(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-529837(P2015-529837A)
(43)【公表日】2015年10月8日
(54)【発明の名称】モバイル機器からの情報を提示するための乗り物ナビゲーションシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
G09B 29/00 20060101AFI20150911BHJP
G01C 21/36 20060101ALI20150911BHJP
G01C 21/26 20060101ALI20150911BHJP
G09B 29/10 20060101ALI20150911BHJP
【FI】
G09B29/00 F
G01C21/36
G01C21/26 C
G09B29/10 A
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2015-520151(P2015-520151)
(86)(22)【出願日】2013年2月4日
(85)【翻訳文提出日】2014年12月26日
(86)【国際出願番号】US2013024594
(87)【国際公開番号】WO2014007844
(87)【国際公開日】20140109
(31)【優先権主張番号】13/541,115
(32)【優先日】2012年7月3日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】507342261
【氏名又は名称】トヨタ モーター エンジニアリング アンド マニュファクチャリング ノース アメリカ,インコーポレイティド
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100130133
【弁理士】
【氏名又は名称】曽根 太樹
(72)【発明者】
【氏名】ジェフリー イー.ピアフェリス
【テーマコード(参考)】
2C032
2F129
【Fターム(参考)】
2C032HB21
2C032HB22
2C032HB25
2C032HC08
2C032HC13
2C032HC14
2C032HC22
2C032HC27
2C032HD03
2C032HD07
2F129AA03
2F129AA11
2F129AA13
2F129BB03
2F129DD40
2F129EE02
2F129EE23
2F129EE41
2F129EE57
2F129EE91
2F129EE92
2F129FF02
2F129FF11
2F129FF15
2F129FF19
2F129FF20
2F129FF60
2F129GG28
2F129HH02
2F129HH12
2F129HH22
(57)【要約】
乗り物の乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイ上にモバイル機器から生じる情報を提示するための乗り物ナビゲーションシステム及び方法を開示する。1つの実施形態において、モバイル機器から生じる情報を乗り物の乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイ上に提示する方法は、乗り物ナビゲーションシステムによって、モバイル機器上で動作するアプリケーションからアプリケーションデータを受信する工程であって、アプリケーションからのアプリケーションデータは乗り物の近くの実在物を表現する工程を含む。方法は、アプリケーションからのアプリケーションデータを表現するアイコンを、乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイ上に提示された地図上に表示する工程をさらに含む。アイコンは、実在物の地理的位置に従って地図上に配置される。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り物の乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイにおけるモバイル機器からの情報を示す方法であって、
乗り物ナビゲーションシステムによって、前記モバイル機器において操作する複数の互換性のあるアプリケーションからアプリケーションデータを受信する工程であって、
前記複数の互換性のあるアプリケーションが、前記モバイル機器において操作する全てのアプリケーションのフィルタリングされたサブセットであり、前記フィルタリングされたサブセットが、前記乗り物ナビゲーションシステムと通信する機能に基づいており、
前記複数の互換性のあるアプリケーションからの前記アプリケーションデータが、前記乗り物近傍の1又は複数の実在物を示す、アプリケーションデータを受信する工程と、
前記乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイに、前記モバイル機器において操作する前記複数の互換性のあるアプリケーションのリストを表示する工程と、
前記複数の互換性のあるアプリケーションの1又は複数の選択された互換性のあるアプリケーションの選択を示すアプリケーション選択入力を受信する工程と、
前記乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイに示された地図において前記1又は複数の選択された互換性のあるアプリケーションから前記アプリケーションデータを示す1又は複数のアイコンを表示する工程であって、1又は複数のアイコンが前記1又は複数の実在物の地理的位置にしたがって前記地図に配置された、1又は複数のアイコンを表示する工程と、を含む方法。
【請求項2】
前記乗り物ナビゲーションシステムによって受信された前記アプリケーションデータが、前記地図の前記1又は複数のアイコンの表示のために前記乗り物ナビゲーションシステムによってフォーマットされた、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1又は複数のアイコンの選択されたアイコンを選択するユーザ入力の受信に応じて、前記アプリケーションデータと関連した情報であって前記選択されたアイコンと関連した実在物を示す情報を表示する工程を更に含む方法。
【請求項4】
前記情報が会社名を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記乗り物ナビゲーションシステムによって受信された前記アプリケーションデータは、前記乗り物ナビゲーションシステムによって受信されたときに、前記情報が前記乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイにおける表示のためにフォーマットされたものである、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記情報と関連した第2のユーザ入力の受信に応じて、前記アプリケーションデータと関連した詳細情報であって前記選択されたアイコンと関連した前記実在物を示す詳細情報を表示する工程を更に含む、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
