特表2015-530748IP Force 特許公報全文掲載

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-530748(P2015-530748A)
(43)【公表日】2015年10月15日
(54)【発明の名称】低いオン抵抗を有する、垂直にスタックされたパワーFET及び同期バックコンバータ
(51)【国際特許分類】
   H01L 25/07 20060101AFI20150918BHJP
   H01L 25/18 20060101ALI20150918BHJP
   H01L 25/065 20060101ALI20150918BHJP
   H01L 23/48 20060101ALI20150918BHJP
【FI】
   H01L25/04 C
   H01L25/08 Y
   H01L23/48 G
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-530157(P2015-530157)
(86)(22)【出願日】2013年9月5日
(85)【翻訳文提出日】2015年5月7日
(86)【国際出願番号】US2013058232
(87)【国際公開番号】WO2014039658
(87)【国際公開日】20140313
(31)【優先権主張番号】13/603,905
(32)【優先日】2012年9月5日
(33)【優先権主張国】US
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】390020248
【氏名又は名称】日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【1名の代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】オスバルド ジョージ ロペス
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン エイ ノクイル
(72)【発明者】
【氏名】ファン アレハンドロ エルブソメル
(57)【要約】
パワーFET(100)が、パッド(110)と第1リード(111)と第2リード(112)を含むリードフレーム、プレート(150a)とエクステンション(150b)とリッジ(150c)を含み、リードフレームパッドから離間されたプレート及びエクステンションとリッジがパッドに接続される、第1金属クリップ、プレートとパッド間の空間で垂直にアセンブルされ、第1nチャネルFETチップ(120)と第2nチャネルFETチップ(130)を含むスタックを含む。第1FETチップは一表面上のドレイン端子と反対の表面上のソース及びゲート端子を有し、ドレイン端子はパッドに取り付けられ、ソース端子は第1リードに接続される第2クリップ(140)に取り付けられる。第2FETチップは一表面上のソース端子と反対の表面上のドレイン及びゲート端子を有し、ソース端子が第2クリップに、ドレイン端子が第1クリップに取り付けられる。FETスタックのドレイン‐ソースオン抵抗は第1FETチップの及び第2FETチップのオン抵抗より小さい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パワー電界効果トランジスタ(FET)であって、
パッドと第1のリードと第2のリードとを含むリードフレーム、
プレートとエクステンションとリッジとを含む第1の金属クリップであって、前記リードフレームのパッドから離間される前記プレート及びエクステンションと、前記リッジとが、前記パッドに接続される、前記第1の金属クリップ、及び
前記プレートと前記パッドとの間の空間におけるFETチップの垂直にアセンブルされたスタック、
を含み、
前記スタックが、
1つの表面上のドレイン端子と、反対の表面上のソース端子及びゲート端子とを有する第1のnチャネルFETチップであって、前記ドレイン端子が前記パッドに取り付けられ、前記ソース端子が、前記第1のリードに接続される第2のクリップに取り付けられ、前記ゲート端子が前記第2のリードに接続され、前記第1のnチャネルFETチップが第1のドレイン‐ソースオン抵抗を有する、前記第1のnチャネルFETチップと、
1つの表面上のソース端子と、反対の表面上のドレイン端子及びゲート端子とを有する第2のnチャネルFETチップであって、前記ソース端子が前記第2のクリップに取り付けられ、前記ドレイン端子が前記第1のクリップに取り付けられ、前記ゲート端子が前記第2のリードに接続され、前記第2のnチャネルFETチップが第2のドレイン‐ソースオン抵抗を有する、前記第2のnチャネルFETチップと、
を含み、
スタックされた前記FETの前記ドレイン‐ソースオン抵抗が、前記第1のFETチップの及び前記第2のFETチップのオン抵抗より小さい、
パワーFET。
【請求項2】
請求項1に記載のパワーFETであって、前記第1のnチャネルFETチップ及び前記第2のnチャネルFETチップが同じ面積を有する、パワーFET。
【請求項3】
請求項1に記載のパワーFETであって、前記チップ及び前記クリップを封止するパッケージング化合物を更に含む、パワーFET。
【請求項4】
請求項3に記載のパワーFETであって、前記パッケージング化合物が、前記第2のクリップの1つの表面を封止されずに残す、パワーFET。
【請求項5】
請求項4に記載のパッケージであって、前記第2のクリップの前記封止されていない表面に取り付けられるヒートシンクを更に含む、パッケージ。
【請求項6】
請求項1に記載のパッケージであって、前記第1のnチャネルFETチップの前記ゲート端子及び前記第2のnチャネルFETチップの前記ゲート端子が、ボンディングワイヤによって前記第2のリードに接続される、パッケージ。
【請求項7】
パワー電界効果トランジスタ(FET)であって、
パッドと第1のリードと第2のリードとを含むリードフレーム、
1つの表面上のドレイン端子と、反対の表面上のソース端子及びゲート端子とを有する第1のnチャネルFETチップであって、第1のオン抵抗を有する、前記第1のnチャネルFETチップ、
