特表2015-531231(P2015-531231A)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-531231(P2015-531231A)
(43)【公表日】2015年11月2日
(54)【発明の名称】喫煙品
(51)【国際特許分類】
   A24D 3/04 20060101AFI20151006BHJP
   A24D 1/02 20060101ALI20151006BHJP
【FI】
   A24D3/04
   A24D1/02
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2015-535102(P2015-535102)
(86)(22)【出願日】2013年9月26日
(85)【翻訳文提出日】2015年4月22日
(86)【国際出願番号】GB2013052511
(87)【国際公開番号】WO2014053808
(87)【国際公開日】20140410
(31)【優先権主張番号】1217894.3
(32)【優先日】2012年10月5日
(33)【優先権主張国】GB
(81)【指定国】 AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】500252844
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100103285
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 順之
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【弁理士】
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】ファロン、ゲイリー
(72)【発明者】
【氏名】カルジュラ、カール
【テーマコード(参考)】
4B045
【Fターム(参考)】
4B045AA11
4B045AB11
4B045AB13
4B045BC17
4B045BC37
(57)【要約】
第2部分に対して可動な第1部分と、第1部分上に第1割り送り面と第2部分の支持部材上に第2割り送り面とを含む割り送り機構とを含む喫煙品。第2割り送り面は、第1割り送り面と係合して、第1および第2部分間の相対移動を調節するように構成されている。1つ以上のスペーサー部材が第2割り送り面に対して第1割り送り面の半径方向の移動を調節するために配されている。支持部材と1つ以上のスペーサー部材は最初は破れやすく接続されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第2部分に対して可動な第1部分と、
第1部分上に第1割り送り面と第2部分の支持部材上に第2割り送り面とを含む割り送り機構とを含む喫煙品であって、
第2割り送り面は、第1割り送り面と係合して、第1および第2部分間の相対移動を調節するように構成されており、
さらに喫煙品は第2割り送り面に対して第1割り送り面の半径方向の移動を調節するために配された1つ以上のスペーサー部材を含み、
支持部材と1つ以上のスペーサー部材は最初は破れやすく接続されている喫煙品。
【請求項2】
前記支持部材は、支持部材および1つ以上のスペーサー部材の周囲で延びるスリーブの内面に貼り付けられ、スリーブは1つ以上のスペーサー部材を接続して、第2割り送り面に対する第1割り送り面の半径方向位置を調節するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の喫煙品。
【請求項3】
前記スペーサー部材および支持部材は、円周方向に延びた破れやすい接続部によって接続されていることを特徴とする請求項1または2記載の喫煙品。
【請求項4】
前記スペーサー部材は、喫煙品の1つ以上のロッド状部品の周囲に第1内方層および第2外方層を含み、前記支持部材は、スペーサー部材の第2の層に破れやすく接続されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項5】
前記支持部材および単独のスペーサー部材は 破れやすく接続されていることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項6】
前記第2割り送り面は、接続された支持部材およびスペーサー部材の長手方向縁部に隣接して位置することを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項7】
第2割り送り面は、前記第1部分のフィルターセクションの後方長手方向端部と実質的に位置合わせされることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項8】
前記支持部材は、第1スペーサー部材に破れやすく接続されており、かつ、第2スペーサー部材に破れやすく接続されていることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項9】
前記支持部材は、喫煙品の1つ以上のロッド状部品を囲むことを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載の喫煙品。
【請求項10】
1つ以上の喫煙品の1つ以上のロッドを包むためのブランクであって、
支持部材上に第2割り送り面を含み、第2割り送り面は、そのまたはそれぞれのロッド状部品上の第1割り送り面と係合し、第1および第2割り送り面間の相対移動を調節するように構成されており、さらにブランクは、
第2割り送り面に対して第1割り送り面の半径方向の移動を調節するために配された1つ以上のスペーサー部材を含み、支持部材と1つ以上のスペーサー部材は最初は破れやすく接続されているブランク。
【請求項11】
前記ブランクは、複数の喫煙品用に構成され、このブランクは、1つ以上の第2割り送り面とこの第2割り送り面用の1つ以上のスペーサー部材を含むことを特徴とする請求項10記載のブランク。
【請求項12】
前記第1および第2割り送り面は、ブランク上で隣接していることを特徴とする請求項11記載のブランク。
【請求項13】
前記第2割り送り面は、第1および第2の喫煙品それぞれのために別個の割り送り面を形成する2つの部分に切断されるように構成されていることを特徴とする請求項11記載のブランク。
【請求項14】
第1および第2のスペーサー部材は、ブランク上で隣接していることを特徴とする請求項11乃至13いずれか1項記載のブランク。
【請求項15】
第2割り送り面およびスペーサー部材はブランク上で互い違いに配されていることを特徴とする請求項11記載のブランク。
【請求項16】
喫煙品の部材であって、
部材の第1部分を形成する第1フィルターセクションと、
部材の第2部分を形成する支持部材と、
第1部分のフィルターセクション上に第1割り送り面と第2部分の支持部材上に第2割り送り面とを含む割り送り機構とを含み、
第2割り送り面は第1割り送り面と係合して、第1および第2部分間の相対移動を調節するように構成されており、さらに喫煙品部材は、
