特表2015-528565(P2015-528565A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2015-528565ヘモグロビンの生理的レベルおよび/または範囲および/または疾患状態を判定するためのキットおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-528565(P2015-528565A)
(43)【公表日】2015年9月28日
(54)【発明の名称】ヘモグロビンの生理的レベルおよび/または範囲および/または疾患状態を判定するためのキットおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 33/72 20060101AFI20150901BHJP
   G01N 33/52 20060101ALI20150901BHJP
【FI】
   G01N33/72 A
   G01N33/52 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-526525(P2015-526525)
(86)(22)【出願日】2013年3月15日
(85)【翻訳文提出日】2015年2月4日
(86)【国際出願番号】US2013032007
(87)【国際公開番号】WO2014025401
(87)【国際公開日】20140213
(31)【優先権主張番号】61/681,242
(32)【優先日】2012年8月9日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
(71)【出願人】
【識別番号】509304896
【氏名又は名称】エモリー ユニバーシティ
(71)【出願人】
【識別番号】515032282
【氏名又は名称】ザ ユーエス ガバメント リプレゼンテッド バイ ザ セクレタリー オブ ザ デパートメント オブ ヘルス アンド ヒューマン サービシズ/センターズ フォー ディズィーズ コントロール
【氏名又は名称原語表記】The US Government Represented by the Sect of the Dept of Health and Human Scvs/Centers for Disease Control
(71)【出願人】
【識別番号】513325225
【氏名又は名称】チルドレン’ズ ヘルスケア オブ アトランタ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Children’s Healthcare of Atlanta,Inc.
(71)【出願人】
【識別番号】506282595
【氏名又は名称】ジョージア テク リサーチ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ラム,ウィルバー エイ.
(72)【発明者】
【氏名】バード,モーガン
(72)【発明者】
【氏名】チボースキー,エリカ
(72)【発明者】
【氏名】マッキノン,マイケル エル.
(72)【発明者】
【氏名】オコナー,シボーン
(72)【発明者】
【氏名】ホタリン,ノータン エイ.
【テーマコード(参考)】
2G045
【Fターム(参考)】
2G045AA25
2G045DA51
2G045FB11
2G045GC12
(57)【要約】
ヘモグロビンの生理的レベルを迅速且つ非侵襲的に判定するように構成された診断キットおよび方法。診断キットは、インジケータが予め充填されたチャンバであって、インジケータ溶液がテトラメチルベンジジン(TMB)溶液を含み、インジケータが変色するように構成されているチャンバと;対象から検査試料を採取するように構成された採取具とを含んでもよい。キットはまた、1)インジケータの少なくとも1つの色と、2)その色に関連するヘモグロビンの生理的レベルおよび/または範囲および/または疾患状態とを示す、生理的ヘモグロビンレベル識別子凡例を含んでもよい。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インジケータ溶液が予め充填されたチャンバであって、前記インジケータ溶液がテトラメチルベンジジン(TMB)溶液を含み、前記インジケータが変色するように構成されているチャンバと;
対象から検査試料を採取するように構成された採取具と;
を含むことを特徴とする、ヘモグロビンを検出するように構成された診断キット。
【請求項2】
請求項1に記載のキットにおいて、
1)前記インジケータの少なくとも1つの色と、2)前記色に関連する前記ヘモグロビンの生理的レベルおよび/または範囲および/または疾患状態とを示す、生理的ヘモグロビンレベル識別子凡例と、
をさらに含むことを特徴とするキット。
【請求項3】
請求項1に記載のキットにおいて、前記インジケータ溶液が緩衝液をさらに含むことを特徴とするキット。
【請求項4】
請求項3に記載のキットにおいて、前記インジケータ溶液が保存液をさらに含むことを特徴とするキット。
【請求項5】
請求項1に記載のキットにおいて、前記凡例が複数の色と、それに関連するヘモグロビンの生理的レベルもしくは範囲または疾患状態の少なくとも1つとを含むことを特徴とするキット。
【請求項6】
請求項1または5に記載のキットにおいて、前記凡例は、色がヘモグロビン約8g/dL未満に関連することを示すことを特徴とするキット。
【請求項7】
請求項1または5に記載のキットにおいて、前記凡例は、色が貧血疾患状態に関連することを示すことを特徴とするキット。
【請求項8】
請求項1または5に記載のキットにおいて、前記凡例は、色がヘモグロビン約9g/dL未満に関連することを示すことを特徴とするキット。
【請求項9】
請求項1または5に記載のキットにおいて、前記凡例は、青色が貧血疾患状態および/またはヘモグロビン約9g/dL未満に関連することを示すことを特徴とするキット。
【請求項10】
請求項1または5に記載のキットにおいて、前記凡例は、緑色および/または黄色がヘモグロビン約10〜11g/dLに関連することを示すことを特徴とするキット。
【請求項11】
請求項1または5に記載のキットにおいて、前記凡例は、緑色および/または黄色が貧血疾患状態に関連することを示すことを特徴とするキット。
【請求項12】
請求項1または5に記載のキットにおいて、前記凡例は、橙色がヘモグロビン約12〜14g/dLに関連することを示すことを特徴とするキット。
【請求項13】
請求項1または5に記載のキットにおいて、前記凡例は、橙色が健常状態に関連することを示すことを特徴とするキット。
【請求項14】
請求項1または5に記載のキットにおいて、前記凡例は、赤色がヘモグロビン約14g/dL超に関連することを示すことを特徴とするキット。
【請求項15】
請求項1または5に記載のキットにおいて、前記凡例は、赤色が健常状態に関連することを示すことを特徴とするキット。
