(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-527418(P2015-527418A)
(43)【公表日】2015年9月17日
(54)【発明の名称】高吸水性ポリマー含有組成物
(51)【国際特許分類】
C08L 101/14 20060101AFI20150821BHJP
C04B 41/63 20060101ALI20150821BHJP
C04B 41/65 20060101ALI20150821BHJP
C08K 3/26 20060101ALI20150821BHJP
E04F 13/02 20060101ALI20150821BHJP
【FI】
C08L101/14
C04B41/63
C04B41/65
C08K3/26
E04F13/02 A
E04F13/02 H
E04F13/02 B
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2015-517326(P2015-517326)
(86)(22)【出願日】2013年6月10日
(85)【翻訳文提出日】2014年12月16日
(86)【国際出願番号】US2013044911
(87)【国際公開番号】WO2013191936
(87)【国際公開日】20131227
(31)【優先権主張番号】13/525,550
(32)【優先日】2012年6月18日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】596172325
【氏名又は名称】ユナイテッド・ステイツ・ジプサム・カンパニー
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100109449
【弁理士】
【氏名又は名称】毛受 隆典
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー・エフ・グラッシング
【テーマコード(参考)】
4G028
4J002
【Fターム(参考)】
4G028CA01
4G028CB02
4G028CD02
4G028DB00
4G028DB11
4J002AB031
4J002AB042
4J002BB091
4J002BE021
4J002BG131
4J002BN231
4J002CH011
4J002DE236
4J002GL00
(57)【要約】
炭酸カルシウムおよび高吸水性ポリマーの質量の少なくとも約50倍を吸収可能であり、約250ミクロン以下の粒径を有する高吸水性ポリマーを含む、それらからなる、または本質的にそれらからなる組成物(例えば、質感組成物)であって、実質的に凝結性セメント系材料を含まない組成物が開示される。一部の実施形態において、セルロース系増粘剤含有量は、質感組成物から減少または排除される。炭酸カルシウム、および高吸水性ポリマーの質量の少なくとも約50倍を吸収可能であり約250ミクロン以下の粒径を有する高吸水性ポリマーを含む、それらからなる、または本質的にそれらからなる湿性組成物であって、実質的に凝結性セメント系材料を含まない組成物を表面に塗布するステップ、ならびに組成物を基板上で乾燥させるステップを含む基板を仕上げする方法も開示される。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)非凝結性鉱物、および
(b)高吸水性ポリマーの質量の少なくとも約50倍を吸収可能であり、約250ミクロン以下の粒径を有する高吸水性ポリマーを含む組成物であって、前記組成物は凝結性セメント系材料を実質的に含まない、組成物。
【請求項2】
前記非凝結性鉱物は、炭酸カルシウムである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記高吸水性ポリマーは、粒径が約150ミクロン以下である、請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
前記高吸水性ポリマーは、その質量の約200から約800倍を吸収し得る、請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
前記高吸水性ポリマーは、組成物の重量で約0.02%から約5%の量で存在する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
前記高吸水性ポリマーは、開始剤の存在下で水酸化ナトリウムとブレンドされてポリ−アクリル酸ナトリウム塩を形成するアクリル酸の重合から調製される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記高吸水性ポリマーは、ポリアクリルアミドコポリマー、エチレン無水マレイン酸コポリマー、架橋カルボキシ−メチルセルロース、ポリビニルアルコールコポリマー、架橋ポリエチレンオキシド、およびポリアクリロニトリルのデンプングラフト化コポリマーから作られる、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物は、セルロース系増粘剤を実質的に含まない、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物は、デンプンをさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
(a)請求項1〜9のいずれか一項に記載の湿性組成物を基板に塗布するステップ、および
(b)基板上の組成物を所望の質感加工された外観において乾燥させるステップ
を含む、基板を質感加工する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
質感組成物は、ウォールボード、漆喰壁、コンクリート壁および天井などの下地で知られている。例えば、質感組成物は、小さな表面欠陥(例えば、被覆ジョイントコンパウンドの塗布など)を隠すため、または美的外観を作り出すために用いられ得る。例えば、美的外観は、滑面、粗面および/または立体的な表面であってよく、所望に応じて模様を形成し得る。模様には、例えば、斑点、水玉、まだらまたは天井などのためのポップコーン型、骨材表面などの立体的な外観が含まれ得る。質感組成物は、利用者によって所望の外観に形成可能な加工性であるように湿式で塗布される。塗布された湿性質感組成物は、基板を仕上げるために乾燥してもよい。
【背景技術】
【0002】
質感組成物は、通常は炭酸カルシウムなどの鉱物、セルロース系増粘剤、および他の従来型の材料を含有する。しかし、質感組成物におけるセルロース系増粘剤の使用は、十分な満足が得られていない。例えば、本発明の実施形態によれば、セルロース系増粘剤は水の添加で系に混入する空気に対して感受性であり、これは使用中に不体裁なピンホール型構造の原因となり得るため望ましくないことが分かっている。本発明の実施形態によれば、セルロース系増粘剤は、塗布すると配合物を望ましくなく流れやすくもさせ、これが組成物の加工性を脅かし得ることも分かっている。さらには、セルロース系増粘剤は、一般には高価であり質感組成物の製造において多大なコストを追加する。
