(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-525059(P2015-525059A)
(43)【公表日】2015年8月27日
(54)【発明の名称】電力供給システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
H02M 3/155 20060101AFI20150731BHJP
【FI】
H02M3/155 P
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2015-527537(P2015-527537)
(86)(22)【出願日】2013年8月13日
(85)【翻訳文提出日】2015年2月26日
(86)【国際出願番号】US2013054709
(87)【国際公開番号】WO2014028475
(87)【国際公開日】20140220
(31)【優先権主張番号】13/584,514
(32)【優先日】2012年8月13日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】503178185
【氏名又は名称】ノースロップ グラマン システムズ コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】NORTHROP GRUMMAN SYSTEMS CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】タン、エフ.ドン
(72)【発明者】
【氏名】イ、グァン エム.
【テーマコード(参考)】
5H730
【Fターム(参考)】
5H730AA06
5H730AS05
5H730BB13
5H730DD04
5H730EE08
5H730EE13
5H730EE59
5H730FD01
5H730FD31
5H730FF06
5H730FG05
(57)【要約】
一態様は電力供給システムを含む。誤差増幅器は、基準電圧に対する出力電圧に関連付けられるフィードバックに基づいて誤差電圧を生成する。PWM発生器は誤差電圧に基づいてPWM信号を生成する。電力段はPWM信号に基づいて出力電圧を生成する。電力段は、出力電流の大きさに関連付けられる温度補償センス電流を生成するトランスコンダクタンス増幅器を含む。出力電圧調整回路は、少なくとも1つのデジタル信号に基づいて出力電圧の所望の大きさを設定して、基準電圧およびフィードバック電圧を調整する。発振器システムは、クロック信号に基づいてコンデンサを繰返し充放電することに基づいてクロック信号を生成し、比較器は、コンデンサ電圧と、クロック信号の状態に基づいて変化する大きさを有する第2電圧とを比較する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電力供給システムであって、
基準電圧に対する電力供給システムの出力電圧に関連付けられるフィードバック電圧に基づいて誤差電圧を生成するように構成された誤差増幅器システムと、
前記誤差電圧に基づいてPWM信号を生成するように構成されたパルス幅変調(PWM)発生器と、
前記PWM信号に基づいて前記出力電圧を生成するように構成された電力段と、
第1のデジタル信号および第2のデジタル信号に応答して前記出力電圧の所望の大きさを設定するように構成された出力電圧調整回路とを備え、前記第1のデジタル信号が前記基準電圧の大きさを設定するように構成され、前記第2のデジタル信号が前記フィードバック電圧の大きさを調整するように構成されている、電力供給システム。
【請求項2】
前記出力電圧調整回路は、前記第1のデジタル信号に応答して前記基準電圧を生成するように構成された第1のデジタルアナログ変換器(DAC)と、前記第2のデジタル信号に応答して微調整電圧を生成するように構成された第2のDACとを含み、前記フィードバック電圧は、前記微調整電圧および前記出力電圧に基づく大きさを有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記電力段は、前記フィードバック電圧を生成するように構成された分圧器を含み、前記分圧器は、少なくとも1つの可変抵抗器を含み、前記少なくとも1つの可変抵抗器の抵抗の大きさは、前記フィードバック電圧の大きさを調整するように前記第2のデジタル信号に基づいて設定される、請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記分圧器は、
前記フィードバック電圧に関連付けられるフィードバックノードに接続された固定抵抗器と、
前記フィードバックノードと前記出力電圧に関連付けられる出力ノードとを相互接続する可変抵抗器であって、可変抵抗器の抵抗の大きさは、前記フィードバック電圧の大きさを調整するように前記第2のデジタル信号に基づいて設定される、前記可変抵抗器と
を含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
クロックノードにおいてクロック信号を生成するように構成された発振器システムをさらに備え、PWM発生器は、前記誤差電圧および前記クロック信号に基づいて前記PWM信号を生成するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記発振器システムは、
前記クロック信号の状態に基づいて繰返し充放電するように構成されたコンデンサと、
第1比較器ノードにおける前記コンデンサに関連付けられる第1電圧と、第2比較器ノードにおける第2電圧であって、前記クロック信号の状態に基づいて変化する大きさを有する第2電圧とを比較するように構成された比較器と
を含む、請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記発振器システムはさらに、
前記クロックノードと前記第1比較器ノードとを相互接続するフィードバック回路素子であって、前記クロック信号が論理ロー状態にある間に前記コンデンサを実質的に放電するための第1放電電流経路として構成され、前記クロック信号が論理ハイ状態にある間に前記コンデンサを実質的に充電するための充電電流経路として構成される前記フィードバック回路素子と、
前記クロック信号が論理ロー状態である間に作動して、前記クロック信号が論理ロー状態である間に前記第1放電電流経路と並行して前記コンデンサを実質的に放電するための第2放電電流経路を供給するように構成されたトランジスタと
を含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記発振器システムはさらに、前記クロックノードと前記第2比較器ノードとを相互接続するフィードバック回路素子を含み、前記第2電圧は前記クロック信号が論理ハイ状態である間は第1の大きさを有し、前記クロック信号が論理ロー状態である間は第2の大きさを有し、前記第1の大きさは前記第2の大きさより大きい、請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
PWM発生器は、前記誤差電圧およびランプ信号に基づいて前記PWM信号を生成するように構成され、前記電力段は、前記電力段に関連付けられる出力電流の大きさに関連付けられる温度補償センス電流を生成するように構成されたトランスコンダクタンス増幅器を含み、前記ランプ信号は前記温度補償センス電流に基づいて生成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
