【実施例】
【0212】
(実施例1)
E.フェシウム(E.faecium)株
クローナルコンプレックス17(CC17)に関連する2つの株、TX0016(DO)および株E155(Freiburg)を、表面炭水化物を分析するために選択した。心内膜炎患者からもともとは単離されたTX0016株は、多形核白血球[PMN])媒介性死滅に対して耐性である。
【0213】
(実施例2)
発酵
500mL種培養物を、通気させることなく、2%デキストロースを含むColumbiaブロス中、37℃にて一晩成長させた。体積全体を、8L撹拌タンク反応器内の同じ培地7.5Lに、pH制御下で加え、6時間または24時間成長させた。熱処理(60℃で1時間)によって死滅させた後に、細胞を遠心分離によって採取し、トリス/スクロース緩衝液150mlに再懸濁させ、1mg/mlリゾチームおよび10U/mlムタノリシン(mutanolysin)で一晩処理した。遠心分離(10,000rpm、20分)の後に、上清を100μg/ml RNアーゼおよび10U/ml DNアーゼで8時間にわたって、次いで、プロナーゼ(50μg/ml)で一晩処理した。エタノールを25%まで加え、沈殿物を遠心分離の後に廃棄した。上清を75%エタノールまで調節し、結果として生じた沈殿物を保持した。75%エタノールで2回洗浄した後に、ペレット状物を窒素で乾燥させ、30mMトリスpH7.5および0.05%アジ化Na20mlに再懸濁させた。こうして、粗製の炭水化物2〜3gを、湿潤細胞50〜100gから得た。
【0214】
(実施例3)
抗原精製
粗製の多糖を、50mMトリスpH7.5/100mM NaClで平衡化させておいたサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)Sephacryl S−400カラム(直列の16/60および26/60カラム)に流速0.5ml/分で負荷した。画分を、215nM、254nM、および280nMでのUV吸収によって、Stains−All検出試薬を用いる天然PAGEゲル電気泳動によって、かつ炭水化物生化学アッセイ(アントロン、デオキシ−糖O−アセチル)でモニターした。TX0016(DO)株から抽出された多糖では、回収された画分を、アントロン活性を伴う主要なピークに対応する5つの貯留物にまとめた。最初の4つのSEC貯留物は、Stains−All染色により、高分子量物質を含有し;5番目は含有せず、さらには調査しなかった。個々のSEC貯留物を、25mMトリス/50mM NaClで平衡化させておいたアニオン交換カラムクロマトグラフィー(AEC)カラム(直列の2×HiTrap Q HP)に適用し、炭水化物を1M NaCl勾配で溶離した。画分を上記のとおりにスクリーニングし、対象のピーク活性に対応する試料を貯留し、30KDa MWCOスピンフィルターで濃縮し、水に対して透析し、生化学分析前に凍結乾燥させた。
【0215】
(実施例4)
抗原構造分析
炭水化物試料の構造決定は、
1H−NMRおよび2D−NMR分析(DQCOSY、TOCSY、NOESY/ROESYおよび
1H/
13C HSQC)を伴った。単糖組成を、酢酸アルジトール誘導体のGC−MSによって決定した。試料をCiucanuおよびKerek手順(Carbohydr Res.1984;131:209〜217)によってメチル化した。部分メチル化誘導体を、対応する酢酸アルジトールに変換し、高オリフィス電圧ESI質量分析法に連結したガスクロマトグラフィー(GC)によって分析した。
【0216】
(実施例5)
分子量の決定
精製多糖の重量平均分子量(Mw)を、オンライン示差屈折率(dRI)、紫外線(UV)、および多角度光散乱(MALLS)の三重検出システムに連結しているサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)によって決定した。サイズ排除クロマトグラフィーでは、多糖のサイズに基づく分離を、TSK−ゲルGMPWxl混合床分析カラムで、水性PBS緩衝液(pH6.8)を移動相として使用する0.8mL/分の流速での定組成溶離で行った。検出器については、OptiLab rex dRI、TREOS三角度MALLS検出器(両方ともWyatt Technology製)およびVarian単波長UV検出器を使用した。0.133mL/gの一般的なdn/dc値をすべての多糖試料について、SEC−UV−RI−MALLSによってMwを決定するために使用した。データの取得および分析を、Wyatt Technology ASTRAソフトウェア(v. 5.3.4.20)を使用して行った。
【0217】
(実施例6)
E.フェシウム(E.faecium)Pf1多糖の構造分析
この多糖は、SECによりボイド容量付近の単一ピークとして溶離し、結合することなくAECを通過した。これは、バシラス属に関連したレバン様ポリマーとして同定され、例えば、熱、寒冷、凍結温度、飢餓など)などの環境ストレスに対する忍容性を促進し得る。
【0218】
試料の単糖分析(酢酸アルジトールのGC)は、グルコースおよびマンノースが等量で存在することを示した。
1H−NMRスペクトルは、アノマーシグナルを含有しなかったが、3.5ppmと4ppmとの間に多数のシグナルが存在し、タンパク質または他の不純物の証拠はなかった。これらのデータによって、このポリマーが、還元すると、ManおよびGlcをもたらすフルクトースから構成されていることが示されている。2D NMRデータ(表1、
図1)の分析によって、ポリマーが大部分、−6−β−D−Fruf−2−(レバン)繰り返し単位を有する規則的な構造を有することが示された。結合の種類は、スペクトルを、様々なフルクトースポリマーについて公開されているデータと比較することによって決定した。スペクトルは、鎖の末端または異なる置換種類かもしれない未定義の起源のフルクトースのマイナーシグナルを含有した。
【0219】
【表2】
【0220】
(実施例7)
E.フェシウム(E.faecium)Pf2多糖の構造分析
この多糖を、第2のSEC貯留物からアニオン交換クロマトグラフィーによって精製した。アントロンのポジティブピークは、AECカラムから0.22M NaClで溶離した。この試料を濃縮し、NMR分析(
図2、3)の前に、Sephadex G−15で脱塩した。PSの酸性加水分解によって調製した酢酸アルジトールのGC分析によって、フコースおよびグルコースが3:2の量で存在することが示された。PSの2D NMRスペクトルのセット(DQCOSY、TOCSY、NOESY/ROESY、および
1H/
13C HSQC)を記録し、割り当てた(表2、
図3)。スペクトルは、6種の単糖のスピン系を含有した。ピラノース形態のβ−ガラクツロン酸に典型的なTOCSYシグナルパターンおよびビシナルH−H結合定数を有する3種のフコース、2種のグルコース、および1種の単糖が同定された。ウロン酸の同定は決定的ではない。それというのも、光学的に純粋な2−ブタノールを用いたアセチル化グリコシド/エステルのGC−MSによってその絶対配置を決定しようとしても、ガラクツロン酸の誘導体が見出されていなかったためである。この単糖の
13C NMRデータは、β−ガラクツロン酸の期待値と一致しなかった。また、β−Galに典型的であるH−1とH−5との間のNOE相関は観察されなかった。この状況は、β−GalおよびエクアトリアルなH−5と同じく環配置を有する
4C
1配座でα−L−アルトルロン酸が存在し、結果として、H−1とH−5との間にNOEが存在しないことを指し示した。
