(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-522897(P2015-522897A)
(43)【公表日】2015年8月6日
(54)【発明の名称】ハプティック効果をタッチスクリーンに提供する一体化圧電材料を有するサスペンション部材
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20150710BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20150710BHJP
【FI】
G06F3/041 480
G06F3/01 310Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-524288(P2015-524288)
(86)(22)【出願日】2013年6月26日
(85)【翻訳文提出日】2014年10月7日
(86)【国際出願番号】US2013047893
(87)【国際公開番号】WO2014018211
(87)【国際公開日】20140130
(31)【優先権主張番号】13/558,475
(32)【優先日】2012年7月26日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】500390995
【氏名又は名称】イマージョン コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】IMMERSION CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100101498
【弁理士】
【氏名又は名称】越智 隆夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107401
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 誠一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100120064
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 孝夫
(74)【代理人】
【識別番号】100154162
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 浩輔
(74)【代理人】
【識別番号】100182257
【弁理士】
【氏名又は名称】川内 英主
(72)【発明者】
【氏名】オリエン,ニール
(72)【発明者】
【氏名】パーカー,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】ヴィスタシオン,アラン
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ,トレヴァー
(72)【発明者】
【氏名】イー,フランク
【テーマコード(参考)】
5E555
【Fターム(参考)】
5E555AA08
5E555BA03
5E555BA04
5E555BA23
5E555BA25
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5E555BB04
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5E555FA30
(57)【要約】
電子タッチスクリーン又はタッチ表面を取り付ける際に用いるコンプライアントサスペンション部材が開示される。少なくとも1つのコンプライアントサスペンション部材は、タッチスクリーン部品がハウジング部品に対して可動であるようにタッチスクリーン部品とハウジング部品とをともに連結する。ハウジング部品に対してタッチスクリーン部品を動かす力を生成するとともに、それによってハプティック効果をタッチスクリーン部品のユーザーに提供する圧電材料セグメントが、少なくとも1つのサスペンション部材の対向する両面に結合される。圧電材料セグメントによって生成された力に応じて、少なくとも1つのサスペンション部材は、第1の方向へのハウジング部品に対するタッチスクリーン部品の動きを可能にするとともに、少なくとも第2の方向へのタッチスクリーン部品とハウジング部品との間の動きを抑制するように構成されている。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンプライアントサスペンションシステムを有するハプティック装置を製造する方法であって、該方法は、
圧電材料セグメントを少なくとも1つのコンプライアントサスペンション部材の少なくとも一方の面に結合するステップと、
前記少なくとも1つのサスペンション部材をタッチスクリーン部品に連結するステップと、
前記少なくとも1つのサスペンション部材をハウジング部品に連結するステップと、
を含み、前記圧電材料セグメントは、前記ハウジング部品に対して前記タッチスクリーン部品を動かす力を生成するとともに、ハプティック効果を前記タッチスクリーン部品のユーザーに提供するように構成されており、前記圧電材料セグメントによって生成された前記力に応じて、前記少なくとも1つのサスペンション部材は、第1の方向への前記ハウジング部品に対する前記タッチスクリーン部品の動きを可能にするように構成されているとともに、少なくとも第2の方向への前記タッチスクリーン部品と前記ハウジング部品との間の動きを抑制するように構成されている、方法。
【請求項2】
前記圧電材料セグメントは、接着剤によって前記少なくとも1つのサスペンション部材の前記少なくとも一方の面に結合される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つのサスペンション部材は、キャリアに連結されるか又は該キャリアと一体形成され、前記少なくとも1つのサスペンション部材を前記タッチスクリーン部品に連結する前記ステップは、前記キャリアを前記タッチスクリーン部品に連結することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つのサスペンション部材は、締結具を収めるようにサイズ決めされている少なくとも1つの穴を有し、前記少なくとも1つのサスペンション部材を前記ハウジング部品に連結する前記ステップは、前記締結具を前記少なくとも1つの穴に螺通して前記少なくとも1つのサスペンション部材を前記ハウジング部品に固定することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
LCD部品を前記ハウジング部品に連結するステップを更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記タッチスクリーン部品と前記LCD部品との間にダストシールを取り付けるステップを更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
圧電材料セグメントを少なくとも1つのコンプライアントサスペンション部材に結合する前記ステップは、圧電材料セグメントを少なくとも1つのコンプライアントサスペンション部材の対向する両面に結合することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つのコンプライアントサスペンション部材の前記少なくとも一方の面は、前記タッチスクリーン部品及び前記ハウジング部品に対して約45度の角度で延びる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