1つの表面上のソース端子と、反対の表面上のドレイン端子及びゲート端子とを有する第2のnチャネルFETチップであって、第2のオン抵抗を有する、前記第2のnチャネルFETチップ、
を含み、
前記第1のnチャネルFETチップ及び前記第2のnチャネルFETチップが、前記パッド上に垂直にスタックとしてアセンブルされ、
前記第1のnチャネルFETチップが、前記パッドに取り付けられるそのドレイン端子、前記第1のリードに接続される第2のクリップに取り付けられるそのソース端子、及び前記第2のリードに接続されるそのゲート端子を有し、
前記第2のnチャネルFETチップが、前記第2のクリップに取り付けられるそのソース端子、前記パッドに接続される第1のクリップに取り付けられるそのドレイン端子、及び前記第2のリードに接続されるそのゲート端子を有し、
スタックされた前記FETのオン抵抗が、前記第1のFETチップの及び前記第2のFETチップのオン抵抗より小さい、
パワーFET。
【請求項8】
パワー電界効果トランジスタ(FET)であって、
パッドと第1のリードと第2のリードとを含むリードフレーム、
1つの表面上のソース端子と、反対の表面上のドレイン端子及びゲート端子を有する第1のnチャネルFETチップであって、第1のオン抵抗を有する、前記第1のnチャネルFETチップ、
1つの表面上のドレイン端子と、反対の表面上のソース端子及びゲート端子とを有する第2のnチャネルFETチップであって、第2のオン抵抗を有する、前記第2のnチャネルFETチップ、
を含み、
前記第1及び前記第2のnチャネルFETチップが、前記パッド上に垂直にスタックとしてアセンブルされ、
前記第1のnチャネルFETチップが、前記パッドに取り付けられるそのソース端子、前記第1のリードに接続される第2のクリップに取り付けられるそのドレイン端子、及び前記第2のリードに接続されるそのゲート端子を有し、
前記第2のnチャネルFETチップが、前記第2のクリップに取り付けられるそのドレイン端子、前記パッドに接続される第1のクリップに取り付けられるそのソース端子、及び前記第2のリードに接続されるそのゲート端子を有し、
スタックされた前記FETのオン抵抗が、前記第1のFETチップ及び前記第2のFETチップのオン抵抗より小さい、
パワーFET。
【請求項9】
電力供給デバイスであって、
スイッチノード端子としてのパッド、入力端子としてのリード、接地端子としてのリード、制御モジュールのゲート端子としてのリード、及び同期モジュールのゲート端子としてのリードを含むリードフレーム、及び
同期バックコンバータ、
を含み、
前記同期バックコンバータが、
第1及び第2のnチャネルFETチップを含む制御モジュールであって、前記第1のnチャネルFETチップが、1つの表面上のそのソースと反対の表面上のそのドレイン及びゲートとを有し、かつ、第1のオン抵抗を有し、前記第2のnチャネルFETチップが、1つの表面上のそのドレインと反対の表面上のそのソース及びゲートとを有し、且つ、第2のオン抵抗を有し、
前記第1及び前記第2のnチャネルFETチップが、前記パッド上に垂直にスタックとしてアセンブルされ、
前記第1のnチャネルFETチップが、前記パッドに取り付けられるそのソース、及び前記入力端子としての前記リードに接続される第2のクリップに取り付けられるそのドレインを有し、前記第2のnチャネルFETチップが、前記第2のクリップに取り付けられるそのドレイン、及び前記パッドに接続される第1のクリップに取り付けられるそのソースを有し、
スタックされた前記制御モジュールのオン抵抗が、前記第1及び前記第2のFETチップのオン抵抗より小さく、
前記同期バックコンバータが更に、
第3及び第4のnチャネルFETチップを含む同期モジュール、
を含み、
前記第3のnチャネルFETチップが、1つの表面上のそのドレインと反対の表面上のそのソース及びゲートとを有し、且つ、第3のオン抵抗を有し、前記第4のnチャネルFETチップが、1つの表面上のそのソースと反対の表面上のそのドレイン及びゲートとを有し、且つ、第4のオン抵抗を有し、
前記第3及び前記第4のnチャネルFETチップが、前記パッド上に垂直にスタックとしてアセンブルされ、
前記第3のnチャネルFETチップが、前記パッドに取り付けられるそのドレイン、及び前記接地端子としての前記リードに接続される第3のクリップに取り付けられるそのソースを有し、前記第4のnチャネルFETチップが、前記第3のクリップに取り付けられるそのソース、及び前記パッドに接続される前記第1のクリップに取り付けられるそのドレインを有し、
スタックされた前記同期モジュールのオン抵抗が、前記第3及び前記第4のnチャネルFETチップのオン抵抗より小さい、
電力供給デバイス。
【請求項10】
請求項9に記載の電力供給デバイスであって、前記第1、前記第2、前記第3、及び前記第4のnチャネルFETチップが同じ面積を有する、電力供給デバイス。
【請求項11】
請求項9に記載の電力供給デバイスであって、前記nチャネルFETチップ及び前記クリップを封止するパッケージング化合物を更に含む、電力供給デバイス。
【請求項12】
請求項11に記載の電力供給デバイスであって、前記パッケージング化合物が、前記第3のクリップの1つの表面を封止されずに残す、電力供給デバイス。
【請求項13】
請求項12に記載の電力供給デバイスであって、前記第3のクリップの前記封止されていない表面に取り付けられるヒートシンクを更に含む、電力供給デバイス。
【請求項14】
請求項9に記載の電力供給デバイスであって、更に、前記第2及び前記第3のクリップに取り付けられる少なくとも1つのキャパシタを含む、電力供給デバイス。
【請求項15】
請求項9に記載の電力供給デバイスであって、ゲートドライバ及びコントローラとして動作し得るチップを更に含み、前記チップが前記リードフレームパッドに取り付けられる、電力供給デバイス。
【請求項16】
電力供給デバイスであって、
前記電力供給デバイスのスイッチノードとして動作し得るパッドと、入力電圧に接続されるリードと、接地電位に接続されるリードとを含む金属リードフレーム、
