特表2015-527229(P2015-527229A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-527229(P2015-527229A)
(43)【公表日】2015年9月17日
(54)【発明の名称】容器を製造する方法および装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 49/46 20060101AFI20150821BHJP
   B29C 49/48 20060101ALI20150821BHJP
【FI】
   B29C49/46
   B29C49/48
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-524768(P2015-524768)
(86)(22)【出願日】2013年7月30日
(85)【翻訳文提出日】2015年3月13日
(86)【国際出願番号】EP2013066036
(87)【国際公開番号】WO2014020042
(87)【国際公開日】20140206
(31)【優先権主張番号】12179129.7
(32)【優先日】2012年8月3日
(33)【優先権主張国】EP
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】000006909
【氏名又は名称】株式会社吉野工業所
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】100156867
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 欣浩
(72)【発明者】
【氏名】ギヨーム ショーヴァン
(72)【発明者】
【氏名】ダミアン カネンギッサー
【テーマコード(参考)】
4F202
4F208
【Fターム(参考)】
4F202AG07
4F202AH55
4F202AR02
4F202CA15
4F202CB01
4F208AG07
4F208AH55
4F208AP02
4F208LA04
4F208LA08
4F208LA09
4F208LG03
4F208LG28
4F208LJ21
4F208LJ29
4F208LN03
4F208LN05
4F208LN10
4F208LN15
4F208LN28
(57)【要約】
キャビティ(102)と連通する開口端(101)を備え、略筒状のプリフォーム(100)から容器を製造する方法であって、容器を実質的に画定する金型(103)内に、前記プリフォーム(100)の前記開口端(101)が前記金型(103)から突出するように前記プリフォームを位置決めするステップと、前記プリフォーム(100)のキャビティ(102)内に所定量の液体を射出する射出手段(112、118、119、123、125)を、前記プリフォーム(100)の前記開口端(101)と密封流体連通して設けるステップと、前記キャビティ(102)内の圧力を増加して前記プリフォーム(100)に前記金型(103)の形状への変形を生じさせて容器を形成するステップと、その後、前記射出手段(112、118、119、123、125)と前記開口端(101)との間の前記密封流体連通を維持しつつ前記容器内の圧力を大気圧まで減少させるステップと、を含む方法を提供する。前記方法を用いて飲料容器を製造及び充填する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器の製造方法であって、
−略筒状をなし、キャビティ(102)と連通する開口端(101)を備えるプリフォーム(100)を準備するステップと、
−前記プリフォーム(100)の前記開口端(101)が容器(300)を実質的に画定する形状を有する金型(103)から突出するように前記金型(103)内に前記プリフォーム(100)を位置決めするステップと、
−前記プリフォーム(100)の前記開口端(101)と密封流体連通して配設され、さらに前記プリフォーム(100)の前記キャビティ(102)内に所定量の液体(130)を射出するように構成した射出手段(112、118、119、123、125)を設けるステップと、
−前記プリフォーム(100)の前記キャビティ(102)内に前記所定量の液体(130)を射出することにより前記キャビティ(102)内の圧力を増加して前記プリフォーム(100)に前記金型(103)の形状への変形を生じさせて容器(300)を形成する、射出するステップと、
