(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-529512(P2015-529512A)
(43)【公表日】2015年10月8日
(54)【発明の名称】眠気を検知するための、まぶたの動きに関する処理
(51)【国際特許分類】
A61B 5/11 20060101AFI20150911BHJP
A61B 5/18 20060101ALI20150911BHJP
【FI】
A61B5/10 310A
A61B5/18
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-528431(P2015-528431)
(86)(22)【出願日】2012年8月20日
(85)【翻訳文提出日】2015年2月16日
(86)【国際出願番号】SE2012050889
(87)【国際公開番号】WO2014031042
(87)【国際公開日】20140227
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN
(71)【出願人】
【識別番号】503358097
【氏名又は名称】オートリブ ディベロップメント エービー
(74)【代理人】
【識別番号】100098143
【弁理士】
【氏名又は名称】飯塚 雄二
(72)【発明者】
【氏名】ニルソン、ベニー
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038PP05
4C038PQ04
4C038VA04
4C038VB04
4C038VB31
4C038VC05
(57)【要約】
本発明は、人(4)用の眠気検知装置であって、デジタルカメラ装置(2)及び制御ユニット(5)を備える眠気検知装置に関する。デジタルカメラ装置(2)がまた、映像処理装置(6)を備え、デジタルカメラ装置(2)が、一連の画像における、人(4)の目(3)を検知するために配置されている。映像処理装置(6)が、前記画像におけるまぶたの動きを検知し、まぶたの動きの画像を、電気信号(s(t))に変換し、電気信号(s(t))を制御ユニット(5)に転送するために配置されている。制御ユニット(5)が、モデル化された信号(y(t))を、電気信号(s(t))に対して当てはめるため、及びモデル化された信号(y(t))が、まばたきを成しているか否かを判定するために配置されている。制御ユニット(5)が、警戒レベルが特定の閾値を下回っているか否かを判定するために、いくつかのモデル化された信号(y(t))を使用し、いくつかのモデル化された信号(y(t))が、まばたきを成しているとあらかじめ判定されている。本発明はまた、対応する方法に関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
人(4)の警戒レベルを検知する方法であって、
(7)前記人(4)のまぶたの動きを検知するステップと、
(8)前記検知されたまぶたの動きを表す電気信号(s(t))を生成するステップと、
(9)前記電気信号(s(t))を分析するステップと、
(10)前記分析結果に基づき、前記人(4)の前記警戒レベルが特定の閾値を下回っているか否かを判定するステップとを含む方法において、
前記電気信号(s(t))を分析する前記ステップが、モデル化された信号(y(t))を前記電気信号(s(t))に対して当てはめることと、前記モデル化された信号(y(t))が、まばたきを成しているか否かを判定することとを含み、前記人(4)の前記警戒レベルが前記特定の閾値を下回っているかどうかを決定する前記ステップでは、いくつかのモデル化された信号(y(t))を使用し、前記いくつかのモデル化された信号(y(t))のそれぞれが、まばたきを成しているとあらかじめ決定されていることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記モデル化された信号(y(t))のそれぞれが、以下のように定義され、
【数5】
この数式において、k
i、k
3、m
i、m
2、及びm
3が、それぞれのまばたきに対して定義される定数であり、前記時間t
i、t
2、t
3、及びt
4が、前記モデル化された信号(y(t))の時間間隔を定義することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記モデル化された信号(y(t))を前記電気信号(s(t))に対して当てはめることが、
前記定数m
2だけでなく、前記時間間隔を定義する、前記時間t
i、t
2、t
3、及びt
4が、誤差εを最小化するために変化させられるように、以下の数式に従い、誤差εを計算するステップと、
【数6】
前記定数のうち他のものk
i、k
3、m
i、及びm
3を、回帰を使用することにより推定するステップとを含むことを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記電気信号(s(t))が、ノイズを低減するために、フィルタリングされることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