【請求項16】
請求項1に記載のキットにおいて、前記凡例は、少なくとも1色が貧血疾患状態に関連することを示すことを特徴とするキット。
【請求項17】
請求項1に記載のキットにおいて、
穿刺具、
をさらに含むことを特徴とするキット。
【請求項18】
請求項1に記載のキットにおいて、
前記少なくとも1色が、次の色:青色、緑色、黄色、橙色、および赤色の1つ以上を含み、
前記関連するヘモグロビンの生理的レベルまたは範囲に関する色の関係が、青色<緑色<黄色<橙色<赤色である、
ことを特徴とするキット。
【請求項19】
検査試料中のヘモグロビンの生理的レベルを判定する方法において:
a)インジケータ溶液が予め充填された検査具に検査試料を添加する工程であって、前記インジケータ溶液がテトラメチルベンジジン(TMB)溶液を含み、それにより前記インジケータ溶液の変色が起こる工程と;
b)前記インジケータ溶液の色を凡例と比較する工程であって、前記凡例が溶液の少なくとも2つの色と、それに関連するヘモグロビンの生理的レベルまたは範囲とを含む工程と;
c)前記色に基づいて、前記検査試料中のヘモグロビンの生理的レベルおよび/または範囲を判定する工程と;
を含むことを特徴とする方法。
【請求項20】
ヘモグロビン症に罹患している対象を診断する方法において、
a)インジケータ溶液が予め充填された検査具に検査試料を添加する工程であって、前記インジケータ溶液がテトラメチルベンジジン(TMB)溶液を含み、それにより前記インジケータ溶液の変色が起こる工程と;
b)前記インジケータ溶液の色を凡例と比較する工程であって、前記凡例が溶液の少なくとも2つの色と、それに関連するヘモグロビンの生理的レベルまたは範囲とを含む工程と;
c)前記色に基づいて、前記対象が前記ヘモグロビン症を有するかどうかを判定する工程と;
を含むことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2012年8月9日に出願された米国特許仮出願第61/681,242号明細書の優先権を主張し、参照によりその内容全体が本明細書に援用される。
【背景技術】
【0002】
貧血は、血液中に存在する赤血球(RBC)の減少またはヘモグロビン量が正常より少ないことと定義される。RBC数の減少またはその機能の低下により、血液の酸素運搬能力が低下する。このような低下により、疲労、倦怠感、虚弱、息切れ、または極端な場合、動悸、狭心症または心不全症状などの身体症状が起こる。
【0003】
貧血には多くの原因があり、それらは全て機能性RBCおよびヘモグロビンの減少を招く。これらの原因は、3つの大まかな範疇:1)RBC産生障害;2)RBC破壊の亢進;および3)失血;の1つに略分類することができる。RBC産生障害の例としては、再生不良性貧血、鉄欠乏症、および悪性貧血が挙げられる。RBC破壊の亢進の例としては、鎌状赤血球貧血および遺伝性球状赤血球症が挙げられる。失血の例としては、外傷および婦人科的障害または月経障害が挙げられる。
【0004】
貧血は、一般に、臨床検査センターにより行われる血液検査で監視され、そこでは採血技師が血液試料を抜き取り、全血球計数(CBC)が行われる。CBCの結果から、RBC数やヘモグロビンレベルが分かり、RBCのサイズが分かることも多い。しかし、採血の性質のため、このタイプの検査は家庭での検査または自己監視の目的に適切ではない。
【発明の概要】
【0005】
従って、家庭での検査または自己監視を目的として構成された新しいタイプの血液診断検査が必要とされている。
【0006】
幾つかの実施形態では、本開示は、診断キットに関し得る。幾つかの実施形態では、診断キットは、試料中のヘモグロビンを判定または検出するように構成することができる。幾つかの実施形態では、診断キットは、疾患状態(例えば、貧血、多血症または健常状態)および/または検査試料のヘモグロビンの生理的レベルおよび/または範囲を判定するように構成することができる。幾つかの実施形態では、キットは、インジケータ溶液が予め充填されたチャンバを含んでもよい。キットはまた、対象から検査試料を採取するように構成された採取具を含んでもよい。幾つかの実施形態では、キットは、生理的ヘモグロビンレベル識別子凡例をさらに含むことができ、凡例は、1)インジケータの少なくとも1つの色と、2)各色に関連するヘモグロビンの生理的レベルおよび/または範囲および/または疾患状態とを表示する。幾つかの実施形態では、テトラメチルベンジジン(TMB)溶液は、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)溶液であってもよい。幾つかの実施形態では、キットは穿刺具をさらに含んでもよい。
【0007】
幾つかの実施形態では、採取具、チャンバ、凡例、および穿刺具の1つ以上が別個の器具となっていてもよい。他の実施形態では、採取具、インジケータ溶液が予め充填されたチャンバ、凡例、および穿刺具の1つ以上が、検査具の一部となっていてもよい。幾つかの実施形態では、チャンバと採取具が、シール材(例えば、ブリスターシール)および/または一方向弁により分離されてもよい。
【0008】
幾つかの実施形態では、インジケータ溶液は試薬溶液を含んでもよい。インジケータ溶液はテトラメチルベンジジン(TMB)溶液を含んでもよく、インジケータ溶液は、例えば、検査試料に暴露されると、変色するように構成されている。試薬溶液はTMB溶液を含んでもよい。
【0009】
幾つかの実施形態では、凡例は、少なくとも2色と、各色に関連するヘモグロビンの生理的レベルおよび/または範囲および/または疾患状態とを含んでもよい。
【0010】
幾つかの実施形態では、インジケータ溶液は緩衝液をさらに含んでもよい。緩衝液は酢酸と酢酸ナトリウムとの混合物を含んでもよい。幾つかの実施形態では、インジケータ溶液は保存液をさらに含んでもよい。保存液は、ProClin 300保存液を含んでもよい。
【0011】
幾つかの実施形態では、インジケータ溶液に含まれる溶液の濃度は、検査されるレベルおよび/または範囲および/または疾患状態に依存し得る。幾つかの実施形態では、凡例に含まれる少なくとも1色は濃度に依存し得る。
【0012】
幾つかの実施形態では、凡例は少なくとも1色を含み、その色が貧血状態に関連することを示してもよい。
【0013】
幾つかの実施形態では、凡例は、2色以上と、それに関連するヘモグロビンの生理的レベルおよび/または範囲および/または疾患状態とを含んでもよい。幾つかの実施形態では、凡例は、少なくとも1色が疾患ヘモグロビン症/疾患状態(例えば、貧血または多血症)に関連し、少なくとも1色が健常状態に関連することを示してもよい。幾つかの実施形態では、凡例は印刷された形態で提供されてもよい。幾つかの実施形態では、凡例は、複数の色と、それに関連するヘモグロビンの生理的レベルおよび/または範囲および/または疾患状態の少なくとも1つとを含んでもよい。
【0014】
