(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-530714(P2015-530714A)
(43)【公表日】2015年10月15日
(54)【発明の名称】選択された冷却能力分布を有する燃料セルコンポーネント
(51)【国際特許分類】
H01M 8/02 20060101AFI20150918BHJP
H01M 8/04 20060101ALI20150918BHJP
H01M 8/10 20060101ALN20150918BHJP
【FI】
H01M8/02 C
H01M8/04 J
H01M8/10
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-529769(P2015-529769)
(86)(22)【出願日】2012年8月30日
(85)【翻訳文提出日】2015年4月9日
(86)【国際出願番号】US2012053086
(87)【国際公開番号】WO2014035395
(87)【国際公開日】20140306
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN
(71)【出願人】
【識別番号】504229022
【氏名又は名称】バラード パワー システムズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100086232
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 博通
(74)【代理人】
【識別番号】100092613
【弁理士】
【氏名又は名称】富岡 潔
(72)【発明者】
【氏名】バダンジ,スシャント エス.
(72)【発明者】
【氏名】レイク,ジェフリー ジー.
【テーマコード(参考)】
5H026
5H127
【Fターム(参考)】
5H026AA06
5H026CC01
5H026CC03
5H026CC06
5H026CC10
5H026HH02
5H127AC05
5H127BA02
5H127BB02
5H127CC01
(57)【要約】
例示の燃料セルコンポーネントが、複数の流路を有するプレートを含む。それらの流路のうちの少なくとも第1の流路が、その他の流路とは異なるように構成されており、それにより第1の流路が、プレートの選択された部位に第1の冷却能力を提供する。その他の流路は、プレートの少なくとも一つのその他の部位に第2の、より少ない冷却能力を提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の流路を有するプレートを備えた燃料セルコンポーネントであって、
前記流路のうちの少なくとも第1の流路が、前記流路におけるその他の流路と異なるように構成されており、それにより前記第1の流路が、前記プレートの選択された部位に第1の冷却能力を提供し、前記その他の流路が、前記プレートにおける少なくとも一つのその他の部位に第2の、より少ない冷却能力を提供する、燃料セルコンポーネント。
【請求項2】
前記第1の流路が第1の流れ容量を有し、この第1の流れ容量は、前記その他の流路における第2の流れ容量に比べて大きいことを特徴とする請求項1に記載の燃料セルコンポーネント。
【請求項3】
前記第1の流路が、その第1の流路に沿った流れの方向に対して概ね垂直な第1の断面を有し、
前記その他の流路は、それぞれ、該その他の流路の各々に沿った流れの方向に対して概ね垂直な第2の、より小さい断面を有することを特徴とする請求項2に記載の燃料セルコンポーネント。
【請求項4】
前記第1の流路が、ある冷却期間内に前記選択された部位に第1の容量の冷却剤を案内し、
前記その他の流路が、前記冷却期間内に前記その他の部位に第2の、より少ない量の冷却剤を案内することを特徴とする請求項2に記載の燃料セルコンポーネント。
【請求項5】
前記第1の流路が、その第1の流路の少なくとも一つの部位に沿って配置された断熱部材を備え、
前記断熱部材は、前記第1の流路の前記部位における、冷却剤によるあらゆる熱吸収を遮断するように構成されることを特徴とする請求項2に記載の燃料セルコンポーネント。
【請求項6】
前記第1の流路の前記部位が、前記第1の流路の入口と、前記プレートの前記選択された部位に沿った流路の部位と、の間で延在することを特徴とする請求項5に記載の燃料セルコンポーネント。
【請求項7】