コンプライアントサスペンションシステムを有するハプティック装置であって、該ハプティック装置は、
ハウジング部品と、
タッチスクリーン部品と、
前記タッチスクリーン部品が前記ハウジング部品に対して可動であるように前記タッチスクリーン部品と前記ハウジング部品とをともに連結する少なくとも1つのコンプライアントサスペンション部材と、
前記ハウジング部品に対して前記タッチスクリーン部品を動かす力を生成するとともに、ハプティック効果を前記タッチスクリーン部品のユーザーに提供する、前記少なくとも1つのサスペンション部材の少なくとも一方の面に結合される圧電材料セグメントと、
を備え、前記圧電材料セグメントによって生成された前記力に応じて、前記少なくとも1つのサスペンション部材は、第1の方向への前記ハウジング部品に対する前記タッチスクリーン部品の動きを可能にするように構成されているとともに、少なくとも第2の方向への前記タッチスクリーン部品と前記ハウジング部品との間の動きを抑制するように構成されている、ハプティック装置。
【請求項10】
前記少なくとも1つのサスペンション部材は、キャリアに連結されるか又は該キャリアと一体形成される、請求項9に記載のハプティック装置。
【請求項11】
前記少なくとも1つのサスペンション部材は、前記サスペンション部材を前記ハウジング部品に連結する締結具を収めるようにサイズ決めされている少なくとも1つの穴を有する、請求項10に記載のハプティック装置。
【請求項12】
前記少なくとも1つのコンプライアントサスペンション部材の前記少なくとも一方の面は、前記タッチスクリーン部品及び前記ハウジング部品に対して約45度の角度で延びる、請求項9に記載のハプティック装置。
【請求項13】
前記コンプライアントサスペンション部材は、曲げ加工板金製ばねである、請求項9に記載のハプティック装置。
【請求項14】
圧電材料セグメントは、前記少なくとも1つのサスペンション部材の対向する両面に結合される、請求項9に記載のハプティック装置。
【請求項15】
コンプライアントサスペンションシステムを有するハプティック装置を製造する方法であって、該方法は、
圧電材料セグメントを、タッチスクリーン部品の少なくとも一方の面に、又は、該タッチスクリーン部品に連結されているキャリアに結合するステップと、
前記タッチスクリーン部品がハウジング部品に対して可動であるように前記タッチスクリーン部品を前記ハウジング部品に連結するステップと、
を含み、前記圧電材料セグメントは、前記ハウジング部品に対して前記タッチスクリーン部品を動かす力を生成するとともに、ハプティック効果を前記タッチスクリーン部品のユーザーに提供するように構成されている、方法。
【請求項16】
前記圧電材料セグメントは、接着剤によって前記少なくとも一方の面に結合される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
少なくとも1つのサスペンション部材を前記ハウジング部品及び前記タッチスクリーン部品に連結することを更に含み、前記サスペンション部材は、第1の方向への前記ハウジング部品に対する前記タッチスクリーン部品の動きを可能にするように構成されている、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記サスペンション部材はまた、少なくとも第2の方向への前記タッチスクリーン部品と前記ハウジング部品との間の動きを抑制するように構成されている、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
LCD部品を前記ハウジング部品に連結するステップと、前記タッチスクリーン部品と前記LCD部品との間にダストシールを取り付けるステップとを更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項20】
圧電材料セグメントを、タッチスクリーン部品の少なくとも一方の面に、又は、該タッチスクリーン部品に連結されているキャリアに結合する前記ステップは、圧電材料セグメントを前記タッチスクリーン部品の対向する両面に、又は、前記タッチスクリーン部品に連結されている前記キャリアに結合することを含む、請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は包括的には、タッチスクリーン及び他のタッチ表面に関し、より詳細には、ハプティックフィードバックをユーザーに提供するタッチスクリーン及びタッチ表面に関する。
【背景技術】
【0002】
新世代の消費者装置は、物理的な入力の代替として、画面上に表示されている仮想的なボタン及びスライダー等のタッチスクリーン入力にますます依拠しつつある。ユーザーは、もっぱら画面上の仮想的なボタン、スライダー、スクローラー等を1本又は複数本の指でタッチすること、及び/又は別様に操作することによって、そのような装置とインターフェース接続することができる。画面上のグラフィック表示が、そのような操作に応じて視覚フィードバックを提供する。より最近の幾つかのタッチスクリーン装置では、ユーザーの指がタッチスクリーン上の仮想的なオブジェクトと触れ合う際に、総括的にハプティックフィードバックとして知られている、力フィードバック又は触覚フィードバックをユーザーに提供することもできる。これは一般的に、スクリーンに連結されているハプティックアクチュエーターによりスクリーンを動かこと、又は振動させることによって達成される。
【0003】
ハプティックアクチュエーターに応じてハプティックタッチスクリーンが動かされ、それによってスクリーンに対するハプティック効果を、他の部分から隔離することを可能にするために、ハプティックタッチスクリーンは、ハプティックタッチスクリーンが備わっている電子装置内で適合するように懸架されている。しかしながら、ハプティックアクチュエーターを駆動したときにスクリーンを動かすことができるようにしなければならない場合でも、懸架されたスクリーンはなおも、タッチされたときにスクリーンがあたかも実質的に強固に取り付けられているかのようにユーザーに感じさせなければならないことが重要である。サスペンションを用いないことによってその問題に対処してきたものもあるが、しかし、サスペンションを用いないことにより、ハプティック効果を有するシステムの質量が制限される。
【0004】
2011年3月16日に出願された、Olien他に対する米国特許出願第13/049,265号に示されているような、タッチスクリーン及びタッチ表面をハウジング内に取り付けるのにコンプライアントグロメット(compliant 追従性のある、迎合性のある)を用いるサスペンションが知られている。上記米国特許出願は、その全体の引用により本明細書の一部をなす。より詳細には、Olien他に対する上記米国特許出願から複写した
図1は、コンプライアントサスペンションシステム(compliant suspension system)における複数のグロメットサスペンション部材104を用いる、ハプティックフィードバックをタッチスクリーン102に提供する電子タッチスクリーンシステム100の、種々の部品の分解図を示す。タッチスクリーンシステム100は、タッチスクリーン102の他に、キャリア106と、モーター又はハプティックアクチュエーター108と、ダストシール110と、LCD部品112と、主ハウジング部品114とを備える。グロメットサスペンション部材104は、x方向のようなある特定の方向へのタッチスクリーン102の優先的な動きを可能にしながら、y方向及びz方向のような他の方向への動きを抑制するように構成されている。
【0005】