−前記射出手段(112、118、119、123、125)と前記開口端(101)との間の前記密封流体連通を維持しつつ、前記容器(300)内の圧力を大気圧まで減圧するステップと、
を含む、容器の製造方法。
【請求項2】
前記プリフォーム(100)を位置決めするステップの後に、前記プリフォーム(100)を長手軸(129)に沿って延伸するステップを含むことをさらに特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
射出するステップ中に前記キャビティ(102)内で発生した圧力は15〜50バールの間であることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
射出するステップ中に前記キャビティ(102)内で発生した圧力は30〜40バールの間であることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
減圧するステップ中に、前記容器(300)内の圧力を圧力センサ(122)でモニターすることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
減圧するステップ中に、前記容器(300)内の圧力を0.1〜2秒間以内に大気圧まで減少させることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
減圧するステップの後に、液体(130)を収容した容器(300)を閉止する閉止ステップを含むことをさらに特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれかに記載の方法により製造した容器(300)。
【請求項9】
容器(300)の製造装置であって、
−金型(103)と、
−射出手段(112、118、119、123、125)と、を備え、
前記金型(103)の形状は、容器(300)を実質的に画定するものであり、さらに、キャビティ(102)と連通する開口端(103)を設けた略筒状のプリフォーム(100)を受け入れるように構成され、前記プリフォーム(100)の前記開口端(101)は前記金型(103)から突出しており、
前記射出手段(112、118、119、123、125)を、前記プリフォーム(100)の前記開口端(101)と密封流体連通して配設した装置において、
前記射出手段(112、118、119、123、125)は、前記プリフォーム(100)の前記キャビティ(102)内に所定量の液体(130)を射出するように構成され、それによって前記キャビティ(102)内の圧力を増加して前記プリフォーム(100)に前記金型(103)の形状への変形を生じさせて容器(300)を形成し、続いて、前記射出手段(112、118、119、123、125)と前記開口端(101)との間の前記密封流体連通を維持しつつ、前記容器(300)内の圧力を大気圧まで減少するようにさらに構成したことを特徴とする、製造装置。
【請求項10】
延伸手段(128)に備え、前記延伸手段(128)は長手軸(129)に沿って前記プリフォーム(100)を延伸するように構成したことをさらに特徴とする、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記射出手段(112、118、119、123、125)は、シリンダ(123)内に配設したピストン(125)を備え、前記シリンダ(123)は、前記プリフォーム(100)の前記キャビティ(102)と流体連通していることをさらに特徴とする、請求項9または10に記載の装置。
【請求項12】
前記射出手段(112、118、119、123、125)は、さらに、弁(124)を設けたノズル(112)を備え、前記弁(124)は、前記プリフォーム(100)の前記キャビティ(102)との流体連通を選択的に閉塞または開放するように構成したことを特徴とする、請求項9〜11のいずれかに記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、包括的に、容器製造方法に関する。本発明は、また、その方法を実施する装置、および当該方法により製造した容器に関する。
【背景技術】
【0002】
容器の製造において、ブロー成形、またはその変形例である延伸ブロー成形等の製造方法を用いることが知られている。
【0003】
ブロー成形法では、従来の成形法によってプリフォームをまず製造する。プリフォームの形状は、一般に、おおむね筒状であり、一方の端部が閉じてキャビティを画定する。プリフォームの開口端には、閉止装置と係合するフランジまたはねじ切り等の閉止手段を設けてもよい。
【0004】