【0003】
したがって、空気混入および/またはセルロース系増粘剤の必要性を減少または排除するものなど、改善された質感組成物の必要性がある。
【0004】
本背景の記述は、発明者によって読者の一助となるために作成されたものであり、先行技術への参照としてまたは当技術分野において示されるいずれかの問題自体が理解される徴候としては見なされないことが理解されるであろう。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
一態様において、本発明は、例えば炭酸カルシウムもしくは不溶性無水石膏などの非凝結性鉱物および高吸水性ポリマーの質量の少なくとも約50倍を吸収可能であり約250ミクロン以下の粒径を有する高吸水性ポリマーを含む、それらからなる、または本質的にそれらからなる組成物(例えば、質感組成物)であって、実質的に凝結性セメント系材料を含まない組成物を提供する。
【0006】
別の態様において、本発明は、乾燥組成物の重量で約30%から約95%の量の炭酸カルシウム、高吸水性ポリマーの質量の少なくとも約50倍を吸収可能であり約250ミクロン未満の粒径を有する高吸水性ポリマーであって、乾燥組成物の重量で約0.02%から約5%の量である高吸水性ポリマー、およびデンプンから本質的になる質感組成物を提供する。
【0007】
別の態様において、本発明は、例えば炭酸カルシウム、不溶性無水石膏などの非凝結性鉱物および高吸水性ポリマーの質量の少なくとも約50倍を吸収可能であり約250ミクロン未満の粒径を有する高吸水性ポリマーを含む、それらからなる、または本質的にそれらからなる湿性組成物であって、実質的に凝結性セメント系材料を含まない組成物を基板に塗布するステップならびに所望の質感加工された外観で組成物を基板上で乾燥させるステップを含む、基板を質感加工する方法を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本発明は、少なくとも一部分において、高吸水性ポリマーおよび炭酸カルシウムなどの非凝結性鉱物を含む組成物(例えば、質感組成物)の驚くべき予想外の発見を前提としている。質感組成物は、湿った状態で基板に塗布される。高吸水性ポリマーは、所望されるように多量の水を保持することによって、水の添加時の空気混入の問題を低減または排除しながら、驚くほど予想外に質感組成物を改善することが発見されている。本発明の実施形態による組成物の保水性は、望ましくは水の添加で組成物の加工性および稠度を改善し、例えば基板に対する、組成物の塗布を容易にする。適切な保水が無ければ、組成物は、加工性がより低くなる可能性があり、適切に噴霧または他の方法で塗布することが難しくなり得る。有利には、本発明の実施形態は、これまで質感組成物において用いられる場合に十分な満足を得られていないセルロース系増粘剤の使用を制限または除外し得る。
【0009】
質感組成物の実施形態は、水の蒸発により組成物を乾燥すると硬くなる。本発明による組成物は、凝結性材料と同様に化学反応が生じることを必要としない。その結果、組成物の実施形態には、凝結とは対照的に単に乾燥することにより硬化する鉱物などの材料が含まれ、好ましくは水硬性凝結材料などの凝結材料を実質的に除外する。したがって、本発明の質感組成物は、望ましくは焼石膏(すなわち、硫酸カルシウム半水和物)またはセメントなどの他の凝結性材料を実質的に含まない。本明細書で使用する場合、こうした凝結性材料の「実質的に含まない」は、組成物が、組成物の重量に基づいて0wt%のこうした凝結材料を含む、または含まない、あるいは無効なもしくは取るに足らない量のこうした凝結材料を含むことを意味する。無効量の例は、当業者なら理解するであろうように、こうした凝結材料を用いて意図される目的を達成する閾値量未満の量である。取るに足らない量は、当業者なら理解するであろうように、例えば、原料に応じて、組成物の重量に基づいて約10%以下、約5%以下、約2%以下、約1%以下、約0.5%以下、または約0.1%以下であってよい。
【0010】
一部の実施形態において、質感組成物は、乾燥状態でパッケージ化される。こうした実施形態においては、利用者は、例えば仕事現場において、現地で水を加えることが必要とされる。したがって、本発明の一部の実施形態は、実質的に水を含まずにパッケージ化される。「実質的に水を含まない」は、組成物が、最終利用者が組成物を使用するために所望の粘度まで現地で水を加えることが必要とされるであろうように水を少量含むまたは含まない「乾燥」型製品としてパッケージ化されることを意味することを当業者は理解するであろう。例えば、一部の実施形態においては、ゼロの水または組成物の重量で約1%未満の量の水がある。
【0011】
しかし、当業者なら理解するであろうように、一部の実施形態は、「調合済み」型の製品を形成するために水を含んでいてもよいことが想定される。本発明によるこうした調合済み型の製品において、水は、湿性組成物の重量で約25%から約50%または湿性組成物の重量で約30%から約45%など、湿性組成物の重量で約20%から約60%の量で存在する。一部の実施形態においては、例えば、調合済み実施形態において、例えば、乾燥組成物の重量で約0.01%から約5.0%の量で、例えば水酸化マグネシウムなどの粘度安定剤が含まれる。本発明による「乾燥」または「調合済み」組成物の調製(しかし配合ではない)は、十分に当業者のレベルの範囲内である。乾燥製品は、原料を適した順序で乾燥混合することにより作成されるのに対して、調合済み製品は、水の添加ならびに輸送および貯蔵時に湿った状態の製品を維持するために通常は気密パッケージにおいて、パッケージ化に先立って混合することを必要とする。
【0012】
本発明による質感組成物は、水の添加で、粘度が適した加工性を可能とするように配合される。例えば、湿性質感組成物の粘度は、本明細書で述べるように、具体的には塗布方法に応じて、所望の美的外観が形成されることを可能にするように選択される。粘度は、例えば、下表1に記載される通りであってよい。表において、「X」は、「約[第1行の対応する値]から約[第1列の対応する値]」の範囲を表す。説明を容易にするために、それぞれの値は「約」でその値を表すことが理解されるであろう。単位は、以下に述べるようにブラベンダー単位である。例えば、最初の「X」は、「約150ブラベンダー単位から約200ブラベンダー単位」である。
【表1】
【0013】
したがって、粘度は、任意の前述の端点を含む間の範囲を有し得る。調合済み組成物は、所望の通りに利用者によってさらなる水希釈が実行される、範囲の上限の粘度でパッケージ化してよい。例えば、一部の実施形態において、パッケージ化された調合済み組成物は、約450ブラベンダー単位を超える粘度、例えば約450から約800ブラベンダー単位、約500から約800ブラベンダー単位、または約500から約600ブラベンダー単位を有していてよい。
【0014】