ハプティックアクチュエーター108は、圧電アクチュエーター、ボイスコイルアクチュエーター、偏心質量アクチュエーター、Eコア型アクチュエーター、ソレノイド、可動磁石アクチュエーター又は所望に応じて他のタイプのアクチュエーターを含むが、これらに限定されない多数の既知のアクチュエータータイプのうちのいずれかとすることができる。圧電アクチュエーターは、機械的応力をかけられると電荷を発生する特性を有する。圧電アクチュエーター208は、
図2に示されており、製造業者から入手可能なものである。圧電アクチュエーター208は、平板状の中間基材209と、
図2Aの分解図に最もよく示されているような、基材209の両面に接合されるか又は別様に結合される2つの圧電材料セグメント207とを備える。機械的応力が圧電材料セグメント207上にかけられると、圧電アクチュエーター208は、電荷を発生し、
図2Bに示されているように曲がる。入力された電気信号に基づいて力を出力する、圧電アクチュエーターの動作は、当業者によく知られている。圧電アクチュエーター208をハプティックシステムに取り付けるには、基材209と圧電材料セグメント207とを含むアクチュエーターユニット又はアクチュエーターアセンブリ全体をシステムに固定する。アクチュエーターをシステムに結合するクランプ(図示せず)は、システム部品内に設計するか若しくはシステム部品に一体化することができるか、又は別個のクランプ部品とすることができる。
【0006】
コンプライアントグロメット部品の他に、Rosenberg他に対する米国特許出願公開第2008/0111788号及びOlien他に対する米国特許出願公開第2010/0245254号に示されているような他のサスペンションが、タッチスクリーン用途に提案されている。上記2つの米国特許出願公開は、その全体の引用により本明細書の一部をなす。Rosenberg他に対する米国特許出願公開から複写した
図3は、タッチパッド又はタッチスクリーン302と主ハウジング本体314との間に連結される1つ又は複数のばね部材304を有するタッチスクリーンシステム300を示す。ばね部材304は、螺旋状部材又はコイル状部材として示されているが、ゴム、発泡体又はフレキシャー等のコンプライアント材料とすることができる。ばね部材304は、タッチスクリーン302をシステム300の剛性ハウジング314に連結し、タッチスクリーン302をz軸に沿って動かすことを可能にする。
図3の実施形態では、1つ又は複数の圧電アクチュエーター308は、タッチスクリーン302の下面に連結され、ユーザーがタッチスクリーンに接触する場合、タッチスクリーン302上にユーザーに対して小さなパルス、振動又はテクスチャー感応を出力する機能を果たす。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
当該技術分野において、ハプティックタッチスクリーン用の、改良されたサスペンションシステム及び/又は代替的なコンプライアントサスペンションシステムが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施形態は、コンプライアントサスペンションシステムを有するハプティック装置を製造する方法に関する。
圧電材料セグメントを少なくとも1つのコンプライアントサスペンション部材の少なくとも一方の面に結合し、
前記少なくとも1つのサスペンション部材をタッチスクリーン部品に連結する。
前記少なくとも1つのサスペンション部材をハウジング部品にも連結する。前記圧電材料セグメントは、前記ハウジング部品に対して前記タッチスクリーン部品を動かす力を生成するとともに、それによってハプティック効果を前記タッチスクリーン部品のユーザーに提供するように構成されている。前記圧電材料セグメントによって生成された前記力に応じて、前記少なくとも1つのサスペンション部材は、少なくとも第1の方向への前記ハウジング部品に対する前記タッチスクリーン部品の動きを可能にするように構成されている。
【0009】
本発明の別の実施形態において、コンプライアントサスペンションシステムを有するハプティック装置を製造する方法が、
圧電材料セグメントを、タッチスクリーン部品の少なくとも一方の面に結合することと、
前記タッチスクリーン部品がハウジング部品に対して可動であるように前記タッチスクリーン部品を前記ハウジング部品に連結することと、
を含む。前記圧電材料セグメントは、前記ハウジング部品に対して前記タッチスクリーン部品を動かす力を生成するとともに、それによってハプティック効果を前記タッチスクリーン部品のユーザーに提供するように構成されている。
【0010】
また、本発明の実施形態は、コンプライアントサスペンションシステムを有するハプティック装置に関する。コンプライアントサスペンションシステムは、ハウジング部品と、タッチスクリーン部品と、前記タッチスクリーン部品がハウジング部品に対して可動であるように前記タッチスクリーン部品を前記ハウジング部品に連結する少なくとも1つのコンプライアントサスペンション部材とを備える。
圧電材料セグメントが、少なくとも1つのコンプライアントサスペンション部材の少なくとも一方の面に結合され、前記ハウジング部品に対して前記タッチスクリーン部品を動かす力を生成するとともに、それによってハプティック効果を前記タッチスクリーン部品のユーザーに提供する。前記圧電材料セグメントによって生成された前記力に応じて、前記少なくとも1つのサスペンション部材は、第1の方向への前記ハウジング部品に対する前記タッチスクリーン部品の動きを可能にするように構成されている。
【0011】
本発明の上述の特徴及び利点並びに他の特徴及び利点は、添付の図面に示されるような本発明の実施形態の以下の説明から明らかであろう。本明細書に組み込まれるとともに本明細書の一部をなす添付の図面は更に、本発明の原理を説明するとともに、当業者が本発明を実施及び使用することを可能にする役割を果たす。図面は一定縮尺ではない。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】グロメットをサスペンションに用いる、ハプティックフィードバックを提供する従来技術のタッチスクリーンシステムの、種々の部品を示す分解斜視図である。
【
図2】市販の圧電アクチュエーターの斜視図である。
【
図2A】
図2の圧電アクチュエーターの分解図である。
【
図2B】電荷を生成してその生成に応じて曲がった後の、
図2の圧電アクチュエーターの斜視図である。
【
図3】ばねをサスペンションに用いる、ハプティックフィードバックを提供する従来技術のタッチスクリーンシステムの側面図である。
【
図4】一体化圧電材料セグメントが結合している複数のばねサスペンション部材を本発明の実施形態に従ってサスペンション及び駆動に用いる、ハプティックフィードバックを提供するタッチスクリーンシステムの種々の部品を示す分解斜視図である。
【
図4A】説明目的のためにタッチスクリーンシステムから取り外されている、y方向への動きを可能にする
図4のばねサスペンション部材の斜視図である。
【
図5】本発明の別の実施形態による、z方向への動きを可能にするばねサスペンション部材の斜視図である。
【
図6A】本発明の別の実施形態による、圧電材料セグメントが連結されているタッチスクリーンの斜視図である。
【
図6B】電荷を生成してその生成に応じて曲がった後の、
図6Aのタッチスクリーンの斜視図である。
【
図7】本発明の別の実施形態による、タッチスクリーンをハプティックシステムのハウジングに連結するコンプライアントサスペンション部材の斜視図である。
【
図8】タッチスクリーンに連結されている、
図7のサスペンション部材の斜視図である。
【
図9】キャリアに対してある角度で取り付けられている圧電材料セグメントが連結されている、本発明の別の実施形態による、キャリアに連結されている複数のばねサスペンション部材の斜視図である。