プリフォームを、まず、容器を画定するように形状が決められている金型内に載置するが、開口端および閉止手段が該金型から突出した状態で載置することが一般的である。プリフォームの開口端付近上にはノズルを配置して、プリフォームのキャビティ内に所定量の流体を射出する。このような流体の射出により、プリフォームに変形を生じさせて、金型によって画定された形状へと膨張させる。プリフォームが金型と接触して金型の形状を呈するにつれ、流体の圧力は増加することになる。
【0005】
プリフォームが金型の形状へと完全に変形したら、容器を周囲雰囲気へ通気してその内部に蓄積した圧力を全て放出する。通気は、容器と大気との間のチャネルを開放することにより行うことができ、また、より一般的には、単に容器を金型装置から取り外すことにより行うことができる。そして、容器を金型から取り外し、充填し、密封する。
【0006】
本方法の一変形例において、水等の液体を作動流体として用いる。この液体は、容器内に密封して消費用に流通させてもよい。飲料容器の製造においては、容器の製造と充填を組み合わせて単一ステップとして、生産の効率化と高速化という利点を実現することができる。
【0007】
しかしながら、この方法は以下の点で不利である。すなわち、液体の射出完了時に、容器内が非常に高圧になる場合があり、成形工程完了時に容器を大気に通気したときに、この高圧によって液体があふれ容器からこぼれてしまうことになる。
【0008】
さらに、容器内に封入する液体が製品として流通しようとするものである場合、このようにあふれてしまっては、結果として膨大な無駄となり、また各容器内の製品の正確な体積が不確定なものとなってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の目的は、製造工程中に射出した液体の無駄を削減しつつ容器を製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、第1の態様によれば、本発明は容器の製造方法に関し、該方法は、略筒状をなし、キャビティと連通する開口端を備えるプリフォームを準備するステップと、前記プリフォームの前記開口端が容器を実質的に確定する形状を有する金型から突出するように前記金型内に前記プリフォームを位置決めするステップと、前記プリフォームの前記開口端と密封流体連通して配設され、さらに前記プリフォームの前記キャビティ内に所定量の液体を射出するように構成した射出手段を設けるステップと、前記プリフォームの前記キャビティ内に前記所定量の液体を射出することにより前記キャビティ内の圧力を増加して前記プリフォームに前記金型の形状への変形を生じさせて容器を形成する、射出するステップと、前記射出手段と前記開口端との間の前記密封流体連通を維持しつつ、前記容器内の圧力を大気圧まで減圧するステップと、を含むものである。
【0011】
この方法は、次の点で有利である。すなわち、高圧で容器を製造することが可能となり、その後容器を大気に直接通気する必要がない。むしろ、容器の開放端によって密封連通を維持しているため、容器内の圧力を大気圧にまで制御的に減少させることが可能となり、容器を単に大気に直接通気した結果として生じる泡立ち、飛び散り、あふれ出しを減少または解消することができる。それによって、液体の無駄が削減され、容器製造のコストが下がる。
【0012】
本発明は、次の点でさらに有利である。すなわち、充填工程における飛び散りおよびあふれ出しが減少または解消するため、本工程は周知の従来技術によるものよりもずっと清潔である。その結果、機械類および周囲表面に飛沫する液体の量が減るため、本発明を具現化する機械類の操業諸費用の削減につながる。形成および充填作業における衛生状況も改善され、液体が例えば乳製品等のように砂糖または脂肪を含む場合に、特に改善される。
【0013】
本発明は、次の点でさらに有利である。すなわち、飛び散りおよびあふれ出しが減少または解消するため、製造完了後の容器内の流体のよりいっそう正確な体積を知ることができる。特に、飛び散りおよびあふれ出しが減少または解消するため、容器の製造中に射出した液体の量を例えば流量計によって測定し、その量に基づいて、密封ステップ後に容器内の液体の正確な量を確実に求めることができる。これは、容器の製造中に射出した液体を当該容器に封入して流通しようとする場合に特に有利である。既知の所定量の液体を用いて容器を製造することができ、所望の体積の液体で容器を確実に充填するために飛び散りまたはあふれ出しを補完する手段を用いる必要がない。これによって、充填工程の複雑度およびそれに伴う関連コストが削減される。