当業者は、容易にブラベンダー単位を認識するであろう。例えば、簡単には、C.W.ブラベンダー粘度計、例えば動的測定のために反作用トルクを使用するVisco−Corder(登録商標)を用いてよい。Visco−Corder(登録商標)は、ニュージャージー州ハッケンサックのC.W.BrabenderInstruments,Inc.から市販されている。本明細書で定義されるように、ブラベンダー単位は、参照により本書に組み込まれるVisco−Corder(登録商標)のBrabender製品マニュアル(5M/10−79/#79/13)に記載のように、75RPMで250cm−gmのカートリッジを備えた8液量オンス(=240cc)サイズの試料カップを用いて測定されることに留意すべきである。「B」ナローダブルフラグ型パドルは乾燥混合物製品に用いられ、一方ピン型「A」パドルはパッケージ化されて通常はより粘性が大きいような調合済み製品に用いられるが、「B」型パドルを調合済み製品のさらなる希釈に用いてもよい。ブラベンダー単位は、その中で述べられるようなセンチポイズまたはクレブス単位などの他の粘度測定値に変換してもよいことも当業者は容易に認識するであろう。
【0015】
本発明による質感組成物は、所望される通り、欠陥を隠すためおよび/または装飾的仕上げを提供するために基板に用いられ得る。基板は、例えば、ウォールボード、漆喰壁、コンクリートもしくは天井表面のすべてまたは一部などの任意の適した基板であってよい。質感組成物は、得られる表面が滑らかまたは荒くなるように塗布してよく、一部の実施形態においては立体的な表面を形成するために用いられ得る。例えば、一部の実施形態において、ジョイントコンパウンドは、穴および/または飛び出したねじもしくは釘の頭部を埋めるためにウォールボードの2つの部品の間の接合部に別々に塗布される。質感組成物は、所望される通りに審美的に感じの良い表面を形成し、ジョイントコンパウンド表面および他の下層の欠陥を隠すために、得られるジョイントコンパウンドの模様上に塗布してよい。別の例として、一部の実施形態において、質感組成物は、天井などためのポップコーン型または骨材型表面を形成するために用いてよい。
【0016】
塗布方法は様々であってよく、例えば、所望される装飾的または美的外観に応じる。通常は、質感組成物が基板に十分に接着するように所望される塗布が実行されるが、ジョイントコンパウンドなどの他の製品において求められる展延性ならびに熱および常温接合(cold bond)は必要としない。例えば、一部の実施形態において、質感組成物は、噴霧することによって塗布され、これは作業の費用を低減することが求められる塗布の効率的な方法として理解されるであろう。一部の実施形態において、噴霧可能な配合物の粘度は、通常は異なる方法において塗布されることが意図される物の粘度よりも低い(例えば、約175から約300ブラベンダー単位、約175から約275ブラベンダー単位、約175から約250ブラベンダー単位、約175から約225ブラベンダー単位、約175から約200ブラベンダー単位、約200から約300ブラベンダー単位、約200から約275ブラベンダー単位、約200から約250ブラベンダー単位、約200から約225ブラベンダー単位、約225から約300ブラベンダー単位、約225から約275ブラベンダー単位、約225から約250ブラベンダー単位、約250から約300ブラベンダー単位、約250から約275ブラベンダー単位、または約275から約300ブラベンダー単位など約150から約300ブラベンダー単位)。本明細書に述べるような他の粘度も想定される。
【0017】
他の塗布方法には、水玉または斑点などを有する装飾的外観などの所望の模様を形成する、例えば絵筆を用いるたたき塗りが含まれる。一部の実施形態においては、塗装用ローラーなどを用いる、回転塗布式技法を用いてよい。これらの塗布方法を採用している一部の実施形態において、組成物の粘度は、噴霧可能な配合物について述べた粘度と同じまたは本明細書に述べるような他の範囲であってよい。例えば、一部の実施形態において、例えば塗布方法がたたき塗りによる場合、本明細書に提供される範囲内の約300ブラベンダー単位より大きいなどのより粘性の大きい質感組成物が望ましくあり得る。
【0018】
本発明の実施形態による望ましい鉱物は、乾燥することによって硬化し、焼石膏、セメント、または他の水硬性凝結材料などの凝結性材料ではない。本発明の実施形態において、炭酸カルシウムおよび/または不溶性無水石膏は、高密度、不活性、非凝結性材料であり質感組成物中に鉱物として含まれ得るので望ましい。非凝結性鉱物は、組成物に構造を与えるのに適した量で存在する(例えば、組成物の重量で約30%から約95%)。例えば、一部の実施形態において、組成物は、例えば噴霧可能な組成物のために重量で約50%未満(例えば、重量で約30%から約50%、重量で約30%から約45%、または重量で約30%から約40%)の非凝結性鉱物を含む。他の実施形態において、非凝結性鉱物、例えば炭酸カルシウムおよび/または不溶性無水石膏は、組成物の重量で少なくとも約50%の量である。例えば、本発明の実施形態において、非凝結性鉱物は、組成物の重量で約65%から約95%の量、組成物の重量で約70%から約95%の量、組成物の重量で約70%から約90%の量、組成物の重量で約70%から約85%の量、組成物の重量で約70%から約80%の量、組成物の重量で約75%から約95%の量、組成物の重量で約75%から約90%の量、組成物の重量で約75%から約85%の量、組成物の重量で約80%から約95%の量、組成物の重量で約80%から約90%の量など、組成物の重量で約50%から約95%の量である。
【0019】
炭酸カルシウム、不溶性無水石膏、および他の非凝結性、不活性の鉱物は、本来は水性混合時に噴霧可能または加工性の材料を形成しない場合が多い。本発明による高吸水性ポリマーは、組成物が噴霧または例えばローラー、たたき塗りなどの他の方法で塗布され加工され得るように、水分保持のために組成物に含まれる。さらに、高吸水性ポリマーは、材料を基板表面に接着させる接着特性も追加する。意外かつ予想外なことに、本発明による高吸水性ポリマーは、組成物への空気の混入および塗布時の湿性組成物の可動性を低減しながら、保水剤として有用である。有利には、本発明の実施形態による高吸水性ポリマーは、セルロース系増粘剤の使用を置き換えるまたは減少するために用いられ得る。一部の実施形態において、高吸水性ポリマーは、少なくともそれ自体の質量の約50倍を吸収可能である。例えば、種々の実施形態において、高吸水性ポリマーは、その質量の約50から約800倍、その質量の約100から約700倍、その質量の約150から約600倍、その質量の約150から約500倍、その質量の約150から約400倍、その質量の約150から約300倍、その質量の約150から約250倍、その質量の約200から約400倍、その質量の約200から約350倍、その質量の約200から約300倍、その質量の約200から約250倍、その質量の約250から約350倍、またはその質量の約250から約300倍を吸収可能である。一部の実施形態において、自らの質量と比較してより低い吸収率を有する高吸水性ポリマーは除外される。例えば一部の実施形態において、その質量の約15倍未満、その質量の約25倍未満、その質量の約35倍未満、またはその質量の約50倍未満を吸収する高吸水性ポリマーは除外される。
