(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-520332(P2015-520332A)
(43)【公表日】2015年7月16日
(54)【発明の名称】シリンダヘッド組立体
(51)【国際特許分類】
F02F 1/24 20060101AFI20150619BHJP
F02F 1/36 20060101ALI20150619BHJP
F01P 3/02 20060101ALI20150619BHJP
【FI】
F02F1/24 A
F02F1/24 H
F02F1/24 J
F02F1/36 Z
F01P3/02 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-518353(P2015-518353)
(86)(22)【出願日】2013年6月18日
(85)【翻訳文提出日】2015年2月18日
(86)【国際出願番号】MY2013000111
(87)【国際公開番号】WO2013191530
(87)【国際公開日】20131227
(31)【優先権主張番号】PI2012002751
(32)【優先日】2012年6月18日
(33)【優先権主張国】MY
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】514323431
【氏名又は名称】ペルサハーン オートモビール ナショナル エスディーエヌ ビーエイチディー
【氏名又は名称原語表記】PERUSAHAAN OTOMOBIL NASIONAL SDN BHD
(71)【出願人】
【識別番号】504189391
【氏名又は名称】リカルド ユーケー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】サハダン、モハド サフィアン
(72)【発明者】
【氏名】テイラー、ゴードン
【テーマコード(参考)】
3G024
【Fターム(参考)】
3G024AA04
3G024CA05
3G024DA01
3G024FA14
3G024GA01
3G024GA35
(57)【要約】
内燃機関のためのシリンダヘッド組立体であって、シリンダヘッドと、前記シリンダヘッドに装着可能なウォータージャケットと、シリンダヘッドを通り対応する燃焼室内に延びるように前記ウォータージャケット内に装着可能な燃料噴射器およびスパークプラグとを備え、前記スパークプラグおよび燃料噴射器が、第1または第2の軸に沿って装着可能であり、前記シリンダヘッドは、スパークプラグおよび噴射器を第1および第2の両方の軸に沿って受け入れるように成形された噴射器くぼみを有する、シリンダヘッド組立体。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
内燃機関のためのシリンダヘッド組立体であって、組立体が、
シリンダヘッドと、
前記シリンダヘッドに装着可能なウォータージャケットと、
前記シリンダヘッドを通り、対応する燃焼室内に延びるように前記ウォータージャケット内に装着可能な燃料噴射器およびスパークプラグとを備え、
前記スパークプラグおよび燃料噴射器が、第1または第2の軸に沿って装着可能であり、前記シリンダヘッドが、前記スパークプラグおよび噴射器を第1および第2の両方の軸に沿って受け入れるように成形された噴射器くぼみを有する、シリンダヘッド組立体。
【請求項2】
前記第1の軸が、前記機関の前記クランクシャフト軸に平行な長手方向軸であり、前記第2の軸が、前記機関の前記クランクシャフト軸に直交する横断方向軸である、請求項1に記載の組立体。
【請求項3】
前記ウォータージャケットが、前記第1の軸に沿って配置される前記スパークプラグおよび燃料噴射器を受け入れるくぼみを含む、請求項1または2に記載の組立体。
【請求項4】
前記ウォータージャケットが、前記第2の軸に沿って配置される前記スパークプラグおよび燃料噴射器を受け入れるくぼみを含む、請求項1または2に記載の組立体。
【請求項5】
前記シリンダヘッドが、前記燃焼室の入口および出口の弁に対応する2つの弁くぼみを含み、前記噴射器くぼみは、前記弁くぼみの中間に配置される、請求項1から3に記載の組立体。
【請求項6】
前記シリンダヘッドに装着可能なウォータージャケットと、
前記シリンダヘッドを通り対応する燃焼室内に延びるように前記ウォータージャケット内に装着可能な燃料噴射器およびスパークプラグとを備え、
前記スパークプラグおよび燃料噴射器が、第1または第2の軸に沿って装着可能であり、前記シリンダヘッドが、前記スパークプラグおよび噴射器を第1および第2の両方の軸に沿って受け入れるように成形された噴射器くぼみを有する、請求項1から5に記載のシリンダヘッド組立体用のシリンダヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内燃機関に関し、詳細には、燃料をそのような機関の燃焼室に直接噴射するためのスプレーガイド式直接噴射(SGDI)システムに関する。詳細には、本発明は、前記内燃機関(ICE)のシリンダヘッド組立体の配置に関する。
【背景技術】
【0002】
内燃機関用のスプレーガイド式直接噴射システムは、放出物を低減することおよび燃料効率を改善することの二重の利点を有する希薄成層燃焼をもたらす。SGDIシステムは、噴射器に近接近して装着されたスパークプラグを備えた中央に装着された直接噴射器を有することを特徴とする。
【0003】
この近接近性を達成するために、噴射器およびスパークプラグは、しばしば一緒にパッケージ化され、弁の中間にあるようにシリンダヘッドの上部に配置される。このパッケージ化の結果、スパークプラグおよび噴射器は、機関内のクランクシャフト軸の線に平行である長手方向平面、または機関内のクランクシャフト軸の線に直交する横断方向平面を画定するように位置合わせされる。
【0004】
パッケージが長手方向であるか横断方向であるかは、両方が有する利点で考えられる用途に応じて決まる。クランクシャフト軸の線に対して横断方向のパッケージを有することは、スパークプラグ、燃料噴射器の組み立ておよび工具アクセスが簡単、単純であるという事実により、低〜中程度の動力出力を伴う大量生産される機関により適している。