【0014】
一つの特徴点によれば、本方法は、プリフォームを位置決めするステップの後に、プリフォームを長手軸に沿って延伸するステップを含む。
【0015】
これは次の点で有利である。すなわち、プリフォームを延伸することにより、長手方向に沿って容易に変形できることになり、非常に多様な容器を製造できるようになる。
【0016】
別の特徴点によれば、射出するステップ完了時に前記キャビティ内に発生する圧力は15バール〜50バールの間である。
【0017】
これは次の点で有利である。すなわち、プリフォームに液体を射出する際の圧力が範囲内にあると、容器の製造を最も効果的に行うことができるからである。
【0018】
好ましくは、射出するステップ完了時に前記キャビティ内には15バール〜30バールの間の圧力が発生する。
【0019】
液体をこの圧力範囲内で射出することにより容器を形成するのが最も効率的であり、容器の生産率が最適となる。
【0020】
別の特徴点によれば、減圧ステップ中において、前記容器内の圧力を圧力センサによりモニターする。
【0021】
これは次の点で有利である。すなわち、圧力センサを用いることで、減圧ステップ中の容器内の圧力をモニターすることが可能になる。それによって、容器内の圧力を大気圧まで確実に減少させることができ、真空を生成して容器から液体を吸い上げうるオーバーシュートを未然に回避する。本工程は、減圧ステップ中に容器から除去された液体を補完するための追加のステップまたは機器を必要とせずに行うことができ、工程の効率および生産量を向上することができる。
【0022】
さらに別の特徴点によれば、減圧ステップ中に、容器内の圧力を0.1〜2秒間以内に大気圧まで減少させる。
【0023】
これは、容器の製造を高速で行うことが可能となる点で有利である。
【0024】
さらに別の特徴点によれば、本方法は、減圧するステップの後に、液体を収容した容器を閉止する閉止ステップを含む。
【0025】
これは次の点で有利である。すなわち、形成工程ではあらかじめ定められた既知の体積の液体を容器内に射出するように構成することができるため、形成後に容器を閉止することで均一な体積の液体を収容した密封容器を迅速に最小限の費用で生産することが可能となる。
【0026】
第2の態様によれば、本発明は、上記の方法により製造した容器に関する。
【0027】
これは次の点で有利である。すなわち、このようにして製造した容器は、本発明による方法の利点を具現化することになり、したがって、当該技術分野で既知の容器よりも簡単かつ安価に製造することができる。
【0028】
第3の態様によれば、本発明は容器の製造装置に関し、該装置は、金型と、射出手段と、を備え、前記金型の形状は、容器を実質的に画定するものであり、さらに、キャビティと連通する開口端を備える略筒状のプリフォームを受け入れるように構成され、前記プリフォームの前記開口端は前記金型から突出しており、前記射出手段を、前記プリフォームの前記開口端と密封流体連通して配設した装置において、前記射出手段は、前記プリフォームの前記キャビティ内に所定量の液体を射出するように構成され、それによって前記キャビティ内の圧力を増加して前記プリフォームに前記金型の形状への変形を生じさせて、容器を形成し、続いて、前記射出手段と前記開口端との間の前記密閉流体連通を維持しつつ、前記容器内の圧力を大気圧まで減少するようにさらに構成したことを特徴とするものである。
【0029】
これは次の点で有利である。すなわち、本装置は上記の方法を具現化するものであり、容器製造におけるその利点を実現することを可能とする。
【0030】
一特徴点によれば、本装置は延伸手段を備え、前記延伸手段は前記プリフォームを長手軸に沿って延伸するように構成される。
【0031】
これは次の点で有利である。すなわち、延伸手段によってプリフォームを長手軸に沿って変形させることが容易になり、本装置で形成可能な容器形状および大きさの範囲が拡大する。本発明の利点は、したがって、より多くの用途において実現されうる。
【0032】
別の特徴点によれば、射出手段は、シリンダ内に配設したピストンを備え、前記シリンダは、前記プリフォームの前記キャビティと流体連通している。
【0033】
これは次の点で有利である。すなわち、ピストン及びシリンダは比較的簡便な装置であり、高圧を制御的に生成することができる。とりわけ、このような射出手段は、シリンダ内のピストンを前進または後退させるだけで、プリフォームのキャビティ内の圧力を増加または減少させることができ、装置を作動させるのに必要な制御手段が簡素化する。また、ピストン−シリンダ配列は、頑丈に、かつ最小限の流動部品を用いて構築でき、装置の信頼性が向上する。