前記第1の流路が、前記第1の冷却能力を有する冷却剤を前記プレートの前記選択された部位に案内するように構成され、
前記その他の流路が、前記第2の冷却能力を有する冷却剤を前記プレートの前記その他の部位に案内するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の燃料セルコンポーネント。
【請求項8】
前記冷却能力が、前記冷却剤の温度を備え、前記第1の冷却能力を提供する冷却剤が、前記第2の冷却能力を提供する冷却剤に比べて低温であることを特徴とする請求項7に記載の燃料セルコンポーネント。
【請求項9】
前記第1の流路が、前記第1の流路の少なくとも一部に沿って配置された断熱部材を備え、
前記断熱部材が、前記第1の流路の前記一部における、冷却剤によるあらゆる熱吸収を遮断するように構成されることを特徴とする請求項7に記載の燃料セルコンポーネント。
【請求項10】
前記第1の流路の前記一部が、前記第1の流路の入口と、前記プレートの前記選択された部位に沿った流路の部位と、の間で延在することを特徴とする請求項9に記載の燃料セルコンポーネント。
【請求項11】
燃料セル内の温度の管理方法であって、
少なくとも一つの燃料セルコンポーネントの選択された部位に第1の冷却能力を提供するステップと、
前記燃料セルコンポーネントの少なくとも一つのその他の部位に第2の、より少ない冷却能力を提供するステップと、
を備えた管理方法。
【請求項12】
複数の流路を有する少なくとも一つのプレートを提供するステップであって、
前記複数の流路のうちの少なくとも第1の流路が、前記複数の流路におけるその他の流路と異なるように構成されており、それにより前記第1の流路が、前記プレートの選択された部位に前記第1の冷却能力を提供し、前記その他の流路が、前記プレートにおける少なくとも一つのその他の部位に前記第2の冷却能力を提供する、少なくとも一つのプレートを提供するステップを備えることを特徴とする請求項11に記載の管理方法。
【請求項13】
前記第1の流路が第1の流れ容量を有し、この第1の流れ容量は、前記その他の流路の各々における第2の流れ容量に比べて大きいことを特徴とする請求項12に記載の管理方法。
【請求項14】
前記第1の流路が第1の断面を有し、前記その他の流路の各々が、第2の、より小さい断面を有することを特徴とする請求項13に記載の管理方法。
【請求項15】
ある冷却期間内に第1の容量の冷却剤を前記選択された部位に案内するステップと、
前記冷却期間内に第2の、より少ない量の冷却剤を前記その他の部位に案内するステップと、
を備えた請求項11に記載の管理方法。
【請求項16】
前記複数の流路のうちの少なくとも一つの流路における少なくとも一つの部位に沿って断熱部材を配置するステップであって、前記流路の前記少なくとも一つの部位における、冷却剤によるあらゆる熱吸収を遮断するように構成された断熱部材を配置するステップを備えることを特徴とする請求項11に記載の管理方法。
【請求項17】
前記第1の冷却能力が、ある冷却期間内に第1の容量の冷却剤を備え、前記第2の冷却能力が、前記冷却期間内に第2の、より少ない量の冷却剤を備えることを特徴とする請求項11に記載の管理方法。
【請求項18】
前記第1の冷却能力が、冷却剤の第1の温度を備え、前記第2の冷却能力が、冷却剤の第2の、より高い温度を備えることを特徴とする請求項11に記載の管理方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
燃料電池は電気化学反応に基づいて電気を発生させるように用いられる。様々なコンポーネントが燃料電池ユニット内に含まれる。それらのコンポーネントの多くは、一般にプレートまたはシートの形態で実現される。例えば、反応物は、燃料電池を通して複数のプレートに形成された流路に沿って分配される。プレートの冷却剤分配流路により、燃料電池を通した冷却流体の移動が容易となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
燃料電池性能の低下またはコンポーネントの故障の原因となる膜の劣化を防止するように、燃料電池に適切な冷却剤を供給することが必要である。一般的な冷却流路の形態は、プレートに亘る複数の流路に沿って冷却剤入口を含む一方の側から冷却剤出口を含む他方の側へと冷却剤を案内する。こうした形態は多くの燃料電池機構において有用であることが立証されているが、全ての実現可能な燃料電池形態の冷却需要を適切に満足させることはできない。