【0221】
PSにおける単糖間の接続を、NOE相関(A1:B1,2;B1:E3;C1:B3;D1:F4;F1:C3)および
13C化学シフトに基づき同定した。置換効果の分析によって、グルコースがD−配置を有すると推測すると、フコースはL−配置を有するはずであることが示された。
【0222】
ウロン酸の暫定的な同定をさらに調査するために、PSの部分加水分解を行った(0.5M TFA、90℃、2時間)。これによって、酸性の二糖(OS1)を得、これをアニオン交換クロマトグラフィーおよびSephadex G−15でのゲルクロマトグラフィーによって単離した。これは、明瞭で完全に説明可能なNMRスペクトルを生成した(
図4、表3)。NMRスペクトルの割り当てによって、ウロン酸がα−altro−配置を有することが確認された。
【0223】
L−フコースおよびD−グルコースの絶対配置を、2−ブタノールの光学的に純粋な異性体を用いて調製したアセチル化2−ブチルグリコシドのGC分析によって決定した。アルトルロン酸の絶対配置を同定するために、OS1を1M HCl/MeOH(90℃、2時間)で処理して、メチルエステルを得、NaBH
4を用いて水中で還元し(2時間、30℃)、過剰のNaBH
4を4MのHClで分解し、ホウ酸をメタノールと共に2回蒸発させ、残渣を(R)−2−BuOH−AcCl(10:1)で90℃にて3時間にわたって処理し、乾燥させ、アセチル化させた。生成物のGC分析によって、これが、D−アルトロースおよび(S)−2−BuOHから調製された標準と同一であり、かつ(R)−2−BuOHで得られた誘導体とは異なり、したがってアルトルロン酸のL−配置を示すことが示された(
図5)。
【0224】
メチル化分析(Ciucanu−Kerek手順、部分的にメチル化した酢酸アルジトールのGC)によって、NMRデータと一致して、3−、4−、および2,3−置換のフコース、末端および4−置換のグルコースの存在が示された。
【0225】
多糖の高オリフィス電圧ESI質量スペクトルによって、その構造が、H
2Oが1個少ない繰り返し単位(計算された正確な質量938.3amu)に対応する937.7amu(ネガティブモード)または939.7amu(ポジティブモード)に顕著なピークを含むことが確認されたが、これらのスペクトルから、有意な構造情報を演繹することはできなかった。他のピークは、ヘキソース(162)または6−デオキシヘキソース(146)残基の付加または欠失に対応した。
【0226】
【表3】
【0227】
【化13】
【0228】
(実施例8)
E.フェシウム(E.faecium)Pf3多糖の構造分析
この多糖を、AECカラムから0.58M NaClで溶離した第1および第2のSEC貯留物から同定した。これは、非常に弱いアントロン活性しか示さなかった。先行する
1H−NMR調査の後に、これらの試料を合わせ、Sephadex G15で脱塩し、テイコ酸化合物が存在することにより、PF3と呼んだ。PF3(DQCOSY、TOCSY、ROESY、
1H/
31P HMQCおよび
1H/
13C HSQC)の2D NMRスペクトルのセットを記録し、割り当てた(表3)。スペクトルは、3種の単糖、すべてのα−Glcp、およびリン酸化グリセロールのスピン系を含んでいた。単糖および二糖置換を伴うか、または伴わないグリセロールホスファート主鎖を表す4つの別個の構造単位の構造を以下に示す:
【0229】
【化14】
【0230】
脂質シグナルが存在したが(1ppm H周囲のこぶ)、これは、この炭水化物が、細胞膜に付着したリポテイコ酸であることを示唆している。この脂質をさらには分析しなかった。非グリコシル化構造が目立ち(Gro1)、グリコシル化したもの(Gro2+Gro3)とほぼ等しい割合で存在する。単糖および二糖修飾単位は、等しい割合で存在した(Gro2=Gro3)。単糖間の接続を、NOE相関(A1:Gro3−2;B1:Gro2−2;C1:A1,2)および
13C化学シフトに基づき同定した。
1H−
31P HMQCによって、グリセロールH−1とH−3との間の相関が
31Pで0.4ppmにて示された(
図6)。3−Gro−1P−単位は、ポリマー末端に存在し得る。高分子量SEC画分におけるこのリポテイコ酸の存在は、そのミセル様性質(micellularnature)を反映している。PAGE分析によって、Pf3は、SDS界面活性剤が存在する状態で、低分子量化合物として移動することが確認された。構造は同一であるが、脂質尾部を有さない化合物も、AECによって、SEC貯留物3および4から精製した。
【0231】
【表4】
【0232】
【化15】
【0233】
(実施例9)
E.フェシウム(E.faecium)Pf4多糖の構造分析
Pf4炭水化物を、AECから1.2M NaClで溶離したSEC貯留物3および4から回収した。試料は不均質で、ヘテロ七量体繰り返し構造を有する主なヘテログリカンを少量のラムナンおよびペプチド夾雑物と共に含有した。不均質性は、2個の非化学量論的グルコース残基のNMR分析による存在によって明白であった。少量のポリマーは、3個のRha繰り返し単位から明らかに作製されている。さらにアニオン交換(保持)およびSephadex G50(ボイド容量で溶離)によってそれらを精製することは不可能であったので、これらの少量の夾雑物は、主な多糖に共有結合し得る。単糖組成分析によって、約1:3:3の比のRha、Glc、およびGalが同定された。試料(
図7)および得られた断片(以下)のNMR分析によって、次の構造が導かれ、側鎖Glcは、残基HおよびDに結合していた:
【0234】
【化16】
【0235】
H’およびD’は一置換されている。Glc AおよびBは約50%である。Legは、すべてアキシアル位の環プロトン(大きな結合定数、約10Hz)およびH/C7−9のNMRシフトを有するレジオナミン酸(5,7−ジアセトアミド−3,5,7,9−テトラデオキシ−D−グリセロ−D−ガラクト−ノヌロソン酸)である。0.5M TFA(90℃、1.5時間)での部分的な酸性加水分解によって、オリゴ糖の混合物と、PF4のすべて未同定の成分を含有するより高い分子質量ピークとが生じた。少量のラムナンは回収されず、おそらく完全に脱重合された。オリゴ糖をアニオン交換クロマトグラフィーによって分離して、中性の混合物OS1および酸性の二糖OS2を得た:
【0236】
【化17】
【0237】
OS1は、Glc AおよびGal Gでの部分的な置換によって不均質であった(Gal Gは、加水分解によって部分的に喪失された)。OS1のNMRスペクトルは全般的に、予想と一致し、詳細な割り当ては、存在する変異体が多すぎるので行わなかった。MS(負イオン)によって、Hex2HexNAc1(m/z544.6)、Hex3HexNAc1(m/z706.7)、およびHex4HexNAc1(m/z868.8)が示された。Pf4 OS2についてのNMRデータを表4に示す。ネガティブモードES MS m/z495.4(計算分子質量496.19)。Glc、Gal、GalNの配置を決定し、すべてDであることを見出した。内部イノシトールを用いる酢酸アルジトールのGC分析によって、この主なPf4多糖は、夾雑物に対して試料質量の約80%を占めていることが示される。
【0238】
【表5】
【0239】
【化18】
【0240】
Pf2抗原と比較したPf4の相対純度を評価するために、2D−HSQCメチル基NMRスペクトルを比較した。これらのスペクトルの間で重複は検出されなかったので、本発明者らは、この試料が、抗原相互汚染(