【0034】
別の特徴点によれば、射出手段は、さらに、弁を設けたノズルを備え、前記バルブは、前記プリフォームの前記キャビティとの流体連通を選択的に閉塞または開放するように構成される。
【0035】
これは次の点で有利である。すなわち、そのような弁を備えることでノズルを閉塞することができる一方、射出手段とプリフォームの開放端との間に密封流体連通を確立する。よって、プリフォームを装置に導入することができ、形成した容器は液体の漏出を最小限に抑えてノズルから取り外すことができ、それによって装置の動作がより清潔でかつ液体の無駄が少ないものとなる。
【0036】
本発明のその他の特徴点および利点は、以下の記載からも明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
図1】位置決めのための第1のステップ中の、本発明の実施形態による装置を示す図である。
図1A】プリフォーム上に係合した装置の細部Aの拡大図である。
図2】射出するための第2のステップ中の装置を示す図である。
図3】射出するための第2のステップ完了時の装置を示す図である。
図4】減圧のための第3のステップ中の装置を示す図である。
図5】減圧のための第3のステップ完了時の装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
図1に、本発明の実施形態である装置を示す。該装置は、プリフォーム100から容器をブロー成形するように構成したものである。プリフォーム100は略筒状をなし、好ましくは、試験管状またはそれと同様の形状である。プリフォーム100は、前記プリフォーム100内でプリフォームキャビティ102と連通する開口端101を備える。
【0039】
まず、プリフォーム100を金型アセンブリ103内に位置決めする。金型アセンブリ103は、金型半部104および105、および金型ベース106からなり、プリフォーム100を受け入れるように構成したものである。各金型半部104および105と、金型ベース106とを合わせて、金型キャビティ107を画定する。好ましい実施形態において、金型キャビティ107は、当該装置により製造しようとする容器の形状に合わせて構成する。
【0040】
プリフォーム100は、金型アセンブリ103の金型キャビティ107内部にほぼ完全に位置するように配設するが、図1Aの細部Aに示すように、首部108のみが金型アセンブリから突出する。プリフォーム100は、金型半部104および105によって形成されるプリフォーム孔109を通って突出する。プリフォーム100は、プリフォーム孔109を中心に配設したカウンターボア111内に据えられるフランジ110を備える。
【0041】
ここで図1を再度参照すると、さらに、射出手段が図示される。射出手段は、プリフォーム100の首部108を覆って嵌合する口部113を設けた全体的に円筒形のノズル112を備える。ノズル内は、口部113と連通するノズル室114となっている。
【0042】
ノズル112を取り付けたノズルピストン116を有するノズルシリンダ115によって、金型半部104および105にノズル112を押し込む。好ましくは、ノズル112と金型半部104および105との間に流体密封シールを形成するのに十分なシール力117で金型半部104および105にノズル112を押し込むが、ガスケットまたはシール等の代替手段を用いてもよい。
【0043】
その結果、ノズル112の口部113およびノズル室114は、プリフォーム100の開口端101と密封流体連通して載置され、したがってプリフォームキャビティ102とも連通する。
【0044】
ノズル112には、供給パイプ118および射出パイプ119をさらに設ける。供給パイプ118および射出パイプ119は、好ましくは可撓性であり、ノズル112の動作を容易にする。供給パイプ118は液体供給源120に連結され、そこから作動流体として用いる液体を引き出す。供給パイプ118は供給弁121により制御する。本実施形態において、液体供給源120中の作動流体はミネラルウォーターであるが、その他の液体を用いてもよい。
【0045】
射出パイプ119を配設することにより、ノズル112と射出シリンダ123との間に流体連通を確立する。射出パイプ119には、好ましくは圧力センサ122を設け、射出パイプ119内の圧力を測定可能とする。
【0046】