前記詳細情報が、電話番号と実際の住所とを含む請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記アプリケーションデータが、少なくとも部分的に前記モバイル機器において操作する前記アプリケーションと関連したサードパーティサーバからのものである請求項1に記載の方法。
【請求項9】
乗り物ナビゲーションシステムであって、
1又は複数のプロセッサと、
前記1又は複数のプロセッサに対して通信可能に接続された乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイと、
前記1又は複数のプロセッサに対して通信可能に接続されたユーザ入力装置と、
前記1又は複数のプロセッサに対して通信可能に接続され且つ前記1又は複数のプロセッサに対して地理的位置データを提供するように構成された衛星モジュールと、
コンピュータが実行可能な指令を記憶するコンピュータ可読媒体と、を具備し、前記コンピュータが実行可能な指令は、前記1又は複数のプロセッサによって実行されたとき、当該乗り物ナビゲーションシステムに、
当該乗り物ナビゲーションシステムと関連した乗り物の地理的位置を表示可能な前記衛星モジュールから前記地理的位置データを受信させ、
前記乗り物の前記地理的位置近傍に対応する地図を生成し且つ表示させ、
モバイル機器において操作する複数の互換性のあるアプリケーションであって前記モバイル機器において操作する全てのアプリケーションのフィルタリングされたサブセットである複数の互換性のあるアプリケーションから、前記乗り物近傍の1又は複数の実在物を示すアプリケーションデータを受信させ、
前記乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイにおいて前記モバイル機器において操作する前記複数の互換性のあるアプリケーションのリストを表示させ、
前記リストにおいて提供された前記複数の互換性のあるアプリケーションの1又は複数の選択された互換性のあるアプリケーションの選択を表示するアプリケーション選択入力を受信させ、
前記1又は複数の実在物の地理的位置にしたがった前記地図において、前記1又は複数の選択された互換性のあるアプリケーションから前記アプリケーションデータを示す1又は複数のアイコンを表示させる、乗り物ナビゲーションシステム。
【請求項10】
前記アプリケーションデータが、前記地図における前記1又は複数のアイコンの表示のために当該乗り物ナビゲーションシステムによってフォーマットされた、請求項9に記載の乗り物ナビゲーションシステム。
【請求項11】
前記コンピュータが実行可能な指令が、前記1又は複数のアイコンの選択されたアイコンを選択するユーザ入力の受信に応じて、当該乗り物ナビゲーションシステムに、前記アプリケーションデータと関連した情報であって前記選択されたアイコンと関連した実在物を示す情報を更に表示させる、請求項9に記載の乗り物ナビゲーションシステム。
【請求項12】
当該乗り物ナビゲーションシステムによって受信された前記アプリケーションデータは、当該乗り物ナビゲーションシステムによって受信されたときに、前記情報が前記乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイにおける表示のためにフォーマットされたものである、請求項11に記載の乗り物ナビゲーションシステム。
【請求項13】
前記コンピュータが実行可能な指令は、前記ユーザ入力装置を介した前記情報と関連した第2のユーザ入力の受信に応じて、当該乗り物ナビゲーションシステムに、前記アプリケーションデータと関連した詳細情報であって前記選択されたアイコンと関連した前記実在物を示す詳細情報を更に表示させる、請求項11に記載の乗り物ナビゲーションシステム。
【請求項14】
前記詳細情報が電話番号及び実際の住所を含む、請求項13に記載の乗り物ナビゲーションシステム。
【請求項15】
前記アプリケーションデータが、少なくとも部分的に、前記モバイル機器において操作する前記アプリケーションと関連したサードパーティサーバからのものである、請求項9に記載の乗り物ナビゲーションシステム。
【請求項16】
乗り物の乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイにおいてモバイル機器からの情報を示す方法であって、
乗り物ナビゲーションシステムによって前記モバイル機器において操作する互換性のあるアプリケーションのリストを含むファイルを受信する工程であって前記互換性のあるアプリケーションは、前記モバイル機器において操作する全てのアプリケーションのフィルタリングされたサブセットであり、前記フィルタリングされたサブセットは、前記の乗り物ナビゲーションシステムと通信する機能に基づいている、ファイルを受信する工程と、
前記乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイに前記モバイル機器において操作する互換性のあるアプリケーションのリストを表示する工程と、
互換性のあるアプリケーションの前記リストにおいて提供された1又は複数の互換性のあるアプリケーションの選択を受信する工程と、
乗り物ナビゲーションシステムによって、前記モバイル機器において操作するそれぞれの選択された互換性のあるアプリケーションからアプリケーションデータを受信する工程であってそれぞれの選択された互換性のあるアプリケーションからの前記アプリケーションデータは、前記乗り物近傍の実在物を示し、それぞれの選択された互換性のあるアプリケーションからの前記アプリケーションデータは、少なくとも部分的に前記モバイル機器を操作する前記選択された互換性のあるアプリケーションと関連したサードパーティサーバからのものである、アプリケーションデータを受信する工程と、
前記乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイに示された地図におけるそれぞれの選択された互換性のあるアプリケーションのための前記アプリケーションデータを示すアイコンを表示する工程であって前記アイコンと関連した前記実在物の地理的位置にしたがって前記地図にそれぞれのアイコンが配置された、アイコンを表示する工程と、を含む方法。
【請求項17】
前記アイコンを選択するユーザ入力の受信に応じて、前記アプリケーションデータと関連した、前記実在物を示す情報を表示することを更に含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記情報と関連した第2のユーザ入力の受信に応じて、前記アプリケーションデータと関連した、前記実在物を示す詳細情報を表示することを更に含む、請求項16に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は、概して、乗り物(vehicle)ナビゲーションシステムに関し、特に、通信可能に接続されたモバイル機器上で動作するアプリケーションからアプリケーションデータを受信するように構成された乗り物ナビゲーションシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