【0020】
一部の実施形態において、高吸水性ポリマーは、約250ミクロン(直径)以下などの微細な平均粒径を有するように選択される。一部の実施形態において、平均粒径は、例えば、種々の実施形態において以下の範囲:約50ミクロンから約75ミクロン、約50ミクロンから約100ミクロン、約50ミクロンから約150ミクロン、約50ミクロンから約200ミクロン、約50ミクロンから約250ミクロン、約70ミクロンから約80ミクロン、約70ミクロンから約100ミクロン、約70ミクロンから約150ミクロン、約70ミクロンから約200ミクロン、約70ミクロンから約250ミクロン、約100ミクロンから約150ミクロン、約100ミクロンから約200ミクロン、約100ミクロンから約250ミクロン、約150ミクロンから約200ミクロン、約150ミクロンから約250ミクロン、または約200ミクロンから約250ミクロンなど、約200ミクロン以下、約175ミクロン以下、約150ミクロン以下、約100ミクロン以下、または約75ミクロン以下である。
【0021】
一部の実施形態において、約98%、または代わりに約99%の粒子は、当業者によって認識されるような、約60から約300メッシュの範囲のメッシュスクリーンを通り抜けるであろう。例えば、本発明の実施形態において、高吸水性ポリマーの粒子の約98%は75メッシュスクリーンを通り抜け、高吸水性ポリマーの粒子の約98%は100メッシュスクリーンを通り抜け、高吸水性ポリマーの粒子の約98%は125メッシュスクリーンを通り抜け、高吸水性ポリマーの粒子の約98%は150メッシュスクリーンを通り抜け、高吸水性ポリマーの粒子の約98%は175メッシュスクリーンを通り抜け、高吸水性ポリマーの粒子の約98%は200メッシュスクリーンを通り抜け、高吸水性ポリマーの粒子の約98%は225メッシュスクリーンを通り抜け、高吸水性ポリマーの粒子の約98%は高吸水性ポリマーは250メッシュスクリーンを通り抜け、高吸水性ポリマーの粒子の約98%は275メッシュスクリーンを通り抜け、または高吸水性ポリマーの粒子の約98%は300メッシュスクリーンを通り抜けるであろう。一部の実施形態においては、粒子の約99%が、述べられたメッシュスクリーンのそれぞれを通り抜ける。
【0022】
高吸水性ポリマーは、本明細書に述べられる所望の特性に適合するように選択される。一部の実施形態において、高吸水性ポリマーは、開始剤の存在下で水酸化ナトリウムとブレンドされてポリ−アクリル酸ナトリウム塩を形成するアクリル酸の重合から調製される。一部の実施形態において、高吸水性ポリマーは、ポリアクリルアミドコポリマー、エチレン無水マレイン酸コポリマー、架橋カルボキシ−メチルセルロース、ポリビニルアルコールコポリマー、架橋ポリエチレンオキシド、およびポリアクリロニトリルのデンプングラフト化コポリマーから作られる。例えば、一部の実施形態において、高吸水性ポリマーは、デンプングラフト化ポリアクリルアミドの形態である。有用な高吸水性ポリマーの一例は、アイオワ州マスカティーンのGrain Processingから市販されている、Water Lock(登録商標)である。
【0023】
有利にも、高吸水性ポリマーは比較的少量(例えば、約0.02%から約2%など、組成物の重量で約0.02%から約5%)で用いてもよく、それでもなお所望の特性、例えば保水力を達成することが分かっている。本発明の実施形態において、高吸水性ポリマーの量は、例えば、下表2に示す通りであってよい。表において、「X」は、「約[第1行の対応する値]から約[第1列の対応する値]」の範囲を表す。示された値は、組成物の重量による割合を表す。説明を容易にするために、それぞれの値は「約」でその値を表すことが理解されるであろう。例えば、最初の「X」は、「組成物の重量で約0.02%から組成物の重量で約0.035%」の範囲である。
【表2】
したがって、高吸水性ポリマーの量は、任意の前述の端点を含めた間の範囲を有し得る。
【0024】
述べたように、高吸水性ポリマーを有する質感組成物は、望ましい保水性を有するが空気混入に対する感受性はセルロース系増粘剤を含有する従来型の配合物よりも著しく低いことは驚くべき、予期せぬことである。空気混入の減少のため、塗布された生成物における不要なピンホールは大いに減少または排除される。さらには、本発明によれば、セルロース系増粘剤は配合物を望ましくなく可動的で流れやすくさせ、不要な液だれ(例えば、重力に起因する)を生じさせ得る一方で、高吸水性ポリマーは組成物が流れにくいまたは液だれしにくいので、可動性を減少しながらさらにより加工性の高い組成物を可能にすることが分かっている。加えて、本発明の実施形態による高吸水性ポリマーを有する質感組成物は、特にセルロース系増粘剤を含む従来型の配合物と比較すると、材料の粘着性がより低く手や道具からより洗い落としやすいので、より扱いやすい。
【0025】
したがって、本発明の一部の実施形態は、有利には一部の添加剤において除外または減少を可能にする。例えば、組成物は、セルロース系増粘剤を減少または排除し得る。セルロース系増粘剤の種類の例には、例えば、オリゴ糖、多糖、セルロースエーテル、セルロース系粘剤、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、デキストラン、カルボキシメチルデキストラン、デキストラン−スルホン酸塩、キトサン、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースまたはそれらの塩、カラギーナン、ヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびメチルヒドロキシルプロピルセルロース(例えば、Bermocoll、Akzo Nobel)が含まれる。本明細書で使用する場合、セルロース系増粘剤の「実質的に含まない」は、組成物が、組成物の重量に基づいてセルロース系増粘剤を0wt%含む、または含まない、あるいは無効なもしくは取るに足らない量のセルロース系増粘剤を含むことを意味する。無効量の例は、当業者なら理解するであろうように、セルロース系増粘剤を用いて意図される目的を達成する閾値量未満の量である。取るに足らない量は、当業者なら理解するであろうように、例えば、原料に応じて、組成物の重量に基づいて約0.1%以下、約0.05%以下、約0.01%以下、約0.005%以下、または約0.001%以下であってよい。
【0026】
同様に、一部の実施形態においては、消泡剤は通常空気混入を抑制するために含まれるので、高吸水性ポリマーの使用およびセルロース系増粘剤の減少または排除が空気混入を伴ういかなる問題も減少または排除するため、消泡剤含有量は減少または排除され得る。