第2割り送り面に対して第1割り送り面の半径方向の移動を調節するために配された1つ以上のスペーサー部材を含み、支持部材と1つ以上のスペーサー部材は最初は破れやすく接続されている喫煙品の部材。
【請求項17】
喫煙品の製造方法であって、
第1割り送り面を含む第1部分を、第2割り送り面を有する支持部材を含む第2部分に取り付けることによって割り送り機構を形成することを含み、
第2割り送り面は第1割り送り面と係合して、第1および第2部分間の相対移動を調節するように構成されており、
さらにこの方法は、第2割り送り面に対して第1割り送り面の半径方向の移動を調節するために配された1つ以上のスペーサー部材を取り付けることを含み、
前記支持部材と1つ以上のスペーサー部材は最初は破れやすく接続されている喫煙品の製造方法。
【請求項18】
前記1つ以上のスペーサー部材は、喫煙品の1つ以上のロッド状部品に取り付けられ、その周囲に巻かれ、さらにロッド状部品に1つ以上のスペーサー部材が巻かれる際には支持部材と共に巻かれることを特徴とする請求項17記載の方法。
【請求項19】
前記1つ以上のスペーサー部材および支持部材で第1フィルターセクションを巻くこと、
第2フィルターセクションを第1フィルターセクションと位置合わせすること、
第1および第2フィルターセクションに1つ以上の層をさらに巻くこととを含む請求項17または18記載の方法。
【請求項20】
第2部分に対して可動な第1部分と、
第1部分上に第1割り送り面と、第2部分の支持部材上に第2割り送り面とを含む割り送り機構とを含む喫煙品であって、
第2割り送り面は、第1割り送り面と係合して、第1および第2部分間の相対移動を調節するように構成されており、
第2割り送り面に対して第1割り送り面の半径方向の移動を調節するために配された1つ以上のスペーサー部材を含み、
第2割り送り面は、第1割り送り面および1つ以上のスペーサー部材の周囲で延びているスリーブによって支持され、スリーブは1つ以上のスペーサー部材を接続して、第2割り送り面に対する第1割り送り面の半径方向位置を調節するように構成されている喫煙品。
【請求項21】
前記1つ以上のスペーサー部材は、喫煙品の1つ以上のロッド状部品の周囲を延びる第1内方層と第2外方層とを含むことを特徴とする請求項20記載の喫煙品。
【請求項22】
前記第2割り送り面は、喫煙品の円周全体の周囲を延び、スリーブの内方面に貼り付けられた支持部材によって画定または支持されている、および/または喫煙品の円周の一部分のみの周囲を延び、スリーブまたは支持部材の内方面に貼り付けられた基材によって画定されていることを特徴とする請求項20または21記載の喫煙品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施態様は、喫煙品、喫煙品用フィルター集合体、喫煙品用部材および喫煙品の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1は、喫煙品の一部を回転させることによって換気を調節することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の実施態様は、第1の態様において第2部分に対して可動な第1部分と、第1部分上に第1割り送り面と、第2部分の支持部材上に第2割り送り面とを含む割り送り機構とを含む喫煙品を提供し、第2割り送り面は、第1割り送り面と係合して、第1および第2部分間の相対移動を調節するように構成されており、さらに喫煙品は第2割り送り面に対して第1割り送り面の半径方向の移動を調節するために配された1つ以上のスペーサー部材を含み、支持部材と1つ以上のスペーサー部材は最初は破れやすく接続されている。
【0004】
本発明の実施態様は、第2の態様において1つ以上の喫煙品の1つ以上のロッド状部品を包むためのブランクを提供し、このブランクは支持部材上に第2割り送り面を含み、第2割り送り面は、そのまたはそれぞれのロッド状部品上の第1割り送り面と係合し、第1および第2割り送り面間の相対移動を調節するように構成されており、さらにブランクは第2割り送り面に対して第1割り送り面の半径方向の移動を調節するために配された1つ以上のスペーサー部材を含み、支持部材と1つ以上のスペーサー部材は最初は破れやすく接続されている。
【0005】
本発明の実施態様は、第3の態様において喫煙品の部材を提供し、この喫煙品部材は、部材の第1部分を形成する第1フィルターセクションと、部材の第2部分を形成する支持部材と、第1部分のフィルターセクション上に第1割り送り面と第2部分の支持部材上に第2割り送り面とを含む割り送り機構とを含み、第2割り送り面は第1割り送り面と係合して、第1および第2部分間の相対移動を調節するように構成されており、さらに喫煙品部材は、第2割り送り面に対して第1割り送り面の半径方向の移動を調節するために配された1つ以上のスペーサー部材を含み、支持部材と1つ以上のスペーサー部材は最初は破れやすく接続されている。
【0006】
本発明の実施態様は、第4の態様において、喫煙品の製造方法を提供し、この方法は、第1割り送り面を含む第1部分を第2割り送り面を有する支持部材を含む第2部分に取り付けることによって割り送り機構を形成することを含み、第2割り送り面は第1割り送り面と係合して、第1および第2部分間の相対移動を調節するように構成されており、さらにこの方法は、第2割り送り面に対して第1割り送り面の半径方向の移動を調節するために配された1つ以上のスペーサー部材を取り付けることを含み、支持部材と1つ以上のスペーサー部材は最初は破れやすく接続されている。
【0007】
本発明の実施態様は、第5の態様において、喫煙品を提供し、第1の態様において第2部分に対して可動な第1部分と、第1部分上に第1割り送り面と、第2部分の支持部材上に第2割り送り面とを含む割り送り機構とを含む喫煙品を提供し、第2割り送り面は、第1割り送り面と係合して、第1および第2部分間の相対移動を調節するように構成されており、さらに喫煙品は第2割り送り面に対して第1割り送り面の半径方向の移動を調節するために配された1つ以上のスペーサー部材を含み、第2割り送り面は、第1割り送り面および1つ以上のスペーサー部材の周囲で延びているスリーブによって支持され、スリーブは1つ以上のスペーサー部材を接続して、第2割り送り面に対する第1割り送り面の半径方向位置を調節するように構成されている。
【0008】
本発明の種々の実施態様を添付図面を参照して非限定的な例として説明する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の第1の実施態様による喫煙品の一部の縦断面図である。
図2】本発明の第1実施態様による例示的喫煙品の分解斜視図である。
図3】本発明の第1実施態様による例示的喫煙品の部材の側面図である。
図4】本発明の第2実施態様による例示的喫煙品を形成するための部材の側面図である。
図5】本発明の第3実施態様による例示的喫煙品を形成するための部材の側面図である。