乗り物ナビゲーションシステムは、乗り物内で乗り物の運転手及び/又は乗員に対して情報を提示するために用いられる。このような情報は、乗り物付近の道路の地図などの地理情報を含むことができる。交通情報などの他の情報や、インフォテイメントシステムの場合にはラジオ機能、コンパクトディスクプレーヤ機能、デジタル音楽再生機能などのオーディオ機構提示されてもよい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
スマートフォン、タブレット型コンピュータなどのモバイル機器は、特定の機能を有する複数のアプリケーションを実行することができる。機能は、ソーシャルメディア機能(例えば、ツイッター(Twitter)(登録商標)、フェイスブック(Facebook)(登録商標)、など)、周囲の経済情報(例えば、オープンテーブル(OpenTable)(登録商標)、イエルプ(Yelp!)(登録商標)など)の提示、一般的情報(天気のアプリケーション、スポーツのスコア)の提示、及び生産性の機能(ワードプロセシング、計算器、など)を含んでもよい。従って、モバイル機器は、かなりの量の有益な情報を受信し、提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
1つの実施形態によれば、モバイル機器からの(originating from mobile device)情報を乗り物の乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイ上に提示する方法は、乗り物ナビゲーションシステムによって、モバイル機器上で動作するアプリケーションからアプリケーションデータを受信する工程であって、アプリケーションからのアプリケーションデータは、乗り物の近くの実在物(entity)を表現する工程を含む。方法は、アプリケーションからのアプリケーションデータを表現するアイコンを、乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイ上に提示された地図上に表示する工程をさらに含む。アイコンは、実在物の地理的位置に従って地図上に配置される。
【0005】
別の実施形態によれば、乗り物ナビゲーションシステムは、1又は複数のプロセッサと、1又は複数のプロセッサに通信可能に接続された乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイと、1又は複数のプロセッサにて通信可能に接続されたユーザ入力装置と、1又は複数のプロセッサに通信可能に接続されて、1又は複数のプロセッサに対して地理的位置データを提供するように構成された衛星モジュールと、コンピュータ実行可能命令を格納するコンピュータ読み取り可能媒体とを含む。コンピュータ実行可能命令は、1又は複数のプロセッサによって実行されると、乗り物ナビゲーションシステムに衛星モジュールからの地理的位置データを受信させる。地理的位置データは、乗り物ナビゲーションシステムに関連する乗り物の地理的位置を示す。コンピュータ実行可能命令は、さらに、乗り物ナビゲーションシステムに乗り物の地理的位置の近くに対応する地図を生成させて表示させ、モバイル機器上で動作するアプリケーションからアプリケーションデータを受信させ、ここで、アプリケーションからのアプリケーションデータは、乗り物の近くの実在物を表現する。コンピュータ実行可能命令によれば、乗り物ナビゲーションシステムは、地図上のアプリケーションからのアプリケーションデータを表現するアイコンをさらに表示し、ここで、アイコンは、実在物の地理的位置に従って地図上に配置される。
【0006】
本明細書に記載された実施形態によって提供される、これらの特徴及び追加的な特徴は、図面とともに、以下の詳細な説明に鑑みて、さらに十分に理解されることになる。
【0007】
図面に示す実施形態は、事実上、概略的且つ例示的であり、特許請求の範囲によって定義される発明の主題を限定するようには意図しない。例示的な実施形態の以下の詳細な説明を、同様の構造物は同様の参照符号によって示される以下の図面とともに読めば、理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本明細書に記載され図示された1又は複数の実施形態による、モバイル機器、セルラーネットワーク、及び1又は複数のサーバに通信可能に接続された乗り物ナビゲーションシステムを概略的に表現する。
【
図2】乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイ上に提供された地図を概略的に表現しており、地図は、本明細書に記載され図示された1又は複数の実施形態によるモバイル機器から受信されたアプリケーションデータを表現するアイコンを含む。
【
図3】
図2に表現された地図を概略的に表現しており、アイコンが選択されており、選択されたアイコンに関連づけられた実在物に関する情報が、本明細書に記載され図示された1又は複数の実施形態によって表示される。
【
図4】本明細書に記載され図示された1又は複数の実施形態による、
図3に選択されたアイコンに関連づけられた実在物に関する付加的な詳細情報によって、
図2に表現された地図を概略的に表現する。
【
図5】本明細書に記載され図示された1又は複数の実施形態による乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイ上に提示された地図オプションスクリーンを概略的に表現する。
【
図6】本明細書に記載され図示された1又は複数の実施形態による乗り物ナビゲーションシステムのディスプレイ上に提示されたアプリケーションアイコンオプションスクリーンを概略的に表現する。
【
図7】本明細書に記載され図示された1又は複数の実施形態による、互換性のあるアプリケーションの検出及び選択の処理を表現するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本開示の実施形態は、乗り物ナビゲーションシステムなどのナビゲーションシステム及び方法を対象とし、携帯電話などのモバイル機器上で動作するアプリケーションによって生成又は提供される情報は、ナビゲーションシステムに送信され、ナビゲーションシステムのディスプレイ上に提示される地図上の地理的位置に表示される。例えば、モバイル機器上で動作するアプリケーションは、モバイル機器の近くにある実在物を判定し、このような実在物に関する情報を提供するように構成されてもよい。例えば、実在物は、レストランなどの近くの関心のある地点であってもよい。アプリケーションによって提供される情報は、レストランの名前、レストランの実際の住所、レストランによって給仕される特定の料理の価格範囲などを含んでもよい。本明細書に記載された実施形態において、様々なアプリケーションによって提供されるアプリケーションデータは、モバイル機器からナビゲーションシステムに通信され、実在物を表現するアイコンは、実在物の実際の住所に従って地図上の適切な位置に表示される。ユーザは、その後、実在物に関するさらなる詳細のために、及び選択された実在物に対するリクエスト指示などのさらなる措置を講じるために、アイコンを選択してもよい。以下に詳細に記載されるように、実施形態は、また、互換性のあるアプリケーションがモバイル機器上で作動することをナビゲーションシステムが検出するための機能、及び、ユーザがナビゲーションシステムのディスプレイ上に表示したいアプリケーションのアプリケーションデータをユーザ自身が選択するための機能を提供してもよい。