人(4)用の眠気検知装置であって、デジタルカメラ装置(2)及び制御ユニット(5)を備え、前記デジタルカメラ装置(2)がまた、映像処理装置(6)を備え、前記デジタルカメラ装置(2)が、一連の画像における、前記人(4)の少なくとも片目(3)を検知するために配置され、前記映像処理装置(6)が、前記画像におけるまぶたの動きを検知し、前記まぶたの動きの前記画像を、電気信号(s(t))に変換し、前記電気信号(s(t))を前記制御ユニット(5)に転送するために配置されている眠気検知装置において、前記制御ユニット(5)が、モデル化された信号(y(t))を、前記電気信号(s(t))に対して当てはめるため、及び前記モデル化された信号(y(t))が、まばたきを成しているか否かを判定するために配置され、前記制御ユニット(5)が、前記人(4)の前記警戒レベルが特定の閾値を下回ったかどうかを決定するために、いくつかのモデル化された信号(y(t))を使用するためにさらに配置され、前記いくつかのモデル化された信号(y(t))のそれぞれが、まばたきを成しているとあらかじめ決定されていることを特徴とする、眠気検知装置。
【請求項6】
前記制御ユニット(5)が、モデル化された信号(y(t))を、前記フィルタリングされた電気信号(s(t))に対して当てはめるように、前記制御ユニット(5)が、前記受信した電気信号をフィルタリングするために配置されていることを特徴とする、請求項5に記載の眠気検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両運転者の警戒レベルを検知する方法に関する。本方法は、車両運転者のまぶたの動きを検知するステップと、検知されたまぶたの動きを表す電気信号を生成するステップと、電気信号を分析するステップと、分析結果に基づき、車両運転者の警戒レベルが特定の閾値を下回っているか否かを判定するステップとを含む。
【0002】
本発明はまた、車両運転者用の眠気検知装置であって、デジタルカメラ装置及び制御ユニットを備える眠気検知装置に関する。デジタルカメラ装置がまた、映像処理装置を備え、一連の画像における、車両を運転している人の目を検知するために配置されている。映像処理装置が、前記画像におけるまぶたの動きを検知し、まぶたの動きの画像を、電気信号に変換し、電気信号を制御ユニットに転送するために配置されている。
【背景技術】
【0003】
眠気は、自動車、列車、航空機及びボート等の車両の運転者の能力を損なうため、車両運転者の眠気を検知することが望ましい。産業用機器の操作員等に対して、眠気を検知することが望ましい場合もある。眠気は、例えば、不十分な睡眠又は薬物の使用によることがある。
【0004】
眠気に関する問題点は、一般的に、人は、眠気がさしたとき、自身の眠気に気付かないことである。これは、眠気の本質に起因する。したがって、人が、いつ、眠気のレベルが危険なレベルになるかを予測することは困難である。
【0005】
今日、車両運転者の眠気を検知するために、まぶたの動きを測定する、多くの装置及び方法が知られており、ほとんどの場合、デジタルカメラが、車両運転者の両目のうち少なくとも片目の画像を取り込む。その後、これらの画像は、眠気を検知するために、様々な方法で加工される。米国特許第7791491号明細書は、眠気を測定するために、まぶたの開閉の大きさ/速度比を使用することを開示している。米国特許第6243015号明細書は、どのようにして、目の上下方向の幅が判定され、閾値と比較されるかを説明している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第7791491号明細書
【特許文献2】米国特許第6243015号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、まぶたの動きを測定するための、従来から知られている装置及び方法には、例えばノイズに対する感度のような、低質なまぶたの検知及び画像処理による誤警報という課題がある。
【0008】
したがって、従来から知られているこの種の機器よりロバストであり、誤警報のリスクが緩和されている、人の眠気を検知するために、まぶたの動きを測定する装置及び方法が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題は、人の警戒レベルを検知する方法であって、人のまぶたの動きを検知するステップと、検知されたまぶたの動きを表す電気信号を生成するステップと、電気信号を分析するステップと、分析結果に基づき、人の警戒レベルが、特定の閾値を下回っているか否かを判定するステップとを含む方法により、達成される。また、電気信号を分析する前記ステップが、モデル化された信号を電気信号に対して当てはめることと、モデル化された信号が、まばたきを成しているか否かを判定することとを含む。人の警戒レベルが特定の閾値を下回っているか否かを判定するステップでは、いくつかのモデル化された信号を使用し、いくつかのモデル化された信号のそれぞれが、まばたきを成しているとあらかじめ判定されている。
【0010】