図6】本発明の第4実施態様による例示的喫煙品を形成するための部材の側面図である。
図7】本発明の第5実施態様による例示的喫煙品を形成するための部材の側面図である。
図8】本発明の実施態様による喫煙品の製造方法を示す略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
例示および限定しないことを目的に図1〜7は、本発明の実施態様による喫煙品または喫煙品の部材の例を示している。喫煙品はタバコ、タバコ派生品、膨張タバコ、再生タバコまたはタバコ代替え品をベースにしているかに関係なく紙巻きタバコ、シガーまたはシガリロなどの物品および発熱するが燃焼しない製品(即ち喫煙材を燃焼させずに熱を加えることによって喫煙材から風味が発生する製品)などである。便宜上、これらを本明細書では「喫煙品」ということにする。
【0011】
図1および2に示すように喫煙品1は、喫煙材源11、好ましくはタバコを含む第1部分を含む。例示したように喫煙材源11は、タバコロッドの形状である。喫煙品1は、さらに喫煙材源11に取り付けられたフィルター集合体10を含む。この例示した喫煙品は、換気レベルを選択するために移動可能な可動部分を含む。この例では移動は回転である。いくつかの実施例では喫煙品は任意に所定の範囲に移動を制限するように構成された制限器(制限機構)を含む。
【0012】
フィルター集合体10は、第1フィルターセクション12と第2フィルターセクション14とを含む。第1フィルターセクション12は、喫煙材源11に取り付けられて単独のユニットを形成する。タバコロッドと第1フィルターセクション12は、従来から知られている例えばチッピング紙などのシート材で形成されたカバー層によって接続され、第1フィルターセクション12をタバコロッドに固定する。タバコロッドと第1フィルターセクションは、喫煙品の第1部分またはタバコユニットと言う。長尺のタバコロッドと第1フィルターセクションは、喫煙品の長手方向軸を画定する。後方向は喫煙品の吸い口端の方に定義され、前方向は喫煙品のタバコまたは着火端部の方に定義されている。
【0013】
喫煙品の第2部分は、第2フィルターセクション14を含む。第2フィルターセクション14は第1フィルターセクション12と同軸であり、第1フィルターセクション12の後方に位置している。
【0014】
第1および/または第2フィルターセクション12、14は、従来のフィルター材、例えばセルロースアセテートから作製される。フィルター材は、例えばシート材、例えばラグラッパーなどの紙に包まれている。
【0015】
喫煙品の第2部分は、さらにタバコロッド11および/または第1フィルターセクション12の円周の周りで延びている円筒状の管の形状のスリーブ13を含む。スリーブ13の材料は、実質的に空気を通さず、シート材、例えば紙の筒として形成されている。タバコロッドと第1フィルターセクションは、スリーブ13内で長手方向軸を中心にユニットとして回転するような寸法を有する。第2フィルターセクション14は、第1フィルターセクション12に隣接してスリーブ13の吸い口端にある。第2フィルターセクション14は、スリーブ内にしっかりと取り付けられ、固定されている。
【0016】
第1部分は第2部分との第1接合部分20を有する。接合部分20は第1部分の周囲に位置する、即ち接合部分20は第1部分と位置合わせされている。特に接合部分20は、スリーブ13の前方端部とスリーブ13が可動となる第1部分の隣接する層との間に画定されている。接合部分20は第1フィルターセクション12またはタバコロッド11の周囲に位置させることができる。この接合部分は、スリーブ13の外側から見た場合、第1および第2部分が合わさる外部領域である。第1接合部分20は、スリーブ13と第1部分の間で円周方向に延びる隙間である。従って、接合部分20は第1部分およびスリーブ13(第2部分)の間の外方接合部分として形成されている。
【0017】
第1部分と第2部分の間の内方接合部分28は、第1および第2フィルターセクション12、14が隣接する領域として定義される。内方接合部分28は、第1接合部分20から長手方向に間隔をおいて配されている。内方接合部分28は第1接合部分20の後方に位置している。
【0018】
喫煙品1はさらにカバー25を含む。カバー25は、例えば、紙などのシート材で形成された円柱管またはスリーブの形状である。一部の実施態様ではカバー25は、実質的に空気を通さない材料で形成することができる。カバー25は第1接合部分20を覆って延び、第1接合部分20で直接喫煙品に空気が入るのを実質的に妨げる。カバー25は、第1および第2部分の外方に位置し、第1および第2部分に半径方向に極めて接近している。特にカバー25は第1接合部分20の長手方向前方および後方に延び、第1接合部分20の全周の周囲で延びている。カバー25は喫煙品の第1部分に貼り付けられる。カバー25は第1部分を有するユニットとして回転可能であり、第2部分に対して回転可能である。
【0019】
一部の実施態様ではスリーブ13を形成する材料は、実質的に円周方向に延びた破れやすい接続部または分離線36を含む。スリーブの材料は分離線36に沿って後方部分13aおよび前方部分13bに簡単に破断するように構成されている。後方部分13aは第2フィルターセクション14に固定され、上記スリーブ13について説明したように第1部分を中心に回転可能な喫煙品の第2部分の部材である。前方部分13bは第1フィルターセクション12に接続されている。前方部分13bは喫煙品の第1部分の部材として考慮される。任意にスリーブ13の前方部分13bは、タバコロッド11および第1フィルターセクション12を接続する。分離線36は、スリーブ13のシート材(例えば紙)を通る複数のミシン目によって画定されている。
【0020】
図1および2に示すように第1部分に対する第2部分の位置は、複数の不連続な位置の間で割り送り式回転するように構成された割り送り手段(割り送り機構)によって調節される。任意に割り送り機構は、選択された位置へのまたは位置からの移動を表す音、即ち可聴音を供する。割り送り機構は、タバコユニット、例えば第1フィルターセクション12上に第1割り送りセクション(または表面)18を含む。第1割り送りセクションは、スリーブ13に取り付けられた第2割り送りセクション(または表面)19と係合する。割り送り機構は、例えば90または120度の限定された回転の範囲内で少なくとも3つ、好ましくは少なくとも5つまたは7つの複数の割り送り位置を提供する。
【0021】
例示的な割り送り機構において第1割り送りセクション18は、第2割り送りセクション上の突出機構と係合可能な複数のくぼみを有する。くぼみは、実質的に長手方向に延びている尾根によって隔てられている複数の長尺の溝を含む波形の外面を形成してもよい。
【0022】
