特表2015-526622(P2015-526622A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-526622(P2015-526622A)
(43)【公表日】2015年9月10日
(54)【発明の名称】正面調整可能壁パネル取付装置
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/96 20060101AFI20150814BHJP
【FI】
   E04B2/96
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-529985(P2015-529985)
(86)(22)【出願日】2013年8月28日
(85)【翻訳文提出日】2015年3月16日
(86)【国際出願番号】US2013057021
(87)【国際公開番号】WO2014036104
(87)【国際公開日】20140306
(31)【優先権主張番号】61/694,713
(32)【優先日】2012年8月29日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/805,470
(32)【優先日】2013年3月26日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】515052246
【氏名又は名称】アクライン ホールディングス,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】ACCULIGN HOLDINGS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】デュランロー,アンドレ
【テーマコード(参考)】
2E002
【Fターム(参考)】
2E002NA01
2E002NB05
2E002PA01
2E002QA04
2E002QC07
2E002SA01
2E002TA01
2E002TA02
2E002TA03
2E002WA02
2E002XA08
2E002XA09
(57)【要約】
壁の正面から調整可能な正面調整可能壁パネル取付装置を開示する。正面調整可能壁パネル取付装置は、壁枠と連結するように構成された固定チャンネルと、壁パネル取付金具と連結するように構成された移動チャンネルとを有する。固定チャンネルおよび移動チャンネルは、互いに入れ子状となるように構成されている。壁パネルの傾きは、第1または第2調整ボルトを回すことによって調整される。壁パネルの奥行きは、第1および第2の調整ボルトの両方を同じ方向に、かつ同じ量だけ回すことによって調整することができる。壁パネルの鉛直高さは、第3の調整ボルトを回すことによって調整することができる。薄形レンチを壁パネルギャップに挿入し、調整ボルトと係合させて回すことができる。
【選択図】図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定チャンネル側部および固定チャンネル後部を備えた固定チャンネルにおいて、前記固定チャンネル側部が固定チャンネル中間スロット、固定チャンネル上部スロットおよび固定チャンネル下部スロットを有する固定チャンネルと、
移動チャンネル側部および移動チャンネル後部を備えた移動チャンネルにおいて、前記移動チャンネル側部が移動チャンネル上部スロット、移動チャンネル中間スロットおよび移動チャンネル下部スロットを有し、前記移動チャンネルが前記固定チャンネルと入れ子状となっている移動チャンネルと、
前記移動チャンネル後部に、摺動するように連結された取付板と、
上部バーねじ穴を備えた上部バーにおいて、前記固定チャンネル上部スロットおよび前記移動チャンネル上部スロットを通して挿入されている上部バーと、
下部バーねじ穴を備えた下部バーにおいて、前記固定チャンネル下部スロットおよび前記移動チャンネル下部スロットを通して挿入されている下部バーと、
前記固定チャンネル中間スロットおよび前記移動チャンネル中間スロットを通して挿入されている中間バーと、
第1のエンドプレート穴および第2のエンドプレート穴を有するエンドプレートと、
前記第1のエンドプレート穴を通して挿入され、前記上部バーねじ穴と係合している第1のボルトと、
前記第2のエンドプレート穴を通して挿入され、前記下部バーねじ穴と係合している第2のボルトと
を備えることを特徴とする壁パネルを取り付けるための装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、
前記移動チャンネル中間スロットが、前記移動チャンネル後部に平行な第1の寸法を有し、前記固定チャンネル中間スロットが、前記固定チャンネル後部に平行な第2の寸法を有し、前記第1の寸法および前記第2の寸法が、前記移動チャンネル中間スロットに挿入された前記中間バーの一部より大幅には大きくない
ことを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置において、
前記固定チャンネル上部スロットおよび前記固定チャンネル下部スロットが、前記固定チャンネル後部に平行であり、
前記移動チャンネル上部スロットおよび前記移動チャンネル下部が、前記移動チャンネル後部に対して0度〜90度の角度をなす
ことを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置において、
前記移動チャンネル上部スロットおよび前記移動チャンネル下部スロットが、前記移動チャンネル後部に平行であり、
前記固定チャンネル上部スロットおよび前記固定チャンネル下部が、前記固定チャンネル後部に対して0度〜90度の角度をなす
ことを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置において、
前記取付板が、
取付板エンドタブねじ穴を備えた取付板エンドタブを有し、
前記取付板エンドタブねじ穴と係合している第3のボルトをさらに備える
ことを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項5に記載の装置において、
前記エンドプレートが、前記固定チャンネルに連結されており、
前記移動チャンネルが、移動チャネルエンドキャップ穴を備えた移動チャネルエンドキャップを有し、
前記第3のボルトが、前記移動チャネルエンドキャップ穴を通して挿入されている
ことを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項5に記載の装置において、