【0010】
モバイル機器からアプリケーションデータを受信して表示することができるナビゲーションシステムだけでなく、モバイル機器から生じた情報をナビゲーションシステム上に提示する方法の様々な実施形態は、以下に詳細に記載される。
【0011】
ここで
図1を参照すると、ナビゲーションシステム100の実施形態が概略的に表現される。ナビゲーションシステム100が分離して表現されているが、ナビゲーションシステム100が乗り物(図には表現されない)に連結されてもよいことに留意されたい。乗り物は、自動車又は他の乗用車若しくは非乗用車(例えば、陵上の乗り物、水上の乗り物、及び/又は空挺の乗り物)であってもよい。ナビゲーションシステムは、本明細書において乗り物ナビゲーションシステムと呼ばれるが、いくつかの実施形態において、例えばハンドヘルド型全地球測位システム(GPS)ユニットなどのように、ナビゲーションシステムが乗り物に関連しなくてもよいことは理解されるべきである。
【0012】
乗り物ナビゲーションシステム100は、1又は複数のプロセッサ102を含んでもよい。1又は複数のプロセッサ102の各々は、機械読み取り可能命令を実行することができる何らかの装置であり得る。従って、1又は複数のプロセッサ102の各々は、コントローラ、集積回路、マイクロチップ、コンピュータ、又は他のコンピューティング装置であってもよい。1又は複数のプロセッサ102は、乗り物ナビゲーションシステム100の様々なモジュール間の信号相互接続性を提供する通信経路104に連結されることができる。従って、通信経路104は、任意の数のプロセッサを互いに通信的に連結し、通信経路104に連結された乗り物ナビゲーションシステム100のモジュールが分散コンピューティング環境において動作することを可能にすることができる。具体的には、モジュールの各々は、データを送信及び/又は受信することができるノードとして動作することができる。本明細書で用いられるように、用語「通信可能に接続された(communicatively coupled)」は、連結された構成要素が、互いに、例えば、導電媒体を経由した電気的信号、無線経由の電磁気信号、光学導波路を経由した光信号など、データ信号を交換することができることを意味する。
【0013】
従って、通信経路104は、例えば、導電性ワイヤ、導電性トレース、光学導波路、又は同種のものなど、信号を伝送することができるあらゆるメディアから形成されることができる。さらに、通信経路104は、信号を伝送することができる媒体の組み合わせから形成されることができる。1つの実施形態において、通信経路104は、プロセッサ、メモリ、センサ、入力装置、出力装置、及び通信装置などの構成要素に対して電気的データ信号の伝送を可能にするように協働する導電性トレース、導電性ワイヤ、コネクタ、及びバスの組み合わせを備えることができる。従って、通信経路104は、例えば、LINバス、CANバス、VANバスなどの車載バスを備えることができる。加えて、用語「信号(signal)」は、DC、AC、正弦波、三角波、矩形波、振動など、媒体を通じて伝わることができる波形(例えば、電気的、光学的、磁気的、機械的、又は電磁気的)を意味するということに留意されたい。
【0014】
乗り物ナビゲーションシステム100は、通信経路104に連結された1又は複数のメモリモジュール106を含んでもよい。1又は複数のメモリモジュール106は、1又は複数のプロセッサ102が機械読み取り可能命令をアクセスすることができるように機械読み取り可能命令を格納することができる、RAM、ROM、フラッシュメモリ、ハードドライブ、及び/又は何らかの装置として構成されてもよい。機械読み取り可能命令は、機械読み取り可能命令にコンパイル若しくはアセンブルされて1又は複数のメモリモジュール106上に格納され得る、例えば、プロセッサよって直接実行され得る機械語、又はアセンブリ言語、オブジェクト指向プログラミング(OOP)、スクリプト言語、マイクロコードなどの、あらゆる世代(例えば、1GL、2GL、3GL、4GL、5GL)のあらゆるプログラミング言語に記述されたロジック又はアルゴリズム(複数可)を備えることができる。代替え的に、機械読み取り可能命令は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)構成若しくは特定用途向け集積回路(ASIC)のいずれかを介して実装されたロジックなどのハードウェア記述言語(HDL)、又はそれらの等価物に記述されてもよい。従って、本明細書に記載された方法は、事前にプログラミングされたハードウェアエレメント、又はハードウェアコンポーネントとソフトウエアコンポーネントとの組み合わせとして、従来のあらゆるコンピュータプログラミング言語により実現されられてもよい。
【0015】
さらに
図1を参照すると、乗り物ナビゲーションシステム100は、例えば、地図、ナビゲーション、エンターテインメント、情報、又はそれらの組み合わせなどの視覚的出力を提供するためのディスプレイ108を備える。ディスプレイ108は、通信経路104に連結されることができる。従って、通信経路104は、乗り物ナビゲーションシステム100の他のモジュールに対して、ディスプレイ108を通信可能に接続することができる。ディスプレイ108は、例えば、ブラウン管、発光ダイオード、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ表示装置、又は同種のものなど、光学的出力を伝送することができるあらゆる媒体を含むことができる。さらに、ディスプレイ108は、光学的情報を提供することに加えて、ディスプレイの表面上又はディスプレイ付近の触覚入力の存在及び位置を検出するタッチスクリーンになり得る。従って、各ディスプレイは、ディスプレイによって提供された光学的出力上の機械的入力を直接受信することができる。加えて、ディスプレイ108が、1又は複数のプロセッサ102及び1又は複数のメモリモジュール106のうちの少なくとも1つを含むことができることに留意されたい。
【0016】
いくつかの実施形態において、乗り物ナビゲーションシステム100は、また、通信経路104が乗り物ナビゲーションシステム100の他のモジュールに対して触覚入力ハードウェア110を通信可能に接続するように、通信経路104に連結された触覚入力ハードウェア110を備えてもよい。触覚入力ハードウェア110は、機械的信号、光学的信号、又は電気的信号を、通信経路104により伝送することができるデータ信号に変換することができるあらゆる装置になり得る。具体的には、触覚入力ハードウェア110は、物理的運動を、通信経路104を通じて伝送することができるデータ信号に各々変換する、例えば、ボタン、スイッチ、ノブ、マイクロホン、又はその他同種のものなどの任意の数の移動オブジェクトを含むことができる。いくつかの実施形態において、ディスプレイ108及び触覚入力ハードウェア110は、単一のモジュールとして組み合わせて、オーディオヘッドユニット又は乗り物のインフォテイメントシステムとして動作することができる。但し、ディスプレイ108及び触覚入力ハードウェア110は、互いに分離され、通信経路104を介して信号を交換することによって単一のモジュールとして動作してもよいことに留意されたい。
