(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】特表2015-532375(P2015-532375A)
(43)【公表日】2015年11月9日
(54)【発明の名称】非同期的に動かされるタンピングユニットを用いて軌道下をつき固める方法
(51)【国際特許分類】
E01B 27/16 20060101AFI20151013BHJP
【FI】
E01B27/16
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-538316(P2015-538316)
(86)(22)【出願日】2013年10月1日
(85)【翻訳文提出日】2015年5月21日
(86)【国際出願番号】EP2013002944
(87)【国際公開番号】WO2014063776
(87)【国際公開日】20140501
(31)【優先権主張番号】A1148/2012
(32)【優先日】2012年10月24日
(33)【優先権主張国】AT
(81)【指定国】
AP(BW,GH,GM,KE,LR,LS,MW,MZ,NA,RW,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,RU,TJ,TM),EP(AL,AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,RS,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,KM,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BN,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PA,PE,PG,PH,PL,PT,QA,RO,RS,RU,RW,SA,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TH,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ
(71)【出願人】
【識別番号】514318345
【氏名又は名称】プラッサー ウント トイラー エクスポート フォン バーンバウマシーネン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Plasser & Theurer, Export von Bahnbaumaschinen, Gesellschaft m.b.H.
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100099483
【弁理士】
【氏名又は名称】久野 琢也
(72)【発明者】
【氏名】ハインツ シュプリンガー
【テーマコード(参考)】
2D057
【Fターム(参考)】
2D057AB24
2D057CB04
(57)【要約】
軌道(3)の隣り合う2つのまくらぎ(9)の下をつき固めるために、隣り合う2つのタンピングユニット(2)の共同の下降は、時間的遅れを伴って実施される。これにより、特に、1つの共通のまくらぎ間隙(18)内に挿入される直接隣接する内タンピングツール(20)の挿入は、容易となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
機械長手方向あるいは作業方向(10)で相前後して配置され、互いに独立的に下降可能な少なくとも2つのタンピングユニット(2)により、共通のまくらぎ間隙(18)に挿入すべく設けられた内タンピングツール(20)と、1つのまくらぎ間隙(18)に単独で挿入すべく設けられた外タンピングツール(19)とを用いて、軌道(3)の隣り合う少なくとも2つのまくらぎ(9)の下をつき固める方法であって、
前記機械長手方向(10)で隣り合うまくらぎ(9)の下をつき固める隣り合う前記タンピングユニット(2)の共同の下降を、時間的遅れを伴って実施することを特徴とする方法。
【請求項2】
前記時間的遅れを好ましくは約100〜約300ミリ秒の範囲で実施する、請求項1記載の方法。
【請求項3】
先行する前記タンピングユニット(2)に配設された前記タンピングツール(19,20)のための、まくらぎ(9)下のつき固めを引き起こす締込み運動を、後続の前記タンピングユニット(2)の前記タンピングツール(19,20)のための締込み運動より早期に実施する、請求項1記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機械長手方向あるいは作業方向で相前後して配置され、互いに独立的に下降可能な少なくとも2つのタンピングユニットにより、共通のまくらぎ間隙に挿入すべく設けられた内タンピングツールと、1つのまくらぎ間隙に単独で挿入すべく設けられた外タンピングツールとを用いて、軌道の隣り合う少なくとも2つのまくらぎの下をつき固める方法に関する。
【0002】
軌道下をつき固めるように設けられた両タンピングユニットは、国際公開第2011023257号パンフレットによれば、隣り合う2つのまくらぎの下を同時につき固めるために一緒に下降され得る。軌道障害物がある場合は、必要に応じて、両タンピングユニットの一方のみが使用されてもよい。これにより、この特別な状況であっても、1つのまくらぎ下のつき固めが少なくとも可能である。