前記エンドプレートが、前記移動チャンネルに連結されており、
前記エンドプレートが、第3のエンドプレート穴を有し、
前記第3のボルトが、前記第3のエンドプレート穴を通して挿入されている
ことを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置において、
前記移動チャンネル中間スロットが、前記移動チャンネル後部に平行な第1の寸法を有し、前記固定チャンネル中間スロットが、前記固定チャンネル後部に平行な第2の寸法を有し、前記第1の寸法および前記第2の寸法が、前記移動チャンネル中間スロットに挿入された前記中間バーの一部より大幅には大きくなく、
前記固定チャンネル上部スロットおよび前記固定チャンネル下部スロットが、前記固定チャンネル後部に平行であり、
前記移動チャンネル上部スロットおよび前記移動チャンネル下部が、前記移動チャンネル後部に対して45度の角度をなし、
前記取付板が、
取付板エンドタブねじ穴を備えた取付板エンドタブを有し、
前記取付板エンドタブねじ穴と係合している第3のボルトをさらに備え、
前記エンドプレートが、前記固定チャンネルに連結されており、
前記移動チャンネルが、移動チャネルエンドキャップ穴を備えた移動チャネルエンドキャップを有し、
前記第3のボルトが、前記移動チャネルエンドキャップ穴を通して挿入されている
ことを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置において、
前記移動チャンネル中間スロットが、前記移動チャンネル後部に平行な第1の寸法を有し、前記固定チャンネル中間スロットが、前記固定チャンネル後部に平行な第2の寸法を有し、前記第1の寸法および前記第2の寸法が、前記移動チャンネル中間スロットに挿入された前記中間バーの一部より大幅には大きくなく、
前記移動チャンネル上部スロットおよび前記移動チャンネル下部スロットが、前記移動チャンネル後部に平行であり、
前記固定チャンネル上部スロットおよび前記固定チャンネル下部が、前記固定チャンネル後部に対して45度の角度をなし、
前記取付板が、
取付板エンドタブねじ穴を備えた取付板エンドタブを有し、
前記取付板エンドタブねじ穴と係合している第3のボルトをさらに備え、
前記エンドプレートが、前記移動チャンネルに連結されており、
前記エンドプレートが、第3のエンドプレート穴を有し、
前記第3のボルトが、前記第3のエンドプレート穴を通して挿入されている
ことを特徴とする装置。
【請求項10】
固定筐体後部を備えた固定筐体と、
移動筐体後部、移動筐体上端部および移動筐体下端部を備えた移動筐体において、前記固定筐体と入れ子状となっている移動筐体と、
前記移動筐体後部に、摺動するように連結された取付板と、
上部ライザーにおいて、鉛直に第1の方向に移動する場合には、前記移動筐体上端部を前記固定筐体後部の方に引っ張るように構成され、鉛直に第2の方向に移動する場合には、前記移動筐体上端部を前記固定筐体後部から遠ざけるように押すように構成された上部ライザーと、
下部ライザーにおいて、鉛直に第3の方向に移動する場合には、前記移動筐体下端部を前記固定筐体後部の方に引っ張るように構成され、鉛直に第4の方向に移動する場合には、前記移動筐体下端部を前記固定筐体後部から遠ざけるように押すように構成された下部ライザーと、
前記上部ライザーと係合し、前記上部ライザーを鉛直に移動させるように構成された第1のボルトと、
前記下部ライザーと係合し、前記下部ライザーを鉛直に移動させるように構成された第2のボルトと、
前記取付板と係合し、前記取付板を鉛直に移動させるように構成された第3のボルトと
を備えることを特徴とする壁パネルを取り付けるための装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置において、
前記固定筐体が、構造物上に取り付けられるように構成され、
前記取付板が、それに取り付けられた壁パネルを有するように構成されている
ことを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項10に記載の装置において、
前記第1の方向および前記第3の方向が上向きであり、
前記第2の方向および前記第4の方向が下向きである
ことを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項10に記載の装置において、
前記第1の方向および前記第3の方向が下向きであり、
前記第2の方向および前記第4の方向が上向きである
ことを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項10に記載の装置において、
前記第1の方向および前記第4の方向が下向きであり、
前記第2の方向および前記第3の方向が上向きである
ことを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項10に記載の装置において、
前記第1の方向および前記第4の方向が上向きであり、
前記第2の方向および前記第3の方向が下向きである
ことを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項10に記載の装置において、
第1のエンドプレート穴、第2のエンドプレート穴および第3のエンドプレート穴を有するエンドプレートをさらに備え、前記エンドプレートが、前記移動筐体に連結されており、
前記第1のボルトが前記第1のエンドプレート穴を通して挿入され、前記第2のボルトが前記第2のエンドプレート穴を通して挿入され、前記第3のボルトが前記第3のエンドプレート穴を通して挿入されている
ことを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項10に記載の装置において、
第1のエンドプレート穴および第2のエンドプレート穴を有するエンドプレートをさらに備え、前記エンドプレートが前記固定筐体に連結されており、
前記第1のボルトが前記第1のエンドプレート穴を通して挿入され、前記第2のボルトが前記第2のエンドプレート穴を通して挿入されており、
前記移動筐体が、移動筐体エンドキャップ穴を備えた移動筐体エンドキャップを有し、
前記第3のボルトが、前記移動筐体エンドキャップ穴を通して挿入されている