クロック信号を生成するように構成された発振器システムをさらに備え、前記ランプ信号は、温度補償電流および前記クロック信号に関連付けられるランプ電流に基づいて生成される、請求項9に記載のシステム。
【請求項11】
請求項1に記載の電力供給システムを備えた集積回路(IC)であって、アナログ電力供給制御装置のための後方互換性部品として構成されたIC。
【請求項12】
電力供給システムであって、
クロックノードにおいてクロック信号を生成するように構成された発振器システムであって、
前記クロック信号の状態に基づいて繰返し充放電するように構成されたコンデンサと、
第1比較器ノードにおける前記コンデンサに関連付けられる第1電圧と、第2比較器ノードにおける第2電圧であって、前記クロック信号の状態に基づいて変化する大きさを有する第2電圧とを比較するように構成された比較器と
を含む前記発振器システムと、
誤差電圧および前記クロック信号に基づいてPWM信号を生成するように構成されたパルス幅変調(PWM)発生器と、
前記PWM信号に基づいて出力電圧を生成するように構成された電力段と
を備えた電力供給システム。
【請求項13】
前記発振器システムはさらに、
前記クロックノードと前記第1比較器ノードとを相互接続するフィードバック回路素子であって、前記クロック信号が論理ロー状態にある間に前記コンデンサを実質的に放電するための第1放電電流経路として構成され、前記クロック信号が論理ハイ状態にある間に前記コンデンサを実質的に充電するための充電電流経路として構成されるフィードバック回路素子と、
前記クロック信号が論理ロー状態である間に作動して、前記クロック信号が論理ロー状態である間に前記第1放電電流経路と並行して前記コンデンサを実質的に放電するための第2放電電流経路を供給するように構成されたトランジスタと
を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記発振器システムはさらに、前記クロックノードと前記第2比較器ノードとを相互接続するフィードバック回路素子を含み、前記第2電圧は前記クロック信号が論理ハイ状態である間は第1の大きさを有し、前記クロック信号が論理ロー状態である間は第2の大きさを有し、前記第1の大きさは前記第2の大きさより大きい、請求項12に記載のシステム。
【請求項15】
請求項12に記載の発振器システムを少なくとも備えた集積回路(IC)であって、前記コンデンサはICに対し外部に構成され、前記クロック信号の周波数は抵抗性回路素子無しで前記コンデンサの容量に基づいて調整可能である、IC。
【請求項16】
前記ICはアナログ電力供給制御装置のための後方互換性部品として構成されている、請求項15に記載のIC。
【請求項17】
前記誤差電圧は前記出力電圧に関連付けられるフィードバック電圧に基づいて生成され、システムはさらに、少なくとも1つのデジタル信号に応答して前記出力電圧の所望の大きさを設定するように構成された出力電圧調整回路を備え、前記少なくとも1つのデジタル信号は基準電圧の大きさを設定し、かつ前記フィードバック電圧の大きさを調整するように構成されている、請求項12に記載のシステム。
【請求項18】
前記出力電圧調整回路は、前記基準電圧を生成するように構成された第1のデジタルアナログ変換器(DAC)と、微調整電圧を生成するように構成された第2のDACとを含み、前記フィードバック電圧は前記微調整電圧および前記出力電圧に基づく大きさを有する、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記電力段は前記フィードバック電圧を生成するように構成された分圧器を含み、前記分圧器は少なくとも1つの可変抵抗器を含み、前記少なくとも1つの可変抵抗器の抵抗の大きさは、前記フィードバック電圧の大きさを調整するために前記少なくとも1つのデジタル信号に基づいて設定される、請求項17に記載のシステム。
【請求項20】
PWM発生器は、前記誤差電圧と、記温度補償電流と前記クロック信号に関連付けられたランプ電流とに基づいて生成されたランプ信号とに基づいてPWM信号を生成するように構成され、前記電力段は、前記電力段に関連付けられる出力電流の大きさに関連付けられる温度補償センス電流を生成するように構成されたトランスコンダクタンス増幅器を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項21】
電力供給システムであって、
基準電圧に対する電力供給システムのフィードバック電圧に基づいて誤差電圧を生成するように構成された誤差増幅器システムと、
前記誤差電圧およびランプ信号に基づいてPWM信号を生成するように構成された比較器を含むパルス幅変調(PWM)発生器と、
前記PWM信号に基づいて出力電圧を生成するように構成された電力段であって、電力段は、前記電力段に関連付けられる出力電流の大きさに関連付けられる温度補償センス電流を生成するように構成されたトランスコンダクタンス増幅器を含み、前記ランプ信号は前記温度補償センス電流に基づいて生成される、前記電力段と
を備える電力供給システム。
【請求項22】
前記電力段はさらに、前記トランスコンダクタンス増幅器の出力と低電圧レールとを相互接続する利得抵抗器を含み、前記利得抵抗器は前記電力段に関連付けられる電流センスレベルを設定するように構成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記電力段は、
スイッチングノードと出力ノードとの間に直列に接続されたインダクタおよび第1抵抗器と、
前記スイッチングノードと中間ノードとを相互接続する第2抵抗器と、
前記中間ノードと前記出力ノードとを相互接続するコンデンサと
を含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
前記トランスコンダクタンス増幅器は、前記中間ノードに接続された第1入力と、前記出力ノードに接続された第2入力とを含み、前記トランスコンダクタンス増幅器は前記コンデンサの電圧を監視するように構成された、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
クロック信号を生成するように構成された発振器システムをさらに備え、前記ランプ信号は温度補償電流および前記クロック信号に関連付けられるランプ電流に基づいて生成される、請求項21に記載のシステム。
【請求項26】
前記発振器システムは、
前記クロック信号の状態に基づいて繰返し充放電するように構成されたコンデンサと、
第1比較器ノードにおける前記コンデンサに関連付けられる第1電圧と、第2比較器ノードにおける第2電圧であって、前記クロック信号の状態に基づいて変化する大きさを有する第2電圧とを比較するように構成された比較器と
を含む、請求項25に記載のシステム。
【請求項27】
前記発振器システムはさらに、
クロックノードと前記第1比較器ノードとを相互接続するフィードバック回路素子であって、前記クロック信号が論理ロー状態にある間に前記コンデンサを実質的に放電するための第1放電電流経路として構成され、前記クロック信号が論理ハイ状態にある間に前記コンデンサを実質的に充電するための充電電流経路として構成されるフィードバック回路素子と、
