(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-528495(P2015-528495A)
(43)【公表日】2015年9月28日
(54)【発明の名称】抗菌性のアルコール発泡性組成物
(51)【国際特許分類】
A61K 9/12 20060101AFI20150901BHJP
A61K 47/44 20060101ALI20150901BHJP
A61K 47/34 20060101ALI20150901BHJP
A61K 47/02 20060101ALI20150901BHJP
A61P 31/02 20060101ALI20150901BHJP
A61K 31/045 20060101ALI20150901BHJP
【FI】
A61K9/12
A61K47/44
A61K47/34
A61K47/02
A61P31/02
A61K31/045
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-531927(P2015-531927)
(86)(22)【出願日】2013年8月9日
(85)【翻訳文提出日】2015年3月13日
(86)【国際出願番号】US2013054304
(87)【国際公開番号】WO2014042790
(87)【国際公開日】20140320
(31)【優先権主張番号】61/701,073
(32)【優先日】2012年9月14日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】13/828,174
(32)【優先日】2013年3月14日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】506190555
【氏名又は名称】ゴジョ・インダストリーズ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100077861
【弁理士】
【氏名又は名称】朝倉 勝三
(72)【発明者】
【氏名】コーヘン ミッチェル ジャレド
【テーマコード(参考)】
4C076
4C206
【Fターム(参考)】
4C076AA24
4C076BB31
4C076CC31
4C076DD07V
4C076DD09
4C076DD29
4C076DD46
4C076EE23V
4C076EE55
4C076FF54
4C206AA01
4C206CA03
4C206MA01
4C206MA05
4C206MA33
4C206MA83
4C206NA20
4C206ZB35
(57)【要約】
アルコール、ワックス成分、水、及び溶解性ガスを含んでなる抗菌性のアルコール発泡性組成物を提供する。該組成物は、多孔性フィルター、メッシュスクリーン、又は有害な噴射剤の使用を必要とすることなく分配及び発泡される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗菌性のアルコール発泡性組成物であって、
(a)アルコール、
(b)ワックス成分、
(c)水、及び
(d)溶解性ガス
を含んでなることを特徴とする、組成物。
【請求項2】
ワックス成分が乳化ロウである、請求項1記載の組成物。
【請求項3】
ワックス成分がワックス及び乳化剤の混合物である、請求項1記載の組成物。
【請求項4】
ワックスが、ミツロウ、カルバウナロウ、カンデリラロウ、Ouricuryロウ、木ロウ、コルクファイバーワックス、サトウキビロウ、パラフィンワックス、亜炭ワックス、ミクロクリスタリンワックス、ラノリンワックス、オゾケライト、ポリエチレンワックス、シリコーンワックス、植物性ワックス、C8−24脂肪アルコール、C8−24脂肪酸、室温において固状のグリセリド、C8−24脂肪アルコールとエトキシル化C8−24脂肪アルコールとのブレンド、C8−24脂肪アルコールと非イオン性界面活性剤とのブレンド、及びその混合物からなる群から選ばれるものである、請求項3記載の組成物。
【請求項5】
さらに、ポリソルベート、ポロキサマー、ポリエトキシル化シロキサンポリマー、及びその混合物からなる群から選ばれる乳化剤を含んでなる、請求項4記載の組成物。
【請求項6】
乳化剤がポロキサマーである、請求項5記載の組成物。
【請求項7】
溶解性ガスが、二酸化炭素、笑気、及びその混合物からなる群から選ばれるものである、請求項1記載の組成物。
【請求項8】
組成物が溶解性ガスについて飽和溶液である、請求項1記載の組成物。
【請求項9】
組成物が、わずかに加圧されたディスペンサー内に収容されるものである、請求項1記載の組成物。
【請求項10】
ワックス成分が、組成物の総質量基準で少なくとも約0.2質量%の量で存在する、請求項1記載の組成物。
【請求項11】
ワックス成分が、組成物の総質量基準で少なくとも約0.1質量%の量で存在する、請求項1記載の組成物。
【請求項12】
少なくとも約40質量%のアルコールを含んでなるものである、請求項1記載の組成物。
【請求項13】
少なくとも約0.01質量%の水を含んでなるものである、請求項1記載の組成物。