ことを特徴とする装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2012年8月29日付けで出願された米国仮特許出願第61/694,713号明細書および2013年3月26日付けで出願された米国仮特許出願第61/805,470号明細書の利益ならびに優先権を主張するものであり、両内容を参照により本明細書に援用する。
【0002】
本発明は、壁取付システムに関する。より詳細には、本発明は、壁パネルを取り付けるための装置に関する。
【背景技術】
【0003】
装飾ファサード壁は、建物の外観を向上させるためにしばしば使用される。ファサードには、大理石、スレート、金属、木材またはレザーなどの多様な材料が使用され得る。装飾ファサード壁は、複数の壁要素またはパネルからなることが多い。パネルの寸法は、典型的には壁全体の寸法より小さい。寸法がより小さいことにより、パネルの輸送、保管、取扱いおよび取付けがより簡単になる。また、パネルが破損した場合、壁全体ではなく、そのパネルを取り替えるだけでよい。
【0004】
装飾ファサード壁を作る一方法は、まず非装飾壁を作り、次いで接着剤で装飾パネルを取り付けるものである。この方法は、モザイクを作る場合など、非常に小さく(約1インチ未満)、軽い壁パネルと共に用いられることが多い。しかしながらこの方法は、金属または石などのより重い材料のより大きい(約6インチ以上)パネルにはあまり適さない。接着剤によって保持されたパネルは、恐らく完全に信頼することはできず、パネルの落下は安全上の危険になり得る。また、大きいパネルと下層の非装飾壁との表面形状が完全に合う可能性が低く、その結果、1つのパネルから別のパネルまでが凹凸面になる。より大きいパネルでは、このことがはるかにより顕著になる。
【0005】
より重いパネルで装飾ファサード壁を作るためのより一般的な方法は、枠壁を作り、次いで枠壁にパネルを掛けるものである。枠壁は、典型的には金属からなるが、他の適切な材料からなってもよい。通常、美観のために、パネルを枠に取り付けるための手段は壁の正面から容易に見えないことが大変望ましい。したがって各パネルは通常、パネルを枠に取り付けることができる、パネルの後部に取り付けられたパネル取付金具を有する。金属パネルは典型的に、パネルの後部に溶接またはボルト締めされたパネル取付金具を有する。石パネルはしばしば、パネルの後部の中を途中まで開けた穴と、穴にセットされた開きボルトによって取り付けられたパネル取付金具とを有する。
【0006】
パネル取付金具および/または枠は、典型的に、各パネルの位置および/または向きを調整するいくつかの手段を有する。例えばパネル取付金具は、枠中のねじナットと係合する、パネル中にセットされたねじボルトであり得るであろう。パネルの位置および/向きを調整するために、ねじナットの選択的な調整を用いることができる。しかしながら、この場合、調整を行う技術者はファサード壁の後ろにいなければならない。これは、技術者が作業するためのファサード壁背面へのアクセスがなければならないことを意味する。このアクセスを設けることは、多くの状況において非効率な空間利用である。また、隣接するパネルの正面とどのようにパネルの正面が一致しているかを確かめずに調整の効果を決定することは、調整を行う技術者にとって困難である。技術者が前後に走らなければならないか、技術者に調整の効果を報告する第2の人物が必要となるかのどちらかである。
【発明の概要】
【0007】
壁パネルを枠に取り付けて、パネルの位置および/または向きの調整をパネルの正面から行うことができる装置が必要とされている。
【0008】
本発明について、添付図面に示す限定的でない例示的実施形態で説明し、添付図面中の同様の参照符号は、同様の要素を示す。
【0009】
本明細書に援用され、その一部を構成する添付図面は、壁パネル取付システムの1つまたは複数の実施形態を示し、詳細な説明と共に、本発明の原理および実施態様を説明することに役立つ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、壁の正面から調整可能な壁パネル取付装置における第1の実施形態の分解図である。
図2図2は、正面調整可能壁パネル取付装置における第1の実施形態の分解していない図である。
図3図3は、正面調整可能壁パネル取付装置における第1の実施形態が、どのように壁パネル取付金具と連結するかを示す詳細図である。
図4図4は、壁パネル取付金具の傾き、奥行きおよび鉛直高さをどのように調整することができるかを示す、壁パネル取付金具と連結された正面調整可能壁パネル取付装置における第1の実施形態の図である。
図5図5は、壁パネル取付装置における第1の実施形態をどのように壁の正面から調整することができるかを示す、壁の正面図である。
図6図6は、壁パネル取付装置における第1の実施形態をどのように壁の正面から調整することができるかを示す、壁の背面図である。
図7図7は、壁の正面から調整可能な壁パネル取付装置における第2の実施形態の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
主題の発明の詳細な説明を始める前に、以下について述べることがふさわしい。適切な場合、異なる図における同一の構成要素、対応する構成要素、または同様の構成要素を指定するために、同様の参照資料および参照文字を使用する。本開示に関連する図は典型的に、縮尺通りに正確な寸法で描いておらず、すなわち、そのような図面は寸法の正確さよりも見て理解することの明確さに焦点をおいて描いている。
【0012】
説明を明瞭にするため、本明細書に記載する実施態様の通常の特徴すべてを図示および説明しているわけではない。言うまでもなく、任意のそのような実際の実施態様を開発する際には、用途およびビジネスに関する制約の遵守など開発者の特定の目標を達成するために実施態様特有の多くの決定を行わなければならないこと、ならびに、これらの特定の目標は、実施態様および開発者によって異なることが理解される。さらに、そのような開発努力は複雑で時間を要する可能性があるが、本開示の利益を得る当業者にとって通常の技術業務になるであろうことが理解される。
【0013】
「上部」、「下部」、「上に」、「下に」、「前に」「後ろに」などの方向を表す用語の使用は、様々な図に示すような本発明の様々な構成要素の互いに対する位置および/または向きを説明するためのものであり、参照外の任意の基準点に対する本発明の任意の実施形態における任意の位置および/または向きに制限を課すものではない。
【0014】
第1の実施形態