幾つかの実施形態では、凡例は、ヘモグロビン8g/dL未満に関連する色を含んでもよい。色は(重度の)貧血状態に関連してもよい。他の実施形態では、凡例は、ヘモグロビン10g/dL未満に関連する色を含んでもよい。色は、(軽度の)貧血状態に関連してもよい。
【0015】
幾つかの実施形態では、凡例は、ヘモグロビン約9g/dL未満に関連する色を含んでもよい。色は貧血状態に関連してもよい。凡例は、青色がヘモグロビン約9g/dL未満および/または貧血状態に関連することを示してもよい。
【0016】
幾つかの実施形態では、凡例は、ヘモグロビン約10〜11g/dLに関連する色を含んでもよい。色は貧血状態に関連してもよい。凡例は、緑色および/または黄色がヘモグロビン約10〜11g/dLおよび/または貧血状態に関連することを示してもよい。
【0017】
幾つかの実施形態では、凡例は、ヘモグロビン約12〜14g/dLに関連する色を含んでもよい。色は健常状態に関連してもよい。凡例は、橙色がヘモグロビン約12〜14g/dLおよび/または健常状態に関連することを示してもよい。
【0018】
幾つかの実施形態では、凡例は、ヘモグロビン約14g/dL超に関連する色を含んでもよい。色は健常状態に関連してもよい。凡例は、赤色がヘモグロビン約14g/dL超および/または健常状態に関連することを示してもよい。
【0019】
幾つかの実施形態では、穿刺具はランセットであってもよい。幾つかの実施形態では、採取具は、厚さ1mmのニトロセルロース「吸い取り」紙で製造されてもよい。幾つかの実施形態では、検査試料は全血であってもよい。
【0020】
幾つかの実施形態では、少なくとも1色は、次:青色、緑色、黄色、橙色および赤色の1つ以上を含んでもよい。幾つかの実施形態では、関連するヘモグロビンの生理的レベルまたは範囲に関する色の関係は、青色<緑色<黄色<橙色<赤色であってもよい。
【0021】
幾つかの実施形態では、本開示は、試料中のヘモグロビンを検出するように構成された器具に関し得る。幾つかの実施形態では、器具は、疾患状態(例えば、貧血、多血症または健常状態)および/または検査試料のヘモグロビン生理的レベルおよび/または範囲を判定するように構成されてもよい。幾つかの実施形態では、器具は、インジケータ溶液が予め充填されたチャンバを含んでもよい。幾つかの実施形態では、器具は穿刺具をさらに含んでもよい。器具はまた、対象から検査試料を採取するように構成された採取具を含んでもよい。幾つかの実施形態では、器具は、生理的ヘモグロビンレベル識別子凡例をさらに含んでもよく、凡例は、1)インジケータの少なくとも1つの色と、2)各色に関連するヘモグロビンの生理的レベルおよび/または範囲および/または疾患状態とを表示する。幾つかの実施形態では、テトラメチルベンジジン(TMB)溶液は、3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)溶液であってもよい。器具は、少なくとも1つの別のチャンバを含んでもよい。採取具は、他方のチャンバ内に配置される。
【0022】
幾つかの実施形態では、本開示は、検査試料中のヘモグロビンの生理的レベルを判定する方法に関し得る。本方法は、a)インジケータ溶液が予め充填された検査具に検査試料を加える工程であって、インジケータ溶液がテトラメチルベンジジン(TMB)溶液を含み、それによりインジケータ溶液の変色が起こる工程と;b)インジケータ溶液の色を凡例と比較する工程であって、凡例が溶液の少なくとも2つの色と、それに関連するヘモグロビンの生理的レベルまたは範囲とを含む工程と;c)色に基づいて、検査試料中のヘモグロビンの生理的レベルまたは範囲を判定する工程とを含んでもよい。
【0023】
幾つかの実施形態では、本開示は、ヘモグロビン症に罹患している対象の診断方法に関し得る。本方法は、a)インジケータ溶液が予め充填された検査具に検査試料を添加する工程であって、インジケータ溶液がテトラメチルベンジジン(TMB)溶液を含み、それによりインジケータ溶液の変色が起こる工程と;b)インジケータ溶液の色を凡例と比較する工程であって、凡例が溶液の少なくとも2つの色と、それに関連するヘモグロビンの生理的レベルまたは範囲とを含む工程と;c)色に基づいて、対象が貧血を有するかどうかを判定する工程とを含んでもよい。ヘモグロビン症としては、貧血および多血症が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0024】
本開示の他の利点は、一部は以下の説明に記載され、一部はその説明から明らかになるか、または本開示の実施により分かる。本開示の利点は、添付の特許請求の範囲に特に示される要素および組み合わせにより実現および達成されるであろう。前述の概略的説明と以下の詳細な説明は共に例示として記載され、説明を目的とするに過ぎず、特許請求する本開示を限定するものではないことを理解されたい。
【0025】
以下の図面および説明を参照すると、本開示をさらによく理解することができる。図中の構成要素は必ずしも縮尺通りに記載されておらず、本開示の原理を説明するために強調して描かれている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1図1は、実施形態によるキットの一例を示す図である。
図2図2は、有色のインジケータを含む凡例および器具の一例を示す図である。
図3図3は、分光光度吸光度曲線により達成され得る、定量キットの結果を示す図である。
図4図4は、単一の静脈血試料を様々な希釈度で用いた、標準化ロット吸光度比対ヘモグロビンレベル曲線を示す図である。
図5図5は、キット吸光度比対EDTA中の患者静脈血試料のCBSによるヘモグロビンレベルを示す図である。
図6A図6Aは、実施形態による検査具の一例の斜視図を示す。
図6B図6Bは、実施形態による検査具の一例の上面図を示す。
図7A図7Aは、実施形態による検査具の一例の斜視図を示す。
図7B図7Bは、実施形態による検査具の一例の上面図を示す。
図8A図8Aは、実施形態による検査具の展開状態における斜視図を示す。
図8B図8Bは、実施形態による検査具の展開状態における異なる斜視図を示す。
図8C図8Cは、実施形態による検査具の閉じたまたは閉じた状態における斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本開示の実施形態を理解できるように、以下の説明、特定の構成要素、器具、方法等の例などの多数の具体的詳細について記載する。しかし、本開示の実施形態を実施するためにこれらの具体的詳細を採用する必要はないことが当業者には明らかであろう。他の場合、本開示の実施形態が不必要に不明確にならないようにするため、公知の材料または方法については詳細に説明しなかった。本開示には種々の変更形態および変形形態が可能であるが、その特定の実施形態を例として図面に示し、以下で詳細に説明する。しかし、本開示は開示される特定の形態に限定されるものではなく、それと反対に、本開示は、本開示の精神および範囲に入る全ての変更、均等物、および変形を包含するものであることを理解されたい。