【0027】
本明細書で使用する場合、消泡剤の「実質的に含まない」は、組成物が、組成物の重量に基づいて消泡剤を0wt%含む、または含まない、あるいは無効なもしくは取るに足らない量の消泡剤を含むことを意味する。無効量の例は、当業者なら理解するであろうように、消泡剤を用いて意図される目的を達成する閾値量未満の量である。取るに足らない量は、当業者なら理解するであろうように、例えば、原料に応じて、組成物の重量に基づいて約0.01%以下、約0.005%以下、または約0.001%以下であってよい。しかしながら、一部の実施形態において必要に応じて、消泡剤(例えば、Foamaster)が質感組成物に含まれていてもよい。存在する場合、消泡剤は、例えば、組成物の重量で約0.015%から約0.05%など、約0.01%から約5%の量であってよい。
【0028】
粘土は、一部の質感組成物の実施形態に任意選択で含まれていてよい。適した粘土の例には、カオリン粘土およびアタパルジャイト粘土が含まれる。粘土は、水の添加で組成物の粘りを改善し、それによって懸濁液において粒子を保持しやすくすることなどにより、組成物の加工性を向上することによって、一部の実施形態において有用であり得る。カオリン粘土は、塗布すると欠陥またはジョイントコンパウンドを隠すことにおいて有用であり得る、白色を加えるための着色剤であることの利益も追加している。存在する場合、粘土は、組成物の重量で約1%から組成物の重量で約15%など、組成物の重量で約1%から組成物の重量で約20%の量であってよい。一部の実施形態において、組成物は、カオリン粘土またはアタパルジャイト粘土(例えば、Minugel)などの粘土を実質的に含まない。本明細書で使用する場合、粘土の「実質的に含まない」は、組成物が、組成物の重量に基づいて粘土を0wt%含む、または含まない、あるいは無効なもしくは取るに足らない量の粘土を含むことを意味する。無効量の例は、当業者なら理解するであろうように、粘土を用いて意図される目的を達成する閾値量未満の量である。取るに足らない量は、当業者なら理解するであろうように、例えば、原料に応じて、組成物の重量に基づいて約1%以下、約0.5%以下、約0.1%以下、約0.5%以下、約0.01%以下、約0.005%以下、または約0.001%以下であってよい。
【0029】
一部の実施形態において、組成物にデンプンが含まれていてもよい。デンプンは、水の添加で組成物の接合性を増加するために用いられ得る。デンプンは、それ自体として、所望される通りに組成物を基板により適切に接着させることにより質感組成物の塗布を改善し得る。デンプンは、本発明によるセルロース系増粘剤に分類されない。
【0030】
適したデンプンは、その接合強化特性に基づいて選択される。デンプンのための適した供給源の例には、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、またはコムギデンプンが含まれる。一部の実施形態において、デンプンは、アルファ化(pregelatinized)デンプン、酸変性デンプンまたはアルキル化デンプン、例えば、エチル化またはプロピル化デンプンを含む。例えば、本発明の実施形態によるアルファ化デンプンは、天然のコムギデンプン(例えば、MGP Ingredients,Inc.によるPregel 10)または変性コムギデンプン(例えば、MGP Ingredients,Inc.によるPregel Adhere 2000)を含めた、アルファ化コムギデンプン(例えば、Archer Daniels MidlandによるPaygel 290)であってよい。他の代わりとなるデンプンを用いてもよい。例えば、一部の実施形態において、デンプンは、例えば、ヒドロキシエチル化デントコーンデンプン(AE StanleyによるStaramic 747)、ヒドロキシプロピル化架橋デントコーンデンプン(例えば、AE StanleyによるStaramic 105)、ヒドロキシプロピル化架橋ワキシーコーンデンプン(例えば、AE StanleyによるStarpol 136)、または変性ジャガイモデンプン(例えば、Emsland GroupによるEmcol UK−N)などのアルキル化デンプンなどの冷水可溶性であってよい。
【0031】
存在する場合、デンプンは、組成物の重量で約1%から組成物の重量で約4%など、組成物の重量で約0.5%から組成物の重量で約10%の量であってよい。一部の実施形態において、組成物は、実質的に1種または複数のデンプン(例えば、全て)を含まない。本明細書で使用する場合、デンプンの「実質的に含まない」は、組成物が、組成物の重量に基づいてデンプンを0wt%含む、または含まない、あるいは無効なもしくは取るに足らない量のデンプンを含むことを意味する。無効量の例は、当業者なら理解するであろうように、デンプンを用いて意図される目的を達成する閾値量未満の量である。取るに足らない量は、当業者なら理解するであろうように、例えば、原料に応じて、組成物の重量に基づいて約0.1%下、約0.05%以下、約0.01%以下、約0.005%以下、または約0.001%以下であってよい。
【0032】
粘剤は、質感組成物の一部の実施形態に含まれていてもよい。一部の実施形態において、組成物は、実質的に粘剤材料を含まない。粘剤は、水の添加で組成物の稠度を増強するために用いられ得る。例えば、粘剤は、塗布の噴霧法における組成物の噴霧を容易にし得る。適した粘剤の例には、アラビアゴム、アルギン酸ゴム、ペクチンゴム、およびグアーゴム(例えば、Galactasol)が含まれる。存在する場合、粘剤は、組成物の重量で約0.03%から組成物の重量で約0.6%など、組成物の重量で約0.03%から組成物の重量で約1%の量であってよい。一部の実施形態において、組成物は、実質的に粘剤を含まない。本明細書で使用する場合、粘剤の「実質的に含まない」は、組成物が、組成物の重量に基づいて粘剤を0wt%含む、または含まない、あるいは無効なもしくは取るに足らない量の粘剤を含むことを意味する。無効量の例は、当業者なら理解するであろうように、粘剤を用いて意図される目的を達成する閾値量未満の量である。取るに足らない量は、当業者なら理解するであろうように、例えば、原料に応じて、組成物の重量に基づいて約0.01%以下、約0.005%以下、または約0.001%以下であってよい。
【0033】
必要に応じて、雲母などの非凝結性充填剤材料が任意選択で質感組成物に含まれていてもよい。充填剤材料は、望ましくは炭酸カルシウムよりも密度が低くてよい。雲母は、その比較的低い密度が望ましく、かつ比較的安価な材料であるため、有用な一例である。存在する場合、充填剤は、組成物の重量で約2%から組成物の重量で約10%など、組成物の重量で約1%から組成物の重量で約12%の量であってよい。一部の実施形態において、組成物は実質的に雲母などの充填剤を含まないことも想定される。本明細書で使用する場合、こうした充填剤材料の「実質的に含まない」は、組成物が、こうした充填剤材料を組成物の重量に基づいて0wt%含む、または含まない、あるいは無効なもしくは取るに足らない量のこうした充填剤材料を含むことを意味する。無効量の例は、当業者なら理解するであろうように、こうした凝結材料を用いて意図される目的を達成する閾値量未満の量である。取るに足らない量は、当業者なら理解するであろうように、例えば、原料に応じて、組成物の重量に基づいて約1%以下、約0.5%以下、または約0.1%以下であってよい。