図8)を比較的含まないと結論付ける。
【0241】
(実施例10)
株E155(Freiburg)から同定された類似の多糖(Pf11〜Pf14)
TX0016(DO)株について上記したのと同じ精製スキームを使用して、E155(Freiburg)として知られている第2のE.フェシウム(E.faecium)臨床株から多糖を単離した。Pf1、Pf3、およびPf4と同一のNMRスペクトルを有する多糖が同定され、それぞれPf11、Pf13、およびPf14と名付けた(
図9)。しかしながら、Pf2に類似した多糖は、使用した培養および単離条件下では存在しなかった。代わりに、Pf2に類似したSECおよびAEC特性を有するが、Pf4にマッチするNMRスペクトルを有するPf12と名付けた炭水化物が単離された。Pf12は、SECからPf14よりも早く溶離したためであった。
【0242】
TX0016およびE155(Freiburg)株から精製したPf1〜Pf4収量のまとめを表5に示す。構造的に同等の多糖Pf4(TX0016)およびPf12/Pf14(E155(Freiburg))は、Pf1/ Pf11(レバン)、Pf2およびPf3/Pf13(LTA)抗原よりも高い収量で回収された。
【0243】
【表6】
【0244】
(実施例11)
抗原CRM
197コンジュゲートの調製
シアニル化手順および1−シアノ−4−ジメチルアミノ−ピリジニウムテトラフルオロボラート(CDAP)試薬を使用して、Pf1、Pf2、およびPf4のCRM
197担体タンパク質コンジュゲートを調製した。CDAPは、シアナート基を炭水化物ヒドロキシル基に導入し、これは、タンパク質担体のアミノ基と共に共有結合を形成し得る。PS抗原(水1ml中の5mg)をCDAP(アセトニトリル中100mg/ml 50μl)と室温にて合わせ、30秒間にわたって混合した。0.2M TEA50μlを加え、反応物を穏やかに2分間にわたって混合した。等体積のCRM
197(HEPES緩衝液中5mg/ml)を導入し、混合物を室温にて16時間撹拌した。反応混合物を100kDa MWCOスピン透析管に移し、0.9%NaCl中で3回洗浄した。最後の2ml体積をSECカラムに適用して、遊離担体タンパク質を除去し、未コンジュゲートの遊離多糖の分集団に対して、コンジュゲートされた多糖を濃縮した。遊離多糖よりも先に溶離する、コンジュゲートに対応する画分を貯留し、その炭水化物およびペプチド含有量を定量化した。
【0245】
(実施例12)
抗血清の調製
ウサギに、1×10
8熱死滅細菌およびISCOMATRIX(商標)アジュバント(CSL)100μgを0、4、および6週目に皮下注射することによって、TX0016(DO)株に対して生じるポリクローナルな全細胞抗血清を調製した。細胞は、65℃で45分間にわたって加熱することによって死滅させた。8週目にウサギから採血したが、3匹の動物すべてが、全細胞ELISAアッセイにおいて強い応答を示した(データは図示せず)(精製抗原に対するELISA力価については
図12を参照されたい)。
【0246】
精製炭水化物に対して特異的な抗血清を生じさせるために、ウサギ3〜4匹からなる群に、コンジュゲートさせた多糖25μgおよびISCOMATRIX(商標)100μgを0、6、および8週目に筋肉内注射した。10週目にウサギから採血し、精製抗原に対するELISA力価を決定した(
図12を参照されたい)。未コンジュゲートのPf3 LTA抗原についてのワクチン接種スケジュールは、100μgをISCOMATRIX100μgと共に0週目および1週目に皮下注射し、続いて、10μg(アジュバントなし)を2〜4週目に週1回で3回静脈注射することを含んだ。5週目にウサギから採血し、精製抗原に対するELISA力価を決定した。Pf1、Pf2、およびPf4 ELISAでは、5μg/ml抗原を、pH10.0炭酸水素塩コーティング緩衝液中で、高結合マイクロタイタープレートに適用し、0日目およびワクチン接種後の検査採血時点で試料採取した動物由来の連続希釈した血清で調査した。Pf3 LTA血清力価を測定するELISAのために、1μg/ml抗原を、マイクロプレートコーティング用の1μg/mlメチル化ヒト血清アルブミンと合わせて、結合を改善した。KPL製のHRP検出キットを使用して、ELISAを展開した。
【0247】
Pf1およびPf2コンジュゲートに対して生じた抗血清では、4匹のウサギすべてが応答し、最大半量結合活性は、1:500〜1:1000の範囲の血清希釈で観察された。CRM
197−Pf4抗血清では、ワクチン接種された3匹のウサギすべてが応答し、最大半量結合活性は、1:3000〜1:10,000の範囲の血清希釈で観察された。Pf3 LTA抗血清の活性は、炭水化物コンジュゲートに対して誘発された抗血清よりも著しく低く、4匹のウサギすべてが、最大半量血清力価を1:100〜1:500の希釈範囲で示した。比較すると、マッチさせた免疫前血清の最大の非特異的ELISA結合活性は無視できるものであり、1:100超の希釈で、免疫血清の活性の5%未満であった。
【0248】
(実施例13)
フローサイトメトリー
ウサギ抗血清およびマッチさせた採血前(pre−bleed)対照血清を、フローサイトメトリー検出のための一次抗体として使用した。一晩細菌培養物を1×PBS中で洗浄し、加熱(45分、65℃)によって死滅させた。次いで、細胞を2%BSA/PBSで、室温にて1時間にわたってブロックした。PBS中で洗浄した後に、細胞を、一次ウサギ抗体を含むPBS中の2%BSAに再懸濁させ、室温にて1時間インキュベートした。洗浄した後に、フィコエリトリンコンジュゲートさせたロバ抗ウサギIgG(Jackson Immunoresearch、PA)での二次標識を続けた。細菌細胞を1%パラホルムアルデヒドで固定し、Accuri C6フローサイトメーター(BD Bioscience、CA)で分析した。PEチャネルの平均蛍光強度(MFI)を各試料で決定した(20,000イベントをカウント)。
【0249】
Pf1〜Pf4抗血清で調査したE.フェシウム(E.faecium)株TX0016およびE155(Freiburg)のフローサイトメトリー分析を
図10に示す。特異的な血清によって検出された抗原の表面染色を、マッチさせた免疫前血清対照と比較する(コンジュゲートに対して生じた血清では1:500希釈;Pf3 LTA血清では1:400希釈)。インビボ成長条件下では、抗原を精製した株であるTX0016の表面上で、Pf1多糖は有意なレベルで発現されなかった。E155(Freiburg)株表面で検出された低レベルのPf1活性は、マッチさせた免疫前対照で検出されたものとは有意に異ならなかった。高レベルのPf2抗原がTX0016(DO)上で検出されたが、株E155(Freiburg)上では検出されなかった。Pf3およびPf4(それぞれPf13およびPf12/14)に等しい実質的なレベルの多糖が、株E155(Freiburg)上で検出された。
【0250】
Pf1〜Pf4抗血清で調査した追加のE.フェシウム(E.faecium)株のフローサイトメトリー分析を以下の表5に示す。さらに、
図13は、E.フェシウム(E.faecium)1,231,502上で発現されたPf1〜Pf4多糖のフローサイトメトリー分析を示している。
【0251】
【表7】
【0252】
【表8】
【0253】
(実施例14)
HL−60オプソニン作用アッセイ