【0028】
本明細書に記載の装置、キットおよび方法は、検査試料のヘモグロビンの生理的レベルまたは範囲の迅速で非侵襲的な判定および/または疾患状態(例えば、貧血および/または多血症)の判定を容易にする。本明細書に記載の装置、キット、および方法は、実施形態による生化学インジケータに基づいて、検査試料のヘモグロビンの生理的レベルおよび/または範囲および/または疾患状態を判定する。本明細書に記載の装置、キット、および方法は、例えば、使用者の指を刺すことにより得られる血液を1滴だけ用いて使用者が貧血であるかどうかを判定し、ヘモグロビン症(例えば、貧血または多血症)の判定を行うことができる。本明細書に記載の装置、キット、および方法は、家庭での検査または自己監視を目的として構成されている。
【0029】
本明細書で使用する場合、「所定のレベル」または「所定の範囲」という用語は、概ね、アッセイまたは検査の結果を所定のレベルまたは範囲と比較することにより診断結果の評価を行うのに使用できるアッセイ値または値の範囲を指す。所定のレベルまたは範囲を、様々な臨床パラメータ(例えば、評価リスク、疾患の重症度、進行/非進行/改善等)と関連付けるまたは関連させることができる。本開示は、本明細書に記載の例示的アッセイに関して所定のレベルの例を提供し、このようなレベルと臨床パラメータとの関連を説明する。しかし、本開示は、これらの所定のレベルおよび範囲に限定されるものではない。「所定のレベル」または「所定の範囲」は、用途に応じて、即ち、検査するヘモグロビンの生理的レベルおよび/または範囲および/または疾患状態に応じて調節することができ、従って、「所定のレベル」または「所定の範囲」は調整可能である。
【0030】
本明細書で使用する場合、「使用者」、「患者」、または「対象」は、対象が何らかの治療を有するかまたは現在受けているかどうかにかかわらず、互換的に使用される。本明細書で使用する場合、「対象(subject)」および「対象(subjects)」という用語は、哺乳動物(例えば、ウシ、ブタ、ラクダ、ラマ、ウマ、ヤギ、ウサギ、ヒツジ、ハムスター、モルモット、ネコ、イヌ、ラットおよびマウス、ヒト以外の霊長類(例えば、カニクイザル(cynomolgous monkey)、チンパンジー等のサル)ならびにヒト)を含むがこれらに限定されるものではない、任意の脊椎動物を指す。好ましくは、対象はヒトである。
【0031】
本明細書で使用する場合、「検査試料」という用語は、概ね、検査対象となるおよび/またはヘモグロビンを含有する疑いがある物質を指す。例えば、物質は、血液代替物であってもよい。当該技術分野では幾つかの血液代替物が知られている。血液代替物の例としては、組換えヒトヘモグロビン、架橋型ウシポリヘモグロビン(例えば、Hemopure,Biopure Corporation,Cambridge,Mass.)架橋型ヒトポリヘモグロビン(例えば、PolyHeme.RTM.,Northfield Laboratories,Evanston,Ill.)、ポリエチレングリコール修飾ヘモグロビン(例えば、Hemospan.TM.,Sangart Inc.,San Diego,Calif.)、重合ポリニトロキシルヘモグロビン(例えば、HemoZyme,SynZyme Technologies,LLC,Irvine,Calif.)、パーフルオロカーボンをベースにする血液代替物(米国特許第5,374,624号明細書参照;Oxycyte.TM.,Costa Mesa,Calif.)等を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。あるいは、物質は、検査対象となるおよび/またはヘモグロビンを含有する疑いがある生体物質であってもよい。生体物質は、どのような生物源に由来するものであってもよい。生体物質の例としては、便、全血、血清、血漿、赤血球、血小板、間質液、唾液、眼房水(ocular lens fluid)、脳脊髄液、汗、尿、腹水、粘液、鼻汁、痰、髄液、腹腔液、膣液、経血(menses)、羊水、精液、汚物(soil)を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0032】
装置および診断キット
幾つかの実施形態では、診断キットは、薬剤リザーバを含むまたはインジケータ溶液を保持するように構成されたリザーバまたはチャンバ、インジケータ溶液、および試料採取具を含んでもよい。幾つかの実施形態では、診断キットは、生理的ヘモグロビンレベル識別子凡例(「凡例」とも称される)を含んでもよい。診断キットはまた、穿刺具を含んでもよい。幾つかの実施形態では、これらの構成要素の1つ以上は、検査具の一部となっていても、別個になっていても、またはその組み合わせであってもよい。図1および図6A図8Cは、実施形態による実施例を示す。
【0033】
図1は、実施形態による診断キット(「キット」とも称される)100の一例を示す。幾つかの実施形態では、診断キット100は、少なくとも1つの検査装置または検査具(以下、「器具」)110を含んでもよい。検査装置または検査具110は、滅菌し、確実に閉じることができる任意の単回使用の使い捨て器具であってもよい。幾つかの実施形態では、器具110は、透明なまたは部分的に透明な材料で製造されてもよい。幾つかの実施形態では、器具110は、ポリマー材料を含むがこれに限定されるものではない材料で製造されてもよい。
【0034】
器具110は、任意の形状であってもよく、且つ任意の寸法であってもよい。幾つかの実施形態では、器具110は、図1に示すように、キャピラリーチューブに類似の形状を有してもよい。幾つかの実施形態では、器具110は、長さ約4.13cm、幅(w1)約1.11cm(器具本体/ハウジング114の幅)、および全幅(w2)約1.90cm(封止具112を閉じた状態の器具110の幅)であってもよい。しかし、図1に示す器具110は一例に過ぎず、器具110は遠心管に限定されるものではない。他の実施形態では、器具110は異なる形状を有してもよい。例えば、器具110は、面一の細長い形状を有してもよく、例えば、ほぼクレジットカードのサイズであるかまたはクレジットカードのサイズより小さい、細長い長方形であってもよい。幾つかの実施形態では、器具110は、本のように、蝶番状であってもよい。幾つかの実施形態による検査具の他の例については、図6A図8Cを参照されたい。
【0035】
器具110(例えば、器具本体/ハウジング114)は、少なくとも1つのチャンバを含んでもよい。幾つかの実施形態では、器具110は2つ以上のチャンバを含んでもよい。幾つかの実施形態では、器具110は第1のチャンバと第2のチャンバとを含んでもよい。他の実施形態では、器具110は3つ以上のチャンバ(例えば、第3のチャンバ)を含んでもよい。チャンバの1つ以上は、例えば、破壊されるように構成されている層(例えば、ブリスター、シール)および/または一方向弁により分離されてもよい。