図1図6は、正面調整可能壁パネル取付装置10における第1の実施形態の構造および使用を示す。図1は、正面調整可能壁パネル取付装置10の分解図である。図2は、図1の正面調整可能壁パネル取付装置10の分解していない図である。正面調整可能壁パネル取付装置10は、固定チャンネル12、移動チャンネル14、および取付板42を備える。固定チャンネル12は、壁枠(図示せず)または同様の構造物に連結されるように構成され、取付板42は、壁パネル88(図5および図6参照)に連結されるように構成される。
【0015】
固定チャンネル12は、2つの固定チャンネル側部16、固定チャンネル後部18、およびその上端部にある固定チャンネルエンドプレート20を有する。固定チャンネル12は、2つの固定チャンネル側部16のそれぞれに、固定チャンネル上部スロット22および固定チャンネル下部スロット24を有する。固定チャンネル上部スロット22および固定チャンネル下部スロット24は、固定チャンネル後部18に平行である。各固定チャンネル側部16のほぼ中央には、固定チャンネル中間穴26が存在する。第1の実施形態ではチャンネル中間穴26は円形であるが、他の実施形態ではそれらは他の形状であってもよい。実施形態によっては、固定チャンネル中間穴26は、固定チャンネル後部18に垂直なスロットである。
【0016】
移動チャンネル14は、2つの移動チャンネル側部30、移動チャンネル後部32、およびその上端部にある移動チャネルエンドキャップ34を有する。2つの移動チャンネル側部30のそれぞれは、移動チャンネル上部スロット36、移動チャンネル中間スロット40、および移動チャンネル下部スロット38を有する。移動チャンネル上部スロット36は、移動チャンネル後部32に対して0度〜90度の角度をなす。移動チャンネル下部スロット38は、移動チャンネル後部32に対して0度〜90度の角度をなす。図1図2に示す実施形態では、移動チャンネル上部スロット36の角度と移動チャンネル下部スロット38の角度とは同じ大きさ(45°)および向きを有するが、他の実施形態では、異なる大きさおよび/または向きを有してもよい。移動チャンネル中間スロット40は、移動チャンネル後部32に垂直である。
【0017】
移動チャンネル14および固定チャンネル12は、互いに入れ子状となるように構成される。図1図2の実施形態では、固定チャンネル12は移動チャンネル14内で入れ子状となるように構成される。他の実施形態では、移動チャンネル14は固定チャンネル12内で入れ子状となるように構成される。
【0018】
上部バー52は、固定チャンネル上部スロット22および移動チャンネル上部スロット36を通して配置される。図1図2に示す実施形態では、上部バー52は、上部バーブロック54および2つの上部バーボルト56を備える。上部バーブロック54は、固定チャンネル12内で入れ子状となっており、上部バーボルト56は、固定チャンネル上部スロット22および移動チャンネル上部スロット36を貫通して、上部バーブロック54と連結する。他の実施形態では、上部バー52は一体部品である。上部バー52は、上部バーねじ穴58および上部バーねじなし穴60を有する。第1の調整ボルト66は、固定チャネルエンドプレート20の第1のねじなし穴62を貫通し、上部バーねじ穴58と係合する。
【0019】
少なくとも1つの中間バー70は、固定チャンネル中間穴26の少なくとも1つ、および移動チャンネル中間スロット40の少なくとも1つを通して配置される。図1図2に示す実施形態では、ボルトまたはリベットの形の2つの中間バー70が存在する。
【0020】
下部バー72は、固定チャンネル下部スロット24および移動チャンネル下部スロット38を通して配置される。図1図2に示す実施形態では、下部バー72は、下部バーブロック74および2つの下部バーボルト76を備える。下部バーブロック74は、固定チャンネル12内で入れ子状となっており、下部バーボルト76は、固定チャンネル下部スロット24および移動チャンネル下部スロット38を貫通して、下部バーブロック74と連結する。他の実施形態では、下部バー72は一体部品である。下部バー72は、下部バーねじ穴78および下部バーねじなし72穴80を有する。第2の調整ボルト68は、固定チャネルエンドプレート20の第2のねじなし穴64を貫通し、上部バーねじなし穴60を貫通し、下部バーねじ穴78と係合する。第1の調整ボルト66は下部バーねじなし穴80を貫通してもよいが、他の実施形態では、第1の調整ボルト66はより短く、下部バー72まで延在せず、下部バー72は下部バーねじなし穴80を有していなくてもよい。
【0021】
第1の調整ボルト66および第2の調整ボルト68はどちらも調整ボルトカラー94を有し、各調整ボルトカラー94は、第1の調整ボルト66および第2の調整ボルト68が固定チャネルエンドプレート20に対して鉛直に移動しないように、固定チャネルエンドプレート20の下でそれぞれの調整ボルト上に配置される。
【0022】
取付板42は、その上端部に取付板エンドタブ44を有する。取付板42は、取付板上部スロット46および取付板下部スロット48を有する。取付板エンドタブ44は、移動チャンネル14の移動チャンネル上部開口部100に挿入するように構成される。取付板42は、2つの取付板ボルト96で移動チャンネル14に連結され、一方の取付板ボルト96は取付板上部スロット46を貫通し、他方の取付板ボルト96は取付板下部スロット48を貫通する。移動チャンネル14は、1つまたは複数の移動チャンネル後部ねじ穴98を有する。取付板ボルト96は、移動チャンネル後部ねじ穴98と係合し、移動チャンネル14に対して取付板42を保持するが、取付板42は移動チャンネル14に対して鉛直に摺動することができる。
【0023】
取付板42は、壁パネル88の後部上の任意の壁パネル取付金具84に連結するように構成されている1つまたは複数の取付板ブラケット50を有する。図1図2に示す実施形態では、1つまたは複数の取付板ブラケット50は、取付金具ペグ86と連結するように形作られたフックである。他の実施形態では、1つまたは複数の取付板ブラケット50は、異なる形状、および壁パネル取付金具84と連結する異なる様式を有してもよい。
【0024】
移動チャネルエンドキャップ34は移動チャネルエンドキャップねじなし穴90を有し、取付板エンドタブ44は取付板エンドタブねじ穴92を有する。第3の調整ボルト82は、移動チャネルエンドキャップねじなし穴90を貫通し、取付板エンドタブ44のねじ穴と係合する。第3の調整ボルト82は、第3の調整ボルト82が移動チャネルエンドキャップ34に対して鉛直に移動しないように、移動チャネルエンドキャップ34の下で調整ボルト上に配置された調整ボルトカラー94を有する。