Pf1〜Pf4抗原をそこから精製した同じ発酵から、E.フェシウム(E.faecium)TX0016(DO)およびE155(Freiburg)の凍結前細菌ストックを調製した。細胞をペレット化し、1ml当たり1OD
600単位の濃度まで、DPBS20%グリセロール中に懸濁させ、凍結させた。解凍した細胞を1×10
5CFU/mlまで、OPA緩衝液(ハンクス平衡塩溶液、0.1%ゼラチン、1mM MgCl
2、2.5mM CaCl
2)中で希釈し、10μl(10
3CFU)を、連続希釈した血清10μlで、4℃にて1時間にわたって、U底組織培養マイクロプレート内でオプソニン化した。その後、補体10μl(Baby Rabbit Serum、Pel−Freez)およびHL−60細胞20μl(0.5×10
7/ml)を加え、混合物を300rpm、37℃にて1時間にわたって、5%CO
2インキュベーター中で振盪した。各反応物50μlのうちの10μlを、水200μlを含有する予め湿らせておいたMillipore MultiScreenHTS HVフィルタープレートの対応するウェルに移した。液体を減圧濾過した後に、Columbiaブロス(2%グルコースを含む)150μlを適用し、濾過し、プレートを37℃にて一晩インキュベートした。翌日、クマシー染料で染色した後に、ImmunoSpot(登録商標)分析器およびImmunoCaptureソフトウェアを使用して、コロニーを数えた。あらゆる検出可能なOPA活性の特異性を確立するために、オプソニン作用ステップの前に、免疫血清を20μg/ml精製抗原と共にプレインキュベートした。OPAアッセイは、観察されるいずれの死滅も、これらの成分に依存していることを実証するために、好中球様HL60または補体を伴わない対照反応を含む。
【0254】
熱死滅TX0016(DO)に対して生じた抗血清は、OPAアッセイにおいて殺菌活性を示し得なかった。対照的に、抗原特異的オプソニン活性が、Pf2、Pf3およびPf4抗血清について検出された(
図11)。Pf2特異的抗血清は、TX0016(DO)株に対しては活性を示したが、使用した発酵条件下でPf2多糖を産生しないE155(Freiburg)株に対しては示さなかった。Pf3およびPf4抗血清は、E155(Freiburg)株に対しては活性を示したが、これらの抗原が細菌表面上に存在するにも関わらず、TX0016に対しては示さなかった。Pf1抗血清は、検査したOPA条件下で、これらの株を死滅させることはできなかった。抗原特異的オプソニン活性は、追加のE.フェシウム(E.faecium)株に対するPf2、Pf3、およびPf4抗血清についてのオプソニン作用アッセイによっても検出された。以下の表6を参照されたい。表6では、観察されたOPA活性は、フローサイトメトリーによって決定された相対発現レベルに重ねた網掛けのセル(表5においてと同じ)によって表されている。
【0255】
さらに、
図14は、E.フェシウム(E.faecium)Pf2およびPf4抗原によって誘導される抗血清のオプソニン作用活性を示している。より具体的には、
図14は、株1,231,502(‘502)に対する、E.フェシウム(E.faecium)多糖−コンジュゲートであるPf2−CRM
197およびPf4−CRM
197コンジュゲートの活性を示している。
図14のパネルAは、株‘502に対するPf2血清のOPA活性が20μg/ml Pf2によって逆転されることを示している。
図14のパネルBおよびパネルCは、株‘502に対するPf4血清のOPA活性が20μg/ml Pf4によって逆転されることを示している。パネルBは、凡例の最後のボックスに誤植を含み、これは、「Pf4後+Pf2」ではなく「Pf4後+Pf4」と示されているべきである。
図14のパネルCは
図14のパネルBと同一であるが、訂正された凡例を含む。
図14のパネルA、パネルB、およびパネルC中の「HI C’」は、熱不活化補体を指す。
【0256】
【表9】
【0257】
(実施例15)
本明細書に記載の糖に結合する抗体の調製
本実施例では、多糖Pf1、Pf2、Pf3、Pf4などの本明細書に記載の糖、ならびに/またはそのイムノコンジュゲートおよび/もしくはその免疫原性組成物に特異的に結合し得るモノクローナル抗体の調製物を説明する。
【0258】
モノクローナル抗体を生産するための技法は当技術分野で知られている。利用することができる免疫原には、本明細書に記載の精製糖、本明細書に記載の糖を含有するイムノコンジュゲート、および本明細書に記載の糖を細胞表面上に発現する細胞が含まれる。当業者であれば、過度に実験することなく、免疫原を選択することができる。
【0259】
Balb/cなどのマウスを、完全フロイントアジュバント中で乳化されていて、1〜100マイクログラムの量で皮下または腹腔内注射される免疫原で免疫化する。別法では、免疫原をMPL−TDMアジュバント(Ribi Immunochemical Research、Hamilton、Mont.)中で乳化し、動物の後足肉趾に注射する。次いで、免疫化マウスを10〜12日後に、選択されたアジュバント中で乳化させた追加の免疫原で追加免疫する。その後、数週間にわたって、マウスを、追加の免疫化注射で追加免疫することもできる。抗糖抗体を検出するためのELISAアッセイにおいて検査するために、眼窩後方採血によってマウスから血清試料を定期的に得ることができる。
【0260】
適切な抗体力価が検出された後に、抗体について「陽性」の動物に、免疫原の最後の静脈内注射を注射することができる。3〜4日後に、マウスをと殺し、脾臓細胞を採取する。次いで、脾臓細胞を、ATCC、No.CRL 1597から入手可能なP3X63AgU.1などの選択されたマウス骨髄腫細胞系に融合させる(35%ポリエチレングリコールを使用)。この融合によって、ハイブリドーマ細胞が生じ、次いで、これを、非融合細胞、骨髄腫ハイブリッド、および脾臓細胞ハイブリッドの増殖を阻害するためにHAT(ヒポキサンチン、アミノプテリン、およびチミジン)培地を含有する96ウェル組織培養プレートに播種することができる。
【0261】
ハイブリドーマ細胞を、糖に対する反応性についてELISAにおいてスクリーニングする。糖に対する所望のモノクローナル抗体を分泌する「陽性」ハイブリドーマ細胞の決定は、当技術分野における技能の範囲内である。
【0262】
陽性ハイブリドーマ細胞を同系Balb/cマウスに腹腔内注射して、抗糖モノクローナル抗体を含有する腹水を生じさせることができる。別法では、ハイブリドーマ細胞を、組織培養フラスコまたはローラーボトル中で成長させることができる。腹水中に生じたモノクローナル抗体の精製は、硫酸アンモニウム沈殿、続いて、ゲル排除クロマトグラフィーを使用して達成することができる。別法では、抗体とタンパク質Aまたはタンパク質Gとの結合に基づくアフィニティークロマトグラフィーを利用することができる。
【0263】
本発明の態様
次の条項において、本発明の追加の実施形態を記載する:
C1. レジオナミン酸部分、N−アセチルガラクトサミン部分、ガラクトース部分、およびグルコース部分を含む単離多糖。
C2. 前記レジオナミン酸部分が前記グルコース部分に結合している、条項C1の多糖。
C3. 前記レジオナミン酸部分が前記ガラクトース部分に結合している、条項C1の多糖。
C4. 前記レジオナミン酸部分が前記N−アセチルガラクトサミン部分に結合している、条項C1の多糖。
C5. 前記レジオナミン酸部分、N−アセチルガラクトサミン部分、ガラクトース部分、およびグルコース部分が1:1:2:3のモル比で存在する、条項C1の多糖。
C6.