【0036】
幾つかの実施形態では、器具110は、開き且つ確実に閉じるように構成されてもよい。幾つかの実施形態では、器具110は、封止具(「キャップ」とも称される)112を含んでもよい。幾つかの実施形態では、封止具112は、器具本体(「器具ハウジング」とも称される)114に取り付けられてもよい。他の実施形態では、封止具112は、別々に配置されてもよい。他の実施形態では、器具110は、封止具を含まなくてもよい。
【0037】
幾つかの実施形態では、器具110は、インジケータ溶液118を保持するように構成された薬剤リザーバ(「チャンバ」とも称される)116を含んでもよい。薬剤リザーバ116は、器具本体114のチャンバ内に配置されてもよい。幾つかの実施形態では、器具110は、例えば、薬剤リザーバ116を含んでも、または特定量のインジケータ溶液118が予め充填されてもよい。
【0038】
幾つかの実施形態では、薬剤リザーバ116は器具本体114の底部に配置されてもよい。他の実施形態では、薬剤リザーバ116は器具本体114の他の位置に配置されてもよい。例えば、器具本体が細長く、平坦な形状を有する場合、薬剤リザーバ116は、器具本体114の中心および/または一方側に配置されてもよい。幾つかの実施形態による検査具の他の実施例については、図6A図8Cを参照されたい。
【0039】
幾つかの実施形態では、インジケータ溶液118はヘモグロビン試薬を含んでもよい。インジケータは、テトラメチルベンジジン(TMB)溶液を含んでもよい。幾つかの実施形態では、ヘモグロビン試薬は3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン(TMB)溶液を含んでもよい。TMBは、一般に、酸化して青色の生成物を生成する。TMBは、次の酸化還元化学反応を有する:
【0040】
他の実施形態では、インジケータ溶液118は追加の試薬または異なる試薬を含んでもよい。
【0041】
幾つかの実施形態では、インジケータ溶液118は緩衝液をさらに含んでもよい。幾つかの実施形態では、緩衝液は、pH5.3に滴定される、酢酸と酢酸ナトリウムとの混合物に対応してもよい。他の実施形態では、インジケータ溶液118は追加の緩衝液または異なる緩衝液を含んでもよい。
【0042】
幾つかの実施形態では、インジケータ溶液118は保存液をさらに含んでもよい。幾つかの実施形態では、保存液としては、ProClin 300保存液を挙げることができるが、これに限定されるものではない。他の実施形態では、インジケータ溶液118は代替のまたは異なる保存液を含んでもよい。他の実施形態では、インジケータ溶液118は保存液を含まなくてもよい。インジケータ溶液118が保存液を含まない場合、インジケータ溶液118が予め充填された器具110は冷蔵する必要がある。
【0043】
試薬、緩衝液、および/または保存液の濃度は変わり得る。濃度は、用途、即ち、検査するヘモグロビンの生理的レベルおよび/または範囲および/または疾患状態に依存し得るおよび/またはそれに合わせて調整することができる。濃度、例えば、相対的試薬濃度が変わると、検査試料、例えば、血液と反応したときに起こるインジケータの色の変化が変わり得る(より詳細に後述する)。濃度はまた、検査される対象または対象の母集団、例えば、ヘモグロビン症に依存し得るおよび/またはそれに合わせて調整することができる。
【0044】
例えば、幾つかの実施形態では、濃度は、一般的な母集団中の貧血のスクリーニングに十分となり得る、軽度の貧血(ヘモグロビンレベル約11〜12g/dL)を検出する特定の濃度であってもよい。他の実施形態では、濃度は、例えば、様々な疾患による慢性貧血を有する対象について、「中程度の」または「重度の」貧血を検出する特定の濃度であってもよい。「軽度の貧血」の検出は、自分が貧血を有することを知っている有用な対象でない可能性がある。しかし、それは、対象が自分が「中程度の」または「重度の」貧血を有するかどうかを知るのに有用となり得るが、この理由は、それにより医学的介入が促されるからである。他の実施形態では、例えば、インジケータ溶液は、例えば、慢性貧血患者について、ヘモグロビンが約10g/dL未満であるかどうかを検出する濃度を有してもよい。他の実施形態では、例えば、重度の貧血である対象を検出するために、インジケータ溶液は、ヘモグロビンレベルが約8g/dL未満であるかどうかを検出する濃度を有してもよい。これは、標準的な血球計数装置の費用が法外なことがある全世界の医療関連の新興市場において有用となり得る。他の実施形態では、濃度は多血症を検出する特定の濃度であってもよい。
【0045】
幾つかの実施形態では、器具110は観察部113を含んでもよい。観察部113は、インジケータ溶液118の色の変化を観察できる透明材料の領域であってもよい。観察部113は任意の形状を有してもよく、図示する正方形の形状に限定されるものではない。例えば、観察部113は円形の形状を有してもよい。観察部113は、器具110のチャンバ116に隣接するところに配置されてもよく、または、例えば、器具を封止するとまたは閉じると、チャンバに隣接して配置されるように構成されてもよい(例えば、キャップ)。幾つかの実施形態では、観察部113は、チャンバ116の一方側にあってもまたはチャンバ116の一方側にくるように構成されてもよい。例えば、観察部113は、チャンバの面一の上面または底面に配置されてもよい。他の実施例については図6A図8Cを参照されたい。
【0046】
幾つかの実施形態では、キット100は、検査試料を採取するように構成された少なくとも1つの試料採取具(「採取具」とも称される)120を含んでもよい。試料採取具120は、検査試料を採取するように構成された任意の器具であってもよい。試料採取具としては、キャピラリーチューブ、多孔質部材(例えば、試運転(test trip))、および/または既知の任意の試料採取具を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。例えば、図1図6A図6B、および図8A図Cを参照されたい。
【0047】
幾つかの実施形態では、試料採取具120は、検査試料、例えば、全血を約5μL採取するまたは吸い上げるように構成されてもよい。幾つかの実施形態では、試料採取具120は、試験紙に類似の多孔質部材であってもよい。例えば、図1図7Aおよび図7Bを参照されたい。幾つかの実施形態では、試料採取具120は、ウエスタンブロットに一般に用いられるタイプなどの厚さ1mmのニトロセルロース「吸い取り」紙で製造されてもよい。幾つかの実施形態では、試料採取具120は、幅(w)約0.5cmおよび長さ(l)約2.0cmであってもよい。
【0048】