【請求項14】
アルコール、水、及びワックス成分からなる100g当たり約0.1−約10gの溶解性ガスを含んでなるものである、請求項1記載の組成物。
【請求項15】
抗菌性のアルコール発泡性組成物の調製法であって、該方法は、
ディスペンサーを用意する工程;
該ディスペンサーに、
アルコール、
乳化ロウ又はワックス及び乳化剤の混合物であるワックス成分、及び
水
を含んでなる液体組成物を充填する工程;及び
溶解性ガスを添加し、これによって、前記組成物を、大気圧よりもわずかに高い圧力に加圧する工程
を含んでなり、前記発泡性組成物は、前記ディスペンサーから分配される際、泡沫を形成する、方法。
【請求項16】
組成物は、ディスペンサー内において、少なくとも約約68.95 kPa(10psig)に加圧される、請求項15記載の方法。
【請求項17】
ワックス成分が乳化ロウである、請求項15記載の方法。
【請求項18】
ワックス成分がワックス及び乳化剤の混合物である、請求項15記載の方法。
【請求項19】
泡沫が、液体組成物の容積の約1.5倍以上−約5倍の最終容積に膨張する、請求項15記載の方法。
【請求項20】
泡沫が、室温及び室圧において少なくとも1分間安定である、請求項15記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の具体例は、抗菌性のアルコール発泡性組成物、抗菌性のアルコール泡沫組成物を分配する方法、及び抗菌性のアルコール泡沫状組成物を生成する方法を提供する。
【背景技術】
【0002】
医療の現場においては、効果的で、広範囲スペクトル抗菌性の消毒製品についての要求がある。泡沫状洗浄剤は、1つには、これらが表面上で展開することが容易であるとの理由から人気がある。消費者は、泡沫状セッケン及び消毒製品の高級感を好むようである。少なくとも部分的には、泡沫のより大きな表面積のため、液体又はゲルと同じ洗浄力を提供するには、泡沫では、より少ない量でよい。好適に処方された泡沫状製品は、従来のゲル化製品又は液体製品について経験される滴下(ドリップ)及びはね(スプラッシュ)を生じない。これは、製品を収容するディスペンサーが使用される施設の床及び壁に対する損傷を防止する。泡沫状製品の製造は、取り扱いが困難である粉末状の増粘剤がしばしば配合されるゲル化製品よりも容易である。
【0003】
代表的には、アルコール泡沫状製品はエーロゾル又は非エーロゾルである。非エーロゾル泡沫状製品は、泡沫を生成するために、気体を液体と混合するように適合されたディスペンサーを必要とする。米国特許第6,660,282号には、非エーロゾル泡沫状製品のいくつかの課題が記載されている。当該米国特許第6,660,282号には、ある種のタイプの非エーロゾルディスペンサーは、多孔性のフィルター又はメッシュスクリーンを使用して作動するため、特殊な成分又はわずかに粘稠な組成物に対して耐えられないことが記述されている。また、米国特許第6,660,282号には、また、非エーロゾル型の生成された泡沫が、しばしば、濃密な豪華性に欠けること、しばしば、クッションのような使用感を提供しないことが記述されている。
【0004】
このように、エーロゾル泡沫状製品は、加圧システム及び噴射剤を必要とする。一般的に使用される噴射剤としては、炭化水素が含まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このように、当分野では、多孔性のフィルター又はメッシュスクリーンを使用することなく分配及び発泡され、及び炭化水素噴射剤を使用することなく分配される抗菌性の泡沫製品についての要求がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の具体例は、発泡性の抗菌性アルコール組成物であって、溶解性の非炭化水素ガスが、わずかな加圧下で含水アルコール液状組成物に溶解し、圧力解放の際に、抗菌性のアルコール泡沫が形成される発泡性の抗菌性アルコール組成物を提供する。
【0007】
本発明の具体例は、アルコール、ワックス成分、水、及びわずかな加圧下で液相に溶解する非炭化水素ガスを含んでなる発泡性の抗菌性アルコール組成物を提供する。
【0008】
1以上の具体例では、ワックス成分は、乳化ロウ、ミツロウ、カルバウナロウ、カンデリラロウ、Ouricuryロウ、木ロウ、コルクファイバーワックス、サトウキビロウ、パラフィンワックス、亜炭ワックス、ミクロクリスタリンワックス、ラノリンワックス、オゾケライト、ポリエチレンワックス、シリコーンワックス、植物性ワックス、C
8−24脂肪アルコール、C
8−24脂肪酸、室温において固状のグリセリド、C
8−24脂肪アルコールとエトキシル化C
8−24脂肪アルコールとのブレンド、C
8−24脂肪アルコールと非イオン性界面活性剤とのブレンド、及びその混合物からなる群から選ばれる。
【0009】
上記具体例のいずれかにおいて、又はさらにここに記載するように、組成物は、さらに、ポリソルベート、ポロキサマー、ポリエトキシル化シロキサンポリマー、及びその混合物からなる群から選ばれる乳化剤を含んでなる。