【0034】
場合によっては、一部の実施形態において所望される通りに殺生物剤が含まれていてもよい。適した殺生物剤は、当業者によって認識されるであろう。例えば、Vancide(RT Vanderbilt)は、適した殺生物剤の例である。殺生物剤は、組成物の重量で約0.006%から組成物の重量で約0.6%の量で存在していてよい。
【0035】
したがって、一実施形態において、質感組成物などの組成物は、炭酸カルシウムおよび高吸水性ポリマーの質量の少なくとも約50倍を吸収可能であり、約250ミクロン以下の粒径を有する高吸水性ポリマーを含み、組成物は実質的に凝結性セメント系材料を含まない。
【0036】
別の実施形態において、高吸水性ポリマーは、その質量の約50から約800倍を吸収し得る。
【0037】
別の実施形態において、高吸水性ポリマーは、その質量の約200から約800倍を吸収し得る。
【0038】
別の実施形態において、高吸水性ポリマーは、粒径が約150ミクロン以下である。
【0039】
別の実施形態において、組成物は、水の添加時の粘度が約200から約400ブラベンダー単位である。
【0040】
別の実施形態において、高吸水性ポリマーは、組成物の重量で約0.02%から約5%の量で存在する。
【0041】
別の実施形態において、高吸水性ポリマーは、開始剤の存在下で水酸化ナトリウムとブレンドされてポリ−アクリル酸ナトリウム塩を形成するアクリル酸の重合から調製される。
【0042】
別の実施形態において、高吸水性ポリマーは、ポリアクリルアミドコポリマー、エチレン無水マレイン酸コポリマー、架橋カルボキシ−メチルセルロース、ポリビニルアルコールコポリマー、架橋ポリエチレンオキシド、およびポリアクリロニトリルのデンプングラフト化コポリマーから作られる。
【0043】
別の実施形態において、組成物は、実質的にセルロース系増粘剤を含まない。
【0044】
別の実施形態において、組成物は、減量されたセルロース系増粘剤を有する。
【0045】
別の実施形態において、組成物は、実質的にオリゴ糖、多糖、セルロースエーテル、セルロース系粘剤、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、デキストラン、カルボキシメチルデキストラン、デキストラン−スルホン酸塩、キトサン、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースまたはそれらの塩、カラギーナン、ヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびメチルヒドロキシルプロピルセルロースを含まない。
【0046】
別の実施形態において、雲母などの充填剤材料が、組成物に含まれる。
【0047】
別の実施形態において、水も含む調合済み実施形態などにおいて、水酸化マグネシウムなどの粘度安定剤が任意選択で含まれ得る。
【0048】
別の実施形態において、組成物は、殺生物剤を含む。
【0049】
別の実施形態において、組成物は、粘土(例えば、アタパルジャイトまたはカオリン)、粘剤(例えば、アラビアゴム、アルギン酸ゴム、ペクチンゴム、およびグアーゴム)、および/またはデンプンを個々にまたは任意の組合わせで含む。
【0050】
別の実施形態において、組成物は、アルファ化デンプン、酸変性デンプンまたはアルキル化(例えば、エチル化またはプロピル化)デンプンを含む。
【0051】
別の実施形態において、組成物は、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、コムギデンプン、変性トウモロコシデンプン、アルファ化コムギデンプン、天然コムギデンプン、変性コムギデンプン、ヒドロキシエチル化デントコーンデンプン、ヒドロキシプロピル化架橋デントコーンデンプン、ヒドロキシプロピル化架橋ワキシーコーンデンプンまたは変性ジャガイモデンプンを含む。
【0052】
別の実施形態において、組成物は、実質的に粘土を含まないかまたは減量された粘土を有する。
【0053】
別の実施形態において、組成物は、実質的にアタパルジャイト粘土またはカオリン粘土を含まないかあるいは減量されたアタパルジャイト粘土またはカオリン粘土を有する。
【0054】
別の実施形態において、組成物は、実質的にデンプンおよび/または粘剤を含まないかあるいは減量されたデンプンおよび/または粘剤を有する。
【0055】
別の実施形態において、組成物は、実質的にアルファ化デンプン、酸変性デンプン、および/またはアルキル化(例えば、エチル化またはプロピル化)デンプンを含まない。
【0056】
別の実施形態において、組成物は、実質的に1種または複数の(例えば、全ての)以下のデンプンを含まない:トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、コムギデンプン、変性トウモロコシデンプン、アルファ化コムギデンプン、天然コムギデンプン、変性コムギデンプン、ヒドロキシエチル化デントコーンデンプン、ヒドロキシプロピル化架橋デントコーンデンプン、ヒドロキシプロピル化架橋ワキシーコーンデンプンまたは変性ジャガイモデンプン。
【0057】
別の実施形態において、組成物は、実質的にアラビアゴム、アルギン酸ゴム、ペクチンゴム、およびグアーゴムを含まないかまたは減量されたアラビアゴム、アルギン酸ゴム、ペクチンゴム、およびグアーゴムを有する。
【0058】
別の実施形態において、組成物は、調合済み製品内にパッケージ化されたものなどの水をさらに含む。
【0059】
別の実施形態において、組成物は、質感組成物である。
【0060】
別の実施形態において、質感組成物は、(a)炭酸カルシウム、(b)高吸水性ポリマーの質量の少なくとも約50倍を吸収可能であり粒径が約250ミクロン以下である高吸水性ポリマー、および(c)デンプンから本質的になる。炭酸カルシウムは、例えば、組成物の重量で約30%から約95%の量であってよい。高吸水性ポリマーは、例えば、組成物の重量で約0.02%から約5%の量であってよい。こうした実施形態において、組成物は、発明の組成物に物質的に影響する前述の炭酸カルシウム、高吸水性ポリマー、およびデンプン以外のいかなる化合物(例えば、セルロース系の増粘作用または水の添加時の凝結効果に影響する化合物)の含有も防ぐ。したがって、本質的に炭酸カルシウム、高吸水性ポリマーの質量の少なくとも約50倍を吸収可能であり粒径が約250ミクロン未満である高吸水性ポリマー、およびデンプンからなる組成物において除外されるであろう化合物には、硫酸カルシウム半水和物およびセメントなどの凝結性材料、ならびにセルロース系増粘剤が含まれるであろう。本質的に炭酸カルシウム、高吸水性ポリマーの質量の少なくとも約50倍を吸収可能であり粒径約250ミクロン以下を有する高吸水性ポリマー、およびデンプンからなる質感組成物において除外されないであろう化合物は、物質的に質感組成物に影響しない化合物、例えば消泡剤、雲母などの充填剤、粘土、粘剤、防腐剤、溶媒および他の添加剤(例えば、結合剤、アルコール、殺生物剤、着色剤)、他の非凝結性鉱物(例えば、不溶性無水石膏)、ならびに湿性質感組成物中における場合に凝結またはセルロース系増粘効果に影響しない他の化合物である。