【0003】
そこで本発明の課題は、つき固めプロセスをさらに改善することが可能な、冒頭で述べた形態の方法を提供することである。
【0004】
この課題は、本発明により、上位概念部に記載した形態の方法において、機械長手方向で隣り合うまくらぎの下をつき固める隣り合うタンピングユニットの共同の下降を、時間的遅れを伴って実施することにより解決される。
【0005】
この時間的遅れを伴った下降により、共通のまくらぎ間隙内に挿入される両内タンピングツールの一方は、早期にバラストに挿入される。これにより、このことから結果として生じるバラストの押退けは、公知の方法と比較して実質的に半分で済む。このことから、特に固まったバラストへの明らかに容易な侵入が生じる。その結果、バラスト及びタンピングユニットに対する摩耗作用は、低減されている。さらに、先行する内タンピングツールの振動は、周囲のバラストを流動化させ、ひいては後追いする第2の内タンピングツールの侵入を容易ならしめる。付加的にさらに、先行する内タンピングツールの、既に開始した締込み運動により、第2のタンピングツールの後続の侵入は、容易となる。
【0006】
本発明の別の利点は、従属請求項及び図面の説明から看取可能である。
【0007】
以下に、本発明について、図面に示した一実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図4】別のタンピングユニットの概略側面図である。
【0009】
図1に示した機械1は、軌道3下をつき固めるタンピングユニット2を備えている。機械1の性能を向上させるべく、走行機構4間に配置されたサテライトフレーム5は、駆動装置6により機械フレーム7に対して相対移動可能とされている。これにより機械フレーム7は、軌道3下のつき固め中、矢印8で示す作業方向で連続的に走行可能である。
【0010】
図2及び
図3により良好に看取可能であるように、2つの隣り合うまくらぎ9の下を同時につき固めるべく、機械長手方向あるいは作業方向10で直接相前後して配置され、それぞれ1つのユニットフレーム11を有する2つのタンピングユニット2が設けられている。タンピングユニット2には、互いに独立的に高さを調節すべく、それぞれ1つの固有の駆動装置12が配設されている。
【0011】
揺動軸線13周りに揺動自在にユニットフレーム11に軸支されたそれぞれのタンピングアーム14は、締込み駆動装置15あるいはスクイーズドライブに接続されている。それぞれの締込み駆動装置15は、回転軸線16に関して偏心率を有する1つの共通の偏心軸17に軸支されている。
【0012】
機械長手方向10に関してそれぞれのタンピングユニット2の外端側には、1つのまくらぎ間隙18に単独で挿入すべく設けられ、タンピングアーム14に結合された1つの外タンピングツール19が配置されている。共通のまくらぎ間隙18に共に挿入すべく、タンピングアーム14に結合された2つの内タンピングツール20が、機械長手方向10で相前後して配置されている。内タンピングツール20のうち、(作業方向に関して)前側の内タンピングツール20は、前側のタンピングユニット2に、後側の内タンピングツール20は、後側のタンピングユニット2に、それぞれ接続されている。
【0013】
周期的なタンピングプロセスは、両タンピングユニット2の下降により導入され、それぞれのまくらぎ9の下にあるバラストを締め固めるために、内タンピングツール20を隣接する外タンピングツール19にそれぞれ向かわせる締込み運動あるいはスクイーズをもって継続される。
【0014】
ここで、本発明に係る方法に応じて、両駆動装置12の一方は、隣接するタンピングユニット2の駆動装置12より早期に付勢される。これにより、機械長手方向10で隣り合うまくらぎ9の下をつき固める隣り合うタンピングユニット2の共同の下降は、時間的遅れを伴って実施される。第2の駆動装置12の付勢における時間的遅れは、好ましくは約100〜約300ミリ秒の範囲にある。先行するタンピングユニット2のツール先端21と、後追いするタンピングユニット2のツール先端21との間の、このことから結果として生じる鉛直方向の間隔は、好ましくは約150mmである。このとき、原則的には、両タンピングユニット2のいずれが早期に下降されるかは、重要でない。
【0015】
図3に示すように、先行するタンピングユニット2に配設されたタンピングツール19,20のための、まくらぎ9下のつき固めを引き起こす締込み運動(矢印22)は、後続のタンピングユニット2のタンピングツール19,20のための締込み運動より早期に実施される。
【0016】
両タンピングユニット2の持上げ後、タンピングユニット2は、隣接するまくらぎ9の下をつき固めるためにさらに移動される。ここで、時間的遅れを伴った下降を含む上述のタンピングサイクルが繰り返される。
【0017】
図4に略示したように、例えば3つの隣り合うまくらぎ9の下をつき固めるために、3つのタンピングユニット2を相前後して配置することも可能である。この場合、中央のタンピングユニット2が時間的に先行して下降されるか、又は最前列のタンピングユニット2と最後尾のタンピングユニット2とが一緒に、時間的に先行して下降され得る。
【国際調査報告】