特表2015-528657(P2015-528657A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特表2015-528657ネットワーク支援されたデータ転送スケジューリングのための方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-528657(P2015-528657A)
(43)【公表日】2015年9月28日
(54)【発明の名称】ネットワーク支援されたデータ転送スケジューリングのための方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 72/12 20090101AFI20150901BHJP
   H04W 52/02 20090101ALI20150901BHJP
   H04W 36/22 20090101ALI20150901BHJP
   H04W 72/10 20090101ALI20150901BHJP
   H04W 72/08 20090101ALI20150901BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20150901BHJP
【FI】
   H04W72/12 110
   H04W52/02 130
   H04W36/22
   H04W72/10
   H04W72/08
   H04W72/04 150
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】38
(21)【出願番号】特願2015-525950(P2015-525950)
(86)(22)【出願日】2012年8月8日
(85)【翻訳文提出日】2015年3月6日
(86)【国際出願番号】IB2012054052
(87)【国際公開番号】WO2014024002
(87)【国際公開日】20140213
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN
(71)【出願人】
【識別番号】315002955
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オーユー
(74)【代理人】
【識別番号】100127188
【弁理士】
【氏名又は名称】川守田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】ルンデン ペッテリ
(72)【発明者】
【氏名】ユルマズ オスマン
(72)【発明者】
【氏名】ウェイティン カール
【テーマコード(参考)】
5K067
【Fターム(参考)】
5K067DD24
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE22
5K067FF05
5K067GG06
(57)【要約】
クラウドサービスのためのサポートをスケジューリングする方法、装置、コンピュータプログラム、およびシステム。クライアントデバイスの観点からは、サポート・リクエストを送信させることと、通知メッセージを受信することとを含む方法が提供される。サポート・リクエストは、サポート・タスクに関連するデータの量の通知と、サポート・タスクの緊急性の通知とを含む。本方法は、サポート・タスクを待つか、または拒否するかを決定することをさらに含む。待つと決定された場合、1つ以上のアイドル機能を実行することと、準備完了通知を受信することと、サポート・タスクに進むか、またはキャンセルするかを決定することとを含む。サポート・タスクに進むと決定された場合、承諾通知を送信させることと、サポート・タスクに関連するデータを、受信するか、または送信させることとをさらに含む。さらに、ネットワーク・デバイスの観点から、対応する方法、装置、コンピュータ・プログラムが提供される。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タスクに関連するデータの量の通知または前記タスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含む、サポート・リクエストを送信させることと;
通知メッセージを受信することと;
前記通知メッセージに少なくとも部分的に基づいて、前記タスクを待つか、または拒否するかを決定することと;
を含む方法。
【請求項2】
前記タスクを待つと決定された場合に、
1つ以上のアイドル機能を実行することと、
準備完了通知を受信することと、
前記タスクに進むか、またはキャンセルするかを決定することと、
前記タスクに進むと決定された場合に、
・承諾通知を送信させることと、
・前記タスクに関連する前記データを受信するか、または送信させることと;
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サポート・リクエストを送信させることは、第1アクセス・ポイントへ前記サポート・リクエストを送信させることを含み、前記容量通知を受信することは、前記第1アクセス・ポイントから前記通知メッセージを受信することを含み;前記方法は、
前記タスクを拒否すると決定された場合に、前記タスクに関連する前記データを、第2アクセス・ポイントから受信するか、または前記第2アクセス・ポイントへ送信させることをさらに含む、
請求項1または2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
前記サポート・リクエストを送信させることは、第1アクセス・ポイントへ前記サポート・リクエストを送信させることを含み、前記通知メッセージを受信することは、前記第1アクセス・ポイントから前記通知メッセージを受信することを含み;前記方法は、
前記タスクをキャンセルすると決定された場合に、前記タスクに関連する前記データを、第2アクセス・ポイントから受信するか、または前記第2アクセス・ポイントへ送信させることをさらに含む、
請求項2または3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記タスクを待つか、または拒否するかの前記決定は、履歴情報、周辺領域の測定、より良好な接続が利用可能かどうか、電池残量、またはユーザ・アクティビティのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づく、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記タスクに進むか、またはキャンセルするかの前記決定は、履歴情報、周辺領域の測定、より良好な接続が利用可能かどうか、電池残量、またはユーザ・アクティビティのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づく、請求項2〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記タスクに進むか、または遅延させるかを決定することをさらに含む、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記タスクに進むか、または遅延させるかの前記決定は、ユーザ機器のステータスに少なくとも部分的に基づく、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記1つ以上のアイドル機能は、位置を更新すること、新たなセルに接続すること、ページング情報を受信すること、接続モードを保持させること、および低電力消費モードに入らせることを含む、請求項2〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
タスクに関連するデータの量の通知、または前記タスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含む、サポート・リクエストを受信することと;
前記サポート・リクエストに基づいて、前記タスクをサポートするための容量を求めることと;
前記容量の通知を含む通知メッセージを送信させることと;
前記タスクのサポートが開始可能かどうかを判断することと;
前記タスクのサポートが開始可能であると判断された場合に、
・準備完了通知を送信させることと、
・承諾通知が受信された場合に、前記タスクに関連する前記データを受信するかまたは送信させることによって、前記タスクをサポートすることと;
を含む、方法。
【請求項11】
前記容量の前記通知を送信させるより前に、前記タスクをサポートするか、またはハンドオーバを実行するかを決定することをさらに含み;
ハンドオーバを実行すると決定された場合に、ハンドオーバ手順を開始させることをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記タスクをサポートするか、または前記ハンドオーバを実行するかの前記決定は、前記サポート・リクエストまたはネットワーク負荷に基づく、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
少なくとも1つのプロセッサと、プログラム・コード命令を記憶する少なくとも1つのメモリとを有する装置であって、前記少なくとも1つのメモリおよびプログラム・コード命令は、前記少なくとも1つのプロセッサとともに、前記装置に少なくとも、
タスクに関連するデータの量の通知または前記タスクの緊急性の通知を少なくとも含む、サポート・リクエストを送信させることと;
通知メッセージを受信することと;
前記通知メッセージに少なくとも部分的に基づいて、前記タスクを待つか、または拒否するかを決定することと;
を行わせるよう構成される、装置。
【請求項14】
前記装置には、前記タスクを待つか、または拒否すると決定された場合に、
1つ以上のアイドル機能を実行することと、
準備完了通知を受信することと、
前記タスクに進むか、またはキャンセルするかを決定することと、
前記タスクに進むと決定された場合に、
・承諾通知を送信させることと、
・前記タスクに関連する前記データを受信するかまたは送信させることと;
をさらに行わせる、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記装置には、前記サポート・リクエストを第1アクセス・ポイントへ送信させることによって前記サポート・リクエストを送信させることを行わせ、前記第1アクセス・ポイントから前記通知メッセージを受信することによって前記通知メッセージを受信することを行わせ;
前記装置には、前記タスクを拒否すると決定された場合に、前記タスクに関連する前記データを、第2アクセス・ポイントから受信するか、または前記第2アクセス・ポイントへ送信させることをさらに行わせる、
請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記装置には、前記サポート・リクエストを第1アクセス・ポイントへ送信させることによって前記サポート・リクエストを送信させることを行わせ、前記第1アクセス・ポイントから前記通知メッセージを受信することによって前記通知メッセージを受信することを行わせ;
前記装置には、前記タスクをキャンセルすると決定された場合に、前記タスクに関連する前記データを、第2アクセス・ポイントから受信するか、または前記第2アクセス・ポイントへ送信させることをさらに行わせる、
請求項14または15のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
前記タスクを待つか、または拒否するかの前記決定は、履歴情報、周辺領域の測定、より良好な接続が利用可能かどうか、電池残量、またはユーザ・アクティビティのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づく、請求項13〜16のいずれかに記載の装置。
【請求項18】
前記タスクに進むか、またはキャンセルするかの前記決定は、履歴情報、周辺領域の測定、より良好な接続が利用可能かどうか、電池残量、またはユーザ・アクティビティのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づく、請求項14〜17のいずれかに記載の装置。
【請求項19】
前記装置には、前記タスクに進むか、または遅延させるかを決定することをさらに行わせる、請求項13〜18のいずれかに記載の装置。
【請求項20】
前記タスクに進むか、または遅延させるかの前記決定は、前記装置に関連するユーザ機器のステータスに少なくとも部分的に基づく、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記1つ以上のアイドル機能は、位置を更新すること、新たなセルに接続すること、ページング情報を受信すること、接続モードを保持させること、および低電力消費モードに入らせることを含む、請求項14〜20のいずれかに記載の装置。
【請求項22】
プロセッサと、プログラム・コード命令を記憶するメモリとを有する装置であって、前記メモリおよびプログラム・コード命令は、前記プロセッサとともに、前記装置に少なくとも、
タスクに関連するデータの量の通知、または前記タスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含む、サポート・リクエストを受信することと;
前記サポート・リクエストに基づいて、前記タスクをサポートするための容量を求めることと;
前記容量の通知を含む通知メッセージを送信させることと;
前記タスクのサポートが開始可能かどうかを判断することと;
前記タスクのサポートが開始可能であると判断された場合に、
・準備完了通知を送信させることと、
・承諾通知が受信された場合に、前記タスクに関連する前記データを受信するかまたは送信させることによって、前記タスクをサポートすることと;
を行わせるよう構成される、装置。
【請求項23】
前記装置には、前記通知メッセージを送信させるより前に、前記タスクをサポートするか、またはハンドオーバを実行するかを決定することと;
ハンドオーバを実行すると決定された場合に、ハンドオーバ手順を開始させることとをさらに行わせる、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記タスクをサポートするか、または前記ハンドオーバを実行するかの前記決定は、前記サポート・リクエストまたはネットワーク負荷に基づく、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体において具現化されたプログラム・コード部分を有する前記非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体を含むコンピュータ・プログラム製品であって、前記プログラム・コード部分は、実行されると、装置に少なくとも、
タスクに関連するデータの量の通知または前記タスクの緊急性の通知を少なくとも含む、サポート・リクエストを送信させることと;
通知メッセージを受信することと;
前記通知メッセージに少なくとも部分的に基づいて、前記タスクを待つか、または拒否するかを決定することと;