プレートとエクステンションとリッジとを含む第1の金属クリップであって、前記リードフレームのパッドから離間される前記プレート及びエクステンションと、前記リッジとが、前記パッドに接続され、前記第1のクリップがスイッチノード電位にあり、
前記プレートと前記パッドとの間の空間における同期バックコンバータであって、前記同期バックコンバータが制御モジュール及び同期モジュールを含み、両方のモジュールが、前記パッド上に及び前記プレート上にはんだ付けされ、
前記制御モジュールが、ソース・ダウンの第1のFETチップ上に垂直にスタックされるドレイン・ダウンの第2のFETチップ、及び前記FETのドレインを前記入力電圧に接続される前記リードに接続する第2のクリップを含み、前記第1の金属クリップが、前記第1のnチャネルFETチップの前記ソースに取り付けられ、前記第1及び第2のFETチップが並列に電気的に接続され、前記制御モジュールのドレイン‐ソースオン抵抗が、前記第1及び第2のFETチップのドレイン‐ソースオン抵抗のうちの一層小さい方よりも小さく、
前記同期モジュールが、ドレイン・ダウンの第3のFETチップ上に垂直にスタックされるソース・ダウンの第4のFETチップ、及び前記FETのソースを前記接地電位に接続される前記リードに接続する第3のクリップを含み、前記第1の金属クリップが、前記第4のチップのドレインに取り付けられ、前記第3及び第4のFETチップが並列に電気的に接続され、前記同期モジュールのドレイン‐ソースオン抵抗が、前記第3及び第4のFETチップのドレイン‐ソースオン抵抗のうちの一層小さい方よりも小さい、
を含む、電力供給デバイス。
【請求項17】
請求項16に記載の電力供給デバイスであって、前記チップ及び前記クリップを封止するパッケージング化合物を更に含み、前記パッケージング化合物が、前記第3のクリップの1つの表面を封止されずに残すこと、電力供給デバイス。
【請求項18】
請求項17に記載の電力供給デバイスであって、更に、前記第3のクリップの前記封止されていない表面に取り付けられるヒートシンクを含む、電力供給デバイス。
【請求項19】
請求項16に記載の電力供給デバイスであって、更に、前記第2及び第3のクリップに取り付けられる少なくとも1つのキャパシタを含む、電力供給デバイス。
【請求項20】
請求項16に記載の電力供給デバイスであって、ゲートドライバ及びコントローラとして動作し得るチップを更に含み、前記チップが前記リードフレームパッドに取り付けられる、電力供給デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、概して半導体デバイス及びプロセスの分野に関し、更に具体的には超低ソース‐ドレインオン抵抗を有する電界効果トランジスタの構造及び製造方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
パワースイッチングデバイスのファミリの中で、DC‐DC電力供給回路、特にスイッチドモード電力供給回路のカテゴリー、がポピュラーである。台頭してきている電力搬送要件に特に適しているのは、共通スイッチノードにより2つのパワーMOS電界効果トランジスタ(FET)が直列に接続されて共に結合される、同期バックコンバータ又はパワーブロックである。パワーブロックにおいて、ハイサイドスイッチと呼ぶこともある制御FETチップは、供給電圧VINとLC出力フィルタとの間に接続され、ローサイドスイッチと呼ぶこともある同期(sync)FETチップは、LC出力フィルタと接地電位との間に接続される。
【0003】
制御FETチップ及び同期FETチップのゲートは、コンバータのドライバとして働く集積回路(IC)を含む半導体チップに接続され、ドライバは、コントローラICに接続される。このアッセンブリは大抵、パワー段と呼ばれる。好ましくは、ドライバ及びコントローラIC両方が単一のチップ上に集積され、これはまた、接地電位に接続される。
【0004】
今日のパワースイッチングデバイスの多くでは、パワーMOS FETのチップ、及びドライバ及びコントローラICのチップは、個別の構成要素として水平に隣り合ってアセンブルされる。各チップは典型的に、金属性リードフレームの長方形の又は矩形のパッドに取り付けられ、パッドは出力端子としてのリードにより囲まれる。リードは、通常、カンチレバーエクステンションなしの形状とされ、クワッドフラットノーリード(QFN)又はスモールアウトラインノーリード(SON)デバイスの方式で配される。チップからリードへの電気的接続はボンディングワイヤによって提供され得、ボンディングワイヤは、その長さ及び抵抗に起因して、著しい寄生インダクタンスをパワー回路に導入する。幾つかの最近導入された先進のアッセンブリでは、クリップが多くの接続ワイヤの代わりとなる。これらのクリップは、幅広であり、最小の寄生インダクタンスを導入する。各アッセンブリは典型的に、プラスチックカプセル封止にパッケージングされ、パッケージングされた構成要素は、電力供給システムのボードアッセンブリのためのディスクリート構成ブロックとして用いられる。
【0005】
多くの応用例では、コンバータのオン抵抗が小さく、及びそのため各ディスクリートFETのオン抵抗が小さいことが望ましい。並列動作するFETのオン抵抗を低減するため、半導体業界による取り組みは、例えば、MOSフィンガーを共に一層近接して位置決めすることによりディスクリートMOS FETの実効抵抗を最小化することに注目しており、これは、半導体材料においてトレンチを用いるMOSフィンガー間のピッチを低減することによって達成され得る。
【0006】