前記クロック信号が論理ロー状態である間に作動して、前記クロック信号が論理ロー状態である間に前記第1放電電流経路と並行して前記コンデンサを実質的に放電するための第2放電電流経路を供給するように構成されたトランジスタと
を含む、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記発振器システムはさらに、クロックノードと前記第2比較器ノードとを相互接続するフィードバック回路素子を含み、前記第2電圧は前記クロック信号が論理ハイ状態である間は第1の大きさを有し、前記クロック信号が論理ロー状態である間は第2の大きさを有し、前記第1の大きさは前記第2の大きさより大きい、請求項26に記載のシステム。
【請求項29】
少なくとも1つのデジタル信号に応答して前記出力電圧の所望の大きさを設定するように構成された出力電圧調整回路をさらに備え、前記少なくとも1つのデジタル信号は前記基準電圧の大きさを設定し、かつ前記フィードバック電圧の大きさを調整するように構成されている、請求項21に記載のシステム。
【請求項30】
前記出力電圧調整回路は、前記基準電圧を生成するように構成された第1のデジタルアナログ変換器(DAC)と、微調整電圧を生成するように構成された第2のDACとを含み、前記フィードバック電圧は前記微調整電圧および前記出力電圧に基づく大きさを有する、請求項29に記載のシステム。
【請求項31】
前記電力段は前記フィードバック電圧を生成するように構成された分圧器を含み、前記分圧器は少なくとも1つの可変抵抗器を含み、前記少なくとも1つの可変抵抗器の抵抗の大きさは、前記フィードバック電圧の大きさを調整するために前記少なくとも1つのデジタル信号に基づいて設定される、請求項29に記載のシステム。
【請求項32】
発振器システムによりクロック信号を生成する方法であって、
前記クロック信号が論理ハイ状態である間に、第1比較ノードと、前記クロック信号に関連付けられるクロックノードとを相互接続する第1電流経路を介して、充電電流を供給するステップと、
前記充電電流を介してコンデンサを充電して前記第1比較ノードに第1比較電圧を生成するステップと、
前記第1比較電圧が第2比較電圧より高いことに応答して、前記クロック信号を論理ロー状態に設定するステップと、
前記クロック信号の論理ロー状態に応答して放電スイッチを作動させて第2電流経路を供給するステップと、
前記クロック信号が論理ロー状態である間に前記第1電流経路および前記第2電流経路を介してコンデンサを放電するステップと、
前記第2比較電圧が前記第1比較電圧より高いことに応答して、前記クロック信号を前記論理ハイ状態に設定し、前記放電スイッチを作動停止するステップと
を含む方法。
【請求項33】
前記クロック信号が論理ロー状態に設定されたことに応答して前記第2比較ノードと前記クロックノードとを相互接続するフィードバック電流経路を介して前記第2比較電圧を低下させるステップと、
前記クロック信号が論理ハイ状態に設定されたことに応答して前記フィードバック電流経路を介して前記第2比較電圧を上昇させるステップと、
をさらに含む、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
前記発振器システムは集積回路(IC)の少なくとも一部分として構成され、前記方法はさらに、ICに対する外部コンデンサとしてコンデンサを供給することを含み、前記クロック信号の周波数は抵抗性回路素子無しで前記コンデンサの容量に基づいて調整可能である、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
請求項32に記載の方法を具体化してクロック信号に基づいて出力電圧を生成するように構成された電力供給システム。
【請求項36】
電力供給システムにより出力電圧を生成する方法であって、
少なくとも1つのデジタル信号の値に基づいて基準電圧の大きさを設定するステップと、
少なくとも1つのデジタル信号に基づいて、前記出力電圧に関連付けられるフィードバック電圧のスケールファクタを調整するステップと、
前記基準電圧に対する前記出力電圧に関連付けられる前記フィードバック電圧の大きさに基づいて誤差電圧を生成するステップと、
前記誤差電圧およびクロック信号に基づいてパルス幅変調(PWM)信号を生成するステップと、
PWM信号に基づいて少なくとも1つのスイッチを制御して前記出力電圧を生成するステップと
を含む方法。
【請求項37】
前記基準電圧の大きさを設定するステップは、前記基準電圧を生成するように構成されたデジタルアナログ変換器(DAC)に少なくとも1つのデジタル信号を供給することに基づいて、前記基準電圧の大きさを設定することを含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記フィードバック電圧のスケールファクタを調整するステップは、
デジタルアナログ変換器(DAC)に少なくとも1つのデジタル信号を供給して微調整電圧を生成すること、
前記電力供給システムに関連付けられる出力ノードに接続された分圧器に関連付けられる少なくとも1つの可変抵抗器を調整することを含み、前記分圧器は、前記フィードバック電圧を生成するように構成されている、請求項36に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に電子回路に関し、特に電力供給システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電力変換および調整回路の動作効率の改善に対する需要が高まっている。この種の調整回路の1つは、スイッチングレギュレータまたはスイッチング電源として知られている。スイッチング電源は、負荷に接続された1つまたは複数のトランジスタスイッチの「オン」および「オフ」のデューティ比を制御することによって、負荷への電力量を制御する。1つまたは複数のトランジスタスイッチの「オン」および「オフ」時間を制御するこのような方法の1つは、1つまたは複数のトランジスタスイッチの「オン」および「オフ」時間がPWM信号の相対的パルス幅によって決定されるようにパルス幅変調(PWM:pulse−width−modulated)信号を生成することである。スイッチング電源は、調整された出力を供給するための効率的な機構として具体化されてきた。今日、様々な種類のスイッチング電源がある。これに加えて、複数の電源を共に組み込んで、例えば、各種の負荷に対して負荷点(POL:point−of−load)電力を供給するか、または出力電圧の生成の際に冗長性をもたせることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の一態様は電力供給システムを含む。システムは、基準電圧に対する電力供給システムの出力電圧に関連付けられるフィードバック電圧に基づいて誤差電圧を生成するように構成された誤差増幅器システムを含む。システムはまた、誤差電圧に基づいてPWM信号を生成するように構成されたパルス幅変調(PWM)発生器をも含む。システムはまた、PWM信号に基づいて出力電圧を生成するように構成された電力段をも含む。システムはさらに、少なくとも1つのデジタル信号に応答して出力電圧の所望の大きさを設定するように構成された出力電圧調整回路を含む。少なくとも1つのデジタル信号は、基準電圧の大きさを設定し、かつフィードバック電圧の大きさを調整するように構成される。