【0010】
上記具体例のいずれかにおいて、又はさらにここに記載するように、溶解性ガスは、二酸化炭素、笑気、及びその混合物からなる群から選ばれる。
【0011】
上記具体例のいずれかにおいて、又はさらにここに記載するように、組成物は、溶解性ガスについて飽和溶液である。
【0012】
上記具体例のいずれかにおいて、又はさらにここに記載するように、ワックス成分は、液相の総質量基準で少なくとも0.05質量%の量で存在する。
【0013】
上記具体例のいずれかにおいて、又はさらにここに記載するように、ワックス成分は、液相の総質量基準で少なくとも約0.1質量%の量で存在する。
【0014】
上記具体例のいずれかにおいて、又はさらにここに記載するように、組成物は、液相の総質量基準で少なくとも約40質量%のアルコールを含んでなる。
【0015】
上記具体例のいずれかにおいて、又はさらにここに記載するように、組成物は、液相の総質量基準で少なくとも約0.01質量%の水を含んでなる。
【0016】
上記具体例のいずれかにおいて、又はさらにここに記載するように、組成物は、液相100g当たり約0.1−約10gの溶解性ガスを含んでなる。
【0017】
上記具体例のいずれかにおいて、又はさらにここに記載するように、泡沫は、圧力解放の際、加圧された組成物の液体容積の約1.5倍以上−約5倍の最終容積に膨張する。
【0018】
上記具体例のいずれかにおいて、又はさらにここに記載するように、泡沫は、室温及び室圧において少なくとも1分間安定である。
【0019】
本発明の具体例は、抗菌性のアルコール発泡性組成物の調製法を提供し、該方法は、加圧可能なディスペンサーを用意し;該ディスペンサーに、アルコール、ワックス成分、及び水を含んでなる液体組成物を充填し;溶解性ガスを添加し;これによって、前記ディスペンサーを、標準温度において大気圧よりも高い圧力に加圧し;前記組成物の一定量を分配する際、泡沫を形成する工程を含んでなる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】サンプル1に従って生成した泡沫の写真である。
【
図2】サンプル2に従って生成した泡沫の写真である。
【
図3】サンプル3に従って生成した泡沫の写真である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
1以上の具体例では、本発明の方法は、抗菌性のアルコール発泡性組成物を提供する。手指消毒剤として有効であることに加えて、本発明の抗菌性組成物は、皮膚、多孔性又は非多孔性の表面を含む広範囲の表面又は物体に使用される。
【0022】
抗菌性のアルコール発泡性組成物は、液相及びわずかな加圧下で液相に溶解したガスを含む。1以上の具体例では、液相は、アルコール、ワックス成分、及び水を含んでなる。
【0023】
1以上の具体例では、アルコールは低級アルコール、すなわち、炭素原子1−6個を含有するアルコールである。一般に、これらのアルコールは抗菌特性を有する。低級アルコールの例としては、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、及びその異性体又は混合物が含まれるが、これらに限定されない。1以上の具体例では、アルコールは、エタノール、プロパノール、又はブタノール、又はその異性体又は混合物を含んでなる。特別な具体例では、アルコールはエタノールを含んでなる。
【0024】
1以上の具体例では、液相は、液相の総質量基準で、C
1−6アルコール少なくとも40質量%を含んでなり、他の具体例では、液相の総質量基準で、アルコール少なくとも50質量%、他の具体例では、少なくとも60質量%、他の具体例では、少なくとも70質量%、さらに他の具体例では、少なくとも80質量%、及び他の具体例では、少なくとも90質量%を含んでなる。場合によっては、液相において使用される他の成分及び/又はその量に応じて、それ以上又はそれ以下のアルコールが要求される。1以上の具体例では、液相は、液相の総質量基準で、C
1−6アルコール約50−約99質量%、他の具体例では、液相の総質量基準で、C
1−6アルコール約60−約98質量%、さらに他の具体例では、約70−約97質量%、及びさらに他の具体例では、約80−約96質量%を含んでなる。
【0025】
1以上の具体例では、組成物はワックス成分を含んでなる。ワックス成分は、乳化ロウ又はワックス及び乳化剤の混合物又はブレンドである。
【0026】
1以上の具体例では、ワックス成分は、室温(25℃)及び大気圧(760 mmHg、すなわち、101 kPa)において固状である親油性脂肪族化合物である。代表的には、ワックス成分は、30℃より大、他の具体例では、35℃よりも大、他の具体例では、40℃より大の融点を有する。1以上の具体例では、ワックス成分は、その固形状態において、異方性結晶組織によって特徴づけられる。多くのワックスは、状態の可逆的固体/液体変化を受けることができる。一般に、ワックス成分は水に不溶である。1以上の具体例では、ワックス成分は、天然ワックス、合成ワックス、及び乳化ロウから選ばれる。ワックスの例としては、エチレンの(共)重合から誘導されるポリエチレンワックス、フィッシャー・トロプッシュ合成によって得られるワックス、脂肪アルコール、脂肪アルコールエステル、グリセリド、シリコーンワックス、及びその混合物が含まれる。