【
図10】キャリアに対してある角度で取り付けられている異なるタイプのアクチュエーターとともに用いられる、本発明の別の実施形態による、
図9の複数のばねサスペンション部材の斜視図である。
【
図11】代替的なサスペンションシステムを本発明の別の実施形態に従って用いる、キャリアに対してある角度で取り付けられているアクチュエーターの図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ここで本発明の特定の実施形態は、同様の参照符号が同一又は機能的に類似した要素を示す図面を参照して説明される。以下の詳細な説明は、本来例示的なものでしかなく、本発明又は本発明の用途及び使用を限定するように意図されていない。本発明の実施形態の記載は、電子タッチスクリーン用のサスペンションシステムに関するものであるが、本発明は、有用とみなされる任意の他の用途に用いることもできる。さらに、前述の技術分野、背景技術、発明の概要又は以下の詳細な説明に提示されている、明示又は暗示されるいかなる理論にも制限されることは意図されていない。
【0014】
本発明の実施形態は、タッチスクリーン及びタッチ表面をハウジング内に取り付けるサスペンション部材に関し、ハプティック効果をタッチスクリーン又はタッチ表面に提供する圧電材料が、サスペンション部材に一体結合している。グラフィカルディスプレイがタッチ表面又はタッチ部材の背後に配置されるタッチスクリーンに関して、サスペンションシステムを以下に記載する。しかしながら、本発明は、そのようなタッチスクリーンに用いるサスペンションに限定されず、任意のハプティック励起されるタッチ表面又はタッチ部材にも等しく適用可能であることが理解されるであろう。例えば、サスペンションシステムは、表示画面がタッチパッドと同じ場所に位置付けられていないコンピューターのタッチパッドを懸架するのに適用することができる。サスペンションシステムは、容量センサー、近接場効果センサー、圧電センサー又は他のセンサー技術によってつくり出すことができる少なくとも1つのタッチ感応領域又はアレイ状のタッチ感応領域を有するタッチ部材を懸架するように適用することができる。グラフィカル部材は、タッチ部材の背後に若しくはタッチ部材から離れた場所に位置付けられるとともに、ホストコンピューターによって更新されるディスプレイとすることができるか、又は、単に、関連するタッチ部材のタッチ感応領域を示す特徴部(例えば、グラフィック)を有するプラスチック面とすることができる。したがって、タッチスクリーン及びタッチスクリーン部品という用語が、以下の詳細な説明及び特許請求の範囲において用いられている場合、その用語は、従来のタッチスクリーン、並びに、ハプティック効果を適用することができる任意のタッチ表面又はタッチ部材及び関連するグラフィカル部材を包含するものと解釈すべきである。
【0015】
図4は、1つ又は複数のサスペンション部材404を有するキャリア406を有する電子タッチスクリーンシステム400の種々の部品を示す分解図であり、
図4Aは、説明目的のために電子タッチスクリーン400から取り外されているキャリア406の斜視図である。一実施形態では、電子タッチスクリーンシステム400は、例えば7インチタッチスクリーンディスプレイを有する医療装置とすることができる。タッチスクリーンシステム400は、例えば、コンピューター、携帯電話、PDA、携帯型ゲーム装置、メディアプレーヤー、プリンター、構内電話機等のような多数の機器のうちのいずれかとすることができる。タッチスクリーンシステム400は、タッチスクリーン部品402及びキャリア406の他に、ダストシール410、LCD部品412及び主ハウジング部品414を有する。ソフトウェアを使用して、タッチスクリーンシステム400のユーザーにハプティックフィードバックを提供する。一実施形態では、タッチスクリーン部品402は、実行中のアプリケーションプログラム及び/又はオペレーティングシステムに基づいて、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)等のグラフィカル環境を表示することができる。グラフィカル環境として、例えば、背景、ウィンドウ、データリスト、カーソル、ボタン等のアイコン、及び、GUI環境においてよく知られた他のグラフィカルオブジェクトを挙げることができる。ユーザーは、タッチスクリーン部品402の種々の領域をタッチして、画面上に表示されている仮想的なグラフィカルオブジェクトをアクティブ化し、動かし、反転させ、進ませ、又は別様に操作し、それによって装置に入力を行うことにより、タッチスクリーンシステム400と対話する。上記で引用することにより本明細書の一部とした、Rosenberg他に対する米国特許出願公開第2008/0111788号に例示されているような、タッチスクリーン及びGUIが、よく知られている。
【0016】
キャリア406は、矩形の縁又はフレームを形成する平板状のすなわち平面的な部品であるが、タッチスクリーン部品402の形状に応じて他の形状又は形態が可能である。キャリア406は、鋼又はアルミニウム等の板金、又はポリカーボネート若しくはPC−ABS等のプラスチック材料から形成することができる。少なくとも1つのコンプライアントサスペンション部材404(compliant suspension element、追従性のある、迎合性のあるサスペンション部材)は、タッチスクリーン部品402を連結するためのキャリア406からシステム400の剛性ハウジング部品414に広がっている。
図4Aの実施形態では、2つの同一のサスペンション部材404がキャリア406の対向する両端又は両縁から延びているが、当業者は、より多くのサスペンション部材を用いることができること、又は1つのみのサスペンション部材を用いることができることを理解するであろう。サスペンション部材404は、2つの端部分424A、424B、2つのコンプライアント部分422A、422B及び中間(intermediate or middle)部分420を有する曲げ加工板金製ばね又は曲げ加工プラスチック製ばねである。サスペンション部材404は、薄い平板状の材料セグメントであり、その端部分424A、424B、コンプライアント部分422A、422B及び中間部分420は、以下に記載するように各部分を互いに対して曲げ加工するか又は整形することによって一体形成される。サスペンション部材404は、比較的安価であり、製造及び組立てが容易であり、発泡体等の他のサスペンション手法に見られる圧縮永久歪の作用に抗う確実なサスペンションを提供する。
【0017】
サスペンション部材404は、キャリア406に対して概ね垂直に延びるようにキャリア406に連結される。本明細書中で用いられている場合の「概ね垂直」とは、サスペンション部材がキャリアに対して垂直に延びる1つ又は複数の一体部分を有するが、サスペンション部材の1つ又は複数の他の一体部分はキャリアに対して垂直に延びていないことを含む。端部分424A、424Bは、キャリア406の外縁又は外周から垂直に延びるが、キャリア406に取り付けられても別様に連結されてもいない。端部分424A、424Bはそれぞれ、本明細書中でより詳細に説明されているように、サスペンション部材402をハウジング部品414に連結する締結具(図示せず)を収めるサイズになっている開口又は穴426を有する。中間部分420もまた、キャリア406に対して垂直に延びるが、キャリア406の外縁又は外周からy方向に離隔している。中間部分420は、コネクタ428を介してキャリア406に連結されている。コネクタ428及びサスペンション部材404を、単一片の材料からキャリア406と一体形成することができるか、又は、サスペンション部材404及びキャリア406を、コネクタ428を介して接続される別個の部品とすることができる。コンプライアント部分422A、422Bは、サスペンション部材404の曲げ加工部分又は傾斜部分であり、中間部分420と端部分424Aとの間及び中間部分420と424Bとの間にそれぞれ延びる。