【0264】
【化19】
[式中、Legはレジオナミン酸部分であり、Galはガラクトース部分であり、Glcはグルコース部分であり、GalNAcはN−アセチルガラクトサミン部分であり、nは1〜1000の整数である]によって表される構造の繰り返し単位を含む、条項C1の多糖。
C7. nが約40から約60の間である、条項C6の多糖。
C8. 前記多糖の分子量が約60kDaから約100kDaの間である、条項C1の多糖。
C9.
図7に示されているとおりのNMRスペクトルを有する、条項C1の多糖。
C10. 分枝している、条項C1の多糖。
C11. グラム陽性球菌多糖である、条項C1の多糖。
C12. エンテロコッカス属多糖である、条項C11の多糖。
C13. エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)多糖である、条項C12の多糖。
C14. エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)TX0016(DO;E1794)多糖である、条項C13の多糖。
C15. エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)E0155多糖である、条項C13の多糖。
C16. 細胞表面多糖である、条項C1の多糖。
C17. 莢膜多糖である、条項C1の多糖。
C18. 免疫原性である、条項C1の多糖。
C19. オプソニン活性を有する免疫応答を誘導し得る、条項C18の多糖。
C20. 殺菌免疫応答を誘導し得る、条項C18の多糖。
C21. レジオナミン酸部分、N−アセチルガラクトサミン部分、ガラクトース部分、およびグルコース部分を含む分枝多糖。
C22. 前記レジオナミン酸部分が前記グルコース部分に結合している、条項C21の多糖。
C23. 前記レジオナミン酸部分が前記ガラクトース部分に結合している、条項C21の多糖。
C24. 前記レジオナミン酸部分が前記N−アセチルガラクトサミン部分に結合している、条項C21の多糖。
C25. 前記レジオナミン酸部分、N−アセチルガラクトサミン部分、ガラクトース部分、およびグルコース部分が1:1:2:3のモル比で存在する、条項C21の多糖。
C26.
【0265】
【化20】
[式中、Legはレジオナミン酸部分であり、Galはガラクトース部分であり、Glcはグルコース部分であり、GalNAcはN−アセチルガラクトサミン部分であり、nは1〜1000の整数である]によって表される構造の繰り返し単位を含む、条項C21の多糖。
C27. nが約40から約60の間である、条項C22の多糖。
C28. 前記多糖の分子量が約60kDaから約100kDaの間である、条項C21の多糖。
C29.
図7に示されているとおりのNMRスペクトルを有する、条項C21の多糖。
C30. グラム陽性球菌多糖である、条項C21の多糖。
C31. エンテロコッカス属多糖である、条項C30の多糖。
C32. エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)多糖である、条項C31の多糖。
C33. エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)TX0016(DO;E1794)多糖である、条項C32の多糖。
C34. エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)E0155多糖である、条項C32の多糖。
C35. 細胞表面多糖である、条項C21の多糖。
C36. 莢膜多糖である、条項C21の多糖。
C37. 免疫原性である、条項C21の多糖。
C38. オプソニン活性を有する免疫応答を誘導し得る、条項C37の多糖。
C39. 殺菌免疫応答を誘導し得る、条項C37の多糖。
C40. 化学的に合成されている、条項C21の多糖。
C41. 有効量の多糖と、薬学的に許容できる賦形剤とを含む免疫原性組成物であって、前記多糖がレジオナミン酸部分、N−アセチルガラクトサミン部分、ガラクトース部分、およびグルコース部分を含む、免疫原性組成物。
C42. 前記レジオナミン酸部分が前記グルコース部分に結合している、条項C41の多糖。
C43. 前記レジオナミン酸部分が前記ガラクトース部分に結合している、条項C41の多糖。
C44. 前記レジオナミン酸部分が前記N−アセチルガラクトサミン部分に結合している、条項C41の多糖。
C45. 前記レジオナミン酸部分、N−アセチルガラクトサミン部分、ガラクトース部分、およびグルコース部分が1:1:2:3のモル比で存在する、条項C41の組成物。
C46. 前記多糖が、
【0266】
【化21】
[式中、Legはレジオナミン酸部分であり、Galはガラクトース部分であり、Glcはグルコース部分であり、GalNAcはN−アセチルガラクトサミン部分であり、nは1〜1000の整数である]によって表される構造の繰り返し単位を含む、条項C41の組成物。
C47. nが約40から約60の間である、条項C42の組成物。
C48. 前記多糖の分子量が約60kDaから約100kDaの間である、条項C41の組成物。
C49. 前記多糖が
図7に示されているとおりのNMRスペクトルを有する、条項C41の組成物。
C50. 前記多糖が分枝している、条項C41の組成物。
C51. 前記多糖がグラム陽性球菌多糖である、条項C41の組成物。
C52. 前記多糖がエンテロコッカス属多糖である、条項C51の組成物。
C53. 前記多糖がエンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)多糖である、条項C52の組成物。
C54. 前記多糖がエンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)TX0016(DO;E1794)多糖である、条項C53の組成物。
C55. 前記多糖がエンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)E0155多糖である、条項C53の組成物。
C56. 前記多糖が細胞表面多糖である、条項C41の組成物。
C57. 前記多糖が莢膜多糖である、条項C41の組成物。
C58. 前記多糖が化学的に合成されている、条項C41の組成物。
C59. 前記多糖が担体タンパク質にコンジュゲートされている、条項C41の組成物。
C60. 前記担体タンパク質が、ジフテリアトキソイド、CRM197、破傷風トキソイド、コレラトキソイド、百日咳トキソイド、大腸菌(E.coli)熱不安定性トキソイド(LT)、ニューモリシントキソイド、肺炎球菌表面タンパク質A(PspA)、肺炎球菌アドヘシンタンパク質A(PsaA)、連鎖球菌属のC5aペプチダーゼ、ヘモフィルス・インフルエンザエ(Haemophilus influenzae)タンパク質D、オボアルブミン、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、ウシ血清アルブミン(BSA)、ツベルクリンの精製タンパク質誘導体(PPD)、およびシュードモナス外毒素、またはその誘導体からなる群から選択されるタンパク質である、条項C59の組成物。
C61. 前記担体タンパク質がCRM
197である、条項C60の組成物。
C62. アルトルロン酸部分、フコース部分、およびグルコース部分を含む単離多糖。
C63. 前記アルトルロン酸部分が前記フコース部分に結合している、条項C62の多糖。
C64. 前記フコース部分がグルコース部分に結合している、条項C62の多糖。
C65. 前記アルトルロン酸部分、フコース部分、およびグルコース部分が1:4:2のモル比で存在する、条項C62の多糖。
C66.