アプリケーションがボード上に充分なアッセンブリ領域を提供するとき、2つの同一チップを隣り合って配置すること、及び、それらを並列に電気的に接続することにより、チップのオン抵抗Ronを低減することは周知である。ボードの接続トレースが寄生抵抗を付加しない場合、並列のこれらの2つのチップのオン抵抗は1/2Ronとなる。典型的な例において、従来のMOS FETが、通常はチップの底部に配置され、n+基板にさせられるドレインコンタクトとして動作し、はんだ付け可能である、半導体n型開始材料のチップとしてつくられる。このn型半導体に形成されるエピタキシャルp型ボディが、FETのソースとして接触される。ソースへの金属性コンタクトは、チップの頂部側に配置され、これもまた、はんだ付け可能である。p型領域の上方に配置されるゲートは、「オン」段におけるnチャネルを形成することにより動作する。ゲートへの金属性コンタクトも、チップの頂部側に配置される(及び通常は、ボールボンディングされたワイヤにより接触される)。オン段におけるFETのソース‐ドレイン抵抗はオン抵抗Ronと呼ばれる。
【0007】
小さなオン抵抗が必要とされるとき、2つのFETチップを印刷回路基板などの水平の基板上に近接してドレイン・ダウン位置で並列に隣り合ってアセンブルすることによりオン抵抗を低減することは既知の技術において一般的な手法である。ボードの電気的接続は典型的に、基板上及び基板内の銅トレースによって形成される。これらの基板トレースは、並列位置のFETのオン抵抗に小さな寄生抵抗を付加する。また、クリップ及びリードフレームにより及び接続のコンタクト抵抗により、寄生抵抗がオン抵抗に付加される。
【発明の概要】
【0008】
ハンドヘルド、ラップトップ、オートモーティブ、及び医療製品のように多岐にわたる市場における、パワーコンバータ、パワーブロック、及びパワー段などのパワー電子機器の応用例は、増大される電力密度と低減された電力放散のための継続的な需要を促している。これらの需要には一層良好な効率及び一層小さなパッケージが必要となる。しかし、DC‐DCコンバータにおける効率を改善するためのアプローチは、一層低いドレイン‐ソースオン抵抗RDSonを介してMOS FETにおける導通損失を低減すること、及び低周波数動作を介してスイッチング損失を下げることに注力しており、リターンが減りつつある。これは、低いRDSonデバイスは、電力密度を改善するために必要とされる高周波数動作を促進しない大きな寄生容量を有するためである。
【0009】
パワーFET、パワーブロック、及びパワー段のための低いオン抵抗をつくる一方で、同時にPCB領域を最小化する問題は、必要な電極を共に接続するクリップの組み合わせを用いてドレイン・ダウンnチャネルFETの頂部上にソース・ダウンnチャネルFETを垂直にスタックする手法により対処される。その結果、これら2つのFETは、並列に垂直に接続される一方で、単一チップのためのディスクリートパッケージの領域に対して、消費される印刷回路基板(PCB)領域を制限する。スタックされたチップは更に、単一FETデバイスの外部端子到達先を提供し、PCBトレースの寄生インピーダンスを概して避ける。また、スタックされたパワーFETは、理論的最大に近い熱的及び電気的効率を提供し、フットプリントをまず改変するという問題なく、PCBへの直接実装を可能にする。
【0010】
例示の一実施例において、パワー電界効果トランジスタ(FET)が、QFN/SONタイプのリードフレームを用い、このリードフレームは、平坦プレート、第1の同一平面の平坦ストリップ、及び第2の同一平面の平坦ストリップを含む。リードフレーム上に垂直にアセンブルされるのは、第1のnチャネルFETチップと第2のnチャネルFETチップのスタックである。第1のnチャネルFETチップは、1つの表面上のソース端子、及び反対の表面上のドレイン端子及びゲート端子を有し、また、第1のオン抵抗を有する。第2のnチャネルFETチップは、1つの表面上のドレイン端子、及び反対の表面上のソース端子及びゲート端子を有し、また、第2のオン抵抗を有する。スタックのため、第1のnチャネルFETチップは、プレートに取り付けられるそのドレイン端子と、第1のストリップに接続される第1のクリップに取り付けられるそのソース端子と、第2のストリップに接続されるそのゲート端子とを有する。第2のチップは、第1のクリップに取り付けられるそのソース端子と、プレートに接続される第2のクリップに取り付けられるそのドレイン端子と、第2のストリップに接続されるそのゲート端子とを有する。スタックは、パワー電界効果トランジスタを完成するようにモールディング化合物に封止され得、ここで、各リードフレームピースの表面が封止されていないままである。リードフレームプレートは、FETのドレイン端子、第1のストリップはソース端子、及び第2のストリップはゲート端子である。
【0011】
このパワーFET構造により、電流が、ソース端子においてFETに入ること、第1及び第2のチップを介して並列に流れる2つのブランチに分かれること、及びその後、ドレイン端子を介してFETを出ることが可能となる。そのため、スタックされたFETのドレイン‐ソースオン抵抗は、第1のFETチップのオン抵抗より小さく、第2のFETチップのオン抵抗より小さい。第1のチップ及び第2のチップが同一(面積及びオン抵抗)である場合、スタックのオン抵抗は、寄生抵抗を備えたボードトレースがないため、ディスクリートチップのオン抵抗の半分である。
【0012】
別の例示の実施例が、第1の低オン抵抗パワーFETスタックを第2の低オン抵抗パワーFETスタック(及びインダクタ)と結合することによって形成される、ハーフブリッジ(パワーブロックと呼ぶこともある)である。第2のFETは、入力電圧に接続されるそのソースと、第1のFETのソースに結合されるそのドレインとを有する。第1のFETのドレインは接地電位である。第2のFETのゲート及び第1のFETのゲートは、ゲートドライバ(集積回路IC)により動作され、ゲートドライバは、コントローラ(好ましくは、ICに含まれる)によりレギュレートされる。第1のソースと第2のドレインとの間の共通接続は、スイッチとして動作する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1A】リードフレーム上に垂直にアセンブルされた2つのFETチップを含むパッケージングされたパワー電界効果トランジスタを示し、透明であると仮定されるパッケージを備えるアセンブルされたパワーFETスタックの斜視図である。