【0061】
別の実施形態において、基板を質感加工(仕上げ加工)する方法は、炭酸カルシウム、および高吸水性ポリマーの質量の少なくとも約50倍を吸収可能であり約250ミクロン以下の粒径を有する高吸水性ポリマーを含む湿性組成物であって実質的に凝結性セメント系材料を含まない組成物を基板に塗布するステップ、ならびに組成物を基板上で乾燥させるステップを含む。
【0062】
別の実施形態において、基板は、ウォールボード、漆喰壁、コンクリート壁、または天井の形態である。
【0063】
別の実施形態において、組成物は、噴霧によって塗布される。
【0064】
別の実施形態において、組成物は、たたき塗りによって塗布される。
【0065】
別の実施形態において、組成物は、塗装用ローラーなどによる回転塗布によって塗布される。
【0066】
別の実施形態において、組成物は、絵筆によって塗布される。
【0067】
先行の物は単なる実施形態の例であることに留意すべきである。他の例示的な実施形態は、本明細書の記述から明らかである。これらの実施形態のそれぞれは、本明細書に提供される他の実施形態との種々の組み合わせにおいて用いてもよいことも当業者によって理解されるであろう。
【0068】
以下の実施例は、本発明をさらに例示するが、当然ながら、いかなる方法においてもその範囲を制限するとして解釈されるべきではない。
【0069】
実施例において、ポット消泡における泡の量は、混合容器を水で洗浄する時に発生する泡の相対量を示す。ポット消泡スピードは、混合容器を水で洗浄する時に泡が壊れる目視による速度を示す。クレーターは、質感物質飛沫(texture spatters)が基板に影響を及ぼす場合の噴霧液滴の表面変形を示す。液だれ/流れは、質感物質飛沫が垂れ下がり共に流れる傾向を示す。塊、ゲルボールおよび卵状(nit)は、噴霧された表面上に堆積した質感混合物の未分散粒子を示す。際立ち度(standout)は、立体的な浮き彫りまたは噴霧された液滴と背景の塗装との間の飛沫鮮明度を示す。飛沫「外見」は、噴霧液滴の視覚的な外観を示す。飛沫サイズは、噴霧液滴の相対的なサイズを示す。ノックダウン「外見」は、こてを用いて少し平らにした場合の飛沫の視覚的な外観を示す。ジョイント上の模様均等性は、ばらつきが少ないかまたは無い、噴霧された質感物質の全体的外観を示す。硬度は、塗布された質感物質と壁面との間の接合の強度を示す。
【実施例】
【0070】
実施例1
本実施例は、本発明による質感組成物の「乾燥」配合物(「試料1」)を実証し、セルロース系増粘剤および消泡剤を含有し、高吸水性ポリマーを除外したUSGの乾燥TUF−TEX(登録商標)製品(対照1)の対照組成物と比べた試料1の特性の比較も提供する。
【0071】
実施例において、最終水は、質感物質を所望の粘度で混合するのに必要な水の総量を示す。最終粘度は、所望の水比率で混合した場合の質感物質の粘度測定値を示す。
【0072】
表3Aは、試料1の配合を提供する。記載された原料は、ミキサーに入れてドライブレンドした。本明細書に提供される重量は、別段の指示がない限りグラムである。
【表3A】
【0073】
表3Bは、対照1と代表的な試料1との間の特性の比較を示す。2つの評価尺度が表3Bに取り入れられる。1つの評価尺度は、以下の順序である:ゼロ、無(nil)、微量、少量、適量、または多量。他の評価尺度は、1〜5であり、5は最高である。
【表3B】
【0074】
水の添加で、対照1は、重く、べっとりした感触であった。対照1は、流動性が良く、水性混合物内に気泡を有し、容易に洗い落ちず、多量のポット泡を有し、多量の液だれを示した。
【0075】
本実施例は、対照と比較した高吸水性ポリマーを含む質感組成物の有効性を示す。試料1は、セルロース系増粘剤および消泡剤を除外し、粘土およびデンプンも減量されている。試料1は、多くの気泡が見られたほどには、水の添加で空気混入が生じなかった。試料1は、液だれも対照ほどには悩まされなかった。試料1は、洗い落としもより容易になされ、重さは少ないがクリーム状の感触を有し、滑らかですべらかであった。
【0076】
実施例2
本実施例は、本発明による質感組成物2の「調合済み」配合物(「試料2」)を実証し、試料2とUSGの調合済みTUF−TEX(登録商標)製品の試料であった対照2との間の特性の比較も提供する。対照2は、セルロース系増粘剤を含有し、高吸水性ポリマーを含まなかった。
【0077】
実施例において、初期のブラベンダー粘度(「A」ピン型パドルを用いる)は、調合済み質感製品の粘度を示す。最終ブラベンダー粘度(「B」ナローダブルフラグパドルを用いる)は、塗布のための所望の稠度に希釈した場合の質感製品の粘度を示す。
【0078】
表4Aは、試料2の配合を提供する。
【表4A】
【0079】
表4Bは、対照2と代表的な試料2との間の特性の比較を示す。2つの評価尺度が表4Bに取り入れられる。1つの評価尺度は、以下の順序である:ゼロ、無、微量、少量、適量、または多量。他の評価尺度は、1〜5であり、5は最高である。
【表4B】
【0080】
本実施例は、対照2と比較した高吸水性ポリマーを含む質感組成物(試料2)の有効性を示す。有利には、試料2は、セルロース系増粘剤を除外してさえも有用であった。対照2と比較して、試料2は、有利には粘土、雲母、デンプン、グアーゴム、および消泡剤の量も減少した。対照2は、試料2よりも粘着性がずっと強く手および道具を洗い落とすことがより困難であった。
【0081】
本明細書全体に渡って列挙される重量パーセントは、別段の指示がない限り乾燥組成物に基づく(すなわち、最終利用者による水の添加または調合済み組成物におけるより前)ことが留意される。
【0082】
本明細書に引用される広報、特許出願、および特許を含めた全ての参照は、あたかもそれぞれの参照が個々にかつ具体的に示されて参照により組み込まれその全体が本明細書に記述されているのと同程度に参照により本書に組み込まれる。
【0083】