【0017】
乗り物ナビゲーションシステム100は、また、通信経路104が乗り物ナビゲーションシステム100の他のモジュールに対して周辺触覚入力112を通信可能に接続するように、通信経路104に連結された周辺触覚入力112を備えてもよい。例えば、1つの実施形態において、入力を受信するための補助的な位置を設けるために、周辺触覚入力112を、車載コンソール内に設置することができる。周辺触覚入力112は、触覚入力ハードウェア110と実質的に同様の方式で動作する(すなわち、周辺触覚入力112は、移動オブジェクトを含み、移動オブジェクトの運動を、通信経路104を通じて伝送することができるデータ信号に変換する)。例えば、周辺触覚入力112は、移動可能なジョイスティック又はノブとして構成されてもよい。
【0018】
乗り物ナビゲーションシステム100は、また、通信経路104が乗り物ナビゲーションシステム100の他のモジュールに対して衛星モジュール114を通信可能に接続するように、通信経路104に連結された衛星モジュール114をさらに備えてもよい。衛星モジュール114は、全地球測位システム衛星から信号を受信するように構成される。具体的には、1つの実施形態において、衛星モジュール114は、全地球測位システム衛星によって伝送された電磁気信号と交信するアンテナとして機能する1又は複数の導電素子を含むことができる。受信信号は、例えば緯度及び経度などの衛星モジュール114の位置を示すデータ信号、又は1又は複数のプロセッサ102によって衛星モジュール114近くに位置決めされたオブジェクトに、変換することができる。受信信号は、例えば緯度及び経度などの衛星モジュール114の位置に対応して変換することができる。加えて、衛星モジュール114が、1又は複数のプロセッサ102及び1又は複数のメモリモジュール106のうちの少なくとも1つを含むことができることに留意されたい。
【0019】
乗り物ナビゲーションシステム100が乗り物に連結される実施形態において、1又は複数のプロセッサ102は、衛星モジュール114によって受信された信号を、道路データに対する乗り物の位置決めを示すデータに変換するために機械読み取り可能命令を実行することができる(すなわち、乗り物の位置を地図上に示すことができる)。道路データは、機械読み取り可能命令として1又は複数のメモリモジュール106内に格納されることができる。代替え的に又は加えて、道路データは、取り外し可能なデータモジュール116上に格納されることができる。具体的には、取り外し可能なデータモジュール116は、移動部材をもつソケットを介して、通信経路104に連結されることができる。移動部材は、取り外し可能なデータモジュール116に対して変動する量の力を加える状態の間に移行することができる。従って、取り外し可能なデータモジュール116は、光学的媒体、例えばUSB若しくはメモリカードなどのソリッドステートフラッシュメモリ、又はそれらの組み合わせになり得る。
【0020】
乗り物ナビゲーションシステム100は、モバイル機器120又はコンピュータネットワークに、乗り物ナビゲーションシステム100を通信可能に接続ためのネットワークインタフェースハードウェア118を備えることができる。ネットワークインタフェースハードウェア118は、通信経路104が乗り物ナビゲーションシステム100の他のモジュールに対してネットワークインタフェースハードウェア118を通信可能に接続するように、通信経路104に連結されることができる。ネットワークインタフェースハードウェア118は、無線ネットワークを介して、データを伝送及び/又は受信することができるあらゆる装置になり得る。従って、ネットワークインタフェースハードウェア118は、あらゆる無線通信規格に従って、データを送信及び/又は受信するための通信送受信器を含むことができる。例えば、ネットワークインタフェースハードウェア118は、例えば、Wi−Fi、WiMax、Bluetooth(登録商標)、IrDA、ワイヤレスUSB、Z−Wave、ZigBee又は同種のものなどの無線コンピュータネットワークを通じて通信するための、例えば、アンテナ、プロセッサ、機械読み取り可能命令などのチップセットを含んでもよい。
【0021】
以上に言及したように、乗り物ナビゲーションシステム100は、通信的にネットワークインタフェースハードウェア118を介してモバイル機器120に連結することができる。以下にさらに詳細に記載されるように、モバイル機器上で動作する様々なアプリケーションからのアプリケーションデータは、ネットワークインタフェースハードウェアを介してモバイル機器120から乗り物ナビゲーションシステム100に対して提供されてもよい。モバイル機器120は、ネットワークインタフェースハードウェア118及びセルラーネットワーク122に通信可能に接続するための、例えば、チップセット、プロセッサ、メモリなどのハードウェアを有するあらゆる装置になり得る。具体的には、モバイル機器120は、上記の無線コンピュータネットワークの1つ以上を通じて通信するためのアンテナを含むことができる。さらに、モバイル機器120は、セルラーネットワーク122と通信するためのモバイルアンテナを含むことができる。従って、モバイルアンテナは、例えば、1G、2G、3G、4G、5Gなどのあらゆる世代のモバイルの電気通信規格に従って、データを送信し、受信するように構成することができる。モバイル機器120の具体例は、スマートフォン、タブレット装置、電子書籍リーダ、ラップトップコンピュータ、又は同種のものを含むが、限定はされない。
【0022】
セルラーネットワーク122は、概して、モバイル通信規格に従って、データを受信し伝送するように構成された複数の基地局を含む。基地局は、公衆交換電話網(PSTN)及びバックホールネットワークなどの有線システムを通じてデータを受信し伝送するようにさらに構成される。セルラーネットワーク122は、例えば、広域ネットワーク、都市内ネットワーク、インターネット、衛星ネットワーク、又は同種のものなどのバックホールネットワークを介してアクセス可能なあらゆるネットワークをさらに含むことができる。従って、基地局は、概して、様々な有線ネットワーク及び/又は無線ネットワークを通じてデータを交換するために機械読み取り可能命令を実行する1又は複数のアンテナ、送受信器、及びプロセッサを含む。
【0023】
従って、セルラーネットワーク122は、1又は複数のサーバ(例えば、第1のサーバ124及び/又は第2のサーバ126)にアクセスするモバイル機器120によって無線アクセスポイントとして利用されることができる。第1のサーバ124及び第2のサーバ126は、概して、セルラーネットワーク122を介してリソースを配信するためのプロセッサ、メモリ、及びチップセットを含む。リソースは、例えばセルラーネットワーク122を介して、第1のサーバ124から及び/又は第2のサーバ126からの処理、ストレージ、ソフトウェア、及び情報を提供することを含むことができる。加えて、第1のサーバ124又は第2のサーバ126は、例えば、ネットワークの有線部分又はネットワークの無線部分、又はそれらの組み合わせを介して、セルラーネットワーク122を通じてリソースを互いに共有することができるということに留意されたい。