【課題を解決するための手段】
【0003】
例示の燃料セルコンポーネントが、複数の流路を有するプレートを含む。それらの流路のうちの少なくとも第1の流路が、その他の流路とは異なるように構成されており、それにより第1の流路が、プレートの選択された部位に第1の冷却能力を提供する。その他の流路は、プレートの少なくとも一つのその他の部位に第2の、より少ない冷却能力を提供する。
【0004】
例示の燃料セル内の温度の制御方法が、燃料セルの少なくとも一つのコンポーネントの選択された部位に第1の冷却能力を提供することを含む。第2の、より少ない冷却能力が、その少なくとも一つの燃料セルコンポーネントにおける少なくとも一つのその他の部位に提供される。
【0005】
開示の実施例の様々な特徴および利点が、以下の詳細な説明から当業者にとって明らかとなるであろう。詳細な説明に添付の図面を以下のように簡単に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図2】一例の冷却剤分配機構の選択された特徴部の概略図。
【
図3】
図2に示されるものと同様の実施例に有用な特徴部の概略図。
【
図4】別の一例の冷却剤分配機構の選択された特徴部の概略図。
【
図5】別の一例の冷却剤分配機構の選択された特徴部の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1は、電気エネルギーを発生させるのに有用な燃料セル10などの、電気化学的セルの概略断面図である。一例の燃料セル10は、流体輸送板12,14などの複数のコンポーネントを含む。一例では、流体輸送板12はカソード水輸送板であると見なされ、流体輸送板14はアノード水輸送板であると見なされる。カソードおよびアノード水輸送板12,14は、膜電極アセンブリ16の両側にあり、膜電極アセンブリ16は、プロトン交換膜18などの電解質と、カソード触媒20と、アノード触媒22と、を含む。ガス拡散層などの追加の公知のコンポーネントを含んでもよいが、
図1には示されていない。
【0008】
カソード水輸送板12は、互いに流体連通した複数の流体流路32と、カソード触媒20と、を含む。一例の流体輸送板12はまた、この例では冷却剤を送るように構成された流体流路34を含む。同様に、アノード輸送板14は、互いに流体連通した流体流路36と、アノード触媒22と、を含む。冷却剤流路38が輸送板14に設けられる。一例では、流路32は燃料セル内で空気などの酸化剤を案内し、流路36は水素などの燃料を、燃料セルを通して案内する。
【0009】
図2は、プレート12の一例の冷却剤分配機構を概略的に示す。この例では、流路34は、プレート12の実質的な部分に沿って実質的な部分に亘り、冷却剤を分配するように配置されている。この例では、反応物(例えば、空気)は、燃料セルを通して矢印40で概略的に示される方向に移動する。その結果、他の部分に比べて高温となる燃料セル部位が生じる。
図2に示されるように、プレート12の領域すなわち部位42は、運転時により高い温度となる燃料セルの部分と揃えられる。
図2の冷却剤分配機構は、部位42に対し、プレート12の少なくとも一つのその他の部位に供給される冷却能力に比べて、より高い冷却能力を提供するように構成される。部位42により多くの冷却能力を提供することにより、燃料セルの運転中に高温となる燃料セル部位の温度を低下させる必要性に対処する。
【0010】
図2の例の流路34は、流路34の他の部分とは異なるように構成された第1の流路34Aを含む。この例では、流路34Aは、他の流路34に比べてより大きい流れ容量を有する。より大きい流れ容量により、小さい流れ容量に比べて単位時間当たり多量の冷却剤を供給する。一例では、流路34Aは、他の流路34の断面に比べて大きい断面を有する。この例の断面は、冷却剤が流路を通流する方向に対して概ね垂直な方向であると見なされる。
【0011】
図2の例では、冷却剤が入口44を通して流路34,34Aへと流れ、冷却剤出口46を通して流出する。図面からも分かるように、流路34Aは、多量の冷却剤を部位42へと直接供給して、その部位に増大した冷却能力を提供する。この例では、プレート12における他の部位に比較して、より多くの冷却剤が部位42に供給される。より多くの量の冷却剤により、プレート12の他の部位に比較して、部位42に沿ってより高い冷却能力がもたらされる。
【0012】