を行わせるよう構成される、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項26】
前記装置には、
前記タスクを待つか、または拒否すると決定された場合に、
1つ以上のアイドル機能を実行することと、
準備完了通知を受信することと、
前記タスクに進むか、またはキャンセルするかを決定することと、
前記タスクに進むと決定された場合に、
・承諾通知を送信させることと、
・前記タスクに関連する前記データを受信するか、または送信させることと;
をさらに行わせる、請求項25に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項27】
前記装置には、前記サポート・リクエストを第1アクセス・ポイントへ送信させることによって前記サポート・リクエストを送信させることを行わせ、前記第1アクセス・ポイントから前記通知メッセージを受信することによって前記通知メッセージを受信することを行わせ;
前記プログラム・コード部分は、実行されると、前記装置に、前記タスクを拒否すると決定された場合に、前記タスクに関連する前記データを、第2アクセス・ポイントから受信するか、または前記第2アクセス・ポイントへ送信させることを行わせるようさらに構成されている、請求項25に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項28】
前記装置には、前記サポート・リクエストを第1アクセス・ポイントへ送信させることによって前記サポート・リクエストを送信させることを行わせ、前記第1アクセス・ポイントから前記通知メッセージを受信することによって前記通知メッセージを受信することを行わせ;
前記プログラム・コード部分は、実行されると、前記装置に、前記タスクをキャンセルすると決定された場合に、前記タスクに関連する前記データを、第2アクセス・ポイントから受信するか、または前記第2アクセス・ポイントへ送信させることを行わせるようさらに構成されている、請求項26または27のいずれかに記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項29】
前記タスクを待つか、または拒否するかの前記決定は、履歴情報、周辺領域の測定、より良好な接続が利用可能かどうか、電池残量、またはユーザ・アクティビティのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づく、請求項25〜28のいずれかに記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項30】
前記タスクに進むか、またはキャンセルするかの前記決定は、履歴情報、周辺領域の測定、より良好な接続が利用可能かどうか、電池残量、またはユーザ・アクティビティのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づく、請求項26〜29のいずれかに記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項31】
前記プログラム・コード部分は、実行されると、前記装置に、前記タスクに進むか、または遅延させるかを決定することを行わせるようさらに構成されている、請求項25〜30のいずれかに記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項32】
前記タスクに進むか、または遅延させるかの前記決定は、前記装置に関連するユーザ機器のステータスに少なくとも部分的に基づく、請求項31に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項33】
前記1つ以上のアイドル機能は、位置を更新すること、新たなセルに接続すること、ページング情報を受信すること、接続モードを保持させること、および低電力消費モードに入らせることを含む、請求項26〜32のいずれかに記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項34】
非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体において具現化されたプログラム・コード部分を有する前記非一時的コンピュータ可読ストレージ媒体を含むコンピュータ・プログラム製品であって、前記プログラム・コード部分は、実行されると、装置に少なくとも、
タスクに関連するデータの量の通知、または前記タスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含む、サポート・リクエストを受信することと;
前記サポート・リクエストに基づいて、前記タスクをサポートするための容量を求めることと;
前記容量の通知を含む通知メッセージを送信させることと;
前記タスクのサポートが開始可能かどうかを判断することと;
前記タスクのサポートが開始可能であると判断された場合に、
・準備完了通知を送信させることと、
・承諾通知が受信された場合に、前記タスクに関連する前記データを受信するかまたは送信させることによって、前記タスクをサポートすることと;
を行わせるよう構成される、コンピュータ・プログラム製品。
【請求項35】
前記プログラム・コード部分は、実行されると、前記装置に、前記通知メッセージを送信させるより前に、前記タスクをサポートするか、またはハンドオーバを実行するかを決定することと;
ハンドオーバを実行すると決定された場合に、ハンドオーバ手順を開始させることとを行わせるようさらに構成されている、請求項34に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項36】
前記タスクをサポートするか、または前記ハンドオーバを実行するかの前記決定は、前記サポート・リクエストまたはネットワーク負荷に基づく、請求項32に記載のコンピュータ・プログラム製品。
【請求項37】
ユーザ機器および第1アクセス・ポイントを有するシステムであって;
前記ユーザ機器は、少なくとも1つの第1プロセッサと、第1プログラム・コード命令を記憶する少なくとも1つの第1メモリとを有する第1装置を有し、前記少なくとも1つの第1メモリおよび第1プログラム・コード命令は、前記少なくとも1つの第1プロセッサとともに、前記第1装置に少なくとも、
タスクに関連するデータの量の通知、または前記タスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含む、サポート・リクエストを前記第1アクセス・ポイントへ送信させることと;
容量の通知を前記第1アクセス・ポイントから受信することと;
前記通知メッセージに少なくとも部分的に基づいて、前記タスクを待つか、または拒否するかを決定することと;
前記タスクを待つか、または拒否すると決定された場合に、
1つ以上のアイドル機能を実行することと、
前記第1アクセス・ポイントから準備完了通知を受信することと、
前記タスクに進むか、またはキャンセルするかを決定することと、
前記タスクに進むと決定された場合に、
承諾通知を送信させることと;
を行わせるよう構成され、さらに、前記第1アクセス・ポイントは、少なくとも1つの第2プロセッサと、第2プログラム・コード命令を記憶する少なくとも1つの第2メモリとを有する第2装置を有し、前記少なくとも1つの第2メモリおよび第2プログラム・コード命令は、前記少なくとも1つの第2プロセッサとともに、前記第2装置に少なくとも、
前記サポート・リクエストを受信することと;
前記サポート・リクエストに基づいて、前記タスクをサポートするための容量を求めることと;
前記容量の通知を含む通知メッセージを送信させることと;
前記タスクのサポートが開始可能かどうかを判断することと;
前記タスクのサポートが開始可能であると判断された場合に、
前記準備完了通知を送信させることと、
前記承諾通知が受信された場合に、前記タスクに関連する前記データを受信するかまたは送信させることによって、前記タスクをサポートすることと;
を行わせるよう構成される、システム。
【請求項38】
前記システムは、第2アクセス・ポイントをさらに有し、前記第1アクセス・ポイントには、前記通知メッセージを送信させるより前に、前記タスクをサポートするか、またはハンドオーバを実行するかを決定することと、
ハンドオーバを実行すると決定された場合に、ハンドオーバ手順を開始させることと;
をさらに行わせ、
前記ユーザ機器には、前記ハンドオーバ手順が開始された後、前記タスクに関連する前記データを、前記第2アクセス・ポイントから受信するか、または前記第2アクセス・ポイントへ送信させることをさらに行わせる、請求項37に記載のシステム。
【請求項39】
前記ユーザ機器には、前記タスクを拒否すると決定された場合に、前記タスクに関連する前記データを、前記第2アクセス・ポイントから受信するか、または前記第2アクセス・ポイントへ送信させることをさらに行わせる、請求項37または38のいずれかに記載のシステム。
【請求項40】
前記ユーザ機器には、前記タスクをキャンセルすると決定された場合に、前記サポート・タスクに関連する前記データを、第2アクセス・ポイントから受信するか、または前記第2アクセス・ポイントへ送信させることをさらに行わせる、請求項37〜39のいずれかに記載のシステム。
【請求項41】
前記ユーザ機器には、前記タスクに進むか、または遅延させるかを決定することをさらに行わせる、請求項37〜40のいずれかに記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の例示の実施形態は、全般的に、データ転送のための技術に関し、特に、クラウド・サービス・サポートなどのためにデータ転送をスケジューリングする方法および装置に関する。
【背景】
【0002】
クラウド・コンピューティングは、インターネットなどのネットワーク接続を介して共有リソースがデバイスに提供されることを可能にする。例えばクラウド・コンピューティングは、例として、計算、ソフトウェア・アプリケーション、データ・アクセス、ロケーション、コマース、またはストレージ・サービスなどを提供することができる。これらサービスのエンド・ユーザは、サービスを配信するクラウド・コンピューティング・システムの物理的な位置についても構成についても認識する必要がない場合もある。一部のエンド・ユーザは、セルラ・ネットワークまたはWLAN(wireless local area network:無線ローカル・エリア・ネットワーク)などを介して、クラウド・コンピューティング・サービスに無線アクセスすることさえできる。
【0003】
無線デバイスには、選択可能な接続性オプションが複数あることもある。各接続性オプションは、サービス品質(QOS:quality of service)、電力消費などの面で異なる特徴を有することもある。時とともに、さらなる技術が利用可能になるにつれて、こうした利用可能な接続性オプションの数は増加の一途をたどるであろう。例として、新技術による、帯域の組み合わせおよび複信モードがある。これらオプションが増加するのに伴い、クラウド・コンピューティング・サービスに関連するデータ送信のスケジューリングが複雑化する可能性がある。したがって、特に複数のアクセス・ポイントおよび/または複数のRAT(radio access technology:無線アクセス技術)が利用可能であるときに、当該トラフィックを効率的にスケジューリングすることが課題となる。
【摘要】
【0004】
したがって、本発明の例示の実施形態によれば、クラウド・サービスのためのサポートをスケジューリングするための方法、装置、およびコンピュータ・プログラム製品が提供される。この関連で、一実施形態の方法、装置、およびコンピュータ・プログラム製品は、クラウド・サービスまたはその他大量の非緊急データ転送などの大量データ転送をサポートするよう求めるリクエストに対処するための容量の通知(indication)をユーザ機器に提供することにより、ネットワーク・アクセス・ポイントの支援によってクラウド・サービスが効率的にスケジューリングされることを可能にしてもよい。このようにして、本方法、装置、およびコンピュータ・プログラムは、アクセス・ポイントからのサポートを待つかどうか、別のアクセス・ポイントへハンドオーバするかどうか、またはサポート・リクエストを遅延させるかどうかなどのスケジューリングの決定が、ユーザ機器またはアクセス・ポイントによって、より効果的に下されることを可能にし得る。なお、本発明の適用範囲は、クラウド・サービスに限定されず、例えばソフトウェア更新、バックアップ、デバイス・カメラを用いて撮影された写真などのコンテンツの同期化、地図コンテンツのダウンロード、または大量データの転送を含む任意の非緊急バックグラウンド・タスクなど、他のタイプのトラフィックまたはサービスにも適用可能である。言い換えれば、UEは、その非緊急大量データ・タスク(例えばソフトウェア更新、バックアップ、デバイス・カメラを用いて撮影された写真などのコンテンツの同期化、アプリケーションのダウンロード、地図コンテンツのダウンロード、クラウドとの文書の同期化)をスケジューリングするために、ネットワークからのサポート/支援をリクエストする。それに応答して、ネットワークは、例えばリンク品質、UE移動状態、ネットワーク負荷、トラフィックなどに基づいて、長期的なタスク・スケジューリングを適用し、前記タスクをいつ開始するかについての、UEによる自律的決定を改善することを可能にする。
【0005】
一実施形態では、タスクに関連するデータの量の通知、またはタスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含むサポート・リクエストを送信させることを含む方法が提供される。本方法は、通知メッセージを受信することと、通知メッセージに少なくとも部分的に基づいて、タスクを待つか、または拒否するかを決定することとをさらに含む。別の実施形態によれば、本方法は、タスクを待つと決定された場合に、1つ以上のアイドル機能を実行することと;準備完了通知を受信することと;タスクに進むか、またはキャンセルするかを決定することと;タスクに進むと決定された場合に、承諾通知を送信させることと、タスクに関連するデータを受信するか、または該データの送信を生じさせることとをさらに含んでもよい。
【0006】
別の実施形態では、タスクに関連するデータの量の通知、またはタスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含むサポート・リクエストを受信することを含む方法が提供される。本方法は、サポート・リクエストに基づいて、タスクをサポートするための容量を求めることと、容量の通知を含む通知メッセージを送信させることと、タスクのサポートが開始可能であるかどうかを判断することとをさらに含む。本方法は、タスクのサポートが開始可能であると判断された場合に、準備完了通知を送信させることと、承諾通知が受信された場合に、タスクに関連するデータを受信するか、または該データの送信を生じさせることによって、タスクをサポートすることとをさらに含む。
【0007】