図示した圧力センサ122は、説明の便宜上アナログゲージであるが、装置内の圧力を測定する他の機械的、電気機械的、または電子的手段も同様に用いることができることを理解されたい。特に、圧力センサ122としてデジタルトランスデューサーを用いると、容器製造工程の自動制御が容易になるため、有利である。
【0047】
ノズル112にはノズル弁124をさらに設けるが、ノズル弁124は、ノズル室114と口部113と供給射出パイプ118および119との間の流体連通を開閉するように構成したものである。
【0048】
射出シリンダ123は、前記射出シリンダ123内を平行移動可能に配設した射出ピストン125を含む。射出シリンダ123は、さらに、リターンパイプ126を備えるが、リターンパイプ126は液体供給源120と流体連通し、また、戻し弁127により制御される。
【0049】
好ましい実施形態において、ノズル112に延伸手段を設けるが、図示例では、第1の退避位置にある延伸ロッド128として示す。延伸ロッド128は、プリフォーム100の長手軸129に沿って並べて配設する。
【0050】
これらの図面において図示した弁121、124、および127、また、特に、ノズル弁124は原則的に概略図であることを理解されたい。したがって、ノズル弁124がノズル弁124と干渉、または、そうでなくとも相互作用することは必ずしも必須ではない。ノズル112、ノズル弁124、および延伸ロッドは、したがって、特定の用途に最適なものであればいかなる形状としてもよい。
【0051】
位置決めのための第1のステップの開始と同時に、射出ピストン125を射出シリンダ123内で後退させ、液体供給源120から、供給パイプ118、ノズル112、および射出パイプ119を通して、所定量の液体130を引き出す。リターンパイプ126を戻し弁127により遮断し、リターンパイプ126から射出シリンダ123への流れを全て阻止する。射出ピストン125の直線運動を制御することにより、その後の射出するステップにおいてプリフォーム100に射出する液体130の正確な量を計測できる。そして、プリフォーム100を金型アセンブリ103内に位置決めし、金型アセンブリ103によってプリフォーム100を締めつけて所定位置に保持する。ノズル弁124によりノズル室114への流れを封鎖し、ノズル112からの漏出を防止するように構成する。同時に、供給パイプ118、射出パイプ119、および射出シリンダ123との間を連通可能とする。
【0052】
ノズル112を下向きに進めて金型半部104および105と接触させ、プリフォーム100の首部108をノズル112の口部113で囲み、金型半部104および105内に押し込む。金型半部104および105とノズル112とが接触する箇所において、それらの間にシール力117によって液密シールを生じる。したがって、ノズル室114は、プリフォーム100の開口端101と密封流体連通した状態となる。
【0053】
図2に、射出するための第2のステップ中の装置を示す。射出ステップの開始時には、供給弁121および戻し弁127はいずれも閉じている。
【0054】
延伸ロッド128を長手軸129に沿って進めて、プリフォーム100の開口端101を通ってプリフォーム100内に挿入する。したがって、延伸ロッド128はプリフォーム100を長手方向に変形させることになる。
【0055】
延伸ロッド128によりプリフォーム100が所定量変形したら、ノズル弁124を切り替えて、射出パイプ119とノズル室114とを連通可能とする。それによって、プリフォーム100のキャビティ102は、射出パイプ119を介して、射出シリンダ123と密封流体連通した状態となる。プリフォーム100が十分に長手方向に変形したら、射出シリンダ123内で射出ピストン125を進めて、プリフォーム100のキャビティ102内に液体130を射出する。液体130の射出に伴って、プリフォーム100が変形し、図2に示すように、膨張して金型キャビティ107を満たす。
【0056】
プリフォーム100が金型103の表面と接触すると、プリフォーム100内の圧力が上昇することになる。より具体的には、液体130を射出中にプリフォーム100が金型キャビティ107内で膨張している間の圧力は4〜6バールであるが、プリフォーム100が完全に金型103の表面と接触すると15〜50バールの間に上昇する。射出圧をこの範囲内とすることは、完全形成した容器を高い生産率で生産することに資するものである。
【0057】
図3に、射出のための第2のステップ完了時の装置を示す。射出ピストン125は、射出シリンダ123内で最大限に前進しており、射出シリンダ123内にあらかじめ引き込まれていた液体130は、その全量がプリフォームのキャビティ102へと移っている。
【0058】