【0004】
本発明の別の実施形態は電力供給システムを含む。システムは、クロックノードにおいてクロック信号を生成するように構成された発振器システムを含む。発振器システムは、クロック信号の状態に基づいて繰返し充放電するように構成されたコンデンサと、コンデンサに関連付けられる第1比較器ノードの第1電圧と第2比較器ノードの第2電圧とを比較するように構成された比較器とを含む。第2電圧は、クロック信号の状態に基づいて変化する大きさを有する。システムはまた、誤差電圧およびクロック信号に基づいてPWM信号を生成するように構成されたPWM発生器をも含む。システムはさらに、PWM信号に基づいて出力電圧を生成するように構成された電力段を含む。
【0005】
本発明の別の実施形態は電力供給システムを含む。システムは、基準電圧に対する電力供給システムのフィードバック電圧に基づいて誤差電圧を生成するように構成された誤差増幅器システムを含む。システムはまた、誤差電圧およびランプ信号に基づいてPWM信号を生成するように構成された比較器を備えたPWM発生器をも含む。システムはさらに、PWM信号に基づいて出力電圧を生成するように構成された電力段を含み、電力段は、電力段に関連付けられる出力電流の大きさに関連付けられる温度補償センス電流を生成するように構成されたトランスコンダクタンス増幅器を備える。ランプ信号は温度補償センス電流に基づいて生成される。
【0006】
本発明の別の実施形態は、発振器システムによりクロック信号を生成する方法を含む。方法は、クロック信号が論理ハイ状態である間に第1比較ノードとクロック信号に関連付けられるクロックノードとを相互接続する第1電流経路を介して充電電流を供給するステップと、充電電流を介してコンデンサを充電して第1比較ノードに第1比較電圧を生成するステップとを含む。方法はまた、第2比較電圧より高い第1比較電圧に応答してクロック信号を論理ロー状態に設定するステップと、クロック信号の論理ロー状態に応答して放電スイッチを作動させて第2電流経路を供給するステップとを含む。方法はさらに、クロック信号が論理ロー状態である間に第1電流経路および第2電流経路を介してコンデンサを放電するステップと、クロック信号を論理ハイ状態に設定するステップと、第1比較電圧より高い第2比較電圧に応答して放電スイッチを解除するステップとを含む。
【0007】
本発明の別の実施形態は、電力供給システムにより出力電圧を生成する方法を含む。方法は、少なくとも1つのデジタル信号の値に基づいて基準電圧の大きさを設定するステップと、少なくとも1つのデジタル信号に基づいて出力電圧に関連付けられるフィードバック電圧のスケールファクタを調整するステップと、基準電圧に対する出力電圧に関連付けられるフィードバック電圧の大きさに基づいて誤差電圧を生成するステップとを含む。方法はさらに、誤差電圧およびクロック信号に基づいてPWM信号を生成するステップと、PWM信号に基づいて少なくとも1つのスイッチを制御して出力電圧を生成するステップとを含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一態様に係る電力供給システムの例を示す。
【
図2】本発明の一態様に係る発振器システムの例を示す。
【
図3】本発明の一態様に係るタイミング図の例を示す。
【
図4】本発明の一態様に係る電気供給回路の例を示す。
【
図6】本発明の一態様に係る発振器システムを介してクロック信号を生成する方法の例を示す。
【
図7】本発明の一態様に係る電力供給システムを介して出力電圧を生成する方法の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は一般的に電子回路に関し、特に電力供給システムおよび方法に関する。電力供給システムは、基準電圧に対する出力電圧に関連付けられるフィードバック電圧の大きさに基づいて誤差電圧を生成する誤差増幅器システムを含む。電力供給システムはまた、誤差電圧および発振器システムによって生成されるクロック信号に基づいて、PWM信号を生成するパルス幅変調(PWM)発生器をも含む。システムはさらに、PWM信号に基づいて出力電圧を生成する電力段を含む。例として、電力段は、PWM信号のデューティサイクルに基づいて制御されて、インダクタに流れる出力電流を生成する少なくとも1つのスイッチを含み、その出力電流に基づいて出力電圧が生成される。
【0010】
例として、電力段は、出力電流の大きさに関連付けられる温度補償センス電流を生成するように構成されたトランスコンダクタンス増幅器を含む。温度補償センス電流は、クロック信号に基づいて生成されるランプ電圧と合成されて、ランプ信号が生成される。PWM信号は、ランプ信号と誤差電圧との比較に基づいて生成される。本明細書に記載する場合、用語「温度補償」は、温度変化に対し実質的に感応しないセンス電流の大きさを指し、温度補償センス電流は、温度変化とは実質的に無関係に出力電流の大きさの指標を与える。
【0011】
別の例として、システムはまた、少なくとも1つのデジタル信号に応答して出力電圧の所望の大きさを設定して、基準電圧およびフィードバック電圧の大きさを調整するように構成された出力電圧調整回路を含む。例えば、少なくとも1つのデジタル信号は、第1のデジタルアナログ変換器(DAC)に供給される第1のデジタル信号を含み、DACは、第1のデジタル信号の値に基づいて基準電圧を生成するように構成されている。少なくとも1つのデジタル信号は、第2のDACに供給される第2のデジタル信号をも含み、第2のDACは、第2のデジタル信号の値に基づいて微調整電圧を生成するように構成されている。電力段は、フィードバック電圧を生成するように構成された分圧器を含み、かつ少なくとも1つの可変抵抗器を含む。微調整電圧は少なくとも1つの可変抵抗器に供給され、出力電圧に対するフィードバック電圧のスケールファクタ(すなわち比例性)を調整することによってフィードバック電圧の大きさが調整される。
【0012】
システムはさらに、クロック信号に基づいてコンデンサを繰返し充放電することに基づいてクロック信号を生成する発振器システムを含む。発振器システムはまた、コンデンサ電圧と、クロック信号の状態に基づいて変化する大きさを有する第2電圧とを比較する比較器をも含む。コンデンサは、クロック信号が生成されるクロックノードと第1比較ノードとを相互接続する第1電流経路を介して充電される。コンデンサは、論理ロー状態のクロック信号で作動するスイッチを介して放電される。従って、コンデンサは、第1電流経路と、クロック信号が論理ハイ状態である間にスイッチを介して提供される第2電流経路との両方を介して放電される。
【0013】
図1は、本発明の一態様に係る電力供給システム10の実施形態を示す。電力供給システム10は、携帯型民生機器、工業用、または衛星観測機器または制御システムの部品のような極端な温度用途向けなど、種々の用途の何れにおいても具体化することができる。例えば、電力供給システム10は、オンボードアナログ負荷点(POL)電力供給制御装置に取って代ることのできる集積回路(IC)として具体化されるなど、既存のアナログ制御電力供給システム設計のための後方互換性部品として具体化することができる。電力供給システム10は出力電圧V