さらなる実施形態では、少なくとも1つのプロセッサと、プログラム・コード命令を含む少なくとも1つのメモリとを備える装置が提供され、少なくとも1つのメモリおよびプログラム・コード命令は、プロセッサとともに、装置に少なくとも、タスクに関連するデータの量の通知、またはタスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含むサポート・リクエストを送信させるように命令するよう構成される。装置には、通知メッセージを受信することと、通知メッセージに少なくとも部分的に基づいて、タスクを待つか、または拒否するかを決定することとをさらに行わせる。別の実施形態によれば、装置には、タスクを待つと決定された場合に、1つ以上のアイドル機能を実行することと;準備完了通知を受信することと;タスクに進むか、またはキャンセルするかを決定することと;タスクに進むと決定された場合に、承諾通知を送信させることと、タスクに関連するデータを受信するか、または該データの送信を生じさせることとをさらに行わせてもよい。
【0008】
別の実施形態では、少なくとも1つのプロセッサと、プログラム・コード命令を含む少なくとも1つのメモリとを備える装置が提供され、少なくとも1つのメモリおよびプログラム・コード命令は、プロセッサとともに、装置に少なくとも、タスクに関連するデータの量の通知、またはタスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含むサポート・リクエストを受信するように命令するよう構成される。装置には、サポート・リクエストに基づいて、タスクをサポートするための容量を求めることと、容量の通知を含む通知メッセージを送信させることと、タスクのサポートが開始可能であるかどうかを判断することとをさらに行わせる。装置には、タスクのサポートが開始可能であると判断された場合に、準備完了通知を送信させることと、承諾通知が受信された場合に、タスクに関連するデータを受信するか、または該データの送信を生じさせることによって、タスクをサポートすることとをさらに行わせる。
【0009】
さらなる実施形態では、プログラム・コード部分を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含むコンピュータ・プログラム製品が提供される。コンピュータ・プログラム・コード命令は、実行されると、装置に少なくとも、タスクに関連するデータの量の通知、またはタスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含むサポート・リクエストを送信させるように命令するよう構成される。装置には、通知メッセージを受信することと、通知メッセージに少なくとも部分的に基づいて、タスクを待つか、または拒否するかを決定することとをさらに行わせる。別の実施形態によれば、コンピュータ・プログラム・コード命令は、実行されると、装置に、タスクを待つと決定された場合に、1つ以上のアイドル機能を実行することと;準備完了通知を受信することと;タスクに進むか、またはキャンセルするかを決定することと;タスクに進むと決定された場合に、承諾通知を送信させることと、タスクに関連するデータを受信するか、または該データの送信を生じさせることとをするように命令するようさらに構成されてもよい。
【0010】
別の実施形態では、プログラム・コード部分を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を含むコンピュータ・プログラム製品が提供される。コンピュータ・プログラム・コード命令は、実行されると、装置に少なくとも、タスクに関連するデータの量の通知、またはタスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含むサポート・リクエストを受信するように命令するよう構成される。装置には、サポート・リクエストに基づいて、タスクをサポートするための容量を求めることと、容量の通知を含む通知メッセージを送信させることと、タスクのサポートが開始可能であるかどうかを判断することとをさらに行わせる。装置には、タスクのサポートが開始可能であると判断された場合に、準備完了通知を送信させることと、承諾通知が受信された場合に、タスクに関連するデータを受信するか、または該データの送信を生じさせることによって、タスクをサポートすることとをさらに行わせる。
【0011】
さらなる実施形態では、タスクに関連するデータの量の通知、またはタスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含むサポート・リクエストを送信させる手段を備える装置が提供される。装置は、通知メッセージを受信する手段と、通知メッセージに少なくとも部分的に基づいて、タスクを待つか、または拒否するかを決定する手段とをさらに備える。別の実施形態によれば、装置は、タスクを待つと決定された場合に、1つ以上のアイドル機能を実行し;準備完了通知を受信し;タスクに進むか、またはキャンセルするかを決定し;タスクに進むと決定された場合に、承諾通知を送信させ、タスクに関連するデータを受信するかまたは該データの送信を生じさせる手段をさらに備えてもよい。
【0012】
別の実施形態では、タスクに関連するデータの量の通知、またはタスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含むサポート・リクエストを受信する手段を備える装置が提供される。装置は、サポート・リクエストに基づいて、タスクをサポートするための容量を求める手段と、容量の通知を含む通知メッセージを送信させる手段と、タスクのサポートが開始可能であるかどうかを判断する手段とをさらに備える。装置は、タスクのサポートが開始可能であると判断された場合に、準備完了通知を送信させる手段と、承諾通知が受信された場合に、タスクに関連するデータを受信するか、または該データの送信を生じさせることによって、タスクをサポートする手段とをさらに備える。
【0013】
別の実施形態では、ユーザ機器および第1アクセス・ポイントを備えるシステムが提供される。ユーザ機器は、少なくとも1つの第1プロセッサと、第1プログラム・コード命令を記憶する少なくとも1つの第1メモリとを有する第1装置を有する。少なくとも1つの第1メモリおよび第1プログラム・コード命令は、少なくとも1つの第1プロセッサとともに、第1装置に少なくとも、タスクに関連するデータの量の通知、またはタスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含むサポート・リクエストを第1アクセス・ポイントへ送信させることを行わせるよう構成される。第1装置には、第1アクセス・ポイントから容量の通知を受信することと、通知メッセージに少なくとも部分的に基づいて、タスクを待つか、または拒否するかを決定することとをさらに行わせる。第1装置には、タスクを待つか、または拒否すると決定された場合に、1つ以上のアイドル機能を実行することと、第1アクセス・ポイントから準備完了通知を受信することと、タスクに進むか、またはキャンセルするかを決定することと;タスクに進むと決定された場合に、承諾通知を送信させることとをさらに行わせる。第1アクセス・ポイントは、少なくとも1つの第2プロセッサと、第2プログラム・コード命令を記憶する少なくとも1つの第2メモリとを有する第2装置を有する。少なくとも1つの第2メモリおよび第2プログラム・コード命令は、少なくとも1つの第2プロセッサとともに、第2装置に少なくとも、サポート・リクエストを受信することと;サポート・リクエストに基づいて、タスクをサポートするための容量を求めることと;容量の通知を含む通知メッセージを送信させることと;タスクのサポートが開始可能であるかどうかを判断することとを行わせるよう構成される。第2装置には、タスクのサポートが開始可能であると判断された場合に、準備完了通知を送信させることと、承諾通知が受信された場合に、タスクに関連するデータを受信するかまたは送信させることによって、タスクをサポートすることとをさらに行わせる。
【0014】
以上、本発明の例示の実施形態について概括的に記載した。以下では添付の図面を参照する。図面は、必ずしも一定の縮尺で描かれてはいない。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の例示の実施形態をサポートできるシステムの略図である。
図2】本発明の例示の実施形態を実装するよう構成され得るユーザ機器のブロック図である。
図3】電子デバイスにより具現化されても、または電子デバイスに関連してもよく、かつ本発明の例示の実施形態を実装するよう構成されてもよい装置のブロック図である。
図4】本発明の実施形態に従って実行される動作を、ユーザ機器に関連する装置の観点から示すフローチャートである。
図5】本発明の実施形態に従って実行される動作を、アクセス・ポイントに関連する装置の観点から示すフローチャートである。
図6】本発明の実施形態による例示の信号フローを示すシグナリング図である。
【詳細説明】
【0016】
以下、本発明の、すべてではないがいくつかの実施形態が示されている添付の図面を参照しながら、本発明の一部の実施形態について、以下さらに深く説明する。実際には、本発明の様々な実施形態は、異なる多数の形態で具現化できるものであり、本願明細書に記載される実施形態に限定されると解釈されてはならない。正確には、これらの実施形態は、本開示が関連する法的要件を充足するように提供されるものである。同じ参照数字は、全体にわたって同じ構成要素を指す。本発明の実施形態によれば、本願明細書で使用される「データ」、「コンテンツ」、「情報」という用語、および同様の用語は、送信、受信、処理、および/または記憶が可能なデータを指すよう、置き換え可能なように用いることができる。したがって、そのような用語のいずれかを使用することが、本発明の実施形態の意図および範囲を限定すると見なされてはならない。
【0017】
さらに、本願明細書で使用される「回路」という用語は、(a)ハードウェアのみの回路実装(例えば、アナログ回路および/またはデジタル回路における実装);(b)本願明細書に記載の1つ以上の機能を装置に実行させるよう協働する、回路と、1つ以上のコンピュータ可読メモリ上に記憶されたソフトウェアおよび/またはファームウェア命令を含むコンピュータ・プログラム製品(単数または複数)との組み合わせ;および(c)ソフトウェアまたはファームウェアが物理的に存在しなくても、動作のためにソフトウェアまたはファームウェアを必要とする、例えばマイクロプロセッサ(単数または複数)またはマイクロプロセッサ(単数または複数)の一部などの回路を指す。「回路」のこの定義は、任意の特許請求の範囲を含め、本願明細書におけるこの用語の使用すべてに当てはまる。さらなる例として、本願明細書で使用される「回路」という用語は、1つ以上のプロセッサおよび/またはその一部(単数または複数)ならびに付随するソフトウェアおよび/またはファームウェアを含む実装も含む。別の例として、本願明細書で使用される「回路」という用語は、例えば、モバイル電話のベースバンド集積回路もしくはアプリケーション・プロセッサ集積回路、またはサーバ、セルラ・ネットワーク・デバイス、その他ネットワーク・デバイス、および/またはその他コンピューティング・デバイス内の同様の集積回路も含む。
【0018】
本願明細書に定義されるように、物理的なストレージ媒体(例えば揮発性または不揮発性メモリ・デバイス)を指す「コンピュータ可読ストレージ媒体」は、電磁信号を指す「コンピュータ可読送信媒体」とは区別できる。
【0019】
後述のように、例えばクラウド・サービス、または大量のデータを含むこともある非緊急データ転送、もしくは追加容量を確保せずにリクエストされた時間内での完了を期待できないほど大きな緊急データ転送などの他のタスクのサポートなどをスケジューリングするための方法、装置、およびコンピュータ・プログラム製品が提供される。本願明細書で用いるとき、例えばクラウド・サービスまたはその他タイプのデータ転送タスクなどのタスクのスケジューリングは、容量の確保、優先順位の管理、さらにその他、タスクを支援またはサポートする手段を含むと解釈されるべきである。さらに、当然のことながら、本願明細書で用いるとき、クラウド・サービスは、本発明の実施形態から利益を受けることができる、データ転送を伴うタスクの一例でしかない。したがって、クラウド・サービスまたはクラウド・サービス・タスクという用語の使用は、限定的に理解されてはならないが、データの転送を伴う、考えられる任意のタスクを含むと解釈されるべきである。この関連で、一実施形態の方法、装置、およびコンピュータ・プログラム製品は、クラウド・サービスをサポートするよう求めるリクエストに対処するための通知メッセージをユーザ機器に提供することによって、例えば負荷分散、ハンドオーバ、または同様のものを処理するよう構成され得るサーバ、移動性管理エンティティ(MME:mobility management entity)などの1つ以上のネットワーク・アクセス・ポイントまたは1つ以上の他のネットワーク構成要素などを介したネットワークの支援を受けて、クラウド・サービスが効率的にスケジューリングされることを可能にしてもよい。このように、本方法、装置、およびコンピュータ・プログラムは、アクセス・ポイントもしくはネットワークからのサポートを待つかどうか、別のアクセス・ポイントもしくはネットワークへハンドオーバするかどうか、またはリクエストされたタスクを遅延させるかどうかなどのスケジューリングの決定が、ユーザ機器またはアクセス・ポイントによって、より効果的に下されることを可能にし得る。アクセス・ポイントまたはネットワークによってUEに与えられるサポートは、例えば、追加容量の確保、または向上したサービス優先順位もしくはサービス品質もしくはサービス品質保証、またはアクセス・ポイントもしくはネットワークの負荷がより低いときにタスクをスケジューリングすることで向上した電力効率、またはサービスを提供されるUEすべてのタスクを効率的に(例えば重複しない形で)スケジューリングすることで向上した電力効率、またはより適切なセルへのハンドオーバ、または利用可能な容量もしくはデータ転送速度の通知、またはいつタスクの開始もしくは完了が可能か、もしくはどのくらいの間タスクが続くかの通知もしくは推定、またはUEが代わりの接続性を発見しない場合、リクエストされた時間内にタスクが完了できない(もしくはできる)という通知、または状況が変化した場合における、前に与えられた推定に対する更新のシグナリングとしてもよい。
【0020】
図1は、本発明の実施形態から利益を受けることができるシステムのブロック図を示す。図1は、そのようなシステムの構成の一例を示すが、本発明の実施形態は、他の多数のシステム構成に実装され得る。なお、図1に関して、システムは、第1アクセス・ポイント12を介してインターネットなどの共通ネットワーク14に接続されたユーザ機器11を備えてもよい。このシステムはさらに、共通ネットワーク14にアクセスするためにユーザ機器が接続してもよい(潜在的な接続がジグザグの破線により表現されている)第2アクセス・ポイント13を備えてもよい。さらに、第1アクセス・ポイント12および第2アクセス・ポイント13の一方または両方に、関連する別々の第1ネットワークおよび第2ネットワーク(図示せず)があってもよい。システムはさらに、ネットワーク構成要素15などのネットワーク・デバイスを備えてもよく、ネットワーク構成要素15も共通ネットワーク14に接続されており、共通ネットワーク14を介してユーザ機器11に1つ以上のクラウド・サービスを提供してもよい。