【0018】
本明細書中でより詳細に説明されるように、1つの実施形態では、ハプティック効果又はハプティックフィードバックをタッチスクリーン部品402に提供する圧電材料セグメント407が、中間部分420の対向する両側すなわち両面に結合される。したがって、サスペンション部材404は、本質的に圧電材料セグメント又は圧電セラミック材料セグメント407の基材として用いられ、したがって、
図2に関して記載した中間基材は必要とされない。圧電セラミック材料は、非常に薄くかつ小さく作製することができ、それによって、携帯電子機器用の一般的な小型のハウジングに用いることが可能になる。圧電材料セグメント407をサスペンション部材404に直接取り付けることによって、サスペンション部材404は、圧電材料セグメント407を介してシステムのハプティック効果を提供するとともに、タッチスクリーンをハウジング内に適合するように取り付けるという二重機能を果たす。加えて、サスペンション部材404と圧電材料とを一体化することによって、圧電アクチュエーターをタッチスクリーンシステムに連結するのに通常必要とされるマウント及び/又はクランプが排除され、複雑性及び製造コストが減る。さらに、最終組立てにおける部品の所要サイズ及び所要点数が減る。本発明の別の実施形態(図示せず)では、ハプティック効果又はハプティックフィードバックをタッチスクリーン部品402に提供する圧電材料セグメント407は、中間部分420の片側すなわち片面のみに連結される。さらに、1つ又は複数の圧電材料セグメントがキャリアのサスペンション部材の全てに連結されることは必要とされない。例えば、
図4Aの2つのサスペンション部材404のうちの一方のみが、ハプティック効果又はハプティックフィードバックをタッチスクリーン部品402に提供する少なくとも1つの圧電材料セグメント407を必要とする。
【0019】
キャリア406は、任意の適した方法でタッチスクリーン部品402に取り付けられ、したがって、圧電材料セグメント407によって生成されるいかなる力も、タッチスクリーン部品402に直接加えられる。タッチスクリーンシステム400は、圧電材料セグメント407にユーザーのタッチと協調してタッチスクリーン部品402の所望の動きを誘発させる電気信号をセグメント407に供給する制御ハードウェア及び制御ソフトウェアを有する。例えば、仮想的な要素間での仮想的なボタンの押下若しくは衝突に関連した揺動、又は、画面にわたる仮想的な要素の動きに関連する振動、又は、上記で引用することにより本明細書の一部としたRosenberg他に対する米国特許出願公開第2008/0111788号に、より詳細に記載されているような他のタイプのスクリーンの動きを誘発させる信号を供給することができる。そのようなハプティックフィードバック又はハプティック効果は、触覚フィードバック、タッチフィードバック及び振動触覚フィードバックとしても知られており、タッチスクリーンシステム400のユーザーのより直観的、魅力的及び自然な体験を可能にし、したがって、ユーザーとタッチスクリーンシステム400との間の対話が、ハプティック効果によって提供される触覚フィードバックによりかなり高められる。
【0020】
タッチスクリーン部品402は、圧電材料セグメント407によって出力される力によって動く。この実施形態では、タッチスクリーン部品402上に圧電材料セグメント407によって生成又は出力される力は、線形(又は概ね線形)であり、タッチスクリーン部品402の表面に対して概ね平行なy軸に沿う。サスペンション部材404のコンプライアント部分422A、422Bは、端部分424Aと中間部分420との間及び端部分424Bと中間部分420との間にそれぞれ延び、タッチスクリーン部品402の動きを、圧電材料セグメント207によって出力される力によって決定される単一の方向、すなわち軸に限定するように構成されている。より詳細には、コンプライアント部分422A、422Bは、タッチスクリーンシステム400内に取り付けられると、y方向すなわちy軸等のある特定の方向へのすなわちある特定の並進軸に沿う、タッチスクリーン部品402の優先的な動きを可能にし、一方では、z方向すなわちz軸及びx方向すなわちx軸等の他の方向へのすなわち他の並進軸に沿う動きを抑制する。サスペンション部材404がタッチスクリーン部品402とハウジング部品414との間に取り付けられると、端部分424A、424Bがハウジング部品414に連結され、中間セクション420がタッチスクリーン部品402に連結される。端部分424A、424Bが剛性ハウジング部品414に連結されることにより、x方向へのタッチスクリーン部品402の左右の動きが阻止される。加えて、サスペンション部材404は、z方向へのタッチスクリーン部品402の上下の動きも阻止するのに十分に強固な材料から形成される。しかしながら、圧電材料セグメント407がy方向への、すなわちキャリア406及びタッチスクリーン部品402に対して平行な力を出力すると、ハプティック効果をユーザーに提供するために、サスペンション部材404のコンプライアント部分422A、422Bによりy方向へのタッチスクリーン部品402の動きが可能になる。ユーザーがタッチスクリーン部品402にx方向及び/又はz方向のいずれかへの力をかけると、サスペンション部材404が、これらの方向へのタッチスクリーン部品402の動きを阻止し、そのため、ユーザーは、タッチスクリーン部品402があたかもハウジング部品414内に強固に取り付けられているかのように感じる。
【0021】
本明細書に記載されている任意の実施形態に従ってタッチスクリーンシステムを組み立てるには、圧電材料セグメントを1つ又は複数のサスペンション部材のコンプライアント部分の少なくとも1つの面に結合する。圧電材料セグメントは、サスペンション部材のコンプライアント部分の対向する両面に結合することができるか、又は、接着剤若しくは他の適した機械的な方法を介して、サスペンション部材のコンプライアント部分の1つの面のみに結合することができる。サスペンション部材は、キャリアと一体形成することができるか、又は、連結器又はコネクタを介してキャリアに取り付けられる別個の部品とすることができる。その場合、一体の又は取り付けられたサスペンション部材を有するキャリアがタッチスクリーンに連結される。キャリアは、任意の適した方法でタッチスクリーンに取り付けられる。ともに取り付けられたキャリア及びタッチスクリーンを本明細書ではタッチスクリーンサブアセンブリと呼ぶ。
【0022】
次に、タッチスクリーンサブアセンブリが、複数の連結手段を介して主ハウジング部品に取り付けられる。
図4に示されている実施形態では、サスペンション部材404は、タッチスクリーンサブアセンブリを主ハウジング部品414に固定するのに用いられる締結具(図示せず)を収める4つの穴426を有する。締結具は、対応するワッシャー及びナットとともに締結され、それによって、タッチスクリーンサブアセンブリを主ハウジング部品に取り付ける、小ねじ又は、段付きボルト等のねじ締結具とすることができる。別の実施形態では、ワッシャー及びナットの代わりに、ねじ締結具を収めるようにサイズ決めされているねじ穴を用いることができる。他の実施形態では、締結具は適切な場合、タッチスクリーンサブアセンブリを主ハウジング部品に固定するのに、それぞれのねじ又はナットと螺結するよう、主ハウジング部品を通るようにサスペンション部材と一体形成された、雌ねじ柱又は雄ねじ柱とすることができる。他の実施形態では、当業者に明らかであるように、スナップ嵌め締結具、プレス嵌め締結具及び接着剤を含むがそれらに限定されない他の適した結合手段を用いることができる。LCD部品もまた、タッチスクリーンとLCD部品との間にダスト侵入を防止するように取り付けられているダストシールとともに、任意の適した方法で主ハウジング部品に固定することもできる。タッチスクリーンシステムが組み立てられると、サスペンション部材により、第1の方向へのタッチスクリーン部品及びハウジング部品間の動きが可能になり、少なくとも第2の方向へのタッチスクリーン部品及びハウジング部品間の動きが抑制される。