【0025】
図4は、壁パネル取付金具の傾き、奥行きおよび鉛直高さをどのように調整することができるかを示す、壁パネル取付金具84と連結された正面調整可能壁パネル取付装置10の図である。壁パネル88(図5および図6参照)の壁パネル取付金具84に連結され、正面調整可能壁パネル取付装置10によって保持された壁パネル88の傾き、奥行きおよび鉛直高さは、調整ボルト(66、68、82)を回すことによって調整することができる。壁パネル88の傾きは、第1または第2の調整ボルト(66、68)を回すことによって調整される。第1の調整ボルト66を回すことで、ねじ切方向および第1の調整ボルト66を回す方向に応じて、上部バー52が上下に移動する。第1の調整ボルト66を一方向に回すことで、上部バー52が固定チャンネル上部スロット22および移動チャンネル上部スロット36内で上方に移動する。移動チャンネル中間スロット40内の中間バー70により、移動チャンネル14は鉛直に移動しない。これにより、移動チャンネル14は下部バー72を中心に枢動し、移動チャンネル14の上端部は強制的に固定チャンネル12から遠ざかるように傾く。第1の調整ボルト66を他方向に回すことで、上部バー52は下方に移動し、移動チャンネル14の上端部は固定チャンネル12の方により傾く。
【0026】
第2の調整ボルト68を回すことで、ねじ切方向および第2の調整ボルト68を回す方向に応じて、下部バー72が上下に移動する。第2の調整ボルト68を一方向に回すことで、下部バー72が固定チャンネル下部スロット24および移動チャンネル下部スロット38内で上方に移動する。移動チャンネル中間スロット40内の中間バー70によりまた、移動チャンネル14は鉛直に移動しない。これにより、移動チャンネル14は上部バー52を中心に枢動し、移動チャンネル14の下端部は強制的に固定チャンネル12から遠ざかるように傾く。第2の調整ボルト68を他方向に回すことで、下部バー72は下方に移動し、移動チャンネル14の下端部は固定チャンネル12の方により傾く。
【0027】
チャンネル中間穴26および移動チャンネル中間スロット40は、チャンネル中間穴26および移動チャンネル中間スロット40に挿入されている中間バー70、または中間バー70の少なくとも一部の高さよりわずかに大きい鉛直高さにおいて、移動チャンネル14が枢動する時に、中間バー70が上部バー52または下部バー72のいずれかの周りを弧状に移動することがぎりぎりできるほどの大きさであるが、移動チャンネル14が固定チャンネル12に対して著しく鉛直に移動することができるほど大きくない鉛直高さを有する。
【0028】
正面調整可能壁パネル取付装置10によって保持された壁パネル88の奥行きは、上部バー52および下部バー72の両方を同じ方向に、かつ同じ量だけ移動させるように、第1の調整ボルト66および第2の調整ボルト68の両方を回すことによって調整することができる。これにより、壁パネル88の奥行きは変わるが、傾きの量は同じままである。しかしながら、これによってまた、壁パネル88が鉛直に移動する。
【0029】
壁パネル88の鉛直高さは、第3の調整ボルト82を回すことによって調整することができる。第3の調整ボルト82を回すことで、ねじ切方向および第3の調整ボルト82を回す方向に応じて、取付板42が移動チャンネル14に対して上下に移動する。
【0030】
図5および図6は、正面調整可能壁パネル取付装置10をどのように壁の正面から調整することができるかを示す。壁パネル88は、隣接する壁パネル88間に壁パネルギャップ104が存在するように、間隔を取って調整可能壁パネル取付装置10上に取り付けられる。薄形レンチ102を壁パネルギャップ104に挿入し、調整ボルト(66、68および82)と係合させて回すことができる。壁パネル88を所望の通り調整したら、所望の場合、壁パネルギャップ104を脱着可能もしくは永久のコーキング剤または充填剤で充填することができる。
【0031】
第2の実施形態
図7は、正面調整可能壁パネル取付装置110における第2の実施形態を示す。いくつかの構造的な違いはあるが、この第2の実施形態は、第1の実施形態と同様に機能する。
【0032】
第2の実施形態の正面調整可能壁パネル取付装置110は、固定筐体112、移動筐体114、および取付板142を備える。固定筐体112は壁枠(図示せず)に固定されるように構成され、取付板142は壁パネル(図示せず)に連結されるように構成される。
【0033】
移動筐体114および固定筐体112(第1の実施形態では、チャンネルと呼ぶ)は、第1の実施形態(図1図6)とは逆の方法で入れ子状となっている。第2の実施形態では、固定チャンネル12が移動チャンネル14内で入れ子状となるように構成されている第1の実施形態の配置(図1図2参照)ではなく、移動筐体114が固定筐体112の内部に収まっている。第2の実施形態では、第1の実施形態での移動チャンネル14の代わりに、固定筐体112が角度のあるスロットを有する。
【0034】
固定筐体112は、2つの固定筐体側部116、および固定筐体後部118を有する。固定筐体112は、2つの固定筐体側部116のそれぞれに、固定筐体上部スロット136および固定筐体下部スロット138を有する。各固定筐体側部116のほぼ中央には、固定筐体中間スロット140が存在する。固定筐体112は、壁枠に取り付けやすくするために、長穴206を備えたフランジ205を両側に有する。しかしながら他の実施形態では、フランジ205が異なって構成されてもよく、または固定筐体112が、壁枠に取り付けやすくするための異なる構造を有してもよい。
【0035】
固定筐体上部スロット136は、固定筐体後部118に対して0度〜90度の角度をなす。固定筐体下部スロット138は、固定筐体後部118に対して0度〜90度の角度をなす。図7に示す実施形態では、固定筐体上部スロット136の角度と固定筐体下部スロット138の角度とは同じ大きさ(45°)および向きを有するが、他の実施形態では、異なる大きさおよび/または向きを有してもよい。固定筐体中間スロット140は、固定筐体後部118に垂直である。
【0036】
移動筐体114は、2つの移動筐体側部130、移動筐体後部132、およびその上端のある移動筐体エンドプレート134を有する。2つの移動筐体側部130内のそれぞれの移動筐体114は、移動筐体上部スロット122、移動筐体中間穴126、および移動筐体下部スロット124を有する。移動筐体上部スロット122および移動筐体下部スロット124は、移動筐体後部132に平行である。第2の実施形態では、移動筐体中間穴126は円形であるが、他の実施形態では他の形状であってもよい。実施形態によっては、移動筐体中間穴126は、移動筐体後部132に垂直なスロットである。