【0027】
有用なワックスの例としては、乳化ロウも含まれる。一般に、ワックス自体は実質的に疎水性であるが、乳化ロウは、ワックスが乳化剤として機能する能力を増大させるために、追加の成分にて化学的に処理した及び/又は追加の成分を配合したワックスを含む。薬局方の基準に適合する乳化ワックスは、しばしば、乳化ロウNFと称される。乳化ロウの例としては、1以上の脂肪アルコールと1以上の乳化剤とのブレンドが含まれる。
【0028】
1以上の具体例では、ワックス成分は、ミツロウ、カルバウナロウ、カンデリラロウ、Ouricuryロウ、木ロウ、コルクファイバーワックス、サトウキビロウ、パラフィンワックス、亜炭ワックス、ミクロクリスタリンワックス、ラノリンワックス、オゾケライト、ポリエチレンワックス、シリコーンワックス、植物性ワックス、C
8−24脂肪アルコール、C
8−24脂肪酸、室温において固状のグリセリド、C
8−24脂肪アルコールとエトキシル化C
8−24脂肪アルコールとのブレンド、C
8−24脂肪アルコールと非イオン性界面活性剤とのブレンド、及びその混合物が含まれる。1以上の具体例では、ワックス成分は、カプリルアルコール、ペラルゴンアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ラウリルアルコール、トリデシルアルコール、ミリスチルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、パルミトレイルアルコール、ヘプタデシルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、リノレイルアルコール、リノレニルアルコール、リシノレイルアルコール、ノナデシルアルコール、アラキジルアルコール、ヘンエイコサノール、ベヘニルアルコール、エルシルアルコール、テトラコサノール、セテアリルアルコール、又はその組み合わせからなる群から選ばれる。1以上の具体例では、ワックス成分は、セテアリルアルコール及びceteareth-20を含むブレンドである。1以上の具体例では、ワックス成分は、セテアリルアルコール及びステアリルアルコールを含むブレンドである。1以上の具体例では、ワックス成分は、セテアリルアルコール、ポリソルベート60、及びPEG-150ステアレート、及びsteareth-20を含むブレンドである。
【0029】
1以上の具体例では、乳化ロウは、セテアリルアルコール及びceteareth-20の混合物である。1以上の具体例では、乳化ロウは、セテアリルアルコール及びステアリルアルコールの混合物である。1以上の具体例では、乳化ロウは、セテアリルアルコール、ポリソルベート60、PEG-150ステアレート、及びsteareth-20の混合物である。
【0030】
ワックス成分の量は特に限定されないが、美的要素及び溶解度パラメーターのようなファクターに基づいて選択される。1以上の具体例では、ワックス成分の量は、液相の総質量と関連して表わされる。これらの具体例及び他の具体例では、ワックス成分の量は、液相の総質量基準で、少なくとも約0.05質量%、他の具体例では、少なくとも0.1質量%、他の具体例では、少なくとも約0.2質量%、他の具体例では、少なくとも約0.5質量%、他の具体例では、少なくとも約0.8質量%である。これらの具体例及び他の具体例では、ワックス成分の量は、液相の総質量基準で、約0.2−約10質量%、他の具体例では、約0.5−約8質量%、他の具体例では、約0.8−約6質量%である。
【0031】
1以上の具体例では、液相は、さらに、乳化剤を含むことができる。
【0032】
乳化剤の例としては、非イオン性界面活性剤、エトキシル化脂肪アルコール、及びエトキシル化脂肪アルコールエステルが含まれる。1具体例では、乳化剤は、ポリソルベート、ポロキサマー、ポリエトキシル化シロキサンポリマー、又はその混合物が含まれる。1具体例では、乳化剤は、ソルビタンオレエートtrideceth-2、ポリソルベート60、PEG-150ステアレート、steareth-20、ceteareth-20、PEG/PPG-20/6ジメチコーン、又はその混合物である。
【0033】
1以上の具体例では、乳化剤は、HLB1−20によって特徴づけられる。
【0034】
1以上の具体例では、発泡性アルコール組成物が乳化剤を含む場合、乳化剤は、液相の総質量基準で、約0−約10質量%、他の具体例では、約0.1−約5質量%、他の具体例では、約0.5−約2質量%の量で存在する。
【0035】
1以上の具体例では、液相の残余は水である。他の具体例では、液相は、1以上の任意成分を含むことができるが、ただし、発泡性又は抗菌性泡沫の抗菌効力に悪影響を及ぼしてはならない。
【0036】