【0023】
圧電材料セグメント407がy方向への力を出力するものとして記載され、サスペンション部材404がz方向及びx方向へのタッチスクリーン部品402の動きを抑制するものとして記載されているが、サスペンション部材は、圧電材料セグメントによって出力される、他の方向への動きを可能にするように変更することができる。例えば、
図5は、サスペンション部材504がz方向への動きを可能にするとともにx方向及びy方向への動きを抑制する別の実施形態を示す。キャリア406と同様に、キャリア506は、矩形の縁又はフレームを形成する平板状のすなわち平面的な部品である。2つのコンプライアントサスペンション部材504は、2つの端部分524A、524B、2つのコンプライアント部分522A、522B及び中間部分520をそれぞれが有する曲げ加工板金製ばね又は曲げ加工プラスチック製ばねであり、タッチスクリーン(図示せず)を剛性ハウジング(図示せず)に連結するキャリア506に対して概ね平行に延びる。サスペンション部材504は薄い平板状の材料セグメントであり、その端部分524A、524B、コンプライアント部分522A、522B及び中間部分520は、以下に記載するように各部分を互いに対して曲げ加工するか又は整形することによって一体形成される。
【0024】
サスペンション部材504は、キャリア506に対して概ね平行に延びるようにキャリア506に連結される。本明細書中で用いられている場合の「概ね平行」とは、サスペンション部材がキャリアに対して平行に延びる1つ又は複数の一体部分を有するが、サスペンション部材の1つ又は複数の他の一体部分はキャリアに対して平行に延びていないことを含む。中間部分520は、キャリア506に対して平行に延び、コネクタ528を介してキャリア506の外縁又は外周に連結している。端部分524A、524Bもまた、キャリア506に対して概ね平行に延びるが、キャリア506からz方向に離隔し、キャリア506の外縁又は外周に連結していない。コンプライアント部分522A、522Bは、サスペンション部材504の曲げ加工部分又は傾斜部分であり、中間部分520と端部分524Aとの間及び中間部分520と524Bとの間にそれぞれ延びる。
【0025】
ハプティック効果又はハプティックフィードバックをタッチスクリーン部品402に提供する圧電材料セグメント507が、中間部分520の対向する両側すなわち両面に結合される。この実施形態では、圧電材料セグメント507によってタッチスクリーン部品402に出力される力は、線形(又は概ね線形)であり、タッチスクリーンの表面に対して概ね垂直すなわち直角なz軸に沿う。サスペンション部材504のコンプライアント部分522A、522Bは、端部分524Aと中間部分520との間及び端部分424Bと中間部分520との間にそれぞれ延び、z方向への動きを可能にするとともに、x方向及びy方向への動きを抑制するように構成されている。端部分524A、524Bは、タッチスクリーンシステム内に取り付けられると、剛性ハウジングに連結され、x方向へのタッチスクリーンの左右の動きが阻止される。加えて、サスペンション部材504は、y方向へのタッチスクリーンの動きも阻止されるように十分に強固な材料から形成される。しかしながら、圧電材料セグメント507がz方向への、すなわちキャリア506及びタッチスクリーンに対して垂直すなわち直角な力を出力すると、ハプティック効果をユーザーに提供するために、サスペンション部材504のコンプライアント部分522A、522Bによりz方向へのタッチスクリーンの上下の動きが可能になる。ユーザーがタッチスクリーンにx方向及び/又はy方向のいずれかへの力をかけると、サスペンション部材504は、これらの方向へのタッチスクリーンの動きを阻止し、そのため、ユーザーは、タッチスクリーンがあたかもハウジング内に強固に取り付けられているかのように感じる。
【0026】
本発明の別の実施形態では、圧電材料セグメントは、キャリア又はタッチスクリーンの任意のエリアに連結することができ、タッチスクリーンをハウジングに適合するように連結するのにグロメット、螺旋状ばね又は発泡体等の代替的なタイプのサスペンションを用いることができる。例えば、
図6A及び
図6Bを参照すると、タッチスクリーン部品602が、タッチスクリーンの外縁又は外周から概ね垂直に延びるタブ630を有する。ハプティック効果又はハプティックフィードバックをタッチスクリーン部品602に提供する圧電材料セグメント607が、タブ630の対向する両面に結合されている。
図6Bは、電荷を発生させて曲がり、それによってタッチスクリーン部品602を動かした後の圧電材料セグメント607を示す。したがって、タブ630は、圧電材料セグメント607の基材として用いられ、したがって、
図2に関して記載した中間基材は、必要とされない。圧電材料セグメント607をタッチスクリーン自体に直接取り付けることによって、圧電アクチュエーターをタッチスクリーンシステムに連結するのに通常必要とされるマウント及び/又はクランプが必要とされず、それによって、複雑性、部品点数及び製造コストが減る。本発明の別の実施形態(図示せず)では、ハプティック効果又はハプティックフィードバックをタッチスクリーン部品602に提供する圧電材料セグメント607は、タブ630の片面のみに結合される。さらに、1つ又は複数の圧電材料セグメントがタブ630の全てに結合されることは必要とされない。例えば、4つのタブ630のうちの1つのみが、ハプティック効果又はハプティックフィードバックをタッチスクリーン部品602に提供する少なくとも1つの圧電材料セグメント607を必要とする。
【0027】
図7及び
図8は、タッチスクリーンをハプティックシステムのハウジングに連結するコンプライアントサスペンション部材704の代替的な実施形態を示す。
図7は、サスペンション部材704の斜視図を示し、
図8は、タッチスクリーン部品802に連結されている複数のサスペンション部材704を示す。
図8の実施形態では、4つの同一のサスペンション部材704がタッチスクリーン部品802に連結されているが、当業者には、より多くのサスペンション部材を用いても、1つのみのサスペンション部材を用いてもよいことが理解されるであろう。サスペンション部材704は、第1のL字状ブラケット724、第2の端タブ720及び中間コンプライアント部分722が延びている曲げ加工板金製ばね又は曲げ加工プラスチック製ばねである。コンプライアント部分722は、サスペンション部材704の曲げ加工部分又は傾斜部分である。複数のサスペンション部材704がタッチスクリーンシステム内に取り付けられると、各L字状ブラケット724は、