OUTを生成するように構成される。例として、電力供給システム10は、内容全体を参照によって本明細書に援用する同時係属出願(代理人整理番号NG(ST)020726US PRI)に記載されるような、複数の電源の1つとすることができる。
【0014】
電源10は、発振器システム12、誤差増幅器システム14、パルス幅変調(PWM)発生器16、および電力段18を含む。発振器システム12は、予め定められた周波数を有するデジタルパルスとすることのできるクロック信号CLKを生成するように構成される。誤差増幅器システム14は、基準電圧V
REFに基づいて誤差電圧V
ERRを生成するように構成される。誤差増幅器システム14は、基準電圧V
REFと、電力段18から供給される出力電圧V
OUTに関連付けられるフィードバック電圧V
FBとの間の差に基づいて、誤差電圧V
ERRを生成するように構成される。
図1の例では、電力段18は、例えば1より小さいスケールファクタで出力電圧V
OUTに比例する大きさを有するフィードバック電圧V
FBを生成するように構成された分圧器20を含む。従って、誤差電圧V
ERRは、出力電圧V
OUTと出力電圧V
OUTの所望の大きさとの間の差に対応する大きさを有する。
【0015】
クロック信号CLKおよび誤差電圧V
ERRは各々、PWM発生器16に供給される。PWM発生器16は、クロック信号CLKおよび誤差電圧V
ERRに基づいてスイッチング信号PWMを生成する。例えば、PWM発生器16は、誤差電圧V
ERRと、クロック信号CLKに関連付けられるランプ信号とを比較して、誤差電圧V
ERRの大きさに比例するデューティサイクルを有するスイッチング信号PWMを生成する比較器を含む。スイッチング信号PWMは、電力段18に供給され、スイッチング信号PWMのデューティサイクルに基づいて1つまたは複数のスイッチが制御されて、出力電圧V
OUTが生成される。出力電圧V
OUTによって、関連するコンピュータシステム内の種々のデバイスのいずれかを含む負荷に電力が供給される。
【0016】
図1の例では、電力供給システム10は、出力電圧V
OUTの大きさを制御するように構成された出力電圧調整回路22をも含む。出力電圧調整回路22は第1のデジタルアナログ変換器(DAC)24および第2のDAC26を備える。第1のDAC24は、第1のデジタル信号DIG_CRSの値に応答して、基準電圧V
REFを生成するように構成される。例えば、第1のデジタル信号DIG_CRSは、基準電圧V
REFの近似の大きさに対応する値を有する多ビットデジタル信号とすることができるので、第1のデジタル信号DIG_CRSは、出力電圧V
OUTの大きさに対する粗調整に対応する。例えば、基準電圧V
REFは、デジタル信号DIG_CRSの増分毎に実質的に広範囲の異なる大きさを持つことができるので、フィードバック電圧V
FBと出力電圧V
OUTとの間のスケールファクタに基づいて、基準電圧V
REFの各増分により、出力電圧V
OUTに対する影響が結果的に比較的大きなものとなる。
【0017】
同様にして、第2のDAC26は、第2のデジタル信号DIG_FINの値に応答して微調整電圧V
FINを生成するように構成される。
図1の例では、微調整電圧V
FINは電力段18の分圧器20に供給される。例として、分圧器20は、少なくとも1つの可変抵抗器を含むことができるので、微調整電圧V
FINが少なくとも1つの可変抵抗器に供給されて、少なくとも1つの可変抵抗器の抵抗値が設定される。例えば、第2のデジタル信号DIG_FINは、フィードバック電圧V
FBと出力電圧V
OUTとの間のスケールファクタの近似の大きさに対応する値を有する多ビットデジタル信号とすることができるので、第2のデジタル信号DIG_FINは、出力電圧V
OUTの大きさに対する微調整に対応することができる。例えば、フィードバック電圧V
FBは、分圧器20の少なくとも1つの可変抵抗器の抵抗に対し比較的小さい影響を及ぼすことができるので、微調整電圧V
FINの各増分は、出力電圧V
OUTに対する影響が結果的に比較的小さなものとなる。出力電圧調整回路22は
図1の例では、DAC24および26を含むものとして示されているが、出力電圧調整回路22は、その代わりに、出力電圧V
OUTの粗調整および微調整のために、それぞれ変換されるか、あるいは誤差増幅器システム14および分圧器20に直接渡される1つまたは複数のアナログ電圧信号を受け取ることができることを理解されたい。
【0018】
図2は、本発明の一態様に係る発振器システム50の例を示す。発振器システム50は、
図1の例における発振器システム12に対応することができる。従って、
図2の例の以下の説明では、
図1の例を参照する。例として、発振器システム50は集積回路(IC)に組み込むことができる。
【0019】
発振器システム50は、比較器52の出力に対応するクロック信号CLKをクロックノード54において生成するように構成された比較器52を含む。クロック信号CLKは、比較器52の反転入力および非反転入力の各々の電圧の相対的な大きさに基づくデジタルパルスに対応する。
図2の例では、比較器52は、非反転入力における第1比較電圧V
OSC+と反転入力における第2比較電圧V
OSC−とを比較する。クロック信号CLKは、第2比較電圧V
OSC−より高い第1比較電圧V
OSC+に応答して論理ハイ状態を有し、クロック信号CLKは、第1比較電圧V
OSC+より高い第2比較電圧V
OSC−に応答して論理ロー状態を有する。
【0020】
図2の例では、発振器システム50は、種々のDC電力電圧の大きさ(例えば12ボルト)である入力電圧V
INによって給電される。入力電圧V
INは、入力電圧V
INと中間ノード56とを相互接続する抵抗器R
1と、中間ノード56と
図2の例では接地として示される低電圧レールとを相互接続する抵抗器R
2とによって分圧される。抵抗器R
3は中間ノード56と比較器52の非反転入力とを相互接続する。第1比較電圧V
OSC+は、クロック信号CLKの論理ハイ状態で、入力電圧V
INの大きさおよび抵抗器R
1、R
2、およびR
3の抵抗に基づく大きさを有する。発振器システム50はまた、クロックノード54と比較器52の非反転入力とを相互接続する抵抗器R
4を含む第1フィードバック電流経路をも含む。従って、第2比較電圧V
OSC−が第1比較電圧V
OSC+より高くなると、比較器52の出力は、抵抗器R
4を通る第1フィードバック電流経路を介して電流をクロックノード54からシンクし、クロック信号CLKの論理ロー状態を維持するように構成される。従って、第1比較電圧V
OSC+の大きさは、クロック信号CLKが論理ロー状態である間に実質的に低下する。
【0021】
発振器システム50はまた、クロック信号CLKを反転させて信号CLK´を生成するように構成されたインバータ58をも含む。信号CLK´は、
図2の例ではNPNバイポーラ接合トランジスタ(BJT)として示されたトランジスタQ
1のベースに抵抗器R
5を介して供給され、トランジスタQ
1の作動を制御する。トランジスQ
1はエミッタで接地され、かつ比較器52の反転入力とトランジスタQ
1のコレクタとを相互接続する抵抗器R
6に結合される。加えて、発振器システム50は、比較器52の反転入力と接地とを相互接続するコンデンサC