【0024】
1又は複数のサーバは、モバイル機器120上で動作しているアプリケーションに関連するサードパーティサーバを含んでもよい。例えば、モバイル機器(例えばオープンテーブル)上で動作する第1のアプリケーションに関連するアプリケーションデータは、第1のアプリケーションを提供する機関によって運営される第1のサーバ124に格納されてもよいし、モバイル機器(例えばイエルプ)上で動作する第2のアプリケーションに関連するアプリケーションデータは、第2のアプリケーションを提供する機関によって運営される第2のサーバ126に格納されてもよい。モバイル機器120がセルラーネットワーク122経由で任意の数のサーバに通信的に連結されてもよいことは、理解されるべきである。
【0025】
以下にさらに詳細に記載されるように、1又は複数のサーバは、乗り物ナビゲーションシステム100を製造するか、さもなければ保全する機関(すなわち中間サーバ)に関連してもよい。例えば、中間サーバは、上記のように、アプリケーションを提供する機関に関連するサーバとのインタフェースを確立してもよい。様々なアプリケーションからのアプリケーションデータは、まず、セルラーネットワーク122の1又は複数のネットワークを通じて(例えばフォーマット又は適合性検証のために)中間サーバに対して提供され、その後、モバイル機器120に対して提供されてもよい。
【0026】
ここで
図2を参照すると、乗り物ナビゲーションシステム100のディスプレイ108によって提示された例示的地
図130が、概略的に図示される。地
図130は、乗り物ナビゲーションシステム100近くの地理的位置に関連する様々な道路を表示してもよい。地
図130上に表示されたエリアのサイズ(すなわちスケール)は、ユーザが選択可能であってもよい。地
図130によって表示された地理情報は、衛星モジュール114によって提供された情報の少なくともひとつに基づく。
【0027】
例示的地
図130は、第2の道路132bに交差する第1の道路132aを含む。衛星モジュール114は、乗り物ナビゲーションシステム100及び関連する乗り物の地理的位置を提供し、地理的位置は、その後、アイコン133によって地
図130上に表示される。本明細書に記載され図示された実施形態が、あらゆるアイコンのフォーマット又はスタイルには限定されず、本明細書に記載されたあらゆるタイプのアイコンが、様々な情報を表現するために用いられてもよいということは、理解されるべきである。ユーザは、ユーザが選択した目的地までの方角を提供するように構成された実施形態における地
図130上にルート134が強調表示されるように、前述の入力装置108、110、112のいずれか1つを介して目的地を選択してもよい。
【0028】
例示的地
図130は、ディスプレイ108内に配置された様々なソフトキーによって定義されるユーザインタフェースをさらに含む。ソフトキーは、ディスプレイ108上のタッチスクリーンを介して、及び/又は触覚入力ハードウェア110及び/又は周辺触覚入力112によって、作動されてもよい。ソフトキーは、任意の数のオプション又は情報の選択を提供してもよい。図示した実施形態において、ディスプレイ108上に提供されたユーザインタフェースの現在のスクリーン上のソフトキーは、ユーザが地
図130上に表示される地理的範囲をズームアウトして拡大することを可能にするズームアウトボタン143と、ユーザが1又は複数の目的地を選択することを可能にするユーザインタフェースを生成する目的地ボタン144と、(以下にさらに詳細に記載されるように)ユーザが地
図130の各種パラメータを変更することを可能にする地図オプションボタン145と、ユーザが地
図130上に表示される地理的範囲をズームインして縮小することを可能にするズームインボタン146と、として構成される。
【0029】
また、付加的な情報領域及びボタンが、例示的地
図130のユーザインタフェースに設けられる。情報領域140は、衛星モジュール114によって検出されるように、乗り物が現在進行している方角を表示し、情報領域141は、地
図130のスケール及び地理情報のソースに関連する情報を表示し、ボタン142は、ディスプレイ108内の交通情報を断続的に切り替えるためにユーザによって選択されてもよい。
【0030】
上記のように、乗り物ナビゲーションシステム100は、モバイル機器120に格納されるか、さもなければモバイル機器120上で動作する、様々なアプリケーションから、アプリケーションデータを受信するモバイル機器120と通信するように構成される。概して、アプリケーションデータは、1又は複数の実在物、及びそれら1又は複数の実在物の地理的位置を示してもよい。本明細書に記載された乗り物ナビゲーションシステム100は、モバイル機器120からアプリケーションデータを受信し、1又は複数の実在物の地理的位置を判定し、地
図130上の各実在物のためのアイコンを、地理的位置に対応する位置に配置する。
【0031】
図2に表現された例において、モバイル機器上で動作する3つのアプリケーションは、乗り物ナビゲーションシステムに対してアプリケーションデータを提供しており、各アプリケーションのアプリケーションデータは、1つの実在物に対応する。第1のアプリケーションは、第1のアイコン150aによって表現される第1の実在物に対応するアプリケーションデータを提供し、第2のアプリケーションは、第2のアイコン150bによって表現される第2の実在物に対応するアプリケーションデータを提供し、第3のアプリケーションは、第3のアイコンによって150c表現される第3の実在物に対応するアプリケーションデータを提供している。限定ではなく例として、第1のアプリケーションは、イエルプであってもよいし、第1のアイコン150aは、乗り物の近くに隣接する薬屋を表現してもよい。第2のアプリケーションは、オープンテーブルであってもよいし、第2のアイコン150bは、すぐ近くのレストランを表現してもよく、第3のアプリケーションは、Gas Buddyであってもよいし、第3のアイコン150cは、すぐ近くのガソリンスタンドを表現してもよい。
【0032】
アイコン150a〜150cは、関連するアプリケーションデータ内に提供されるそれらの地理的位置に従って地
図130内に提示される。例えば、各実在物のためのアプリケーションデータは、乗り物ナビゲーションシステム100が地
図130上の適切な位置に実在物を表現するアイコンを提示するように、実在物の実際の住所及び/又はGPS座標を含んでもよい。
【0033】
各アプリケーションは、
図2の単一の実在物のためのアプリケーションデータを提供しているだけであるが、各アプリケーションが多くの個々の実在物を表現するアプリケーションデータを送信してもよいということは理解されるべきである。限定ではなく例として、Gas Buddyアプリケーションは、任意の数のすぐ近くのガソリンスタンドに対応するアプリケーションデータを送信してもよいし、オープンテーブルは、任意の数のすぐ近くのレストランに対応するアプリケーションデータを送信してもよい。
【0034】
図2(及び
図3と