【0267】
【化22】
[式中、Fucはフコース部分であり、Glcはグルコース部分であり、AltAはアルトルロン酸部分であり、nは1〜1000の整数である]によって表される構造の繰り返し単位を含む、条項C62の多糖。
C67. nが約280から約300の間である、条項C63の多糖。
C68. 前記多糖の分子量が約250kDaから約350kDaの間である、条項C62の多糖。
C69.
図2に示されているとおりのNMRスペクトルを有する、条項C62の多糖。
C70. 分枝している、条項C62の多糖。
C71. グラム陽性球菌多糖である、条項C62の多糖。
C72. エンテロコッカス属多糖である、条項C71の多糖。
C73. エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)多糖である、条項C72の多糖。
C74. エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)TX0016(DO;E1794)多糖である、条項C73の多糖。
C75. エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)E0155多糖である、条項C73の多糖。
C76. 細胞表面多糖である、条項C62の多糖。
C77. 莢膜多糖である、条項C62の多糖。
C78. 免疫原性である、条項C62の多糖。
C79. オプソニン活性を有する免疫応答を誘導し得る、条項C78の多糖。
C80. 殺菌免疫応答を誘導し得る、条項C78の多糖。
C81. アルトルロン酸部分、フコース部分、およびグルコース部分を含む分枝多糖。
C82. 前記アルトルロン酸部分が前記フコース部分に結合している、条項C81の多糖。
C83. 前記フコース部分がグルコース部分に結合している、条項C81の多糖。
C84. 前記アルトルロン酸部分、フコース部分、およびグルコース部分が1:4:2のモル比で存在する、条項C81の多糖。
C85.
【0268】
【化23】
[式中、Fucはフコース部分であり、Glcはグルコース部分であり、AltAはアルトルロン酸部分であり、nは1〜1000の整数である]によって表される構造の繰り返し単位を含む、条項C81の多糖。
C86. nが約280から約300の間である、条項C85の多糖。
C87. 前記多糖の分子量が約250kDaおよび約350kDaの間である、条項C81の多糖。
C88.
図2に示されているとおりのNMRスペクトルを有する、条項C81の多糖。
C89. グラム陽性球菌多糖である、条項C81の多糖。
C90. エンテロコッカス属多糖である、条項C89の多糖。
C91. エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)多糖である、条項C90の多糖。
C92. エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)TX0016(DO;E1794)多糖である、条項C91の多糖。
C93. エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)E0155多糖である、条項C91の多糖。
C94. 細胞表面多糖である、条項C81の多糖。
C95. 莢膜多糖である、条項C81の多糖。
C96. 免疫原性である、条項C81の多糖。
C97. オプソニン活性を有する免疫応答を誘導し得る、条項C96の多糖。
C98. 殺菌免疫応答を誘導し得る、条項C96の多糖。
C99. 化学的に合成されている、条項C81の多糖。
C100. 有効量の多糖と、薬学的に許容できる賦形剤とを含む免疫原性組成物であって、前記多糖がアルトルロン酸部分、フコース部分、およびグルコース部分を含む免疫原性組成物。
C101. 前記アルトルロン酸部分が前記フコース部分に結合している、条項C100の組成物。
C102. 前記フコース部分がグルコース部分に結合している、条項C100の組成物。
C103. 前記アルトルロン酸部分、フコース部分、およびグルコース部分が1:4:2のモル比で存在する、条項C100の組成物。
C104. 前記多糖が、
【0269】
【化24】
[式中、Fucはフコース部分であり、Glcはグルコース部分であり、AltAはアルトルロン酸部分であり、nは1〜1000の整数である]によって表される構造の繰り返し単位を含む、条項C100の組成物。
C105. nが約280から約300の間である、条項C104の組成物。
C106. 前記多糖の分子量が約250kDaから約350kDaの間である、条項C100の組成物。
C107. 前記多糖が
図2に示されているとおりのNMRスペクトルを有する、条項C100の組成物。
C108. 前記多糖が分枝している、条項C100の組成物。
C109. 前記多糖がグラム陽性球菌多糖である、条項C100の組成物。
C110. 前記多糖がエンテロコッカス属多糖である、条項C109の組成物。
C111. 前記多糖がエンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)多糖である、条項C110の組成物。
C112. 前記多糖がエンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)TX0016(DO;E1794)多糖である、条項C111の組成物。
C113. 前記多糖がエンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)E0155多糖である、条項C111の組成物。
C114. 前記多糖が細胞表面多糖である、条項C100の組成物。
C115. 前記多糖が莢膜多糖である、条項C100の組成物。
C116. 前記多糖が化学的に合成されている、条項C100の組成物。
C117. 前記多糖が担体タンパク質にコンジュゲートされている、条項C100の組成物。
C118. 前記担体タンパク質が、ジフテリアトキソイド、CRM197、破傷風トキソイド、コレラトキソイド、百日咳トキソイド、大腸菌(E.coli)熱不安定性トキソイド(LT)、ニューモリシントキソイド、肺炎球菌表面タンパク質A(PspA)、肺炎球菌アドヘシンタンパク質A(PsaA)、連鎖球菌属のC5aペプチダーゼ、ヘモフィルス・インフルエンザエ(Haemophilus influenzae)タンパク質D、オボアルブミン、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、ウシ血清アルブミン(BSA)、ツベルクリンの精製タンパク質誘導体(PPD)、およびシュードモナス外毒素、またはその誘導体からなる群から選択されるタンパク質である、条項C117の組成物。
C119. 前記担体タンパク質がCRM
197である、条項C118の組成物。
C120. グリセロールホスファート部分およびグルコース部分の繰り返し単位を含む単離多糖であって、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)TX0016(DO;E1794)多糖である単離多糖。
C121. グリセロールホスファート部分およびグルコース部分の繰り返し単位を含む単離多糖であって、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)E0155多糖である単離多糖。
C122. 前記繰り返し単位が、
【0270】
【化25】
[式中、Gro−1Pはグリセロールホスファート部分であり、Glcはグルコース部分であり、nは1〜1000の整数である]によって表される構造を含む、条項C120またはC121の組成物。
C123. nが約80から約100の間である、条項C122の多糖。
C124. 前記繰り返し単位が、
【0271】
【化26】
[式中、Gro−1Pはグリセロールホスファート部分であり、Glcはグルコース部分であり、nは1〜1000の整数である]によって表される構造を含む、条項C120またはC121の組成物。
C125. nが約80から約100の間である、条項C124の多糖。
C126. 前記多糖の分子量が約10kDaから20kDaの間である、条項C120またはC121の多糖。
C127.