【0021】
ユーザ機器11は、ネットワーク上で通信するよう構成されている任意のデバイスとしてもよい。例えば、ユーザ機器11は、モバイル電話、PDA、ページャ、ラップトップ・コンピュータ、タブレット・コンピュータ、データ・カード、ユニバーサル・シリアル・バス(USB:Universal Serial Bus)ドングル、またはその他多数のハンドヘルドもしくはポータブル通信デバイス、計算デバイス、コンテンツ生成デバイス、コンテンツ消費デバイスのうちのいずれか、またはその組み合わせなどのモバイル端末とすることもできる。
【0022】
第1アクセス・ポイント12および第2アクセス・ポイント13は、ユーザ機器11などの接続されたユーザ機器に共通ネットワーク14へのアクセスを提供することができる有線または無線のアクセス・ポイントとすることもできる。例えば、アクセス・ポイント12および13の一方または両方を、基地局、アクセス・ノード、またはNode B、進化型Node B(eNB:evolved Node B)、中継ノード、もしくはその他のタイプのアクセス・ポイントなどの任意の等価物とすることもできる。アクセス・ポイントは、他のデバイスのためのアクセス・ポイントとしての機能を果たし、例えばテザリングによるインターネット・アクセスを提供することによってその接続を共有する、別のUEまたはモバイル・デバイスとすることもできる。アクセス・ポイント12または13はさらに、WLANなどのローカル・エリア・ネットワークへのアクセスを提供するよう構成されたアクセス・ポイントとすることもできる。したがって、アクセス・ポイント12または13は、IEEE802.11などのWIFI標準に従って動作するよう構成されたアクセス・ポイントとすることもできる。アクセス・ポイント12および/または13は、光ファイバ、同軸もしくはイーサネット(登録商標)ケーブル、デジタル加入者回線(DSL:digital subscriber line)を介するなど、有線手段を介して共通ネットワーク14にアクセスしてもよく、またはロング・ターム・エボリューション(LTE:Long Term Evolution)ネットワーク、LTE−Advanced(LTE−A)ネットワーク、GSM(登録商標)ネットワーク、WCDMA(登録商標)ネットワークやCDMA2000ネットワーク等の符号分割多重接続(CDMA:Code Division Multiple Access)ネットワーク、汎用パケット無線サービス(GPRS:General Packet Radio Service)ネットワーク、もしくはその他のタイプのネットワークなどの無線ネットワークと接続することによって共通ネットワーク14にアクセスしてもよい。
【0023】
アクセス・ポイント12および13は、種々の手段を使用して、かつ/または関連する種々の介在ネットワークを介して、ネットワーク14へのアクセスをユーザ機器11に提供してもよい。例示の実施形態では、アクセス・ポイント12は、関連するLTEネットワークを介したネットワーク14へのアクセスをユーザ機器11に提供するよう構成されたeNBなどの基地局とすることもでき、アクセス・ポイント13は、WIFI標準に従って構成されたアクセス・ポイントであり、関連するWLANネットワークを介したネットワーク14へのアクセスをユーザ機器11に提供する。別の例示の実施形態によれば、アクセス・ポイント12および13はいずれも、関連するLTEネットワークを介したネットワーク14へのアクセスをユーザ機器11に提供するよう構成されたeNBなどの基地局とすることもでき、各アクセス・ポイントは、それぞれの個別のセルに関連する。3つ以上のアクセス・ポイントを含む構成を含め、他にいくつものシステム構成が可能である。
【0024】
ネットワーク構成要素15は、任意のタイプのネットワーク・アクセス可能デバイスとすることができる。例えば、ネットワーク構成要素15は、サーバであってもよい。ネットワーク構成要素15は、例えば、共通ネットワーク14、および/またはその他アクセス・ポイント12および/または13に関連し得る個々のネットワークなどの1つ以上のネットワーク上でアクセス・ポイント12および/または13ならびにユーザ機器11と通信してもよい。あるいは、ネットワーク構成要素15は、アクセス・ポイント12または13のうちのいずれかと、直接通信しても、または他の形で直接関連してもよい。
【0025】
ユーザ機器11、アクセス・ポイント12、アクセス・ポイント13、およびネットワーク構成要素15のうちのいずれかまたはすべては、後述のように本発明の実施形態に従って構成された、図3に示されているものなどの装置45を備えても、それと関連してもよい。
【0026】
一実施形態では、ユーザ機器11は、モバイル端末によって具現化されてもよい。この関連で、本発明の実施形態から利益を受けることになるモバイル端末25のブロック図が、図2に示されている。なお、当然のことながら、図示および後述されるモバイル端末25は、本発明の実施形態から利益を受けることができる1つのタイプのユーザ機器の例示にすぎないため、本発明の実施形態の範囲を限定するものと見なされてはならない。よって、PDA、モバイル電話、ページャ、モバイル・テレビ、ゲーム用デバイス、ラップトップ・コンピュータ、カメラ、タブレット・コンピュータ、タッチ面、ウェアラブル・デバイス、ビデオ・レコーダ、オーディオ/ビデオ・プレーヤ、ラジオ、電子書籍、測位デバイス(例えば全地球測位システム(GPS:global positioning system)デバイス)、または前述のものの任意の組み合わせなどの多数のタイプのモバイル端末が、本発明の実施形態を容易に採用することができるが、固定(非モバイル)電子デバイスを含む他のユーザ機器も、一部の例示の実施形態を採用し得る。
【0027】
モバイル端末25は、送信機18および受信機20と動作可能に通信する1つのアンテナ17(または複数のアンテナ)を備えてもよい。モバイル端末25は、送信機18への信号の供給および受信機20からの信号の受信を制御する、プロセッサ22またはその他の処理デバイス(例えば図3の装置のプロセッサ50)などの装置をさらに備えてもよい。信号は、適切なセルラ・システムの無線インターフェース標準に従ったシグナリング情報を含んでもよく、さらにユーザ音声、受信データ、および/またはユーザ生成データを含んでもよい。この点に関して、モバイル端末25は、1つ以上の無線インターフェース標準、通信プロトコル、変調方式、およびアクセス方式で動作できる。例として、モバイル端末25は、無線通信メカニズムに従って動作でき、複数の無線アクセス技術(RAT)を用いて通信できることもある。例えば、モバイル端末25は、いくつかの第1、第2、第3、および/または第4世代セルラ通信プロトコルまたは同様のもののうちの任意のものに従って動作できてもよい。例えば、モバイル端末25は、IS−136(時分割多重接続(TDMA:time division multiple access))、GSM(登録商標)、およびIS−95(符号分割多重接続(CDMA))などの第2世代(2G:second−generation)無線通信プロトコル、またはユニバーサル・モバイル通信システム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)、CDMA2000、WCDMA(登録商標)、および時分割同期CDMA(TD−SCDMA:time division−synchronous CDMA)などの第3世代(3G:third−generation)無線通信プロトコル、進化型UMTS地上無線アクセス・ネットワーク(E−UTRAN:evolved UMTS Terrestrial Radio Access Network)などの3.9G無線通信プロトコル、第4世代(4G:fourth−generation)無線通信プロトコル(例えばロング・ターム・エボリューション(LTE)またはLTE−Advanced(LTE−A))、または同様のものに従って動作できてもよい。代わりとして(または追加的に)、モバイル端末25は、例えば、IEEE802.11a、b、g、またはnなどのIEEE802.11標準ファミリのうちの1つ以上に従って、無線ローカル・エリア・ネットワーク(WLAN)またはその他通信ネットワークにおいて通信できてもよい。
【0028】
一部の実施形態では、プロセッサ22は、モバイル端末25のオーディオ機能および論理機能を実装するのに望ましい回路を備えてもよい。例えば、プロセッサ22は、デジタル信号プロセッサ・デバイス、マイクロプロセッサ・デバイス、および様々なアナログ−デジタル変換器、デジタル−アナログ変換器、およびその他サポート回路から成ってもよい。これらのデバイス間に、モバイル端末25の制御機能および信号処理機能が、デバイスの個々の能力に従って割り当てられる。したがって、プロセッサ22は、変調および送信の前にメッセージおよびデータを畳み込み符号化およびインターリーブする機能性も備えてもよい。プロセッサ22はさらに、内蔵音声符号器を備えてもよく、内蔵データ・モデムを備えてもよい。さらに、プロセッサ22は、メモリに記憶され得る1つ以上のソフトウェア・プログラムを動作させる機能性を備えてもよい。例えば、プロセッサ22は、従来のウェブ・ブラウザなどの接続プログラムを動作させることができてもよい。その場合、接続プログラムは、モバイル端末25が、例えば無線アプリケーション・プロトコル(WAP:Wireless Application Protocol)、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP:Hypertext Transfer Protocol)、および/または同様のものに従って、ロケーション・ベース・コンテンツおよび/またはその他ウェブ・ページ・コンテンツなどのウェブ・コンテンツを送受信できるようにしてもよい。様々なソフトウェア・プログラムへのアクセスおよびシステム・サービスの供給は、例えば、メモリ36または38などのメモリに記憶されてプロセッサ22などのプロセッサにより実行可能なプログラム命令として実装されたオペレーティング・システム(OS:operating system)により処理されてもよい。
【0029】
モバイル端末25はさらに、従来のイヤホンまたはスピーカ26などの出力デバイス、リンガ24、マイクロホン28、ディスプレイ30、およびユーザ入力インターフェースを含むユーザ・インターフェースを有してもよく、そのすべてがプロセッサ22に接続される。モバイル端末25がデータを受領できるようにするユーザ入力インターフェースには、キーパッド32、タッチ・スクリーン・ディスプレイ(ディスプレイ30がそのようなタッチ・スクリーン・ディスプレイの例を示す)、またはその他の入力デバイスなど、モバイル端末25がデータを受領できるようにするいくつかのデバイスのうちの任意のものが含まれ得る。キーパッド32を含む実施形態では、キーパッド32は、従来の数字(0〜9)および関連キー(#、*)、ならびにモバイル端末25を動作させるために使用される他のハードキーおよびソフトキーを備えてもよい。あるいは、またはさらに、キーパッド32は、従来のQWERTYキーパッド配列を備えてもよい。キーパッド32はさらに、関連する機能を伴う様々なソフトキーを備えてもよい。さらに、または代わりに、モバイル端末25は、ジョイスティックまたはその他のユーザ入力インターフェースなどのインターフェース・デバイスを備えてもよい。さらに後述する、タッチ・スクリーン・ディスプレイを採用するいくつかの実施形態は、キーパッド32と、スピーカ26、リンガ24、およびマイクロホン28のうちのいずれかまたはすべてとを、完全に省略してもよい。モバイル端末25は、モバイル端末25を動作させるのに必要な様々な回路に電力を供給し、さらに、検出可能な出力として機械的振動をもたらしてもよい、振動電池パックなどの電池をさらに備える。
【0030】
モバイル端末25は、ユーザ識別モジュール(UIM:user identity module)34をさらに備えてもよい。典型的には、UIM34は、プロセッサが組み込まれたメモリ・デバイスである。UIM34には、例えば、加入者識別モジュール(SIM:subscriber identity module)、汎用集積回路カード(UICC:universal integrated circuit card)、汎用加入者識別モジュール(USIM:universal subscriber identity module)、リムーバブル・ユーザ識別モジュール(R−UIM:removable user identity module)などが含まれ得る。典型的には、UIM34は、モバイル加入者に関する情報要素を記憶する。モバイル端末25は、UIM34に加えてメモリを備えていてもよい。例えば、モバイル端末25は、データの一時記憶のためのキャッシュ領域を備える、揮発性のランダム・アクセス・メモリ(RAM:Random Access Memory)などの揮発性メモリ36を備えてもよい。モバイル端末15はさらに、組み込み式および/またはリムーバブルとされ得る、他の不揮発性メモリ38を備えてもよい。メモリは、モバイル端末25の機能を実装するためにモバイル端末25によって使用される、複数の情報およびデータのうちのいずれかを記憶してもよい。
【0031】
本発明の例示の実施形態について、以下、図3を参照して記載する。図3には、クラウド・サービスをスケジューリングする、装置45の特定の構成要素が示されている。クラウド・サービスをスケジューリングするために、図3の装置45は、例えば、図1のユーザ・デバイス11、アクセス・ポイント12、アクセス・ポイント13、および/またはネットワーク構成要素15のうちのいずれかまたはすべてとともに採用されてもよい。したがって、一部の実施形態によれば、後述する装置45の機能性は、前述のデバイスのうちの1つにおいて実行されてもよい。なお、他の実施形態によれば、後述する装置45の機能性を、別々の装置45をそれぞれ有する複数のデバイスにわたって分散させてもよい。
【0032】
さらに、図3は、クラウド・サービスをスケジューリングする装置45の構成の一例を示すが、他に多数の構成が、同じく本発明の実施形態を実装するために使用され得るということに留意すべきである。よって、一部の実施形態では、デバイスまたは構成要素が、相互通信しているように示されているが、以下、そのようなデバイスまたは構成要素は、同じデバイスまたは構成要素内に具現化できると見なされるべきであり、したがって、通信して示されているデバイスまたは構成要素は、選択的に、同じデバイスまたは構成要素の一部であると理解されるべきである。
【0033】