図4)に表現されたアイコン150a〜150cが総称的であるということは、理解されるべきである。アイコンは、あらゆるサイズ、形状、又は色を有してもよい。いくつかの実施形態において、アイコン構成は、特定のアプリケーションに関連するアイコンを表現してもよい。
【0035】
アプリケーションデータは、アプリケーション、モバイル機器120上のアプリケーションプログラムインターフェイス(API)、又はナビゲーションシステム100に関連するサードパーティによって、ディスプレイ108上で適切に表示されるようにフォーマットされてもよい。例えば、アイコンサイズは、関連する実在物の位置がユーザによって適切に識別され得るようなサイズであるべきである。アイコンがあまりにも大き過ぎると、ディスプレイ108上にあまりにも多くのスペースを占めてしまうかもしれず、アイコンによって表現される実在物の現在位置をユーザが判定するのが難しくなるかもしれない。アイコンのサイズは、また、ディスプレイ108のサイズ及び/又は解像度に応じてもよい。
【0036】
いくつかの実施形態において、APIは、モバイル機器120上で動作し、乗り物ナビゲーションシステム100に対して様々なアプリケーションから受信された、フォーマットされたアプリケーションデータを提供する。従って、APIは、モバイル機器120上で動作する様々なアプリケーションと通信する。他の実施形態において、サードパーティアプリケーションプロバイダは、モバイル機器120上で動作するアプリケーションに対して、乗り物ナビゲーションシステム100上の表示のための適切なフォーマットのアプリケーションデータを直接提供してもよい。乗り物ナビゲーションシステム100は、その後、このフォーマットされたアプリケーションデータをアプリケーションから直接受信してもよい。例えば、ユーザは、サードパーティアプリケーションプロバイダが、その後、乗り物ナビゲーションシステム100のディスプレイ108上の表示のための適切なフォーマットでモバイル機器に対してアプリケーションデータを送信するように、様々なサードパーティアプリケーションプロバイダによる自身のアプリケーションを登録してもよい。さらに別の実施形態において、乗り物ナビゲーションシステム100は、モバイル機器120上のアプリケーションから指示されたアプリケーションデータを受信し、その後、乗り物ナビゲーションシステム100のディスプレイ108上の表示のためのデータをフォーマットしてもよい。
【0037】
ここで
図3を参照すると、1つの実施形態において、ユーザは、アイコン150a〜150cに関連するアプリケーションによって提供された実在物に関するさらなる情報を受信するために、地図上に表示されるアイコン150a〜150cを選択してもよい。図示した実施形態において、ユーザは、上記の入力装置のいずれか1つによってモバイル機器120上で動作する第2のアプリケーションに関連する第2のアイコン150bを、ユーザ入力によって、選択している。形状151は、第2のアイコン150bの(例えば、タッチスクリーン対応のディスプレイ108の表面に触れることによる)ユーザ選択を表現する。上記の非限定例に戻ると、第2のアイコン150bは、オープンテーブルによって判定されるようなレストランを表現してもよい。オープンテーブルアイコン150bの選択は、乗り物ナビゲーションシステム100に、オープンテーブルアイコン150bに関連したレストランに関する情報を表示させる。図示する例において、レストランの名前は、ディスプレイ108の最上部において、実在物情報表示160の情報バー161内に表示される。実在物に関連する情報の表示の位置及びフォーマットに、実施形態が限定されないということは、理解されるべきである。
【0038】
実在物情報表示160は、実在物に関連するアプリケーションデータに対応する実在物に関する付加的な情報をディスプレイ108に提供するために、
図4に関して以下に記載される、さらなる情報ボタン162をさらに含んでもよい。アイコン150a〜150cの選択は、また、後の情報検索のためにアイコン150a〜150cに関連する、マークボタン149などの実在物をマークする付加的なソフトキーボタンを表示させてもよい。
【0039】
実施形態は、また、選択されたアイコンの実在物に関する付加的で且つさらに詳細な情報の表示を提供してもよい。例として、さらなる情報ボタン162(又は同様のボタン)のユーザ選択は、実在物に関する付加的な詳細情報を、乗り物ナビゲーションシステム100のディスプレイ108上に表示させてもよい。オープンテーブルアイコン150bに関連するレストランに関する、表示された付加的な詳細情報の例は、
図4に概略的に表現される。図示した実施形態の付加的な詳細情報164は、地
図130上に配置された詳細情報ウィンドウ163内に提供される。付加的な詳細情報164が、専用スクリーン上や地
図130の異なる位置上など、他の形式及び構成で表示されてもよいということは、理解されるべきである。
【0040】
詳細情報164は、実在物の名前(本例では「夫婦で経営するイタリアンレストラン及びショップ」(Ma and Pa's Italian Eatery and Shop))、実在物の実際の住所、及び実在物に関連する電話番号を含んでもよいが、限定はされない。ウェブサイトアドレス、Eメールアドレス、平均格付け(例えば、5段階のうちの4つ星)、及び特定の実在物に関する有用かもしれない他の情報などの付加的な情報も提供されてもよい。
【0041】
いくつかの実施形態において、ディスプレイ108は、特定の実在物を呼び出すためにユーザが選択してもよい呼出ボタン165を提示してもよい。他の実施形態において、モバイル機器120の電話機能に、アクティブテキスト内に備えられた電話番号を呼び出させる、アクティブなテキストを電話番号が含むのであれば、ユーザは、電話番号を選択することによって実在物を呼び出してもよい。
【0042】
図4にさらに表現されたスクリーンは、乗り物ナビゲーションシステム100内の目的地として選択されたアイコンに関連する実在物の実際の住所を設定するボタン(例えば、実行ボタン(Go button)166)を含む。乗り物ナビゲーションシステム100は、その後、実在物に対して方角を提供してもよい。ディスプレイ108は、また、前のスクリーン(例えば
図3に表現されたスクリーン)にユーザを戻すために戻りボタン167を提示してもよい。
【0043】
地図オプションボタン145(
図2及び
図3を参照)は、乗り物ナビゲーションシステム100に、乗り物ナビゲーションシステム100に関連する各種パラメータをユーザが設定することができる地図オプションユーザインタフェース170を表示させる。例示的地図オプションユーザインタフェース170は、複数のパラメータに関連する総括的な複数のオプションボタン172a〜172hを表現する。例えば、オプションボタン172a−172gの1つ以上は、付加的な情報を伴わない地図のみの表示、ディスプレイ108上に2枚の地図を提供することができるデュアル地図、進路変更リストなどの表示、及び同種のものなどによって、地
図130をどのように提示するのかを指示してもよい。オプションボタン172a〜172gは、また、ユーザが関心のある地点を選択すること、最高制限速度を設定すること、交通情報オプションを設定すること、などを可能にしてもよい。
【0044】