【0005】
長手方向の配置は、より容易に冷却され、そのため、結果的により高温の機関温度を生成する、より特化された、高性能車両を実現するのにより適している。したがって、隣接するシリンダのスパークプラグ/噴射器パッケージ間のアクセス性は乏しいが、長手方向配置は、高性能が必要とされ、より効率的な冷却が重要になる車両に使用される傾向がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
消費者が、高性能、低放出物の車を求め得る一方で、全く新しい機関に対する割増金を支払う用意がどれだけあるかは限られているため、カスタマイズ化のコストに関して難題が生まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
第1の態様では、本発明は、内燃機関用のシリンダヘッド組立体であって、シリンダヘッドと、前記シリンダヘッドに装着可能なウォータージャケットと、シリンダヘッドを通り対応する燃焼室内に延びるように前記ウォータージャケット内に装着可能な燃料噴射器およびスパークプラグとを備え、前記スパークプラグおよび燃料噴射器が、第1または第2の軸に沿って装着可能であり、前記シリンダヘッドは、スパークプラグおよび噴射器を第1および第2の軸に沿って受け入れるように成形された噴射器くぼみを有する、シリンダヘッド組立体を提供する。
【0008】
それにしたがって、スパークプラグ/噴射器パッケージを、第1および第2の軸に沿って、たとえば長手方向および横断方向の両方の配置に沿って位置合わせして受け入れることができるシリンダヘッドを提供することにより、製造コストは、両方の用途に共通のシリンダヘッドの主要鋳造部を使用することによって低減される。したがって、カスタマイズ化のコストが、低減され得ることになる。1つの実施形態に関しては、冷却ウォータージャケットのみがカスタマイズされた構成要素でよいということになる。
【0009】
別の実施形態では、ウォータージャケットのカスタマイズ化は、冷却流体をより効率的に分散させるためにより大きいチャネルおよび空隙を有する長手方向のパッケージ配置用のウォータージャケットを含むことができ、これは、さらに、高性能の車のより高い発熱を収容することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の可能な配置を示す添付の図に関して本発明をさらに説明することが好適であろう。本発明の他の配置が可能であり、その結果、添付の図の特異性は、本発明の先行する説明の一般論に代わるものとして理解されるものではない。
【0011】
【
図1】本発明の1つの実施形態によるシリンダヘッドの等角図である。
【
図2A】本発明の1つの実施形態によるシリンダヘッド組立体の分解等角図である。
【
図2B】本発明の別の実施形態によるシリンダヘッド組立体の分解等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1は、本発明の1つの実施形態によるシリンダヘッド鋳造部5を示す。シリンダヘッド5は、燃焼室(図示せず)内の作動のための弁(図示せず)の配置のためのくぼみ20、25を含む。シリンダヘッド5は、SGDIシステムで使用されるように製造されており、そのため、燃料噴射器およびスパークプラグ(図示せず)のパッケージを受け入れるための噴射器くぼみ8を含む。本発明によるシリンダヘッド5によってもたらされる利点は、機関内のクランクシャフト軸に平行な長手方向軸10に沿ってなどの第1の軸に沿って位置合わせされたスパークプラグ/噴射器パッケージ、または機関内のクランクシャフト軸に横断方向の軸15などの第2の軸に沿って位置合わせされたスパークプラグ/噴射器パッケージを受け入れる能力である。
【0013】
それにしたがって、シリンダヘッド5は、横断方向噴射器パッケージに適した主流用途、または長手方向パッケージに適したカスタマイズ化用途に適するように配置される。
【0014】
図2Aは、本発明の1つの実施形態によるシリンダヘッド組立体の横断方向配置を示す。ここでは、専用のウォータージャケット30は、軸80に沿って横断方向に位置合わせするように配置されたスパークプラグ/噴射器パッケージ35を受け入れるためのくぼみ70、75を含む。シリンダヘッド組立体40は、横断方向構成で示され、このときウォータージャケットは、内部コアになるため見ることはできない。この構成では、噴射器65は、噴射器くぼみ55の横断方向部分50内に挿入され、そのため横断方向軸80に沿って位置合わせされる。スパークプラグ60は、明確にするために省略されている。この特定の配置は、部品および工具のアクセス性が大量生産の効率性を達成する上で優先となる、主流用途に対応する。
【0015】
図2Bは、配置の代替策を示しており、ここでは、専用のウォータージャケット85は、スパークプラグ/噴射器パッケージ105を長手方向軸90に沿って受け入れるように配置される。ウォータージャケット85は、スパークプラグ60および噴射器65に対応するくぼみ95、100を含む。
図2Bは、シリンダヘッド組立体110をさらに示し、ここでは、ウォータージャケット85は省かれ、スパークプラグ60および噴射器65は、軸90に沿って位置合わせされる。
【0016】
図2Bの長手方向配置は、ウォータージャケット85が、くぼみ95、100の両側に、組み立てられたときにスパークプラグおよび噴射器を通るより大きい流れをもたらす拡大された部分97、98を有することを可能にする。この配置は、ウォータージャケット内のより効率的な冷却を可能にする。これは、カスタマイズされたシリンダヘッド組立体110が、高温で作動し、そのためにより大きい動力出力をもたらすことを可能にするということになる。
【0017】
したがって、本発明によるシリンダヘッドは、主流生産と共にカスタマイズ化も可能にし、それによって製造コストの低減および在庫の低減を導く。
【国際調査報告】