1以上の具体例では、発泡性のアルコール組成物は、液相の総質量基準で、少なくとも約0.01質量%の水を含んでなる。1以上の具体例では、組成物は、液相の総質量基準で、水少なくとも約1質量%、他の具体例では、少なくとも約10質量%、他の具体例では、少なくとも約20質量%、他の具体例では、少なくとも約40質量%、他の具体例では、少なくとも約50質量%を含んでなる。1以上の具体例では、発泡性組成物は、液相の総質量基準で、約0.01−約55質量%、他の具体例では、約1−約50質量%、及びさらに他の具体例では、約10−約35質量%の水を含んでなる。1以上の具体例では、液相又は組成物の残余は水である。
【0037】
1以上の具体例では、ガス成分は溶解性ガスを含んでなる。当然のことながら、溶解性ガスは、当分野において公知の方法によって、液相に添加される。1以上の具体例では、溶解性ガスは、組成物内において化学反応によって生成されるものではなく、また、発酵プロセスを介して生成される溶解性ガスでもない。
【0038】
1以上の具体例では、ガス成分は溶解性ガスを含んでなるが、この場合、溶解性ガスは、炭化水素、クロロフルオロカーボン、フルオロカーボン、又はヒドロフルオロカーボンではない。
【0039】
好適な溶解性ガスとしては、わずかな加圧下及び標準温度において、抗菌性のアルコール発泡性組成物に溶解できるものが含まれる。1以上の具体例では、溶解性ガスは、標準温度及び圧力において、少なくとも一部、水に溶解できる。1以上の具体例では、溶解性ガスは、わずかな加圧下で、少なくとも一部、抗菌性のアルコール発泡性組成物に溶解できる。1以上の具体例では、溶解性ガスは、圧力約275.80 kPa(40psig)において、少なくとも一部、抗菌性のアルコール発泡性組成物に溶解でき、他の具体例では、溶解性ガスは、圧力約206.84 kPa(30psig)において、少なくとも一部、抗菌性のアルコール発泡性組成物に溶解でき、他の具体例では、溶解性ガスは、圧力約137.90 kPa(20psig)において、少なくとも一部、抗菌性のアルコール発泡性組成物に溶解でき、他の具体例では、溶解性ガスは、圧力約68.95 kPa(10psig)において、少なくとも一部、抗菌性のアルコール発泡性組成物に溶解できる。
【0040】
1以上の具体例では、溶解性ガスは、組成物の他の成分に対して不活性である。好適な溶解性ガスの例としては、二酸化炭素、笑気、窒素、及び圧縮空気が含まれる。
【0041】
いくつかの溶解性ガスは、液相及び抗菌性のアルコール組成物中における限られた溶解度を有すること、及び溶解性ガスの最大量が、特定の温度及び圧力における溶解度限界によって定義されることが理解されるであろう。
【0042】
一般に、発泡性のアルコール組成物は、有効量の1以上の溶解性非炭化水素系ガスを含む。1以上の具体例では、溶解性ガスの有効量は、組成物が標準温度及び圧力において分配される際に、泡沫を生成するに有効な最少量として定義される。
【0043】
1以上の具体例では、溶解性ガスの有効量は、液相の量と関連して表わされる。1以上の具体例では、溶解性ガスの有効量は、抗菌性のアルコール発泡性組成物の液相の総質量100g当たり、少なくとも約0.1g、他の具体例では、少なくとも約0.5g、及び他の具体例では、少なくとも約1gである。1以上の具体例では、溶解性ガスの有効量は、液相100g当たり約0.1−約10gである。1以上の具体例では、液相は、ディスペンサー内で、標準温度及び圧力において、溶解性ガスについて飽和である。
【0044】
上記したように、本発明の抗菌性のアルコール発泡性組成物は、抗菌性のアルコール泡沫を生成するために組み合わされる多数の成分を含む。抗菌性のアルコール発泡性組成物は、さらに、広い範囲の任意成分を含むことができるが、ただし、任意成分は組成物の発泡性又は消毒効力に悪影響を及ぼしてならない。CTFA International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook, 11版, 2005及び2004 CTFA International Buyer's Guide(これらの両方を、参照して、ここに組み込む)は、本発明の組成物における使用に好適である、スキンケア工業において一般的に使用される各種の非限定的な化粧品及び医薬品成分を記載している。後者の文献の537頁には、成分の機能的な種類の非限定的な例が記載されている。これらの機能的な種類の例としては、研磨剤、抗アクネ剤、固化防止剤、酸化防止剤、結合剤、生物学的添加剤、増量剤、キレート剤、化学添加剤、着色剤、コンディショナー、化粧品用収斂剤、化粧品用殺生物剤、変性剤、薬用収斂剤、乳化剤、外用鎮痛剤、膜形成剤、香り成分、保湿剤、湿潤剤、不透明化剤、可塑剤、保存料(時には「抗菌剤」と称される)、噴射剤、還元剤、美白剤、皮膚コンディショニング剤(皮膚軟化剤、その他(miscellaneous)、水分蒸発抑制剤(occlusive))、皮膚保護剤、溶媒、界面活性剤、起泡力増進剤、ヒドロトロープ、可溶化剤、懸濁剤(非界面活性剤)、日焼け止め剤、紫外性吸収剤、粘着防止剤、及び増ちょう剤(水性及び非水性)が含まれる。当業者によく知られた、ここで有用な物質の他の機能的な種類の例としては、金属イオン封鎖剤、角質溶解剤、局所有効成分などが含まれる。