【0037】
移動筐体114および固定筐体112は、互いに入れ子状となるように構成される。第2の実施形態では、固定筐体112は移動筐体114内で入れ子状となるように構成される。他の実施形態では、移動筐体114は固定筐体112内で入れ子状となるように構成されてもよい。
【0038】
上部ライザー152は、固定筐体上部スロット136および移動筐体上部スロット122を通して配置される。第2の実施形態では、上部ライザー152は、上部ライザーブロック154および2つの上部ライザーボルト156を備える。他の実施形態では、上部ライザー152は一体部品であってもよい。上部ライザーブロック154は、移動筐体114内で入れ子状となっている。上部ライザーボルト156は、固定筐体上部スロット136および移動筐体上部スロット122を貫通して、上部ライザーブロック154と連結する。上部ライザー152は上部ライザーねじ穴158を有し、第2の実施形態では、上部ライザーねじ穴158は上部ライザーブロック154内にある。第1の調整ボルト166は、第1のエンドプレートねじなし穴162を貫通し、上部ライザーねじ穴158と係合する。
【0039】
下部ライザー172は、固定筐体下部スロット138および移動筐体下部スロット124を通して配置される。第2の実施形態では、下部ライザー172は、下部ライザーブロック174および2つの下部ライザーボルト176を備える。下部ライザーブロック174は、移動筐体114内で入れ子状となっており、下部ライザーボルト176は、固定筐体下部スロット138および移動筐体下部スロット124を貫通して、下部ライザーブロック174と連結する。他の実施形態では、下部ライザー172は一体部品である。下部ライザー172は、下部ライザーねじ穴178を有する。第2の調整ボルト168は、第2のエンドプレートねじなし穴164を貫通し、上部ライザー152を介さず、下部ライザーねじ穴178と係合する。
【0040】
第1の調整ボルト166および第2の調整ボルト168はどちらも調整ボルトカラー194を有し、各調整ボルトカラー194は、第1の調整ボルト66および第2の調整ボルト68が移動筐体エンドプレート134に対して鉛直に移動しないように、移動筐体エンドプレート134の下でそれぞれの調整ボルト上に配置される。
【0041】
第2の実施形態では、調整ボルトを貫通させるためのねじなし穴を有するのではなく、調整ボルトのうちの1つがそばを通るように上部ライザーブロック154および下部ライザーブロック174が形作られるという点を除き、第2の実施形態では、上部ライザーブロック154および下部ライザーブロック174は、第1の実施形態の上部バーブロック54および下部バーブロック74に類似している。第2の実施形態では、上部ライザーブロック154および下部ライザーブロック174は特注プラスチック成形部品であるが、他の実施形態では、他の適切な材料からなり、他の方法によって作られてもよい。
【0042】
1つまたは複数の中間バー170は、固定筐体中間スロット140の少なくとも1つ、および移動筐体中間穴126の少なくとも1つを通して配置される。第2の実施形態では、移動筐体中間穴126のねじ切部と連結するねじ切ボルトの形の2つの中間バー170が存在する。他の実施形態では、中間バー170はリベットであり、移動筐体中間穴126はねじ切りされていない。
【0043】
第1の実施形態と異なり、第2の実施形態の調整ボルトは、調整ボルトが移動筐体エンドプレート134に対して鉛直に移動しないように、移動筐体エンドプレート134の下に調整ボルトカラーを有していない。代わりに、調整ボルトが移動筐体エンドプレート134に対して鉛直に移動しないように、調整可能壁パネル取付装置110の様々な部分にかかる下方に引っ張る重力が利用される。
【0044】
取付板142は、その上端部にある取付板エンドタブ144を有する。取付板142は、取付板上部スロット146および取付板下部スロット148を有する。取付板エンドタブ144は、移動筐体上部開口部200に挿入するように構成される。取付板142は、2つの取付板ボルト196で移動筐体114に連結され、一方の取付板ボルト196は取付板上部スロット146を貫通し、他方の取付板ボルト196は取付板下部スロット148を貫通する。取付板ボルト96は、2つの移動筐体ねじ穴198と係合し、移動筐体114に対して取付板142を保持するが、取付板142は移動筐体114に対して鉛直に摺動することができる。
【0045】
第1の実施形態と異なり、第2の実施形態では、取付板142は、それから突出するフックを有していない。これにより、壁パネルを取付板142に固定するための様々な転び止めの選択肢が可能になる。
【0046】
移動筐体エンドプレート134は第3のエンドプレートねじなし穴190を有し、取付板エンドタブ144はエンドタブねじ穴192を有する。第3の調整ボルト182は、第3のエンドプレートねじなし穴190を貫通し、エンドタブねじ穴192と係合する。第3の調整ボルト182は、第3の調整ボルト182が移動筐体エンドキャップ134に対して鉛直に移動しないように、移動筐体エンドキャップ134の下で調整ボルト上に配置された調整ボルトカラー194を有する。
【0047】
第2の実施形態の調整可能壁パネル取付装置110は、取付板142に取り付けられた壁パネル(図示せず)の傾き、奥行きおよび鉛直高さを調整することができる。壁パネルの傾き、奥行きおよび鉛直高さは、調整ボルト(166、168および182)を回すことによって調整することができる。壁パネルの傾きは、第1または第2の調整ボルト(166、168)を回すことによって調整される。第1の調整ボルト166を回すことで、ねじ切方向および第1の調整ボルト166を回す方向に応じて、上部ライザー152が上下に移動する。第1の調整ボルト166を一方向に回すことで、上部ライザー152が固定筐体上部スロット136および移動筐体上部スロット122内で上方に移動する。移動筐体中間穴126内の中間バー170により、移動筐体114は鉛直に移動しない。これにより、移動筐体114は下部ライザー172を中心に枢動し、移動筐体114の上端部は強制的に固定筐体112の方に移動する。第1の調整ボルト166を他方向に回すことで、上部ライザー152は下方に移動し、移動筐体114の上端部は固定筐体112から遠ざかるように移動する。