【図1B】リードフレーム上に垂直にアセンブルされた2つのFETチップを含むパッケージングされたパワー電界効果トランジスタを示し、アセンブルされたFETスタックの上面図を図示する。
【図1C】リードフレーム上に垂直にアセンブルされた2つのFETチップを含むパッケージングされたパワー電界効果トランジスタを示し、アセンブルされたFETスタックの断面を示し、総ドレイン‐ソースオン抵抗が各FETチップのオン抵抗の約半分となるように、垂直にスタックされたチップが、どのように電流を並列分岐におけるスタックを介して流すかを図示する。
【0014】
【図2A】2つのスタックされたチップの制御モジュールを、2つのスタックされたチップの同期モジュールに近接して置くことによって形成される、同期バックコンバータ(パワーブロック)の上面図である。
【0015】
【図2B】アセンブルされた同期バックコンバータの断面を示す。
【0016】
【図3A】改善された熱的特性のため頂部が封止されていない、図2Aにおけるパワーブロックに類似するパワーブロックの上面図を図示する。
【0017】
【図3B】図3Aのダブルクールパワーブロックの断面である。
【0018】
【図4A】パッケージにおいてアセンブルされるゲートドライバ及び制御のためのキャパシタ及びICチップを備えた、同期バックコンバータ(パワー段)の上面図を示す。
【0019】
【図4B】図4Aのパワー段の断面である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1A、図1B、及び図1Cは、概して100で示すパワー電界効果トランジスタ(FET)を含む例示のスイッチの一実施例の種々の図を示す。パワーFET100は、本発明に従った2つのFETチップの垂直スタックとしてリードフレーム上にアセンブルされ、モールディング化合物などのパッケージング材料160に封止される。封止は、図1A及び図1Bにおいて透明であると仮定される。図1A、図1B、及び図1Cの例示のパワーFETは、6.0 mmの長さ101、5.0 mmの幅102、及び1.5 mmの高さ103を有する。
【0021】
リードフレームは、平坦パッド110と、パッド110と同一平面上の第1の平坦リード111と、同じくパッド110と同一平面上の第2の平坦リード112とを含む。リードフレーム部分110、111、及び112は、金属性開始シートからスタンピング又はエッチングされることが好ましく、そのため同一平面上にある。リードフレームは、銅又は銅合金でつくられることが好ましく、他の代替例には、鉄ニッケル合金(合金42など)、アルミニウム、及びKovar(商標)が含まれる。リードフレーム厚み113は、約0.15〜0.25 mmであることが好ましいが、これより薄く又は厚くてもよい。半導体チップの取り付け及び更に外部部品への取り付けを促進するため、錫又はニッケルの層など、はんだ付け可能な冶金学的処理を備えてリードフレーム表面を提供することは利点となり得る。
【0022】
パワーFET100の第1のnチャネルFETチップは、図1A、図1B、及び図1Cにおいて120で示される。第1のnチャネルFETチップ120は、リードフレームプレート110に面するそのドレイン端子(n型開始材料上のn+基板)を有する。チップ120のソース端子及びゲート端子は、プレート110とは反対のチップ表面上にあり、ゲート端子は120cで示される。例示のチップ120は、3.5 mmの長さ、2.84 mmの幅を有し得、その結果、約10 mm2の面積及び約0.1 mmの厚みとなり、ソース端子は2つのパッドとして設計され得る。代替として、チップ120は、一層大きな又は一層小さな面積を有していてもよい。チップ120のn型開始材料は、FETドレイン端子として動作するn+基板を有し、好ましくは、n+基板は、はんだ付け可能な金属性表面を有する。エピタキシャルp型ボディがソースに接続される。
【0023】
ソース端子は、ドレイン端子とは反対のチップ表面上に配置され、好ましくは、ソース端子金属ははんだ付け可能である。これに対し、ゲート端子120cは、ボンディングワイヤ170により第2のリードフレームストリップ112に接続されることが好ましい。チップ120の「オン」状況において、ゲートは、ソース及びドレイン間のp領域においてnチャネルを形成することにより動作する。オン状況において、チャネルは、チップ120のソース‐ドレインオン抵抗Ron1を決定する。
【0024】
第1のFETチップ120のドレイン端子は、好ましくははんだ層120dにより、リードフレームパッド110に取り付けられる。代替として、導電性接着剤、z軸導体、カーボンチューブ、又はグラフェン材料の層が用いられ得る。第1のFETチップ120のソース端子は、好ましくははんだ層120eにより、金属クリップ140(ここでは第2のクリップと呼ばれ、好ましくは、銅でつくられる)に取り付けられる。トランジスタ100の他の相互接続金属クリップのように、第2のクリップ140は、それが最低限の寄生抵抗及びインダクタンスのみを導入するように、幅広設計及び約0.2〜0.3 mmの厚みを有する。クリップ140は、好ましくははんだ層140dにより、第1のリードフレームリード111に接続される。
【0025】
パワーFET100の第2のnチャネルFETチップは、図1A、図1B、及び図1Cにおいて130で示される。第2のnチャネルFETチップ130は、第1のクリップ140に面するそのソース端子(n+導電性のために注入されたpエピタキシャル材料p+基板)を有する。チップ130のソース端子は、はんだ層130eにより第2のクリップ140に取り付けられる。第2のクリップ140が第1のリード111に接続されるため、第1のリード111は、パワートランジスタ100の共通ソース端子として動作する。チップ130のドレイン端子及びゲート端子は、クリップ140とは反対のチップ表面上にあり、ゲート端子は130cで示される。例示のチップ130は、3.5 mmの長さ、2.84 mmの幅を有し得、約10 mm2の面積となり、約0.1 mmの厚みを有する。ドレイン端子は2つのパッドとして設計され得る。代替として、チップ130は、一層大きな又は一層小さな面積を有していてもよい。より好ましくは、第2のチップ130は、第1のチップ120と同じ面積を有する。好ましくは、ソースコンタクトとしてのp+基板は、はんだ付け可能な金属性表面を有する。