本発明を記述する文脈における(特に下記の特許請求の範囲の文脈における)語「1つの(a)」および「1つの(an)」ならびに「前記(the)」ならびに類似の指示語の使用は、本明細書に別段の指示がない限りまたは文脈によって明確に否定されない限り、単数形および複数形の両方を含むと解釈される。「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」および「含有する(containing)」という語は、特に記載のない限り、無制限の語(すなわち、「含むが、これに限定されない」ことを意味する)と解釈される。本明細書の値の範囲の列挙は、本明細書に別段の指示がない限り、単に範囲内にあるそれぞれの別個の範囲を個々に参照する簡単な方法として役立つことが意図され、かつそれぞれの別個の範囲はあたかも個々に本明細書に列挙されるように本明細書に組み込まれる。本明細書に述べる全ての方法は、本明細書に別段の指示がない限りまたは文脈によって明確に否定されない限り、任意の適した順序で実行してよい。本明細書に提供される任意および全ての例の使用または例示的な言葉(例えば、「など(such as)」)は、単に本発明をより良く例示することが意図されるものであり別段の請求がない限り本発明の範囲に制限を課さない。本明細書における言葉は、任意の非請求要素を本発明の実践に不可欠な物として示すと解釈されるべきではない。
【0084】
本発明の好ましい実施形態は、本明細書に述べられ、本発明を実施するための発明者に知られている最良の形態を含む。これらの好ましい実施形態の変形形態は、前述の記述を読むことで当業者に明らかになり得る。発明者は当業者が必要に応じてかかる変形形態を採用することを予期し、かつ発明者は本発明が本明細書に具体的に述べられる以外の方法で実践されることを意図する。したがって、本発明には、準拠法によって許可されるような本明細書に添付の特許請求の範囲に列挙される主題の全ての修正および同等の方法が含まれる。さらに、それらの全ての可能な変形形態における上記の要素の任意の組み合わせは、本明細書に別段の指示がない限りまたは文脈によって明確に否定されない限り、本発明によって包含される。
【手続補正書】
【提出日】2014年12月16日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)非凝結性鉱物、
(b)高吸水性ポリマーの質量の少なくとも約50倍を吸収可能であり、約250ミクロン以下の粒径を有する高吸水性ポリマー、および
(c)水
を含む、基板を質感加工するための質感組成物であって、
前記質感組成物は凝結性セメント系材料を実質的に含まず、前記組成物は乾燥することにより硬化し、
前記質感組成物は約150から約800ブラベンダー単位の粘度を有する、質感組成物。
【請求項2】
前記非凝結性鉱物は、炭酸カルシウムである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記高吸水性ポリマーは、粒径が約150ミクロン以下である、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記高吸水性ポリマーは、その質量の約200から約800倍を吸収し得る、請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
前記高吸水性ポリマーは、組成物の重量で約0.02%から約5%の量で存在する、請求項1に記載の組成物。
【請求項6】
前記高吸水性ポリマーは、開始剤の存在下で水酸化ナトリウムとブレンドされてポリ−アクリル酸ナトリウム塩を形成するアクリル酸の重合から調製される、請求項1に記載の組成物。
【請求項7】
前記高吸水性ポリマーは、ポリアクリルアミドコポリマー、エチレン無水マレイン酸コポリマー、架橋カルボキシ−メチルセルロース、ポリビニルアルコールコポリマー、架橋ポリエチレンオキシド、またはポリアクリロニトリルのデンプングラフト化コポリマーから作られる、請求項1に記載の組成物。
【請求項8】
前記組成物は、セルロース系増粘剤を実質的に含まない、請求項1に記載の組成物。
【請求項9】
前記組成物は、オリゴ糖、多糖、セルロースエーテル、セルロース系粘剤、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、デキストラン、カルボキシメチルデキストラン、デキストラン−スルホン酸塩、キトサン、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロースまたはそれらの塩、カラギーナン、ヒドロキシエチルヒドロキシプロピルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、およびメチルヒドロキシルプロピルセルロースを実質的に含まない、請求項1に記載の組成物。
【請求項10】
前記組成物は、デンプンをさらに含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項11】
前記デンプンは、アルファ化デンプン、酸変性デンプンまたはアルキル化デンプンを含む、請求項10に記載の組成物。
【請求項12】
前記デンプンは、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、コムギデンプン、変性トウモロコシデンプン、アルファ化コムギデンプン、天然コムギデンプン、変性コムギデンプン、ヒドロキシエチル化デントコーンデンプン、ヒドロキシプロピル化架橋デントコーンデンプン、ヒドロキシプロピル化架橋ワキシーコーンデンプンまたは変性ジャガイモデンプンを含む、請求項10に記載の組成物。
【請求項13】
(a)組成物の重量で約30%から約95%の量の炭酸カルシウム、
(b)高吸水性ポリマーの質量の少なくとも約50倍を吸収可能であり、約250ミクロン以下の粒径を有する高吸水性ポリマーであって、組成物の重量で約0.02%から約5%の量である高吸水性ポリマー、
(c)デンプン、および
(d)水
から実質的になる基板を質感加工するための質感組成物であって、
前記組成物は乾燥することにより硬化し、前記質感組成物は約150から約800ブラベンダー単位の粘度を有する、質感組成物。
【請求項14】
(a)請求項1に記載の組成物を基板に塗布するステップ、および
(b)基板上の組成物を乾燥させて該組成物を硬化するステップ
を含む、基板を質感加工する方法。
【請求項15】
前記基板は、ウォールボード、漆喰壁、コンクリート壁、または天井の形態である、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記組成物は、噴霧、回転塗布、たたき塗り、塗装用ローラーまたは絵筆によって塗布される、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
前記高吸水性ポリマーは、開始剤の存在下で水酸化ナトリウムとブレンドされてポリ−アクリル酸ナトリウム塩を形成するアクリル酸の重合から調製される、請求項14に記載の方法。
【請求項18】
前記高吸水性ポリマーは、ポリアクリルアミドコポリマー、エチレン無水マレイン酸コポリマー、架橋カルボキシ−メチルセルロース、ポリビニルアルコールコポリマー、架橋ポリエチレンオキシド、またはポリアクリロニトリルのデンプングラフト化コポリマーから作られる、請求項14に記載の組成物。
【請求項19】
前記組成物は、セルロース系増粘剤を実質的に含まない、請求項14に記載の方法。
【国際調査報告】