【0045】
ある種の具体例では、抗菌性組成物は、1以上の保湿剤を含んでなる。保湿剤の例としては、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、へキシレングリコール、1,4−ジヒドロキシヘキサン、1,2,6−ヘキサントリオール、ソルビトール、ブチレングリコール、メチルプロパンジオール及び1,2−オクタンジオールのようなアルカンジオール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン(グリセロール)、ポリエチレングリコール、エトキシジグリコール、ポリエチレンソルビトール、及びその組み合わせが含まれる。他の保湿剤としては、グリコール酸、グリコール酸塩、乳酸塩、乳酸、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ヒアルロン酸、キチンなどが含まれる。
【0046】
1具体例では、抗菌性のアルコール発泡性組成物は、1以上の増粘剤及び任意に1以上の安定剤を含む。増粘剤及び安定剤の例としては、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、及びアクリロイルジメチルタウリン酸アンモニウム/VP共重合体が含まれる。増粘剤及び安定剤がデンプン系である1具体例では、増粘剤及び安定剤は、液相の総質量基準で、約10質量%以下の量、他の具体例では、約0.1−約5質量%の量、さらに他の具体例では、約0.2−約1質量%の量で存在する。増粘剤及び安定剤が合成ポリマーである他の具体例では、増粘剤及び安定剤は、液相の総質量基準で、約15質量%以下の量、他の具体例では、約0.1−約10質量%の量、さらに他の具体例では、約1−約2質量%の量で存在する。
【0047】
1以上の具体例では、抗菌性のアルコール発泡性組成物は、約1Pas(1000 cps)未満、他の具体例では、約0.8Pas(800 cps)未満、他の具体例では、約0.5Pas(500 cps)未満の粘度を有する。粘度は、22℃±3℃において、RV及び/又はLVスピンドルを使用するブルックフィールドRV粘度計によって測定される。
【0048】
1以上の具体例では、抗菌性組成物は、1以上の可溶化剤を含む。可溶化剤の例としては、PEG-40水添ヒマシ油、ポリソルベート-80、PEG-80ソルビタンラウレート、ceteareth-20、oleth-20、PEG-4、及びプロピレングリコールが含まれる。可溶化剤の量は、組成物の発泡性又は抗菌効果に対して悪影響を及ぼさない限り、特に限定されない。
【0049】
1以上の具体例では、液相及び/又は抗菌性のアルコール発泡性組成物は、1以上の抗ウイルス剤又は抗ウイルス作用増進剤を含む。抗ウイルス作用増進剤の例としては、カチオン性のオリゴマー及びポリマー、カオトロピック剤、及び銅化合物及び亜鉛化合物が含まれる。抗ウイルス作用増進剤は、米国特許第8,119,115号及び米国特許出願公開第2007/0185216号及び第2009/0018213号に記載されており、いずれも、参照して、ここに組み込む。
【0050】
特定の具体例では、抗菌性のアルコール発泡性組成物は、各種の補助抗菌剤を含まない(この場合、用語「補助抗菌剤」は、C
1−6アルコール以外の抗菌剤を言う)。1具体例では、補助抗菌剤(保存料を含む)の量は、抗菌性組成物の総質量基準で、約0.1質量%未満、他の具体例では、約0.05質量%未満である。他の具体例では、抗菌性組成物は補助抗菌剤を含まない。
【0051】
他の具体例では、補助抗菌剤が含まれることがあるが、ただし、抗菌成分は、組成物の消毒特性に悪影響を及ぼさないものである。補助抗菌剤及び抗菌性作用促進剤は、さらに、米国特許出願公開第2012/0129950号及び国際公開WO 2011/119517号に記載されており、いずれも、参照して、ここに組み込む。
【0052】
1以上の具体例では、発泡性組成物は、単に成分を一緒に混合物ことによって調製される。1以上の具体例では、ワックス成分が固状物として使用される場合、ワックス成分を他の成分に添加する前に、該ワックス成分を、その融解温度以上に加熱することができる。1以上の具体例では、添加前に、ワックス成分を少なくとも45℃に加熱する。
【0053】
1以上の具体例では、アルコールを組成物に添加した後、ワックス成分及び組成物に添加される各種の成分を添加する。
【0054】
抗菌性のアルコール発泡性組成物は、加圧されたディスペンサー内に保管される。1以上の具体例では、ディスペンサーが作動され、組成物のアリコートが分配される際、ディスペンサー内のわずかに上昇された圧力とディスペンサーの外の大気圧との間の圧力傾斜によって、溶解性ガスが液体から放出される。有利なことには、空気を液体のアリコートと混合する必要はない。溶解性ガスの溶液外への移動により、抗菌性のアルコール組成物が泡沫を形成することを可能にすると考えられる。
【0055】