【0026】
ドレイン端子は、ソース端子とは反対のチップ表面上に配置され、好ましくは、ドレイン端子金属ははんだ付け可能である。これに対し、ゲート端子130cは、ボンディングワイヤ171により第2のリードフレームリード112に接続されることが好ましい。ボンディングワイヤ170は第2のリード112にも接続されるため、第2のリード112は、パワートランジスタ100の共通ゲート端子として動作する。チップ130のオン状況において、ゲートは、ソースとドレインとの間のp領域にnチャネルを形成することにより動作する。オン状況において、チャネルは、チップ130のソース‐ドレインオン抵抗Ron2を決定する。
【0027】
上述のように、第2のFETチップ130のソース端子は、はんだ層130eによって第2のクリップ140に取り付けられる。第2のFETチップ130のドレイン端子は、好ましくははんだ層130dにより、金属クリップ150(本明細書では第1のクリップと呼ばれ、好ましくは銅でつくられる)に取り付けられる。トランジスタ100の他の相互接続金属クリップと同様に、第2のクリップ150は、それが最低限の寄生抵抗及びインダクタンスのみを導入するように、幅広設計及び約0.2〜0.3 mmの厚みを有する。クリップ150は、好ましくははんだ層150dにより、リードフレームプレート110に接続される。第1のクリップ150がリードフレームプレート110に接続されるため、パッド110は、パワートランジスタ100の共通ドレイン端子として動作する。
【0028】
図1A、図1B、及び図1Cに関連して上述したように、例示のパワートランジスタ100は2つのFETチップ120及び130を含み、2つのFETチップ120及び130は、垂直にスタックされ、リードフレーム及び2つのクリップを用いて「並列」に電気的に接続される。ドレイン‐ソースオン抵抗Ron1及びRon2を備えた2つの電界効果トランジスタの総オン抵抗Ronは、FETが「並列に」電気的に接続されるとき、各個別のトランジスタの最小オン抵抗より小さくし得ることは周知である。相互接続の寄生抵抗を無視し得る場合、Ronは下記により得られる。
1/Ron=1/Ron1+1/Ron2
【0029】
等しいオン抵抗Ron1=Ron2を備えた2つのFETの場合、トランジスタの並列位置決めにより、総オン抵抗Ronを半分に低減することが可能となる。即ち、Ron=1/2Ron1となる。オン抵抗はFETのチップサイズに依存する。一例として、5 mm2のチップ面積のFETでは、オン抵抗は約2.0 mΩであり得る。相互接続の寄生抵抗が無視され得るとき、並列に相互接続される等しい面積のこれら2つのFETは、約1.0 mΩの総オン抵抗Ronを有する。そうでない場合、オン抵抗は現実的には約1.1 mΩであると予測され得る。
【0030】
オン・インピーダンスの並列配置に対して同様の関係が成り立つ。オン・インピーダンスZon1を備えたFETが、オン・インピーダンスZon2を備えたFETに並列に接続されるとき、及び更に、電圧に対する電流の位相差が両方のトランジスタにおいて同じであるとき、φ1=φ2であり、総オン・インピーダンスZonは下記により得られる。
1/Zon=1/Zon1+1/Zon2
両方のトランジスタにおいて電流及び電圧間の位相差が同じでない、即ちφ1≠φ2である場合、下記関係が成り立つ。
1/Zon=[(1/Zon1)2+(1/Zon2)2+2/(Zon1・Zon2)・cos(φ1−φ2)]1/2
インピーダンスの逆の(reciprocal)値1/Zonは、並列接続では、通常、逆ディスクリートインピーダンスの合計1/Zon1+Zon2より小さい。個別のデバイスでは、低オン・インピーダンスをつくるための取り組みは、各々の及びあらゆる付加的なわずかなオームを考慮すべきであり、そのため、特にアッセンブリボードの相互接続トレースなど、小さな寄生インピーダンスでさえ考慮すべきである。
【0031】
垂直アッセンブリにより、無視し得る寄生抵抗及びインダクタンスを備えた並列ブランチにおけるスタックを介して電流が流れ得る(図1C参照)ことは、リードフレーム上のチップ120及び130の垂直アッセンブリの技術的利点である。これに対し、既知の技術においてアッセンブリボード上の導電性トレースから生じるかなりの寄生は、従来、チップの隣り合うアッセンブリのために用いていた。個別のチップ(図1C参照)のほぼ等しいオン抵抗を備えた2つの垂直にアセンブルされるチップのスタックを介して並列に流れる電流ブランチは、各ディスクリートチップのオン抵抗の値の半分のみの総ドレイン‐ソースオン抵抗に遭遇する。図1A、図1B、及び図1Cに図示するように、2つのFETチップをスタックすることは、両方のチップが、例えば5 mm2又は10 mm2などの、同じ面積を有するとき特に容易である。
【0032】
考慮及び垂直にスタックされたアッセンブリは、両方のFETチップにおいてソース及びドレインの順が逆転される場合も有効である。これらのチップ極性を備えた一実施例において、リードフレームプレート110は、スタックされたパワーFETの共通ソース端子を、及び第1のリードフレームストリップ111は共通ドレイン端子を表し、一方、第2のリードフレームストリップ112は共通ゲート端子のままである。
【0033】