以下、図3を参照する。クラウド・サービスをスケジューリングする装置45は、プロセッサ50、通信インターフェース54、およびメモリ・デバイス56を備えてもよく、他の形でそれと通信してもよい。後述するとおり、図3に破線で示されているように、装置45がユーザ・デバイス11により具現化される実施形態などの一部の実施形態では、装置45は、ユーザ・インターフェース52も備えてもよい。一部の実施形態では、プロセッサ50(および/またはプロセッサ50を支援し、もしくはプロセッサ50と他の形で関連する、コプロセッサまたはその他任意の処理回路)が、装置45のコンポーネント間で情報を渡すためのバスを介してメモリ・デバイス56と通信してもよい。メモリ・デバイス56は、例えば、1つ以上の揮発性および/または不揮発性メモリを備えてもよい。すなわち、例えば、メモリ・デバイス56は、マシン(例えばプロセッサ50のようなコンピューティング・デバイス)により読み出すことができるデータ(例えばビット)を格納するよう構成されたゲートを有する電子ストレージ・デバイス(例えばコンピュータ可読ストレージ媒体)であってもよい。装置45がモバイル端末25として具現化される実施形態では、メモリ・デバイス56は、メモリ36、38によって具現化されてもよい。メモリ・デバイス56は、装置が本発明の例示の実施形態に従って様々な機能を実行できるようにするための情報、データ、コンテンツ、アプリケーション、命令、または同様のものを記憶するよう構成されてもよい。例えば、メモリ・デバイス56は、プロセッサ50による処理のために入力データをバッファリングするよう構成され得るであろう。さらに、または代わりに、メモリ・デバイス56は、プロセッサ50により実行される命令を記憶するよう構成され得るであろう。
【0034】
一部の実施形態では、装置45は、ユーザ端末(例えばモバイル端末25)もしくは固定の通信デバイス(例えばネットワーク構成要素15、アクセス・ポイント12、および/またはアクセス・ポイント13)、または本発明の例示の実施形態を採用するよう構成されたコンピューティング・デバイスにより具現化されてもよく、それに関連してもよい。なお、一部の実施形態では、装置45は、チップまたはチップセットとして具現化されてもよい。すなわち、装置45は、構造組立品(例えばベースボード)上の材料、コンポーネント、および/またはワイヤを備えた1つ以上の物理的パッケージ(例えばチップ)を有してもよい。構造組立品は、物理的強度、サイズの節減、および/または構造組立品に含まれるコンポーネント回路の電気的相互作用の制限をもたらし得る。したがって、装置45は、場合によっては、本発明の実施形態を単一チップ上に、すなわち単一の「システム・オン・チップ」として実装するよう構成されてもよい。よって、場合によっては、チップまたはチップセットは、本願明細書に記載された機能性を提供するために1つ以上の動作を実行する手段を構成してもよい。
【0035】
プロセッサ50は、いくつかの異なる方法で具現化され得る。例えば、プロセッサ50は、コプロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP:digital signal processor)、付属するDSPを有するもしくは有しない処理要素、またはその他、例えばASIC(application specific integrated circuit:特定用途向け集積回路)、FPGA(field programmable gate array:フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ)、マイクロコントローラ・ユニット(MCU:microcontroller unit)、ハードウェア・アクセラレータ、専用コンピュータ・チップ、または同様のものなどの集積回路を含む様々な処理回路など、様々なハードウェア処理手段のうちの1つ以上として具現化され得る。よって、一部の実施形態では、プロセッサ50は、独立して動作するよう構成された1つ以上の処理コアを備えてもよい。マルチコア・プロセッサは、単一の物理的パッケージ内でのマルチプロセッシングを可能にしてもよい。さらに、または代わりに、プロセッサ50は、命令の独立した実行、パイプライン処理、および/またはマルチスレッディングを可能にするよう、バスを介してタンデム構成された1つ以上のプロセッサを備えてもよい。装置45がモバイル端末25として具現化される実施形態では、プロセッサ50は、プロセッサ22によって具現化されてもよい。
【0036】
例示の実施形態では、プロセッサ50は、メモリ・デバイス56に記憶されているか、またはその他の形でプロセッサ50がアクセスできる、命令を実行するよう構成されてもよい。代わりに、またはさらに、プロセッサ50は、ハードコードされた機能性を実行するよう構成されてもよい。よって、プロセッサ50は、ハードウェア手法により構成されるか、ソフトウェア手法により構成されるか、またはその組み合わせにより構成されるかにかかわらず、適宜構成されている間、本発明の実施形態による動作を実行できる(例えば回路に物理的に具現化された)エンティティを表し得る。したがって、例えばプロセッサ50がASIC、FPGA、または同様のものとして具現化される場合、プロセッサ50は、本願明細書に記載の動作を実行するよう特に構成されたハードウェアであってもよい。あるいは、別の例として、プロセッサ50がソフトウェア命令の実行器として具現化される場合、命令は、命令が実行されると、本願明細書に記載のアルゴリズムおよび/または動作を実行するよう、プロセッサ50を特に構成してもよい。なお、場合によっては、プロセッサ50は、本願明細書に記載されたアルゴリズムおよび/または動作を実行するための命令によるプロセッサ50のさらなる構成によって、本発明の実施形態を採用するよう構成された、特定のデバイス(例えばモバイル端末またはネットワーク・エンティティ)のプロセッサであってもよい。プロセッサ50は、特に、プロセッサ50の動作をサポートするよう構成されたクロック、算術論理演算ユニット(ALU:arithmetic logic unit)、および論理ゲートを備えてもよい。
【0037】
一方、通信インターフェース54は、ネットワーク14などのネットワークもしくはアクセス・ポイント12および/または13に関連する他の任意のネットワーク、および/または装置45と通信する他の任意のデバイスもしくはモジュールとの間でデータを受信および/または送信するよう構成されている、ハードウェア、またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせのいずれかにおいて具現化された、デバイスまたは回路などの任意の手段としてもよい。この点に関して、通信インターフェース54は、例えば、無線通信ネットワークとの通信を可能にするために、アンテナ(または複数のアンテナ)ならびに支援ハードウェアおよび/またはソフトウェアを備えてもよい。さらに、または代わりに、通信インターフェース54は、アンテナ(単数または複数)を介した信号の送信を発生させるため、またはアンテナ(単数または複数)を介して受信される信号の受信を処理するために、アンテナ(単数または複数)と相互作用する回路を備えてもよい。一部の環境では、通信インターフェース54は、代わりに、またはさらに、有線通信をサポートしてもよい。よって、例えば、通信インターフェース54は、ケーブル、デジタル加入者回線(DSL:digital subscriber line)、ユニバーサル・シリアル・バス(USB:universal serial bus)、またはその他メカニズムを介した通信をサポートするために、通信モデムおよび/またはその他ハードウェア/ソフトウェアを備えてもよい。装置45がモバイル端末25として具現化される実施形態では、通信インターフェース54は、アンテナ16、送信機18、受信機20、または同様のものによって具現化されてもよい。
【0038】
装置45がユーザ・デバイス11により具現化される場合など、一部の実施形態では、装置45はユーザ・インターフェース52を備えてもよく、ユーザ・インターフェース52はさらに、ユーザ入力の通知を受領し、かつ/または可聴、視覚、機械的、もしくはその他出力をユーザに供給させるプロセッサ50と通信していてもよい。よって、ユーザ・インターフェース52は、例えば、キーボード、マウス、ジョイスティック、ディスプレイ、タッチ・スクリーン(単数または複数)、タッチ領域、ソフトキー、マイクロホン、スピーカ、またはその他の入出力メカニズムを備えてもよい。代わりに、またはさらに、プロセッサ50は、例えばスピーカ、リンガ、マイクロホン、ディスプレイ、および/または同様のものなどの1つ以上のユーザ・インターフェース要素の少なくとも一部の機能を制御するよう構成されたユーザ・インターフェース回路を有してもよい。プロセッサ50および/またはプロセッサ50を有するユーザ・インターフェース回路は、1つ以上のユーザ・インターフェース要素の1つ以上の機能を、プロセッサ50がアクセスできるメモリ(例えばメモリ・デバイス56および/または同様のもの)に記憶されたコンピュータ・プログラム命令(例えばソフトウェアおよび/またはファームウェア)を用いて制御するよう構成されてもよい。一方、装置45がアクセス・ポイント12、アクセス・ポイント13、またはネットワーク構成要素15により具現化される場合など、他の実施形態では、装置45は、ユーザ・インターフェース52を備えなくてもよい。
【0039】
背景において説明したように、クラウド・コンピューティング・サービスは、インターネットなどのネットワーク上で、リモート計算、ソフトウェア・アプリケーション、データ・アクセス、および/またはストレージ・サービスがデバイスに提供されることを可能にし得る。これらサービスのエンド・ユーザは、サービスを配信しているクラウド・コンピューティング・システムの物理的な位置または構成を認識する必要がないと思われ、一部のエンド・ユーザは、セルラおよび/またはWI−FI通信プロトコルなどのRATを介してクラウド・コンピューティング・サービスに無線アクセスすることさえもある。
【0040】
特にありがちで難しいスケジューリング・シナリオは、完了すべき、大量であるが非緊急のトラフィック動作(例えば、デバイス・カメラを用いて撮影された写真、クラウド・データ、バックアップ、ソフトウェア更新、または地図コンテンツのダウンロードなどのコンテンツの同期化)を伴うユーザ機器(UE:user equipment)を含む。UEには、大量であるが非緊急のトラフィック動作をいつ開始すべきか、正確に分からない場合もあり、同じくネットワークにとっても、UEの正確なニーズが分からないため、大量の非緊急データをサポート(例えばスケジューリング)するのは難題である。
【0041】
現在のソリューションは、チャネル品質に基づいてユーザ・トラフィックをスケジューリングすることを伴う。これらのソリューションは、例えば、特定のチャネル品質が良好なときに、UEのスケジューリングしようと試みることができる。しかしながら、これは、1つのセル内で行われる短期的なメカニズムでしかない。必要とされているのは、複数のセルおよび/または複数のRAT(例えばセルラおよびWI−FI)が利用可能である可能性のある状態で、クラウド・サービス、例えば非緊急データ送信機会の、より長い時間スケールのスケジューリングをサポートするフレームワークである。大量の非緊急データのペンディング中、UEの他のトラフィックのスケジューリングは、通常通り行われてもよい。状況次第で、非緊急データの送信は、そのネットワーク(例えばWLAN)の制御外の接続を使用して実施されてもよいし、適切な接続または十分な容量が利用可能にならなければ完全にキャンセルされてもよい。
【0042】
したがって、ここで図4を参照すると、クラウド・サービスをスケジューリングするための、上記のようなフレームワークを提供する動作が示されている。この関連で、後述の通り、図4の動作は、ユーザ機器11により具現化され、またはその他の形でユーザ機器11と関連する、図3に示されているものなどの装置45によって実行されてもよい。この関連で、装置45は、サポート・リクエストを送信させる、プロセッサ50、通信インターフェース54、または同様のものなどの手段を備えてもよい。動作400を参照されたい。サポート・リクエストは、例えば、アクセス・ポイント12へ送信されてもよい。サポート・リクエストは、例えば、クラウド・サービスに関連するデータなど、ユーザ機器11によって送信される必要があり得るデータのサイズなどの情報を含んでもよい。サポート・リクエストはさらに、リクエストの緊急性の通知を含んでもよい。例えば、サポート・リクエストは、サポート・リクエストが開始されるまでの好適な最大遅延、またはサポート・リクエストが完了されるまでの好適な最大遅延など、好適な最大遅延の通知を含んでもよい。さらに、または代わりに、スケジューリングの決定に有用となり得る、その他多数のタイプの情報が、サポート・リクエストに含まれてもよい。一部の実施形態では、サポート・リクエストにおいて提供される情報は、完全に正確ではなく推定であってもよい。UEの非緊急の大量データ・タスク(単数または複数)をスケジューリングするために、サポート・リクエストがネットワークまたはアクセス・ポイントへ送信されてもよい。これは、例えば、タスクに関連するデータの量が閾値を上回るか、もしくはタスクに関連する遅延要件が閾値よりも緩やかである場合、または現在の容量もしくは予測される容量に基づき、タスクが時間内に完了しないこと、もしくはタスク完了までの長時間もしくは低リソース利用効率が原因でタスクを電力効率よく実施できないことが推定される場合などであってもよい。
【0043】
装置45はさらに、例えば容量通知などの通知メッセージを受信する、プロセッサ50、通信インターフェース54、または同様のものなどの手段を備えてもよい。動作410を参照されたい。容量通知は、例えば、アクセス・ポイント12など、もとのサポート・リクエストを受信したアクセス・ポイントから受信されてもよく、サポート・リクエストに対処するためのアクセス・ポイントの容量に関する情報を含んでもよい。例えば容量通知は、例として、リクエストされたサポートがいつ開始および/または完了可能かの推定を含んでもよい。さらに、または代わりに、容量通知は、例えば、リクエストされたサポートを提供可能なデータ転送速度、リクエストされたサポートが提供されることになる電力効率、および/またはリクエストされたサポートを提供するためのコストに関する情報を含んでもよい。さらに、または代わりに、スケジューリングの決定に有用となり得る、その他多数のタイプの情報が、容量通知に含まれてもよい。一部の実施形態では、装置45は、追加のサポートを全く与えることができないと示されてもよく、または同じ理由で、装置45には何の応答も与えられない。一部の実施形態では、サポート・リクエストは、例えば、UEが接続することができる1つ以上のアクセス・ポイントを介してUEを支援できるネットワーク14など、単一のアクセス・ポイントではなくネットワーク全体を対象とする。
【0044】
