮発化合物が放出される。ユーザが喫煙物品10の唇側端部70を吸い込むと、エアロゾル形成基材20が放出する揮発性化合物は、喫煙物品10を通って下流に吸い込まれ、凝縮してエアロゾルを形成し、エアロゾルは、マウスピース50を通ってユーザの口腔に向けて吸い込まれる。
【0119】
エアロゾルが移送要素40を通って下流を通過する時に、エアロゾルからエアロゾル冷却要素へ熱が伝達することにより、エアロゾルの温度が低下する。エアロゾルがエアロゾル冷却要素に入る時に、その温度は約摂氏60度である。エアロゾル冷却要素内で冷却されることにより、エアロゾルがエアロゾル冷却要素を出る時のエアロゾルの温度は、約摂氏40度である。
【実施例】
【0120】
図1に例示する実施形態による喫煙物品を
図3に示す実施形態によるエアロゾル発生デバイス内に挿入するのに必要である挿入力を測定し、喫煙物品が受ける摩擦力、貫通力、及び粉砕力を評価するのに使用した。
【0121】
材料及び方法
材料:測定には、
図1に例示して表1に示す寸法を有する実施形態による10個の喫煙物品と、
図3に例示して
図3でA、B、C、D、E、及びFを付して表2に示す寸法を有する実施形態によるエアロゾル発生デバイスとを使用した。
【0122】
(表1)
【0123】
(表2)
【0124】
方法:特注クランプ機器を有するINSTRON 5565引張試験機械を使用して喫煙物品をエアロゾル発生デバイスにその開いた第1の端部を通して800mm/分の速度で挿入した。エアロゾル発生デバイスの開いた第1の端部からの挿入距離の関数として挿入力を測定して記録した。
【0125】
結果:
図4は、10個の喫煙物品の各々に関する挿入距離の関数として測定した挿入力を示すグラフである。
【0126】
図4に示すように、挿入距離5mmで喫煙物品がエアロゾル発生デバイスの内径の第1の収縮部に達し、挿入力は、喫煙物品の外面とシガレットエアロゾル発生デバイスの内面の間の摩擦のために増加し始める。第1の収縮部に起因する摩擦は、挿入距離が約18mmになるまで挿入力を支配する。この挿入距離で挿入力は、18mmの挿入距離にあるエアロゾル発生デバイスの内径の第2の収縮部に喫煙物品が達する前に僅かに減少し、挿入力は、喫煙物品の外面とシガレットエアロゾル発生デバイスの内面の間の摩擦のために増加し始める。
【0127】
挿入距離20mmで、エアロゾル発生デバイスのピン加熱器が喫煙物品を貫通し始め、エアロゾル発生デバイスのピン加熱器の挿入に対して喫煙物品のエアロゾル形成基材が抵抗することにより、挿入力は、更に増加する。ピン加熱器の挿入に対するエアロゾル形成基材の抵抗は、挿入距離が約31.5mmになるまで挿入力を支配する。
図4に示すように、この挿入距離で、喫煙物品の遠位端又は上流端がエアロゾル発生デバイスの閉じた第2の端部に接触することにより、挿入力は急激に増加する。次に、喫煙物品が変形し始め、喫煙物品の変形中に挿入力は僅かに減少し又は上昇し続ける。
【0128】
測定した各喫煙物品について、摩擦力は、20mmまでの挿入距離で測定した最大挿入力として評価された。測定した10個の喫煙物品に関する平均摩擦力を表3に示している。
【0129】
測定した各喫煙物品について、貫通力は、31.5mmまでの挿入距離で測定した最大挿入力として評価された。測定した10個の喫煙物品に関する平均貫通力を表3に示している。
【0130】
(表3)
【0131】
図5は、別の実施形態による喫煙物品200のエアロゾル形成基材20と支持要素30とを例示している。エアロゾル形成基材20は、喫煙物品200の最遠位端又は最上流端に位置する。
図5に例示する実施形態において、エアロゾル形成基材20は、長さが18ミリメートル、直径が7.2ミリメートルであり、ひだ付き均質化タバコ材料から構成されて包装紙によって囲まれたギャザー付きシートを含む。均質化タバコ材料のひだ付きシートは、エアロゾルフォーマとしてグリセリンを含む。
【0132】
支持要素30は、エアロゾル形成基材20のすぐ下流に位置し、かつ支持要素30の上流端とエアロゾル形成基材20の下流端の間の平面である第1の界面82に沿ってエアロゾル形成基材20に当接する。
図5に示す実施形態において、支持要素は、中空セルロースアセテート管であり、長さが8ミリメートルである。
図6に示すように、支持要素は、内径が3.3mm、外径が7.2mmである。
【0133】
支持要素30は、その下流端と喫煙物品200の上流端の間の平面である第2の界面84に沿って喫煙物品200の残りの部分に当接する。
【0134】
上述して
図1及び
図6に例示した実施形態による喫煙物品の支持要素は、セルロースアセテートから形成されるが、これは必須ではなく、他の実施形態による喫煙物品は、他の適切な材料又は材料の組合せから形成された支持要素を含む場合があることは認められるであろう。
【0135】
同様に、上述して
図1に例示した実施形態による喫煙物品は、ポリ乳酸のひだ付き及びギャザー付きシートを含むエアロゾル冷却要素を含む伝達要素を含むが、これは必須ではなく、他の実施形態による喫煙物品は、他の適切な伝達要素を含むことができ、又は伝達要素を含まない場合があることは認められるであろう。
【0136】
更に、上述して
図1に例示した実施形態による喫煙物品は、外側包装紙によって囲まれた4つの要素を有するが、これは必須ではなく、他の実施形態による喫煙物品では、要素を追加するか又は要素を少なくすることができることは認められるであろう。
【0137】
上述して
図1に例示した実施形態による喫煙物品の4つの要素は、従来のシガレット紙の外側包装紙で囲まれるが、これは必須ではなく、他の実施形態による喫煙物品の要素は、他の外側包装紙で囲むことができることも認められるであろう。
【0138】
上述して
図1及び
図5に例示した実施形態による喫煙物品の要素及び上述して
図3に示す実施形態によるエアロゾル発生デバイスの部品の寸法は、単なる例示であり、適切な代わりの寸法を選択することができることは更に認められるであろう。
【0139】
上述の例示的な実施形態は限定ではない。上述の実施形態に矛盾しない他の実施形態は当業者には明らかであろう。