図6に示されているとおりのNMRスペクトルを有する、条項C120またはC121の多糖。
C128. 細胞表面多糖である、条項C120またはC121の多糖。
C129. 莢膜多糖である、条項C120またはC121の多糖。
C130. 免疫原性である、条項C120またはC121の多糖。
C131. オプソニン活性を有する免疫応答を誘導し得る、条項C130の多糖。
C132. 殺菌免疫応答を誘導し得る、条項C130の多糖。
C133. グリセロールホスファート部分およびグルコース部分の繰り返し単位を含む分枝多糖であって、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)TX0016(DO;E1794)多糖である分枝多糖。
C134. グリセロールホスファート部分およびグルコース部分の繰り返し単位を含む分枝多糖であって、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)E0155多糖である分枝多糖。
C135. 前記繰り返し単位が、
【0272】
【化27】
[式中、Gro−1Pはグリセロールホスファート部分であり、Glcはグルコース部分であり、nは1〜1000の整数である]によって表される構造を含む、条項C133またはC134の多糖。
C136. nが約80から約100の間である、条項C135の多糖。
C137. 前記繰り返し単位が、
【0273】
【化28】
[式中、Gro−1Pはグリセロールホスファート部分であり、Glcはグルコース部分であり、nは1〜1000の整数である]によって表される構造を含む、条項C133またはC134の多糖。
C138. nが約80から約100の間である、条項C137の多糖。
C139. 前記多糖の分子量が約10kDaから20kDaの間である、条項C133またはC134の多糖。
C140.
図6に示されているとおりのNMRスペクトルを有する、条項C133またはC134の多糖。
C141. 細胞表面多糖である、条項C133またはC134の多糖。
C142. 莢膜多糖である、条項C133またはC134の多糖。
C143. 免疫原性である、条項C133またはC134の多糖。
C144. オプソニン活性を有する免疫応答を誘導し得る、条項C143の多糖。
C145. 殺菌免疫応答を誘導し得る、条項C143の多糖。
C146. 化学的に合成されている、条項C133またはC134の多糖。
C147. 有効量の多糖と、薬学的に許容できる賦形剤とを含む免疫原性組成物であって、前記多糖がグリセロールホスファート部分およびグルコース部分の繰り返し単位を含み、前記多糖がエンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)TX0016(DO;E1794)多糖である免疫原性組成物。
C148. 有効量の多糖と、薬学的に許容できる賦形剤とを含む免疫原性組成物であって、前記多糖がグリセロールホスファート部分およびグルコース部分の繰り返し単位を含み、前記多糖がエンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)E0155多糖である免疫原性組成物。
C149. 前記繰り返し単位が、
【0274】
【化29】
[式中、Gro−1Pはグリセロールホスファート部分であり、Glcはグルコース部分であり、nは1〜1000の整数である]によって表される構造を含む、条項C147またはC148の組成物。
C150. nが約80から約100の間である、条項C149の組成物。
C151. 前記繰り返し単位が、
【0275】
【化30】
[式中、Gro−1Pはグリセロールホスファート部分であり、Glcはグルコース部分であり、nは1〜1000の整数である]によって表される構造を含む、条項C147またはC148の組成物。
C152. nが約80から約100の間である、条項C151の組成物。
C153. 前記多糖の分子量が約10kDaから20kDaの間である、条項C147またはC148の組成物。
C154. 前記多糖が、
図6に示されているとおりのNMRスペクトルを有する、条項C147またはC148の組成物。
C155. 前記多糖が細胞表面多糖である、条項C147またはC148の組成物。
C156. 前記多糖が莢膜多糖である、条項C147またはC148の組成物。
C157. 前記多糖が化学的に合成されている、条項C147またはC148の組成物。
C158. 前記多糖が担体タンパク質にコンジュゲートされている、条項C147またはC148の組成物。
C159. 前記担体タンパク質が、ジフテリアトキソイド、CRM197、破傷風トキソイド、コレラトキソイド、百日咳トキソイド、大腸菌(E.coli)熱不安定性トキソイド(LT)、ニューモリシントキソイド、肺炎球菌表面タンパク質A(PspA)、肺炎球菌アドヘシンタンパク質A(PsaA)、連鎖球菌属のC5aペプチダーゼ、ヘモフィルス・インフルエンザエ(Haemophilus influenzae)タンパク質D、オボアルブミン、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、ウシ血清アルブミン(BSA)、ツベルクリンの精製タンパク質誘導体(PPD)、およびシュードモナス外毒素、またはその誘導体からなる群から選択されるタンパク質である、条項C158の組成物。
C160. 前記担体タンパク質がCRM
197である、条項C159の組成物。
C161. −6−β−D−Fruf−2(式中、Fruはフルクトース部分である)の繰り返し単位を含む単離多糖であって、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)TX0016(DO;E1794)多糖である単離多糖。
C162. −6−β−D−Fruf−2(式中、Fruはフルクトース部分である)の繰り返し単位を含む単離多糖であって、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)E0155多糖である単離多糖。
C163. 前記繰り返し単位が[−6−β−D−Fruf−2]n(式中、Fruはフルクトース部分であり、nは1000〜100,000の整数である)を含む、条項C161またはC162の多糖。
C164. nが約35,000から約45,000の間である、条項C163の多糖。
C165. 前記多糖の分子量が約10,000kDaから20,000kDaの間である、条項C161またはC162の多糖。
C166.
図1に示されているとおりのNMRスペクトルを有する、条項C161またはC162の多糖。
C167. 細胞表面多糖である、条項C161またはC162の多糖。
C168. 莢膜多糖である、条項C161またはC162の多糖。
C169. 免疫原性である、条項C161またはC162の多糖。
C170. オプソニン活性を有する免疫応答を誘導し得る、条項C169の多糖。
C171. 殺菌免疫応答を誘導し得る、条項C169の多糖。
C172. −6−β−D−Fruf−2(式中、Fruはフルクトース部分である)の繰り返し単位を含む多糖であって、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)TX0016(DO;E1794)多糖である、多糖。
C173. −6−β−D−Fruf−2(式中、Fruはフルクトース部分である)の繰り返し単位を含む多糖であって、エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)E0155多糖である、多糖。
C174. 前記繰り返し単位が、[−6−β−D−Fruf−2]n(式中、Fruはフルクトース部分であり、nは1000から100,000の整数である)を含む、条項C172またはC173の多糖。
C175. nが約35,000から約45,000の間である、条項C174の多糖。
C176. 前記多糖の分子量が約10,000kDaから20,000kDaの間である、条項C172またはC173の多糖。
C177.