別の実施例が、パワースイッチングデバイスに属するDC‐DC電力供給デバイスであり、この場合、2つのパワーMOS FETが、直列に接続され、共通スイッチノードにより共に結合される。このファミリのデバイスは、通常、同期バックコンバータとして知られており、ハーフブリッジ又はパワーブロックと呼ぶこともある。バックコンバータにおいて、ハイサイドスイッチと呼ぶこともある制御FETモジュールは、供給電圧VinとLC出力フィルタとの間に接続され、ローサイドスイッチと呼ぶこともある同期(sync)FETモジュールは、LC出力フィルタと接地電位との間に接続される。このデバイスは、更にゲートドライバ回路及びコントローラ回路を含むとき、パワー段と呼ぶこともある。この実施例において、コンバータの各パワーMOS FETは、垂直にスタックされた構成の2つのFETチップの並列接続に起因して最小化されたオン抵抗を備えたモジュールである。
【0034】
本発明に従った例示の同期バックコンバータ又はパワーブロックが、概して200で示すデバイスの構成を示すため図2A及び図2Bに図示される。図2Aの上面図において、好ましくは黒色モールディング化合物である封止260が、明確にするため透明であると仮定される。図1Bにあるものと同様のサイズのチップを用いると、図2Aにおけるデバイス長さは8.5 mm、デバイス幅は6.5 mmである。これらの寸法は、一層小さなチップが用いられるとき低減され得る。デバイス200は、リードフレームと、リードフレーム上にアセンブルされる同期バックコンバータを含む。コンバータの制御FETモジュール201が、隣り合って、及び、コンバータの同期FETモジュール202に近接して配置される。両方のモジュールは、リードフレームパッド210に導電的に取り付けられる。好ましい取り付け材料ははんだの層であり、代替として、導電性接着剤、z軸導体、カーボンチューブ、又はグラフェン材料の層が用いられ得る。リードフレームパッド210は電気的にバックコンバータのスイッチノード端子である。
【0035】
リードフレームは更に、入力端子Vinとしてのリード241、接地端子としてのリード280、制御モジュール201のゲート端子としてのリード212、及び同期モジュール202のゲート端子としてのリード213を含む。
【0036】
同期バックコンバータは、制御モジュール201及び同期モジュール202を含む。制御モジュール201は、第1のnチャネルFETチップ220及び第2のnチャネルFETチップ221を含み、これらは等しい面積を有することが好ましい。第1のnチャネルFETチップ220は、1つの表面上にそのソース、及び反対の表面上にそのドレイン及びゲートを有する。図2Bの例示の実施例に図示するように、チップ220は、チップ220のソースがリードフレームのパッド210に面するように整合される。第1のnチャネルFETチップ220は更に、第1のドレイン‐ソースオン抵抗Ron1を有する。図2Bに示されるように、第2のnチャネルFETチップ221は、好ましくは、第1のnチャネルFETチップ220と同じ面積を有する。第2のnチャネルFETチップ221は、1つの表面上にそのドレイン、及び反対の表面上にそのソース及びゲートを有する。図2Bの例示の実施例に図示するように、チップ221は、チップ221のドレインがリードフレームのパッド210への方向で面するように整合される。第2のチップ221は更に、第2のドレイン‐ソースオン抵抗Ron2を有する。
【0037】
第1のチップ220及び第2のチップ221は、パッド210上に垂直にスタックとしてアセンブルされる。第1のチップ220は、パッド210に(好ましくははんだ層により)取り付けられるそのソース、及びクリップ240(ここでは第2のクリップと呼ばれる)に取り付けられるそのドレインを有し、クリップ240は、コンバータの共通ドレイン端子であり、入力端子Vinとしてリード241に接続される。第2のクリップ240は、好ましくは、約0.2〜0.3 mmの厚み、及び高電流接続に適した幅広設計、及び最小の抵抗及びインダクタンスを有する。第2のチップ221は、第2のクリップ240に取り付けられるそのドレインと、クリップ250(ここでは第1のクリップと呼ばれる)に取り付けられるそのソースとを有し、クリップ250はパッド210に接続される。
【0038】
この接続のため、第1及び第2のチップは並列に電気的に接続される。従って、制御モジュールRon−controlのドレイン‐ソースオン抵抗は、各FETチップ220及び221のドレイン‐ソースオン抵抗Ron1及びRon2のうち一層小さい方よりも小さい。
【0039】
パッド210へのその接続のための第1のクリップ250の形状は、図2Aから推定され得る。クリップ250の形状は、図1Aにおけるクリップ150の形状に類似する。クリップ250は、プレート250a(図2Aにおける上面図及び図2Bにおける断面図)、プレートとの鈍角を形成するエクステンション250b、及びリッジを含む。プレート250a及びエクステンション250bはパッド210から離間される。リッジは、例えばはんだ層により、パッド210に接続される。プレートとエクステンションによって形成される空間において、バックコンバータの制御及び同期モジュールが収容され得る。パッド210へのその取り付けに起因して、第1のクリップ250は、電気的にスイッチノードの電位を有する。
【0040】
同期モジュール202が、第3のnチャネルFETチップ222及び第4のnチャネルFETチップ223を含み、これらは好ましくは等しい面積を有する。一層好ましくは、全ての4つのチップ220、221、222、及び223が等しい面積を有する。第3のチップ222は、1つの表面上のそのドレイン、及び反対の表面上のそのソース及びゲートを有する。図2Bの例示の実施例に図示するように、チップ222は、チップ222のドレインがリードフレームのパッド210に面するように整合される。第3のチップ222は更に、第3のドレイン‐ソースオン抵抗Ron3を有する。図2Bに示されるように、第4のチップ223は好ましくは、第3のチップ222と同じ面積を有する。第4のチップ223は、1つの表面上のそのソース、及び反対の表面上のそのドレイン及びゲートを有する。図2Bの例示の実施例に図示するように、チップ223は、チップ223のソースが、リードフレームのパッド210への方向で面するように整合される。第4のチップ223は更に、第4のドレイン‐ソースオン抵抗Ron4を有する。
【0041】