採取具120は、これらの寸法を有する細片に限定されるものではなく、異なる寸法を有してもよい。例えば、幾つかの実施形態では、採取具120は、+5%の公差を有する寸法などの異なる寸法を有する細片であってもよい。さらに、採取具120は、異なる形状および/またはタイプの採取を有してもよい。例えば、図7Aおよび図7Bを参照されたい。幾つかの実施形態では、採取具120は、例えば、綿棒および/またはキャピラリーチューブに類似していてもよい。
【0049】
幾つかの実施形態では、採取具120は、検査具110から分離されなくてもよく、器具110の一部となっていてもよい。幾つかの実施形態では、器具110は採取具120を保持する容器上に配置されてもよい。幾つかの実施形態では、器具110は異なる位置に採取具120を含んでもよい。例えば、封止具112は採取具120を含んでもよい。例えば、封止具112は検査試料を受け入れるように構成された開口部を含んでもよい。
【0050】
幾つかの実施形態では、採取具120はハウジング114上に配置されてもよい。幾つかの実施形態では、採取具120は薬剤リザーバ116に隣接して配置されてもよい。例えば、図6A図8Cを参照されたい。採取具120および薬剤リザーバ116は、例えば、ブリスターシール、一方向弁、および他のタイプのシール材で分離されてもよい。幾つかの実施形態では、シール材は振ることによりおよび/または穿刺により破壊されてもよい。
【0051】
幾つかの実施形態では、試料採取具120は検査試料を採取するまたは受け入れるように構成された少なくとも(第1の)部分122を含んでもよい。幾つかの実施形態では、試料採取具120は2つ以上の部分を含んでもよい。幾つかの実施形態では、試料採取具120は、使用者が操作するように構成された第2の部分124を含んでもよい。これらの部分は、試料採取具上に配置されてもよく、または分離されてもよい。
【0052】
幾つかの実施形態では、試料採取具120の一部は、制御された試料採取または取り込みが可能となるように構成されても、および/またはそのために到達可能であってもよい。幾つかの実施形態では、試料採取具120は、パラフィンワックスで少なくとも部分的にコーティングされてもよい。幾つかの実施形態では、第2の部分124だけがパラフィンワックスでコーティングされてもよい。幾つかの実施形態では、試料採取具120は部分的にしか、例えば、試料採取具の開口部しか到達可能でなくてもよい。
【0053】
図6A図8Cは、幾つかの実施形態による器具ハウジン上に採取具および薬剤リザーバが配置されている、検査ハウジングまたは器具の例を示す。図1図3に関して記載した検査具またはハウジング、インジケータ溶液、採取具、穿刺具などのキットの実施形態は、図6A図8Cに示す検査具にも適用できることが分かるであろう。図6A図8Cに示す器具は、他の検査(例えば、ヘモグロビン検査に限定されない)にも使用することができる。
【0054】
幾つかの実施形態では、検査具は実質的に平坦な長方形の形状を有してもよい。図6A図8Cは、実施形態による器具の例を示す。図6Aおよび図6Bは、器具610の斜視図および上面図を示す。器具610は、器具本体(「ハウジング」とも称される)614を含んでもよい。器具610、ハウジング614は、平坦な長方形の形状を有してもよい。器具610は、インジケータ溶液618を保持するように構成されたおよび/またはインジケータ溶液618(例えば、118に関して記載したインジケータ溶液)が予め充填された薬剤リザーバ(「チャンバ」とも称される)616を含んでもよい。器具610はまた、薬剤リザーバ616の少なくとも一方側に配置された観察部613を含んでもよい。器具610はまた採取具620を含んでもよい。採取具620は、リザーバと連通するように構成されてもよい。採取具620はキャピラリーであってもよい。採取具620は2つ以上の部分を含んでもよい。ハウジング614は1つの部分を含んでもよい。器具610は、別の部分を含む好意的な構成(図示せず)を有する別の本体を含んでもよい。他方の本体は、最初に検査試料を採取し、例えば、器具を振ると、試料が供給されるおよび/または器具620が封止されるように構成されてもよい。ハウジング614はまた、器具620とリザーバ616との間に一方向弁650を含んでもよい。
【0055】
図7Aおよび図7Bは、器具710の斜視図および上面図を示す。器具710は、器具本体(「ハウジング」とも称される)714を含んでもよい。器具710、ハウジング714は、平坦な長方形の形状を有してもよい。器具710は、インジケータ溶液718を保持するように構成されたおよび/またはインジケータ溶液718(例えば、118に関して記載したインジケータ溶液)が予め充填された薬剤リザーバ(「チャンバ」とも称される)716を含んでもよい。器具710はまた、薬剤リザーバ716の少なくとも一方側に配置された観察部713を含んでもよい。器具710はまた、ハウジング714上に配置された採取具720を含んでもよい。採取具720は、検査試料を約5μL採取するまたは吸い上げるように構成された多孔質部材であってもよい。ハウジング714はまた、採取具720とリザーバ716との間に一方向弁750を含んでもよい。
【0056】
幾つかの実施形態では、器具は、例えば、折り重なるまたは閉じ合わさるように構成することにより自己封止するように構成されてもよい。図8A図Cは、実施形態による器具の一例を示す。図8Aおよび図8Bは、開いた状態または開いた姿勢の器具810の斜視図を示し、図8Cは閉じた状態または閉じた姿勢の器具810の斜視図を示す。器具810は第1の器具本体(「ハウジング」とも称される)814を含んでもよい。器具810は、平坦な長方形の形状を有し、蝶番状の器具860により分離されてもよい。器具810は、インジケータ溶液618を保持するように構成されたおよび/またはインジケータ溶液818(例えば、118に関して記載したインジケータ溶液)が予め充填された薬剤リザーバ(「チャンバ」とも称される)816を含んでもよい。チャンバ816は器具810の一方側に配置されてもよい。器具810はまた、薬剤リザーバ816の少なくとも一方側に配置された観察部813を含んでもよい。薬剤リザーバはシール材850(例えば、ブリスターシール)で封止されてもよい。器具810はまた、器具810(例えば、キャップまたは封止具)の反対側に配置された採取具820を含んでもよい。採取具820はキャピラリーであってもよい。採取具820は、任意の形状、例えば、螺旋形状、u字形のキャピラリーを有してもよい。採取具820は、検査試料キャピラリー約5μLを採取するように構成されてもよい。接着剤で採取具820を包囲してもよい。採取具820は、滅菌性が維持されるように、カバーで被覆されてもよい。器具810は閉じるように構成されてもよい(例えば、図8Cに示すように)。器具を閉じる時、器具は、例えば、採取具820を包囲する接着剤面を反対側に押し付けることにより、閉じてもおよび/または封止されてもよい。その場合、例えば、その器具の側部を摘むことによりブリスターシールが破壊され、インジケータ溶液が検査試料と混合するように構成されてもよい。