1以上の具体例では、充填されたディスペンサー内の圧力は、標準温度において、大気圧よりも大きく、他の具体例では、約68.9 kPa(10psig)より大、他の具体例では、約137.9 kPa(20psi)より大である。1以上の具体例では、充填されたディスペンサー内の圧力は、約344.7 kPa(50psi)未満、他の具体例では、約275.8 kPa(40psi)未満、他の具体例では、約241.3 kPa(35psi)未満である。1以上の具体例では、抗菌性のアルコール発泡性組成物を収容するディスペンサー内の圧力は、約68.9−約344.7 kPa(10−50psi)、他の具体例では、約137.9−約275.8 kPa(20−40psi)、他の具体例では、約172.4−約241.3 kPa(25−35psi)である。
【0056】
特別な具体例では、特別な容積のアリコートの放出を可能にするように構成されたオリフィスを介してアリコートが分配される。ディスペンサーは広範な形状をもつことができ、泡沫状組成物の所望のアリコートを分配するために、広範な構成要素及び形状を含むことができることが理解されるであろう。有利なことには、メッシュ又はスクリーンを使用する必要はない。
【0057】
物質を二酸化炭素と混合し、分配するために加圧容器を使用する方法は、米国特許第7,077,297号(参照して、ここに組み込む)に記載されている。1以上の具体例では、ディスペンサーは、iSi North Americaから商標名Twist ‘N Sparkleで市販されているもののようなソーダサイホンである。
【0058】
1以上の具体例では、組成物は所望の量で分配される。1以上の具体例では、分配されるアリコートのサイズは、パーソナルユースのために有利な量を提供するように選択される。
【0059】
1以上の具体例では、アリコートの量は、ディスペンサーの各規定量として、抗菌性のアルコール発泡性組成物約1g以上、他の具体例では、約2g以上、他の具体例では、約3g以上、他の具体例では、約4g以上を提供するように選定される。
【0060】
1以上の具体例では、本発明の方法は、安定した泡沫を生成する(ここで、「泡沫の安定性」は、標準温度及び圧力において表面に分配され、一定時間観察する際、泡沫が破壊して液体になる前の時間として測定される)。特別な具体例では、泡沫の安定性は、約1分以上、他の具体例では、約5分以上、他の具体例では、約10分以上、他の具体例では、約15分以上、他の具体例では、約20分以上である。
【0061】
1以上の具体例では、泡沫はクリーム状かつ白色であるが、着色した泡沫を生成するために顔料又は染料を組成物に添加できることが理解されるであろう。気泡は小さく、実質的に均質である。泡沫の容積膨張率は、抗菌性のアルコール組成物の容積と比較して、著しく、1以上の具体例では、約150%以上、他の具体例では、約200%以上、他の具体例では、300%以上である。1以上の具体例では、泡沫は、加圧されたディスペンサーから放出される際に、組成物の液体容積の約1.5−約5倍の最終容積まで膨張する。
【0062】
本発明の方法は、エタノールのような低級アルコールを多量に含有し、このようにして、著しい抗菌性作用を有する泡沫を生成するために有利に使用される。
【0063】
本発明の実行を説明するために、下記の実施例を調製し、テストした。しかし、実施例は、本発明の範囲を制限するものとして理解されてはならない。特許請求の範囲が、発明を限定するように機能する。
【実施例】
【0064】
エタノール65.5g、水32.75g及びPEG-10 1.75gを合わせ、均一な溶液が得られるまで混合することによって例1を調製した。組成物を、非エーロゾル泡沫ポンプAirspray(登録商標)に入れ、アリコートを分配した。写真を撮影した。写真を
図1に示す。
【0065】
例2は、市販のエーロゾル泡沫である。ラベルによれば、例2は、エタノール62.5%(v/v)、H
2O、ヒドロフルオロカーボン152A、イソブテン、乳化ロウNF、プロパン、乳酸セチル、steareth-2、安息香酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、及び香料を含有する。エタノール以外の各成分の量は不明である。例2は、組成物を加圧下に保持し、ディスペンサーが作動される際に組成物のアリコートを分配するために採用されたディスペンサー内に収容されている。組成物のアリコートを分配したところ、結果物はクリーム状かつ白色の均質の泡沫であった。泡沫の写真を撮影した。写真を
図2に示す。
【0066】
エタノール458.5g、乳化ロウ14.0g、及び水227.5gを合わせ、均一な溶液が得られるまで混合することによって例3を調製した。例3について使用した乳化ロウは、Croda Inc.から入手可能なPolawax A-31である。供給メーカーからの製品情報によれば、Polawax A-31は、ワックス成分及び乳化剤の独占的なブレンドを含有する乳化ロウである。全ての溶液が、粒状物又は沈降物を含まない、透明で均質な液体であった。総容積は約1Lであった。液体約700gをTwist ‘N Sparkleに入れた。ソーダサイホンに二酸化炭素ガス(8g)を注入した。容器からアリコートを分配する際、結果物は、良好な容積を持つクリーム状かつ白色の均質な泡沫であり、該泡沫は、泡沫容積を維持し、少なくとも5分間は、壊れて液体になることはなかった。写真を撮影した。写真を