【符号の説明】
【0140】
10 喫煙物品
20 エアロゾル形成基材
30 支持要素
40 移送区画
120 内部加熱要素
【手続補正書】
【提出日】2015年2月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル発生デバイス(110)において使用するための喫煙物品(10)であって、
喫煙物品(10)の最上流端(80)に位置するエアロゾル形成基材(20)と、
前記エアロゾル形成基材(20)のすぐ下流に位置する支持要素(30)と、
を含み、
前記エアロゾル形成基材(20)は、複数の実質的に平行な隆起又は波形を有する均質化タバコ材料のギャザー付きでひだ付きのシートを含み、該実質的に平行な隆起又は波形は、喫煙物品の縦軸線に沿って又はそれと平行に延び、それによって該タバコ材料は、喫煙物品の該縦軸線に対して喫煙物品を約7度よりも大きく曲げることなく、かつ喫煙物品の外側包装紙の裂け又は破れなしに、該エアロゾル形成基材(120)の直径の約40パーセントと約70パーセントの間の直径を有するエアロゾル発生デバイス(110)の加熱要素(120)によって貫通可能であるように構成され、前記支持要素(30)は、該エアロゾル形成基材(20)に当接し、該支持要素(30)は、該エアロゾル形成基材(20)内への該エアロゾル発生デバイス(110)の該加熱要素(120)の挿入中に該エアロゾル形成基材(20)の下流への移動に抵抗するように構成される、
ことを特徴とする喫煙物品(10)。
【請求項2】
前記支持要素(30)は、前記エアロゾル形成基材内への前記エアロゾル発生デバイスの前記加熱要素(120)の挿入中に少なくとも2.5Nの貫通力に抵抗するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の喫煙物品。
【請求項3】
前記支持要素(30)は、前記エアロゾル形成基材内への前記エアロゾル発生デバイスの前記加熱要素(120)の挿入中に少なくとも4Nの貫通力に抵抗するように構成されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の喫煙物品。
【請求項4】
前記支持要素(30)は、中空管状要素を含むことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の喫煙物品。
【請求項5】
前記中空管状要素の内径が、該中空管状要素の外径の約35パーセントと約55パーセントの間であることを特徴とする請求項4に記載の喫煙物品。
【請求項6】
前記支持要素(30)は、中空セルロースアセテート管を含むことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の喫煙物品。
【請求項7】
前記支持要素(30)は、約6分の期間にわたる少なくとも約150℃の温度への露出に対して耐性があることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の喫煙物品。
【請求項8】
前記支持要素の下流に位置するエアロゾル冷却要素(40)を更に含むことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の喫煙物品。
【請求項9】
前記エアロゾル冷却要素(40)は、前記支持要素(30)のすぐ下流に位置し、かつ該支持要素に当接することを特徴とする請求項8に記載の喫煙物品。
【請求項10】
前記エアロゾル冷却要素(40)は、生物分解性ポリマー材料のギャザー付きシートを含むことを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の喫煙物品。
【請求項11】
喫煙物品(10)の最下流端(70)に位置するフィルタ(50)を更に含むことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の喫煙物品。
【請求項12】
エアロゾル発生デバイスにおいて請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の喫煙物品を使用する方法であって、
前記喫煙物品(10)のエアロゾル形成基材(20)内にエアロゾル発生デバイス(110)の加熱要素(120)を挿入する段階であって、該加熱要素(120)が、該エアロゾル形成基材(20)の直径の約40パーセントと約70パーセントの間の直径を有する前記挿入する段階と、
前記喫煙物品の前記エアロゾル形成基材を加熱してエアロゾルを発生させるために前記エアロゾル発生デバイスの前記加熱要素の温度を上昇させる段階と、
前記エアロゾル発生デバイスの前記加熱要素を前記喫煙物品の前記エアロゾル形成基材から引き抜く段階と、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項13】
前記加熱要素の挿入後の前記喫煙物品の吸引抵抗が、80mmWGと140mmWGの間であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
加熱要素(120)を含むエアロゾル発生デバイス(110)と、
請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の喫煙物品であり、前記エアロゾル発生デバイスと共に使用するための喫煙物品(10)と、
を含むことを特徴とするエアロゾル発生システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
例えば、内部加熱要素を含むエアロゾル発生デバイス内にUS 2005/01722976 A1に開示された電気加熱式シガレットを挿入すれば、タバコプラグがフリーフローフィルタに向けて変位し、フリーフローフィルタとタバコプラグの間の空隙内に入ることになる。
WO2008/015441は、揮発された材料を送るデバイスを開示している。当該デバイスは、ヒートパイプなどの熱伝達デバイスを含んでいる。幾つかの実施例では、当該熱伝達デバイスは、煙草などの揮発性材料のソースを貫通し得る。
【国際調査報告】