図2の例は他の流路34とは異なるように構成された単一の流路34Aを示すが、特に、より高い温度に曝される燃料セル領域に対応する、燃料セルコンポーネントの選択された部位により高い冷却能力を供給するように構成された、複数の流路を提供することも可能である。
【0013】
図3は、燃料セルコンポーネントの選択された部位42に対し、あるいはその部位に沿ってより高い冷却能力を提供する別の実施例の機構を概略的に示す。この例は、第1の流路34Aの長さの少なくとも一部に沿った断熱部材50を含む。この例の断熱部材50は管を備え、この管は、管50内の冷却剤と、管50内の冷却剤付近の燃料セル部分と、の間の熱交換を阻止する。第1の流路34Aの長さの少なくとも一部に沿った熱交換を防ぐことにより、冷却剤と燃料セル内の周囲環境との間で熱交換が行われるように冷却剤がその周囲環境に曝されてしまった場合の冷却剤の温度と比較して、冷却剤が部位42の領域に到達したときにより低い温度となる、冷却剤を提供する。断熱部材50により、燃料セルコンポーネントの選択された部位へのより低温の冷却剤の供給が容易となる。これにより、熱交換および冷却の目的で冷却剤が最終的に露出される部位に、より高い冷却能力を提供する。
【0014】
図4は、冷却剤分配機構の別の実施例の構成を概略的に示す。この例では、流路34の各々が同じ流れ容量を有する。流路34の一部が管などの断熱部材50を含み、この部材は、それらの流路内の冷却剤を、燃料セル内の周囲環境の熱から少なくとも部分的に遮断する。断熱部材すなわち管50を通流する冷却剤は、それらの近傍の断熱部材を備えていない流路34の長さに対応する部位内の冷却剤と比較して、低温に維持される。冷却剤と、燃料セル内の周囲環境との間の、流路の全長の少なくとも一部に沿った熱交換を制御するように、流路34の少なくとも一つに断熱部材50を設けることにより、燃料セルの選択された部位へのより低温の冷却剤の供給が可能となる。これにより、相対的に低温の冷却剤が最終的に熱交換および冷却のために用いられる、高い冷却能力が提供される。
【0015】
図5は、別の実施例の機構を概略的に示す。この例では、流路34の少なくとも一部が断熱コーティング60を含み、このコーティングは、それらの流路34の対応箇所における冷却剤と、燃料セル内の周囲環境との間の熱交換を阻止するように構成される。このコーティング60は、それらの流路34のうちの少なくとも選択された一つにおける選択された長さに沿って設けられ、その冷却剤がコーティング60の無い流路の部位に到達したとき、その冷却剤は、さもなければコーティングが無い状態で同じ部位に到達した冷却剤の温度に比べて低い温度を有する。その相対的に低温の冷却剤により、燃料セル内の周囲環境との熱交換を妨害なく行える領域に、より高い冷却能力を提供する。
【0016】
燃料セルの異なる領域に対する異なるレベルの冷却を行うように、水輸送板などの燃料セルコンポーネントにおける異なる部位への異なる冷却能力の提供を容易にする、幾つかの実施例の冷却剤分配機構が開示される。実施例の機構により、燃料セルの運転時により高い温度に曝されるホットスポットすなわち高温領域に対処するように、燃料セルの選択された部位へのより高い冷却能力の提供が可能となる。開示の実施例により、燃料セル全体に亘るより均一な温度分布の維持が可能となる。さらに、開示の実施例は、高温に起因する燃料セルコンポーネントの劣化を回避する役割を果たし、それにより燃料セルの寿命や性能を向上させる。
【0017】
上記の記載は本質的に限定的なものではなく例示に過ぎない。本発明の本質を逸脱することなく開示の実施例に対する種々の変更および修正が当業者にとって明らかとなるであろう。本発明に対する法的保護の範囲は以下の特許請求の範囲を検討することによってのみ画定される。
【手続補正書】
【提出日】2015年8月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の流路を有するプレートを備えた燃料セルコンポーネントであって、
前記流路のうちの少なくとも第1の流路が、前記流路におけるその他の流路と異なるように構成されており、それにより前記第1の流路が、前記プレートの選択された部位に第1の冷却能力を提供し、前記その他の流路が、前記プレートにおける少なくとも一つのその他の部位に第2の、より少ない冷却能力を提供し、
前記第1の流路が、その第1の流路の少なくとも一つの部位に沿って配置された断熱部材を備え、