【0048】
第2の調整ボルト168を回すことで、ねじ切方向および第2の調整ボルト168を回す方向に応じて、下部ライザー172が上下に移動する。第2の調整ボルト168を一方向に回すことで、下部ライザー172が、固定筐体下部スロット138および移動筐体下部スロット124内で上方に移動する。移動筐体中間穴126内の中間バー170によりまた、移動筐体114は鉛直に移動しない。これにより、移動筐体114は上部ライザー152を中心に枢動し、移動筐体114の下端部は強制的に固定筐体112の方に移動する。第2の調整ボルト168を他方向に回すことで、下部ライザー172は下方に移動し、移動筐体114の下端部は固定筐体112から遠ざかる。
【0049】
移動筐体中間穴126および固定筐体中間スロット140は、移動筐体中間穴126および移動筐体中間スロット140に挿入されている中間バー170、または中間バー170の少なくとも一部の高さよりわずかに大きい鉛直高さにおいて、移動筐体114が枢動する時に、中間バー170が上部ライザー152または下部ライザー172のいずれかの周りを弧状に移動することがぎりぎりできるほどの大きさであるが、移動筐体114が固定移動筐体112に対して著しく鉛直に移動することができるほど大きくない鉛直高さを有する。
【0050】
取付板142に取り付けられた壁パネルの奥行きは、上部ライザー152および下部ライザー172の両方を同じ方向に、かつ同じ量だけ移動させるように、第1の調整ボルト166および調整ボルト168の両方を回すことによって調整することができる。これにより、取り付けられた壁パネルの奥行きは変わるが、傾きの量は同じままである。しかしながら、これによってまた、壁パネルが鉛直に移動する。
【0051】
取付板142に取り付けられた壁パネルの鉛直高さは、第3の調整ボルト182を回すことによって調整することができる。第3の調整ボルト182を回すことで、ねじ切方向および第3の調整ボルト182を回す方向に応じて、取付板142が移動筐体114に対して上下に移動する。
【0052】
当業者であれば、特許請求する本発明の範囲から逸脱することなく、好ましい実施形態に多くの修正および変更を行ってもよいことを認識する。言うまでもなく、本発明の修正は、その様々な態様において当業者に明らかであり、検討後にのみ明らかとなる修正もあれば、通常の機械的、化学的かつ電子的な設計の問題に関する修正もあることが理解される。好ましい実施形態の特徴、機能または特性は、1つも不可欠ではない。他の実施形態が可能であり、それらの特定の設計は個々の用途に依存する。そのため、本発明の範囲は、本明細書に記載の特定の実施形態によって限定されるべきではなく、添付の特許請求の範囲およびその等価物によってのみ定義されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2014年2月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定チャンネル側部および固定チャンネル後部を備えた固定チャンネルにおいて、前記固定チャンネル側部が固定チャンネル中間スロット、固定チャンネル上部スロットおよび固定チャンネル下部スロットを有する固定チャンネルと、
移動チャンネル側部および移動チャンネル後部を備えた移動チャンネルにおいて、前記移動チャンネル側部が移動チャンネル上部スロット、移動チャンネル中間スロットおよび移動チャンネル下部スロットを有し、前記移動チャンネルが前記固定チャンネルと入れ子状となっている移動チャンネルと、
前記移動チャンネル後部に、摺動するように連結された取付板と、
上部バーねじ穴を備えた上部バーにおいて、前記固定チャンネル上部スロットおよび前記移動チャンネル上部スロットを通して挿入されている上部バーと、
下部バーねじ穴を備えた下部バーにおいて、前記固定チャンネル下部スロットおよび前記移動チャンネル下部スロットを通して挿入されている下部バーと、
前記固定チャンネル中間スロットおよび前記移動チャンネル中間スロットを通して挿入されている中間バーと、
第1のエンドプレート穴および第2のエンドプレート穴を有するエンドプレートと、
前記第1のエンドプレート穴を通して挿入され、前記上部バーねじ穴と係合している第1のボルトと、
前記第2のエンドプレート穴を通して挿入され、前記下部バーねじ穴と係合している第2のボルトと
を備えることを特徴とする壁パネルを取り付けるための装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置において、
前記移動チャンネル中間スロットが、前記移動チャンネル後部に平行な第1の寸法を有し、前記固定チャンネル中間スロットが、前記固定チャンネル後部に平行な第2の寸法を有し、前記第1の寸法および前記第2の寸法が、前記移動チャンネル中間スロットに挿入された前記中間バーの一部より大幅には大きくない
ことを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項1に記載の装置において、
前記固定チャンネル上部スロットおよび前記固定チャンネル下部スロットが、前記固定チャンネル後部に平行であり、
前記移動チャンネル上部スロットおよび前記移動チャンネル下部スロットが、前記移動チャンネル後部に対して0度〜90度の角度をなす
ことを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置において、
前記移動チャンネル上部スロットおよび前記移動チャンネル下部スロットが、前記移動チャンネル後部に平行であり、
前記固定チャンネル上部スロットおよび前記固定チャンネル下部スロットが、前記固定チャンネル後部に対して0度〜90度の角度をなす
ことを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1に記載の装置において、
前記取付板が、
取付板エンドタブねじ穴を備えた取付板エンドタブを有し、
前記取付板エンドタブねじ穴と係合している第3のボルトをさらに備える
ことを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項5に記載の装置において、
前記エンドプレートが、前記固定チャンネルに連結されており、
前記移動チャンネルが、移動チャネルエンドキャップ穴を備えた移動チャネルエンドキャップを有し、