装置45は、例として、通知メッセージ、例えば容量通知などに基づき、サポート・タスクを待つか、または拒否するか、または遅延させるかの適切な応答を判断する、プロセッサ50、通信インターフェース54、または同様のものなどの手段をさらに備えてもよい。動作420を参照されたい。例えば、装置45は、推定待ち時間が長すぎる場合、または最適でないサポートがアクセス・ポイント12により提供されるであろうことを、容量通知で提供された他の何らかの情報が示す場合に、サポートを拒否しても、遅延させてもよい。サポートは、例えば、UEの電池残量が少ない場合、または他のユーザ・アクティビティがある場合に(例えばウェブ・ブラウジング・セッションの減速を回避するために)、拒否または遅延されてもよい。装置45はさらに、サポートが拒否されるべきであると判断された場合に、サポート・リクエスト・キャンセル通知を送信させる、前述のものなどの手段を備えてもよい。動作480を参照されたい。したがって、サポート・キャンセル通知は、当該アクセス・ポイントおよび/またはアクセス・ポイント12が接続されているネットワーク14からのサポートをユーザ機器11がもはや必要としないことを、アクセス・ポイント12に連絡してもよい。さらに装置45は、アクセス・ポイント12からのサポートが拒否されるべきであると判断された場合にアクセス・ポイント13などの別のアクセス・ポイントからのサポートを求める、前述のものなどの手段を備えてもよい。動作495を参照されたい。別のアクセス・ポイントからのサポートを求めることは、例えば、別のアクセス・ポイントを介してデータを送信させることを含んでもよい。上記のように、別のアクセス・ポイントは、例えば、第1のRATとは異なるRATを採用してもよい。あるいは、装置45は、別のアクセス・ポイントからのサポートを求めることなく、サポート・リクエストを単にキャンセルすることも、またはさらに遅延させることもできる。これは、例えば、ユーザがウェブ・ブラウザを使用しているときなど、UEにおいてより優先度の高いアクティビティが他に進行している場合に当てはまる可能性がある。
【0045】
装置45はさらに、アクセス・ポイント12によるサポート・タスクの提供を装置45が待つべきであると判断された場合に1つ以上のアイドル機能を実行する、プロセッサ50、通信インターフェース54、または同様のものなどの手段を備えてもよい。前記待機は、例えば、十分に良好な接続品質および/または容量が利用可能でないことが原因となり得る。動作430を参照されたい。アイドル機能は、例えば、UE11の位置および/またはチャネル品質などの他の情報を定期的に更新することを含んでもよい。UE11の位置の更新は、例えば、UEがセルラ・ネットワークと通信している場合、セル・レベルなどで、または例えば座標レベル、もしくは例えば伝搬経路損失もしくは信号品質などを単位として測定されるアクセス・ポイントに対する相対的位置など、より正確に、セルラ・ネットワークに対してUE11の位置を更新することを含んでもよい。UE11がセルラ・ネットワークに接続されている場合、アイドル機能はさらに、UE11が新たなセルもしくはアクセス・ポイントに入るか、またはチャネル品質の大幅な変化などスケジューリングに影響を与えるかもしれない他のイベントがあると、例えば新たなアクセス・ポイントに接続してネットワークにシグナリングすることにより、UE11の位置を更新することを含んでもよい。新たなセルに入ったことをUE11がネットワークにシグナリングした場合、ネットワークは、アクセス・ポイント12またはネットワーク・エンティティ13に関連する装置45などを介して、サポートを再計算および/または再スケジューリングしてもよく、これには例えば、更新された容量通知をUE11に関連する装置45へ送信させることが含まれてもよい。別の実施形態によれば、サポート・リクエストは、UEがセルまたはアクセス・ポイントを変更すると、新たに開始されてもよい。アイドル機能は、アクセス・ポイント12などを介して、ネットワークからページング情報を時折受信することをもさらに含んでもよい。さらに、アイドル機能は、サポート・リクエストが実現されるのを待つ間、UE11が、接続モード(例えばRRC接続モード)に保たれること、またはそれを保持することを含んでもよく、したがって、例えば、UE11は通常通りデータを送信し続けることができる。アイドル機能はさらに、例えばUE11を「スリープ」モード(例えばDRX、すなわち不連続受信モード)に入らせることまたはUE11とアクセス・ポイント12との間の接続を解放すること(例えば、タスクを待つ間UEをRRC接続モードに保つことも可能ではあるが、UEをRRC接続モードからRRCアイドル・モードに移行させること)により、UE11を低電力消費モードに入らせることを含んでもよい。場合によっては、タスクが遅延なしに開始されることも、例えばアクセス・ポイント12がそのように指示すれば、可能である。
【0046】
当然のことながら、例えばサポートのリクエスト先としたアクセス・ポイントからのサポートを拒否するか承諾するかなど、適切な応答は何かについての装置45の判断は、さらに、または代わりに、容量通知以外の情報に基づいてもよい。例えば、装置45は、判断を下す際、その周辺の履歴情報または測定値を考慮に入れてもよい。履歴情報の使用例として、UEは、例えば一日のうちの特定の時間、または特定の位置(地理的、または接続されたアクセス・ポイント)における接続品質または利用可能容量などの前の監視に基づきタスクの遅延制約内で獲得することを期待できる典型的なサービス・レベルよりも、提示されたサポート/容量が低いことを理由に、サポート/支援を拒否することを決定してもよい。
【0047】
図4に示されているように、UE11に関連する装置45は、待つことが適切な応答であると判断した後、サポート・リクエストがさらに続行されるべきか、またはここでキャンセルされるべきかを判断してもよい。動作440を参照されたい。装置45は、そのような判断を、任意数の要因に基づいて下すことができる。例えば、装置45は、UE11の電池残量が低いことに基づいて、またはUE11のユーザによりとられている特定のアクション(例えばユーザが、減速されてはならない、アクティブなブラウジング・セッション、またはその他、インタラクティブな、もしくはより優先順位の高いアクティビティを進行中である)に基づいて、サポート・リクエストがキャンセルまたは遅延されるべきであると判断してもよい。別の例示の実施形態によれば、装置45は、より良好な接続が利用可能であると判断することに基づいて、サポート・リクエストがキャンセルされるべきであると判断してもよい。例えば、装置45は、アクセス・ポイント13などの別のアクセス・ポイントが、より高速なもしくはより安定した送信速度で、またはより短い待ち時間後になど、より良好にサポート・リクエストを満たすことができると判断してもよい。装置45は、例えば無線スキャンを実行すること、および/または追加のサポート・リクエストを追加のアクセス・ポイントへ送信させることによって、より良好な接続が利用可能であると判断してもよい。装置45はさらに、利用可能な代わりの接続1つ以上の比較を行い、より良好な接続が利用可能かどうか、およびそれゆえに、ペンディング中のリクエストをキャンセルしてより良好な接続を介したサポートをリクエストすべきかどうかを判断してもよい。具体的な例として、UE11に関連する装置45が、現在、セルラ・ネットワークに関連するアクセス・ポイント12によりサポート・リクエストが実現されるのを待っているとして、急にUE11が、アクセス・ポイント13などのWI−FIアクセス・ポイントの圏内に運び込まれると、装置45は、アクセス・ポイント12に対するペンディング中のリクエストをキャンセルして、代わりにWI−FIアクセス・ポイント13を介したサポートを求めるべきであると判断してもよい。上記の、サポートを拒否するという判断のように、キャンセルするという判断に続いて、サポート・リクエスト・キャンセル通知を送信させてもよい。動作480を参照されたい。一部の実施形態では、ネットワークまたはアクセス・ポイントは、UEが別のアクセス・ポイントにより最良にサポート/支援されると判断し、さらにネットワークまたはアクセス・ポイントは、UEのハンドオーバを開始してもよく、または条件がより適切になるまで待ってもよい。
【0048】
当然のことながら、図4は、キャンセルの決定が論理上生じ得る、UE11に関連する装置45の動作における2つの時点の例を示すにすぎない。実際は、キャンセルの決定440は、前記動作の中の多数の可能な時点において発生し得るものであり、したがって、図4は、装置45がリクエストがキャンセルされるべきであると判断することができる時期を限定するものと解釈されてはならない。したがって、例えば、ペンディング中のリクエストがキャンセルされるべきであると装置45が判断するより前に、必ずしも1つ以上のアイドル機能が完了されなければならないとは限らない。さらに当然のことながら、キャンセルするという決定は、アクセス・ポイント12からも生じてもよく、その結果、キャンセル動作440はさらに、キャンセル通知が受信されたかどうかなど、タスクがキャンセルされたかどうかを判断することを含んでもよい。
【0049】
装置45は、リクエストされたサポート(またはサポート・リクエストに関連するタスク)が開始可能かどうか判断する、プロセッサ50、通信インターフェース54、または同様のものなどの手段をさらに備えてもよい。動作450を参照されたい。例示の実施形態によれば、装置45は、そのような判断を、アクセス・ポイント12などから準備完了通知を受信するのに基づいて下してもよい。したがって、準備完了通知は、アクセス・ポイント12が現在、リクエストされたサポートを提供する準備のできた状態であることを、UE11に関連する装置45にシグナリングしてもよい。準備完了通知は、ネットワークまたはアクセス・ポイントが、例えば追加容量、優先順位の上昇、保証付きサービス、またはサービス品質を改善する他の支援/サポートを提供する準備のできた状態であることを示してもよい。別の例示の実施形態によれば、装置45は、受信された容量通知に基づいて、リクエストされたサポートが開始可能であると判断してもよい。例えば、装置45は、容量通知に含まれる、サポート・タスクが開始できるまでの推定時間と、その容量通知が受信または送信されてからの経過時間とを比較してもよい。
【0050】
図4にさらに示されているように、UE11に関連する装置45は、リクエストしたサポート・タスクに進むべきか、または開始を遅延させるべきかを判断してもよい。動作460を参照されたい。例えば、装置45は、UEの電池残量または現在の使用量など、UEのステータスに基づいて、サポート・タスクの開始が遅延されるべきであると判断してもよい。例えば装置45は、ユーザが、ウェブ・ブラウザを使用していること、またはその他UE11を使用して、サポート・タスクの開始を許せば減速またはその他妨害されるであろうタスクを、実行していると判断し、それに応じて、サポート・タスクが遅延されるべきであると判断してもよい。サポート・タスクが遅延されるべきであると判断されれば、装置45は、上記のように、1つ以上のアイドル機能を実行してもよい。サポート・タスクが遅延されるべきであるという判断に続いて、遅延通知を送信させてもよい。したがって、装置45は、サポート・タスクの開始を遅延させたいと、アクセス・ポイント12にシグナリングしてもよい。その結果、アクセス・ポイント12は、例えば容量を再び判断して新たな容量通知を送信させることで、サポート・タスクを再スケジューリングすることなどによって、適宜応答してもよい。上記のキャンセルの判断440のように、遅延の判断460も、同じく、かつ/または追加的に、UE11に関連する装置45の動作中、図4に示されているのとは異なる時点において発生してもよい。さらに当然のことながら、遅延させるという決定は、アクセス・ポイント12からも生じてもよく、その結果、遅延動作460はさらに、遅延通知がアクセス・ポイント12から受信されたかどうかを判断することなどによって、タスクが遅延されたかどうかを判断することを含んでもよい。
【0051】
装置45は、装置45が、サポート・タスクが開始可能であると判断した場合であって、サポート・タスクが遅延またはキャンセルされた、またはされるべきであると判断していない場合、承諾通知を送信させる、プロセッサ50、通信インターフェース54、または同様のものなどの手段をさらに備えてもよい。動作485を参照されたい。装置45はさらに、例えば、サポート・タスクに関連するデータをアクセス・ポイント11などへ送信させることまたはサポート・タスクに関連するデータを受信することによって、サポート・タスクを実行させる、上記のものなどの手段を備えてもよい。動作490を参照されたい。
【0052】
このように、クラウド・サービスをスケジューリングするための、特許請求される発明の例示の実施形態の動作について、UE11に関連する装置45の観点から記載したところで、以下では、アクセス・ポイント12などのアクセス・ポイントに関連する装置45の対応する動作について説明する。この関連で、図5を参照するが、アクセス・ポイント12に関連する装置45は、サポート・リクエストを受信する、プロセッサ50、通信インターフェース54、または同様のものなどの手段を備えてもよい。動作510を参照されたい。上述のように、サポート・リクエストは、例えば、送信されるべきでありリクエストに関連するデータのサイズを、リクエストの緊急性(すなわち、例えば1分、15分、1時間、1日など、分単位またはより概略的にカテゴリで表現される、どの程度の時間で完了されるべきか)の通知とともに含んでもよい。
【0053】
装置45は、例えばリクエストされたサポートに関連するサポート・タスクをスケジューリングするために、リクエストされたサポートを提供する容量を判断する、プロセッサ50、通信インターフェース54、または同様のものなどの手段をさらに備えてもよい。動作520を参照されたい。容量を判断することは、例えば、サポート・タスクを開始および/または完了可能と考えられる時までの推定時間を判断することを含んでもよい。容量はさらに、または代わりに、データ転送速度、電力効率、および/またはサポート・タスクの実行に関連するコストの推定を含んでもよい。容量は、例えば、例えばSINR(signal to interference noise ratio:信号対干渉雑音比)、伝送誤り率、および/または通信リンクのデータ転送速度など、UE11との通信リンクの品質;UE MSE(mobility state estimation:移動状態推定);ネットワーク負荷;UEの移動状態;および/またはその他パラメータなどに基づいて判断されてもよい。別の例示の実施形態によれば、アクセス・ポイント12に関連する装置45は、サポート・タスクがダウンリンク(DL:downlink)転送を伴う場合などに、ローカル・プロキシまたはバッファにリモート・データが受信されるまで、リクエストされたタスクを開始するのを待ってもよい。これにより、データは、サーバからUE11ではなく、プロキシ(またはそれどころかローカル・アクセス・ポイント・バッファ)からUE11へと移動するので、より効率的なデータ転送につながると思われる。全体的な遅延は短縮されないかもしれないが、アクセス・ポイントとUE11との間のアクティブなデータ送信および受信の継続時間は短縮することができ、これによって、電力効率の向上した動作を可能にすることができる。