前記断熱部材は、前記第1の流路の前記少なくとも一つの部位における、冷却剤によるあらゆる熱吸収を遮断するように構成される、燃料セルコンポーネント。
【請求項2】
前記第1の流路が第1の流れ容量を有し、この第1の流れ容量は、前記その他の流路における第2の流れ容量に比べて大きいことを特徴とする請求項1に記載の燃料セルコンポーネント。
【請求項3】
前記第1の流路が、その第1の流路に沿った流れの方向に対して概ね垂直な第1の断面を有し、
前記その他の流路は、それぞれ、該その他の流路の各々に沿った流れの方向に対して概ね垂直な第2の、より小さい断面を有することを特徴とする請求項2に記載の燃料セルコンポーネント。
【請求項4】
前記第1の流路が、ある冷却期間内に前記選択された部位に第1の容量の冷却剤を案内し、
前記その他の流路が、前記冷却期間内に前記その他の部位に第2の、より少ない量の冷却剤を案内することを特徴とする請求項2に記載の燃料セルコンポーネント。
【請求項5】
前記第1の流路の前記部位が、前記第1の流路の入口と、前記プレートの前記選択された部位に沿った流路の部位と、の間で延在することを特徴とする請求項1に記載の燃料セルコンポーネント。
【請求項6】
前記第1の流路が、前記第1の冷却能力を有する冷却剤を前記プレートの前記選択された部位に案内するように構成され、
前記その他の流路が、前記第2の冷却能力を有する冷却剤を前記プレートの前記その他の部位に案内するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の燃料セルコンポーネント。
【請求項7】
前記冷却能力が、前記冷却剤の温度を備え、前記第1の冷却能力を提供する冷却剤が、前記第2の冷却能力を提供する冷却剤に比べて低温であることを特徴とする請求項6に記載の燃料セルコンポーネント。
【請求項8】
前記第1の流路が、前記第1の流路の少なくとも一部に沿って配置された断熱部材を備え、
前記断熱部材が、前記第1の流路の前記一部における、冷却剤によるあらゆる熱吸収を遮断するように構成されることを特徴とする請求項6に記載の燃料セルコンポーネント。
【請求項9】
前記第1の流路の前記一部が、前記第1の流路の入口と、前記プレートの前記選択された部位に沿った流路の部位と、の間で延在することを特徴とする請求項8に記載の燃料セルコンポーネント。
【請求項10】
燃料セル内の温度の管理方法であって、
少なくとも一つの燃料セルコンポーネントの選択された部位に第1の冷却能力を提供するステップと、
前記燃料セルコンポーネントの少なくとも一つのその他の部位に第2の、より少ない冷却能力を提供するステップと、
複数の流路を有する少なくとも一つのプレートを提供するステップであって、前記複数の流路のうちの少なくとも第1の流路が、前記複数の流路におけるその他の流路と異なるように構成されており、それにより前記第1の流路が、前記コンポーネントの選択された部位に前記第1の冷却能力を提供し、前記その他の流路が、前記コンポーネントにおける前記少なくとも一つのその他の部位に前記第2の冷却能力を提供する、少なくとも一つのプレートを提供するステップと、
前記複数の流路のうちの少なくとも第1の流路における少なくとも一つの部位に沿って断熱部材を配置するステップであって、前記流路の前記少なくとも一つの部位における、冷却剤によるあらゆる熱吸収を遮断するように構成された断熱部材を配置するステップと、
を備えた管理方法。
【請求項11】
前記第1の流路が第1の流れ容量を有し、この第1の流れ容量は、前記その他の流路の各々における第2の流れ容量に比べて大きいことを特徴とする請求項10に記載の管理方法。
【請求項12】
前記第1の流路が第1の断面を有し、前記その他の流路の各々が、第2の、より小さい断面を有することを特徴とする請求項11に記載の管理方法。
【請求項13】
ある冷却期間内に第1の容量の冷却剤を前記選択された部位に案内するステップと、
前記冷却期間内に第2の、より少ない量の冷却剤を前記その他の部位に案内するステップと、
を備えた請求項10に記載の管理方法。
【請求項14】
前記第1の冷却能力が、ある冷却期間内に第1の容量の冷却剤を備え、前記第2の冷却能力が、前記冷却期間内に第2の、より少ない量の冷却剤を備えることを特徴とする請求項10に記載の管理方法。
【請求項15】
前記第1の冷却能力が、冷却剤の第1の温度を備え、前記第2の冷却能力が、冷却剤の第2の、より高い温度を備えることを特徴とする請求項10に記載の管理方法。
【国際調査報告】