EXT、およびクロックノード54と比較器52の反転入力とを相互接続する抵抗器R
7を含む第2フィードバック電流経路を含む。さらに、発振器システム50は、入力電圧V
INとクロックノード54とを相互接続する抵抗器R
8を含む。
【0022】
図2の例では、比較器52が論理ハイ状態のクロック信号CLKを供給するときに、第1比較電圧V
OSC+は、前述の通り、実質的に高い大きさを有する。さらに、信号CLK´は論理ロー状態を有するので、トランジスタQ
1は作動を停止する。従って、クロック信号CLKが論理ハイ状態である間に、コンデンサC
EXTは、入力電圧V
INから抵抗器R
8を通る電流経路を介し、かつ抵抗器R
7を通る第2フィードバック経路を介して充電される。その結果、コンデンサC
EXTが充電される速度は、コンデンサC
EXTの容量値のみならず、抵抗器R
8およびR
7の抵抗値にも依存する。コンデンサC
EXTが充電されるにつれて、第2比較電圧V
OSC−の大きさは増大し始める。
【0023】
第2比較電圧V
OSC−の大きさが第1比較電圧V
OSC+より高い大きさに増大すると、比較器52はクロック信号CLKを論理ロー状態に切り替える。それに応答して、信号CLK´はインバータ58を介して論理ハイ状態に切り替わり、その切り替わりにより抵抗器R
5を介してトランジスタQ
1が作動する。従って、コンデンサC
EXTは2つの別個の電流経路を介して放電し始める。
図2の例では、第1電流経路はコンデンサC
EXTから抵抗器R
6および作動トランジスタQ
1を介して接地までであり、第2電流経路はコンデンサC
EXTから抵抗器R
7を経由してクロックノード54への第2フィードバック経路を介して比較器52の出力までであり、比較器52の出力は、前述の通り、クロック信号CLKが論理ロー状態である間に電流をシンクする。従って、コンデンサC
EXTが放電する速度は、コンデンサC
EXTの容量値のみならず、抵抗器R
6およびR
7の抵抗値にも依存する。コンデンサC
EXTは2つの電流経路(例えば抵抗器R
6およびR
7)を介して放電するので、クロック信号CLKが論理ロー状態である間にコンデンサC
EXTは、単一電流経路(例えば抵抗器R
7)を介して放電する場合より急速に放電することができる。コンデンサC
EXTの放電の結果、第2比較電圧V
OSC−は低下し始める。前述の通り、第1比較電圧V
OSC+はクロック信号CLKが論理ロー状態である間に低下する。従って、第2比較電圧V
OSC−の大きさが第1比較電圧V
OSC+より低い大きさまで低下すると、比較器52はクロック信号CLKを論理ハイ状態に切り替える。
【0024】
図3は、本発明の一態様に係るタイミング
図100の例を示す。タイミング
図100は、
図2の例における発振器システム50の動作に対応している。タイミング
図100は、クロック信号CLK、信号CLK´、第1比較電圧V
OSC+、および第2比較電圧V
OSC−を含む。従って、
図3の例の以下の説明では、
図2の例を参照する。
【0025】
時間T
0で、クロック信号CLKは論理ハイ状態を有する。従って、信号CLK´はインバータ58を介して論理ロー状態を有し、論理ロー状態によりトランジスタQ
1が作動停止し、第1比較電圧V
OSC+は、
図3の例に電圧V
1として示される相対的により大きな大きさを有し、第2比較電圧V
OSC−は、入力電圧V
INから抵抗器R
8およびR
7を介する単一の充電電流経路で充電されることに基づいて増加し始める。時間T
1で、第2比較電圧V
OSC−は、第1比較電圧V
OSC+より大きな(例えば電圧V
1より大きな)大きさまで増大する。その増大に応答して、比較器52はクロック信号を論理ロー状態に切り替える。従って、信号CLK´はインバータ58を介して論理ハイ状態に切り替わり、その切り替わりにより抵抗器R
5を介してトランジスタQ
1が作動する。加えて、第1比較電圧V
OSC+は、抵抗器R
4を通る第1フィードバック電流経路を介した比較器52の出力への電流シンクに基づいて、
図3の例で電圧V
2として示される相対的により小さい大きさまで低下する。従って、抵抗器R
6およびトランジスタQ
1を介する第1放電電流経路、および抵抗器R
7を通る第2フィードバック電流経路を介する比較器52の出力への第2放電電流経路によるコンデンサC
EXTの放電に基づいて、第2比較電圧V
OSC−は低下し始める。
【0026】
コンデンサC
EXTは単一の充電電流経路を介して充電され、かつ2つの別個の電流経路を介して放電されるので、コンデンサC
EXTは充電より急速に放電される。従って、
図3の例に示す通り、第2比較電圧V
OSC−は低下する場合より実質的に遅い速度で増加する。その結果、クロック信号CLKは50%より実質的に大きいデューティサイクルを有する。時間T
2で、第2比較電圧V
OSC−は第1比較電圧V
OSC+より小さな大きさまで低下する。その低下に応答して、比較器52はクロック信号CLKを論理ハイ状態に切り替える。従って、第1比較電圧V
OSC+は実質的により高い大きさまで増大し、第2比較電圧V
OSC−は、前述と同様の単一の電流経路を介するコンデンサC
EXTの充電に基づいて緩慢に増加し始める。時間T
3で、第2比較電圧V
OSC−は再び第1比較電圧V
OSC+より大きな大きさまで増大する。この増大に応答して、比較器52はクロック信号CLKを論理ロー状態に切り替える。従って、第1比較電圧V
OSC+は実質的により低い大きさまで低下し、第2比較電圧V
OSC−は、前述と同様の2つの電流経路を介するコンデンサC
EXTの放電に基づいて、より急速に低下し始める。
【0027】
タイミング
図100は
図3の例に限定されないことを理解されたい。例えば、タイミング
図100は、
図3の例では理想的なタイミング図として示されており、クロック信号CLK、信号CLK´、第1比較電圧V
OSC+、および第2比較電圧V
OSC−の大きさは直線状ではないことがあることを理解されたい。例として、タイミング
図100では、クロック信号CLKおよび信号CLK´の各遷移時に電圧V
OSC+およびV
OSC−は等しいように示されているが、第2比較電圧V
OSC−は、時間T
1およびT
3では第1比較電圧V
OSC+より少し高くてもよく、かつ時間T
2では第1比較電圧V
OSC−より少し低くてもよいことを理解されたい。加えて、クロック信号CLKおよび信号CLK´のみならず、第1比較電圧V
OSC+の遷移も、
図3の例に示すように実質的に瞬時ではなく、漸近的であってよく、かつ不感時間を含んでいてもよく、かつ相互に対してわずかな遅延を含んでいてもよい。
【0028】
再び
図3の例を参照しながら説明すると、前述の通り、発振器システム50は、ICの一部として、または完全にICとして含まれるように構成することができる。従って、抵抗器R
1ないしR
8は発振器システム50の回路設計に組み込むことができ、値を固定することができる。しかし、コンデンサC
EXTを単一の電流経路で充電し、かつコンデンサC
EXTを2つの電流経路で放電するという発振器システム50の特性のため、かつ比較器52は第2比較電圧V
OSC−を第1比較電圧V
OSC+の動的な大きさと比較するため、発振器システム50は、コンデンサC