第2割り送りセクション19は、第1割り送りセクション18と係合可能な1つ以上の突起を含む。突起は1つ以上の歯止め19を含む。いくつかの例では歯止めは、スリーブ13から半径方向内方に延びるように折り曲げられたシート材からなる1つ以上の層によって形成されている。「歯止め」なる用語は、2方向に割り送り移動させる割り送りセクションと係合するあらゆる種類の突起を意味する。直立した歯止めはシート材、例えば紙である基材21に形成される。基材21は歯止め支持ユニット60、また支持部材60と称するものの内方面に例えば接着剤で貼り付けられる。基材は、縁取りされた先端部を形成するシート材の直立した尾根として歯止めを形成するために折り曲げられる。歯止め19は実質的に三角形の断面を有する。割り送り機構は、第1および第2部分間の回転の範囲を制限するように構成された制限機構から離れており、これとは別個である。基材21は、ロッド状部品の円周の一部に亘ってのみ延びている。
【0023】
歯止め支持ユニット60は、その上に重なるスリーブ13の内面に取り付けられるように構成されている。歯止め支持ユニット60は、スリーブ13の領域22に亘って接着剤で貼り付けられる。
【0024】
一部の実施態様では喫煙品は歯止め19に隣接してスペーサー44を含む。これとは別にスペーサーはスペーサーエレメントとも称される。スペーサー44は、タバコユニットの外面をその周囲の歯止め支持ユニット60から半径方向に間隔を空けるように構成されている。特にスペーサー44は基材(支持部材)21のために半径方向に隙間を提供するおよび/または歯止め(第2割り送り面)19のために半径方向に隙間を提供し、割り送り位置間の移動のために第1割り送り面18の溝から外れるようにしている。歯止め支持ユニット60が取り付けられるスリーブ13は、スペーサー44の上に位置し、これを囲んでいる。従って、スペーサー44はスリーブ13と接触し、および歯止め支持ユニット60とロッド状部品10の間の隙間を維持する。従って、第1および第2割り送りセクション18、19間の相対的な半径方向の位置が定められ、調節される。特に1つ以上のスペーサーが第1および第2割り送り面間の最小限の半径方向の位置を設定する。1つ以上のスペーサーは、第2割り送り面の半径方向に突出する歯止めと第1割り送り面の半径方向の最も遠い点、例えば溝の底部間で最小限の半径方向の間隔を設定するものとして考慮することができる。
【0025】
スペーサー44は、シート材、例えば紙、特にチッピング紙からなる1つ以上の層の形状である。例えば、スペーサーは、第1割り送りセクション18の前方および/または後方でタバコユニットの円周の周囲で延びているシート材の層を含む。スペーサー44を形成するシート材の層は、任意に第1フィルターセクション12をタバコロッド11に接続してもよい。スペーサー44は、例えば接着剤で第1フィルターセクション12に貼り付けられる。スペーサー44は、ロッド状部材の円周全体に少なくとも一回り延びている。
【0026】
後方部分13aは、任意に1つ以上の間隔層50を介して第2フィルター14に貼り付けられる。前方部分13bは、任意にスペーサー44および/または1つ以上の間隔層52を介して第1フィルター12および/またはタバコロッド11に貼り付けられる。スペーサー44および間隔層50、52(存在する場合)は、その後スリーブを巻くことができる均一な表面を供する。スリーブ13の後方および前方部分13a、13bは、カバー25が巻かれる均一な表面を供する。
【0027】
一部の実施態様ではカバー25を形成する材料は、実質的に円周方向に延びている破れやすい接続部または分離線38を含んでもよい。カバーの材料は、分離線38に沿って前方部分25aおよび後方部分25bに簡単に破断するように構成されている。前方部分25aは喫煙品の第1部分に貼り付けられ、上記カバー25について説明したように第2部分を中心に回転可能である喫煙品の第1部分の部材である。後方部分25bは、喫煙品の第2部分、特にスリーブ13の外側(スリーブの後方部分13a)に貼り付けられる。後方部分25bは、喫煙品の第2部分の部材として考慮される。分離線38はカバー25のシート材(例えば紙)を介した複数のミシン目によって形成されている。
【0028】
カバーの後方部分25bは、スリーブ13、特にスリーブ13の後方部分13aに貼り付けられる。カバー25の前方部分25aは、スリーブ13の前方部分13bに貼り付けられる。
【0029】
図2図1に示した喫煙品を形成する部材を示している。喫煙品は喫煙品の換気を調節できるように構成された換気システムを含む。換気システムは1つ以上の換気領域を含み、これは第1および第2部分の一方または両方に換気開口部および/または空気透過性材を含む。例えば、第1および/または第2フィルターセクションの周囲のスリーブ、カバーおよび/またはシート材の層の換気領域が位置合わせされるまたは重なると、空気が第1および/または第2フィルターセクションの胴体内に流れ込むことができる。換気は第1部分に対する第2部分の位置を選択して換気領域の重なりの量を決定する。
【0030】
カバー25は1つ以上の第1換気領域32を含む。一部の実施態様では第1換気領域32は、カバーに設けられた例えば円周方向に延びた狭いスリットの形状の1つ以上の開口部である。第1換気領域は、この例では円周方向に長尺である。第1換気領域は、円周の一部のみに亘って円周方向に延びている。第1換気領域は、単一の長手方向位置で延びている。第1換気領域32は、例えば第1フィルターセクションでまたはその周囲で空気をカバー内に進入させる。
【0031】
スリーブ13には1つ以上の第2換気領域30が設けられている。スリーブ13は、それに設けられた1つ以上の開口部、例えば円周方向に延びる領域に円周方向に延びた狭いスリットまたは複数の不連続な換気領域を含む。第2換気開口部30は単独の長手方向位置にある。第2換気領域は、この例では円周方向に長尺である。第1および第2の換気領域は、1つ以上のスペーサー44または歯止め支持ユニット60の後方、前方に位置するまたはこれらと一致してもよい。
【0032】
任意にタバコユニット11、12は、1つ以上の第3換気領域(図示せず)を含む。 一部の実施態様では第3換気領域は、円周方向に延びた領域に設けられた複数の個別の換気領域の形体である。第3換気領域は、第1換気領域と同じ構造を有し、第1換気領域と位置合わせされる。第3換気開口部は、タバコユニット、例えば第1フィルターセクション12および/または第2フィルターセクション14内に空気を進入させる。第3換気領域は、フィルター材を囲む一般に不透過性のシート材の層を介して空気をフィルター材に入れる1つ以上の開口部または空気透過領域である。例えば第3換気領域は、間隔層または歯止め支持ユニットのいずれかを介して延びて、空気をロッド状部品内に取り込むようにしてもよい。第1、第2および第3換気領域の重なりにより重なりが変動する領域を介して喫煙品の胴体内に換気空気を入れることができる。第1および第3換気領域は、半径方向に間隔をおいて配され、互いに固定されている。カバーを介して空気を流入させる第2換気領域30は、第1および第3換気領域の間で移動可能であり、これにより喫煙品の換気レベルを調節する。これとは別にスリーブの下の材料は、空気透過性であり、これによりさらに換気開口部がなくてもロッド状部品内に空気を流入させることができる。