プリフォームは、金型キャビティ107の形状へと完全に変形しており、容器300の形を呈している。容器300内、射出パイプ119内、および射出シリンダ内の圧力はまだ高く、続く減圧ステップにおいて減圧すべきものである。
【0059】
図4に、減圧のための第3のステップを示す。当該ステップにおいて、容器300内の圧を大気圧にまで減少させる。射出ピストン125を引くと、射出シリンダ123および射出パイプ119内の圧力が減少する。射出シリンダ123は、容器300のキャビティ102と密封流体連通した状態に維持されているため、容器300内の圧力も同様に減少することになる。
【0060】
好ましくは、容器300内の圧力が大気圧まで減少するまでの間に限って射出ピストン125を引き、大気圧まで減少した時点で射出ピストン125を停止して、容器300からの液体130の吸い込みを完全に阻止する。好ましくは、制御回路または同様の手段を介して、圧力センサ122と射出ピストン125とを接続して、装置の動作を簡易化する。
【0061】
好ましくは、0.1〜2秒間以内に、容器300内の圧力を大気圧まで減少する。
【0062】
図5に、減圧のための第3のステップ完了時の装置を示す。延伸ロッド128を容器300から引き抜いて、ノズル112内に退避させる。供給弁121およびノズル弁124は閉じており、供給パイプ118およびノズル室114を通る流れを防止する一方、戻し弁127は開いている。射出ピストン125を完全に前進させ、リターンパイプを介して未射出液体130を全て放出し液体供給源120に戻す。
【0063】
金型半部104および105を容器300から引き離し、ノズルピストン116をノズルシリンダ115内に後退させて、容器300からノズル112を外して容器300を取り除けるようにする。好ましい実施形態において、ノズルシリンダおよびピストン115および116は空気圧装置である。しかしながら、ノズル112を前進後退させるそれ以外の手段、すなわち、油圧シリンダ、機械的連結、または電磁アクチュエータ等を代わりに用いてもよいことを理解されたい。
【0064】
容器300は、好ましくは、次の閉止ステップにおいて、例えば、図示するようにキャップ500で閉止する。そして、容器300を取り除き、新しいプリフォームを挿入して次のサイクルにおいて工程を繰り返す。
【0065】
勿論、本発明は上記明細書および添付の図面に記載の各実施形態に限定されない。特に、本発明の保護範囲を逸脱することなく、種々の要素の構成について、または、同等の技術に置き換えることにより、変更が可能である。
【0066】
特に、有利には、本方法の所定のステップを同時に行ってもよい。例えば、射出シリンダに液体を充填する位置決めステップの一部を行うのと同時に、先のサイクルで生成した容器を装置から外して閉止する。そうすれば、本発明の方法によって一つの製造サイクルを行うのに要する全体の時間が最短化する。
【0067】
また、金型、ノズル、パイプ、その他の構成は、いかなる特定のサイズ、種類、組成、または構成の容器にも適合可能である。工程の各パラメータとしては、射出圧力および工程継続時間等があるが、これらに限定されず、各パラメータも、当該方法の最適性能に適合させることができる。さらに、プリフォーム加熱または長手方向の変形を引き起こす延伸ロッドの使用等、容器製造の技術分野で既知のその他の手法を組み込んで、液体射出のみを用いたときよりもさらに幅広い容器形状を実現してもよい。
【0068】
さらに、上記の実施形態においてはミネラルウォーターを使用したが、種々の液体を利用可能であることを理解されたい。本工程では、本発明の工程によってその液体が劣化または不適合とならない限りにおいて、各種液体を、食用(例えば、水、炭酸飲料、または乳製品)その他(例えば、薬品、化粧品、石鹸類、または家庭用化学製品)に関わらず、同様に用いることができる。
【0069】
最後に、射出した液体を中に入れたまま容器を密封することが有利ではあるものの、いくつかの実施形態においては、射出した液体を出して容器を空にし、その後のステップにおいて充填することが有利である場合もあることを理解されたい。
【0070】
したがって、本発明の実際の正確な構成および作用は、上記の記載とは異なる場合があるが、本明細書に記載した発明の原理から逸脱するものではない。したがって、本開示の範囲は、限定というよりもむしろ例示的なものであり、本発明の範囲は、明細書の少なくとも一部に由来する全請求項により定義される。
図1
図1A
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】