オプションボタン172hは、モバイル機器120によって提供されたアプリケーションデータの表示に関連するオプションを提供する。オプションボタン172hの選択は、乗り物ナビゲーションシステム100に、ディスプレイ108上にアプリケーションアイコンオプションスクリーン180を表示させてもよい。
図6は1つの実施形態による例示的なアプリケーションアイコンオプションスクリーン180を表現する。概して、
図6に表現されたアプリケーションアイコンオプションスクリーン180は、ユーザがディスプレイ108にアイコン及び情報を提供することを望むアプリケーションや、ユーザ自身がフィルタリングしたいと望むアプリケーションを、ユーザ自身が選択することを可能にする。アプリケーションアイコンオプションスクリーン180は、乗り物ナビゲーションシステム100に互換性のあるアプリケーションの互換性のあるアプリケーション名183a〜183fをリストアップするアプリケーション182のリストを備える。各互換性のあるアプリケーション名183a〜183fは、ユーザが特定の互換性のあるアプリケーションを選択又は解除することを可能にするチェックボックス又は他の選択機構を有する。互換性のあるアプリケーションの数がディスプレイ108上に提示され得る数よりも多いのなら、アプリケーション182のリストは、スクロールバー186をさらに含んでもよい。ユーザは、アプリケーション182のリストをナビゲートするためにバー188をスクロールしてもよいし、又は上向矢印187a若しくは下向矢印187bを用いてもよい。アプリケーション182のリストは、また、例えばディスプレイ108のタッチスクリーン上でユーザの指を用いてリストをフリックするなどのジェスチャによってナビゲートされてもよい。
【0045】
図示する例において、ユーザは、フェイスブック183a、天気183b、イエルプ183、オープンテーブル183d、及びナショナルジオグラフィック(登録商標)−国立公園183fのアプリケーションを選択し、ツイッター183eのアプリケーションを解除している。従って、乗り物ナビゲーションシステム100は、ユーザによって選択されているアプリケーションのみに関連するアプリケーションデータを表示してもよい。天気のアプリケーションやツイッターのアプリケーションなど、いくつかのアプリケーションが、実際の住所又は位置に関連する地理的位置情報を有しなくてもよいということに留意されたい。これらのアプリケーションに関連するアイコン及び/若しくはアプリケーションデータ、又はアプリケーションデータが実際の住所や位置を含まない他のアプリケーションは、例えばディスプレイ108の1又は複数のコーナーなどのディスプレイ108の1又は複数の領域に提示されてもよい。
【0046】
ここで
図7を参照すると、1つの実施形態による乗り物ナビゲーションシステム100上の表示ために、モバイル機器120上で動作するアプリケーションが、どのように検出されてフィルタリングされるかに関するフローチャート200が、表現される。ブロック201において、乗り物ナビゲーションシステム100は、格納されたアプリケーションデータをモバイル機器120から受信してもよい。格納されたアプリケーションデータは、モバイル機器120上で動作している互換性のあるアプリケーション名を表現する。1つの実施形態において、格納されたアプリケーションデータは、モバイル機器120上のファイル内に格納される。別の実施形態において、格納されたアプリケーションデータは、モバイル機器120及び/又は乗り物ナビゲーションシステム100によってアクセスされる遠隔サーバ上に格納される。格納されたアプリケーションデータは、ユーザが自身のモバイル機器120からアプリケーションを追加したり削除したりする際に、周期的に更新されてもよい。
【0047】
乗り物ナビゲーションシステム100が、どの互換性のあるアプリケーションがモバイル機器120上で動作しているのかを一旦認証すれば、乗り物ナビゲーションシステム100は、ブロック202において、アプリケーションのリストを表示してもよい。例えば、アプリケーションのリストは、
図6に表現されたアプリケーション182のリストとして構成されてもよく、ユーザは、様々な互換性のあるアプリケーションを選択又は解除してもよい。ブロック203において、乗り物ナビゲーションシステム100は、乗り物ナビゲーションシステム100上に情報を表示さしたとユーザが所望するアプリケーションに対応するアプリケーションの選択入力を受信する。ブロック204において、乗り物ナビゲーションシステム100は、乗り物ナビゲーションシステム100のディスプレイ108に互換性のあるフォーマットでフォーマットされたアプリケーションデータを受信する。以上に述べたように、いくつかの実施形態において、モバイル機器120上で動作するAPIは、そのアプリケーションデータをフォーマットしてもよいし、又は、アプリケーションは、指示されたアプリケーションデータをフォーマットしてもよい(例えば、様々なアプリケーションのサードパーティサーバは、フォーマットされたアプリケーションデータを提供してもよい)。但し、他の実施形態において、乗り物ナビゲーションシステムは、ディスプレイ108上に提示するためにアプリケーションデータをフォーマットしてもよい。
【0048】
ブロック205において、乗り物ナビゲーションシステム100は、乗り物が進行するにつれて、様々な選択されたアプリケーションのアプリケーションデータに対応するアイコンを表示する。乗り物の近くに隣接する実在物を表現するアイコンのみが表示されてもよいため、乗り物が進行するにつれて、アイコンは変わることになる。
【0049】
本開示の実施形態が、モバイル機器上で動作するアプリケーションが乗り物ナビゲーションシステムに対してアプリケーションデータを提供する乗り物ナビゲーションシステム及び方法を対象とするということは、まさに理解されるべきである。より具体的には、アプリケーションデータに関連する実在物を表現するアイコンは、実在物の実際の住所又は位置に対応する地図上の位置に表示される。限定ではなく例として、ナビゲーションシステムに対して通信的に連結されるモバイル機器上で動作するアプリケーションは、現在位置の近くにあるレストラン(他の庶業、機関、など)に関する情報を提供するようにプログラミングされてもよい。レストランに関するアプリケーションデータは、アイコンが近くのレストランの実際の住所に対応する乗り物ナビゲーションシステムの地図上の適切な位置に表示されるように、アプリケーションによって乗り物ナビゲーションシステムに対して提供されてもよい。このように、モバイル機器上で動作するアプリケーションによって提供される実在物に関連するアイコンは、乗り物ナビゲーションシステムの地図上に投入されてもよい。
【0050】
特定の実施形態が本明細書に図示され記載されたが、様々な他の変更及び改良が、請求の範囲に記載される発明の主題の精神及び範囲から逸脱せずに、行なわれてもよいということは、理解されるべきである。さらに、請求の範囲に記載される発明の主題の様々な態様が、本明細書に記載されたが、このような態様を組み合わせて利用する必要はない。そのため、添付された請求項が、請求の範囲に記載の発明の主題の範囲内にある、このような変更及び改良をすべて網羅するように意図される。
【国際調査報告】