第3のチップ222及び第4のチップ2213は、パッド210上に垂直にスタックとしてアセンブルされる。第3のチップ222は、パッド210に(好ましくははんだ層により)取り付けられるそのドレインと、クリップ280(ここでは第3のクリップと呼ばれる)に取り付けられるそのソースとを有し、クリップ280は、コンバータの共通ソースであり、接地端子(PGND)としてリード281に接続される。第3のクリップ280は、好ましくは、約0.2〜0.3 mmの厚み、及び高電流接続に適した幅広設計、及び最小の抵抗及びインダクタンスを有する。第4のチップ223は、第3のクリップ280に取り付けられるそのソースと、第1のクリップ250に取り付けられるそのソースとを有し、第1のクリップ250はパッド210に接続される。
【0042】
この接続のため、第3及び第4のチップは並列に電気的に接続される。従って、同期モジュールRon−syncのドレイン‐ソースオン抵抗は、各FETチップ222及び223のドレイン‐ソースオン抵抗Ron3及びRon4のうち一層小さな方よりも小さい。
【0043】
オン抵抗はアクティブチップ面積に反比例するため、同期バックコンバータのデューティサイクルは、同期モジュールに対して制御モジュールに必要とされるアクティブ面積の比を決定することに留意すべきである。しばしば、予期されるデューティサイクルは、殆どの時間低であり(<0.5)、制御モジュールはオフであり導通しておらず、一方、同期モジュールはサイクル時間の殆どで導通している。バックコンバータの導通損失を低減するため、同期モジュールは、制御モジュールのアクティブ面積に等しいか又はそれより大きいアクティブ面積を必要とする。従って、同期モジュールは、好ましくは、制御モジュールの物理的面積に等しいか又はそれより大きい物理的面積を有する。
【0044】
第1のFETチップ220のゲート220c及び第2のFETチップ221のゲート221cは、ボンディングワイヤによって制御モジュール201のゲート端子としてのリード212に接続される。第3のFETチップ222のゲート222c及び第4のFETチップ223のゲート223cは、ボンディングワイヤによって同期モジュール202のゲート端子としてのリード213に接続される。
【0045】
少なくとも1つのキャパシタが、それが第2のクリップ240と第3のクリップ280との間のギャップを橋渡しするように配置され得ることは、図2Aに示される空間的配置の更なる技術的利点である。このようにして、キャパシタ290は、同期バックコンバータの重要な部分となる。
【0046】
例示の図2A及び2Bに示す同期バックコンバータは、一層高いオン抵抗及び寄生を備えた従来の技術を用いて達成し得る特性に比して、優れた電気的性能を呈する。そのためこのコンバータは一層高い周波数で動作し得る。本発明に基づいて高い性能及び効率を達成するための手法は下記のように要約できる。
【0047】
制御モジュール及び同期モジュール両方のドレイン‐ソースオン抵抗は、各モジュールに対して実質的に等しい導電性特性の2つのFETチップを並列に接続することにより最小化される。
【0048】
図2A及び図2Bのスタックされた構成は、ワイヤ相互接続とボードトレースに起因するFETチップ間の寄生抵抗及びインダクタンスを仮想的になくす。スタックされた構成はまた、ボード占有面積(real estate)を節約する。
【0049】
高電流接続は、ワイヤボンディングされた解決策と比較すると、Vin及びVswitch接続に関連付けられる低減された導通損失及び寄生のため厚い銅クリップを用いることによって利点が得られる。
【0050】
図3A及び図3Bは、同期バックコンバータの熱的特性を高める別の実施例を示す。例えば銅でつくられる金属性プレート301が、第1のクリップ250に(例えばはんだ層302により)取り付けられ、コンバータのチップ及びクリップが封止材料360にパッケージングされるとき封止されないままである。そのため、プレート301は、ヒートスプレッダとなるだけでなく、ヒートシンクともなる。それは更に、例えば金属性フィン構造を用いて、外部ヒートシンクに取り付けられ得る。そのため、コンバータの低い熱抵抗は、ヒートシンク外部の改善された熱的コンダクタンスにより補足及び強化される。
【0051】
図4A及び図4Bは、IC回路401をゲートドライバ及びコントローラとして、概して400で示す同期バックコンバータのパッケージに組み込む、別の実施例を図示する。図4A及び図4Bに示すような集積されたコンバータはパワー段と呼ばれることもある。ゲートドライバ401が、それぞれ、FETチップ220、221、222、及び223のゲート220c、221c、222c、及び223cを用いてボンディングワイヤによって、及び付加的なボンディングワイヤによって、名称414、415、416などの増大された数の別個のリードフレームリードに接続される。IC401の面積及びリードの増大された数は、一層大きな矩形のパッケージ(8.5 mm×8.0 mm)に近づく、コンバータ400のいくらか拡大されたサイズのパッケージを必要とし得るが、一層小さなチップが用いられるとき集積されたコンバータ400は縮小され得る。
【0052】
本発明の原理は、電界効果トランジスタ以外のパワートランジスタに適用されてもよい。また、電力供給モジュールの高電流能力は、第2のクリップが、好ましくははんだ付けにより、ヒートシンクに接続され得るように第2のクリップの頂部表面が封止されないまま残すことにより、更に拡張され得、効率性が更に向上され得る。この構成において、モジュールは、その熱を両方の表面からヒートシンクへ放散し得る。
【0053】
当業者であれば、本発明の特許請求の範囲内で、説明した例示の実施例に変形が成され得ること、及び多くの他の実施例が可能であることが分かるであろう。
【図1A】
【図1B】
【図1C】
【図2A】
【図2B】
【図3A】
【図3B】
【図4A】
【図4B】
【国際調査報告】

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