上記の課題はまた、人用眠気検知装置であって、デジタルカメラ装置及び制御ユニットを備える人用眠気検知装置により、達成される。デジタルカメラ装置がまた、映像処理装置を備え、一連の画像における、人の目を検知するために配置されている。映像処理装置が、前記画像におけるまぶたの動きを検知し、まぶたの動きの画像を、電気信号に変換し、電気信号を制御ユニットに転送するために配置されている。制御ユニットが、モデル化された信号を、電気信号に対して当てはめるため、及びモデル化された信号が、まばたきを成しているか否かを判定するために配置されている。また、制御ユニットが、人の警戒レベルが、特定の閾値を下回ったかどうかを判定するために、いくつかのモデル化された信号を使用するために配置され、いくつかのモデル化された信号のそれぞれが、まばたきを成しているとあらかじめ判定される。
【0011】
一例によれば、モデル化された信号のそれぞれは、以下のように定義される。
【数1】
この数式において、k
i、k
3、m
i、m
2、及びm
3は、それぞれのまばたきに対して定義される定数であり、時間t
i、t
2、t
3、及びt
4は、モデル化された信号の時間間隔を定義する。
【0012】
別の例によれば、モデル化された信号を、電気信号に対して当てはめるために、定数m
2だけでなく、時間間隔を定義する時間t
i、t
2、t
3、及びt
4が、誤差εを最小化するために変化させられるように、誤差εが以下の数式により計算される。
【数2】
他の定数k
i、k
3、m
i、及びm
3は、回帰を使用することにより推定される。
【0013】
他の例は、従属請求項に開示されている。
【0014】
本発明により、いくつかの利点が得られる。主に、まぶたの動きの測定を、誤警報のリスクが緩和された、よりロバストな方法で行うことができる。
【0015】
これより、添付の図面を参照して、本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】デジタルカメラ装置を備える車両を示す、概略的な、破断側面図である。
【
図2】まぶたの動きに相当する、フィルタリングされた信号を示す、第1のグラフである。
【
図3】まぶたの動きに相当する、フィルタリングされた信号を示す、第2のグラフである。
【
図4】まぶたの動きに相当する、フィルタリングされた信号を示す、第3のグラフである。
【
図5】本発明による方法を示す、フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、車両1の破断部分を概略的に示し、
図1において、車両1は、デジタルカメラ装置2を備える。デジタルカメラ装置2は、光源(不図示)を備えてもよく、車両1を運転している人4の目3の画像を取り込み、これらの画像を制御ユニット5に転送するために配置されている。車両1を運転している人4が、眠気を催しているか否かを判定するために、まぶたの動きが使用されるため、特に、まぶたの動きが注目される。
【0018】
より詳細には、例えば、デジタルカメラ装置2は、60Hzのフレームレートで動作する。40Hz等の、他のフレームレートも考えられる。デジタルカメラ装置2は、一連の画像で、車両1を運転している人4の目3を検知するために配置されている。デジタルカメラ装置2に含まれる映像処理装置6が、これらの画像内のまぶたの動きを検知し、まぶたの動きの画像を信号に変換するために配置されている。その後、この信号は制御ユニット5に転送され、制御ユニット5で、ノイズを低減するために、フィルタリングされる。
【0019】
図2は、まぶたの動きに相当する、フィルタリングされた信号s(t)の第1のグラフ15を示す。フィルタリングされた信号s(t)は、
図3に破線で示され、「生データ」として示されている。x軸は秒単位の時間を示し、y軸はメートル単位のまぶたの開きを示す。また、フィルタリングされた信号s(t)と比較するためにあらかじめ生成され、このフィルタリングされた信号s(t)に当てはめられた、モデル化された信号y(t)を示すグラフが、
図3において、太字の実線により示され、「モデル化されたまばたき」として示されている。
【0020】
モデル化された信号y(t)は、この例において、以下のように定義される。
【数3】
(1)
この数式において、k
i、k
3、m
i、m
2、及びm
3は、それぞれのまばたきに対して定義される定数である。
図2に示すように、第1の時間間隔t
1≦t<t
2は、第1の時間t
iにおける第1のフランクの値と、第2の時間t
2における第1のフランクの最小値との間にあり、第2の時間間隔t
2≦t<t
3は、第1のフランクの最小値と、第3の時間t
3における第2のフランクの最小値との間にあり、第3の時間間隔t
3<t≦t
4は、第2のフランクの最小値と、第4の時間t
4における第2のフランクの値との間にある。したがって、2つのフランクの最小値間において、モデル化された信号y(t)は、定数m
2であると考えられる。また、モデル化された信号y(t)は、第1の時間t
iと、第2のフランクの値である第2の時間t
4との間にのみ定義される。時間t
i、t
2、t
3、及びt
4のそれぞれは、モデル化された信号y(t)の不連続点に配置されている。これは、それぞれの不連続点において、時間t
i、t
2、t
3、及びt
4のそれぞれの特性が変化するためである。