図8に示されているようにタッチスクリーン部品802に連結され、各第2の端部分720は剛性ハウジング(図示せず)に連結される。サスペンション部材704のコンプライアント部分722は、タッチスクリーン部品802又はハウジングに連結されず、アクチュエーターによって出力された力によって決定される単一の方向、すなわち軸にタッチスクリーン部品802の動きを限定するように構成されている。アクチュエーターは、本明細書に記載されているように、サスペンション部材704のコンプライアント部分722の対向する両側、すなわち両面に結合されている圧電材料セグメント(図示せず)とすることができるか、又は代替的に、圧電アクチュエーター、ボイスコイルアクチュエーター、偏心質量アクチュエーター、Eコア型アクチュエーター、ソレノイド、可動磁石アクチュエーター又は所望に応じて他のタイプのアクチュエーターを含むが、それらに限定されない多数の既知のアクチュエータータイプのうちのいずれかとしてもよい。
【0028】
より詳細には、コンプライアント部分722は、タッチスクリーンシステム内に取り付けられると、y方向すなわちy軸のような、ある特定の方向へのすなわちある特定の並進軸に沿う、タッチスクリーン部品802の優先的な動きを可能にしながら、z方向すなわちz軸及びx方向すなわちx軸のような、他の方向へのすなわち他の並進軸に沿う動きを抑制する。x方向へのタッチスクリーン部品802の左右の動きは阻止されるが、その理由は、サスペンション部材704が、x方向に高いばね定数を有する十分に頑丈、すなわち強固な材料から形成されており、コンプライアント部分722が、タッチスクリーン部品802の隣接縁に対して非常に鋭い角度、すなわち45度未満の角度を形成するからである。加えて、第2の端部分720が剛性ハウジング(図示せず)に連結され、力がx方向に直接かけられる場合、サスペンション部材704は、x方向への動きに抗し、その力はハウジング内に伝達される。さらに、z方向へのタッチスクリーン部品802の上下の動きもまた阻止されるが、その理由は、サスペンション部材704が、z方向に高いばね定数を有する十分に頑丈、すなわち強固な材料から形成されているからである。しかしながら、サスペンション部材704は、y方向に低いばね定数を有しており、アクチュエーターがy方向への、すなわちタッチスクリーン部品802に対して平行な力を出力すると、ハプティック効果をユーザーに提供するために、各サスペンション部材704のコンプライアント部分722によりy方向へのタッチスクリーン部品802の動きが可能になる。ユーザーがタッチスクリーン部品802に対してx方向及び/又はz方向に力をかけると、各サスペンション部材704のコンプライアント部分722がこれらの方向へのタッチスクリーン部品802の動きを阻止し、そのため、ユーザーは、タッチスクリーン部品802があたかもハウジング内に強固に取り付けられているかのように感じる。
【0029】
本発明の別の実施形態(図示せず)では、サスペンション部材704は、タッチスクリーンシステムにおいて用いられるキャリアに連結するか若しくは、キャリアと一体形成することができるか、又は、ハウジングに連結するか若しくは、ハウジングと一体形成することができる。本発明の実施形態に従って、サスペンション部材は、種々の方向に種々の特性を有するように形成することができる。幾何学形状、材料及び取付け条件を変更することによって、ばねサスペンション部材が取り付けられるシステムと適合するようにばねサスペンション部材の性能を設計することができる。例えば、剛性(stiffness)は、タッチスクリーンが所望のハプティック効果の方向に動くことを可能にするが、他の方向には非常に剛性であるように、種々の方向において様々とすることができ、すなわち、ある方向ではより高く、別の方向ではより低い。ばねサスペンション部材の幾何学形状を変更することにより、補強リブの追加により特定の軸における剛性を変更することができるか、又は適切な方向に曲げ加工することができる。可撓性の、すなわちゴム又は発泡体のマウントを介してばねサスペンション部材の取付け条件を変更することにより、可変な剛性も提供される。
【0030】
図9は、タッチスクリーンをハプティックシステムのハウジングに連結する、コンプライアントサスペンション部材904の代替的な実施形態を示す。
図9は、キャリア906に連結されている複数のサスペンション部材904を示す。本発明の別の実施形態(図示せず)では、サスペンション部材904は、タッチスクリーンシステムにおいて用いられるタッチスクリーン部品に連結するか、若しくはタッチスクリーン部品と一体形成することができるか、又は、ハウジングに連結するか若しくはハウジングと一体形成することができる。
図9の実施形態では、4つの同一のサスペンション部材904がキャリア906に連結されているが、当業者には、より多くのサスペンション部材を用いても、1つのみのサスペンション部材を用いてもよいことが理解されるであろう。サスペンション部材904は、第1の端タブ924及び傾斜コンプライアント部分又は、曲げ加工コンプライアント部分922を有する曲げ加工板金製ばね又は、曲げ加工プラスチック製ばねである。複数のサスペンション部材904がタッチスクリーンシステム内に取り付けられる場合、各第1の端タブ924は、剛性ハウジング(図示せず)に連結するように構成され、コンプライアント部分922の第1の端920が、キャリア906に連結され、
図9に示されているようにキャリア906に対して約45度の角度で延びる。サスペンション部材904は、各第1の端タブ924がキャリア906に対して概ね垂直に延びるようにキャリア906に連結される。各第1の端タブ924は、キャリア906の外縁又は外周から垂直に延びるが、コンプライアント部分922を介してキャリア906から離隔している。
【0031】
コンプライアント部分922は、タッチスクリーンシステム内に取り付けられると、y方向すなわちy軸及び、x方向すなわちx軸へのキャリア906の優先的な動きを可能にしながら、z方向すなわちz軸への動きを抑制する。サスペンション部材904は、z方向へのキャリア906の上下の動きが阻止されるのに十分に強固な材料から形成される。アクチュエーターを形成するために、圧電材料セグメント907が、サスペンション部材904の傾斜コンプライアント部分又は曲げ加工コンプライアント部分922の対向する両側、すなわち両面に結合される。サスペンション部材904のコンプライアント部分922、ひいては圧電材料セグメント907は、キャリア906とタッチスクリーンシステムのハウジング914(
図9に仮想線で示す)とに対して約45度の角度で取り付けられており、アクチュエーターすなわち圧電材料セグメント907によって出力される力は、方向矢印A
Fによって示されているようにタッチスクリーンシステムに対して、ずれているか又は傾いている。本明細書中で用いられている場合の「約」45度の角度とは、40度〜50度の間の範囲の角度を含む。アクチュエーターをキャリア906及びハウジング914に対して45度の角度で取り付けることにより、x方向及びy方向間で力ベクトルが均一に平衡し、そのため、アクチュエーターが矢印A
Fの方向に力を出力する場合、アクチュエーター907によって出力される力のx成分及びy成分は概ね等しい。ハプティック効果をユーザーに提供するために、各サスペンション部材904のコンプライアント部分922によりy方向及びx方向へのキャリア906の動きが可能になる。タッチスクリーンシステムに対する圧電材料セグメント907の、ずれた又は傾いた取付けにより、より一貫したユーザーハプティック体験がもたらされるが、その理由は、ユーザーがタッチパッドGUI上で上下及び/又は左右にスクロールする場合に通常行われるように、ユーザーがタッチスクリーンシステムのGUIをx方向及びy方向にナビゲートする際、アクチュエーターによって出力される力がそれらの方向において概ね等しいからである。しかしながら、ユーザーがキャリア906に対してz方向に力をかける場合、各サスペンション部材904のコンプライアント部分922は、この方向へのキャリア906の動きを阻止し、そのため、ユーザーはあたかもキャリア906がハウジング内に強固に取り付けられているかのように感じる。