【0033】
一部の実施態様ではスリーブ13および/またはカバー25は、1つ以上の換気領域(図示せず)をさらに含む。このさらなる換気領域は、喫煙品の第1および第2部分の回転位置から独立して換気を行うことができる。さらなる換気領域は、喫煙品の基準レベルのまたは最小限の換気を行う。いくつかの例ではこのさらなる換気領域はスリーブを介してそして第2フィルターセクション14内に空気を流入させる。第2フィルターセクション14は、第2フィルターセクション14のフィルター材内に換気空気を流入させる多孔性の紙ラッパー(例えばプラグラッパー)で囲まれたフィルター材を含む。さらなる換気領域は、線状に円周方向に延びる複数の開口部であってもよい。
【0034】
スリーブ13にはロッド状部品、即ちタバコロッドまたは第1および/または第2フィルターセクションの1つ以上にスリーブ13(直接または間接的に)を固定するための領域84、85上に接着剤が塗布される。スリーブ13は歯止め支持ユニット60およびスペーサー44の周囲に直接延びている。カバーにはスリーブ13の外側にカバーを固定するために領域86、87上に接着剤が塗布される。
【0035】
図1および2は、破れやすい接続部70によって歯止め支持ユニットに最初は破れやすく接続されている単独のスペーサー44を含む喫煙品を示している。スペーサー44は歯止め19の長手方向に位置している。図示の例ではスペーサー44は、歯止め19および歯止め支持ユニット60の前方に位置している。これとは別にスペーサー44は、歯止めおよび歯止め支持ユニット60の後方に位置する。
【0036】
いくつかの例では喫煙品は、別個に貼り付けられるさらに別のスペーサー(図示せず)を含む。例えば、このさらなるスペーサーは、スペーサー44が第1フィルターセクションに巻かれる際と同じ回数第2フィルターセクションに巻かれるシート材である。このさらなるスペーサーは、ロッド状部品からの歯止め支持ユニットが離れるのを維持する支持体となる。本発明のさらに別の例(図6に示す)では、歯止め支持ユニットが歯止め支持ユニットの前方および後方の2つのスペーサー部材44に破れやすく接続されている。
【0037】
いくつかの例では歯止め支持ユニット60の後方縁部は、第1フィルターセクション12の後方端部と実質的に 位置合わせされる。特に歯止め19の後方縁部は、第1フィルターセクション12の後方縁部と実質的に 位置合わせされる。第1割り送り面は、第1フィルターセクション12の後方端部にまたはこれに隣接して延び、第2割り送り面を形成する歯止め19と位置合わせされる。
【0038】
スペーサー44は、喫煙品の円形の断面の維持を補助することもできる。歯止め19は、第1割り送りセクションの外面から半径方向外方に延び、これにより第1割り送りセクション18および歯止め19だけの形状の周囲でスリーブ13を巻くことで非円形の形状になる場合がある。スペーサー44は、歯止め19が第1割り送りセクションの外側から半径方向外方に延びている距離と同じまたはそれより長い距離を第1割り送りセクションの外側から半径方向外方に延びている。スペーサー44は、その周囲でカバー13が巻かれる環状の外方断面を供する。
【0039】
いくつかの例では1つ以上のスペーサー44は、最初は歯止め支持ユニット60と一体に形成されている。スペーサー44および歯止め支持ユニット60は、ロッド状部品に巻かれたときには接続されている。スペーサー44は、ロッド状部材の全周の周りで2度、特に第1フィルターセクション12の周囲で2度巻かれるような寸法を有する。スペーサー44は、ロッド状部品の周囲で2層管(例えば円筒)を含む。歯止め支持ユニット60は、第1フィルターセクション12の周囲で一度巻かれるような寸法を有する。歯止め支持ユニット60は1層管(例えばロッド状部品の周囲の円筒)を形成している。歯止め支持ユニット60のこの1層管は、スペーサー44の2層管の外方の管と半径方向に位置合わせされる。歯止め19および基材21は、スペーサー44の2層管の内方の管と位置合わせされる。
【0040】
スペーサー44は、歯止め支持ユニット60を越えて円周方向に延びており、これによりスペーサー44の初期の包装または一回目の包装が歯止め支持ユニットを含まない。ブランク100は、最初は歯止め支持ユニットを越えて延びたスペーサー44の一端のブランクの端部90で第1フィルターセクションに取り付けられる。スペーサー44は、ロッド状部品にその全周で1つの完全な層として巻かれる。その後スペーサー44は、外層の一体となっている歯止め支持ユニットと共に巻かれ、これにより歯止め支持ユニットおよびスペーサーの両方がロッド状部品の全周を囲むことになる。スペーサー44の内方および外層は、連続し、かつ、一体であり、一回の包装行為で巻くことができる。歯止め支持ユニットは、スペーサーの2つの層の外方の層と同時に巻かれる。従って歯止め支持ユニットはロッド状部材から間隔をおいて支持されることになる。
【0041】
歯止め支持ユニット60はスリーブ13の内側に貼り付けられる。またスリーブ13は、スペーサー44の周囲を延びる。スリーブ13は、スペーサーの半径方向内方の層と接触することによって半径方向の位置で支持される。歯止め支持ユニット60はスリーブに貼り付けられるので、スペーサー44によって支持されていると考慮することができる。歯止め支持ユニット60は、ロッド状部材から半径方向に離れた位置でスリーブによって支持される。歯止め支持ユニット60は、スペーサー44の外側の層と半径方向に位置合わせされる。歯止め支持ユニット60は、最初はスペーサー44の外側の層と共に破れやすい接続部で支持され、破れやすい接続部70を破断した後、同じ半径方向の位置でスリーブ13によって支持される。
【0042】
図3図2に説明したブランク100を示している。ブランク100は、第1フィルターセクション12に2度巻かれる前の状態に示されている。歯止め支持ユニット60、スペーサー44、歯止め19、基材21および第1および第2フィルターセクション12、14およびタバコロッド11は、実質的に図2で説明したものである。通常、同じ参照番号は、あらゆる他の実施態様で説明される特徴と同じ特徴を示す。ブランク100は、第1フィルターセクションの長さと実質的に同じ幅を有する。歯止め19は、第1フィルターセクションの長手方向端部に隣接する。特に歯止め19の後方縁部は、第1フィルターセクションの後方縁部に隣接する。
【0043】
歯止め支持ユニット60は、一枚のシート材、例えば紙またはセルロースアセテートシートからスペーサー44と一体に形成されている。歯止め支持ユニット60は、破れやすい接続部70に沿ってスペーサー44から破断して外れるように配置されている。破れやすい接続部70は、歯止め支持ユニットおよびスペーサーの材料に設けられた一連のパーフォレーションで形成されている。破れやすい接続部は円周方向に延びる線として延び、スペーサー44との接続部の全長から歯止め支持ユニット60を分離させる。歯止め支持ユニット60は、巻かれたスペーサー44の内層によってロッド状部材から離れて、ロッド状部材の周囲を回転するように配置される。