【0057】
幾つかの実施形態では、キットは穿刺具を含んでもよい。図1は、穿刺具130の一例を示す。幾つかの実施形態では、穿刺具130は、使用者の指を刺して血液を抜き取るように構成された任意の穿刺具であってもよく、図1に示す穿刺具に限定されるものではない。例えば、穿刺具130は任意のランセットタイプの器具であってもよい。幾つかの実施形態では、穿刺具130は検査具110から分離していなくてもよく、器具110の一部となっていてもよい。幾つかの実施形態では、器具110は穿刺具130を保持する容器を含んでもよい。
【0058】
幾つかの実施形態では、穿刺具130は、針などの穿刺部材132を含んでもよい。穿刺具130はまた、キャップ134を含んでもよい。他の実施形態では、キット100は穿刺具を含まなくてもよい。
【0059】
幾つかの実施形態では、診断キット100は、生理的ヘモグロビンレベル識別子凡例(「凡例」とも称される)140を含んでもよい。凡例140は、少なくとも1色と、それに関連するヘモグロビンの生理的レベルおよび/または範囲および/または疾患状態とを含んでもよい。少なくとも1色は、ヘモグロビンの範囲および/または生理的レベルおよび/または疾患状態に関連するインジケータの色を示してもよい。幾つかの実施形態では、凡例に含まれる少なくとも1色は、インジケータ溶液に提供される溶液の濃度に依存し得る。表示される色と、それに関連するヘモグロビンのレベルおよび/または範囲および/または疾患状態は、インジケータ溶液に提供される溶液の濃度に依存し得る。
【0060】
幾つかの実施形態では、凡例は、2色以上と、それに関連する生理的レベルおよび/または範囲および/または疾患状態とを含んでもよい。幾つかの実施形態では、凡例は、少なくとも1色が、少なくとも1つのヘモグロビン疾患状態(例えば、貧血疾患状態および/または多血症疾患状態)に関連し、少なくとも1色が健常状態に関連することを示してもよい。幾つかの実施形態では、凡例は、複数の色と、それに関連するヘモグロビンの生理的レベルおよび/または範囲および/または疾患状態とを含んでもよい。
【0061】
幾つかの実施形態では、各色は、ヘモグロビンの異なる生理的レベルまたは範囲および/または疾患状態に関連してもよい。図2は、ヘモグロビンの異なる生理的範囲および疾患状態に関連する有色のインジケータの一例を示す。図2は、凡例210の一例および有色のインジケータ溶液を収容する器具220の一例を示す。
【0062】
凡例は、図2に示す色、ヘモグロビンのレベルおよび/または範囲、および/または疾患状態に限定されるものではないことが分かるであろう。凡例は、それより多いまたは少ない色と、それに関連するレベルまたは範囲および/または疾患状態とを含んでもよい。例えば、凡例140は、インジケータ溶液の異なる色を示す複数の色または色見本142と、それに関連する範囲および/または疾患状態144とを含んでもよい。幾つかの実施形態では、凡例140は少なくとも1色を含んでもよい。幾つかの実施形態では、凡例は少なくとも2つの異なる色を含んでもよい。他の実施形態では、凡例140は、3色、4色、5色、または6色以上を含んでもよい。
【0063】
幾つかの実施形態では、色は、次:青色、緑色、黄色、橙色および赤色の少なくとも1つを含んでもよい。図2は、凡例、色、およびそれに関連する範囲の一例を示す。凡例は、これらの範囲および/または色に限定されるものではないことが分かるであろう。例えば、これらの色に関連する範囲および色自体は調整可能であってもよく、選択される試薬、緩衝液、および/または保存液の濃度に合わせて調節することができる。これらの色は、それに関連するヘモグロビンの生理的レベルまたは範囲(単位:g/dL)に関して、次の関係を有してもよい:青色<緑色<黄色<橙色<赤色。これらの色と、それに関連するヘモグロビンの生理的レベルまたは範囲との関係は一定となり得ることが分かるであろう。例えば、その色に関連するヘモグロビンレベルの範囲を、検査する対象または対象の母集団(例えば、疾患状態)に応じて上方または下方に移動させることができる。これらの色とヘモグロビンの生理的レベルまたは範囲との関係はまた、1つ以上の色を含まなくても変化しない可能性がある。
【0064】
例えば、幾つかの実施形態では、凡例は、軽度の貧血(ヘモグロビンレベル約11〜12g/dL)に関連する色を含んでもよく、それは一般的な母集団中の貧血をスクリーニングするのに十分となり得る。他の実施形態では、濃度は、例えば、様々な疾患により慢性貧血を有する対象について、「中程度の」または「重度の」貧血を検出する特定の濃度であってもよい。それらの対象は自分が貧血を有することを既に知っているため、「軽度の貧血」の検出は一般に、それらの対象が「軽度の」レベルの色の変化を見るのに有用ではない。しかし、それは、対象が自分が「中程度の」または「重度の」貧血を有するかどうかを知るのに有用となり得るが、この理由は、それにより速やかな医学的介入が促されるからである。他の実施形態では、例えば、凡例は、例えば、慢性貧血患者では、ヘモグロビン値約10g/dL未満に関連する色を含んでもよい。他の実施形態では、例えば、重度の貧血である対象を検出するために、凡例は、約8g/dL未満に関連する色を含んでもよい。これは、標準的な血球計数装置の費用が法外なことがある全世界の医療関連の新興市場において有用となり得る。幾つかの実施形態では、色は、それより高いヘモグロビンレベル、例えば、多血症に関連する1つ以上のレベルに関連してもよい。
【0065】
幾つかの実施形態では、凡例は、ヘモグロビン8g/dL未満および/または(重度の)貧血状態に関連する色を含んでもよい。他の実施形態では、凡例は、ヘモグロビン10g/dL未満および/または(軽度の)貧血状態に関連する色を含んでもよい。
【0066】
幾つかの実施形態では、凡例は、ヘモグロビン約9g/dL未満および/または貧血状態に関連する色を含んでもよい。凡例は、青色がヘモグロビン約9g/dL未満および/または貧血状態に関連することを示してもよい。
【0067】
幾つかの実施形態では、凡例は、ヘモグロビン約10〜11g/dLおよび/または貧血状態に関連する色を含んでもよい。凡例は、緑色および/または黄色がヘモグロビン約10〜11g/dLおよび/または貧血状態に関連することを示してもよい。
【0068】
幾つかの実施形態では、凡例は、ヘモグロビン約12〜14g/dLおよび/または健常状態に関連する色を含んでもよい。凡例は、橙色がヘモグロビン約12〜14g/dLおよび/または健常状態に関連することを示してもよい。
【0069】
幾つかの実施形態では、凡例は、ヘモグロビン約14g/dL超および/または健常状態に関連する色を含んでもよい。凡例は、赤色がヘモグロビン約14g/dL超および/または健常状態に関連することを示してもよい。