EXTの容量値のみに基づいて調整可能な周波数を有する。従って、コンデンサC
EXTは、クロック信号CLKの周波数を所望の値に設定するために交換することのできる外部コンデンサとして構成することができる。換言すると、第2比較電圧V
OSC−の増加および減少の速度は両方ともコンデンサC
EXTの容量値に基づくので、外部コンデンサの充電電流の大きさを設定する外部抵抗器に基づく周波数同調をも具体化する典型的な発振器システムとは対照的に、クロック信号CLKの周波数は、コンデンサC
EXT以外の追加の回路部品無しで同調することができる。従って、発振器システム50は、周波数を設定するために追加の回路部品を必要とする典型的な発振器システムとは対照的に、単一コンデンサによる周波数設定を具体化することができる。例えば、典型的な周波数同調の実装例は、外部抵抗および外部容量の積に基づく周波数同調、および外部容量に対する外部抵抗の比に基づく不感時間設定を利用している。従って、発振器システム50は、単一のコンデンサ、外部コンデンサC
EXTだけを含み、より単純かつ適応可能な実装例を利用して、より安価でありかつ占有空間が少なくなる。
【0029】
図4は、本発明の一態様に係る電気供給回路150の例を示す。電気供給回路150は、誤差増幅器システム152およびPWM発生器154を含む。電気供給回路150は電力供給システム10に対応し、誤差増幅器システム152は誤差増幅器システム14に対応し、かつPWM発生器154は
図1の例におけるPWM発生器16に対応している。従って、
図4の例の以下の説明では、
図1の例を参照する。
【0030】
誤差増幅器システム152は誤差増幅器156を含む。誤差増幅器156は、基準電圧V
REFをフィードバック電圧V
FBと比較し、かつ基準電圧V
REFとフィードバック電圧V
FBとの間の差に基づく大きさを有する誤差電圧V
ERRを供給するように構成される。例として、フィードバック電圧V
FBは、電力供給システム10の出力電圧V
OUTに比例する大きさを有する。誤差電圧V
ERRは、本明細書でさらに詳述するように、出力電圧V
OUTの大きさを予め定められた大きさに維持するために、基準電圧V
REFとフィードバック電圧V
FBとの間の差に基づく大きさを有する。加えて、誤差増幅器システム152は、例えば誤差電圧V
ERRのための低域フィルタとして働くような、誤差電圧V
ERRおよびフィードバック電圧V
FBを相互接続する1つまたは複数の補償回路部品等の追加の回路部品を含むことができることを理解されたい。
【0031】
図1の例で前述した通り、基準電圧V
REFおよびフィードバック電圧V
FBの大きさは、出力電圧V
OUTの粗調整および微調整のための少なくとも1つのデジタル信号に基づく。例えば、基準電圧V
REFは、第1のデジタル信号DIG_CRSに基づいて、第1のDAC24によって生成される。別の例として、フィードバック電圧V
FBは、分圧器20によって生成され、分圧器20は、第2のデジタル信号DIG_FINに基づいて第2のDAC26によって生成される微調整電圧V
FINに基づいて設定される抵抗を有する少なくとも可変抵抗器を含む。従って、誤差増幅器システム152は、基準電圧V
REFと、フィードバック電圧V
FBの粗設定および微設定との比較に基づいて、誤差電圧V
ERRを生成して、出力電圧V
OUTの実質的に望ましい大きさを維持する。
【0032】
図4の例では接地として示される低電圧レールから抵抗器R
ERRによって分離されたPWM発生器54における比較ノード158に誤差電圧V
ERRを供給することができる。PWM発生器154は、誤差電圧V
ERRと
図4の例では電圧V
CMPとして示されたランプ信号とを比較するように構成された比較器160を含む。
図4の例では、PWM発生器154は、クロック信号CLKに基づいてランプ電圧V
RMPを生成するように構成されたランプ発生器162を含む。PWM発生器154はまた、本明細書でさらに詳しく後述するように、電力段18の出力電流の大きさに対応するセンス電流I
SNSをも受け取る。従って、ランプ信号V
CMPは、抵抗器R
RMPのランプ電圧V
RMPの電流とセンス電流I
SNS(すなわち抵抗器R
SCURを介する)との和である信号である。PWM発生器154は、センス電流I
SNSに対する誤差電圧V
ERRの大きさに基づくデューティサイクルを有するデジタルスイッチング信号PWMを生成する。
【0033】
図5は、本発明の一態様に係る電力段200の例を示す。電力段200は
図1の例における電力段18に対応している。従って、
図5の例の以下の説明では、
図1および
図4の例を参照する。
【0034】
電力段200はゲートドライバ202を含む。ゲートドライバ202は、
図4の例におけるPWM発生器154から供給されるようなスイッチング信号PWMに応答して、スイッチング信号SW
1およびSW
2を生成するように構成される。スイッチング信号SW
1およびSW
2は、それぞれのトランジスタN
1およびN
2に供給される。トランジスタN
1は入力電圧V
INおよびスイッチングノード204を相互接続し、トランジスタN
2はスイッチングノード204を
図5の例では接地として示される低電圧レールと相互接続する。電力段200はまた、スイッチングノード204と出力電圧V
OUTが供給される出力206とを共同で相互接続する抵抗器R
OUTと直列に接続されたインダクタL
OUTをも含み、さらに、出力206と低電圧レールとを相互接続する出力コンデンサC
OUTを含む。従って、
図5の例における電力段200は、トランジスタN
1およびN
2の交互スイッチングに基づいて出力電圧V
OUTを生成して、インダクタL
OUTおよびコンデンサC
OUTを介する出力電流I
OUTを生成するバックコンバータとして構成される。
【0035】
さらに、電力段200は、出力206および中間ノードを相互接続する可変抵抗器R
VARと、中間ノードおよび接地を相互接続する固定抵抗器R
9とを含む分圧器208を含む。分圧器208は、フィードバック電圧V
FBが出力電圧V
OUTに比例する大きさを有するように、フィードバック電圧V
FBを生成すべく構成される。フィードバック電圧V
FBは、
図1および
図4のそれぞれの例における誤差増幅器システム14または誤差増幅器システム152等の誤差増幅器システムに供給することができる。
図5の例では、可変抵抗器R
VARは、微調整電圧V
FINに基づいて設定される抵抗の大きさを有し、微調整電圧V
FINは、
図1の例におけるデジタル信号DIG_FINに基づいて第2のDAC26によって生成される微調整電圧V
FINとすることができる。従って、デジタル信号DIG_FINは、出力電圧V
OUTに対するフィードバック電圧V
FBの比例割合を変化させるように選択された値を有する。従って、微調整により所望の大きさの出力電圧V
OUTが得られるように、フィードバック電圧V
FBの大きさは、デジタル信号DIG_FINによって調整される。
【0036】
電力段200は、出力電流I
OUTを測定してセンス電流I
SNSを生成するように構成されたトランスコンダクタンス増幅器210をも含む。
図5の例では、トランスコンダクタンス増幅器210は、コンデンサC
SNSの両端に接続された1対の入力を有し、コンデンサCSNSは出力206とスイッチングノード204に接続された抵抗器R