【0044】
ブランク100は、その最終形状にブランクを固定するために配された1つ以上の接着剤の領域を含む。接着剤の第1領域80は、実質的にスペーサー44の全域に延びている。接着剤の第1領域80は、スペーサーの第1の層(第1ラッパー)を第1フィルターセクション12に固定し、スペーサーの第2の層を第1の層に固定する。ブランク100は、さらに管状の歯止め支持ユニットを固定するために配された接着剤の第2領域82を含む。接着剤の第2領域82は、歯止め支持ユニット60の円周方向端部にあり、最後に第1フィルターセクションに貼り付けられる。接着剤の第2領域82は、その下にある巻かれた歯止め支持ユニットと重なり、接着するように配置される。
【0045】
図4は複数の喫煙品を形成するためのスペーサー244および歯止め支持ユニット260を画定するブランク200を示している。スペーサー244および支持部材260とも称される歯止め支持ユニット260は、組み立てられた喫煙品のロッド状部品に巻かれた際に図3を参照して説明したものと実質的に同様である。ブランク200は、別々の領域に切断され、図3を参照して説明したスペーサーおよび歯止め支持ユニットを形成するように構成されている。例示したようにこのブランクは、4本の喫煙品用のスペーサーおよび歯止め支持ユニットを提供する。ブランク200は、各喫煙品用の基材21に形成された歯止め19を含む。ブランク200に取り付けられた歯止め19は、各喫煙品用に別々に取り付けられる。ブランク200は、複数の喫煙品の1つ以上のロッド状部品に巻かれるように配置される。ロッド状部材は、複数の第1フィルターセクションを形成するために個別のフィルターセクションに切断されるような寸法を有する単独のロッド状部材112である。巻かれたスペーサーおよび歯止め支持ユニットを有するロッド状部材112から形成された第1フィルターセクションは、第2フィルターセクションおよびタバコロッドに取り付けられ、スリーブおよびカバーに包まれて、喫煙品を形成する。
【0046】
ブランク200は互いにに隣接して位置する歯止め19を2つ持って配置されている。特に歯止めは2組で構成されている。ブランク200は、別個の喫煙品用のスペーサー244を形成するために線274に沿って切断されるように構成されている。またブランク200は、個別の喫煙品を形成するために対の歯止め19それぞれの間で切断するように構成されている。歯止め支持ユニット260は線272に沿って分離される。歯止め支持ユニット260は、例えば一連のパーフォレーションによって形成された破れやすい接続部270によって隣接するスペーサー244に破れやすく接続されている。破れやすい接続部270は、図3を参照して説明したように巻かれた際に円周方向に延びる。
【0047】
互いに隣接して位置する2つの歯止め19、互いに隣接して位置する2つのスペーサー44によってブランクの設計を簡単にする。ブランクは歯止め支持ユニット用の領域およびスペーサーを形成するための領域の間で交互にならない。ブランクは2つの歯止め支持ユニット260を形成するための隣接する領域および2つのスペーサー244を形成するための隣接する領域を有する。
【0048】
図5はブランク300の別の実施態様を示している。ブランク300の全体の構成は、ブランク200と同じであり、同じ参照番号は同等の特徴を示している。ブランク300は歯止めおよび基材が異なる初期構造を有するが、機能および最終的な構成は同じまたは類似している。基材321に形成された1つ以上の歯止め319は、歯止め支持ユニット360または支持部材360に取り付けられている。歯止め319を有する基材321は、個別の歯止めに切断されるようになっており、1つの歯止めがそれぞれ各喫煙品に使用される。切断および分離された歯止めおよび歯止め支持ユニットは、上述したものと実質的に同じである。歯止め319および基材321は、図3に示した歯止めの2つ分の幅を有し、これにより歯止め319、基材321および歯止め支持ユニット360は一緒に線372に沿って切断することができる。この実施態様は、半分の数の歯止め319を形成し、取り付け、製造の複雑さを減少させるためのものである。切断された歯止めは、歯止め支持ユニットの長手方向縁部に位置することになる。この歯止め支持ユニット321は、図1〜4と同様にスペーサーの一方の側にのみ破れやすく接続される。
【0049】
図6は上述したようにロッド状部品11、12、14を有する喫煙品を形成するためのブランク400のさらに別の実施態様を示している。ブランク400は、歯止め支持ユニット460または支持部材460および歯止め支持ユニットの両長手方向側部で破れやすく接続されたスペーサー444、445を含む。歯止め19は、図3を参照して説明したのと実質的に同じように基材21に形成され、歯止め支持ユニット460に貼り付けられている。スペーサー444、445は、単独のスペーサーについて説明したのと実質的に同じように歯止め支持ユニットの長手方向後方にスペーサー444そして歯止め支持ユニットの長手方向前方にスペーサー445を有する構成となっている。歯止め支持ユニット460は、線470aに沿ってスペーサー444から脆弱性によって外れ、線470bに沿って脆弱性によってスペーサー 445から外れる。ライン470a、470bは、一連のパーフォレーションで形成されている。歯止め支持ユニット460は、巻かれたスペーサー444、445の内層によってロッド状部材から離れてロッド状部材の周りを回転するように構成されている。スペーサーおよび破れやすい接続部の構造は、図1〜5に類似しているが、初期に一体であるスペーサーが歯止め支持ユニット460の両長手方向側部で延びているという点で異なる。
【0050】
ブランク400は第1フィルターセクションの端部から長手方向に間隔が空けられた歯止め19を有する。第1フィルターセクションが炭素(例えばチャコール)を含む場合、チャコールが歯止め機構に付着するリスクを軽減する。
【0051】
図7は複数の喫煙品を形成するためのスペーサーおよび歯止め支持ユニットを画定するブランク500を示している。例示するようにブランクは4本の喫煙品用のスペーサーおよび歯止め支持ユニットを提供する。ブランクは各喫煙品用の基材21に形成された歯止め19を含む。基材21は、それぞれ別々の歯止め支持ユニット560または支持部材に取り付けられている。ブランク500は、複数の喫煙品用の1つ以上のロッド状部品に巻かれるように構成されている。ロッド状部材は、上述したように複数の第1フィルターセクションを形成するための別々のフィルターセクションに切断される寸法を有する単独のロッド状部材112である。スペーサーおよび歯止め支持ユニットが巻かれた第1フィルターセクションは、上述のように第2フィルターセクションおよびタバコロッドに取り付けられ、スリーブおよびカバーで巻かれ、喫煙品を形成する。
【0052】