【0054】
装置45はさらに、リクエストされたサポートを提供するか否かを決定する、プロセッサ50、通信インターフェース54、または同様のものなどの手段を備えてもよい。動作530を参照されたい。装置45は、そのような決定を、例えば、判断された容量に基づいて下してもよい。タスクをサポートしないという決定は、例えば、アクセス・ポイント13などの別のアクセス・ポイントがタスクをサポートできるように、その別のアクセス・ポイントにUEをハンドオーバするという決定を含んでもよい。例示の実施形態によれば、装置45は、例えば、サポート・リクエスト、ネットワーク負荷、またはその他考慮事項に基づいて、ハンドオーバが実行されるべきであると判断してもよい。例えば、アクセス・ポイント12の負荷が高い場合、アクセス・ポイント12に関連する装置45は、UE11のリクエストされたタスクを時間内に完了するために必要なトラフィック量(およびその負荷影響)から、負荷がより低い別のセルへUE11をハンドオーバさせるハンドオーバ動作を生じさせるのが適切であると判断してもよい。例としてこれが当てはまる可能性がある状況に、マクロ・セルを提供するアクセス・ポイントに接続されていながら、より小さなセル(HeNB(ホームeNodeB)、ピコセル、WiFiアクセス・ポイントなど)に対する接続を確立する場所にもあるUEの場合がある。ハンドオーバは、例えば、UEの既知の/予測される将来のトラフィックが、リクエストされた時間内にアクセス・ポイント12により処理可能な場合には必要ない。したがって、装置45は、ハンドオーバが実行されるべきであると装置45が判断した場合に、ハンドオーバ手順を開始させ、リクエストされたサポート・タスクを別のアクセス・ポイントが提供できるようにする、プロセッサ50、通信インターフェース54、または同様のものなどの手段をさらに備えてもよい。例示の実施形態によれば、装置45は、アクセス・ポイント12および13などの2つ以上のアクセス・ポイントに関連してもよく、かつ、それらを制御するよう構成されてもよい。したがって、ハンドオーバ手順を開始させることは、例えばアクセス・ポイント13などの別のアクセス・ポイントと、UE11との間に接続を確立させることを含んでもよく、その結果、アクセス・ポイント13は、リクエストされたサポート・タスクを、サポート・タスクに関連するデータを受信または送信することなどにより提供してもよい。別の例示の実施形態によれば、装置45は、ハンドオーバの実行先のアクセス・ポイントを制御するよう構成されていなくてもよく、ハンドオーバ手順を開始させることは、UE11自らハンドオーバ手順を開始すべきであるとUE11にシグナリングすることを含む。したがって、上記実施形態のうちの特定のものは、サポートをリクエストするUEを戦略的にハンドオーバすることにより、UEのニーズがより良好にサポートされることを可能にしてもよく、かつ/またはより良好なネットワーク負荷分散を提供してもよい。
【0055】
装置45は、UE11などへ容量指標を送信させる、プロセッサ50、通信インターフェース54、または同様のものなどの手段をさらに備えてもよい。動作540を参照されたい。容量指標は、動作520において判断された容量に関する情報を含む。容量指標は、サポートが提供されるべきであると装置45が判断した場合にのみ送信されてもよい。装置45はさらに、サポート・タスクが開始できるまで他の機能を実行する、プロセッサ50、通信インターフェース54、または同様のものなどの手段を備えてもよい。動作550を参照されたい。このような他の機能には、例えば、上記のUE11に関連する装置45により実行されるアイドル機能に対応する、ネットワーク側の機能が含まれてもよい。例えば、このような他の機能は、UE11から位置更新を受信すること、容量指標を更新して送信させるなどしてサポート・タスクを再スケジューリングすること、およびページング情報を送信させることを含んでもよく、またはネットワークは、いつ実際にタスクを開始すべきかUEにシグナリングしてもよい。このような他の機能はさらに、他のUEなどのために他のサポート・タスクを実行すること、ならびに他のスケジューリング動作および/または送信動作を実行することを含んでもよい。
【0056】
アクセス・ポイント12に関連する装置45は、その、UE11に関連する等価物のように、サポート・タスクをキャンセルするかどうか、および/またはサポート・タスクがUE11によりキャンセルされたかどうかを判断する、プロセッサ50、通信インターフェース54、または同様のものなどの手段を備えてもよい。動作560を参照されたい。同じく、アクセス・ポイント12に関連する装置45はさらに、サポート・タスクを遅延させるかどうか、および/またはサポート・タスクがUE11により遅延されたかどうかを判断する、プロセッサ50、通信インターフェース54、または同様のものなどの手段を備えてもよい。サポート・タスクをキャンセルするか、または遅延させるかの判断は、例えば、他の何らかのUEから先または後に受信されたサポート・リクエスト、ネットワークもしくは送信条件、システム負荷、またはその他任意数の要因もしくは考慮事項に基づいてもよい。図4のように、キャンセルの判断560および遅延の判断565の配置は例示にすぎず、タスクをキャンセルしもしくは遅延させる判断、またはタスクがキャンセルもしくは遅延されたという判断がいつ生じ得るかに関して、本発明の範囲を限定するものと解釈されてはならない。
【0057】
装置45は、サポート・タスクが開始可能かどうかを判断する、プロセッサ50、通信インターフェース54、または同様のものなどの手段をさらに備えてもよい。動作570を参照されたい。装置45は、そのような判断を、例えば、利用可能なリソース、容量指標が送信されてからの経過時間、またはその他任意数の要因もしくは考慮事項に基づいて下してもよい。装置45は、サポート・タスクが開始可能であり、かつ遅延もキャンセルもされていない場合に、準備完了通知を送信させる、前述のものなどの手段をさらに備えてもよい。動作575を参照されたい。装置45はさらに、承諾が受信されたかどうかを判断する、上記のものなどの手段を備えてもよい。動作580を参照されたい。最後に、装置45はさらに、承諾を受信するのに応答して、リクエストされたサポートに関連するデータを受信するか、またはリクエストされたサポートに関連するデータを送信させることなどによって、リクエストされたサポートを提供する、上記のものなどの手段を備えてもよい。動作590を参照されたい。
【0058】
以下、図6を参照する。UE11などのUEと、アクセス・ポイント12などのeNBとの間で例示の実施形態によりやり取りされ得る、シグナリングの例が示されている。シグナリングは、例えば、UE11およびアクセス・ポイント12にそれぞれ関連する装置45などの別々の装置により可能となってもよい。なお、図6に示すように、UEの範囲内の信号は、オペレーティング・システム(OS:operating system)によって最終的に受信され、OSから生じ、OSが送信させる。OSは、例えば、メモリ56などのメモリにおいて具現化されプロセッサ50などのプロセッサにより実行可能な、プログラム・コード命令などを用いて、UE11に関連する装置45に実装されてもよい。信号は、例えば、通信インターフェース54または同様のものによって送信され、第一次的に受信されてもよい。
【0059】
したがって、UE11は、例えば上記の実装されているOSを介して、大量の非緊急データの送信を伴うクラウド・サービス・サポート・タスクが利用可能になったと判断してもよい。動作600を参照されたい。例えば、OSは、デバイス・カメラを用いて撮影した写真、クラウド・データ、バックアップ、ソフトウェア更新、または地図データなど、同期化コンテンツが必要であると判断してもよい。次に、OSは、データ量または緊急性などに基づいて、大量の非緊急データを送信することを伴うクラウド・サービス・サポート・タスクが延期されるべきであると判断してもよい。動作610を参照されたい。この時点で、OSは、サポートをリクエストする信号を生成し、これを、通信インターフェース54または同様のものに提供することなどによって、送信のために提供してもよい。動作620を参照されたい。続いて、サポート・リクエストは、アクセス・ポイント12に送信されてもよい。動作625を参照されたい。続いて、アクセス・ポイント12は、サポート・リクエストを受信すると、例えば開始時間または完了時間などのタスクのスケジュールを推定することなどによって、容量を判断してもよい。動作630を参照されたい。容量の判断は、例えば、UEリンク品質、UE MSE、またはネットワーク負荷に基づいてもよい。容量を判断した後、アクセス・ポイント12は、続いて、タスクを開始できるまでの推定待ち時間などの容量通知を、UE11へ送信させてもよい。動作640を参照されたい。UE11は、通信インターフェース54または同様のものなどを介して容量通知を受信した後、この情報をOSに渡してもよい。動作645を参照されたい。続いて、OSは、アクセス・ポイント12によるサポートを待つかどうか決定してもよい。動作650を参照されたい。待つという決定が下された場合、アクセス・ポイント12は、それに関連する装置45のメモリ56およびプロセッサ50などを介して、待機期間の間に推定スケジュールを更新してもよい。動作660を参照されたい。推定スケジュールは、例えば、UEリンク品質、UE MSE、および/またはネットワーク負荷に基づいて更新されてもよい。アクセス・ポイント12は、言及したばかりの手段などを介して、サポート・タスクが開始可能であると判断すると、準備完了通知をUE11へ送信させてもよい。動作670を参照されたい。通信インターフェース54または同様のものなどを介して準備完了通知を受信した後、UE11は続いて、この情報をOSに渡してもよい。動作675を参照されたい。サポートが承諾される場合、OSは、サポートの承諾を示す承諾通知信号を生成して、この信号を、通信インターフェース54または同様のものに提供することなどによって、送信のために提供してもよい。動作680を参照されたい。続いて、承諾通知は、アクセス・ポイント12へ送信されてもよい。動作685を参照されたい。承諾通知を受信するのに応答して、次にアクセス・ポイント12は、UE11のサポート・リクエストに関連するデータのためにリソースを確保してもよい。動作690を参照されたい。承諾通知を送信するのに応答して、または別の実施形態によればリソースが確保されたという通知(図示せず)を受信するのに応答して、UE11は、サポート・タスクに関連するデータを送信させてもよく、さらに/またはサポート・タスクに関連するデータの受信を開始してもよい。動作695を参照されたい。
【0060】
上記のように、図4および図5は、本発明の例示の実施形態による、装置45、方法、およびコンピュータ・プログラム製品のフローチャートを示す。当然のことながら、フローチャートの各ブロック、フローチャート内の複数ブロックの組み合わせは、ハードウェア、ファームウェア、プロセッサ、回路、および/または1つ以上のコンピュータ・プログラム命令を含むソフトウェアの実行に関連する他のデバイスなど、様々な手段によって実装され得る。例えば、上述の手順のうちの1つ以上が、コンピュータ・プログラム命令によって具現化されてもよい。この関連で、上述の手順を具現化するコンピュータ・プログラム命令は、本発明の実施形態を採用する装置45のメモリ・デバイス56により記憶され、装置45のプロセッサ50により実行されてもよい。当然のことながら、そのような任意のコンピュータ・プログラム命令が、マシンを生じさせるよう、コンピュータまたはその他のプログラム可能装置(例えばハードウェア)上にロードされて、結果として生じるコンピュータまたはその他のプログラム可能装置が、フローチャートのブロックに規定された機能を実装するようにすることもできる。さらに、特定の形で機能するようコンピュータまたはその他のプログラム可能装置に指示することができる当該コンピュータ・プログラム命令は、コンピュータ可読メモリに記憶されて、コンピュータ可読メモリに記憶されたこの命令が、製品をもたらし、この製品の実行が、フローチャートのブロックに規定された機能を実装するようにすることもできる。さらに、コンピュータ・プログラム命令は、コンピュータまたはその他のプログラム可能装置にロードされて、コンピュータまたはその他のプログラム可能装置上で一連の動作が実行されるようにしてコンピュータに実装されるプロセスを生じさせ、コンピュータまたはその他のプログラム可能装置上で実行される命令が、フローチャートのブロックに規定された機能を実装するための動作をもたらすようにすることもできる。
【0061】
よって、フローチャートの各ブロックは、規定された機能を実行するために、規定された機能を実行する手段の組み合わせ、および規定された機能を実行する動作の組み合わせをサポートする。さらに、当然のことながら、フローチャートの1つ以上のブロック、およびフローチャート内の複数ブロックの組み合わせは、規定された機能を実行する専用ハードウェア・ベースのコンピュータ・システム、または専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実装可能である。
【0062】
一部の実施形態では、上記の動作のうち特定のものが変更または強化されてもよい。さらに、一部の実施形態には、追加の任意選択の動作が含まれてもよく、そのうちいくつかが、図4および図5に破線で示されている。上記の動作に対する変更、追加、または強化は、任意の順序および任意の組み合わせで実行され得る。
【0063】
上述の方法、装置45、およびコンピュータ・プログラム製品は、多数の利点を提供することができる。例えば、方法、装置45、およびコンピュータ・プログラム製品は、大量のデータを受信または送信することになるとネットワークに連絡することにより、ネットワークに便益をもたらすことができる。この事前警告は、電力効率のよい動作を可能にして、ネットワーク負荷のバランスをとるために、ネットワークが、種々のUEの同期化を制御/スケジューリングできるようにしてもよい。例えば、ネットワークは、夜間などのオフピーク時の間に、重い動作をスケジューリングしてもよい。ネットワークはさらに、例えば、同期化の前に別のセルにUEをハンドオーバすることを決定することができ、これもネットワークの負担を軽減し得る。本方法、装置45、およびコンピュータ・プログラム製品はさらに、電力効率の向上と、データ転送速度および送信/受信容量の予測可能性の向上とを可能にすることにより、UEに便益をもたらすことができる。UEはさらに、大量データ同期化タスクなどのタスクを開始する前に、タスクの開始準備をすることができるか、または妥当な時間内に完了できるかの推定を受信してもよい。さらに、UEは、タスクのために、例えばLTEおよびWLANのいずれかなど、種々の接続オプションのいずれかへの決定をサポートする情報を受信してもよい。