【0032】
本発明の別の実施形態では、アクチュエーター、すなわち、サスペンション部材904のコンプライアント部分922に結合されている圧電材料セグメント907の、キャリア906及びハウジング914に対する取付け角度は、選択された角度に基づいて一方の軸対他方の軸に方向付けられる力のレベルを制御するように変更することができる。より詳細には、ユーザーがx方向又はy方向のうちの一方向へより多くの動き、すなわち運動を受けることが望まれる場合、アクチュエーターを約45度以外の角度でキャリア及びハウジングに対して取り付けることができ、その結果、アクチュエーターによって出力される力のx成分及びy成分は不均一又は不等になる。
【0033】
別の実施形態では、サスペンション部材904は、圧電材料セグメントが取り付けられているものというよりむしろ別のタイプのアクチュエーターを用いるタッチスクリーンシステムにおいて用いることができる。より詳細には、
図10は、キャリア1006であって、キャリアを剛性ハウジング1014に連結するサスペンション部材1004が連結されているキャリア1006を示す。サスペンション部材1004は、サスペンション部材904に関して記載したのと同じ構造であるが、ただし、サスペンション部材1004には、圧電材料セグメントが結合されていない。キャリア1006の下側面に連結されているアクチュエーター1008が示されており、アクチュエーター1008は、ユーザーがタッチスクリーンと接触する場合、タッチスクリーン部品(図示せず)上にユーザーに対して小さなパルス、振動又はテクスチャー感を出力する機能を果たす。アクチュエーター1008は、圧電アクチュエーター、ソレノイド、ボイスコイルアクチュエーター、偏心質量アクチュエーター、Eコア型アクチュエーター、可動磁石アクチュエーター又は所望に応じて他のタイプのアクチュエーターを含むがそれらに限定されない多数の既知のアクチュエータータイプのうちのいずれかとすることができる。アクチュエーター1008は、キャリア1006及びハウジング1014に対して約45度の角度で取り付けられており、アクチュエーター1008によって出力される力は、方向矢印A
Fによって示されているようにタッチスクリーンシステムに対して、ずれるか又は傾けられている。アクチュエーターが矢印A
Fの方向に力を出力するとき、アクチュエーター1008によって出力される力のx成分及びy成分は概ね等しい。ハプティック効果をユーザーに提供するために、各サスペンション部材1004のコンプライアント部分1022によりy方向及びx方向へのキャリア1006の動きが可能になる。タッチスクリーンシステムに対するアクチュエーター1008のずれた又は傾いた取付けにより、より一貫した、ユーザーハプティック体験がもたらされるが、その理由は、ユーザーがタッチパッドGUI上で上下及び/又は左右にスクロールする場合に通常行われるように、ユーザーがタッチスクリーンシステムのGUIをx方向及びy方向にナビゲートする際、アクチュエーターによって出力される力がそれらの方向において概ね等しいからである。しかしながら、ユーザーがキャリア1006に対してz方向に力をかける場合、各サスペンション部材1004のコンプライアント部分1022は、この方向へのキャリア1006の動きを阻止し、したがって、ユーザーはあたかもキャリア1006がハウジング内に強固に取り付けられているように感じる。
【0034】
サスペンション部材1004とともに示されているが、タッチスクリーンシステムに対して、ずれて又は傾いて取り付けられているアクチュエーターは、他のタイプのサスペンション部材とともに用いることができる。例えば、
図11に示されているように、タッチスクリーンシステムは、剛性ハウジング1114であって、タッチスクリーン(図示せず)及び/又はキャリア(図示せず)を剛性ハウジング1114に連結するグロメットサスペンション部材1104を有する剛性ハウジング1114を備える。グロメットサスペンション部材1104は、x方向及びy方向のような1つ又は複数のある特定の方向へのタッチスクリーン102の優先的な動きを可能にするように構成されている。グロメットサスペンション部材1104は、方向矢印A
Fの方向への、すなわちグロメットサスペンション部材1104のテクスチャー加工された内側、すなわち内面に対する動きを可能にするように構成されている。グロメットサスペンション部材1104は、z方向のような別の方向への、及び、方向矢印A
Fに対して垂直な方向への、すなわちグロメットサスペンション部材1104の平滑又は固体の内側、すなわち内面に対する動きを抑制するように構成されている。本明細書に記載されているように、前述で引用することにより全体が本明細書の一部とした、2011年3月16日に出願された、Olien他による米国特許出願第13/049,265号に示されているような、タッチスクリーン及びタッチ表面をハウジング内に取り付けるコンプライアントグロメットを用いるサスペンションが知られている。他のグロメットサスペンション構成を本発明とともに用いることができる。ハウジング1114に対して傾いた又はずれたアクチュエーター1108が示されており、アクチュエーター1108は、ユーザーがタッチスクリーンと接触する場合、タッチスクリーン(図示せず)上にユーザーに対して小さなパルス、振動又はテクスチャー感を出力する機能を果たす。アクチュエーター1108は、圧電アクチュエーター、ソレノイド、ボイスコイルアクチュエーター、偏心質量アクチュエーター、Eコア型アクチュエーター、可動磁石アクチュエーター又は所望に応じて他のタイプのアクチュエーターを含むが、それらに限定されない多数の既知のアクチュエータータイプのうちのいずれかとすることができる。
図10の実施形態と同様に、アクチュエーター1108は、タッチスクリーンシステムに対して約45度の角度で取り付けられており、アクチュエーター1108によって出力される力は、方向矢印A
Fによって示されているようにタッチスクリーンシステムに対して、ずれるか又は傾いている。アクチュエーターが矢印A
Fの方向に力を出力するとき、アクチュエーター1108によって出力される力のx成分及びy成分は概ね等しい。タッチスクリーンシステムに対して、ずれて又は傾いて取り付けられているアクチュエーターは、グロメットサスペンション部材とともに用いられて示されているが、螺旋状部材若しくはコイル状部材、ゴム、発泡体又はフレクスチャーを含むが、これらに限定されない他のサスペンションシステムとともに用いることができる。
【0035】
種々の実施形態を上述してきたが、これらの実施形態は、限定としてではなく本発明の単なる説明及び例として提示されていることを理解すべきである。形式及び細部における種々の変更は本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく本発明内で行うことができることは当業者には明らかであろう。したがって、本発明の範囲(breadth and scope)は、上述の例示的な実施形態のいずれかによって限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲及びそれらの均等物によってのみ規定されるべきである。本明細書において論考された各実施形態、及び本明細書において引用された各引用文献の各特徴は、他の任意の実施形態の特徴と組み合わせて用いることができることも理解されるであろう。本明細書において論考された全ての特許及び刊行物はその全体が、引用することにより本明細書の一部をなす。
【国際調査報告】