図1に示されているとおりのNMRスペクトルを有する、条項C172またはC173の多糖。
C178. 細胞表面多糖である、条項C172またはC173の多糖。
C179. 莢膜多糖である、条項C172またはC173の多糖。
C180. 免疫原性である、条項C172またはC173の多糖。
C181. オプソニン活性を有する免疫応答を誘導し得る、条項C180の多糖。
C182. 殺菌免疫応答を誘導し得る、条項C180の多糖。
C183. 化学的に合成されている、条項C172またはC173の多糖。
C184. 有効量の多糖と、薬学的に許容できる賦形剤とを含む免疫原性組成物であって、前記多糖が−6−β−D−Fruf−2(式中、Fruはフルクトース部分である)の繰り返し単位を含み、前記多糖がエンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)TX0016(DO;E1794)多糖である免疫原性組成物。
C185. 有効量の多糖と、薬学的に許容できる賦形剤とを含む免疫原性組成物であって、前記多糖が−6−β−D−Fruf−2(式中、Fruはフルクトース部分である)の繰り返し単位を含み、前記多糖がエンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)E0155多糖である免疫原性組成物。
C186. 前記繰り返し単位が[−6−β−D−Fruf−2]n(式中、Fruはフルクトース部分であり、nは1000〜100,000の整数である)を含む、条項C184またはC185の組成物。
C187. nが約35,000から約45,000の間である、条項C186の組成物。
C188. 前記多糖の分子量が約10,000kDaから20,000kDaの間である、条項C184またはC185の組成物。
C189. 前記多糖が、
図1に示されているとおりのNMRスペクトルを有する、条項C184またはC185の組成物。
C190. 前記多糖が細胞表面多糖である、条項C184またはC185の組成物。
C191. 前記多糖が莢膜多糖である、条項C184またはC185の組成物。
C192. 前記多糖が化学的に合成されている、条項C184またはC185の組成物。
C193. 前記多糖が担体タンパク質にコンジュゲートされている、条項C184またはC185の組成物。
C194. 前記担体タンパク質が、ジフテリアトキソイド、CRM197、破傷風トキソイド、コレラトキソイド、百日咳トキソイド、大腸菌(E.coli)熱不安定性トキソイド(LT)、ニューモリシントキソイド、肺炎球菌表面タンパク質A(PspA)、肺炎球菌アドヘシンタンパク質A(PsaA)、連鎖球菌属のC5aペプチダーゼ、ヘモフィルス・インフルエンザエ(Haemophilus influenzae)タンパク質D、オボアルブミン、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、ウシ血清アルブミン(BSA)、ツベルクリンの精製タンパク質誘導体(PPD)、およびシュードモナス外毒素、またはその誘導体からなる群から選択されるタンパク質である、条項C193の組成物。
C195. 前記担体タンパク質がCRM
197である、条項C194の組成物。
C196. 条項C1〜C40、C62〜C99、C120〜C146、またはC161〜C183のいずれか一条項のとおりの少なくとも2種の多糖を含む組成物。
C197. 条項C1〜C40、C62〜C99、C120〜C146、またはC161〜C183のいずれかのとおりの少なくとも3種の単離多糖を含む、条項C196による組成物。
C198. 条項C1〜40のいずれか一条項のとおりの少なくとも1種の多糖と、条項C62〜C99のいずれか一条項のとおりの少なくとも1種の多糖と、条項C120〜C146のいずれか一条項のとおりの少なくとも1種の多糖と、条項C161〜C183のいずれか一条項のとおりの少なくとも1種の多糖とを含む、条項C196による組成物。
C199. 各多糖が担体分子にコンジュゲートされている、条項C196による組成物。
C200. 前記担体分子が担体タンパク質である、条項C199による組成物。
C201. 前記担体タンパク質が、ジフテリアトキソイド、CRM
197、破傷風トキソイド、コレラトキソイド、百日咳トキソイド、大腸菌(E.coli)熱不安定性トキソイド(LT)、ニューモリシントキソイド、肺炎球菌表面タンパク質A(PspA)、肺炎球菌アドヘシンタンパク質A(PsaA)、連鎖球菌属のC5aペプチダーゼ、ヘモフィルス・インフルエンザエ(Haemophilus influenzae)タンパク質D、オボアルブミン、キーホールリンペットヘモシアニン(KLH)、ウシ血清アルブミン(BSA)、ツベルクリンの精製タンパク質誘導体(PPD)、およびシュードモナス外毒素、またはその誘導体からなる群から選択されるタンパク質である、条項C200による組成物。
C202. 前記担体タンパク質がCRM
197である、条項C201による組成物。
C203. 薬学的に許容できる賦形剤をさらに含む、条項C196による組成物。
C204. 条項C1〜C40、C62〜C99、C120〜C146、またはC161〜C183のいずれかのとおりの有効量の多糖を投与するステップを含む、哺乳動物において免疫応答を誘導する方法。
C205. 前記免疫応答がグラム陽性球菌に対するものである、条項C204の方法。
C206. 前記免疫応答がエンテロコッカス属に対するものである、条項C205の方法。
C207. 条項C1〜C40、C62〜C99、C120〜C146、またはC161〜C183のいずれかのとおりの多糖を含む有効量の組成物を投与するステップを含む、哺乳動物において免疫応答を誘導する方法。
C208. 前記組成物が、条項C41〜C61、C100〜C119、C147〜C160、またはC184〜C195のいずれかのとおりの組成物を含む、条項C207の方法。
C209. 前記免疫応答が、グラム陽性球菌に対するものである、条項C207の方法。
C210. 前記免疫応答が、エンテロコッカス属に対するものである、条項C209の方法。
C211. 条項C1〜C40、C62〜C99、C120〜C146、またはC161〜C183のいずれかのとおりの単離多糖を生産する方法であって、前記多糖を産生する能力を有するグラム陽性球菌を培養するステップと;前記細菌によって産生された多糖を収集するステップとを含む方法。
C212. 前記グラム陽性球菌がエンテロコッカス属である、条項C211の方法。
C213. 前記グラム陽性球菌がエンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)である、条項C212の方法。
C214. 前記グラム陽性球菌がエンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)TX0016(DO;E1794)である、条項C213の方法。
C215. 前記グラム陽性球菌がエンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)E0155である、条項C213の方法。
C216. 試料中のグラム陽性球菌を検出する方法であって、条項C1〜C40、C62〜C99、C120〜C146、またはC161〜C183のいずれかのとおりの多糖を接触させるステップと;抗体−抗原コンジュゲート複合体を検出するステップとを含み、前記抗体−抗原複合体が存在することは、グラム陽性球菌が前記試料中に存在することを示す、方法。
C217. 条項C1〜C40、C62〜C99、C120〜C146、またはC161〜C183のいずれかのとおりの多糖に特異的に結合する単離抗体またはその断片。
C218. 条項C217のとおりの単離抗体またはその断片を含む組成物。
C219. グラム陽性球菌を試料中で検出する方法であって、条項C217のとおりの抗体を接触させるステップと;抗体−抗原コンジュゲート複合体を検出するステップとを含み、前記抗体−抗原複合体が存在することは、グラム陽性球菌が前記試料中に存在することを示す、方法。
C220. 単離抗体またはその抗体断片を生産する方法であって、条項C1〜C40、C62〜C99、C120〜C146、またはC161〜C183のいずれかのとおりの有効量の多糖を哺乳動物に投与するステップと;前記哺乳動物によって産生された前記抗体またはその断片を単離するステップとを含む方法。