10とに接続されている。従って、トランスコンダクタンス増幅器210は、コンデンサC
SNSの電圧V
Cの大きさに基づいて出力ノード212にセンス電流I
SNSを生成するように構成され、電圧V
Cの大きさは出力電流I
OUTの大きさに対応する。センス電流I
SNSは、
図4の例に示すように、ランプ信号V
CMPが電流I
OUTに基づく大きさを持つように、ランプ信号V
CMPを生成するためにPWM発生器154に供給することができる。
【0037】
図5の例では、抵抗器R
GAINは、
図5の例で接地として示される低電圧レールと出力ノード212とを相互接続する。従って、抵抗器R
GAINは、電力段200の電流センスレベルを設定するために実装可能な抵抗値を有する接地基準抵抗器である。例として、出力212の電圧V
SNSは、次式による大きさを有する。
【0038】
V
SNS=I
OUT*R
OUT*GM*R
GAIN 式1
式中、GMはトランスコンダクタンス増幅器210のトランスコンダクタンスの値である。
【0039】
従って、電流センスレベル(すなわちセンス電圧V
SNS)は単一の抵抗器、抵抗器R
GAINに基づいて設定することができる。さらに、抵抗器R
GAINは接地基準であるので、電力段200のノイズ感度および精度は、典型的な電力段と比較して実質的に向上することができる。さらに、トランスコンダクタンス増幅器210から出力されるセンス電流I
SNSは、抵抗器R
GAINに適応的に流れるので、電力段200のデジタル制御を自己適応可能かつ再構成可能に達成することができる。
【0040】
トランスコンダクタンス増幅器210を実装することによって、出力電流Ι
OUTの大きさの測定値は、実質的に温度変化に影響されない。例えば、典型的な電力段は、電力段の出力電流を決定するためにセンス抵抗器の電圧の測定を具体化することができる。しかし、そのような構成は温度変化に基づく誤差を生じ易く、かつ電流の一部分がセンス抵抗器を流れることに基づく追加の電力損失を被ることがあり得る。電力段200ではトランスコンダクタンス増幅器210を実装することによって、宇宙のような極限環境において電力供給システム10の動作に関して出力電流の測定が温度補償されて、典型的な電力供給システムよりもより効果的に高精度の大きさの出力電圧V
OUTが生成される。
【0041】
電力段200を
図5の例に限定することを意図するものではないことを理解されたい。例えば電力段200はバックコンバータとして示されているが、電力段には、例えばブーストまたはバックブーストコンバータのような、他のタイプの電源を実装することができる。加えて、電力段200はトランジスタのために2つのN型電界効果トランジスタ(FET)を実装することに限定されず、代わりに単一のスイッチ、P型スイッチ、またはそれらの組合せを使用することができる。従って、電力段100は様々なやり方で構成することができる。
【0042】
上述したこのような構造上および機能上の特徴に鑑みて、特定の方法は
図6および
図7を参照することにより、いっそうよく理解されるであろう。図示した動作は、他の実施形態では、異なる順序でかつ他の動作のうちの少なくとも一方と同時に行ってもよいことを理解されたい。さらに、図示した全ての特徴が方法を具体化するために必須というわけではない。
【0043】
図6は、本発明の一態様に係る発振器システムを介して、クロック信号を生成する方法250の例を示す。252で、クロック信号が論理ハイ状態である間に第1比較ノードとクロック信号に関連付けられるクロックノードとを相互接続する第1電流経路を介して、充電電流が供給される。充電電流は、クロック信号が論理ハイ状態である間に供給することができる。第1比較ノードは比較器の入力に対応し、クロックノードは比較器の出力に対応する。254で、コンデンサは充電電流を介して充電され、第1比較ノードに第1比較電圧を生成する。第1比較電圧は、単一の電流経路を介するコンデンサの充電に基づいて、比較的緩慢に増大する。
【0044】
256で、第1比較電圧が第2比較電圧より高くなることに応答して、クロック信号は論理ロー状態に設定される。第2比較電圧は、クロック信号が論理ハイ状態である間は第1の大きさを有し、クロック信号が論理ロー状態である間は第2の大きさを有し、第1の大きさは第2の大きさより大きくなり始める。258で、放電スイッチは論理ロー状態のクロック信号に応答して作動して、第2電流経路を供給する。放電スイッチは、クロック信号の反転状態を有する信号によって作動するトランジスタとすることができる。260で、コンデンサは、クロック信号が論理ロー状態である間に第1電流経路および第2電流経路を介して放電される。コンデンサを2つの放電電流経路に基づいて、充電より急速に放電することができ、従って結果的に、コンデンサの電圧の低下は、上昇するときより急速である。262で、クロック信号は論理ハイ状態に設定され、放電スイッチは、第2比較電圧が第1比較電圧より高くなることに応答して作動を停止する。発振器システムはこのようにして動作を繰り返す。
【0045】
図7は、本発明の一態様に係る電力供給システムを介して出力電圧を生成する方法300の例を示す。302で、基準電圧の大きさは少なくとも1つのデジタル信号の値に基づいて設定される。基準電圧はDACに基づいて設定され、出力電圧の所望の大きさに対応する。304で、出力電圧に関連付けられるフィードバック電圧のスケールファクタは、少なくとも1つのデジタル信号に基づいて調整される。DACを介して微調整電圧を生成し、出力電圧に基づいてフィードバック電圧を生成する分圧器における少なくとも1つの可変抵抗器の抵抗を微調整電圧を用いて調整することに基づいて、フィードバック電圧のスケールファクタを調整することができる。このようにして、基準電圧を調整して、出力電圧の大きさの粗調整を達成することができ、かつフィードバック電圧を調整して、出力電圧の大きさの微調整を達成することができる。
【0046】
306で、基準電圧に対する出力電圧に関連付けられるフィードバック電圧の大きさに基づいて、誤差電圧が生成される。誤差電圧は、誤差増幅器を介して生成される。308で、誤差電圧およびクロック信号に基づいてPWM信号が生成される。クロック信号は、
図2、
図3、および
図6の例に記載された発振器システムのような発振器システムによって、生成される。PWM信号は、誤差電圧をクロック信号に基づいて生成されるランプ信号と比較することによって生成される。310で、少なくとも1つのスイッチがPWM信号に基づいて制御されて、出力電圧が生成される。電力段の出力電圧を生成するために、スイッチの制御は、バックコンバータなどにおけるPWM信号のデューティサイクルに基づくものとすることができる。電力段は、温度補償されたランプ信号の生成に関して出力電流の大きさを測定するトランスコンダクタンス増幅器を含むことができる。
【0047】
上述したことは本発明の例である。言うまでもなく、本発明を説明するために構成要素または方法の考えられるあらゆる組合せを記載することは不可能であるが、本発明の多くのさらなる組合せおよび変形が可能であることを当業者は認識されるであろう。従って、本発明は、添付する特許請求の範囲を含めて本願の範囲に該当する全てのそのような変形例、変更例、変化例を包含するつもりである。
【国際調査報告】