歯止め支持ユニット560は、それぞれ単独の歯止め19に取り付けられている。歯止め支持ユニットは、スペーサー544、545を形成する領域544’によって隔てられている。領域544’は、図6に示すようにそれぞれ隣接する歯止め支持ユニットに破れやすく取り付けられた2つのスペーサー544、545を形成することを意図して切断される。スペーサー544、545は、それぞれ破れやすい接続部570によって歯止め支持ユニット560に取り付けられている。破れやすい接続部570は巻かれると円周方向に延びる。破れやすい接続部570は、喫煙品の第1および第2部分の間に力を加えることによって破断する初期の接続を供する。
【0053】
各歯止め支持ユニット560は、各個別の喫煙品用の第1スペーサー544および第2スペーサー545を形成するために線574に沿って切断されるように構成されているブランクの領域544’によって間隔をおいて配されている。ブランク500は、歯止め19の周囲で切断する必要はない。
【0054】
この構成によりは、4つ(4つの喫煙品を形成するための)から1つ(1つの喫煙品を形成するための)のフィルターに切断するのにより頑丈な外形が潜在的に得られる。
【0055】
喫煙品は任意に第1および第2部分間の回転を制限するように構成された制限手段(制限機構)を含む。制限機構(図示せず)は、所定の範囲に回転を制限するように構成されている。一部の実施態様では所定の範囲の回転は、約90〜180度の角度、そして例えば約120度の範囲で行われる。制限機構は、第1および第2の換気領域が重ならない位置と第1および第2の換気領域が完全に重なる位置との間の回転を制限する。制限機構は、それぞれ喫煙品の第2および第1部分の一部であるスリーブ13およびカバー25の係合部分を含む。従って制限機構は、第1および第2部分間の移動をカバーおよび第2部分間の移動を制限することによる所定の範囲に制限するように構成されている。制限機構は、任意に図3〜7に示した実施態様のブランクのいずれに形成してもよい。
【0056】
第1および/または 第2フィルターセクションは吸着添加剤を含む。いくつかの例では吸着添加剤は炭素、例えばチャコールおよび特に活性炭である。これとは別に吸着添加剤は樹脂である。樹脂は架橋ポリスチレンマトリックスに結合したキレート配位子としてポリアミン基を有するイオン交換樹脂、例えばDiaion(RTM)CR20である。一部の実施態様では吸着添加剤は第1フィルターセクション12のフィルター材に分配される。吸着添加剤は実質的にフィルター材に均一に分配される。吸着添加剤は炭素の粒である。
【0057】
図8はいずれかの実施態様による喫煙品の製造方法および喫煙品の製造装置を示している。歯止めおよび基材を形成するための材料が喫煙品(601)を形成するための装置に供給される。その材料は、切断され、いずれかの実施態様(602)による歯止めを形成する。歯止めは基材に第2割り送り面(歯止め)を形成するためのユニット(604)へと加速(603)される。歯止め形成ユニット604は雄形成ドラム605および雌形成ドラム606を含む。雄形成ドラム605および雌形成ドラム606は、係合し、任意に基材にする三角形状の外形を有する直立した歯止めを形成する。
【0058】
別の工程では歯止め支持ユニットおよびスペーサーを形成するための材料が材料源(610)から供給される。例えば材料はサーボ駆動の巻き戻しユニットから供給される。その材料は紙、例えばチッピング紙である。材料は切断されて(611)、上述したようなブランクを形成する。切り欠きが材料に形成されて、歯止め支持ユニットから延びたスペーサーを画定する。切り欠きは、一体のL字形の歯止め支持ユニットおよび単独のスペーサーを画定する。これとは別に切り欠きは、一体のn字形の歯止め支持ユニットおよび2つのスペーサーを画定する。
【0059】
いくつかの例では材料は共に接続された複数のブランクを含む。材料は穿孔され、歯止め支持ユニットからスペーサーを破断による分離および/または歯止め支持ユニットの破断による分離および/またはスペーサーの破断により分離を可能にする。
【0060】
切り欠き材は取り除かれる(612)。接着剤がブランク材料、特に歯止めを有する基材(613)を固定する領域に亘って塗布される。ユニット604から形成された歯止めを有する基材は、接着剤(620)で歯止め支持ユニットの材料に貼り付けられる。
【0061】
必要に応じてブランクを形成するための材料は、切断ドラム630に供給され、いずれかの実施態様の1本以上の喫煙品を形成するための個別のブランクにナイフドラム631で切断される。1つ以上のロッド状部品、例えばフィルターは、フィーダー633からピンドラム634上に供給され、ブランクがピンドラム上のロッド状部材に貼り付けられる。ブランクは、最初は長手方向に延びた線に沿って貼り付けられている。ブランクは、スペーサーに貼り付けられた歯止め支持ユニットと共に貼り付けられる。フィルターは、複数のフィルターセクションに切断するための単独のフィルターセクションまたはロッドである。貼り付けられるブランクと共にフィルターは、ロールドラム635に送られ、そこでブランクはロッド状部品に2度巻かれ、スペーサーのための2つの歯止め支持ユニットのための1つの層を有する円筒として固定される。
【0062】
巻かれたロッド状部材は、検査のためにドラム636に送られる。さらに別の工程において、複数の喫煙品を形成するためのロッド状部材は、必要に応じて個別のフィルターセクションに切断される。個別の巻かれたフィルターセクションは、任意に1つ以上のさらに別のフィルターセクションに取り付けられ、そしてタバコロッドに取り付けられ、喫煙品を形成する。カバー25、スリーブ13または別個のシート材の層の少なくとも1つが第1フィルターセクション12、第2フィルターセクションおよびタバコロッドの1つ以上に直接または間接的に貼り付けられ、第1フィルターセクション12とタバコロッドを接続する。
【0063】
使用の際、スリーブ13の前方および後方部分並びにカバー25の前方および後方部分は、最初は接続されている。任意に喫煙品は、さらなる換気領域および予め決められた初期の第1および第2の換気領域30、32の位置合わせによって設定された画定された初期換気を有する。スリーブはタバコユニットに対して容易に回転(またはスライド)しない。さらに歯止め支持ユニットは、最初は1つ以上のスペーサーの一部に接続されている。
【0064】
タバコユニット(またはカバーの前方部分25a)に対してカバーの後方部分25bに回転力を加えることによって、分離線38に沿ってカバー25をそして分離線36に沿ってスリーブ13を破断する。また力を加えることによって、歯止め支持ユニットがスペーサーから破断して離れる。第2部分は回転可能になり、第1および第2の換気領域の位置合わせにより換気が変えられる。例えば、第2部分はカバー25の後方部分25bによって保持され、カバーの前方部分25aに対して回転させられる。第1部分に対し第2部分を回転させることによって、割り送り式回転を供する第1割り送り面に亘って第2割り送り面を相対移動させる。上述した全ての実施態様は、同じように作動し、全体的に同じ基礎構造を有する喫煙品用部材にも関連する。
【0065】