【0021】
誤差εを見つけるための誤差関数は、以下のように定義される。
【数4】
(2)
この数式において、Nは、サンプル数である。したがって、誤差εは、フィルタリングされた信号s(t)と、モデル化された信号y(t)との間の絶対平均誤差と定義される。この数式において、定数m
2だけでなく、間隔を定義する時間t
i、t
2、t
3、及びt
4も、誤差εを最小化するために変化させられる。他の定数k
i、k
3、m
i、及びm
3は、回帰により推定される。
【0022】
いくつかのモデル化された信号y(t)が得られるように、モデル化された信号y(t)が、電気信号s(t)に対して、繰り返し当てはめられる。それぞれがまばたきを表す、いくつかのモデル化された信号y(t)が得られるように、得られた、モデル化された信号y(t)のそれぞれが、まばたきを表すかどうかが判定される。モデル化された信号y(t)が、まばたきを表すか否かの判定は、誤差の閾値と、開閉に関するパラメータの尤度とを考慮して行われ得る。まばたきに対して設定された条件が、いずれか1つでも満たされない場合、テストされた、モデル化された信号y(t)は、まばたきを表していないとみなされる。そうでない場合は、まばたきを表しているとみなされる。
【0023】
その後、まばたきを表す、モデル化された信号y(t)が、車両運転者の警戒レベルが、特定の閾値を下回っているか否かを判定するために使用される。この閾値は、多くの方法で、及び様々なレベルに設定できる。このことは、当業者であれば容易に想定できるものであり、本明細書においては、これ以上論じない。
【0024】
図3は、第1のグラフ15と同種の第2のグラフ16を示し、フィルタリングされた信号s(t)は、その一部に雑音17を有することを示す。第1のモデル化された信号y
i(t)、第2のモデル化された信号y
2(t)及び第3のモデル化された信号y
3(t)は、まばたきを成していると考えられている。誤差εが所定の閾値を下回っている部分では、モデル化された信号を、フィルタリングされた信号s(t)に当てはめることができなかったという理由により、フィルタリングされた信号s(t)の雑音部17を有する部分を切り捨てることが、本発明により可能となっている。
【0025】
図4は、はじめの2つのグラフ15、16と同種の第3のグラフ18を示す。
図4は、どのように、第4のモデル化された信号y
4(t)、第5のモデル化された信号y
s(t)、第6のモデル化された信号y
6(t)及び第7のモデル化された信号y
7(t)が、まばたきを成していると考えられたかを示す。ここで、第5のモデル化された信号y
s(t)は、まばたきに相当するが、このまばたきは、他のモデル化された信号y
4(t)、y
6(t)、及びy
7(t)より明らかに長い時間にわたっている。
【0026】
これらのグラフ16、18は、本発明の汎用性及びロバスト性の例を示す。
【0027】
図5を参照すると、本発明は、車両運転者の警戒レベルを検知する方法であって、
7:車両運転者のまぶたの動きを検知するステップと、
8:検知されたまぶたの動きを表す電気信号を生成するステップと、
9:電気信号を分析するステップと、
10:分析結果に基づき、車両運転者の警戒レベルが、特定の閾値を下回っているか否かを判定するステップとを含む方法に関する。
【0028】
上記のステップにおいて、電気信号s(t)を分析することは、モデル化された信号y(t)を、電気信号s(t)に対して当てはめることと、モデル化された信号y(t)がまばたきを成しているか否かを判定することとを含む。また、車両運転者の警戒レベルが特定の閾値を下回っているか否かを判定するステップでは、まばたきを成しているとあらかじめ判定されているいくつかのモデル化された信号y(t)を使用する。
【0029】
本発明は、上記の例に限定されず、添付の請求項の範囲内で、自在に変形され得る。例えば、信号をフィルタリングすることは、必須ではなく、フィルタリングしない場合、フィルタリングされていない信号が、信号s(t)を構成し、この信号s(t)に対して、モデル化された信号y(t)が当てはめられる。
【0030】
信号y(t)、及びs(t)は、電気信号の形態をとる。
【0031】
図1を参照すると、デジタルカメラ装置6は、いかなる適切な種類のものであってもよく、ハンドル11のリムもしくはスポーク、ステアリングコラム12、ダッシュボード13又は天井14等の、車両1内のいかなる適切な位置に配置されてもよい。他の例には、エアバッグカバーが挙げられる。
【0032】
一般的に、本発明は、車両運転者4にだけでなく、眠気を検知することが適当な状況にある、いかなる人にも適用できる。例として、原子力発電所又は工業の工程で働く操作員等の、産業用機器及び/又は制御装置の操作員が挙げられる。
【0033】
デジタルカメラ装置2は、一連の画像における、人4の少なくとも片目3を検知するために配置され、まぶたの動きは、デジタルカメラ装置2により、いくつの目が検知されるかによって、片目又は両目のいずれかに関して、分析される。デジタルカメラ装置2により、両目が検知されるが、まぶたの動きは、片目に関してのみ分析されるということも考えられる。
【国際調査報告】