【0064】
これらの発明が関連し、前述の説明および関連する図面に示された教示の利益を享受する技術分野の当業者は、本願明細書に記載された発明の、多数の変更および他の実施形態に想到するであろう。したがって、当然のことながら、本発明は、開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、変更および他の実施形態は、添付の特許請求の範囲に記載の範囲内に含まれるものとする。さらに、前述の説明および関連する図面は、構成要素および/または機能の特定の例示の組み合わせに即して例示の実施形態を示しているが、当然のことながら、他の実施形態によって、構成要素および/または機能の他の組み合わせが、添付の特許請求の範囲に記載の範囲から逸脱することなく提供され得る。この点に関して、例えば、添付の特許請求の範囲の一部に記載されていることもある、上記で明示的に記載したものとは異なる構成要素および/または機能の組み合わせも意図されている。本願明細書では特定の用語が採用されているが、それらは、一般的かつ説明的な意味でのみ使用され、限定を目的として使用されてはいない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2015年3月6日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
タスクに関連するデータの量の通知または前記タスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含む、サポート・リクエストを送信させることと;
通知メッセージを受信することと;
前記通知メッセージに少なくとも部分的に基づいて、前記タスクを待つか、または拒否するかを決定することと;
を含む方法。
【請求項2】
前記タスクを待つと決定された場合に、
1つ以上のアイドル機能を実行することと、
準備完了通知を受信することと、
前記タスクに進むか、またはキャンセルするかを決定することと、
前記タスクに進むと決定された場合に、
・承諾通知を送信させることと、
・前記タスクに関連する前記データを受信するか、または送信させることと;
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記サポート・リクエストを送信させることは、第1アクセス・ポイントへ前記サポート・リクエストを送信させることを含み、前記容量通知を受信することは、前記第1アクセス・ポイントから前記通知メッセージを受信することを含み;前記方法は、
前記タスクを拒否すると決定された場合に、前記タスクに関連する前記データを、第2アクセス・ポイントから受信するか、または前記第2アクセス・ポイントへ送信させることをさらに含む、
請求項1または2のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
前記サポート・リクエストを送信させることは、第1アクセス・ポイントへ前記サポート・リクエストを送信させることを含み、前記通知メッセージを受信することは、前記第1アクセス・ポイントから前記通知メッセージを受信することを含み;前記方法は、
前記タスクをキャンセルすると決定された場合に、前記タスクに関連する前記データを、第2アクセス・ポイントから受信するか、または前記第2アクセス・ポイントへ送信させることをさらに含む、
請求項2または3のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
前記タスクを待つか、または拒否するかの前記決定は、履歴情報、周辺領域の測定、より良好な接続が利用可能かどうか、電池残量、またはユーザ・アクティビティのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づく、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
前記タスクに進むか、またはキャンセルするかの前記決定は、履歴情報、周辺領域の測定、より良好な接続が利用可能かどうか、電池残量、またはユーザ・アクティビティのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づく、請求項2〜5のいずれかに記載の方法。
【請求項7】
前記タスクに進むか、または遅延させるかを決定することをさらに含む、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
【請求項8】
前記タスクに進むか、または遅延させるかの前記決定は、ユーザ機器のステータスに少なくとも部分的に基づく、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記1つ以上のアイドル機能は、位置を更新すること、新たなセルに接続すること、ページング情報を受信すること、接続モードを保持させること、および低電力消費モードに入らせることを含む、請求項2〜8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
タスクに関連するデータの量の通知、または前記タスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含む、サポート・リクエストを受信することと;
前記サポート・リクエストに基づいて、前記タスクをサポートするための容量を求めることと;
前記容量の通知を含む通知メッセージを送信させることと;
前記タスクのサポートが開始可能かどうかを判断することと;
前記タスクのサポートが開始可能であると判断された場合に、
・準備完了通知を送信させることと、
・承諾通知が受信された場合に、前記タスクに関連する前記データを受信するかまたは送信させることによって、前記タスクをサポートすることと;
を含む、方法。
【請求項11】
前記容量の前記通知を送信させるより前に、前記タスクをサポートするか、またはハンドオーバを実行するかを決定することをさらに含み;
ハンドオーバを実行すると決定された場合に、ハンドオーバ手順を開始させることをさらに含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
前記タスクをサポートするか、または前記ハンドオーバを実行するかの前記決定は、前記サポート・リクエストまたはネットワーク負荷に基づく、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
タスクに関連するデータの量の通知または前記タスクの緊急性の通知を少なくとも含む、サポート・リクエストを送信させる手段と;
通知メッセージを受信する手段と;
前記通知メッセージに少なくとも部分的に基づいて、前記タスクを待つか、または拒否するかを決定する手段と;
を行わせるよう構成される、装置。
【請求項14】
前記タスクを待つか、または拒否すると決定された場合に、
1つ以上のアイドル機能を実行することと、
準備完了通知を受信することと、
前記タスクに進むか、またはキャンセルするかを決定することと、
前記タスクに進むと決定された場合に、
・承諾通知を送信させることと、
・前記タスクに関連する前記データを受信するかまたは送信させることと;
行う手段を更に備える、請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記サポート・リクエストを送信する手段は、前記サポート・リクエストを第1アクセス・ポイントへ送信するように構成され、
前記通知メッセージを受信する手段は、前記第1アクセス・ポイントから前記通知メッセージを受信するように構成され、
前記装置、前記タスクを拒否すると決定された場合に、前記タスクに関連する前記データを、第2アクセス・ポイントから受信するか、または前記第2アクセス・ポイントへ送信する手段を更に備える
請求項13に記載の装置。
【請求項16】
前記サポート・リクエストを送信する手段は、前記サポート・リクエストを第1アクセス・ポイントへ送信するように構成され、
前記通知メッセージを受信する手段は、前記第1アクセス・ポイントから前記通知メッセージを受信するように構成され、
前記装置、前記タスクをキャンセルすると決定された場合に、前記タスクに関連する前記データを、第2アクセス・ポイントから受信するか、または前記第2アクセス・ポイントへ送信する手段を更に備える
請求項14または15のいずれかに記載の装置。
【請求項17】
前記タスクを待つか、または拒否するかの前記決定は、履歴情報、周辺領域の測定、より良好な接続が利用可能かどうか、電池残量、またはユーザ・アクティビティのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づく、請求項13〜16のいずれかに記載の装置。
【請求項18】
前記タスクに進むか、またはキャンセルするかの前記決定は、履歴情報、周辺領域の測定、より良好な接続が利用可能かどうか、電池残量、またはユーザ・アクティビティのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づく、請求項14〜17のいずれかに記載の装置。
【請求項19】
前記タスクに進むか、または遅延させるかを決定する手段をさらに備える、請求項13〜18のいずれかに記載の装置。
【請求項20】
前記タスクに進むか、または遅延させるかの前記決定は、前記装置に関連するユーザ機器のステータスに少なくとも部分的に基づく、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記1つ以上のアイドル機能は、位置を更新すること、新たなセルに接続すること、ページング情報を受信すること、接続モードを保持させること、および低電力消費モードに入らせることを含む、請求項14に記載の装置。
【請求項22】
タスクに関連するデータの量の通知、または前記タスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含む、サポート・リクエストを受信する手段と;
前記サポート・リクエストに基づいて、前記タスクをサポートするための容量を求める手段と;
前記容量の通知を含む通知メッセージを送信させる手段と;
前記タスクのサポートが開始可能かどうかを判断する手段と;
前記タスクのサポートが開始可能であると判断された場合に、
・準備完了通知を送信させることと、
・承諾通知が受信された場合に、前記タスクに関連する前記データを受信するかまたは送信させることによって、前記タスクをサポートすることと;
を行う手段と;
を備える、装置。
【請求項23】
前記通知メッセージを送信させるより前に、前記タスクをサポートするか、またはハンドオーバを実行するかを決定する手段と;
ハンドオーバを実行すると決定された場合に、ハンドオーバ手順を開始する手段と;
を更に備える、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記タスクをサポートするか、または前記ハンドオーバを実行するかの前記決定は、前記サポート・リクエストまたはネットワーク負荷に基づく、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
処理手段と、プログラム命令を格納する記憶手段とを有する装置であって、前記プログラム命令は、前記処理手段に実行されることにより、前記装置に、請求項1から12のいずれかに記載の方法を遂行させるように構成される、装置。
【請求項26】
装置の処理手段に実行されることにより、前記装置に、請求項1から12のいずれかに記載の方法を遂行させるように構成されるプログラム命令を備える、コンピュータプログラム。
【請求項27】
ユーザ機器および第1アクセス・ポイントを有するシステムであって;
前記ユーザ機器は、少なくとも1つの第1プロセッサと、第1プログラム・コード命令を記憶する少なくとも1つの第1メモリとを有する第1装置を有し、前記第1プログラム・コード命令は、前記少なくとも1つの第1プロセッサに実行されることにより、前記第1装置に少なくとも、
タスクに関連するデータの量の通知、または前記タスクの緊急性の通知のうちの少なくとも一方を含む、サポート・リクエストを前記第1アクセス・ポイントへ送信させることと;
容量の通知を前記第1アクセス・ポイントから受信することと;
前記通知メッセージに少なくとも部分的に基づいて、前記タスクを待つか、または拒否するかを決定することと;
前記タスクを待つか、または拒否すると決定された場合に、
1つ以上のアイドル機能を実行することと、
前記第1アクセス・ポイントから準備完了通知を受信することと、
前記タスクに進むか、またはキャンセルするかを決定することと、
前記タスクに進むと決定された場合に、
承諾通知を送信させることと;
を行わせるよう構成され、さらに、前記第1アクセス・ポイントは、少なくとも1つの第2プロセッサと、第2プログラム・コード命令を記憶する少なくとも1つの第2メモリとを有する第2装置を有し、前記第2プログラム・コード命令は、前記少なくとも1つの第2プロセッサに実行されることにより、前記第2装置に少なくとも、
前記サポート・リクエストを受信することと;
前記サポート・リクエストに基づいて、前記タスクをサポートするための容量を求めることと;
前記容量の通知を含む通知メッセージを送信させることと;
前記タスクのサポートが開始可能かどうかを判断することと;
前記タスクのサポートが開始可能であると判断された場合に、
前記準備完了通知を送信させることと、
前記承諾通知が受信された場合に、前記タスクに関連する前記データを受信するかまたは送信させることによって、前記タスクをサポートすることと;
を行わせるよう構成される、システム。
【請求項28】
前記システムは、第2アクセス・ポイントをさらに有し、前記第1アクセス・ポイントには、前記通知メッセージを送信させるより前に、前記タスクをサポートするか、またはハンドオーバを実行するかを決定することと、
ハンドオーバを実行すると決定された場合に、ハンドオーバ手順を開始させることと;
をさらに行わせ、
前記ユーザ機器には、前記ハンドオーバ手順が開始された後、前記タスクに関連する前記データを、前記第2アクセス・ポイントから受信するか、または前記第2アクセス・ポイントへ送信させることをさらに行わせる、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記ユーザ機器には、前記タスクを拒否すると決定された場合に、前記タスクに関連する前記データを、前記第2アクセス・ポイントから受信するか、または前記第2アクセス・ポイントへ送信させることをさらに行わせる、請求項27または28のいずれかに記載のシステム。
【請求項30】
前記ユーザ機器には、前記タスクをキャンセルすると決定された場合に、前記サポート・タスクに関連する前記データを、第2アクセス・ポイントから受信するか、または前記第2アクセス・ポイントへ送信させることをさらに行わせる、請求項2729のいずれかに記載のシステム。
【請求項31】
前記ユーザ機器には、前記タスクに進むか、または遅延させるかを決定することをさらに行わせる、請求項2730のいずれかに記載のシステム。
【国際調査報告】