本発明はタバコロッド11を含まない喫煙品の部材を含むフィルター集合体として定義される。特に集合体は、上述した第1および第2フィルターセクション、歯止め支持ユニット、スペーサー、スリーブおよび/またはカバーの内の1つ以上を含む。
【0066】
カバー25は、喫煙品の第2部分の部材を形成する後方部分25bを有すると説明した。これとは別に一部の実施態様では、カバー25は後方部分を含まず、前方部分25aのみを含む。回転は、カバー25に対してスリーブ13の後方端部(カバー25の後方)を回転させることによって得られる。第2接合部分40は、カバー25の縁部とその下のスリーブ13の間に形成されている。スリーブ13は前方部分を含まず、後方部分13aのみを含む。
【0067】
割り送り機構は、タバコユニットとスリーブの間で作用すると説明した。これとは別に割り送り機構は、スリーブとカバーの間で作用し、この場合カバーは喫煙品の第1部分に取り付けられる。
【0068】
喫煙品は第1フィルターセクションおよび第2フィルターセクションを有するものとして説明した。第1フィルターセクションおよび第2フィルターセクションの一方または両方は、フィルター材からなる単独のセグメントを含む、または互いに接合されているフィルター材からなる2つ以上のセグメントを含む。各セグメントは、別個の紙ラッパーに包まれたフィルター材を含む。フィルター材からなるこれらのセクションまたはセグメントは、例えば吸着添加剤の有無などの異なる特徴を有する。
【0069】
破れやすい接続部は、スペーサーがロッド状部品の周りで2度巻かれるように円周方向に延びるものとして説明した。これとは別に破れやすい接続部となる線がロッド状部品の周りを一度巻くスペーサーを供する位置で長手方向に延びる。歯止め支持ユニットは、スペーサーの周囲で半径方向に延びて、基材および歯止めを支持し、第1および第2割り送り面の間の半径方向の位置を調節する。スペーサーおよび歯止め支持ユニットの間の破れやすい接続部は、上述の他の特徴から独立した特徴として考慮してもよい。
【0070】
歯止めまたは第2割り送り面は、基材に形成されたものおよび歯止め支持ユニットに取り付けられた基材として説明した。これとは別に歯止めまたは第2割り送り面は、歯止め支持ユニットによって直接画定される。例えば、歯止め支持ユニットの材料は、切断または変形させて第2割り送り面を形成するために直立した歯止めまたは他の突出機構を供する。さらに別の例では第2割り送り面を画定する基材21は、管状の歯止め支持ユニット無しでスリーブに直接取り付けることができる。第2割り送り面またはスリーブ13を画定する基材21は支持部材として考慮してもよい。さらに別の態様では歯止めまたは第2割り送り面は、スリーブ13によって直接画定される。スリーブ13は支持部材として考慮してもよい。これらの例は歯止め支持ユニットをスペーサーに最初は破れやすく取り付けてもよい。
【0071】
本発明のいくつかの例では、第2割り送り面(歯止め)は1つのスペーサー部材のみに貼り付けられる。この特徴は上述の他の特徴から独立した特徴として考慮してもよい。特に喫煙品は、初期の破れやすい歯止め支持ユニットのスペーサーへの取り付けを含まない上述の単独のスペーサーのみを含んでもよい。
【0072】
喫煙品の全円周の周りを2周り延びる1つ以上のスペーサーおよびスペーサーの2つの層の外方の層と半径方向に位置合わせされる歯止め支持ユニットの特徴は、上述の他の特徴から独立した特徴として考慮してもよい。スペーサーおよび歯止め支持ユニットの両方を囲むスリーブは、第1割り送り面に対する第2割り送り面の半径方向位置を維持する。特に喫煙品は、内層および外層を含むスペーサーと、スペーサーの外方の層の周囲を延び、第2割り送り面を支持する管(スリーブ)とを含んでもよい。この構成は、初期の破れやすい歯止め支持ユニットのスペーサーへの取り付けを含まなくてもよい。製造方法においてスペーサーおよび歯止め支持ユニットは、代わりにロッド状部品に独立して(連続的にまたは同時に)巻かれる。この構成は、力を加えることによる喫煙品の第1および第2部分間の回転の前に破断される歯止め支持ユニットとスペーサーを必要としない。破れやすい接続部を破断すると、この構成は初期の破れやすい接続部を有する喫煙品と同じように機能する。
【0073】
本発明の実施態様はこの開示において喫煙品の特徴として説明した。これとは別に上述の特徴は、喫煙品用フィルター集合体または喫煙品の部材にも適用される。
【0074】
本発明の実施態様は、2つの部材を接続するための接着剤の位置を示している。接着剤は、図示のように部材の1つに塗布される、またはこれとは別にまたはこれに加えて他の部材に塗布される。接着剤の位置は、単なる例示に過ぎず、同じまたは類似の機能を奏する異なる接着構成も使用可能である。
【0075】
あらゆる実施態様のあらゆる特徴を他のあらゆる実施態様のあらゆる特徴と組み合わせてもよい。これらの特徴のいずれもいずれの他の特徴から独立した別個の発明を定義する基準を提供する。
【0076】
本発明の実施態様は、例えば非限定の実施例、排出に関する規制、構成成分、試験法、および/またはそのようなものによって、適用法および/または規制に適合するように構成されている。例えば、本発明は、本発明を実施する喫煙品が、使用者による調整の前後に、適用法に適合するように構成されていてもよい。そのような実施は、全ての使用者の選択可能位置で適用法に適合するように構成されていてもよい。一部の実施態様では、本発明は、本発明を実施する喫煙品が全ての使用者の選択可能位置で、必要な規制法試験に、例えば非限定の実施例、試験閾値/紙巻きタバコ排出および/または煙構成成分の上限によって、合格するまたはそれを上回るように構成されている。
【0077】
あらゆる多くの他の変更例および変形例は以下の特許請求の範囲内に入ることは当業者には自明である。
【0078】
種々の問題の対処と技術の発展のため、本開示全体は種々の実施形態を例示的に示しており、これらの実施形態では特許請求された発明が実践され、優れた喫煙品の製法を提供することができる。本開示の利点および特徴は実施形態の単なる代表的な具体例であり、包括的でも排他的でもない。これらは特許請求された特徴の理解と教示の単なる補助に提供されている。当然だが、本開示の利点、実施形態、具体例、機能、特徴、構造、および/または他の側面は本開示を特許請求の範囲に規定されたとおりに限定するあるいは特許請求の範囲の均等物に限定すると考えるべきではなく、本開示の範囲および/または思想から乖離することなく他の実施形態を利用しても改変してもよいと考えるべきである。種々の実施形態は、開示された構成要素、部材、特徴、部品、工程、手段他の組合せを適切に備えても、これらで構成されても、基本的にこれらで構成されてもよい。また本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0079】
【特許文献1】米国特許第4,699,158号
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【国際調査報告】