【0070】
幾つかの実施形態では、凡例は、ヘモグロビン約15.5〜16g/dL超および/または多血症状態に関連する色を含んでもよい。
【0071】
幾つかの実施形態では、凡例140は、印刷された形態であっても、またはCD、DVDもしくは他の形式の記録媒体上にあってもよい。凡例140は、別個の文書または使用説明書として提供されてもよい。他の実施形態では、凡例140は、器具110、複数の採取具を保持する容器、検査具、および/またはキットの他の構成要素に組み込まれていてもよい。
【0072】
幾つかの実施形態では、キットは、対象のヘモグロビンの生理的レベルおよび/または疾患状態を判定するための1つ以上の使用説明書を含んでもよい。このような使用説明書は、任意選択により印刷された形態であっても、またはCD、DVDもしくは他の形式の記録媒体上にあってもよい。
【0073】
幾つかの実施形態では、診断キットの構成要素は滅菌されてもよい。幾つかの実施形態では、各診断キットの構成要素は、単回使用されるように個別に包装されてもよい。診断キットの構成要素は、個別に、部分的にまたは全部一緒に包装されてもよい。幾つかの実施形態では、診断キットの構成要素は任意の気密な遮光性(light−resistant)材料に包装されてもよい。例えば、幾つかの実施形態では、診断キットの構成要素は、アルミニウムラミネートされたポリエチレンテレフタレート(ALPET)に包装されてもよい。
【0074】
幾つかの実施形態では、診断キットは、包装する前および/または包装した後に任意の方法で滅菌されてもよい。例えば、幾つかの実施形態では、包装後、包装の完全性を確実にするために、電子線滅菌が行われてもよい。
【0075】
幾つかの実施形態では、キットは、試薬溶液を含むインジケータ溶液が予め充填された複数の検査具を含んでもよい。幾つかの実施形態では、検査具が同じインジケータ溶液を有してもよい。他の実施形態では、少なくとも2つの器具は試薬溶液の濃度が異なってもよい。幾つかの実施形態では、キットは少なくとも1つの凡例を含んでもよい。他の実施形態では、キットは少なくとも2つの凡例を含んでもよい。幾つかの実施形態では、キットは各検査具用の凡例を含んでもよい。幾つかの実施形態では、キットは複数の採取具をさらに含んでもよい。他の実施形態では、キットは複数の穿刺具をさらに含んでもよい。
【0076】
方法
幾つかの実施形態では、本開示は、検査試料中のヘモグロビンの生理的レベルを検出および/または定量する方法に関する。本方法は、例えば、採取具を用いて検査試料を得る工程を含む。例えば、使用者は、穿刺具130などの穿刺具で自分の指を刺し、採取具で血滴を採取することができる。検査試料はまた、通常の任意の方法を用いて得ることもできる。本方法は、実施形態による器具およびキット、ならびに図1図3および6A〜図8Cに関して記載する器具およびキットを使用することができる。
【0077】
検査試料を採取した後、試料を実施形態によるインジケータ溶液に添加することができる。例えば、採取具により採取した試料を、インジケータ溶液が予め充填されたチャンバまたはリザーバに入れることができる。試料をチャンバまたはリザーバに入れた後、チャンバを含む器具を振ってもよい。幾つかの実施形態では、器具を振る前に、器具を確実に閉じる必要がある(例えば、キャップを閉じるまたは器具を閉じる)。器具を約1分間以下振ってもよい(例えば、器具を約20秒、30秒、45秒等振ってもよい)。器具をそれより長時間または短時間振ってもよい。
【0078】
検査試料がインジケータ溶液と接触した後、インジケータ溶液は変色し、検査試料に関連するヘモグロビンのレベルおよび/または疾患状態を示すことができる。インジケータは、例えば、透明なインジケータから一定の色に、変色し得る。色は、例えば、約1分後に変化し得る。幾つかの実施形態では、色は、それより長時間経過した後、例えば、約5分以内に変化し得る。
【0079】
幾つかの実施形態では、インジケータが変色した後、インジケータの色を生理的レベル識別子凡例、例えば、凡例140と比較することにより、検査試料中のヘモグロビンの範囲またはレベルを判定することができる。他の実施形態では、インジケータの色を生理的レベル識別子凡例、例えば、凡例140と比較することにより、対象のヘモグロビン症(例えば、貧血または多血症)の診断を行うことができる。対象がヘモグロビン症、例えば、貧血に罹患しているという判定がなされた後、対象は1種以上の医薬組成物を用いた治療を開始することができる。
【0080】
本開示の様々な実施形態について説明してきたが、説明は本発明を限定するものではなく例示を目的としており、当業者には、本開示の範囲に入る他の実施形態および実施が可能となることが分かるであろう。
【実施例】
【0081】
実験
キットの結果の定量は、分光光度吸光度曲線により達成することができる。
【0082】
異なるヘモグロビンレベル:8、9.1、10.5、11.6、および16.1g/dLを有する患者の試料について図1によるキットを用いてアッセイを行った。その直後に、分光光度計を用いて、可視スペクトル、400〜700nm(青色、緑色、黄色、橙色、赤色)にわたり吸光度曲線を記録した。図3に示すように、各ヘモグロビンレベルについての最終的な比色吸光度曲線は互いに著しく異なり、それにより実施形態によるキットは様々な程度の貧血血液を区別できることが分かる。曲線から、異なるヘモグロビンレベル間で540nmにおける吸光度と630nmにおける吸光度にとりわけ顕著な差があることが分かる。従って、540nmの波長における吸光度と630nmの波長における吸光度との比を用いて色を定量し、結果を実施形態によるキットと比較することができる。
【0083】
様々な希釈度の単一の静脈血試料を用いた、標準化キット吸光度比対ヘモグロビンレベル曲線
天然血漿を用いて、静脈血試料を異なるヘモグロビンレベルに希釈し、それを血液分析装置で計測した。次いで、各希釈レベルを図1によるキットで検査した(4連(quadruplicate)で行った、エラーバー=標準偏差)。最終的なインジケータ溶液の色を、目視スペクトルプレートリーダーを用いて計測し、400nm〜700nmでの吸光度値を得た。各患者試料の540nmにおける吸光度強度と630nmにおける吸光度強度との比を図4に示す。この比は、左側のスペクトルで示すように、最終的な溶液の色と相関する。
【0084】
キット吸光度比対EDTA中の患者静脈血試料のCBCによるヘモグロビンレベル
図5に示すように、標準的な全血球計数による既知のヘモグロビン値を有する入院患者から得られた静脈血試料を図1によるキットと比較する(4連で行った、エラーバー=標準偏差)。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8A
図8B
図8C
【国際調査報告】