前記第3のボルトが、前記移動チャネルエンドキャップ穴を通して挿入されている
ことを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項5に記載の装置において、
前記エンドプレートが、前記移動チャンネルに連結されており、
前記エンドプレートが、第3のエンドプレート穴を有し、
前記第3のボルトが、前記第3のエンドプレート穴を通して挿入されている
ことを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置において、
前記移動チャンネル中間スロットが、前記移動チャンネル後部に平行な第1の寸法を有し、前記固定チャンネル中間スロットが、前記固定チャンネル後部に平行な第2の寸法を有し、前記第1の寸法および前記第2の寸法が、前記移動チャンネル中間スロットに挿入された前記中間バーの一部より大幅には大きくなく、
前記固定チャンネル上部スロットおよび前記固定チャンネル下部スロットが、前記固定チャンネル後部に平行であり、
前記移動チャンネル上部スロットおよび前記移動チャンネル下部スロットが、前記移動チャンネル後部に対して45度の角度をなし、
前記取付板が、
取付板エンドタブねじ穴を備えた取付板エンドタブを有し、
前記取付板エンドタブねじ穴と係合している第3のボルトをさらに備え、
前記エンドプレートが、前記固定チャンネルに連結されており、
前記移動チャンネルが、移動チャネルエンドキャップ穴を備えた移動チャネルエンドキャップを有し、
前記第3のボルトが、前記移動チャネルエンドキャップ穴を通して挿入されている
ことを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置において、
前記移動チャンネル中間スロットが、前記移動チャンネル後部に平行な第1の寸法を有し、前記固定チャンネル中間スロットが、前記固定チャンネル後部に平行な第2の寸法を有し、前記第1の寸法および前記第2の寸法が、前記移動チャンネル中間スロットに挿入された前記中間バーの一部より大幅には大きくなく、
前記移動チャンネル上部スロットおよび前記移動チャンネル下部スロットが、前記移動チャンネル後部に平行であり、
前記固定チャンネル上部スロットおよび前記固定チャンネル下部スロットが、前記固定チャンネル後部に対して45度の角度をなし、
前記取付板が、
取付板エンドタブねじ穴を備えた取付板エンドタブを有し、
前記取付板エンドタブねじ穴と係合している第3のボルトをさらに備え、
前記エンドプレートが、前記移動チャンネルに連結されており、
前記エンドプレートが、第3のエンドプレート穴を有し、
前記第3のボルトが、前記第3のエンドプレート穴を通して挿入されている
ことを特徴とする装置。
【請求項10】
固定筐体後部を備えた固定筐体と、
移動筐体後部、移動筐体上端部および移動筐体下端部を備えた移動筐体において、前記固定筐体と入れ子状となっている移動筐体と、
前記移動筐体後部に、摺動するように連結された取付板と、
上部ライザーにおいて、鉛直に第1の方向に移動する場合には、前記移動筐体上端部を前記固定筐体後部の方に引っ張るように構成され、鉛直に第2の方向に移動する場合には、前記移動筐体上端部を前記固定筐体後部から遠ざけるように押すように構成された上部ライザーと、
下部ライザーにおいて、鉛直に第3の方向に移動する場合には、前記移動筐体下端部を前記固定筐体後部の方に引っ張るように構成され、鉛直に第4の方向に移動する場合には、前記移動筐体下端部を前記固定筐体後部から遠ざけるように押すように構成された下部ライザーと、
前記上部ライザーと係合し、前記上部ライザーを鉛直に移動させるように構成された第1のボルトと、
前記下部ライザーと係合し、前記下部ライザーを鉛直に移動させるように構成された第2のボルトと、
前記取付板と係合し、前記取付板を鉛直に移動させるように構成された第3のボルトと
を備えることを特徴とする壁パネルを取り付けるための装置。
【請求項11】
請求項10に記載の装置において、
前記固定筐体が、構造物上に取り付けられるように構成され、
前記取付板が、それに取り付けられた壁パネルを有するように構成されている
ことを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項10に記載の装置において、
前記第1の方向および前記第3の方向が上向きであり、
前記第2の方向および前記第4の方向が下向きである
ことを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項10に記載の装置において、
前記第1の方向および前記第3の方向が下向きであり、
前記第2の方向および前記第4の方向が上向きである
ことを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項10に記載の装置において、
前記第1の方向および前記第4の方向が下向きであり、
前記第2の方向および前記第3の方向が上向きである
ことを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項10に記載の装置において、
前記第1の方向および前記第4の方向が上向きであり、
前記第2の方向および前記第3の方向が下向きである
ことを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項10に記載の装置において、
第1のエンドプレート穴、第2のエンドプレート穴および第3のエンドプレート穴を有するエンドプレートをさらに備え、前記エンドプレートが、前記移動筐体に連結されており、
前記第1のボルトが前記第1のエンドプレート穴を通して挿入され、前記第2のボルトが前記第2のエンドプレート穴を通して挿入され、前記第3のボルトが前記第3のエンドプレート穴を通して挿入されている
ことを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項10に記載の装置において、
第1のエンドプレート穴および第2のエンドプレート穴を有するエンドプレートをさらに備え、前記エンドプレートが前記固定筐体に連結されており、
前記第1のボルトが前記第1のエンドプレート穴を通して挿入され、前記第2のボルトが前記第2のエンドプレート穴を通して挿入されており、
前記移動筐体が、移動筐体エンドキャップ穴を備えた移動筐体エンドキャップを有し、
前記第3のボルトが、前記移動筐体エンドキャップ穴を通して挿入されている
ことを特徴とする装置。
【国際調査報告】