図3に示す。泡沫の容積は、元の組成物の容積の2倍以上であった。泡沫はその形状を保持し、少なくとも15分間後まで、壊れて液体となることはなかった。すなわち、例3によって生成された泡沫は、観察15分間後まで本質的に変化しなかった。
【0067】
図1は、ディスペンサーAirspray(登録商標)を使用して、例1を分配する際に生成された泡沫の写真であり、写真は分配直後に撮影したものである。
図2は、エーロゾルディスペンサーを使用して、例2を分配する際に生成された泡沫の像を示しており、写真は分配直後に撮影したものである。
図3は、ディスペンサーTwist ‘N Sparkle (商標名)を使用して、例3を分配する際に生成された泡沫の像を示しており、写真は分配直後に撮影したものである。
【0068】
有利なことには、本発明の方法は、生成物を空気と混合すること、液体をメッシュ又はスクリーンを通過させること、又は危険な噴射剤を必要とすることなく、高品質で、安定したアルコール泡沫を生成することに有用である。
【0069】
本発明は、抗菌性のアルコール発泡性組成物を提供するものであり、該組成物は、(a)アルコール、(b)ワックス成分、(c)水、及び(d)溶解性ガスを含んでなる。
【0070】
上記組成物において、ワックス成分は乳化ロウである。
【0071】
上記組成物のいずれかにおいて、ワックス成分は、ワックスと乳化剤との混合物である。
【0072】
上記組成物のいずれかにおいて、ワックスは、ミツロウ、カルバウナロウ、カンデリラロウ、Ouricuryロウ、木ロウ、コルクファイバーワックス、サトウキビロウ、パラフィンワックス、亜炭ワックス、ミクロクリスタリンワックス、ラノリンワックス、オゾケライト、ポリエチレンワックス、シリコーンワックス、植物性ワックス、C
8−24脂肪アルコール、C
8−24脂肪酸、室温において固状のグリセリド、C
8−24脂肪アルコールとエトキシル化C
8−24脂肪アルコールとのブレンド、C
8−24脂肪アルコールと非イオン性界面活性剤とのブレンド、及びその混合物からなる群から選ばれるものである。
【0073】
上記組成物のいずれかにおいて、組成物は、さらに、ポリソルベート、ポロキサマー、ポリエトキシル化シロキサンポリマー、及びその混合物からなる群から選ばれる乳化剤を含んでなる。
【0074】
上記組成物のいずれかにおいて、乳化剤はポロキサマーである。
【0075】
上記組成物のいずれかにおいて、溶解性ガスは、二酸化炭素、笑気、及びその混合物からなる群から選ばれるものである。
【0076】
上記組成物のいずれかにおいて、組成物は、溶解性ガスについて飽和溶液である。
【0077】
上記組成物のいずれかにおいて、組成物は、わずかに加圧されたディスペンサー内に収容されるものである。
【0078】
上記組成物のいずれかにおいて、ワックス成分は、組成物の総質量基準で少なくとも約0.2質量%の量で存在する。
【0079】
上記組成物のいずれかにおいて、ワックス成分は、組成物の総質量基準で少なくとも約0.1質量%の量で存在する。
【0080】
上記組成物のいずれかにおいて、組成物は、少なくとも約40質量%のアルコールを含んでなるものである。
【0081】
上記組成物のいずれかにおいて、組成物は、少なくとも約0.01質量%の水を含んでなるものである。
【0082】
上記組成物のいずれかにおいて、組成物は、アルコール、水、及びワックス成分からなる100g当たり約0.1−約10gの溶解性ガスを含んでなるものである。
【0083】
本発明は、抗菌性のアルコール発泡性組成物の調製法を提供するものであり、該方法は、ディスペンサーを用意する工程;該ディスペンサーに、アルコール、ワックス成分、及び水を含んでなる液体組成物を充填する工程;溶解性ガスを添加し、これによって、前記組成物を、大気圧よりもわずかに高い圧力に加圧する工程を含んでなり、前記発泡性組成物は、前記ディスペンサーから分配される際、泡沫を形成する。
【0084】
上記方法において、組成物は、ディスペンサー内において、少なくとも約約68.95 kPa(10psig)に加圧される。
【0085】
上記方法のいずれかにおいて、ワックス成分は乳化ロウである。
【0086】
上記方法のいずれかにおいて、ワックス成分は、ワックス及び乳化剤の混合物である。
【0087】
上記方法のいずれかにおいて、泡沫は、液体組成物の容積の約1.5倍以上−約5倍の最終容積に膨張する。
【0088】
上記方法のいずれかにおいて、泡沫は、室温及び室圧において少なくとも1分間安定である。
【0089】
当業者にとっては、本発明の範囲及び精神を逸脱しない各種の修正及び変更が明らかになるであろう。本発明は、ここに示す説明のための具体例に限定されない。
【国際調査報告】